JP2004093432A - 非接触型icカード・メディアの共振周波数測定方法、そのシステム、及びプログラム - Google Patents

非接触型icカード・メディアの共振周波数測定方法、そのシステム、及びプログラム Download PDF

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Tatsuyuki Shikura
四蔵 達之
Masuo Murakami
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Abstract

【課題】汎用の構成で、より精度良く、カード共振周波数を求めることができるようにする。
【解決手段】検出用アンテナ11には、可変コンデンサCaが並列に接続されており、可変コンデンサCaの容量を変更することで、検出用アンテナ11の共振周波数を変更できる。変更後、ICカード13−検出用アンテナ11間の距離を変えつつ、インピーダンス測定装置12によって検出用アンテナ11の入力インピーダンスを測定する。そして、入力インピーダンスのリアクタンス成分の変化が最小となる検出用アンテナ11の共振周波数を、ICカード13の共振周波数と見なす。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触型ICカード・メディアの共振周波数の測定方法、そのシステム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、無線により通信可能な非接触型のICカード/タグ/リストバンド等(以下、これらを総称して非接触型ICカード・メディアと呼ぶものとする)の導入が盛んになっている。これに伴い、非接触型ICカード・メディアへの信頼性、エンボス加工の必要性、磁気ストライプとの併用等、多くの要求を満足することが必要になっている。このため、非接触型ICカード・メディアは、それぞれのシステム及びメーカによって、多種多様なものが作られるようになってきている。
【0003】
ここで、非接触型ICカード・メディアにおいて、その共振周波数fcは、読み取り装置(非接触型ICカード・メディアのリーダ/ライタ(R/W))から、非接触型ICカード・メディアへの電力や信号の伝送効率や、同時に使用できるカード枚数等を決める重要なパラメータである。したがって、非接触型ICカード・メディアを用いるシステムを構築する際には、非接触型ICカード・メディア自体の共振周波数を正確に知ることが必要となる。
【0004】
図8(a)は従来の共振周波数測定用のシステム構成図であり、図8(b)はその検出用アンテナの具体例を示す図である。
図示の測定システムは、ネットワークアナライザ51に検出用アンテナ52を接続し、検出用アンテナ52に印加する電圧の周波数を掃引し、測定対象のICカード53(非接触型ICカード)からの反射を測定するシステム構成である。検出用アンテナ52は、例えば、図8(b)に示すように、2ターン導体のアンテナである。
【0005】
図9に、上記ネットワークアナライザ51による測定結果の一例を示す図であり、周波数−反射特性を示すものである。
図9に示すように、ICカード53が無い状態で測定した場合には、くぼみの無い平坦な特性となる。一方、ICカード53を検出用アンテナ52の近傍に置き、検出用アンテナ52に印加する電圧の周波数を掃引し(図示の例では13(MHz)〜15(MHz)の範囲内で周波数を変化させている)、その反射を測定した場合には、図示の通り、ICカード53の共振周波数に依存するくぼみを有する特性となる。つまり、このくぼみの底(最小値)に対応する周波数を、ICカード53の共振周波数と見なすことができる。
【0006】
しかしながら、上記従来の一般的な測定方法では、測定精度が良くないという欠点があった。これについて、図10を参照して説明する。
図10は、検出用アンテナ52−ICカード53間の距離と、各距離における測定結果に基づいて判定された共振周波数との関係を示す図である。この例では、ICカード53の実際の共振周波数は、13.7(MHz)である。しかしながら、図示の通り、検出用アンテナ52−ICカード53間の距離が短いほど、誤差が大きくなる。よって、測定精度を良くする為には、検出用アンテナ52−ICカード53間の距離を大きくする必要があるが、距離を大きくすると測定感度が低下する為、測定できなくなるという問題があった。
【0007】
また、従来、近接型非接触ICカードの共振周波数を、光を用いて、正確に測定する手法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
