JP2004088332A - 電力指示判定装置および移動通信端末 - Google Patents

電力指示判定装置および移動通信端末 Download PDF

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Abstract

【課題】送信電力制御の精度を向上させる。
【解決手段】絶対値算出部91−1,91−2,91−3により、3つまでの基地局群の信号に関する受信振幅の絶対値として受信強度値をそれぞれ算出する。これらの受信強度値をIIRフィルタ92−1,92−2,92−3によりそれぞれ平均的な値にした上で、それらの受信強度値のうちの最大値を最大値選出部93により選出する。選出された最大受信強度値に対して乗算器95にて、係数記憶部94に記憶されている係数を乗ずることで閾値を求める。硬判定部96−1,96−2,96−3が上記の閾値を共通に使用して3つまでの基地局群から送られてきた送信電力制御情報の硬判定を行い、それらの判定結果に基づいて増減判定部97により電力を増加するか、あるいは減少するかを判定する。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、W−CDMA方式の移動通信システムなどのように基地局から移動通信端末の送信電力を指示する移動通信システムにて、移動通信端末側で上記の指示に応じて送信電力を制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式の移動通信システムにおいては、他通信チャネルへの干渉を小さく抑えるために、移動通信端末の送信電力の制御を行っている。
【0003】
このような送信電力制御の方式の1つに、閉ループ送信電力制御方式がある。3GPP(3rd Generation Partnership Project)で規定された閉ループ送信電力制御方式では、基地局で各移動通信端末の通信品質に対応する物理量を測定し、その結果から送信電力を増加するべきであるか、あるいは減少するべきであるかを判断し、その判断結果を移動通信端末に対して指示する。この送信電力の指示は、基地局が送信電力制御情報を送信することで行う。移動通信端末では、上記の送信電力制御情報がUp指示およびDown指示のどちらであるかに応じて、送信電力を一定量ずつ増減する。
【0004】
ところで、複数の基地局と同時にリンクを張るソフトハンドオーバー状態下では、それらの基地局から送られてくる送信電力制御情報が同じ情報とは限らない。すなわち、Up指示とDown指示とが同時になされる場合もあり得る。このような場合には、Down指示が優先され、移動通信端末では送信電力を低減することとなる。なぜならば、このような状況で送信電力を増加させてしまうと、Down指示を行った基地局側において他チャンネにおける通信品質の低下を生じさせてしまう恐れがあるためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
さて、送信電力制御情報は、「1」および「−1」の2値で無線伝送される。そして、例えば「1」がDown指示に、「−1」がUp指示に割り当てられる。しかしながら、送信電力制御情報は伝送されるに当って雑音が印加されるため、移動通信端末にて受信される際には図5に示すような広がりを持った分布となる。図5の横軸は移動通信端末での復調信号の大きさを表わし、縦軸は出現頻度を表わしている。
【0006】
図5に示す分布の広がりは、受信電力が小さくなるほど大きくなる。このため、送信電力制御情報が示す指示内容の判定を閾値を「0」とした硬判定で行う場合は、受信電力の大きさに応じて判定誤りが生じる確率が変化することとなる。
【0007】
しかしながら、固定された閾値を用いた硬判定を行う場合、受信電力が小さくなってしまう基地局からの指示に関してはその内容を誤って判定してしまう恐れがあった。そしてこのような判定誤りが生じる確率が高い判定結果も、他の基地局からの指示に関する判定結果と同じ重み付けで使用していたため、不適切な送信電力制御が行われてしまう恐れがあった。
【0008】
具体的には、図6では3つの基地局BS1,BS2,BS3がいずれもUp指示を行っている。従って、移動通信端末は送信電力は増加させるべきである。しかしながら、基地局BS3に関する受信電力が小さいために、その指示の内容が雑音の影響によりDown指示と誤判定されるおそれがある。この場合、誤判定されたDown指示が優先されるので、移動通信端末は送信電力を減少しなければならない。つまり、通信品質が悪い基地局とリンクしている状況においては、その基地局からの送信電力情報を誤判定することにより移動通信端末での送信電力制御が精度良く行うことが出来ないこととなる。
