JP2004085526A - 半導体装置 - Google Patents

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冨嶋 茂樹
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    • H01L2924/13091Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor [MOSFET]

Abstract

【課題】システムインパッケージ用の半導体装置において通常動作モード時およびテスト動作モード時において最適な駆動力で、出力パッドを駆動することのできる出力バッファ回路を実現する。
【解決手段】出力パッド(OPD0−OPDn)それぞれに対応して配置される出力バッファ回路(OKT0−OKTn)各々において、通常動作モード用の電流駆動能力の小さな第1の出力バッファ(8)と、テスト動作モード時用の電流駆動能力の大きな第2の出力バッファ(10)を並列に配置する。モード指示信号(MOD)に従って、択一的に、これらの第1および第2の出力バッファの一方を能動化し、他方を出力ハイインピーダンス状態に設定する。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体装置に関し、特に、1つのパッケージ内に複数の半導体チップが積層して配置されるシステムインパッケージ(SIP)に関する。より特定的には、この発明は、SIPに実装される半導体チップに形成される信号出力部の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
データ/信号を処理するシステムの小型化、高速および低消費電力化のために、1つの半導体チップに所定の処理を行なうロジックと、このロジックに必要なデータを格納するメモリとを集積化するシステムLSIが用いられている。システムLSIにおいては、ロジックとメモリとがチップ上配線により相互接続されるため、信号線の負荷が小さく、高速で信号を転送することができる。また、ロジックとメモリとの間においては、ピン端子が存在しないため、ピン端子のピッチの制約を受けることなく、内部配線のピッチ条件で、ロジックとメモリとを相互接続することができ、データビット数を増大させることができ、高速のデータ転送が実現される。
【0003】
このシステムLSIにおいては、ロジック、メモリおよびアナログ回路等を、同一半導体チップ上に形成するため、これらのロジック、メモリおよびアナログ回路を同一製造工程でできるだけ作製することが要求される。ロジックにおいては、その構成要素であるMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)は、スケーリング則に従って微細化を行なうことができ、また電源電圧も低下させることができる。
【0004】
一方、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)においては、データの記憶はメモリセルのキャパシタを利用して行なわれており、通常、このメモリセルキャパシタとしては、半導体基板表面上にストレージノードおよびセルプレート電極が形成されるスタック構造のキャパシタが用いられる。したがって、このメモリセルキャパシタは、半導体基板表面上に形成されるために、ロジックとDRAMにおいて段差が生じる。このような段差を低減するため、スタック構造のキャパシタの高さを低くし、メモリセルキャパシタの容量値を低減するなどの処置が行なわれる。
【0005】
また、DRAMセルにおいては、メモリセルキャパシタに、十分な量の電荷を蓄積するために、ロジックに比べて比較的高い電圧を使用する必要があり、このDRAMセルのアクセス用のトランジスタのゲート絶縁膜は、ロジックのMOSトランジスタのゲート絶縁膜に比べて厚くされる。このため、DRAMセルの製造工程におけるさまざまな熱処理工程が、ロジックのMOSトランジスタに悪影響を及ぼさないように、熱処理工程においていわゆる「サーマルバジェット」を小さくし、DRAM単体の製造工程に比べて、その熱処理時間が短くされる。
【0006】
したがって、このようなシステムLSIにおいて、ロジックとDRAMとを同一半導体チップに集積化する場合、DRAMの性能を幾分か犠牲にされる。
【0007】
また、アナログ回路および不揮発性半導体記憶装置などにおいても、その電源電圧は、アナログ信号の正確な処理および転送とデータの書込/消去などのために、ロジックよりも高くする必要がある。
【0008】
したがって、1つの半導体チップにおいて、アナログ回路およびDRAMなどのメモリは、ロジック回路ほど微細化を進めることができず、システムLSIのチップサイズを低減することができなくなる。システムLSIにおいては、スケーリング則に沿って素子の微細化を行なうことができない回路部分が存在する場合、チップサイズを低減することができず、小型化の障害となる。
【0009】
また、高速動作のための高周波回路および超高速インターフェイス回路などにおいては、インダクタンス、容量およびフィルタなど、半導体チップ上に搭載するには困難なものが必要不可欠となる。したがって、このような超高速動作環境においては、同一半導体チップ上に、システムに不可欠なそれぞれの機能を全て搭載することが困難になる。
【0010】
上述のようなシステムLSIの問題から、システムを構成する機能それぞれを半導体チップに個別に形成し、複数のチップを、3次元的に実装するシステムインパッケージ(SIP)が利用され始めている。このSIPにおいては、各機能それぞれは、半導体チップに個別に形成するため、各機能ごとに、その機能を構成する回路ブロックを最適設計することができ、また、混載プロセスを用いる必要がないため、製造工程も最適化することができる。
【0011】
また、各機能を、個別に形成することにより、用途に応じて最適な機能の半導体チップを選択して3次元実装してシステムを構成することができ、用途に応じたシステムを短期間で製造することができ、また各機能ごとにそれぞれ別々に形成されるため、システム内の各機能を最適化することができる。
【0012】
図56は、SIPの断面構造を概略的に示す図である。図56において、パッケージPK内に、半導体チップCH1およびCH2が積層して配置される。半導体チップCH1およびCH2にはそれぞれ所定の機能を実現する半導体回路が形成される。半導体チップCH1およびCH2の周辺には、パッドPD1およびPD2がそれぞれ形成される。図56においては、半導体チップCH2のパッドPD2が、半導体チップCH1のパッドPD1に接続され、このパッドPD1がまたボンディングワイヤにより外部端子に接続される状態を一例として示す。パッドPD1を中間パッドとして利用することにより、ワイアリングの高さを低くする。パッドPD1に接続されるワイアリングは図示しないリードに接続される。
【0013】
このパッケージPK裏面には、リードに接続されるバンプ球BPが形成され、ボード実装時の外部接続端子としてバンプ球BPが用いられる。
【0014】
図57は、図56に示すSIPの半導体チップの平面配置を概略的に示す図である。図57において、半導体チップCH1周辺に、パッドPD1が配置される。これらのパッドPD1の所定パッドが、ボンディングワイヤWIR1を介して接続端子(バンプ球)に接続される。半導体チップCH2は、その両長辺側にパッドPD2が配置される。半導体チップCH2の所定のパッドPD2が半導体チップCH1のパッドにボンディングワイヤWIR2を介して接続され、またパッドPD2の別の所定のパッドが、ボンディングワイヤWIR3を介して外部端子に接続される。
【0015】
これらの図56および図57に示すSIPの構成においては、半導体チップCH1およびCH2の間で信号/データの送受をボンディングワイヤを介して行なうことができ、またこれらの半導体チップCH1およびCH2は、外部装置と信号/データの送受を行なうこともできる。
【0016】
また、半導体チップCH1およびCH2が、パッケージ内でのワイヤWIR2により相互接続されて、これらのチップ間で信号/データの送受が行なわれており、これらのチップ間配線長を短くすることができ、高速で信号/データの転送を行なうことができる。
【0017】
図58は、SIPの他の断面構造を概略的に示す図である。図58に示すSIPにおいては、半導体チップCH4が、フェースダウン態様で、半導体チップCH3上に搭載される。この半導体チップCH4は、パッド領域に形成されたマイクロバンプMBPを介して半導体チップCH3に接続される。
【0018】
半導体チップCH3は、その周辺領域にパッドPD3が配置され、パッドPD3に対して形成されるボンディングワイヤWIR4により、リードを介して外部端子(バンプ球)に電気的に接続される。
【0019】
このパッケージPKAにおいても、外部装置と接続するためのバンプ球BPが、パッケージPKAの下面に形成される。
【0020】
この図58に示すSIPにおいては、マイクロバンプMBPを介して半導体チップCH3の内部ノードに半導体チップCH4が接続される。マイクロバンプMBPは、そのパッド容量はオンチップ配線と同程度であり、半導体チップCH3およびCH4間で高速で信号/データの転送を行なうことができる。特に、半導体チップCH4がフェースダウン態様で半導体チップCH3上に搭載され、マイクロバンプMBPを介して相互接続されるため、この半導体チップCH3およびCH4の間の配線距離を短くすることができ、また、これらのチップ間の配線長を等しくすることができ、高速で信号/データの転送を行なうことができる。
【0021】
なお、マイクロバンプMBPを用いて半導体チップCH3およびCH4を直接接続する場合、半導体チップCH3およびCH4のパッド領域の再配置が、通常、設計段階において行なわれる。既存の半導体チップを利用する場合、半導体チップCH3およびCH4の間に、インターポーザと呼ばれる中間層を配置し、このインターポーザにおいて、配線経路を変更する再配線が行なわれる。
【0022】
図59は、図58に示すSIPの平面チップレイアウトを概略的に示す図である。図58において、半導体チップCH3上に、裏面を上に向けるフェースダウン態様で半導体チップCH4が配置される。この半導体チップCH4に形成されたパッドPD4が、半導体チップCH3に形成されたパッド領域に、図58に示すマイクロバンプMBPを介して直接接続される。半導体チップCH3の周辺に形成されるパッドPD3は、ボンディングワイヤWIR4および図示しないリードを介して外部端子(バンプ球)に電気的に接続される。
【0023】
したがって、この半導体チップCH3およびCH4の相互接続が、マイクロバンプを介して行なわれるため、半導体チップCH3およびCH4の配線高さを均一にすることができ、かつその配線長も最短にでき、高速で信号/データの転送を行なうことができる。チップ間接続が、マイクロバンプを用いて行なわれるため、チップ間の接続のためのワイヤは配設されず、ワイヤは全て外部接続のために形成される。
【0024】
図59に示すように、半導体チップCH4は、半導体チップCH3にパッドPD4を介して電気的に接続される。半導体チップCH3の周辺に配置されるパッドPD3は、外部装置と信号/データの送受を行なう。したがって、この半導体チップCH4は、外部装置と直接信号/データの転送は行なわない。
【0025】
図60は、図58および図59に示すシステムインパッケージが実現するシステムの構成を概略的に示す図である。図60に示すシステムにおいて、システムロジックLSI LG1とメモリLSI MLが設けられる。システムロジックLSI LG1は、メモリLSI MLと内部配線ILを介して相互接続され、個の内部配線ILを介して制御信号およびデータを転送する。
【0026】
このシステムロジックLSI LG1は、外部配線OLを介して制御信号およびデータを外部装置との間で転送する。メモリLSI MLは、内部配線ILを介してシステムロジックLSI LG1と制御信号およびデータを転送することができるだけである。この図27に示すシステムLSI SYS1は、メモリ混載ロジックであり、従来、システムLSIの代表例として広く用いられている。
【0027】
この図60に示すシステムSYS1においては、データは、システムロジックLSI LG1とIO分離態様で書込みデータと読出データとが別々のバスを介して転送されている。しかしながら、このシステムロジックLSIとメモリLSIの間では、データが共通IOデータバスを介して双方向に転送されてもよい。
【0028】
図61は、図58および図59に示すSIPの他の構成を機能的に示す図である。図59に示すシステムSYS2においては、システムロジックLSI GL2とアナログLSI ALが内部配線INLを介して相互接続される。このシステムロジックLSI LG2は、外部配線OULを介して外部装置と制御信号およびデータの転送を行なう。
【0029】
アナログLSI ALは、デジタル/アナログ変換器およびアナログ/デジタル変換器を含み、アナログ信号を処理する。このアナログLSI ALにおいては、アナログ信号の演算処理が行なわれ、たとえば、神経回路網におけるニュウロンの発火条件を示す信号に対するシグモイド関数演算を行なう。
【0030】
このアナログLSI ALは、また、図56および図57示すSIP構成を有し、アナログLSI ALが外部装置と信号の送受を行なう構成が用いられてもよい。例えば、アナログLSI ALにおいては、外部からのアナログ画像信号をデジタル信号に変換してシステムロジックLSI LG2に転送する。この場合においても、システムロジックLSIとアナログLSIの間の信号/データの転送は、内部配線INLを介して実行される。
【0031】
上述のSIPについての一般的な解説が、非特許文献1(日経エレクトロニクス、2002年、2月11日号、pp.118から123)において記載されている。
【0032】
また、後に説明する外部負荷の変化によるインピーダンス不整合の問題を解決することを意図して、出力バッファ回路を切替えてインピーダンス整合を取る構成が、特許文献1(特開平7−273632号)に開示されている。
【0033】
【特許文献1】
特開平7−273632号公報
【0034】
【非特許文献1】
日経エレクトロニクス,2002年2月11日号,pp.118から123
【0035】
【発明が解決しようとする課題】
このようなSIPにおいては、半導体チップ個々に、予め定められた機能を実現する回路が形成される。したがって、半導体チップ個々にインターフェイス回路(信号/データ入出力回路)が最適設定される。
【0036】
図62は、半導体チップCHAの1つの信号出力部を示す図である。図62において、半導体チップCHAに配置されるパッドPDaが、出力バッファOBFにより駆動される。このパッドPDaは、パッケージ実装時においては、ワイヤまたはマイクロバンプである内部配線ILaを介して別の半導体チップに接続される。この内部配線ILaには、配線容量およびパッドの容量を含む寄生容量Caが存在する。
【0037】
出力バッファOBFは、この寄生容量Caを含む出力負荷を高速で駆動するように、その駆動能力および出力インピーダンスが最適設計される。前述のごとく、内部配線ILaがマイクロバンプなどの内部配線で形成され、内部配線ILaの寄生容量Caおよび寄生抵抗は、十分小さいため、出力バッファOBFもその出力駆動力は小さくされる。出力バッファOBFの出力駆動力が大きい場合、リンギングが発生し、また出力バッファOBFと内部配線ILaのインピーダンス不整合による反射波が発生するためである。
【0038】
SIPにおいては、ウェハレベルで半導体チップのテストを行ない、KGD(KNOWN・GOOD・DIE)を抽出し、良品チップ(KGD)のみを用いることができる。これにより、同一半導体チップ上に複数の機能ブロックが同時に形成される混載装置に比べて、歩留まりを改善することができる。
【0039】
半導体チップのウェハレベルでのテストの場合、図63に示すように、半導体チップCHAのパッドPDaには、テストプローブTPRが接触される。このテストプローブTPRを介して外部テスタにより、各種信号/データの送受が行なわれ、この半導体チップCHAに形成された半導体回路装置の良/不良が判定される。
【0040】
図63に示すように、パッドPDaに、テストプローブTPRを接触する場合、このテストプローブTPRの負荷Cpは、図62に示す内部配線ILaの寄生容量Caに比べて極めて大きい。これは、テストプローブTPRは、外部配線の配線幅を有し、また、このテストプローブTPRが、外部のテスタに接続されるため、テストプローブTPRと外部テスタとの間に接続される信号線の配線長も大きく、また外部テスタの入力回路の入力容量も、システム実装時の外部装置の入力回路のそれと同程度であるためである。
【0041】
したがって、内部配線ILaに接続する負荷(寄生容量Ca)を駆動するように最適設計された出力バッファOBFが、このような大きな負荷を有するテストプローブTPRを介して外部テスタに信号を送出する場合、出力バッファOBFの駆動力は小さいため、高速でテストプローブTPRを駆動することができず、正確な信号波形をテスタに伝達することができなくなる。また、この出力バッファOBFは、高速でテストプローブTPRを介して信号を転送することができない。このため、このようなSIP用の半導体チップCHAのテストをウェハレベルで行なう場合、正確なテストを行なうことができなくなるという問題が生じる。
【0042】
前述の特許文献1においては、外部負荷に応じて内部の出力バッファ回路を切替えて、テスト動作モードおよび通常動作モード時に正確に動作させることを図る。しかしながら、この特許文献1の構成においては、内部に外部負荷検出回路をも受け、この外部負荷検出回路の出力信号に従って出力バッファを切替えている。この出力バッファの切替えには、トランスミッションゲートが用いられている。このため、出力パッドが、トランスミッションゲートを介して出力バッファにより駆動され、出力駆動力が、このトランスミッションゲートにより制限されるという問題が生じる。
【0043】
また、外部負荷検出回路を装置内部に配置しており、出力回路全体のレイアウト面積が増大するという問題が生じる。また、複数の出力バッファを並列にも受け、外部負荷に応じたこれらの出力バッファの活性/非活性の制御は行なわれておらず、複数の出力バッファが並行して動作し、消費電流が増大するという問題が生じる。
【0044】
それゆえ、この発明の目的は、ウェハレベルで正確にテストを行なうことのできるSIPに適した半導体装置を提供することである。
【0045】
この発明の他の目的は、SIP実装時の動作に悪影響を及ぼすことなく正確にウェハレベルでテストを行なうことのできるSIPに適した半導体装置を提供することである。
【0046】
この発明のさらに他の目的は、チップ面積の増大を抑制してSIP実装時の動作およびテスト動作に影響を及ぼすことのないSIPに適した半導体装置を提供することである。
【0047】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1観点に係る半導体装置は、出力パッドに結合され、能動化時内部信号に従って第1の駆動力でこの出力パッドを駆動する第1の出力バッファと、この出力パッドに結合され、能動化時内部信号に従って第1の駆動力よりも大きな第2の駆動力で出力パッドを駆動する第2の出力バッファを含む。第1の出力バッファは、通常動作モード時に能動化されかつテスト動作モード時においては出力ハイインピーダンス状態に設定される。第2の出力バッファは、テスト動作モード時に能動化されかつ通常動作モード時においては出力ハイインピーダンス状態に設定される。
【0048】
この発明の第2の観点に係る半導体装置は、出力パッドに結合され通常動作モード時に能動化されかつテスト動作モード時に出力ハイインピーダンス状態に設定され、能動化時、内部信号に従って第1の駆動力で出力パッドを駆動する第1の出力バッファと、この出力パッドに結合され、テスト動作モード時に能動化され、かつ通常動作モード時に出力ハイインピーダンス状態に設定され、能動化時、内部信号に従って第1の駆動力よりも大きな第2の駆動力で出力パッドを駆動する第2の出力バッファとを含む。この第2の出力バッファは、出力パッドに結合され、能動化時、内部信号に従って相補的に導通し、出力パッドを導通時駆動する第1および第2の絶縁ゲート型電界効果トランジスタを含む。
【0049】
この発明の第2の観点に係る半導体装置は、さらに、動作モード指示信号に従って選択的に活性化され、活性化時、第1および第2の絶縁ゲート型電界効果トランジスタの少なくとも一方のバックゲートへ与えられるバイアス電圧を生成するバックゲート電圧発生回路を含む。このバックゲート電圧発生回路は、活性化時、ポンプクロック信号を発生するクロック発生回路と、このポンプクロック信号に従ってキャパシタのチャージポンプ動作によりバイアス電圧を生成するポンプ回路と、このポンプ回路の出力電圧のレベルを検出し、該検出結果に従ってクロック発生回路のポンプクロック発生動作を選択的に活性化する検出回路とを含む。
【0050】
この発明の第3の観点に係る半導体装置は、出力パッドに結合され、内部信号に従って出力パッドを駆動する出力トランジスタを含む出力バッファと、動作モードに応じて出力トランジスタのバックゲートの電圧を変更するバックゲート電圧設定回路とを含む。このバックゲート電圧設定回路は、動作モードがテストモードのときには、出力トランジスタの駆動力を通常動作モード時よりも大きくするようにバックゲート電圧の電圧レベルを設定する。
【0051】
この発明の第4の観点に係る半導体装置は、能動化時、内部信号に従ってパッドを駆動する第1の出力バッファ回路と、能動化時、この内部信号に従ってパッドを駆動する第2の出力バッファ回路とを備える。第2の出力バッファ回路は、内部信号にしたがってパッドを第1の電圧レベルに駆動する出力トランジスタを含む。この出力トランジスタは、パッドに結合される第1の不純物領域と、第1の電圧を受ける第2の不純物領域と、バックゲートとを含む。
【0052】
この発明の第4の観点に係る半導体装置は、さらに、動作モードに応じて、出力トランジスタのバックゲート電圧を設定する電圧設定回路を含む。この電圧設定回路は、動作モードが通常動作モードのときには、出力トランジスタのバックゲートと第1および第2の不純物領域との間を順方向にバイアスする電圧をバックゲートに印加しかつ通常動作モード時においては第1の電圧レベルの電圧をバックゲートに印加する。
【0053】
出力パッドに対し、通常動作モード時に動作する第1の出力バッファとテスト動作モード時に動作する駆動力の大きな第2の出力バッファを設ける。テスト動作モード時において、出力パッドに負荷の大きなテストプローブが接触される場合においても、第2の出力バッファは、駆動力が大きいため、正確な信号波形の信号を内部信号に従って生成して、高速でテストプローブを駆動することができ、正確に半導体装置のテストを行なうことができる。
【0054】
通常動作モード時においては、この出力パッドが、別の半導体チップの入力ノードに結合される。この通常動作モード時においては、出力パッドの通常動作時の負荷に応じた駆動力を有する第1の出力バッファを能動化して、内部信号に従って出力パッドを駆動する。これにより、通常動作モード時には、この出力パッドの負荷に応じた最適な駆動力で内部信号に従って出力パッドを駆動することができ、高速でチップ間で信号/データを転送することができる。通常動作モード時においては、第2の出力バッファは、出力ハイインピーダンス状態に設定されるため、この通常動作時のチップ間信号転送に対しては悪影響を及ぼさない。
【0055】
また、テスト時に動作するテスト用出力バッファのトランジスタのバックゲート電圧を調整することにより、テスト用出力トランジスタのサイズを小さくして、容易にテスト時にそのテスト出力トランジスタの駆動力を大きくすることができる。また、通常動作モード時においては、このテスト用出力トランジスタが小サイズであり、出力パッドに対する負荷を低減することができ、通常動作時においては出力パッドを内部信号に応じて高速で駆動することができる。
【0056】
また、このバックゲートバイアス電圧をチャージポンプ回路を用いて生成し、かつこのバックゲートバイアス電圧のレベルを検出してポンプ動作を制御することにより、所望の電圧レベルのバックゲート電圧を正確に内部で生成することができ、必要な動作特性を有するテスト用出力バッファを容易に実現することができる。
【0057】
また、出力バッファを、テスト時と通常動作時において共通とし、そのバックゲート電圧を動作モード時に応じて調整することにより、出力負荷および出力負荷駆動力を通常動作モード時に小さくすることができ、またテスト動作モード時においては駆動力を大きくしてテスト結果をテスタに転送することができる。
【0058】
また、テスト専用に出力バッファを配置する必要がなく、出力回路の占有面積を低減することができる。