この手法は、非接触ICカードのループアンテナに流れる電流により生じた電界変化を、電気光学結晶が屈折率の変化に変換し、この屈折率変化をレーザー光の偏向として検出する為の構成(レーザダイオード、光強度検出素子、電気光学結晶等)を1つにまとめたEOSプローブを用いる。EOSプローブを、EOSプローブサンプリングオシロスコープに接続し、掃引周波数−電界強度関係を測定し、電界強度が最大になる周波数を、共振周波数とする。
【0008】
この手法により、より正確な非接触ICカード共振周波数の測定ができる。
【0009】
【非特許文献1】
外1  「非接触ICカード共振周波数のEOSプローブを用いた測定」
【外1】
Figure 2004093432
、信学技報 CS99−33,RSC99−25(1996−06);社団法人
電子情報通信学会
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の一般的な測定方法では、測定精度が良くないという問題があった。
【0011】
また、より正確な測定が行えるようにする為に、例えば、上記非特許文献1記載の手法が提案されているが、この手法では、EOSプローブ等の特別な構成が必要となり、コスト高となる。また、測定精度の点でも、未だ十分とは言えない。更に、測定を自動化することが考えられていないので、手間が掛かり、人的要因による測定のバラツキが生じていた。
【0012】
本発明の課題は、汎用の構成で、より精度良くカード共振周波数を求めることができ、更に人的要因による測定のバラツキを排除できる非接触型ICカード・メディアの共振周波数測定方法、及びそのシステム等を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による非接触型ICカード・メディアの共振周波数測定方法は、可変コンデンサにより共振回路を形成した検出用アンテナの共振周波数を任意に設定し、該設定した共振周波数において、測定対象の非接触型ICカード・メディアと前記検出用アンテナとの距離を変えつつ該検出用アンテナの入力インピーダンスを測定し、該測定した入力インピーダンスのリアクタンス成分の変化が最小となる共振周波数を、前記非接触型ICカード・メディアの共振周波数と見なすものである。
【0014】
上記共振周波数測定方法は、検出用アンテナの共振周波数の値が、非接触型ICカード・メディアの共振周波数と一致する場合には、上記距離を変えて測定した入力インピーダンスのリアクタンス成分の変化(距離特性)が最小となる、という現象を利用している。これにより、汎用の構成で精度良くカード共振周波数を求めることができる。
【0015】
また、本発明による非接触型ICカード・メディアの共振周波数測定システムは、印加直流電圧により静電容量が変化するコンデンサが、導体に、共振回路を形成するように接続された検出用アンテナと、該検出用アンテナの入力インピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と、測定対象の非接触型ICカード・メディアと前記検出用アンテナとの距離を変化させるための昇降装置と、前記コンデンサに直流電圧を印加する直流電源、前記インピーダンス測定装置、前記昇降装置の各々の制御・信号処理を行う制御装置と、を有するように構成する。
【0016】
上記構成の測定システムでは、印加直流電圧により静電容量が変化するコンデンサを用いることにより、手作業により可変コンデンサの静電容量を変更することなく、制御装置(コンピュータ)による直流電源の制御により検出用アンテナの共振周波数を任意に設定できるので、上記共振周波数測定方法の自動化を実現できる。すなわち、例えば、前記制御装置は、直流電源の出力電圧を変えることにより前記検出用アンテナの共振周波数を設定し、該設定した共振周波数において、前記昇降装置により前記非接触型ICカード・メディアと前記検出用アンテナとの距離を変化させつつ、前記インピーダンス測定装置により前記検出用アンテナの入力インピーダンスを測定させる制御を行い、該測定した入力インピーダンスのリアクタンス成分の変化が最小となる共振周波数を求めるようにすることができる。
【0017】
これにより、人手による手間が掛からず且つ人的要因による測定のバラツキを排除できる。
なお、上述した本発明の各構成により行なわれる機能と同様の制御をコンピュータに行なわせるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から、そのプログラムをコンピュータに読み出させて実行させることによっても、前述した課題を解決することができる。
【0018】
