JP2004082247A - ワイヤソーのスラリー管理方法及び装置 - Google Patents

ワイヤソーのスラリー管理方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ワイヤソーの廃スラリーから分散液を高効率で確実に回収できるようにする。
【解決手段】分散液に砥粒を分散したスラリーを導入して切削を行うワイヤソーと、ワイヤソーから発生する廃スラリー8を導入して分散液5の蒸発温度以上に加熱しつつ真空乾燥して固形分19と蒸発ベーパー5aとに分離する真空乾燥機28と、一側が真空乾燥機28に連通し他側が真空吸引装置45に連通して真空乾燥機28からの蒸発ベーパー5aを液化する凝縮器43,44と、凝縮器43,44にて液化した分散液5を貯留する分散液貯留タンク25とを備える。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤソーの廃スラリーから分散液を高効率で確実に回収できるようにしたワイヤソーのスラリー管理方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばセラミック、ICチップの基板、太陽電池のシリコン、合成石英等の材料からウェハを作る際に、ワイヤソーと呼ばれる装置が用いられている。このワイヤソーは、加工用ローラ間にエンドレスに張設したワイヤを複数平行に備え、このワイヤに、分散液に砥粒を分散させたスラリーを供給するようにしている。分散液には一般に水系分散液や油系分散液が用いられている。
【0003】
ワイヤソーにて前記セラミック、ICチップの基板等の被切削体を切削する際には、分散液に砥粒を分散させたスラリーをワイヤに供給し、これとともに、加工用ローラを駆動してワイヤを移動させた状態でワイヤと被切削体とを近付け、被切削体をワイヤに対して通過させることにより被切削体を切削して多数のウェハを製作する。
【0004】
前記ワイヤの切削能力は、ワイヤに供給するスラリー中の砥粒と分散液との混合重量比に大きく依存するため、被切削体の切削を能率的に行うためには、スラリー中の砥粒と分散液との混合重量比を、ワイヤによる切削能力が最大限に発揮されるような値に維持する必要がある。
【0005】
また、ワイヤソーに供給したスラリーは、被切削体の切削によって被切削体の切り粉が混入し、このために切削後の廃スラリーは切り粉の混入量が多くなって砥粒の割合が低下し、且つ砥粒は切削時に破砕して切削に使用可能な粒径の砥粒量が減少する等の理由により、被切削体の切削能率は経時的に低下する。
【0006】
このために、従来は切削処理が所定回数終了する度毎に、一定量の廃スラリーを排出し、排出した廃スラリーと同量の新しいスラリーを供給するというスラリーの再生処理を行っていた。
【0007】
しかし、このように、廃スラリーの一部を定期的に交換するようにしても、スラリー中の切り粉や破砕砥粒の量は次第に増加してくるため、スラリー中の砥粒と分散液との混合重量比を常に最適な値に維持することはできない。このため、ワイヤの切削能力は次第に低下して、均一に安定した切削効率を維持することはできなかった。
【0008】
しかも、従来のワイヤソーでは、スラリーの交換時に取り出す廃スラリーは廃棄処分している。この廃棄する廃スラリー中には使用可能な砥粒や分散液が含まれており、これを廃棄して新しい砥粒や分散液を供給することは資源の無駄な消費であり、切削処理に必要な砥粒や分散液の消費量が増大して切削処理のコストが高くなるという問題があった。また、廃棄する廃スラリーは産業廃棄物として処分されるので、産業廃棄物処理の負荷が増大してしまうという問題もあった。
【0009】
