JP2004086730A - 情報処理装置及び画像形成装置、画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置毎にデバイスドライバなどのソフトウェアを設ける必要が無く、共通した画像形成時の指示が可能な画像形成システムを提供する。
【解決手段】情報処理装置1では、文書12の指定と画像形成の指示がなされると、ユーザからの各種の設定を操作部11で受け付ける。例えば画像形成装置2を選択した場合には、転送部13から画像形成装置2に対して、抽象的な各種の指示と文書12が転送される。画像形成装置2では、指示変換部22で抽象的な指示を内部で用いる具体的な指示に変換し、その具体的な指示に基づいて、描画部23で文書12の画像を描画し、画像形成部24で画像を形成する。画像形成装置3で文書12の画像を形成する場合も同様である。情報処理装置1から画像形成装置2,3への指示が抽象化され、共通化されるので、情報処理装置1にはいずれの画像形成装置2,3に対しても共通した構成を設けるだけでよい。
【選択図】 図1
【解決手段】情報処理装置1では、文書12の指定と画像形成の指示がなされると、ユーザからの各種の設定を操作部11で受け付ける。例えば画像形成装置2を選択した場合には、転送部13から画像形成装置2に対して、抽象的な各種の指示と文書12が転送される。画像形成装置2では、指示変換部22で抽象的な指示を内部で用いる具体的な指示に変換し、その具体的な指示に基づいて、描画部23で文書12の画像を描画し、画像形成部24で画像を形成する。画像形成装置3で文書12の画像を形成する場合も同様である。情報処理装置1から画像形成装置2,3への指示が抽象化され、共通化されるので、情報処理装置1にはいずれの画像形成装置2,3に対しても共通した構成を設けるだけでよい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理装置から画像形成すべき情報を画像形成装置に転送し、画像形成装置において前記画像形成すべき情報の画像を形成する画像形成技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置から、プリンタなどの画像形成装置に対して情報を転送し、画像形成装置において情報に対応する画像を形成するシステムが一般的に利用されている。最近のこのようなシステムでは、画像形成装置に対応するデバイスドライバなどと呼ばれるソフトウェアを情報処理装置に搭載し、そのデバイスドライバにおいて、対応する画像形成装置において最適なデータ形式となるように、画像形成すべき情報を変換して転送している。また、デバイスドライバが提供するダイアログ等を用いて当該画像形成装置に対する各種の指示をユーザが行うことができるが、このような指示についてもデバイスドライバにおいて当該画像形成装置において最適なデータ形式に変換して転送している。
【0003】
図4は、従来の画像形成システムにおける一構成例の説明図である。図中、41は情報処理装置、42,43はデバイスドライバ、44,45は画像形成装置である。上述のように、画像形成装置を利用する際には、それぞれの画像形成装置に最適なデータ形式の情報を生成するために、それぞれの画像形成装置に対応したデバイスドライバを利用している。すなわち図4に示した例では、画像形成装置44で画像形成を行う場合には、情報処理装置41ではデバイスドライバ42を用い、画像形成すべき情報を画像形成装置44において最適な形式の情報に変換して転送する。同様に画像形成装置45で画像形成を行う場合には、情報処理装置41ではデバイスドライバ43を用い、画像形成すべき情報を画像形成装置45において最適な形式の情報に変換して転送する。このように、複数の画像形成装置を利用する場合には、それぞれの画像形成装置に適合したデバイスドライバをそれぞれ用意しておく必要があるという問題がある。
【0004】
また、例えば同じ画像形成すべき情報を画像形成装置に転送する場合でも、転送先の画像形成装置が異なる場合には転送する情報も異なる場合が多い。例えば画像形成装置44においては高品質の画像を形成する場合の解像度が600dpi、高速な画像形成を行う場合の解像度が300dpi、画像形成装置45においては高画質の画像を形成する場合の解像度が1200dpi、高速な画像形成を行う場合の解像度が600dpiであるとする。このとき、図4(A)に示すようにユーザが高画質の画像形成を画像形成装置44に対して指示した場合、デバイスドライバ42において解像度600dpiで形成する旨を画像形成装置44に伝え、画像形成装置44に対応した画像形成すべき情報を転送する。また、ユーザが高画質の画像形成を画像形成装置45に対して指示した場合には、デバイスドライバ43において解像度1200dpiで形成する旨を画像形成装置45に伝え、画像形成装置45に対応した画像形成すべき情報を転送する。また図4(B)に示したように、ユーザが高速な画像形成を指示した場合も同様であり、画像形成装置44において画像を形成する場合には解像度として300dpiが伝えられ、また画像形成装置45において画像を形成する場合には解像度として600dpiが伝えられ、それぞれの画像形成装置に対応した画像形成すべき情報が転送される。
【0005】
このように、それぞれのデバイスドライバから対応する画像形成装置へ画像形成すべき情報及び指示が渡される際には、それぞれの画像形成装置に応じた、具体的な指示及び画像形成すべき情報が渡されている。従来の画像形成システムでは、それぞれの画像形成装置における機能の違いなどに対応し、上述のように具体的な指示を渡し、また対応する画像形成すべき情報を渡すためにも、それぞれの画像形成装置に対応したデバイスドライバが必要であった。そのため、それぞれの画像形成装置に対応したデバイスドライバがないと、画像形成を行うことができないシステムとなっていた。
【0006】
