JP2004094060A - 転写ローラ及び画像形成装置 - Google Patents

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Takahiro Tamiya
田宮 孝弘
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Abstract

【課題】比較的簡易な構造で、効率よく確実に転写部における放電抜けを抑止する転写ローラ及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体4上に形成されたトナー像を被転写材上に転写する転写ローラ7であって、トナー像が転写される際の被転写材の像担持体4への密着力を増加する付勢部32を備えた。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置と、そこに搭載される転写ローラとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像形成装置において被転写材の両面に画像を形成する場合に、被転写材に生じるカールによって、種々の不具合が発生することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
詳しくは、被転写材のカールは、被転写材の片面に像担持体上に形成されたトナー像を転写した後に、定着器にてそのトナー像を被転写材に定着させる際に、定着器から受ける熱により生じるものである。すなわち、被転写材において、トナー像が定着される画像面側は直接的に熱を受けて、直接的に熱を受けない非画像面側と比較して温度差が生じる。これにより、片面側の定着後に、被転写材の画像面側が非画像面側に反るカールが発生する。
【0004】
このような被転写材のカールは、定着器の構成や被転写材の種類等によって、その程度が大きくなることがある。
例えば、定着後の被転写材に対する定着ローラからの剥離性を向上するために、定着ニップ方向を被転写材の搬送方向に対して加圧ローラ側に意図的にずらした定着器の場合には、上述のカールは特に搬送方向に対する先端部のカールとして発生する。
また、再生紙のように、紙の繊維のばらつきが多い被転写材を使用した場合には、表裏面の伸縮性や吸湿性等の違いから、上述のカールの発生が助長される。
【0005】
このような片面定着後の被転写材のカールによる不具合発生を防止することを目的として、片面定着後の搬送路にて被転写材のカールを矯正する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−169050号公報(第1−3頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の画像形成装置は、転写部において生じる放電抜け画像を、効率よく確実に防止することが難しかった。
【0008】
すなわち、上述のようにカールを生じた被転写材が、両面画像形成時に転写部に進入すると、そのカール部が感光体ドラムや中間転写ベルト等の像担持体に密着せずに、その部分の画像が転写されずに抜けてしまう放電抜けが発生する。
【0009】
図8を用いて、詳しく説明する。
まず、片面画像転写後の被転写材は、図中の矢印S1に示すように定着器10に進入する。定着器10で片面が定着された後の被転写材P1は、定着器10を通過して(矢印S2方向の移動である。)、両面器の反転部19に搬送される(矢印S3方向の移動である。)。
ここで、定着器10を通過した後の被転写材P1には、上述したように、先端にカール部Cが形成されてしまう。
【0010】
そして、反転部19に搬送された被転写材P2は、搬送方向が反転された後に、両面搬送部を通過する(矢印S4方向の移動である。)。このとき、反転後の被転写材P3において、カール部Cの位置は搬送方向に対して後端側になる。
その後、さらに両面搬送部を通過して(矢印S5方向の移動である。)、被転写材P4は、中間転写ベルト4と転写ローラ7との対向位置に達する。
【0011】
このとき、被転写材P4は、入口ガイド板16によって、中間転写ベルト4側にある程度密着される。しかし、被転写材P4の後端のカール部Cは、入口ガイド板16を通過した直後に、中間転写ベルト4から瞬間的に離れてしまう。これにより、被転写材P4のカール部Cにおいては、トナー像の転写に必要な充分な電荷が与えられずに、放電抜けを生じてしまう。
【0012】
このようなカールによる両面画像転写時の不具合は、上述の両面搬送路にてカールを矯正する技術を用いることで、ある程度改善されることが予想される。
