JP2004089300A

JP2004089300A - Wet wiper

Info

Publication number: JP2004089300A
Application number: JP2002252178A
Authority: JP
Inventors: Kiyoshi Miyazawa; 宮澤　清; Kenji Bando; 坂東　健司; Daisuke Miyake; 三宅　大輔
Original assignee: Unicharm Corp
Current assignee: Unicharm Corp
Priority date: 2002-08-29
Filing date: 2002-08-29
Publication date: 2004-03-25
Also published as: CN101530374B; KR20040019977A; SG113474A1; CN101530374A; CN1494881A; TWI231200B; TW200412891A

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a wet wiper suitable for nursing and care, capable of urging the metabolism of the skin, preventing dryness of the skin and giving moisture to the skin. <P>SOLUTION: A keratin softening component, a natural moisture-holding factor, and moisture-holding vegetable extracts are included in a non-woven fabric including liquid-absorbent fibers. As a result, old keratin is removed to urge production of keratin cells, and the skin is moisturized so that dryness of the skin can be prevented. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエットワイパーに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、高齢化社会が進むに従い、介護が必要な老人の数が増加してきている。また、老人でなくても病気や事故等により、寝たきりになってしまう人もいる。
【０００３】
従来、そのような人を清拭する際には、水で濡らしたタオルやおしぼり用途のウエットティッシュや乳児用のウエットティッシュが用いられてきた。このようなウエットティッシュは、主に不織布または水解性のシートなどに清浄用の薬液が含浸されたものであり、清浄効果の高い成分及びそれらを含んだ清拭材の開発がなされてきた。例えば、特開平３−１６５４２号公報に係る発明では、抗菌抗カビ性を有するパラオキシ安息香酸エステル、及びそれを薬液中に溶かしやすくするための溶媒であるプロピレングリコール及び１、３−ブチレングリコールを含んだ清拭材が提案されている。また、特開平４−１８３４７２号公報に係る発明では、抗菌抗カビ剤としてエタノールを含んだ殺菌消毒芳香剤が提案されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来からのウエットティッシュに含まれている薬液は、汚れを取り除く点では優れているが、エタノールを含んでいる場合、肌を保護するバリアの役目を果たす皮脂が取り除かれてしまう。そして、皮脂が取り除かれた部分からは雑菌の侵入が生じやすくなってしまうことから、エタノールを含有するウエットティッシュの場合には、エタノールが消毒薬として機能するものでありながら、かえって外部から雑菌が侵入しやすくなるという事態が生じる。また、上記のような従来からのウエットティッシュには保湿剤が全く含まれていない、或いは十分な量の保湿剤が含まれていないため、肌が乾燥しがちな老人では皮膚を荒れさせてしまう可能性がある。更に従来からのウエットティッシュには、肌を痛めることなく、古くなり硬くなった角質を除去するような機能を有する成分は含まれておらず、皮膚の老廃物となった古い角質を取り除くためには強い力で拭く必要があり、肌表面を傷つけてしまうこととなる。
【０００５】
即ち、従来からのウエットティッシュでは、使いようによっては、使う前よりも皮脂が取り去られ、より肌が乾燥してしまい、それに対する十分な保湿もなされず、更に皮膚の老廃物を、肌表面を傷つけずに取り除くことができない、ということがあった。
【０００６】
このような課題を解決するために、特開２００２−２０９７８８号公報に係る発明では、保湿作用を有する植物抽出エキスを含み、看護や介護用として適当なウエットワイパーが提案されている。しかし、植物抽出エキスは、肌表面を保湿するだけであり、角質層にまで潤いを与えることはできない。また、老人では、肌の新陳代謝が正常に行われないために角質層が厚くなり、肌がかさつくという問題があるが、そのような問題を改善する成分は含まれていない。
【０００７】
本発明は以上のような課題に鑑みてなされたもので、古くなった角質層を剥離させ新しい角質細胞の生成を促し、更に肌の乾燥を防ぎ、潤いを与えることを目的とするウエットワイパーを提供するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために、本発明におけるウエットワイパーは、薬液中には、角質柔軟成分と、天然保湿因子と、植物抽出エキスと、を含むことを特徴とする。
【０００９】
より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
【００１０】
（１）　吸液性の繊維を含むシートに薬液が含浸されたものからなるウエットワイパーにおいて、前記薬液中には、角質柔軟成分と、天然保湿因子と、植物抽出エキスと、を含むことを特徴とするウエットワイパー。
【００１１】
上述した（１）の発明によれば、「前記薬液中には、角質柔軟成分と、天然保湿因子と、植物抽出エキスと、を含む」ことを特徴とする。
【００１２】
角質柔軟成分は、古く厚くなった角質層に浸透し、角質間の結合を溶かし、角質脱離を促すことで肌の新陳代謝を正常に行うようにする効果がある。
【００１３】
天然保湿因子は、もともと肌の角質にある保湿成分のことであり、角質層の水分を逃さない働きがある。老人になると、天然保湿因子は減少し、肌の水分の減少を引き起こす。天然保湿因子を塗布することにより、角質層の水分が保持され、肌の乾燥を改善することができる。
【００１４】
植物抽出エキスは、植物から抽出された有効成分である。植物抽出エキスには、保湿効果のあるもの、収斂効果のあるもの、消臭効果のあるものなどがある。保湿効果のあるものを用いることにより、肌を拭いたときに肌へ保湿性を与えることができる。
【００１５】
本発明では、角質柔軟成分と、天然保湿因子と、植物抽出エキスとを含むことにより、肌の新陳代謝を促し、肌に潤いを与え、老人に多く見られる肌の乾燥や、かさつきを改善することができる。
【００１６】
（２）　前記角質柔軟成分は、α−ヒドロキシ酸であることを特徴とする（１）記載のウエットワイパー。
【００１７】
上述した（２）の発明によれば、「前記角質柔軟成分は、α−ヒドロキシ酸である」ので、古く厚くなった角質を溶かし、角質脱離を促し、肌の新陳代謝を正常にすることにより、肌のかさかさを防止することができる。角質柔軟成分には、α−ヒドロキシ酸以外に尿素、ヨクイニンなどがあるが、α−ヒドロキシ酸は自然に発生する酸で、細胞にとって栄養物となり、肌に穏やかに作用するため、本発明ではα−ヒドロキシ酸を用いる。
【００１８】
（３）　前記α−ヒドロキシ酸は、リンゴ酸、クエン酸、乳酸からなる群から選ばれた１種類以上のものであることを特徴とする（１）または（２）記載のウエットワイパー。
【００１９】
上述した（３）の発明によれば、「前記α−ヒドロキシ酸は、リンゴ酸、クエン酸、乳酸からなる群から選ばれた１種類以上のものである」ので、古く厚くなった角質を溶かし、角質脱離を促し、肌の新陳代謝を正常にすることにより、肌のかさかさを防止することができる。
【００２０】
（４）　前記天然保湿因子は、ピロリドンカルボン酸ソーダ、尿素、尿酸、アミノ酸、乳酸塩のいずれか１種類以上のものであることを特徴とする（１）から（３）のいずれか記載のウエットワイパー。
【００２１】
上述した（４）の発明によれば、「前記天然保湿因子は、ピロリドンカルボン酸ソーダ、尿素、尿酸、アミノ酸及び乳酸塩のいずれか１種類以上のものである」ので、角質層の水分が保たれ、肌を潤すことができる。
【００２２】
（５）　前記植物抽出エキスは、保湿作用を有するものであることを特徴とする（１）から（４）のいずれか記載のウエットワイパー。
【００２３】
上述した（５）の発明によれば、「前記植物抽出エキスは、保湿作用を有するものである」ので、肌を拭いたときに肌へ潤いを与えることができる。そのため、肌の乾燥を防ぐことができる。
【００２４】