近年、上記したような問題を解決するために、前記廃スラリーを遠心分離機に供給することにより比較的粒径の大きい固形分を分離除去し、その後、更に濾過機に供給して微細な固形分を分離除去することにより清浄な分散液を得、この回収した分散液に砥粒を分散させて再びワイヤソーに供給する方式が考えられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記したように遠心分離機と濾過機を用いて廃スラリー中の固形分を除去して分散液を回収する方法は、理論的には可能であるが、実際上は分離することができなかった。
【0011】
即ち、通常の分散液は粘性を有しており、且つ廃スラリー中には数ミクロン程度の微細な固形分が高濃度で混在しているために分離が非常に困難である。遠心分離機ではある程度大きな粒径の固形分しか分離することができず、このため、数ミクロン程度の微細な固形分は濾過機で分離することになるが、このような微細な粒子が高濃度で混在する分散液から微粒子を効率良く分離できる濾過機は存在しない。即ち、濾過機の濾過部は直ちに目詰まりを起こしてしまう。このため、上記したような廃スラリーから固形分と分散液を連続的にしかも高能率に分離することは技術的に困難である。
【0012】
本発明は、このような実情に鑑みてなしたものであり、ワイヤソーの廃スラリーから分散液を高効率で確実に回収できるようにしたワイヤソーのスラリー管理方法及び装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、分散液に砥粒を分散させたスラリーをワイヤソーに供給して切削時に生じた廃スラリーを、分散液の蒸発温度以上に加熱して真空乾燥することにより固形分と蒸発ベーパーとに分離し、分離した蒸発ベーパーを凝縮することにより分散液を回収し、回収した分散液に砥粒を分散させて再びワイヤソーに供給することを特徴とするワイヤソーのスラリー管理方法、に係るものである。
【0014】
請求項2記載の発明は、前記廃スラリーから遠心分離により粗粒固形分を除去した後に前記真空乾燥により固形分と蒸発ベーパーとに分離することを特徴とする請求項1記載のワイヤソーのスラリー管理方法、に係るものである。
【0015】
請求項3記載の発明は、分散液に砥粒を分散したスラリーを導入して切削を行うワイヤソーと、該ワイヤソーから発生する廃スラリーを導入して分散液の蒸発温度以上に加熱しつつ真空乾燥して固形分と蒸発ベーパーとに分離する真空乾燥機と、一側が前記真空乾燥機に連通し他側が真空吸引装置に連通して前記真空乾燥機からの蒸発ベーパーを液化する凝縮器と、該凝縮器にて液化した分散液を貯留する分散液貯留タンクとを備えたことを特徴とするワイヤソーのスラリー管理装置、に係るものである。
【0016】
請求項4記載の発明は、前記分散液貯留タンクに成分調整装置が備えられていることを特徴とする請求項3記載のワイヤソーのスラリー管理装置、に係るものである。
【0017】
請求項5記載の発明は、前記真空乾燥機で分離した蒸発ベーパーから固形分を除去するためのミストセパレータを備えていることを特徴とする請求項3記載のワイヤソーのスラリー管理装置、に係るものである。
【0018】
請求項6記載の発明は、前記凝縮器が複数段備えられていることを特徴とする請求項3記載のワイヤソーのスラリー管理装置、に係るものである。
【0019】
請求項7記載の発明は、前記ワイヤソーの切削時に生じた廃スラリーを遠心分離して粗粒固形分と廃スラリーとに分離し、粗粒固形分を前記回収した分散液と共にワイヤソーに導き、廃スラリーを前記真空乾燥機に導くようにした遠心分離機を備えていることを特徴とする請求項3記載のワイヤソーのスラリー管理装置、に係るものである。
【0020】
請求項8記載の発明は、前記遠心分離機が複数段備えられていることを特徴とする請求項7記載のワイヤソーのスラリー管理装置、に係るものである。
【0021】
上記手段によれは、次のように作用する。
【0022】
