JP2004092157A - 壁面緑化体及び壁面緑化帳壁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】壁面緑化体4は、全面に一様な通気孔が設けられ、その下辺に培地容器7が一体的に取り付けられた緑化基板6と、緑化基板6の一方の側端面及び他方の側端面各々に鉛直方向に延材するように固着された対をなす棒材5a、5bと、その端部を脱着可能で、かつ水平方向の回転が自在となるように嵌合し、建築物1の壁面2に支持される対をなす棒材支持金具9と、緑化基板6全面に広がり定着する蔓性植物8とにより構成される。これらは、棒材5bを対をなす棒材支持金具9の嵌合部より開放することにより、棒材5aが棒材支持金具9に対して水平方向に回転自在となるため、壁面緑化体4は、緑化基板6が、棒材5aを中心軸として、側方に開閉自在な構成を有するものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の壁面に設けられる壁面緑化体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図6に示すように、建築物14の壁面15には、窓等の開口部を介して室内に入射する太陽光を遮断することを目的に、開口部を覆うように柵形状やラチス形状に成形された平面視四角形の板材16を固定し、該板材16に蔓性植物17を定着させた壁面緑化体18が備えられている。該壁面緑化体18は、太陽光を遮断しながら室内への通気性を確保することができることから、室内環境を快適に保持する機能と、建築物14の外観に配慮する機能の両者を持ち合わせた構成として、一般に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記壁面緑化体18は、建築物14の壁面15に固定されているため、室内への入射光の調節ができないだけでなく、蔓性植物17そのものの維持管理に係る操作性に劣る等の課題を有していた。
また、壁面緑化体18が固定される建築物14の壁面15は、タイルや塗装、金属製のカーテンウォールで仕上げられており、おおむね10年ほどの単位で再塗装や補修等のメンテナンスを必要とする。しかし、前記壁面緑化体18は、建築物14の壁面15に固定されているため、メンテナンス時にはこれらの脱着作業が伴うこととなり、作業が繁雑となるだけでなく、費用も嵩むこととなる。
【0004】
上記事情に鑑み、本発明は、建築物への入射光の調整が自在であるとともに、植物の維持管理も容易な壁面緑化体を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の壁面緑化体は、建築物の壁面に設けられる開口部の少なくとも一部を覆うように、前記壁面に配置される壁面緑化体であって、一様な通気孔を全面に有する平面視四方形の板状に成形されるとともに、下方に培地を収納する培地容器が設けられる緑化基板と、該緑化基板の両側端面各々に固着され、鉛直方向に延材する対をなす棒材と、対をなす該棒材各々の両端部を脱着自在に支持するように、前記建築物の壁面に対をなして固着される棒材支持部材と、前記緑化基板に定着される蔓性植物とにより構成され、前記棒材が、水平方向に回転自在となるように、前記棒材支持部材に支持されることを特徴としている。
【0006】
請求項2記載の壁面緑化体は、対をなす前記棒材の一方が、筒体よりなり、その内方に前記培地容器に灌水する灌水機能、及び前記培地容器に滞留する余剰水を排水する排水機能が設けられることを特徴としている。
【0007】
請求項3記載の壁面緑化体は、対をなす前記棒材が、緑化基板の両側端面に代わり、上辺及び下辺各々に水平方向に延材するように固着されるとともに、鉛直方向に回転自在で、かつ脱着可能となるように、両端部を前記棒材支持部材に支持されることを特徴としている。
【0008】
請求項4記載の壁面緑化体は、対をなす前記棒材が、筒体よりなり、上辺側に配される前記棒材の内方に、前記培地容器に灌水する灌水機能、及び下辺側に配される棒材の内方に前記培地容器に滞留する余剰水を排水する排水機能が設けられることを特徴としている。
