JP2004088341A - 電波受信装置及び電波時計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アンテナ1の受信する複数の周波数をf1、f2、・・・fn(nは2以上の整数)としたとき、
(|f1±fi|/p1)=・・・=(|fn±fi|/pn)=f0
(p1、・・・、pnは正の整数)を満たす局部発振周波数f0及び中間周波数fiを算出する。これにより、局部発振周波数f0及び中間周波数fiを固定値とし、1つの電波受信装置で多周波の電波を受信することができる。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電波受信装置及び電波時計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、各国(例えば、ドイツ、イギリス、スイス、日本等)において、時刻データ即ちタイムコード入りの長波標準電波が送出されている。我が国(日本)では、2つの送信所(福島県及び佐賀県)より、図8に示すようなフォーマットのタイムコードで振幅変調した、40kHz及び60kHzの長波標準電波が送出されている。図8によれば、タイムコードは、正確な時刻の分の桁が更新される毎即ち1分毎に、1周期60秒のフレームで送出されている。
【0003】
ところで、このタイムコードを受信し、これにより計時回路の時刻データを修正する、いわゆる電波時計が近年実用化されている。更に、上述のように、2つの送信所から送信される長波標準電波の送信周波数が各々異なるため、双方の周波数(40kHz及び60kHz)の電波を受信可能な、いわゆるマルチバンド化された電波時計が提供されている。このような電波時計は、一般的に夫々の周波数に対応するストレート受信回路を内部に設置している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、2周波以上の電波を受信可能にする場合、上述のように夫々の周波数に対応するストレート受信回路を設置する必要があるため、回路面積や消費電力の増大が問題となっていた。また、一般的には多周波受信としてスーパーヘテロダイン方式が用いられていたが、受信した電波の周波数に応じて局部発振周波数を変化させる必要があった。
【0005】
本発明の目的は、受信回路構成を複雑化することなく、簡単な構成で、且つ、消費電力も節約することができる多周波受信が可能な電波受信装置及び電波時計を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明の電波受信装置は、電波信号を受信し、この受信した電波信号を電気信号に変換し出力する電波受信手段(例えば、図2のアンテナ1及び周波数選択回路2)と、単一周波数の信号を出力する発振手段(例えば、図2の局部発振回路5)と、この発振手段より出力された信号を逓倍する逓倍手段(例えば、図2の逓倍回路9)と、前記電波受信手段より出力された電気信号と前記逓倍手段より出力された信号とを合成して、中間周波数信号を出力する周波数変換手段(例えば、図2の周波数変換回路4)と、この周波数変換手段から出力された前記中間周波数信号を復調する検波手段(例えば、図2の検波回路8)と、を備え、前記周波数変換手段は、前記電波受信手段で受信した異なる周波数の信号のうち、一の信号と前記逓倍手段から出力された信号を合成して周波数の固定的な前記中間周波数信号を出力することを特徴としている。
【0007】
この請求項1に記載の発明によれば、異なる周波数の電波を受信しても、発振手段から出力する信号を一定として、周波数の固定的な中間周波数信号を出力することができる。即ち、受信した電波の周波数に応じて発振手段から出力する信号の周波数を変化させるため複雑な回路等が必要ない。このため、回路の複雑化を防ぎ、回路数を削減できる。従って、回路面積の縮小、コストの削減等を図ることができる。
【0008】
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電波受信装置であって、前記発振手段は、前記電波受信手段で受信可能な複数の電波の各周波数(f1、・・・fn(nは2以上の整数))と、前記中間周波数fiとの関係が、
(|f1±fi|/p1)=・・・=(|fn±fi|/pn)=f0
(但し、p1、・・・、pnは正の整数)
を満たす周波数f0を前記単一周波数とする周波数決定手段を備えることを特徴としている。
【0009】
この請求項2に記載の発明によれば、受信可能な複数の電波の各周波数(f1、・・・fn(nは2以上の整数))と、前記中間周波数fiとの関係が、
(|f1±fi|/p1)=・・・=(|fn±fi|/pn)=f0
(但し、p1、・・・、pnは正の整数)
を満たす周波数f0を局部発振周波数とすることにより、局部発振周波数f0及び中間周波数fiを固定値として、1つの電波受信装置で2周波以上の電波を受信することができる。
【0010】
また請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電波受信装置であって、正の整数p1〜pnの内、何れか1つの整数を選択する選択手段(例えば、図1のCPU901)を更に備え、前記逓倍手段は、前記発振手段により出力される単一周波数の信号を、前記選択手段により選択された整数倍に逓倍して出力する周波数逓倍手段を備えることを特徴としている。