【0059】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う半導体装置の全体構成を概略的に示す図である。図1において、半導体装置は、半導体チップ1上に形成される。この半導体装置は、モード指示信号発生部2からのモード指示信号MODに従って出力駆動力が変更され、設定された出力駆動力に従って内部回路4からの内部信号をバッファ処理して出力パッド群5に伝達する出力回路3を含む。
【0060】
モード指示信号MODは、この半導体装置のテスト動作モードと、半導体チップ1がSIPにアセンブリ(実装)されて、チップ間信号転送を行なう通常動作モードのいずれかを設定する。
【0061】
出力回路3は、このモード指示信号MODがテスト動作モードを指定するときには、その出力駆動能力が大きくされ、一方、モード指示信号MODが通常動作モードを指定するときには、出力回路3の駆動力は、パッド群5のパッドに接続する内部配線負荷を駆動するのに十分な駆動力に設定される。
【0062】
したがって、この出力回路3において、モード指示信号MODに従って出力駆動能力を変更することにより、この半導体チップ1がSIPに実装された場合においても正確にチップ間信号/データ転送を行なうことができ、また半導体チップ1のウェハレベルでのテスト時においては、出力回路3の駆動力が大きくされるため、出力パッド群5に接続されるテストプローブを大きな出力駆動力で駆動して、正確な波形の信号をテスタへ伝達することができ、正確なテストを行なうことができる。
【0063】
図2は、図1に示す出力回路3および出力パッド群5の構成を概略的に示す図である。図1において、出力パッド群5が、出力パッドOPD0−OPDnを含む。
【0064】
出力回路3は、これらの出力パッドOPD0−OPDnそれぞれに対応して配置される出力バッファ回路OKT0−OKTnを含む。これらの出力バッファ回路OKT0−OKTnは、モード指示信号MODに従ってその駆動力が設定され、それぞれ図1に示す内部回路4からの内部信号RD0−RDnをバッファ処理して対応の出力パッドOPD0−OPDnを駆動する。
【0065】
これらの出力バッファ回路OKT0−OKTnは、同一構成を有するため、図2においては、出力バッファ回路OKT0の構成を代表的に示す。出力バッファ回路OKT0は、モード指示信号MODが通常動作モードを指定するときに能動化され、能動化時、内部信号RD0をバッファ処理して出力パッドOPD0に伝達する第1の出力バッファ8と、モード指示信号MODがテスト動作モードを指定するとき能動化され、能動化時、内部信号RD0に従って出力パッドOPD0を駆動する第2の出力バッファ10を含む。これらの出力バッファ8および10は、非活性化時出力ハイインピーダンス状態に設定される。
【0066】
第1の出力バッファ8の出力駆動能力は、第2の出力バッファ10の出力駆動能力よりも小さくされる。すなわち、第1の出力バッファ8は、出力パッドOPD0に接続する内部配線負荷に対して最適設定される。一方、第2の出力バッファ10は、第1の出力バッファ8よりも十分大きな出力駆動能力を有し、この出力パッドOPD0にテストプローブが接続された場合においても、そのテストプローブに付随する負荷を高速で駆動する。この第2の出力バッファ10は、その出力駆動能力が、テストプローブに付随する負荷に対して最適設計されても良い。
【0067】
この図2に示すように、出力パッドOPD0−OPDnそれぞれに対して、通常動作モード用の第1の出力バッファ8とテスト動作モード用の第2の出力バッファ10の対を配置することにより、各動作モードに応じて最適な駆動能力で、対応の出力パッドOPD0−OPDnを内部信号RD0−RDnに従って駆動することができ、通常動作モードの動作に悪影響を及ぼすことなく、ウェハレベルで、正確なテストを行なうことができる。
【0068】
図3は、図2に示す第1の出力バッファ8の構成の一例を示す図である。この第1の出力バッファ8は、出力バッファ回路OKT0−OKTnそれぞれにおいて用いられるため、出力パッドOPDおよび内部読出信号RDを総称的に示す。
【0069】
図3において、第1の出力バッファ8は、モード指示信号MODを受けるインバータ11と、インバータ11の出力信号と内部信号RDを受けるNAND回路12と、モード指示信号MODと内部信号RDを受けるNOR回路13と、NAND回路12の出力信号に従って、出力ノード16を電源電圧レベルに駆動するPチャネルMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)14と、NOR回路13の出力信号に従って出力ノード16を接地電圧レベルに駆動するNチャネルMOSトランジスタ15を含む。出力ノード16が、出力パッドOPDに接続される。
【0070】
MOSトランジスタ14および15のサイズ(チャネル長Lとチャネル幅Wの比、W/L)は、出力パッドOPDに通常動作モード時付随する負荷に対して最適設計される。
【0071】
この図3に示す第1の出力バッファ8において、モード指示信号MODがHレベルであり、テスト動作モードを指定するときには、インバータ11の出力信号がLレベルとなり、NAND回路12の出力信号がHレベルとなる。一方、NOR回路13の出力信号はLレベルとなる。したがって、テスト動作モード時においては、MOSトランジスタ14および15はともに非導通状態となり、この第1の出力バッファ8は、出力ハイインピーダンス状態に設定される。
【0072】
一方、通常動作モード時においては、モード指示信号MODがLレベルに設定され、インバータ11の出力信号がHレベルとなる。この状態においては、NAND回路12およびNOR回路13がともにインバータとして動作し、MOSトランジスタ14および15が、内部信号RDに従って選択的に導通状態に設定される。
【0073】
したがって、この第1の出力バッファ8は、テスト動作モード時においては、出力ハイインピーダンス状態に設定されており、出力パッドOPDに対する第2の出力バッファ10の駆動動作に対しては何ら悪影響は及ぼさない。また、通常動作モード時においては、以下に詳細に説明するように、第2の出力バッファ10が出力ハイインピーダンス状態に設定されるため、この第1の出力バッファ8は、内部信号RDに従って最適な駆動能力で、出力パッドOPDを駆動することができる。これにより、パッケージ実装後、通常動作モード時、最適な出力駆動力で出力パッドOPDを駆動することができ、必要以上に大きな駆動能力をこの第1の出力バッファ8に持たせる必要がなく、消費電流を低減することができる。
【0074】
また、出力パッドOPDが、最適な駆動力で駆動されるため、オーバドライブされることがなく、リンギングの発生を抑制することができ、高速で正確に信号/データを転送することができる。
【0075】
図4は、図2に示す第2の出力バッファ10の構成の一例を示す図である。図4においても、この第2の出力バッファ10は、出力バッファ回路OKT0−OKTnそれぞれにおいて用いられるため、出力パッドOPDおよび内部読出信号RDを総称的に示す。
【0076】
図4において、第2の出力バッファ10は、モード指示信号MODを受けるインバータ21と、モード指示信号MODと内部信号RDを受けるNAND回路22と、インバータ21の出力信号と内部信号RDを受けるNOR回路23と、NAND回路22の出力信号に従って選択的に導通し、導通時、出力ノード26を電源電圧レベルに駆動するPチャネルMOSトランジスタ24と、NOR回路23の出力信号に従って選択的に導通し、導通時、出力ノード26を接地電圧レベルに駆動するNチャネルMOSトランジスタ25を含む。
【0077】
これらのMOSトランジスタ24および25のサイズ(チャネル幅Wとチャネル長Lの比、W/L)は、十分大きくされ、出力パッドOPDにテストプローブが接触された場合の大きな負荷を高速で駆動する。
【0078】
この図4に示す第2の出力バッファ10において、モード指示信号MODがHレベルであり、テスト動作モードを指定するときには、インバータ21の出力信号がLレベルであり、応じてNAND回路22およびNOR回路23がともにインバータとして動作する。したがって、これらのMOSトランジスタ24および25は、内部信号RDに従って選択的に導通状態に設定される。たとえば、内部信号RDがHレベルのときには、NAND回路22の出力信号がLレベルとなり、一方、NOR回路23の出力信号がLレベルとなり、MOSトランジスタ24が導通し出力ノード26を電源電圧レベルに駆動する。
【0079】
一方、モード指示信号MODがLレベルであり、通常動作モードを指定するときには、NAND回路22の出力信号がHレベル、NOR回路23の出力信号がLレベルとなり、MOSトランジスタ24および25はともに非導通状態となり、この第2の出力バッファ10が出力ハイインピーダンス状態に設定される。したがって、通常動作モード時においては、図3に示す第1の出力バッファ8の出力信号に対し何ら第2の出力バッファ10は、悪影響を及ぼさない。
【0080】
また、この第2の出力バッファ10のMOSトランジスタ24および25のドレイン接合容量が、第1の出力バッファ8の出力負荷として内部配線負荷に追加されるだけであり、このような第2の出力バッファ10の寄生容量(基板/不純物領域間のドレイン接合容量)を考慮して、第1の出力バッファ8の電流駆動力を調整することにより、通常動作モード時に第2の出力バッファ10が及ぼす影響を抑制することができる。
【0081】
また、通常動作モード時およびテスト動作モード時において共通の出力パッドを用いて信号/データの転送を行なうことができ、チップ間接続用のパッドとテスト動作モード専用のパッドを別々に設ける必要がなく、パッドのレイアウト面積を低減することができる。第2の出力バッファ回路が追加されるものの、その占有面積はテスト専用のパッドを配置する場合に比べて十分に小さくすることができる(パッドは、テストプローブのピッチに応じてそのピッチを小さくすることができず、パッドの合計占有面積は、トランジスタの合計占有面積よりも大きくなる)。
【0082】
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、通常動作モードおよびテスト動作モード時において共通のパッドを介して信号の転送を行なっており、チップサイズを低減することができる。また、共通の出力パッドに対し駆動能力の異なる出力バッファを並列に配置し、動作モードに応じて択一的にこれらの出力バッファを能動化しており、動作モードに応じて最適な駆動能力で出力パッドを駆動することができ、正確な信号転送を各動作モード時において行なうことができる。
【0083】
また、パッケージ実装後の通常動作モード時においては、駆動能力の小さな出力バッファを動作させるだけであり、駆動能力の小さな出力バッファを、その通常動作モード時の出力負荷に応じて最適化することにより、信号出力時の消費電流を低減することができる。
【0084】
[実施の形態2]
図5は、この発明の実施の形態2に従う第2の出力バッファの構成を概略的に示す図である。図5において、第2の出力バッファ10は、NAND回路22の出力信号に応答して出力ノード26を電源電圧レベルに駆動するPチャネルMOSトランジスタ27と、NOR回路33の出力信号に応答して出力ノード26を接地電圧レベルに駆動するNチャネルMOSトランジスタ28を含む。
【0085】
これらのMOSトランジスタ27および28のバックゲート領域は、他の回路の基板領域(ウェル領域)から分離される。このMOSトランジスタ27のバックゲートへは、バイアス電圧VNWが与えられ、MOSトランジスタ28のバックゲートには、バイアス電圧VPWが与えられる。図5に示す第2の出力バッファ10の他の構成は、図4に示す出力バッファの構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0086】
ここで、PチャネルMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)27は、バックゲートがNウェル領域で構成され、NチャネルMOSトランジスタ28は、バックゲートがPウェル領域で構成される。バイアス電圧VNWがNウェル領域に印加され、バイアス電圧VPWが、Pウェル領域に印加される。
【0087】
図6は、図5に示すバイアス電圧VNWおよびVPWの各動作モードにおける電圧レベルを示す図である。
【0088】
ウェハレベルでのテスト(WTテスト)を行なうテスト動作モード時においては、モード指示信号MODに従って、バイアス電圧VNWおよびVPWがそれぞれ、電源電圧VDDおよび接地電圧GNDレベルに設定される。MOSトランジスタ27および28は、したがって、このテスト動作モード時においては、バックゲートおよびソースが同一電圧レベルに設定され、基板バイアス効果をなくし、しきい値電圧の絶対値を小さくする。この場合、たとえば電源電圧VDDは1.5Vであり、接地電圧GNDはたとえば0Vである。
【0089】
テスト動作モード時においては、MOSトランジスタ27および28は、しきい値電圧の絶対値が小さく、内部信号RDに従って、出力パッドOPDに接触されるテストプローブを高速で駆動する。
【0090】
一方、パッケージ実装時(SIPアセンブリ時)においては、バイアス電圧VNWが、モード指示信号MODに従って、電源電圧VDDよりも高い高電圧Vppレベルに設定され、一方、バイアス電圧VPWが、接地電圧GNDよりも低い負電圧Vbbレベルに設定される。電源電圧VDDがたとえば1.5Vの場合には、高電圧Vppは2.5Vであり、負電圧Vbbが−1.0Vである。
【0091】
このバイアス電圧VNWおよびVPWとして高電圧Vppおよび負電圧Vbbが与えられたときには、MOSトランジスタ27および28のバックゲートバイアスが深くなり、それぞれのしきい値電圧の絶対値が大きくなる。また、この基板バイアスが深くなるため、接合容量が低減され、出力ノード26の寄生容量が低減される。これにより、SIPアセンブリ後のチップ間信号転送を行なう通常動作モード時において、第1の出力バッファ(図3に示す出力バッファ8)が動作する場合、その出力負荷を低減することができる。通常動作モード時において、第1の出力バッファ8の出力駆動負荷が低減され、高速動作を実現することができ、また第1の出力バッファ8の出力電流を低減することができる。
【0092】
また、このバイアス電圧VNWおよびVPWは、SIPアセンブリ後の通常動作モード時に、それらの絶対値をテスト動作モード時よりも大きくすることにより、MOSトランジスタ27および28のしきい値電圧の絶対値が、テスト動作モード時よりも大きくなり、これらのMOSトランジスタ27および28のサブスレッショルド電流を低減でき、消費電力をより低減することができる。
【0093】
図7(A)は、第1および第2の出力バッファの断面構造を概略的に示す図である。第1の出力バッファ8は、P型半導体基板34上に形成されるP型基板領域31内に形成される。一方、第2の出力バッファ10は、P型半導体基板30の表面に形成されるN型ウェル41内に形成される。
【0094】
第1の出力バッファ8は、このP型基板領域(ウェル領域)31上に形成されるN型ウェル領域32に形成されるPチャネルMOSトランジスタと、P型半導体基板領域(ウェル領域)31表面に形成されるNチャネルMOSトランジスタを含む。PチャネルMOSトランジスタは、このN型ウェル領域32表面に間をおいて形成されるP型不純物領域33aおよび33bと、これらの不純物領域33aおよび33bの間の基板領域表面上に図示しないゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極34を含む。
【0095】
N型ウェル領域32は、N型不純物領域35により、電源電圧VDDレベルにバイアスされる。不純物領域33aは電源電圧VDDを供給する電源ノードに結合され、PチャネルMOSトランジスタのバックゲートとソースの電圧が等しくされる。
【0096】
この第1の出力バッファ8のNチャネルMOSトランジスタは、P型半導体基板領域(ウェル領域)31表面に間をおいて形成されるN型不純物領域36aおよび36bと、これらの不純物領域36aおよび36bの間の基板領域表面上に図示しないゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極37を含む。
【0097】
P型基板領域31が、P型不純物領域38により、接地電圧レベルにバイアスされる。不純物領域36bが接地ノードに接続され、NチャネルMOSトランジスタのソースとバックゲートの電圧が互いに等しくされる。
【0098】
不純物領域33bおよび36aが相互接続され、ゲート電極34および37が相互接続される。これらの不純物領域33bおよび36aが対応の出力パッドOPDに結合され、ゲート電極34および37へ対応の内部信号RDが与えられる。
【0099】
第2の出力バッファ10は、N型ウェル領域41表面に形成されるPチャネルMOSトランジスタと、N型ウェル41に形成されるP型ウェル領域42に形成されるNチャネルMOSトランジスタを含む。第2の出力バッファ10のPチャネルMOSトランジスタは、N型ウェル領域41表面に間をおいて形成されるP型不純物領域43aおよび43bと、これらの不純物領域43aおよび43bの間のウェル領域表面に図示しないゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極44を含む。
【0100】
このN型ウェル領域41は、N型不純物領域45により、バイアス電圧VNWにバイアスされる。不純物領域43aは、電源ノードに結合される。
【0101】
第2の出力バッファ10のNチャネルMOSトランジスタは、N型ウェル領域42表面に間をおいて形成されるN型不純物領域46aおよび46bと、これらの不純物領域46aおよび46bの間のウェル領域表面に図示しないゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極47を含む。
【0102】
このP型ウェル領域42には、P型不純物領域48によりバイアス電圧VPWが与えられる。不純物領域46bは接地ノードに接続される。
【0103】
不純物領域43bおよび46aが相互接続されて、対応の出力パッドOPDに結合される。ゲート電極44および47が相互接続されて対応の内部信号RDを受ける。
【0104】
図7(A)に示すように、第1の出力バッファ8と第2の出力バッファ10は、別々の基板領域(ウェル領域)に形成している。ウェル領域32が第1の出力バッファ8のPチャネルMOSトランジスタのバックゲートを構成し、半導体基板領域31が第1の出力バッファ8のNチャネルMOSトランジスタのバックゲートを構成する。
【0105】
ウェル領域41が第2の出力バッファ10のPチャネルMOSトランジスタのバックゲートを構成し、ウェル領域42が第2の出力バッファ10のNチャネルMOSトランジスタのバックゲートを構成する。基板領域31とNウェル領域41とは電気的に分離される。したがって、これらのP型半導体基板領域31とN型ウェル領域41を、互いに電気的に分離することにより、第2の出力バッファ10のMOSトランジスタのバックゲートへ、第1の出力バッファ8のMOSトランジスタのバックゲートと異なる電圧レベルのバイアス電圧を印加することができる。
【0106】
P型半導体基板領域31は、この領域に、第1の出力バッファ8のNチャネルMOSトランジスタを形成するため、半導体基板30とその不純物濃度が異なっているだけであり、P型半導体基板領域31は、ウェル領域でなく、エピタキシャル層であってもよい。
【0107】
また、通常、半導体基板30は、裏面から接地電圧レベルに強制的に設定される。
【0108】
図7(B)は、第1および第2の出力バッファの基板領域(バックゲート領域)の平面レイアウトを概略的に示す図である。第1の出力バッファのPチャネルMOSトランジスタ(PMOS)は、N型領域50に形成され、NチャネルMOSトランジスタ(NMOS)は、P型領域51に形成される。このN型領域50が、図7(A)に示すウェル領域32に対応し、P型領域51が、図7(A)に示すP型半導体基板領域31に対応する。
【0109】
N型領域50に、電源電圧VDDが供給され、P型領域51に、接地電圧が供給される。N型領域50は、PチャネルMOSトランジスタのバックゲート領域として機能し、P型領域51は、NチャネルMOSトランジスタのバックゲート領域として機能する。したがって、第1の出力バッファにおいては、PチャネルMOSトランジスタおよびNチャネルMOSトランジスタはともにそのソースおよびバックゲートの電圧が等しくされる。
【0110】
第2の出力バッファは、PチャネルMOSトランジスタがN型領域52に形成され、NチャネルMOSトランジスタがP型領域53に形成される。このN型領域52が図7(A)に示すN型ウェル領域41に対応し、P型領域53が、P型ウェル領域42に対応する。N型領域52にバイアス電圧VNWが供給され、P型領域53にバイアス電圧VPWが供給される。
【0111】
これらの半導体領域50−53において、出力パッド群の出力パッドそれぞれに対応して設けられる出力バッファのMOSトランジスタが共通に形成される。N型領域50およびP型領域51が、通常動作モード時動作する第1の出力バッファ共通のバックゲート領域として用いられ、N型領域52およびP型領域53がテスト動作時動作する第2の出力バッファそれぞれに対する共通の基板領域として用いられる。
【0112】
したがって、図7(A)において、P型基板領域31およびN型ウェル領域41が、それぞれ、複数のMOSトランジスタに共通に設けられ、またN型ウェル領域32およびP型ウェル領域42も、複数のMOSトランジスタに共通に設けられる。出力バッファ間のMOSトランジスタの分離は、たとえばフィールド絶縁膜により行なわれる。
【0113】
[バイアス電圧発生部の構成1]
図8は、第2の出力バッファ10のウェル(バックゲート)バイアスを供給する部分の構成を概略的に示す図である。図8において、ウェルバイアス電圧供給部は、モード指示信号MODを、高電圧Vppと接地電圧の間で変化する信号に変換するレベル変換回路60と、レベル変換回路60の出力信号に従って高電圧Vppと電源電圧VDDの一方を選択して、MOSトランジスタ25のバックゲートに対するバイアス電圧VNWを生成する選択回路61と、モード指示信号MODを電源電圧VDDと負電圧Vbbの間で変化する信号に変換するレベル変換回路62と、レベル変換回路62の出力信号に従って接地電圧と負電圧Vbbの一方を選択してMOSトランジスタ27に対するバイアス電圧VPWを生成する選択回路63を含む。
【0114】
モード指示信号MODは、その発生態様は後に詳細に説明するが、電源電圧VDDと接地電圧レベルの間で変化する信号である。この電源電圧VDDが、出力回路専用に使用される出力電源電圧の場合、モード指示信号MODは、内部電源電圧VCCと接地電圧レベルの間で変化する信号であっても良い。内部電源電圧VCCは、内部回路の動作電源電圧として利用される。この半導体装置がたとえばDRAMの場合、内部電源電圧VCCは、メモリセル選択を行なう周辺回路の電源電圧として使用される。この内部電源電圧VCCは、外部から出力電源電圧VDDと別に与えられても良い。
【0115】
レベル変換回路60により、この振幅VDDまたはVCCのモード指示信号MODを、高電圧Vppと接地電圧の間で変化する信号MODpにレベル変換することにより、電源電圧VDDおよび高電圧Vppの一方を選択してバイアス電圧VNWを確実に生成することができる。
【0116】
この選択回路61は、たとえばCMOSトランスミッションゲートで構成され、電源電圧VDDおよび高電圧Vppそれぞれに対して設けられたCMOSトランスミッションゲートの一方が、レベル変換回路60の出力信号に従って択一的に導通状態に設定され、他方は非導通状態に設定される。
【0117】
レベル変換回路62は、振幅VDDのモード指示信号MODを電源電圧VDDと負電圧Vbbの間で変化する信号MODbに変換する。この選択回路63は、選択回路61と同様、たとえばCMOSトランスミッションゲートで構成され、このレベル変換回路62の出力信号MODbに従って、接地電圧に対して設けられるCMOSトランスミッションゲートおよび負電圧Vbbに対して設けられるCMOSトランスミッションゲートの一方が択一的に導通状態に設定され、他方が非導通状態に設定される。
【0118】
テスト動作モード時においては、選択回路61は、電源電圧VDDを選択してバイアス電圧VNWを発生し、選択回路63は、接地電圧GNDを選択して、バイアス電圧VPWを生成する。
【0119】
一方、通常動作モード時、すなわちSIP実装後においては、選択回路61が、高電圧Vppを選択し、選択回路63が負電圧Vbbを選択する。したがってこの図8に示すように、テスト動作モード時、第2の出力バッファ10のウェルバイアス電圧を発生するための回路を別に設け、選択回路61および63によりウェルバイアス電圧を切換えることにより、簡易な回路構成で容易に、動作モードに応じて第2の出力バッファ10のバックゲートバイアス電圧を変更することができる。
【0120】
図9は、第2の出力バッファ回路群に対するバイアス電圧発生部の構成を概略的に示す図である。図9において、選択回路61は、レベル変換後のモード指示信号MODpに従って電源電圧VDDとVpp発生回路65からの高電圧Vppの一方を選択してウェルバイアス電圧VNWを発生する。選択回路63が、接地電圧とVbb発生回路66からの負電圧Vbbの一方をレベル変換後のモード指示信号MODbに従って選択してウェルバイアス電圧VPWを生成する。選択回路61および63は第2の出力バッファ群の第2の出力バッファに共通に設けられる。
