JP2004090506A - 塗布具の穂先取付け構造 - Google Patents

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Abstract

【目的】従来の長期の使用において接着剤の効果が落ち、また先軸の嵌合がゆるみ先軸や穂先が回転してしまう不具合や、労働集約的な手作業や品質のバラツキによる問題を解消して、容易な取り付けで生産性と品質を向上し、併せてエコロジーの問題も解消可能とする。
【構成】合成樹脂製繊維の結束体からなる穂先と、その穂先を装填して穂先の先端を突出させる合成樹脂製先軸と、先軸の後端に嵌合され、穂先が固定されると共に先軸に固着される筆軸とで構成されてなる、塗布具の穂先取付け構造に於いて、
先軸は、前端に向かうに従って細くなるテーパー形状であり、先軸と筆軸の嵌合部には両者が弾性的に係合する固着部が設けられてなる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク、化粧料等の液体を塗布する筆記具、化粧具等の塗布具に用いられるブラシや毛筆の穂先の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、絵画用筆、ペイントブラシ、化粧用ブラシ等の穂先は狸、馬、山羊などの獣毛、ポリブチレンテレフタレート、アクリル、ナイロン等の合成繊維が使用されている。それらの繊維は所定の長さに切断後、後端部を縛る、接着剤で固定する、熱等により溶融固化させる等で結束させ穂先としている。結束した穂先は先軸を介し筆軸に取り付けられ使用される。
また、近年はポリブチレンテレフタレート等の合成繊維をテーパー形状に加工したものを素材として製作されている。
天然素材である獣毛は毛先端部に向かってテーパー形状に細くなっており、また、テーパー形状に加工されたポリブチレンテレフタレート等の合成繊維も先端に向かって細くなっている。
この先端が細くなった獣毛やテーパー形状に加工されたポリブチレンテレフタレート繊維の先端を基準として所定の量に小分けし、所定の長さに結束して、柄に取り付ければ、筆記具としては細いラインを描くのに良好な穂先形状となる。
その特性を活用したものとしては書道の筆や筆ペン、面相筆、化粧用のアイライナー筆等がある。
また、同様の方式で製作されるものとしてブラシがあり、ブラシの穂先先端が細くなったテーパー形状繊維の末端である為、ブラシとして柔らかい触感が得られ、糸目を残さない任意の広さに塗る画筆や化粧用のリップブラシ、ほお刷毛等がある。
【0003】
従来の技術はテーパー形状の獣毛やテーパー形状のポリブチレンテレフタレート繊維を二次加工して穂先にすることを前提にしている。
即ち、従来の技術で製作されるブラシまたは筆等は、原毛商や合繊繊維メーカーから素材の獣毛やテーパー形状のポリブチレンテレフタレート繊維を購入して、労働集約的な作業によって、用途に対応したブラシまたは筆の毛量、繊維量に小分けして穂に加工されるが、あくまで供給される素材の獣毛やテーパー形状のポリブチレンテレフタレート繊維に合わせて穂先を製作しなければならない。
この為、本来、求める用途に最適な穂先が得られない上、与えられた穂先を基準として先軸や筆軸を製作しなければならない為、商品として求めるデザイン等に制約が発生する。
例えばブラシの場合、使用性の良好な穂先のボリュームを確保すると、穂先後方の基部を取り付ける先軸の太さが太くなり、更にはキャップ等の径も大きくなって、商品としてのデザインがまとまらなくなる問題がある。また、従来のテーパー形状のポリブチレンテレフタレート繊維で製作したブラシまたは筆のように、テーパー形状に細くなった先端を基準として穂先を製作すると、テーパー形状の繊維のテーパー部途中を結束して穂先にする為、先軸より突き出た穂先部の必要太さを確保する必要性から結束部が更に太くなってしまう。
この為、従来技術では薄いテーパー形状の金属パイプ製の先軸に穂先を装填して筆軸に接合接着して筆軸が太くならないように工夫している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
