JP2004091759A - 補修容易な炉内発生ガス回遊離隔室をもつコークス炉蓋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炉蓋構造体3の付設した断熱ボックス11に、凹凸形状の係留部分Fを上端縁に設けた横体支持枠15を介して、石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17を縦横に並べ、かつ該部材の上下継手部を着脱自在な継手構造で縦合した補修容易な炉内発生ガス回遊離隔室16を付設して構成されている。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コークス炉の炭化室(炉)の出入口(炉蓋)近傍部に装入された石炭粒子の昇温を促進しかつ補修容易な炉内発生ガス回遊離隔室をもつ、コークス炭化炉の炉蓋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コークスを製造する炭化炉の出入口を開閉する炉蓋は、炭化炉に装入された石炭粒子を900℃以上の高温度で乾留するコークスの製造条件から高温度の熱に耐えられる様に、頑丈な鋼鉄製フレーム構造の炉内側に大きなブロック状の耐火煉瓦を内張して作られている。またここ数年で世界中が地球環境保全の基盤を進める中で、コークス製造業界においても、乾留中の石炭粒子から発生するCOやCH4などの汚染ガスのリークを防止した、シール性の高いコークス炉の炉蓋が以前から開発されている。例えば特公昭60−25072号公報、実公平5−56940号公報や特開2001−288472号公報などの特許公報で紹介される様に、炭化炉の出入口を大きな重量の耐火煉瓦で封印し、その周辺隙間部をナイフエッジ状断面の押圧条片でシールする、炉内密閉構造の炉蓋が使用されている。しかしながら、炉蓋構造物の耐熱性の要求から使用される厚さ400mm程度の大きな重量の耐火煉瓦は、炭化炉に隣接する加熱室(炉)から石炭粒子を乾留するために供給した高温度の熱を、吸熱する。これが原因になって、炭化炉の出入口すなわち炉蓋近傍部に装入された石炭粒子から、充分な乾留温度と乾留時間に達しない不良コークスが製造されるため、コークスの歩留低下を来す問題があった。また不良コークスは他の乾留コークスと共に窯出しされるため、乾留コークスに混ざった不良コークスが、コークスの品質劣化を招く。従って、その後においてコークスの選別作業を行わねばならないなど、生産性に大きく影響する問題もあった。
【0003】
この様な問題を解消する理由から、炭化炉の熱効率を改善し炉蓋近傍部に装入された石炭粒子を加熱し、不良コークスの発生を少なめるコークス炭化炉の炉蓋開発が試みられ、多くの特許公報で紹介されている。例えば特公平3−40074号公報(昭和55年出願)には「炭化室の装入物から生成する熱い気体を、該装入物と接触する少なくとも一つり扉の熱伝導性金属隔壁によって炭化室の内部と分離する扉の中の垂直な通路を通して送気管へ送り、該気体の通路での上昇と該隔壁の熱伝導性によって、該隔壁を介して該隔壁に接触する上記装入物の上方末端領域に前記の熱い気体の一部を移して該装入物をコークス化する方法」が開示されている。この方法に基づいて開発されたのが特公平61−49353号公報(昭和57年出願)で、「扉体の炉内側に、スペーサ片を介してコーキングプレートを結合した個々の遮蔽部材が重なり合う様に設けた炉内発生ガス通過用の遮蔽体を取り付けたコークス炉蓋」がある。さらに特開昭62−72782号公報(昭和60年出願)には「炉壁の内側に取り付けられた遮蔽体を、高さ方向に区分されたU字状の断面をもつ複数の遮蔽体で構成した、コークス炉蓋」、実公平6−43146号公報には「ガス通路の金属製遮蔽体のコークス炉壁に対向する両側に、耐熱可撓性のパッキンを取り付けたコークス炉蓋」、さらにはガス通路を構成するコーキングプレートに厚さ25mm以下のセラミックスを使用する「実開平2−69946号公報」など、構造の異なる遮蔽体を装備したコークス炉蓋が多くの特許公報によって紹介されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この様に炉内発生ガスを通過させる空間ボックス型の遮蔽構造体の出現によって、高温度の熱を保有する炉内発生ガスは、それ以前の炉蓋に較べ、有効的に熱利用され、熱損失も著しく軽減されている。しかしながら、実用化に供されていないのが現状である。
