JP2004089757A - ストレーナ - Google Patents
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Abstract
【課題】不断水状態で網体のメンテナンスを行うことができるストレーナを提供する。
【解決手段】管路途中に接続可能な一次側入口と二次側出口を備え、一次側入口および二次側出口を共通する第一および第二の二流路を備えた本体と、前記二流路を切り替える切替弁と、第一・第二流路それぞれの途中に設けられた第一および第二の網体と、第一・第二流路のうち少なくとも一方の流路に配置され、二次側からの逆流を防止する逆止弁とからなる。第一・第二のうち一方の流路は逆止弁および他方の流路に位置する網体を介して二次側出口と連通する。また第一・第二の網体はそれぞれ、本体に水密に嵌合されるキャップによって本体に内蔵され、当該キャップはその周囲に装着される弾性リングによって本体に脱着可能に固定される。
【選択図】 図2
【解決手段】管路途中に接続可能な一次側入口と二次側出口を備え、一次側入口および二次側出口を共通する第一および第二の二流路を備えた本体と、前記二流路を切り替える切替弁と、第一・第二流路それぞれの途中に設けられた第一および第二の網体と、第一・第二流路のうち少なくとも一方の流路に配置され、二次側からの逆流を防止する逆止弁とからなる。第一・第二のうち一方の流路は逆止弁および他方の流路に位置する網体を介して二次側出口と連通する。また第一・第二の網体はそれぞれ、本体に水密に嵌合されるキャップによって本体に内蔵され、当該キャップはその周囲に装着される弾性リングによって本体に脱着可能に固定される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、流路中の異物を捕捉する網体を内蔵したストレーナに係り、より詳しくは不断水状態で網体のメンテナンスを行うことができる構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、図5は、いわゆるY型ストレーナを示したものである。一次側入口1と二次側出口2を同軸に設けて本体3をなし、異物捕捉のための網体4は斜め下方から本体3にセットされている。この網体4は、筒状をなし、その一端4aを本体3内部の一次室3aと二次室3bの間に設けた仕切3cに着座させると共に、キャップ5によって他端4bを閉塞しつつ本体3に固定している。該ストレーナは管路途中に接続され、一次側入口1から流入した水は矢印で示したように、一次室3aを介して網体4内部を通過し、ここで異物が捕捉され二次室3bを介して二次側出口2から流出するものである。網体4はキャップ5を外すことによって本体3から取り出され、清掃や交換などのメンテナンスを行うことができる。
【0003】
これ以外、従来は、一次側入口と二次側出口を直線状の同軸流路により接続した本体の中部に上記同軸流路と直交して網体を着脱可能にセットした縦型(T型)ストレーナ、止水栓のボール弁に網体を内蔵したストレーナ内蔵型止水栓なるものが公知であり、これらのものも網体を本体あるいはボール弁から取り出してメンテナンスを行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ここに説明した従来のストレーナの何れもが、網体のメンテナンスは断水状態で行わなければならない。つまり、Y型や縦型のストレーナでは、上流を断水した上で網体を取り出さなければキャップ孔から漏水する。一方、ストレーナ内蔵型止水栓ではそれ自身が止水機能を持っているため、上流をあらため断水する必要はないものの、やはり止水状態でなければボール弁から網体を取り出すことができない構造になっている。
【0005】
このように従来のストレーナは、網体のメンテナンスにあたり、下流側に対する断水を余儀なくされるが、配管施設によっては断水による不都合が発生する場合があり、そのような配管施設に上述した従来ストレーナを使用することはできない。特に、病院の水道配管の中には人命維持等のために断水が厳禁とされる箇所が存在するし、また冷却水を常時必要とするプラントでも断水状態は回避しなければならない。
【0006】
