JP2004085872A - 半透過反射板及び半透過反射型偏光板 - Google Patents

半透過反射板及び半透過反射型偏光板 Download PDF

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原 和孝
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Abstract

【課題】基材の選択自由度が高く薄型化も可能である他、反射色相の変移を低減可能で、製造コストも比較的安価となる半透過反射板、及び、半透過反射層が偏光板上に直接形成された半透過反射型偏光板を提供する。
【解決手段】本発明に係る半透過反射板1は、基材11と、基材11上に形成された半透過反射層12とを備え、半透過反射層12は、基材11上に金属ナノ粒子を分散塗布した塗布層を加熱焼結した加熱焼結層とされている。本発明に係る半透過反射型偏光板10は、前記半透過反射板1と、半透過反射板1に積層された偏光板2とを備え、偏光板2を構成する部材が、半透過反射板1の基材とされている。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半透過反射型液晶表示装置等に好適に用いられる半透過反射板及び半透過反射型偏光板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液晶セルと、当該液晶セルに向かって光を出射するバックライトとを備えた液晶表示装置であって、前記液晶セルと前記バックライトとの間に、偏光板を介して半透過反射板を配置した半透過反射型液晶表示装置が知られている。斯かる液晶表示装置は、太陽光等の下ではバックライトを消灯した反射モードで、夜間や暗室等ではバックライトを点灯した透過モードで、それぞれ表示画面(液晶セルの内容)を視認することができ、計器類、時計、携帯電話、携帯情報端末機等の表示装置として種々適用されている。
【0003】
ここで、半透過反射板としては、基材と、当該基材上に形成された金属膜からなる半透過反射層とを備えるものが一般的である。金属膜は、通常、蒸着やスパッタ等の手法によって基材上に形成されるが、この際、基材には温度負荷がかかると共に、金属膜の付着力を高めるには、ある程度基材を昇温する必要があるため、ガラスなどの耐熱性基材が用いられることが多い。従って、良好な金属膜質が得られるプラスチック製の基材は、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート等の樹脂フィルムなど、耐熱性を有するプラスチックから形成されたものに制限されてしまうという問題がある。
【0004】
また、通常の半透過反射層は、金属を薄く蒸着することで形成されるが、薄く蒸着した金属薄膜は、被着体である基材表面から放出されるガスや水分の影響を受け、酸化や変性が生じ易く耐食性に劣る上、薄膜化に伴い反射色相が変移する等の問題がある。また、蒸着による成膜は、真空環境が必要であるため、製造コストの上昇を招く要因ともなっていた。
【0005】
さらに、半透過反射板を形成する基材は、熱応力や金属薄膜内部の残留応力の影響を回避するべく、ある程度厚みを大きくする必要があった。その結果、半透過反射板の総厚みが大きくなってしまい、近年の液晶表示装置の薄型化要求に適合しないという問題があった。
【0006】
一方、液晶表示装置に用いられる半透過反射型偏光板は、前記基材付き半透過反射板と偏光板とをそれぞれ独立別個に作成し、両者を貼着して形成されるのが一般的である。しかし、半透過反射型偏光板として使用する形態では、半透過反射板を構成する基材は、半透過反射層の支持体として必ずしも必要ではなく、前述のように薄型化を図る観点からは、むしろ省略することが望まれている。しかし、基材を省略するべく、偏光板に直接金属膜を蒸着するのでは、前述した温度条件や真空条件に起因して、良質の金属膜を形成できなかったり、偏光板の劣化を招くなどの問題があり、実用化できていないのが現状である。
【0007】
より具体的に説明すれば、プラスチック製の偏光板の耐熱上限は、負荷する時間にも依存するが、上限は200℃程度(実用的には150℃程度)である。これ以上昇温すれば、偏光板の光学機能が変化する他、カールやシワ等が発生し、使用は困難である。従って、偏光板に直接金属膜を形成する場合には、200℃以下で、可能な限り低温(好ましくは150℃以下、より好ましくは100℃以下)で成膜できることが必要である。また、偏光板を構成するフィルム類は、水分や可塑剤を含み、真空蒸着の被着体としては適当でない場合が多いため、大気圧中で成膜することが望ましい。
【0008】
さらに、従来より、半透過反射型偏光板と反射偏光子とを組み合わせることにより、バックライトの利用効率を高める方法が提案されているが、この場合、特開2001−228333号公報に記載されているように、半透過反射型偏光板を構成する半透過反射板の基材を、偏光状態に悪影響を与えない面内位相差の小さな材料に限定する必要がある。しかし、位相差の小さな材料の多くは、被蒸着材料として適していないという問題があった。なお、前述のように、基材が省略できれば、半透過反射層自体は本質的に反射偏光子の偏光特性に悪影響を与えないので、より好ましいと言える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、斯かる従来技術の問題を解決するべくなされたものであり、基材の選択自由度が高く薄型化も可能である他、反射色相の変移を低減可能で、製造コストも比較的安価となる半透過反射板、及び、半透過反射層が偏光板上に直接形成された半透過反射型偏光板を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
