JP2004093575A - 走査型プローブ顕微鏡を用いた液中試料観察方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 走査型プローブ顕微鏡を用いる液中試料観察方法において、安定な画像を得る。
【解決手段】 先端にプローブを配置したカンチレバーと、光源と、検知器とを備えた走査型プローブ顕微鏡を用い、液中の試料にプローブを接近させ、プローブと試料の間の相互作用に基づいて試料表面の表面画像を得て試料を観察する方法において、光源からの光を、前記試料が浸されている液体と大気との界面を通過させることなく、前記液体中で前記カンチレバーにあて、かつ反射光を液体中で補足する。
【選択図】   図2

Description

 本発明は、走査型プローブ顕微鏡を用いて液中の試料を観察する方法に関する。
 走査型プローブ顕微鏡は、高い分解能で試料の表面を観察することのできる装置であり、原子間力顕微鏡(AFM)、走査トンネル顕微鏡(STM)等が知られている。
 原子間力顕微鏡では、先端にプローブを配置したカンチレバーを試料表面に接近させて対向配置し、プローブにより試料表面を走査することにより、プローブと試料の間に働く原子間力によるカンチレバーの撓みを測定する。この撓み量はプローブと試料表面との間に働く原子間力に比例するため、例えばこの撓み量を検出してこの撓み量が一定になるようにフィードバックをかけながらプローブを試料表面上で相対的に走査させると、試料表面の形状を測定することができる。
 走査トンネル顕微鏡では、プローブと試料の間にバイアス電圧を印加し、プローブと試料の間に流れるトンネル電流を測定する、そして、例えばトンネル電流が一定になるようにフィードバックをかけながらプローブを試料表面上で走査させると、プローブは試料表面の形状に沿って移動するため、試料の表面形状を測定することができる。
 このような走査型プローブ顕微鏡による試料観察においては、液体中の試料を観察する場合がある。図1に、液体中の試料を観察するための原子間力顕微鏡の一態様を示す。
 図1において、1は光を発する光源、例えばレーザー光源であり、2は先端にプローブ3を設け、光源1から発せられ、プリズム4で屈折された光を反射させるカンチレバーであり、5はカンチレバーで反射され、さらにミラー6で反射された反射光を検出する光検出器、例えばフォトダイオードである。8は試料であり、上部が開放されているカップ状の容器10に収容された液体9中に完全に浸されている。カンチレバー2は図示しない固定部に固定された支持部材7にプローブ3が下向きとなるように取り付けられており、容器10に収容されている液体9に浸されるように配置されている。容器10の底部の下面には圧電アクチュエータ11が取り付けられており、これにより試料8を容器10ごとx、y、z軸方向に移動させることができるようになっている。
 このような原子間顕微鏡では、スキャンジェネレータ(図示せず)からのz軸(図1中の上下方向軸)の高さ調整信号により圧電アクチュエータ11のz軸圧電素子が駆動され、プローブ3と試料8の間の距離が初期設定距離d(nm)に設定される。一方、光源1から発せられた光は、プリズム4で屈折され、カンチレバー2の試料側と反対側の面に当たり反射し、この反射光がミラー6で反射され、光検出器5によって検出される。この状態において、スキャンジェネレータからの制御信号により、圧電アクチュエータ11のx軸、y軸圧電素子がそれぞれ駆動されて、試料8がx軸方向(図1中の左右方向)及びy軸方向(図1中のx軸と直交する前後方向)にそれぞれ移動される。試料8の観察すべき表面には凹凸が存在し、この凹凸の存在によりプローブ3と観察表面との間の距離が初期設定距離dからずれるため、プローブ3と試料8の間の原子間力が変化する。この場合、プローブ3は初期設定距離dを保持しようとして観察表面の凹凸に応じて上下動する。この上下動に応じてカンチレバー2の傾きも変化するので、光検出器5に入射する反射光の位置も変化する。この検出した反射光の位置変化をz軸方向の位置変化に換算し、この換算した信号(画像信号)に基づいて液中にある試料表面の凹凸像が観察されることになる(例えば、特許文献1参照)。
