JP2004359921A - コークス炭化炉の炉蓋近傍部を昇温する炭化炉蓋 - Google Patents

コークス炭化炉の炉蓋近傍部を昇温する炭化炉蓋 Download PDF

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Abstract

【課題】コークス炭化炉の炉蓋近傍部に装入された石炭粒子の昇温速度を一層促進する炭化炉蓋を提供する。
【解決手段】炉内発生ガス回遊隔離室16を通過する炉内発生ガスを燃焼させる燃焼用ガスの必要量を自己制御動作で送給する燃焼用ガスノズルパイプ20(たは30)を、該炉内発生ガス回遊隔離室16に設けたコークス炭化炉の炭化炉蓋。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コークス製造設備のコークス炭化室(炉)に装入された石炭粒子を乾留してコークスを製造する際に、コークス炭化炉の炉蓋近傍部に装入された石炭粒子の昇温を促進し、不良コークスの低減化を図る炭化炉蓋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コークス炭化炉に装入された石炭粒子を900℃以上の高い温度で乾留しながらコークスを製造する該コークス炭化炉の出入口に設けられる炭化炉蓋は、耐熱構造体で、しかも地球環境保全問題から乾留中の石炭粒子から発生する粉塵の飛散を防止すると共に、CHやCOなどの汚染ガスリークを防止したシール性の高い構造体が要求されている。例えば実開平5−56940号公報、特開2001−288472号公報その他多くの特許公報で紹介される様に「コークス炭化炉の出入口を開閉する頑丈な鋼鉄製フレーム体に組立てられた炉蓋構造体のコークス炭化炉側に、出入口を閉塞するシール条片またはシールプレートを介して該コークス炭化炉に進入する厚さ400mm程度の大きなブック状の耐火煉瓦を内張りすると共に、該シール条片または該シールプレートの周辺部にコークス炭化炉の炉口枠を押圧するナイフエッジ断面形状のフランジ部材を設けて炉内シール性を高めた構造の炭化炉蓋」が、乾留中のガスリークを著しく低減する利点から、多く使用される傾向にある。この様な炭化炉蓋は、大きな重量物の耐火煉瓦を装備する事によって、高温度に耐え長期間にわたって使用する事ができる。
しかしながら、耐火煉瓦は、コークス窯出し毎に高温度のコークス炭化炉から抜き去され空気中に曝されるため急速に冷却される。また閉塞後においては、大量の熱をコークス炭化炉から吸収するため、炉蓋付近に装入された石炭粒子の加熱温度が上がらず、未乾留の不良コークスを多量に発生する問題があった。不良コークスの発生は、日本国内で150万/年に達成するものと予想され、その量のコークス原料の石炭と熱エネルギーを無駄に消費する勘定にある。
【0003】
この様な問題から、耐火煉瓦に代わって金属隔壁体またはコーキングプレートあるいは空隙部をもつキャスタブル耐熱部材などで形成される炉内発生ガス流通室を設け、さらには該流通室に空気や酸素を吹き込むノズルを設けるなど、コークス炉の熱効率を改善した昇温促進型炭化炉蓋の開発を試みた多くの特許公報がある。例えば特公平3−40074号公報には「炭化炉の装入物から生成する熱い気体を、装該入物と接触する少なくとも一つの扉の熱伝導性金属隔壁によってコークス炭化炉の内部と分離する扉の中の垂直な通路を通して送気管へ送り、該通路での上昇と該隔壁の熱伝導性によって、該隔壁を介して該隔壁に接触する上記の上方末端領域に、前記した熱い気体の一部を移して該装入物をコークス化する方法」が開示されている。この方法で開発された装置が、特公昭61−49353号公報である。該公報は「扉体の炉内側に、スペース片を介してコーキングプレートを結合した個々の遮蔽部材が重なり合う炉内発生ガス通過用の遮蔽体を取り付けた、コークス炉蓋」である。