その理由は定かではないが、本発明者らの推測によると、次の様な問題があったものと考えられる。上記した特公平3−40074号公報などの様にガス通気口が狭隘な遮蔽体では、炉内発生ガスの流入量が制限されるため、遮蔽体内の温度が低く、炉蓋近傍部の石炭粒子の加熱温度もそれほど上昇されない問題がある。さらには乾留中に生成した泥状のタールが小さい通気口に流れ込んで凝固し閉塞する問題、変形やタールが密着して閉塞された通気口の改修作業や浄化作業を高い熱を保有する環境の中で行わねばならない作業上の問題があった。さらにまた遮蔽体は、巾広い金属板部材同志の継手部を溶接法で接合する組立構造物に製作されているため、遮蔽金属部材がコークスを窯出しする毎に繰り返される高温度(膨張)から急冷(収縮)されるの過大な熱応力を受けて歪に変形し、溶接継手部から亀裂が発生する問題、ガス通気口を狭めまた閉塞する構造上の問題などがあったものと考えられる。
【0005】
また実開平1−147236号公報の様に「断熱板の炉内側に炉内発生ガスを通過させる空気層の遮蔽体を設け、その炉内側に耐火煉瓦の内張りを施したコークス炉の炉蓋」の様にガス通路の遮蔽体と大塊の耐火煉瓦を使用した炉蓋は、該遮蔽体によって炉内発生ガスが保有する高い熱を効果的に利用できるが、耐火煉瓦の吸熱量が依然として大きいため、炉蓋近傍部に装入された石炭粒子の加熱温度が上がらず、不良コークスが製造される問題がある。さらに炉蓋開閉作業の際に、耐火煉瓦が何かに衝突して一部を剥離する問題、剥離した耐火煉瓦の破片がコークスに混ざり込む問題など、これから解決しなければならない多くの問題を抱えていたものと考えられる。
【0006】
本発明者らは、上記の様に今日まで開発された遮蔽体が実用化されない理由と問題点を抽出し、これらの問題点を解消すると共に、溶接法に依らない遮蔽体を設けたコークス炉蓋を提供する事を目的に実験と検討を重ねた結果、金属製の石炭粒子侵入遮蔽用短冊板を縦横に並べかつ左右に微小な通気用間隙を設けて遮蔽壁とする炉内発生ガス回遊離隔室を炉蓋構造体に炉内側の断熱ボックスを介して付設する事によって、炭化炉で発生し高温度の熱を保有する炉内発生ガスが、炉蓋辺傍部に装入された石炭粒子を挟み込む様に内外部から加熱する。また縦横に配列した石炭粒子侵入遮蔽用短冊板の継手側上下端部を上下方向に摺動可能でかつ着脱自在な継手構造で縦合する事によって、加熱(膨張)と冷却(収縮)を繰返す毎に起こる熱応力による炉内発生ガス回遊離隔室の変形を抑制し、また損傷した金属製石炭粒子侵入遮蔽用短冊板のみを簡単に取換えられる補修容易なコークス炉蓋を提供できるに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はこの検討結果に基づいて構成したもので、その要旨は、石炭粒子を装入する炭化炉の炉口枠に押圧するシールプレートを介して炭化炉の出入口を開閉する炉蓋構造体の炉内側に設けた断熱ボックスに、該断熱ボックスの炉高方向を複数段に分割する位置に凹凸形状の係留部分を上端縁にもつ横体支持枠を設け、さらに該横体支持枠の凸部を介して両側の凹部にそれぞれ係留する2条の離隔引掛片を上端部に設けた石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材を左右に狭隘な通気用間隙を設けて上記横体支持枠の上下離隔間を縦横に並べると共に、上段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材の下端部側と上端部に2条の離隔引掛片を設けた下段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊板の上端部側とを切欠段付継手形状で縦合しかつ双方の切欠突出片側に上段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材の摺動用空間を設け、さらには石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材の炉蓋側下方側に前記横体支持枠に衝止する突上離脱防止用突起物を設けてなる壁面構造の炉内発生ガス回遊離隔室を付設した補修容易な炉内発生ガス回遊離隔室をもつコークス炉蓋である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例で、炉高方向の断面図を示す。図1において、1はコークス炉の炭化炉である。2は炭化炉に装入された石炭粒子である。3は、炉蓋構造体である。炉蓋構造体3は、炉体フレームと必要な部分にフランジ部材を補強した鋼鉄製枠体フレーム4で、炭化炉側に炭化炉1の炉口枠5を押圧する薄肉のシールプレート6を介して、炭化炉1の出入口7を開閉する構造に組立てられている。8は閂である。閂8は、鋼鉄製枠体フレーム4を炭化炉1の出入口7に強く押圧して締結するもので、圧縮バネや螺子ボルトなどの締結用部材を組合わせて構成されている。またシールプレート6の周縁部には、ナイフエッジ断面形状のフランジ部材9を接合すると共に、該フランジ部材9の炉口枠5に押圧するシリンダーやバネなどを使用した進退自在な押圧器具10が設けられている。すなわち、本発明における炉蓋構造体3は、前記した特開2001−288472号公報ら掲載された図面と同様に、炭化炉1の出入口7を開閉しかつ締結する構造に設けられている。
