JP2004093525A - 吸入空気量算出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸入空気量算出装置は、吸入空気通路に設けた空気量センサと、前記空気量センサの出力信号を、前記空気量センサの出力に脈動を発生させる前記内燃機関の吸入工程のクランク回転角度Tの1/m(mは2以上の整数)の周期でサンプリングするサンプリング手段と、前記サンプリング手段で得られるサンプリング値を入力とし、前記吸入工程の周波数1/Tで急峻な減衰特性を示すよう構成されたディジタル・フィルタを有する吸入空気量算出手段とを備える。ディジタル・フィルタが吸入工程の周波数(脈動周波数)において大きな減衰特性を示すよう構成されているので、エンジンの吸入工程によってエアフローセンサの出力に生じる脈動の周波数成分を低減させた吸入空気量出力を得ることができる。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の吸入空気量を算出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関(エンジン)の吸入空気量を検出する装置として、エアフローセンサ(AFS)がある。エンジンは、燃焼サイクルを繰り返すので、吸入空気量が脈動し、AFSの出力も脈動する。吸入空気量は、エンジン気筒への燃料噴射量を決定するパラメータとして使われる。燃料噴射量決定のためのパラメータとしての吸入空気量に脈動があったのでは、安定したエンジンの燃焼制御ができないので、脈動の影響を取り除く必要がある。
【0003】
特公昭62−40645号公報には、流量センサ出力をサンプリングして吸入工程あたりの平均空気量を演算するにあたり、流量センサ出力の脈動を考慮してクランク回転角度に対応させたサンプリングを行うことが開示されている。しかしながら、この公報のものでは、サンプリングしたデータを処理するAD変換器を均一なデータレートで働かせるため、エンジン速度に応じてサンプリングに使用するクランク回転角度を変えている。すなわち、同公報の図15に示されるように、回転速度が1600rpmのときは、クランク回転角度18゜間隔でサンプリングし、3200rpmでは36゜間隔でサンプリングし、6400rpmでは72゜間隔でサンプリングしている。
【0004】
このようにサンプリングするクランク回転角度をエンジン速度に応じて変えると、サンプリングの周期と吸入工程とのタイミングが合わなくなり、全回転域にわたって脈動の周波数成分を除去することができない。また、エンジン回転数が上がるほど、吸入空気量出力の位相遅れが大きくなる。
【0005】
また、特公平2−31327号公報には、エアフローセンサの出力を所定のクランク回転角度でサンプリングし、サンプル値すなわち瞬時空気量のデータを積算して空気流量とすることが開示されている。しかしながら、このようにサンプル値を積算して出力とする手法は、出力に定常偏差が生じるという問題を含んでいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上述のような従来技術の問題を解消し、エアフローセンサ出力に生じる脈動の周波数成分を低減させた吸入空気量を算出する手法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明の吸入空気量算出装置(請求項1)は、吸入空気通路に設けた空気量センサと、前記空気量センサの出力信号を、前記空気量センサの出力に脈動を発生させる前記内燃機関の吸入工程のクランク回転角度Tの1/m(mは2以上の整数)の周期でサンプリングするサンプリング手段と、前記サンプリング手段で得られるサンプリング値を入力とし、前記吸入工程の周波数1/Tで急峻な減衰特性を示すよう構成されたディジタル・フィルタを有する吸入空気量算出手段とを備える。
【0008】
この発明によると、ディジタル・フィルタが吸入工程の周波数(脈動周波数)において大きな減衰特性を示すよう構成されているので、エンジンの吸入工程によってエアフローセンサの出力に生じる脈動の周波数成分を低減させた吸入空気量出力を得ることができる。
【0009】