本発明は上述した課題に鑑みなされたもので、その目的とするところは、不断水状態で網体のメンテナンスを行うことができるストレーナを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために本発明では、管路途中に接続可能な一次側入口と二次側出口を備え、内部に一次側入口および二次側出口を共通する第一および第二の二流路を備えた本体と、前記二流路の使用流路を切り替える切替弁と、第一・第二流路それぞれに位置して本体に内蔵される第一および第二の網体と、第一・第二流路のうち少なくとも一方の流路に配置され、二次側からの逆流を防止する逆止弁とからストレーナを構成した。当該構成からなる本発明ストレーナによれば、切替弁によって第一・第二の流路を切り替えることができる。また、第一・第二の流路には各々異物捕捉のための第一・第二の網体が収容されているから、例えば第一の網体をメンテナンスするときは第二流路に切り替えることによって、不断水の状態で第一網体をメンテナンスすることができる。また、当該メンテナンス中においても、他方の流路における網体によって常時異物を捕捉することができる。なお、本発明では第一と第二の流路および網体を同等に用いることができるが、例えば第一の流路をメイン流路、第二の流路をサブ流路とすれば、第一流路と第二流路の合流箇所に逆止弁を配置する。こうすることによって、第一流路を使用するときは逆止弁が開いて該第一流路の通水が確保される一方、第二流路に使用流路を切り替えたときは前記合流箇所にて逆止弁の逆流防止作用が働くため、第二流路の水が第一流路に流れ込むことを防止しつつ第一網体を不断水状態でメンテナンスすることができる。ただし、この例では、第一の網体を不断水の状態でメンテナンスすることを最大の目的として、第二の流路に位置する網体については必ずしも不断水の状態でメンテナンスすることを要しない。
【0008】
請求項2に係る発明では、一方の流路は逆止弁を介して他方流路に位置する網体と連通させるという手段を選択的に用いることとした。当該手段によれば、第一および第二の網体の双方によって異物を捕捉することができる。
【0009】
請求項3に係る発明では、第一・第二の網体は、それぞれ本体に水密に嵌合されるキャップによって本体に内蔵され、当該キャップはその周囲に装着される弾性リングによって本体に固定されるという構成を選択的に用いることとした。当該手段によれば、本体から網体を取り出すに際し、弾性リングの取り外しのみでキャップを本体から取り外すことができる。また、網体を本体に内蔵させるときも同様で、この手段によれば網体のメンテナンスに工具を必要としない。
【0010】
請求項4に係る発明では、切替弁は一次側入口を止水可能とする手段を選択的に用いた。この手段では、例えば三方弁機能を有するボール弁から切替弁を構成することによって、二流路の切替えと一次側入口の止水を行うことができる。そして、一次側入口を止水することによって、第一および第二の流路が同時に断水され、第一・第二の網体を同時にメンテナンスすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1は本発明の一実施形態に係るストレーナの側面視縦断面図、図2は同ストレーナの背面図であり、図中、10は一次側入口11と二次側出口12を同軸状に配置し、二次側に第一・第二の二流路13、14を形成してなる本体、20は本体10に内蔵され、回動軸21を中心としてレバー30により回動して第一・第二流路13・14の使用流路を切り替えるボール弁、40は第一流路13に位置して斜め下方から本体10にセットされる第一網体、50は第二流路14に位置して斜め上方から本体10にセットされる第二網体である。なお、本体10の第一流路13と第二流路14は二次側出口12で合流する。
【0012】
ボール弁20は、内部に貫通流路22と、これに直交する枝流路23とを略T字状に形成してなり、レバー30の回動操作により貫通流路22と本体10の第一流路13の連通、または枝流路23を介して貫通流路22と本体10の第二流路14の連通、さらには一次側入口11を止水する仕切弁機能付き切替弁を構成している。
【0013】
第一網体40、第二網体50とも筒状をなし、特に第二網体50には逆止弁60が内蔵され、二次側出口12から第一流路13に対する逆流を阻止している。また、これら第一・第二網体40・50はキャップ41、51によって一端を閉塞した状態で本体10にセットされる。さらに、これらキャップ41・51は、Oリング42・52などのシールによって本体10のキャップ孔15・16に水密に嵌合される。なお、43、53はキャップ孔15・16に嵌合したキャップ41・51を引き抜くためのリングである。
【0014】