【0009】
11は、断熱ボックスである。断熱ボックス11は、金属製の耐熱ボックス12にアルミナシリケート、カーボンウッド、セラミックス材など一般に使用される断熱効果の高い耐火断熱材を充填したもので、シールプレート6を介して炉蓋構造体3に、または図2で示す様な、炉内プレート13とシールプレート6とさらにスライドプレート14を介して炉蓋構造体3に設けられている。すなわち、断熱ボックス11は、シールプレート6を熱から防護すると共に炉蓋構造体3から放出する熱を防止し、炭化炉1の炉蓋側を流通する炉内発生ガスの高温度の熱を維持する作用効果を奏するものである。
【0010】
さらに本発明においては、上記の様な構造に組立てられた炉蓋構造体3に設けた断熱ボックス11の炉内側には、断熱ボックス11の炉高方向を複数段に分割する位置に、横体支持枠15が設けられている。横体支持枠15は、後述する炉内発生ガス回遊離隔室を断熱ボックス11に付設するものであって、上端縁に凹凸形状の係留部分(F)をもつ板状断面あるいは図3で示す様な膨腹板状断面の枠体構造で、その断面形状については特に限定しないが、大重量の炉内発生ガス回遊離隔室を固定するには支持力が大きい膨腹板状断面の枠体構造を使用する事が好ましい。
【0011】
16は前記した炉内発生ガス回遊離隔室である。炉内発生ガス回遊離隔室16は、炭化炉1で発生した高温度の炉内発生ガスを流通(回遊)するもので、鉄鋼またはその他の耐熱性金属を板状やブロック状あるいはこれらを曲げ加工した任意な矩形断状に成形した石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17を、図2で示す様に、左右に狭隘な通気用の間隙18を設けて横体支持枠1の上下離隔間を周面に沿って縦横に並べた壁面体の有底または無底のボックス構造に製作されている。また上方端部には、必要によっては天板19あるいは排気パイプ(図示せず)に連通する排気口を設けてもよい。さらに本発明の炉内発生ガス回遊離隔室16を製作する石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17は、石炭粒子2を高温度に加熱する際に長手方向の膨張が起因する炉内発生ガス回遊離隔室の変形を抑制し、さらにコークス炉の稼働中に損傷した石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17のみが簡単に取換え易い様に、次の様な工夫を施されている。図4および図5は工夫の一実施例を示したもので、図4は横体支持枠15に係留し上下に並べられた石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17の継手構造を斜視図で示し、図5は図4のA−A線断面図の継手構造を示す。石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17の上端部側には、横体支持枠15の凸部を介して両側の凹部にそれぞれ係留する鉤型形状の2条の離隔引掛片20を設けて該部材の横方向への移動を拘束すると共に、その反対の下端部側すなわち図中においては、上方側に位置する上段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17Aの下端部と上端部に2条の離隔引掛片20を設けた下段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17Bの上端部とを切欠段付継手形状で縦合し、さらに双方の切欠突出片側には石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17の膨張による長手方向の伸びを収容しかつ該部材の着脱時に使用される摺動用空間Sを設けた継手構造に構成されている。すなわち本発明は、上下に並べられた石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17の継手部分から石炭粒子2が侵入しない切欠段付継手形状の縦合構造に接合され、しかもその縦合構造は、損傷した石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17を下方から上方に突き上げながら摺動用空間Sを上昇させつつ該部材の離隔引掛片20を横体支持枠15から掛け離した後、下から外側に回転させながら取り外す構造に設けられている。
