JP2004095457A - 電池の安全装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】弁部の面積が大きく、且つ、破断誘発部の加工硬化が均一で、動作圧力のバラツキの少ない電池の安全装置を提供する。
【解決手段】本発明の電池の安全装置は、第1,第2の円形状部10a、10bのそれぞれの中心C1,C2が互いに間隔を置いて配置された状態で、第1,第2の円形状部10a、10bが形成されると共に、繋ぎ部は、中心C3が第1,第2の円形状部10a、10b外に位置する第3の半径R3によって形成された円弧状部9で構成され、互いに隣り合う第1,第2の円形状部10a、10bを円弧状部9によって結合したため、円形状部10a、10bと繋ぎ部9からなる溝部10の硬さが均一化したものが得られる。
【選択図】 図3
【解決手段】本発明の電池の安全装置は、第1,第2の円形状部10a、10bのそれぞれの中心C1,C2が互いに間隔を置いて配置された状態で、第1,第2の円形状部10a、10bが形成されると共に、繋ぎ部は、中心C3が第1,第2の円形状部10a、10b外に位置する第3の半径R3によって形成された円弧状部9で構成され、互いに隣り合う第1,第2の円形状部10a、10bを円弧状部9によって結合したため、円形状部10a、10bと繋ぎ部9からなる溝部10の硬さが均一化したものが得られる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は繰り返しの再充電が可能な二次電池に使用して好適な電池の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電池の安全装置の図面を説明すると、図8は従来の電池の安全装置を示す電池の要部の斜視図、図9は図8の9−9線における断面図、図10は従来の電池の安全装置を示す要部の拡大平面図である。
【0003】
次に、従来の電池の安全装置の構成を図8〜図10に基づいて説明すると、電池(二次電池)51は、内部に電解液(図示せず)が満たされた箱形のケース52と、このケース52の内部を気密に遮蔽する蓋体53と、蓋体53から突出する外部負極54とから構成されている。
【0004】
ケース52は、上部が開口した有底の角筒状で形成されたアルミニウム製であり、このケース52が外部正極となっている。
蓋体53は、矩形状のアルミニウム製の金属板で形成され、その中央部に設けた貫通孔(図示せず)に外部負極54が差し込まれてカシメ固定されている。
【0005】
蓋体53の片側には、外部負極54と隣接位置に電解液の注入口53aが形成され、安全弁部56は、外部負極54を挟んで注入口53aと反対側に設けられている。
そして、蓋体53は、ケース52の上部の開口部を塞ぐように配置され、溶接等によってケース52に固着されている。
【0006】
なお、電池51の内部は、電解液で満たされており、この電解液は蓋体53の注入口53aからケース52内に注入され、注入後の注入口53aは、カバー55によって塞がれている。
【0007】
そして、前記の安全弁部56は、蓋体53の一部に設けられた弁部57と、この弁部57の全外周部に形成され、蓋体53と弁部57とを連結する薄肉からなる連結部58と、弁部57の全外周部の位置で、連結部58に形成された薄肉からなる破断誘発部としての溝部59とで構成されており、この安全弁部56は、蓋体53に設けられた凹部53b内に配置されて状態となっている。
【0008】
また、弁部57は、間隔を置いて配置された一対の半円形部57aと、この一対の半円形部57a同士を繋ぐ四角状の矩形状部57bとで構成されて、全体が小判形状をなしており、この小判形状の弁部57の全外周部には、弁部57の形状に沿って薄肉からなる破断誘発部となる溝部59が形成されたものとなっている。
【0009】
このような構成を有する電池の安全装置は、過充電や短絡等により、ケース52内の圧力が所定値以上になると、破断誘発部である溝部59が破断して、ケース52の内部のガスを外部に放出することで電池51の安全性を確保するようになっている。
【0010】
そして、ガスの放出を多くするために、安全弁部56の弁部57の大きさを大きくする必要から、弁部57(溝部59)が小判形状に形成されている。
また、薄肉からなる溝部59は、一度の加工で形成することによって、薄肉部の肉厚を均一化するために、1個のポンチ(図示せず)によるパンチ加工で弁部57の外周部を潰すことによって、製造される。
【0011】
しかし、このパンチ加工時、半円形部57aの外周部における肉部は、図10に示すように、半円形部57aの中心C方向(矢印Z1方向)に集中移行するため、パンチ加工時の肉流れの抵抗が大きくなって、その箇所における薄肉部(溝部59)の加工硬化が大きくなる反面、四角形の矩形状部57bの外周部における肉部は、図10に示すように、矩形状部57bの中央部方向(矢印Z2方向)に略平行移行できるため、パンチ加工時の肉流れの抵抗が半円形部57bよりも小さく、このため、矩形状部57b側における薄肉部(溝部59)の加工硬化が半円形部57a側よりも小さくなる。
【0012】
その結果、半円形部57aと矩形状部57bの外周部における溝部59の硬さが不均一となる。
また、肉部の流れ(移行)は、上記のような傾向にはあるものの、制御できないので、ケース52内部にガスが発生して破断誘発部たる溝部59が破断する圧力が大きくばらつくようになる。
