JPWO2003038934A1 - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

本発明は、固体酸化物形燃料電池(22)と250℃以下で発電反応を行う第2の燃料電池(24)とを備えた燃料電池システムに関する。天然ガス等の原燃料ガスを、固体酸化物形燃料電池(22)での発電反応を行った後の反応燃料ガスの一部のリサイクルガスと混合し、改質反応器(30)を通した後、前記固体酸化物形燃料電池(22)に送給するという、従来の固体酸化物形燃料電池システムでは、高燃料利用率での起電力が理論的に低いため、原燃料ガスの利用率は80〜85%に留まり、発電効率も低い水準に留まっているという問題があった。本発明では、前記した、従来の固体酸化物形燃料電池システムにおいて、リサイクルに用いない反応燃料ガスを一酸化炭素変成器(32)等に送給した後、前記第2の燃料電池(24)の燃料側に送給して発電反応を行うとともに、固体酸化物形燃料電池での原燃料ガスの利用率を65〜80%に設定すること等によって、発電効率の最大限化を図った。

Description

技術分野
本発明は、メタン等の炭化水素系ガスを燃料とする固体酸化物形燃料電池と、比較的低温で作動する第2の燃料電池とを備えた燃料電池システムに関する。
背景技術
従来から、燃料電池として固体酸化物形燃料電池が知られている。この固体酸化物形燃料電池は、酸化物イオンを伝導する固体電解質の両側に燃料ガスおよび空気中の酸素をそれぞれ酸化、還元する機能を有する電極を取り付けたものである。固体電解質の材料としては一般的にはイットリアをドープしたジルコニアが用いられており、700℃から1000℃の高温で、燃料ガス中の水素、一酸化炭素、炭化水素と酸化剤ガス中の酸素とを電気化学反応させて発電が行なわれる。
メタン等を燃料として発電を行う場合、一般的に、燃料電池反応の前段で、メタンが水蒸気で代表される酸素源との改質反応により、水素と一酸化炭素に変換される。吸熱反応であるメタンの水蒸気改質反応を工学的に充分な速度で進行させるためには500℃以上、望ましくは700℃以上の熱が必要である。そのため、作動温度が500℃以下の燃料電池では、燃料ガスの燃焼によりその熱をまかなう必要があり、これにより、燃料電池反応に直接用いることができる燃料ガスの比率が低くなり、発電効率が充分に高くできない。一方、固体酸化物形燃料電池は燃料電池反応の排熱をメタンの水蒸気改質反応に用いることができるため、高い発電効率が期待される。
図5は、代表的な固体酸化物形燃料電池のシステム構成を簡略的に示している。この固体酸化物形燃料電池システムでは、原燃料ガスとして天然ガスが用いられる。原燃料ガスは脱硫装置2にて脱硫され、この脱硫した原燃料ガスと固体酸化物形燃料電池8にて燃料電池発電反応を行った後の反応燃料ガス(又は水蒸気)とが、燃料エゼクタ4にて混合される。混合された混合燃料ガス(原燃料ガスと反応燃料ガスとの混合燃料ガス)は断熱改質反応器6に送給され、この断熱改質反応器6にてその一部が改質反応され、改質された後の混合燃料ガスが固体酸化物形燃料電池8の燃料極側に供給される。固体酸化物形燃料電池8においては、燃料極側に供給された混合燃料ガスと空気極側に供給された空気(酸素が利用される)との燃料電池反応により発電が行なわれる。また、このとき、固体酸化物形燃料電池8上で炭化水素の改質反応も同時に行われる。そして、原燃料ガスの少なくとも15〜20%(燃料利用率が80〜85%である場合)に相当する燃料は、固体酸化物形燃料電池8の出口から下流側に配設された燃焼装置10にて燃焼される。
天然ガスを原燃料ガスとして用いた場合、こうした構成で得られる低位発熱量基準の送電端発電効率は43〜48%程度である。この程度の発電効率に留まるのは、以下の理由により、燃料利用率を高くしたいにもかかわらず燃料利用率が80〜85%程度に留まっているためである。つまり、固体酸化物形燃料電池中において、燃料ガスは燃料入口部から出口部に行くほど、燃料となる水素濃度が下がり、反応生成物である水蒸気及び二酸化炭素の濃度が上昇する。そのため、出口部付近での起電力が低下する。燃料電池の起電力を決定する理論式であるネルンスト式では、濃度項は温度の積になっている式(1)に示す関係に従い、高温作動の固体酸化物形燃料電池は、250℃以下の低温で作動する燃料電池に比べ、燃料の出口部付近での起電力低下が大きくなる。
ネルンスト式は、次式(1)、
Figure 2003038934
E:起電力 E:標準起電力 T:温度(K)
R:気体定数 F:ファラディ数
で表される。
燃料電池では、起電力と実際の発電電圧の差が電池反応の速度、つまり電流密度を決める駆動力となっており、燃料利用率を高くし出口部付近での起電力の低下が大きくなると、燃料電池の出力密度が低下する。この出力密度の低下は、セルあたりの出力の低下として直接、燃料電池システムの経済性が低下することになり、高燃料利用率が許容できなくなる。
以上のことを要約すると、固体酸化物形燃料電池は、その高温作動という特性により、500℃以上での吸熱反応である炭化水素の水蒸気改質反応を電池発電反応の排熱で行えるという利点があり、この利点により高い燃料利用率においても改質を含むプロセスが熱的に成立するために高発電効率が期待される。そのため、加圧してガスタービンとを組み合わせるシステム(後述する)以外では、燃料利用率を85〜90%以上に高めることが、50%を越える発電効率を得るために必要となる。しかしながら、高燃料利用率での起電力が理論的に低くて電池性能が得られないため、発電効率が低い水準に留まらざるをえず、期待されるほどの高発電効率が実際には得られないという問題があった。
こうした課題がある中で高発電効率を得る方法として、固体酸化物形燃料電池を加圧下で作動し、後段にタービンを設置して発電を行うという方法が知られている。この方法は、高発電効率を得る方法として有効であり、後段にタービンを設置しない場合に比して、8〜10ポイント程度の大幅な発電効率の向上が見込まれる。しかしながら、こうした構成の燃料電池システムでは、燃料電池全体を格納する圧力容器、圧力制御等の付帯機器のコストや重量が増加し、更にはガスタービン側に起因する圧力変動による燃料電池セルの破損を防止するための信頼性を確保する措置が必要になる。それ故に、こうした付帯機器等のコストが高くなるため、数百kW未満の燃料電池システムとしての実用化が難しい。
また、特許第2926259号の明細書及び図面(特開平3−95867号公報)、特にその第1図には、脱硫後の都市ガスを固体酸化物形燃料電池と混合し、断熱反応器で水蒸気改質反応を行い、冷却して一酸化炭素変成を行い、さらに冷却して脱水、脱炭酸処理を行い、その後、再加熱して固体酸化物形燃料電池に供給する燃料リサイクルシステムが開示されている。このシステムでは、固体酸化物形燃料電池の出力密度及び燃料利用率を高める方法として効果的であるが、冷却後、脱炭酸処理及び脱水処理を行う過程が不可欠となり、それ故に、システム構成が複雑化し、またそれに伴って効率が低下し、またコスト増が避けられない。
