JP2004083363A - 再生ラミング材 - Google Patents
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Abstract
【課題】誘導炉解体時に発生する産業廃棄物量を大幅に低減できて、産業廃棄物処理コスト及び産業廃棄物量の大きな削減が図れる自動押出し装置用再生ラミング材を提供する。
【解決手段】再生ラミング材は、使用済ラミング材74〜98重量%と、有水ホウ酸2〜6重量%若しくはこれと同等のホウ酸量に相当する無水ホウ酸と、平均粒径5μmの微粒アルミナ及び平均粒径3μmの易焼結アルミナを1種類あるいは2種類合わせ0〜20重量%を含有するものである。
【選択図】 なし
【解決手段】再生ラミング材は、使用済ラミング材74〜98重量%と、有水ホウ酸2〜6重量%若しくはこれと同等のホウ酸量に相当する無水ホウ酸と、平均粒径5μmの微粒アルミナ及び平均粒径3μmの易焼結アルミナを1種類あるいは2種類合わせ0〜20重量%を含有するものである。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は再生ラミング材に係わり、特に主原料として使用済ラミング材が用いられ誘導炉の炉底部の施工等に用いられる自動押出し装置用ラミング材に適する再生ラミング材に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋳物等を製造する誘導炉の内張り材には、ラミング材と呼ばれる粉体を電動ランマーやエアーランマー、自動築炉機を用いて乾式で充填築炉することが多い。ラミング材には主原料を電融シリカ及び天然珪石等で構成されたシリカ質の酸性ラミング材、アルミナ、スピネル及びマグネシア原料で構成された中性ラミング材、マグネシア原料で構成された塩基性ラミング材に大別され、これらは溶解鋼種及び溶解温度等により使い分けることで選定される。
【0003】
誘導炉は、誘導加熱の方法により高周波、中周波及び低周波に大別されるが、その構造は類似しており、誘導コイル及び冷却用水冷パイプがコイルセメントと呼ばれるキャスタブル中に埋設された構造となっている。
【0004】
図1に示すように、誘導炉の炉底部の施工等には自動押出し装置用ラミング材1が用いられ、この自動押出し装置用ラミング材1は、誘導炉2の炉床部3に施工し、解体時に内張りラミング材4を機械的に押出すものである。
【0005】
誘導炉2は、水冷パイプ5を用いて誘導コイル6を冷却する炉構造上、溶解物がコイルセメント7の亀裂を介して水冷パイプ5まで達すると水蒸気爆発を起こす大事故となるため、コイルセメント7に近いラミング材4の背面部分は、粉体(層)4cで残し、溶解物の浸入(湯差し)を防止した状態での操業が通常である。
【0006】
図2に示すように、一般的に使用済ラミング材4の状態は、炉内側より焼結層(浸潤層も含む)4a、焼固層4b、粉体層4cの順で適度な厚みの各層が形成され、上述したように、特に背面側の粉体層4cが多く残っている方が、湯洩れの防止効果が高いことから理想的な状況であると言える。換言すれば、理想の状態で使用されるほど、未使用に近いきれいな材料が多量に産業廃棄物として処理されることとなる。
【0007】
ラミング材4の築炉に際しては、湯差しの危険性を低くするために、異物の混入がないよう注意深く施工する。ラミング材は粉体層が多く残っている理想の状態で使用された場合にあっても、再使用されることは無く、全て産業廃棄物として処分されていた。特にラミング材の粉体層及び焼固層については、溶解物に触れることがない状態にも関わらず、純度の高い良質な原料が廃棄されているのが現状である。
【0008】
ラミング材4の築炉には安全対策として湯洩れ検知網8を、更に湯洩れ検知網8とラミング材4の絶縁等のためにマイカシート9等を設置する。これらがラミング材解体時に屑となって使用済ラミング材に混入してしまうため、ラミング材のリサイクル化を阻害する一因となっていた。
【0009】
しかしながら、環境問題への関心が高まり、近年、産業廃棄物の処理費用が高騰しており、この粉体層及び焼固層部分の純度の高い良質な原料の有効利用と共に、産業廃棄物の削減を図りたいという要求が高まってきた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、誘導炉解体時に発生する産業廃棄物量を大幅に低減できて、産業廃棄物処理コスト及び産業廃棄物量の大きな削減が図れ自動押出し装置用ラミング材に適する再生ラミング材が要望されていた。