先軸や筆軸に取り付けられた小ブラシ、小筆に属するものには繊細なラインを描く機能や、しなやかに塗る機能、及び用途に合致するブラシ、筆としての使用剛性が特に求められる。つまり、小さなブラシまたは筆の場合は、構成する個々の繊維が一体となってまとまり、使用者が要求する繊細な感触で面を塗ったり、細い線を描写する機能が要求される。また、素材が天然の獣毛や不均一なテーパー形状のポリブチレンテレフタレートを素材とする為、生産を労働集約的な手作業に頼らざるを得なく、工業化社会の現代においても機械化が困難である為、化粧用のリップブラシ、アイシャドウブラシ、マニキュアブラシ、また、筆ペン、ペイントブラシ等、用途に適した仕様形状の穂を安価で、且つ即応できない状況にある。
本発明は、予め素材としてある獣毛や、予め所定のテーパー形状に加工されたポリブチレンテレフタレート繊維に合わせて、用途に必要な使用特性のブラシや筆に加工するのではなく、用途に最適な太さのストレート繊維を結束した後、穂先を構成する繊維のテーパー形状をそれぞれの用途に最適な仕様形状の穂先に即応加工して、均一な品質でブラシまたは筆用の穂先を安価に提供可能とする。
【0005】
また先軸は、筆記具では樹脂成形品、絵筆や化粧用の筆やブラシには薄い金属パイプ等が使用されている。樹脂成形品を使用するものは、穂先を先軸に装填後、先軸に筆軸を嵌合し、その際、接合部にダボ打ち(ポンチ加工)や接着剤を塗布して固定されている。薄い金属パイプが使用されるものは、穂先を装填且つ接着後、先軸に筆軸を嵌合し、接合部がダボ打ちまたは接着で固定されている。
また、金属パイプが使用され平筆にするものは、先軸の先端側を潰し加工して所望の形状を得る。また、従来のものはデザイン上から必要とされる筆軸の太さに無理に収められる傾向になって、穂先ボリュームが不足する等の問題がある。
また、長期の使用において接着剤の効果が落ち、また先軸の嵌合がゆるみ先軸や穂先が回転してしまう不具合が発生している。また、ダボ打ち等により外観上見栄えが悪くなってしまう問題もある。
その上、生産を労働集約的な手作業に頼らざるを得なく、製品のバラツキも多く発生している。工業化社会の現代においても機械化が困難であるため、安価に供給できない状況にある。また、エコロジーの観点から金属部品を使用することは、リサイクル、分別廃棄を推進する上で障害となる。
本発明は、先軸と筆軸の固着を容易化し、生産性と品質のバラツキを解消すると共に、安価に提供可能とする。また、エコロジーの問題も解消可能とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成する為に以下の構成を有する。
請求項1に記載の発明に係る塗布具の穂先取付け構造は、合成樹脂製繊維の結束体からなる穂先と、その穂先を装填して穂先の先端を突出させる合成樹脂製先軸と、先軸の後端に嵌合され、穂先が固定されると共に先軸に固着される筆軸とで構成されてなる、塗布具の穂先取付け構造に於いて、先軸は、前端に向かうに従って細くなるテーパー形状であり、先軸と筆軸の嵌合部には両者が弾性的に係合する固着部が設けられてなる。
【0007】
請求項2に記載の発明に係る塗布具の穂先取付け構造は、請求項1に記載の塗布具の穂先取付け構造に於いて、穂先は、個々の合成樹脂製繊維がその後端部に対して先端部がテーパー形状に先鋭加工され、後端部が溶着あるいは接着等で結束された鍔部が設けられてなることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明に係る塗布具の穂先取付け構造は、請求項1または2に記載の塗布具の穂先取付け構造に於いて、先軸と筆軸との間、または先軸と筆軸と穂先の鍔部との間に凹凸状の係合部が設けられて、先軸と筆軸または先軸と筆軸と穂先が回転止めされてなることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明に係る塗布具の穂先取付け構造は、請求項1または2に記載の塗布具の穂先取付け構造に於いて、穂先は、結束された