つまり、本発明は、上記プログラム自体、または当該プログラムを記録した記録媒体自体(特に可搬型記録媒体)として構成することもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
尚、本発明による共振周波数測定手法の適用対象は、上記非接触型ICカード・メディア(非接触型のICカード/タグ/リストバンド等)であるが、以下の説明では非接触型ICカードを例にして説明する。勿論、この例に限るわけではない。
【0020】
図1(a)に、本手法に係わる共振周波数測定システムの構成例を示し、図1(b)にはその検出用アンテナの構成例を示す。
図1(a)に示す共振周波数測定システムは、検出用アンテナ11と、この検出用アンテナ11のインピーダンスを測定するインピーダンス測定装置12とから構成される。
【0021】
検出用アンテナ11は、図1(b)に示す例では、図8(b)で示した2ターン導体のアンテナに、可変コンデンサCaを並列接続した構成となっており、可変コンデンサCaとアンテナのインダクタンスとで共振回路を形成する(共振周波数をfaとする)。
【0022】
測定の際には、まず可変コンデンサCaの静電容量を任意に設定することで、検出用アンテナ11の共振周波数faを設定する。そして、設定した共振周波数faにおいて、測定対象であるICカード13(非接触型ICカード)と、検出用アンテナ11との間の距離を変化させつつ、インピーダンス測定装置12によって、各距離における検出用アンテナ11の入力インピーダンスを測定する。
【0023】
ここで、本出願の発明者は、検出用アンテナ11の共振周波数faの値が、前記非接触型ICカード・メディアの共振周波数fcと一致するときに、上記距離を変えて測定した入力インピーダンスのリアクタンス成分の変化(距離特性)が、最小となることを、実験結果に基づいて見つけ出している。
【0024】
図2は、上記実験結果の一例を示す図である。
図示の実験結果は、非接触型ICカードの共振周波数をパラメータとし、検出用アンテナと非接触型ICカードとの距離を変えて、検出用アンテナの入力インピーダンスのリアクタンス成分Xを測定した例である。
【0025】
検出用アンテナの共振周波数faは、13.56MHzになるように可変コンデンサCaを調整している。また、非接触型ICカードは、その共振周波数が各々13.2, 13.3, 13.4, 13.56, 13.7, 13.8, 13.9(MHz)である7種類のカードを用意した。そして、各カード毎に、上記の通り、検出用アンテナと非接触型ICカードとの距離を、0(mm)〜100(mm)の範囲内で変更しつつ、検出用アンテナの入力インピーダンスのリアクタンス成分Xを測定した。
【0026】
図示の実験結果では、非接触型ICカードの共振周波数が、検出用アンテナの共振周波数faより小さい場合(その共振周波数が13.2, 13.3, 13.4(MHz)のカードの場合)、距離を変えつつ測定した結果は、図示の通り(図中、△(三角)、□(四角)、◇(菱形)で示すグラフの通り)、リアクタンス値は、正の領域を移動する。但し、図示の例では、全てのリアクタンス値が正の領域内に存在するが、実際には、一部が(特に、比較的距離が短いとき)、負の値となる場合もある。しかし、全体としては(例えば平均値)正の値となる。
【0027】
一方、非接触型ICカードの共振周波数が、検出用アンテナの共振周波数faより大きい場合(その共振周波数が13.7, 13.8, 13.9(MHz)のカードの場合)、距離を変えつつ測定した結果は、図示の通り(図中、黒三角、黒四角、黒菱形で示すグラフの通り)、リアクタンス値は、負の領域を移動する。尚、この場合も、上記と同様、一部が、正の値となる場合もあり得るが、全体としては、負の値となる。
【0028】
そして、非接触型ICカードの共振周波数が、検出用アンテナの共振周波数faと一致する場合、図示の通り(図中、黒丸で示す)、リアクタンスの値は、ほぼゼロのまま推移する(これを“リアクタンス成分の変化が最小となる”と表現するものとする)。
【0029】
本例による非接触型ICカードの共振周波数測定方法、及びそのシステムでは、このような実験結果により発見された現象を利用して、共振周波数の測定を行う。
【0030】
図3に、共振周波数の測定手順の一例を示す。
まず、検出用アンテナ11の共振周波数faが任意の初期値(=f0)となるように、可変コンデンサCaの静電容量を設定する(Ca=C0)。(ステップS1)。
【0031】
次に、検出用アンテナ11とICカード13との距離を変えつつ、各距離(各位置)において検出用アンテナ11の入力インピーダンスのリアクタンスXを測定する。つまり、リアクタンスXの距離特性を測定する(ステップS2)。
【0032】