金属ナノ粒子、つまり、ナノメータオーダーの寸法を有する超微粒子金属は、通常の金属とは挙動が異なることが知られている。これは、金属の単位重量に対する表面積の割合が大きくなり、表面近傍の活性層の影響が大きくなるためである。例えば、銀のナノ粒子は特異的な挙動を示し、通常の銀の融点が961℃であるにも関わらず、銀ナノ粒子は200℃以下、特に粒子寸法を調整すれば100℃以下で溶融固着し、ナノ粒子界面が完全に金属結合する。
【0011】
本発明の発明者は、斯かる金属ナノ粒子の特異的な挙動に着目し、鋭意研究した結果、金属結合したナノ粒子界面を半透過反射板の半透過反射層として利用可能であることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明は、請求項1に記載の如く、基材と、当該基材上に形成された半透過反射層とを備えた半透過反射板であって、前記半透過反射層は、前記基材上に金属ナノ粒子を分散塗布した塗布層を加熱焼結した加熱焼結層とされていることを特徴とする半透過反射板を提供するものである。
【0012】
請求項1に係る発明によれば、金属ナノ粒子を分散塗布した塗布層、つまり金属ナノ粒子を分散した分散液を塗布した塗布層を加熱焼結するため、低温で、且つ、蒸着と異なり大気圧下で半透過反射層を形成可能である。従って、半透過反射板を形成する基材の化学的制約や物理的制約が緩和され、基材の選択肢が広がるため、半透過反射板としての用途が格段に拡大する(後述するように、半透過反射層を偏光板上に直接形成することも可能である)と共に、比較的安価な製造コストで半透過反射板を形成することも可能である。また、低温で半透過反射層を形成するため、熱応力や残留応力の影響も少なく、基材の厚みを低減でき、半透過反射板の薄型化を図ることも可能である。さらに、半透過反射層を薄層化して半透過性を付与する際、蒸着によって半透過反射層を形成する場合には反射色相が黄色に変移するのに対し、本発明は低温で半透過反射層を形成するため、反射色相の変移を低減することができる。これは、蒸着の場合、基材表面から放出されるガス類と、半透過反射層の金属とが反応(金属が酸化)して本来の金属特性を失うが、低温で加熱焼結する場合には、そのような現象は発生し難いからである。以上のように、請求項1に係る発明によれば、基材の選択自由度が高く薄型化も可能である他、反射色相の変移を低減可能で、製造コストも比較的安価となるという優れた利点を有する半透過反射板が提供される。なお、前記塗布層は、好ましくは200℃以下、より好ましくは150℃以下、さらに好ましくは100℃以下で加熱焼結される。
【0013】
好ましくは、請求項2に記載の如く、前記金属ナノ粒子の塗布層は、厚みが100nm以下、透過率が5%〜50%とされ、これにより、好適に半透過反射性を付与することができる。なお、塗布層の厚みは、より好ましくは40nm以下とされる。
【0014】
好ましくは、請求項3に記載の如く、前記半透過反射層は、前記塗布層が形成された部位と、前記塗布層が形成されていない部位とが混在するマイクロパターン化構造を有するものとされる。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、半透過反射層が、塗布層が形成された部位と、塗布層が形成されていない部位とが混在するマイクロパターン化構造を有するため、塗布層が形成されていない部位は透過機能を有する一方、塗布層が形成された部位の厚みを反射機能が十分に発揮される厚みとすることで、両部位の面積比によって半透過反射の特性を制御することが可能である。本発明によれば、透過光は、塗布層を通過しないため、塗布層を形成する金属固有の着色が施されることなく、ニュートラルな波長特性を有するという利点が得られる。これは、本発明に係る半透過反射板をカラー液晶表示装置に適用する場合に特に有利である。なお、本発明におけるマイクロパターン化構造とは、塗布層が形成された部位と塗布層が形成されていない部位とが、メッシュ状、ライン状、ドット状等にパターン化された構造であり、当該パターンを目視で視認することができない程度に細かい構造を意味する。
【0016】
好ましくは、請求項4に記載の如く、前記塗布層が形成された部位のピッチは300μm以下とされる。
【0017】
液晶表示装置の画素間隔は300μm程度であるが、請求項4に係る発明によれば、塗布層が形成された部位のピッチが画素間隔よりも小さくなるため、本発明に係る半透過反射板を液晶表示装置に適用した場合に、当該半透過反射板と液晶表示装置の画素との間で干渉縞やモアレ縞等を生じ難く、液晶表示装置の表示品位が劣化し難いという利点が得られる。なお、前記塗布層が形成された部位のピッチは、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは30μm以下とされる。