【0011】
この請求項3に記載の発明によれば、単一周波数を逓倍して出力することにより、複数の周波数が受信可能な電波受信装置において、局部発振周波数f0を固定値として、中間周波数fiを一定とすることができる。即ち、受信した電波の周波数に応じて発振手段から出力する信号の周波数を変化させるため複雑な回路等が必要ない。このため、回路の複雑化を防ぎ、回路数を削減できる。従って、回路面積の縮小、コストの削減等を図ることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明の電波受信装置は、周波数の異なる複数の電波を受信可能であり、受信した前記電波を電気信号に変換することにより、前記複数の電波の電気信号を出力する電波受信手段(例えば、図5のアンテナ1及び周波数選択回路2)と、前記電波受信手段で受信可能な複数の電波の各周波数(f1、・・・fn(nは2以上の整数))と、前記中間周波数fiとの関係が、
(|f1±fi|/p1)=・・・=(|fn±fi|/pn)=f0
(但し、p1、・・・、pnは正の整数)
を満たす周波数f0の信号を出力する発振手段(例えば、図5の局部発振回路5)と、前記電波受信手段より出力された電気信号と前記発振手段より出力された信号の高調波とを合成して、前記中間周波数信号を出力する周波数変換手段(例えば、図5の周波数変換回路4)と、前記周波数変換手段から出力された前記中間周波数信号を復調する検波手段(例えば、図5の検波回路8)と、を備えることを特徴としている。
【0013】
この請求項4に記載の発明によれば、異なる周波数の電波を受信しても、発振手段から出力する信号を固定値とし、当該信号の高調波と受信した信号から周波数の固定的な中間周波数信号を作ることができる。即ち、受信した電波の周波数に応じて発振手段から出力する信号の高調波を選択して中間周波数を出力する為、複雑な回路等が必要ない。このため、回路の複雑化を防ぎ、回路数を削減できる。従って、回路面積の縮小、コストの削減等を図ることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明の電波時計は、前記受信手段は時刻データを含む長波標準電波を受信する手段である、請求項1〜4の何れか一項に記載の電波受信装置を具備することを特徴としている。
【0015】
この請求項5に記載の発明によれば、多周波の電波を1つの電波受信装置で受信するため、電波時計の小型化やコスト削減を図ることができる。また、回路数の削減によって消費電力を抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。また、各実施の形態において、本発明の電波受信装置を電波時計に適用した場合を例として説明するが、その他、電波を受信するための装置であれば、これに限らない。
【0017】
〔第1の実施の形態〕
図1は、電波時計900の回路構成図であり、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)901、入力部902、表示部903、RAM(Random Access Memory:随時書き込み読み出しメモリー)905、ROM(Read Only Memory:読み出し専用メモリー)906、受信制御部907、計時回路部908、発振回路部909及びタイムコード変換部910によって構成されており、発振回路部909を除く各部はバス913によって接続されている。また計時回路部908には発振回路部909が接続される。
【0018】
CPU901は、所定のタイミング或いは入力部902から入力された操作信号等に応じて、ROM906内に格納された各種プログラムを読み出してRAM905内に展開し、当該プログラムに基づいて各機能部への指示やデータの転送等を行う。特に、CPU901は、例えば所定時間毎に受信制御部907を制御して標準電波の受信処理を実行し、受信制御部907から入力された標準タイムコードに基づいて計時回路部908で計数される現在時刻データを修正するとともに、当該修正した現在時刻データに基づく表示信号を表示部903に出力して表示時刻を更新させる。またCPU901は、標準電波の受信が成功したか否かを判断し、受信制御部907に対して選択する信号の周波数を切り替える信号を出力する等の各種制御を行う。またCPU901は、特許請求の範囲における選択手段としての機能を有する。
【0019】
入力部902は、電波時計900に各種機能を実行させる為のスイッチ等で構成される。そして、これらのスイッチが操作された時には、対応するスイッチの操作信号がCPU901に出力される。
【0020】
表示部903は、小型液晶ディスプレイ等により構成され、CPU901からのデータ、例えば計時回路部908による現在時刻データ等をデジタル表示する。
【0021】
RAM905は、CPU901の制御の下、CPU901で処理されたデータを記憶するとともに、記憶しているデータをCPU901に出力するために用いられる。ROM906は、主に、電波時計900に係るシステムプログラムや、アプリケーションプログラム等を格納している。また本実施の形態においては、切替プログラム916を記憶する。切替プログラム916は、後述する電波受信装置917が備える周波数選択回路2に対して選択する周波数を切り替えさせるためのプログラムである。