しかし、カールを矯正する装置は、機構が複雑であり高価なものとなるという問題がある。さらに、カールを矯正する装置は、搬送方向に対して中央部で発生するカールと比較して、上述のように後端部(又は先端部)で発生するカールに対してはカール矯正の効果が少ないと考えられる。
【0013】
また、上述の放電抜け画像は、両面画像形成時に特有の問題ではなく、片面画像形成時においても被転写材の種類によって発生しうる問題である。
すなわち、和紙、ボンド紙、封筒、はがき等のように、普通紙に比べて表面が平滑でない被転写材の場合にも、局所的に放電抜けが生じることがあった。このような被転写材は、微視的にみると表面に凹凸があるために、必然的に凹凸に対応した像担持体に対する密着性の優劣が生じる。そして、像担持体との密着性が劣る部分で放電抜けが発生する。
このような表面が平滑でない被転写材については、上述のカール矯正装置を用いても、放電抜けを抑止することができないことになる。
【0014】
また、図8を参照して、入口ガイド板16を中間転写ベルト4側に近づけて、被転写材の中間転写ベルト4に対する密着力を上げる手法にも限界がある。すなわち、入口ガイド板16は、中間転写ベルト4上に付着するトナーが入口ガイド板16に転移する不具合を防止するために、中間転写ベルト4に対してある程度間隙をあけて設置する必要がある。
【0015】
さらに、図8を参照して、画像形成装置に設置される転写ローラ7は、その転写工程に係わる転写性や、転写工程後の被転写材の分離性や、コストやスペース等の制約から、そのローラ径の大きさがある程度決まってくる。すなわち、極端にローラ径の大きな転写ローラを用いることはできない。
【0016】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、比較的簡易な構造で、効率よく確実に転写部における放電抜けを抑止する転写ローラ及び画像形成装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1記載の発明にかかる転写ローラは、像担持体上に形成されたトナー像を被転写材上に転写する転写ローラであって、前記トナー像が転写される際の前記被転写材の前記像担持体への密着力を増加する付勢部を備えたものである。
【0018】
また、請求項2記載の発明にかかる転写ローラは、上記請求項1記載の発明において、前記付勢部は、当該付勢部以外のローラ部とは別に、軸方向の一部に形成されたローラ部材であり、前記ローラ部材の外径は、前記付勢部以外のローラ部の外径より大きく形成されたものである。
【0019】
また、請求項3記載の発明にかかる転写ローラは、上記請求項2に記載の発明において、芯軸を備え、前記ローラ部材は、軸方向の中央部に形成されるとともに、内径が前記芯軸の外径より大きく形成されたものである。
【0020】
また、請求項4記載の発明にかかる転写ローラは、上記請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記ローラ部材は、前記付勢部以外のローラ部の材料と同じ材料からなるものである。
【0021】
また、請求項5記載の発明にかかる転写ローラは、上記請求項1に記載の発明において、前記付勢部は、当該付勢部以外のローラ部と一体的に形成されたローラ部であり、前記付勢部に係わる前記ローラ部の外径は、前記付勢部以外のローラ部の外径より大きく形成されたものである。
【0022】
また、請求項6記載の発明にかかる転写ローラは、上記請求項5に記載の発明において、前記付勢部に係わる前記ローラ部は、軸方向の中央部に形成され、前記付勢部以外のローラ部は、外径が該付勢部に向けて漸増するように形成されたものである。
【0023】
また、請求項7記載の発明にかかる転写ローラは、上記請求項1に記載の発明において、前記付勢部は、ローラ部に巻着されたリング部材であり、前記リング部材の内径は、前記ローラ部の外径よりも大きく形成されたものである。
【0024】
また、請求項8記載の発明にかかる転写ローラは、上記請求項7に記載の発明において、前記リング部材は、軸方向の中央部に間隔をあけて複数設けられたものである。
【0025】
また、請求項9記載の発明にかかる転写ローラは、上記請求項7又は請求項8に記載の発明において、前記リング部材は、前記ローラ部の電気抵抗と同等の電気抵抗を有するものである。
【0026】
また、この発明の請求項10記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の転写ローラを備えたものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0028】
実施の形態1.