従って、電池の安全装置が動作する圧力に大きなバラツキを生じるものとなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電池の安全装置の破断誘発部は、小判形状の弁部57の全外周部に設けられた小判形状の薄肉の溝部59とで構成されているため、パンチ加工時、半円形部57aと矩形状部57bの外周部における溝部59の加工硬化による硬さが不均一となり、ケース52の内部にガスが発生して破断誘発部たる溝部59が破断する圧力がばらつくという問題がある。
【0014】
そこで、本発明は弁部の面積が大きく、且つ、破断誘発部の加工硬化が従来に比して均一化可能で、ガスの発生時における動作圧力のバラツキを小さくできる電池の安全装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の解決手段として、ケースと、このケースの内部を気密に遮蔽する蓋体と、この蓋体の一部に形成されて、前記ケース内の圧力が所定値以上に上昇すると破壊する安全弁部とを備え、前記安全弁部は、前記蓋体の一部に設けられた弁部と、この弁部の全外周部に形成され、前記弁部よりも薄肉からなる破断誘発部とを有し、前記破断誘発部は、第1の半径で形成された第1の円形状部、及び第2の半径で形成された第2の円形状部からなる少なくとも2つの第1,第2の円形状部と、この第1,第2の円形状部を連結する繋ぎ部とで構成され、前記第1,第2の円形状部のそれぞれの中心が互いに間隔を置いて配置された状態で、前記第1,第2の円形状部が形成されると共に、前記繋ぎ部が曲線状に構成された。
【0016】
また、第2の解決手段として、前記繋ぎ部は、中心が前記第1,第2の円形状部外に位置する第3の半径によって形成された円弧状部で構成され、互いに隣り合う前記第1,第2の円形状部を前記円弧状部によって結合した構成とした。
また、第3の解決手段として、前記第1,第2の半径が同じ長さで、前記第1,第2の円形状部が形成された。
また、第4の解決手段として、前記第1,第2の半径が異なる長さで、前記第1,第2の円形状部が形成された。
【0017】
また、第5の解決手段として、前記第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、前記第1,第2の半径の長さを合算した長さとした構成とした。
また、第6の解決手段として、前記第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、前記第1,第2の半径の長さを合算した長さより小さくした構成とした。
また、第7の解決手段として、前記第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、前記第1,第2の半径の長さを合算した長さより大きくした構成とした。
【0018】
また、第8の解決手段として、前記円形状部は3個以上有し、これ等の前記円形状部同士が前記繋ぎ部によって結合された構成とした。
また、第9の解決手段として、複数個の前記円形状部が前記蓋体の長手方向に沿って形成された。
また、第10の解決手段として、前記蓋体には凹部が設けられ、前記安全弁部が前記凹部内に配置された構成とした。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の電池の安全装置の図面を説明すると、図1は本発明の電池の安全装置の第1実施例を示す電池の要部の斜視図、図2は図1の2−2線における断面図、図3は本発明の電池の安全装置の第1実施例を示す要部の拡大平面図である。
【0020】
また、図4は本発明の電池の安全装置の第2実施例を示す要部の拡大平面図、図5は本発明の電池の安全装置の第3実施例を示す要部の拡大平面図、図6は本発明の電池の安全装置の第4実施例を示す要部の拡大平面図、図7は本発明の電池の安全装置の第5実施例を示す要部の拡大平面図である。
【0021】
次に、本発明の電池の安全装置の第1実施例の構成を図1〜図3に基づいて説明すると、電池(二次電池)1は、内部に電解液(図示せず)が満たされた箱形のケース2と、このケース2の内部を気密に遮蔽する蓋体3と、蓋体3から突出する外部負極4とから構成されている。
【0022】
ケース2は、上部が開口した有底の角筒状で形成されたアルミニウム製であり、このケース2が外部正極となっている。
蓋体3は、矩形状のアルミニウム製の金属板で形成され、その中央部に設けた貫通孔(図示せず)に外部負極4が差し込まれてカシメ固定されている。
【0023】
蓋体3の片側には、外部負極4と隣接位置に電解液の注入口3aが形成され、安全装置部6は、外部負極4を挟んで注入口3aと反対側に設けられている。
そして、蓋体3は、ケース2の上部の開口部を塞ぐように配置され、溶接等によってケース2に固着されている。
【0024】
なお、電池1の内部は、電解液で満たされており、この電解液は蓋体3の注入口3aからケース2内に注入され、注入後の注入口3aは、カバー5によって塞がれている。
【0025】
そして、前記の安全弁部6は、蓋体3の一部に設けられた瓢箪型の弁部7と、この弁部7の全外周部に形成され、蓋体3と弁部7とを連結する蓋体3よりも薄肉からなる連結部8と、弁部7の全外周部の位置に形成された弁部7よりも薄肉からなる破断誘発部としての溝部10とで構成されており、この安全弁部6は、蓋体3に設けられた凹部3b内に配置された状態となっている。
【0026】
また、弁部7は、間隔を置いて配置された一対の円形状部7a、7bと、この一対の円形状部7a、7b同士を連結する所定の幅を有したくびれ部7cとで構成されて、全体が瓢箪形状をなしている。