【0018】
前記マイクロパターン化構造は、請求項5に記載の如く、マイクログラビア印刷によって好適に形成される他、請求項6に記載の如く、インクジェット印刷によっても好適に形成される。
【0019】
また、請求項7に記載の如く、前記基材は、前記半透過反射層側の表面について、濡れ性が異なる複数の部位を有し、前記マイクロパターン化構造は、前記基材表面の各部位の濡れ性の差に応じて形成されてもよい。つまり、例えば、基材表面に対し、疎水性表面を有する粒子を当該粒子の一部が膜面から露出する状態で親水性樹脂中に分散して成膜し(これにより、基材表面は、濡れ性が異なる複数の部位(前記粒子が露出した疎水性を有する部位と、露出していない親水性を有する部位)を有することになる)、当該基材上に金属ナノ粒子を分散塗布すれば、金属ナノ粒子を分散させる物質の性質と、各部位の濡れ性の差とに応じて、金属ナノ粒子の塗布層が形成される部位と、形成されない部位とを混在させることが可能である。また、基材表面に、親水性樹脂及び疎水性樹脂のポリマーブレンド層を形成し、当該ポリマーブレンド層表面に露出した相分離構造(この場合も、基材表面は、濡れ性が異なる複数の部位を有することになる)に応じて、金属ナノ粒子の塗布層が形成される部位と、形成されない部位とを混在させることも可能である。
【0020】
或いは、請求項8に記載の如く、前記基材は、前記半透過反射層側の表面に微細な亀裂を有し、前記マイクロパターン化構造は、前記基材表面の亀裂に前記金属ナノ粒子の塗布層を浸透させることによって形成されてもよい。
【0021】
好ましくは、請求項9に記載の如く、前記基材は、前記半透過反射層側の表面が粗面化される。
【0022】
請求項9に係る発明によれば、基材の表面が粗面化されるため、半透過反射板に拡散反射機能を付与することができ、当該半透過反射板を液晶表示装置に適用した場合、良好な視野角特性を得ることができる。
【0023】
また、半透過反射板に拡散反射機能を付与するには、請求項10に記載の如く、前記基材は、前記半透過反射層側の表面が平滑化されており、前記半透過反射層の前記基材側と反対側の表面に、実質的に後方散乱を有さず、且つ、実質的に偏光状態を解消しない光拡散部材を積層してもよい。
【0024】
本発明に係る半透過反射板を液晶表示装置に適用する場合、前述のように、薄型化される方が好ましい。従って、好ましくは、請求項11に記載の如く、前記基材は、厚みが100μm以下とされる。なお、前記基材の厚みは、より好ましくは80μm以下、さらに好ましくは50μm以下とされる。
【0025】
前記金属ナノ粒子としては、ナノ粒子化することができる限りにおいて、種々の金属を適用することができるが、反射率が高く、耐腐食性も良いという観点より、請求項12に記載の如く、銀、金、銅、ニッケル、クロム、白金、パラジウム及びこれらの合金の内のいずれか1つ又はいずれかの混合体とするのが好ましい。
【0026】
ただし、前記金属は、一部を除いて、腐食(酸化)を完全に防ぐことはできないため、耐腐食性をより一層高めるべく、請求項13に記載の如く、前記半透過反射層の少なくとも一方の表面に、酸化防止用の保護層を形成し、半透過反射層が酸素や水分に接触するのを防止することが好ましい。
【0027】
好ましくは、請求項14に記載の如く、前記保護層の表面は、H以上の鉛筆硬度を有するものとされる。ここで、鉛筆硬度とは、JIS−K−5400で規格化されており、鉛筆の芯で一定荷重により表面を引っ掻くことにより測定される値である。
【0028】
請求項14に係る発明によれば、保護層の表面が硬質化されているため、半透過反射板をハンドリングする際、半透過反射層に擦り傷や打痕などの損傷が生じるのを防止し、当該半透過反射板を液晶表示装置に適用した場合の表示品位への影響を抑止することができる。後述するように、偏光板に直接半透過反射層を形成する場合、つまり、偏光板を構成する部材が半透過反射板の基材とされている場合に、本発明は特に有効である。換言すれば、偏光板に直接半透過反射層を形成する場合、半透過反射層が保護層を介して外界に直接触れる(偏光板と基材とで挟持される構成ではない)ため、前述したような機械的化学的な損傷を受け易く、損傷を防止するために保護層表面を硬質化することは極めて有効である。なお、より好ましくは、前記鉛筆硬度は2H以上とされる。
【0029】
好ましくは、請求項15に記載の如く、前記保護層の表面には、抵抗値1010Ω以下の帯電防止処理が施される。
【0030】
前記保護層として用いられる材料の多くは絶縁体であるので、半透過反射層は絶縁体に挟持されたコンデンサー構造となる。従って、半透過反射板のハンドリングの際に静電気を帯び易く、静電吸着や放電による不快感が生じたり、周囲の電子材料に悪影響を及ぼすおそれがある。請求項15に係る発明によれば、保護層表面に帯電防止処理が施されるため、前述した不快感や悪影響を低減することができる。
【0031】
また、本発明は、請求項16に記載の如く、前記半透過反射板と、当該半透過反射板に積層された偏光板とを備え、前記偏光板を構成する部材が、前記半透過反射板の基材とされていることを特徴とする半透過反射型偏光板としても提供される。
【0032】