図1〜図4にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、実施の形態1におけるカラー画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
【0029】
図1に示すように、画像形成装置には、感光体ベルト1が、中間転写ベルト4に対向して配設されている。
ここで、感光体ベルト1の内周には、駆動ローラ1aと、2つの従動ローラ1b、1cとが配設されている。そして、これらのローラ1a〜1cによって、感光体ベルト1は、張架・支持されている。また、駆動ローラ1aによって、感光体ベルト1は、図中の矢印A方向に駆動される。
また、感光体ベルト1の外周には、帯電器2、書込部3、マゼンタ現像器M、シアン現像器C、イエロー現像器Y、ブラック現像器K、クリーニング器6が配設されている。
【0030】
ここで、4つの現像器M、C、Y、Kには、それぞれ、マゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー、ブラックトナーが収納されている。そして、4つの現像器M、C、Y、Kは、それぞれ、感光体ベルト1に対して接離自在に移動して、感光体ベルト1上に各色のトナー像を順次形成する。
具体的には、感光体ベルト1上にシアンのトナー像を形成する場合には、シアントナーを収納するシアン現像器Cが感光体ベルト1に近接するように移動する。これに対して、その他の現像器M、Y、Kは、感光体ベルト1から離れるように移動する。
このようにして感光体ベルト1上で形成された各色のトナー像は、順次、中間転写ベルト4上に重ねて転写されることになる。
【0031】
一方、中間転写ベルト4の内周には、駆動ローラ4a、2つの従動ローラ4b、4c、中間転写ローラ5、転写対向ローラ8が配設されている。そして、これらのローラ4a〜4c、5、8によって、中間転写ベルト4は、張架・支持されている。また、駆動ローラ4aによって、中間転写ベルト4は、図中の矢印B方向に駆動される。
また、中間転写ベルト4の外周には、転写ローラ7、中間転写ベルトクリーニング器9が配設されている。
【0032】
ここで、転写ローラ7と中間転写ベルトクリーニング器9とは、それぞれ、中間転写ベルト4に対して接離自在に構成されている。そして、中間転写ベルト4上において所望のトナー像の重ね合わせが完了するまで、転写ローラ7と中間転写ベルトクリーニング器9とは、中間転写ベルト4から離れた位置に退避している。そして、中間転写ベルト4上においてトナー像の重ね合わせが完了した後に、転写ローラ7と中間転写ベルトクリーニング器9とは、中間転写ベルト4に当接する位置に移動する。
【0033】
こうして、中間転写ベルト4に当接した転写ローラ7によって、像担持体としての中間転写ベルト4上のカラートナー像が、被転写材Pに転写されることになる。なお、本実施の形態1における転写ローラ7は、図2〜図3に示すものであるが、これについては後で詳しく説明する。
また、中間転写ベルト4に当接した中間転写ベルトクリーニング器9によって、転写工程後に中間転写ベルト4上に残存した未転写トナーが回収されることになる。
【0034】
一方、画像形成装置における被転写材Pの搬送経路には、レジストローラ対13、入口ガイド板16、定着器10、両面器17等が配設されている。
ここで、定着器10は、2つのローラ10a、10cとそれらに懸架されたベルト10dとからなる加熱部と、加圧部としての加圧ローラ10bとからなり、被転写材P上の未定着のトナー像を定着する。
また、両面器17は、複数の搬送ローラ18、21〜23、反転部19等からなり、両面画像形成時に被転写材Pの搬送方向を反転して、被転写材Pを転写ローラ7の位置に導く。
【0035】
以上のように構成された画像形成装置は、次のように動作する。
図1を参照して、感光体ベルト1は、図中の矢印A方向に走行する。そして、まず、感光体ベルト1の表面が、帯電器2との対向部で帯電される。次に、感光体ベルト1表面は、書込部3との対向部に達する。そして、書込部3から発せられる露光光によって、感光体ベルト1上に、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのうち所望の色の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0036】
その後、感光体ベルト1表面は、4つの現像器M、C、Y、Kのうち所望の色に対応した現像器との対向部に達する。そして、対応する色のトナーが、現像器から、感光体ベルト1上の潜像に供給される。こうして、感光体ベルト1上には、1色のトナー像が形成される。
【0037】
その後、感光体ベルト1表面は、中間転写ベルト4との対向部に達する。そして、感光体ベルト1上に形成されたトナー像は、所定の電圧が印加された中間転写ローラ5によって、中間転写ベルト4上に転写される。
【0038】
ここで、中間転写ベルト4との対向部を通過した後の感光体ベルト1上には、中間転写ベルト4に転写されなかった未転写トナーが残存する。