【0012】
石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17の下方側には、何かの衝突で該部材が異常に高く突き上げられて横体支持枠20から不必要に離脱されるのを防止するため、該部材の取り外し作業において支障のない位置で横体支持枠20の下端部に衝止する突上離脱防止用突起物21を設けている。突上離脱防止用突起物21の形状については、横体支持枠20の下端部に衝止する高さの突起物であればよく、特に限定するものでない。図は、矩形断面の突起条物を示す。
【0013】
また本発明において特に限定するものではないが、図5で示す様に、横体支持枠15の石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17側上端部を傾斜断面状Kに加工する事によって該部材の掛け離し回転角度で小さくなり、石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17の離隔引掛片20が横体支持枠15から掛け離し易くなる。また、石炭粒子2の低温乾留過程で発生した泥状タールの侵入によって切欠断面継手形状に縦合された石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17の継手機能が消失しない様に、該部材の横体支持枠15側の下方側面にタール流出溝Nを設けてもよい。
【0014】
上記の様に構成された本発明のコークス炉蓋は、従来のコークス化操業に従って、炭化炉1の出入口7をシールプレート6で密閉しつつ炉蓋構造体3で閉塞した後、石炭粒子2を炭化炉1に装入する。炭化炉1に装入された石炭粒子2は、隣接する加熱炉から高温度の熱で乾留されながら、徐々にコークス化へ変成する。この時、炭化炉1の中央部に装入された石炭粒子2から発生する高温度の熱を保有する炉内発生ガスは、石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17側へ流動しながら炉蓋近傍部の低温度の石炭粒子2を加熱し、炉内発生ガス回遊離隔室16に流入する。また隣接する石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17の間に設けられた通気用間隙18から炉内発生ガス回遊離隔室16に流入した炉内発生ガスは、該回遊離隔室16を回遊しながら石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17を加熱しまたその一部のガスを排気口から処分されながら、該部材17を介して炉蓋近傍部に装入された石炭粒子2を加熱する。本発明は、この様に炉蓋近傍部に装入された石炭粒子2を、高温度の熱を保有する炉内発生ガスで両面から挟み込む様に加熱するため、早い時期に乾留コークスとなる。また低温域で生成した泥状タールは、凝固する事なくガス化するか、無底構造の炉内発生ガス回遊離隔室16にあっては底部から外部に自然排出される。
【0015】
また本発明は長期間にわたるコークス化操業において、高温度に晒されまたコークスの窯出し毎に膨張(加熱)と収縮(冷却)が繰り返される炉内発生ガス回遊離隔室16の石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17が徐々に変形しまた損傷を起こし、その機能も著しく減退する。その時を見計らって炉内発生ガス回遊離隔室16の補修作業を行う。図4および図5において、例えば変形または損傷した下段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17Bは、その縦合面を上段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17Aの下方端部を突き上げる様に摺動用空間Sを摺り上げながら上昇させて横体支持枠15に係留する離隔引掛片20を掛け離した後、下方端部から外側に回転させながら引き上げ、完全に離脱した状態で引き抜いて取り外すされる。今度は、新品の下段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17Bに取り換える場合は、引き抜く操作と逆の操作を行えば簡単に再生する事が出来る。