請求項16に係る発明によれば、半透過反射層が偏光板上に直接形成されている、つまり、偏光板を構成する部材(例えば、偏光子保護フィルム)が半透過反射板の基材とされているため、当該部材と別個に半透過反射板の基材(支持体)を設ける必要が無く、当該省略した支持体の厚み分だけ、半透過反射型偏光板の薄型化を図ることができるという優れた利点を有する。
【0033】
好ましくは、請求項17に記載の如く、前記半透過反射型偏光板は、前記半透過反射板側に配置された反射偏光子を更に備える。
【0034】
前記半透過反射型偏光板は、半透過反射層が偏光板上に直接形成されているので、基材(支持体)の位相差を考慮する必要がなく、半透過反射層自体は位相差を有さないため、請求項17に記載のように、反射偏光子を容易に組み込むことが可能である。請求項17に係る半透過反射型偏光板を、半透過反射型液晶表示装置に適用した場合、反射偏光子を備えることにより、透過モードでの光の利用効率を高めることが可能である。
【0035】
なお、前記反射偏光子は、請求項18に記載の如く、円偏光を選択反射するコレステリック液晶で形成できる他、請求項19に記載の如く、複屈折率のそれぞれ異なる透明樹脂を多層積層し延伸することで形成された臨界反射型直線偏光子とすることも可能である。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
【0037】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半透過反射板の概略構成を示す縦断面図である。図1に示すように、本実施形態に係る半透過反射板1は、基材11と、基材11上に形成された半透過反射層12とを備えている。半透過反射層12は、基材11上に金属ナノ粒子を分散した分散液を塗布した塗布層を、好ましくは200℃以下、より好ましくは150℃以下、さらに好ましくは100℃以下で加熱焼結することにより形成されている。
【0038】
基材11の材質は、200℃程度の耐熱性を有する限りにおいて、特に限定されるものではなく、例えば、カーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、ポリイミド系樹脂等を使用することが可能である。基材11の厚みは、特に半透過反射板1を液晶表示装置に適用する場合など薄型化が要求される用途では、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm以下、さらに好ましくは50μm以下とされる。
【0039】
本実施形態に係る半透過反射層12は、前記金属ナノ粒子として、銀、金、銅、ニッケル、クロム、白金、パラジウム及びこれらの合金の内のいずれか1つ又はいずれかの混合体を用いて形成される。金属ナノ粒子の粒径は、一般に、1〜100nm程度であるが、特に限定されるものではない。一次粒子の粒径は、好ましくは100nm以下、より好ましくは50nm以下、さらに好ましくは20nm以下とされる。斯かる金属ナノ粒子を、好ましくは100nm以下、より好ましくは40nm以下の厚みで分散塗布した塗布層は、200℃以下の加熱で焼結が生じ、粒子界面が金属結合して一体化し、半透過反射層12として機能する。特に、銀又はその合金からなるナノ粒子や、銀ナノ粒子と他の金属ナノ粒子との混合体は、100℃程度で焼結が開始するため好適に使用することができる。
【0040】
半透過反射層12は、基材11の全面に塗布層を形成し、当該塗布層の厚みを前述のように適宜調整することにより、透過率が5%〜50%程度になるようにして半透過反射機能を付与することが可能である他、塗布層が形成された部位と、塗布層が形成されていない部位とが混在するマイクロパターン化構造を有するように形成することも可能である。換言すれば、塗布層が形成されていない部位は透過機能を有する一方、塗布層が形成された部位の厚みを反射機能が十分に発揮される厚みとし、両部位の面積比によって半透過反射層12の半透過反射特性を制御することが可能である。斯かる構成によれば、透過光は、塗布層を通過しないため、塗布層を形成する金属固有の着色が施されることなく、ニュートラルな波長特性を有するという利点が得られる。これは、半透過反射板1をカラー液晶表示装置に適用する場合に特に有利である。
【0041】
より具体的に説明すれば、半透過反射層12のマイクロパターン化構造は、マイクログラビア印刷やインクジェット印刷などの精密印刷手法を適用することにより形成可能である。
【0042】
また、基材11の半透過反射層12側の表面を、濡れ性が異なる複数の部位を有するものとし、基材11表面の各部位の濡れ性の差に応じてマイクロパターン化構造を形成することも可能である。具体的には、例えば、基材11表面に対し、疎水性表面を有する粒子を当該粒子の一部が膜面から露出する状態で親水性樹脂中に分散して成膜し、当該基材11上に金属ナノ粒子を分散塗布すれば、各部位の濡れ性の差に応じて、金属ナノ粒子の塗布層が形成される部位と、形成されない部位とを混在させる(つまり、マイクロパターン化構造が形成される)ことが可能である。また、基材11表面に、親水性樹脂及び疎水性樹脂のポリマーブレンド層を形成し、当該ポリマーブレンド層表面に露出した相分離構造に応じて、金属ナノ粒子の塗布層が形成される部位と、形成されない部位とを混在させる(つまり、マイクロパターン化構造が形成される)ことも可能である。