【0009】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、移動通信端末における送信電力制御の精度を向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために本発明は、複数の基地局群から送信された信号の受信強度に関する所定の統計量をそれぞれ測定する測定手段と、この測定手段により測定された統計量が所定の閾値よりも小さい基地局群から送信される送信電力制御情報は送信電力の増加を指示するものと見なしつつ到来する送信電力制御情報に基づいて送信電力を増加させるか、あるいは減少させるかを判定する指示判定手段とを備えた。
【0011】
このような手段を講じたことにより、受信強度が小さい基地局群から送信される送信電力制御情報が送信電力の減少を指示するものと誤判定してしまうことによって送信電力を増加させるかあるいは減少させるかの判定が影響されることが防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態につき説明する。
【0013】
図1は本実施形態に係る移動通信端末のブロック図である。
【0014】
この図1に示すように本実施形態の移動通信端末は、アンテナ1、デュプレクサ(DUP)2、アナログ復調部3、フィンガ4−1,4−2…,4−n、RAKE合成部5、セレクタ6、ディジタル変調部7、アナログ変調部8、電力指示判定部9および送信電力制御部10を含む。
【0015】
図示しない基地局から送信された信号をアンテナ1により受信して得られた受信信号は、デュプレクサ2を介してアナログ復調部3に入力される。受信信号は、アナログ復調部3において周波数変換およびアナログ復調がなされたのち、ディジタルな受信データに変換される。受信データは、フィンガ4−1,4−2…,4−nのそれぞれへと入力される。
【0016】
フィンガ4−1,4−2…,4−nへは、図示しない制御部からそれぞれ異なるパスに関する拡散コードおよびパスタイミングが指定されている。フィンガ4−1,4−2…,4−nはそれぞれ指定されている拡散コードを指定されているパスタイミングに応じたタイミングで用いて上記受信データの逆拡散を行う。これによりフィンガ4−1,4−2…,4−nではそれぞれ異なるパスで到来するデータがそれぞれ抽出される。このとき、異なる基地局群に属する基地局の拡散コードが混在して指定されているならば、複数の基地局群からそれぞれ送信されたデータが異なるフィンガでそれぞれ抽出されることになる。この抽出されたデータは、それぞれRAKE合成部5およびセレクタ6へと与えられる。なお上記基地局群とは、同一の送信電力情報を送信する基地局のグループを表わす。本実施形態では、フィンガ4−1,4−2…,4−nには3つまでの基地局群に関する拡散コードが混在して指定される可能性がある。すなわちこの移動通信端末は、3つまでの基地局群と同時にリンクを張ることがあり得る。
【0017】
RAKE合成部5は、4つの合成器51−1,51−2,51−3,51−4を含む。フィンガ4−1,4−2…,4−nから直接に与えられたデータは、全て合成器51−1へと与えられる。合成器51−1は、これらのデータをRAKE合成して受信データを得る。合成器51−2,51−3,51−4へは、フィンガ4−1,4−2…,4−nから出力されるデータがセレクタ6を介して適宜与えられる。合成器51−2,51−3,51−4は、セレクタ6から与えられるデータをRAKE合成する。合成器51−2,51−3,51−4はそれぞれ、合成後のデータを電力指示判定部9へと与える。
【0018】
セレクタ6は、上記制御部からの指示に応じて、フィンガ4−1,4−2…,4−nから出力されるデータを合成器51−2,51−3,51−4へと適宜与える。
【0019】
送信データは、ディジタル変調部7にてスペクトラム拡散される。スペクトラム拡散された送信データは、アナログ変調部8でアナログ変調、周波数変換および増幅がなされ、アナログの送信信号に変換される。この送信信号は、デュプレクサ2を介してアンテナ1へと供給され、アンテナ1から無線送信される。なお、アナログ変調部8は、上記の増幅の際の利得を変化させることができる。その利得は、送信電力制御部10の制御の下に設定される。
【0020】