また、特開昭62−274560号公報には、溶融炭酸塩形燃料電池とリン酸形燃料電池を複合させた燃料電池システムが開示されている。この燃料電池システムでは、一段目の溶融炭酸塩形燃料電池での燃料利用率は、原燃料をメタンとした場合に20〜60%の範囲にするのが好ましいことが記載されている。このような溶融炭酸塩形燃料電池においては、燃料電池内の温度は最高でも650℃程度であり、固体酸化物形燃料電池に比して約200〜300℃低く、またその燃料利用率を20〜60%にした場合に、一段目の溶融炭酸塩形燃料電池の下流においてもメタンが相当量残存することになる。このことは、特開昭62−274560号公報の第3表にも示されている。メタンは溶融炭酸塩形燃料電池の出口以降の下流では温度が低いために分解されない。メタンが1mol残存する場合、メタンが残存しない(残存が0molである)場合に比して、約3molに相当する水素が少なくなる。リン酸形燃料電池では、水素のみが発電反応に利用される成分であるために、一段目の溶融炭酸塩形燃料電池の下流にメタンが相当量残存する条件では、残存するメタンが二段目のリン酸形燃料電池で利用されずに残り、溶融炭酸塩形燃料電池とリン酸形燃料電池とを組み合わせた燃料電池システム全体の発電効率を充分に高くすることができない。また、このような燃料電池システムに、三段以上に燃料電池を設置することも言及されているが、このように構成した場合、燃料電池システムの構成が複雑化し、またそれに伴って効率が低下するとともに、とコストが増大する。
また、特開平6−89735号公報には、リン酸形燃料電池と固体酸化物形燃料電池とを組み合わせた燃料電池システムが開示されている。この燃料電池システムにおいては、リン酸形燃料電池の燃料極側出口ガスと天然ガスが混合され、改質反応器で水蒸気改質した水素と一酸化炭素とが固体酸化物形燃料電池に供給され、このように供給することにより、リン酸形燃料電池では電池反応させることができない一酸化炭素が固体酸化物形燃料電池で燃料電池反応して発電される。その後、一酸化炭素濃度の低まった反応燃料ガスが、リン酸形燃料電池に送給されて発電に用いられ、このようにリン酸形燃料電池でも発電することで、電気変換効率を高めることができると述べられている。更には、固体酸化物形燃料電池の設置によって一酸化炭素変成器を除くことも可能と述べられている。
しかしながら、一般的に、固体酸化物形燃料電池の作動温度である700〜1000℃では一酸化炭素を電池発電反応させることはできるものの、速やかに水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気の平衡分圧に達するため、特開平6−89735号公報に示されるような固体酸化物形燃料電池による一酸化炭素濃度の低減効果は発現しない。更には、電気変換効率向上の具体的条件、効果が何ら開示されておらず、高発電効率をもたらす技術としての実用性が不明である。
本発明の目的は、コストの上昇、信頼性の低下をもたらさない条件のもとで、原燃料ガスおよび電池発熱の利用を最適化し、最大限の発電効率を得ることができる電池システムを提供することである。
発明の開示
本発明によれば、炭化水素を含む原燃料ガスを改質するための改質反応器と、燃料電池発電反応を行う固体酸化物形燃料電池と、一酸化炭素変成器、又は一酸化炭素変成器及び一酸化炭素酸化反応器と、250℃以下で燃料電池発電反応を行う第2の燃料電池とを備え、
原燃料ガスを、前記固体酸化物形燃料電池で燃料電池発電反応を行った後の反応燃料ガスの一部をリサイクルしたガスと混合し、前記改質反応器を通した後、前記固体酸化物形燃料電池に送給し、前記改質反応器及び前記固体酸化物形燃料電池の両方において前記固体酸化物燃料電池での燃料電池発電反応に伴う熱を用いて炭化水素の改質反応を行いつつ、前記固体酸化物形燃料電池で燃料電池発電反応を行うとともに、
前記リサイクルに用いた残りの反応燃料ガスを前記固体酸化物形燃料電池から前記一酸化炭素変成器、又は一酸化炭素変成器及び一酸化炭素酸化反応器に送給し、反応燃料ガス中の一酸化炭素濃度を低下させた後、前記第2の燃料電池の燃料側に送給して燃料電池発電反応を行い、
前記固体酸化物形燃料電池における原燃料ガスの利用率を65〜80%に設定することを特徴とする燃料電池システムが提供される。
この燃料電池システムでは、天然ガスで代表される炭化水素を含む原燃料ガスが固体酸化物形燃料電池に供給され、この固体酸化物形燃料電池にて燃料電池反応による発電が行なわれるとともに、この燃料電池発電反応により発生する反応燃料ガスの一部が原燃料ガスに混合され、改質反応器及び固体酸化物形燃料電池上にてこの混合燃料ガス中の炭化水素の改質反応が行われる。この改質反応器及び固体酸化物形燃料電池上において、固体酸化物形燃料電池での燃料電池発電反応で消費する燃料ガスの例えば125%〜154%の燃料ガス(燃料利用率の逆数になる)が改質される。固体酸化物形燃料電池で燃料電池発電反応を行った後の燃料極側のガス、即ち反応燃料ガスの残部は、一酸化炭素変成器(又は一酸化炭素変成器と一酸化炭素酸化反応器の双方)に送給され、この一酸化炭素変成器(又は一酸化炭素変成器と一酸化炭素酸化反応器の双方)より一酸化炭素の濃度が低下され、その後に250℃以下の温度で作動する第2の燃料電池の燃料側に供給される。尚、250℃以下の温度で作動する第2の燃料電池として、例えば、リン酸形燃料電池、固体高分子形燃料電池が用いられる。このように固体酸化物形燃料電池の反応燃料ガスを第2の燃料電池の発電に使用するように構成した場合、後述する条件で作動させることによって、次の通りの利点が生じる。
第1に、固体酸化物形燃料電池の原燃料ガスの利用率を従来方式の80%以上から65〜80%に低下させることにより、固体酸化物形燃料電池の出口部付近の水素濃度が上昇し、これによって、固体酸化物形燃料電池の発電特性が向上する。即ち、固体酸化物形燃料電池において、同一電流密度での発電電圧が向上する。
第2に、固体酸化物形燃料電池から取り出される燃料極側ガス、即ち反応燃料ガスは、電池反応による発熱を吸熱して改質される。即ち、従来システムでは固体酸化物形燃料電池の排気に伴う熱となっていた一部が、固体酸化物形燃料電池での発電分に対して過剰な量の炭化水素の改質を行うことに利用され、これによって、燃料電池反応の発熱が化学エネルギーに変換されて持ち出され、比較的低温で作動する第2の燃料電池で電気に変換されることになる。また、固体酸化物形燃料電池内における最高温度が850℃以上であると、炭化水素のうち最も分解しにくいメタンもほぼ完全に分解して改質され、このことによっても、燃料電池システムの発電効率を高める上では有利となる。