また、この発明の一形態による吸入空気量算出装置(請求項2)は、吸入空気通路に設けた空気量センサと、前記空気量センサの出力信号を、前記空気量センサの出力に脈動を発生させる前記内燃機関の吸入工程のクランク回転角度Tの1/m(mは2以上の整数)の周期でサンプリングするサンプリング手段とを備える。すなわち、サンプリング周波数は、m/Tである。吸入空気量算出装置は、m段のシフトレジスタを有するディジタル・フィルタを有する吸入空気量算出手段を備える。このフィルタは、前記吸入工程の周波数1/Tで急峻な減衰特性を示すよう構成されており、脈動の周波数成分を低減させた吸入空気量出力を出力する。
【0010】
この形態の発明では、サンプリング周期は、吸入工程のクランク回転角度Tの1/mとする。すなわちサンプリング周波数は、吸入工程の周波数(エアフローセンサ出力の脈動周波数)のm倍とする。このディジタル・フィルタは、吸入工程の周波数(脈動周波数)において大きな減衰特性を示すよう構成されている。こうして、エンジンの吸入工程によってエアフローセンサの出力に生じる脈動の周波数成分を低減させた吸入空気量出力を得ることができる。
【0011】
この発明の一実施形態では、前記サンプリング周期を30゜とする。前記吸入工程のクランク回転角度Tは、720゜/N(Nは気筒数)であるから、4気筒エンジン(N=4)では吸入工程のクランク回転角度Tは180゜であり、サンプリング周期を30゜に設定すると、移動平均フィルタのシフトレジスタ数(タップ数)mは6になる。同様に、3気筒エンジンではm=8、6気筒エンジンではm=4、8気筒エンジンではm=3となる。
【0012】
また、一面によると、この発明の吸入空気量算出装置(請求項3)は、柔構造の吸入空気通路および吸入空気量を制御するスロットルを備える内燃機関の吸入空気量を算出する装置であって、吸入空気通路に設けた空気量センサと、吸入空気通路に設けた圧力センサと、前記空気量センサの出力信号を、前記空気量センサの出力に脈動を発生させる前記内燃機関の吸入工程のクランク回転角度Tの1/m(mは2以上の整数)の周期でサンプリングするサンプリング手段と、前記サンプリング手段で得られるサンプリング値を入力とし、前記吸入工程の周波数1/Tで急峻な減衰特性を示すよう構成されたディジタル・フィルタを有する吸入空気量算出手段とを備える。さらにこの装置は、前記スロットルの開度が変わる過渡状態に応じて、前記吸入空気量算出手段で算出される吸入空気量を、前記圧力センサで検出される圧力の変化分を用いて補正し、シリンダ吸入空気量を算出する補正手段と、前記補正手段に含まれ、前記過渡状態における前記圧力センサの出力の変化分を遅延させるIIRフィルタと、を備える。
【0013】
この発明によると、柔構造の吸入空気通路を有する内燃機関において、スロットルの開度が変化する過渡時でのシリンダ吸入空気量算出の精度を向上させることができる。
【0014】
この発明の一形態(請求項4)においては、算出された前記シリンダ吸入空気量が通常とりえない値をとる場合、前記吸入空気量算出手段で算出された吸入空気量をシリンダ吸入空気量とする。こうして、異常な算出値をそのまま使用することを避けることができる。
【0015】
この発明の一形態(請求項5)においては、車両が加速状態にあるか減速状態にあるかに応じて、異なるフィルタ定数のIIRフィルタを使用する。こうして、運転状態に応じて適正な値のフィルタ定数をもつIIRフィルタを使用することができる。
【0016】
この発明の一形態(請求項6)においては、内燃機関の吸気温度に応じて前記IIRフィルタのフィルタ定数を補正する。こうして、吸気温度に応じて適正な値のフィルタ定数をもつIIRフィルタを使用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。図1は、エンジン系統全体の概念図である。吸入空気は、吸気管11を通り、スロットル15の開度に応じてシリンダ10に供給される。シリンダ10で燃焼したガスは、排気管23を通り大気中に排気される。
【0018】
シリンダ10の近くの吸気管には燃料を噴射するためのインジェクタ21が設けられている。スロットル15の上流には空気流量を検出するエアフローセンサ13が設けられている。エアフローセンサは、空気流量計であり、ベーン式エアフローセンサ、カルマン渦式エアフローセンサ、および熱線式エアフローセンサが知られている。この発明は、これらのどのエアフローセンサについても使用することができる。
【0019】
図には示していないが、エンジンのクランクシャフトにはエンジンの回転に応じて、たとえば0.5゜ごとに基準角度信号を出すクランク角センサが設けられている。