ここで本実施形態では、キャップ41・51の取付構造としてクイックファスナ70を採用している。即ち、このクイックファスナ70は、金属やプラスチックなどによって一部を開放した割りリング状の弾性リングをなし、キャップ孔15・16に嵌合したキャップ41・51に装着することにより、その凹陥部71によってキャップ孔15・16およびキャップ41・51に形成したフランジ80を密に挟持し、キャップ41・51の脱落を防止するものである。このクイックファスナ70を取り外すには、ツマミ71を指で摘んでその弾性力に抗して外側に押し広げ、該ファスナ70を拡径することによって行われる。このようにクイックファスナ70は弾性によってキャップ41・51を固定するため、その取付けに工具は必要なく、キャップ41・51の脱着が容易で、引いては簡単に第一・第二網体40・50をセットあるいは取り出すことができる。ただし、キャップ41・51の取付構造としてクイックファスナ70を使用することは本発明の好適な例であり、キャップ41・51は従来と同様、ねじ切りによって本体10のキャップ孔15・16に螺合固定するようにしてもよい。
【0015】
次に、上記構成からなる本実施形態のストレーナの動作について説明する。先ず、図1に示した状態、即ちボール弁20の貫通流路22を本体10の第一流路13と連通した状態では、一次側入口11から流入した水は、矢印で示したように、前記貫通流路22を介して第一流路13に流れ込み、このとき第一網体40で異物を捕捉し、その後、水は逆止弁60を開弁して第二網体50に流れ込み、ここでも異物が捕捉され、二次側出口12から流出する。このように本実施形態に係るストレーナによれば、2つの網体40・50が流路中に存在するため、より確実に異物を捕捉することができる。
【0016】
続いて、第一網体40のメンテナンス方法を図3に従って説明する。異物除去等、メンテナンスのために第一網体40を本体10から取り出すには、先ず、レバー30を時計回りに90度回転させることによって、ボール弁20の枝流路23を一次側入口11と連通させると共に、貫通流路22を二次流路14と連通させることができる。すると、一次側入口11と一次流路13の連通は断たれる共に、一次側入口11から流入した水は、矢印で示したように、枝流路23、貫通流路22を経て、第二流路14に流れ込み、さらに第二網体50を通過して二次側出口12から流出する。第二網体50を通過する際、水は逆止弁60の逆止作用によって第一流路13に流れ込むことはない。そして、第一流路13は一時止水の状態にあるため、第一網体40のメンテナンスを行うことができる。また、このときでも第二流路14によって流路は確保されているため、不断水の状態で第一網体40のメンテナンスを行うことができると共に、第二流路14に位置する第二網体50によって異物が捕捉することができ、メンテナンス中でもなんらストレーナの機能を喪失しない。
【0017】
図4は、第一網体40、第二網体50の双方をメンテナンスするときの態様を示したもので、この態様ではレバー30を反時計回りに90度回転させることによって、ボール弁20により一次側入口11を止水する。この態様では、第一・第二の流路13・14とも断水の状態になるため、第一網体40・第二網体50の双方を同時にメンテナンスすることができる。このようにこの実施形態によれば、短い面間で止水機能も兼ね備えた不断水型ストレーナを構成している。
【0018】
なお、上記実施形態では、第一の網体40を不断水でメンテナンスできる構成を説明した。つまり、上記実施形態では、第二の網体50を不断水の状態でメンテナンスすることはできず、第二網体50のメンテナンスにはボール弁20によって一次側入口11を止水する必要がある。これは上記実施形態の場合、第一流路13をメイン流路として当該流路13に位置する第一網体40のみを不断水状態でメンテナンスできればよいという考えに基づくもので、構成上、第一流路13を逆止弁60を介して第二の網体50と連通させたからである。しかしながら、第一流路13と第二網体50の連通構造を解消し、第一・第二の流路13・14を別個に二次側出口12にて合流させれば、第二の網体50のメンテナンスも不断水の状態で行うことができるのはもちろんである。このとき、第一の流路13(若しくは第一の網体40)にも第二流路14と同様に二次側出口12からの逆流を防止する逆止弁を装備することが良い。第二網体のメンテナンス中に第一流路13から第二流路14に対する漏水を防止するためである。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、切り替え可能な二流路それぞれに網体を配置したので、一方の流路に位置する網体のメンテナンスは他方の流路を確保したまま不断水の状態で行うことができる。