第3に、第2の燃料電池の燃料側入口部における燃料ガスの組成は、水素、二酸化炭素、水蒸気および微量の一酸化炭素となる。高温作動での固体酸化物形燃料電池の出口部の反応燃料ガスを一酸化炭素変成器(又は一酸化炭素変成器と一酸化炭素酸化反応器との双方)で一酸化変成反応させることで、水素と二酸化炭素の濃度は上昇する一方、水蒸気と一酸化炭素の濃度は低下する。濃度上昇する二酸化炭素は、第2の燃料電池では起電力に対して希釈ガスとして関与するのみであり、それ故に、比較的高温で作動する燃料電池、即ち固体酸化物形燃料電池に比べ、充分に高い起電力が得られ、比較的低温で作動する第2の燃料電池を用いて、その燃料側入口部の燃料ガスに含まれる水素量の70〜80%(水素利用率70〜80%)を燃料電池反応させることが可能となる。
上述した高い発電効率を得るための作動条件として、固体酸化物形燃料電池の燃料利用率を65〜80%の範囲にすることがよい。燃料利用率が65〜80%の範囲においては、固体酸化物形燃料電池の出力密度が従来と同じ条件下で、従来の燃料電池システムに比して7〜9ポイントの大幅な発電効率の向上が得られる。固体酸化物形燃料電池の燃料利用率が80%を超えると、上述したように、固体酸化物形燃料電池の発電特性の向上効果が得られない。また、固体酸化物形燃料電池の燃料利用率が65%より低いと、固体酸化物形燃料電池の発電特性の向上は得られるものの、燃料電池反応を行った後の反応燃料ガスが持ち出す熱量が大きくなり、固体酸化物形燃料電池の作動温度の維持が困難になる。このように従来とは異なり、燃料利用率を65〜80%と低く設定することで発電効率の向上を図ることができる。尚、作動温度の調整は、主に固体酸化物形燃料電池に供給する空気量の増減で行うことができる。
また、本発明では、前記第2の燃料電池が、リン酸形燃料電池又は固体高分子形燃料電池であることを特徴とする。
このような燃料電池システムでは、固体酸化物形燃料電池の反応燃料ガスを利用する第2の燃料電池として、リン酸燃料電池、固体分子形燃料電池を用いるのが好ましく、固体酸化物形燃料電池にこのような燃料電池を組み合わせることにより、燃料電池システム全体における発電効率を高めることができる。
また、このような燃料電池システムでは、固体酸化物形燃料電池の燃料極側における燃料ガスの最高温度を850℃以上にするのが好ましく、このように最高温度を850℃以上にすると、炭化水素のうち、最も分解温度が高いメタンを改質反応器及び固体酸化物形燃料電池上において、工学的に充分な速度でほぼ完全に改質反応により分解することが可能となる。メタンは一酸化炭素変成器では分解することができず、固体酸化物形燃料電池の温度が低いと、第2の燃料電池で発電反応に用いることができる水素濃度が低下し、燃料電池システム全体としての発電効率が低下する。
また、このような燃料電池システムでは、一酸化炭素変成器に関連して熱交換器を配設し、この熱交換器により、一酸化炭素変成器を通して第2の燃料電池に供給される反応燃料ガスと固体酸化物形燃料電池に供給される空気とを熱交換し、固体酸化物形燃料電池に供給する空気を予熱するのが好ましく、このように予熱することによって、固体酸化物形燃料電池の空気極側に供給する空気の温度を上昇させることができる。尚、この熱交換器は、一酸化炭素変成器の上流側(固体酸化物形燃料電池と一酸化炭素変成器との間)及び/又はその下流側(一酸化炭素変成器と第2の燃料電池との間)に設けることができる。
また、このような燃料電池システムでは、一酸化炭素変成器を2つ以上直列に配置し、上流側及び下流側の一酸化炭素変成器に関係して第1及び第2熱交換器を配設し、固体酸化物形燃料電池からの反応燃料ガスを第1熱交換器、上流側の一酸化炭素変成器、第2熱交換器及び下流側の熱交換器をこの順に通して第2の燃料電池に供給し、固体酸化物形燃料電池に供給される空気を、第2熱交換器にて上流側の一酸化炭素変成器から下流側の一酸化炭素変成器に流れる反応燃料ガスとの間で熱交換し、その後第1熱交換器にて固体酸化物形燃料電池から上流側の一酸化炭素変成器に流れる反応燃料ガスとの間で熱交換するのが好ましい。このように構成することによって、例えば固体酸化物形燃料電池の出力を下げた部分負荷運転時においても、上流側の一酸化炭素変成器(固体酸化物形燃料電池側に設置されたもの)に供給する反応燃料ガスの温度を、第1熱交換器通過後の空気(第1熱交換器から固体酸化物形燃料電池に供給される空気)の温度より少し高い温度で安定させることができ、これによって、第2の燃料電池の作動を安定させることができる。固体酸化物形燃料電池に関連して混合器を設け、この混合器により、固体酸化物形燃料電池の空気極側から排出された高温排気の一部を固体酸化物燃料電池に供給される空気に混合し、混合により予熱された空気を固体酸化物形燃料電池の空気極側に供給するのが好ましい。このように構成することによって、固体酸化物形燃料電池の空気極側から排出された高温排気の一部が、混合器にて固体酸化物形燃料電池に供給される空気に混合され、固体酸化物形燃料電池に供給される空気が予熱される。固体酸化物形燃料電池の作動温度を維持するためには、その空気極側に供給される空気を予熱するのが好ましく、この空気の予熱に熱交換器を用いた場合、熱交換器の容積が大きくなり、装置全体のコンパクト化が困難になるという問題がある。この燃料電池システムでは、固体酸化物形燃料電池からの排気は燃料極側と空気極側とで分離しており、空気極側からの高温排気は酸素濃度が12〜17%程度で、残りは窒素というガス組成であり、このようなことから、例えば空気ブロアを用いて固体酸化物形燃料電池に供給される反応前の空気と空気極側からの高温排気(高温空気)とを混合して空気の予熱を行うものである。加えて、反応燃料ガスが固体酸化物形燃料電池から第2の燃料電池に供給されるものの、第2の燃料電池の燃料電池本体及び排気系統等は、固体酸化物形燃料電池とは接続する必要はなく、そのために、第2の燃料電池の設置に伴うシステム制御性の低下やシステムの信頼性の低下がない。
また、このような燃料電池システムでは、固体酸化物形燃料電池に関連して回転式熱交換器を設け、回転式熱交換器により、固体酸化物形燃料電池の空気極側からの高温排気と固体酸化物形燃料電池に供給される空気とを熱交換して固体酸化物形燃料電池に供給される空気を予熱するのが好ましく、このように回転式熱交換器を用いた場合、装置のコンパクト化を達成することができる。
