JP2004087351A - 燃料電池−ガスタービン発電設備及び複合発電設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスタービン4を最大の膨張比で作動させる。
【解決手段】SOFC1に供給する空気を加熱する空気加熱器11で熱回収された排ガスがガスタービン4で膨張されて排熱回収ボイラ6に送られ、ガスタービン4の排ガスの保有熱を排熱回収ボイラ6で回収し、ガスタービン4を最大の膨張比で作動させることを可能にし、能力に見合った状態でガスタービン4を作動させて出力を高めて効率を向上させる。
【選択図】 図1
【解決手段】SOFC1に供給する空気を加熱する空気加熱器11で熱回収された排ガスがガスタービン4で膨張されて排熱回収ボイラ6に送られ、ガスタービン4の排ガスの保有熱を排熱回収ボイラ6で回収し、ガスタービン4を最大の膨張比で作動させることを可能にし、能力に見合った状態でガスタービン4を作動させて出力を高めて効率を向上させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池(固体電解質燃料電池)とガスタービンを組み合わせた燃料電池−ガスタービン発電設備及び燃料電池−ガスタービン発電設備と蒸気タービン設備を組み合わせた複合発電設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、空気と燃料とを電解質を介して電気電池反応させて発電を行う装置であり、高い発電効率で電気エネルギーを発生させることができる。この燃料電池から排出される排出ガスの温度は高く、排出ガスの熱エネルギーをガスタービン及び蒸気タービン等のボトミングサイクルにより回収して発電に利用することにより、システム損失を小さくすることができ、高い発電効率を得ることができる。
【0003】
特に、高温型燃料電池{運転温度が約1000℃の固体電解質燃料電池(SOFC)や運転温度が約650 ℃の溶融炭酸塩燃料電池(MCFC)}では排出ガスの温度が高いので、このような高温型燃料電池とガスタービンとを組み合わせたガスタービン発電設備では、高効率で発電を実施することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
燃料電池(例えば、SOFC)とガスタービンとを組み合わせたタービン発電設備では、圧縮機からの圧縮空気が反応用の空気として燃料電池に送られるが、圧縮空気の温度を燃料電池の運転温度に近づける(昇温させる)手段が種々考えられている。
【0005】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、燃料電池とガスタービンとを組み合わせたタービン発電設備において、圧縮空気の温度を燃料電池の運転温度に効率よく昇温させることができるガスタービン発電設備を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、圧縮空気の温度を燃料電池の運転温度に効率よく昇温させることができるガスタービン発電設備と蒸気タービン設備を組み合わせた複合発電設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の燃料電池−ガスタービン発電設備は、空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された圧縮空気が加熱される熱交換手段と、熱交換手段で加熱された圧縮空気が供給され供給された圧縮空気中の酸素と燃料とを電解質を介して電池反応させて発電する燃料電池と、燃料電池からの排空気及び排ガスが混合されて燃焼され燃焼ガスを熱交換手段での圧縮空気の加熱媒体とする混合手段と、熱交換手段で熱交換された燃焼ガスが膨張されるガスタービンとを備えたことを特徴とする。
【0008】
そして、請求項1に記載のガスタービン発電設備において、
燃料電池は固体電解質燃料電池であり、
固体電解質燃料電池は、
容器上部の内部に設けられる燃料室と、
燃料室の下部に設けられ燃料室管板により仕切られる排ガス室と、
排ガス室の下部に設けられ排ガス室管板により仕切られる電池室と、
電池室の下部に排空気室管板により仕切られて設けられる排空気室と、
排空気室の下部に設けられ空気室管板により仕切られる空気室と、
両端が開放され上端部が燃料室に開口して配されると共に下部が電池室に配される燃料内管と、
下端が閉じられると共に上端が開放されて燃料内管の外側に配され下端部が燃料内管の開口を覆うと共に上端部が排ガス室に開口して配される多孔質状の燃料外管と、
排空気室管板に設けられる多数の排空気排出孔と、
両端が開放され上端部が電池室の上方に配され下端部が空気室に開口する空気加熱管と、
燃料外管の外周に配される電池とを備え
燃料室に燃料が供給されることにより燃料内管を通って下端部から燃料外管に燃料が送られると共に空気室に空気が供給されることにより空気加熱管を流通して電池室に空気が送られ、
多孔質状の燃料外管の壁部を通過した燃料と空気中の酸素とが電解質を介して電池反応されて発電され、
燃料外管内の未燃燃料を含む排ガスが燃料外管を流通して排ガス室に送られると共に電池室の排空気が排空気排出孔を通過して排空気室に送られ、
空気加熱管を流通する空気が発電の反応熱により加熱される
ことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
固体電解質燃料電池は、
排空気室から排出される排空気の一部を空気室に再循環させる再循環系を備え、空気室に供給される空気に排空気を混入して空気の温度を高めることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2もしくは請求項3に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
固体電解質燃料電池は、
燃料外管の外壁には燃料極及び電解質及び空気極が設けられ、
燃料極が燃料を改質する改質触媒となり、
燃料改質反応による吸熱により発電の反応熱の一部を回収すると共に発電の反応熱の残りで空気加熱管を流通する空気を加熱して発電の反応熱を全て回収除去することを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するための本発明の複合発電設備は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備と、燃料電池−ガスタービン発電設備のガスタービンの排気ガスの熱回収を行って蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、蒸気タービンの排気を復水する復水手段と、復水手段からの復水を排熱回収ボイラに給水する給水手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1には本発明の一実施形態例に係る燃料電池−ガスタービン発電設備を備えた複合発電設備の概略系統を示してある。
【0013】
図に示すように、燃料電池−ガスタービン発電設備は、燃料電池としての固体電解質燃料電池(SOFC)1とガスタービン2とで構成されている。ガスタービン2は圧縮機3及びタービン4及び発電機5で構成され、タービン4の排ガスは排熱回収ボイラ6で熱回収されて煙突21から大気に放出される。SOFC1は、空気(酸素)と燃料fとを電解質を介して電池反応させて発電するものである。
【0014】
尚、図中の符号で20はSOFC1で得られた直流の電力を交流に変換する直交変換器である。
【0015】