【0020】
クランク角センサの出力、エンジン水温を検出する水温センサの出力、エアフローセンサの出力、空燃比センサその他エンジンの各部に設けられたセンサからの出力がマイクロコンピュータで構成される電子制御ユニット(Electronic Control Unit)30の入力インターフェイス31に入力される。入力インターフェイス31は、入力信号を処理し、その出力を運転状態判定部37に渡す。運転状態判定部は、入力信号から車両の運転状態を判断し、その出力を制御演算部39に渡す。制御演算部39は、運転状態に応じた空燃比制御を行うための演算を行い、インジェクタ21、点火プラグ、その他の構成要素を駆動する信号を出力する。
【0021】
燃料噴射量の制御に必要な吸入空気量は、エアフローセンサ13による空気流量の計測出力に基づいて算出される。エアフローセンサ13の出力はECU30の入力インターフェイス31で波形処理されアナログ・ディジタル変換器(ADC)33に送られる。ADC33は、エアフローセンサ13の計測出力をサンプリングし、吸入空気量算出手段35にサンプリング値を順次転送する。
【0022】
図3は、スロットル開度(曲線A)、圧力センサの出力PB(曲線B)およびエアフローセンサ13の出力(曲線C)の関係を示す。エアフローセンサ13の出力は、エンジンの吸気工程(TDC)を周期とする脈動を含んでいる。吸入工程のクランク回転角度Tは、720゜/N(Nは気筒数)であるから、この実施例の4気筒エンジン(N=4)では吸入工程のクランク回転角度Tは180゜である。脈動の周波数をTで表すと、1/Tとなる。サンプリングの定理にしたがって、ADC33によるサンプリングは1/Tの2倍以上の周波数で行われる。この実施例では、ADC33は、脈動周波数1/Tの6倍のレートでサンプリングを行う。
【0023】
一般にディジタル・フィルタは、フィルタリングする周波数成分を任意に設定することができる。この実施例では、吸入空気量算出手段35に含まれるディジタル・フィルタは、エアフローセンサ出力の脈動周波数で著しい減衰特性を示す「くし形フィルタ」として構成する。くし形フィルタの減衰点間の間隔が1/Tの周波数となるように、フィルタを設定する。この実施例では、ディジタル・フィルタは、図2に示すようにサンプリング周期T/mのmに等しい6段のタップを含む。したがって、この6段がエアフローセンサ出力の脈動波形の1周期に対応する。入力の離散サンプル値をGth(k)で示すと、次式で示す出力値を出力する。
【0024】
【数1】
Gth−ave = {Gth(k) + Gth(k−1) + Gth(k−2) + Gth(k−3) + Gth(k−4)
+ Gth(k−5)}/6
【0025】
こうしてこのディジタル・フィルタは、図4に示すように脈動周波数1/Tで大きく減衰する、「くし形阻止特性」をもつ。ディジタル・フィルタは、サンプリング周波数、タップ数などを変更することにより、いろいろな特性をもたせることができる。
【0026】
図4に見られるように、こうして得られる吸入空気量は、脈動周波数成分をごくわずかしか含まず、しかもその他の周波数成分の減衰はごく小さい。また、センサ出力に対する位相のずれは生じない。このように、この発明によると、脈動周波数成分を集中的にフィルタリングし、かつ位相遅れを最小限にすることができ、エンジン回転数の全域にわたって吸気脈動の影響を取り除くことができる。
【0027】
次に図5を参照すると、スロットル開度が大きく変化すると、エアフローセンサによる空気量計測に基づく吸入空気量Gair−thにオーバーシュートを生じることが知られている。この現象は、スロットル下流の吸気マニホールド19(図1)に充填される空気量GBの変化によって発生することが知られている。また、次の式によりこの過渡現象を補正し、シリンダ10に吸入される空気量Gair−cylを算出することが知られている。
【0028】
【数2】
Gair−cyl = Gair−th − ΔPB・V/(R・T)
【0029】
ここで、ΔPBは吸気管に設けられた圧力センサ17(図1)によって検出される吸気管の圧力、Vはマニホールドの容積、Rは気体定数、Tは吸気温度である。
【0030】