また、このときでも他方流路に位置する網体によって異物は捕捉されるから、常時ストレーナ機能を発揮することができる。さらに、一方の流路は逆止弁および他方流路に位置する網体を介して二次側出口と連通するように構成したので、前記一方の流路をメイン流路として開通しているときは二つの網体で異物を捕捉することになり、より高いストレーナ機能を発揮することができる。さらにまた、網体をクイックファスナで固定されるキャップによって本体にセットするようにしたので、スパナやレンチなどの工具なしで網体の脱着を容易に行うことができる。また、切替弁を一次側入口を止水可能な構造としたので、第一・第二流路を同時に断水し、それぞれの網体および逆止弁を同時にメンテナンスすることも可能となった。さらに、この構造では従来品と比べて短い面間距離で止水機能付き切替弁を内蔵したストレーナが構成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るストレーナの側面視縦断面図(通常運転)
【図2】同ストレーナの背面図(通常運転)
【図3】同ストレーナの側面視縦断面図(第一網体のメンテナンス)
【図4】同ストレーナの側面視縦断面図(第一・第二網体のメンテナンス)
【図5】従来のY型ストレーナの内部構造を示した側面視縦断面図
【符号の説明】
10 本体
11 一次側入口
12 二次側出口
13 第一流路
14 第二流路
15・16 キャップ孔
20 ボール弁
21 回動軸
22 貫通流路
23 枝流路
30 レバー
40 第一網体
50 第二網体
60 逆止弁
70 クイックファスナ
【発明の属する技術分野】
この発明は、流路中の異物を捕捉する網体を内蔵したストレーナに係り、より詳しくは不断水状態で網体のメンテナンスを行うことができる構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、図5は、いわゆるY型ストレーナを示したものである。一次側入口1と二次側出口2を同軸に設けて本体3をなし、異物捕捉のための網体4は斜め下方から本体3にセットされている。この網体4は、筒状をなし、その一端4aを本体3内部の一次室3aと二次室3bの間に設けた仕切3cに着座させると共に、キャップ5によって他端4bを閉塞しつつ本体3に固定している。該ストレーナは管路途中に接続され、一次側入口1から流入した水は矢印で示したように、一次室3aを介して網体4内部を通過し、ここで異物が捕捉され二次室3bを介して二次側出口2から流出するものである。網体4はキャップ5を外すことによって本体3から取り出され、清掃や交換などのメンテナンスを行うことができる。
【0003】
これ以外、従来は、一次側入口と二次側出口を直線状の同軸流路により接続した本体の中部に上記同軸流路と直交して網体を着脱可能にセットした縦型(T型)ストレーナ、止水栓のボール弁に網体を内蔵したストレーナ内蔵型止水栓なるものが公知であり、これらのものも網体を本体あるいはボール弁から取り出してメンテナンスを行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ここに説明した従来のストレーナの何れもが、網体のメンテナンスは断水状態で行わなければならない。つまり、Y型や縦型のストレーナでは、上流を断水した上で網体を取り出さなければキャップ孔から漏水する。一方、ストレーナ内蔵型止水栓ではそれ自身が止水機能を持っているため、上流をあらため断水する必要はないものの、やはり止水状態でなければボール弁から網体を取り出すことができない構造になっている。
【0005】
このように従来のストレーナは、網体のメンテナンスにあたり、下流側に対する断水を余儀なくされるが、配管施設によっては断水による不都合が発生する場合があり、そのような配管施設に上述した従来ストレーナを使用することはできない。特に、病院の水道配管の中には人命維持等のために断水が厳禁とされる箇所が存在するし、また冷却水を常時必要とするプラントでも断水状態は回避しなければならない。
【0006】