 走査トンネル顕微鏡により液体中の試料を観察する場合においても、上記の原子間顕微鏡における場合と同様にカップ状の容器中の液体に試料を浸し、プローブを試料に接近させ、プローブと試料の間にバイアス電圧を印加して測定を行っている。
特開平10−132829号公報
 ところで、このような走査型プローブ顕微鏡を用いることにより、電解液中での電気化学反応過程における試料の表面変化を観察し、化学反応を視覚的に観察することができる。この場合、試料表面上をカンチレバーが走査する際に液体表面にゆらぎが発生し、レーザー光の光軸を乱すため、安定した画像が得ることができない、といった問題がある。
 上記問題点を解決するために本発明によれば、先端にプローブを配置したカンチレバーと、このカンチレバーに光を当てる光源と、カンチレバーからの反射光を検知する検知器とを備えた走査型プローブ顕微鏡を用い、液中の試料にプローブを接近させて対向配置し、プローブと試料の間の相対位置を変化させ、プローブと試料の間の相互作用に基づいて試料表面の表面画像を得て試料を観察する方法において、光源からの光を、前記試料が浸されている液体と大気との界面を通過させることなく、前記液体中で前記カンチレバーにあて、かつ反射光を液体中で補足する。
 本発明によれば、光源からの光及び反射光を、試料を浸した液体の大気との界面を通過させないことにより、液体の表面にゆらぎが発生しても、このゆらぎの影響を避けることができる。
 図1に示す従来の構成において、プローブ3により試料8表面を走査する場合、カンチレバー2もしくは支持部材7が液体9中及びその表面を移動する。その結果、液体9の表面にゆらぎが生ずる。光源1からの光及び反射光はこの液体9と大気との界面を通過するが、この際にこの界面である液体表面がゆらいでいると入射する光軸及び反射光の光軸が乱れ、安定な画像を得ることができない。また入射光及び反射光が液体表面を通過する場合に、屈折が起こることがありこの屈折によっても安定な画像を得る障害となる。
 そこで、本発明では、図1に示すような従来の構成において、光源からの入射光及びカンチレバーからの反射光が液体−大気界面を通過しないようにする。この入射光及び反射光が液体−大気界面を通過しないようにするためには、例えば光源及び光検出器を液体中に設置する。又は、光源からの光をSiO2-GeO2系のガラスファイバーもしくはアクリル等のプラスチックファイバー等の光ファイバーにより液中に導入し、さらにカンチレバーからの反射光を液中に設置した同様の光ファイバーにて補足する。
 図2に、電解液中での電気化学反応を観察する構成を示す。図2において、図1と同様に、1は光源、2はカンチレバー、3はプローブ、4はプリズム、5は光検出器、6はミラー、7は支持部材、10は容器、そして11は圧電アクチュエータである。そして12は対向電極、13は参照電極、14は作用電極、16は電解液である。
 図2の構成において、対向電極12として白金電極を、参照電極13として銅電極を、作用電極14としてマイカ基板上に金を真空蒸着したものを用い、電解液として50mM CuSO4/100mM H2SO4を用い、電界を印加すると、硫酸銅水溶液中の銅イオンが作用電極である蒸着金膜上に析出するという化学反応が起こる。そこでこの反応過程において、例えばシリコン製もしくは窒化珪素製のプローブ3を作用電極14上に接近させ、光源1からのレーザ光(例えばHe−Neレーザ、波長632.8nm)をカンチレバー2の反射面に当てる。そしてプローブ3を作用電極14の表面上に走査させ、カンチレバー2からの反射光を光検出器5で検出することにより、この化学反応、すなわち作用電極である蒸着金膜上における銅の析出、脱離を、経時的にかつ視覚的に観察することができる。
 この観察過程において、電解液16は水溶液であり時間の経過に伴い揮発する。すると、電解液の組成が変化し、特に経時的な化学変化を観察する場合、正確に分析を行うことができなくなる。そこで、電解液16の表面に、この電解液の揮発防止手段15を施しておくことが好ましい。この揮発防止手段15としては、例えば電解液よりも比重が軽く、かつ電解液と混和しない封止液の層を設ける。このような封止液としては、油類、例えばケロシン、パラフィン等を用いることができる。電解液に対する封止液の比率は特に制限はなく、例えば電解液に対して1〜90体積%の範囲で適当に選択することができる。