図1に示す補正手段36は、このような補正を行う手段である。車両に登載された状態のエンジンでは、エンジンの振動や変位を吸収するために、スロットル上流の吸気通路にたとえばゴム材のような弾性材料や、たとえば蛇腹構造のような柔構造を用いることがある。この発明の発明者は、このような弾性材料または柔構造が吸気通路に用いられると、スロットル開度が変化する過渡時に吸気管容積が変化し、数2による補正では、過渡時の充填空気量を正確に補正することができないことを見いだした。
【0031】
図6は、この現象を説明するためのもので、吸気通路が剛構造である場合に計測される吸入空気量Gair−thを点線で示す。これに対し、吸気通路に柔構造をもつ吸気系の場合、過渡時に柔構造の吸気管の容積が変化するため、計測される吸入空気量Gair−thは、図6に実線で示す波形となる。柔構造の吸気管では、マニホールド圧力の変化がなくなった後も、エアフローセンサのオーバーシュート(図にAで示す)が続く。このため、従来の吸入空気挙動のモデル式で算出したシリンダ吸入空気量は、実際よりも大きい値に算出される。
【0032】
この問題を解消するため、この発明の一形態では、補正手段36は、運転状態判定部37からスロットル開度の過渡状態を示す信号を受け取ると、IIRフィルタを用いて過渡時のマニホールド圧力変化の一次遅れを演算し、これを用いて柔構造によるエアフローセンサ計測値を補正してオーバーシュートを取り除く。これを数式で表すと、次のようになる。
【0033】
【数3】
Gcyl(k) = Gair−th(k) − κΔPBIIR(k)
ただし、κΔPBIIR(k) = c・ΔPB(k) + (1−c)・ΔPBIIR(k−1)
【0034】
ここで、Gair−thはエアフローセンサで計測される空気量、PBはマニホールド圧力、ΔPBはマニホールド圧力の変化分、ΔPBIIRはIIRフィルタで演算したΔPBの一次遅れである。また、κおよびcは定数である。
【0035】
図7は、従来行われているシリンダ吸入空気量の補正手法による問題点を指摘する図である。算出されるシリンダ吸入空気量を示す曲線Gair−cylのAA部分は、スロットルが大きく開かれたとき、マニホールド圧力の変化が大きいため、マニホールド充填空気量を過補正し、その結果シリンダ吸入空気量が過小に算出されることを示している。また、曲線Gair−cylのBB部分は、マニホールド圧力の変化がなくなった後のエアフローセンサ出力のオーバーシュートにより、シリンダ吸入空気量を過大に算出する現象を示している。
【0036】
図8は、この発明の実施例により、図7に示した現象を解消した状態を示している。マニホールド圧力の変化分ΔPBがIIRフィルタの作用により図7のΔPBより遅れている。この遅れは、柔構造の吸気系で算出されるスロットル通過空気量Gair−thの、剛構造の吸気系で算出されるスロットル通過流量に対する遅れ(図6参照)に相当する。このようにして、柔構造に起因してGair−thが遅れる分だけ、ΔPBを遅らせてGair−cylを算出するので、図7に示したような現象を解消することができる。
【0037】
IIRフィルタは、ディジタル・フィルタの1種類で、フィルタ係数を変更することによりいろいろな特性のフィルタを構成することができる。
【0038】
次に図9を参照してシリンダ吸入空気量Gair−cylを算出するルーチンを説明する。先ず、上述の手法によりスロットル通過空気量Gair−thを算出する(S101)。次いで、吸気管圧力センサの出力PBの今回値PB(k)と前回値PB(k−1)との差分ΔPB(図9ではDPBと表記する)を算出する(S103)。
【0039】
ΔPBが正であるときは、IIRフィルタのフィルタ定数として加速時用の定数を使用し(S105)、ΔPBが負であるときは、IIRフィルタのフィルタ定数として減速時用の定数を使用する(S107)。いずれの場合も、吸気温度に応じてフィルタ定数を補正する。図10は、補正係数と吸気温度との関係を示す。吸気温度が高いほど補正係数は小さい。
【0040】
次いで、ステップS111に進み、ΔPBをIIRフィルタに通してΔPBIIRを算出する。次に、上に説明した数3に従ってシリンダ吸入空気量Gair−cylを算出する(S113)。ステップS115で、Gair−cylが負になっているかどうか判定する。シリンダ吸入空気量Gair−cylは、エンジン作動中は常に正である。この値が負になることは、上のプロセスで実行した吸入空気量の補正が異常であったことを意味する。このようにステップS113で算出されたGair−cylがエンジンの状態との関係でありえない値をとる場合は、補正を受けない吸入空気量Gair−thをシリンダ吸入空気量Gair−cylとして使用する(S117)。