さらに特開昭62−72782号公報には「炉壁の内側にガス通路用間隙を形成する継手を介して取付ける遮蔽体を、高さ方向で区分されたU字状の断面をもつ複数の遮蔽板で構成した、コークス炉蓋」、この他に「炉蓋本体の内側にガス通路用間隔を形成する間隔片を介して設けた金属製遮蔽体のコークス炉壁側に、耐熱性パッキンを取付けた炉蓋」の実公平6−43146号公報や前記したコーキングプレートをセラミックス製とする実開平3−92743号公報など、多くの昇温用炭化炉蓋が開発されている。また特許第2953319号(特開平8−41462号)公報には「内部にガス通路を形成した断面が凹形状でかつ補強用ファイバー入りキャスタブル製の縦長耐熱部材の複数個を、炉蓋本体金物の内側に縦方向で配列し固定し、さらにガス通路内に空気もしくは酸素を吹き込むノズルを設けて、乾留中の炉内発生ガスの一部を燃焼させながら、コークス炉窯口部の乾留を促進する方法」が開示されている。また同様の燃焼技術が特開平8−283735号公報、特開平9−53078号公報にも開示されている。この様にコークス炭化炉で生成した高温度の熱を保有する炉内発生ガスを炉蓋側に流動させまた燃焼させる事によって、前記したそれ以前の炉蓋に較べ、炉蓋付近に装入された石炭粒子の昇温を速め、不良コークスの低減化が計られる。ところが、この様な効果を有するにも係わらず昇温促進型の炭化炉蓋が、今だに実用化されない現状にある。
【0004】
【特許文献1】
特公平3−40074号公報(第6頁 図1)
【特許文献2】
特公昭61−49353号公報(第11頁 図8)
【特許文献3】
特開昭62−72782号公報(第3頁 図1)
【特許文献4】
実公平6−43146号公報(第3頁 図1)
【特許文献5】
特許第2953319号公報(第5頁 図2)
【特許文献6】
特開平8−283735号公報(第5頁 図3)
【特許文献7】
特開平9−53078公報(第6頁 図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
昇温促進型の炭化炉蓋が実用化に供されない理由は定かでないが、本発明者らの推測によると、次の様な問題があったものと考えられる。炉蓋内部にガス通路空間を備えた例えば特公平3−40074号公報や実公平6−43146号公報などのボックス構造の金属遮蔽体は、コークス炭化炉で生成したガスを該遮蔽体の底部から流入し上部の排気パイプまで上昇させる構造であるが、コークス炭化炉で発生した高温度の熱を保有する炉内発生ガスの充分な量が底部から流入されないため、該金属遮蔽体の温度が上がらず、炉蓋近傍部に装入された石炭粒子を加速的に加熱できない問題があった。また特開平9−53078公報の様に側壁に狭隘な炉内ガス流入口と外気導入口を設けたガス通路空間をもつ炉蓋は、乾留中に発生するタールによって該炉内ガス流入口を閉塞し、炉内発生ガスが流入されないため、該ガス通路空間内の温度が上がらない問題もあった。
【0006】
また、これまでのガス通路空間つまり炉内発性ガス流通室は、例えば特公平3−40074号公報や特開昭62−72782号公報などの図面で紹介される様に、巾広い金属板同志を溶接法やボルトナット締結部材で固く繋ぎ合わせた組立構造物に製作されているため、コークス炭化炉からコークスを窯出しする毎に高温度(膨脹)から急冷(収縮)される過大な熱応力を受けて歪に変形し、さらに溶接部分から亀裂が発生するなどの原因で、整形性が長期間維持されない問題もあったものと考えられる。また変形した炉内発性ガス流通室を形状矯正する事は、多大な費用と過大な労力を要する問題もあった。本発明者らはこうした問題を解消するために、先に、石炭粒子遮蔽用金属短冊部材を左右にガス流通間隙を設けながら縦横に配列した壁面の炉内発生ガス回遊隔離室を炉蓋構造体のコークス炭化炉側に設ける事によって、コークス炭化炉中央部で発生した高温度の炉内発生ガスを炉蓋側に流動させ、かつ炉蓋近傍部に装入された石炭粒子の昇温を促進する炭化炉蓋を開発した。
【0007】