請求項1又は3記載では、ワイヤソーの廃スラリーを、分散液の蒸発温度以上に加熱して真空乾燥することにより固形分と蒸発ベーパーとに分離し、分離した蒸発ベーパーを凝縮することにより分散液を回収し、回収した分散液に砥粒を分散させて再びワイヤソーに供給するようにしているので、廃スラリー中の分散液の殆どを確実に回収して再利用することができ、よってワイヤソーのスラリー管理費用を極力低減することができて経済性を高めることができ、更に、廃棄物の量が減少し、環境保全の点で有利になると共に、廃棄処理費用も低減できる。
【0023】
請求項2又は7記載の発明では、遠心分離機により廃スラリー中の粗粒固形分を除去した後に廃スラリーを前記真空乾燥機に導いて固形分と蒸発ベーパーとに分離するようにしているので、廃スラリーの固形分濃度を低下して真空乾燥機に導くことができ、また、分離した粗粒固形分を砥粒の一部として分散液に分散させることによって再利用できる。
【0024】
請求項4記載の発明では、分散液貯留タンクに成分調整装置が備えられているので、回収した分散液の成分を容易に調整できる。
【0025】
請求項5記載の発明では、真空乾燥機で分離した蒸発ベーパーからミストを除去できるミストセパレータを備えているので、蒸発ベーパー中の固形分を分離できる。
【0026】
請求項6記載の発明では、凝縮器が複数段備えられていることにより蒸発ベーパーをより完全に液化できる。
【0027】
請求項8記載の発明では、遠心分離機が複数段備えられていることにより真空乾燥機に導く廃スラリー中の固形分濃度を更に低下できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
図1は本発明のワイヤソーのスラリー管理装置の一形態例の全体構成を表わす立面図、図2は図1における分散液回収装置の系統図である。
【0030】
図1に示すように、ワイヤソー1には、再生スラリー槽2からのスラリー3がポンプ4により供給されている。再生スラリー槽2では、分離回収された粗粒固形分14と、水系又は油系の分散液5と新しい砥粒6が攪拌機7により分散混合されている。
【0031】
ワイヤソー1で被切削体を切削して発生した廃スラリー8は、廃スラリー槽9に貯留されるようになっており、廃スラリー槽9では攪拌機10により固形分の沈殿が防止されている。
【0032】
廃スラリー槽9の廃スラリー8は、ポンプ11により取出されて破線で示すように分散液回収装置12に供給することにより分散液の回収操作を行うことができる。
【0033】
一方、図1の例では、廃スラリー槽9の廃スラリー8を、ポンプ11により実線で示すように第1の遠心分離機13に供給する場合を示している。第1の遠心分離機13では遠心力により廃スラリー8中の粗粒固形分14を分離し、この粗粒固形分14は前記分散液5と共に再生スラリー槽2に砥粒6の一部として導くようにしている。前記遠心分離機13で粗粒固形分14が分離された廃スラリー8は攪拌機15を備えた廃スラリー槽16に貯留される。
【0034】
廃スラリー槽16の廃スラリー8は、ポンプ17により第2の遠心分離機18に供給されている。第2の遠心分離機18では、より高い遠心力によって廃スラリー8中の固形分19を分離し、固形分19が分離された廃スラリー8は攪拌機20を備えた廃スラリー槽21に貯留される。このように第1及び第2の遠心分離機13,18で固形分が或る程度分離された廃スラリー8は、ポンプ22を介して前記分散液回収装置12に供給されるようにしている。また、上記ポンプ22からの廃スラリー8の一部は第2の遠心分離機18に供給されるようになっている。また、上記において、ポンプ17の下流にバイパス流路23を設けて、前記ポンプ17からの廃スラリー8の一部を第2の遠心分離機18に導くことなくポンプ22からの廃スラリー8と共に分散液回収装置12に導くようにしてもよい。
【0035】
前記分散液回収装置12では、固形分19を分離して分散液5を回収し、回収した分散液5は攪拌機24を備えた分散液貯留タンク25に供給されている。分散液貯留タンク25では分散液5の成分検査が行われるようになっており、不足している成分を補充するようにした成分調整装置26が備えられている。