一方、近年ではPDF(Portable Document Format)やTIFF(Tagged Image File Format)等の一般的な文書形式によって作成された文書が電子的にやりとりされるようになってきている。このような文書をそのまま画像形成装置に転送し、文書内容を画像形成する、ダイレクトプリントと呼ばれる機能が開発されている。このダイレクトプリントでは、情報処理装置から文書ファイルをそのまま画像形成装置に転送するだけでよく、画像形成装置において文書ファイルの内容を解析して文書画像を形成している。従って、このようなダイレクトプリントを利用可能な画像形成装置で画像形成を行う場合には、上述のような画像形成装置毎のデバイスドライバは必要なく、文書ファイルを転送できる共通の構成が存在していればよい。
【0007】
しかし、従来のダイレクトプリントでは、単純に文書ファイルを画像形成装置に転送するものであったため、画像形成装置に対する各種の指示を行うことができなかった。そのため、例えば上述のような解像度の設定(高画質か高速かなど)を行うことはできず、また部数の設定すら行うことができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、画像形成装置毎にデバイスドライバなどのソフトウェアを設ける必要が無く、共通した画像形成時の指示を行うことが可能な画像形成システムと、そのような画像形成システムで用いる情報処理装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、情報処理装置から画像形成すべき情報を画像形成装置に転送し、画像形成装置において前記画像形成すべき情報の画像を形成する画像形成システムにおいて、画像形成すべき情報とともに、画像形成装置に対する抽象的な指示を情報処理装置から画像形成装置に転送し、画像形成装置で情報処理装置から受け取った抽象的な指示を具体的な指示に変換し、その具体的な指示に従って画像形成すべき情報から画像を生成して被記録媒体上に形成することを特徴とするものである。特に、複数の画像形成装置が利用可能な場合に、いずれの画像形成装置に対しても同一形式での抽象的な指示及び画像形成すべき情報の転送を可能とすることができる。このように、画像形成装置の側で抽象的な指示を装置固有の具体的な指示に変換するため、情報処理装置の側ではそれぞれの画像形成装置に対応した処理を行う必要が無い。従って、従来のように画像形成装置毎にデバイスドライバを設ける必要が無く、共通したインタフェースを設けるだけでよい。
【0010】
また、従来のダイレクトプリントと同様に、画像形成すべき情報を画像形成装置へ転送する際には、情報処理装置において変換せずに画像形成装置へ転送するように構成することができる。この場合も、抽象的な指示とともに画像形成すべき情報を転送することによって、画像形成装置に対して各種の指示を行うことが可能となる。この場合も、抽象的な指示を画像形成装置へ送ることによって、それぞれの画像形成装置毎の処理を不要とし、画像形成装置に依存しないというダイレクトプリントの特長を活かしたまま、各種の指示を行うことが可能となる。
【0011】
このような画像形成システムで用いられる情報処理装置として、画像形成装置に対して抽象的な指示を入力可能な操作手段と、操作手段で入力された抽象的な指示と画像形成すべき情報を画像形成装置へ転送する転送手段を有する構成とすることができる。このとき、複数の画像形成装置が利用可能な場合、いずれの画像形成装置に対しても、同一形式で抽象的な指示及び画像形成すべき情報の転送を行うように構成することができる。このような構成によって、それぞれの画像形成装置毎にデバイスドライバを設ける必要が無い。また、ダイレクトプリントと同様に文書ファイルなどの共通の画像形成すべき画像をそのまま転送することができ、その場合でも、抽象的な指示とともに画像形成装置に転送するので、画像形成装置に対して各種の指示を行うことが可能である。
【0012】
また、画像形成装置側の構成として、情報処理装置から送られてくる抽象的な指示を内部で用いる具体的な指示に変換する指示変換手段と、指示変換手段によって変換された具体的な指示に従って情報処理装置から受け取った画像形成すべき情報から画像を生成する描画手段と、描画手段で生成された画像を被記録媒体上に形成する形成手段を有する構成とすることができる。このような構成によって、情報処理装置においては抽象的な指示と共通の画像形成すべき情報を画像形成装置に転送すればよく、画像形成装置の側で、抽象的な指示を自装置に適した具体的な指示に変換し、その具体的な指示に基づいた画像形成を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態を示すブロック図である。図中、1は情報処理装置、2,3は画像形成装置、11は操作部、12は文書、13は転送部、21はインタフェース部、22は指示変換部、23は描画部、24は画像形成部である。情報処理装置1は、1ないし複数の画像形成装置を利用して画像を形成することができる。この例では、画像形成装置2及び3を利用することができるものとして図示している。情報処理装置1と画像形成装置2,3は、それぞれ通信可能に接続されている。接続形態は任意であり、例えばLANで接続されていてもよいし、あるいはIEEE1394やUSBなど、様々なインタフェースを用いて接続してもよい。もちろん、すべての画像形成装置が同じインタフェースで接続されている必要はない。
【0014】
情報処理装置1は、操作部11及び転送部13を含んで構成されている。また、ここでは画像形成すべき情報として文書12の内容を画像形成装置2または3において画像形成させるものとする。
【0015】
操作部11は、ユーザによる画像形成装置2または3に対する指示の入力を受け付ける。図2は、ユーザが画像形成装置に対する指示を入力するための設定画面の一例の説明図である。例えば画像形成対象の文書12が指定され、画像形成の指示が行われると、ユーザに対して図2に示すような設定画面を提示し、画像形成装置に対する各種の設定を可能とする。図2に示す例では、文書12中の印刷範囲、印刷部数、そのほかの各種のプリンタ設定を行うことができる。印刷範囲は、「すべて」あるいは「ページ指定」のいずれかを選択可能であり、「ページ指定」の場合には開始ページと終了ページを指定することができる。なお、終了ページについては、「最後のページまで」のチェックボックスをチェックすることによって、最終ページを指定することができる。印刷部数としては、部数の設定とともに、「部単位で印刷」のチェックボックスが用意されており、出力順序としてページ単位あるいは部単位のいずれかを指示することができる。