【0011】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、誘導炉解体時に発生する産業廃棄物量を大幅に低減できて、産業廃棄物処理コスト及び産業廃棄物量の大きな削減が図れ自動押出し装置用ラミング材に適する再生ラミング材を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の1つの態様によれば、使用済ラミング材74〜98重量%と、有水ホウ酸2〜6重量%若しくはこれと同等のホウ酸量に相当する無水ホウ酸と、平均粒径5μmの微粒アルミナ及び平均粒径3μmの易焼結アルミナを1種類あるいは2種類合わせ0〜20重量%を含有することを特徴とする再生ラミング材が提供される。これにより、誘導炉解体時に発生する産業廃棄物量を大幅に低減できて、産業廃棄物処理コスト及び産業廃棄物量の大きな削減が図れる自動押出し装置用再生ラミング材が実現される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる再生ラミング材の実施形態について説明する。
【0014】
本発明に係る再生ラミング材は、ラミング材の使用済品74〜98重量%と、焼結助剤として有水ホウ酸を2〜6重量%若しくは、これと同等のホウ酸量に相当する無水ホウ酸と、粒度調整及び焼結助長剤として平均粒径5μmの微粒アルミナ及び平均粒径3μmの易焼結アルミナを1種類あるいは2種類合わせて0〜20重量%を含有するものである。
【0015】
上記再生ラミング材は、誘導炉の炉底部の施工等に用いられる自動押出し装置用ラミング材に適しており、この再生ラミング材の要求特性は、上部の内張り用ラミング材を押出す部材としての強度及びラミング材としての充填特性である。
【0016】
有水ホウ酸の添加量が2%以下であると、焼結強度が低くなり内張り用ラミング材を押出す際に自動押出し装置用ラミング材が保形せず、内張り用ラミング材が押出せなくなる可能性が高い。また、6重量%を超えると、さらに焼結強度が向上するだけで使用上問題ないが、過剰品質となりコストアップとなる。
【0017】
使用済のラミング材の回収方法によっても多少異なるが、平均すると使用する前のラミング材に比べ、10〜15重量%程度微粉部分の原料が少なくなるとの知見を得ている。平均粒径5μmの微粒アルミナ及び平均粒径3μmの易焼結アルミナを1種類あるいは2種類添加することは、それら自身が若干の焼結助剤としての効果も示すが、回収時に不足した微粉部分を補うこと(充填性向上)を目的としたものである。これらのアルミナ微粉を添加しない場合(0重量%)の場合は、再生ラミング材の充填性が若干悪くなることから、これに伴う焼結強度が低くなる。従って、このような際には、焼結助剤としての有水ホウ酸を4〜6重量%程度の多めに添加することが好ましい。また、これらアルミナ微粉の20重量%以上の添加は、微粉部分が多くなり過ぎることから逆に充填性が低下し、焼結強度の向上も認められない。
【0018】
平均粒径5μmの微粒アルミナ及び平均粒径3μmの易焼結アルミナを1種類あるいは2種類添加することに関しては、平均粒径3μmの易焼結アルミナのみを使用する方が、焼結強度の向上により効果を発揮するけれども、細かすぎることによる充填性低下の傾向が認められるため、平均粒径5μmの微粒アルミナと平均粒径3μmの易焼結アルミナを1:1で添加することがより好ましい。
【0019】
上記ラミング材の回収方法としては、解体したもの全てを回収し粉砕して使用するのではなく、焼結層及び焼固層部分、粉体層部分、粉体層及びラミング材とコイルセメントの境界部分に設置するマイカシート(炉材膨張代用)、雲母(絶縁)や湯洩れ検知網(安全対策)が混在する部分の3段階に分けて回収することが好ましい。
【0020】
少なくとも、粉体層及びラミング材とコイルセメントの境界部分に設置するマイカシート、雲母や湯洩れ検知網が混在する部分は、再生ラミング材の品質を低下させると共に、箭等による焼結層及び焼固層部分、粉体層部分との選別が難しいことから、焼結層,焼固層部分及び粉体層部分と粉体層及びラミング材とコイルセメント、の境界部分に設置するマイカシート、雲母や湯洩れ検知網が混在する部分の2段階の分別回収をすることが望ましい。
【0021】
2段階及び3段階、どちらの分別回収の場合も、再生ラミング材の品質向上を図るため、粉体層部分と粉体層及びラミング材とコイルセメントの境界部分に設置するマイカシート、雲母や湯洩れ検知網が混在する部分については、再使用を控えることが好ましい。これにより、マイカシート、雲母や湯洩れ検知網が使用済ラミング材に混入するのを防止でき、使用済ラミング材のリサイクル化が促進される。
【0022】
上述のような原料配合を含有する本発明に係わる自動押出し装置用再生ラミング材を用いることにより、誘導炉解体時に発生する産業廃棄物量を従来に比べて1/3〜2/3にするように大幅に低減できて、産業廃棄物処理コスト及び産業廃棄物量の大きな削減が図れる。
【0023】
【実施例】
表1に示す配合割合の本発明に係わる自動押出し装置用再生ラミング材(実施例1〜7)及び比較例(1〜4)のテストピース(直径50mm、高さ50mm)を、ランマー成形機にて100回打設して成形し、750℃で熱処理した後、圧縮強さを測定した。また実施例1〜7及び比較例1〜4について自動押出し装置用再生ラミング材として実機に供した。
