JP2002064544A - 分散型ルート設定方法 - Google Patents

分散型ルート設定方法

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JP2002064544A JP2000246193A JP2000246193A JP2002064544A JP 2002064544 A JP2002064544 A JP 2002064544A JP 2000246193 A JP2000246193 A JP 2000246193A JP 2000246193 A JP2000246193 A JP 2000246193A JP 2002064544 A JP2002064544 A JP 2002064544A
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直明 山中
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康志 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホームエージェントの処理を軽減し、かつネ
ットワーク資源を効率的に使う。 【解決手段】 移動ノードMNが自己アドレスを登録し
ていない外部エージェントFAの配下に入ると、そのF
Aの気付アドレスをFAに登録し、更にFAが気付アド
レスを、M、Nのアドレスを登録してあるホームエージ
ェントHAに登録し、HAは通信ホストとMNの最短経
路Rmin 1を求め、このRmin 1と通信ホストHAの最
短経路Rmin Hとの接点を中継エージェントTA1と
し、HAはMNのアドレスと気付アドレスをTA1に通
知し、ホストからMNへのパケット(HA行き)をTA
1が捕捉し、それを気付アドレスでカプセル化して、F
Aにトンネル経路TR1で送り、FAはデカプセル化し
てMNに送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はモバイル(Mob
ile)IP(以下MoIPと記す)ネットワークで移
動ノードと通信ホスト間の通信経路を最適化するルート
設定方法に関し、特に大規模移動体ネットワーク環境下
でスケーラブルに移動ノードへの最短トンネル経路を分
散的に設定可能にしようとするものである。
【0002】
【従来の技術】ここで移動ノードは移動無線端末に限ら
ず、携帯パーソナルコンピュータなど移動可能なもの
で、ネットワークには無線リンクや有線リンクを通じて
接続されるものである。また通信ホストは固定端末、移
動端末、ネットワーク上のサーバなどである。移動体ネ
ットワークの急激な進展にともない、移動環境下のIP
モビリティ(IP層の移動)制御技術が注目を集めてい
る。その中でもMoIP技術は移動ノードがIPネット
ワーク内で物理接続点を変更しても永続的にIPホーム
アドレスをつかって進行中のいかなる通信も保存できる
ため、大きな注目を集めている。MoIP技術の詳細は
IETFのRFC2002、2003、2004、17
01、2005、2006に規定されている。
【0003】この規定の中では、移動ノードのIPモビ
リティを確保するためにホームエージェント、外部エー
ジェント、気付アドレス、トンネル経路といった新しい
概念を導入している。図7にMoIPの基本パケット転
送動作を説明する。MoIPの世界では移動ノードには
ホームアドレスとして永続的にIPアドレスが割り当て
られる。このIPアドレスが登録されているのがホーム
エージェントであり、その自IPアドレスが登録されて
いないエージェントが外部エージェントである。従っ
て、通信ホストと移動ノード間のIPパケット転送を考
えた場合、移動ノードがホームエージェント配下のリン
クに在圏している場合には通常のIPルーティングに従
って移動ノードにパケットが転送される。しかしながら
ひとたび移動ノードが自身のIPアドレスが登録されて
いない外部エージェント配下のリンクに移動した場合に
は、移動ノードのIPアドレスをネットワークに登録
し、その結果がネットワーク全体に配備された各ノード
のルーティングテーブルに反映されない限り通常のIP
ルーティングは使用できない。
【0004】そこでMoIPではこのような場合には在
圏している外部エージェントとホームエージェントを用
いたIPルーティングを行う。 (1)移動ノード(MN)が外部エージェント(FA)
の在圏網に移動すると移動ノード(MN)はその外部エ