排熱回収ボイラ6では排ガスの排熱により蒸気を発生し、発生した蒸気は蒸気タービン7に送られて蒸気タービン7で動力が回収される。蒸気タービン7の排気蒸気は復水手段としての復水器8で復水され、復水は給水手段としての給水ポンプ9により排熱回収ボイラ6に給水される(複合発電設備)。
【0016】
SOFC1へ供給される空気は、圧縮機3で圧縮された圧縮空気が送られる。圧縮機3で圧縮された圧縮空気は熱交換手段としての空気加熱器11に送られ、空気加熱器11で加熱された空気が空気供給管12からSOFC1に供給される。燃料fは脱硫装置13で硫黄分が除去された後、燃料供給管14から通常運転時はSOFC1に供給される。
【0017】
SOFC1の未反応分を含有する排ガスは、排ガス排出管15を経て混合手段としての排ガス排空気混合器16に供給される。また、SOFC1の未反応酸素を含有する排空気は、空気排出管17を経て排ガス排空気混合器16に供給される。排ガス排空気混合器16では、未反応分を含有する排ガスと未反応酸素を含有する排空気とが混合され、未反応燃料が燃焼する。
【0018】
未反応燃料の燃焼により高温になった燃焼ガス(排ガス)は空気加熱器11に導入され、空気加熱器11でSOFC1へ供給される圧縮空気と熱交換される。排ガスの保有熱により空気加熱器11の出口における供給空気を必要温度に加熱してSOFC1に供給する。空気加熱器11で熱交換された排ガスはタービン4に供給されて膨張される。
【0019】
空気供給管12には起動時に低温空気を加熱する起動用燃焼器18が設置され、起動用燃焼器18には燃料分岐路22から燃料が投入される。尚、図中23は起動時に燃料分岐路22を開く制御弁である。起動時は制御弁23を開いて燃料分岐路22から起動用燃焼器18に燃料が供給される。
【0020】
排ガス排空気混合器16には燃料分岐路24が接続され、排熱回収ボイラ6の発生蒸気または温水の増量に応じ、制御弁25の開閉制御により必要な燃料が投入される。
【0021】
上記構成のガスタービン発電設備を備えた複合発電設備では、燃料供給管14から燃料fがSOFC1に供給されると共に、圧縮機3で圧縮されて空気加熱器11で所定温度に加熱された空気が空気供給管12からSOFC1に供給される。SOFC1では空気中の酸素及び燃料fの電池反応により発電が行われる。
【0022】
未反応分を含有する排ガスは、排ガス排出管15を経て混合手段としての排ガス排空気混合器16に供給され、未反応酸素を含有する排空気は、空気排出管17を経て排ガス排空気混合器16に供給される。排ガス排空気混合器16では、未反応分を含有する排ガスと未反応酸素を含有する排空気とが混合され、未反応燃料が燃焼して高温の燃焼ガスが生成される。
【0023】
生成された燃焼ガス(排ガス)によりタービン4が作動し、タービン4の排ガスが排熱回収ボイラ6で熱回収されて蒸気が発生される。発生した蒸気は蒸気タービン7に送られて動力が回収され、蒸気タービン7の排気蒸気は復水器8で復水されて給水ポンプ9により排熱回収ボイラ6に給水される。
【0024】
上記構成の燃料電池−ガスタービン発電設備では、空気加熱器11で熱回収された排ガスがガスタービン4で膨張されて排熱回収ボイラ6に送られるので、ガスタービン4の排ガスの保有熱を排熱回収ボイラ6で回収することができる。このため、ガスタービン4を最大の膨張比で作動させることが可能になり、能力に見合った状態でガスタービン4を作動させて出力を高めて効率を向上させることができる。
【0025】
因みに、ガスタービン4で膨張された排ガスによりSOFC1に供給される空気の加熱を行う等によりガスタービン4の排ガスを別途熱回収する構成とした場合、ガスタービン4の排ガスの温度を加熱のために高く維持させる必要があり、最大の膨張比に対して余力がある状態で作動させることになる。このため、ガスタービン4の能力に対して膨張比を抑制した状態で使用するか、膨張比の小さなガスタービンを適用せざるを得ないことになる。
【0026】
図2乃至図4に基づいて上述した複合発電設備のガスタービン設備に適用されるSOFC1の詳細な構成を説明する。図2には複合発電設備のガスタービン設備に適用されるSOFC1の概略構成を表す斜視状況、図3には複合発電設備のガスタービン設備に適用されるSOFC1の概略断面、図4には電池管の詳細を表す断面を示してある。
【0027】
図2、図3に示すように、SOFC31は高温{電解質がYSZ(Yttria Stabilized Zirconia)の場合は900〜1000℃}で作動する燃料電池であり、断熱・保温材で内貼りされた容器(ケーシング)32に収納される。ケーシング32の内部は、上部より、燃料室管板33、排ガス室管板34、排空気室管板35及び空気室管板36で仕切られ、燃料室37、排ガス室38、電池室39、排空気室40及び空気室41が形成されている。排空気室管板35には電池室39と排空気室40とを連通する多数の排空気排出孔35aが設けられている。
【0028】
電池室39の内部には電池管42が多数配設され、電池管42は燃料外管43と燃料内管44の2重管構造で構成されている。2重管構造の電池管12の内管14及び外管13はそれぞれ燃料室管板33及び排ガス室管板34で支持されている。
【0029】
燃料内管44は両端部が開放状態にされ、燃料外管13は下端部が閉じられて上端部のみが開放状態にされている。燃料内管14は両端が開放され上端部が燃料室37に開口して配されると共に下端部が電池室39に配されている。燃料外管13は燃料内管14の外側に配置され、下端部が燃料内管14の開口を覆い上端部が排ガス室38に開口している。燃料外管13は多孔質状の材料で形成されている。
【0030】
電池室39の内部には両端が開口状態とされた空気加熱管45が多数配設され、空気加熱管45は排ガス室38、排空気室管板35及び空気室管板36を貫通して下端が空気室41に開口した状態で空気室管板36に支持されている。空気加熱管45の入口部にはそれぞれ絞り46が設けられ、空気室41からそれぞれの空気加熱管45に供給される空気の圧力が均一に維持されるようになっている。
【0031】
尚、均一維持機構としては、空気室41の流路面積を変化させてそれぞれの空気加熱管45に供給される空気の圧力を均一に維持する機構を採用することも可能である。
【0032】
燃料室37には燃料供給管14が接続され、排ガス室38には排ガス排出管15が接続されている。また、排空気室40には空気排出管17が接続され、空気室41には空気供給管12が接続されている。
【0033】
図3に示すように、空気排出管17と空気供給管12との間には反応を終えた高温の排空気の一部を再循環させる再循環管51が設けられ、高温の排空気の一部が空気室41(空気加熱管45の入口側)に混入されて空気加熱管45に供給される空気の温度が高められる。
【0034】
再循環管51の合流部位における空気供給管12には空気供給管12内の圧力を高くするエジェクター52が設けられ、エジェクター52により空気排出管17と空気供給管12に圧力差が形成される。エジェクター52により形成される圧力差により空気排出管17の排空気の一部が再循環管51に導かれて空気供給管12に送られる。
【0035】
尚、エジェクター52に代えて空気供給管12に昇圧通風機等を設けることも可能である。
【0036】
図1、図2に示すように、電池管42の燃料外管43の表面には燃料極、電解質、空気極を備えた電池53が形成されている。そして、燃料極が燃料を改質する触媒となっており、電池管42に送られた燃料が内部改質(吸熱反応)されるようになっている。
【0037】