そして、未転写トナーが付着した感光体ベルト1表面は、クリーニング器6との対向部に達する。そして、この位置で、未転写トナーがクリーニング器6内に回収される。クリーニング器6内に回収されたトナーは、その後に回収容器11へ向けて搬送される。
【0039】
このような感光体ベルト1上の一連のプロセスが、他の各色についても同様におこなわれる。そして、4つの現像器M、C、Y、Kを順次移動して感光体ベルト1上に形成したトナー像は、中間転写ベルト4上に重ねて転写される。
その後、中間転写ベルト4上に重ねて形成されたカラーのトナー像は、中間転写ベルト4の矢印B方向の走行によって、転写ローラ7との対向部に達する。そして、この位置で、搬送されてきた被転写材P上に、トナー像が転写される。なお、転写ローラ7は、図中の時計方向に回転駆動されている。
【0040】
ここで、転写ローラ7との対向部を通過した後の中間転写ベルト4上には、被転写材Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
そして、未転写トナーが付着した中間転写ベルト4表面は、中間転写ベルトクリーニング器9との対向部に達する。そして、この位置で未転写トナーが、中間転写ベルトクリーニング器9内に回収される。中間転写ベルトクリーニング器9内に回収されたトナーは、その後に回収容器12へ向けて搬送される。
こうして、中間転写ベルト4上での一連のプロセスが完了する。
【0041】
一方、不図示の給紙部から給送された被転写材Pは、搬送ローラ15を通過した後に、レジストローラ対13の位置に達する。レジストローラ対13の位置に達した被転写材Pは、中間転写ベルト4上に形成されたトナー像が転写されるように、転写ローラ7の位置に向けてタイミングを合わせて搬送される。
【0042】
詳しくは、レジストローラ対13を通過した被転写材Pは、転写ローラ7の上流に配設された入口ガイド板16によって、転写ローラ7と中間転写ベルト4との当接部よりやや上流側の中間転写ベルト4上に案内される。その後、被転写材Pは、転写ローラ7と中間転写ベルト4との当接部に搬送される。
ここで、転写ローラ7には所定の電圧が印加されており、これにより被転写材P上に、中間転写ベルト4上のトナー像が転写される。
【0043】
その後、転写ローラ7の位置を通過した被転写材Pは、定着器10の位置に達する。そして、この位置で被転写材P上のトナー像が定着される。
そして、被転写材Pの片面のみ画像を形成する場合には、被転写材Pは、定着器10を通過後に不図示の排紙部を経て、画像形成装置外に排出される。
【0044】
これに対して、被転写材Pの両面に対して画像を形成する場合には、被転写材Pは、定着器10を通過後に、両面器17に導かれる。
そして、両面器17に搬送された被転写材Pは、搬送ローラ18を通過した後に反転部19に達する。反転部19に達した被転写材Pは、この位置で搬送方向が逆転された後に、搬送ローラ18、21〜23を経て、レジストローラ対13の位置に達する。
【0045】
その後、片面側のプロセスと同様に、転写ローラ7の位置での転写工程と、定着器10の位置での定着工程とを経て、両面画像形成後の被転写材Pは、画像形成装置外に排出される。
こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。
【0046】
次に、図2〜図4を参照して、上述の画像形成装置に搭載される転写ローラ7について、詳しく説明する。
図2は、画像形成装置に設置される転写ローラ7を示す概略断面図である。図2に示すように、転写ローラ7は、主として、ステンレス鋼等からなる芯軸30と、軸方向の両端部に設けられたローラ部31と、軸方向の中央部に設けられた付勢部としてのローラ部材32とで構成される。
【0047】
ここで、ローラ部31は、アスカー硬度が60度程度の発泡性のイオン系導電性材料からなり、芯軸30の両端部に圧入されている。
また、ローラ部材32は、ローラ部31と同じ材料からなり、その内径d2が芯軸30の外径よりも大きく形成されている。そして、ローラ部材32は、両端に設置されたローラ部31によって軸方向のガタは規制され、径方向には芯軸30に対してガタをもっている。
さらに、中央のローラ部材32の外径D2は、両端のローラ部31の外径D1よりも大きく形成されている。
【0048】
以上のように構成された転写ローラ7は、上述の転写工程時に、図3及び図4に示すように、像担持体としての中間転写ベルト4に当接する。ここで、図3は中間転写ベルト4に対して当接状態にある転写ローラ7を示す概略斜視図であり、図4はその転写ローラ7を軸方向からみた概略断面図である。
なお、転写ローラ7の中間転写ベルト4への当接は、芯軸30の両端に係合する不図示の加圧機構によっておこなわれる。
【0049】
図3及び図4に示すように、中間転写ベルト4に当接した転写ローラ7は、中央のローラ部材32がガタにより径方向に移動した状態になる。そして、図4の断面に示すように、当接状態においては、ローラ部31に係わる進入角度αよりも小さな、ローラ部材32に係わる進入角度βが形成される。
【0050】