【0022】
受信制御部907は電波受信装置917を備える。電波受信装置917は、アンテナで受信した標準電波の不要な周波数成分をカットして該当する周波数信号を取り出し、周波数信号を対応する電気信号に変換した信号を出力する。
【0023】
計時回路部908は、発振回路部909から入力される信号を計数して、現在時刻データ等を得る。そして当該現在時刻データをCPU901に出力する。発振回路部909は、常時一定周波数の信号を出力する回路である。
【0024】
タイムコード変換部910は、電波受信装置917から出力された信号に基づいて、標準時刻コード、積算コード及び曜日コード等の時計機能に必要なデータを含む標準タイムコードを生成して、CPU901に出力する。
【0025】
図2は、本実施の形態におけるスーパーヘテロダイン方式を用いた電波受信装置917の回路ブロック図である。電波受信装置917はアンテナ1、周波数選択回路2、高周波増幅回路3、周波数変換回路4、局部発振回路5、フィルタ回路6、中間周波増幅回路7、検波回路8及び逓倍回路9を備える。
【0026】
アンテナ1は、周波数f1及びf2(例えば、40kHz及び60kHz等)の2種類の電波を受信することができ、例えばバーアンテナ等によって構成される。受信した電波は、電気信号に変換されて出力される。
【0027】
周波数選択回路2は、アンテナ1から出力された信号を入力し、周波数f1或いはf2の信号を選択し出力する。本実施の形態では、周波数f1の信号が選択されるように初期設定されていることとする。そして周波数選択回路2はCPU901から入力される信号S2によって、選択する周波数をf1或いはf2に切り替える。アンテナ1及び周波数選択回路2は、特許請求の範囲における電波受信手段としての機能を有する。
【0028】
高周波増幅回路3は、周波数選択回路2から入力した信号を増幅して出力する。周波数変換回路4は、高周波増幅回路3から入力した信号と、逓倍回路9から入力した信号とを合成して中間周波数fiの信号を出力する。また周波数変換回路4は、特許請求の範囲における周波数変換手段としての機能を有する。
【0029】
局部発振回路5は、局部発振周波数f0の信号を生成し、逓倍回路9に出力する。また局部発振回路5は、特許請求の範囲における発振手段としての機能を有する。局部発振周波数f0の設定方法については後述する。更に、図示していないが、局部発振回路5は特許請求の範囲における周波数決定手段としての機能を持つ回路を有する。
【0030】
逓倍回路9は、CPU901から出力される信号S2に基づいて、局部発振回路5から入力した信号を逓倍し、出力する。また逓倍回路9は、特許請求の範囲における逓倍手段としての機能を有する。更に、図示していないが、逓倍回路9は特許請求の範囲における周波数逓倍手段としての機能を持つ回路を有する。
【0031】
フィルタ回路6は、バンドパスフィルタ等によって構成され、周波数変換回路4から入力した信号に対して中間周波数fiを中心として所定の範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断する。中間周波増幅回路7は、フィルタ回路6から入力した信号を増幅して出力する。
【0032】
検波回路8は、中間周波増幅回路7から入力した信号よりベースバンド信号を検出し、周波数fdの信号を出力する。検波方法は、例えば、包絡線検波や同期検波等を用いる。また検波回路8は、特許請求の範囲における検波手段としての機能を有する。
【0033】
更に検波回路8は、中間周波増幅回路7から信号が入力されるか否かを判別する。例えば、アンテナ1が周波数f2の信号を受信した場合、周波数選択回路2では周波数f1の信号を選択するように初期設定されているため、周波数f2の信号は選択されない。即ち、周波数選択回路2から信号が出力されないため、検波回路8に信号が入力されないという問題が発生する。そこで、検波回路8は信号が入力されるか否かを判別し、判別結果を信号S1としてCPU901に出力する。この信号S1に基づいて、周波数選択回路2は選択する周波数をf1からf2へ或いはf2からf1へ切り替え、逓倍回路9は局部発振回路5から入力した信号に対する逓倍数を切り替える。
【0034】
また、検波回路8から出力された周波数fdの信号はタイムコード変換部910に出力され、標準タイムコードに変換される。そして標準タイムコードはCPU901に入力され、現在時刻データの修正等の各種処理に利用される。ここで、例えば、周波数f1及びf2の2つの標準電波を受信可能なエリアにおいて、アンテナ1が周波数f1及びf2の両方の信号を受信した場合、周波数選択回路2は周波数f1の信号を選択するように初期設定されているため、周波数f1の信号を高周波増幅回路3に出力する。しかし、受信した周波数f1の信号が弱い場合、検波回路8から出力された信号がタイムコード変換部910において正しい標準タイムコードに変換されない場合がある。その結果、CPU901において各種処理が正常に行われない等の問題が発生する。
【0035】