ージェント(FA)が送出するエージェント広告を受信
する。 (2)移動ノードは受信広告内の使用可能な気付アドレ
スを選択する。
【0005】(3)移動ノードは選択した気付アドレス
を登録するために、 (3a)気付アドレス登録メッセージを外部エージェン
ト(FA)に送信する。外部エージェント(FA)はそ
の移動ノード用の気付アドレスを登録する。この気付ア
ドレスは移動ノードの在圏位置を示す。 (3b)さらにその移動ノードがその外部エージェント
に登録したことを示すメッセージを(要確認)をホーム
エージェント(HA)に送信する。
【0006】通信ホストと移動ノードの通信を考えると
(4)移動ノード宛のパケットは移動ノードのホームア
ドレス宛に届く、(5)ホームエージェントは到着した
パケットの外側に気付アドレス、つまり外部エージェン
トのアドレスをDA(Destination Address :着信アド
レス)として付与したカプセル化パケットを生成し、ホ
ームエージェント(HA)と外部エージェント(FA)
間のトンネル経路に送出する。このような操作のもと、
カプセル化されたパケットはトンネル経路(つまり移動
ノードのIPアドレスがかくされた経路)を通じて外部
エージェントに到達する。(6)外部エージェントに到
達したカプセル化パケットは外部エージェントでデカプ
セル化の処理が施されて元のIPパケットに再生される
(つまり元のパケットがトンネルから取り出される)。
その後、再生されたパケットは外部エージェントにより
登録された気付IPアドレスにもとづき移動ノードが在
圏するリンクに送信される。このようにして移動ノード
が自身宛のパケットを外部エージェントに在圏しながら
受信可能となるのでネットワーク全体としてIPモビリ
ティが確保される。
【0007】しかしながら、このようなルート設定方法
では図7に示したように、通信ホスト→移動ノード間の
転送ルートは必ずホームエージェント(HA)を経由す
ることになるので、最適経路転送を実現できずネットワ
ークリソースを浪費するという問題が生じる。また、ホ
ームエージェント→外部エージェント間ではカプセル化
パケットによるトンネル転送を行うため、大規模ネット
ワーク環境下ではホームエージェントに登録される移動
ノード数が膨大になる場合があり、この場合はホームエ
ージェントのパケットカプセル化処理が増大するため
に、ホームエージェントの処理ネックが生じ、ネットワ
ークとして移動ノードへのパケット転送処理ネックが発
生するという問題が生じる。
【0008】また図8に示すように移動ノード(MN)
が外部エージェントFA1とFA2間をまたがる移動を
行う場合、従来のMoIP技術ではホームエージェント
(HM)を経由するハンドオーバ処理が必要となる。こ
のようなハンドオーバ処理は、大規模ネットワーク環境
下では旧外部エージェントFA1とホームエージェント
HA間のトンネル経路TR1に対し、新外部エージェン
トFA2とホームエージェントHA間のトンネル経路T
R2が長くなる傾向があるので、ハンドオーバに伴うパ
ケット転送遅延が増大する問題が生じる。
【0009】このような問題意識のもとIETFではル
ートオプティマイゼーションと呼ばれるルート最適化手
法が提案されている。これは図9に示すようにホームエ
ージェントHAが通信ホストに外部エージェントFAの
気付アドレスを通知することで通信ホストから直接移動
ノードが在圏する外部エージェントFAにトンネル経路
TR3を最適化経路で設定する方法である。しかしなが
ら、この手法でも通信ホストと移動ノード間の通信経路
は最適化されるものの大規模インタネット環境下で通信
ホストが遠隔に位置し通信ホストと外部エージェントの
ルーティング経路が増大する場合には、トンネル経路距
離が増大しネットワークリソースを浪費する問題が存在
しつづける。つまり最適化された非常に長いトンネル経
路をその都度求めることは大変なことであり、効率的で
ない。さらに図10に示すように移動ノードが外部エー
ジェントFA1とFA2間をまたがる移動を行う場合に
は、移動を通知するホームエージェントと通信ホストの
距離が離れるためトンネル経路の増大にともなうハンド
オーバ処理の遅延増大を招く問題点が生じる。
【0010】以上述べたように、従来議論されているI
Pモビリティ制御技術では大規模ネットワーク環境下に
おけるリソース最適化配分、移動端末の高速ハンドオー
バ処理が実現できない問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明はこのような