【0036】
そして、前記分散液貯留タンク25の分散液5はポンプ27により前記再生スラリー槽2に供給されるようになっており、また上記分散液5の一部は第1の遠心分離機13に供給されるようになっている。
【0037】
次に、分散液回収装置12について図2を参照して説明する。
【0038】
前記廃スラリー槽21又は廃スラリー槽9からの廃スラリー8は、真空乾燥機28に供給することにより固形分19と蒸発ベーパー5aとに分離するようにしている。真空乾燥機28は、筒体29の内部に回転モータ30により回転する中心軸31を備えており、該中心軸31には攪拌羽根32が備えられている。そして前記廃スラリー8は、廃スラリー供給口33から筒体29内部に供給されて攪拌羽根32により攪拌されるようになっている。
【0039】
前記筒体29の軸方向中間位置の上部には蒸発ベーパー5aを取り出す吸引胴部34が形成されており、吸引胴部34は後述する真空吸引装置45によって吸引されている。40は真空乾燥機28内で分離された固形分19を外部に取り出すための固形分切り出し装置である。
【0040】
更に、前記筒体29の外周にはジャケット35が設けられており、該ジャケット35及び前記中心軸31には、加熱流体供給装置36からの蒸気等の加熱流体37が供給管38により供給されている。39は加熱流体37の戻り管である。
【0041】
上記真空乾燥機28での加熱は、前記分散液5が水系分散液の場合には略100℃の加熱温度に保持し、また、分散液5が油系分散液の場合には略300℃の加熱温度に保持するようにしている。従って、前記加熱流体供給装置36としては、上記加熱温度を保持できるものであれば、既設の蒸気ボイラやその他の種々の加熱装置、加熱媒体を用いることができる。
【0042】
前記真空乾燥機28の吸引胴部34の上部下流には、蒸発ベーパー5aから固形分を除去するためのミストセパレータ41が備えられている。このミストセパレータ41で分離したミスト42は前記真空乾燥機28に戻されるようになっている。
【0043】
前記ミストセパレータ41の下流には、ミストセパレータ41からの蒸発ベーパー5aを導入して冷却し液化することにより分散液5を取り出すようにした凝縮器を備えている。図2では第1の凝縮器43と第2の凝縮器44を直列に備えた場合を示しており、第2の凝縮器44には真空吸引装置45が接続されている。真空吸引装置45は、エゼクタ水槽46の水をエゼクタ用ポンプ47によりエゼクタ48に供給して排気管49を介し前記第2の凝縮器44内のガスを真空吸引するようにしている。または真空吸引装置としては真空ポンプを使用することもできる。
【0044】
前記第1の凝縮器43及び第2の凝縮器44は、内部に備えた冷却水管50に図示しない冷水塔等の冷水供給装置からの冷水51を供給して冷却するようにしてあり、蒸発ベーパー5aが冷却により凝縮して液化した分散液5は、下部抜出部52から分散液抜出ポンプ53により抜出されて前記分散液貯留タンク25に回収されるようになっている。
【0045】
以下に、上記形態例の作用を説明する。
【0046】
図1の分散液貯留タンク25では成分調整装置26により分散液5の成分調整が行われており、成分調整された分散液5はポンプ27により再生スラリー槽2に供給される。再生スラリー槽2では所定量の新たな砥粒6が供給され、攪拌機7により混合されており、このようにして調整されたスラリー3がポンプ4によりワイヤソー1に供給されてワイヤソー1により切削が行われる。
【0047】
ワイヤソー1で被切削体を切削して発生した廃スラリー8は、廃スラリー槽9に貯留された後、ポンプ11により第1の遠心分離機13に供給され、該第1の遠心分離機13において遠心力により廃スラリー8中の粗粒固形分14が分離され、この粗粒固形分14は前記分散液5と共に再生スラリー槽2に導かれて砥粒の一部として混合利用される。
【0048】