【0024】
結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
表1からもわかるように、実炉試験の結果、実施例1〜7は、充填性等全く問題なく施工が可能であり、また解体時の自動押出しが可能なことが確認された。これに対して、使用済ラミング材が範囲外の72重量%である比較例1は、圧縮強さが30MPaであったが、築炉時の充填性に問題があり、また、使用済ラミング材が範囲内で有水ホウ酸を含まない比較例2は、圧縮強さが21MPaと小さく、自動押出しが不可能であった。使用済ラミング材が範囲外で微粒及び易焼結アルミナを含まない比較例3及び比較例4は、圧縮強さが21MPaと小さく、自動押出しが不可能であった。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係わる自動押出し装置用再生ラミング材によれば、誘導炉解体時に発生する産業廃棄物量を大幅に低減できて、産業廃棄物処理コスト及び産業廃棄物量の大きな削減が図れる自動押出し装置用再生ラミング材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な誘導炉の概念図。
【図2】一般的な誘導炉の使用済内張りラミング材の概念図。
【発明の属する技術分野】
本発明は再生ラミング材に係わり、特に主原料として使用済ラミング材が用いられ誘導炉の炉底部の施工等に用いられる自動押出し装置用ラミング材に適する再生ラミング材に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋳物等を製造する誘導炉の内張り材には、ラミング材と呼ばれる粉体を電動ランマーやエアーランマー、自動築炉機を用いて乾式で充填築炉することが多い。ラミング材には主原料を電融シリカ及び天然珪石等で構成されたシリカ質の酸性ラミング材、アルミナ、スピネル及びマグネシア原料で構成された中性ラミング材、マグネシア原料で構成された塩基性ラミング材に大別され、これらは溶解鋼種及び溶解温度等により使い分けることで選定される。
【0003】
誘導炉は、誘導加熱の方法により高周波、中周波及び低周波に大別されるが、その構造は類似しており、誘導コイル及び冷却用水冷パイプがコイルセメントと呼ばれるキャスタブル中に埋設された構造となっている。
【0004】
図1に示すように、誘導炉の炉底部の施工等には自動押出し装置用ラミング材1が用いられ、この自動押出し装置用ラミング材1は、誘導炉2の炉床部3に施工し、解体時に内張りラミング材4を機械的に押出すものである。
【0005】
誘導炉2は、水冷パイプ5を用いて誘導コイル6を冷却する炉構造上、溶解物がコイルセメント7の亀裂を介して水冷パイプ5まで達すると水蒸気爆発を起こす大事故となるため、コイルセメント7に近いラミング材4の背面部分は、粉体(層)4cで残し、溶解物の浸入(湯差し)を防止した状態での操業が通常である。
【0006】
図2に示すように、一般的に使用済ラミング材4の状態は、炉内側より焼結層(浸潤層も含む)4a、焼固層4b、粉体層4cの順で適度な厚みの各層が形成され、上述したように、特に背面側の粉体層4cが多く残っている方が、湯洩れの防止効果が高いことから理想的な状況であると言える。換言すれば、理想の状態で使用されるほど、未使用に近いきれいな材料が多量に産業廃棄物として処理されることとなる。
【0007】
ラミング材4の築炉に際しては、湯差しの危険性を低くするために、異物の混入がないよう注意深く施工する。ラミング材は粉体層が多く残っている理想の状態で使用された場合にあっても、再使用されることは無く、全て産業廃棄物として処分されていた。特にラミング材の粉体層及び焼固層については、溶解物に触れることがない状態にも関わらず、純度の高い良質な原料が廃棄されているのが現状である。
【0008】
ラミング材4の築炉には安全対策として湯洩れ検知網8を、更に湯洩れ検知網8とラミング材4の絶縁等のためにマイカシート9等を設置する。これらがラミング材解体時に屑となって使用済ラミング材に混入してしまうため、ラミング材のリサイクル化を阻害する一因となっていた。
【0009】
しかしながら、環境問題への関心が高まり、近年、産業廃棄物の処理費用が高騰しており、この粉体層及び焼固層部分の純度の高い良質な原料の有効利用と共に、産業廃棄物の削減を図りたいという要求が高まってきた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、誘導炉解体時に発生する産業廃棄物量を大幅に低減できて、産業廃棄物処理コスト及び産業廃棄物量の大きな削減が図れ自動押出し装置用ラミング材に適する再生ラミング材が要望されていた。