さらに本発明者らは、炉内発性ガスが流通する炉内発生ガス回遊隔離室内の昇温速度を促進し炉蓋近傍部に装入された石炭粒子の加熱速度を一層促進する炭化炉蓋を提供する事を目的に、燃焼用ガス吹込ノズルの構造について種々検討した結果、電気制御法に依らない簡単な構造で故障がなく、しかも炉内発性ガス流通室に流入し回遊する炉内発性ガスの圧力変化と大きさに反応し、外部から供給される燃焼用ガスの必要量を調整し送給する自己制御動作の燃焼用ガス吹込ノズルを、前記炉内発生ガス回遊隔離室内に設ける事によって、本発明の目的を達成する事が出来た。本発明は、この結果に基づいて、構成したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、石炭粒子を装入するコークス炭化炉の出入口にシールプレートを介して開閉する炉蓋構造体の炉内側に設けた断熱ボックスの炉高方向を複数段に分割する位置に横体支持枠を設け、さらに該横体支持枠の上下離隔間に石炭粒子遮蔽用金属短冊部材を左右にガス流通間隙を設けて縦横に配列した壁面体の炉内発生ガス回遊隔離室を設けると共に、一側に炉内発生ガス回遊隔離室に指向するノズルを設け他側に燃焼用ガス供給源を連接した燃焼用ガス供給パイプの燃焼ガス流通路に上部側が燃焼用ガス供給源側へまた下部側がノズル側へ傾斜する楕円外郭形状の環状部材を内設しかつ該環状部材の中空孔をノズル側から閉塞する開閉自在な下開き閉塞板を吊設して構成した燃焼用ガスノズルパイプを、前記炉内発生ガス回遊隔離室に1個または炉高方向に2個以上を離隔して設けた、コークス炭化炉の炉蓋近傍部を昇温促進する炭化炉蓋である。さらに本発明は、上記した燃焼用ガスノズルパイプのノズル側燃焼ガス流通路の下方側に、上端側は該燃焼用ガス流通路に連通しまた下端側は開閉蓋を設けたタール収納庫を設けた燃焼用ガスノズルパイプを、炉内発生ガス回遊隔離室に1個または炉高方向に2個以上を離隔して設けた、コークス炭化炉の炉蓋近傍部を昇温する炭化炉蓋である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のコークス炭化炉蓋について図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例で、炉高方向の炉蓋断面図を示す。図1において、1はコークス炭化炉である。2は、コークス炭化炉1に装入された石炭粒子である。3は炉蓋構造体である。炉蓋構造体3は、構造フレームの必要な部分にフランジ部材で補強した鋼鉄製の枠体フレーム4で、コークス炭化炉1の炉口枠5を押圧する薄肉耐熱鋼のシールプレート6を介して、コークス炭化炉1の出入口7(コークス押出機側またはコークス排出側)を開閉する構造に組立てられている。8は閂である。閂8は、鋼鉄製枠体フレーム4をコークス炭化炉1の出入口7を強く押圧して締結するもので、圧縮バネやボルトなどの締結用部材を組合わせて構成されている。またシールプレート6の周縁部にはナイフエッジ断面形状のフランジ部材9を接合すると共に、該フランジ部材9を炉口枠5に押圧するシリンダーやバネなどの進退自在な押圧機具10が設けられている。すなわち、本発明における炉蓋構造体3は、前記した特開2001−288472号公報に掲載された図面と同様に、コークス炭化炉1を開閉しかつ締結する構造に設けられている。
【0010】
11は、断熱ボックスである。断熱ボックス11は、金属製の耐熱ボックス12にカーボンウッドやセラミックス材など一般に使用される断熱効果の高い耐火断熱材を充填したもので、シールプレート6を介して炉蓋構造体3に、また図2で示す様に炉内プレート13とシールプレート6、あるいはさらにスライドプレート14を介して炉蓋構造体3に設けられている。すなわち、断熱ボックス11は、シールプレート6を熱から防護すると共に、炉蓋構造体3から放出される熱を防止し、コークス炭化炉1の炉蓋側を流通する炉内発生ガスの高温度の熱の放出を防止する効果を奏するものである。
【0011】
さらに本発明において、炉蓋構造体3に設けた断熱ボックス11のコークス炭化炉1側には、断熱ボックス11の炉高方向を複数段に分割する位置に石炭粒子2の押圧力やその他の外圧に変形する事のない様に袋状、筒状などの抱状形状やその他中空フレームに加工または組立てられた耐熱金属材料製の強力な横体支持枠15が設けられる。横体支持枠15の断面形状については、特に限定するものでない。