第1の遠心分離機13で粗粒固形分14が分離された廃スラリー8は廃スラリー槽16に貯留された後、ポンプ17により第2の遠心分離機18に供給され、該第2の遠心分離機18においてより高い遠心力によって廃スラリー8中の固形分19が分離され、固形分19が分離された廃スラリー8は廃スラリー槽21に貯留される。尚、上記第1の遠心分離機13及び第2の遠心分離機18にて分離される固形分はごく一部であり、廃スラリー槽21の廃スラリー8には依然として微粒の固形分が大量に存在している。
【0049】
上記第1及び第2の遠心分離機13,18で粗粒の固形分が或る程度分離された廃スラリー8は、ポンプ22により図2の分散液回収装置12における真空乾燥機28に供給される。
【0050】
真空乾燥機28の内部は、真空吸引装置45によって真空に保持されており、更に、ジャケット35及び前記中心軸31には加熱流体供給装置36からの蒸気等の加熱流体37が供給されて加熱されているので、真空乾燥機28に供給されて攪拌羽根32により攪拌される廃スラリー8の分散液は、効果的に蒸発して蒸発ベーパー5aとなってミストセパレータ41に導かれる。分散液が蒸発して残った固形分19は固形分切り出し装置40によって外部に取り出される。
【0051】
前記真空乾燥機28での加熱温度は、分散液5が水系分散液の場合には略100℃の温度で加熱し、また、分散液5が油系分散液の場合には略300℃の温度で加熱する。通常の水系分散液の場合に常圧で蒸発させるには略180℃で加熱する必要があり、また、分散液5が油系分散液の場合に常圧で蒸発させるには略500℃で加熱する必要があるが、前記したように真空吸引した状態で加熱すると、低い温度で蒸発させて効率的に分離できるようになると共に、加熱温度を低くできることにより分散液5の変質も防止できる。
【0052】
前記真空乾燥機28からの蒸発ベーパー5aはミストセパレータ41によってミスト42が分離されるので、このミスト42には固形分が含まれており、固形分を含むミスト42は前記真空乾燥機28に戻される。
【0053】
前記ミストセパレータ41でミスト42が分離された蒸発ベーパー5aは、第1の凝縮器43によって冷却されることにより液化される。続いて、第2の凝縮器44によって冷却されることにより、第1の凝縮器43で液化されなかった蒸発ベーパー5aが液化され、これにより蒸発ベーパー5aの殆どが液化される。
【0054】
上記第1の凝縮器43及び第2の凝縮器44によって液化された分散液5は、分散液抜出ポンプ53により抜出されて前記分散液貯留タンク25に回収される。
【0055】
そして、分散液貯留タンク25に回収された分散液5は、成分検査が行われ、不足している成分が成分調整装置26により補充された後、再び図1の再生スラリー槽2に供給される。
【0056】
上記した分散液回収装置12を備えたことにより、廃スラリー8中の分散液の殆どを確実に回収して再利用することができ、よってワイヤソー1のスラリー管理費用を極力低減することができて経済性を高めることができ、更に、廃棄物の量が減少し、環境保全の点で有利になると共に、廃棄処理費用も低減できるようになる。
【0057】
尚、本発明は上記形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0058】
【発明の効果】
請求項1又は3記載の発明によれば、ワイヤソーの廃スラリーを、分散液の蒸発温度以上に加熱して真空乾燥することにより固形分と蒸発ベーパーとに分離し、分離した蒸発ベーパーを凝縮することにより分散液を回収し、回収した分散液に砥粒を分散させて再びワイヤソーに供給するようにしているので、廃スラリー中の分散液の殆どを確実に回収して再利用することができ、よってワイヤソーのスラリー管理費用を極力低減することができて経済性を高めることができ、更に、廃棄物の量が減少し、環境保全の点で有利になると共に、廃棄処理費用も低減できる効果がある。
【0059】