【0011】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、誘導炉解体時に発生する産業廃棄物量を大幅に低減できて、産業廃棄物処理コスト及び産業廃棄物量の大きな削減が図れ自動押出し装置用ラミング材に適する再生ラミング材を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の1つの態様によれば、使用済ラミング材74〜98重量%と、有水ホウ酸2〜6重量%若しくはこれと同等のホウ酸量に相当する無水ホウ酸と、平均粒径5μmの微粒アルミナ及び平均粒径3μmの易焼結アルミナを1種類あるいは2種類合わせ0〜20重量%を含有することを特徴とする再生ラミング材が提供される。これにより、誘導炉解体時に発生する産業廃棄物量を大幅に低減できて、産業廃棄物処理コスト及び産業廃棄物量の大きな削減が図れる自動押出し装置用再生ラミング材が実現される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる再生ラミング材の実施形態について説明する。
【0014】
本発明に係る再生ラミング材は、ラミング材の使用済品74〜98重量%と、焼結助剤として有水ホウ酸を2〜6重量%若しくは、これと同等のホウ酸量に相当する無水ホウ酸と、粒度調整及び焼結助長剤として平均粒径5μmの微粒アルミナ及び平均粒径3μmの易焼結アルミナを1種類あるいは2種類合わせて0〜20重量%を含有するものである。
【0015】
上記再生ラミング材は、誘導炉の炉底部の施工等に用いられる自動押出し装置用ラミング材に適しており、この再生ラミング材の要求特性は、上部の内張り用ラミング材を押出す部材としての強度及びラミング材としての充填特性である。
【0016】
有水ホウ酸の添加量が2%以下であると、焼結強度が低くなり内張り用ラミング材を押出す際に自動押出し装置用ラミング材が保形せず、内張り用ラミング材が押出せなくなる可能性が高い。また、6重量%を超えると、さらに焼結強度が向上するだけで使用上問題ないが、過剰品質となりコストアップとなる。
【0017】
使用済のラミング材の回収方法によっても多少異なるが、平均すると使用する前のラミング材に比べ、10〜15重量%程度微粉部分の原料が少なくなるとの知見を得ている。平均粒径5μmの微粒アルミナ及び平均粒径3μmの易焼結アルミナを1種類あるいは2種類添加することは、それら自身が若干の焼結助剤としての効果も示すが、回収時に不足した微粉部分を補うこと(充填性向上)を目的としたものである。これらのアルミナ微粉を添加しない場合(0重量%)の場合は、再生ラミング材の充填性が若干悪くなることから、これに伴う焼結強度が低くなる。従って、このような際には、焼結助剤としての有水ホウ酸を4〜6重量%程度の多めに添加することが好ましい。また、これらアルミナ微粉の20重量%以上の添加は、微粉部分が多くなり過ぎることから逆に充填性が低下し、焼結強度の向上も認められない。
【0018】
平均粒径5μmの微粒アルミナ及び平均粒径3μmの易焼結アルミナを1種類あるいは2種類添加することに関しては、平均粒径3μmの易焼結アルミナのみを使用する方が、焼結強度の向上により効果を発揮するけれども、細かすぎることによる充填性低下の傾向が認められるため、平均粒径5μmの微粒アルミナと平均粒径3μmの易焼結アルミナを1:1で添加することがより好ましい。
【0019】
上記ラミング材の回収方法としては、解体したもの全てを回収し粉砕して使用するのではなく、焼結層及び焼固層部分、粉体層部分、粉体層及びラミング材とコイルセメントの境界部分に設置するマイカシート(炉材膨張代用)、雲母(絶縁)や湯洩れ検知網(安全対策)が混在する部分の3段階に分けて回収することが好ましい。
【0020】
少なくとも、粉体層及びラミング材とコイルセメントの境界部分に設置するマイカシート、雲母や湯洩れ検知網が混在する部分は、再生ラミング材の品質を低下させると共に、箭等による焼結層及び焼固層部分、粉体層部分との選別が難しいことから、焼結層,焼固層部分及び粉体層部分と粉体層及びラミング材とコイルセメント、の境界部分に設置するマイカシート、雲母や湯洩れ検知網が混在する部分の2段階の分別回収をすることが望ましい。
【0021】
2段階及び3段階、どちらの分別回収の場合も、再生ラミング材の品質向上を図るため、粉体層部分と粉体層及びラミング材とコイルセメントの境界部分に設置するマイカシート、雲母や湯洩れ検知網が混在する部分については、再使用を控えることが好ましい。これにより、マイカシート、雲母や湯洩れ検知網が使用済ラミング材に混入するのを防止でき、使用済ラミング材のリサイクル化が促進される。
【0022】
上述のような原料配合を含有する本発明に係わる自動押出し装置用再生ラミング材を用いることにより、誘導炉解体時に発生する産業廃棄物量を従来に比べて1/3〜2/3にするように大幅に低減できて、産業廃棄物処理コスト及び産業廃棄物量の大きな削減が図れる。