電力指示判定部9は、合成器51−2,51−3,51−4から与えられるデータに基づいて送信電力を増加すべきか、あるいは減少すべきかを判定する。そして電力指示判定部9は、送信電力を増加すべきと判定した場合にはUp指示を、また減少すべきと判定した場合にはDown指示を送信電力制御部10へと与える。送信電力制御部10は、上記Up指示およびDown指示に従って送信電力を一定値ずつ増加および減少させるようにアナログ変調部8での増幅の利得を制御する。
【0021】
図2は電力指示判定部9のブロック図である。なお、図2において図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0022】
図2に示すように電力指示判定部9は、絶対値算出部91−1,91−2,91−3、IIRフィルタ92−1,92−2,92−3、最大値選出部93、係数記憶部94、乗算器95、硬判定部96−1,96−2,96−3および増減判定部97を含む。
【0023】
合成器51−2,51−3,51−4から与えられるデータは、絶対値算出部91−1,91−2,91−3および硬判定部96−1,96−2,96−3へとそれぞれ与えられる。
【0024】
絶対値算出部91−1,91−2,91−3は、合成器51−2,51−3,51−4から与えられるデータが示している信号レベルの絶対値をそれぞれ算出する。絶対値算出部91−1,91−2,91−3は、算出した絶対値をIIRフィルタ92−1,92−2,92−3へとそれぞれ与える。
【0025】
IIRフィルタ92−1,92−2,92−3は、絶対値算出部91−1,91−2,91−3から与えられる絶対値の平滑化を図ることで、その絶対値の平均的な値を得る。IIRフィルタ92−1,92−2,92−3の出力はいずれも最大値選出部93へと与えられる。
【0026】
最大値選出部93は、IIRフィルタ92−1,92−2,92−3から与えられる3つの値のうちから最大値を選出する。最大値選出部93は、選出した最大値を乗算器95へと与える。
【0027】
係数記憶部94は、予め設定された閾値を記憶しておく。そして係数記憶部94は、この記憶している閾値を乗算器95へと与える。なお係数記憶部94に記憶される閾値は、任意に変更設定が可能である。
【0028】
乗算器95は、最大値選出部93から与えられる最大値に、係数記憶部94から与えられる係数を乗じる。乗算器95は、上記の乗算により求まる値を共通の閾値として硬判定部96−1,96−2,96−3へと与える。
【0029】
硬判定部96−1,96−2,96−3は、合成器51−2,51−3,51−4から与えられるデータがUp指示およびDown指示のいずれであるかを乗算器95から与えられる閾値を用いて硬判定する。硬判定部96−1,96−2,96−3は、判定結果をいずれも増減判定部97へと与える。
【0030】
増減判定部97は、硬判定部96−1,96−2,96−3からそれぞれ与えられる判定結果に基づいて所定のアルゴリズムに従って送信電力を増加するか減少するかを判定する。そして増減判定部97は、送信電力を増加すると判定した場合にUp指示を、また減少すると判定した場合にDown指示を送信電力制御部10へと与える。
【0031】
次に以上のように構成された移動通信端末の動作につき説明する。なお、データの送受信に関する基本的な動作は従来よりある移動通信端末と同様であるので、その説明は省略する。そしてここでは、送信電力制御部10における送信電力の制御のための動作につき詳しく説明する。
【0032】
この移動通信端末は前述のように同時に3つの基地局群とリンクを張ることが可能である。そしてフィンガ4−1,4−2…,4−nには、これらの3つまでの基地局群に関するパスのうちのn個までが適宜割り当てられ、そのパスで到来するデータが抽出される。このときセレクタ6は、上記の3つの基地局群のうちの第1の基地局群に関するパスが割り当てられたフィンガから出力されるデータを合成器51−2へと与え、第2の基地局群に関するパスが割り当てられたフィンガから出力されるデータを合成器51−3へと与え、第3の基地局群に関するパスが割り当てられたフィンガから出力されるデータを合成器51−4へと与える。かくして、合成器51−2,51−3,51−4では、基地局群毎にRAKE合成が行われることとなる。そしてこれらの3つのRAKE合成の結果のデータが、それぞれ電力指示判定部9へと与えられる。
【0033】