（６）　前記植物抽出エキスは、ヘチマエキス、オウバクエキス、ジュウヤクエキス、ヒノキチオール、カミツレエキスのいずれか１種類以上であることを特徴とする（１）から（５）のいずれか記載のウエットワイパー。
【００２５】
上述した（６）の発明によれば、「前記植物抽出エキスは、ヘチマエキス、オウバクエキス、ジュウヤクエキス、ヒノキチオール、カミツレエキスのいずれか１種類以上である」ので、肌を拭いたときに肌へ保湿性を与えることができる。そのため、肌の乾燥を防ぐことができる。
【００２６】
（７）　前記液中には、アルコール成分として多価アルコールのみが含まれていることを特徴とする（１）から（６）のいずれか記載のウエットワイパー。
【００２７】
上述した（７）の発明によれば、「前記液中には、アルコール成分として多価アルコールのみが含まれている」ので、老人の肌に刺激を与えること、また、肌の保湿性を低下させることを防止することができる。
【００２８】
低級アルコールは、肌への刺激が強く、肌を荒らす要因となる。そのため、本発明では、アルコール成分を多価アルコールのみとすることにより、老人の肌に適したウエットワイパーとすることができる。
【００２９】
（８）　前記植物抽出エキスは多価アルコールにより抽出されたものであり、前記多価アルコールは、１，３−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンのいずれか１種類以上のものであることを特徴とする（１）から（７）のいずれか記載のウエットワイパー。
【００３０】
上述した（８）の発明によれば、「前記植物抽出エキスは多価アルコールにより抽出されたものであり、前記多価アルコールは、１，３−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンのいずれか１種類以上のものである」ので、老人の肌に刺激を与えること、また、肌の保湿性を低下させることを防止することができる。
【００３１】
（９）　前記薬液にはｐＨ調整剤が含まれており、当該薬液はそのｐＨが３以上６以下の弱酸性に調整されていることを特徴とする（１）から（８）のいずれか記載のウエットワイパー。
【００３２】
上述した（９）の発明によれば、「前記薬液にはｐＨ調整剤が含まれており、当該薬液はそのｐＨが３以上６以下の弱酸性に調整されている」ことを特徴とする。皮膚のｐＨは、弱酸性に保たれている。そのため、肌に塗布するものも弱酸性であることが好ましい。本発明では、皮膚本来のｐＨに保つことができ、老人や肌の弱い人への肌刺激を低減させることができる。
【００３３】
尚、ｐＨ調整剤としては、乳酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、水酸化カリウム、クエン酸ナトリウムから選ばれる１種類以上であることが好ましい。
【００３４】
（１０）　前記シートには、レーヨン及び／またはコットンが配合されていることを特徴とする（１）から（９）のいずれか記載のウエットワイパー。
【００３５】
上述した（１０）の発明によれば、「前記シートには、レーヨン及び／またはコットンが配合されている」ので、肌触りが良く、被介護者の手や顔の肌、更に介護者の肌を傷つけないウエットワイパーを得ることができる。
【００３６】
レーヨンやコットンは、共に、吸水性が良く、肌触りが優しという性質を有した繊維である。本発明では、レーヨンとコットンの両方またはどちらか一方が配合されているため、被介護者及び介護者の肌を傷つけないウエットワイパーを得ることができるのである。
【００３７】
（１１）　前記シートの目付が、３０ｇ／ｍ^２〜７０ｇ／ｍ^２であることを特徴とする（１）から（１０）のいずれか記載のウエットワイパー。
【００３８】
上述した（１１）の発明によれば、「前記シートの目付が、３０ｇ／ｍ^２〜７０ｇ／ｍ^２である」ことを特徴としている。
【００３９】
目付が３０ｇ／ｍ^２未満では、シートが薄くなり過ぎて拭き取り時に支障が生じてしまう。また、７０ｇ／ｍ^２を超えると厚すぎて折りたたみにくくなり、細かい部分を拭くときに支障が生じてしまう。本発明では、前記シートの目付が３０ｇ／ｍ^２〜７０ｇ／ｍ^２となっているため、最も使いやすい厚さとなることができる。
【００４０】
（１２）　前記シートが不織布であることを特徴とする（１）から（１１）のいずれか記載のウエットワイパー。
【００４１】
上述した（１２）の発明によれば、「前記シートが不織布である」ことを特徴としている。
【００４２】
不織布とは、編み、織りなどの方法によらないで、繊維のままで布状にしたもののことをいう。不織布は、あらゆる繊維を用いることができ、また、工程により、緻密なものから空隙の多いもの、柔らかいものから硬いもの、厚いものから薄いものまで自在に作ることができる。また、吸液性、撥水性など用途に応じて機能を持たせることができる。従って、本発明において、吸液性があり、かつ厚手で柔らかく、使いやすいウエットワイパーを得ることができるのである。
【００４３】
（１３）　看護用及び／または介護用のものであることを特徴とする（１）から（１２）のいずれか記載のウエットワイパー。
【００４４】
上述した（１３）の発明によれば、「看護用及び／または介護用のものである」ので、看護及び／または介護をする人及びされる人双方に使いやすいウエットワイパーを得ることができる。
【００４５】
従来は、特に看護用、介護用といった目的のウエットワイパーは開発されておらず、介護者や看護者は、一般のものまたは乳児用のものを用いていたため、保湿が十分でなく使用後に肌が荒れるなどの問題があった。本発明のウエットワイパーでは、主に老人の肌の特性に合わせた作りとなっているため、看護や介護をする人される人の双方に使い易いものとすることができる。
【００４６】
［用語の定義等］
本発明に係る「ウエットワイパー」とは、吸液性の繊維に薬液が含浸されているシートで、清拭を目的としたもののことをいい、ウエットティッシュやウエットタオル等が該当する。
【００４７】
本発明に係る「角質柔軟成分」とは、古く硬くなった角質を柔らかくし、角質脱離を促すことにより肌の新陳代謝を正常な状態に戻す成分のことをいい、本発明で用いるのはα−ヒドロキシ酸である。
【００４８】
また、「天然保湿因子」とは、もともと肌の角質にある保湿因子のことで、角質層の水分を逃さない働きがあり、減少すると肌が乾燥しやすくなるものである。
【００４９】
また、「植物抽出エキス」とは、植物から抽出したエキスのことであり、本発明においては、その中でも保湿性のある植物抽出エキスのことをいう。
【００５０】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のウエットワイパーの実施形態について説明する。
【００５１】
本発明のウエットワイパーは、吸液性があり、かつ柔らかい繊維から成る厚手のシート、特に不織布から形成される。親水性の繊維としては、レーヨン、コットン、パルプなどの繊維から選択できる。尚、レーヨンとコットンの両方を含むものでもよい。更に、親水化処理を施した、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンなどから選択される合成繊維などを配合することができる。前記合成繊維としては、例えば、芯と鞘がポリプロピレン、芯がポリプロピレン、鞘がポリエチレンなどの複合繊維を用いることができる。また、単独樹脂で形成された繊維であってもよい。疎水性繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド系合成繊維、ポリエステル等の熱可塑性合成繊維やこれらの複合繊維を用いることができる。
【００５２】
このような不織布の繊維配合割合は、親水性繊維が０．５重量％以上７０重量％以下の範囲であることが好ましい。０．５重量％以下では、液の含有量が少なすぎて拭き取りにくくなり、また肌触りの悪いごわごわした不織布になる。また、７０重量％以上では、生産性及びコストの点でバランスよく配合することが困難になる。これらの繊維は、互いに機械的に絡み合うか、熱により溶着するか、または絡み合いと溶着によって不織布としての形態を維持している。特に、肌触りが良いウエットワイパーが必要な場合には、繊維が機械的に絡み合うものであることが好ましい。
【００５３】
また、このような不織布は、３０〜７０ｇ／ｍ^２の秤量であることが好ましく、さらには４０ｇ／ｍ^２以上であることが好ましい。３０ｇ／ｍ^２以下では、シートが薄くなりすぎて拭き取り時に支障が生じ、７０ｇ／ｍ^２以上になると折りたたみにくくなり、細かい部分を拭く場合に困難が生じる。
【００５４】
本発明のウエットワイパーでは、角質柔軟成分と天然保湿成分と植物抽出エキスとを含む液を含浸液として、上述の不織布を含浸させることで得られる。
【００５５】
本発明に用いる角質柔軟成分は、リンゴ酸、クエン酸、乳酸のいずれか１種類以上の使用が好ましい。このような角質柔軟成分は、カルボキシル基とヒドロキシル基を持つα−ヒドロキシ酸で、一般にフルーツ酸と言われる。これらのフルーツ酸類は、古く厚くなった角質層に浸透し、角層間の結合を溶かし、角質脱離を促すことで肌の新陳代謝が正常に行われるようにする効果がある。老人になると、新陳代謝が低下し、角質層が厚く硬くなり、肌がかさかさしてくる。上記の角質柔軟成分を用いることにより、そのような症状を改善することができる。
【００５６】
このような角質柔軟成分は、ウエットワイパーに含浸する総液量の０．０５〜３．０重量％の割合で含まれることが好ましい。
