JP2004084431A - 建築物の給排水工事方法、それにおいて用いる給排水配管固定用架台及びスリーブ - Google Patents
建築物の給排水工事方法、それにおいて用いる給排水配管固定用架台及びスリーブ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】建築物、例えば、戸建住宅の水周りの諸設備に対する給水,給湯及び排水工事を簡単、容易、迅速に実施可能にし、管理を容易にする。
【解決手段】給水、給湯及び排水管を建屋の床下に設置する、建築物、例えば、戸建住宅の給排水工事方法において、合成樹脂よりなる給排水管固定用架台を用いて、例えば、中央に排水管(42)を配設し、その両翼に、それぞれ、給水用のヘッター架台(44)、給湯用のヘッター架台(45)に保持されている、給水用のヘッター(23)、給湯用のヘッター(24)により分岐した給水管の束(28)、給湯器(5)により昇温した湯の給湯管の束(29)を給排水配管用架台(490…4310)を用いて配管して課題の解決を可能とする工事方法及びこれを用いる給排水管用架台及びスリーブを提供する。
【選択図】 図2
【解決手段】給水、給湯及び排水管を建屋の床下に設置する、建築物、例えば、戸建住宅の給排水工事方法において、合成樹脂よりなる給排水管固定用架台を用いて、例えば、中央に排水管(42)を配設し、その両翼に、それぞれ、給水用のヘッター架台(44)、給湯用のヘッター架台(45)に保持されている、給水用のヘッター(23)、給湯用のヘッター(24)により分岐した給水管の束(28)、給湯器(5)により昇温した湯の給湯管の束(29)を給排水配管用架台(490…4310)を用いて配管して課題の解決を可能とする工事方法及びこれを用いる給排水管用架台及びスリーブを提供する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建築物の給排水(給水、給湯及び排水(この発明ではこれらを総称するとき給排水と称する)工事方法、それにおいて用いる給排水配管固定用架台及び給排水配管固定用スリーブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、戸建住宅においては、給水、排水、さらには給湯用の配管は建物の外部(外周)に配設し、それぞれの器具に最も近い位置の配管に接続する分岐した配管とそれぞれの器具とを建物の壁面を介して接続し、排水もそれぞれ排水源から壁面または土台を介して接続する排水管に汚水枡(マス)を介して接続する方法が用いられている。
【0003】
図10は、このような配置を行っている従来の戸建住宅の配管の配置を示したもので、1は水道元栓、2は水道メーター、3は建屋の外周に沿って設けられている水道配管(給水用配管),4は同じく家屋の外周に沿って設けられている排水管で、5は給湯器、6は給湯器5に接続する給湯用配管を示している。
一方、建屋内において、7はキッチン8の流し台、9、10及び11は風呂場12の浴槽、シャワー及び洗面台、13は洗濯器、14及び15はトイレ16の便器及び手洗い、17は、例えば、ベランダ18の洗面台を示している。因みに、19は玄関を示している。
給水は、水道元栓1から建物の周囲に配設された水道配管3から分岐し所要の設備に供給されるようになっており、給湯は水道配管3に接続し屋外に配置されている給湯器5から供給するようになっている。給湯器5において昇温された湯は給湯用配管6を介して屋内に導入され湯を必要とする各種機器に供給されるようになっている。
そして、それぞれの場所で生じた汚水は建屋の外側に埋設されている排水管4にその数箇所に設けられている汚水枡(マス)20を介して流入した後合併浄化層(たとえば5人用)21に集められ、SRS−DB22に排出されるようになっている。
なお、給排水配管を基礎を介して建物内に導入するには,基礎のコンクリート打ちの際に紙を巻いたボイド管を設置した状態でコンクリートを打設し、コンクリートの打設後ボイド管を撤去し、給排水管を挿入配管後、基礎の内部側と外部側とをモルタルを用いて穴埋め補修していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上の如く、従来用いられている、例えば、戸建住宅の給排水工事方法における配管方式は、建屋の外壁を介して建屋内の設備と外部の給排水配管を接続するので建築完成後において手を加えることができるが、建屋の外周に所定の範囲(面積)が必要であるのに対して、近年はそのような余裕のない場合もあり、建屋の床下にこれらの配管類を敷設する試みがなされるようになっている。例えば、建物の床下をコンクリートで固めこの面上に給水、給湯、排水管等を配設するものである。
これらの配管類を一括して金属製の支持金具を用いて配管する方法も提案(例えば、特開2002−70093参照)されているが、一般に、給水、給湯、あるいは排水管を例えば、床下面上に施工されているコンクリート上に任意に配置しているものが普通であった。
そのため、配管作業を能率的に行うことができず、またこの方式ではこれらの配管作業が完成しないとその後の造作作業を行うことができず、建築作業のネックになりかねなかった。また一たび事故が発生するとその修理に手間取ることになりかねなかった。
また、給排水管を基礎を介して建物内に導入する工事は手間がかかる割りには止水が不完全なものであり、改善が望まれている。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、建築物、例えば、戸建て住宅における給排水工事の各種問題点を解決し、この種工事の簡単化、迅速化、低廉化を可能とすることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにとられた本発明の構成は、
建築物の給排水工事方法においては、