電力指示判定部9では、上記の3つのデータのそれぞれに関して、そのデータが示す信号レベルの絶対値が絶対値算出部91−1,91−2,91−3により算出される。さらにこの絶対値算出部91−1,91−2,91−3より出力される絶対値がそれぞれIIRフィルタ92−1,92−2,92−3により平滑化されることで、雑音が除去された平均的な値として受信電力値が得られる。すなわち、3つの基地局群のそれぞれに関する受信強度値が測定されることとなる。
【0034】
この3つの受信強度値はいずれも最大値選出部93に与えられ、ここで最大の受信強度値が選出される。そして選定された最大受信強度値には、係数記憶部94に記憶されている係数が乗算器95にて乗算される。これにより、乗算器95にて閾値が求められる。
【0035】
本実施形態では、送信電力制御情報はUp指示が「−1」、Down指示が「+1」で表わされることとする。この場合に係数は、「0」よりも大きく、かつ1未満である範囲内で設定される。係数の具体的な値は、実際に運用される移動通信システムでの通信状況やその移動通信システムで定められる送信電力制御の条件などを考慮して適切に定められる。なお係数記憶部94は、記憶している閾値を任意に変更設定が可能となっているから、上記の条件の変更などにより適正な閾値が変った場合に容易に対応できる。
【0036】
続いて、閾値の決定の具体例につき図3を参照して説明する。ここではBS1およびBS2の2つの基地局群とリンクが張られている状態を例示する。そして基地局群BS1,BS2のそれぞれに関しての受信信号の振幅の分布が図3に示す状態であるとする。なお図3において、横軸は復調された送信電力制御情報の信号振幅を表わし、縦軸は信号振幅の出現頻度を表わす。
【0037】
この図3に示す状態の時、受信振幅の平均的な値は、基地局群BS1に関してはL1であり、基地局群BS2に関してはL2である。絶対値算出部91−1,91−2,91−3およびIIRフィルタ92−1,92−2,92−3では、上述の動作により受信振幅値L1,L2の絶対値に相当する値が受信強度値として算出されることになる。図3では、L11で示すレベルが基地局群BS1に関する受信強度値であり、L12で示すレベルが基地局群BS2に関する受信強度値である。そしてこれらの受信強度値L11,L12のうちの大きい方の受信強度値L12が最大値選出部93により選出されて、乗算器95へと与えられる。
【0038】
受信強度値L12には乗算器95にて係数が乗算され、その結果として閾値が求められる。係数は、上述のように「0」よりも大きく、かつ1未満である範囲内で設定されているので、閾値は「0」よりも大きく、かつ受信強度値L12未満である範囲内に、例えば図3に示すような値として求められる。
【0039】
このように閾値は、最大受信強度値に応じた「0」よりも大きな値に、最大受信強度値を越えない範囲内で設定される。そしてこのように設定された閾値は硬判定部96−1,96−2,96−3では、最大受信強度値が得られている基地局群に関する送信電力制御信号の硬判定のためにはもちろんのこと、その他の基地局群に関する送信電力制御信号のためにも共通に用いられる。
【0040】
硬判定部96−1,96−2,96−3では、送信電力制御情報の振幅が閾値未満である場合にはUp指示と判定され、閾値以上である場合にはDown指示と判定される。従って、閾値が上述のように「0」よりも大きな値に設定されていることにより、Up指示と判定する範囲がDown指示と判定する範囲よりも大きく設定されていることとなる。この結果、受信振幅が小さくなっている基地局群から送られてくる送信電力制御情報に関しては、Up指示と判定される確率が高い。さらに閾値は、最大受信強度値が大きいほど大きな値に設定される。このため、受信振幅が小さくなっている基地局群から送られてくる送信電力制御情報に関してUp指示と判定される確率は、最大受信強度値が大きいほどに高まる。
【0041】
つまり、硬判定部96−1,96−2,96−3では、受信強度値がある程度低い基地局群からの送信電力制御情報は、Down指示と同じ極性の振幅を持っていたとしてもUp指示と見なすこととなる。
【0042】
さて増減判定部97では、硬判定部96−1,96−2,96−3での判定結果に基づき、図4に示すようなアルゴリズムで送信電力の増減を決定する。図4(a)は2つの基地局群とリンクを張っている場合のアルゴリズムを示し、図4(b)は3つの基地局群とリンクを張っている場合のアルゴリズムを示す。
【0043】