形状が楕円形、四角形、その他多角形であり、後端部に結束された繊維束面積より適宜大きい面積の鍔部を有したことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明に係る塗布具の穂先取付け構造は、請求項3に記載の塗布具の穂先取付け構造に於いて、筆軸前端部を略二分するように軸方向に適宜長さのスリット部を形成するとともに、筆軸前端部を嵌合する先軸の嵌合内面に凸部を設け、また更に、筆先の鍔部の後端にリブ状の突起を設けて、先軸に筆軸が嵌合されたときに筆軸のスリット部と先軸の凸部が係合され、更にスリット部に筆先のリブ状の突起が係合されて、先軸と筆軸と筆先が一体に回転止めされたことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明に係る塗布具の穂先取付け構造は、合成樹脂製繊維の結束体からなる穂先と、その穂先を装填して穂先の先端を突出させる合成樹脂製先軸と、先軸の後端に嵌合され、穂先が固定されると共に先軸に固着される筆軸とで構成されてなる、塗布具の穂先取付け構造に於いて、穂先の先端が突出する先軸前端が、穂先を形成する個々の合成樹脂製繊維に於いて先端部がテーパー形状に先鋭加工されたそのテーパーの基点部と略一致するように設けられ、且つ、先軸前端の開口面積が穂先の毛量に合わせた適正な開口面積に設定されて、先軸前端から穂先の先端が無理なく突出することを可能とする。
【0012】
請求項7に記載の発明に係る平筆状の塗布具の穂先取付け構造は、合成樹脂製繊維の結束体からなる穂先と、その穂先を装填して穂先の先端を突出させる合成樹脂製先軸と、先軸の後端に嵌合され、穂先が固定されると共に先軸に固着される筆軸とで構成されてなる、塗布具の穂先取付け構造に於いて、先軸内面の軸直角断面形状を、先軸の前端に向かって略同一寸法とした長辺部と、前端に向かって縮小される短辺部で形成し、穂先が突出する先軸前端の開口面積が穂先の毛量に合わせた適正な開口面積に設定されて、先軸前端から穂先の先端が無理なく突出することを可能とする。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例に基づいて詳細な説明をする。図1の穂先1は合成樹脂製繊維のテーパー化処理された繊維の結束体である。穂先1の後端には鍔部6が成形されている。先軸2は先端に向かって細くなるテーパー形状をしている。
先軸2の内孔には、穂先1が装填された時に鍔部6が当接して、穂先1の前進が阻止される段部8が形成されている。筆軸3は、その前端部外周に設けられた凹部3aが先軸後端内孔の嵌合周面に設けられた凸状の係合部4に弾性的に係合して先軸2に対し抜出不可に固定され、穂先1は、前記段部8と筆軸3の前端との隙間9に鍔部6が狭窄され固定される。また、筆軸3の前端部には、略二分するように軸方向に適宜長さのスリット部5が形成されており、筆軸前端部を嵌合する先軸内孔の嵌合内面にリブ状の凸部7を設け、その凸部7が前記スリット部5に嵌入して先軸2と筆軸3が一体に回転止めされる。
【0014】
なお、先軸と筆軸を抜出不可に固定する手段は上記に限定されない。例えば、凹部と凸状の係合部は先軸と筆軸に入れ替えて設けることもできる。また、筆軸側に鋸刃状の突起を設けて先軸に食い込み上に固着することも可能である。また更に、相互間に凸部を設けて、一方の凸部を他方の凸部に弾性的に乗り越えて係合させることも、相互間に螺子状部を形成して押圧で弾性的に係合させることもできる。また、必要に応じて、先軸と筆軸を一体に回転止めする手段が設けられるが、その手段も上記に限定されない。例えば、先軸後端内孔の嵌合周面に縦溝を設けその縦溝の途中に凸状の係合部を形成し、一方、筆軸の前端外周に前記縦溝に嵌挿するリブを設け、そのリブの途中に凹部を形成して、その凹部に前記凸状の係合部を係合する手段などがある。
【0015】