【0043】
或いは、基材11の半透過反射層側の表面に微細な亀裂を形成し、基材11表面の亀裂に前記金属ナノ粒子の塗布層を浸透させることによってマイクロパターン化構造を形成することも可能である。なお、前記基材11表面の亀裂として、基材11を延伸する際の延伸応力によって生じるマイクロクラックや、基材11表面に溶媒処理を施すことによって生じるストレスクラック等を利用することが可能である。
【0044】
なお、前記マイクロパターン化構造における塗布層が形成された部位のピッチは、好ましくは300μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは30μm以下とされる。これにより、半透過反射板1を液晶表示装置に適用した場合、塗布層が形成された部位のピッチが画素間隔(300μm程度)よりも小さくなるため、半透過反射板1と液晶表示装置の画素との間で干渉縞やモアレ縞等を生じ難く、液晶表示装置の表示品位が劣化し難いという利点が得られる。
【0045】
以上に説明した半透過反射板1を半透過反射型液晶表示装置に適用する場合には、液晶セルのバックライト側に配置された偏光板に、半透過反射層12側を対向させて貼着すればよい。本実施形態に係る半透過反射板1は、金属ナノ粒子を分散塗布した塗布層を加熱焼結するため、低温で、且つ、蒸着と異なり大気圧下で半透過反射層12を形成可能である。従って、基材11の化学的制約や物理的制約が緩和され、基材11の選択肢が広がるため、半透過反射板1としての用途が格段に拡大すると共に、比較的安価な製造コストで半透過反射板1を形成することも可能である。また、低温で半透過反射層12を形成するため、熱応力や残留応力の影響も少なく、基材11の厚みを低減でき、半透過反射板1の薄型化を図ることも可能である。さらに、半透過反射層12を薄層化して半透過性を付与する際、蒸着によって半透過反射層12を形成する場合には反射色相が黄色に変移するのに対し、本実施形態に係る半透過反射板1は、低温で半透過反射層12を形成するため、反射色相の変移を低減することができる。
【0046】
なお、半透過反射板1を液晶表示装置に適用して良好な視野角特性を得るには、半透過反射板1に拡散反射機能を付与することが好ましい。斯かる拡散反射機能は、基材11の半透過反射層12側の表面を粗面化することにより容易に付与することができる。より具体的に説明すれば、基材11の表面にサンドブラスト処理や溶媒処理等を施すことによって微細な表面凹凸を直接形成する手法や、樹脂中にフィラーを分散した溶液を基材11の表面に塗工することによって表面凹凸を有する薄層を形成する手法の他、エンボス加工したり、UV重合樹脂を塗工した後に金型形状を転写する等、基材11の表面に設計された形状を転写する手法など、種々の手法によって基材11の表面を粗面化することが可能である。
【0047】
また、基材11の半透過反射層12側の表面が平滑化され鏡面状であったとしても、半透過反射層12の基材11側と反対側の表面に光拡散部材を積層することによって拡散反射機能を付与することが可能である。より具体的に説明すれば、
光拡散部材として光拡散機能を有するフィルムを用い、当該フィルムを半透過反射層12に貼着する手法や、光拡散部材としての光拡散樹脂塗工物を半透過反射層12上に成膜する手法の他、光拡散部材としての光拡散粘着剤を貼着する手法などを適用し、拡散反射機能を付与することが可能である。なお、光拡散部材としては、実質的に後方散乱を有さず、且つ、実質的に偏光状態を解消しないものを使用するのが好ましい。これは、後方散乱を有し、偏光状態を解消する光拡散部材を使用すれば、偏光板と組み合わせたとき当該偏光板による吸収損失が増大するためである。実質的に後方散乱を有さず、且つ、実質的に偏光状態を解消しない光拡散部材としては、例えば、等方性樹脂中に、複屈折性を有さず、前記等方性樹脂(包埋樹脂)と異なる屈折率を有するガラスや等方性樹脂微粒子などの微粒子を包埋することによって形成可能である。例えば、前記微粒子として屈折率が1.44程度で、粒径が4μm程度のシリカ粒子を使用し、これを屈折率が1.47のアクリル系粘着剤中に分散包埋することにより、実質的に後方散乱を有さず、且つ、実質的に偏光状態を解消しない光拡散粘着剤を形成することが可能である。また、前記微粒子として屈折率が1.59程度で、粒径が6μm程度のスチレン粒子を使用し、これを屈折率が1.51のアクリル系樹脂中に分散包埋することにより、実質的に後方散乱を有さず、且つ、実質的に偏光状態を解消しない光拡散板を形成することが可能である。さらに、ホログラムなどの屈折率の異なる微小領域において、位相差を有さない構造を作成することによっても形成することができる。
【0048】
ここで、半透過反射層12は、金属ナノ粒子を加熱焼結することにより形成された金属薄膜であるため、半透過反射層12単体では、酸素や水分に接触することによって酸化反応が進行し、反射機能を失っていく場合が多い。従って、長期の信頼性を必要とする場合には、半透過反射層12の表面に、水分や酸素を透過しにくい材質からなる酸化防止用の保護層を形成するのが好ましい。斯かる保護層としては、架橋密度の高い樹脂層や、ゾルゲル法によって形成した無機質薄膜などを適用することが可能である。また、別途保護層を形成しなくても、金属ナノ粒子として、酸化し難い合金化金属材料を選択することも可能である。この場合には、銀、金、バラジウム等の合金や、クロム、ニッケルからなるステンレス合金などが好適に使用される。