ここで、進入角度とは、中間転写ベルト4に沿って中間転写ベルト4と転写ローラ7との当接部に進入してくる被転写材Pが、その当接部の入口でばたつく可能性のある角度をいう。
したがって、進入角度が小さいほど、被転写材Pは、当接部入口でばたつくことなく、中間転写ベルト4に対して強い力で密着することになり、密着力の不足から生じる放電抜けを抑止することができる。
【0051】
本実施の形態1の転写ローラ7は、中央部のローラ部材32の外径D2が、ローラ部31の外径D1に比べて大きくなっている。また、転写ローラ7が中間転写ベルト4に当接した状態で、中央部のローラ部材32は、両端のローラ部31の圧縮変形にともなう軸方向の応力を受けて径方向に変形する。さらに、転写ローラ7は回転しており、ローラ部材32に係わる当接部の入口側では、出口側に比べて僅かに大きな変形も生じる。
【0052】
こうして、本実施の形態1の転写ローラ7では、ローラ部材32に係わる小さな進入角度βが得られ、これにより中間転写ベルト4との当接部入口で被転写材Pに対して強い付勢力を与えることができる。
このように、転写ローラ7の軸方向の一部に設置されたローラ部材32は、図1で説明した入口ガイド板16を通過した後の被転写材Pに対して、中間転写ベルト4への密着力を増加する付勢部として機能する。
【0053】
そして、転写ローラ7と中間転写ベルト4との当接部に導かれた被転写材Pは、当接部とその近傍で転写ローラ7から電荷を受けて、中間転写ベルト7上のトナー像が転写される。
なお、中央部のローラ部材32は、両端のローラ部31と同じ材料で形成されおり、転写ローラ7の軸方向全域にわたり被転写材Pに均一な電荷を付与できるように構成されている。
また、転写ローラ7は、非転写工程において、ローラ部材32の周面及びローラ部31の周面が、完全に中間転写ベルト4から離脱するように構成されている。
【0054】
以上説明したように、本実施の形態1のように構成された転写ローラにおいては、軸方向の中央部に被転写材Pの進入角度を減ずる付勢部としてのローラ部材32を設けている。そのために、先端又は後端にカールがある被転写材Pや、表面に凹凸がある被転写材P等に、中間転写ベルト4上のトナー像を転写する場合であっても、放電抜けの発生を確実かつ簡易に軽減することができる。
【0055】
なお、本実施の形態1では、転写ローラ7の中央部に1つのローラ部材32を設置した。しかし、本発明の構成はこれに限定されることなく、例えば、転写ローラの中央部から等間隔に2つのローラ部材を設置することもできる。そして、この場合にも、本実施の形態1と同様の効果を奏することになる。
【0056】
実施の形態2.
図5にて、この発明の実施の形態2について説明する。
図5は、実施の形態2における画像形成装置に設置された転写ローラを示す概略斜視図であり、前記実施の形態1の図3に対応する図である。ここで、本実施の形態2は、転写ローラの形状が、前記実施の形態1と相違する。
【0057】
図5に示すように、転写ローラ7は、主として、芯軸30と、軸方向全域に設けられたローラ部31と、軸方向の中央部に設けられた付勢部としての複数のリング部材35とで構成される。
【0058】
ここで、ローラ部31は、アスカー硬度が60度程度の発泡性のイオン系導電性材料からなり、芯軸30に圧入されている。
また、リング部材35は、カーボン分散レーヨンやカーボン分散ナイロン等の糸状材料からなり、ローラ部31の電気抵抗と同等の電気抵抗(例えば、107.6〜107.8Ωである。)を有している。
さらに、リング部材35の内径は、ローラ部31の外径よりも大きく形成されている。また、リング部材35は、転写ローラ7が中間転写ベルト4と当接してローラ部31に食い込んだ状態のときに転写ムラ等の不具合を生じない程度の線径からなり、また、破損しない程度の強度が確保されたものである。
【0059】
以上のように構成された転写ローラ7は、転写工程時に、図5に示すように、像担持体としての中間転写ベルト4に当接する。
そして、前記実施の形態1で説明した図4と同様に、当接状態において、リング部材35によって小さな進入角度βが形成される。
【0060】
こうして、本実施の形態2の転写ローラ7では、複数のリング部材35により小さな進入角度βが得られ、前記実施の形態1と同様に、中間転写ベルト4との当接部入口で被転写材Pに対して強い付勢力を与えることができる。
このように、転写ローラ7の軸方向の中央部に間隔をあけて設置された複数のリング部材35は、図1で説明した入口ガイド板16を通過した後の被転写材Pに対して、中間転写ベルト4への密着力を増加する付勢部として機能する。
なお、リング部材35はローラ部31と同等の中抵抗の材料からなり、転写ローラ7は被転写材Pに対して均一な電荷を付与する。
【0061】
以上説明したように、本実施の形態2のように構成された転写ローラにおいては、被転写材Pの進入角度を減ずる付勢部としてのリング部材35を設けている。そのために、先端又は後端にカールがある被転写材Pや、表面に凹凸がある被転写材P等に、中間転写ベルト4上のトナー像を転写する場合であっても、前記実施の形態1と同様に、放電抜けの発生を確実かつ簡易に軽減することができる。
【0062】
実施の形態3.