この弁部7の全外周部には、弁部7の形状に沿って薄肉からなる破断誘発部となる溝部10が弁部7の外形形状と同じ瓢箪型に形成されている。
従って、溝部10は、第1,第2の円形状部7a、7bの外周部と同形状の第1,第2の円形状溝部10a、10bと、くびれ部7cの外周部と同形状の円弧状部(円形状溝部10a、10bを連結する繋ぎ部)9とを有する。
そして、第1,第2の円形状溝部10a、10b(第1,第2の円形状部7a、7a)は、それぞれ中心C1,C2が互いに間隔を置いて配置された状態で、それぞれ長さの等しい第1,第2の半径R1,R2によって形成されている。
【0027】
また、第1,第2の円形状溝部10a、10bの中心C1,C2間の間隔は、第1,第2の半径R1,R2の長さを合算した長さとなっている。
更に、くびれ部7cの外周部は、中心C3が第1,第2の円形状溝部10a、10b外に位置した第3の半径R3によって形成された溝状の二つの円弧状部9で構成され、第1,第2の円形状溝部10a、10bの互いに隣り合う二カ所を繋ぎ部たる円弧状部9によって結合して、瓢箪型の溝部10が形成されていると共に、瓢箪型の安全弁部6は、蓋体3の長手方向に沿って形成されたものとなっている。
【0028】
このような構成を有する電池の安全装置は、過充電や短絡電等により、ケース2内の圧力が所定値以上になると、破断誘発部である溝部10が破断して、ケース2の内部のガスを外部に放出することで電池1の安全性を確保するようになっている。
【0029】
そして、ガスの放出を多くするために、安全弁部6の弁部7の大きさを大きくする必要から、弁部7(溝部10)が瓢箪型に形成されている。
また、薄肉からなる溝部10は、一度の加工で形成することによって、薄肉部(溝部10)の肉厚を均一化するために、1個のポンチ(図示せず)によるパンチ加工で弁部7の外周部を潰すことによって、製造される。
【0030】
そして、このパンチ加工時、第1,第2の円形状部7a、7bの外周部における肉部は、図3に示すように、中心C1,C2方向(矢印A1方向)に集中するため、パンチ加工時の肉流れの抵抗が大きくなって、その箇所における薄肉部(溝部10)の加工硬化が大きくなる。
【0031】
また、パンチ加工時、二つの円弧状部9を形成するためのくびれ部7cの外周部における肉部についても、中心C1,C2方向に流れようとするため、パンチ加工時の肉流れの抵抗が大きくなって、その箇所における薄肉部(溝部10)の加工硬化が大きくなる。
即ち、瓢箪型の溝部10をパンチ加工する際の肉部の流れ方向は、全体的に中心C1,C2方向となる傾向であるため、第1,第2の円形状部7a、7bの外周部に位置する溝部10(円形状溝部10a、10b)と、くびれ部7cの外周部に位置する溝部10(円弧状部9)の加工硬化が従来の形状と比べて均一にできるものである。
【0032】
その結果、円形状溝部10a、10bと円弧状部9とからなる溝部10の硬さが一様に近づき、このため、円形状ケース2内部にガスが発生した際に、破断誘発部たる溝部10が破断する動作圧力をバラツキの少ないものとすることができ、特性の安定化を図ることができる。
なお、上記第1実施例においては、凹部3bの内壁11の形状を弁部7(溝部10)よりも一回り大きな瓢箪型としたが、凹部3bの形状は、弁部7の形状に合わせる必要はなく、図10に示したような小判型や他の形状であっても良い。また、溝部10を連結部8の中間部に設けても良く、これ等の点は後述する他の実施例でも同様である。
【0033】
また、図4は本発明の電池の安全装置の第2実施例を示し、この第2実施例は、第1,第2の円形状溝部10a、10bの中心C1,C2間の間隔は、第1,第2の半径R1,R2の長さを合算した長さより小さくしたものである。
その他の構成は、前記第1実施例と同様で、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0034】
また、図5は本発明の電池の安全装置の第3実施例を示し、この第3実施例は、第1,第2の円形状溝部10a、10bの中心C1,C2間の間隔は、第1,第2の半径R1,R2の長さを合算した長さより大きくしたものである。
その他の構成は、前記第1実施例と同様で、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0035】
また、図6は本発明の電池の安全装置の第4実施例を示し、この第4実施例は、第1,第2の円形状溝部10a、10bの第1,第2の半径R1,R2の長さを異にすると共に、第1,第2の円形状溝部10a、10bの中心C1,C2間の間隔は、長さの異なる第1,第2の半径R1,R2の長さを合算した長さにしたものである。
その他の構成は、前記第1実施例と同様で、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0036】
また、図7は本発明の電池の安全装置の第5実施例を示し、この第5実施例は、同じ長さの半径R1,R2,R4で、中心C1,C2,C4の位置に形成された3個の第1,第2、第3の円形状溝部10a、10b、10c(第1,第2,第3の円形状部7a、7b、7d)を有し、第2,第3の円形状溝部10b、10c同士が繋ぎ部たる円弧状部9によって連結されたものである。
その他の構成は、前記第1実施例と同様で、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0037】