【0012】
16は、炉内発生ガス循環(回遊)隔離室である。炉内発生ガス回遊隔離室16は、コークス炭化炉で発生し高温度の熱を保有する炉内発生ガスを流通(回遊)するもので、鉄鋼またはその他の耐熱性金属を板状やブロックあるいはこれらを曲げ加工して任意な矩形断面形状に成形した石炭粒子侵入遮蔽用金属短冊部材17を、図2で示す様に、上下に離隔する横体支持枠15の間を周面に沿って狭隘なガス流通用の間隙18を左右に設けながら縦横に配列した壁面体の有底または無底のボックス構造に製作されている。また上方端部には、必要によっては天板19あるいは排気パイプ(図示せず)に連通する排気孔を設けてもよい。さらに本発明においては、炉内発生ガス回遊隔離室16の壁面体に配列される石炭粒子侵入遮蔽用金属短冊部材17の上下端部を横体支持枠15にボルトあるいは溶接法で取付けてもよい。また石炭粒子侵入遮蔽用金属短冊部材17が異常に膨脹しあるいは他の炉体設備の何かに衝突して損傷しまた歪に変形した場合に、その箇所の石炭粒子侵入遮蔽用金属短冊部材17を個別的に取替えだけで簡単に補修できる様に、該部材17の上方端部を横体支持枠15に係留する着脱自在な引っ掛構造で取付けてもよいが、中でも上下に配列される上下端部の双方接合側を揺動する事なく定位置で固定しかも該部材17の上下方向に膨脹する長さを干渉し合わない様に切欠縦合構造や遊嵌構造の着脱自在な継手構造に加工する事が特に好ましい。すなわち、本発明において炉内発生ガス回遊隔離室16は、補修し易い構造で、しかも炉内発生ガスがガス流通間隙18を通って該室16を回遊し易い構造に組立てられている。
【0013】
20は燃焼用ガスノズルパイプで、炉内発生ガス回遊隔離室16に1個または炉高方向へ2個以上を任意な間隔で離隔して設けられている。図3は、燃焼用ガスノズルパイプ20の一実施例を示したもので、ノズル21を一側すなわち炉内発生ガス回遊隔離室16側に設けまた空気や酸素あるいは可燃性ガスなどの燃焼用ガス供給源(図示せず)を連接するガス供給口22を炉蓋構造体3側に設けた燃焼用ガス供給パイプ23のガス流通路24に、上部側が燃焼用ガス供給源側へ下部側がノズル22側へ傾斜する楕円外郭形状の環状部材25を内設すると共に、該環状部材25の中空孔26をノズル22側から閉塞する開閉自在な下開き閉塞板27を吊設して燃焼用ガスノズルパイプ20が構成されている。すなわち、燃焼用ガスノズルパイプ20は、燃焼燃焼用ガス供給パイプ23から一定の圧力で送給される燃焼用ガス供給圧と炉内発生ガス回遊隔離室16の室内圧の間の偏差圧に応じて下開き閉塞板27が、実線位置から2点鎖線位置へ移動し開放しまた2点鎖線位置から実線位置へ移動し閉塞する操作で、ガス流通路24を自動開閉構造に設けられている。
なお、本発明においてノズル21から噴出される燃焼用ガスの供給制御は、燃焼用ガスの供給圧、下開き閉塞板27の軽量化あるいは該下開き閉塞板27が寄り掛かる環状部材25の傾斜角度などを調整する事によって行う事ができる。
【0014】
図3で示す様な構造の燃焼用ガスノズルパイプ20を長期間使用すると、炉内発生ガス回遊隔離室16に流入した石炭粒子が、燃焼燃焼用ガスの供給停止時に燃焼用ガス供給パイプ23のノズル22からガス流通路24に進入し堆積し、高温度のコークス乾留熱で泥状化しまた固化状態になったタールでノズル詰まりを起こし、燃焼用ガスが供給できない問題を発生する。この問題を解消したのが図4および図5で、本発明における他の構造の燃焼用ガスノズルパイプを示す。図5は、図3で示す燃焼用ガスノズルパイプ20のガス流通路24のノズル21側でかつ下方側に、一側がガス流通路24に連通し他側は開閉蓋28を設けた耐熱製のパイプやその他任意な形状をした容器のタール収納庫29を設けた、別の構造の燃焼用ガスノズルパイプ30で、燃焼用ガスノズルパイプ20と同様に、炉内発生ガス回遊隔離室16に1個または炉高方向に2個以上を離隔して設けたコークス炭化炉の炉蓋近傍部を昇温する炭化炉蓋である。また図5において、タール収納庫29の開閉蓋28は、タール収納庫20に収納されたタールを除去し易くするために設けられたもので、螺子式や掛着式など一般に使用される締結構造の蓋が設けられる。