【0041】
以上にこの発明を特定の実施例について記述したが、この発明はこのような実施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の全体的な構成を示すブロック図。
【図2】ディジタル・フィルタの一例を示す図。
【図3】エアフローセンサ出力に生じる脈動を示す図。
【図4】この発明の一実施例に使用するディジタル・フィルタのくし形の減衰特性を示す図。
【図5】スロットル開度に大きな変化があったときに算出されるスロットル通過空気量Gair−thとシリンダ吸入空気量Gair−cylの関係を示す図。
【図6】図5と同様の条件において、柔構造の吸気系においてGair−thが遅れる状態を示す図。
【図7】図6の状態において、Gair−cylの算出に問題を生じることを示す図。
【図8】図7の状態において、この発明の一実施例にしたがってマニホールド圧力の変化分をIIRフィルタを通して遅らせることにより、Gair−cylの算出を適正なものにした状態を示す図。
【図9】シリンダ吸入空気量Gair−cylを算出するプロセスを示すフローチャート。
【図10】IIRフィルタのフィルタ定数を補正する補正係数と吸入温度との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
30 電子制御ユニット(ECU)
33 アナログ・ディジタル変換器
35 ディジタル・フィルタ
Claims (6)
- 内燃機関の吸入空気量を算出する装置であって、
吸入空気通路に設けた空気量センサと、
前記空気量センサの出力信号を、前記空気量センサの出力に脈動を発生させる前記内燃機関の吸入工程のクランク回転角度Tの1/m(mは2以上の整数)の周期でサンプリングするサンプリング手段と、
前記サンプリング手段で得られるサンプリング値を入力とし、前記吸入工程の周波数1/Tで急峻な減衰特性を示すよう構成されたディジタル・フィルタを有する吸入空気量算出手段と、
を備える吸入空気量算出装置。 - 内燃機関の吸入空気量を算出する装置であって、
吸入空気通路に設けた空気量センサと、
前記空気量センサの出力信号を、前記空気量センサの出力に脈動を発生させる前記内燃機関の吸入工程のクランク回転角度Tの1/m(mは2以上の整数)の周期でサンプリングするサンプリング手段と、
m段のシフトレジスタを有し、前記サンプリング手段で得られるサンプリング値を入力とし、吸入空気量出力を出力するディジタル・フィルタを有する吸入空気量算出手段と、
を備え、前記ディジタル・フィルタは前記吸入工程の周波数1/Tで急峻な減衰特性を示すよう構成されている、吸入空気量算出装置。 - 吸入空気量を制御するスロットルを備える内燃機関の吸入空気量を算出する装置であって、
吸入空気通路に設けた空気量センサと、
吸入空気通路に設けた圧力センサと、
前記空気量センサの出力信号を、前記空気量センサの出力に脈動を発生させる前記内燃機関の吸入工程のクランク回転角度Tの1/m(mは2以上の整数)の周期でサンプリングするサンプリング手段と、
前記サンプリング手段で得られるサンプリング値を入力とし、前記吸入工程の周波数1/Tで急峻な減衰特性を示すよう構成されたディジタル・フィルタを有する吸入空気量算出手段と、
前記スロットルの開度が変わる過渡状態に応じて、前記吸入空気量算出手段で算出される吸入空気量を、前記圧力センサで検出される圧力の変化分を用いて補正し、シリンダ吸入空気量を算出する補正手段と、
前記補正手段に含まれ、前記過渡状態における前記圧力センサの出力の変化分を遅延させるIIRフィルタと、
を備える吸入空気量算出装置。 - 算出された前記シリンダ吸入空気量が通常とりえない値をとる場合、前記吸入空気量算出手段で算出された吸入空気量をシリンダ吸入空気量とする請求項3に記載の吸入空気量算出装置。
- 車両が加速状態にあるか減速状態にあるかに応じて、異なるフィルタ定数のIIRフィルタを使用する請求項3に記載の吸入空気量算出装置。
- 前記内燃機関の吸気温度に応じて前記IIRフィルタのフィルタ定数を補正する請求項3または5に記載の吸入空気量算出装置。
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