また、このような燃料電池システムでは、固体酸化物形燃料電池に関連して、固体酸化物燃料電池の空気極側に供給される空気と固体酸化物形燃料電池の空気極側からの排空気との間で熱交換するための再生器を設け、また第2の燃料電池関連して、第2の燃料電池からの排燃料ガス中の水分を凝縮するための凝縮器を設けるのが好ましい。第2の燃料電池の排燃料ガス中には水素ガスが残留しているが、このように構成することにより、第2の燃料電池の排燃料ガス中の水分及び水蒸気が凝縮器で除去され、水分及び水蒸気が除去された排燃料ガスが再生器内部の燃焼器に供給され、この燃焼器において固体酸化物形燃料電池の空気極側からの排空気を用いて燃焼され、このように燃焼させて固体酸化物形燃料電池の空気極側に送給される空気を加熱することができる。これにより、例えば、固体酸化物形燃料電池の出力を下げた部分負荷運転時においても、固体酸化物形燃料電池の作動温度を適正に維持することができる。また、固体酸化物形燃料電池の発電電圧が高い条件、つまり固体酸化物形燃料電池での電気への変換効率が大きく、熱発熱が少ない条件においても、固体酸化物形燃料電池の作動温度を適正に維持することが容易となり、高い発電効率が得られる。
また、このような燃料電池システムでは、固体酸化物形燃料電池に関連して、固体酸化物燃料電池の空気極側に供給される空気と固体酸化物形燃料電池の空気極側からの排空気との間で熱交換するための再生器を設け、また第2の燃料電池関連して、第2の燃料電池からの排燃料ガス中の水分を凝縮するための凝縮器を設け、更に固体酸化物形燃料電池と再生器との間に燃焼器を配設するのが好ましく、このように構成しても第2の燃料電池の排燃料ガス中に残留する水素ガスを利用することが可能となる。即ち、第2の燃料電池かの排燃料ガスが凝縮器に送給され、この凝縮器において排燃料ガス中の水分及び水蒸気が除去され、水分及び水蒸気が除去された排燃料ガスが燃焼器に供給され、この燃焼器において、固体酸化物形燃料電池の空気極側からの排空気を用いて燃焼され、このように燃焼させることにより、固体酸化物形燃料電池の空気極側に送給される空気を加熱することができる。
また、このような燃料電池では、第2の燃料電池に、冷却水を用いて冷却するための冷却手段を設け、またこの第2の燃料電池に関連して、第2の燃料電池からの排燃料ガス中の水分を凝縮するための凝縮器と、水分及び水蒸気を除去した後の排燃料ガスを燃焼させるための燃焼器とを設けるのが好ましい。第2の燃料電池の排燃料ガスには水素ガスが残留しているが、このように構成することによって、凝縮器において排燃料ガスに含まれた水分及び水蒸気が除去され、水分等が除去された排燃料ガスが燃焼器で燃焼され、この燃焼排ガスにより第2の燃料電池の冷却手段の冷却水が加熱され、このように冷却水を加熱することにより、利用価値の高い温水を発電と同時に効率良く得ることができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、第1図〜第5図を参照して、更に詳細に説明する。
第1の実施形態
第1図を参照して、第1の実施形態の燃料電池システムの実施形態について説明する。
第1図において、図示の燃料電池システムは、固体酸化物形燃料電池22、比較的低温で作動する第2の燃料電池24、脱硫装置26、燃料エゼクタ28、改質反応器30及び一酸化炭素変成器32を備えている。この燃料電池システムでは、原燃料ガスとして炭化水素を含む燃料、例えば天然ガスが用いられ、埋設供給管、ガスボンベの如き天然ガス供給源34からの天然ガスが供給される。
炭化水素を含む燃料としての原燃料ガス(天然ガス)は、天然ガス供給源34から脱硫装置26に送給され、この脱硫装置26によって、原燃料ガスに含まれている硫黄成分が除去され、硫黄分が除去された原燃料ガスは燃料エゼクタ28を通して改質反応器30に供給される。燃料エゼクタ28を通して原燃料ガスが流れる際に、燃料エゼクタ28の吸引作用により固体酸化物形燃料電池22において燃料電池発電反応が行われた反応燃料ガス22の一部が引き込まれ、原燃料ガスに反応燃料ガスの一部が混合される。この燃料エゼクタ28における混合は、混合状態での酸素と炭素の元素比が2.0〜2.2の範囲になるように能力調整され、その能力調整は原燃料ガスの圧力調整で行われる。混合された混合燃料ガスは改質反応器30で一部改質された後、固体酸化物形燃料電池22のセル内に導入され、発電反応と改質反応が同時に行われる。尚、改質反応器30としては周知の断熱改質反応器を用いることができる。
固体酸化物形燃料電池22は、酸化物イオンを伝導する固体電解質36を備え、この固体電解質36の片側の空気極側に後述するようにして空気が供給され、その他側の燃料極側に改質された混合燃料ガスが供給され、改質された混合燃料ガスと空気中の酸素との燃料電池反応により発電が行われる。この固体酸化物形燃料電池22の燃料極側から排出された反応燃料ガスは、その一部が上述したように燃料エゼクタ28に送給され、その残部が一酸化炭素変成器32に導入される。一酸化炭素変成器32は導入された反応燃料ガスを変成し、反応燃料ガスに含まれた一酸化炭素が低減される。その後、変成された反応燃料ガスは約170℃まで冷却された後に、250℃以下で作動する第2の燃料電池、この実施形態ではこの温度以下で燃料電池発電反応を行うリン酸形燃料電池24に供給される。
200℃程度で作動するリン酸形燃料電池24はリン酸電解質38を備え、このリン酸電解質38の片側の空気極側に後述するようにして空気が供給され、その他側の燃料極側に変成された反応燃料ガスが供給され、変成された反応燃料ガスと空気中の酸素との燃料電池反応により発電が行われる。尚、このリン酸形燃料電池24には、発電時の冷却を行うための冷却水を通す冷却部を備えた冷却手段を組み込むようにしてもよい。
この燃料電池システムにおいては、固体酸化物形燃料電池22の空気極側に供給される空気は、第1空気ブロア40によって供給される。この実施形態では、一酸化炭素変成器32の上流側、即ち固体酸化物形燃料電池22と一酸化炭素変成器32との間に、第1熱交換器42が配設されているとともに、一酸化炭素変成器32の下流側、即ち一酸化炭素変成器32とリン酸形燃料電池24との間に、第2熱交換器44が配設されている。また、固体酸化物形燃料電池22の空気極側の排気流路に再生器46が配設されている。このように構成されているので、第1空気ブロア40からの空気は、まず、第2熱交換器44において、一酸化炭素変成器32からリン酸形燃料電池24に流れる反応燃料ガスとの間で熱交換され、次いで、第1熱交換器42において、固体酸化物形燃料電池22から一酸化炭素変成器32に導入される反応燃料ガスとの間で熱交換され、その後、再生器46において固体酸化物形燃料電池22の空気極側から外部に排気される排空気との間で熱交換され、これらの熱交換により予熱された空気が固体酸化物形燃料電池22に供給され、この空気極側内部の高温熱交換48により更に熱交換された後に空気極側に供給される。また、固体酸化物形燃料電池22の空気極側からの排空気は、再生器46(この再生器46において、第1空気ブロア40からの空気との間で熱交換される)を通して大気中に放出される。
この実施形態では、固体酸化物形燃料電池22に供給される空気を第1及び第2熱交換器42,44により熱交換して予熱しているが、このような構成に限定されず、第1及び第2熱交換器42,44のいずれか一方を省略し、それらの他方の熱交換器により熱交換して空気を予熱するようにしてもよい。