【0121】
第2の出力バッファ群70は、出力パッドOPB0−OPBnそれぞれに対応して配置される第2の出力バッファ(10)を含む。バイアス電圧VNWが、第2の出力バッファ群70に含まれる第2の出力バッファのPチャネルMOSトランジスタのバックゲートに共通に与えられる。バイアス電圧VPWが、この第2の出力バッファ群70に含まれるNチャネルMOSトランジスタ(27)のバックゲートへ共通に与えられる。
【0122】
Vpp発生回路65およびVbb発生回路66は、第2の出力バッファのウェルバイアス切換のために専用に設けられてもよい。また、これに代えて、内部回路において、高電圧Vppおよび負電圧Vbbを発生する回路が設けられている場合には、この内部回路に配置されたVpp発生回路およびVbb発生回路の出力電圧VppおよびVbbを、この第2の出力バッファのウェルバイアス切換のために用いてもよい。
【0123】
特に、この半導体装置が、DRAMの場合、通常、選択ワード線を駆動するために高電圧Vppが使用されており、また、メモリセルアレイ領域の基板領域をバイアスするために負電圧Vbbが用いられる。したがって、このような場合には、この内部のワード線駆動用のVpp発生回路および基板バイアス用のVbb発生回路を第2の出力バッファ10のバックゲート電圧発生回路として利用することができる。内部に配置されている回路を利用することにより、出力バッファのバックゲートバイアス専用に回路を配置する必要がなく、回路占有面積を低減することができる。
【0124】
なお、Vpp発生回路60およびVbb発生回路66は、キャパシタのチャージポンプ動作を利用するポンプ回路を用いて容易に実現することができる。
【0125】
また、第2の出力バッファ群70に対し、専用にこれらのVpp発生回路65およびVbb発生回路66が用いられる場合においても、この通常動作モード時に、非動作状態に設定される第2の出力バッファのバックゲートの電圧レベルを一定に保持するだけであり、その消費電力は、十分小さくすることができ、通常動作モード時の消費電力の増大を抑制することができる。
【0126】
[バイアス電圧発生部の構成2]
図10は、この発明の実施の形態2におけるバイアス電圧発生部の他の構成を概略的に示す図である。図10において、出力バッファ10は、先の図8に示す第2の出力バッファ10と同一構成を有する。プルアップ用のPチャネルMOSトランジスタ27のバックゲートへは、モード指示信号MODに従ってその発生電圧レベルが変更されるバイアス発生回路72からのバイアス電圧VNWが与えられる。一方、プルダウン用のNチャネルMOSトランジスタ28のバックゲートに対しては、モード指示信号MODに従ってその発生電圧レベルが接地電圧と負電圧の間で変更されるバイアス発生回路74からのバイアス電圧VPWが与えられる。
【0127】
この図10に示すウェルバイアス電圧発生部の構成に従えば、モード指示信号MODが通常動作モードを示す場合には、バイアス発生回路72および74は、それぞれ、高電圧Vppおよび負電圧Vbbを発生して、バイアス電圧VNWおよびVPWとして出力する。一方、モード指示信号MODが、テスト動作モードを示すときには、バイアス発生回路72が、バイアス電圧VNWとして、電源電圧VDDレベルの電圧を発生し、一方、バイアス発生回路74は、バイアス電圧VPWとして、接地電圧GNDレベルの電圧を発生する。
【0128】
このバイアス発生回路72および74の構成において、テスト動作モード時において、電源電圧VDDおよび接地電圧GNDと電圧レベルの等しい電圧が、バックゲートバイアス電圧として生成されなくてもよい。すなわち、これらの電圧VDDおよびGNDと異なる電圧レベルのバックゲートバイアス電圧が、テスト動作モード時に生成されても良い。具体的に、テスト動作モード時において、MOSトランジスタ27および28のバックゲートおよびソースの電圧レベルが異なっていても良い。
【0129】
これらのバイアス発生回路72および74が、第2の出力バッファ群70に示される第2の出力バッファ10に共通に設けられる。
【0130】
この図10に示すバイアス発生回路72および74が、モード指示信号MODに従って、それぞれの発生電圧レベルを変更しており、バイアス電圧を切換えるための切換回路(選択回路)が不要となり、また、この第2の出力バッファ群に対し、高電圧Vppおよび電源電圧VDDならびに接地電圧GNDおよび負電圧Vbbをそれぞれ与えるために配線が不要となり、レイアウト面積を低減することができる。
【0131】
[バイアス電圧発生回路の具体的構成1]
図11は、図10に示すバイアス発生回路72の具体的構成の一例を示す図である。図11において、バイアス発生回路72は、クロック信号CLKとモード指示信号MODを受けるNORゲート72aと、NORゲート72aの出力信号を受けるインバータ72bと、インバータ72bの出力信号に従ってノードND1に電荷を供給する容量素子72cと、クロック信号CLKを受けるインバータ72hと、インバータ72hの出力信号に従ってノードND2に電荷を供給する容量素子72iと、クロック信号CLKを受ける2段の縦続接続されるインバータ72fおよび72dと、インバータ72dの出力信号に従ってノードND3に電荷を供給する容量素子72eと、ノードND2の下限電圧レベルを電圧VDD−Vthの電圧レベルにクランプするダイオード接続されたNチャネルMOSトランジスタ72gと、ノードND2の電圧レベルに従って選択的に導通し、導通時、電源ノードの電圧VDDをノードND1に伝達するNチャネルMOSトランジスタ72jと、ノードND2の電圧レベルに従って選択的に導通し、導通時、ノードND3に電源電圧VDDを伝達するNチャネルMOSトランジスタ72mと、ノードND3の電圧レベルに従って選択的に導通し、導通時ノードND1と出力ノードND4を電気的に接続して出力ノードND4にバイアス電圧VNWを生成するNチャネルMOSトランジスタ72kを含む。ここで、電圧Vthは、MOSトランジスタ72gのしきい値電圧を示す。
【0132】
容量素子72c、72eおよび72iは、PチャネルMOSトランジスタで構成され、そのバックゲートおよびソースが相互接続され、その容量値ができるだけ大きくされ、またゲートの電圧レベルがHレベルのときにも、確実に、容量を形成する。以下、この図11に示すバイアス発生回路72の動作を図12および図13に示す信号波形図を参照して説明する。
【0133】
まず、図12を参照して、ウェハレベルでのテスト時において、モード指示信号MODがHレベルに設定された場合の動作について説明する。モード指示信号MODがHレベルのときには、インバータ72bの出力信号がHレベルに固定される。インバータ72fおよび72dにより、クロック信号CLKが容量素子72eへ与えられる。したがって、この容量素子72eは、そのチャージポンプ動作により、クロック信号CLKが立上がると、ノードND3へ電荷を供給し、クロック信号CLKが立下がると、ノードND3から電荷を引き抜く。
【0134】
一方、容量素子72iは、インバータ72hからの反転クロック信号に従ってチャージポンプ動作を行なう。このノードND2には、クランプ用のMOSトランジスタ72gが接続されている。したがって、ノードND2の電圧は、クロック信号CLKの立上がりに応答して電圧2・VDD−Vthの電圧レベルに上昇し、クロック信号CLKの立下りに応答して電圧VDD−Vthの電圧レベルに低下する。ここで、このバイアス発生回路72の各構成要素の動作電源電圧は、電源電圧VDDと想定している。
【0135】
したがって、ノードND2が電圧VDD−Vthのときには、MOSトランジスタ72jはオフ状態であり、このときにはノードND1には容量素子72cにより電荷が維持される。容量素子72cはインバータ72bの出力信号がHレベルであり、ノードND1の電圧を安定化させるための容量として機能する。
【0136】
クロック信号CLKがLレベルに立ち下がると、MOSトランジスタ72jが導通し、ノードND1には電源電圧VDDが伝達される。したがって、ノードND1は、このMOSトランジスタ72jにより、電圧VDDの電圧レベルに維持される。
【0137】
また、MOSトランジスタ72mが、MOSトランジスタ72jと同相で動作し、クロック信号CLKの立下りに応答して、導通し、ノードND3に電源電圧VDDを伝達する。
【0138】
容量素子72eが、クロック信号CLKの立上がりに応答して電荷をノードND3に供給し、クロック信号CLKの立下りに応答して、ノードND3から電荷を引き抜く。この容量素子72eの電荷供給動作とMOSトランジスタ72mの電圧伝達動作が逆相で行なわれるため、ノードND3の電圧レベルは、電圧VDDと電圧2VDDの間で変化する。
【0139】
ノードND1の電圧レベルが電源電圧VDDであり、MOSトランジスタ72kは、ノードND3の電圧レベルがクロック信号CLKの立上がりに応答して電圧2VDDとなると導通し、ノードND1からノードND4へ電荷を供給する。
【0140】
ノードND3の電圧レベルが、クロック信号CLKの立下りに応答して電源電圧VDDレベルに低下すると、ノードND4の電圧VNWが、電圧VDD−Vth以上のときには、MOSトランジスタ72kが非導通状態となる。ここでMOSトランジスタ72kのしきい値電圧は、MOSトランジスタ72eのしきい値電圧と等しいとしている。
【0141】
クロック信号CLKの立上がりに応答して、ノードND3の電圧が2VDDレベルとなり、MOSトランジスタ72kが導通し、ノードND1とND4とが電気的に接続される。したがって、ノードND4の電圧VNWは、定常状態時においては、電源電圧VDDレベルに保持される。
【0142】
すなわち、このバイアス電圧発生回路72は、テスト動作モード時においては、バイアス電圧VNWとして、電源電圧VDDのレベルの電圧を生成する。
【0143】
この場合、テスト動作モード時において、MOSトランジスタ27のバックゲートとソース領域の電圧が、同一電圧レベルとなり、バックゲートバイアス効果(基板効果)を生じさせることなく、そのしきい値電圧を小さくして、高速で信号/データを外部テスタに伝達することができる。
【0144】
なお、この半導体装置において、電源電圧として、出力回路専用電源電圧VDDと内部回路動作用の電源電圧VCCが別々に与えられ、この内部回路動作用の電源電圧VCCの電圧レベルが、出力回路用の電源電圧VDDよりも高い場合には、その内部回路用電源電圧VCCが、バイアス発生回路72の動作電源電圧として利用されても良い。このバイアス電圧VNWを、電源電圧VDDよりも高い電圧レベルに設定することにより、テスト用の出力MOSトランジスタのしきい値電圧をより小さくすることができる。ただし、テスト用の出力MOSトランジスタの基板領域と不純物領域の間のPN接合がオフ状態を維持することが要求される。
【0145】
次に、図13を参照して、パッケージ実装後のバイアス発生回路72の動作について説明する。パッケージ実装後においては、通常動作モードが設定され、モード指示信号MODが、Lレベルに設定される。この状態において、NOR回路72aがインバータとして動作し、インバータ72bの出力信号はクロック信号CLKと同相で変化する。クロック信号CLKが立上がると、容量素子72cのチャージポンプ動作に応じてノードND1に電荷が供給され、その電圧レベルが上昇する。
【0146】
クロック信号CLKがLレベルのときには、インバータ72hの出力信号はHレベルであり、容量素子72iによりノードND2の電圧レベルが上昇しており、ノードND1は、このクロック信号CLKがLレベルの期間に、MOSトランジスタ72jにより電源電圧VDDレベルにプリチャージされる。したがって、ノードND1の電圧レベルは、クロック信号CLKがHレベルに立上がると、2・VDDレベルに上昇し、クロック信号CLKがLレベルに低下すると、ノードND1の電圧レベルが、MOSトランジスタ72jにより、電圧VDDレベルにプリチャージされる。
【0147】
一方、容量素子72eが、容量素子72cと同相でチャージポンプ動作を行なっており、ノードND3の電圧レベルが、プリチャージ用のMOSトランジスタ72mのプリチャージ動作により、電圧VDDと電圧2・VDDの間で変化する。したがって、クロック信号CLKがHレベルのときには、ノードND3の電圧レベルが2・VDDとなり、ノードND1の電圧2・VDDと同一の電圧レベルとなり、ノードND4の電圧レベルが、ノードND1の電圧レベルよりも低いときに、ノードND1からノードND4に電荷が伝達される。したがって、安定状態においては、MOSトランジスタ72kのしきい値電圧が存在するため、バイアス電圧VNWとして、最大2・VDD−Vthの電圧を高電圧Vppとして生成することができる。バイアス電圧VNWの最大電圧レベルは、電圧2・VDD−Vthレベルであり、図示しないレベル検出器および制御回路により、このバイアス電圧VNWの通常動作モード時の高電圧レベルのレベルが最適値に設定される。
【0148】
なお、クロック信号CLKとしては、リングオシレータで構成される発振器により、このクロック信号CLKが発生されてもよい。また、この半導体装置が、クロック信号に同期して動作する同期型半導体装置の場合、この同期動作のために外部から与えられるクロック信号を、チャージポンプ用のクロック信号CLKとして利用してもよい。この場合、チャージポンプ動作用に、特に新たにクロック信号CLKを発生するための回路を設ける必要がなくなり、回路占有面積を低減することができる。
【0149】
図14は、図10に示すバイアス発生回路74の構成の一例を示す図である。図14において、バイアス発生回路74は、モード指示信号MODとクロック信号CLKを受けるNORゲート74aと、NORゲート74aの出力信号を受けるインバータ74bと、インバータ74bの出力信号に従ってノードND5から電荷を引抜く容量素子74cと、クロック信号CLKを受ける2段の縦続接続されるインバータ74fおよび74dと、インバータ74dの出力信号に従ってノードND7から電荷を引抜く容量素子74eと、クロック信号CLKを受けるインバータ74hと、インバータ74hの出力信号に従ってノードND6から電荷を引抜く容量素子74iと、ノードND6の上限電圧レベルを、所定電圧レベルにクランプするPチャネルMOSトランジスタ74jと、ノードND6の電圧レベルに従って選択的に導通し、導通時、ノードND5を接地電圧レベルに設定するPチャネルMOSトランジスタ74nと、ノードND6の電圧レベルに従って選択的に導通し、導通時ノードND7を接地電圧レベルに設定するPチャネルMOSトランジスタ74mと、ノードND7の電圧レベルに従って選択的に導通し、導通時、ノードND5およびND8を電気的に接続するPチャネルMOSトランジスタ74kを含む。ノードND8に、バイアス電圧VPWが生成される。
【0150】
容量素子74c、74eおよび74iは、PチャネルMOSトランジスタで構成され、そのソース、ドレインおよびバックゲートが相互接続される。
【0151】
MOSトランジスタ74jは、ゲートとドレインとが相互接続され、ダイオードとして機能し、ノードND6の上限電圧をそのしきい値電圧の絶対値Vthpにクランプする。次に、この図14に示すバイアス発生回路74の動作を、図15および図16を参照して説明する。
【0152】
まず、図15を参照して、モード指示信号MODがHレベルに設定された場合の動作について説明する。このテスト動作モード時において、モード指示信号MODがHレベルであり、インバータ74bの出力信号はHレベルに固定される。インバータ74hの出力信号が、クロック信号CLKと逆相で変化し、容量素子74iが、チャージポンプ動作により、ノードND6の電圧レベルを変化させる。ノードND6にはMOSトランジスタ74jが接続されており、ノードNDの6の上限電圧レベルは、MOSトランジスタ74jのしきい値電圧の絶対値に等しい電圧Vthpである。したがって、ノードND6の電圧レベルは、クロック信号CLKのHレベルへの立上がりに応答して電圧Vthp−VDDに低下し、クロック信号CLKの立下りに応答して電圧Vthpレベルとなる。
【0153】
ノードND6が、クロック信号CLKがHレベルのときに、容量素子74iにより負電圧Vthp−VDDレベルに駆動されると、MOSトランジスタ74nが導通し、ノードND5が接地電圧レベルにプリチャージされる。
【0154】
MOSトランジスタ74mが、MOSトランジスタ74nと同相で動作し、クロック信号CLKがHレベルのときに導通して、ノードND7を接地電圧レベルにプリチャージする。ノードND5およびND7の電圧レベルがともに接地電圧レベルであり、ノードND8の電圧レベルが、MOSトランジスタ74kのしきい値電圧の絶対値よりも低い場合には、MOSトランジスタ74kは、非導通状態を維持する。
【0155】
クロック信号CLKがHレベルに立上がると、ノードND7は、容量素子74eにより電荷が供給される。しかしながら、このときには、MOSトランジスタ74mが導通状態にありノードNDは接地電圧レベルに保持される。
【0156】
クロック信号CLKが、Lレベルに立下がると、インバータ74hの出力信号がHレベルに立上り、ノードND6は、その電圧レベルが上昇し、MOSトランジスタ74jにより、電圧Vthpレベルにクランプされる。応じて、MOSトランジスタ74mおよび74nがともに非導通状態となり、ノードND7およびND5に対するプリチャージ動作が停止される。
【0157】
一方、インバータ74dの出力信号がLレベルに低下し、容量素子74eがノードND7から電荷を引き抜き、その電圧レベルを低下させる。このときには、MOSトランジスタ74mは非導通状態にあり、この容量素子74eのチャージポンプ動作により、ノードND7の電圧レベルが接地電圧レベルから負電圧−VDDに低下し、MOSトランジスタ74kが導通し、ノードND5とノードND8を電気的に接続し、ノードND8の電圧レベルは、ノードND5の電圧レベルの接地電圧レベルに設定される。
【0158】
以降、この動作が繰り返され、ノードND8の電圧VPWは、接地電圧レベルに維持される。
【0159】
したがって、このテスト動作モード時においては、Pウェルに対するバイアス電圧VPWは、接地電圧レベルに保持される。この場合、第2の出力バッファにおいて、NチャネルMOSトランジスタ28のソース/ドレイン領域とバックゲートの電圧差は無いため、基板効果が無く、高速で、信号/データを転送することができる。
【0160】
次に、図16を参照して、パッケージ実装後のバイアス発生回路74の動作について説明する。このパッケージ実装後においては、モード指示信号MODは、Lレベルに設定され、NORゲート74aが、インバータとして動作する。したがって、ノードND5は、このクロック信号CLKと同相でその電圧レベルが変化する。
【0161】
ノードND6の電圧レベルは、先のテスト動作モード時と同様、クロック信号CLKと逆相で、電圧Vthpと負電圧Vthp−VDDの間で変化している。したがって、クロック信号CLKがHレベルのときには、ノードND5は、MOSトランジスタ74nにより、接地電圧レベルに設定され、クロック信号CLKがLレベルとなると、MOSトランジスタ74nが非導通状態となり、容量素子74cの電荷引き抜き動作により負電圧−VDDレベルに設定される。
【0162】
ノードND7は、テスト動作モード時と同様、クロック信号CLKに同期して、接地電圧と電圧−VDDの間で変化する。したがってクロック信号CLKがHレベルのときには、ノードND5およびND7は、ともに接地電圧レベルであり、ノードND8の電圧レベルよりも高いため、このノードND5が、MOSトランジスタ70kのソースとして作用し、MOSトランジスタ74kは非導通状態を維持する。
【0163】
一方、クロック信号CLKがLレベルのときには、ノードND5およびND7の電圧が、負電圧−VDDレベルに低下する。この場合、ノードND5は、負電圧レベルであり、ノードND8の電圧レベルよりも低い場合には、ノードND8が、MOSトランジスタ74kのソースとして機能し、ノードND8からノードND5へ電荷(正の電荷)が流入し、バイアス電圧VPWの電圧レベルが低下する。MOSトランジスタ74kのしきい値電圧損失が存在するため、バイアス電圧VPWは、最終的に、Vthp−VDDレベルにまで到達することができる。
【0164】
このウェルバイアス電圧VPWの実際の電圧レベルは、レベル検出回路と、このレベル検出回路の出力信号に従ってチャージポンプ動作を選択的に活性化する回路により、適当な電圧レベルに設定される。
【0165】
図11および図14に示すように、バイアス発生回路72および74を利用することにより、モード指示信号MODの論理レベルの設定により、テスト動作モード時においては、ウェルバイアス電圧VNWおよびVPWとして、出力MOSトランジスタのそれぞれのソース電圧と同一電圧レベルのバックゲートバイアス電圧を供給することができ、出力バッファのMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値を十分小さくして高速動作をさせることができる。
【0166】
また、通常動作モード時においては、これらは、ウェルバイアス電圧VNWおよびVPWは、それぞれ、所定の高電圧および負電圧レベルに設定することができる。
【0167】
[バイアス電圧発生回路の具体的構成2]
図17は、図10に示すバイアス発生回路72の変更例を示す図である。この図17に示すバイアス発生回路72は、クロック信号CLKの立下がりに同期してワンショットのパルス信号PUPを発生するワンショットパルス発生回路72qと、ワンショットパルス発生回路72qの出力パルス信号PUPに従って、電源ノードをノードND2に結合するNチャネルMOSトランジスタ72sと、クロック信号CLKがHレベルのときにノードND2を接地電圧レベルに放電するNチャネルMOSトランジスタ72nとを含む。
【0168】
また、容量素子72eへは、ワンショットパルス発生回路72qの出力信号とクロック信号とを受けるNORゲート72pの出力信号が与えられる。この容量素子72eによりノードND2に電荷が供給され、MOSトランジスタ72jが選択的に導通する。
【0169】
また、容量素子72iへは、2段の縦続接続されるインバータ72rおよび72hを介して、クロック信号が伝達される。この容量素子72iは、MOSトランジスタ72kのゲートノードND3へ電荷を供給する。ノードND3は、ダイオード接続されたMOSトランジスタ72tにより、その下限電圧が電圧VDD−Vthにクランプされる。
【0170】
ノードND1に対しては、図11に示す構成と同様、モード指示信号MODとクロック信号CLKとを受けるNORゲート72aと、NORゲート72aの出力信号を受けるインバータ72bと、インバータ72bの出力信号に従って、ノードND1へ電荷を供給する容量素子72cが設けられる。
【0171】
ノードND1は、MOSトランジスタ72kを介してノードND4に結合される。
【0172】
この図17に示す構成においては、ノードND3がMOSトランジスタ72tによりその下限電圧レベルが、電圧VDD−Vthにクランプされており、容量素子72iのチャージポンプ動作により、ノードND3の電圧レベルは、電圧2VDD−Vthと電圧VDD−Vthの間でクロック信号CLKに同期して変化する。従って、MOSトランジスタ72kは、しきい値電圧Vthの損失があるため、最大、電圧2VDD−2Vthの電圧を伝達することができる。このノードND3の電圧レベルが、先の図11に示す構成と異なる。
【0173】
図18は、図17に示すバイアス発生回路72のノードND2の電圧変化を示す信号波形図である。以下図18を参照して、図17に示すバイアス発生回路72のノードND2の電圧変化について説明する。
【0174】
クロック信号CLKがHレベルのときには、NORゲート72pの出力信号はLレベルであり、クロック信号CLKがHレベルのときには、MOSトランジスタ72nがオン状態であり、ノードND2は、接地電圧レベルに保持される。この状態においては、MOSトランジスタ72jが非導通状態にあり、ノードND1はフローティング状態にある。
【0175】
クロック信号CLKがLレベルに立下がると、ワンショットパルス発生回路72qがワンショットのパルス信号PUPを発生し、MOSトランジスタ72sが導通し、ノードND2を電圧VDD−Vthレベルに充電する。ワンショットパルスPUPが発生されている間、NOR回路72pの出力信号はLレベルであり、容量素子72eのチャージポンプ動作は停止されている。このワンショットパルスPUPがLレベルとなると、MOSトランジスタ72sが非導通状態となり、ノードND2に対するプリチャージ動作が完了する。
【0176】
このワンショットパルス信号PUPがLレベルに立ち下がると、NORゲート72pは、その入力信号がともにLレベルとなり、Hレベルの信号を出力する。この状態において、MOSトランジスタ72sおよび72nがともに非導通状態であり、ノードND2がフローティング状態であるため、容量素子72eのチャージポンプ動作により、ノードND2の電圧レベルが、さらに上昇し、電圧2・VDD−Vthレベルにまで上昇する。