(1) 建築物の水周りの諸設備に対し給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する給排水工事方法において、給水源、該給水源に接続されている給湯器及び排水源に接続され、前記給水、給湯及び排水を行うための各種配管を、該各種配管を一定の経路に沿って一括保持可能な構造を有する合成樹脂よりなる固定用架台で前記建築物の床下面上に配置固定することを特徴とする。
(2) (1)において、前記固定用架台が横長形状で、その中央部に前記排水を行うための配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられ、両翼部にそれぞれ、複数本の前記給水を行うための配管及び複数本の前期給湯を行うための配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられているものであることを特徴とする。
【0007】
本発明の建築物の給排水工事方法において用いる給排水配管固定用架台においては、
(3) 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、前記各種配管を挿入する凹部または開閉可能な円環状保持部が少なくとも1個設けられている配管保持部と、その下部に位置し前記配管の前記建築物の床下面からの高さを確保するための基部とより構成されていることを特徴とする。
(4) 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、該給排水配管固定用架台が、横長形状で中央部に前記排水用配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられ、両翼部にそれぞれ、複数本の前記給水を行うための配管及び複数本の給湯を行うための配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられていることを特徴とする。
(5) 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、該給排水配管固定用架台が、ヘッターの親管及び該親管に接続する複数本の子管の分岐接続部がそのまま収納可能な凹部を有するヘッター用架台であることを特徴とする。
(6) 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、前記給排水配管固定用架台が、ヘッターの親管と該親管に接続する複数本の子管の分岐接続部を載置し、前記ヘッターの親管の少なくとも2箇所でバンド掛けで固定するバンド部が設けてあるヘッター用架台であることを特徴とする。
(7) (3)又は(4)又は(5)又は(6において、前記給排水配管固定用架台が合成樹脂よりなることを特徴とする。
【0008】
本発明の建築物の給排水工事方法において用いる給排水配管固定用スリーブにおいては、
(8) 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事で前記各種配管を基礎内に導入する給排水管固定用スリーブにおいて、前記基礎構築時に該基礎内に固定される合成樹脂製のジャバラパイプと、該ジャバラパイプと前記各種配管との間に挿入され前記基礎内外の止水を行うゴムリングとを有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図において、図10と同一の部分には同一の符合が付してあり、各図において同一部分には同一符合が付してある。
図1は本発明の建築物、例えば、戸建住宅の給排水工事方法の一実施例の説明図で、給水配管、給湯配管、排水配管がいずれも架台を用いて建物の床下に配管されている。
この図で、23は給水用のヘッター、24は給湯用のヘッターを示しており、給水用のヘッター23は水道元栓1から床下に導入されている給水管25に取り付けられており、その一部は給水管26を介して給湯器5に給水するようになっており、給湯器5で昇温した湯は給湯管27を介して給湯用のヘッター24に導かれる。それぞれの給水用のヘッター23、給湯用のヘッター24にはそれぞれ、建屋内の各設備に給水または給湯するための複数本の給水管の束28、給湯管の束29が配管され、これらの複数本の給水管の束28、給湯管の束29は架台30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41に束ねられた状態で配管される。
これらの架台30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41と共に、排水管42もこれらの架台上に給水給湯管と一緒に配管される。排水用の配管42は建屋床下に勾配を設けて設置され各機器からの排水が流入するように枝管(詳細 図2、図3参照)が分岐した構造になっている。
【00010】
図2は給水、給湯及び排水管の配置の一実施例における配管架台を用いた配管状況を示すもので、430,431,432,433、434,435,436,437,438,439,4310は配管架台で、合成樹脂、例えば、ABS樹脂により構成されている。この実施例においては後述の図5に示すような構造のものを用い一部を除きほぼ同様の構造のものを用いた。
給水管には、例えば、直径17,21.5,27mmの架橋ポリエチレン管、或いは凍結防止のための保温材つき架橋ポリエチレン管が用いられ、保温材の厚みは5又は10mmのものが用いられる。
この実施例においては、給水管25に接続する給水用のヘッター23を介して5本の給水用配管に分岐した給水用の配管の束28は給水用のヘッター架台44に固定され、給湯器5から給湯管27を介して接続する給湯用のヘッター24を介して5本の給湯用配管に分岐した給湯管の束29は給湯用のヘッター架台45に固定されている。
【00011】
排水用の配管42は配管架台430,433,434,435を用いて固定され、この排水用の配管42(詳細 図2参照)に技管425,426,427が分岐流入するようになっており、給水配管、給湯配管の給水先、給湯先からの排水を排出させる枝管425、426、427もそれぞれ配管架台436,437,438,439,4310により固定されている。配管架台の材料は合成樹脂,例えば、ABS樹脂が用いられる。