なお、第5実施例における円形状溝部(円形状部)は、半径の異なるものを組み合わせたものでも良く、また、円形状溝部は3個以上で構成されたものでも良い。
【0038】
【発明の効果】
本発明の電池の安全装置は、ケースと、このケースの内部を気密に遮蔽する蓋体と、この蓋体の一部に形成されて、前記ケース内の圧力が所定値以上に上昇すると破壊する安全弁部とを備え、安全弁部は、蓋体の一部に設けられた弁部と、この弁部の全外周部に形成され、弁部よりも薄肉からなる破断誘発部とを有し、破断誘発部は、第1の半径で形成された第1の円形状部、及び第2の半径で形成された第2の円形状部からなる少なくとも2つの第1,第2の円形状部と、この第1,第2の円形状部を連結する繋ぎ部とで構成され、第1,第2の円形状部のそれぞれの中心が互いに間隔を置いて配置された状態で、第1,第2の円形状部が形成されると共に、繋ぎ部が曲線状に形成された構成を有する。
このような構成によって、弁部の面積を大きくすることができると共に、第1,第2の円形状部からなる薄肉の破断誘発部と、繋ぎ部で構成される薄肉の破断誘発部の加工硬化を従来のものに比較して均一化することができ、ケース内部にガスが発生して破断誘発部が破断する際の動作圧力を、バラツキの小さいものとすることができる。
【0039】
また、繋ぎ部は、中心が第1,第2の円形状部外に位置する第3の半径によって形成された円弧状部で構成され、互いに隣り合う第1,第2の円形状部を円弧状部によって結合した構成とした。
このように、繋ぎ部を円弧状部によって形成すると、第1,第2の円形状部の連続性が良く、破断誘発部の動作圧力をより均一化させることができる。
【0040】
また、第1,第2の半径が同じ長さで、第1,第2の円形状部が形成されたため、弁部がシンプルな形状となり、生産性の良好なものが得られると共に、破断誘発部の動作圧力が更に均一となる。
【0041】
また、第1,第2の半径が異なる長さで、第1,第2の円形状部が形成されたため、小型の電池に適用して好適な安全装置を提供できる。
【0042】
また、第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、第1,第2の半径の長さを合算した長さとしたため、弁部の面積を大きくすることができ、ガスの放出性の良好なものが得られる。
【0043】
また、第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、第1,第2の半径の長さを合算した長さより小さくしたため、小型の電池に適用して好適な安全装置を提供できる。
【0044】
また、第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、第1,第2の半径の長さを合算した長さより大きくしたため、弁部の面積を大きくすることができ、ガスの放出性の一層良好なものが得られる。
【0045】
また、円形状部は3個以上有し、これ等の円形状部同士が繋ぎ部によって結合されたため、弁部の面積を大きくすることができ、ガスの放出性の一層良好なものが得られる。
【0046】
また、複数個の円形状部が蓋体の長手方向に沿って形成されたため、蓋体、即ち、電池の外形形状を大きくすることなく、弁部を形成できる。
【0047】
また、蓋体には凹部が設けられ、安全弁部が凹部内に配置されたため、外力が不用意に安全弁部にかからず、信頼性の高い安全装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池の安全装置の第1実施例を示す電池の要部の斜視図。
【図2】図1の2−2線における断面図。
【図3】本発明の電池の安全装置の第1実施例を示す要部の拡大平面図。
【図4】本発明の電池の安全装置の第2実施例を示す要部の拡大平面図。
【図5】本発明の電池の安全装置の第3実施例を示す要部の拡大平面図。
【図6】本発明の電池の安全装置の第4実施例を示す要部の拡大平面図。
【図7】本発明の電池の安全装置の第5実施例を示す要部の拡大平面図。
【図8】従来の電池の安全装置を示す電池の要部の斜視図。
【図9】図8の9−9線における断面図。
【図10】従来の電池の安全装置を示す要部の拡大平面図。
【符号の説明】
1 電池
2 ケース
3 蓋体
3a 注入口
3b 凹部
4 外部負極
5 カバー
6 安全装置部
7 弁部
7a 第1の円形状部
7b 第2の円形状部
7c くびれ部
7d 第3の円形状部
8 連結部
9 円弧状部(繋ぎ部)
10 溝部
10a 第1の円形状溝部(第1の円形状部)
10b 第2の円形状溝部(第2の円形状部)
10c 第3の円形状溝部(第3の円形状部)
11 内壁
R1 半径
R2 半径
R3 半径
R4 半径
C1 中心
C2 中心
C3 中心
C4 中心
【発明の属する技術分野】
本発明は繰り返しの再充電が可能な二次電池に使用して好適な電池の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電池の安全装置の図面を説明すると、図8は従来の電池の安全装置を示す電池の要部の斜視図、図9は図8の9−9線における断面図、図10は従来の電池の安全装置を示す要部の拡大平面図である。
【0003】
次に、従来の電池の安全装置の構成を図8〜図10に基づいて説明すると、電池(二次電池)51は、内部に電解液(図示せず)が満たされた箱形のケース52と、このケース52の内部を気密に遮蔽する蓋体53と、蓋体53から突出する外部負極54とから構成されている。
【0004】
ケース52は、上部が開口した有底の角筒状で形成されたアルミニウム製であり、このケース52が外部正極となっている。