【0177】
このノードND2の電圧レベルに従って、MOSトランジスタ72jが導通し、ノードND1へは、電源電圧VDDを伝達することができる。したがって、テスト動作モード時において、バイアス電圧VNWとして電源電圧VDDを発生することができる。
【0178】
通常動作モード時においては、ノードND1はMOSトランジスタ72jにより電源電圧VDDレベルにプリチャージされるため、ノードND1の電圧レベルは、クロック信号CLKに従って、接地電圧レベルと、2・VDDの間で変化する。この場合においては、MOSトランジスタ72kのしきい値電圧損失により、最大2・(VDD−Vth)の電圧レベルの高電圧Vppを発生することができる。
【0179】
この図17に示すバイアス発生回路72の構成の場合、通常動作モード時においては、不必要に、ノードND1の電圧レベルが高くされる。この場合、通常動作モード時において、モード指示信号MODとクロック信号を受けるANDゲートの出力信号を、それぞれMOSトランジスタ72nのゲートおよびワンショットパルス発生回路72qの入力へ与えることにより、通常動作モード時においても、ノードND2の電圧レベルを、電源電圧VDDと接地電圧の間で変化させて、ノードND1の電圧レベルを、VDD−Vthと2・VDD−Vthの間で変化させることができる。
【0180】
したがって、この図17に示すバイアス発生回路72を利用しても、テスト動作モード時において、電源電圧VDDレベルのバックゲートバイアス電圧を生成することができ、第2のバッファのMOSトランジスタのバックゲートの電圧レベルをソースノードの電圧と等しくすることができる。
【0181】
また、通常動作モード時において第2の出力バッファのPチャネルMOSトランジスタのバックゲートバイアスを十分に深くすることができ、この第2の出力バッファのPチャネルMOSトランジスタの出力パッドに対する寄生容量を十分に小さくすることができる。
【0182】
図19は、図10に示すバイアス発生回路74の変更例を示す図である。この図19に示すバイアス発生回路74においては、ノードND6に対し、クロック信号CLKがLレベルのとき導通するPチャネルMOSトランジスタ74sと、クロック信号CLKの立上がりに応答してワンショットのパルス信号PUBを発生するワンショットパルス発生回路74qと、ワンショットパルス発生回路74qの出力パルス信号PUBに従って導通するPチャネルMOSトランジスタ74uが設けられる。MOSトランジスタ74sは、導通時、ノードND6へ電源電圧VDDを伝達する。MOSトランジスタ74uは、導通時、ノードND6を、そのしきい値電圧の絶対値Vthpの電圧レベルにまで放電する。このノードND6の電圧レベルに従ってMOSトランジスタ72jが選択的に導通し、導通時、ノードND5を接地電圧レベルに充電する。
【0183】
バイアス発生回路74は、さらに、ワンショットパルス発生回路74qの出力パルス信号PUBとクロック信号CLKを受けるNANDゲート74pを含む。このNANDゲート74pの出力信号が容量素子74eへ与えられる。容量素子74eによりノードND6に電荷が供給される。
【0184】
パルス信号PUBは活性化時Lレベル、非活性化時Hレベルである。
バイアス発生回路74は、さらに、ノードND7の上限電圧を自身のしきい値電圧の絶対値Vthpにクランプするダイオード接続されたPチャネルMOSトランジスタ74tと、クロック信号CLKを受ける2段の縦続接続されるインバータ74rおよび74hと、インバータ74hの出力信号に従ってノードND1から電荷を引き抜く容量素子74iを含む。
【0185】
この図19に示す構成においては、ノードND7は、電圧VDD+Vthpと電圧Vthpの間で変化する。
【0186】
以下、この図19に示すバイアス発生回路74の動作を、図20に示す信号波形図を参照して、ノードND6に焦点を合わせて説明する。
【0187】
クロック信号CLKがLレベルのときには、MOSトランジスタ74sが導通状態にあり、ノードND6は、電源電圧VDDレベルにプリチャージされ、MOSトランジスタ74nは非導通状態にある。モード指示信号MODがLレベルのときには、クロック信号CLKのLレベルの立下がりに応答して、ノードND5から、容量素子74cのチャージポンプ動作により電荷が引抜かれる。
【0188】
クロック信号CLKがHレベルに立上がると、MOSトランジスタ74sが非導通状態となる。このクロック信号CLKの立上がりに応答してワンショットパルス発生回路74qがLレベルのパルス信号PUBを発生する。応じて、MOSトランジスタ74uがオン状態となり、ノードND6の電圧レベルを、そのしきい値電圧の絶対値Vthpレベルにまで低下させる。このワンショットパルス発生回路74qの出力パルス信号PUBが活性状態の間、NANDゲート74pの出力信号はHレベルであり、クロック信号CLKがLレベルのときとその出力信号の論理レベルは変化しない。
【0189】
パルス信号PUBが非活性化されHレベルとなると、MOSトランジスタ74uが非導通状態となり、ノードND6がフローティング状態となる。NANDゲート74pは、その両入力がHレベルの信号となり、応じて、Lレベルの信号を出力する。このNANDゲート74pの出力信号の立下りに応答して、ノードND6から、容量素子74eのチャージポンプ動作により電荷が引抜かれ、このノードND6の電圧レベルは、Vthp−VDDレベルにまで低下する。このノードND6の電圧レベルに応じて、MOSトランジスタ74nが導通し、ノードND5を接地電圧レベルにまで放電する。
【0190】
次いで、クロック信号CLKが立上がると、ワンショットパルス発生回路74qがワンショットのパルス信号PUBを発生し、MOSトランジスタ74uが導通し、ノードND6を電圧Vthpのレベルにまで放電する。以降、上述の動作が繰り返される。
【0191】
したがって、通常動作モード時においては、ノードND5の電圧レベルは、MOSトランジスタ74nにより設置電圧れるにプリチャージされるため、クロック信号CLKの立下りに従って、電圧−VDDレベルにまで低下する。ノードND7の電圧レベルは、先の図14に示すバイアス発生回路74の構成の場合と異なり、電圧VDD+Vthpと電圧Vthpの間で変化する。バイアス電圧VPWとしては、通常動作モード時において、MOSトランジスタ74kのしきい値電圧の損失が生じるため、2・Vthp−VDDレベルの電圧を発生することができる。
【0192】
一方、テスト動作モードにおいては、モード指示信号MODがHレベルに設定され、容量素子74cのチャージポンプ動作は停止される。ノードND6およびND7の電圧レベルは通常動作モード時と同じ変化をする。従って、テスト動作モード時においては、ノードND5は、MOSトランジスタ74nにより接地電圧レベルにプリチャージされ、MOSトランジスタ74kがゲートに電圧Vthp−VDDを受けるため、ウェルバイアス電圧VPWとして接地電圧レベルの電圧を生成することができる。
【0193】
この図19に示すバイアス発生回路74の構成の場合でも、テスト動作モード時においては、ノードND5が接地電圧レベルに放電されるため、テスト動作モード時において、第2の出力バッファのNチャネルMOSトランジスタのバックゲート電圧およびソース電圧を互いに等しくすることができる。
【0194】
ワンショットパルス発生回路74qからのパルス信号PUBが活性状態のときには、ノードND6がしきい値電圧の絶対値Vthpの電圧レベルであり、MOSトランジスタ74nは、オフ状態を維持しており、このクロック信号CLKがHレベルの期間でかつワンショットパルス発生回路74qの出力パルス信号PUBが非活性化されたときに、MOSトランジスタ74nが、そのゲート電圧が負電圧レベルとなり、導通し、ノードND5が接地電圧レベルに駆動される。
【0195】
この図19に示す構成においても、通常動作モード時においては、ノードND5の負電圧レベルが、−VDDレベルであり、発生可能な負電圧Vbbの電圧レベル2・Vthp‐VDDに比べて、このノードND5がより深く駆動される。この場合、MOSトランジスタ74nおよび74mは、モード指示信号MODがHレベルのときに、それぞれクロック信号CLKおよびパルス信号PUBに従って導通/非導通状態に設定されるように構成されてもよい。この場合、単にモード指示信号MODの反転信号とクロック信号CLKの反転信号をMOSトランジスタ74sのゲートおよびワンショットパルス発生回路74qの入力へ与える。これにより、通常動作モード時においては、必要最小限の消費電力で、必要な電圧レベルの負電圧Vbbを発生することができる。
【0196】
以上のようなバイアス発生回路を利用することにより、動作モードに応じて最適な電圧レベルのウェルバイアス電圧を発生することができ、電源供給系統を、ウェルバイアス電圧を動作モードに応じて変更するために別々に設ける必要がなく、またバイアス電圧を選択するための選択回路も不要となり、レイアウト面積を低減することができる。
【0197】
[バイアス発生部の構成3]
図21は、図10に示すバイアス発生回路72および74のさらに他の構成を概略的に示す図である。図21において、バイアス発生回路(72,74)は、活性化時クロック信号CLKを生成するクロック生成回路100と、クロック生成回路100からのクロック信号CLKに従ってポンプ動作を行なってバイアス電圧VBIASを生成するポンプ回路102と、ポンプ回路102の生成するバイアス電圧VBIASのレベルを検出し、該検出結果を示す検出信号DETを生成してクロック生成回路100へ与えるレベル検知回路104を含む。
【0198】
クロック生成回路100は、このレベル検知回路100からの検出信号DETに従ってクロック信号CLKの発生動作を選択的に実行する。ポンプ回路102は、その構成は、例えば、図10、図11、図14、図17および図19に示す回路と同様の構成を備え、モード指示信号MODの非活性化時、すなわち通常動作モード(パッケージ実装)時においては、クロック生成回路100からのクロック信号CLKに従ってポンプ動作を行なって、バイアス電圧VBIASをテスト動作モード時よりもバイアスが深い状態(絶対値が大きい状態)に設定する。
【0199】
このバイアス電圧VBIASは、バイアス電圧VPWおよびVNWに対応する。テスト動作モード時には、バイアス電圧VNWは、たとえば1.5Vであり、通常動作モード時には、2.5Vに設定される。また、バイアス電圧VPWは、テスト動作モード時には接地電圧レベルであり、通常動作モード時においては、たとえば−1.0Vである。また、MOSトランジスタ104cのゲートに印加される電源電圧VDDは、通常動作モードおよびテスト動作モード両者において、1.5Vである。
【0200】
レベル検知回路104は、バイアス電圧VBIASが、所定の電圧レベルよりもバイアスが深い状態のときには、クロック生成回路100のクロック発生動作を、その検出信号DETに従って停止させる。それにより、不必要な消費電流が生じるのを防止し、また、出力バッファ10のバックゲートバイアスを所定電圧レベルに維持して正確に試験を行なう。
【0201】
図22は、図21に示すレベル検知回路104の構成の一例を示す図である。図22に示すレベル検知回路104Nは、バイアス電圧VPWのレベルを検出し、その検出結果に従って検出信号DETNを生成する。
【0202】
図22において、レベル検知回路104Nは、バイアス電圧入力ノードND10とノードND11の間に直列に接続されるPチャネルMOSトランジスタ104a−104cと、ノードND11と接地ノードの間に接続される高抵抗抵抗素子104dと、ノードND11の電圧信号を反転して検出信号DETNを生成するインバータ104eを含む。
【0203】
MOSトランジスタ104aおよび104bは、それぞれ、ゲートおよびドレインが相互接続されて、ダイオードモードで動作し、導通時、しきい値電圧の絶対値Vthpの電圧降下を生じさせる。MOSトランジスタ104cは、そのゲートに電源電圧VDDを受ける。インバータ104eは、その動作電源電圧として、電源電圧VDDを受ける。これは、クロック生成回路100およびポンプ回路102が、出力回路専用に与えられる出力専用電源電圧VDDを動作電源電圧として受けるためである。しかしながら、これらのクロック生成回路100およびポンプ回路102が電源電圧VCCを動作電源電圧として受ける場合には、インバータ104eは、動作電源電圧として、電源電圧VCCを受けてもよい。
【0204】
この図22に示すレベル検知回路104の構成において、バイアス電圧入力ノードND10に与えられるバイアス電圧VNWが、電圧VDD+3・Vthpの以上の電圧レベルのときには、MOSトランジスタ104a−104cがすべて導通し、ノードND11の電圧レベルは、高抵抗の抵抗素子104dの抵抗による電圧降下のため、ハイレベルとなり、インバータ104eからの検出信号DETNがLレベルとなり、クロック生成回路100のクロック生成動作が停止される。
【0205】
一方、このバイアス電圧VNWが、電圧VDD+3・Vthp以下のときには、MOSトランジスタ104cのソース−ゲート間電圧が、しきい値電圧の絶対値Vthp以下となり、このMOSトランジスタ104cが非導通状態となり、バイアス電圧入力ノードND10からノードND11への充電電流が流れる経路が遮断される。ノードND11は、抵抗素子104dにより、接地電圧レベルに駆動される。応じて、インバータ104eからの検出信号DETNがHレベルとなり、クロック生成回路10のクロック生成動作が起動される。
【0206】
したがって、この図22に示すレベル検知回路104Nを用いた場合、Nウェル領域に印加されるバイアス電圧VNWの電圧レベルは、VDD+3・Vthpの電圧レベルに設定される。
【0207】
図23は、レベル検知回路104の、Pウェル領域に印加されるバイアス電圧VPWに対する構成を示す図である。図23において、レベル検知回路104P(104)は、バイアス電圧入力ノードND12と内部ノードND13の間に直列に接続されるNチャネルMOSトランジスタ104e−104gと、電源ノードと内部ノードND13の間に接続される高抵抗の抵抗素子104hと、内部ノードND13の電圧レベルを反転するインバータ104iと、インバータ104iの出力信号を反転して検出信号DETPを生成するインバータ104jを含む。バイアス入力ノードND12に、バイアス電圧VPWが与えられる。
【0208】
MOSトランジスタ104eは、ゲートに接地電圧を受け、またMOSトランジスタ104fおよび104gの各々は、ゲートおよびドレインが相互接続されてダイオードモードで動作する。MOSトランジスタ104fおよび104gは、導通時、しきい値電圧Vthnの電圧降下を生じさせる。MOSトランジスタ104eは、そのソース電圧が、−Vthnとなると導通する。ここで、MOSトランジスタ104e−104gのしきい値電圧はすべて等しいと想定している。
【0209】
この図23に示すレベル検知回路104Pの構成において、バイアス電圧VPWが、−3・Vthn以下のときには、MOSトランジスタ104eのゲート−ソース間電圧が、電圧Vthn以上となり、MOSトランジスタ104e−104gが導通し、ノードND13は、負電圧レベルに駆動される。応じて、インバータ104jからの検出信号DETPが、Lレベルとなり、対応のクロック生成回路のクロック発生動作が停止され、バイアス電圧VPWを生成するポンプ回路102のポンプ動作が停止される。
【0210】
一方、バイアス電圧VPWが、電圧−3・Vthnよりも高い電圧レベルとなると、MOSトランジスタ104eのゲート−ソース間電圧は、しきい値電圧Vthn以下となり、MOSトランジスタ104eがオフ状態となる。応じてノードND13が、高抵抗抵抗素子104hにより、プルアップされてHレベルとなり、インバータ104jからの検出信号DETPがHレベルとなる。応じて、クロック生成回路100からのクロック信号が生成されてポンプ回路102がポンプ動作を行なってバイアス電圧VPWの電圧レベルを低下させる。
【0211】
したがって、この図23に示すレベル検知回路104Pを利用する場合、バイアス電圧VPWの電圧レベルは、−3・Vthnの電圧レベルに維持される。
【0212】
図24は、図21に示すクロック生成回路100の構成の一例を示す図である。図24において、クロック生成回路100は、検出信号DETとクロック信号CLKを受ける2入力NANDゲート100aと、NANDゲート100aの出力信号を受ける偶数段の縦続接続されるインバータ100b−100gを含む。最終段のインバータ100gから、クロック信号CLKが生成される。
【0213】
この検出信号DETは、図22に示す検出信号DETNまたは、図23に示す検出信号DETPに対応する。
【0214】
図24に示すクロック生成回路100の構成において、検出信号DETがLレベルのときには、NANDゲート100aの出力信号はHレベルに固定され、応じてクロック信号CLKは、Hレベルに固定される。検出信号DETがHレベルのときには、NANDゲート100aが、インバータとして動作し、NANDゲート100aとインバータ100b−100gとにより、奇数段のインバータがリング状に接続されてリング発振器が形成され、クロック生成回路100が発振動作を行ない、クロック信号CLKが所定の周期で変化する。このクロック信号CLKの発振周期は、NANDゲート100aおよびインバータ100b−100gのゲート遅延により決定される。
【0215】
したがって、図22および図23に示すレベル検知回路104Nおよび104Pにおいて、バイアス電圧VNWおよびVPWの、バイアスが深くなった場合(所定電圧レベルよりそのバイアス電圧の絶対値が大きくなった場合)、検出信号DETがLレベルとなり、クロック発生動作が停止される。
【0216】
[クロック生成回路の変更例]
図25は、図21に示すクロック生成回路100の変更例の構成を示す図である。図25において、クロック生成回路100は、図24に示すクロック信号CLKを発生する部分に加えて、さらに、クロック信号CLKに従って3相のポンプ制御信号PHI1、PHI2、およびPHI3を生成するポンプ制御信号発生部を含む。
【0217】
図25において、ポンプ制御信号発生部は、クロック信号CLKを反転するインバータ110と、インバータ110の出力信号PH1を所定時間遅延する遅延回路111と、遅延回路111の出力信号PH2を所定時間遅延する遅延回路112と、インバータ110の出力信号PH1と遅延回路112の出力信号PH3とを受けてポンプ制御信号PHI1を生成するNAND回路113と、インバータ110の出力信号PH1と遅延回路112の出力信号PH3とを受けてポンプ制御信号PHI2を生成するNOR回路114と、遅延回路111の出力信号PH2と遅延回路112の出力信号PH3とを受けてポンプ制御信号PH3を生成するNAND回路115を含む。
【0218】
NAND回路113は、NANDゲートと、このNANDゲートの出力信号を受ける2段の縦続接続されるインバータとを含む。NOR回路114は、NORゲートと、このNORゲートの出力信号を受ける2段の縦続接続されるインバータを含む。NAND回路115は、NANDゲートと、このNANDゲートの出力信号を受ける2段の縦続接続されるインバータを含む。
【0219】
図26は、図25に示すポンプ制御信号発生部の動作を示すタイミング図である。以下、図26を参照して、図25に示すポンプ制御信号発生部の動作について説明する。
【0220】
インバータ110の出力信号PH1は、クロック信号CLKと相補な信号である。遅延回路111の出力信号PH2は、インバータ110の出力信号PH1に対して所定時間の遅延を有する信号である。また、遅延回路112の出力信号は、遅延回路111の出力信号PH2に対し所定の遅延時間を有する。
【0221】
NAND回路113は、信号PH1およびPH3がともにHレベルのときに、ポンプ制御信号PHI1を、Lレベルに設定する。したがって、このポンプ制御信号PHI1は、インバータ110の出力信号PH1の立下がりに応答してHレベルとなり、また、遅延回路112の出力信号PH3の立上がりに応答してLレベルに立下がる。
【0222】
NOR回路114は、信号PH1およびPH3がともにLレベルのときに、ポンプ制御信号PHI2をHレベルに設定する。したがって、このポンプ制御信号PHI2は、遅延回路112の出力信号PH3の立下がりに応答してHレベルに立上がり、またインバータ110の出力信号PH1の立上がりに応答してLレベルに立下がる。
【0223】
NAND回路115は、信号PH2およびPH3がともにHレベルのときに、ポンプ制御信号PHI3をLレベルに設定する。したがって、このポンプ制御信号PHI3は、遅延回路111の出力信号PH2の立下がりに応答してHレベルに立上がり、遅延回路112の出力信号PH3の立上がりに応答してLレベルに立下がる。
【0224】
これらの3相のポンプ制御信号PHI1−PHI3を用いて、ポンプ回路102におけるチャージポンプ動作を制御する。
【0225】
図27は、図25に示すポンプ制御信号PHI1−PHI3に従ってチャージポンプ動作を行なうポンプ回路の構成の一例を示す図である。図27においては、通常動作モード時に高電圧Vppレベルに設定されるバイアス電圧VNWを発生するポンプ回路の構成を示す。
【0226】
図27において、ポンプ回路102は、ポンプ制御信号PHI1を受けるインバータ120と、ポンプ制御信号PHI2を受ける2段の縦続接続されるインバータで構成されるバッファ回路121と、ポンプ制御信号PHI3とモード指示信号MODを受けるOR回路122と、インバータ120の出力信号に従ってそのポンプ動作により(容量結合を介して)ノードND20の電圧レベルを設定するMOSキャパシタ124と、バッファ回路121の出力信号に従ってポンプ動作を行なってノードND21の電圧レベルを設定するMOSキャパシタ125と、NOR回路122の出力信号に従ってポンプ動作を行なってノードND22の電圧レベルを設定するMOSキャパシタ126と、ノードND20を、電圧VDD−Vthnレベルにプリチャージするダイオード接続されるNチャネルMOSトランジスタ123と、ノードND20の電圧レベルに従って選択的に導通し、導通時ノードND22を電源電圧VDDレベルにプリチャージするNチャネルMOSトランジスタ127と、ノードND20の電圧レベルに従って選択的に導通し、導通時ノードND21を電圧VDDレベルにプリチャージするNチャネルMOSトランジスタ128と、ノードND21の電圧レベルに従って選択的に導通し、導通時ノードND22の電荷を出力ノードへ伝達してバイアス電圧VNWを生成するNチャネルMOSトランジスタ129を含む。
【0227】
MOSキャパシタ124−126の各々は、PチャネルMOSトランジスタで形成される。
【0228】
この図27に示すポンプ回路102の構成は図11に示すポンプ回路の構成と等価であり、単相のクロック信号CLKに代えて3相のポンプ制御信号PHI1−PHI3が用いられる。
【0229】
図28は、図27に示すポンプ回路の動作を示すタイミング図である。以下、図28を参照して、図27に示すポンプ回路の動作について説明する。
【0230】
通常動作モード時においては、モード指示信号MODはLレベルに維持される。ノードND20は、MOSトランジスタ123により、その下限が、電圧VDD−Vthnレベルにクランプされる。
【0231】
ポンプ制御信号PHI1が、Hレベルに立上がると、インバータ120の出力信号がLレベルに立下がり、MOSキャパシタ124の容量結合(ポンプ動作)により、ノードND20の電圧レベルが低下し、ノードND20の電圧レベルが、MOSトランジスタ123により電圧VDD−Vthnにクランプされる。応じて、MOSトランジスタ127および128が非導通状態となる。ノードND22およびND21が、電源ノードから分離され、これらのノードND22およびND21の電源電圧VDDレベルへのプリチャージ動作が完了する。
【0232】
次いで、ポンプ制御信号PHI3が、Hレベルに立上がる。モード指示信号MODは、Lレベルに設定されており、OR回路122の出力信号がHレベルに立上がる。応じて、ノードND22の電圧レベルが、MOSキャパシタ126のポンプ動作により、そのプリチャージ電圧VDDレベルからさらに電圧VDD上昇し、2・VDDレベルに設定される。ノードND20の電圧レベルは、VDD−Vthnの電圧レベルであり、ノードND22の電圧2・VDDよりも低いため、MOSトランジスタ127は非導通状態を維持する。
【0233】
次いで、ポンプ制御信号PHI2が、Hレベルに立上がり、バッファ回路121の出力信号がHレベルとなり、応じてノードND21の電圧レベルがMOSキャパシタ125の容量結合(ポンプ動作)により、2・VDDの電圧レベルまで上昇し、応じてMOSトランジスタ129が導通する。この場合においても、ノードND21の電圧レベルは、2・VDDであり、ノードND20の電圧レベルよりも高いため、MOSトランジスタ128は、MOSトランジスタ127と同様、非導通状態を維持する。
【0234】