【0023】
【実施例】
表1に示す配合割合の本発明に係わる自動押出し装置用再生ラミング材(実施例1〜7)及び比較例(1〜4)のテストピース(直径50mm、高さ50mm)を、ランマー成形機にて100回打設して成形し、750℃で熱処理した後、圧縮強さを測定した。また実施例1〜7及び比較例1〜4について自動押出し装置用再生ラミング材として実機に供した。
【0024】
結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
表1からもわかるように、実炉試験の結果、実施例1〜7は、充填性等全く問題なく施工が可能であり、また解体時の自動押出しが可能なことが確認された。これに対して、使用済ラミング材が範囲外の72重量%である比較例1は、圧縮強さが30MPaであったが、築炉時の充填性に問題があり、また、使用済ラミング材が範囲内で有水ホウ酸を含まない比較例2は、圧縮強さが21MPaと小さく、自動押出しが不可能であった。使用済ラミング材が範囲外で微粒及び易焼結アルミナを含まない比較例3及び比較例4は、圧縮強さが21MPaと小さく、自動押出しが不可能であった。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係わる自動押出し装置用再生ラミング材によれば、誘導炉解体時に発生する産業廃棄物量を大幅に低減できて、産業廃棄物処理コスト及び産業廃棄物量の大きな削減が図れる自動押出し装置用再生ラミング材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な誘導炉の概念図。
【図2】一般的な誘導炉の使用済内張りラミング材の概念図。
Claims (1)
- 使用済ラミング材74〜98重量%と、有水ホウ酸2〜6重量%若しくはこれと同等のホウ酸量に相当する無水ホウ酸と、平均粒径5μmの微粒アルミナ及び平均粒径3μmの易焼結アルミナを1種類あるいは2種類合わせ0〜20重量%を含有することを特徴とする再生ラミング材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002249122A JP2004083363A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 再生ラミング材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002249122A JP2004083363A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 再生ラミング材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004083363A true JP2004083363A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=32056327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002249122A Pending JP2004083363A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 再生ラミング材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004083363A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008050217A (ja) * | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Saint-Gobain Kk | 誘導炉用ラミング材 |
JP2013173657A (ja) * | 2012-02-27 | 2013-09-05 | Agc Ceramics Co Ltd | ドライラミング材およびそれを用いた耐火物の製造方法 |
-
2002
- 2002-08-28 JP JP2002249122A patent/JP2004083363A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008050217A (ja) * | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Saint-Gobain Kk | 誘導炉用ラミング材 |
JP2013173657A (ja) * | 2012-02-27 | 2013-09-05 | Agc Ceramics Co Ltd | ドライラミング材およびそれを用いた耐火物の製造方法 |
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