即ち、図4に示すように、電池管42の燃料外管43の表面には燃料極55、電解質56及び空気極57を備えた電池53が形成されている。燃料極55は、例えば、ニッケルサーメットで構成され、燃料極55自身が燃料を改質する触媒となっている。メタン等の燃料は多孔質状の燃料外管43を通過して燃料極55で改質されて水素が使用可能となる。空気中の酸素は電子を受けて酸素イオンとなり、電解質56を燃料側に移動し、燃料極55で電子を放出してH2 O及びCOとなり、発電が行われる。
【0038】
尚、図4に点線で示したように、電池管42の燃料内管44の外側表面に改質用の触媒59を設け、改質を促進することも可能である。
【0039】
燃料供給管14から燃料室37に供給された燃料は燃料室37から電池管42の燃料内管44に送られ、燃料内管44の下端部で反転し燃料内管44と燃料外管43の間のアンニュラー部を上昇して排ガス室38に送られる。燃料が燃料内管44を下降する過程で電池反応による反応熱を吸収し、アンニュラー部の入口では電池反応に必要な温度に上昇すると共に一部改質が行われ電池反応熱を吸収する。アンニュラー部では改質反応と電池反応が行われる。
【0040】
空気供給管12から空気室41に供給された空気は空気加熱管45に送られて空気加熱管45内を上昇する。空気供給管12には空気排出管17から分岐した排空気の一部が再循環管51を経由して混入され、空気室41の空気を昇温させる。空気は空気加熱管45内を上昇する過程で電池反応熱を吸収し電池反応に必要な温度に加熱されて電池室39に放出される。
【0041】
放出された空気は、電池反応を行いながら電池室39を下降し、排空気室管板35の空気加熱管45の貫通部周囲の間隙及び排空気排出孔35aを通って排空気室40に送られる。
【0042】
上記構成のSOFC1は、2重管構造の電池管42を燃料が流れるようになっており、燃料内管44を下降する過程で反応熱を吸熱し(加熱され)、アンニュラー部を上昇する過程では改質反応により吸熱する構造となっている。また、空気は空気加熱管45を上昇する過程で反応熱を吸熱する機能を有する構造となっている。このため、燃料は最大の内部吸熱機能を有する構造である。
【0043】
上述したSOFC1では、空気および燃料は必要な内部吸熱機能を有するので、空気室41に供給する空気温度及び燃料室37に供給する燃料温度をその分低下することができ、供給空気量を減少することができる。しかも、空気加熱管45から電池室39に放出される空気は適正温度レベルである。
【0044】
また、空気排出管17から分岐した排空気の一部を再循環管51を経由して空気供給管12に混入しているので、供給空気の電池室39の入口温度が上昇し、電池室39内の温度分布をより均一化することができる。
【0045】
尚、再循環管51及びエジェクター52を省略して排空気の一部を空気供給管12に混入しない構造とすることも可能である。排空気の一部を混入しない場合であっても、供給される空気は空気加熱管45を通過する過程で反応熱を吸熱して温度を高めることができる。
【0046】
また、空気加熱管45を省略して排空気の一部を空気供給管12に混入することだけで空気の温度を高める構造とすることも可能である。この場合、電池室39の簡素化を図ることができる。
【0047】
また、上述したSOFC1では、電池管42に燃料を通し電池室39に空気を供給する構成としたが、電池管42に空気を通し電池室39に燃料を供給する構成とすることも可能である。この場合、空気加熱管45は反応熱を吸熱できる適宜部位に設けられる。
【0048】
上述した本実施形態例のSOFC1は、SOFC1の内部空気加熱手段(空気加熱管45)で余剰の電池反応熱を吸収して空気加熱を行うので、SOFC1の入口空気温度を下げることができる。このため、供給空気量を減少することができる。空気加熱管45を適正に分布させることにより、熱吸収の均等化が得られると共に、空気加熱管45の数の適正化により電池室39に放出される空気の温度は、電池反応に適正なレベルの温度が得られる。
【0049】
このように、内部空気加熱方式により反応余剰熱を吸収して空気を加熱するので、SOFC1への供給空気の温度を低下させることが可能になり、SOFC1の冷却(反応熱除去)の観点から必要とする空気量を低減することにより、電池内部温度を制御し排空気および排ガスの保有熱を減少し排ガス損失を減少することができる。
【0050】
また、排空気の再循環により、SOFC1の入口空気温度を上げることができるので、電池室39の内部の温度をより均一化することができる。特に、電池室39に空気加熱管45を設置しない場合において、電池室39の入口空気を適正温度レベルに上げることができる。
【0051】
また、電池管42を二重管として燃料内管44に燃料加熱機能を持たせたことにより、燃料加熱器を経ない低温の燃料を供給しても、電池反応熱を吸熱して電池反応部(燃料内管44の下端部)に燃料が到達する前に電池反応に適正な温度レベルに昇温させることができる。
【0052】
従って電池性能の低下を伴うことなく反応熱の吸熱除去(温度制御)が可能になり、反応熱排出のための空気量増加が減少し効率低下を避けることができる。
【0053】
また、燃料極55に改質機能を有する触媒材料を使用したので、燃料極55で改質機能を持たせることができる。また、例えば、燃料内管44の外面に改質触媒機能を有する材料(触媒59)を塗布または混合することにより、内部改質機能を向上させることができ、改質し難い広範な燃料に対しても内部改質が可能となる。
【0054】
上述したように、SOFC1は、入口の空気温度を下げることができるので、図1に示した空気加熱器11における入口側と出口側の燃焼ガスの温度差を少なくしてガスタービン4に供給する排ガスの温度を高くすることができる。このため、高温の排ガスをガスタービン4に供給して出力を向上させることが可能になる。
【0055】
また、SOFC1は、必要とする空気量を低減することができるので、圧縮空気が送られる図1に示した空気加熱器11を少ない容量とすることができる。このため、空気加熱器11を小型化してコスト低減を図ることが可能になる。
【0056】
従って、SOFC1を適用することにより、ガスタービン2の機能を最大限に活用した燃料電池−ガスタービン発電設備及び複合発電設備とすることが可能になる。
【0057】
【発明の効果】
本発明の燃料電池−ガスタービン発電設備は、空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された圧縮空気が加熱される熱交換手段と、熱交換手段で加熱された圧縮空気が供給され供給された圧縮空気中の酸素と燃料とを電解質を介して電池反応させて発電する燃料電池と、燃料電池からの排空気及び排ガスが混合されて燃焼され燃焼ガスを熱交換手段での圧縮空気の加熱媒体とする混合手段と、熱交換手段で熱交換された燃焼ガスが膨張されるガスタービンとを備えたので、熱交換手段で熱回収された排ガスがガスタービンで膨張されて排熱回収ボイラに送られ、ガスタービンの排ガスの保有熱を排熱回収ボイラで回収することができる。
【0058】
この結果、ガスタービンを最大の膨張比で作動させることが可能になり、能力に見合った状態でガスタービンを作動させて出力を高めて効率を向上させることができる。
【0059】
そして、請求項1に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
燃料電池は固体電解質燃料電池であり、
固体電解質燃料電池は、
容器上部の内部に設けられる燃料室と、
燃料室の下部に設けられ燃料室管板により仕切られる排ガス室と、
排ガス室の下部に設けられ排ガス室管板により仕切られる電池室と、
電池室の下部に排空気室管板により仕切られて設けられる排空気室と、
排空気室の下部に設けられ空気室管板により仕切られる空気室と、
両端が開放され上端部が燃料室に開口して配されると共に下部が電池室に配される燃料内管と、