給水用の配管の束28および給湯用の配管の束29は配管架台431,432を経た後、配管架台433,434,435,436,437438,439、4310によって給水、給湯を必要とする箇所に導かれる。
給水用の配管の束28、給湯用の配管の束29が、中央に配置された排水用の配管42の両翼に配置されている状況が示してある。
これらの架台は建家床下がコンクリートになっている場合、土のままの場合、あるいはその上にビニールシートを引いてある場合にも同様にそれらの上に架台を配置して固定するが床下の状況状態に応じて適宜選択される。固定が必要な場合には、合成樹脂製のくい或いはビス留めなど適当な固定方法で固定する場合もある。
【00012】
図3は他の実施例の要部の平面図(a)及び断面図(b)で、排水管42は例えば、硬質塩化ビニールよりなる排水管421,422,423,424を排水管勾配用継ぎ手428,429、4210を接続して構成されている状態を示している。すなはち、排水管421,422,423,424を受ける凹部の高さの異なる固定用架台430,433,434,435を用い、図の右を高くしてスムーズな排水が可能になっている。後述の図5において、両翼の部分472,473は同一の高さとし、中央部分471の部分の高さが架台433,434,435の順に高くなる構造を用い、排水のスムーズな排出を可能にするようになっている。
この方法では、給水,給湯管はそれぞれまとめている。すなわち、排水管を真中に配置しその一方側に給水管、他方側に給湯管を配置するようになっている。給水、給湯管の配列は、給水、給湯ヘッターとの位置関係を考慮して給水、給湯間の配列を考慮することにより、給水、給湯回路の配管状況を一目瞭然とすることがでできる。
【00013】
図4,5,6は、建築物、例えば、戸建住宅の給排水工事方法において用いる給排水配管固定用架台の実施例を示す。図4は排水管勾配用スペーサーの実施例の基本的構造を示すもので,(a)、(b)、(c)において、排水管を支持する凹部462を有する排水管支持部461と設置場所により異なる高さとなるように高さの異なる台部463あるいは464よりなっており、台部を調節することにより例えば、任意の高さの排水管勾配スペーサーを得ることができる。
(d)は排水管支持部をパイプ固定用サドルバンド455で構成し台部466に取り付けて構成したものである。また、(e)、(f)は排水管支持部467,458を凹部を有しない台形よりなりものであり、それぞれ、台部453,454に取り付け構成したものである。
図5(a)、(b)、(c)、(d),(e)は給排水配管固定用架台の実施例を示すもので,(e)は要部のみを示すものである
(a)に示す給排水配管固定用架台(架橋ポリエチレン管用スペーサー)47は、横長形の長軸方向の中央部に排水管溝471を構成する凹部を中心にして、その左右に端軸方向に開口する壺型の複数の溝が設けられており複数の給水管又は給湯管を挿入固定可能になっている給水管又は給湯管固定用の溝472,473が設けられている。
(b)に示す給排水配管固定用架台47‘は、一般的に傾斜して使用される排水管を支持する部分471’の高さが図4に示したようにして変えてある給排水配管固定用架台を示している。
(c)はパイプ固定用サドルバンド474、給水管或いは給湯管に(e)に示すように構成された管固定用スペーサー475、小型のパイプ固定用サドルバンド4761,4762を用いて構成されているものを示している。
(d)は(a)と同様の給排水配管固定用架台の実施例を示しているが、(a)と異なる点は、給水官用溝、給湯管用溝、排水管用の溝の配列順が異なる点である。
これらは、一例を示したもので、図4と図5(e)に示す構造とを組み合わせた構造を有するものを示したが、必要に応じて種々の形状、構造のものを使用することができる。また、給水、給湯、排水管の組み合わせ及び配列に関しても、必要に応じていろいろの組み合わせ及び配列とすることができる。
【00014】
図6は給水用及び給湯用のヘッターを固定するための給水ヘッター、給湯ヘッターの接続部を保持する、ヘッター用の架台を示すもので、(a)のヘッター架台48は、上面にヘッター本体、例えば、架橋ポリエチレン管の接続部を支持保護する凹部481及び複数本の架橋ポリエチレン管を支持保持する凹部481及び及び複数本の架橋ポリエチレン管を支持保持する凹部482が設けられているものを示している。(b)は台形状の基台483上に配置したヘッター23あるいは24をサドルバンド484,485で固定する形式のものである。なお、図7(a)は合成樹脂、例えば、ABS樹脂により台形状に形成されている給湯器用の架台で、(b)には給湯器を配置した状態を示している。
【00015】
給水管、給湯管は基礎を介して建屋内に導入され、排水管は建屋内から導出されるが、この導入、導出に当たっては止水が必要なのでそのためのスリーブが用いられる。
図8は本発明の建築物の給排水工事方法において用いる給排水配管固定用スリーブの実施例で、(a)は給排水管固定用スリーブにより排水管(例えば、外形約115mmの硬質塩化ビニール管)を基礎に固定している状態を示し、(b)は給排水管固定用スリーブの基礎への取り付け時の要部の説明図、(c)はそれに用いるゴムリングの説明図であり、図9は図8の給排水配管固定用スリーブの使用状態を示している。
これらの図において、81,811,812,813はベース、82,821,822,823は基礎、83はパイプ(排水管)、84はスリーブ(給排水管固定用スリーブ)、85はコンクリート打設時に用いられる基礎枠、86はゴムリング(図8(b)の86は、排水管の取り付け時におけるゴムリングの位置を示している)、87は地表面を示しており、841は合成樹脂製のジャバラパイプ、842、843はジャバラパイプ841の両端外周部に対する嵌着部分を有しつば部を有するジャバラ固定具で、一方側の、例えば、ジャバラ固定具843側は後述のパッキング86を挿入保持できるように他方側のジャバラ固定具842より長尺になっている。ジャバラ固定具842,843は、例えば、上下からボルト又はボルトナット844、845により取り付けられるようになっている。846は2個のジャバラ固定具842、843のつばの部分の間に介挿され、ジャバラ固定具842、843間の距離、従ってジャバラパイプ841の長さを調節可能にするロックナットで、コンクリート打設時においてもジャバラパイプ841が原形を維持可能になっている。