【0009】
請求項5記載の壁面緑化帳壁は、建築物の壁面全面を覆うように、複数が側端面どうし及び上辺と下辺を隣り合わせて配置される壁面緑化帳壁であって、前記建築物の階高と同様の高さを有し、一様な通気孔を全面に有する平面視四方形の板状に成形されるとともに、下方に培地を収納する培地容器が設けられる緑化基板と、該緑化基板の上辺に固着され、水平方向に延材する棒材と、上辺に固着された棒材の両端部各々を支持するように、前記建築物の壁面に対をなして固着される棒材支持部材と、前記緑化基板に定着される蔓性植物とにより構成され、上辺に固着される前記棒材が、前記建築物の梁と同様の高さ位置に配置されるとともに、鉛直方向に回転自在となるように、両端部を前記棒材支持部材に支持されることを特徴としている。
【0010】
請求項6記載の壁面緑化帳壁は、前記緑化基板の上辺に固着される棒材が、筒体よりなるとともに、同様の棒材を緑化基板の下辺にも水平方向に延材するように固着され、上辺側に配される前記棒材の内方に、前記培地容器に灌水する灌水機能、及び下辺側に配される棒材の内方に前記培地容器に滞留する余剰水を排水する排水機能が設けられることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の壁面緑化体及び壁面緑化帳壁を図1から図5に示す。本発明は、建築物の壁面で開口部の少なくとも一部を覆うとともに、上下方向もしくは左右方向に開閉自在に取り付けられて、開口部から室内への入射光や通気の調整を自在に行うことのできる壁面緑化体及び壁面緑化帳壁を示すものである。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1に示すように、壁面緑化体4は、緑化基板6と、対をなす棒材5a、5bと、対をなす棒材支持金具9、及び蔓性植物8とにより構成されている。建築物1の開口部3を覆うように壁面2に設けられる前記緑化基板6は、縦柵や格子、ラチス等のように、全面に一様な通気孔が設けられている平面視四角形状の板材により構成され、その下辺には、培養基7aを収納する培地容器7が一体的もしくは取り外し可能に取り付けられている。該培地容器7には、前記蔓性植物8が植え込まれて、これにより蔓性植物8の蔓が、緑化基板6全面に広がり定着することとなる。
【0013】
図2(a)に示すように、これら緑化基板6の一方の側端面6a及び他方の側端面6b各々には、対をなす棒材5a、5bが、鉛直方向に延材するように固着されている。対をなす棒材5a、5bは、緑化基板6の荷重が作用しても変形することのない剛性の高い部材であり、各々が建築物1の壁面で所定位置に固着された対をなして配される棒材支持金具9に両端部を支持されることにより、前記緑化基板6が建築物1に設置されるものである。
対をなす前記棒材支持金具9は、建築物1より垂直に突出するように、一端を建築物1の壁面2に固着される支持部9aと、該支持部9aの他端に一体的に設けられ、前記対をなす棒材5a、5bに嵌合される略筒状の嵌合部9bと、該嵌合部9bの中間部で内断面を塞ぐように設けられ、前記対をなす棒材5a、5bを支持する支持板9cにより構成される(図2(b)参照)。棒材5a、5bは、その端部を嵌合部9bに脱着可能で、かつ水平方向の回転が自在となるように嵌合されている。このとき、対をなす棒材5a、5bの下端面は、棒材支持金具9の支持板9cに載置されることとなるため、嵌合部9bに対して棒材5a、5bが回転にしても、これらが落下することはない。
【0014】
したがって、該壁面緑化体4は、通常時において、緑化基板6が、対をなす棒材5a、5bを介して、建築物1の壁面2で所定位置に固着された2対の対をなす棒材支持金具9に固定されている。しかし、図2(b)に示すように、前記棒材5bを対をなす棒材支持金具9の嵌合部9bより開放することにより、棒材5aが棒材支持金具9に対して水平方向に回転自在となってヒンジとして機能するため、壁面緑化体4は、緑化基板6が、棒材5aを中心軸として、側方に開閉自在な構成を有することとなる。