請求項2又は7記載の発明によれば、遠心分離機により廃スラリー中の粗粒固形分を除去した後に廃スラリーを前記真空乾燥機に導いて固形分と蒸発ベーパーとに分離するようにしているので、廃スラリーの固形分濃度を低下して真空乾燥機に導くことができ、また、分離した粗粒固形分を砥粒の一部として分散液に分散させることによって再利用できる効果がある。
【0060】
請求項4記載の発明によれば、分散液貯留タンクに成分調整装置が備えられているので、回収した分散液の成分を容易に調整できる効果がある。
【0061】
請求項5記載の発明によれば、真空乾燥機で分離した蒸発ベーパーからミストを除去できるミストセパレータを備えているので、蒸発ベーパー中の固形分を分離できる効果がある。
【0062】
請求項6記載の発明によれば、凝縮器が複数段備えられていることにより蒸発ベーパーをより完全に液化できる効果がある。
【0063】
請求項8記載の発明によれば、遠心分離機が複数段備えられていることにより真空乾燥機に導く廃スラリー中の固形分濃度を更に低下できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤソーのスラリー管理装置の一形態例の全体構成を表わす立面図である。
【図2】図1における分散液回収装置の系統図である。
【符号の説明】
1  ワイヤソー
3  スラリー
5  分散液
5a        蒸発ベーパー
6  砥粒
8  廃スラリー
12  分散液回収装置
13  第1の遠心分離機(遠心分離機)
14  粗粒固形分
18  第2の遠心分離機(遠心分離機)
19  固形分
25  分散液貯留タンク
26  成分調整装置
28  真空乾燥機
36  加熱流体供給装置
37  加熱流体
41  ミストセパレータ
43  第1の凝縮器(凝縮器)
44  第2の凝縮器(凝縮器)
45  真空吸引装置

Claims (8)

  1. 分散液に砥粒を分散させたスラリーをワイヤソーに供給して切削時に生じた廃スラリーを、分散液の蒸発温度以上に加熱して真空乾燥することにより固形分と蒸発ベーパーとに分離し、分離した蒸発ベーパーを凝縮することにより分散液を回収し、回収した分散液に砥粒を分散させて再びワイヤソーに供給することを特徴とするワイヤソーのスラリー管理方法。
  2. 前記廃スラリーから遠心分離により粗粒固形分を除去した後に前記真空乾燥により固形分と蒸発ベーパーとに分離することを特徴とする請求項1記載のワイヤソーのスラリー管理方法。
  3. 分散液に砥粒を分散したスラリーを導入して切削を行うワイヤソーと、該ワイヤソーから発生する廃スラリーを導入して分散液の蒸発温度以上に加熱しつつ真空乾燥して固形分と蒸発ベーパーとに分離する真空乾燥機と、一側が前記真空乾燥機に連通し他側が真空吸引装置に連通して前記真空乾燥機からの蒸発ベーパーを液化する凝縮器と、該凝縮器にて液化した分散液を貯留する分散液貯留タンクとを備えたことを特徴とするワイヤソーのスラリー管理装置。
  4. 前記分散液貯留タンクに成分調整装置が備えられていることを特徴とする請求項3記載のワイヤソーのスラリー管理装置。
  5. 前記真空乾燥機で分離した蒸発ベーパーから固形分を除去するためのミストセパレータを備えていることを特徴とする請求項3記載のワイヤソーのスラリー管理装置。
  6. 前記凝縮器が複数段備えられていることを特徴とする請求項3記載のワイヤソーのスラリー管理装置。
  7. 前記ワイヤソーの切削時に生じた廃スラリーを遠心分離して粗粒固形分と廃スラリーとに分離し、粗粒固形分を前記回収した分散液と共にワイヤソーに導き、廃スラリーを前記真空乾燥機に導くようにした遠心分離機を備えていることを特徴とする請求項3記載のワイヤソーのスラリー管理装置。
  8. 前記遠心分離機が複数段備えられていることを特徴とする請求項7記載のワイヤソーのスラリー管理装置。
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