図9には、パイプ83を基礎821,822,833にパイプ83の高さが、建屋内部側が外部側より高くなるよう傾斜させて設置した状態が示してある、また、この図には配管架台88および配管架台89(図4参照)の使用状態も示してある。
次にこのスリーブの使用方法について説明する。例えば、基礎82をベース81上に建設するにあたり、基礎作成用の基礎枠85に、図8(b)に示すように、両端にジャバラ固定具842,843で固定されロックナット846で長さの調節された合成樹脂製のジャバラパイプ84を固定した状態でコンクリートの打設を行う。
排水管83を基礎82を介し導入するには、図8(a)に示すように、コンクリートの打設によりコンクリート内に固定されたジャバラパイプ841の凹部内にゴムリング86を挿入した状態で排水管83を挿入配管する。このようなスリーブ84を用いて配管することにより基礎内部と基礎外部の止水を簡単に、短い工期で完全に行うことができ、基礎貫通部において防振架台として作用するので、耐震性の点でも優れている。
この例は排水管の例を示したが、水道元栓から基礎を介して建屋内への給水する際、給湯器の出力を基礎を介して建屋内に導入する際にも同様に使用することができる。
【00016】
以上の実施例には最も基本的な水周りを示しているが、それぞれの住人の要望に応じて当然色々の配置が考えられるが、いずれの場合にもこれを基本にして配管され、基本構造のもが用いられるが、それぞれの要求に基本構造を組み合わせ最適な構造とすることができる。
このような架台が市販される場合には、例えば、コンピュータにより配線図を正確に引くことは現代においては容易になしうるので、工場または加工場で配管作業の準備作業を行うことができので、短時間に効率のよい作業を行うことができる。
給排水配管に架橋ポリエチレン管を用いることによる効果として知られている耐久性、耐震性、衛生面、安全性、保温性を確保できることは言うまでもなく、特に効果的なのは、戸建て住宅における給排水工事の各種問題点を解決し、この種工事の簡単化、迅速化、低廉化を可能とするものである。
【00017】
以上の実施例は、戸建住宅についての例を示したが、アパート、マンション等の階層住宅においても同様の構成を用いることができ、同様に作用し、同様な効果を得ることができる。
【00018】
【発明の効果】
本発明の建築物の給排水工事方法、それにおいて用いる給排水管固定用架台、及び給排水管固定用スリーブは、建築物における給排水工事の各種問題点を解決し、この種工事の簡単化、迅速化、低廉化を可能とするもので、産業上の効果の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築物の給排水工事方法の一実施例の説明図である。
【図2】本発明の建築物の給排水工事方法の一実施例における給水、給湯、排水管の配置状況を示す説明図である。
【図3】同じく他の実施例における給水、給湯、排水管の配置状況を示す説明図である。
【図4】本発明の建築物の給排水工事方法で用いる給排水管固定用架台の構造の説明図である。
【図5】本発明の建築物の給排水工事方法で用いる給排水管固定用架台の一実施例の構造の説明図である。
【図6】同じく他の給排水管固定用架台の他の実施例の説明図である。
【図7】同じく他の給排水管固定用架台の他の実施例の説明図である。
【図8】本発明の建築物の給排水工事方法で用いる給排水管固定用スリーブの構造の説明図である。
【図9】図8の給排水管固定用スリーブの使用状態を示す説明図である。
【図10】従来の戸建住宅の給排水工事方法を示す説明図である。
【符号の説明】1…水道元栓、2…水道メーター、3…水道配管(給水用配管)、4…排水管、5…給湯器、6…給湯用配管、7…流し台、8…キッチン、9,10…浴槽、シャワー、11…洗面台、12…風呂場、13…洗濯器、14…便器、15…手洗い、16…トイレ、17…洗面台、18…ベランダ、19…玄関、23…給水用のヘッター、24…給湯用のヘッター、25…給水管、28…給水管の束、29…給湯管の束、30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41…架台、42…排水用の配管、425,426,427…枝管、428,429,4210…排水管勾配用のスペーサー、430,431,432,433,434,435,436,437,438,439,4310…配管架台、44…給水用のヘッター架台、45…給湯用のヘッター架台、81,811,812,813…ベース、82,821,822,823…基礎、83…パイプ、84…スリーブ(給排水管固定用スリーブ)、85…(コンクリート打設時に用いられる)基礎枠、86…ゴムリング、87…、地表面。
【発明の属する技術分野】
本発明は建築物の給排水(給水、給湯及び排水(この発明ではこれらを総称するとき給排水と称する)工事方法、それにおいて用いる給排水配管固定用架台及び給排水配管固定用スリーブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、戸建住宅においては、給水、排水、さらには給湯用の配管は建物の外部(外周)に配設し、それぞれの器具に最も近い位置の配管に接続する分岐した配管とそれぞれの器具とを建物の壁面を介して接続し、排水もそれぞれ排水源から壁面または土台を介して接続する排水管に汚水枡(マス)を介して接続する方法が用いられている。
【0003】