上述のような問題を解決するために、CPU901は予め設定された所定のタイミング等において、切替プログラム916の実行を開始し、切替処理を行う。図3は切替処理に係る電波時計900の動作フローを示す図である。まずCPU901は、検波回路8から信号S1が入力されたか否かを判断する(ステップA1)。信号S1は、検波回路8に中間周波増幅回路7から信号の入力がない場合、検波回路8がCPU901に対して出力する信号である。CPU901に信号S1が入力された場合(ステップA1:Yes)、CPU901はステップA3へ処理を進める。
【0036】
CPU901に信号S1の入力がない場合(ステップA1:No)、CPU901はタイムコード変換部910から出力された信号が正常な標準タイムコードであるか否かを判断する(ステップA2)。タイムコード変換部910から正常な標準タイムコードが出力されたと判断した場合(ステップA2:Yes)、CPU901は処理を終了する。一方、タイムコード変換部910から正常な標準タイムコードが出力されなかった場合(ステップA2:No)、CPU901は周波数選択回路2及び逓倍回路9に信号S2を出力する(ステップA3)。周波数選択回路2は信号S2に基づいて、選択する周波数をf1からf2へ、或いはf2からf1へ切り替える。逓倍回路9も信号S2に基づいて、局部発振周波数f0の倍数を切り替える。これにより、一方の周波数の信号が弱い場合、周波数選択回路2に他方の周波数の信号を選択させることができる。
【0037】
ところで、一般的なスーパーヘテロダイン方式を用いた電波受信装置は、中間周波数fiを固定とするために、通常、周波数変換回路に入力された信号の周波数に応じて局部発振周波数を変化させる。この場合、PLL(Phase Locked Loop)回路等を用いて局部発振周波数を変化させる必要がある為、回路数が増加し、電波受信装置の回路構成が複雑化する問題があった。更に、回路数の増加による消費電力の増加も問題となっていた。
【0038】
そこで以下に、局部発振周波数f0を固定とし、周波数変換後の中間周波数fiを一定とする場合の局部発振周波数f0の設定方法について説明する。
【0039】
局部発振周波数f0を一定として、例えば周波数変換回路4はアンテナ1によって受信された周波数f1の信号と局部発振周波数f0を逓倍回路9においてn逓倍した周波数nf0の信号とを合成して中間周波数fiの信号を出力することとする。また、周波数f2の信号と局部発振周波数f0を逓倍回路9においてm逓倍した周波数mf0の信号とを合成して中間周波数fiの信号を出力することとする。周波数f1或いはf2のタイムコード入りの長波標準電波は、図8で示すようにPWM(パルス幅変調:Pulse Width Modulation)方式で変調され、100%と10%の変調度で送信される。そしてこの電波からベースバンド信号が検出されるが、搬送波を中心とする上下の側帯波が同じ周波数スペクトルを示すため、上下側波帯が入れ替わってもよい。従って、
fi=|f1±nf0| 又は fi=|f2±mf0| ・・・(1)
が成り立つ。
【0040】
そして式(1)より、以下の4式の組み合わせが成り立つ。
fi=f1+nf0 又は fi=f2+mf0 ・・・(2)
fi=f1+nf0 又は fi=|f2−mf0| ・・・(3)
fi=|f1−nf0| 又は fi=f2+mf0 ・・・(4)
fi=|f1−nf0| 又は fi=|f2−mf0| ・・・(5)
従って、式(2)より
f1+nf0=f2+mf0
f1−f2=(m−n)f0
f0=(f1−f2)/(m−n) ・・・(6)
【0041】
同様に、式(3)より
f1+nf0=|f2−mf0|
f1+nf0=f2−mf0
f1−f2=−(m+n)f0
f0=(f1−f2)/{−(m+n)} ・・・(7)
又は
f1+nf0=−(f2−mf0)
f1+f2=(m−n)f0
f0=(f1+f2)/(m−n) ・・・(8)
【0042】
同様に、式(5)より
|f1−nf0|=|f2−mf0|
f1−nf0=f2−mf0
f1−f2=−(m−n)f0
f0=(f1−f2)/{−(m−n)} ・・・(9)
又は
f1−nf0=−(f2−mf0)
f1+f2=(m+n)f0
f0=(f1+f2)/(m+n) ・・・(10)
【0043】
尚、式(4)を展開した式は、式(7)及び式(8)と同義の式となるため、省略する。また、式(6)と式(9)も同義の式となる。従って、式(7)〜(10)について、一例としてf1=40[kHz]、f2=60[kHz]を代入して局部発振周波数f0を求める。式(7)より、例えばn=1、m=2の時、
f0=6.666[kHz] ・・・(11)
同様に式(8)より、
f0=100[kHz] ・・・(12)
式(9)より
f0=20[kHz] ・・・(13)
式(10)より
f0=33.333[kHz] ・・・(14)
となる。
【0044】
以上のように局部発振周波数f0を設定することによって、周波数変換回路4にf1=40[kHz]或いはf2=60[kHz]の何れの信号が入力されても、一定の中間周波数fiを出力することができる。
【0045】
次に、周波数f1、f2と局部発振周波数f0との合成方法について説明する。例えば、f1=40[kHz]、f2=60[kHz]とし、局部発振周波数を式(12)よりf0=100[kHz]の固定値とする。そしてn=1、m=2の時、周波数変換回路4から出力される信号の中間周波数fiは、