MOSトランジスタ129は、バイアス電圧VNWが、ノードND22の電圧2・VDDよりもVthn以上低い場合には導通し、ノードND22から出力ノードへ正電荷を供給し、バイアス電圧VNWの電圧レベルを上昇させる。実際には、図22に示すレベル検知回路104により、バイアス電圧VNWの上限電圧レベルが設定される(たとえば、VDD+3・Vthn)。
【0235】
ポンプ制御信号PHI2が、Lレベルに立下がると、ノードND21の電圧レベルが、電源電圧VDDレベルに低下し、MOSトランジスタ129が、非導通状態となり(バイアス電圧VNWが、電源電圧VDDよりも高い場合)、正電荷の供給動作が完了する。
【0236】
次いで、ポンプ制御信号PHI1が、HレベルからLレベルに立下がり、インバータ120の出力信号がHレベルとなり、ノードND20の電圧レベルが、上昇し、MOSトランジスタ123のクランプ電圧VDD−Vthnレベルから電圧2・VDDレベルとなる。ノードND21の電圧レベルは、ポンプ制御信号PHI2の立下がりに応答して、電源電圧VDDレベルに低下しており、MOSトランジスタ128がオン状態となり、ノードND21が電源電圧VDDレベルに再びプリチャージされる。
【0237】
また、ポンプ制御信号PHI1の立下りとほぼ同一タイミングでポンプ制御信号PHI3がLレベルに立下り、ノードND22の電圧レベルは、充電電圧レベルから低下する。しかしながら、MOSトランジスタ127が、ノードND20のプリチャージにより導通し、ノードND22は、電源電圧VDDレベルにプリチャージされる。
【0238】
以降、上述のプリチャージおよび正電荷の供給動作が繰り返し行なわれる。3相のポンプ制御信号PHI1、PHI2およびPHI3に従って、MOSキャパシタ124−126によるポンプ動作が行なわれ、バイアス電圧VNWが、レベル検知回路の設定する電圧レベルに維持される。
【0239】
3相のポンプ制御信号PHI1−PHI3を利用することにより、内部ノードのプリチャージ動作と電荷のポンプ動作とが交互に行なわれ、電荷の電源ノードへの流出等を確実に防止することができ、ノードND22に供給された電荷をバイアス電圧VNW生成のために全て利用することができ、ポンプ効率を改善することができる。
【0240】
モード指示信号MODがHレベルに設定されたときには、OR回路122の出力信号がHレベルとなり、ノードND22は、ポンプ制御信号PHI1に従って、MOSトランジスタ127を介して電源電圧VDDレベルに設定される。ノードND21が、ポンプ制御信号PHI2に従って、電源電圧VDDと電圧2・VDDの間で変化するため、MOSトランジスタ129が確実に導通して、ノードND22の電圧を出力ノードに伝達する。従って、バイアス電圧VNWは、テスト動作モードにおいては、電源電圧VDDレベルに維持される。
【0241】
この図27に示すポンプ回路を用い、3相のポンプ制御信号を利用することにより、ノードND22またはバイアす電圧VNWの出力ノードからの電荷の逆流を防止することができ、効率的にポンプ動作を行なってバイアス電圧VNWを生成することができる。
【0242】
図29は、バイアス電圧VPWを生成するポンプ回路102の構成の一例を示す図である。ポンプ回路102へは、図25に示すポンプ制御信号PHI−PHI3の反転信号ZPHI1、ZPHI2およびZHI3が、ポンプ制御信号として与えられる。これらのポンプ制御信号ZPHI1−ZPHI3は、単にインバータを用いてポンプ制御信号PHI1−PHI3から生成することができる。
【0243】
図29において、ポンプ回路102は、補のポンプ制御信号ZPHI1を受けるインバータ130と、補のポンプ制御信号ZPHI2を受けるバッファ回路131と、モード指示信号MODと補のポンプ制御信号ZPHI3を受けるOR回路132と、インバータ130の出力信号に従ってポンプ動作によりノードND30の電位レベルを設定するMOSキャパシタ134と、バッファ回路131の出力信号に従ってノードND31へポンプ動作により電荷を供給するMOSキャパシタ135と、OR回路132の出力信号に従ってノードND32へポンプ動作により電荷を供給するMOSキャパシタ136と、ノードND30の上限電圧レベルを、しきい値電圧の絶対値VthpレベルにクランプするPチャネルMOSトランジスタ133と、ノードND30の電圧レベルに従って導通し、導通時ノードND32を、接地電圧レベルにプリチャージするPチャネルMOSトランジスタ137と、ノードND30の電圧レベルに従って選択的に導通し、導通時ノードND31を、接地電圧レベルにプリチャージするPチャネルMOSトランジスタ138と、ノードND31の電圧レベルに従って選択的に導通し、導通時出力ノードからノードND32へ正の電荷を伝達するPチャネルMOSトランジスタ139を含む。
【0244】
この図29に示すポンプ回路102の構成は、図27に示すバイアス電圧VNWを生成するポンプ回路と、MOSトランジスタの極性および電源極性がすべて反転されている。したがって、図29に示すポンプ回路も、図27に示すポンプ回路と同様のポンプ動作を実行する。
【0245】
図30は、図29に示すポンプ回路102の動作を示すタイミング図である。以下、図30を参照して、図29に示すポンプ回路の動作について説明する。
【0246】
いま、モード指示信号MODはLレベルに設定されて、通常動作モードが指定されているとする。
【0247】
ポンプ制御信号ZPHI1がLレベルに低下すると、インバータ130の出力信号が立上り、ノードND30の電圧レベルはMOSキャパシタのポンプ動作により、電圧レベルが上昇する。ノードND30の電圧上昇に応じてMOSトランジスタ133が導通し、このノードND30の電圧レベルは、MOSトランジスタ133により、電圧Vthpレベルにクランプされる。
【0248】
補のポンプ制御信号PHI1が、Hレベルに立上がると、インバータ130の出力信号がLレベルとなり、MOSキャパシタ134により、ノードND30の電圧レベルが低下する。したがって、補のポンプ制御信号ZPHI1の立上がりに応答してノードND30の電圧レベルが、電圧Vthp−VDDレベルに低下する。応じて、MOSトランジスタ137および138が導通し、ノードND32およびND31が、それぞれ、接地電圧レベルにプリチャージされる。
【0249】
補のポンプ制御信号ZPHI1によるプリチャージ動作が完了すると、補のポンプ制御信号ZPHI1がLレベルに立下り、インバータ130の出力信号がHレベルに立上り、応じてノードNDの30の電圧が上昇し、MOSトランジスタ137および138が非導通状態となる。
【0250】
次いで、補のポンプ制御信号ZPHI3が、Lレベルに立下がり、OR回路132の出力信号がLレベルとなる(モード信号MODは、Lレベルに設定されている)。応じて、MOSキャパシタ136のポンプ動作により、ノードND32の電圧レベルが接地電圧GNDレベルから−VDDレベルに低下する。この状態においては、ノードND32の電圧レベルが−VDDに低下したとき、ノードND30の電圧レベルは、電圧Vthpであり、MOSトランジスタ137は、非導通状態を維持する。ノードND32は、接地ノードから分離され、ノードND32は、負電圧−VDDレベルに維持される。
【0251】
次いで、補のポンプ制御信号ZPHI2が、Lレベルに立下がり、応じてバッファ回路131の出力信号がLレベルとなり、ノードND31がMOSキャパシタ135のポンプ動作により、電圧−VDDレベルに低下する。ノードND31の電圧レベルの低下に従って、MOSトランジスタ139が導通し、ノードND32の電圧−VDDに従ってバイアス電圧VPWの電圧レベルを低下させる。
【0252】
この場合、バイアス電圧VPWの、最低到達電圧は、MOSトランジスタ139のしきい値電圧の絶対値をVthpとすると、電圧Vthp−VDDレベルとなる。
【0253】
補のポンプ制御信号ZPHI2がHレベルに立上がると、ノードND31が接地電圧レベルに上昇し、応じてMOSトランジスタ139が非導通状態となり、バイアス電圧VPWからのノードND32への電荷の転送が停止される。
【0254】
次いで、補のポンプ制御信号ZPHI1がHレベルに立上がり、応じてインバータ130の出力信号がLレベルとなり、ノードND30が、負電圧レベルに再び駆動され、MOSトランジスタ137および138が導通し、ノードND32およびND31が接地電圧レベルにプリチャージされる。
【0255】
この補のポンプ制御信号ZPHI1の立上りとほぼ同じタイミングで補のポンプ制御信号ZPHI3がHレベルとなり、ノードND32へ正電荷が供給されその電圧レベルが上昇し、ノードND32は、MOSトランジスタ137により接地電圧レベルに維持される。
【0256】
以降、上述の動作が繰り返し実行され、ノードND32から出力ノードに負電荷が供給され、バイアス電圧VPWの電圧レベルが低下する。このバイアス電圧VPWの電圧レベルは、図23に示すレベル検出回路により所定電圧レベルに維持される。
【0257】
したがって、この図29に示すポンプ回路を用いても、ノードND32のプリチャージ動作およびポンプ動作を交互に行なうことができ、効率的に負電荷をノードND32から出力ノードへ伝達して、バイアス電圧VPWの電圧レベルを低下させることができる。
【0258】
モード指示信号MODがHレベルに設定されたときには、OR回路132の出力信号がHレベルとなり、MOSキャパシタ136のポンプ動作は停止される。その場合には、MOSトランジスタ137および138により、補のポンプ制御信号ZPHI1およびZPHI2に従って、ノードND32が接地電圧レベルに設定され、また、ノードND31が電圧−VDDと接地電圧の間で変化し、バイアス電圧VPWが、MOSトランジスタ139により接地電圧GNDレベルに維持される。
【0259】
したがって、内部で、ウェルバイアス電圧VPWおよびVNWをポンプ回路を用いて生成し、またレベル検知回路を用いてこのウェルバイアス電圧VPWおよびVNWの電圧レベルを所望の電圧レベルに設定することができ、SIP実装時におけるテスト用の出力バッファ回路の出力容量を十分に小さくすることができる(出力トランジスタのPN接合容量を十分低減することができる)。
【0260】
また、このテスト用の出力バッファの出力トランジスタのウェルバイアスをSIP実装時十分深くすることにより、このテスト用出力バッファ回路のリーク電流(サブスレッショルド電流)を低減することができる(しきい値電圧の絶対値が、ウェルバイアスが深くなるにつれて、大きくなるため)。
【0261】
[レベル検知回路の構成2]
図31は、図21に示すレベル検知回路104の他の構成を示す図である。図31においては、バイアス電圧VNWのレベルを検出するレベル検知回路104Nの構成を示す。図31において、レベル検知回路104Nは、バイアス電圧入力ノードと接地ノードの間に直列接続される高抵抗の抵抗素子140および141と、基準電圧VREFNとノードND40の電圧レベルを比較する比較回路142と、比較回路142の出力信号を反転して検出信号DETNを生成するインバータバッファ143を含む。
【0262】
抵抗素子140および141は、その抵抗値により、バイアス電圧VNWを抵抗分割した電圧をノードND40に生成する。これらの抵抗素子140および141は、十分大きな抵抗値を有しており、この分圧回路における消費電流は十分に小さくされる。抵抗素子140および141として、サイズが十分小さくされた抵抗接続されたMOSトランジスタが用いられても良い。それらのチャネル抵抗によりバイアス電圧VNWを分圧する。
【0263】
比較回路142は、ノードND40の電圧レベルが基準電圧VREFNよりも高いときにはハイレベルの信号を出力し、ノードND40の電圧レベルが基準電圧VREFNよりも低いときにはローレベルの信号を出力する。
【0264】
インバータバッファ143は、この比較回路142の(アナログ)出力信号をバッファ処理して、(デジタル)検出信号DETNを、HレベルまたはLレベルに設定する。
【0265】
この図31に示すレベル検知回路104Nを利用する場合、抵抗素子140および141により、ノードND40に、電源電圧VDDよりも低い電圧を比較電圧として生成することができる。この図31に示すレベル検知回路を用いた場合、バイアス電圧VNWの電圧レベルは、抵抗素子140および141の抵抗値をR140およびR141とすると、次式で表わされる。
【0266】
VNW=VREFN・(R140+R141)/R141
この比較回路142を利用することにより、正確に、バイアス電圧VNWの電圧レベルを検出して、検出信号DETNを生成することができる。また、分圧回路により、この比較回路142の最も感度の良い領域で比較回路142を動作させることができ、正確にバイアス電圧VNWの電圧レベルを所望の電圧レベルに設定することができる。
【0267】
図32は、図21に示すレベル検知回路104の、バイアス電圧VPWの電圧レベルを検出する回路104Pの構成を示す図である。
【0268】
図32において、レベル検知回路104Pは、電源ノードとバイアス電圧入力ノードの間に直列に接続される抵抗素子145および146と、ノードND42上の電圧と基準電圧VREFPとを比較する比較回路147と、比較回路147の出力信号をバッファ処理して検出信号DETPを生成するインバータバッファ148を含む。
【0269】
ノードND42に、電圧VDD−VPWを抵抗素子145および146により抵抗分割した電圧が現われる。
【0270】
比較回路147は、ノードND42の電圧レベルが基準電圧VREFPよりも低い場合にはハイレベルの信号を出力し、ノードND42の電圧が、基準電圧VREFPよりも高い場合には、ローレベルの信号を出力する。
【0271】
インバータバッファ148は、この比較回路147の(アナログ)出力信号をバッファ処理して、2値の検出信号DETPを生成する。
【0272】
したがって、この図32に示すレベル検知回路104Pにより、バイアス電圧VPWは、次式で表わされる電圧レベルに設定される。
【0273】
VPW=VDD−VREFP・(R145+R146)/R146
ここで、R145およびR146は、抵抗素子145および146の抵抗値を示す。
【0274】
したがって、抵抗素子145および146による抵抗分割を利用することにより、ノードND42に、接地電圧レベルより高い電圧を生成することができ、比較回路147の最も感度の良い領域で、正確に比較動作を行なうことができ、バイアス電圧VPWの電圧レベルを所望の電圧レベルに正確に設定することができる。
【0275】
なお、抵抗素子145および146は、抵抗接続されたMOSトランジスタで構成されてもよい。分圧回路の消費電流を、MOSトランジスタのサイズを調整して、それらの電流駆動力を十分に小さくすることにより、低減することができる。
【0276】
以上のように、このバイアス発生回路において、ポンプ回路のポンプ動作を、レベル検知回路の出力信号に従って選択的に活性化することにより、不必要にバイアス電圧が深いバイアス状態に設定されるのを防止することができ、消費電流を低減することができる。特に、基準電圧とバイアス電圧の分圧電圧とを比較することにより、比較回路の最も感度の良い領域で比較動作を行なうことができ、正確にバイアス電圧のレベル検出を行なうことができる。
【0277】
また、所望の電圧レベルにバイアス電圧を正確に設定することができ、テスト用出力バッファの出力容量を十分に小さくすることができる。
【0278】
また、このテスト用出力バッファのSIP実装時のリーク電流を低減することができる。
【0279】
[レベル検知回路の構成3]
図33は、図21に示すレベル検知回路104の第3の変更例を示す図である。図33においては、バイアス電圧VNWのレベルを検出する検知回路104Nの構成を示す。図33に示すレベル検知回路104Nにおいては、図31に示すレベル検知回路104Nにおいて、以下の構成が付加される。すなわち、比較回路142に対し、電流源トランジスタ150および151が設けられ、またインバータバッファ143に対し、電流源トランジスタ152が設けられる。
【0280】
電流源トランジスタ150は、導通時、電源ノードから、比較回路142へ動作電流を供給し、電源トランジスタ151は、導通時,比較回路142から接地ノードへ電流を放電する。電流源トランジスタ152は導通時、インバータバッファ143の動作電流を接地ノードへ放電する。
【0281】
電流源トランジスタ150は、PチャネルMOSトランジスタで構成され、このゲートに、モード指示信号MODが与えられる。電流源トランジスタ151および152は、それぞれ、NチャネルMOSトランジスタで構成され、そのゲートに、補のモード指示信号ZMODが与えられる。
【0282】
この図33に示すレベル検知回路104Nの他の構成は、図31に示すレベル検知回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0283】
テスト動作モード時においては、モード指示信号MODがHレベル、補のモード指示信号ZMODがLレベルに設定される。したがって、この状態においては、バイアス電圧VNWは、電源電圧VDDレベルであり、ポンプ動作は行なわれない。このテスト動作時においては、電流源トランジスタ150、151および152がすべて非導通状態となり、比較回路142およびインバータバッファ143の動作電流の経路が遮断される。これにより、テスト動作時におけるレベル検知回路の消費電流を低減することができる。この消費電流低減により、たとえば、この半導体回路装置が半導体記憶装置のときのスタンバイ状態時の消費電流、および動作電流などを正確に試験することができる。
【0284】
なお、この図33に示すレベル検知回路104Nの構成において、インバータバッファ143および電流源トランジスタ152に代えて、モード指示信号MODと比較回路142の出力信号を受けるNOR回路が設けられてもよい。この場合、検出信号DETNがハイインピーダンス状態となるのを防止でき、確実に、Lレベルに固定することができ、この検出信号DETNのフローティング状態による誤動作を防止することができる。
【0285】
また、比較回路142は非活性化時Hレベルの信号を出力するように、その出力ノードにモード指示信号ZMODに応答して選択的に導通するPチャネルMOSトランジスタが配置されても良い。この場合、インバータバッファ143において、放電経路を遮断する電流源トランジスタ152は配置しない。これにより、検出信号DETNをLレベルに固定することができる。また、この場合、インバータバッファ152において電流源トランジスタを電源ノード側に配置しても良い。確実に検出信号DETNをLレベルに固定することができる。
【0286】
図34は、バイアス電圧VPWのレベルを検出するレベル検知回路104Pの構成を示す図である。この図34示すレベル検知回路104Pにおいては、図32に示すレベル検知回路の構成において、比較回路147に対し、電流源トランジスタ155および156が設けられ、インバータバッファ148に対し電流源トランジスタ157が設けられる。
【0287】
電流源トランジスタ155が、PチャネルMOSトランジスタで構成され、そのゲートにモード指示信号MODが与えられ、電流源トランジスタ156および157が、NチャネルMOSトランジスタで構成され、そのゲートに補のモード信号ZMODが与えられる。
【0288】
したがって、この図34に示すバイアス電圧VPWのレベルを検出する検知回路104Pにおいても、テストモード時においては、電流源トランジスタ155−157が、すべてオフ状態となり、比較回路147およびインバータバッファ148の消費電流を低減することができる。
【0289】
なお、図33に示すレベル検知回路104Nにおいて、接地ノードと抵抗素子141の間に、モード指示信号ZMODに従って選択的に導通するNチャネルMOSトランジスタが接続されてもよい。テストモード時においてバイアス電圧VNW(電源電圧VDDレベル)入力ノードから接地ノードへ電流が流れる経路を遮断でき、より消費電流を低減することができる。
【0290】
また、図34に示すレベル検知回路104Pにおいても、電源ノードと抵抗素子145の間にモード指示信号MODに従って選択的に導通するPチャネルMOSトランジスタが接続されてもよい。同様、テストモード時において、接地電圧レベルに設定されるバイアス電圧VPW入力ノードと電源ノードとの間の電流経路を遮断でき、このレベル検知回路の消費電流を低減することができる。
【0291】
[レベル検知回路の構成4]
図35は、図21に示すレベル検知回路の第4の構成を示す図である。この図35に示すレベル検知回路104Nの構成は、図22に示すレベル検知回路の構成と以下の点が異なっている。すなわち、図22に示すインバータ104eに代えて、モード指示信号MODとノードND11の電圧を受けて検出信号DETNを生成するNOR回路160が設けられる。図35に示すレベル検知回路の他の構成は、図22に示すレベル検知回路104Nの構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0292】
この図35に示すレベル検知回路104Nの構成においては、モード指示信号MODがHレベルのときには、検出信号DETNが、Lレベルに固定され、次段のクロック回路を非活性化する。したがって、テスト動作モード時においては、次段のポンプ動作制御用のクロック信号の発生を停止して、ポンプ動作を禁止することにより、テストモード時においてバイアス発生回路の消費電流を低減することができる。
【0293】
SIP実装時においては、モード指示信号MODがLレベルに設定されるため、NOR回路160がインバータとして動作し、バイアス電圧VNWの電圧レベルに従って、検出信号DETNがHレベルまたはLレベルに設定される。
【0294】
なお、テスト動作時においてポンプ動作制御用のクロック信号の発生を停止させる場合、ポンプ回路が電源電圧をテスト動作モード時に安定に生成することができなくなることが考えられる。この場合、ポンプ回路の出力ノードに、モード指示信号ZMODにしたがって電源電圧VDDを伝達するPチャネルMOSトランジスタを配置することにより、バイアス電圧VNWをテスト動作時電源電圧レベルに設定することができる。
【0295】
図36は、バイアス電圧VPWのレベルを検出するレベル検知回路104Pの構成を示す図である。図36に示すレベル検知回路104Pは、図23に示すレベル検知回路と以下の点で、その構成が異なっている。すなわち、図23に示すインバータ104iに代えて、モード指示信号MODとノードND13の信号を受けるゲート回路162が設けられる。このゲート回路162の出力信号が、次段の検出信号DETPを生成するインバータ104jへ与えられる。
【0296】
このゲート回路162は、モード指示信号MODがHレベルのときにHレベルの信号を出力する。モード指示信号MODがLレベルのときには、このゲート回路162は、ノードND13の電圧信号を反転するインバータとして機能する。
【0297】
図36に示すレベル検出回路104Pの他の構成は図23に示すレベル検出回路の構成と同様であり、対応する部分には同一参照番号を付し、それらの詳細説明は省略する。
【0298】
したがって、この図36に示すレベル検知回路104Pの構成の場合、モード指示信号MODがHレベルであり、テストが行なわれるときには、このゲート回路162の出力信号がHレベルに設定される。応じて、インバータ104jからの検出信号DETPがLレベルとなり、次段のクロック発生回路におけるクロック発生動作が停止される。
【0299】
SIP実装時においては、モード指示信号MODはLレベルであり、ゲート回路162がインバータとして動作し、バイアス電圧VPWの電圧レベルに従って検出信号DETPがHレベルまたはLレベルに設定される。
【0300】
この図36に示すレベル検知回路104Pの構成においても、テスト動作時においてはモード指示信号MODがHレベルに固定され、ゲート回路162および104jの出力信号の電圧レベルを固定し、これらの回路部分における消費電流を低減する。また、次段のクロック信号の発生動作を停止させ、バイアス電圧VPWに対するブースト動作を停止させて、テスト動作モード時の消費電流を低減する。
【0301】
この図36に示すレベル検知回路104Pの構成においてもレベル検出動作を停止してポンプ動作制御用のポンプクロック信号の発生を停止させており、テスト動作モード時に、ポンプ回路が安定に接地電圧を供給することができなくなることが考えられる。この場合、モード指示信号MODに応答するNチャネルMOSトランジスタをポンプ回路の出力ノードに接続し、テスト動作モード時においては、ポンプ回路の出力ノードを接地電圧レベルに固定する。これにより、テスト動作モード時においてバイアス電圧VPWを接地電圧レベルに固定することができる。
【0302】
以上のように、この図35および図36に示すレベル検知回路の構成に従えば、テスト動作モード時には、レベル検知回路のレベル検出動作を停止させており、テスト動作時の消費電力を低減することができる。
【0303】
また、レベル検出回路の出力信号を非活性状態としてポンプ動作を停止させており、ポンプ回路およびポンプクロック発生回路の消費電流をも削減することができる。
【0304】