【0016】
さらに、プリンタ設定としては、この例ではカラーモード、印刷モード、用紙サイズ、用紙種類、両面、レイアウトなどの指定が可能である。カラーモードは、例えば「白黒」か「カラー」かを指示することができる。印刷モードは、例えば「高速」、「標準」、「高画質」、「高精細」などを選択することができる。用紙サイズは、各用紙の大きさ及び方向を指定したり、あるいは「自動」を指定することができる。用紙種類は、「標準」のほか、「プリンタ設定」等を選択することができる。両面指定は、「しない」指定のほか、両面時の「長辺とじ」あるいは「短辺とじ」等を指定することができる。レイアウトは、図示している「自動倍率」のほか、「100%(等倍)」、さらには「カタログ(小冊子)」や「2アップ」、「4アップ」などを指定可能である。もちろん、このほかにも例えば倍率設定や画質調整など、種々の設定が可能なように構成することができる。
【0017】
ユーザが図2に示すような設定画面において各種の設定を行った後、「OK」を指示することによって、設定された内容が操作部11により受け取られる。上述のような各種の設定は、抽象的な指示のまま、転送部13に送られる。なお、上述の説明では文書12の指定及び画像形成の指示が行われると図2に示す設定画面が表示されるものとしたが、例えば設定画面中で文書12の指定を行ってもよい。
【0018】
転送部13は、操作部11から渡される抽象的な指示と、画像形成すべき情報である文書12を、ユーザによって指定された画像形成装置へ転送する。このとき、いずれの画像形成装置2,3に対して指示及び文書12を転送する際にも、同一形式、例えば抽象的な指示は抽象的なまま、文書12もそのまま、転送する。例えば図2に示した例でいえば、印刷モードとして従来のような具体的な解像度ではなく「標準」として転送する。その他の設定も同様である。また文書12も、例えばPDF形式やTIFF形式などの文書形式のまま、転送することができる。従って、本発明では画像形成装置2用のデバイスドライバ、画像形成装置3用のデバイスドライバといったようなそれぞれの画像形成装置毎のソフトウェアを有する必要が無く、画像形成装置2,3に共通した転送部13を設け、転送部13から抽象的な指示及び文書12を転送すればよい。なお、例えば文書12を標準の文書形式に変換するなど、標準化のための変換処理などを行ってもよい。
【0019】
このような情報処理装置1から抽象的な指示及び文書12を受け取って画像を形成する画像形成装置の構成として、ここでは画像形成装置2について説明する。なお、画像形成装置3においても、同様の構成を有している。
【0020】
図1に示す例では、画像形成装置2は、インタフェース部21、指示変換部22、描画部23、画像形成部24等を含んで構成されている。インタフェース部21は、情報処理装置1から送られてくる抽象的な指示及び文書12を受け取る。そして、抽象的な指示を指示変換部22へ、文書12を描画部23へ渡す。
【0021】
指示変換部22は、情報処理装置1から送られてきた抽象的な指示を、内部で使用する具体的な指示に変換する。変換した具体的な指示は描画部23に渡される。また、必要に応じて画像形成部24にも渡される。
【0022】
描画部23は、指示変換部22で変換された具体的な指示に従って、情報処理装置1から送られてきた文書12に対応する画像を描画し、画像形成部24に渡す。画像形成部24は、描画部23において描画した画像を、記録紙などの被記録媒体上に形成する。描画部23及び画像形成部24は、従来の画像形成装置とほぼ同様の構成を適用することができる。
【0023】
図3は、本発明の実施の一形態における動作の一例の概要の説明図である。ここでは図4に示した従来の画像形成システムと比較しながら、本発明の実施の一形態における動作の一例の概要を説明する。上述のように情報処理装置1では、文書12の指定と画像形成の指示、及び例えば図2に示したような設定画面における各種の設定を行う。例えば画像形成装置2を選択した場合には、情報処理装置1の転送部13から画像形成装置2に対して、各種の設定が抽象的な指示のまま、また文書12がPDFやTIFFなどの一般的な文書形式であればそのままの文書形式で転送される。また、例えば画像形成装置3を選択した場合にも、情報処理装置1の転送部13から画像形成装置3に対して、各種の設定が抽象的な指示のまま、また文書12がPDFやTIFFなどの一般的な文書形式であればそのままの文書形式で転送される。
【0024】
すなわち、いずれの画像形成装置に対しても、転送するデータは共通である。従って、従来のデバイスドライバを利用したシステムのように、それぞれの画像形成装置毎に異なるデバイスドライバを用意しておく必要が無くなり、共通の構成(操作部11や転送部13)を用意しておけばいずれの画像形成装置も利用することが可能である。
【0025】
また、従来のダイレクトプリントでは、文書ファイル12のみを画像形成装置に転送していたが、上述のように抽象的な指示とともに転送するので、画像形成装置に対して各種の指示を行うことが可能となった。このとき、上述のように抽象的な指示を行うことによって、画像形成装置の能力などによらずに文書ファイル12を転送して画像を形成することができるという汎用性を、そのまま保証することができる。
【0026】