そして、この距離特性に基づいて、ICカード13の共振周波数が、検出用アンテナ11の共振周波数fa(最初はf0)より大きいか、小さいか、あるいは一致するかを判定する(ステップS3)。
【0033】
ステップS3の判定の方法は、様々であってよいが、例えば、図3で説明した通り、図3の図中、△(三角)、□(四角)、◇(菱形)で示す例(カードの共振周波数がfaより小さい)では、リアクタンスXの距離特性は基本的には正の領域を推移するものであり、図中、黒三角、黒四角、黒菱形で示す例(カードの共振周波数がfaより大きい)では、リアクタンスXの距離特性は基本的には負の領域を推移するものであるので、例えばリアクタンスXの平均値を算出し、平均値が正の値であれば“カードの共振周波数がfaより小さい”と判定し、平均値が負の値であれば“カードの共振周波数がfaより大きい”と判定する。
【0034】
あるいは、例えば、図3に示す通り、距離0から測定を開始して徐々に距離を大きくしつつ測定を行った場合には、途中までは、図3の図中、△(三角)、□(四角)、◇(菱形)で示す例では増加傾向(グラフの傾きが正)、図中、黒三角、黒四角、黒菱形で示す例では減少傾向(グラフの傾きが負)を示すので、この点から、ステップS3の判定を行うようにしてもよい。
【0035】
そして、ステップS3の判定において、ICカード13の共振周波数がfaより大きいと判定された場合には、可変コンデンサCaの静電容量を減少させることによりfaの値を大きくする(ステップS5)。一方、ICカード13の共振周波数がfaより小さいと判定された場合には、可変コンデンサCaの静電容量を増やすことによりfaの値を小さくする(ステップS4)。そして、新たに設定したアンテナ共振周波数にて、再び、リアクタンスXの距離特性を測定する(ステップS2)。
【0036】
以上の過程を繰り返し、リアクタンスXの距離による変化が最小となった場合(つまり、リアクタンスの値が、ほぼゼロのまま推移する場合)、ステップS3で“一致”と判定し、そのときの検出用アンテナ11の共振周波数faの設定値が、ICカード13の共振周波数fcであるものと見なす(ステップS6)。
【0037】
以上述べた測定手法によれば、汎用の構成で、精度良く、非接触型ICカードの共振周波数を求めることができる。
以上の測定手順は、人間が手作業によって行ってもよいが、自動化することにより、手間が掛からず且つ人的要因による測定のバラツキが無くなるようにできる。
【0038】
図4は、上記測定手順を自動化した自動測定システムの構成例である。
図4に示す自動測定システム20は、コンピュータ21、インピーダンス測定装置22、直流電源23、昇降装置24、及び検出用アンテナ25より成る。昇降装置24は、上下に移動可能な可動部24aを有しており、この可動部24aに、測定対象のICカード26(非接触型ICカード)を取り付ける。
【0039】
コンピュータ21は、インピーダンス測定装置22に接続して、その測定データを取得する。
また、直流電源23、昇降装置24は、コンピュータ21により制御される。
【0040】
すなわち、昇降装置24は、コンピュータ21の制御により、可動部24aを任意の位置に移動させる。つまり、ICカード26−検出用アンテナ25間の距離を変更する。直流電源23は、コンピュータ21の制御により、出力電圧値を変更する。これにより、以下に説明するように、検出用アンテナ25の共振周波数を変更する。
【0041】
図5(a)は、検出用アンテナ25の構成の一例を示す図である。
図示の例の検出用アンテナ25は、内側2ターン導体をインピーダンス測定装置22に接続し、外側2ターン導体に可変容量コンデンサ部25aを接続した構成となっている。但し、これは一例であり、例えば、図1(b)に示す構成において可変コンデンサCaに代えて可変容量コンデンサ部25aを接続した構成であってもよい。
【0042】
図5(b)に可変容量コンデンサ部25aの構成例を示す。
可変容量コンデンサ部25aは、コンデンサC1、C2、及び直流電源23より成る。コンデンサC1は、例えば図6に示すF特性(B特性でも可)を持つセラミックコンデンサ等(例えば、GRM32M1X2H331JV01B,F;村田製作所等)である。すなわち、印加直流電圧の値に応じて静電容量が変化するコンデンサである。よって、直流電源23の出力電圧値を変えて、コンデンサC1の静電容量を変えることにより、検出用アンテナ25の共振周波数を変更することができる。尚、直流電源23の出力電圧値と検出用アンテナ25の共振周波数との対応関係を、予め実験等により求めてコンピュータ21に記憶させておくことが望ましい。尚、可変容量コンデンサ部25aも、可変コンデンサと呼ぶものとする。