リン酸形燃料電池24の空気極側には、第2空気ブロア50からの空気が供給される。また、リン酸形燃料電池24の空気極側からの排空気及びその燃料極側の排燃料ガスは、大気中に放出される。
この燃料電池システムでは、固体酸化物形燃料電池22のセル、即ち固体電解質36は、例えば、ランタンマンガネートからなる多孔質空気管上に安定化ジルコニアの薄膜を形成した電解質、及びニッケルジルコニアサーメットよりなる燃料極を順次積層し、一部に帯状のランタンクロマイト緻密薄膜をインターコネクターとして形成したものが用いられる。固体酸化物形燃料電池22の温度は800〜1000℃程度であり、この固体酸化物形燃料電池内部は100℃程度の温度分布を有しており、固体酸化物形燃料電池22の中央部が最も温度が高くなる。このような固体酸化物形燃料電池22の燃料極側の燃料ガスの最高温度は850℃以上であるのが好ましい。
上述した燃料電池システムでは、固体酸化物形燃料電池22での燃料利用率、即ち原燃料ガスの利用率が65〜80%と低く設定されており、このように低く設定することによって、固体酸化物形燃料電池22の燃料電池発電反応に伴う高温排熱を、固体酸化物形燃料電池22での燃料電池反応に使われない燃料ガスの改質反応に要する熱として与えるとともに、その燃料ガスを一酸化炭素変成器を経由して第2の燃料電池での発電に用いることにある。従来の燃料電池システムでは、発電効率のために燃料利用率を高くすることが目指されており、それ故に、それに伴う出力密度の低下という問題から逃れられず、高効率発電の実現が困難であった。これに対し、上述した燃料電池システムでは、燃料利用率を65〜80%に下げ、かつ固体酸化物形燃料電池22の発熱を発電効率向上のために有効に用いることで、システムコストの上昇を招くことなく、発電効率を大幅に向上することができる。
また、従来の燃料電池システムでは、空気により固体酸化物形燃料電池を冷却していたが、上述した燃料電池システムでは、燃料ガス側での改質反応で発熱を利用している。そのため、従来のシステムでは、固体酸化物形燃料電池の発電で用いる酸素量の5〜10倍の酸素が含まれる空気を用いていたが、上述した燃料電池システムでは、固体酸化物形燃料電池22の発電で用いる酸素量の2〜5倍の酸素が含まれる空気を用いるようになり、これによって、第1空気ブロア40の動力を低減することが可能になるとともに、再生器46を小型化することが可能となる。
第2の実施形態
第2図を参照して、第2の実施形態の燃料電池システムを説明する。尚、以下の実施形態において、第1図の第1の実施形態と実質上同一の部材には同一の番号を付し、その説明を省略する。
第2図において、第2の実施形態の燃料電池システムでは、リン酸形燃料電池24に代えて、80℃程度で作動する、即ちその温度程度で燃料電池発電反応を行う固体高分子形燃料電池62が、第2の燃料電池として用いられている。固体高分子形燃料電池62は、片面に空気極、他面に燃料極を接合した固体高分子電解質64を備え、固体高分子電解質64の片側の空気極側には、第2空気ブロア50からの空気が、必要に応じて熱交換により予熱された後に供給され、その他側の燃料極側には、固体酸化物形燃料電池22の燃料極側からの反応燃料ガスが後述する如くして供給され、空気中の酸素と反応燃料ガスとの燃料電池反応により発電される。尚、この固体高分子形燃料電池62には、発電時の冷却を行うための冷却水を通す冷却部を備えた冷却手段を組み込むようにしてもよい。
第2の実施形態では、固体酸化物形燃料電池22からの反応燃料ガスに含まれた一酸化炭素の濃度を低減するために、一酸化炭素変成器32及び一酸化炭素酸化反応器66が用いられている。一酸化炭素変成器32は固体酸化物形燃料電池22の下流側に配設され、一酸化炭素酸化反応器66はこの一酸化炭素変成器32の更に下流側に配設され、第1熱交換器42は固体酸化物形燃料電池22と一酸化炭素変成器32との間に配設され、また第2熱交換器44は一酸化炭素変成器32と一酸化炭素酸化反応器66との間に配設される。一酸化炭素変成器32は、固体酸化物形燃料電池22からの反応燃料ガスに含まれた一酸化炭素を変成してその濃度を例えば0.5%未満に低減し、一酸化炭素酸化反応器66は、変成後の反応燃料ガスに酸素を添加して一酸化炭素を反応させてその濃度を例えば10ppm以下程度に低減する。この第2の実施形態のその他の構成は、第1図の第1の実施形態と実質上同一である。この第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用効果が達成される。
第3の実施形態
第3図を参照して、第3の実施形態の燃料電池システムを説明する。第3図において、第3の実施形態においては、第2の燃料電池である固体高分子形燃料電池62に関連して凝縮器72が設けられているとともに、固体酸化物形燃料電池22と再生器46との間に燃焼器74が設けられ、固体酸化物形燃料電池22の空気極側からの排空気が燃焼器74を通して再生器46に流れ、固体高分子形燃料電池62の排燃料ガスに残留する水素ガスが燃焼器74で燃焼されるように構成されている。また、2つの一酸化炭素変成器32,33が用いられている。更に説明すると、固体酸化物形燃料電池22の下流側に上流側の一酸化炭素変成器32が配設され、その下流側に下流側の一酸化炭素変成器33が配設され、固体酸化物形燃料電池22と上流側の一酸化炭素変成器32との間に第1熱交換器42が配設され、上流側の一酸化炭素変成器32と下流側の一酸化炭素変成器33との間に第2熱交換器44が配設されている。また、固体高分子形燃料電池62の下流側には凝縮器72が設けられ、その燃料極側からの排燃料ガスは凝縮器72に供給され、この凝縮器72において、排燃料ガス中に含まれた水分及び水蒸気が分離される。水分が除去された排燃料ガスは燃焼器74に送給され、この燃焼器74において、この排燃料ガスが固体酸化物形燃料電池22の空気極側からの高温の排空気を用いて燃焼され、高温の排空気の温度を更に高める。温度が高められた排空気は再生器46に流れ、この再生器46において、高温の排空気と第1空気ブロア40から第2熱交換器44を通して固体酸化物形燃料電池22の空気極側に送給される空気との間で熱交換が行われ、空気極側に送給される空気が高温に加熱される。この加熱された空気は、第1熱交換器42でさらに固体酸化物形燃料電池22からの反応燃料ガスとの間で熱交換されて加熱され、その後固体酸化物形燃料電池22空気極側に供給され、上流側の一酸化炭素変成器32に供給される反応燃料ガスの温度は、固体酸化物形燃料電池22に供給される空気の温度より少し高い温度で安定する。第3の実施形態のその他の構成は、上述した第2の実施形態と実質上同一である。