本発明は上述した課題に鑑みなされたもので、その目的とするところは、不断水状態で網体のメンテナンスを行うことができるストレーナを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために本発明では、管路途中に接続可能な一次側入口と二次側出口を備え、内部に一次側入口および二次側出口を共通する第一および第二の二流路を備えた本体と、前記二流路の使用流路を切り替える切替弁と、第一・第二流路それぞれに位置して本体に内蔵される第一および第二の網体と、第一・第二流路のうち少なくとも一方の流路に配置され、二次側からの逆流を防止する逆止弁とからストレーナを構成した。当該構成からなる本発明ストレーナによれば、切替弁によって第一・第二の流路を切り替えることができる。また、第一・第二の流路には各々異物捕捉のための第一・第二の網体が収容されているから、例えば第一の網体をメンテナンスするときは第二流路に切り替えることによって、不断水の状態で第一網体をメンテナンスすることができる。また、当該メンテナンス中においても、他方の流路における網体によって常時異物を捕捉することができる。なお、本発明では第一と第二の流路および網体を同等に用いることができるが、例えば第一の流路をメイン流路、第二の流路をサブ流路とすれば、第一流路と第二流路の合流箇所に逆止弁を配置する。こうすることによって、第一流路を使用するときは逆止弁が開いて該第一流路の通水が確保される一方、第二流路に使用流路を切り替えたときは前記合流箇所にて逆止弁の逆流防止作用が働くため、第二流路の水が第一流路に流れ込むことを防止しつつ第一網体を不断水状態でメンテナンスすることができる。ただし、この例では、第一の網体を不断水の状態でメンテナンスすることを最大の目的として、第二の流路に位置する網体については必ずしも不断水の状態でメンテナンスすることを要しない。
【0008】
請求項2に係る発明では、一方の流路は逆止弁を介して他方流路に位置する網体と連通させるという手段を選択的に用いることとした。当該手段によれば、第一および第二の網体の双方によって異物を捕捉することができる。
【0009】
請求項3に係る発明では、第一・第二の網体は、それぞれ本体に水密に嵌合されるキャップによって本体に内蔵され、当該キャップはその周囲に装着される弾性リングによって本体に固定されるという構成を選択的に用いることとした。当該手段によれば、本体から網体を取り出すに際し、弾性リングの取り外しのみでキャップを本体から取り外すことができる。また、網体を本体に内蔵させるときも同様で、この手段によれば網体のメンテナンスに工具を必要としない。
【0010】
請求項4に係る発明では、切替弁は一次側入口を止水可能とする手段を選択的に用いた。この手段では、例えば三方弁機能を有するボール弁から切替弁を構成することによって、二流路の切替えと一次側入口の止水を行うことができる。そして、一次側入口を止水することによって、第一および第二の流路が同時に断水され、第一・第二の網体を同時にメンテナンスすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1は本発明の一実施形態に係るストレーナの側面視縦断面図、図2は同ストレーナの背面図であり、図中、10は一次側入口11と二次側出口12を同軸状に配置し、二次側に第一・第二の二流路13、14を形成してなる本体、20は本体10に内蔵され、回動軸21を中心としてレバー30により回動して第一・第二流路13・14の使用流路を切り替えるボール弁、40は第一流路13に位置して斜め下方から本体10にセットされる第一網体、50は第二流路14に位置して斜め上方から本体10にセットされる第二網体である。なお、本体10の第一流路13と第二流路14は二次側出口12で合流する。
【0012】
ボール弁20は、内部に貫通流路22と、これに直交する枝流路23とを略T字状に形成してなり、レバー30の回動操作により貫通流路22と本体10の第一流路13の連通、または枝流路23を介して貫通流路22と本体10の第二流路14の連通、さらには一次側入口11を止水する仕切弁機能付き切替弁を構成している。
【0013】
第一網体40、第二網体50とも筒状をなし、特に第二網体50には逆止弁60が内蔵され、二次側出口12から第一流路13に対する逆流を阻止している。また、これら第一・第二網体40・50はキャップ41、51によって一端を閉塞した状態で本体10にセットされる。さらに、これらキャップ41・51は、Oリング42・52などのシールによって本体10のキャップ孔15・16に水密に嵌合される。なお、43、53はキャップ孔15・16に嵌合したキャップ41・51を引き抜くためのリングである。
【0014】