f1+nf0=40+100=140[kHz] ・・・(a)
又は、|f1−nf0|=|40−100|=60[kHz] ・・・(b)
f2+mf0=60+2×100=260[kHz] ・・・(c)
又は、|f2−mf0|=|60−2×100|=140[kHz] ・・・(d)
となる。
【0046】
この場合、フィルタ回路6の設定周波数を140[kHz]とすれば、式(a)及び(d)の方法で合成された信号のみがフィルタ回路6を通過して中間周波増幅回路7へ出力される。一方、式(b)及び(c)の方法で合成された信号は、フィルタ回路6によって遮断される。
【0047】
ここで、例えば、逓倍回路9は入力された局部発振周波数f0の信号をそのまま周波数変換回路4に出力するように初期設定されているとする。まず、アンテナ1によって周波数f1=40[kHz]の信号が受信されると、上述したように周波数選択回路2は周波数f1の信号を選択するように初期設定されているため、周波数変換回路4において、周波数f1=40[kHz]の信号と周波数f0の信号とが合成される。そして、式(a)の方法で合成された信号のみがフィルタ回路6を通過し、中間増幅回路7に出力される。
【0048】
一方、アンテナ1によって周波数f2=60[kHz]の電波信号が受信された場合、上述したようにCPU901から信号S2が出力され、周波数選択回路2は選択する周波数をf1からf2に切り替える。また逓倍回路9も信号S2に基づいて、入力された信号を2逓倍して出力するように設定を切り替える。従って、周波数変換回路4において、周波数f2=60[kHz]の信号と周波数2f0=200[kHz]の信号とが合成される。そして、式(d)の方法で合成された信号のみがフィルタ回路6を通過し、中間増幅回路7に出力される。
【0049】
また、同様にf1=40[kHz]、f2=60[kHz]とし、局部発振周波数を式(12)よりf0=100[kHz]の固定値とする。そして例えばn=2、m=1とした場合、周波数変換回路4から出力される信号の中間周波数fiは、
f1+nf0=40+2×100=240[kHz] ・・・(e)
又は、|f1−nf0|=|40−2×100|=160[kHz] ・・・(f)
f2+mf0=60+100=160[kHz] ・・・(g)
又は、|f2−mf0|=|60−100|=40[kHz] ・・・(h)
となる。
【0050】
この場合、フィルタ回路6の設定周波数を160[kHz]とすれば、式(f)及び(g)の方法で合成された信号のみフィルタ回路6を通過して中間周波増幅回路7へ出力される。一方、式(e)及び(h)の方法で合成された信号は、フィルタ回路6によって遮断される。
【0051】
このように、式(11)、(13)及び(14)に示す局部発振周波数f0についてもf1=40[kHz]、f2=60[kHz]として中間周波数fiを求めると、
f0=6.666[kHz] ・・・式(11)の時、
n=1、m=2の時は、fi=46.666[kHz]となり
n=2、m=1の時は、fi=53.333[kHz]となる。
f0=20[kHz] ・・・式(13)の時、
n=1、m=2の時は、fi=20[kHz]となり
n=2、m=1の時は、fi=80[kHz]となる。
f0=33.333[kHz] ・・・式(14)の時、
n=1、m=2の時は、fi=6.666[kHz]となり
n=2、m=1の時は、fi=26.666[kHz]となる。
従って、各局部発振周波数f0について一定の中間周波数fiを出力することができる。ここで、電波受信装置917における局部発振周波数f0と中間周波数fiの組み合わせは、局部発振周波数f0の基本波或いは高調波妨害、イメージ周波数受信、ノイズ状況、フィルタ回路6におけるフィルタの実現度等を考慮して決定される。
【0052】
尚、周波数変換回路4に入力される信号の周波数に基づいて、局部発振回路5から出力される局部発振周波数f0のn次高調波を選択して中間周波数fiを出力してもよい。この場合、図4に示すような電波受信装置917aによって実現可能である。図2に示す電波受信装置917との相違点は、逓倍回路9の有無である。つまり、電波受信装置917aにおいて、局部発振回路5から出力される局部発振周波数f0の信号は周波数変換回路4に出力される。そして周波数変換回路4は、高周波増幅回路3から入力された信号の周波数に応じて局部発振周波数f0の信号の高調波を選択し、選択した局部発振周波数f0の信号の高調波と、高周波増幅回路3から入力された信号を合成して、一定の中間周波数fiの信号を出力する。この場合、逓倍回路の設置の必要がないため、回路全体の面積縮小、消費電力の削減を図ることができる。
【0053】
以上のように局部発振周波数f0を固定値として、1つの電波受信装置で2周波の電波を受信できる。更に、局部発振周波数f0を固定値とすることによってPLL回路等が不要となるため、回路規模の縮小化、回路の簡単化を図ることができ、これに伴って消費電力やコストを削減することができる。また、受信する電波が低周波であるため、電波受信装置917の1チップ化が可能である。実現されると更に回路面積を縮小することができ、コストも削減することができる。
【0054】
〔第2の実施の形態〕