蓋体53は、矩形状のアルミニウム製の金属板で形成され、その中央部に設けた貫通孔(図示せず)に外部負極54が差し込まれてカシメ固定されている。
【0005】
蓋体53の片側には、外部負極54と隣接位置に電解液の注入口53aが形成され、安全弁部56は、外部負極54を挟んで注入口53aと反対側に設けられている。
そして、蓋体53は、ケース52の上部の開口部を塞ぐように配置され、溶接等によってケース52に固着されている。
【0006】
なお、電池51の内部は、電解液で満たされており、この電解液は蓋体53の注入口53aからケース52内に注入され、注入後の注入口53aは、カバー55によって塞がれている。
【0007】
そして、前記の安全弁部56は、蓋体53の一部に設けられた弁部57と、この弁部57の全外周部に形成され、蓋体53と弁部57とを連結する薄肉からなる連結部58と、弁部57の全外周部の位置で、連結部58に形成された薄肉からなる破断誘発部としての溝部59とで構成されており、この安全弁部56は、蓋体53に設けられた凹部53b内に配置されて状態となっている。
【0008】
また、弁部57は、間隔を置いて配置された一対の半円形部57aと、この一対の半円形部57a同士を繋ぐ四角状の矩形状部57bとで構成されて、全体が小判形状をなしており、この小判形状の弁部57の全外周部には、弁部57の形状に沿って薄肉からなる破断誘発部となる溝部59が形成されたものとなっている。
【0009】
このような構成を有する電池の安全装置は、過充電や短絡等により、ケース52内の圧力が所定値以上になると、破断誘発部である溝部59が破断して、ケース52の内部のガスを外部に放出することで電池51の安全性を確保するようになっている。
【0010】
そして、ガスの放出を多くするために、安全弁部56の弁部57の大きさを大きくする必要から、弁部57(溝部59)が小判形状に形成されている。
また、薄肉からなる溝部59は、一度の加工で形成することによって、薄肉部の肉厚を均一化するために、1個のポンチ(図示せず)によるパンチ加工で弁部57の外周部を潰すことによって、製造される。
【0011】
しかし、このパンチ加工時、半円形部57aの外周部における肉部は、図10に示すように、半円形部57aの中心C方向(矢印Z1方向)に集中移行するため、パンチ加工時の肉流れの抵抗が大きくなって、その箇所における薄肉部(溝部59)の加工硬化が大きくなる反面、四角形の矩形状部57bの外周部における肉部は、図10に示すように、矩形状部57bの中央部方向(矢印Z2方向)に略平行移行できるため、パンチ加工時の肉流れの抵抗が半円形部57bよりも小さく、このため、矩形状部57b側における薄肉部(溝部59)の加工硬化が半円形部57a側よりも小さくなる。
【0012】
その結果、半円形部57aと矩形状部57bの外周部における溝部59の硬さが不均一となる。
また、肉部の流れ(移行)は、上記のような傾向にはあるものの、制御できないので、ケース52内部にガスが発生して破断誘発部たる溝部59が破断する圧力が大きくばらつくようになる。
従って、電池の安全装置が動作する圧力に大きなバラツキを生じるものとなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電池の安全装置の破断誘発部は、小判形状の弁部57の全外周部に設けられた小判形状の薄肉の溝部59とで構成されているため、パンチ加工時、半円形部57aと矩形状部57bの外周部における溝部59の加工硬化による硬さが不均一となり、ケース52の内部にガスが発生して破断誘発部たる溝部59が破断する圧力がばらつくという問題がある。
【0014】
そこで、本発明は弁部の面積が大きく、且つ、破断誘発部の加工硬化が従来に比して均一化可能で、ガスの発生時における動作圧力のバラツキを小さくできる電池の安全装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の解決手段として、ケースと、このケースの内部を気密に遮蔽する蓋体と、この蓋体の一部に形成されて、前記ケース内の圧力が所定値以上に上昇すると破壊する安全弁部とを備え、前記安全弁部は、前記蓋体の一部に設けられた弁部と、この弁部の全外周部に形成され、前記弁部よりも薄肉からなる破断誘発部とを有し、前記破断誘発部は、第1の半径で形成された第1の円形状部、及び第2の半径で形成された第2の円形状部からなる少なくとも2つの第1,第2の円形状部と、この第1,第2の円形状部を連結する繋ぎ部とで構成され、前記第1,第2の円形状部のそれぞれの中心が互いに間隔を置いて配置された状態で、前記第1,第2の円形状部が形成されると共に、前記繋ぎ部が曲線状に構成された。
【0016】
また、第2の解決手段として、前記繋ぎ部は、中心が前記第1,第2の円形状部外に位置する第3の半径によって形成された円弧状部で構成され、互いに隣り合う前記第1,第2の円形状部を前記円弧状部によって結合した構成とした。
また、第3の解決手段として、前記第1,第2の半径が同じ長さで、前記第1,第2の円形状部が形成された。
また、第4の解決手段として、前記第1,第2の半径が異なる長さで、前記第1,第2の円形状部が形成された。
【0017】
また、第5の解決手段として、前記第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、前記第1,第2の半径の長さを合算した長さとした構成とした。