図4から分かるように増減判定部97は、リンクを張っている基地局群の全てについて送信電力制御情報がUp指示であると判定されている場合に限って送信電力の増加を決定する。増減判定部97は、リンクを張っている基地局群のうちの1つについてでも送信電力制御情報がDown指示であると判定されている場合には、送信電力の減少を決定する。
【0044】
このため、上述のように受信振幅が小さくなっている基地局群から送られてくる送信電力制御情報をUp指示と見なしていても、その他の基地局群から送られてくるより大きな受信振幅の送信電力制御情報に関する判定結果次第で送信電力の増減が決められるのである。つまり本実施形態では、受信振幅が小さくなっている基地局群から送られてくる送信電力制御情報は無視されていることと等価となる。
【0045】
かくして本実施形態によれば、最大の受信強度値に対してある程度小さな受信強度値である送信電力制御情報に拘らず、受信強度値の大きな、すなわち受信品質の良い送信電力制御情報を主として用いて送信電力の増減の判定を行う。このため、劣悪な受信品質の送信電力制御情報の悪影響を排除し、精度の良い送信電力制御を実現できる。また、最大受信強度値に応じて閾値を動的に決定しているので、時々刻々変わる伝送路状況を考慮して送信電力制御情報の取捨選択を適正に行うことが可能であり、精度の良い送信電力制御が行うことができる。
【0046】
また本実施形態によれば、閾値決定のために用いる受信強度値を、IIRフィルタ92−1,92−2,92−3により得た平均的な値としているので、受信品質の急峻な変化に影響されることなく安定して閾値を決定することが可能である。
【0047】
また本実施形態によれば、IIRフィルタ92−1,92−2,92−3を用いているので、FIR(Finite Impulse Response)フィルタなどを用いる場合に比べて回路規模の縮小を図ることが可能である。
【0048】
また本実施形態によれば、Up指示と見なす送信電力制御情報の受信振幅の範囲を閾値を変化させることにより変更するようにしているので、送信電力制御情報がUp指示およびDown指示のいずれであるかの判定は従来通りに硬判定による高速な判定を行うことが可能である。
【0049】
なお本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、閾値の決定に用いる受信強度値は、例えば最大受信強度値よりも若干小さな受信強度値などのようにそのほかの受信強度値も踏まえて相対的に大きな受信強度値であれば適用が可能である。
【0050】
また、Down指示の信号振幅の極性が正であるならば、係数を負の値にすることで対応できる。あるいは、絶対値算出部91−1,91−2,91−3で算出した値を全て負の値に変換し、それらの値のうちで相対的に小さな値を選出することでも対応できる。
【0051】
また、閾値は変更せずに、受信電力値が相対的に小さい基地局群からの指示を無条件にUp指示と判定することとしても良い。
【0052】
また、係数となり得る数値の範囲は、移動通信システムでの様々な条件などに応じて変化するので、そのような条件などを考慮して適切に設定するべきである。
【0053】
また、受信強度値の平均的な値の算出は、FIRフィルタなどのような他のタイプのフィルタを用いて行うことも可能であるし、ソフトウェア演算などような別の手法により行うようにしても良い。
【0054】
また、受信強度に関する統計量として受信振幅の大きさを示す受信強度値の平均的な値を用いているが、上記受信強度値の分布の中央値や最頻値などのような値を適用することも可能である。
【0055】
また、2つのみの基地局群、あるいは4つ以上の基地局群と同時にリンクを張る構成の移動通信端末においても本発明の適用が可能である。
【0056】
このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の基地局群から送信された信号の受信強度に関する所定の統計量をそれぞれ測定し、この測定された統計量が所定の閾値よりも小さい基地局群から送信される送信電力制御情報は送信電力の増加を指示するものと見なしつつ到来する送信電力制御情報に基づいて送信電力を増加させるか、あるいは減少させるかを判定することとしたので、受信強度が小さい基地局群から送信される送信電力制御情報が送信電力の減少を指示するものと誤判定してしまうことによって送信電力を増加させるかあるいは減少させるかの判定が影響されることが防止される、この結果、送信電力制御の精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る移動通信端末のブロック図。