第1の実施の形態では、例えば40[kHz]及び60[kHz]の2周波の電波が受信可能な電波受信装置917について説明したが、本実施の形態では、局部発振周波数f0を固定として、3周波の電波が受信可能な電波受信装置917bについて説明する。尚、第2の実施の形態における電波時計の構成は、図1の電波時計900を構成するCPU901をCPU901bに置き換え、電波受信装置917を図5に示した電波受信装置917bに置き換えた構成と同様である。従って、以下、同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0055】
図5は、本実施の形態における電波受信装置917bの回路ブロック図である。CPU901bは、入力部902を構成するスイッチ等によって入力される識別信号を入力する。識別信号とは、例えば、電波時計を使用する国を示す信号等である。
【0056】
次に電波受信装置917bにおいて、局部発振周波数f0を固定とし、周波数変換後の中間周波数fiを一定とする場合の局部発振周波数f0の設定方法を説明する。上述した式(1)〜(5)より、アンテナ1の受信する周波数が2周波以上の場合、以下の式(15)のような関係を満たす局部発振周波数f0を算出することによって、一定の中間周波数fiを出力することができる。
(|f1±fi|/p1)=・・・=(|fn±fi|/pn)=f0・・・(15)
ここで、nは2以上の整数、p1、・・・、pnは正の整数である。本実施の形態においては、3周波の電波を受信可能な電波受信装置であるから、
を満たす局部発振周波数f0及び中間周波数fiを求めればよい。具体的には、f1=40[kHz]、f2=60[kHz]、f3=77.5[kHz](ドイツにおけるタイムコード入り長波標準電波の周波数)を式(16)に代入すると、
【0057】
式(17)において、p1、p2及びp3が正の整数となるfiを求める。一例として、fi=22.5[kHz]とすると、
更に式(18)を満たすような分母の加減符号を選択すると、
(62.5/p1)=(37.5/p2)=(100/p3)・・・(19)
【0058】
従って、p1=5、p2=3、p3=8とすれば、f0=12.5[kHz]となる。即ち、f1=40[kHz]、f2=60[kHz]、f3=77.5[kHz]の時、局部発振周波数f0を12.5[kHz]の固定値とし、周波数変換回路4に周波数f1の信号が入力される場合は局部発振周波数f0を5逓倍、周波数f2の信号が入力される場合は3逓倍、周波数f3の信号が入力される場合は8逓倍することにより、一定の中間周波数fi=22.5[kHz]を出力することができる。
【0059】
次に、本実施の形態における電波時計の動作について説明する。一例として、日本のタイムコード入り長波標準電波の周波数であるf1=40[kHz]、f2=60[kHz]と、ドイツのタイムコード入り長波標準電波の周波数であるf3=77.5[kHz]の3周波の電波が受信可能であることとする。また、周波数選択回路2は、初期設定として周波数f1の信号を選択し、逓倍回路9は局部発振周波数f0を5逓倍して出力するように設定されていることとする。
【0060】
ここで、アンテナ1が周波数f2の信号を受信した場合、タイムコード変換部910が正常な標準タイムコードを出力しなかった場合、或いは入力部902から電波時計を使用する国が日本からドイツに移行したことを示す識別信号が入力された場合、周波数選択回路2において選択される周波数と、逓倍回路9における局部発振周波数f0の倍数とを切り替える必要がある。
【0061】
そこで、CPU901bは予め設定された所定のタイミング等において、切替プログラムの実行を開始し、切替処理を行う。図6は本実施の形態の切替処理に係る電波時計の動作フローを示す図である。まずCPU901bは、検波回路8から信号S1が入力されたか否かを判断する(ステップB1)。CPU901bに信号S1が入力された場合(ステップB1:Yes)、CPU901bはステップB4へ処理を進める。
【0062】
CPU901bに信号S1の入力がない場合(ステップB1:No)、CPU901bはタイムコード変換部910から出力された信号が正常な標準タイムコードであるか否かを判断する(ステップB2)。タイムコード変換部910から正常な標準タイムコードが出力されなかった場合(ステップB2:No)、CPU901bはステップB4へ処理を進める。
【0063】
一方、タイムコード変換部910から正常な標準タイムコードが出力された場合(ステップB2:Yes)、CPU901bは識別信号が入力されたか否かを判別する(ステップB3)。識別信号の入力がない場合(ステップB3:No)、CPU901bは処理を終了する。一方、識別信号の入力があった場合(ステップB3:Yes)、CPU901bは周波数選択回路2及び逓倍回路9に信号S3を出力する(ステップB3)。そして、CPU901bは処理を終了する。
【0064】
以上のようにCPU901bが信号S3を出力することによって、周波数選択回路2は選択する周波数をf1、f2或いはf3から選択する。また、逓倍回路9も信号S3に基づいて、局部発振周波数f0の倍数を選択する。選択の方法の一例として、信号S3に周波数f1、f2及びf3に対応付けたパルスパターンを持たせ、各パルスパターンに応じて選択する周波数、倍数を決定させるようにしてもよい。
【0065】