また炭化炉1の出入口7を開閉する時、石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材17が何かに当たって過度に高く突き上げれる衝撃を受けても、突上離脱防止用突起物21によって安全な位置で制止されるため、不必要な離脱を防止できる。
【0016】
【発明の効果】
以上述べた様な構造の本発明のコークス炉蓋によれば、炉内発生ガス回遊離隔室は、石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材の上端部を凹凸形状の係留部分をもつ横体支持枠に移動する事なく固定しまた下端部を下段の石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材に係合する揺動を防止する縦合構造で組立てられているため、長期間にわたって所定の形状を保って使用する事ができる特長がある。また炉内発生ガス回遊離隔室は、通気性のよい構造に組立てられているため、炉蓋近傍部に装入された石炭粒子の加熱を促進すると共に、例え石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材の一部が変形しまた損傷しても個別的に簡単に取替えられる継手構造になっているため、コークスの生産操業に支障を来す事もない。また石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材に金属材料を使用するため、変形または損傷した箇所を矯正加工または切削加工を施して再生される特長がある。また取り換えて廃棄処分になった石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材になっても、鉄鋼業において再資源として活用できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で、炉高方向の断面図を示す。
【図2】図1における炉蓋構造体の炭化炉側を拡大した断面斜視図を示す。
【図3】本発明における横体支持枠の拡大した斜視図を示す。
【図4】石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材の継手部分を斜視図で示す。
【図5】図4のA−A線断面図を示す。
【符号の説明】
1 炭化炉
2 石炭粒子
3 炉蓋構造体
5 炉口枠
6 シールプレート
7 出入口
11 断熱ボックス
15 横体支持枠
16 炉内発生ガス回遊離隔室
17 石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材
17A 上段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材
17B 下段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材
18 通気用間隙
20 離隔引掛片
21 突上離脱防止用突起物
F 凹凸形状の係留部分
S 摺動用空間
Claims (1)
- 石炭粒子(2)を装入する炭化炉(1)の炉口枠(5)に押圧するシールプレート(6)を介して炭化炉(1)の出入口(7)を開閉する炉蓋構造体(3)の炉内側に設けた断熱ボックス(11)に、該断熱ボックス(11)の炉高方向を複数段に分割する位置に凹凸形状の係留部分(F)を上端縁にもつ横体支持枠(15)を設け、さらに該横体支持枠(15)の凸部を介して両側の凹部にそれぞれ係留する2条の離隔引掛片(20)を上端部に設けた石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材(17)を左右に狭隘な通気用間隙(18)を設けて上記横体支持枠(15)の上下離隔間を縦横に並べると共に、上段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材(17A)の下端部側と上端部に2条の離隔引掛片(20)を設けた下段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊板(17B)の上端部側とを切欠段付継手形状で縦合しかつ双方の切欠突出片側に上段側石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材(17A)の摺動用空間(S)を設け、さらには石炭粒子侵入遮蔽用短冊部材(17)の炉蓋側下方側に前記横体支持枠(15)に衝止する突上離脱防止用突起物(21)を設けてなる壁面構造の炉内発生ガス回遊離隔室(16)を付設した事を持徴とする補修容易な炉内発生ガス回遊離隔室をもつコークス炉蓋。
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