このようにして情報処理装置1から抽象的な指示及び文書12が画像形成装置2または3へ送られ、画像形成装置2または3では、これらを受け取って画像を形成することになる。例えば画像形成装置2においては解像度が600dpiと300dpiが切り換え可能であり、画像形成装置3においては解像度が1200dpiと600dpiが切り換え可能であるとする。例えば図3(A)に示すように、情報処理装置1において例えば図2に示す設定画面で「印刷モード」として「高画質」を指示したとする。上述のように、画像形成装置2において画像を形成する場合も、画像形成装置3において画像を形成する場合も、情報処理装置1からの「印刷モード」の指示は抽象的な「高画質」という指示が伝えられる。
【0027】
情報処理装置1から「印刷モード」として「高画質」の指示を受けた画像形成装置2では、指示変換部22において、解像度を600dpiに設定し、この設定に合わせて描画部23で描画処理し、また画像形成部24で600dpiの画像を形成する。同様に、画像形成装置3が情報処理装置1から「印刷モード」として「高画質」の指示を受けた場合には、解像度を1200dpiに設定し、この設定に合わせて描画処理し、1200dpiの画像を形成することになる。
【0028】
このようにして、情報処理装置1で「印刷モード」として「高画質」を指示すると、画像形成装置2及び画像形成装置3のいずれで画像形成する場合でも、情報処理装置1は抽象的な「高画質」という指示を画像形成装置2または画像形成装置3に転送する。そして、このような抽象的な指示を受け取った画像形成装置2あるいは画像形成装置3の内部で、当該画像形成装置において抽象的な「高画質」の指示を具体的な解像度、すなわち画像形成装置2では600dpi、画像形成装置3では1200dpiに設定して画像形成を行う。
【0029】
例えば図3(B)に示すように、「印刷モード」として「高速」の指示を行った場合には、画像形成装置2で画像を形成する場合も、画像形成装置3で画像を形成する場合も、ともに情報処理装置1からは「印刷モード」が「高速」であるという抽象的な指示を行う。この指示を受けた画像形成装置2では解像度が300dpiであるものと解釈し、また画像形成装置3では600dpiであるものと解釈して、画像を形成することになる。もちろん、他の種々の指示において同様である。
【0030】
このように、いずれの画像形成装置で画像を形成する場合でも、情報処理装置1からは共通の抽象的な指示を行えばよい。このような抽象的な指示は、それぞれの画像形成装置2,3内でそれぞれの能力などに応じて解釈され、指示に基づいた画像形成が行われる。また、上述のように画像形成すべき情報である文書12についても、画像形成装置2あるいは画像形成装置3のいずれで画像を形成する場合でも、同じデータ形式(例えばそのままの文書形式)で転送することができる。従って、画像形成すべき情報についても、画像形成装置によらず共通化される。従って、情報処理装置1には種々の画像形成装置に共通の操作部11や転送部13などを設けておけばよく、従来のように画像形成装置毎にデバイスドライバを設ける必要がない。
【0031】
なお、情報処理装置1においてユーザが行う指示として、上述のような抽象的な指示の他に、より具体的な指示を可能にしておいてもよい。例えば上述の解像度の例では、「300dpi」、「600dpi」等といった指示を可能とすることができる。
【0032】
また、上述のような具体的な指示を可能とした場合や、例えば図2に示したような設定画面において用紙サイズや両面指定などの機能を具体的に指示しても、指定された用紙サイズや機能が画像形成装置によって制限され、指示内容を満たさない場合もある。このような場合には、指示及び画像形成すべき情報を画像形成装置に転送後、画像形成装置から再設定を促すエラーを返すことができる。この場合、指示の情報のみを再送すればよい。あるいは、ユーザから指示が行われた時点で画像形成装置に指示部分を先に転送し、エラーがないことを確認した後に画像形成すべき情報を転送するようにしてもよい。または、ユーザが指示を行う設定画面を表示する際に画像形成装置に問い合わせて能力を取得し、その能力に応じた選択が可能なように設定画面をユーザに提示してもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、情報処理装置の構成を画像形成装置によらず共通化することができ、従来のようにそれぞれの画像形成装置毎にデバイスドライバを設けずに構成することができるという効果がある。また、画像形成装置に対して文書ファイルなどの画像形成すべき情報をそのまま転送するような場合でも、画像形成装置に対して各種の指示を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すブロック図である。
【図2】ユーザが画像形成装置に対する指示を入力するための設定画面の一例の説明図である。
【図3】本発明の実施の一形態における動作の一例の概要の説明図である。
【図4】従来の画像形成システムにおける一構成例の説明図である。
【符号の説明】
1…情報処理装置、2,3…画像形成装置、11…操作部、12…文書、13…転送部、21…インタフェース部、22…指示変換部、23…描画部、24…画像形成部、41…情報処理装置、42,43…デバイスドライバ、44,45…画像形成装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理装置から画像形成すべき情報を画像形成装置に転送し、画像形成装置において前記画像形成すべき情報の画像を形成する画像形成技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置から、プリンタなどの画像形成装置に対して情報を転送し、画像形成装置において情報に対応する画像を形成するシステムが一般的に利用されている。最近のこのようなシステムでは、画像形成装置に対応するデバイスドライバなどと呼ばれるソフトウェアを情報処理装置に搭載し、そのデバイスドライバにおいて、対応する画像形成装置において最適なデータ形式となるように、画像形成すべき情報を変換して転送している。また、デバイスドライバが提供するダイアログ等を用いて当該画像形成装置に対する各種の指示をユーザが行うことができるが、このような指示についてもデバイスドライバにおいて当該画像形成装置において最適なデータ形式に変換して転送している。