[レベル検知回路の構成5]
図37は、図21に示すレベル検知回路104の第5の構成を示す図である。この図37においては、図22または図35に示すレベル検知回路に対応するバイアス電圧VNWのレベルを検出するレベル検知回路104Nの構成を示す。
【0305】
この図37に示すレベル検知回路104Nにおいては、図22または図35に示す構成において、ノードND11と接地ノードの間に、抵抗素子104dとして、抵抗素子104da、104dbおよび104dcが直列に接続される。抵抗素子104daおよび104dbそれぞれと並列に、溶断可能なリンク素子(ヒューズ素子)165aおよび165bが接続される。
【0306】
ノードND11の出力信号は、図22に示すインバータ104eへ与えられてもよく、またノードND11には図35に示すNORゲート160が接続されてもよい。
【0307】
この図37に示すレベル検知回路104Nの構成においては、リンク素子165aおよび165bを選択的に溶断/非溶断状態に設定することにより、ノードND11と接地ノードの間の抵抗値を調整することができ、応じてノードND11の電圧レベルを調整することができる。すなわち、MOSトランジスタ104a−104cがすべて導通状態となったとき、バイアス電圧入力ノードND10からノードND11へ電流が流れる。このノードND11の電圧レベルを、次段回路においてHレベル/Lレベルと判定する場合、抵抗素子104da−104dcの合成抵抗値を調整することにより、バイアス電圧VNWの検出レベルを調整することができる。すなわち、バイアス電圧VNWが十分高くなると、これらのMOSトランジスタ104a−104cを介して流れる電流が大きくなる(MOSトランジスタ104cのソース−ゲート間電圧差が大きくなるため)。MOSトランジスタ104cのドレイン電流が、抵抗素子104da−104dcの合成抵抗値により、電圧に変換される。したがって、抵抗素子104da−104dcの合成抵抗値を調整することにより、次段回路でHレベルと判定される電圧レベル(入力論理しきい値)を生成するのに必要とされるMOSトランジスタ104cのドレイン電流の大きさを調整することができ、応じてドレイン電流を供給するウェルバイアス電圧VNWの電圧レベルを調整することができる。これにより、リンク素子165aおよび165bの選択的溶断により、ウェルバイアス電圧VNWの電圧レベルを調整することができる。
【0308】
なお、バイアス電圧VPWの検出レベルをチューニングする場合には、図23および図36に示す抵抗素子104hを、リンク素子によりその抵抗値をチューニング可能な構成にする。
【0309】
以上のように、この図37に示すレベル検知回路の構成に従えば、電流を電圧信号に変換する抵抗素子の抵抗値をリンク素子によりチューニング可能に設定しており、バイアス電圧の検出電圧レベルを所望の電圧レベルに設定することができる。
【0310】
[レベル検知回路の構成6]
図38は、図21に示すレベル検知回路の第6の構成を示す図である。この図38においてはバイアス電圧VNWの電圧レベルを検出するレベル検知回路104Nの構成を示す。ノードND11の次段には、図22に示すインバータ104eおよび図35に示すNOR回路160のいずれが接続されてもよい。
【0311】
この図38に示すレベル検知回路104Nにおいては、導通時、しきい値電圧分の電圧降下を生じさせるMOSトランジスタ104aおよび104bと並列に、溶断可能なリンク素子166aおよび166bが接続される。このレベル検知回路104Nの他の構成は、図22および図35に示すレベル検知回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0312】
抵抗素子144の抵抗値は十分大きくされ、MOSトランジスタ104aおよび140bはダイオードモードで動作する。リンク素子166aおよび166bの選択的溶断により、ノードND10とMOSトランジスタ104cのソースの間の降下電圧を、0・Vthp、1・Vthpおよび2・Vthpのいずれかに設定することができる。
【0313】
したがって、このバイアス電圧VNWの検出電圧レベルとして、VDD+Vthp、VDD+2・VthpおよびVDD+3・Vthpのいずれかに設定することができる。すなわち、MOSトランジスタ104aおよび104bのしきい値電圧の絶対値のステップで、ウェルバイアス電圧VNWの電圧レベルを設定することができ、ウェルバイアスを最適値に設定することができる。
【0314】
また、このレベル検知回路104Nにおいては、抵抗素子144の抵抗値を十分大きく設定することができ、レベル検知回路全体としての消費電流を低減することができ、ウェルバイアス電圧VNWのレベル検出動作が、バイアス電圧VNWの電圧レベルに悪影響を及ぼすのを防止することができる。
【0315】
また、バイアス電圧VPWのレベルを検出するレベル検知回路104Pに対しては、たとえば図36に示すMOSトランジスタ104fおよび104eと並列にリンク素子を接続し、これらのリンク素子を選択的に溶断する。
【0316】
以上のように、このレベル検知回路の第6の構成に従えば、バイアス電圧のレベルシフト用のMOSトランジスタをリンク素子により選択的に短絡しており、ウェルバイアス電圧レベルを最適値に設定することができる。
【0317】
[バイアス電圧発生部の構成4]
図39は、この発明に従うウェルバイアス電圧発生部の第4の構成を示す図である。この図39に示すウェルバイアス電圧発生部においては、第2の出力バッファ10の出力トランジスタ28のウェルバイアスを発生するバイアス発生回路74が設けられる。このバイアス発生回路74は、図10に示す構成と同様、テスト動作モード時に接地電圧GNDを生成し、SIP実装時においては負電圧Vbbを生成して出力トランジスタ28のバックゲートへ与える。
【0318】
第2の出力バッファ10のプルアップ用のPチャネルMOSトランジスタ27のバックゲートが、電源ノードに接続される。この第2の出力バッファ10のプルアップ用の出力トランジスタ27の電源ノードへは、出力回路専用の出力専用電源電圧VDDが与えられる。したがって、図10に示すNウェルバイアス電圧VNWを発生するためのバイアス発生回路72は設けられない。図39に示す第2の出力バッファ回路10の構成は、図10に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0319】
この図39に示すバイアス電圧発生部においては、ウェルバイアス電圧VPWを発生するバイアス発生回路74が配置されるだけであり、バイアス電圧VNWを発生することは要求されない。したがって、バイアス電圧発生部の回路レイアウト面積を低減することができる。
【0320】
SIP実装時において、プルアップ用のMOSトランジスタ27のドレイン接合容量が、出力パッドOPDに結合される。しかしながら、出力プルダウン用のMOSトランジスタ28のバックゲートへは、SIP実装時には負電圧Vbbが与えられており、その接合容量は十分に小さくされる。したがって、これらの出力トランジスタ27および28両者のドレイン接合容量が出力パッドに接続される構成に比べて、出力パッドOPDに対する第2の出力バッファ10の出力容量を低減することができ、通常動作モード時に対する影響を十分に抑制することができる。
【0321】
なお、上述の構成においては、プルダウン用のNチャネルMOSトランジスタ28に対してバックゲートバイアスを切替える回路が配置されている。しかしながら、出力プルアップ用のPチャネルMOSトランジスタ27に対してバックゲートバイアス電圧VNWを発生する回路が配置され、出力プルダウン用のNチャネルMOSトランジスタ28のゲートが接地電圧レベルに接続されてもよい。通常、PチャネルMOSトランジスタは、多数キャリアが、正孔であり、NチャネルMOSトランジスタの多数キャリアの電子に較べて移動度が小さく、PチャネルMOSトランジスタの電流駆動力は、NチャネルMOSトランジスタに較べて小さい。そのため、NチャネルMOSトランジスタと同程度の電流駆動力を得るためにPチャネルMOSトランジスタは、チャネル幅Wが、NチャネルMOSトランジスタに較べて大きくされ、その占有面積が大きくなる。従って、出力プルアップ用のPチャネルMOSトランジスタに対して、動作モードに応じてバイアス電圧VNWの電圧レベルを切替えることにより、PチャネルMOSトランジスタの接合容量を通常動作時に小さくすることができ、NチャネルMOSトランジスタ28に対してのみバイアス電圧発生回路74を配置する構成に較べて、PチャネルMOSトランジスタ27に対してのみバイアス電圧発生回路を配置する場合、より効果的に通常動作時の出力パッドの寄生容量を低減することができる。
【0322】
[実施の形態3]
図40は、この発明の実施の形態3に従う出力バッファの構成を概略的に示す図である。この図40に示す出力バッファは、図2に示す出力バッファ回路OKTに配置される。図40において、出力パッドOPDに対し、1つの出力バッファ回路OKT内において1つの出力バッファ200が設けられる。この出力バッファ200は、SIP実装時およびテスト動作モード時共通に用いられ、内部信号RDに従って出力パッドOPDを駆動する。
この出力バッファ200に対し、この出力バッファ200に設けられるプルアップ用の出力トランジスタのバックゲート電圧を電源電圧VDDとフォワード電圧VFRNの一方に設定するスイッチ回路202と、この出力バッファ200に含まれるプルダウン用出力トランジスタのバックゲート電圧を、モード指示信号MODに従って接地電圧およびフォワード電圧VFRPの一方に設定するスイッチ回路204が設けられる。
【0323】
フォワード電圧VFRNは、好ましくは、電源電圧VDDよりも低い電圧レベルであり、この出力バッファ200のプルアップ用出力トランジスタのソース/基板(バックゲート)間のPN接合が、オン状態とならない電圧レベルに設定される。
【0324】
また、フォワード電圧VFRPは、好ましくは、接地電圧よりも高い電圧レベルであり、かつ出力バッファ200のプルダウン用出力トランジスタのソース/基板(バックゲート)間のPN接合のビルトイン電圧よりも低い電圧レベルである。
【0325】
しかしながら、これらのフォワード電圧VFRNおよびVFRPは、出力トランジスタを、通常動作モード時に較べて、テスト動作モード時に電流駆動力を大きくすることができる電圧レベルであれば良い。すなわち、テスト動作モード時において、出力トランジスタのバックゲートバイアスが、通常動作モード時に較べて浅くされる電圧であれば、これらのフォワード電圧VFRNおよびVFRPとして利用することができる。
【0326】
スイッチ回路202および204は、好ましくは、モード指示信号MODが、テスト動作モードを指定するときには、フォワード電圧VFRNおよびVFRPを選択する。したがって、この出力バッファ200の出力トランジスタのバックゲートバイアスが、より浅くなり、高速で内部読出データRDに従って出力パッドOPDを駆動する。
【0327】
SIP実装時においては、スイッチ回路202および204は、それぞれ、電源電圧VDDおよび接地電圧GNDを選択する。これにより、出力バッファ200の出力トランジスタは、テスト動作モード時よりも、その電流駆動力が小さくされ、かつバックゲート効果(基板効果)の影響を受けることなく内部読出データRDに従って高速で出力パッドOPDを駆動する。
【0328】
図41は、図40に示す出力バッファ200の構成をより具体的に示す図である。図41において、出力バッファ200へは、前処理内部信号として読出データRDFを受けるリードドライブ回路210により内部信号RDが与えられる。リードドライブ回路210は、図41においては、2段の縦続接続されるインバータで構成されるように示す。このリードドライブ回路210は、この半導体装置が半導体記憶装置の場合、内部読出データ転送指示信号に従って内部読出データRDFをバッファ処理して内部信号RDを生成する。
【0329】
半導体記憶装置と異なる半導体装置の場合、リードドライブ回路210は、出力回路前段のバッファ回路であっても良く、また、所定の論理処理を行なうロジック回路であっても良い。
【0330】
出力バッファ200は、内部信号RDに従って、出力パッドOPDを電源電圧VDDレベルに駆動するプルアップ用出力トランジスタ200aと、内部信号RDに従って出力パッドOPDを接地電圧レベルに駆動するプルダウン用出力トランジスタ200bを含む。
【0331】
出力トランジスタ200aのバックゲート(Nウェル)へは、スイッチ回路202により、ウェル電圧(バイアス電圧)VNWが与えられる。出力トランジスタ200bのバックゲート(Pウェル)へは、スイッチ回路204により、バイアス電圧VPWが与えられる。
【0332】
スイッチ回路202は、好ましくは、モード指示信号MODがテストモードを指示するときには、フォワード電圧VFRNを選択し、通常動作モード時においては、電源電圧VDDを選択する。スイッチ回路204は、好ましくは、モード指示信号MODがテスト動作モードを示すときには、フォワード電圧VFRPを選択し、このモード指示信号MODが通常動作モードを指示するときには、接地電圧を選択する。
【0333】
本実施の形態3においては、図41に示すように、出力パッドOPDには、出力トランジスタ200aおよび200bが接続されるだけである。このスイッチ回路202および204により、動作モードに応じて、選択的にバイアス電圧VNWおよびVPWの電圧レベルを切換えることにより、出力トランジスタ200aおよび200bのしきい値電圧を調整して、その駆動力を調整する。
【0334】
なお、出力トランジスタ200aおよび200bのバックゲートは、他の回路のバックゲート(ウェル領域)より分離されており、スイッチ回路202および204のバイアス電圧VNWおよびVPWが、動作モードに応じて個々に与えられる(図7に示す第2出力バッファ領域のウェル領域参照)。
【0335】
なお、この図40および図41に示す構成において、通常動作モード時には、バイアス電圧VNWおよびVPWとして、電源電圧VDDおよび接地電圧GNDがそれぞれ選択され、テスト動作モード時にはフォワード電圧VFRNおよびVFRPが選択されている。しかしながら、スイッチ回路202は、通常動作モード時には高電圧Vppを選択し、テスト動作モード時には、電源電圧VDDを選択するように構成されてもよい。また、スイッチ回路204も、通常動作モード時には、負電圧Vbbを選択し、テスト動作モード時には、接地電圧を選択するように構成されてもよい。
【0336】
この出力バッファ200において、出力トランジスタ200aおよび200bのウェル領域を他の回路のウェル領域から分離し、動作モード時に応じてそのバックゲート電圧レベルを変更する。通常動作モード時には、その電流駆動力をテスト動作モード時に比べて小さくする、すなわち通常動作モード時には、テストモード動作時に比べてウェルバイアスを深くする。これにより、1つの出力バッファ200を用いて、通常動作モード時には最適な駆動力で出力パッドOPDを内部信号RDに従って駆動し、またテスト動作モード時には大きな駆動力で、出力パッドOPDを介してテストプローブを駆動することができる。
【0337】
なお、出力回路の全体の構成は、図2および図9に示す構成と同様であり、1つの出力バッファ回路OKTにおいて1つの出力バッファ200が配置される。これにより、出力回路領域のレイアウト面積を低減することができる。
【0338】
以上のように、この発明の実施の形態3に従えば、出力バッファを、テスト時および通常動作時で共通に用い、テスト動作モード時には通常動作モード時よりも、この出力バッファの電流駆動力をウェルバイアスを浅くして、電流駆動力を大きくしており、出力回路領域のレイアウト面積を低減することができる。
【0339】
[実施の形態4]
図42(A)は、図41に示す出力ドライブトランジスタ200aの断面構造を概略的に示す図である。図42(A)において、出力ドライブトランジスタ200aは、Nウェル210表面に間をおいて形成されるP型不純物領域211および212と、これらの不純物領域211および212の間のNウェル領域表面上に図示しないゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極113を含む。
【0340】
このNウェル210は、他の回路素子のウェル領域から分離される。Nウェル210へは、N型不純物領域214を介してバイアス電圧VNWが与えられる。この不純物領域211には電源電圧VDDが与えられ、不純物領域212は、図40に示す出力パッドOPDに結合される。
【0341】
この出力トランジスタ200aにおいて、バックゲート−ソース間電圧Vbsを、ソース電圧(VDD)を基準とするNウェル210の電圧レベルと規定する。
【0342】
図42(B)は、PチャネルMOSトランジスタのバックゲート−ソース間電圧Vbsとしきい値電圧の絶対値Vthpの関係を示す図である。図42(B)に示すように、バックゲート−ソース間電圧Vbsが0Vであり、ソース電圧(VDD)とバックゲート電圧(VNW)が等しい場合には、しきい値電圧の絶対値Vthpは、電圧V0で与えられる。
【0343】
一方、このバックゲート−ソース間電圧Vbsを負電圧レベルに駆動し、すなわちNウェル210へ与えられるバイアス電圧VNWを、電源電圧VDDよりも低い電圧レベルに設定すると、このしきい値電圧を絶対値Vthpが急激に低下する。たとえば、バックゲート−ソース間電圧Vbsが−0.5Vのときのしきい値電圧の絶対値は、電圧V1で与えられる。このバックゲート−ソース間電圧Vbsは、ソース不純物領域201とNウェル210の間のPN接合のビルトイン電圧以下の電圧レベルに設定される。図41(B)においては、このPN接合のビルトイン電圧を−0.6Vで示す。バックゲート−ソース間電圧Vbsが、ビルトイン電圧を超えると、PN接合が導通し、不純物領域211からNウェル210へ電流が流れ応じて、このN型不純物領域214を介して電源ノードから、バックゲートバイアス印加ノードへ電流が流れ、大電流が流れることになる。
【0344】
フォワード電圧VFRNとして、バックゲート−ソース間電圧Vbsが、たとえば0.5Vとなる電圧レベルに設定する。すなわち、フォワード電圧VFRNを、VDD−0.5Vの電圧レベルに設定する。これにより、テストモード時に、出力トランジスタ200aのしきい値電圧の絶対値を十分小さくすることができ、その電流駆動力を大きくすることができる。
【0345】
このフォワード電圧VFRNとしては、電源電圧よりも低くかつ電源電圧からビルトイン電圧低い電圧の間の電圧であれば良い。
【0346】
図43(A)は、図41に示す出力トランジスタ200bの断面構造を概略的に示す図である。図43(A)において、出力トランジスタ200bは、Pウェル220表面に、間をおいて形成されるN型不純物領域221および222と、これらの不純物領域221および222間のウェル領域表面上に図示しないゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極223を含む。
【0347】
Pウェル220へは、P型不純物領域224を介してバイアス電圧VPWが与えられる。この出力トランジスタ200bのバックゲート−ソース間電圧Vbsは、不純物領域221に与える電圧(接地電圧)を基準とするPウェル220の電圧と規定する。
【0348】
図43(B)は、NチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnとバックゲート−ソース間電圧Vbsの関係を示す図である。図43(B)に示すように、NチャネルMOSトランジスタにおいて、バックゲート−ソース間電圧Vbsが、負電圧レベルとなると、すなわち、Pウェル220の電圧レベルが負電圧レベルとなると、そのしきい値電圧Vthnが上昇する。一方、このバックゲート−ソース間電圧Vbsが正の電圧レベルとなり、Pウェル220のバイアス電圧が、接地電圧レベルよりも高くなるとそのしきい値電圧Vthnが急激に低下する。
【0349】
図43(B)において、バックゲート−ソース間電圧Vbsが0Vであり、Pウェル220の電圧レベルが接地電圧レベルのときのしきい値電圧Vthnが電圧V2である。一方、バックゲート−ソース間電圧Vbsが0.5Vの場合には、しきい値電圧Vthnは電圧V3となる。バックゲート−ソース間電圧Vbsが、Pウェル220とソースN型不純物領域221の間のPN接合のビルトイン電圧を超えると、PN接合が導通し、Pウェル220から接地ノードへ電流が流れる。したがって、このフォワード電圧VFRPとしては、正の電圧でありかつこのPN接合のビルトイン電圧を0.6Vよりも低い電圧レベルに設定される。図43(B)においては、フォワード電圧VFRPが、0.5Vに設定される場合を一例として示す。
【0350】
図42(B)および図43(B)に示すように、バックゲート−ソース間電圧を、そのソース領域とバックゲートの間のPN接合を順方向にバイアスしかつPN接合のビルトイン電圧以下の電圧レベルに設定することにより、しきい値電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。この場合、図44に示すように、MOSトランジスタのドレイン電流Idsは、同じドレイン−ソース間電圧Vdsが与えられても、大きく変化する。この図44に示すドレイン電流の変化は、MOSトランジスタを飽和領域で動作させる場合の、以下のドレイン電流Idsの関係式から求められる。
【0351】
Ids=β(Vgs−Vth)・(Vgs−Vth)
ここで、βは、MOSトランジスタの構造により決定される定数であり、通常次式で表わされる。
【0352】
β=μ・Cox・W/2・L
ここで、μは、多数キャリアの実効移動度を示し、Coxは単位面積当りのゲート容量を示し、Wはチャネル幅を示し、Lはチャネル長を示す。Vgsはゲート−ソース間電圧を示し、Vthはしきい値電圧を示す。
【0353】
したがって、バイアス電圧VNWおよびVPWは、テスト動作時バイアスを浅くし、かつPN接合を順方向にバイアスする電圧レベルに設定することにより、ドレイン電流Idsを通常動作モード時(SIPアセンブリ時)に比べてテスト動作モード時十分大きくすることができ、大きな電流駆動力で、出力パッドOPDを駆動することができる。
【0354】
したがって、出力バッファとして、1つの出力バッファをテスト動作モード時および通常動作モード時に用いても、このウェルバイアス電圧レベルを切換えることにより、出力バッファの駆動能力を切換えることができる。出力バッファの1つが、出力パッドに接続されるだけであり、出力パッドOPDの寄生容量を低減することができ、通常動作モード時において、高速で、駆動することができる。
【0355】
なお、この出力トランジスタ200aの電圧は、高電圧VPPと電源電圧VDDの間で切換えられてもよく、また出力トランジスタ200bのバイアス電圧VBWは、接地電圧と負電圧の間で切換えられてもよい。いずれにおいても、バックゲート−ソース間電圧Vbsは、図42(B)および図43(B)に示す関係にしたがって、テスト動作モード時そのウェルバイアスを十分浅くして、そのしきい値電圧の絶対値を小さくすることができる。
【0356】
図45は、このウェルバイアスの各動作モードにおける具体的電圧を示す図である。図45において、テストモード時(ウェハテスト(WT))においては、バイアス電圧VNWが1.0Vに設定され、バイアス電圧VPWが0.5Vに設定される。ここで、電源電圧VDDは1.5Vを想定している。したがって、この動作モード時(WDテスト時)においては、バックゲート−ソース間電圧Vbsの絶対値は、0.5Vとなり、図42(B)および図43(B)に示すグラフから、しきい値電圧の絶対値VthpおよびVthnを十分小さくして、出力バッファを高速で動作させる。
【0357】
一方、SIPアセンブリ時においては、バイアス電圧VNWおよびVPWが、それぞれ電源電圧VDDおよび接地電圧GNDレベルに設定される。この場合、バックゲート−ソース間電圧Vbsは、0Vであり、基板効果の影響を受けることなく、出力バッファの出力トランジスタ200aおよび200bが通常動作に対して最適設計された特性で、動作する。
【0358】
このテスト動作モード時のウェルバイアス電圧を、トランジスタ200aおよび200bのウェル/ソース間のPN接合のビルトイン電圧を超えない電圧レベルに設定することにより、貫通電流が流れるのを抑制して、しきい値電圧の絶対値を十分に小さくして、出力トランジスタ200aおよび20bの電流駆動力をテスト動作モード時に十分大きくすることができる。
【0359】
[実施の形態5]
図46は、この発明の実施の形態5に従うバイアス電圧発生部の構成を概略的に示す図である。図46においては、バイアス電圧VNWは、パッドPD0の電圧レベルにより設定され、またバイアス電圧VPWが、パッドPD1の電圧レベルにより設定される。パッドPD0には、電源ノードとパッドPD0の間に接続されかつそのゲートが接地ノードに接続されるPチャネルMOSトランジスタTR0が接続され、パッドPD1に対しては、パッドPD1と接地ノードの間に接続されかつそのゲートが電源ノードに接続されるNチャネルMOSトランジスタTR1が設けられる。これらのMOSトランジスタTR0およびTR1は、チャネル長Lが十分長く、チャネル幅Wが十分小さいMOSトランジスタで構成され、その電流駆動力場十分小さくされる。