背景をもとに行われたものであり、大規模ネットワーク
環境下でも、ネットワークリソースを効率的に利用でき
るIPモビリティ制御技術を提供することを第一の目的
とする。さらに従来のIPモビリティ制御技術では困難
であった、高速ハンドオーバを可能とすることを第二の
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、大規模ネッ
トワーク環境下で分散的にルート最適化を行うルート設
定方法である。IPモビリティを確保するためにトンネ
ル化経路を生成するノードとして、通信ホストと移動ノ
ード間の通信パケットであるホームエージェント行きの
パケットを捕捉して、これを、その移動ノードが在圏す
る外部エージェントにトンネル経路で直接送出する中継
エージェントという新概念を導入したことが第一の主要
な特徴である。さらに中継エージェントをネットワーク
内に分散的に配置し、最適なトンネル経路を分散的に配
置することでホームエージェントの負荷集中による通信
ボトルネックを回避する分散的なトンネル経路設定法で
あることが第二の主要な特徴である。また、トンネル経
路を設定するときにネットワーク内の最短経路を考慮
し、最短経路内でトンネル経路を設定できることを第三
の主要な特徴とする。
【0013】つまり、この発明はホームエージェント、
通信ホスト、移動ノードの位置にかかわらず、ネットワ
ーク内で最適経路を構成するトンネル経路を設定可能な
点が従来の技術と大幅に異なり、しかも、単一のエージ
ェントではなくネットワークに分散的に配備された中継
エージェントが分散的にトンネル経路を設定することで
トンネル化処理の負荷分散を行う点が従来の技術と大き
く異なる。また従来技術と違って、最短経路上でトンネ
ル経路を最短化することが可能なので、ハンドオーバポ
イントを移動ノード近辺に設定可能となり高速なハンド
オーバ処理を実現可能とする点が大きく異なる。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明の実施例を図1に示す。
図1に示すようにこの発明では外部エージェントFAに
在圏する移動ノードMNへのIPモビリティを確保する
ためにトンネル経路を設定する場合に、通信ホストと外
部エージェントFA間の最短経路上のノードを中継エー
ジェントTAとして登録し、通信ホストと移動ノード間
の通信パケットでホームエージェントHA行きのパケッ
トをその移動ノードMNが在圏していて外部エージェン
トFAへ、この中継エージェントTAよりトンネル経路
TRを設定して送る。
【0015】この一連の動作を図2の中継ノード選択シ
ーケンスを用いて説明する。まず始めに、図2に示すよ
うに移動ノードMNがホームエージェントHAの配下の
リンクから外部エージェントFAの配下のリンクに移動
する場合を考える。まず始めに、 (1)移動ノードMNが外部エージェントFAの在圏網
に移動すると移動ノードMNは外部エージェントFAが
送出するエージェント広告を受信する。 (2)移動ノードMNは受信した広告内の使用可能な気
付アドレスを選択する。 (3)移動ノードMNは選択した気付アドレスを登録す
るために、 (3a)気付アドレス登録メッセージを外部エージェン
トFAに送信する。外部エージェントFAはその移動ノ
ードに対する気付アドレスを登録する。 (3b)さらにその移動ノードMNが外部エージェント
に気付アドレスを登録したメッセージ(要確認)をホー
ムエージェントHAに送信する。
【0016】(4)このメッセージを受信したホームエ
ージェントHAは後で述べる通信ホストアドレス検索法
によって移動ノードMNと通信を行っている通信ホスト
アドレスを検知すると、通信ホストと移動ノードMNが
在圏している外部エージェントFA間の最短経路Rmin
1を検索する。同時に通信ホストとホームエージェント
HAの最短経路(通常のMoIPでのホームエージェン
トまでの通信経路)Rmin Hを検索し、これと先に検索
した外部エージェントFA迄の最短経路Rmin 1との接
点(=分岐点)を検索する。検索した接点を中継点とし
て新たにトンネル経路TR1を外部エージェントFAま
で設定できれば、通信ホストと移動ノードMN間の最短
経路を確定できる。そこで検索した接点を中継エージェ
ントTAとして登録する。
【0017】(5)その後、選択した中継エージェント
TAに移動ノードMNのホームアドレスと気付アドレス