【0003】
図4は、従来の画像形成システムにおける一構成例の説明図である。図中、41は情報処理装置、42,43はデバイスドライバ、44,45は画像形成装置である。上述のように、画像形成装置を利用する際には、それぞれの画像形成装置に最適なデータ形式の情報を生成するために、それぞれの画像形成装置に対応したデバイスドライバを利用している。すなわち図4に示した例では、画像形成装置44で画像形成を行う場合には、情報処理装置41ではデバイスドライバ42を用い、画像形成すべき情報を画像形成装置44において最適な形式の情報に変換して転送する。同様に画像形成装置45で画像形成を行う場合には、情報処理装置41ではデバイスドライバ43を用い、画像形成すべき情報を画像形成装置45において最適な形式の情報に変換して転送する。このように、複数の画像形成装置を利用する場合には、それぞれの画像形成装置に適合したデバイスドライバをそれぞれ用意しておく必要があるという問題がある。
【0004】
また、例えば同じ画像形成すべき情報を画像形成装置に転送する場合でも、転送先の画像形成装置が異なる場合には転送する情報も異なる場合が多い。例えば画像形成装置44においては高品質の画像を形成する場合の解像度が600dpi、高速な画像形成を行う場合の解像度が300dpi、画像形成装置45においては高画質の画像を形成する場合の解像度が1200dpi、高速な画像形成を行う場合の解像度が600dpiであるとする。このとき、図4(A)に示すようにユーザが高画質の画像形成を画像形成装置44に対して指示した場合、デバイスドライバ42において解像度600dpiで形成する旨を画像形成装置44に伝え、画像形成装置44に対応した画像形成すべき情報を転送する。また、ユーザが高画質の画像形成を画像形成装置45に対して指示した場合には、デバイスドライバ43において解像度1200dpiで形成する旨を画像形成装置45に伝え、画像形成装置45に対応した画像形成すべき情報を転送する。また図4(B)に示したように、ユーザが高速な画像形成を指示した場合も同様であり、画像形成装置44において画像を形成する場合には解像度として300dpiが伝えられ、また画像形成装置45において画像を形成する場合には解像度として600dpiが伝えられ、それぞれの画像形成装置に対応した画像形成すべき情報が転送される。
【0005】
このように、それぞれのデバイスドライバから対応する画像形成装置へ画像形成すべき情報及び指示が渡される際には、それぞれの画像形成装置に応じた、具体的な指示及び画像形成すべき情報が渡されている。従来の画像形成システムでは、それぞれの画像形成装置における機能の違いなどに対応し、上述のように具体的な指示を渡し、また対応する画像形成すべき情報を渡すためにも、それぞれの画像形成装置に対応したデバイスドライバが必要であった。そのため、それぞれの画像形成装置に対応したデバイスドライバがないと、画像形成を行うことができないシステムとなっていた。
【0006】
一方、近年ではPDF(Portable Document Format)やTIFF(Tagged Image File Format)等の一般的な文書形式によって作成された文書が電子的にやりとりされるようになってきている。このような文書をそのまま画像形成装置に転送し、文書内容を画像形成する、ダイレクトプリントと呼ばれる機能が開発されている。このダイレクトプリントでは、情報処理装置から文書ファイルをそのまま画像形成装置に転送するだけでよく、画像形成装置において文書ファイルの内容を解析して文書画像を形成している。従って、このようなダイレクトプリントを利用可能な画像形成装置で画像形成を行う場合には、上述のような画像形成装置毎のデバイスドライバは必要なく、文書ファイルを転送できる共通の構成が存在していればよい。
【0007】
しかし、従来のダイレクトプリントでは、単純に文書ファイルを画像形成装置に転送するものであったため、画像形成装置に対する各種の指示を行うことができなかった。そのため、例えば上述のような解像度の設定(高画質か高速かなど)を行うことはできず、また部数の設定すら行うことができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、画像形成装置毎にデバイスドライバなどのソフトウェアを設ける必要が無く、共通した画像形成時の指示を行うことが可能な画像形成システムと、そのような画像形成システムで用いる情報処理装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、情報処理装置から画像形成すべき情報を画像形成装置に転送し、画像形成装置において前記画像形成すべき情報の画像を形成する画像形成システムにおいて、画像形成すべき情報とともに、画像形成装置に対する抽象的な指示を情報処理装置から画像形成装置に転送し、画像形成装置で情報処理装置から受け取った抽象的な指示を具体的な指示に変換し、その具体的な指示に従って画像形成すべき情報から画像を生成して被記録媒体上に形成することを特徴とするものである。特に、複数の画像形成装置が利用可能な場合に、いずれの画像形成装置に対しても同一形式での抽象的な指示及び画像形成すべき情報の転送を可能とすることができる。このように、画像形成装置の側で抽象的な指示を装置固有の具体的な指示に変換するため、情報処理装置の側ではそれぞれの画像形成装置に対応した処理を行う必要が無い。従って、従来のように画像形成装置毎にデバイスドライバを設ける必要が無く、共通したインタフェースを設けるだけでよい。
【0010】
また、従来のダイレクトプリントと同様に、画像形成すべき情報を画像形成装置へ転送する際には、情報処理装置において変換せずに画像形成装置へ転送するように構成することができる。この場合も、抽象的な指示とともに画像形成すべき情報を転送することによって、画像形成装置に対して各種の指示を行うことが可能となる。この場合も、抽象的な指示を画像形成装置へ送ることによって、それぞれの画像形成装置毎の処理を不要とし、画像形成装置に依存しないというダイレクトプリントの特長を活かしたまま、各種の指示を行うことが可能となる。