【0360】
パッドPD0およびPD1は、通常動作モード時においては使用されないパッドであり、出力パッドOPDとは別に設けられたパッドである。テスト動作モード時においては、ウェハレベルでのテストが行なわれ、パッドPD0およびPD1へは、テスタからプローブを介して電圧を印加することができる。したがって、テスト動作モード時には、これらのパッドPD0およびPD1へ、フォワード電圧VFRNおよびVFRPを伝達して、バッファ電圧VNWおよびVPWの電圧レベルを設定する。これにより、出力バッファ200において、図41に示す出力トランジスタ200aおよび200bのウェルバイアス電圧を、このしきい値電圧の絶対値が、十分に小さい電圧レベルに設定する。
【0361】
一方、SIP実装時においては、パッドPD0およびPD1は、オープン状態に設定される。したがって、この状態においては、MOSトランジスタTR0およびTR1より、バイアス電圧VNWが電源電圧VDDレベル、バイアス電圧VDWが、接地電圧レベルに設定される。
【0362】
MOSトランジスタTR0およびTR1は、出力バッファに対応して配置されてもよい。この場合、MOSトランジスタTR0およびTR1の電流駆動力が小さい場合においても、確実に、対応の出力バッファの出力トランジスタのバイアス電圧レベルを、電源電圧および接地電圧レベルに設定することができる。
【0363】
また、このMOSトランジスタTR0およびTR1が、出力バッファ群に共通に設けられ、バイアス電圧VNWおよびVPWが共通に、出力バッファ群に与えられてもよい。また、この場合、MOSトランジスタTR0およびTR1の電流駆動力が小さく、バイアス電圧VNWおよびVPWが通常動作モード時において不安定となるおそれがある場合には、このバイアス電圧VNWおよびVPWそれぞれに対して、ボルテージフォロアを設け、このボルテージフォロアにより、バイアス電圧VNWおよびVPWを生成してもよい。このボルテージフォロアとして、比較回路を用いて、比較回路出力を、比較入力へ与え、この比較入力段において出力電圧とバイアス電圧VNW/VPWを比較する。これにより、大きな駆動力をもって確実に、バイアス電圧VNWおよびVPWを、テスト動作モード時および通常動作モード時において複数の出力バッファへ共通に与えることができる。
【0364】
[変更例]
図47は、この発明の実施の形態5の変更例を示す図である。図47に示す構成においては、図46に示すMOSトランジスタTR0およびTR1に代えて、高抵抗の抵抗素子RR0およびRR1が設けられる。これらの抵抗素子RR0およびRR1は、抵抗値は十分大きく、その電流駆動力は十分小さくされる。
【0365】
テスト動作モード時においては、パッドPD0およびPD1に、テスタからフォワード電圧VFRNおよびVFRPがそれぞれ与えられる。SIPアセンブリ時においては、パッドPD0およびPD1が、オープン状態に設定される。この状態においては、バイアス電圧VNWおよびVPWは、抵抗素子RR0およびRR1により、それぞれ電源電圧VDDおよび接地電圧レベルに維持される。
【0366】
これらの図46および図47に示すように、テスト動作モード時、特定のパッドPD0およびPD1に、テスタからフォワード電圧VFRNおよびVFRPを与え、通常動作モード時には、これらの特定パッドをオーブン状態に設定し、高抵抗の電流駆動力の小さな素子により、それぞれ電圧VDDおよび接地電圧レベルに駆動することにより、出力トランジスタのバイアス電圧を切換えるためのスイッチ回路が不要となり、回路レイアウト面積を低減することができる。また、テスタにより、所望の電圧レベルのフォワード電圧VFRNおよびVFRPを正確に設定することができる。
【0367】
[実施の形態6]
図48は、この発明の実施の形態6に従うスイッチ回路の構成を有する図である。図48において、バイアス電圧VNWを生成するスイッチ回路202は、モード指示信号MODに従って電源電圧VDDを伝達するPチャネルMOSトランジスタ202aと、モード指示信号MODおよびZMODに従って選択的に導通し、導通時、フォワード電圧VFRNを伝達するCMOSトランスミッション202bを含む。MOSトランジスタ202aとCMOSトランスミッションゲート202bは、互いに相補的に導通状態となり、導通時、それぞれ電源電圧VDDおよびフォワード電圧VFRNを出力トランジスタ200aのバックゲートへ伝達する。
【0368】
スイッチ回路204は、補のモード指示信号ZMODに応答して選択的に導通し、導通時、接地電圧をバイアス電圧VPWとして伝達するNチャネルMOSトランジスタ204aと、相補モード指示信号ZMODおよびMODに選択的に従って導通し、導通時、フォワード電圧VFRPをバイアス電圧VPWとして伝達するCMOSトランスミッションゲート204bを含む。
【0369】
テスト動作モード時においては、モード指示信号MODがHレベルであり、補のモード指示信号ZMODはLレベルである。したがって、MOSトランジスタ202aおよび204aは非導通状態であり、CMOSトランスミッションゲート202bおよび204bが導通状態にある。これらのフォワード電圧VFRNおよびVFRPは、電源電圧VDDおよび接地電圧GNDと異なる電圧レベルであり、中間電圧レベルである。しかしながら、CMOSトランスミッションゲート202bおよび204bを利用することにより、正確に、しきい値電圧損失を生じさせることなく、これらの中間電圧レベルのフォワード電圧VFRNおよびVFRPを、バイアス電圧VNWおよびVBWとして伝達することができる。
【0370】
通常動作モード時(SIPアセンブリ時)においては、モード指示信号MODがLレベル、補のモード指示信号ZMODがHレベルである。したがって、CMOSトランスミッションゲート202bおよび204bが非導通状態、MOSトランジスタ202aおよび204bが導通状態となる。この場合には、MOSトランジスタで構成されるトランスファーゲート202aおよび204aにより、そのしきい値電圧の影響を受けることなく電源電圧VDDおよび接地電圧GNDを、バイアス電圧VNWおよびVPWとして伝達することができる。
【0371】
図49(A)および(B)は、フォワード電圧VFRNおよびVFRPを生成する回路の構成の一例を示す図である。図49(A)において、フォワード電圧VFRNを発生する回路は、電源ノードに接続されかつダイオード接続されるNチャネルMOSトランジスタ230と、MOSトランジスタ230と接地ノードとの間に接続される高抵抗の抵抗素子Raとを含む。MOSトランジスタ230は、そのしきい値電圧Vthnの電圧降下を生じさせる。したがって、MOSトランジスタ230のドレインに発生するフォワード電圧VFRNは、電圧VDD−Vthnの電圧レベルとなる。
【0372】
図49(B)において、フォワード電圧VFRPを発生する回路は、接地ノードに結合されかつダイオード接続されるPチャネルMOSトランジスタ232とMOSトランジスタ232と電源ノードとの間に接続される高抵抗の抵抗素子Rbとを含む。このMOSトランジスタ232のソースノードにフォワード電圧VFRPが生成する。MOSトランジスタ232はゲートおよびドレインが接地ノードに接続されており、ダイオードモードで動作し、フォワード電圧VFRPは、このMOSトランジスタ232のしきい値電圧の絶対値Vthpの電圧レベルとなる。
【0373】
なお、これらのフォワード電圧VFRNおよびVFRPは、それぞれ専用の基準電圧発生回路を用いて生成されてもよい。
【0374】
また、これらのMOSトランジスタ230および232に代えて、ショットキーダイオードが用いられても良い。
【0375】
以上のように、この発明の実施の形態6に従えば、テスト動作モード時にバイアス電圧としてフォワード電圧を伝達する転送回路としてCMOSトランスミッションゲートを用いており、正確に中間電圧レベルのフォワード電圧を出力トランジスタのバックゲートへ転送することができる。
【0376】
[実施の形態7]
図50は、この発明の実施の形態7に従うバイアス電圧発生部の構成を示す図である。図50に示す構成においては、出力パッドOPDと別に設けられたパッドPD0に対し、補のモード指示信号ZMODに応答するPチャネルMOSトランジスタ250が接続される。パッドPD0が、出力トランジスタ200aのバックゲートに接続される。
【0377】
また、出力パッドOPDと別に設けられるパッドPD1に対し、モード指示信号MODに応答するNチャネルMOSトランジスタ252が設けられる。パッドPD1が出力トランジスタ200bのバックゲートに接続される。
【0378】
MOSトランジスタ250は導通時、電源電圧VDDをパッドPD0および出力トランジスタ200aのバックゲートに与え、MOSトランジスタ252は、導通時、接地電圧を、パッドPD1および出力トランジスタ200bのバックゲートに与える。
【0379】
テスト動作モード時においては、モード指示信号MODがHレベル、補のモード指示信号ZMODがLレベルに設定される。この状態においては、MOSトランジスタ250および252はともに非導通状態である。ウェファーレベルでのテストが行なわれるテスト動作時においては、パッドPD0およびPD1に、テスタから、フォワード電圧VFRNおよびVFRPが与えられ、それぞれ、ウェルバイアスVNWおよびVPWとして、出力トランジスタ200aおよび200bのバックゲートへ与えられる。
【0380】
一方、SIPアセンブリ時においては、モード指示信号MODがLレベル、補のモード指示信号ZMODがHレベルに設定される。パッケージ実装時においてはパッドPD0およびPD1は、オープン状態に維持される。MOSトランジスタ250および252が、それぞれ導通し、バイアス電圧VNWおよびVPWが、それぞれ電源電圧VDDおよび接地電圧レベルに維持される。
【0381】
この図50に示す構成の場合、単にMOSトランジスタ250および252を用いて、パッケージ実装後のバイアス電圧VNWおよびVPWの電圧レベルを設定し、テスト時においては外部のテスタからバイアス電圧VNWおよびVPWを与えている。したがって、スイッチ回路の構成が簡略化され、出力回路のレイアウト面積を低減することができる。
【0382】
なお、MOSトランジスタ250および252、すなわち、パッドPD0およびPD1は、出力回路に含まれる出力バッファに共通に設けられる。しかしながら、出力回路が、半導体記憶装置のように、分散して配置され、各出力バッファ群に対して出力電源電圧が与えられる場合、これらのまとめて配置される出力バッファ群毎にパッドPD0およびPD1の対が配置されても良い。
【0383】
[変更例]
図51は、この発明の実施の形態7の変更例の構成を概略的に示す図である。図51においては、出力パッドOPDと別に設けられたパッドPD0およびPD1が、出力トランジスタ200aおよび200bのバックゲートにそれぞれ接続される。パッドPD0およびPD1に対してはテスト時、テスタから、フォワード電圧VFRNおよびVFRPがそれぞれ与えられる。SIPアセンブリ時においては、それらのパッドPD0およびPD1が、それぞれ電源端子および接地端子にボンディングされる。パッドPD0およびPD1が、出力回路の出力バッファに共通に設けられる。
【0384】
これらのパッドPD0およびPD1は、それぞれ、出力回路専用の電源パッドおよび接地パッド近傍に配置することにより、容易にこれらのパッドPD0およびPD1を、パッケージ実装時、それぞれ電源電圧VDDおよび接地電圧GNDレベルにボンディングにより固定することができる。
【0385】
この図51に示す構成の場合、バイアス電圧VNWおよびVPWは、パッドPD0およびPD1の電圧レベルにより設定され、動作モードに応じてバイアス電圧VNWおよびVPWの電圧レベルを切換えるためのスイッチ回路は不要となり、応じて回路レイアウト面積を低減することができる。
【0386】
なお、この変更例においても出力回路が、半導体記憶装置のように分散して配置される場合、各出力回路領域毎にこれらのパッドPD0およびPD1が配置されても良い。また、パッドPD0およびPD1の対が出力専用電源電圧・接地電圧の組毎に配置され、それぞれ対応の出力バッファの出力トランジスタに対してバイアス電圧を与える構成が用いられても良い。
【0387】
以上のように、この発明の実施の形態7に従えば、特定のパッドの電圧に従って出力トランジスタのバイアス電圧を生成して出力トランジスタに供給しており、動作モードに応じてバイアス電圧の電圧レベルを切り替える回路が不要となり、また、バイアス電圧を発生する回路が不要となり、回路レイアウト面積を低減することができ、また、消費電流を低減することができる。
【0388】
[モード指示信号発生部の構成]
図52は、図1に示すモード指示信号発生部2の構成を概略的に示す図である。図52において、モード指示信号発生部2は、出力パッドと異なる特定のパッド80に接続される内部ノード82と接地ノードの間に接続されるNチャネルMOSトランジスタ84と、内部ノード82の信号をバッファ処理してモード指示信号MODを発生するバッファ回路86を含む。
【0389】
このMOSトランジスタ84は、そのゲートが電源ノードに接続され、常時導通状態となる。しかしながら、このMOSトランジスタは、そのチャネル幅Wが小さくかつチャネル長Lが大きくされ、その電流駆動能力が十分小さくされる。したがって、このMOSトランジスタ84は、微小電流を駆動するプルダウン高抵抗素子として機能する。
【0390】
テスト動作時においては、パッド80へは、テストプローブカードなどからのプローブが特定のパッド80にHレベルの信号を与える。したがって、この状態においては、バッファ回路86からのモード指示信号MODがHレベルとなり、テスト動作モードが指定される。実施の形態1および2に示す構成においては、電流駆動力の小さな第1の出力バッファ群が非能動化され、電流駆動能力の大きな第2の出力バッファが能動化される。実施の形態3に従う構成においては出力バッファの電流駆動力が大きくされる。
【0391】
一方、このテスト動作完了後のパッケージ実装時においては、特定のパッド80は、オープン状態(開放状態)に保持される。この状態においては、内部ノード82は、MOSトランジスタ84により放電され、接地電圧レベルに固定される。応じて、バッファ回路86からのモード指示信号MODが、Lレベルに固定される。従って、実施の形態1および2の構成においては、通常動作用の電流駆動力の小さな第1の出力バッファ群が能動化され、一方、電流駆動能力の大きな第2の出力バッファが非能動化される。実施の形態3に従う構成においては、出力バッファの電流駆動力が、テスト動作モード時に較べて小さくされる。
【0392】
したがって、この特定のパッド80を用いて、テスト動作時においては、このテストプローブによりパッドの電圧を設定し、パッケージ実装時においてはこのパッド80を、オープン状態に設定することにより、通常動作に不要なワイヤリングを施す必要がなく、容易に動作モードを切換えることができ、フェイスダウン方式のパッケージ実装時においても、チップ間接続のためのパッドの配置に悪影響を及ぼすことなく、容易にモードを切換えることができる(通常、フェイスダウン方式の場合、エリアアレイと呼ばれる領域にチップ間接続のためのパッドが再配置される)。
【0393】
[モード指示信号発生部の変更例]
図53は、モード指示信号発生部の変更例の構成を概略的に示す図である。図53において、モード指示信号発生部2は、内部ノード82と接地ノードの間に接続される高抵抗の抵抗素子88を含む。特定のパッド80が内部ノード82を介してバッファ回路86に結合される。この特定のパッド80は、出力パッドと異なるパッドである。
【0394】
この図53に示すモード指示信号発生部2の構成においては、単に、MOSトランジスタに代えて高抵抗の抵抗素子88が用いられているだけである。したがって、この高抵抗の抵抗素子は、プルダウン抵抗として機能し、微小電流を内部ノード82と接地ノードの間で流す。
【0395】
特定のパッド80は、図21に示す構成と同様、テスト動作時には、テストプローブによりHレベルに設定され、パッケージ実装時においては、このパッド80は、オープン状態に保持される。したがって、このようなMOSトランジスタに代えて高抵抗の抵抗素子88を用いても、同様、パッド80に対しワイヤリングを施すことなく動作モードの切換を行なうことができ、チップ間接続のためのパッド再配置を、この特定のパッドに対して行なう必要がなく、パッドのレイアウトが容易となり、またチップ間接続が容易となる。
【0396】
図52および図53に示す構成において、バッファ回路86が、インバータで構成される場合には、プルダウン素子に代えて、電流駆動力の小さい高抵抗素子として機能するプルアップ素子が電源ノードと内部ノード82の間に接続される。しかしながら、内部ノード82を通常動作モード時において接地電圧レベルに保持することにより、通常動作モード時において、内部ノード82を充電する必要がなく、モード指示信号MODを発生する部分の消費電流を低減することができる。
【0397】
なお、図52および53に示す構成において、電源投入検出信号などのリセット信号に応答するMOSトランジスタをパッド80と接地ノードの間に接続しても良い。通常動作モード時において電源投入の初期化時において、パッド80を確実に接地電圧レベルに高速で設定することができる。
【0398】
[実施の形態8]
図54は、この発明の実施の形態8に従う出力回路3の構成を概略的に示す図である。図54に示す構成においては、出力バッファ回路OKT0からOKTnが、出力パッド群5に含まれるパッドOPD0からOPDnにそれぞれ対応して配置され、また、各々が、ウェルバイアス電圧VNWおよびVPWを受ける。これらのウェルバイアス電圧VNWおよびVPWは、動作モードに応じて、それぞれ電源電圧(ソース電圧)とフォアード電圧との間で切替えられる。
【0399】
出力バッファ回路OKT0からOKTnは、それぞれ同一構成を有しており、図54においては、出力バッファ回路OKT0の具体的構成を代表的に示す。出力バッファ回路OKT0からOKTnは、各々、通常動作用の駆動力の比較的小さな出力バッファ8と、テスト動作用の駆動力の比較的大きな出力バッファ300とを含む。
【0400】
出力バッファ8は、そのサイズが比較的小さくされ、実施の形態1から4と同様、モード指示信号に従って活性化されると、対応のパッドOPDi(i=0からn)を、対応の内部信号RDiに従って比較的小さな駆動力で駆動する。
【0401】
モード指示信号MODは、この半導体装置のパッケージ実装時に出力バッファ8を能動化し(イネーブルし)、テスト動作モード時には、出力バッファ300をイネーブルする。出力バッファ300は、テスト動作モード時、フォワード電圧VFRNおよびVFRPをウェルバイアス電圧として受け、大きな駆動力で対応のパッドPADiを対応の内部信号RDiに従って駆動する。出力バッファ300は、フォワード電圧VFRNおよびVFRPをウェルバイアス電圧として受けており、テスト動作モード時に電源電圧(ソース電圧)VDDおよびGNDをウェルバイアス電圧として受ける構成に較べて、出力バッファ300のサイズを小さくすることができる。
【0402】
出力バッファ8は、先の図3に示す実施の形態1と同様の構成を有し、SIPの用途にそれぞれ最適化されたプルアップトランジスタおよびプルダウントランジスタを含む。出力バッファ8の動作特性および構成は、例えば図3に示すような先の実施の形態における出力バッファと構成は同じであり、その詳細説明は省略する。
【0403】
図55は、図54に示す出力バッファ300の具体的構成の一例を示す図である。図55において、出力バッファ300は、モード指示信号MODを受けるインバータ321と、モード指示信号MODと内部信号RDとを受けるNANDゲート322と、インバータ321の出力信号と内部信号RDとを受けるNORゲート323とを含む。内部信号RDは、この出力回路3を含む半導体装置が例えば、メモリ装置の場合には、内部読出データである。
【0404】
出力バッファ300は、さらに、導通時、出力ノード326をハイ側電源電圧(以下端に電源電圧と称す)VDDレベルのプルアップするPチャネルMOSトランジスタ327と、導通時、出力ノード326をロー側電源電圧(以下接地電圧と称す)レベルにプルダウンするNチャネルMOSトランジスタ363とを含む。出力ノード326は、対応のパッドOPDに結合される。
【0405】
プルアップトランジスタ327は、ゲートにNANDゲート322の出力信号を受け、ソース領域に電源電圧VDDを受け、ドレイン領域が出力ノード326に結合され、バックゲート(ウェル領域)にNウェルバイアス電圧VNWを受ける。
【0406】
プルダウントランジスタ328は、ゲートにNORゲート323の出力信号を受け、ソース領域に接地電圧を受け、ドレイン領域が出力ノード326に結合され、バックゲート(ウェル領域)にPウェルバイアス電圧を受ける。
【0407】
Nウェルバイアス電圧VNWは、モード指示信号MODに応答して供給電圧を切替えるスイッチ回路361を介して供給され、Pウェルバイアス電圧VPWは、モード指示信号MODに応答するスイッチ回路363を介して供給される。
【0408】
スイッチ回路361は、モード指示信号がパッケージ実装を指示するときには電源電圧VDDを選択し、モード指示信号MODがテスト動作モードを指示するときには、フォワード電圧VFRNを選択する。フォワード電圧VFRNは、電源電圧VDDよりも低く、かつプルアップトランジスタ327のバックゲート(N型基板領域;ウェル領域)とP型不純物領域(ソース/ドレイン領域)の間のPN接合を導通状態にバイアスする電圧より高い電圧レベルである。
【0409】
スイッチ回路363は、モード指示信号MODが通常動作モードを指示するときすなわちパッケージ実装時、接地電圧を選択し、モード指示信号MODがテスト動作モードを指示するときには、フォワード電圧VFRPを選択する。このフォワード電圧VFRPは、接地電圧よりも高くかつプルダウントランジスタ328のバックゲート(P型基板領域;ウェル領域)とN型不純物領域(ソース/ドレイン領域)との間のPN接合の順方向降下電圧よりも低い電圧である。
【0410】
テスト動作モード時においては、スイッチ回路361および363によりフォワード電圧VFRNおよびVFRPが選択され、プルアップトランジスタ327およびプルダウントランジスタ328のバックゲートバイアスが浅くされ、そのしきい値電圧の絶対値が小さくされる。従って、プルアップおよびプルダウントランジスタ327および328は、そのサイズ(チャネル幅とチャネル長との比)が小さくされても、動作時においては、バックゲートバイアス電圧がソース電圧と同一電圧の場合と較べて、電流駆動力が大きくされ、その大きくされた電流駆動力で出力ノード326を駆動することができる。従って、プルアップおよびプルダウントランジスタ327および328のサイズを低減することができ、応じて、それらの接合容量などによる出力ノード326の寄生容量を低減することができる。
【0411】
パッケージ実装後は、スイッチ回路361および363は、それぞれ、電源電圧VDDおよび接地電圧を選択する。プルアップおよびプルダウントランジスタ327および328は、各々、バックゲートとソースとが同一電圧レベルとなり、バックゲートバイアス効果が発生せず、テスト動作モード時よりも、それらのしきい値電圧の絶対値が大きくなる。これらのトランジスタ327および328の接合容量が、バックゲートバイアスが深くなった分低減され、応じて、出力ノード326の寄生容量を低減することができる。また、それらのバックゲートバイアスが深くされたため、リーク電流を低減することができる。これにより、サイズの小さな出力バッファ8を高速で動作させて対応の出力パッドOPDを駆動することができる。
【0412】
通常動作モード時、すなわちパッケージ実装後においては、プルアップトランジスタ327およびプルダウントランジスタ328は、モード指示信号MODに従って非導通状態に維持される。従って、出力バッファ300は、出力ハイインピーダンス状態にあり、出力バッファ8の動作に対して何ら悪影響は及ぼさない。テストモード時においては、出力バッファ8がモード指示信号MODにより出力ハイインピーダンス状態に設定される。
【0413】
この図54および図55に示す構成は、実質的に図2および40に示す構成を組合せたものと等価である。従って、図2および40に示す構成と、単一の出力バッファが配置されるという効果を除けば、同様の効果を得ることができる。
【0414】
フォワード電圧VFRNおよびVFRPを利用することにより、プルアップおよびプルダウントランジスタ327および328のサイズを低減することができ、出力バッファ300のレイアウト面積を低減することができる。これにより出力バッファ300の出力パッドOPDに対する寄生容量を低減することができ、出力バッファ8を高速で、かつ最適な出力駆動力で動作させることができる。
【0415】