下端が閉じられると共に上端が開放されて燃料内管の外側に配され下端部が燃料内管の開口を覆うと共に上端部が排ガス室に開口して配される多孔質状の燃料外管と、
排空気室管板に設けられる多数の排空気排出孔と、
両端が開放され上端部が電池室の上方に配され下端部が空気室に開口する空気加熱管と、
燃料外管の外周に配される電池とを備え
燃料室に燃料が供給されることにより燃料内管を通って下端部から燃料外管に燃料が送られると共に空気室に空気が供給されることにより空気加熱管を流通して電池室に空気が送られ、
多孔質状の燃料外管の壁部を通過した燃料と空気中の酸素とが電解質を介して電池反応されて発電され、
燃料外管内の未燃燃料を含む排ガスが燃料外管を流通して排ガス室に送られると共に電池室の排空気が排空気排出孔を通過して排空気室に送られ、
空気加熱管を流通する空気が発電の反応熱により加熱されるので、
入口の空気温度を下げることができると共に、必要とする空気量を低減することができるので、熱交換手段における入口側と出口側の燃焼ガスの温度差を少なくしてガスタービンに供給する排ガスの温度を高くすることができ、圧縮空気が送られる熱交換手段を少ない容量とすることができる。
【0060】
このため、高温の排ガスをガスタービンに供給して出力を向上させることが可能になると共に、熱交換手段を小型化してコスト低減を図ることが可能になる。
【0061】
従って、燃料電池とガスタービンとを組み合わせた燃料電池−ガスタービン発電設備において、圧縮空気の温度を燃料電池の運転温度に効率よく昇温させることができるガスタービン発電設備となる。
【0062】
また、請求項2に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
固体電解質燃料電池は、
排空気室から排出される排空気の一部を空気室に再循環させる再循環系を備え、空気室に供給される空気に排空気を混入して空気の温度を高めるようにしたので、
排空気の再循環により、入口の空気温度を上げることができ、電池室の内部の温度をより均一化することができる固体電解質燃料電池を備えたガスタービン設備となる。
【0063】
また、請求項2もしくは請求項3に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
固体電解質燃料電池は、
燃料外管の外壁には燃料極及び電解質及び空気極が設けられ、
燃料極が燃料を改質する改質触媒となり、
燃料改質反応による吸熱により発電の反応熱の一部を回収すると共に発電の反応熱の残りで空気加熱管を流通する空気を加熱して発電の反応熱を全て回収除去するようにしたので、
燃料加熱器を経ない低温の燃料を供給しても、電池反応熱を吸熱して電池反応部に燃料が到達する前に電池反応に適正な温度レベルに昇温させることができ、電池性能の低下を伴うことなく反応熱の吸熱除去(温度制御)が可能になり、反応熱排出のための空気量増加が減少し効率低下を避けることができる固体電解質燃料電池を備えた燃料電池−ガスタービン発電設備となる。
【0064】
本発明の複合発電設備は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備と、燃料電池−ガスタービン発電設備のガスタービンの排気ガスの熱回収を行って蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、蒸気タービンの排気を復水する復水手段と、復水手段からの復水を排熱回収ボイラに給水する給水手段とを備えたので、
ガスタービンを最大の膨張比で作動させることが可能になり、能力に見合った状態でガスタービンを作動させて出力を高めて効率を向上させることができる燃料電池−ガスタービン発電設備を備えた複合発電設備となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係る燃料電池−ガスタービン発電設備を備えた複合発電設備の概略系統図。
【図2】複合発電設備の燃料電池−ガスタービン発電設備に適用されるSOFC1の概略構成を表す斜視図。
【図3】複合発電設備の燃料電池−ガスタービン発電設備に適用されるSOFC1の概略断面図。
【図4】電池管の詳細を表す断面図。
【符号の説明】
1 固体電解質燃料電池(SOFC)
2 ガスタービン
3 圧縮機
4 タービン
5 発電機
6 排熱回収ボイラ
7 蒸気タービン
8 復水器
9 給水ポンプ
11 空気加熱器
12 空気供給管
13 脱硫装置
14 燃料供給管
15 排ガス排出管
16 排ガス排空気混合器
17 空気排出管
18 起動用燃焼器
20 直交変換器
21 煙突
22,24 燃料分岐路
23,25 制御弁
32 容器(ケーシング)
33 燃料室管板
34 排ガス室管板
35 排空気室管板
35a 排空気排出孔
36 空気室管板
37 燃料室
38 排ガス室
39 電池室
40 排空気室
41 空気室
42 電池管
43 燃料外管
44 燃料内管
45 空気加熱管
46 絞り
51 再循環管
52 エジェクター
53 電池
55 燃料極
56 電解質
57 空気極
59 触媒
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池(固体電解質燃料電池)とガスタービンを組み合わせた燃料電池−ガスタービン発電設備及び燃料電池−ガスタービン発電設備と蒸気タービン設備を組み合わせた複合発電設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、空気と燃料とを電解質を介して電気電池反応させて発電を行う装置であり、高い発電効率で電気エネルギーを発生させることができる。この燃料電池から排出される排出ガスの温度は高く、排出ガスの熱エネルギーをガスタービン及び蒸気タービン等のボトミングサイクルにより回収して発電に利用することにより、システム損失を小さくすることができ、高い発電効率を得ることができる。
【0003】
特に、高温型燃料電池{運転温度が約1000℃の固体電解質燃料電池(SOFC)や運転温度が約650 ℃の溶融炭酸塩燃料電池(MCFC)}では排出ガスの温度が高いので、このような高温型燃料電池とガスタービンとを組み合わせたガスタービン発電設備では、高効率で発電を実施することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
燃料電池(例えば、SOFC)とガスタービンとを組み合わせたタービン発電設備では、圧縮機からの圧縮空気が反応用の空気として燃料電池に送られるが、圧縮空気の温度を燃料電池の運転温度に近づける(昇温させる)手段が種々考えられている。
【0005】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、燃料電池とガスタービンとを組み合わせたタービン発電設備において、圧縮空気の温度を燃料電池の運転温度に効率よく昇温させることができるガスタービン発電設備を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、圧縮空気の温度を燃料電池の運転温度に効率よく昇温させることができるガスタービン発電設備と蒸気タービン設備を組み合わせた複合発電設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の燃料電池−ガスタービン発電設備は、空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された圧縮空気が加熱される熱交換手段と、熱交換手段で加熱された圧縮空気が供給され供給された圧縮空気中の酸素と燃料とを電解質を介して電池反応させて発電する燃料電池と、燃料電池からの排空気及び排ガスが混合されて燃焼され燃焼ガスを熱交換手段での圧縮空気の加熱媒体とする混合手段と、熱交換手段で熱交換された燃焼ガスが膨張されるガスタービンとを備えたことを特徴とする。