図6にて、この発明の実施の形態3について説明する。
図6は、実施の形態3における画像形成装置に設置された転写ローラを示す概略斜視図であり、前記各実施の形態の図3又は図5に対応する図である。ここで、本実施の形態3は、転写ローラの形状が、前記各実施の形態と相違する。
【0063】
図6に示すように、転写ローラ7は、主として、芯軸30と、クラウン形状のローラ部31a、31bとで構成される。
ここで、ローラ部は、両端面側にローラ小径部31bを有し、軸方向の中央部にローラ大径部31aを有している。すなわち、ローラ部は、中央部の外径DMが両端部の外径DEよりも大きく、両端部から中央部にかけて外径が漸増するように形成されている。ここで、中央部の外径DMと両端部の外径DEとの差は、0.1〜0.4mmとなるように設定されている。
【0064】
以上のように構成された転写ローラ7は、転写工程時に、図6に示すように、像担持体としての中間転写ベルト4に当接する。
そして、前記実施の形態1で説明した図4と同様に、当接状態において、転写ローラ7のローラ大径部31aによって小さな進入角度βが形成される。
【0065】
こうして、本実施の形態3の転写ローラ7では、ローラ大径部31aにより小さな進入角度βが得られ、前記各実施の形態と同様に、中間転写ベルト4との当接部入口で被転写材Pに対して強い付勢力を与えることができる。
このように、転写ローラ7の中央部に形成されたローラ大径部31aは、図1で説明した入口ガイド板16を通過した後の被転写材Pに対して、中間転写ベルト4への密着力を増加する付勢部として機能する。
【0066】
なお、クラウン形状に形成された転写ローラ7は、中間転写ベルト4に対して軸方向に均一な圧力で当接して、被転写材Pに対して均一な電荷を付与するように構成されている。
【0067】
以上説明したように、本実施の形態3のように構成された転写ローラにおいては、被転写材Pの進入角度を減ずる付勢部としてのローラ大径部31aを設けている。そのために、先端又は後端にカールがある被転写材Pや、表面に凹凸がある被転写材P等に、中間転写ベルト4上のトナー像を転写する場合であっても、前記各実施の形態と同様に、放電抜けの発生を確実かつ簡易に軽減することができる。
【0068】
実施の形態4.