【0015】
これらは、前記棒材5bだけでなく棒材5aも対をなす棒材支持金具9に対して脱着可能であり、また、前記棒材5aだけでなく棒材5bも棒材支持金具9に対して水平方向に回転可能であり、ヒンジとしての機能を有する。このため、前記棒材5aを対をなす棒材支持金具9の嵌合部9bより開放し、緑化基板6を、棒材5bを中心軸として、側方に開閉自在な構成をとすることも可能であり、状況に応じて緑化基板6を一方の側端面6a及び他方の側端面6bのいずれ側をも開閉自在とすることができるものである。
なお、本実施の形態において、対をなす棒材5a、5bは、前記緑化基板6の側辺よりも部材長の長いものを用いているが、これにこだわるものではなく、対をなす前記棒材支持金具9の取り付け間隔に応じてその長さを決定すればよい。また、対をなす棒材5a、5bは、前記緑化基板6に対してフレーム状に一体的に形成されるものでもよく、前記対をなす前記棒材支持金具9と併せて、ヒンジ機能を備える構成であれば、その取り付け方法や構成は、上述する限りではない。
【0016】
ところで、側方より緑化基板6を開閉自在に構成された壁面緑化体4について、一方の側端面6a及び他方の側端面6bの両側方から回転自在とするのではなく、対をなす棒材5a、5bの何れか一方をヒンジとして用いることとし、他方側のみを開閉自在としても良い。この場合には、中心軸となる対をなす棒材5a、5bの何れか一方に、筒体を用いるととも、その内方に灌水配管10、及び排水配管11を配置する。例えば、図2(a)に示すように、筒体よりなる棒材5bの内方に灌水配管10、及び排水配管11を配置すると、該灌水配管10は、前記緑化基板6の下方に配された培地容器7に連結されており、内方に備えられた培地に水分や栄養水を補給し、排水配管11も、灌水配管10と同様に、培地容器7に連結されて、内方に滞留する余剰分の水分を排水する。このとき、灌水配管10への給水、及び排水配管11からの排水を制御する図示しない給排水制御装置とは、建築物1に固着されている棒材支持金具9を介して連結される構成とするものである。
【0017】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、前記緑化基板6が側方に開閉する壁面緑化体4を示したが、図3及び図4では、上方もしくは下方に前記緑化基板6に開閉する壁面緑化体4を示す。
図3に示すように、壁面緑化体4は、第1の実施の形態で示したものと同様の緑化基板6、対をなす棒材5a、5b、対をなす棒材支持金具9及び蔓性植物8とにより構成されているが、対をなす棒材5a、5bが、緑化基板6の一方の側端面6a及び他方の側端面6bに代わり、上端面及び下端面各々に水平方向に延材するようにして固着されている。
該対をなす棒材5a、5b各々は、建築物1の壁面2で所定位置に固着された対をなす棒材支持金具9に両端部を支持されることにより、前記緑化基板6が建築物1に設置されている。
【0018】
図4(a)に示すように、対をなす棒材支持金具9は、対をなす前記棒材5a、5b各々を、嵌合部9bに脱着可能に支持されているだけでなく、鉛直方向の回転が自在となるように嵌合されている。したがって、該壁面緑化体4は、通常時において、緑化基板6が、対をなす棒材5a、5bを介して、建築物1の壁面で所定位置に固着された2対の対をなす棒材支持金具9に固定されている。
しかし、図4(b)に示すように、前記棒材5bを対をなす棒材支持金具9の嵌合部9bより開放することにより、棒材5aが棒材支持金具9に対して鉛直方向に回転自在しヒンジとして機能するため、壁面緑化体4は、緑化基板6が、棒材5aを中心軸として、下方に開閉自在な構成を有することとなる。このとき、前記緑化基板6には、開閉時の緩衝機能を有するドアストッパー6aが取り付けられており、開放した緑化基板6を所望の角度に固定できる構成となっている。
【0019】