【0008】
そして、請求項1に記載のガスタービン発電設備において、
燃料電池は固体電解質燃料電池であり、
固体電解質燃料電池は、
容器上部の内部に設けられる燃料室と、
燃料室の下部に設けられ燃料室管板により仕切られる排ガス室と、
排ガス室の下部に設けられ排ガス室管板により仕切られる電池室と、
電池室の下部に排空気室管板により仕切られて設けられる排空気室と、
排空気室の下部に設けられ空気室管板により仕切られる空気室と、
両端が開放され上端部が燃料室に開口して配されると共に下部が電池室に配される燃料内管と、
下端が閉じられると共に上端が開放されて燃料内管の外側に配され下端部が燃料内管の開口を覆うと共に上端部が排ガス室に開口して配される多孔質状の燃料外管と、
排空気室管板に設けられる多数の排空気排出孔と、
両端が開放され上端部が電池室の上方に配され下端部が空気室に開口する空気加熱管と、
燃料外管の外周に配される電池とを備え
燃料室に燃料が供給されることにより燃料内管を通って下端部から燃料外管に燃料が送られると共に空気室に空気が供給されることにより空気加熱管を流通して電池室に空気が送られ、
多孔質状の燃料外管の壁部を通過した燃料と空気中の酸素とが電解質を介して電池反応されて発電され、
燃料外管内の未燃燃料を含む排ガスが燃料外管を流通して排ガス室に送られると共に電池室の排空気が排空気排出孔を通過して排空気室に送られ、
空気加熱管を流通する空気が発電の反応熱により加熱される
ことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
固体電解質燃料電池は、
排空気室から排出される排空気の一部を空気室に再循環させる再循環系を備え、空気室に供給される空気に排空気を混入して空気の温度を高めることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2もしくは請求項3に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
固体電解質燃料電池は、
燃料外管の外壁には燃料極及び電解質及び空気極が設けられ、
燃料極が燃料を改質する改質触媒となり、
燃料改質反応による吸熱により発電の反応熱の一部を回収すると共に発電の反応熱の残りで空気加熱管を流通する空気を加熱して発電の反応熱を全て回収除去することを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するための本発明の複合発電設備は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備と、燃料電池−ガスタービン発電設備のガスタービンの排気ガスの熱回収を行って蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、蒸気タービンの排気を復水する復水手段と、復水手段からの復水を排熱回収ボイラに給水する給水手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1には本発明の一実施形態例に係る燃料電池−ガスタービン発電設備を備えた複合発電設備の概略系統を示してある。
【0013】
図に示すように、燃料電池−ガスタービン発電設備は、燃料電池としての固体電解質燃料電池(SOFC)1とガスタービン2とで構成されている。ガスタービン2は圧縮機3及びタービン4及び発電機5で構成され、タービン4の排ガスは排熱回収ボイラ6で熱回収されて煙突21から大気に放出される。SOFC1は、空気(酸素)と燃料fとを電解質を介して電池反応させて発電するものである。
【0014】
尚、図中の符号で20はSOFC1で得られた直流の電力を交流に変換する直交変換器である。
【0015】
排熱回収ボイラ6では排ガスの排熱により蒸気を発生し、発生した蒸気は蒸気タービン7に送られて蒸気タービン7で動力が回収される。蒸気タービン7の排気蒸気は復水手段としての復水器8で復水され、復水は給水手段としての給水ポンプ9により排熱回収ボイラ6に給水される(複合発電設備)。
【0016】
SOFC1へ供給される空気は、圧縮機3で圧縮された圧縮空気が送られる。圧縮機3で圧縮された圧縮空気は熱交換手段としての空気加熱器11に送られ、空気加熱器11で加熱された空気が空気供給管12からSOFC1に供給される。燃料fは脱硫装置13で硫黄分が除去された後、燃料供給管14から通常運転時はSOFC1に供給される。
【0017】
SOFC1の未反応分を含有する排ガスは、排ガス排出管15を経て混合手段としての排ガス排空気混合器16に供給される。また、SOFC1の未反応酸素を含有する排空気は、空気排出管17を経て排ガス排空気混合器16に供給される。排ガス排空気混合器16では、未反応分を含有する排ガスと未反応酸素を含有する排空気とが混合され、未反応燃料が燃焼する。
【0018】
未反応燃料の燃焼により高温になった燃焼ガス(排ガス)は空気加熱器11に導入され、空気加熱器11でSOFC1へ供給される圧縮空気と熱交換される。排ガスの保有熱により空気加熱器11の出口における供給空気を必要温度に加熱してSOFC1に供給する。空気加熱器11で熱交換された排ガスはタービン4に供給されて膨張される。
【0019】
空気供給管12には起動時に低温空気を加熱する起動用燃焼器18が設置され、起動用燃焼器18には燃料分岐路22から燃料が投入される。尚、図中23は起動時に燃料分岐路22を開く制御弁である。起動時は制御弁23を開いて燃料分岐路22から起動用燃焼器18に燃料が供給される。
【0020】
排ガス排空気混合器16には燃料分岐路24が接続され、排熱回収ボイラ6の発生蒸気または温水の増量に応じ、制御弁25の開閉制御により必要な燃料が投入される。
【0021】
上記構成のガスタービン発電設備を備えた複合発電設備では、燃料供給管14から燃料fがSOFC1に供給されると共に、圧縮機3で圧縮されて空気加熱器11で所定温度に加熱された空気が空気供給管12からSOFC1に供給される。SOFC1では空気中の酸素及び燃料fの電池反応により発電が行われる。
【0022】
未反応分を含有する排ガスは、排ガス排出管15を経て混合手段としての排ガス排空気混合器16に供給され、未反応酸素を含有する排空気は、空気排出管17を経て排ガス排空気混合器16に供給される。排ガス排空気混合器16では、未反応分を含有する排ガスと未反応酸素を含有する排空気とが混合され、未反応燃料が燃焼して高温の燃焼ガスが生成される。
【0023】
生成された燃焼ガス(排ガス)によりタービン4が作動し、タービン4の排ガスが排熱回収ボイラ6で熱回収されて蒸気が発生される。発生した蒸気は蒸気タービン7に送られて動力が回収され、蒸気タービン7の排気蒸気は復水器8で復水されて給水ポンプ9により排熱回収ボイラ6に給水される。
【0024】
上記構成の燃料電池−ガスタービン発電設備では、空気加熱器11で熱回収された排ガスがガスタービン4で膨張されて排熱回収ボイラ6に送られるので、ガスタービン4の排ガスの保有熱を排熱回収ボイラ6で回収することができる。このため、ガスタービン4を最大の膨張比で作動させることが可能になり、能力に見合った状態でガスタービン4を作動させて出力を高めて効率を向上させることができる。
【0025】