図2は平筆形状の状態を示す断面図である。図3は先軸2Aの穂先が突出する側より見た正面図である。穂先1Aは先軸2Aに装填されると長辺寸法10方向に広げられ、短辺寸法11方向に狭まり平筆状態12になる。短辺寸法11は穂先1Aの先軸前端における繊維の占める面積14に合わせて適時設定することができる。穂先1Aの不用意な引き抜きに対しては、短辺寸法11よりも鍔部6Aの外径寸法を適宜大きく設けることで抜出不可となされる。
【0016】
図4は穂先の回転防止構造の第1の実施例を示している。
鍔部6Bの後端部にリブ状突起15を成形する。リブ状突起15は筆軸3に形成されたスリット部5に係合し穂先1Bの回転が防止される。
【0017】
図5は穂先の回転防止構造の第2の実施例を示している。
鍔部6Cに切り欠き16を成形した穂先1Cを示す。切り欠き16は、先軸2の凸部7と係合し穂先1Cの回転が防止される。
【0018】
また、穂先の鍔部を楕円形、四角形、その他多角形などに形成することにより、略同形に設けた先軸の内孔形状に対応して回転を防止するように設けることができる。
図7乃至図10は穂先1の別の実施例を示したものである。図7は楕円形をしたテーパー形状に先鋭加工された繊維を使用したものである。図8は長方形のストレート繊維を使用したものである。図9は六角形の鍔部19cを有して円形に束ねられたテーパー形状に先鋭加工された繊維を使用したものである。図10は円形のストレート繊維を使用したもので中央部に穴27があいている形状を示したものである。形状は種々選べることができるが、鍔部の外径寸法が結束した繊維束外径寸法より大きく成形されることが、穂先を引き抜こうとしたときの抵抗となり、容易に引き抜くことができない。
【0019】
なお、穂先は使用するときに指で把持される部位に対して回転止めされることが望ましい。すなわち、設計仕様よって先軸との間、あるいは筆軸との間において回転止めされる。基本的には、筆軸と先軸と穂先が一体に回転止めされてなることが望ましい。
それ以外の穂先を回転止めする手段としては、例えば、上述した先軸2の段部8周上と穂先の鍔部6前面の周上に複数箇所の凹凸部を設けて、鍔部6が段部8と筆軸3の前端で狭窄されたときに係合して、穂先と先軸を回転止めすることができる。また、前記凹凸部は鍔部6の後端面と筆軸3の前端面に設けることで穂先と筆軸を回転止めすることができる。また、穂先の鍔部を適宜軟質状態に形成すれば、段部8または筆軸3の前端面に凹凸部を形成すればよい。
また、段部8と筆軸3に凹凸部を設けることで先軸、穂先、筆軸の三者を適宜に(使用上問題のない強度に)回転止めすることも可能となる。
【0020】
図6は筆軸3の先端部の拡大図を示す。先端部分の金型17にスリット部5を成形するスリット金型18部分が挿入され、筆軸3前端部分が形成される。
溶融樹脂を注入し筆軸3は成形される。この後金型を離型する行程にはいる。
はじめにスリット部5を形成するスリット金型18を引き抜いた後、前端部分を形成する金型17を引き抜くようにすることにより、先軸2の係合部4と係合する凹部3aが強いアンダーカットに形成されていても、成形部が容易に弾性変形するので寸法形状を損なうことなく成形品を金型から外すことができる。
【0021】
そして、図1、図2に示すごとく凹部3aと係合部4の係合寸法および先軸2の凸部7と筆軸3のスリット部5の嵌合寸法がフィットすることで樹脂にかかる負荷が減少し、クリープ現象の発生を起こすことが少なくなる。
また、先軸2に筆軸3から引き抜く方向に力が加わっても、スリット部5に嵌入した凸部7によって筆軸前端部の縮小方向への変形が阻止されるので、先軸2に対し筆軸3は容易には抜出不可となる。
【0022】
ところで、テーパー形状に加工された従来のポリブチレンテレフタレート繊維や従来の自然にテーパー形状となっている獣毛等を穂先に製作した場合においては、デザイン上や使用性から軸の径が決定され、ついで太い穂先基部が決まり、ブラシや筆の穂先ボリュームは必然的な結果として決まってしまう。
実施例においては、用途に最適な太さのストレート繊維を結束した後、穂先を構成する繊維のテーパー形状をそれぞれの用途に最適な仕様形状の穂先に即応加工して、均一な品質で安価な穂先を提供可能とするものである。
【0023】