さらにまた本発明においては、炉内発生ガス回遊隔離室16に流入し回遊する炉内発生ガスを積極的に燃焼させる場合は、前記した図3および図5のノズル21の出口近傍部に着火機器を設けてもよい。
【0015】
【発明の効果】
以上述べた様な構造のコークス炭化炉は従来と同様のコークス操業が行われるが、上記した本発明のコークス炉蓋によれば、コークス炭化炉1の中央部に装入された石炭粒子は、コークス炭化炉1の両側に設けた加熱炉(図示せず)で加熱される。またコークス炉蓋近傍部に装入された石炭粒子は、コークス炭化炉1の中央部から炉内発生ガス回遊隔離室16に流動する高温度の熱を保有する炉内発生ガスと該炉内発生ガス回遊隔離室16に流入し回遊する炉内発生ガスを燃焼させるに必要な量の燃焼用ガスが燃焼用ガスノズルパイプに20(または30)から自動的に供給され燃焼する高温度の燃焼熱によって、挟み込む様に加熱され、乾留速度を速める効果を奏する。その結果、コークス炉蓋近傍部に装入された石炭粒子も、コークス炭化炉の中央部に装入された石炭粒子に追従して速い速度で乾留温度に到達し、乾留するに充分な時間が与えられるため、不良コークスの低減化を著しく図る。また乾留低温度で発生するタールも分解され、例え未分解タールが生成してもその量は僅かでその量の大部分がタール収納庫に収容されるため、タールを除去する清掃時間も著しく短縮される効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で、炉高方向の炉蓋断面図を示す。
【図2】図1における炉内発生ガス回遊離室の拡大斜視図を示す。
【図3】燃焼用ガスノズルパイプの一実施例を、拡大断面図で示す。
【図4】本発明の他の一実施例で、炉高方向の炉蓋断面図を示す。
【図5】他の構造の燃焼用ガスノズルパイプの一実施例を、拡大断面図で示す。
【符号の説明】
1 コークス炭化炉
2 石炭粒子
3 炉蓋構造体
6 シールプレート
7 出入口
11 断熱ボックス
15 横体支持枠
16 炉内発生ガス回遊隔離室
17 石炭粒子遮蔽用金属短冊部材
18 ガス流通間隙
20,30 燃焼用ガスノズルパイプ
21 ノズル
23 燃焼用ガス供給パイプ
24 ガス流通路
25 環状部材
26 中空孔
27 下開き閉塞板
28 開閉蓋
29 タール収納庫

Claims (2)

  1. 石炭粒子(2)を装入するコークス炭化炉(1)の出入口(7)にシールプレート(6)を介して開閉する炉蓋構造体(3)の炉内側に設けた断熱ボックス(11)の炉高方向を複数段に分割する位置に横体支持枠(15)を設け、さらに該横体支持枠(15)の上下離隔間に石炭粒子遮蔽用金属短冊部材(17)を左右にガス流通間隙(18)を設けて縦横に配列した壁面体の炉内発生ガス回遊隔離室(16)を設けると共に、一側に炉内発生ガス回遊隔離室(16)に指向するノズル(21)を設け他側に燃焼用ガス供給源を連接した燃焼用ガス供給パイプ(23)の燃焼ガス流通路(24)に上部側が燃焼用ガス供給源側へまた下部側がノズル(21)側へ傾斜する楕円外郭形状の環状部材(25)を内設しかつ該環状部材(25)の中空孔(16)をノズル(21)側から閉塞する開閉自在な下開き閉塞板(27)を吊設して構成した燃焼用ガスノズルパイプ(20)を、前記炉内発生ガス回遊隔離室(16)に1個または炉高方向に2個以上を離隔して設けた事を特徴とするコークス炭化炉の炉蓋近傍部を昇温する炭化炉蓋。
  2. 炉内発生ガス回遊隔離室(16)に1個または炉高方向に2個以上を離隔して設けた燃焼用ガスノズルパイプ(20)のノズル側燃焼ガス流通路の下方側に、上端側は該燃焼用ガス流通路(24)に連通しまた下端側は開閉蓋(28)を設けたタール収納庫(29)を設けた請求項1記載のコークス炭化炉の炉蓋近傍部を昇温する炭化炉蓋。
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