【図2】図1中の電力指示判定部のブロック図。
【図3】閾値の決定の具体例を説明する図。
【図4】送信電力の増減を決定するアルゴリズム。
【図5】送信電力制御情報に関する移動通信端末での復調信号の大きさとその出現頻度との分布を示す図。
【図6】送信電力の増減の判定に誤判定が生じる状況の一例を示す図。
【符号の説明】
1…アンテナ
2…デュプレクサ(DUP)
3…アナログ復調部
4−1,4−2…,4−n…フィンガ
5…RAKE合成部
6…セレクタ
7…ディジタル変調部
8…アナログ変調部
9…電力指示判定部
10…送信電力制御部
51−1,51−2,51−3,51−4…合成器
91−1,91−2,91−3…絶対値算出部
92−1,92−2,92−3…IIRフィルタ
93…最大値選出部
94…係数記憶部
95…乗算器
96−1,96−2,96−3…硬判定部
97…増減判定部

Claims (10)

  1. 少なくとも1つの基地局が属する基地局群毎に移動通信端末の個々の送信電力の増減を決定してそれを互いに異なる極性の信号レベルで表わした送信電力制御情報を前記基地局から各移動通信端末へ向けて送信する移動通信システムで用いられる移動通信端末に適用される電力指示判定装置において、
    複数の基地局群から送信された信号の受信強度に関する所定の統計量をそれぞれ測定する測定手段と、
    この測定手段により測定された統計量が所定の閾値よりも小さい基地局群から送信される送信電力制御情報は送信電力の増加を指示するものと見なしつつ到来する送信電力制御情報に基づいて送信電力を増加させるか、あるいは減少させるかを判定する指示判定手段とを具備した電力指示判定装置。
  2. 前記測定手段は、複数の基地局群から送信された信号の受信強度値の平均的な値を前記統計量として測定する請求項2に記載の電力指示判定装置。
  3. 前記測定手段は、前記平均的な値をIIR(Infinite Impulse Response)フィルタにより得る請求項2に記載の電力指示判定装置。
  4. 前記指示判定手段は、
    前記測定手段により測定された統計量のうちで相対的に大きな統計量を1つ選択する選択手段と、
    この選択手段により選択された統計量に基づいて閾値を決定する決定手段と、
    この決定手段により決定された閾値を用いて、前記複数の基地局群から送信される送信電力制御情報をそれぞれ硬判定する硬判定手段と、
    この硬判定手段による前記硬判定の結果に基づいて送信電力を増加させるか、あるいは減少させるかを判定する増減判定手段とを具備した請求項1に記載の電力指示判定装置。
  5. 決定手段は、前記選択手段により選択された統計量を表わす数および送信電力の減少を示す送信電力制御情報に割り当てられた極性からなる数値とゼロとの間に前記閾値を決定する請求項4に記載の電力指示判定装置。
  6. 前記選択手段は、前記測定手段により測定された統計量のうちで最大の統計量を選択する請求項4に記載の電力指示判定装置。
  7. 前記決定手段は、前記選択手段により選択された統計量に所定の係数を乗算して求まる値を前記閾値とする請求項4に記載の電力指示判定装置。
  8. 前記決定手段は、0よりも大きくかつ1未満である所定の数および送信電力の減少を示す送信電力制御情報に割り当てられた極性からなる数値を前記係数として用いることとした請求項7に記載の電力指示判定装置。
  9. 前記決定手段は、前記係数を変更することが可能である請求項7に記載の電力指示判定装置。
  10. 少なくとも1つの基地局が属する基地局群毎に移動通信端末の個々の送信電力の増減を決定してそれを示した送信電力制御情報を前記基地局から各移動通信端末へ向けて送信する移動通信システムで用いられる移動通信端末において、
    前記基地局に向けての無線送信をその送信電力を変化させつつ行うことが可能な送信手段と、
    複数の基地局群から送信された信号の受信強度に関する所定の統計量をそれぞれ測定する測定手段と、
    この測定手段により測定された統計量が所定の閾値よりも小さい基地局群から送信される送信電力制御情報は送信電力の増加を指示するものと見なしつつ到来する送信電力制御情報に基づいて送信電力を増加させるか、あるいは減少させるかを判定する指示判定手段と、
    この指示判定手段による判定結果に従って送信電力を増減させるように前記送信手段を制御する制御手段とを具備した移動通信端末。
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