【0049】
また、半透過反射板1をハンドリングする際、半透過反射層12に擦り傷や打墾などの損傷が生じるのを防止し、ひいては、半透過反射板1を液晶表示装置に適用した場合の表示品位への影響を抑止するには、前記保護層の表面を、鉛筆硬度表記でH以上(より好ましくは2H以上)とするのが好ましい。なお、このように、保護層の表面を硬質化するには、例えば、アクリル樹脂やエポキシ樹脂等によるハードコート処理層を保護層の表面に塗布形成すればよい他、保護層全体を斯かるハードコート処理層で形成することも可能である。
【0050】
さらに、前記保護層の表面には、抵抗値1010Ω以下の帯電防止処理を施すのが好ましい。斯かる処理を施すことにより、静電吸着による塵の付着に起因した欠陥、他の部材との間に生じる強い吸着による擦り傷の他、半透過反射層12に蓄積された電荷の放電による半透過反射層12の破壊等の問題を解決することが可能である。
【0051】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態に係る半透過反射型偏光板の概略構成を示す縦断面図である。図2に示すように、本実施形態に係る半透過反射型偏光板10は、半透過反射板1aと、半透過反射板1aに積層された偏光板2とを備えている。偏光板2は、1対の偏光子保護フィルム11aに偏光子21が挟持された構成を有する。
【0052】
半透過反射板1aは、基材(偏光子保護フィルム)11aと、半透過反射層12とを備えている。本実施形態に係る半透過反射板1aは、偏光板2を構成する部材である偏光子保護フィルム11aがその基材とされている点に特徴を有する。換言すれば、本実施形態に係る半透過反射板1aは、半透過反射層12が偏光板2上に直接形成された構成を有する。これは、半透過反射板1aの半透過反射層12が、前述した第1の実施形態と同様の構成を有し、金属ナノ粒子を分散塗布した塗布層を200℃以下の低温で加熱焼結するため、基材の化学的制約や物理的制約が緩和され、偏光子保護フィルム11aも基材として利用可能となるからである。なお、偏光子保護フィルム11aとしては、一般的に用いられているTAC(トリアセチルセルロース)フィルムの他、アクリル系樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルムなどが適用可能である。
【0053】
なお、本実施形態に係る半透過反射板1aは、偏光子保護フィルム11aを基材とする点のみが第1の実施形態と異なり、半透過反射層12がマイクロパターン化構造を有するように構成したり、半透過反射層12の表面に保護層を形成したり、半透過反射板1aに拡散反射機能を付与することが可能である点は、第1の実施形態と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0054】
以上に説明した半透過反射型偏光板10を半透過反射型液晶表示装置に適用する場合には、液晶セルのバックライト側に偏光板2側を対向させて貼着すればよい。本実施形態に係る半透過反射型偏光板10は、半透過反射層12が偏光板2上に直接形成された構成を有するため、偏光板2が具備する偏光子保護フィルム11aとは別個に半透過反射板1aの基材(支持体)を設ける必要が無く、当該省略した支持体の厚み分だけ、半透過反射型偏光板10の薄型化を図ることができるという利点を有する。
【0055】
なお、半透過反射型偏光板10を半透過反射型液晶表示装置に適用する場合に、透過モードでの光の利用効率を高めるには、半透過反射板1a側に反射偏光子を配置することが好ましい。前述したように、本実施形態に係る半透過反射型偏光板10は、半透過反射層12が偏光板2上に直接形成されているので、基材(支持体)の位相差を考慮する必要がなく、半透過反射層12自体は位相差を有さないため、反射偏光子を容易に組み込むことが可能である。
【0056】
前記反射偏光子は、円偏光を選択反射するコレステリック液晶で形成できる他、複屈折率のそれぞれ異なる透明樹脂を多層積層し延伸することで形成された臨界反射型直線偏光子とすることも可能である。
【0057】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示すことにより、本発明の特徴をより一層明らかにする。
【0058】
(実施例1)
銀ナノ粒子の1次粒子(粒径φ5nm、2次粒子は粒径φ50nm)を水に1重量%分散した分散液を、ケン化処理を施した東レ製ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み12μm)上にワイヤーバーコーターによって塗布し、乾燥させた。これにより形成された塗布層(ナノ粒子皮膜)は、厚みが約0.02μmで、透過率が約15%であった。
【0059】
次に、前記塗布層を80℃で10分間加熱処理したところ、焼結が進行し、半透過反射板として機能することが分かった。このようにして形成された半透過反射板を偏光板に貼着したところ、熱皺などの影響もなく、良好な外観特性を有することが分かった。