ここで本実施形態では、キャップ41・51の取付構造としてクイックファスナ70を採用している。即ち、このクイックファスナ70は、金属やプラスチックなどによって一部を開放した割りリング状の弾性リングをなし、キャップ孔15・16に嵌合したキャップ41・51に装着することにより、その凹陥部71によってキャップ孔15・16およびキャップ41・51に形成したフランジ80を密に挟持し、キャップ41・51の脱落を防止するものである。このクイックファスナ70を取り外すには、ツマミ71を指で摘んでその弾性力に抗して外側に押し広げ、該ファスナ70を拡径することによって行われる。このようにクイックファスナ70は弾性によってキャップ41・51を固定するため、その取付けに工具は必要なく、キャップ41・51の脱着が容易で、引いては簡単に第一・第二網体40・50をセットあるいは取り出すことができる。ただし、キャップ41・51の取付構造としてクイックファスナ70を使用することは本発明の好適な例であり、キャップ41・51は従来と同様、ねじ切りによって本体10のキャップ孔15・16に螺合固定するようにしてもよい。
【0015】
次に、上記構成からなる本実施形態のストレーナの動作について説明する。先ず、図1に示した状態、即ちボール弁20の貫通流路22を本体10の第一流路13と連通した状態では、一次側入口11から流入した水は、矢印で示したように、前記貫通流路22を介して第一流路13に流れ込み、このとき第一網体40で異物を捕捉し、その後、水は逆止弁60を開弁して第二網体50に流れ込み、ここでも異物が捕捉され、二次側出口12から流出する。このように本実施形態に係るストレーナによれば、2つの網体40・50が流路中に存在するため、より確実に異物を捕捉することができる。
【0016】
続いて、第一網体40のメンテナンス方法を図3に従って説明する。異物除去等、メンテナンスのために第一網体40を本体10から取り出すには、先ず、レバー30を時計回りに90度回転させることによって、ボール弁20の枝流路23を一次側入口11と連通させると共に、貫通流路22を二次流路14と連通させることができる。すると、一次側入口11と一次流路13の連通は断たれる共に、一次側入口11から流入した水は、矢印で示したように、枝流路23、貫通流路22を経て、第二流路14に流れ込み、さらに第二網体50を通過して二次側出口12から流出する。第二網体50を通過する際、水は逆止弁60の逆止作用によって第一流路13に流れ込むことはない。そして、第一流路13は一時止水の状態にあるため、第一網体40のメンテナンスを行うことができる。また、このときでも第二流路14によって流路は確保されているため、不断水の状態で第一網体40のメンテナンスを行うことができると共に、第二流路14に位置する第二網体50によって異物が捕捉することができ、メンテナンス中でもなんらストレーナの機能を喪失しない。
【0017】
図4は、第一網体40、第二網体50の双方をメンテナンスするときの態様を示したもので、この態様ではレバー30を反時計回りに90度回転させることによって、ボール弁20により一次側入口11を止水する。この態様では、第一・第二の流路13・14とも断水の状態になるため、第一網体40・第二網体50の双方を同時にメンテナンスすることができる。このようにこの実施形態によれば、短い面間で止水機能も兼ね備えた不断水型ストレーナを構成している。
【0018】
なお、上記実施形態では、第一の網体40を不断水でメンテナンスできる構成を説明した。つまり、上記実施形態では、第二の網体50を不断水の状態でメンテナンスすることはできず、第二網体50のメンテナンスにはボール弁20によって一次側入口11を止水する必要がある。これは上記実施形態の場合、第一流路13をメイン流路として当該流路13に位置する第一網体40のみを不断水状態でメンテナンスできればよいという考えに基づくもので、構成上、第一流路13を逆止弁60を介して第二の網体50と連通させたからである。しかしながら、第一流路13と第二網体50の連通構造を解消し、第一・第二の流路13・14を別個に二次側出口12にて合流させれば、第二の網体50のメンテナンスも不断水の状態で行うことができるのはもちろんである。このとき、第一の流路13(若しくは第一の網体40)にも第二流路14と同様に二次側出口12からの逆流を防止する逆止弁を装備することが良い。第二網体のメンテナンス中に第一流路13から第二流路14に対する漏水を防止するためである。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、切り替え可能な二流路それぞれに網体を配置したので、一方の流路に位置する網体のメンテナンスは他方の流路を確保したまま不断水の状態で行うことができる。また、このときでも他方流路に位置する網体によって異物は捕捉されるから、常時ストレーナ機能を発揮することができる。