因みに、ガスタービン4で膨張された排ガスによりSOFC1に供給される空気の加熱を行う等によりガスタービン4の排ガスを別途熱回収する構成とした場合、ガスタービン4の排ガスの温度を加熱のために高く維持させる必要があり、最大の膨張比に対して余力がある状態で作動させることになる。このため、ガスタービン4の能力に対して膨張比を抑制した状態で使用するか、膨張比の小さなガスタービンを適用せざるを得ないことになる。
【0026】
図2乃至図4に基づいて上述した複合発電設備のガスタービン設備に適用されるSOFC1の詳細な構成を説明する。図2には複合発電設備のガスタービン設備に適用されるSOFC1の概略構成を表す斜視状況、図3には複合発電設備のガスタービン設備に適用されるSOFC1の概略断面、図4には電池管の詳細を表す断面を示してある。
【0027】
図2、図3に示すように、SOFC31は高温{電解質がYSZ(Yttria Stabilized Zirconia)の場合は900〜1000℃}で作動する燃料電池であり、断熱・保温材で内貼りされた容器(ケーシング)32に収納される。ケーシング32の内部は、上部より、燃料室管板33、排ガス室管板34、排空気室管板35及び空気室管板36で仕切られ、燃料室37、排ガス室38、電池室39、排空気室40及び空気室41が形成されている。排空気室管板35には電池室39と排空気室40とを連通する多数の排空気排出孔35aが設けられている。
【0028】
電池室39の内部には電池管42が多数配設され、電池管42は燃料外管43と燃料内管44の2重管構造で構成されている。2重管構造の電池管12の内管14及び外管13はそれぞれ燃料室管板33及び排ガス室管板34で支持されている。
【0029】
燃料内管44は両端部が開放状態にされ、燃料外管13は下端部が閉じられて上端部のみが開放状態にされている。燃料内管14は両端が開放され上端部が燃料室37に開口して配されると共に下端部が電池室39に配されている。燃料外管13は燃料内管14の外側に配置され、下端部が燃料内管14の開口を覆い上端部が排ガス室38に開口している。燃料外管13は多孔質状の材料で形成されている。
【0030】
電池室39の内部には両端が開口状態とされた空気加熱管45が多数配設され、空気加熱管45は排ガス室38、排空気室管板35及び空気室管板36を貫通して下端が空気室41に開口した状態で空気室管板36に支持されている。空気加熱管45の入口部にはそれぞれ絞り46が設けられ、空気室41からそれぞれの空気加熱管45に供給される空気の圧力が均一に維持されるようになっている。
【0031】
尚、均一維持機構としては、空気室41の流路面積を変化させてそれぞれの空気加熱管45に供給される空気の圧力を均一に維持する機構を採用することも可能である。
【0032】
燃料室37には燃料供給管14が接続され、排ガス室38には排ガス排出管15が接続されている。また、排空気室40には空気排出管17が接続され、空気室41には空気供給管12が接続されている。
【0033】
図3に示すように、空気排出管17と空気供給管12との間には反応を終えた高温の排空気の一部を再循環させる再循環管51が設けられ、高温の排空気の一部が空気室41(空気加熱管45の入口側)に混入されて空気加熱管45に供給される空気の温度が高められる。
【0034】
再循環管51の合流部位における空気供給管12には空気供給管12内の圧力を高くするエジェクター52が設けられ、エジェクター52により空気排出管17と空気供給管12に圧力差が形成される。エジェクター52により形成される圧力差により空気排出管17の排空気の一部が再循環管51に導かれて空気供給管12に送られる。
【0035】
尚、エジェクター52に代えて空気供給管12に昇圧通風機等を設けることも可能である。
【0036】
図1、図2に示すように、電池管42の燃料外管43の表面には燃料極、電解質、空気極を備えた電池53が形成されている。そして、燃料極が燃料を改質する触媒となっており、電池管42に送られた燃料が内部改質(吸熱反応)されるようになっている。
【0037】
即ち、図4に示すように、電池管42の燃料外管43の表面には燃料極55、電解質56及び空気極57を備えた電池53が形成されている。燃料極55は、例えば、ニッケルサーメットで構成され、燃料極55自身が燃料を改質する触媒となっている。メタン等の燃料は多孔質状の燃料外管43を通過して燃料極55で改質されて水素が使用可能となる。空気中の酸素は電子を受けて酸素イオンとなり、電解質56を燃料側に移動し、燃料極55で電子を放出してH2 O及びCOとなり、発電が行われる。
【0038】
尚、図4に点線で示したように、電池管42の燃料内管44の外側表面に改質用の触媒59を設け、改質を促進することも可能である。
【0039】
燃料供給管14から燃料室37に供給された燃料は燃料室37から電池管42の燃料内管44に送られ、燃料内管44の下端部で反転し燃料内管44と燃料外管43の間のアンニュラー部を上昇して排ガス室38に送られる。燃料が燃料内管44を下降する過程で電池反応による反応熱を吸収し、アンニュラー部の入口では電池反応に必要な温度に上昇すると共に一部改質が行われ電池反応熱を吸収する。アンニュラー部では改質反応と電池反応が行われる。
【0040】
空気供給管12から空気室41に供給された空気は空気加熱管45に送られて空気加熱管45内を上昇する。空気供給管12には空気排出管17から分岐した排空気の一部が再循環管51を経由して混入され、空気室41の空気を昇温させる。空気は空気加熱管45内を上昇する過程で電池反応熱を吸収し電池反応に必要な温度に加熱されて電池室39に放出される。
【0041】
放出された空気は、電池反応を行いながら電池室39を下降し、排空気室管板35の空気加熱管45の貫通部周囲の間隙及び排空気排出孔35aを通って排空気室40に送られる。
【0042】
上記構成のSOFC1は、2重管構造の電池管42を燃料が流れるようになっており、燃料内管44を下降する過程で反応熱を吸熱し(加熱され)、アンニュラー部を上昇する過程では改質反応により吸熱する構造となっている。また、空気は空気加熱管45を上昇する過程で反応熱を吸熱する機能を有する構造となっている。このため、燃料は最大の内部吸熱機能を有する構造である。
【0043】
上述したSOFC1では、空気および燃料は必要な内部吸熱機能を有するので、空気室41に供給する空気温度及び燃料室37に供給する燃料温度をその分低下することができ、供給空気量を減少することができる。しかも、空気加熱管45から電池室39に放出される空気は適正温度レベルである。
【0044】
また、空気排出管17から分岐した排空気の一部を再循環管51を経由して空気供給管12に混入しているので、供給空気の電池室39の入口温度が上昇し、電池室39内の温度分布をより均一化することができる。
【0045】
尚、再循環管51及びエジェクター52を省略して排空気の一部を空気供給管12に混入しない構造とすることも可能である。排空気の一部を混入しない場合であっても、供給される空気は空気加熱管45を通過する過程で反応熱を吸熱して温度を高めることができる。
【0046】
また、空気加熱管45を省略して排空気の一部を空気供給管12に混入することだけで空気の温度を高める構造とすることも可能である。この場合、電池室39の簡素化を図ることができる。
【0047】
また、上述したSOFC1では、電池管42に燃料を通し電池室39に空気を供給する構成としたが、電池管42に空気を通し電池室39に燃料を供給する構成とすることも可能である。この場合、空気加熱管45は反応熱を吸熱できる適宜部位に設けられる。
【0048】
上述した本実施形態例のSOFC1は、SOFC1の内部空気加熱手段(空気加熱管45)で余剰の電池反応熱を吸収して空気加熱を行うので、SOFC1の入口空気温度を下げることができる。このため、供給空気量を減少することができる。空気加熱管45を適正に分布させることにより、熱吸収の均等化が得られると共に、空気加熱管45の数の適正化により電池室39に放出される空気の温度は、電池反応に適正なレベルの温度が得られる。