【００５７】
本発明に用いる天然保湿因子は、例えば、ピロリドンカルボン酸ソーダ（ＰＣＡ−Ｎａ）、尿素、尿酸、アミノ酸及び乳酸塩などが挙げられ、特にＰＣＡ−Ｎａの使用が好ましい。ＰＣＡ−Ｎａは、他の天然保湿因子よりも、より一層保湿効果が高いからである。ＰＣＡ−Ｎａは、人の皮膚の角質層に含まれている吸湿性成分であり、水分を保有する天然保湿因子の一つであるピロリドンカルボン酸のナトリウム塩である。天然保湿因子は、水でよく抽出される成分であり、吸湿力が強く、これにより肌水分を保有する状態となっている。上記したＰＣＡ−Ｎａは、肌に付着すると肌に付いた水分を吸収して保有し、これにより肌をしっとりさせることができる。
【００５８】
このような天然保湿因子は、ウエットワイパーに含浸する総液量の０．０５〜１．０重量％の割合で含まれることが好ましい。天然保湿因子の配合割合が０．０５重量％未満であると、肌を保湿するのに十分な効果が得られない。
【００５９】
本発明に用いる植物抽出エキスは、例えば、ヘチマエキス、オウバクエキス、ジュウヤクエキス、ヒノキチオール、カミツレエキスなどが挙げられ、これらのうちいずれか１種類以上の使用が好ましい。本発明では、保湿性のある植物抽出エキスのみ用い、保湿性のない植物抽出エキスは用いない。これらの植物抽出エキスを含むと、肌を拭いたときに肌へ保湿性を与えることができる。また、これらの植物抽出エキスを抽出する際には、１，３−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンのいずれか１種類以上の多価アルコールを用いることが好ましい。
【００６０】
上記したような植物抽出エキスは、ウエットワイパーに含浸する総液量の０．０２〜５．０重量％の割合で含まれることが好ましい。
【００６１】
本発明のウエットワイパーの含浸液には、本発明の目的を損なわない範囲において、必要に応じて、保湿剤、油分、界面活性剤、ｐＨ調整剤、抗菌抗カビ剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、消臭剤、消炎剤、清涼剤、殺菌剤などを配合できる。
【００６２】
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸ナトリウム、油分としては、オリーブ油、ワセリン、スクワランが挙げられ、これらのうちいずれか１種類以上の使用が好ましい。
【００６３】
このような保湿剤は、ウエットワイパーに含浸する総液量の０．１〜５．０重量％の割合で含まれることが好ましい。特に、保湿剤の配合割合が０．１重量％未満では、十分な保湿の作用の得られない可能性があるので、好ましくない。
【００６４】
ｐＨ調整剤としては、例えば、乳酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、水酸化カリウム、クエン酸ナトリウムから選ばれる１種類以上であることが好ましい。また、このようなｐＨ調整剤が配合されることによって、ｐＨが３以上６以下の弱酸性に調整され、お年寄りや肌の弱い人への肌刺激を低減することができる。
【００６５】
防腐防カビ剤としては、パラオキシ安息香酸エステル類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、安息香酸塩が挙げられ、このような防腐防カビ剤は、上記したウエットワイパーのレーヨンやコットンに雑菌が繁殖するのを防止するのに必要な量を添加できる。また、パラオキシ安息香酸エステル類は水に対する溶解性が劣るので、このようなエステル類との溶解性が良好な１，３−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メタノール、エタノールなどの溶剤が加えられて、上記したウエットワイパーの含浸液とされるが、肌への刺激を低減する点において、メタノール、エタノールのような低級アルコールは含まれないことが好ましい。
【００６６】
なお、上記した含浸液に添加されるｐＨ調整剤は、他の必要な溶剤がすべて配合された後適量が加えられ、最終的に、ｐＨ３以上６以下の弱酸性の範囲に調節される。このときのｐＨは、ほぼ常温での測定値である。
【００６７】
このような含浸液は、不織布の乾燥重量に対して１５０〜３００重量％の範囲で含浸させる。液量が１５０％未満であると、厚手の不織布全体を十分に含浸させることができず、上記した角質柔軟剤による角質柔軟作用、上記した天然保湿因子による保湿作用、上記した植物抽出エキスによる保湿作用を、肌に対して十分に生かすことができない。また、ウエットワイパーの充分な拭き取り効果が発揮されなくなる。また、３００％より多いと、不織布に含浸しきれず、拭いたあとの肌が濡れすぎて不快であるし、放置しておくと肌がカブレやすい状態になる。
【００６８】
【実施例】
以下、実施例と比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。なお、本発明はこれらにより限定されるものではない。配合量は、質量％である。
【００６９】
（実施例１〜３及び比較例１〜７）この実施例１〜３及び比較例１〜６では、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、レーヨン繊維がそれぞれ４５．０％、５．０％、５０．０％の割合で配合されて、スパンレース法により、目付が３８ｇ／ｍ^２になるように製造された不織布を使用した。なお比較例７のみ、ポリエステルとポリプロピレンとが５０％ずつ含まれたものを使用した。表１に示す配合比の含浸液を、実施例１〜３及び比較例１〜７について、上記した不織布の質量に対して液の質量が２．５倍となるように浸してウエットワイパーを得た。
【００７０】
ただし、表１において、植物抽出エキスＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅは、それぞれヘチマ、ジュウヤク、オウバク、ビワの葉、アロエを原料としたものである。上記した抽出エキスＡは、ヘチマの乾燥した地上部１００ｇに１，３−ブチレングリコール３００ｇ及び精製水７００ｇを加え、室温にて１０日間、時々攪拌しながら抽出を行い、濾過後、３０％１，３−ブチレングリコールを加え１０００ｇとした。また、上記した抽出エキスＢは、ドクダミの開花期の地上部１００ｇを細切りにし、１，３−ブチレングリコール６００ｇ及び精製水６００ｇを加え、室温にて攪拌しながら抽出を行う。抽出後、濾過して得られたエキスを５℃にて１０日間静置後、再び濾過し、５０％１，３−ブチレングリコールを加え、１０００ｇとした。また、抽出エキスＣは、オウバクの周皮を除いた樹皮２００ｇに１，３−ブチレングリコール１２００ｇを加え、室温にて１０日間時々攪拌しながら抽出を行い、濾過後、約１０００ｇを得た。上記した抽出エキスＤは、ビワの乾燥葉を粉末にしたもの１００ｇに、１，３−ブチレングリコール９００ｇ及び精製水１００ｇを加え、室温にて１０日間、時々攪拌しながら抽出を行い、濾過することで約９００ｇの植物抽出エキスを得た。また、上記した抽出エキスＥは、アロエベラ及びその変種の葉の液汁を濾過精製し乾燥した粉末５０ｇに、１，３−ブチレングリコール５５０ｇ及び精製水５５０ｇを加え、５時間攪拌した後、室温にて１０日間静置し、濾過後、１０００ｇの植物抽出エキスを得た。
【００７１】
なお、植物抽出エキスＦは、オウバクまたはその他同属植物の周皮を除いた樹皮２００ｇにエタノール（エチルアルコール）及び精製水の混液（７：３）１２００ｇを加え、室温において１０日間時々攪拌しながら抽出を行い、濾過して約１０００ｇの植物抽出エキスを得た。
【００７２】
また、表１での各植物エキスＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅの含有量は、上記した１，３−ブチレングリコールや、１，３−ブチレングリコール及び精製水で植物エキスを抽出した抽出液の含有量（質量％）を意味している。また、植物抽出エキスＦの含有量は、上記したエチルアルコール及び精製水で植物エキスを抽出した抽出液の含有量（質量％）を意味している。
【００７３】
（評価方法）
＜拭き易さ＞
寝たきり老人を想定したモニター（被介護者）２０名の前腕部を、介護者モニターに拭かせる試験を行った。上記した被介護者に対して、介護者に拭かれているときに痛みや違和感を覚えたか否かについての質問を行った。表１中、拭き易さに関する評価で、介護者モニターと被介護者モニターの全員が良好と感じたとき○で表し、１人でも良好と感じなかった場合を×で表した。
【００７４】
＜肌へのやさしさ試験＞
上記した被介護者に対して、上記した試験直後に、被介護者モニターの肌の状態を目視で観察した。また、試験後３時間経過した後の肌の状態を目視にて観察した。表１中、特に肌荒れや赤みが認められなかった場合を○であらわし、荒れや赤みが認められた場合を×であらわした。
【００７５】
＜しっとり感＞
上記した試験とは別の被介護者モニター３０名を、上記した試験とは別の介護者モニターに、４０枚のウエットワイパーを５日間連続して使用させる試験を行った。試験開始から５日後の被介護者モニターの肌の状態を目視で観察した。評価基準は、しっとりしていると回答した介護者モニターの人数が、１５人以上なら○、５〜１４人なら△、５人以下なら×とした。
【００７６】
【表１】