図10は、このような配置を行っている従来の戸建住宅の配管の配置を示したもので、1は水道元栓、2は水道メーター、3は建屋の外周に沿って設けられている水道配管(給水用配管),4は同じく家屋の外周に沿って設けられている排水管で、5は給湯器、6は給湯器5に接続する給湯用配管を示している。
一方、建屋内において、7はキッチン8の流し台、9、10及び11は風呂場12の浴槽、シャワー及び洗面台、13は洗濯器、14及び15はトイレ16の便器及び手洗い、17は、例えば、ベランダ18の洗面台を示している。因みに、19は玄関を示している。
給水は、水道元栓1から建物の周囲に配設された水道配管3から分岐し所要の設備に供給されるようになっており、給湯は水道配管3に接続し屋外に配置されている給湯器5から供給するようになっている。給湯器5において昇温された湯は給湯用配管6を介して屋内に導入され湯を必要とする各種機器に供給されるようになっている。
そして、それぞれの場所で生じた汚水は建屋の外側に埋設されている排水管4にその数箇所に設けられている汚水枡(マス)20を介して流入した後合併浄化層(たとえば5人用)21に集められ、SRS−DB22に排出されるようになっている。
なお、給排水配管を基礎を介して建物内に導入するには,基礎のコンクリート打ちの際に紙を巻いたボイド管を設置した状態でコンクリートを打設し、コンクリートの打設後ボイド管を撤去し、給排水管を挿入配管後、基礎の内部側と外部側とをモルタルを用いて穴埋め補修していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上の如く、従来用いられている、例えば、戸建住宅の給排水工事方法における配管方式は、建屋の外壁を介して建屋内の設備と外部の給排水配管を接続するので建築完成後において手を加えることができるが、建屋の外周に所定の範囲(面積)が必要であるのに対して、近年はそのような余裕のない場合もあり、建屋の床下にこれらの配管類を敷設する試みがなされるようになっている。例えば、建物の床下をコンクリートで固めこの面上に給水、給湯、排水管等を配設するものである。
これらの配管類を一括して金属製の支持金具を用いて配管する方法も提案(例えば、特開2002−70093参照)されているが、一般に、給水、給湯、あるいは排水管を例えば、床下面上に施工されているコンクリート上に任意に配置しているものが普通であった。
そのため、配管作業を能率的に行うことができず、またこの方式ではこれらの配管作業が完成しないとその後の造作作業を行うことができず、建築作業のネックになりかねなかった。また一たび事故が発生するとその修理に手間取ることになりかねなかった。
また、給排水管を基礎を介して建物内に導入する工事は手間がかかる割りには止水が不完全なものであり、改善が望まれている。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、建築物、例えば、戸建て住宅における給排水工事の各種問題点を解決し、この種工事の簡単化、迅速化、低廉化を可能とすることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにとられた本発明の構成は、
建築物の給排水工事方法においては、
(1) 建築物の水周りの諸設備に対し給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する給排水工事方法において、給水源、該給水源に接続されている給湯器及び排水源に接続され、前記給水、給湯及び排水を行うための各種配管を、該各種配管を一定の経路に沿って一括保持可能な構造を有する合成樹脂よりなる固定用架台で前記建築物の床下面上に配置固定することを特徴とする。
(2) (1)において、前記固定用架台が横長形状で、その中央部に前記排水を行うための配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられ、両翼部にそれぞれ、複数本の前記給水を行うための配管及び複数本の前期給湯を行うための配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられているものであることを特徴とする。
【0007】
本発明の建築物の給排水工事方法において用いる給排水配管固定用架台においては、
(3) 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、前記各種配管を挿入する凹部または開閉可能な円環状保持部が少なくとも1個設けられている配管保持部と、その下部に位置し前記配管の前記建築物の床下面からの高さを確保するための基部とより構成されていることを特徴とする。
(4) 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、該給排水配管固定用架台が、横長形状で中央部に前記排水用配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられ、両翼部にそれぞれ、複数本の前記給水を行うための配管及び複数本の給湯を行うための配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられていることを特徴とする。
(5) 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、該給排水配管固定用架台が、ヘッターの親管及び該親管に接続する複数本の子管の分岐接続部がそのまま収納可能な凹部を有するヘッター用架台であることを特徴とする。
(6) 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、前記給排水配管固定用架台が、ヘッターの親管と該親管に接続する複数本の子管の分岐接続部を載置し、前記ヘッターの親管の少なくとも2箇所でバンド掛けで固定するバンド部が設けてあるヘッター用架台であることを特徴とする。
(7) (3)又は(4)又は(5)又は(6において、前記給排水配管固定用架台が合成樹脂よりなることを特徴とする。
【0008】