【0049】
このように、内部空気加熱方式により反応余剰熱を吸収して空気を加熱するので、SOFC1への供給空気の温度を低下させることが可能になり、SOFC1の冷却(反応熱除去)の観点から必要とする空気量を低減することにより、電池内部温度を制御し排空気および排ガスの保有熱を減少し排ガス損失を減少することができる。
【0050】
また、排空気の再循環により、SOFC1の入口空気温度を上げることができるので、電池室39の内部の温度をより均一化することができる。特に、電池室39に空気加熱管45を設置しない場合において、電池室39の入口空気を適正温度レベルに上げることができる。
【0051】
また、電池管42を二重管として燃料内管44に燃料加熱機能を持たせたことにより、燃料加熱器を経ない低温の燃料を供給しても、電池反応熱を吸熱して電池反応部(燃料内管44の下端部)に燃料が到達する前に電池反応に適正な温度レベルに昇温させることができる。
【0052】
従って電池性能の低下を伴うことなく反応熱の吸熱除去(温度制御)が可能になり、反応熱排出のための空気量増加が減少し効率低下を避けることができる。
【0053】
また、燃料極55に改質機能を有する触媒材料を使用したので、燃料極55で改質機能を持たせることができる。また、例えば、燃料内管44の外面に改質触媒機能を有する材料(触媒59)を塗布または混合することにより、内部改質機能を向上させることができ、改質し難い広範な燃料に対しても内部改質が可能となる。
【0054】
上述したように、SOFC1は、入口の空気温度を下げることができるので、図1に示した空気加熱器11における入口側と出口側の燃焼ガスの温度差を少なくしてガスタービン4に供給する排ガスの温度を高くすることができる。このため、高温の排ガスをガスタービン4に供給して出力を向上させることが可能になる。
【0055】
また、SOFC1は、必要とする空気量を低減することができるので、圧縮空気が送られる図1に示した空気加熱器11を少ない容量とすることができる。このため、空気加熱器11を小型化してコスト低減を図ることが可能になる。
【0056】
従って、SOFC1を適用することにより、ガスタービン2の機能を最大限に活用した燃料電池−ガスタービン発電設備及び複合発電設備とすることが可能になる。
【0057】
【発明の効果】
本発明の燃料電池−ガスタービン発電設備は、空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された圧縮空気が加熱される熱交換手段と、熱交換手段で加熱された圧縮空気が供給され供給された圧縮空気中の酸素と燃料とを電解質を介して電池反応させて発電する燃料電池と、燃料電池からの排空気及び排ガスが混合されて燃焼され燃焼ガスを熱交換手段での圧縮空気の加熱媒体とする混合手段と、熱交換手段で熱交換された燃焼ガスが膨張されるガスタービンとを備えたので、熱交換手段で熱回収された排ガスがガスタービンで膨張されて排熱回収ボイラに送られ、ガスタービンの排ガスの保有熱を排熱回収ボイラで回収することができる。
【0058】
この結果、ガスタービンを最大の膨張比で作動させることが可能になり、能力に見合った状態でガスタービンを作動させて出力を高めて効率を向上させることができる。
【0059】
そして、請求項1に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
燃料電池は固体電解質燃料電池であり、
固体電解質燃料電池は、
容器上部の内部に設けられる燃料室と、
燃料室の下部に設けられ燃料室管板により仕切られる排ガス室と、
排ガス室の下部に設けられ排ガス室管板により仕切られる電池室と、
電池室の下部に排空気室管板により仕切られて設けられる排空気室と、
排空気室の下部に設けられ空気室管板により仕切られる空気室と、
両端が開放され上端部が燃料室に開口して配されると共に下部が電池室に配される燃料内管と、
下端が閉じられると共に上端が開放されて燃料内管の外側に配され下端部が燃料内管の開口を覆うと共に上端部が排ガス室に開口して配される多孔質状の燃料外管と、
排空気室管板に設けられる多数の排空気排出孔と、
両端が開放され上端部が電池室の上方に配され下端部が空気室に開口する空気加熱管と、
燃料外管の外周に配される電池とを備え
燃料室に燃料が供給されることにより燃料内管を通って下端部から燃料外管に燃料が送られると共に空気室に空気が供給されることにより空気加熱管を流通して電池室に空気が送られ、
多孔質状の燃料外管の壁部を通過した燃料と空気中の酸素とが電解質を介して電池反応されて発電され、
燃料外管内の未燃燃料を含む排ガスが燃料外管を流通して排ガス室に送られると共に電池室の排空気が排空気排出孔を通過して排空気室に送られ、
空気加熱管を流通する空気が発電の反応熱により加熱されるので、
入口の空気温度を下げることができると共に、必要とする空気量を低減することができるので、熱交換手段における入口側と出口側の燃焼ガスの温度差を少なくしてガスタービンに供給する排ガスの温度を高くすることができ、圧縮空気が送られる熱交換手段を少ない容量とすることができる。
【0060】
このため、高温の排ガスをガスタービンに供給して出力を向上させることが可能になると共に、熱交換手段を小型化してコスト低減を図ることが可能になる。
【0061】
従って、燃料電池とガスタービンとを組み合わせた燃料電池−ガスタービン発電設備において、圧縮空気の温度を燃料電池の運転温度に効率よく昇温させることができるガスタービン発電設備となる。
【0062】
また、請求項2に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
固体電解質燃料電池は、
排空気室から排出される排空気の一部を空気室に再循環させる再循環系を備え、空気室に供給される空気に排空気を混入して空気の温度を高めるようにしたので、
排空気の再循環により、入口の空気温度を上げることができ、電池室の内部の温度をより均一化することができる固体電解質燃料電池を備えたガスタービン設備となる。
【0063】
また、請求項2もしくは請求項3に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
固体電解質燃料電池は、
燃料外管の外壁には燃料極及び電解質及び空気極が設けられ、
燃料極が燃料を改質する改質触媒となり、
燃料改質反応による吸熱により発電の反応熱の一部を回収すると共に発電の反応熱の残りで空気加熱管を流通する空気を加熱して発電の反応熱を全て回収除去するようにしたので、
燃料加熱器を経ない低温の燃料を供給しても、電池反応熱を吸熱して電池反応部に燃料が到達する前に電池反応に適正な温度レベルに昇温させることができ、電池性能の低下を伴うことなく反応熱の吸熱除去(温度制御)が可能になり、反応熱排出のための空気量増加が減少し効率低下を避けることができる固体電解質燃料電池を備えた燃料電池−ガスタービン発電設備となる。
【0064】
本発明の複合発電設備は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備と、燃料電池−ガスタービン発電設備のガスタービンの排気ガスの熱回収を行って蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、蒸気タービンの排気を復水する復水手段と、復水手段からの復水を排熱回収ボイラに給水する給水手段とを備えたので、