の関係を通知する。 (6)通信ホストと移動ノードMNの通信が始まると、
通信ホスト→移動ノードの通信パケットは移動ノードM
NのホームエージェントHAに向けて送出される。送出
されたパケットは中継エージェントTAが存在する転送
経路を通過するので中継エージェントTAが移動ノード
MN宛のパケットを受信するとこれを捕捉し、移動ノー
ドMNが在圏する外部エージェントFAの宛て先IPア
ドレスを付与したカプセル化パケットを生成しトンネル
経路TR1を用いて外部エージェントFAまでパケット
を転送する。
【0018】(7)転送されたパケットは外部エージェ
ントFAでデカプセル化されて元の移動ノードMNの宛
て先IPアドレスを再生する。再生されたパケットは移
動ノードMNが在圏するリンクに送信される。こうして
送信されたパケットは移動ノードで捕捉され、通信ホス
トと移動ノードMNの通信が確立する。このときホーム
エージェントHAが外部エージェントFAに到達できる
中継ノードTAを選択可能なのは以下の理由に基づく。
この発明は同一AS(Autonomous System:自律的にル
ート計算するネットワーク)内で動作することを前提に
しており同一AS内はリンクステート型のルーティング
アルゴリズムが動作していることを前提にしている。こ
のため同一AS内の全ホームエージェントHAはAS内
のネットワークトポロジ情報を保持しているため、移動
ノードが在圏する外部エージェントFAと通信ホストの
間の最短経路Rmin 1を計算でき、ホームエージェント
HAと通信ホストの最短経路Rmin Hの情報とあわせる
ことで中継エージェントTAを検索できる。図3、図4
に中継エージェントの選択動作概念を示す。図3は通信
ホストCN(Coresponding Node)がAS外部にある場
合を想定している。このとき通信ホストCNと外部エー
ジェントFA間、通信ホストCNとホームエージェント
HA間の最短経路は各BG(Border Gateway)からFA
間、HA間の最短経路に焼き直される。このため、各ホ
ームエージェントHAがAS内のルーティングトポロジ
情報をもとにホームエージェントHA対応毎の中継ノー
ドを計算できる。図3では左下のホームエージェントH
A1が計算する最短経路を示しており、ホームエージェ
ントHA1に登録されている移動ノードMNが各外部エ
ージェントFAに移動した場合に必要となる中継エージ
ェントの場所を示している。BGk(CN)とホームエ
ージェントHA1間の最短経路Rmin Hに対し、移動ノ
ードMNが外部エージェントFA1の配下のリンクに在
圏した場合は、そのFA1とBGk(CN)の最短経路
との接点が中継エージェントTA1となり、TA1とF
A1間にトンネル経路TR1が設定され、移動ノードが
外部エージェントFA2の配下のリンクに在圏すると、
そのFA2とBGk(CN)間の最短経路との接点が中
継エージェントTA2となり、TA2とFA2間にトン
ネル経路TR2が設定される。
【0019】また図4は通信ホストCNが同一AS内に
ある場合を示している。このとき通信ホストとHA,F
A間の通信経路は同一AS内に閉じることになるので、
ホームエージェントHAはその両者の最短経路Rmin H
とRmin 1を計算できる。図4にはCNを通信ホストと
した場合に左下のホームエージェントHA1に登録され
る移動ノードが各外部エージェントFA1〜FA4まで
順次移動した場合に選択される中継エージェントのトポ
ロジ関係も示してある。
【0020】またAS内でリンクステート型のルーティ
ングアルゴリズムが動作していない場合、AS間をまた
がる処理が必要となる場合でも中継エージェントを固定
的に配置し、中継エージェントを経由するように通信を
おこなうようにすれば同様の効果が得られる。次に
(4)で前述した、移動ノードと通信する通信ホストア
ドレス検索法を説明する。検索法には(1)トラヒック
ドリブン方式と(2)トポロジードリブン方式が存在す
る。(1)のトラヒックドリブン方式はその名の通り移
動ノードと通信ホストの通信が開始され、実際にトラヒ
ックが流れたことを契機に通信ホストアドレスを検索す
る方法である。移動ノードと通信ホストとの通信が開始
されると通信ホスト→移動ノードのトラヒックは通信当
初は通常のモバイルIPの通信プロセスに従うのでまず
始めにホームエージェントHAに到達する。このため、
ホームエージェントHAは移動ノード宛のトラヒックを
捕捉できるので捕捉したパケットより、通信ホストを特