この第3の実施形態においては、固体高分子形燃料電池62の排燃料ガス中に残留する水素ガスをも燃焼させて固体酸化物形燃料電池22に送給する空気を加熱するので、原燃料ガスの燃料効率を一層高めることができるとともに、固体酸化物形燃料電池22に送給する空気を一層効率良く加熱すことができる。また、このように構成することによって、例えば、固体酸化物形燃料電池22の発電電力を定格から下げたり、固体酸化物形燃料電池22の発電電圧を高くする場合、固体酸化物形燃料電池22での熱発生が少なくなるが、このような場合においても、固体酸化物形燃料電池22の作動温度を適正に維持することが容易となる。更に、固体酸化物形燃料電池22の温度が低下した場合、例えば、固体高分子形燃料電池62(第2の燃料電池)の出力電流を下げることで燃焼器74に投入する排燃料ガスの燃料熱量が大きくなり、これにより、固体酸化物形燃料電池22に供給する空気の温度を高めることができ、このようにして、固体酸化物形燃料電池22に供給する空気の温度を制御することが可能となる。
第3の実施形態では、固体酸化物形燃料電池22と再生器46との間に燃焼器74を配設しているが、このような燃焼器を再生器46の内部に配設し、凝縮器72にて水分及び水蒸気を除去した排燃料ガスを再生器46内の燃焼器に供給し、上述したと同様にして固体酸化物形燃料電池22からの高温の排空気を用いて燃焼させるようにしてもよい。また、2つの一酸化炭素変成器32,33を設けているが、この一酸化炭素変成器を3つ以上設けるようにしてもよい。
また、上述した構成では、排燃料ガスを燃焼させて固体酸化物形燃料電池22の空気極側に供給される空気を更に高温に加熱するようにしているが、このような構成に代えて、この排燃料ガスを燃焼させて第2の燃料電池(固体高分子形燃料電池62)の冷却水を加熱するようにしてもよい。この場合、第2の燃料電池である固体高分子形燃料電池62には、冷却水を流す冷却部を備えた冷却手段が設けられ、またこの固体高分子形燃料電池62に関連して、凝縮器72が設けられる。固体高分子形燃料電池62からの排燃料ガスは凝縮器72に送給され、この凝縮器72にて水分及び水蒸気が除去された排燃料ガスが燃焼器にて燃焼され、この燃焼排ガスを利用して冷却手段の冷却水が加熱される。このように冷却水を加熱する場合、第2の燃料電池からの排燃料ガスに残留する水素ガスを燃焼させてその燃焼熱量を温水のかたちで回収することができ、このように構成しても、原燃料ガスの利用効率を高めることができる。
尚、上述した形態では、第2の燃料電池として固体高分子形燃料電池62を用いた燃料電池システムに凝縮器72及び燃焼器74(又は燃焼器)を設け、固体高分子形燃料電池62の排燃料ガスを燃料させてその燃焼排ガスを利用しているが、第2の燃料電池としてリン酸形燃料電池24を用いる燃料電池システムに凝縮器72及び燃焼器74(又は燃焼器)を設け、リン酸形燃料電池24の排燃料ガスを上述したと同様に燃焼させて利用するようにしてもよい。
以上、本発明に従う燃料電池システムの実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、上述した実施形態では、固体酸化物形燃料電池22の燃料極側からの反応燃料ガスの一部を原燃料と混合して改質反応器30に送給して改質しているが、このような構成に代えて、固体酸化物形燃料電池22と一酸化炭素変成器32との間に断熱型反応器を設け、原燃料ガスの一部(0〜15%の範囲)を分岐してこの断熱型反応器に送給し、固体酸化物型燃料電池22からの反応燃料ガスと混合して燃料ガスの改質反応を行うようにしてもよい。
また、図示の実施形態では、固体酸化物形燃料電池22の空気極側に供給する空気を第1及び第2熱交換器42,44により熱交換して予熱しているが、このような構成に代えて、固体酸化物形燃料電池22に関連して混合器を設け、固体酸化物形燃料電池22の空気極側の高温排気の一部をこの混合器にて固体酸化物形燃料電池22に供給する空気に混合し、高温排気の熱を利用して空気を予熱するようにしてもよい。或いは、このような構成に代えて、固体酸化物形燃料電池22に関連して回転式熱交換器を設け、この回転式熱交換器を用いて固体酸化物形燃料電池22の高温排気と固体酸化物形燃料電池22に供給する空気との熱交換を行うようにしてもよい。
また、必要に応じて、再生器46と固体酸化物形燃料電池22との間に燃焼器を設け、燃料電池システムの発電出力を定格から大きく下げた場合に、燃料電池システムの作動温度を維持するために、この燃焼器を燃焼するようにしてもよい。尚、こうした燃焼器は燃料システムを起動するためにも用いることができる。
また、図示の実施形態では改質反応器30が固体酸化物形燃料電池22とは独立して設置されているが、このような構成に代えて、改質反応器を固体酸化物形燃料電池22に隣接して設置してもよい。この場合は、改質反応器には固体酸化物形燃料電池の輻射熱が与えられ、より効率よく改質反応を行うことができる。
上述した燃料電池システムでは、次の通りの効果が得られる。第1に、天然ガスで代表される炭化水素を含む原燃料ガスは固体酸化物形燃料電池に供給され、この固体酸化物形燃料電池の燃料電池反応により発生する反応燃料ガスの一部が原燃料ガスに混合されて改質反応器にて炭化水素の改質反応が行なわれる。また、反応燃料ガスの残部は一酸化炭素の濃度が低下され、その後に250℃以下で作動する第2の燃料電池の燃料側に供給される。このとき、固体酸化物形燃料電池の燃料利用率が65〜80%に設定されるので、燃料電池システムにおける発電効率を従来に比して大幅に向上することができる。
第2に、第2の燃料電池としてリン酸燃料電池、固体分子形燃料電池を用いることができ、固体酸化物形燃料電池にこのような燃料電池を組み合わせることにより、燃料電池システム全体における発電効率を高めることができる。
第3に、固体酸化物形燃料電池内における最高温度が850℃以上であるので、炭化水素中のメタンもほぼ完全に分解改質され、発電効率を一層高めることができる。
第4に、固体酸化物形燃料電池に供給される空気は、一酸化炭素変成器を通して第2の燃料電池に供給される反応燃料ガスとの間で熱交換されて予熱されるので、固体酸化物形燃料電池の空気極側に供給する空気の温度を上昇させることができる。
第5に、第1熱交換器において、固体酸化物形燃料電池から上流側の一酸化炭素変成器に供給する反応燃料ガスと第2熱交換器を通して予熱された空気との間で熱交換を行うので、上流側の一酸化炭素変成器に供給する反応燃料ガスの温度を安定させ、これによって第2の燃料電池を安定して作動させることができる。
第6に、固体酸化物形燃料電池の空気極側から排出された高温排気の一部が、混合器にて固体酸化物形燃料電池に供給される空気に混合され、このように高温排気の一部を混合することによって、固体酸化物形燃料電池に供給される空気を予熱することができるとともに、装置のコンパクト化を図ることができる。
第7に、固体酸化物形燃料電池に供給される空気を予熱するのに回転式熱交換器を用いることによっても、装置のコンパクト化を達成することができる。