さらに、一方の流路は逆止弁および他方流路に位置する網体を介して二次側出口と連通するように構成したので、前記一方の流路をメイン流路として開通しているときは二つの網体で異物を捕捉することになり、より高いストレーナ機能を発揮することができる。さらにまた、網体をクイックファスナで固定されるキャップによって本体にセットするようにしたので、スパナやレンチなどの工具なしで網体の脱着を容易に行うことができる。また、切替弁を一次側入口を止水可能な構造としたので、第一・第二流路を同時に断水し、それぞれの網体および逆止弁を同時にメンテナンスすることも可能となった。さらに、この構造では従来品と比べて短い面間距離で止水機能付き切替弁を内蔵したストレーナが構成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るストレーナの側面視縦断面図(通常運転)
【図2】同ストレーナの背面図(通常運転)
【図3】同ストレーナの側面視縦断面図(第一網体のメンテナンス)
【図4】同ストレーナの側面視縦断面図(第一・第二網体のメンテナンス)
【図5】従来のY型ストレーナの内部構造を示した側面視縦断面図
【符号の説明】
10 本体
11 一次側入口
12 二次側出口
13 第一流路
14 第二流路
15・16 キャップ孔
20 ボール弁
21 回動軸
22 貫通流路
23 枝流路
30 レバー
40 第一網体
50 第二網体
60 逆止弁
70 クイックファスナ
Claims (4)
- 管路途中に接続可能な一次側入口と二次側出口を備え、一次側入口および二次側出口を共通する第一および第二の二流路を備えた本体と、前記二流路を切り替える切替弁と、第一・第二流路それぞれの途中に設けられた第一および第二の網体と、第一・第二流路のうち少なくとも一方の流路に配置され、二次側からの逆流を防止する逆止弁とからなることを特徴としたストレーナ。
- 第一・第二のうち一方の流路は逆止弁および他方の流路に位置する網体を介して二次側出口と連通する請求項1記載のストレーナ。
- 第一・第二の網体はそれぞれ、本体に水密に嵌合されるキャップによって本体に内蔵され、当該キャップはその周囲に装着される弾性リングによって本体に脱着可能に固定される請求項1または2記載のストレーナ。
- 切替弁は、さらに一次側入口を止水可能とした閉止機能を有する請求項1、2または3記載のストレーナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002250928A JP2004089757A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | ストレーナ |
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Publications (1)
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ID=32057634
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015072035A (ja) * | 2013-10-02 | 2015-04-16 | 株式会社Lixil | 管継手 |
CN107050966A (zh) * | 2017-03-16 | 2017-08-18 | 嵊州市亿港阀门有限公司 | 一种改良型过滤管 |
KR20220097840A (ko) * | 2020-12-30 | 2022-07-08 | 방우배 | 듀얼 스트레이너 |
-
2002
- 2002-08-29 JP JP2002250928A patent/JP2004089757A/ja active Pending
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JP2015072035A (ja) * | 2013-10-02 | 2015-04-16 | 株式会社Lixil | 管継手 |
CN107050966A (zh) * | 2017-03-16 | 2017-08-18 | 嵊州市亿港阀门有限公司 | 一种改良型过滤管 |
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KR102552390B1 (ko) | 2020-12-30 | 2023-07-06 | 방우배 | 듀얼 스트레이너 |
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