また、第6の解決手段として、前記第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、前記第1,第2の半径の長さを合算した長さより小さくした構成とした。
また、第7の解決手段として、前記第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、前記第1,第2の半径の長さを合算した長さより大きくした構成とした。
【0018】
また、第8の解決手段として、前記円形状部は3個以上有し、これ等の前記円形状部同士が前記繋ぎ部によって結合された構成とした。
また、第9の解決手段として、複数個の前記円形状部が前記蓋体の長手方向に沿って形成された。
また、第10の解決手段として、前記蓋体には凹部が設けられ、前記安全弁部が前記凹部内に配置された構成とした。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の電池の安全装置の図面を説明すると、図1は本発明の電池の安全装置の第1実施例を示す電池の要部の斜視図、図2は図1の2−2線における断面図、図3は本発明の電池の安全装置の第1実施例を示す要部の拡大平面図である。
【0020】
また、図4は本発明の電池の安全装置の第2実施例を示す要部の拡大平面図、図5は本発明の電池の安全装置の第3実施例を示す要部の拡大平面図、図6は本発明の電池の安全装置の第4実施例を示す要部の拡大平面図、図7は本発明の電池の安全装置の第5実施例を示す要部の拡大平面図である。
【0021】
次に、本発明の電池の安全装置の第1実施例の構成を図1〜図3に基づいて説明すると、電池(二次電池)1は、内部に電解液(図示せず)が満たされた箱形のケース2と、このケース2の内部を気密に遮蔽する蓋体3と、蓋体3から突出する外部負極4とから構成されている。
【0022】
ケース2は、上部が開口した有底の角筒状で形成されたアルミニウム製であり、このケース2が外部正極となっている。
蓋体3は、矩形状のアルミニウム製の金属板で形成され、その中央部に設けた貫通孔(図示せず)に外部負極4が差し込まれてカシメ固定されている。
【0023】
蓋体3の片側には、外部負極4と隣接位置に電解液の注入口3aが形成され、安全装置部6は、外部負極4を挟んで注入口3aと反対側に設けられている。
そして、蓋体3は、ケース2の上部の開口部を塞ぐように配置され、溶接等によってケース2に固着されている。
【0024】
なお、電池1の内部は、電解液で満たされており、この電解液は蓋体3の注入口3aからケース2内に注入され、注入後の注入口3aは、カバー5によって塞がれている。
【0025】
そして、前記の安全弁部6は、蓋体3の一部に設けられた瓢箪型の弁部7と、この弁部7の全外周部に形成され、蓋体3と弁部7とを連結する蓋体3よりも薄肉からなる連結部8と、弁部7の全外周部の位置に形成された弁部7よりも薄肉からなる破断誘発部としての溝部10とで構成されており、この安全弁部6は、蓋体3に設けられた凹部3b内に配置された状態となっている。
【0026】
また、弁部7は、間隔を置いて配置された一対の円形状部7a、7bと、この一対の円形状部7a、7b同士を連結する所定の幅を有したくびれ部7cとで構成されて、全体が瓢箪形状をなしている。
この弁部7の全外周部には、弁部7の形状に沿って薄肉からなる破断誘発部となる溝部10が弁部7の外形形状と同じ瓢箪型に形成されている。
従って、溝部10は、第1,第2の円形状部7a、7bの外周部と同形状の第1,第2の円形状溝部10a、10bと、くびれ部7cの外周部と同形状の円弧状部(円形状溝部10a、10bを連結する繋ぎ部)9とを有する。
そして、第1,第2の円形状溝部10a、10b(第1,第2の円形状部7a、7a)は、それぞれ中心C1,C2が互いに間隔を置いて配置された状態で、それぞれ長さの等しい第1,第2の半径R1,R2によって形成されている。
【0027】
また、第1,第2の円形状溝部10a、10bの中心C1,C2間の間隔は、第1,第2の半径R1,R2の長さを合算した長さとなっている。
更に、くびれ部7cの外周部は、中心C3が第1,第2の円形状溝部10a、10b外に位置した第3の半径R3によって形成された溝状の二つの円弧状部9で構成され、第1,第2の円形状溝部10a、10bの互いに隣り合う二カ所を繋ぎ部たる円弧状部9によって結合して、瓢箪型の溝部10が形成されていると共に、瓢箪型の安全弁部6は、蓋体3の長手方向に沿って形成されたものとなっている。
【0028】
このような構成を有する電池の安全装置は、過充電や短絡電等により、ケース2内の圧力が所定値以上になると、破断誘発部である溝部10が破断して、ケース2の内部のガスを外部に放出することで電池1の安全性を確保するようになっている。
【0029】
そして、ガスの放出を多くするために、安全弁部6の弁部7の大きさを大きくする必要から、弁部7(溝部10)が瓢箪型に形成されている。
また、薄肉からなる溝部10は、一度の加工で形成することによって、薄肉部(溝部10)の肉厚を均一化するために、1個のポンチ(図示せず)によるパンチ加工で弁部7の外周部を潰すことによって、製造される。
【0030】
そして、このパンチ加工時、第1,第2の円形状部7a、7bの外周部における肉部は、図3に示すように、中心C1,C2方向(矢印A1方向)に集中するため、パンチ加工時の肉流れの抵抗が大きくなって、その箇所における薄肉部(溝部10)の加工硬化が大きくなる。
【0031】