第8に、第2の燃料電池の排燃料ガス中の水分が凝縮器において除去され、水分が除去された排燃料ガスが燃焼器(再生器内部の燃焼器、固体酸化物形燃料電池と再生器との間に設置される燃焼器)にて固体酸化物形燃料電池の空気極側からの高温の排空気を用いて燃焼され、固体酸化物形燃料電池に送給される空気が加熱されるので、固体酸化物形燃料電池の出力を下げた部分負荷運転時においても、固体酸化物形燃料電池の作動温度を適正に維持することができ、また固体酸化物形燃料電池での電気への変換効率が大きく、熱発熱が少ない条件においても、固体酸化物形燃料電池の作動温度を適正に維持することが容易となる。
第9に、第2の燃料電池の排燃料ガス中の水分が凝縮器において除去され、水分が除去された排燃料ガスが燃焼器にて燃焼され、この燃焼排ガスにより第2の燃料電池の冷却手段の冷却水が加熱されので、利用価値の高い温水を発電と同時に効率良く得ることができる。
実施例及び比較例
実施例1として、第1図に示した燃料電池システム(固体酸化物形燃料電池とリン酸形燃料電池とを備えた燃料電池システム)を用いた。また、比較例として同じ固体酸化物形燃料電池を用い、第5図に示す従来構成の燃料電池システムを用いた。比較例では、固体酸化物形燃料電池の燃料極側出口の反応燃料ガスのうち、断熱改質反応器に供給する反応燃料ガスを除いた残りの反応燃料ガスを、空気極側出口の排気ガスと混合して燃焼させた。
実施例1及び比較例において、原燃料ガスとして、第1表に示す組成(容量%)の燃料ガスを用いた。
Figure 2003038934
原燃料ガスは、燃料電池反応を行った後の燃料ガスと混合した。この混合状態での酸素と炭素の元素比が2.0〜2.2の範囲になるようにリサイクルガス比率を制御した。
固体酸化物形燃料電池の燃料側出口ガス温度は約910℃で、固体酸化物形燃料電池内の最高温度は約1000℃であった。尚、作動圧力は大気圧であった。実施例1及び比較例の燃料電池システムにおいて用いた固体酸化物形燃料電池の出力密度を0.2W/cmで一定とした際の固体酸化物形燃料電池の燃料利用率とセルあたりの電圧との関係は、表2に示す通りであった。
Figure 2003038934
実施例1の燃料電池システムで発電を行った。作動条件と、発電出力及び発電端効率は、第3表で示す通りであった。
Figure 2003038934
このときの固体酸化物形燃料電池の出口での反応燃料ガス組成及びリン酸形燃料電池入口での反応燃料ガス組成は、それぞれ、第4表に示す通りであった。
Figure 2003038934
比較例として、第5図の従来の燃料電池システムを第1図の固体酸化物形燃料電池と同一の出力密度で作動させ、このときの結果を第5表に示す。
Figure 2003038934
尚、各表中に示している発電効率は、変換効率93%の直流・交流変換装置で交流に変換した後の交流出力分である。空気ブロワを含めた補機による電力消費は差し引いていない。
実施例1及び比較例の結果を対比すると、第3表及び第5表から理解されるように、実施例1の燃料電池システムは、比較例の燃料電池システムに比較し8.9ポイントの顕著な発電効率の上昇が得られた。このことから、本発明の燃料電池システムにおいては、従来の燃料電池システムに比して発電効率が大幅に向上することが確認できた。
更に、実施例2として、リン酸形燃料電池に代えて、固体高分子形燃料電池を用いた燃料電池システム(第2図に示す燃料電池システム)を用い、実施例1と同様の燃料ガスを使用して発電を行った。このときの発電結果は、第6表に示す通りであった。固体高分子形燃料電池は80℃で作動させた。作動条件と、発電出力及び発電端効率は第6表に示す通りであった。また、このときの固体高分子形燃料電池の入口での反応燃料ガスの組成は、第7表に示す通りであった。この実施例2においても、比較例と対比すると、8.2ポイントの発電効率の向上が得られた。
Figure 2003038934
Figure 2003038934
更に、実施例2の燃料電池システムを用い、第6表に示した条件で固体酸化物形燃料電池の燃料利用率を変化させた際の燃料電池システムの発電端AC発電効率を調べた。この際の条件として、固体酸化物形燃料電池の出力密度を一定としたので、燃料利用率とセル電圧との関係は第2表に示す通りである。但し、燃料利用率60%の場合には、固体酸化物形燃料電池の作動温度を維持するために、同じ出力密度ではセル電圧が740mVになるところを、出力密度を高めてセル電圧が730mVとなるように発電した。セル電圧が740mVである場合、固体酸化物形燃料電池の作動温度が下がってしまい、この燃料電池の適正な作動温度を維持することができなかった。
また、固体酸化物形燃料電池の燃料利用率を変化させるに伴い、下流に設置する固体高分子形燃料電池の必要量が変わるので、第6表に示した固体高分子形燃料電池の水素利用率及びセル電圧となる数量の固体高分子形燃料電池を用いた。但し、固体酸化物形燃料電池の燃料利用率が85%である場合には、固体高分子形燃料電池の入口での水素濃度が大きく低下するので、この際の固体酸化物形燃料電池の出力性能を得るために、固体高分子形燃料電池の水素利用率を標準とした68%から62%まで下げた。
固体酸化物形燃料電池の燃料利用率を変化させたときの燃料電池システムの発電端AC発電効率の結果は、第4図に示す通りであった。第4図から明らかなように、固体酸化物形燃料電池の燃料利用率が65〜80%の範囲が発電効率が高いことがわかる。尚、固体酸化物形燃料電池の直流出力(V1)と固体高分子形燃料電池の直流発電出力(V2)との比(V1/V2)は、固体酸化物形燃料電池の燃料利用率が65%であるときには3.1であり、その燃料利用率が80%であるときには5.8であった。
実施例1及び2では、固体酸化物形燃料電池の出力密度が0.2W/cmになる条件での発電効率を示した。実施例3では、図3に示す形態の燃料電池システムを用いた。この実施例3では、出力密度0.2W/cmで作動させるという条件に制限せず、出力密度を下げて高い電圧で固体酸化物形燃料電池を作動させた。また、固体高分子形燃料電池からの排燃料ガスを凝縮器を通して水分及び水蒸気を除去し、その後再生器と固体酸化物形燃料電池との間に設けた燃焼器に送給し、この燃焼器において固体酸化物形燃料電池の空気側からの高温の排空気を用いて燃焼させた。この場合における条件とその結果は、第8表に示す通りであった。
Figure 2003038934