図7にて、この発明の実施の形態4について説明する。
図7は、実施の形態4における画像形成装置に設置された転写ローラを示す概略正面図である。ここで、本実施の形態4は、転写ローラのローラ大径部の形状が、前記実施の形態3と相違する。
【0069】
図7に示すように、転写ローラ7は、主として、芯軸30と、ローラ部31c、31dとで構成される。
ここで、ローラ部は、両端面側にローラ小径部31dを有し、軸方向の中央部にローラ大径部31cを有している。すなわち、ローラ部は、中央部の外径DMが両端部の外径DEよりも大きく、両端部から中央部にかけて外径が漸増するように形成されている。ただし、本実施の形態4のローラ大径部31cは、前記実施の形態3のローラ大径部31aとは異なり、軸方向に幅を有している。
【0070】
以上のように構成された転写ローラ7は、前記各実施の形態と同様に、転写工程時に像担持体としての中間転写ベルト4に当接して、ローラ大径部31cによって小さな進入角度βを形成する。
そして、転写ローラ7のローラ大径部31cは、中間転写ベルト4への被転写材Pの密着力を増加する付勢部として機能する。
【0071】
以上説明したように、本実施の形態4のように構成された転写ローラにおいては、前記実施の形態3と同様に、被転写材Pの進入角度を減ずる付勢部としてのローラ大径部31aを設けている。そのために、先端又は後端にカールがある被転写材Pや、表面に凹凸がある被転写材P等に、中間転写ベルト4上のトナー像を転写する場合であっても、前記各実施の形態と同様に、放電抜けの発生を確実かつ簡易に軽減することができる。
【0072】
なお、前記各実施の形態では、画像形成装置としてカラー画像形成装置を用い、転写ローラ7に当接する像担持体として中間転写ベルト4を用いた。しかし、本発明の適用はこれに限定されることなく、例えば、画像形成装置としてモノクロ画像形成装置を用い、転写ローラ7に当接する像担持体として感光体ドラムを用いてもよい。そして、その場合であっても、前記各実施の形態と同様の効果を奏することになる。
【0073】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態の中で示唆した以外にも、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【0074】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、比較的簡易な構造で、効率よく確実に転写部における放電抜けを抑止する転写ローラ及び画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す構成図である。
【図2】図1の画像形成装置に設置される転写ローラを示す概略断面図である。
【図3】図1の画像形成装置に設置された転写ローラを示す概略斜視図である。
【図4】図3の転写ローラを示す概略断面図である。
【図5】この発明の実施の形態2における画像形成装置に設置された転写ローラを示す概略斜視図である。
【図6】この発明の実施の形態3における画像形成装置に設置された転写ローラを示す概略斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態4における画像形成装置に設置される転写ローラを示す概略正面図である。
【図8】両面画像形成時における被転写材の搬送経路を示す概略図である。
【符号の説明】
1 感光体ベルト、 4 中間転写ベルト(像担持体)、
7 転写ローラ、 10 定着器、
16 入口ガイド板、 17 両面器、
30 芯軸、 31 ローラ部、
31a、31c ローラ大径部(付勢部)、
31b、31d ローラ小径部、
32 ローラ部材(付勢部)、 35 リング部材(付勢部)。

Claims (10)

  1. 像担持体上に形成されたトナー像を被転写材上に転写する転写ローラであって、
    前記トナー像が転写される際の前記被転写材の前記像担持体への密着力を増加する付勢部を備えたことを特徴とする転写ローラ。
  2. 前記付勢部は、当該付勢部以外のローラ部とは別に、軸方向の一部に形成されたローラ部材であり、
    前記ローラ部材の外径は、前記付勢部以外のローラ部の外径より大きく形成されたことを特徴とする請求項1に記載の転写ローラ。
  3. 芯軸を備え、
    前記ローラ部材は、軸方向の中央部に形成されるとともに、内径が前記芯軸の外径より大きく形成されたことを特徴とする請求項2に記載の転写ローラ。
  4. 前記ローラ部材は、前記付勢部以外のローラ部の材料と同じ材料からなることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の転写ローラ。
  5. 前記付勢部は、当該付勢部以外のローラ部と一体的に形成されたローラ部であり、
    前記付勢部に係わる前記ローラ部の外径は、前記付勢部以外のローラ部の外径より大きく形成されたことを特徴とする請求項1に記載の転写ローラ。
  6. 前記付勢部に係わる前記ローラ部は、軸方向の中央部に形成され、
    前記付勢部以外のローラ部は、外径が該付勢部に向けて漸増するように形成されたことを特徴とする請求項5に記載の転写ローラ。
  7. 前記付勢部は、ローラ部に巻着されたリング部材であり、
    前記リング部材の内径は、前記ローラ部の外径よりも大きく形成されたことを特徴とする請求項1に記載の転写ローラ。
  8. 前記リング部材は、軸方向の中央部に間隔をあけて複数設けられたことを特徴とする請求項7に記載の転写ローラ。
  9. 前記リング部材は、前記ローラ部の電気抵抗と同等の電気抵抗を有することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の転写ローラ。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の転写ローラを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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