上記構成において、コンピュータ21には、図3の手順を実現するプログラムが格納されている。このプログラムを実行させることで、自動的にICカードの共振周波数を測定できる。すなわち、コンピュータ21は、まず、直流電源23を制御してその出力電圧値を変えることにより検出用アンテナ25の共振周波数(初期値)を設定する。次に、設定した共振周波数において、昇降装置24を制御して、測定対象のICカード26と検出用アンテナ25との距離を変化させると共に、該各距離における検出用アンテナ25の入力インピーダンスを、インピーダンス測定装置22により測定させ、測定結果を取得する。 そして、測定結果に基づいて、上記ステップS3の判定において“一致”と判定されるまで、検出用アンテナ25の共振周波数を増加または減少させて、変更後の共振周波数において、上記距離を変えた測定を行う処理を繰り返し実行する。
【0043】
尚、“一致”するか否か、すなわちリアクタンスXの距離による変化が最小となるか否かの判定は、例えば、リアクタンスXの最小値と最大値の差が、予め設定される所定の閾値以下になるか否か、あるいは全てのリアクタンスXの値が、予め設定される所定の範囲内に収まるか否か等を判定基準にして行う。
【0044】
図7は、上述したコンピュータ21のハードウェア構成の一例を示す図である。
同図に示すコンピュータ30(21)は、CPU31、メモリ32、入力部33、出力部34、記憶部35、記録媒体駆動部36、及びネットワーク接続部37を有し、これらがバス38に接続された構成となっている。同図に示す構成は一例であり、これに限るものではない。
【0045】
CPU31は、当該コンピュータ30全体を制御する中央処理装置である。
メモリ32は、プログラム実行、データ更新等の際に、記憶部35(あるいは可搬型記録媒体39)に記憶されているプログラムあるいはデータを一時的に格納するRAM等のメモリである。CPU31は、メモリ32に読み出したプログラム/データを用いて、上述してある処理(図4に示す手順を実現する処理)を実行する。
【0046】
入力部33、出力部34は、あっても無くてもよいが、入力部33は、例えば、キーボード、マウス等であり、出力部34は、例えばディスプレイ等である。ネットワーク接続部37は、例えば不図示のイントラネットやインターネット、LAN、その他専用線等のネットワークに接続して、他の情報処理装置とのコマンド/データ送受信を行う為の構成である。
【0047】
記憶部35は、例えばハードディスク等であり、上述した処理・機能を、コンピュータ21に実行させるためのプログラム/データが格納されている。
あるいは、これらプログラム/データは、可搬型記録媒体39に記憶されているものであってもよい。この場合、可搬型記録媒体39に記憶されているプログラム/データは、記録媒体駆動部36によって読み出される。可搬型記録媒体39とは、例えば、FD(フレキシブル・ディスク)39a、CD−ROM39b、その他、DVD、光磁気ディスク等である。
【0048】
あるいは、また、上記プログラム/データは、ネットワーク接続部37により接続しているネットワークを介して、他の装置内に記憶されているものをダウンロードするものであってもよい。あるいは、更に、インターネットを介して、外部の他の装置内に記憶されているものをダウンロードするものであってもよい。
【0049】
また、本発明は、上記本発明の各種処理をコンピュータ上で実現するプログラムを記録した可搬型記憶媒体として構成することもできる。あるいは、当該プログラム自体として構成することもできる。
【0050】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の非接触型ICカード・メディアの共振周波数測定方法、そのシステム、プログラム等によれば、検出用アンテナと非接触型ICカード・メディアとの距離を変えつつ測定した、検出用アンテナの入力インピーダンスのリアクタンス成分の変化が、最小となるような検出用アンテナの共振周波数が、カード共振周波数に一致するという現象を利用して、カード共振周波数を求めることにより、汎用の構成で精度良くカード共振周波数を求めることができる。
【0051】
また、検出用アンテナの共振周波数を決定するコンデンサとして、直流電圧によって静電容量が変化するコンデンサを用いることにより、カード共振周波数の測定を自動化でき、人的要因による測定のバラツキが無くなり、標準的な測定方法として使用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本手法に係わる共振周波数測定システムの構成例、(b)はその検出用アンテナの構成例を示す図である。
【図2】本手法の根拠となる実験結果の一例を示す図である。
【図3】本手法による共振周波数の測定手順の一例を示す。