【００７７】
表１の結果より、以下のことが明らかである。すなわち、実施例では、吸液性があるレーヨン繊維を含み、さらにリンゴ酸、ＰＣＡ−Ｎａ、１，３−ブチレングリコールで抽出された植物抽出エキスが含まれているため、拭き易さ、肌へのやさしさ、しっとり感に関して、いずれも良好な結果が得られた。
【００７８】
また、実施例２、３のように、リンゴ酸を０．０５〜２．０質量％、ＰＣＡ−Ｎａを０．０５〜１．０質量％、植物抽出エキスＡ、Ｂ、Ｃを各々０．０２〜０．２質量％の範囲で含浸液に含有させた場合も、実施例１と同様に、上記した拭き易さ、肌へのやさしさ、しっとり感の各評価に対して、良い評価が得られた。
【００７９】
これに対し、比較例１では肌へのしっとり感に対する評価が、実施例１に比べて低く、保湿効果があまり高くないという結果が得られた。これにより、リンゴ酸と植物抽出エキスだけの組み合わせでは肌をしっとりさせる効果が低いということが証明された。
【００８０】
また、比較例２及び３においても、ＰＣＡ−Ｎａと植物抽出エキスだけの組み合わせ、及びリンゴ酸とＰＣＡ−Ｎａだけの組み合わせでは、どちらにおいても肌のしっとり感を実感したモニター数が実施例１に比べて少なく、肌をケアする効果が少ないという効果が得られた。
【００８１】
さらに、比較例４、５では、しっとり感に関して実施例１に比べ実感されなかった。よって、植物抽出エキスだけでは、肌をしっとりさせる効果が少ないことが確認された。
【００８２】
また、比較例６では、肌へのやさしさに関して、使用直後及び３時間経過後のいずれにおいても、肌の状態の悪化が確認され、また、しっとり感もほとんどの人で実感されなかった。これは、低級アルコールであるエチルアルコールで抽出したエキスを使用し、溶剤としてエチルアルコールを用いたためである。
【００８３】
また、比較例７では、実施例１に比べ拭き取りにくいと評価されたが、これは吸液性の繊維が含まれていないため、シート内に含浸液が取り込まれなかったためである。
【００８４】
さらに表１中に示した実施例１の含浸液を上記した不織布に対して質量比で２５０％含浸させ、ウエットワイパーを得た。温度２０℃、湿度６０％の恒温恒湿室に２０分入り、その後、上記したウエットワイパーで前腕内側を１０回拭き、皮膚のコンダクタンスを高周波インピーダンス測定器であるスキンサーフェースハイドロメータ（ＩＢＳ社製　ＳＫＩＣＯＮ−２００）にて測定した。このコンダクタンスは、単位μＳ（マイクロジーメンス）で表される値であり、この値が高いほど肌の水分量が多いということになる。試験の結果、上記したウエットワイパーで拭いた後約１０分後のコンダクタンスは、６１μＳになり、試験開始前（１２μＳ）に比べ約５倍の値を示した。
【００８５】
【発明の効果】
本発明によれば、角質柔軟成分と、天然保湿因子と、天然植物から抽出した抽出エキスを含んでいるため、肌の新陳代謝を正常にし、肌に潤いを与えることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a wet wiper.
[0002]
[Prior art]
In recent years, as the aging society progresses, the number of elderly people who need nursing care has increased. In addition, some people who are not elderly may become bedridden due to illness or accidents.
[0003]
Conventionally, when wiping such a person, a towel wet with water, a wet tissue for toweling, and a wet tissue for babies have been used. Such a wet tissue is mainly a nonwoven fabric or a water-disintegrable sheet impregnated with a cleaning chemical, and components having a high cleaning effect and a wiping material containing the same have been developed. For example, in the invention according to Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 3-16542, paraoxybenzoic acid ester having antibacterial and antifungal properties, and propylene glycol and 1,3-butylene glycol which are solvents for making it easier to dissolve in a drug solution are contained. A cleaning material has been proposed. Further, in the invention according to JP-A-4-183472, a germicidal disinfecting fragrance containing ethanol as an antibacterial and antifungal agent is proposed.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above-mentioned chemical solution contained in the conventional wet tissue is excellent in removing dirt, but when it contains ethanol, sebum which functions as a barrier for protecting the skin is removed. And, since it is easy for bacteria to invade from the part where the sebum is removed, in the case of a wet tissue containing ethanol, while bacteria function as a disinfectant, the bacteria may come from outside. A situation arises in which it is easy to invade. In addition, conventional wet tissues as described above do not contain any moisturizing agent or do not contain a sufficient amount of moisturizing agent. there is a possibility. Furthermore, conventional wet tissues do not contain ingredients that have the function of removing old and hardened keratin without damaging the skin, and in order to remove old keratin that has become a waste product of the skin. Must be wiped with a strong force, which may damage the skin surface.
[0005]
In other words, with conventional wet tissues, depending on how they are used, sebum is removed from the skin before use, and the skin dries more, and is not sufficiently moisturized. Could not be removed without damaging it.
[0006]
In order to solve such a problem, in the invention according to JP-A-2002-209788, a wet wiper containing a plant extract having a moisturizing effect and suitable for nursing and care has been proposed. However, the plant extract only moisturizes the skin surface and cannot give moisture to the stratum corneum. In addition, elderly people have a problem that the skin is not metabolized normally, so that the stratum corneum becomes thick and the skin becomes bulky. However, there is no component that improves such a problem.
[0007]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and a wet wiper that aims to exfoliate an old stratum corneum, promote generation of new stratum corneum, further prevent skin drying, and provide moisture. To provide.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a wet wiper according to the present invention is characterized in that a chemical solution contains a keratin soft component, a natural moisturizing factor, and a plant extract.
[0009]
More specifically, the present invention provides the following.
[0010]
(1) A wet wiper comprising a sheet containing a liquid-absorbing fiber impregnated with a chemical solution, wherein the chemical solution contains a keratin soft component, a natural moisturizing factor, and a plant extract. Wet wiper.
[0011]
According to the invention of the above (1), it is characterized in that “the drug solution contains a keratin soft component, a natural moisturizing factor, and a plant extract”.
[0012]
The keratin softening component has an effect of penetrating into the old and thickened stratum corneum, dissolving the bonds between the stratum corneum, and promoting the detachment of the stratum corneum, so that the skin is normally metabolized.
[0013]
Natural moisturizing factors are moisturizing components originally present in the stratum corneum of the skin, and have a function of keeping the moisture in the stratum corneum out of the skin. As we age, natural moisturizing factors decrease, causing a decrease in skin moisture. By applying a natural moisturizing factor, moisture in the stratum corneum is retained, and drying of the skin can be improved.
[0014]
A plant extract is an active ingredient extracted from a plant. The plant extract has a moisturizing effect, an astringent effect, a deodorant effect, and the like. By using a material having a moisturizing effect, moisturizing properties can be given to the skin when the skin is wiped.
[0015]
In the present invention, by containing a keratin softening component, a natural moisturizing factor, and a plant extract, it promotes skin metabolism, moisturizes the skin, and improves dryness and bulkiness of the skin often seen by elderly people. be able to.
[0016]
(2) The wet wiper according to (1), wherein the horny soft component is an α-hydroxy acid.
[0017]
According to the invention (2) described above, since the keratin softening component is an α-hydroxy acid, the old and thickened keratin is dissolved, keratin detachment is promoted, and skin metabolism is normalized. , Can prevent bulkiness of the skin. The keratin softening component includes urea and yoquinin in addition to the α-hydroxy acid.The α-hydroxy acid is a naturally occurring acid, becomes a nutrient for cells and acts gently on the skin. Using a hydroxy acid;
[0018]
(3) The wet wiper according to (1) or (2), wherein the α-hydroxy acid is at least one selected from the group consisting of malic acid, citric acid, and lactic acid.
[0019]
According to the invention of the above (3), "the α-hydroxy acid is at least one selected from the group consisting of malic acid, citric acid and lactic acid", so that the old and thickened keratin is dissolved. By promoting exfoliation and normalizing skin metabolism, it is possible to prevent bulkiness of the skin.
[0020]
(4) The wet according to any one of (1) to (3), wherein the natural moisturizing factor is one or more of sodium pyrrolidonecarboxylate, urea, uric acid, amino acid, and lactate. Wiper.
[0021]
According to the invention of the above (4), "the natural moisturizing factor is one or more of sodium pyrrolidone carboxylate, urea, uric acid, amino acid and lactate", so that the water of the stratum corneum is maintained. Sagging and moisturizing skin.
[0022]
(5) The wet wiper according to any one of (1) to (4), wherein the plant extract has a moisturizing action.
[0023]
According to the above-mentioned invention (5), since “the plant extract has a moisturizing effect”, it can provide moisture to the skin when the skin is wiped. Therefore, drying of the skin can be prevented.
[0024]
(6) The wet wiper according to any one of (1) to (5), wherein the plant extract is at least one of luffa extract, oak extract, jujube extract, hinokitiol, and chamomile extract.
[0025]
According to the invention of (6) above, "the plant extract is at least one of luffa extract, oak extract, jujuya extract, hinokitiol, and chamomile extract". It can provide moisturizing properties. Therefore, drying of the skin can be prevented.
[0026]
(7) The wet wiper according to any one of (1) to (6), wherein the liquid contains only a polyhydric alcohol as an alcohol component.
[0027]
According to the invention of the above (7), since “the liquid contains only a polyhydric alcohol as an alcohol component”, it stimulates the elderly skin and reduces the moisturizing property of the skin. Can be prevented.
[0028]