次に、電波受信装置917bの動作について説明する。上述と同様に、一例として、f1=40[kHz]、f2=60[kHz]及びf3=77.5[kHz]の3周波の電波が受信可能な電波受信装置917bとし、局部発振周波数f0を12.5[kHz]の固定値、中間周波数fi=22.5[kHz]とする。アンテナ1によって周波数f1=40[kHz]の信号が受信されると、周波数選択回路2は周波数f1の信号を選択するように初期設定されているため、周波数変換回路4において、周波数f1=40[kHz]の信号と局部発振周波数f0を5逓倍した62.5[kHz]の信号とが合成される。そして、合成によって出力された周波数22.5[kHz]の信号のみがフィルタ回路6を通過し、中間増幅回路7に出力される。
【0066】
一方、アンテナ1によって周波数f2=60[kHz]の電波信号が受信された場合、周波数選択回路2は周波数f1=40[kHz]の信号を選択するように初期設定されている為、検波回路8には信号が入力されない。従って、検波回路8は信号S1をCPU901bに出力する。すると、上述したようにCPU901bから信号S3が出力され、周波数選択回路2は選択する周波数をf1からf2に切り替える。また逓倍回路9も信号S2に基づいて、局部発振周波数f0を3逓倍して出力するように設定を切り替える。従って、周波数変換回路4において、周波数f2=60[kHz]の信号と37.5[kHz]の信号とが合成される。そして、周波数22.5[kHz]の信号のみがフィルタ回路6を通過し、中間増幅回路7に出力される。
【0067】
更に、CPU901bに電波時計の使用国を示す識別信号が入力された場合、上述したようにCPU901bから信号S3が出力され、周波数選択回路2は選択する周波数をf1或いはf2からf3に切り替える。また逓倍回路9も信号S2に基づいて、局部発振周波数f0を8逓倍して出力するように設定を切り替える。従って、周波数変換回路4において、周波数f2=77.5[kHz]の信号と100[kHz]の信号とが合成される。そして、周波数22.5[kHz]の信号のみがフィルタ回路6を通過し、中間増幅回路7に出力される。
【0068】
以上のように、式(15)を満たす局部発振周波数f0及び中間周波数fiを設定することにより、3周波の電波を受信可能な電波受信装置を実現できる。また、本実施の形態では3周波の電波を受信可能な電波受信装置について説明したが、式(15)を用いることにより、1つの電波受信装置で4周波以上の電波を受信できることは言うまでもない。
【0069】
尚、周波数変換回路4に入力される信号の周波数に基づいて、局部発振回路5から出力される局部発振周波数f0のn次高調波を選択して中間周波数fiを出力してもよい。この場合、図7に示すような電波受信装置917cによって実現可能である。図5に示す電波受信装置917bとの相違点は、逓倍回路9の有無である。つまり、電波受信装置917cにおいて、局部発振回路5から出力される局部発振周波数f0の信号は周波数変換回路4に出力される。そして周波数変換回路4は、高周波増幅回路3から入力された信号の周波数に応じて局部発振周波数f0の信号の高調波を選択し、選択した局部発振周波数f0の信号の高調波と、高周波増幅回路3から入力された信号を合成して、一定の中間周波数fiの信号を出力する。この場合、逓倍回路の設置の必要がないため、回路全体の面積縮小、消費電力の削減を図ることができる。
【0070】
以上のように、式(15)に基づいて局部発振周波数f0及び中間周波数fiを設定することにより、局部発振周波数f0及び中間周波数fiを固定値として1つの電波受信装置で3周波以上の電波を受信できる。更に、局部発振周波数f0を固定値とすることによってPLL回路等が不要となるため、回路規模の縮小化、回路の簡単化を図ることができ、これに伴って消費電力やコストを削減することができる。また、受信する電波が低周波であるため、電波受信装置917の1チップ化が可能である。実現されると更に回路面積を縮小することができ、コストも削減することができる。
【0071】
以上、本発明を2つの実施の形態を用いて説明したが、上述の実施の形態についてのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、信号S2、S3をCPUが出力することとしたが、検波回路8から信号S1を入力した場合に、信号S2や信号S3を出力する様にフリップフロップ回路等を用いた簡単な論理回路等で構成してもよい。
【0072】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、異なる周波数の電波を受信しても、発振手段から出力する信号を一定として、周波数の固定的な中間周波数信号を出力することができる。即ち、受信した電波の周波数に応じて発振手段から出力する信号の周波数を変化させるため複雑な回路等が必要ない。このため、回路の複雑化を防ぎ、回路数を削減できる。従って、回路面積の縮小、コストの削減等を図ることができる。
【0073】
請求項2に記載の発明によれば、受信可能な複数の電波の各周波数(f1、・・・fn(nは2以上の整数))と、前記中間周波数fiとの関係が、
(|f1±fi|/p1)=・・・=(|fn±fi|/pn)=f0
(但し、p1、・・・、pnは正の整数)