また、パンチ加工時、二つの円弧状部9を形成するためのくびれ部7cの外周部における肉部についても、中心C1,C2方向に流れようとするため、パンチ加工時の肉流れの抵抗が大きくなって、その箇所における薄肉部(溝部10)の加工硬化が大きくなる。
即ち、瓢箪型の溝部10をパンチ加工する際の肉部の流れ方向は、全体的に中心C1,C2方向となる傾向であるため、第1,第2の円形状部7a、7bの外周部に位置する溝部10(円形状溝部10a、10b)と、くびれ部7cの外周部に位置する溝部10(円弧状部9)の加工硬化が従来の形状と比べて均一にできるものである。
【0032】
その結果、円形状溝部10a、10bと円弧状部9とからなる溝部10の硬さが一様に近づき、このため、円形状ケース2内部にガスが発生した際に、破断誘発部たる溝部10が破断する動作圧力をバラツキの少ないものとすることができ、特性の安定化を図ることができる。
なお、上記第1実施例においては、凹部3bの内壁11の形状を弁部7(溝部10)よりも一回り大きな瓢箪型としたが、凹部3bの形状は、弁部7の形状に合わせる必要はなく、図10に示したような小判型や他の形状であっても良い。また、溝部10を連結部8の中間部に設けても良く、これ等の点は後述する他の実施例でも同様である。
【0033】
また、図4は本発明の電池の安全装置の第2実施例を示し、この第2実施例は、第1,第2の円形状溝部10a、10bの中心C1,C2間の間隔は、第1,第2の半径R1,R2の長さを合算した長さより小さくしたものである。
その他の構成は、前記第1実施例と同様で、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0034】
また、図5は本発明の電池の安全装置の第3実施例を示し、この第3実施例は、第1,第2の円形状溝部10a、10bの中心C1,C2間の間隔は、第1,第2の半径R1,R2の長さを合算した長さより大きくしたものである。
その他の構成は、前記第1実施例と同様で、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0035】
また、図6は本発明の電池の安全装置の第4実施例を示し、この第4実施例は、第1,第2の円形状溝部10a、10bの第1,第2の半径R1,R2の長さを異にすると共に、第1,第2の円形状溝部10a、10bの中心C1,C2間の間隔は、長さの異なる第1,第2の半径R1,R2の長さを合算した長さにしたものである。
その他の構成は、前記第1実施例と同様で、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0036】
また、図7は本発明の電池の安全装置の第5実施例を示し、この第5実施例は、同じ長さの半径R1,R2,R4で、中心C1,C2,C4の位置に形成された3個の第1,第2、第3の円形状溝部10a、10b、10c(第1,第2,第3の円形状部7a、7b、7d)を有し、第2,第3の円形状溝部10b、10c同士が繋ぎ部たる円弧状部9によって連結されたものである。
その他の構成は、前記第1実施例と同様で、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0037】
なお、第5実施例における円形状溝部(円形状部)は、半径の異なるものを組み合わせたものでも良く、また、円形状溝部は3個以上で構成されたものでも良い。
【0038】
【発明の効果】
本発明の電池の安全装置は、ケースと、このケースの内部を気密に遮蔽する蓋体と、この蓋体の一部に形成されて、前記ケース内の圧力が所定値以上に上昇すると破壊する安全弁部とを備え、安全弁部は、蓋体の一部に設けられた弁部と、この弁部の全外周部に形成され、弁部よりも薄肉からなる破断誘発部とを有し、破断誘発部は、第1の半径で形成された第1の円形状部、及び第2の半径で形成された第2の円形状部からなる少なくとも2つの第1,第2の円形状部と、この第1,第2の円形状部を連結する繋ぎ部とで構成され、第1,第2の円形状部のそれぞれの中心が互いに間隔を置いて配置された状態で、第1,第2の円形状部が形成されると共に、繋ぎ部が曲線状に形成された構成を有する。
このような構成によって、弁部の面積を大きくすることができると共に、第1,第2の円形状部からなる薄肉の破断誘発部と、繋ぎ部で構成される薄肉の破断誘発部の加工硬化を従来のものに比較して均一化することができ、ケース内部にガスが発生して破断誘発部が破断する際の動作圧力を、バラツキの小さいものとすることができる。
【0039】
また、繋ぎ部は、中心が第1,第2の円形状部外に位置する第3の半径によって形成された円弧状部で構成され、互いに隣り合う第1,第2の円形状部を円弧状部によって結合した構成とした。
このように、繋ぎ部を円弧状部によって形成すると、第1,第2の円形状部の連続性が良く、破断誘発部の動作圧力をより均一化させることができる。
【0040】
また、第1,第2の半径が同じ長さで、第1,第2の円形状部が形成されたため、弁部がシンプルな形状となり、生産性の良好なものが得られると共に、破断誘発部の動作圧力が更に均一となる。
【0041】
また、第1,第2の半径が異なる長さで、第1,第2の円形状部が形成されたため、小型の電池に適用して好適な安全装置を提供できる。
【0042】
また、第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、第1,第2の半径の長さを合算した長さとしたため、弁部の面積を大きくすることができ、ガスの放出性の良好なものが得られる。
【0043】