Lower alcohols are highly irritating to the skin and cause roughening of the skin. Therefore, in the present invention, a wet wiper suitable for elderly skin can be obtained by using only polyhydric alcohol as the alcohol component.
[0029]
(8) The plant extract is extracted with a polyhydric alcohol, and the polyhydric alcohol is one or more of 1,3-butylene glycol, propylene glycol, and glycerin. The wet wiper according to any one of (1) to (7).
[0030]
According to the above-mentioned invention (8), "the plant extract is extracted with a polyhydric alcohol, and the polyhydric alcohol is any one of 1,3-butylene glycol, propylene glycol, and glycerin. As described above, it is possible to prevent irritation to the elderly skin and prevent the skin from deteriorating the moisturizing property.
[0031]
(9) The chemical solution according to any one of (1) to (8), wherein the chemical solution contains a pH adjuster, and the pH of the chemical solution is adjusted to a weak acidity of 3 or more and 6 or less. Wet wiper.
[0032]
According to the invention (9) described above, "the chemical solution contains a pH adjuster, and the chemical solution is adjusted to a weakly acidic pH of 3 or more and 6 or less". The pH of the skin is kept slightly acidic. Therefore, it is preferable that the composition applied to the skin is also weakly acidic. According to the present invention, the pH of the skin can be maintained at its original value, and skin irritation to the elderly and those with weak skin can be reduced.
[0033]
The pH adjuster is preferably one or more selected from sodium lactate, sodium malate, potassium hydroxide, and sodium citrate.
[0034]
(10) The wet wiper according to any of (1) to (9), wherein the sheet contains rayon and / or cotton.
[0035]
According to the invention of (10) described above, since “the sheet contains rayon and / or cotton”, it has a good touch, and can be used to clean the hands and face of the care receiver and the skin of the care receiver. A wet wiper that does not hurt can be obtained.
[0036]
Rayon and cotton are both fibers having good water absorbency and tender touch. In the present invention, since both or one of rayon and cotton is blended, a wet wiper that does not damage the skin of the cared person and the carer can be obtained.
[0037]
(11) The basis weight of the sheet is 30 g / m ² ~ 70g / m ² The wet wiper according to any one of (1) to (10), wherein
[0038]
According to the invention of (11) described above, "the basis weight of the sheet is 30 g / m ² ~ 70g / m ² Is ".
[0039]
The basis weight is 30 g / m ² If it is less than 1, the sheet becomes too thin, and a trouble occurs at the time of wiping. In addition, 70 g / m ² If it exceeds, it will be too thick to be easily folded, and trouble will occur when wiping small parts. In the present invention, the basis weight of the sheet is 30 g / m. ² ~ 70g / m ² Therefore, the thickness can be most easily used.
[0040]
(12) The wet wiper according to any one of (1) to (11), wherein the sheet is a nonwoven fabric.
[0041]
According to the invention of (12), "the sheet is a nonwoven fabric" is characterized.
[0042]
The non-woven fabric refers to a non-woven fabric that is made into a cloth as it is without using a method such as knitting or weaving. As the nonwoven fabric, any fibers can be used, and depending on the process, the nonwoven fabric can be freely formed from a dense material to a material having many voids, a soft material to a hard material, and a thick material to a thin material. In addition, a function can be provided depending on the application, such as liquid absorbency and water repellency. Therefore, in the present invention, it is possible to obtain a thick, soft, and easy-to-use wet wiper having a liquid absorbing property.
[0043]
(13) The wet wiper according to any one of (1) to (12), which is used for nursing and / or nursing care.
[0044]
According to the invention (13) described above, since it is "for nursing and / or nursing care", a wet wiper that is easy to use for both the nursing and / or nursing person and the person being cared for can be obtained.
[0045]
Conventionally, wet wipers for the purpose of nursing and nursing care have not been developed.Nursing caregivers and nurses use general-purpose or infant-type wipers. There were problems such as getting rough. Since the wet wiper of the present invention is made mainly in accordance with the characteristics of the skin of the elderly, it can be easily used by both nursing and caregivers.
[0046]
[Definition of terms]
The "wet wiper" according to the present invention is a sheet in which a liquid absorbent fiber is impregnated with a chemical solution and is intended for wiping, and corresponds to a wet tissue, a wet towel or the like.
[0047]
The `` soft keratin component '' according to the present invention refers to a component that softens old and hardened keratin and restores skin metabolism to a normal state by promoting exfoliation, and is used in the present invention as α. -Hydroxy acids.
[0048]
The “natural moisturizing factor” is a moisturizing factor originally present in the keratin of the skin, and has a function of preventing moisture in the stratum corneum.
[0049]
Further, the “plant extract” is an extract extracted from a plant, and in the present invention, refers to a plant extract having a moisturizing property.
[0050]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, an embodiment of the wet wiper of the present invention will be described.
[0051]
The wet wiper of the present invention is formed of a thick sheet made of a soft fiber having a liquid absorbing property, in particular, a nonwoven fabric. The hydrophilic fibers can be selected from fibers such as rayon, cotton and pulp. In addition, a material containing both rayon and cotton may be used. Further, a synthetic fiber selected from polypropylene, polyester, polyethylene and the like, which has been subjected to a hydrophilic treatment, can be blended. As the synthetic fiber, for example, a composite fiber whose core and sheath are polypropylene, whose core is polypropylene, and whose sheath is polyethylene can be used. Further, a fiber formed of a single resin may be used. As the hydrophobic fiber, a thermoplastic synthetic fiber such as polyethylene, polypropylene, polyamide-based synthetic fiber, polyester or the like, or a composite fiber thereof can be used.
[0052]
The proportion of the fibers in such a nonwoven fabric is preferably in the range of 0.5% by weight to 70% by weight of the hydrophilic fibers. When the content is 0.5% by weight or less, the liquid content is too small to make it difficult to wipe off, and a stiff nonwoven fabric with poor touch is obtained. If the content is 70% by weight or more, it is difficult to mix them in a well-balanced manner in terms of productivity and cost. These fibers are mechanically entangled with each other, welded by heat, or maintain the form as a nonwoven fabric by entanglement and welding. In particular, when a wet wiper having a good touch is required, it is preferable that the fibers are mechanically entangled.
[0053]
In addition, such a nonwoven fabric has a thickness of 30 to 70 g / m. ² Is preferably weighed, and more preferably 40 g / m ² It is preferable that it is above. 30g / m ² In the following, the sheet becomes too thin, causing a trouble at the time of wiping, and 70 g / m ² Above this, it becomes difficult to fold and difficult to wipe small parts.
[0054]
The wet wiper of the present invention can be obtained by impregnating the above-mentioned nonwoven fabric with a liquid containing a keratin softening component, a natural moisturizing component, and a plant extract as an impregnating liquid.
[0055]
The keratin softening component used in the present invention is preferably one or more of malic acid, citric acid and lactic acid. Such a horny soft component is an α-hydroxy acid having a carboxyl group and a hydroxyl group, and is generally called a fruit acid. These fruit acids have an effect of penetrating into the old and thickened stratum corneum, dissolving the bonds between the stratum corneum, and promoting the detachment of the stratum corneum, so that the metabolism of the skin is performed normally. As an elderly person, metabolism decreases, the stratum corneum becomes thick and hard, and the skin becomes bulky. The use of the above keratin softening component can improve such symptoms.
[0056]
Such a horny soft component is preferably contained at a ratio of 0.05 to 3.0% by weight of the total liquid amount impregnated in the wet wiper.
[0057]
Examples of the natural moisturizing factor used in the present invention include sodium pyrrolidonecarboxylate (PCA-Na), urea, uric acid, amino acids, and lactate, and the use of PCA-Na is particularly preferred. This is because PCA-Na has a higher moisturizing effect than other natural moisturizing factors. PCA-Na is a sodium salt of pyrrolidonecarboxylic acid, which is a hygroscopic component contained in the stratum corneum of human skin and is one of the natural moisturizing factors that retain water. The natural moisturizing factor is a component that is often extracted with water, has a strong hygroscopicity, and is in a state of retaining skin moisture. When the PCA-Na is attached to the skin, it absorbs and retains moisture attached to the skin, thereby moisturizing the skin.