【0011】
このような画像形成システムで用いられる情報処理装置として、画像形成装置に対して抽象的な指示を入力可能な操作手段と、操作手段で入力された抽象的な指示と画像形成すべき情報を画像形成装置へ転送する転送手段を有する構成とすることができる。このとき、複数の画像形成装置が利用可能な場合、いずれの画像形成装置に対しても、同一形式で抽象的な指示及び画像形成すべき情報の転送を行うように構成することができる。このような構成によって、それぞれの画像形成装置毎にデバイスドライバを設ける必要が無い。また、ダイレクトプリントと同様に文書ファイルなどの共通の画像形成すべき画像をそのまま転送することができ、その場合でも、抽象的な指示とともに画像形成装置に転送するので、画像形成装置に対して各種の指示を行うことが可能である。
【0012】
また、画像形成装置側の構成として、情報処理装置から送られてくる抽象的な指示を内部で用いる具体的な指示に変換する指示変換手段と、指示変換手段によって変換された具体的な指示に従って情報処理装置から受け取った画像形成すべき情報から画像を生成する描画手段と、描画手段で生成された画像を被記録媒体上に形成する形成手段を有する構成とすることができる。このような構成によって、情報処理装置においては抽象的な指示と共通の画像形成すべき情報を画像形成装置に転送すればよく、画像形成装置の側で、抽象的な指示を自装置に適した具体的な指示に変換し、その具体的な指示に基づいた画像形成を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態を示すブロック図である。図中、1は情報処理装置、2,3は画像形成装置、11は操作部、12は文書、13は転送部、21はインタフェース部、22は指示変換部、23は描画部、24は画像形成部である。情報処理装置1は、1ないし複数の画像形成装置を利用して画像を形成することができる。この例では、画像形成装置2及び3を利用することができるものとして図示している。情報処理装置1と画像形成装置2,3は、それぞれ通信可能に接続されている。接続形態は任意であり、例えばLANで接続されていてもよいし、あるいはIEEE1394やUSBなど、様々なインタフェースを用いて接続してもよい。もちろん、すべての画像形成装置が同じインタフェースで接続されている必要はない。
【0014】
情報処理装置1は、操作部11及び転送部13を含んで構成されている。また、ここでは画像形成すべき情報として文書12の内容を画像形成装置2または3において画像形成させるものとする。
【0015】
操作部11は、ユーザによる画像形成装置2または3に対する指示の入力を受け付ける。図2は、ユーザが画像形成装置に対する指示を入力するための設定画面の一例の説明図である。例えば画像形成対象の文書12が指定され、画像形成の指示が行われると、ユーザに対して図2に示すような設定画面を提示し、画像形成装置に対する各種の設定を可能とする。図2に示す例では、文書12中の印刷範囲、印刷部数、そのほかの各種のプリンタ設定を行うことができる。印刷範囲は、「すべて」あるいは「ページ指定」のいずれかを選択可能であり、「ページ指定」の場合には開始ページと終了ページを指定することができる。なお、終了ページについては、「最後のページまで」のチェックボックスをチェックすることによって、最終ページを指定することができる。印刷部数としては、部数の設定とともに、「部単位で印刷」のチェックボックスが用意されており、出力順序としてページ単位あるいは部単位のいずれかを指示することができる。
【0016】
さらに、プリンタ設定としては、この例ではカラーモード、印刷モード、用紙サイズ、用紙種類、両面、レイアウトなどの指定が可能である。カラーモードは、例えば「白黒」か「カラー」かを指示することができる。印刷モードは、例えば「高速」、「標準」、「高画質」、「高精細」などを選択することができる。用紙サイズは、各用紙の大きさ及び方向を指定したり、あるいは「自動」を指定することができる。用紙種類は、「標準」のほか、「プリンタ設定」等を選択することができる。両面指定は、「しない」指定のほか、両面時の「長辺とじ」あるいは「短辺とじ」等を指定することができる。レイアウトは、図示している「自動倍率」のほか、「100%(等倍)」、さらには「カタログ(小冊子)」や「2アップ」、「4アップ」などを指定可能である。もちろん、このほかにも例えば倍率設定や画質調整など、種々の設定が可能なように構成することができる。
【0017】
ユーザが図2に示すような設定画面において各種の設定を行った後、「OK」を指示することによって、設定された内容が操作部11により受け取られる。上述のような各種の設定は、抽象的な指示のまま、転送部13に送られる。なお、上述の説明では文書12の指定及び画像形成の指示が行われると図2に示す設定画面が表示されるものとしたが、例えば設定画面中で文書12の指定を行ってもよい。
【0018】
転送部13は、操作部11から渡される抽象的な指示と、画像形成すべき情報である文書12を、ユーザによって指定された画像形成装置へ転送する。このとき、いずれの画像形成装置2,3に対して指示及び文書12を転送する際にも、同一形式、例えば抽象的な指示は抽象的なまま、文書12もそのまま、転送する。例えば図2に示した例でいえば、印刷モードとして従来のような具体的な解像度ではなく「標準」として転送する。その他の設定も同様である。また文書12も、例えばPDF形式やTIFF形式などの文書形式のまま、転送することができる。従って、本発明では画像形成装置2用のデバイスドライバ、画像形成装置3用のデバイスドライバといったようなそれぞれの画像形成装置毎のソフトウェアを有する必要が無く、画像形成装置2,3に共通した転送部13を設け、転送部13から抽象的な指示及び文書12を転送すればよい。なお、例えば文書12を標準の文書形式に変換するなど、標準化のための変換処理などを行ってもよい。
【0019】