また、第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、第1,第2の半径の長さを合算した長さより小さくしたため、小型の電池に適用して好適な安全装置を提供できる。
【0044】
また、第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、第1,第2の半径の長さを合算した長さより大きくしたため、弁部の面積を大きくすることができ、ガスの放出性の一層良好なものが得られる。
【0045】
また、円形状部は3個以上有し、これ等の円形状部同士が繋ぎ部によって結合されたため、弁部の面積を大きくすることができ、ガスの放出性の一層良好なものが得られる。
【0046】
また、複数個の円形状部が蓋体の長手方向に沿って形成されたため、蓋体、即ち、電池の外形形状を大きくすることなく、弁部を形成できる。
【0047】
また、蓋体には凹部が設けられ、安全弁部が凹部内に配置されたため、外力が不用意に安全弁部にかからず、信頼性の高い安全装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池の安全装置の第1実施例を示す電池の要部の斜視図。
【図2】図1の2−2線における断面図。
【図3】本発明の電池の安全装置の第1実施例を示す要部の拡大平面図。
【図4】本発明の電池の安全装置の第2実施例を示す要部の拡大平面図。
【図5】本発明の電池の安全装置の第3実施例を示す要部の拡大平面図。
【図6】本発明の電池の安全装置の第4実施例を示す要部の拡大平面図。
【図7】本発明の電池の安全装置の第5実施例を示す要部の拡大平面図。
【図8】従来の電池の安全装置を示す電池の要部の斜視図。
【図9】図8の9−9線における断面図。
【図10】従来の電池の安全装置を示す要部の拡大平面図。
【符号の説明】
1 電池
2 ケース
3 蓋体
3a 注入口
3b 凹部
4 外部負極
5 カバー
6 安全装置部
7 弁部
7a 第1の円形状部
7b 第2の円形状部
7c くびれ部
7d 第3の円形状部
8 連結部
9 円弧状部(繋ぎ部)
10 溝部
10a 第1の円形状溝部(第1の円形状部)
10b 第2の円形状溝部(第2の円形状部)
10c 第3の円形状溝部(第3の円形状部)
11 内壁
R1 半径
R2 半径
R3 半径
R4 半径
C1 中心
C2 中心
C3 中心
C4 中心
Claims (10)
- ケースと、このケースの内部を気密に遮蔽する蓋体と、この蓋体の一部に形成されて、前記ケース内の圧力が所定値以上に上昇すると破壊する安全弁部とを備え、前記安全弁部は、前記蓋体の一部に設けられた弁部と、この弁部の全外周部に形成され、前記弁部よりも薄肉からなる破断誘発部とを有し、前記破断誘発部は、第1の半径で形成された第1の円形状部、及び第2の半径で形成された第2の円形状部からなる少なくとも2つの第1,第2の円形状部と、この第1,第2の円形状部を連結する繋ぎ部とで構成され、前記第1,第2の円形状部のそれぞれの中心が互いに間隔を置いて配置された状態で、前記第1,第2の円形状部が形成されると共に、前記繋ぎ部が曲線状に構成されたことを特徴とする電池の安全装置。
- 前記繋ぎ部は、中心が前記第1,第2の円形状部外に位置する第3の半径によって形成された円弧状部で構成され、互いに隣り合う前記第1,第2の円形状部を前記円弧状部によって結合したことを特徴とする請求項1記載の電池の安全装置。
- 前記第1,第2の半径が同じ長さで、前記第1,第2の円形状部が形成されたことを特徴とする請求項1、又は2記載の電池の安全装置。
- 前記第1,第2の半径が異なる長さで、前記第1,第2の円形状部が形成されたことを特徴とする請求項1、又は2記載の電池の安全装置。
- 前記第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、前記第1,第2の半径の長さを合算した長さとしたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の電池の安全装置。
- 前記第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、前記第1,第2の半径の長さを合算した長さより小さくしたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の電池の安全装置。
- 前記第1,第2の円形状部の中心間の間隔は、前記第1,第2の半径の長さを合算した長さより大きくしたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の電池の安全装置。
- 前記円形状部は3個以上有し、これ等の前記円形状部同士が前記繋ぎ部によって結合されたことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の電池の安全装置。
- 複数個の前記円形状部が前記蓋体の長手方向に沿って形成されたことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の電池の安全装置。
- 前記蓋体には凹部が設けられ、前記安全弁部が前記凹部内に配置されたことを特徴とする請求項1から9の何れかに記載の電池の安全装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050704 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20061026 |