[0058]
Such a natural moisturizing factor is preferably contained at a ratio of 0.05 to 1.0% by weight of the total amount of liquid impregnated in the wet wiper. If the compounding ratio of the natural moisturizing factor is less than 0.05% by weight, a sufficient effect for moisturizing the skin cannot be obtained.
[0059]
Examples of the plant extract used in the present invention include a loofah extract, a oak extract, a jujube extract, a hinokitiol, a chamomile extract, and the like, and use of at least one of these is preferable. In the present invention, only moisturizing plant extract is used, and no moisturizing plant extract is used. When these plant extracts are included, moisturizing properties can be imparted to the skin when the skin is wiped. In extracting these plant extracts, it is preferable to use one or more polyhydric alcohols of 1,3-butylene glycol, propylene glycol, and glycerin.
[0060]
It is preferable that the plant extract described above is contained at a ratio of 0.02 to 5.0% by weight of the total amount of the liquid impregnated in the wet wiper.
[0061]
The impregnating liquid for the wet wiper of the present invention may contain a humectant, an oil, a surfactant, a pH adjuster, an antibacterial antifungal agent, an antioxidant, and a metal ion, as long as the object of the present invention is not impaired. Blocking agents, deodorants, anti-inflammatory agents, cooling agents, bactericides and the like can be added.
[0062]
Examples of the humectant include polyethylene glycol and sodium hyaluronate, and examples of the oil component include olive oil, vaseline, and squalane, and use of any one or more of these is preferable.
[0063]
Such a humectant is preferably contained in a proportion of 0.1 to 5.0% by weight of the total amount of liquid impregnated in the wet wiper. In particular, if the blending ratio of the humectant is less than 0.1% by weight, a sufficient moisturizing effect may not be obtained, which is not preferable.
[0064]
The pH adjuster is preferably, for example, one or more selected from sodium lactate, sodium malate, potassium hydroxide, and sodium citrate. In addition, by incorporating such a pH adjuster, the pH is adjusted to a weak acidity of 3 or more and 6 or less, and it is possible to reduce skin irritation to elderly people and people with weak skin.
[0065]
Examples of the antiseptic / antifungal agent include paraoxybenzoic acid esters, cetylpyridinium chloride, benzalkonium chloride, and benzoate, and such antiseptic / antifungal agent propagates various bacteria on the above-mentioned wet wiper rayon and cotton. Can be added as needed to prevent the formation of the slag. Further, since paraoxybenzoic acid esters have poor solubility in water, solvents such as 1,3-butylene glycol, propylene glycol, glycerin, methanol, and ethanol having good solubility with such esters are added. Although the above-mentioned impregnating liquid for a wet wiper is used, it is preferable that a lower alcohol such as methanol or ethanol is not contained in terms of reducing irritation to the skin.
[0066]
The pH adjuster to be added to the impregnating solution is added in an appropriate amount after all other necessary solvents are added, and finally adjusted to a weakly acidic range of pH 3 or more and 6 or less. The pH at this time is a value measured at almost normal temperature.
[0067]
Such an impregnating liquid is impregnated in the range of 150 to 300% by weight based on the dry weight of the nonwoven fabric. If the liquid volume is less than 150%, the entire thick nonwoven fabric cannot be sufficiently impregnated, and the keratin softening action by the keratin softener, the moisturizing action by the natural moisturizing factor, and the moisturizing by the plant extract described above. The effect cannot be fully utilized on the skin. In addition, a sufficient wiping effect of the wet wiper cannot be exhibited. On the other hand, if the content is more than 300%, the nonwoven fabric cannot be completely impregnated, and the skin after wiping is too wet and uncomfortable.
[0068]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to Examples and Comparative Examples. The present invention is not limited by these. The compounding amount is mass%.
[0069]
(Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 to 7) In Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 to 6, 45.0%, 5.0%, and 50.0% of polyester fiber, polypropylene fiber, and rayon fiber were used, respectively. %, And the basis weight is 38 g / m by a spunlace method. ² The nonwoven fabric manufactured so that it may become. Only Comparative Example 7 used a polyester and a polypropylene each containing 50%. The impregnating liquid having the compounding ratio shown in Table 1 was immersed in Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 to 7 so that the weight of the liquid became 2.5 times the weight of the nonwoven fabric described above to obtain a wet wiper. Was.
[0070]
However, in Table 1, the plant extracts A, B, C, D, and E are made from luffa, jujuya, oubaku, loquat leaves, and aloe, respectively. The above-mentioned extract A was prepared by adding 300 g of 1,3-butylene glycol and 700 g of purified water to 100 g of a dried loaf of luffa and extracting at room temperature with occasional stirring for 10 days. 3-butylene glycol was added to make 1000 g. In addition, the above-mentioned extract B is obtained by slicing 100 g of the above-ground portion during the flowering period of Dokudami, adding 600 g of 1,3-butylene glycol and 600 g of purified water, and performing extraction at room temperature with stirring. After extraction, the extract obtained by filtration was allowed to stand at 5 ° C. for 10 days, and then filtered again, and 50% 1,3-butylene glycol was added to make 1000 g. Extract Extract C was prepared by adding 1,3-butylene glycol (1200 g) to bark (200 g) excluding the pericarp of bark, extracting at room temperature with occasional stirring for 10 days, and filtering to obtain about 1000 g. Extract Extract D described above is obtained by adding 900 g of 1,3-butylene glycol and 100 g of purified water to 100 g of powdered dried leaves of loquat, extracting at room temperature for 10 days with occasional stirring, and filtering. To obtain about 900 g of a plant extract. In addition, the above-mentioned extract E was prepared by adding 550 g of 1,3-butylene glycol and 550 g of purified water to 50 g of powder obtained by filtering and drying the leaf sap of aloe vera and its variants, stirring for 5 hours, and then stirring at room temperature. After standing for 10 days and filtering, 1000 g of a plant extract was obtained.
[0071]
The plant extract F was prepared by adding 1200 g of a mixed solution (7: 3) of ethanol (ethyl alcohol) and purified water to 200 g of bark of the oak or other congener plants excluding the pericarp, and extracting at room temperature with occasional stirring for 10 days. And filtered to obtain about 1000 g of a plant extract.
[0072]
Further, the content of each of the plant extracts A, B, C, D, and E in Table 1 is based on 1,3-butylene glycol or an extract obtained by extracting the plant extract with 1,3-butylene glycol and purified water. (% By mass). The content of the plant extract F means the content (% by mass) of the extract obtained by extracting the plant extract with the above-mentioned ethyl alcohol and purified water.
[0073]
(Evaluation method)
<Ease of wiping>
A test was conducted in which the forearms of 20 monitors (care receivers) assumed to be bedridden elderly were wiped by the caregiver monitor. A question was asked to the cared person as to whether they felt pain or discomfort while being wiped by the carer. In Table 1, in the evaluation of the easiness of wiping, when all of the caregiver monitor and the care receiver monitor felt good, the result was indicated by ○, and the case where one person did not feel good was indicated by x.
[0074]
<Skin gentleness test>
Immediately after the test, the skin condition of the care receiver monitor was visually observed for the care receiver. The state of the skin after 3 hours from the test was visually observed. In Table 1, in particular, the case where no rough skin or redness was observed was represented by ○, and the case where roughness or redness was observed was represented by ×.
[0075]
<Moist feeling>
A test was conducted in which 30 care receiver monitors different from the above-described test were used on a caregiver monitor different from the above-described test, using 40 wet wipers for 5 consecutive days. Five days after the start of the test, the skin condition of the care receiver monitor was visually observed. The evaluation criteria were ○ when the number of caregiver monitors who answered that they were moist was 15 or more, Δ when the number was 5 to 14 and × when the number was 5 or less.
[0076]
[Table 1]