 揮発防止手段15としては、ラングミュアブロジェット膜(LB膜)を電解液16の表面に形成してもよい。このLB膜は、電解液表面上に、膜形成分子を展開し、これを凝縮させて厚さが分子1個の大きさに相当する薄膜、すなわち単分子膜を形成することにより形成される。ここで用いる膜形成分子は、従来のLB膜の形成に用いられている両親媒性化合物のいずれをも用いることができ、例えばステアリン酸、ラウリルアルコール等の、疎水性基と親水性基の両者を有するものを用いることができる。そしてこの膜形成分子を溶媒、例えばクロロホルム等に入れ、これを電解液の表面に滴下し、展開膜の表面圧をモニター制御する従来の方法により、均一な単分子膜を形成することができる。揮発防止手段としてこのようなLB膜を用いる場合、電解液の揮発防止効果のみならず、LB膜の膜厚がレーザ光の波長よりも短いため、このLB膜を通過する際のレーザ光の屈折の影響が少なくなるという利点もある。
 また、他の揮発防止手段15としては、電解液16の表面を樹脂フィルムで覆う。この場合、プローブ3が段階液の中にある状態で樹脂フィルムによって電解液表面を封止する。この樹脂フィルムとしては、電解液と反応しない、又は電解液に侵されないポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等を用いることができる。
 走査トンネル顕微鏡を用いて上記のような電解液中での電気化学反応を観察する場合、プローブが電極として働き、リーク電流が流れてしまい、トンネル電流をモニターすることができなくなるという問題点があった。そこで、図3に示すような構成とすることにより、この問題を解決することができる。すなわち、図3において、3はプローブ、8は試料、10は容器、16は電解液を示し、そして17は絶縁性液体、18はSTMスキャナーを示す。電解液16は試料8を覆う程度まで入れ、この電解液16の上に絶縁性液体を満たす。プローブとしては従来のPt−IrもしくはWを用いる。絶縁性液体としては電解液と混和しない絶縁オイル、例えばケロシン等を用いることができる。電解液は試料を覆う程度の最小限の量のみ容器に入れられているため、プローブの先端部のみがこの電解液中に挿入され、プローブの他の部位は絶縁性液体で覆われることになる。この結果、リーク電流が流れることがなく、トンネル電流を安定に検出することができる。
 以上のように、本発明によれば、走査型プローブ顕微鏡を用いる液体試料観察方法において、液面のゆらぎによる悪影響を排除することができ、さらに液体の蒸発によるこの液体の濃度・組成変化、及びプローブにおけるリーク電流の発生を排除し、安定な表面画像を得ることができる。
走査型プローブ顕微鏡を用いる、従来の液中試料観察方法の構成を示す略図である。 液体揮発防止手段を備えた、本発明の方法の構成を示す略図である。 リーク電流の発生を防止する、本発明の方法の構成を示す略図である。
符号の説明
1…光源
2…カンチレバー
3…プローブ
4…プリズム
5…光検出器
6…ミラー
7…支持部材
8…試料
9…液体
10…容器
11…圧電アクチュエータ
12…対向電極
13…参照電極
14…作用電極
15…揮発防止手段
16…電解液
17…絶縁性液体
18…STMスキャナー

Claims (1)

  1.  先端にプローブを配置したカンチレバーと、このカンチレバーに光を当てる光源と、カンチレバーからの反射光を検知する検知器とを備えた走査型プローブ顕微鏡を用い、液中の試料にプローブを接近させて対向配置し、プローブと試料の間の相対位置を変化させ、プローブと試料の間の相互作用に基づいて試料表面の表面画像を得て試料を観察する方法において、光源からの光を、前記試料が浸されている液体と大気との界面を通過させることなく、前記液体中で前記カンチレバーにあて、かつ反射光を液体中で補足することを特徴とする、液中試料観察方法。
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