このような情報処理装置1から抽象的な指示及び文書12を受け取って画像を形成する画像形成装置の構成として、ここでは画像形成装置2について説明する。なお、画像形成装置3においても、同様の構成を有している。
【0020】
図1に示す例では、画像形成装置2は、インタフェース部21、指示変換部22、描画部23、画像形成部24等を含んで構成されている。インタフェース部21は、情報処理装置1から送られてくる抽象的な指示及び文書12を受け取る。そして、抽象的な指示を指示変換部22へ、文書12を描画部23へ渡す。
【0021】
指示変換部22は、情報処理装置1から送られてきた抽象的な指示を、内部で使用する具体的な指示に変換する。変換した具体的な指示は描画部23に渡される。また、必要に応じて画像形成部24にも渡される。
【0022】
描画部23は、指示変換部22で変換された具体的な指示に従って、情報処理装置1から送られてきた文書12に対応する画像を描画し、画像形成部24に渡す。画像形成部24は、描画部23において描画した画像を、記録紙などの被記録媒体上に形成する。描画部23及び画像形成部24は、従来の画像形成装置とほぼ同様の構成を適用することができる。
【0023】
図3は、本発明の実施の一形態における動作の一例の概要の説明図である。ここでは図4に示した従来の画像形成システムと比較しながら、本発明の実施の一形態における動作の一例の概要を説明する。上述のように情報処理装置1では、文書12の指定と画像形成の指示、及び例えば図2に示したような設定画面における各種の設定を行う。例えば画像形成装置2を選択した場合には、情報処理装置1の転送部13から画像形成装置2に対して、各種の設定が抽象的な指示のまま、また文書12がPDFやTIFFなどの一般的な文書形式であればそのままの文書形式で転送される。また、例えば画像形成装置3を選択した場合にも、情報処理装置1の転送部13から画像形成装置3に対して、各種の設定が抽象的な指示のまま、また文書12がPDFやTIFFなどの一般的な文書形式であればそのままの文書形式で転送される。
【0024】
すなわち、いずれの画像形成装置に対しても、転送するデータは共通である。従って、従来のデバイスドライバを利用したシステムのように、それぞれの画像形成装置毎に異なるデバイスドライバを用意しておく必要が無くなり、共通の構成(操作部11や転送部13)を用意しておけばいずれの画像形成装置も利用することが可能である。
【0025】
また、従来のダイレクトプリントでは、文書ファイル12のみを画像形成装置に転送していたが、上述のように抽象的な指示とともに転送するので、画像形成装置に対して各種の指示を行うことが可能となった。このとき、上述のように抽象的な指示を行うことによって、画像形成装置の能力などによらずに文書ファイル12を転送して画像を形成することができるという汎用性を、そのまま保証することができる。
【0026】
このようにして情報処理装置1から抽象的な指示及び文書12が画像形成装置2または3へ送られ、画像形成装置2または3では、これらを受け取って画像を形成することになる。例えば画像形成装置2においては解像度が600dpiと300dpiが切り換え可能であり、画像形成装置3においては解像度が1200dpiと600dpiが切り換え可能であるとする。例えば図3(A)に示すように、情報処理装置1において例えば図2に示す設定画面で「印刷モード」として「高画質」を指示したとする。上述のように、画像形成装置2において画像を形成する場合も、画像形成装置3において画像を形成する場合も、情報処理装置1からの「印刷モード」の指示は抽象的な「高画質」という指示が伝えられる。
【0027】
情報処理装置1から「印刷モード」として「高画質」の指示を受けた画像形成装置2では、指示変換部22において、解像度を600dpiに設定し、この設定に合わせて描画部23で描画処理し、また画像形成部24で600dpiの画像を形成する。同様に、画像形成装置3が情報処理装置1から「印刷モード」として「高画質」の指示を受けた場合には、解像度を1200dpiに設定し、この設定に合わせて描画処理し、1200dpiの画像を形成することになる。
【0028】
このようにして、情報処理装置1で「印刷モード」として「高画質」を指示すると、画像形成装置2及び画像形成装置3のいずれで画像形成する場合でも、情報処理装置1は抽象的な「高画質」という指示を画像形成装置2または画像形成装置3に転送する。そして、このような抽象的な指示を受け取った画像形成装置2あるいは画像形成装置3の内部で、当該画像形成装置において抽象的な「高画質」の指示を具体的な解像度、すなわち画像形成装置2では600dpi、画像形成装置3では1200dpiに設定して画像形成を行う。
【0029】
例えば図3(B)に示すように、「印刷モード」として「高速」の指示を行った場合には、画像形成装置2で画像を形成する場合も、画像形成装置3で画像を形成する場合も、ともに情報処理装置1からは「印刷モード」が「高速」であるという抽象的な指示を行う。この指示を受けた画像形成装置2では解像度が300dpiであるものと解釈し、また画像形成装置3では600dpiであるものと解釈して、画像を形成することになる。もちろん、他の種々の指示において同様である。
【0030】
このように、いずれの画像形成装置で画像を形成する場合でも、情報処理装置1からは共通の抽象的な指示を行えばよい。このような抽象的な指示は、それぞれの画像形成装置2,3内でそれぞれの能力などに応じて解釈され、指示に基づいた画像形成が行われる。また、上述のように画像形成すべき情報である文書12についても、画像形成装置2あるいは画像形成装置3のいずれで画像を形成する場合でも、同じデータ形式(例えばそのままの文書形式)で転送することができる。従って、画像形成すべき情報についても、画像形成装置によらず共通化される。従って、情報処理装置1には種々の画像形成装置に共通の操作部11や転送部13などを設けておけばよく、従来のように画像形成装置毎にデバイスドライバを設ける必要がない。
【0031】