これらは、前記棒材5bだけでなく棒材5aも対をなす棒材支持金具9の嵌合部9bに対して脱着可能であり、また、前記棒材5aだけでなく棒材5bも棒材支持金具9に対して鉛直水平方向に回転可能なヒンジ機能を備えている。このため、前記棒材5aを対をなす棒材支持金具9の嵌合部9bより開放し、緑化基板6を、棒材5bを中心軸として、上方に開閉自在な構成をとすることも可能であり、状況に応じて緑化基板6を上方及び下方のいずれ側をも開閉自在とすることができるものである。
なお、本実施の形態において、対をなす棒材5a、5bは、前記緑化基板6の上辺、及び下辺よりも部材長の長いものを用いているが、これにこだわるものではなく、対をなす前記棒材支持金具9の取り付け間隔に応じてその長さを決定すればよい。
また、対をなす棒材5a、5bは、前記緑化基板6に対してフレーム状に一体的に形成されるものでもよく、前記対をなす前記棒材支持金具9と併せて、ヒンジ機能を備える構成であれば、その取り付け方法や構成は、上述する限りではない。
【0020】
ところで、上方もしくは下方より緑化基板6を開閉自在に構成された壁面緑化体4について、対をなす棒材5a、5bに筒体を用いて、その内方に灌水配管10、及び排水配管11を配置してもよい。図4(a)に示すように、緑化基板6の上方に配された棒材5aの内方に灌水配管10、及び下方に配された棒材5bに排水配管11を配置すると、該灌水配管10は、前記緑化基板6の下方に配された培地容器7に連結されており、内方に備えられた培地に水分や栄養水を補給し、排水配管11も、灌水配管10と同様に、培地容器7に連結されて、内方に滞留する余剰分の水分を排水する。このとき、灌水配管10への給水、及び排水配管11からの排水を制御する図示しない給排水制御装置とは、建築物1に固着されている棒材支持金具9を介して連結される構成とするものである。
【0021】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態、及び第2の実施の形態では、建築物1の壁面2に設けられた開口部3を覆うことを目的に用いられる壁面緑化体4の構成を示したが、第3の実施の形態では、柱と梁とを備えた架構よりなる中低層、もしくは高層ビル等の建築物の壁面全面を覆うようにカーテンウォール状に複数配置される壁面緑化帳壁12を示す。
図5に示すように、前記壁面緑化帳壁12は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態で示した壁面緑化体4に用いられたものと同様の、緑化基板6、棒材5a、対をなす棒材支持金具9、及び蔓性植物8とにより構成されている。前記緑化基板6は、下方に培地容器7を備えた縦柵や格子、ラチス等のように、全面に一様な通気孔が設けられている平面視四角形状の板材によりなるものであり、上端面にのみ、水平方向に延材するように配された棒材5aが固着されている。該緑化基板6は、その大きさが前記建築物1の階高に相当する高さを有しており、部材幅は、建築物1の壁面2全長の約数等、側辺6a、6bどうしを隣り合わせて配置することにより、建築物1の壁面2全長を覆うことが可能な幅であれば、いずれでも良い。
また、対をなす棒材支持金具9は、第2の実施の形態と同様に支持部9aが建築物1の架構を構成する梁1aの端部に固定手段を介して固定されており、嵌合部9bにより棒材5aの両端部を着脱可能に支持するとともに、棒材5aを鉛直方向に回転自在にするものである。
【0022】
このような構成の壁面緑化帳壁12は、建築物1の壁面2で梁1aの配置されている高さ位置と、緑化基板6の上端面に配置された棒材5aの高さ位置が略同一となるとともに、隣り合う側辺6a、6bどうしが隣り合うように建築物1の壁面2全面を覆うように複数が配置され、前記棒材5aの両端部は、前記梁1aの側端面から突出するように設けられた対をなす棒材支持金具9の嵌合部9bに固着されている。これにより、前記壁面緑化帳壁12は、見かけ上、梁1aの側端面から吊り下げられるように配置されることとなる。
【0023】