この第8表から理解されるように、実施例3では、実施例1及び2に比して高い発電効率が得られた。このように出力密度を下げて発電電圧を高くした場合、燃料電池システムの発電効率を高くすることができることが確認できた。また、このように固体高分子形燃料電池からの排燃料ガスを燃焼させて固体酸化物形燃料電池に送給される空気を加熱することによって、固体酸化物形燃料電池における熱発生が少ない場合にも、この固体酸化物形燃料電池の作動温度を維持することができることが確認できた。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかる燃料電池システムは、天然ガス等の燃料ガスを燃料として発電するのに有用であり、電力消費地で使用することにより送電設備等が不要となり、商業用ビル、集合住宅、工場等等の発電設備として適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従う燃料電池システムの第1の実施形態を簡略的に示すシステムブロック図であり、第2図は、本発明に従う燃料電池システムの第2の実施形態を簡略的に示すシステムブロック図であり、第3図は、本発明に従う燃料電池システムの第3の実施形態を簡略的に示すシステムブロック図であり、第4図は、燃料電池システムの燃料利用率を変化させたときの発電端AC発電効率を示す図であり、第5図は、従来の燃料電池システムを簡略的に示すシステムブロック図である。

Claims (10)

  1. 炭化水素を含む原燃料を改質させるための改質反応器と、燃料電池発電反応を行う固体酸化物形燃料電池と、一酸化炭素変成器、又は一酸化炭素変成器及び一酸化炭素酸化反応器と、250℃以下で燃料電池発電反応を行う第2の燃料電池とを備え、
    原燃料ガスを、前記固体酸化物形燃料電池で燃料電池発電反応を行った後の反応燃料ガスの一部をリサイクルしたガスと混合し、前記改質反応器を通した後、前記固体酸化物形燃料電池に送給し、前記改質反応器及び前記固体酸化物形燃料電池の両方において前記固体酸化物形燃料電池での燃料電池発電反応に伴う熱を用いて炭化水素の改質反応を行いつつ、前記固体酸化物形燃料電池で燃料電池発電反応を行うとともに、
    前記リサイクルに用いた残りの反応燃料ガスを前記固体酸化物形燃料電池から前記一酸化炭素変成器、又は一酸化炭素変成器及び一酸化炭素酸化反応器とに送給し、反応燃料ガス中の一酸化炭素濃度を低下させた後、前記第2の燃料電池の燃料側に送給して燃料電池発電反応を行い、
    前記固体酸化物形燃料電池における原燃料ガスの利用率を65〜80%に設定することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記第2の燃料電池が、リン酸形燃料電池又は固体高分子形燃料電池であることを特徴とする請求の範囲1記載の燃料電池システム。
  3. 前記固体酸化物形燃料電池の燃料極側における燃料ガスの最高温度が850℃以上であることを特徴とする請求の範囲1又は2記載の燃料電池システム。
  4. 前記一酸化炭素変成器に関連して熱交換器が配設され、前記熱交換器は、前記一酸化炭素変成器を通して前記第2の燃料電池に供給される反応燃料ガスと前記固体酸化物形燃料電池に供給される空気とを熱交換し、前記固体酸化物形燃料電池に供給する空気を予熱することを特徴とする請求の範囲1〜3のいずれかに記載の燃料電池システム。
  5. 前記一酸化炭素変成器が2つ以上直列に配置され、上流側及び下流側の一酸化炭素変成器に関係して第1及び第2熱交換器が配設され、前記固体酸化物形燃料電池からの反応燃料ガスが前記第1熱交換器、前記上流側の一酸化炭素変成器、前記第2熱交換器及び前記下流側の熱交換器をこの順に通って前記第2の燃料電池に流れ、前記固体酸化物形燃料電池に供給される空気は、前記第2熱交換器にて前記上流側の一酸化炭素変成器から前記下流側の一酸化炭素変成器に流れる反応燃料ガスとの間で熱交換され、その後前記第1熱交換器にて前記固体酸化物形燃料電池から前記上流側の一酸化炭素変成器に流れる反応燃料ガスとの間で熱交換されることを特徴とする請求項4記載の燃料電池システム。
  6. 前記固体酸化物形燃料電池に関連して混合器が設けられ、前記混合器は前記固体酸化物形燃料電池の空気極側から排出された高温排気の一部を前記固体酸化物燃料電池に供給される空気に混合し、混合により予熱された空気が前記固体酸化物形燃料電池の前記空気極側に供給されることを特徴とする請求の範囲1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
  7. 前記固体酸化物形燃料電池に関連して回転式熱交換器が設けられ、前記回転式熱交換器は前記固体酸化物形燃料電池の空気極側からの高温排気と前記固体酸化物形燃料電池に供給される空気とを熱交換し、熱交換により予熱された空気が前記固体酸化物形燃料電池に供給されることを特徴とする請求の範囲1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
  8. 前記固体酸化物形燃料電池に関連して、前記固体酸化物燃料電池の空気極側に供給される空気と前記固体酸化物形燃料電池の空気極側からの排空気との間で熱交換するための再生器が設けられ、また前記第2の燃料電池関連して、前記第2の燃料電池からの排燃料ガス中の水分を凝縮するための凝縮器が設けられており、前記第2の燃料電池からの排燃料ガスが前記凝縮器に送給され、前記凝縮器にて水分及び水蒸気が除去された排燃料ガスが前記再生器内部の燃焼器に供給され、この燃焼器において、前記固体酸化物形燃料電池の空気極側からの排空気を用いて燃焼されることを特徴とする請求の範囲1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
  9. 前記固体酸化物形燃料電池に関連して、前記固体酸化物燃料電池の空気極側に供給される空気と前記固体酸化物形燃料電池の空気極側からの排空気との間で熱交換するための再生器が設けられ、また前記第2の燃料電池関連して、前記第2の燃料電池からの排燃料ガス中の水分を凝縮するための凝縮器が設けられ、更に前記固体酸化物形燃料電池と前記再生器との間に燃焼器が配設されており、前記第2の燃料電池からの排燃料ガスが前記凝縮器に送給され、前記凝縮器にて水分及び水蒸気が除去された排燃料ガスが前記燃焼器に供給され、前記燃焼器において、前記固体酸化物形燃料電池の空気極側からの排空気を用いて燃焼されることを特徴とする請求の範囲1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
  10. 前記第2の燃料電池には、冷却水を用いて冷却するための冷却手段が設けられ、またこの第2の燃料電池に関連して、前記第2の燃料電池からの排燃料ガス中の水分を凝縮するための凝縮器と、水分及び水蒸気を除去した後の排燃料ガスを燃焼させるための燃焼器とが設けられており、前記燃焼器の燃焼排ガスを利用して前記冷却手段の冷却水を加熱することを特徴とする請求の範囲1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
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