なお、情報処理装置1においてユーザが行う指示として、上述のような抽象的な指示の他に、より具体的な指示を可能にしておいてもよい。例えば上述の解像度の例では、「300dpi」、「600dpi」等といった指示を可能とすることができる。
【0032】
また、上述のような具体的な指示を可能とした場合や、例えば図2に示したような設定画面において用紙サイズや両面指定などの機能を具体的に指示しても、指定された用紙サイズや機能が画像形成装置によって制限され、指示内容を満たさない場合もある。このような場合には、指示及び画像形成すべき情報を画像形成装置に転送後、画像形成装置から再設定を促すエラーを返すことができる。この場合、指示の情報のみを再送すればよい。あるいは、ユーザから指示が行われた時点で画像形成装置に指示部分を先に転送し、エラーがないことを確認した後に画像形成すべき情報を転送するようにしてもよい。または、ユーザが指示を行う設定画面を表示する際に画像形成装置に問い合わせて能力を取得し、その能力に応じた選択が可能なように設定画面をユーザに提示してもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、情報処理装置の構成を画像形成装置によらず共通化することができ、従来のようにそれぞれの画像形成装置毎にデバイスドライバを設けずに構成することができるという効果がある。また、画像形成装置に対して文書ファイルなどの画像形成すべき情報をそのまま転送するような場合でも、画像形成装置に対して各種の指示を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すブロック図である。
【図2】ユーザが画像形成装置に対する指示を入力するための設定画面の一例の説明図である。
【図3】本発明の実施の一形態における動作の一例の概要の説明図である。
【図4】従来の画像形成システムにおける一構成例の説明図である。
【符号の説明】
1…情報処理装置、2,3…画像形成装置、11…操作部、12…文書、13…転送部、21…インタフェース部、22…指示変換部、23…描画部、24…画像形成部、41…情報処理装置、42,43…デバイスドライバ、44,45…画像形成装置。
Claims (7)
- 画像形成装置に対して情報を転送して該情報の画像を形成させる情報処理装置において、前記画像形成装置に対して抽象的な指示を入力可能な操作手段と、前記操作手段で入力された抽象的な指示と画像形成すべき情報を前記画像形成装置へ転送する転送手段を有することを特徴とする情報処理装置。
- 前記転送手段は、前記画像形成すべき情報を、与えられたそのままのデータ形式で前記画像形成装置へ転送することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記転送手段は、複数の画像形成装置に対して択一的に前記抽象的な指示及び前記画像形成すべき情報を転送可能であるとともに、いずれの画像形成装置に対しても同一形式での前記抽象的な指示及び前記画像形成すべき情報を転送することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
- 外部より抽象的な指示及び画像形成すべき情報を受け取って前記抽象的な指示に従って前記画像形成すべき情報の画像を形成する画像形成装置において、前記抽象的な指示を内部で用いる具体的な指示に変換する指示変換手段と、前記指示変換手段によって変換された前記具体的な指示に従って前記画像形成すべき情報から画像を生成する描画手段と、該描画手段で生成された画像を被記録媒体上に形成する形成手段を有することを特徴とする画像形成装置。
- 情報処理装置から画像形成すべき情報を画像形成装置に転送し、画像形成装置において前記画像形成すべき情報の画像を形成する画像形成システムにおいて、前記情報処理装置は、前記画像形成すべき情報とともに前記画像形成装置に対する抽象的な指示を前記画像形成装置に転送し、前記画像形成装置は、情報処理装置から前記画像形成すべき情報及び前記抽象的な指示を受け取って前記抽象的な指示を具体的な指示に変換し、該具体的な指示に従って前記画像形成すべき情報から画像を生成して被記録媒体上に形成することを特徴とする画像形成システム。
- 前記画像形成すべき情報は、前記情報処理装置において変換されることなく前記画像形成装置へ転送されることを特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
- 前記情報処理装置は、複数の画像形成装置に対して択一的に前記抽象的な指示及び前記画像形成すべき情報を転送可能であり、いずれの画像形成装置に対しても同一形式での前記抽象的な指示及び前記画像形成すべき情報を転送することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の画像形成システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002249160A JP2004086730A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 情報処理装置及び画像形成装置、画像形成システム |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009093121A (ja) * | 2007-10-12 | 2009-04-30 | Kyocera Mita Corp | 画像形成装置 |
JP2015109101A (ja) * | 2015-01-16 | 2015-06-11 | 株式会社リコー | 印刷システム |
JP2017004549A (ja) * | 2016-08-10 | 2017-01-05 | 株式会社リコー | 印刷システム |
-
2002
- 2002-08-28 JP JP2002249160A patent/JP2004086730A/ja active Pending
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