前記棒材5aは、対をなす前記棒材支持金具9の嵌合部9bに対して脱着可能に支持されているだけでなく、鉛直方向の回転が自在となるように嵌合されている。したがって、該壁面緑化帳壁12は、通常時において、緑化基板6が、対をなす棒材5aを介して、建築物1の壁面に対して平行に配置されている。しかし、棒材5aを棒材支持金具9に対して鉛直方向に回転させることにより、緑化基板6が、棒材5aを中心軸として、下方に開閉自在な構成となるものである。このとき、前記緑化基板6は、その開閉を対をなす前記棒材支持金具9を介して連動される図示しない動力を用いて行うものであり、開放した緑化基板6を個々に所望の角度に可変できる構成となっている。なお、本実施の形態では、個々の緑化基板6毎に開閉自在な構成としたが、必ずしもれこにこだわるものではなく、例えば緑化基板6どうしを棒材やひも材等で連結し、図示しない動力を用いて壁面緑化帳壁12全体の開閉動作を連動させる構成としても良い。
【0024】
なお、本実施の形態では、前記建築物1の壁面2に設けられた開口部3にガラス窓3aが配されている構成を事例として用いているが、これにこだわるものではなく、ベランダが配されている構成に用いても良い。
【0025】
ところで、上述する構成の壁面緑化帳壁12について、緑化基板6の下辺にも上辺に設けられたものと同様の棒材5bを水平方向に延材するように固着し、これら対をなす棒材5a、5bに筒体を用いて、第2の実施の形態と同様に、その内方に灌水配管10、及び排水配管11を配置してもよい。前記緑化基板6の上方に配された棒材5aの内方に灌水配管10、及び下方に配された棒材5bに排水配管11を配置すると、該灌水配管10は、前記緑化基板6の下方に配された培地容器7に連結されており、内方に備えられた培地に水分や栄養水を補給し、排水配管11も、灌水配管10と同様に、培地容器7に連結されて、内方に滞留する余剰分の水分を排水する。このとき、灌水配管10及び排水配管11を壁面緑化帳壁12の側方に配される給排水制御装置連結部材13と連結させ、灌水配管10への給水、及び排水配管11からの排水を、該給排水制御装置連結部材13を介して図示しない給排水制御装置に連結される構成とするものである。
【0026】
上述する第1から第3の実施の形態に示す構成によれば、壁面緑化体4は、緑化基板6が側方もしくは上下方向の何れかの方向に開閉自在に建築物1の壁面2に備えられるため、建築物1の壁面2に対してメンテナンスを行う際に、壁面緑化体4を壁面2より完全に取り去る必要がないため、メンテナンス作業を簡略に行うことが可能になるとともに、工期短縮、工費削減に大きく寄与することが可能となる。
【0027】
開放自在に構成された緑化基板6を備えた壁面緑化体4は、図2(b)及び図4(b)に示すように、建築物1の壁面2に対して緑化基板6の配置角度を自在に可変できることから、時刻により入射方位の変位する太陽光に対し、光の取り込みや遮蔽等、開口部3への日射量を自在に調整できるとともに、これに伴い、輻射熱や輻射熱や直達熱等の熱負荷制御をも自在に調整することが可能となる。また、湿度調整や通気性を有する緑化基板6を風方向に対して平行に配置すれば換気等も行うことができ、天候や季節、及び時間帯にかかわらず、建築物1の室内を快適に維持することが可能となりとともに、併せて冷暖房費用や照明に係る電気代等を削減することが可能となる。
上述する効果は、建築物1の壁面2に対して緑化基板6を開閉できる方向を、1方向のみでなく両側方共に、もしくは上下方向共に開閉自在な構成とすることにより、さらに向上させることが可能となる。
【0028】
さらに、前記緑化基板6に固着された対をなす棒材5a、5bの内方に、灌水配管10、及び排水配管11が備えられていることから、これらの設備を建築物1の壁面に配置する必要がなく、建築物1自身の美観を損なうことなく、景観に配慮した壁面緑化を形成することが可能となる。
【0029】