[0077]
From the results in Table 1, the following is clear. That is, in the example, since it contains rayon fiber having liquid absorbency, and further contains a plant extract extracted with malic acid, PCA-Na, and 1,3-butylene glycol, it is easy to wipe, Good results were obtained for both the gentleness and the moist feeling.
[0078]
Further, as in Examples 2 and 3, malic acid was 0.05 to 2.0% by mass, PCA-Na was 0.05 to 1.0% by mass, and plant extracts A, B, and C were each 0.1%. Even when the impregnating liquid is contained in the range of 02 to 0.2% by mass, as in Example 1, good evaluations are obtained for the above-described evaluations of ease of wiping, gentleness to skin, and moist feeling. Was done.
[0079]
On the other hand, in Comparative Example 1, the evaluation of the moist feeling on the skin was lower than that in Example 1, and the result that the moisturizing effect was not so high was obtained. This proved that the combination of malic acid and the plant extract alone had a low moisturizing effect on the skin.
[0080]
Also in Comparative Examples 2 and 3, in the case of the combination of only PCA-Na and the plant extract, and the combination of malic acid and PCA-Na alone, the number of monitors that realized the moist feeling of the skin in both cases was the same as in Example 1. The effect of reducing the effect of caring for the skin was obtained.
[0081]
Further, in Comparative Examples 4 and 5, a moist feeling was not realized compared to Example 1. Therefore, it was confirmed that the effect of moisturizing the skin was small with the plant extract alone.
[0082]
In Comparative Example 6, deterioration of the skin condition was confirmed immediately after use and after 3 hours, and the moist feeling was hardly felt by most people. This is because an extract extracted with ethyl alcohol, which is a lower alcohol, was used, and ethyl alcohol was used as a solvent.
[0083]
In Comparative Example 7, it was evaluated that it was difficult to wipe off as compared with Example 1. This was because no impregnating liquid was taken into the sheet because no absorbent fibers were contained.
[0084]
Further, the impregnating solution of Example 1 shown in Table 1 was impregnated with the above-mentioned nonwoven fabric by 250% by mass ratio to obtain a wet wiper. After entering the constant temperature / humidity chamber at a temperature of 20 ° C. and a humidity of 60% for 20 minutes, the inside of the forearm is wiped 10 times with the above-mentioned wet wiper, and the conductance of the skin is measured using a skin surface hydrometer (manufactured by IBS) as a high-frequency impedance measuring instrument. SKICON-200). This conductance is a value represented by the unit μS (micro Siemens), and the higher this value is, the higher the moisture content of the skin is. As a result of the test, the conductance about 10 minutes after wiping with the above-mentioned wet wiper was 61 μS, which was about 5 times the value before the start of the test (12 μS).
[0085]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, since it contains a keratin soft component, a natural moisturizing factor, and an extract extracted from a natural plant, the metabolism of the skin can be made normal and the skin can be moisturized.