さらに、プルアップトランジスタ327およびプルダウントランジスタ328を、各々、テスト動作モード時にバックゲートを順方向にバイアスして動作させており、テストプローブの重い負荷を、小さなサイズで高速で駆動することができる。
【0416】
さらに、パッケージ実装後の通常動作モード時においては、電源電圧VDDと接地電圧とが、プルアップトランジスタ327およびプルダウントランジスタ328のバックゲートへそれぞれ与えられている。従って、これらのプルアップトランジスタ327およびプルダウントランジスタ328のバックゲートをバイアスするための高電圧Vppおよび負電圧Vbbを生成する必要がなく、通常動作モード時の電力消費を低減することができる。
【0417】
これらのフォワード電圧VFRNおよびVFRPは、図40に示す構成の場合と同様にして発生され、内部で生成されてもよくまた外部からテスタが印加してもよい。なお、当然ながら、これらのフォワード電圧は、VFRNが、VDD−|Vthp|と電源電圧VDDの間の電圧であり、VFRPが、接地電圧とVthnとの間の電圧である。VthpおよびVthnは、それぞれ、プルアップトランジスタ327およびプルダウントランジスタ328のしきい値電圧を示す。
【0418】
なお、高電圧Vppおよび負電圧Vbbをこれらのプルアップおよびプルダウントランジスタ327および328をバックゲートを通常動作モード時にバイアスするために用いられてもよい。これらの高電圧Vppおよび負電圧Vbbを用いた場合、プルアップおよびプルダウントランジスタ327および328の接合容量をさらに低減することができ、出力ノード326の寄生容量をさらに低減することができる。この半導体装置が、例えば、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリの場合、通常、ワード線駆動用の高電圧およびメモリアレイの基板領域をバイアスするための負電圧が内部で生成される。これらの内部で発生される高電圧および負電圧をプルアップおよびプルダウントランジスタのバックゲートバイアスに利用することにより、専用の回路を設ける必要がなく、回路レイアウト面積の増大を抑制することができる。
【0419】
また、図55に示す構成において、スイッチ回路361および363は、出力回路3において、出力バッファ回路OKT0からOKTnに対して共通に配置されてもよく、また、出力バッファ回路OKT0からOKTnそれぞれに対して設けられてもよく、また、所定数の出力バッファ回路毎に配置されてもよい。
【0420】
さらに、上述の構成においては、スイッチ回路361および363の一方のみが設けられ、プルアップトランジスタ327およびプルダウントランジスタ328の一方のみが、バックゲートにフォワード電圧を受けるように構成されてもよい。図39に示す構成と同様、プルアップトランジスタ327およびプルダウントランジスタ328の実際の駆動力と占有面積とに応じて適当に、このフォワード電圧をバックゲートに受けるトランジスタが定められればよい。
【0421】
以上のように、この発明の実施の形態8に従えば、通常動作モード時に動作する小サイズの通常モード出力バッファ回路と、テストモード時に動作する比較的小サイズでかつ通常モード出力バッファ回路よりもサイズの大きいテストモード出力バッファ回路とを配置し、テストモード出力バッファ回路の出力トランジスタにはテストモード時にフォワード電圧をバックゲートに印加している。従って、消費電力およびチップ占有面積を増大させることなく、通常動作モードおよびテスト動作モード両者において最適な駆動力で出力パッドを駆動することのできる出力バッファ回路を実現することができる。
【0422】
なお、この半導体装置は、システムインパッケージに実装される半導体装置であればよく、ロジック回路およびメモリのいずれであってもよい。
【0423】
また、出力バッファ回路の構成は、各半導体装置の構成に応じて定められる。たとえばメモリの場合、出力許可信号に従って、内部データに従って内部読出信号が生成される。したがって、パッドに接続される最終段の出力バッファが、このモード指示信号により選択的に能動化されればよく、その前段の回路は、通常動作モード時およびテスト動作モード時において動作する回路であってもよい。
【0424】
【発明の効果】
以上のように、この発明の1つの観点に従えば、通常動作モード用の出力バッファとテスト動作モード用の出力バッファの組を各パッドに配置しており、半導体チップの通常動作モード時の動作特性に合わせて出力バッファを最適設計することができ、通常動作モード時の動作特性および消費電力を損なうことなく確実に、半導体装置のテストを行なうことができる。
【0425】
また、この発明の別の観点に従えば、出力バッファの出力トランジスタのバックゲートバイアスを動作モードに応じて変更し、特にテスト動作モード時に波バックゲートバイアスを順方向に印加しており、出力バッファの電流駆動力を動作モードに応じて最適化することができ、出力回路の占有面積を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う半導体装置の全体の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1に示す出力回路および出力パッド群の構成を概略的に示す図である。
【図3】図2に示す通常動作モード用出力バッファの構成の一例を示す図である。
【図4】図2に示すテスト動作用出力バッファの構成の一例を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2に従うテスト用出力バッファの構成を概略的に示す図である。
【図6】図5に示すバックゲートバイアス電圧の各動作モードにおける電圧レベルを示す図である。
【図7】(A)は、この発明の実施の形態2における通常動作モード用出力バッファおよびテスト動作用出力バッファの断面構造を概略的に示す図であり、(B)は、これらの出力バッファの基板領域を概略的に示す図である。
【図8】この発明に従うバックゲートバイアス発生部の構成を概略的に示す図である。
【図9】この発明に従うバックゲートバイアス発生部の全体の構成を概略的に示す図である。
【図10】この発明に従うバックゲートバイアス発生部の構成を概略的に示す図である。
【図11】図10に示すNウェルに対するバイアス電圧を発生するバイアス発生回路の構成の一例を示す図である。
【図12】図11に示すバイアス発生回路のテスト動作モード時の動作を示す信号波形図である。
【図13】図11に示すバイアス発生回路の通常動作モード時の動作を示す信号波形図である。
【図14】図10に示すPウェルに対するバックゲートバイアス電圧を発生するバイアス発生回路の構成の一例を示す図である。
【図15】図14に示すバイアス発生回路のテスト動作モード時の動作を示す信号波形図である。
【図16】図14に示すバイアス発生回路の通常動作モード時の動作を示す信号波形図である。
【図17】図11に示すバイアス発生回路の変更例を示す図である。
【図18】図17に示すバイアス発生回路の動作を示す信号波形図である。
【図19】図14に示すバイアス発生回路の変更例を示す図である。
【図20】図19に示すバイアス発生回路の動作を示す信号波形図である。
【図21】バイアス電圧発生回路のさらに他の構成を示す図である。
【図22】図21に示すレベル検知回路のNウェルバイアス電圧のレベル検出回路の構成を示す図である。
【図23】図21に示すレベル検知回路のPウェルバイアス電圧のレベル検出回路の構成を示す図である。
【図24】図21に示すクロック生成回路の構成を示す図である。
【図25】図21に示すクロック生成回路の変更例を示す図である。
【図26】図25に示すクロック生成回路の動作を示すタイミング図である。
【図27】図21に示すポンプ回路の構成の一例を示す図である。
【図28】図27に示すポンプ回路の動作を示すタイミング図である。
【図29】図21に示すポンプ回路のPウェルバイアス電圧発生部の構成を示す図である。
【図30】図29に示すポンプ回路の動作を示すタイミング図である。
【図31】図21に示すレベル検知回路の変更例を示す図である。
【図32】図21に示すレベル検知回路の変更例を示す図である。
【図33】図21に示すレベル検知回路のさらに他の変更例を示す図である。
【図34】図21に示すレベル検知回路のさらに他の構成を示す図である。
【図35】図21に示すレベル検知回路のさらに他の構成を示す図である。
【図36】図21に示すレベル検知回路のさらに他の構成を示す図である。
【図37】図21に示すレベル検知回路のさらに他の構成を示す図である。
【図38】図21に示すレベル検知回路のさらに他の構成を示す図である。
【図39】この発明の実施の形態2に従うバイアス電圧発生部のさらに他の構成を示す図である。
【図40】この発明の実施の形態3に従う出力回路の構成を概略的に示す図である。
【図41】図40に示す出力バッファの構成を具体的に示す図である。
【図42】(A)は、図41に示すプルアップ用出力ドライブトランジスタの断面構造を概略的に示し、(B)は、プルアップ出力トランジスタのバックゲート−ソース間電圧としきい値電圧の絶対値の関係を示す図である。
【図43】(A)は、図41に示すプルダウン用MOSトランジスタの断面構造を概略的に示し、(B)は、プルダウン用出力トランジスタのバックゲート−ソース間電圧としきい値電圧との関係を示す図である。
【図44】MOSトランジスタのドレイン電流の接地電圧依存性を示す図である。
【図45】この発明の実施の形態4におけるウェルバイアス電圧の電圧レベルを示す図である。
【図46】この発明の実施の形態5に従うバイアス電圧発生部の構成を示す図である。
【図47】この発明の実施の形態5の変更例のバイアス電圧発生部の構成を示す図である。
【図48】この発明の実施の形態6に従うウェルバイアス電圧発生部の構成を示す図である。
【図49】(A)および(B)は、図48に示すフォワード電圧を発生する部分の構成を示す図である。
【図50】この発明の実施の形態7に従うバイアス電圧発生部の構成を概略的に示す図である。
【図51】この発明の実施の形態7に従うバイアス電圧発生部の変更例の構成を概略的に示す図である。
【図52】この発明に従うモード指示信号発生部の構成の一例を示す図である。
【図53】この発明におけるモード指示信号発生部の変更例を示す図である。
【図54】この発明の実施の形態8に従う半導体装置の出力回路の構成を概略的に示す図である。
【図55】図54に示す出力バッファ回路の構成を概略的に示す図である。
【図56】従来のシステムインパッケージの断面構造を概略的に示す図である。
【図57】図56に示すシステムインパッケージのチップの平面配置を概略的に示す図である。
【図58】従来のシステムインパッケージの断面構造を概略的に示す図である。
【図59】図58に示すシステムインパッケージの半導体チップの平面配置を概略的に示す図である。
【図60】図58および図59に示すシステムインパッケージの機能的構成を概略的に示す図である。
【図61】図58および図59に示すシステムインパッケージの機能的構成の他の例を概略的に示す図である。
【図62】従来のシステムインパッケージの最終段出力バッファの部分の構成を概略的に示す図である。
【図63】図62に示す最終段出力バッファのテスト時の配置を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1 半導体チップ、2 モード指示信号発生部、3 出力回路、4 内部回路、5 出力パッド群、OKT0−OKTn 出力バッファ回路、8 第1の出力バッファ、10 第2の出力バッファ、OPD0−OPDn パッド、14,15,24,25,27,28 MOSトランジスタ、31,32,41,42,50,51,52,53 ウェル領域、60,62 レベル変換回路、61,63 選択回路、70 第2の出力バッファ群、72,74 バイアス発生回路、72i,72e,72c,74c,74e,74i 容量素子、72f,72j,72k,74f,74j,74k MOSトランジスタ、80 パッド、82内部ノード、84 MOSトランジスタ、88 抵抗素子、100 クロック生成回路、102 ポンプ回路、104 レベル検知回路、142,147 比較回路、143,148 インバータバッファ、150,151,152,155,156,157 電流源トランジスタ、104da,104db,104dc 抵抗素子、165a,165b,166a,166b リンク素子、104a,104b MOSトランジスタ、200 出力バッファ、202,204 スイッチ回路、200a,200b 出力トランジスタ、PD0,PD1 パッド、TR0,TR1 MOSトランジスタ、RR0,RR1 抵抗素子、202b,204b CMOSトランスミッションゲート、250,252 MOSトランジスタ、300 出力バッファ、327 プルアップトランジスタ、328
プルダウントランジスタ、361,362 スイッチ回路。

Claims (24)

  1. 出力パッドに結合され、通常動作モード時に能動化されかつテスト動作モード時においては出力ハイインピーダンス状態に設定され、能動化時、内部信号に従って第1の駆動力で前記出力パッドを駆動する第1の出力バッファ、および
    前記出力パッドに結合され、前記テスト動作モード時に能動化されかつ前記通常動作モード時においては出力ハイインピーダンス状態に設定され、能動化時、前記内部信号に従って前記第1の駆動力よりも大きな第2の駆動力で前記出力パッドを駆動する第2の出力バッファを備える、半導体装置。
  2. 前記半導体装置は、パッケージ実装時同一パッケージに実装される複数の半導体チップの第1の半導体チップに形成され、
    前記第1および第2の出力回路は、前記第1の半導体チップに形成され、
    前記出力パッドは、前記複数の半導体チップの第2の半導体チップに形成された入力ノードに結合される、請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記第1および第2の出力バッファを選択的に活性化するためのモード指示信号を生成するためのモード指示信号発生回路をさらに備え、前記モード指示信号発生回路は、前記出力パッドと異なる特定のパッドに結合され、前記特定のパッドが所定電圧レベルに設定されると、前記第2の出力バッファを活性化し、かつ前記特定のパッドがオープン状態とされたときには前記第1の出力バッファを活性化するように前記モード指示信号を発生する、請求項1記載の半導体装置。
  4. 前記第1の出力バッファは、能動化時、相補的に前記内部信号に従って導通する第1および第2の電界効果トランジスタを含み、
    前記第2の出力バッファは、前記第1および第2の電界効果トランジスタが形成される半導体基板領域と電気的に分離された半導体基板領域に形成され、前記第2の出力バッファの能動化時、前記内部信号に従って相補的に導通する第3および第4の電界効果型トランジスタを含む、請求項1記載の半導体装置。
  5. 前記第2の出力バッファは、
    前記通常動作モード時、前記テスト動作モード時に比べて、バックゲートバイアスが深くされる第1および第2の電界効果型トランジスタを含み、前記第1および第2の電界効果型トランジスタは、前記第2の出力バッファの能動化時、前記内部信号に従って相補的に導通して前記出力パッドを駆動する、請求項1記載の半導体装置。
  6. 前記第2の出力バッファは、
    前記第2の出力バッファの能動化時、前記内部信号に従って前記出力パッドをを前記第1の電源電圧レベルに駆動する第1の電界効果型トランジスタと、
    前記第2の出力バッファの能動化時、前記内部信号に従って前記出力パッドを前記第1の電源電圧レベルと極性の異なる第2の電源電圧レベルに駆動する第2の電界効果型トランジスタを含み、
    前記半導体装置は、さらに、
    前記モード指示信号に従って、前記第1および第2の電界効果型トランジスタのバックゲート電圧を設定するためのバックゲート電圧設定回路を備え、前記バックゲート電圧設定回路は、前記通常動作モード時に前記第1および第2の電界効果型トランジスタのバックゲートバイアスを前記テストモード時に比べて深くする、請求項1記載の半導体装置。
  7. 前記バックゲート電圧設定回路は、
    第1の基準電圧と前記第1の基準電圧よりも絶対値の大きな第2の基準電圧の一方を前記モード指示信号に従って選択して前記第1の電界効果型トランジスタのバックゲートへ与える第1の選択回路と、
    前記第1の基準電圧と極性の異なる第3の基準電圧と前記第3の基準電圧よりも絶対値の大きな第4の基準電圧の一方を前記モード指示信号に従って選択して前記第2の電界効果型トランジスタのバックゲートに与える第2の選択回路を備える、請求項6記載の半導体装置。
  8. 前記バイアス電圧設定回路は、
    前記モード指示信号が前記テスト動作モードを示すとき、第1の電圧レベルの電圧を発生しかつ前記モード指示信号が前記通常動作モードを示すとき前記第1の電圧レベルよりも高い電圧を生成して前記第1の電界効果型トランジスタのバックゲートに与える第1のバイアス電圧発生回路と、
    前記モード指示信号が前記テスト動作モードを示すとき、前記第1の電圧レベルと極性の異なる第3の電圧レベルの電圧を発生しかつ前記モード指示信号が前記通常動作モードを示すとき前記第3の電圧レベルよりも低い第4の電圧を生成して前記第2の電界効果型トランジスタのバックゲートに与える第2のバイアス電圧発生回路を備える、請求項6記載の半導体装置。
  9. 前記第2の出力バッファは、能動化時、前記内部信号に従って相補的に導通する第1および第2の電界効果型トランジスタを含み、前記第1および第2の電界効果型トランジスタはそれぞれ、第1および第2の電圧を受けるソースと、バックゲートとを有し、
    前記半導体装置はさらに、
    前記モード指示信号に従って、前記第1および第2の電界効果型トランジスタのバックゲートにバイアス電圧を供給するバックゲート電圧設定回路を含み、前記バックゲート電圧設定回路は、前記テスト動作モード時には、前記第1および第2の電界効果型トランジスタのバックゲートにそれぞれのソースに与えられた前記第1および第2の電圧と同じ電圧レベルの電圧を供給しかつ前記通常動作モード時には、前記第1および第2の電圧それぞれよりも絶対値の大きな第3および第4の電圧を前記第1および第2の電界効果型トランジスタのバックゲートへ与える、請求項1記載の半導体装置。
  10. 出力パッドに結合され、通常動作モード時に能動化されかつテスト動作モード時に出力ハイインピーダンス状態に設定され、能動化時、内部信号に従って第1の駆動力で前記出力パッドを駆動する第1の出力バッファ、前記出力パッドに結合され、前記テスト動作モード時に能動化され、かつ前記通常動作モード時に出力ハイインピーダンス状態に設定され、能動化時、前記内部信号に従って前記第1の駆動力よりも大きな第2の駆動力で前記出力パッドを駆動する第2の出力バッファを備え、前記第2の出力バッファは、前記出力パッドに結合され、能動化時、前記内部信号に従って相補的に導通し、前記出力パッドを、導通時、駆動する第1および第2の絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備え、
    動作モード指示信号に従って選択的に活性化され、活性化時、前記第1および第2の絶縁ゲート型電界効果トランジスタの少なくとも一方のバックゲートへ与えられるバイアス電圧を生成するバックゲート電圧発生回路を備え、
    前記バックゲート電圧発生回路は、
    活性化時、ポンプクロック信号を発生するクロック発生回路と、
    前記ポンプクロック信号に従ってキャパシタのチャージポンプ動作により前記バイアス電圧を生成するポンプ回路と、
    前記ポンプ回路の出力電圧のレベルを検出し、該検出結果に従って前記クロック発生回路のポンプクロック発生動作を選択的に活性化する検出回路とを備える、半導体装置。
  11. 前記検出回路は、前記動作モード指示信号が前記テスト動作モードを指示するとき非活性化されて前記検出動作を停止する、請求項10記載の半導体装置。
  12. 前記クロック発生回路は、さらに、前記動作モード指示信号に応答し、前記動作モード指示信号が前記テスト動作モードを指示するときには、前記検出回路の検出結果にかかわらず非活性化されて前記ポンプクロック信号の発生を停止する、請求項10記載の半導体装置。
  13. 前記検出回路は、前記バイアス電圧の検出レベルを調整するためのチューニング回路を備える、請求項10記載の半導体装置。
  14. 前記第1のトランジスタは、導通時、前記出力パッドを高電位レベルに駆動し、前記第2のトランジスタは導通時、前記出力パッドを低電位レベルに駆動し、
    前記バックゲート電圧発生回路は、前記バイアス電圧として前記第2のトランジスタのバックゲートへ与えられる電圧を生成し、
    前記半導体装置は、さらに、
    前記動作モード指示信号に従って、前記第1の絶縁ゲート型電界効果トランジスタのバックゲートに対しては、出力電源電圧を選択的に印加する選択回路を備え、前記出力電源電圧は、少なくとも前記第1および第2の出力バッファの動作電源電圧として与えられる、請求項10記載の半導体装置。
  15. 出力パッドに結合され、内部信号に従って前記出力パッドを駆動する出力バッファを備え、前記出力バッファは、前記内部信号に従って前記出力パッドを駆動する絶縁ゲート型の出力トランジスタを含み、
    動作モードに応じて、前記出力トランジスタのバックゲートの電圧を変更するバックゲート電圧設定回路を備え、前記バックゲート電圧設定回路は、前記動作モードがテストモードのときには、前記出力トランジスタの駆動力を通常動作モード時よりも大きくするように前記バックゲート電圧の電圧レベルを設定する、半導体装置。
  16. 前記バックゲート電圧設定回路は、
    通常動作モード時には、前記バックゲート電圧を、前記出力トランジスタのソースと同一電圧に設定し、かつ前記テスト動作モード時には、前記バックゲート電圧を、前記バックゲートとソースとが順方向にバイアスされる電圧レベルに設定する、請求項15記載の半導体装置。
  17. 前記テスト動作時に前記出力トランジスタのバックゲートに印加されるバックゲート電圧は、前記出力トランジスタのバックゲート−ソース間電圧が、前記バックゲートとソースとの間のPN接合のビルトイン電圧よりも絶対値が小さくなる電圧レベルに設定される、請求項16記載の半導体装置。
  18. 前記バックゲート電圧設定回路は、
    前記出力パッドと異なる特定のパッドに結合され、前記テスト動作モード時には前記特定のパッドの電圧を前記バックゲート電圧として伝達する配線と、
    前記配線に結合され、前記通常動作モード時に前記配線を前記出力トランジスタのソース電圧と同一電圧レベルに設定する素子とを備える、請求項15記載の半導体装置。
  19. 前記素子は、前記動作モードを指定する動作モード指示信号に応答して選択的に導通または非導通状態に設定される、請求項18記載の半導体装置。
  20. 前記バックゲート電圧設定回路は、
    前記出力パッドと異なる特定のパッドの電圧を前記通常動作モード時および前記テスト動作モード時に前記バックゲート電圧として伝達する、請求項15記載の半導体装置。
  21. パッドに結合され、能動化時、内部信号に従って前記パッドを駆動する第1の出力バッファ回路、および
    前記パッドに結合され、能動化時、前記に部信号に従って前記パッドを駆動する第2の出力バッファを備え、前記第2の出力バッファ回路は、能動化時、前記内部信号に従って前記パッドを第1の電圧レベルに駆動する出力トランジスタを含み、前記出力トランジスタは、前記パッドに結合される第1の不純物領域と、前記第1の電圧を受ける第2の不純物領域と、バックゲートとを含み、
    動作モードに応じて、前記出力トランジスタのバックゲート電圧を調整するバックゲート電圧調整回路を備え、前記バックゲート電圧調整回路は、前記動作モードがテストモードのときには、前記バックゲートと前記第1および第2の不純物領域と前記バックゲートとの間が順方向にバイアスされる電圧レベルの電圧を印加しかつ前記動作モードが通常動作モードのときには前記バックゲートへ前記第1の電圧レベルの電圧を印加する、半導体装置。
  22. 前記バックゲート電圧設定回路は、前記動作モードを指定する動作モード指示信号に従って前記出力トランジスタのバックゲート電圧の電圧レベルを設定する、請求項21記載の半導体装置。
  23. 前記第1の出力バッファ回路は、前記動作モード指示信号が前記テストモードを指定するときには、出力ハイインピーダンス状態に設定される、請求項22記載の半導体装置。
  24. 前記第1の出力バッファ回路は、前記動作モード指示信号が前記通常動作モードを指定するときに能動化されかつ前記動作モード指示信号が前記テスト動作モード指示信号が前記テストモードを指定するときには、出力ハイインピーダンス状態に設定され、
    前記第2の出力バッファ回路は、前記動作モード指示信号が前記通常動作モードを指定するときには、出力ハイインピーダンス状態に設定され、前記テストモードを指定するときには能動化される、請求項22記載の半導体装置。
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