本発明の建築物の給排水工事方法において用いる給排水配管固定用スリーブにおいては、
(8) 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事で前記各種配管を基礎内に導入する給排水管固定用スリーブにおいて、前記基礎構築時に該基礎内に固定される合成樹脂製のジャバラパイプと、該ジャバラパイプと前記各種配管との間に挿入され前記基礎内外の止水を行うゴムリングとを有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図において、図10と同一の部分には同一の符合が付してあり、各図において同一部分には同一符合が付してある。
図1は本発明の建築物、例えば、戸建住宅の給排水工事方法の一実施例の説明図で、給水配管、給湯配管、排水配管がいずれも架台を用いて建物の床下に配管されている。
この図で、23は給水用のヘッター、24は給湯用のヘッターを示しており、給水用のヘッター23は水道元栓1から床下に導入されている給水管25に取り付けられており、その一部は給水管26を介して給湯器5に給水するようになっており、給湯器5で昇温した湯は給湯管27を介して給湯用のヘッター24に導かれる。それぞれの給水用のヘッター23、給湯用のヘッター24にはそれぞれ、建屋内の各設備に給水または給湯するための複数本の給水管の束28、給湯管の束29が配管され、これらの複数本の給水管の束28、給湯管の束29は架台30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41に束ねられた状態で配管される。
これらの架台30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41と共に、排水管42もこれらの架台上に給水給湯管と一緒に配管される。排水用の配管42は建屋床下に勾配を設けて設置され各機器からの排水が流入するように枝管(詳細 図2、図3参照)が分岐した構造になっている。
【00010】
図2は給水、給湯及び排水管の配置の一実施例における配管架台を用いた配管状況を示すもので、430,431,432,433、434,435,436,437,438,439,4310は配管架台で、合成樹脂、例えば、ABS樹脂により構成されている。この実施例においては後述の図5に示すような構造のものを用い一部を除きほぼ同様の構造のものを用いた。
給水管には、例えば、直径17,21.5,27mmの架橋ポリエチレン管、或いは凍結防止のための保温材つき架橋ポリエチレン管が用いられ、保温材の厚みは5又は10mmのものが用いられる。
この実施例においては、給水管25に接続する給水用のヘッター23を介して5本の給水用配管に分岐した給水用の配管の束28は給水用のヘッター架台44に固定され、給湯器5から給湯管27を介して接続する給湯用のヘッター24を介して5本の給湯用配管に分岐した給湯管の束29は給湯用のヘッター架台45に固定されている。
【00011】
排水用の配管42は配管架台430,433,434,435を用いて固定され、この排水用の配管42(詳細 図2参照)に技管425,426,427が分岐流入するようになっており、給水配管、給湯配管の給水先、給湯先からの排水を排出させる枝管425、426、427もそれぞれ配管架台436,437,438,439,4310により固定されている。配管架台の材料は合成樹脂,例えば、ABS樹脂が用いられる。
給水用の配管の束28および給湯用の配管の束29は配管架台431,432を経た後、配管架台433,434,435,436,437438,439、4310によって給水、給湯を必要とする箇所に導かれる。
給水用の配管の束28、給湯用の配管の束29が、中央に配置された排水用の配管42の両翼に配置されている状況が示してある。
これらの架台は建家床下がコンクリートになっている場合、土のままの場合、あるいはその上にビニールシートを引いてある場合にも同様にそれらの上に架台を配置して固定するが床下の状況状態に応じて適宜選択される。固定が必要な場合には、合成樹脂製のくい或いはビス留めなど適当な固定方法で固定する場合もある。
【00012】
図3は他の実施例の要部の平面図(a)及び断面図(b)で、排水管42は例えば、硬質塩化ビニールよりなる排水管421,422,423,424を排水管勾配用継ぎ手428,429、4210を接続して構成されている状態を示している。すなはち、排水管421,422,423,424を受ける凹部の高さの異なる固定用架台430,433,434,435を用い、図の右を高くしてスムーズな排水が可能になっている。後述の図5において、両翼の部分472,473は同一の高さとし、中央部分471の部分の高さが架台433,434,435の順に高くなる構造を用い、排水のスムーズな排出を可能にするようになっている。
この方法では、給水,給湯管はそれぞれまとめている。すなわち、排水管を真中に配置しその一方側に給水管、他方側に給湯管を配置するようになっている。給水、給湯管の配列は、給水、給湯ヘッターとの位置関係を考慮して給水、給湯間の配列を考慮することにより、給水、給湯回路の配管状況を一目瞭然とすることがでできる。
【00013】
図4,5,6は、建築物、例えば、戸建住宅の給排水工事方法において用いる給排水配管固定用架台の実施例を示す。図4は排水管勾配用スペーサーの実施例の基本的構造を示すもので,(a)、(b)、(c)において、排水管を支持する凹部462を有する排水管支持部461と設置場所により異なる高さとなるように高さの異なる台部463あるいは464よりなっており、台部を調節することにより例えば、任意の高さの排水管勾配スペーサーを得ることができる。
(d)は排水管支持部をパイプ固定用サドルバンド455で構成し台部466に取り付けて構成したものである。また、(e)、(f)は排水管支持部467,458を凹部を有しない台形よりなりものであり、それぞれ、台部453,454に取り付け構成したものである。