定可能となる。よって(4)以降に述べたルート最適化
が可能となる。つまりこの方式では最初、通常のモバイ
ルIPプロセスにあるようにホームエージェントHA経
由で転送されていたパケットが、ホームエージェントH
Aが通信途中で中継エージェントを設定することによ
り、途中から最適化経路に切り替える方法である。
【0021】また(2)のトポロジードリブン方式はそ
の名の通りネットワークにノードが新たに追加された場
合などの様にネットワークトポロジが変化した場合にそ
の変化を契機にルート計算を行う方式である。しかしな
がらこの方式では通信が始まる前に通信ホストを特定す
ることは原理的に不可能なので、ネットワーク内の全ノ
ードが通信ホストとなってもよいように予め中継エージ
ェントとHA、FAの関係を計算しておく。しかしなが
ら組み合わせの数が膨大となる大規模移動体ネットワー
クではスケーラビリティに問題がある。
【0022】図5に、移動ノードMNが通信中に外部エ
ージェントFA1からFA2へ移動した場合のハンドオ
ーバ処理を示す。この例では、移動ノードがFA1の気
付アドレスを取得し(1)、これをFA1に登録し
(2)、FA1はこれにもとづき気付アドレスをHAに
登録し(3)、その登録応答がFA1へ(4)、更に移
動ノードへ行われ(5)、HAはHAと通信ホストCN
間の最短経路Rmin H上の、CNとFA1間の最短経路
Rmin1上の接点を中継エージェントFA1とし
(6)、そのTA1に移動ノードのホームアドレスと現
気付アドレスの関係を通知し(7)、CNからの移動ノ
ードのホームアドレスj宛のパケットはTA1で捕捉さ
れて(8)、FA1の気付アドレスにカプセル化してF
A1に送信され(9)、FA1でデカプセル化してMN
に送信される(10)。
【0023】MNがFA2の配下に移動し(11)、気
付アドレスを取得し(12)、気付アドレス登録を同様
に行い(13)、(14)、その登録応答を行い(1
5)、(16)、またCNとFA2間の最短経路Rmin
2とRmin Hとの接点を検索して中継エージェントTA
2を検索し(17)、MNのホームアドレスと現気付ア
ドレスの関係を、TA2に通知し(18)、TA2はM
Nのホームアドレスj宛のパケットを捕捉し(19)、
FA2の気付アドレスでカプセル化してFA2へ送り
(20)FA2でデカプセル化してMNに送信する(2
1)。
【0024】このように前述したアルゴリズムを利用す
れば、図3、図4に示したように通信ホストからFA1
迄と通信ホストからFA2迄の送信経路ツリーのツリー
上流部が重なっている場合には、ツリー上流部の中継エ
ージェントの位置をTA1からTA2に変更するだけで
新外部エージェントであるFA2までのトンネル経路T
R2を構築できる。このように同一ツリー内経路の移動
となり、HAとFA1間からHA,FA2内への変更と
比較して経路長が短かく高速のハンドオーバ処理が実現
できる。また通信ホストからみた最短経路Rmin 1、R
min 2のFA1、FA2のネットワーク内でのトポロジ
ー変化が小さい場合にはFAが変更されていても同一中
継エージェントからのアクセスが期待できるので、この
場合も高速のハンドオーバ処理が期待できる。
【0025】図6にこの発明で説明したルート最適化の
効果を示す。図中の左上に示すネットワークにおいてネ
ットワークサイズS(単位a)を変化させた時の経路長
Lの変化の様子を示し、線A1は図6に示した従来法に
おける転送経路長を示し、B1は従来法におけるトンネ
ル経路の経路長を示し、A2はこの発明を適用した場合
の転送経路長を示し、B2はその場合のトンネル経路の
経路長を示す。図に示すように通常のモバイルIPプロ
セスに比較してルート最適化効果が見込まれると共に、
トンネル経路の最適化も実行可能となっている。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のルート
設定方法によれば、従来ホームエージェントで集中的に
IPモビリティ制御を行っていた所を、中継エージェン
トにより分散的なIPモビリティ制御が可能となる。従
って大規模移動通信網を実現できる。さらに通信ホスト
と移動ノード間でホームエージェント位置に関わらない
最適ルートを設定できる。さらにネットワーク内で分散
した効率的なトンネル経路を設定できるのでネットワー
クリソースを効率的に使用できるので経済的な移動通信
網を実現できる。つまり、その都度、通信ホストと在圏
する外部エージェント間の最適化経路を求める必要がな