【0060】
(実施例2)
銀ナノ粒子の1次粒子(粒径φ5nm、2次粒子は粒径φ50nm)を水に1重量%分散した分散液を、ケン化処理を施した日東電工製偏光板TEG1465AGS1フィルム(厚み約140μm)上にワイヤーバーコーターによって塗布し、乾燥させた。これにより形成された塗布層(ナノ粒子皮膜)は、厚みが約0.03μmで、透過率が約7%であった。
【0061】
次に、前記塗布層を80℃で10分間加熱処理したところ、焼結が進行し、半透過反射型偏光板として機能することが分かった。このようにして形成された半透過反射型偏光板は、熱皺や劣化なども生じず、良好な外観特性を有することが分かった。
【0062】
(実施例3)
実施例2の半透過反射型偏光板の半透過反射板側に、コレステリック液晶の選択反射を用いた反射偏光子(日東電工製PCF400)を偏光軸角度を合わせて貼着した。反射偏光子側からバックライトを照射したところ、反射偏光子貼着前に比べて、光の利用効率が約1.5倍向上し、透過モードでの明るさが向上することが分かった。
【0063】
(実施例4)
実施例2の半透過反射型偏光板の半透過反射板側に、複屈折性樹脂の多層積層延伸体からなる反射偏光子(3M製DBEF)を偏光軸角度を合わせて貼着した。反射偏光子側からバックライトを照射したところ、反射偏光子貼着前に比べて、光の利用効率が約1.5倍向上し、透過モードでの明るさが向上することが分かった。
【0064】
(実施例5)
図3に示すように、エマルジョン重合で形成されたフッ素樹脂粒子3(平均粒径20μm)をアクリル系樹脂4中に分散し、厚み80μmのTAC(トリアセチルセルロース)フィルム11上に厚み15μm程度に成膜した。斯かる皮膜は、図3に示すように、フッ素樹脂粒子3の一部が膜面から露出した状態で、残りがアクリル系樹脂4中に埋設された状態となった。フッ素樹脂粒子3の露出面積とアクリル系樹脂4の被覆面積との比は1:3であった。
【0065】
以上のようにして成膜された基材上に、実施例1と同様にして、銀ナノ粒子を塗布し、塗布層12aを形成すると共に、実施例1と同様にして加熱処理を施した。塗布層12aは、疎水性を有するフッ素粒子3の露出面には形成されず、親水性を有するアクリル系樹脂4上に集中した。TACフィルム11側から全面に光を照射したところ、約20%の透過率(塗布層12aが形成された部位では光が透過せず、塗布層12aが形成されていない部位では光が透過した)が得られると共に、透過光のスペクトル不均一性は少なく、ニュートラルな特性が得られることが分かった。
【0066】
(実施例6)
銀ナノ粒子(1次粒子の粒径φ5nm、2次粒子の粒径φ50nm)含有インキを、カラー印刷用OHPフィルム(コクヨ製VF1102)基材上にインクジェット印刷によって、200dpi相当のピッチで塗布し、塗布層の面積が80%(塗布層が形成されていない領域の面積が20%)の塗布面を形成した。斯かる塗布面を80℃で10分間加熱処理したところ、焼結が進行し、半透過反射板として機能することが分かった。
【0067】
次に、前記半透過反射板の半透過反射層側(塗布面側)に、80重量%のアクリル系粘着剤(日東電工製NO.7、屈折率1.47)と、20重量%の等方性真球中実粒子(位相差が無く真球状の中実粒子)として直径が約4μmのシリカ粒子(屈折率1.44)とからなる、厚み25μmの光拡散粘着剤を貼着した。なお、前記光拡散粘着剤の偏光解消度は0.5%以下であり、後方散乱率は5%以下であった。
【0068】
以上のようにして形成した光拡散粘着剤付き半透過反射板は、拡散反射率が約40%で、透過率が約30%であった。
【0069】
さらに、前記光拡散粘着剤付き半透過反射板に、日東電工製偏光板EGW1206DUを積層することにより、半透過反射型偏光板を形成することができた。形成された半透過反射型偏光板は、良好な外観特性を有することが分かった。
【0070】
(比較例)
日東電工製偏光板SEG1425DUに、銀を厚み約0.03μmで真空蒸着し、半透過反射型偏光板を形成した。
【0071】
本比較例の半透過反射型偏光板の透過率は約5%であった。また、半透過反射層(蒸着膜)は、黄色度b値が12.0と極めて劣悪であり、液晶表示装置には使用できなかった。また、蒸着の熱衝撃によって偏光板に強いカールが生じると共に、偏光板を構成するTAC(トリアセチルセルロース)フィルム中の可塑剤が表面析出し、これにより半透過反射層の剥離脱落が発生することが分かった。さらに、反射と透過の色相差がb値で50以上あり、透過と反射の色調差が著しいことが分かった。