【図4】図3の測定手順を自動化した自動測定システムの構成例を示す図である。
【図5】(a)は検出用アンテナの構成の一例、(b)はその可変容量コンデンサ部の構成例を示す図である。
【図6】印加直流電圧の値に応じて静電容量が変化するコンデンサの特性例を示す図である。
【図7】コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図8】(a)は従来の共振周波数測定用のシステム構成図、(b)はその検出用アンテナの具体例を示す図である。
【図9】ネットワークアナライザによる測定結果の一例を示す図である。
【図10】測定精度が検出用アンテナ−ICカード間の距離によって変わる様子を示す実験データ図である。
【符号の説明】
11 検出用アンテナ
12 インピーダンス測定装置
13 ICカード
21 コンピュータ
22 インピーダンス測定装置
23 直流電源
24 昇降装置
24a 可動部
25 検出用アンテナ
26 ICカード
31 CPU
32 メモリ
33 入力部
34 出力部
35 記憶部
36 記録媒体駆動部
37 ネットワーク接続部
38 バス
39 可搬型記録媒体
39a FD(フレキシブル・ディスク)
39b CD−ROM

Claims (4)

  1. 可変コンデンサにより共振回路を形成した検出用アンテナの共振周波数を任意に設定し、
    該設定した共振周波数において、測定対象の非接触型ICカード・メディアと前記検出用アンテナとの距離を変えつつ該検出用アンテナの入力インピーダンスを測定し、
    該測定した入力インピーダンスのリアクタンス成分の変化が最小となる共振周波数を、前記非接触型ICカード・メディアの共振周波数と見なすことを特徴とする非接触型ICカード・メディアの共振周波数測定方法。
  2. 印加直流電圧により静電容量が変化するコンデンサが、導体に、共振回路を形成するように接続された検出用アンテナと、
    該検出用アンテナの入力インピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と、
    測定対象の非接触型ICカード・メディアと前記検出用アンテナとの距離を変化させるための昇降装置と、
    前記コンデンサに直流電圧を印加する直流電源、前記インピーダンス測定装置、前記昇降装置の各々の制御・信号処理を行う制御装置と、
    を有することを特徴とする非接触型ICカード・メディアの共振周波数測定システム。
  3. 前記制御装置は、直流電源の出力電圧を変えることにより前記検出用アンテナの共振周波数を設定し、該設定した共振周波数において、前記昇降装置により前記非接触型ICカード・メディアと前記検出用アンテナとの距離を変化させつつ、前記インピーダンス測定装置により前記検出用アンテナの入力インピーダンスを測定させる制御を行い、
    該測定した入力インピーダンスのリアクタンス成分の変化が最小となる共振周波数を求めることを特徴とする請求項2記載の非接触型ICカード・メディアの共振周波数測定システム。
  4. コンピュータに、
    直流電源を制御してその出力電圧を変えることにより検出用アンテナの共振周波数を設定する機能と、
    該設定した共振周波数において、昇降装置を制御して、測定対象の非接触型ICカード・メディアと前記検出用アンテナとの距離を変化させる機能と、
    該各距離における前記検出用アンテナの入力インピーダンスを、インピーダンス測定装置により測定させる機能と、
    該測定した入力インピーダンスのリアクタンス成分の変化が最小となる共振周波数を求める機能と、
    を実現させる為のプログラム。
JP2002256337A 2002-09-02 2002-09-02 非接触型icカード・メディアの共振周波数測定方法、そのシステム、及びプログラム Withdrawn JP2004093432A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007241395A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Nec Tokin Corp 非接触型icカードリーダライタ
CN104614595A (zh) * 2015-02-12 2015-05-13 哈尔滨工业大学 谐振线圈固有频率和品质因数的非接触式测量方法
CN108226634A (zh) * 2018-03-15 2018-06-29 衢州市江氏电子科技有限公司 一种电子软标签特征参数检测仪

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