図5(a)、(b)、(c)、(d),(e)は給排水配管固定用架台の実施例を示すもので,(e)は要部のみを示すものである
(a)に示す給排水配管固定用架台(架橋ポリエチレン管用スペーサー)47は、横長形の長軸方向の中央部に排水管溝471を構成する凹部を中心にして、その左右に端軸方向に開口する壺型の複数の溝が設けられており複数の給水管又は給湯管を挿入固定可能になっている給水管又は給湯管固定用の溝472,473が設けられている。
(b)に示す給排水配管固定用架台47‘は、一般的に傾斜して使用される排水管を支持する部分471’の高さが図4に示したようにして変えてある給排水配管固定用架台を示している。
(c)はパイプ固定用サドルバンド474、給水管或いは給湯管に(e)に示すように構成された管固定用スペーサー475、小型のパイプ固定用サドルバンド4761,4762を用いて構成されているものを示している。
(d)は(a)と同様の給排水配管固定用架台の実施例を示しているが、(a)と異なる点は、給水官用溝、給湯管用溝、排水管用の溝の配列順が異なる点である。
これらは、一例を示したもので、図4と図5(e)に示す構造とを組み合わせた構造を有するものを示したが、必要に応じて種々の形状、構造のものを使用することができる。また、給水、給湯、排水管の組み合わせ及び配列に関しても、必要に応じていろいろの組み合わせ及び配列とすることができる。
【00014】
図6は給水用及び給湯用のヘッターを固定するための給水ヘッター、給湯ヘッターの接続部を保持する、ヘッター用の架台を示すもので、(a)のヘッター架台48は、上面にヘッター本体、例えば、架橋ポリエチレン管の接続部を支持保護する凹部481及び複数本の架橋ポリエチレン管を支持保持する凹部481及び及び複数本の架橋ポリエチレン管を支持保持する凹部482が設けられているものを示している。(b)は台形状の基台483上に配置したヘッター23あるいは24をサドルバンド484,485で固定する形式のものである。なお、図7(a)は合成樹脂、例えば、ABS樹脂により台形状に形成されている給湯器用の架台で、(b)には給湯器を配置した状態を示している。
【00015】
給水管、給湯管は基礎を介して建屋内に導入され、排水管は建屋内から導出されるが、この導入、導出に当たっては止水が必要なのでそのためのスリーブが用いられる。
図8は本発明の建築物の給排水工事方法において用いる給排水配管固定用スリーブの実施例で、(a)は給排水管固定用スリーブにより排水管(例えば、外形約115mmの硬質塩化ビニール管)を基礎に固定している状態を示し、(b)は給排水管固定用スリーブの基礎への取り付け時の要部の説明図、(c)はそれに用いるゴムリングの説明図であり、図9は図8の給排水配管固定用スリーブの使用状態を示している。
これらの図において、81,811,812,813はベース、82,821,822,823は基礎、83はパイプ(排水管)、84はスリーブ(給排水管固定用スリーブ)、85はコンクリート打設時に用いられる基礎枠、86はゴムリング(図8(b)の86は、排水管の取り付け時におけるゴムリングの位置を示している)、87は地表面を示しており、841は合成樹脂製のジャバラパイプ、842、843はジャバラパイプ841の両端外周部に対する嵌着部分を有しつば部を有するジャバラ固定具で、一方側の、例えば、ジャバラ固定具843側は後述のパッキング86を挿入保持できるように他方側のジャバラ固定具842より長尺になっている。ジャバラ固定具842,843は、例えば、上下からボルト又はボルトナット844、845により取り付けられるようになっている。846は2個のジャバラ固定具842、843のつばの部分の間に介挿され、ジャバラ固定具842、843間の距離、従ってジャバラパイプ841の長さを調節可能にするロックナットで、コンクリート打設時においてもジャバラパイプ841が原形を維持可能になっている。
図9には、パイプ83を基礎821,822,833にパイプ83の高さが、建屋内部側が外部側より高くなるよう傾斜させて設置した状態が示してある、また、この図には配管架台88および配管架台89(図4参照)の使用状態も示してある。
次にこのスリーブの使用方法について説明する。例えば、基礎82をベース81上に建設するにあたり、基礎作成用の基礎枠85に、図8(b)に示すように、両端にジャバラ固定具842,843で固定されロックナット846で長さの調節された合成樹脂製のジャバラパイプ84を固定した状態でコンクリートの打設を行う。
排水管83を基礎82を介し導入するには、図8(a)に示すように、コンクリートの打設によりコンクリート内に固定されたジャバラパイプ841の凹部内にゴムリング86を挿入した状態で排水管83を挿入配管する。このようなスリーブ84を用いて配管することにより基礎内部と基礎外部の止水を簡単に、短い工期で完全に行うことができ、基礎貫通部において防振架台として作用するので、耐震性の点でも優れている。
この例は排水管の例を示したが、水道元栓から基礎を介して建屋内への給水する際、給湯器の出力を基礎を介して建屋内に導入する際にも同様に使用することができる。
【00016】
以上の実施例には最も基本的な水周りを示しているが、それぞれの住人の要望に応じて当然色々の配置が考えられるが、いずれの場合にもこれを基本にして配管され、基本構造のもが用いられるが、それぞれの要求に基本構造を組み合わせ最適な構造とすることができる。
このような架台が市販される場合には、例えば、コンピュータにより配線図を正確に引くことは現代においては容易になしうるので、工場または加工場で配管作業の準備作業を行うことができので、短時間に効率のよい作業を行うことができる。
給排水配管に架橋ポリエチレン管を用いることによる効果として知られている耐久性、耐震性、衛生面、安全性、保温性を確保できることは言うまでもなく、特に効果的なのは、戸建て住宅における給排水工事の各種問題点を解決し、この種工事の簡単化、迅速化、低廉化を可能とするものである。
【00017】
以上の実施例は、戸建住宅についての例を示したが、アパート、マンション等の階層住宅においても同様の構成を用いることができ、同様に作用し、同様な効果を得ることができる。