ガスタービンを最大の膨張比で作動させることが可能になり、能力に見合った状態でガスタービンを作動させて出力を高めて効率を向上させることができる燃料電池−ガスタービン発電設備を備えた複合発電設備となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係る燃料電池−ガスタービン発電設備を備えた複合発電設備の概略系統図。
【図2】複合発電設備の燃料電池−ガスタービン発電設備に適用されるSOFC1の概略構成を表す斜視図。
【図3】複合発電設備の燃料電池−ガスタービン発電設備に適用されるSOFC1の概略断面図。
【図4】電池管の詳細を表す断面図。
【符号の説明】
1 固体電解質燃料電池(SOFC)
2 ガスタービン
3 圧縮機
4 タービン
5 発電機
6 排熱回収ボイラ
7 蒸気タービン
8 復水器
9 給水ポンプ
11 空気加熱器
12 空気供給管
13 脱硫装置
14 燃料供給管
15 排ガス排出管
16 排ガス排空気混合器
17 空気排出管
18 起動用燃焼器
20 直交変換器
21 煙突
22,24 燃料分岐路
23,25 制御弁
32 容器(ケーシング)
33 燃料室管板
34 排ガス室管板
35 排空気室管板
35a 排空気排出孔
36 空気室管板
37 燃料室
38 排ガス室
39 電池室
40 排空気室
41 空気室
42 電池管
43 燃料外管
44 燃料内管
45 空気加熱管
46 絞り
51 再循環管
52 エジェクター
53 電池
55 燃料極
56 電解質
57 空気極
59 触媒
Claims (5)
- 空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された圧縮空気が加熱される熱交換手段と、熱交換手段で加熱された圧縮空気が供給され供給された圧縮空気中の酸素と燃料とを電解質を介して電池反応させて発電する燃料電池と、燃料電池からの排空気及び排ガスが混合されて燃焼され燃焼ガスを熱交換手段での圧縮空気の加熱媒体とする混合手段と、熱交換手段で熱交換された燃焼ガスが膨張されるガスタービンとを備えたことを特徴とする燃料電池−ガスタービン発電設備。
- 請求項1に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
燃料電池は固体電解質燃料電池であり、
固体電解質燃料電池は、
容器上部の内部に設けられる燃料室と、
燃料室の下部に設けられ燃料室管板により仕切られる排ガス室と、
排ガス室の下部に設けられ排ガス室管板により仕切られる電池室と、
電池室の下部に排空気室管板により仕切られて設けられる排空気室と、
排空気室の下部に設けられ空気室管板により仕切られる空気室と、
両端が開放され上端部が燃料室に開口して配されると共に下端部が電池室に配される燃料内管と、
下端が閉じられると共に上端が開放されて燃料内管の外側に配され下部が燃料内管の開口を覆うと共に上端部が排ガス室に開口して配される多孔質状の燃料外管と、
排空気室管板に設けられる多数の排空気排出孔と、
両端が開放され上端部が電池室の上方に配され下端部が空気室に開口する空気加熱管と、
燃料外管の外周に配される電池とを備え
燃料室に燃料が供給されることにより燃料内管を通って下端部から燃料外管に燃料が送られると共に空気室に空気が供給されることにより空気加熱管を流通して電池室に空気が送られ、
多孔質状の燃料外管の壁部を通過した燃料と空気中の酸素とが電解質を介して電池反応されて発電され、
燃料外管内の未燃燃料を含む排ガスが燃料外管を流通して排ガス室に送られると共に電池室の排空気が排空気排出孔を通過して排空気室に送られ、
空気加熱管を流通する空気が発電の反応熱により加熱される
ことを特徴とする
燃料電池−ガスタービン発電設備。 - 請求項2に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
固体電解質燃料電池は、
排空気室から排出される排空気の一部を空気室に再循環させる再循環系を備え、空気室に供給される空気に排空気を混入して空気の温度を高めることを特徴とする燃料電池−ガスタービン発電設備。 - 請求項2もしくは請求項3に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備において、
固体電解質燃料電池は、
燃料外管の外壁には電池が設けられ、
燃料極が燃料を改質する改質触媒となり、
燃料改質反応による吸熱により発電の反応熱の一部を回収すると共に発電の反応熱の残りで空気加熱管を流通する空気を加熱して発電の反応熱を全て回収除去することを特徴とする
燃料電池−ガスタービン発電設備。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池−ガスタービン発電設備と、燃料電池−ガスタービン発電設備のガスタービンの排気ガスの熱回収を行って蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、蒸気タービンの排気を復水する復水手段と、復水手段からの復水を排熱回収ボイラに給水する給水手段とを備えたことを特徴とする複合発電設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002248118A JP2004087351A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 燃料電池−ガスタービン発電設備及び複合発電設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002248118A JP2004087351A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 燃料電池−ガスタービン発電設備及び複合発電設備 |
Publications (1)
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---|---|
JP2004087351A true JP2004087351A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=32055573
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004087351A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005317232A (ja) * | 2004-04-27 | 2005-11-10 | Tokyo Gas Co Ltd | 発電装置 |
CN114132469A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-03-04 | 哈尔滨工程大学 | 一种联合布雷顿循环与sofc的新型混合动力装置 |
-
2002
- 2002-08-28 JP JP2002248118A patent/JP2004087351A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005317232A (ja) * | 2004-04-27 | 2005-11-10 | Tokyo Gas Co Ltd | 発電装置 |
CN114132469A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-03-04 | 哈尔滨工程大学 | 一种联合布雷顿循环与sofc的新型混合动力装置 |
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