通常、穂先先端は、穂先を構成する個々の繊維が穂先先端に向かってテーパー形状に細く加工されている為、錐の先端のように一点に収束した状況となっている。そのため、穂先を構成する繊維1本は穂先先端に該当する先端部で微細に細くテーパー形状に加工されている。繊維の中間部は適度に太くなり末端部は元の繊維形状であるストレート形状となっている。
【0024】
良い穂先は、先端のまとまりと剛性が必要となる。穂先のまとまりと剛性をバランスよく設定できる変数として、穂を構成する基部後端から前方に向かってどの基点からテーパー形状に先鋭加工するかを決定することで達成でき、また、穂先の先端が突出する先軸前端が、穂先を形成する個々の合成樹脂製繊維に於いて先端部がテーパー形状に先鋭加工されたそのテーパーの基点部と略一致するように設け、且つ、先軸前端の開口面積が穂先の毛量に合わせた適正な開口面積に設定されて、先軸前端から穂先の先端が無理なく突出することで達成できる。
また、平筆状の塗布具の穂先取付け構造は、先軸内面の軸直角断面形状を、先軸の前端に向かって略同一寸法とした長辺部と、前端に向かって縮小される短辺部で形成し、穂先が突出する先軸前端の開口面積が穂先の毛量に合わせた適正な開口面積に設定して、先軸前端から穂先の先端が無理なく突出することで達成できる。なお、先軸前端から穂先の先端が無理なく突出する状態とは、先軸前端の開口部周面が突出する穂先部の周面を略締めつけない状態をいう。
【0025】
上記のように良い穂先取付け構造が達成されるためには、先軸が合成樹脂成形品で構成されることが必要である。先軸が合成樹脂成形品であることによって、穂先が装填される部分の形状(金型のコアー形状)を変えることで数種の穂先に対して先軸に互換性を持たせて筆軸に固着させることが可能となる。
また、穂先が突出する先軸前端の開口面積が穂先の毛量に合わせた適正な開口面積にバラツキ無く設定できる。また、先軸に対して、穂先の装填や筆軸の固着が一方向から容易に組付けられるので、組立の自動化が可能となる。
【0026】
図11及び図12は従来例を示している。
穂先20は金属パイプ先軸21に装填、接着剤で固定されている。金属パイプ先軸21は筆軸22に挿入、嵌合されている。金属パイプ先軸21は潰し加工23され、平筆状24に加工されている。さらに、金属パイプ先軸21は筆軸22とダボ打ち加工25により固定されている。穂先20の出寸法26は接着剤により固定しているためバラツキが生じやすい。ダボ打ち加工25により外観上、見栄えが悪くなる欠点を有している。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、従来のデザイン上から必要とされる筆軸の太さに無理に収められることによって穂先ボリュームが不足する問題や、長期の使用において接着剤の効果が落ち、また先軸の嵌合がゆるみ先軸や穂先が回転してしまう不具合や、労働集約的な手作業や品質のバラツキによる問題が解消し、先軸と筆軸の固着が容易化して自動組立てが可能となり、生産性と品質が向上するので安価な塗布具の穂先取付け構造が提供可能となる。
また、併せてエコロジーの問題も解消可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテーパー形状に先鋭加工された繊維の穂先を入れた実施例を示す断面図。
【図2】本発明の平筆状の穂先を入れた実施例を示す断面図。平筆状態を示す。
【図3】図2の先軸前端側より見た正面図
【図4】本発明の穂先の回転防止構造を示す第1の実施例。
【図5】本発明の穂先の回転防止構造を示す第2の実施例。
【図6】本発明の筆軸の金型構造を示す説明図。
【図7】本発明の穂先形状を示す第1の実施例。テーパー形状に先鋭加工された繊維を使用した楕円形状穂先。
【図8】本発明の穂先形状を示す表す第2の実施例。ストレート繊維を使用した長方形穂先。
【図9】本発明の穂先形状を表す第3の実施例。テーパー形状に先鋭加工された繊維を使用した六角形穂先。
【図10】本発明の穂先形状を表す第4の実施例。中央に穴をあけた円形穂先。
【図11】従来例で薄い金属パイプにより穂先取付を示す図。