を満たす周波数f0を局部発振周波数とすることにより、局部発振周波数f0及び中間周波数fiを固定値として、1つの電波受信装置で2周波以上の電波を受信することができる。
【0074】
請求項3に記載の発明によれば、単一周波数を逓倍して出力することにより、複数の周波数が受信可能な電波受信装置において、局部発振周波数f0を固定値として、中間周波数fiを一定とすることができる。即ち、受信した電波の周波数に応じて発振手段から出力する信号の周波数を変化させるため複雑な回路等が必要ない。このため、回路の複雑化を防ぎ、回路数を削減できる。従って、回路面積の縮小、コストの削減等を図ることができる。
【0075】
請求項4に記載の発明によれば、異なる周波数の電波を受信しても、発振手段から出力する信号を固定値とし、当該信号の高調波と受信した信号から周波数の固定的な中間周波数信号を作ることができる。即ち、受信した電波の周波数に応じて発振手段から出力する信号の高調波を選択して中間周波数を出力する為、複雑な回路等が必要ない。このため、回路の複雑化を防ぎ、回路数を削減できる。従って、回路面積の縮小、コストの削減等を図ることができる。
【0076】
請求項5に記載の発明によれば、多周波の電波を1つの電波受信装置で受信するため、電波時計の小型化やコスト削減を図ることができる。また、回路数の削減によって消費電力を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電波時計の内部構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施の形態における電波受信装置の回路ブロック図。
【図3】第1の実施の形態における切替処理の動作を示すフローチャート。
【図4】第1の実施の形態における電波受信装置の回路ブロック図の変形例。
【図5】第2の実施の形態における電波受信装置の回路ブロック図。
【図6】第2の実施の形態における切替処理の動作を示すフローチャート。
【図7】第2の実施の形態における電波受信装置の回路ブロック図の変形例。
【図8】長波標準電波のタイムコードを示した図。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 周波数選択回路
3 高周波増幅回路
4 周波数変換回路
5 局部発振回路
6 フィルタ回路
7 中間周波増幅回路
8 検波回路
9 逓倍回路
901、901b CPU
902 入力部
903 表示部
905 RAM
906 ROM
916 切替プログラム
907 受信制御部
917、917a、917b、917c 電波受信装置
908 計時回路部
909 発振回路部
910 タイムコード変換部
Claims (5)
- 電波信号を受信し、この受信した電波信号を電気信号に変換し出力する電波受信手段と、
単一周波数の信号を出力する発振手段と、
この発振手段より出力された信号を逓倍する逓倍手段と、
前記電波受信手段より出力された電気信号と前記逓倍手段より出力された信号とを合成して、中間周波数信号を出力する周波数変換手段と、
この周波数変換手段から出力された前記中間周波数信号を復調する検波手段と、
を備え、前記周波数変換手段は、前記電波受信手段で受信した異なる周波数の信号のうち、一の信号と前記逓倍手段から出力された信号を合成して周波数の固定的な前記中間周波数信号を出力することを特徴とする電波受信装置。 - 前記発振手段は、前記電波受信手段で受信可能な複数の電波の各周波数(f1、・・・fn(nは2以上の整数))と、前記中間周波数fiとの関係が、
(|f1±fi|/p1)=・・・=(|fn±fi|/pn)=f0
(但し、p1、・・・、pnは正の整数)
を満たす周波数f0を前記単一周波数とする周波数決定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の電波受信装置。 - 正の整数p1〜pnの内、何れか1つの整数を選択する選択手段を更に備え、
前記逓倍手段は、前記発振手段により出力される単一周波数の信号を、前記選択手段により選択された整数倍に逓倍して出力する周波数逓倍手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の電波受信装置。 - 周波数の異なる複数の電波を受信可能であり、受信した前記電波を電気信号に変換することにより、前記複数の電波の電気信号を出力する電波受信手段と、
前記電波受信手段で受信可能な複数の電波の各周波数(f1、・・・fn(nは2以上の整数))と、中間周波数fiとの関係が、
(|f1±fi|/p1)=・・・=(|fn±fi|/pn)=f0
(但し、p1、・・・、pnは正の整数)
を満たす周波数f0の信号を出力する発振手段と、
前記電波受信手段より出力された電気信号と前記発振手段より出力された信号の高調波とを合成して、前記中間周波数信号を出力する周波数変換手段と、
前記周波数変換手段から出力された前記中間周波数信号を復調する検波手段と、
を備えることを特徴とする電波受信装置。 - 前記受信手段は時刻データを含む長波標準電波を受信する手段である、請求項1〜4の何れか一項に記載の電波受信装置を具備することを特徴とする電波時計。
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