また、前記壁面緑化帳壁12は、建築物1の架構を構成する梁1aの端部に支持されて、見かけ上吊り下げられるように配置されることから、壁面2にカーテンウォール等を用いている場合にも適用でき、室内を快適に維持することが可能となりとともに、併せて冷暖房費用や照明に係る電気代等を削減することが可能となる。
【0030】
【発明の効果】
請求項1、3記載の壁面緑化体によれば、建築物の壁面に設けられる開口部の少なくとも一部を覆うように、前記壁面に配置される壁面緑化体であって、一様な通気孔を全面に有する平面視四方形の板状に成形されるとともに、下方に培地を収納する培地容器が設けられる緑化基板と、該緑化基板の両側端面各々に固着され、鉛直方向に延材する対をなす棒材と、対をなす該棒材各々の両端部を脱着自在に支持するように、前記建築物の壁面に対をなして固着される棒材支持部材と、前記緑化基板に定着される蔓性植物とにより構成され、前記棒材が、水平方向に回転自在となるように、前記棒材支持部材に支持される。もしくは、対をなす前記棒材が、緑化基板の両側端面に代わり、上辺及び下辺各々に水平方向に延材するように固着されるとともに、鉛直方向に回転自在で、かつ脱着可能となるように、両端部を前記棒材支持部材に支持されることから、壁面緑化体は、緑化基板が側方もしくは上下方向の何れかの方向に開閉自在に建築物の壁面に備えられるため、建築物の壁面に対してメンテナンスを行う際に、壁面緑化体を脱着する必要がなく、メンテナンス作業を簡略に行えるため、工期短縮、工費削減に大きく寄与することが可能となる。
【0031】
開放自在に構成された緑化基板を備えた壁面緑化体は、建築物の壁面に対して緑化基板の配置角度を自在に可変できることから、時刻により入射方位の変位する太陽光に対し、光の取り込みや遮蔽等、開口部への日射量を自在に調整できるとともに、これに伴い、輻射熱や輻射熱や直達熱等の熱負荷制御をも自在に調整することが可能となる。また、湿度調整や通気性を有する緑化基板を風方向に対して平行に配置すれば換気等も行うことができ、天候や季節、及び時間帯にかかわらず、建築物の室内を快適に維持することが可能となりとともに、併せて冷暖房費用や照明に係る電気代等を削減することが可能となる。
上述する効果は、建築物の壁面に対して緑化基板を開閉できる方向を、1方向のみでなく両側方共に、もしくは上下方向共に開閉自在な構成とすることにより、さらに向上させることが可能となる。
【0032】
請求項2、4記載の壁面緑化体によれば、対をなす前記棒材の一方が、筒体よりなり、その内方に前記培地容器に灌水する灌水機能、及び前記培地容器に滞留する余剰水を排水する排水機能が設けられる。もしくは、対をなす前記棒材が、筒体よりなり、上辺側に配される前記棒材の内方に、前記培地容器に灌水する灌水機能、及び下辺側に配される棒材の内方に前記培地容器に滞留する余剰水を排水する排水機能が設けられることから、これらの設備を建築物の壁面に配置する必要がないため、建築物自身の美観を損なうことなく、景観に配慮した壁面緑化を形成することが可能となる。
【0033】
請求項5記載の壁面緑化帳壁によれば、建築物の壁面全面を覆うように、複数が側端面どうし及び上辺と下辺を隣り合わせて配置される壁面緑化帳壁であって、前記建築物の階高と同様の高さを有し、一様な通気孔を全面に有する平面視四方形の板状に成形されるとともに、下方に培地を収納する培地容器が設けられる緑化基板と、該緑化基板の上辺及び下辺に固着され、水平方向に延材する対をなす棒材と、上辺に固着された棒材の両端部各々を支持するように、前記建築物の壁面に対をなして固着される棒材支持部材と、前記緑化基板に定着される蔓性植物とにより構成され、上辺に固着される前記棒材が、前記建築物の梁と同様の高さ位置に配置されるとともに、鉛直方向に回転自在となるように、両端部を前記棒材支持部材に支持されることから、カーテンウォール等による壁面にも適用可能であり、室内を快適に維持することが可能となりとともに、併せて冷暖房費用や照明に係る電気代等を削減することが可能となる。
【0034】