【図12】従来例の穂先取付を示す側面図。
【符号の説明】
1    穂先
1A   穂先
1B   穂先
1C   穂先
2    先軸
2A   先軸
3    筆軸
3A   筆軸
3a   凹部
3Aa  凹部
4    係合部
4A   係合部
5    スリット部
5A   スリット部
6    鍔部
6A   鍔部
6B   鍔部
6C   鍔部
7    凸部
7A   凸部
8    段部
9    隙間
10   長辺寸法
11   短辺寸法
12   平筆状態
13   先軸前端
14   繊維の占める面積
15   リブ状突起
16   切り欠き
17   先端部分の金型
18   スリット金型
19a  楕円形の鍔部
19b  四角形の鍔部
19c  六角形の鍔部
20   穂先(従来例)
21   金属パイプ製の先軸
22   筆軸
23   潰し加工
24   平筆状
25   ダボ打ち
26   出寸法
27   穴

Claims (7)

  1. 合成樹脂製繊維の結束体からなる穂先と、その穂先を装填して穂先の先端を突出させる合成樹脂製先軸と、先軸の後端に嵌合され、穂先が固定されると共に先軸に固着される筆軸とで構成されてなる、塗布具の穂先取付け構造に於いて、
    先軸は、前端に向かうに従って細くなるテーパー形状であり、先軸と筆軸の嵌合部には両者が弾性的に係合する固着部が設けられてなる塗布具の穂先取付け構造。
  2. 穂先は、個々の合成樹脂製繊維がその後端部に対して先端部がテーパー形状に先鋭加工され、後端部が溶着あるいは接着等で結束された鍔部が設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の塗布具の穂先取付構造。
  3. 先軸と筆軸との間、または先軸と筆軸と穂先の鍔部との間に凹凸状の係合部が設けられて、先軸と筆軸または先軸と筆軸と穂先が回転止めされてなることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布具の穂先取付け構造。
  4. 穂先は、結束された形状が楕円形、四角形、その他多角形であり、後端部に結束された繊維束面積より適宜大きい面積の鍔部を有したことを特徴とする請求項1または2に記載の塗布具の穂先取付け構造。
  5. 筆軸前端部を略二分するように軸方向に適宜長さのスリット部を形成するとともに、筆軸前端部を嵌合する先軸の嵌合内面に凸部を設け、また更に、筆先の鍔部の後端にリブ状の突起を設けて、先軸に筆軸が嵌合されたときに筆軸のスリット部と先軸の凸部が係合され、更にスリット部に筆先のリブ状の突起が係合されて、先軸と筆軸と筆先が一体に回転止めされたことを特徴とする請求項3に記載の塗布具の穂先取付け構造。
  6. 合成樹脂製繊維の結束体からなる穂先と、その穂先を装填して穂先の先端を突出させる合成樹脂製先軸と、先軸の後端に嵌合され、穂先が固定されると共に先軸に固着される筆軸とで構成されてなる、塗布具の穂先取付け構造に於いて、
    穂先の先端が突出する先軸前端が、穂先を形成する個々の合成樹脂製繊維に於いて先端部がテーパー形状に先鋭加工されたそのテーパーの基点部と略一致するように設けられ、且つ、先軸前端の開口面積が穂先の毛量に合わせた適正な開口面積に設定されて、先軸前端から穂先の先端が無理なく突出することを可能とする塗布具の穂先取付け構造。
  7. 合成樹脂製繊維の結束体からなる穂先と、その穂先を装填して穂先の先端を突出させる合成樹脂製先軸と、先軸の後端に嵌合され、穂先が固定されると共に先軸に固着される筆軸とで構成されてなる、塗布具の穂先取付け構造に於いて、
    先軸内面の軸直角断面形状を、先軸の前端に向かって略同一寸法とした長辺部と、前端に向かって縮小される短辺部で形成し、穂先が突出する先軸前端の開口面積が穂先の毛量に合わせた適正な開口面積に設定されて、先軸前端から穂先の先端が無理なく突出することを可能とする平筆状の塗布具の穂先取付け構造。
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