【0072】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る半透過反射板によれば、基材の選択自由度が高く薄型化も可能である他、反射色相の変移を低減可能で、製造コストも比較的安価となるという優れた利点を有する。また、本発明に係る半透過反射型偏光板によれば、偏光板を構成する部材(例えば、偏光子保護フィルム)が半透過反射板の基材とされているため、当該部材と別個に半透過反射板の基材(支持体)を設ける必要が無く、当該省略した支持体の厚みの他、支持体と偏光板との間の粘着剤・接着剤の厚み分だけ、半透過反射型偏光板の薄型化を図ることができるという優れた利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る半透過反射板の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】図2は、本発明の第2の実施形態に係る半透過反射型偏光板の概略構成を示す縦断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施例によって形成された半透過反射板の概略構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…半透過反射板 2…偏光板 10…半透過反射型偏光板
11…基材 12…半透過反射層

Claims (19)

  1. 基材と、当該基材上に形成された半透過反射層とを備えた半透過反射板であって、
    前記半透過反射層は、前記基材上に金属ナノ粒子を分散塗布した塗布層を加熱焼結した加熱焼結層とされていることを特徴とする半透過反射板。
  2. 前記金属ナノ粒子の塗布層は、厚みが100nm以下、透過率が5%〜50%とされていることを特徴とする請求項1に記載の半透過反射板。
  3. 前記半透過反射層は、前記塗布層が形成された部位と、前記塗布層が形成されていない部位とが混在するマイクロパターン化構造を有することを特徴とする請求項1に記載の半透過反射板。
  4. 前記塗布層が形成された部位のピッチは300μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の半透過反射板。
  5. 前記マイクロパターン化構造は、マイクログラビア印刷によって形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の半透過反射板。
  6. 前記マイクロパターン化構造は、インクジェット印刷によって形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の半透過反射板。
  7. 前記基材は、前記半透過反射層側の表面について、濡れ性が異なる複数の部位を有し、
    前記マイクロパターン化構造は、前記基材表面の各部位の濡れ性の差に応じて形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の半透過反射板。
  8. 前記基材は、前記半透過反射層側の表面に微細な亀裂を有し、前記マイクロパターン化構造は、前記基材表面の亀裂に前記金属ナノ粒子の塗布層を浸透させることによって形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の半透過反射板。
  9. 前記基材は、前記半透過反射層側の表面が粗面化されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の半透過反射板。
  10. 前記基材は、前記半透過反射層側の表面が平滑化されており、
    前記半透過反射層の前記基材側と反対側の表面に、実質的に後方散乱を有さず、且つ、実質的に偏光状態を解消しない光拡散部材が積層されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の半透過反射板。
  11. 前記基材は、厚みが100μm以下とされていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の半透過反射板。
  12. 前記金属ナノ粒子は、銀、金、銅、ニッケル、クロム、白金、パラジウム及びこれらの合金の内のいずれか1つ又はいずれかの混合体であることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の半透過反射板。
  13. 前記半透過反射層の少なくとも一方の表面に、酸化防止用の保護層が形成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の半透過反射板。
  14. 前記保護層の表面は、H以上の鉛筆硬度を有することを特徴とする請求項13に記載の半透過反射板。
  15. 前記保護層の表面には、抵抗値1010Ω以下の帯電防止処理が施されていることを特徴とする請求項13に記載の半透過反射板。
  16. 請求項1から15のいずれかに記載の半透過反射板と、当該半透過反射板に積層された偏光板とを備え、
    前記偏光板を構成する部材が、前記半透過反射板の基材とされていることを特徴とする半透過反射型偏光板。
  17. 前記半透過反射板側に配置された反射偏光子を更に備えることを特徴とする請求項16に記載の半透過反射型偏光板。
  18. 前記反射偏光子は、円偏光を選択反射するコレステリック液晶で形成されていることを特徴とする請求項16に記載の半透過反射型偏光板。
  19. 前記反射偏光子は、複屈折率のそれぞれ異なる透明樹脂を多層積層し延伸することで形成された臨界反射型直線偏光子であることを特徴とする請求項16に記載の半透過反射型偏光板。
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