請求項6記載の壁面緑化帳壁によれば、対をなす前記棒材が、筒体よりなり、上辺側に配される前記棒材の内方に、前記培地容器に灌水する灌水機能、及び下辺側に配される棒材の内方に前記培地容器に滞留する余剰水を排水する排水機能が設けられることから、これらの設備を建築物の壁面に配置する必要がないため、建築物自身の美観を損なうことなく、景観に配慮した壁面緑化を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の壁面緑化体を示す図である。
【図2】本発明の壁面緑化体の詳細を示す図である。
【図3】本発明の壁面緑化体の他の事例を示す図である。
【図4】本発明の壁面緑化体の他の事例の詳細を示す図である。
【図5】本発明の屋上緑化帳壁の詳細を示す図である。
【図6】従来の壁面緑化体の詳細を示す図である。
【符号の説明】
1 建築物
1a 梁
2 壁面
3 開口部
4 壁面緑化体
5a 棒材
5b 棒材
6 緑化基板
6a 一方の側辺
6b 他方の側辺
7 培地容器
7a 培養基
8 植物
9 棒材支持金具
9a 支持部
9b 嵌合部
9c 支持板
10 灌水配管
11 排水配管
12 壁面緑化帳壁
13 給排水制御装置連結部材
14 建築物
15 壁面
16 板材
17 植物
18 壁面緑化体
Claims (6)
- 建築物の壁面に設けられる開口部の少なくとも一部を覆うように、前記壁面に配置される壁面緑化体であって、
一様な通気孔を全面に有する平面視四方形の板状に成形されるとともに、下方に培地を収納する培地容器が設けられる緑化基板と、
該緑化基板の両側端面各々に固着され、鉛直方向に延材する対をなす棒材と、
対をなす該棒材各々の両端部を脱着自在に支持するように、前記建築物の壁面に対をなして固着される棒材支持部材と、
前記緑化基板に定着される蔓性植物とにより構成され、
前記棒材が、水平方向に回転自在となるように、前記棒材支持部材に支持されることを特徴とする壁面緑化体。 - 請求項1に記載の壁面緑化体において、
対をなす前記棒材の一方が、筒体よりなり、その内方に前記培地容器に灌水する灌水機能、及び前記培地容器に滞留する余剰水を排水する排水機能が設けられることを特徴とする壁面緑化体。 - 請求項1に記載の壁面緑化体において、
対をなす前記棒材が、緑化基板の両側端面に代わり、上辺及び下辺各々に水平方向に延材するように固着されるとともに、
鉛直方向に回転自在で、かつ脱着可能となるように、両端部を前記棒材支持部材に支持されることを特徴とする壁面緑化体。 - 請求項3に記載の壁面緑化体において、
対をなす前記棒材が、筒体よりなり、上辺側に配される前記棒材の内方に、前記培地容器に灌水する灌水機能、及び下辺側に配される棒材の内方に前記培地容器に滞留する余剰水を排水する排水機能が設けられることを特徴とする壁面緑化体。 - 建築物の壁面全面を覆うように、複数が側端面どうし及び上辺と下辺を隣り合わせて配置される壁面緑化帳壁であって、
前記建築物の階高と同様の高さを有し、一様な通気孔を全面に有する平面視四方形の板状に成形されるとともに、下方に培地を収納する培地容器が設けられる緑化基板と、
該緑化基板の上辺に固着され、水平方向に延材する棒材と、
上辺に固着された棒材の両端部各々を支持するように、前記建築物の壁面に対をなして固着される棒材支持部材と、
前記緑化基板に定着される蔓性植物とにより構成され、
上辺に固着される前記棒材が、前記建築物の梁と同様の高さ位置に配置されるとともに、鉛直方向に回転自在となるように、両端部を前記棒材支持部材に支持されることを特徴とする壁面緑化帳壁。 - 請求項5に記載の壁面緑化帳壁において、
前記緑化基板の上辺に固着される棒材が、筒体よりなるとともに、同様の棒材を緑化基板の下辺にも水平方向に延材するように固着され、上辺側に配される前記棒材の内方に、前記培地容器に灌水する灌水機能、及び下辺側に配される棒材の内方に前記培地容器に滞留する余剰水を排水する排水機能が設けられることを特徴とする壁面緑化帳壁。
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