くホームエージェントと通信ホスト間の最短経路上の中
継エージェントを変更すればよく、いままでの経路の一
部をそのまま利用でき、効率的である。また移動ノード
の在圏網変化時に同一ツリー内の経路変更が実行可能な
ので高速ハンドオーバが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法を適用した機能システム構成例
を示す図。
【図2】この発明における中継エージェントの設定を説
明するための図。
【図3】通信ホストがAS外部に在る場合の移動ノード
の最適化経路と中継エージェントを示す図。
【図4】通信ホストがAS内に存在する場合の図3と同
様な図を示す図。
【図5】この発明によるハンドオーバのシーケンスを説
明するための図。
【図6】この発明の効果を例示するための電子計算機に
よるシミュレーションの結果を示す図。
【図7】従来のMoIPの基本動作を示す図。
【図8】従来のMoIPにおけるハンドオーバ処理を説
明するための図。
【図9】従来のMoIPルート最適化処理を説明するた
めの図。
【図10】従来のMoIPルート最適化におけるハンド
オーバ処理を説明するための図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 直明 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 高木 康志 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 大西 浩行 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5K030 GA08 HA08 HC01 HC09 HD03 JA05 JA11 JL01 JL07 JT06 KA05 KA13 LB05 LB08 LC09 LE03 LE13 5K067 AA41 BB21 CC08 DD17 DD19 EE02 EE06 EE16 HH21 HH23 JJ39 JJ41 JJ64

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モバイル(Mobile)IPネットワ
    ークで外部エージェントのリンクに在圏している移動ノ
    ードに対して、その移動ノードと通信ホストとの間のル
    ーティング経路の最短経路上に中継エージェントを設
    け、その中継エージェントに到達した通信ホストと移動
    ノード間の通信パケットであるホームエージェント行き
    のパケットを、その移動ノードが在圏する上記外部エー
    ジェントへのトンネル経路を設定してカプセル化パケッ
    トを送出して、上記移動ノードと通信ホスト間のルーテ
    ィング経路を分散的に最適化する分散型ルート設定方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のルート設定方法におい
    て、 移動ノードのホームエージェントと通信ホスト間の最短
    経路と通信ホストと移動ノードまでの最短経路との接点
    (分岐点)を中継エージェントとし、その中継エージェ
    ントに移動ノードのホームアドレスと外部エージェント
    を示す気付アドレスを通知することを特徴とする分散型
    ルート設定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のルート設定方法に
    おいて、 移動ノードの在圏位置の変化にともない外部エージェン
    トが変更になった場合、ホームエージェントの在圏位置
    変化の通知を受けて移動ノードが在圏する新外部エージ
    ェントに直接トンネル経路を設定しカプセル化パケット
    を送出することで送信データをハンドオーバすることを
    特徴とする分散型ルート設定方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のルート設定方法におい
    て、 移動ノードの在圏位置の変化にともない最短経路上の中
    継ノード位置が変更となった場合、旧中継ノードから新
    中継ノードへトンネル経路を設定し移動ノードへの送信
    データをハンドオーバすることを特徴とする分散型ルー
    ト設定方法。
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