【00018】
【発明の効果】
本発明の建築物の給排水工事方法、それにおいて用いる給排水管固定用架台、及び給排水管固定用スリーブは、建築物における給排水工事の各種問題点を解決し、この種工事の簡単化、迅速化、低廉化を可能とするもので、産業上の効果の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築物の給排水工事方法の一実施例の説明図である。
【図2】本発明の建築物の給排水工事方法の一実施例における給水、給湯、排水管の配置状況を示す説明図である。
【図3】同じく他の実施例における給水、給湯、排水管の配置状況を示す説明図である。
【図4】本発明の建築物の給排水工事方法で用いる給排水管固定用架台の構造の説明図である。
【図5】本発明の建築物の給排水工事方法で用いる給排水管固定用架台の一実施例の構造の説明図である。
【図6】同じく他の給排水管固定用架台の他の実施例の説明図である。
【図7】同じく他の給排水管固定用架台の他の実施例の説明図である。
【図8】本発明の建築物の給排水工事方法で用いる給排水管固定用スリーブの構造の説明図である。
【図9】図8の給排水管固定用スリーブの使用状態を示す説明図である。
【図10】従来の戸建住宅の給排水工事方法を示す説明図である。
【符号の説明】1…水道元栓、2…水道メーター、3…水道配管(給水用配管)、4…排水管、5…給湯器、6…給湯用配管、7…流し台、8…キッチン、9,10…浴槽、シャワー、11…洗面台、12…風呂場、13…洗濯器、14…便器、15…手洗い、16…トイレ、17…洗面台、18…ベランダ、19…玄関、23…給水用のヘッター、24…給湯用のヘッター、25…給水管、28…給水管の束、29…給湯管の束、30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41…架台、42…排水用の配管、425,426,427…枝管、428,429,4210…排水管勾配用のスペーサー、430,431,432,433,434,435,436,437,438,439,4310…配管架台、44…給水用のヘッター架台、45…給湯用のヘッター架台、81,811,812,813…ベース、82,821,822,823…基礎、83…パイプ、84…スリーブ(給排水管固定用スリーブ)、85…(コンクリート打設時に用いられる)基礎枠、86…ゴムリング、87…、地表面。
Claims (8)
- 建築物の水周りの諸設備に対し給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する給排水工事方法において、給水源、該給水源に接続されている給湯器及び排水源に接続され、前記給水、給湯及び排水を行うための各種配管を、該各種配管を一定の経路に沿って一括保持可能な構造を有する合成樹脂よりなる固定用架台で前記建築物の床下面上に配置固定することを特徴とする建築物の給排水工事方法。
- 前記固定用架台が横長形状で、その中央部に前記排水を行うための配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられ、両翼部にそれぞれ、複数本の前記給水を行うための配管及び複数本の前期給湯を行うための配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられているものである請求項1の建築物の給排水工事方法。
- 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、前記各種配管を挿入する凹部または開閉可能な円環状保持部が少なくとも1個設けられている配管保持部と、その下部に位置し前記配管の前記建築物の床下面からの高さを確保するための基部とより構成されていることを特徴とする建築物の給排水工事方法において用いる給排水配管固定用架台。
- 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、該給排水配管固定用架台が、横長形状で中央部に前記排水用配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられ、両翼部にそれぞれ、複数本の前記給水を行うための配管及び複数本の給湯を行うための配管を保持する凹部或いは保持固定部が設けられていることを特徴とする建築物の給排水工事方法において用い給排水配管固定用架台。
- 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、該給排水配管固定用架台が、ヘッターの親管及び該親管に接続する複数本の子管の分岐接続部がそのまま収納可能な凹部を有するヘッター用架台である建築物の給排水工事方法において用いる給排水配管固定用架台。
- 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事において用いる給排水配管固定用架台において、前記給排水配管固定用架台が、ヘッターの親管と該親管に接続する複数本の子管の分岐接続部を載置し前記ヘッターの親管の少なくとも2箇所でバンド掛けで固定するバンド部が設けてあるヘッター用架台である建築物の給排水工事方法において用いる給排水配管固定用架台。
- 前記給排水配管固定用架台が合成樹脂よりなる請求項3又は4又は5又は6記載の建築物の給排水工事方法において用いる給排水管固定用架台。
- 建築物の水周りの諸設備に対して給水、給湯及び排水を行うための各種配管を建築物の床下面上に配設する配管工事で前記各種配管を基礎内に導入する給排水管固定用スリーブにおいて、前記基礎構築時に該基礎内に固定される合成樹脂製のジャバラパイプと、該ジャバラパイプと前記各種配管との間に挿入され前記基礎内外の止水を行うゴムリングとを有することを特徴とする給排水配管固定用スリーブ
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