Claims

In a wet wiper made of a sheet containing a liquid-absorbing fiber impregnated with a chemical solution,
A wet wiper characterized in that the chemical solution contains at least a keratin soft component, a natural moisturizing factor, and a plant extract.

The wet wiper according to claim 1, wherein the keratin soft component is an α-hydroxy acid.

The wet wiper according to claim 1, wherein the α-hydroxy acid is at least one selected from the group consisting of malic acid, citric acid and lactic acid.

The wet wiper according to any one of claims 1 to 3, wherein the natural moisturizing factor is at least one selected from the group consisting of sodium pyrrolidonecarboxylate, urea, uric acid, amino acids and lactate. .

5. The wet wiper according to claim 1, wherein the plant extract has a moisturizing action.

The wet wiper according to any one of claims 1 to 4, wherein the plant extract is at least one selected from the group consisting of a loofah extract, a oak extract, a jujuba extract, a hinokitiol, and a chamomile extract.

The wet wiper according to any one of claims 1 to 6, wherein the liquid contains only a polyhydric alcohol as an alcohol component.

The plant extract is extracted with a polyhydric alcohol, and the polyhydric alcohol is at least one selected from the group consisting of 1,3-butylene glycol, propylene glycol and glycerin. The wet wiper according to any one of claims 1 to 7, wherein

The wet wiper according to any one of claims 1 to 8, wherein the chemical solution contains a pH adjuster, and the pH of the chemical solution is adjusted to a weak acidity of 3 or more and 6 or less.

The wet wiper according to any one of claims 1 to 9, wherein the sheet contains rayon and / or cotton.

Basis weight of the ^sheet, the wet wiper according to any one of claims 1 to 10, characterized in that the ^{30g / m 2 ~70g / m 2} .

The wet wiper according to any one of claims 1 to 11, wherein the sheet is a nonwoven fabric.

The wet wiper according to any one of claims 1 to 12, which is used for nursing and / or nursing care.