JP2004082200A - 圧延ロールのスラスト軸受機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】上下のロール径を従来と同一に保つ圧延機でスーパーメタルなどの低温で大歪圧延を必要とする新材料を圧延する際、形状制御に伴って発生し、増大する圧延力に比例して増大するロール軸方向のスラスト力に耐え得るスラスト軸受機構を提供する。
【解決手段】上下1対のロールに、一方向にのみ有効で且つテーパーころの軸芯とロールの軸芯がなす角度αが異なる2個のスラスト軸受を1対で装着した軸箱をロールを挟んで左右に配置し、圧延板材と上下ロール間に形状制御に伴って生じるスラスト力を前記の角度αが大きい方のスラスト軸受を介して一旦圧延機両側のハウジングで受け、両ハウジングを連結するタイバーで相殺する。
【選択図】 図3
【解決手段】上下1対のロールに、一方向にのみ有効で且つテーパーころの軸芯とロールの軸芯がなす角度αが異なる2個のスラスト軸受を1対で装着した軸箱をロールを挟んで左右に配置し、圧延板材と上下ロール間に形状制御に伴って生じるスラスト力を前記の角度αが大きい方のスラスト軸受を介して一旦圧延機両側のハウジングで受け、両ハウジングを連結するタイバーで相殺する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金属の板材を圧延する圧延機及び圧延板材の形状制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧延板材の形状制御方法に関しては、(1)圧延機を6段式にし、中間ロールの胴部端を圧延板材の幅に応じて変化させる形式(一般にはHCミルと呼ばれている)、(2)上下のロール表面にひょうたん型もしくはS字型の輪郭を相対して設け、両輪郭が成す空間をロールを軸方向にシフトさせて変化させる形式(同CVCミル)、(3)作業ロールと支持ロールを1対にして、上下でX型にクロス(交叉)させる形式(同PCミル)等が公知である。しかしながら、これらの形式では近年増大してきたロール径を従来の大きさに保ちながら、より大きな圧延力・圧延トルクに耐え、且つ、圧延力増大に比例して増大する形状制御に伴うロールの軸方向スラスト力にも耐えうる圧延機を必要とする技術的要求(例えば平成13年12月18〜19日に開催された財団法人金属系材料研究開発センター及び次世代金属・複合材料研究開発協会主催の第4回スーパーメタルシンポジウムで発表された低温で大歪圧延を必要とする新材料”スーパーメタル”)に対応し得ない共通の欠点があった。
【0003】
図1に示す如く、従来の圧延機では、上ロールセット100は上ロール101、駆動側軸箱102,反駆動側軸箱103、ラジアル軸受104、スラスト軸受106、半割れリング109、スクリュー110、ナット111、スペーサー112より構成されている。駆動側軸箱102はラジアル軸受104を介して、また反駆動側軸箱103はラジアル軸受104とスラスト軸受106を介してそれぞれロール101に装着されている。上ロール101と圧延板材2間に生じる形状制御に伴うスラスト力(矢印11で示す)は上ロールの反駆動側軸端の溝108にはまりこむ反割れリング109、スクリュー110、ナット111、スペーサー112、スラスト軸受106を通って反駆動側軸箱103に伝達され、最終的には図1に図示しない圧延機の反駆動側ハウジングに伝達される。
【0004】
一方、下ロールセット200は下ロール201、駆動側軸箱202,反駆動側軸箱203、ラジアル軸受204、スラスト軸受206、半割れリング209、スクリュー210、ナット211、スペーサー212より構成されている。駆動側軸箱202はラジアル軸受204を介して、また反駆動側軸箱203はラジアル軸受204とスラスト軸受206を介してそれぞれロール201に装着されている。下ロール201と圧延板材2間に生じる形状制御に伴うスラスト力(矢印12で示す)は矢印11で示す上ロールのスラスト力の反作用力であり、下ロール肩部213からスラスト軸受206を通って反駆動側軸箱203に伝達され、最終的には図1に図示しない圧延機の反駆動側ハウジングに伝達され、ハウジング内で矢印11のスラスト力と相殺される。
【0005】
従って、スラスト軸受106と206は同じ寸法形状ではあるが、軸受としては双方向のスラスト力を受けることになり、軸受形式としては主として複列円すいコロ軸受が用いられている。しかしこの形式の軸受では上記した技術的要求により増大するスラスト力に対応すべく軸受外径dBを大きくしようにも、上下に隣接する上下ロール101,201の外径Dの制限を受けて不可能である。従って、同じ寸法で基本定格荷重を大きくするには複列円すいコロ軸受のコロの軸芯がロール軸芯と成す角度αを大きくしなければならないが、急勾配型の複列円すいコロ軸受を使用してもα=30°程度であって、飛躍的な基本定格荷重の増加には繋がらない。
【0006】
α≒90°で双方向用スラスト軸受として複式スラスト円すいコロ軸受があるが、軸受メーカーのカタログ記載のものは、寸法が複列円すいコロ軸受と同程度だと基本定格荷重はむしろ小さくなり、圧延機のロール用としては使えない。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】
図1の上下ロール101,102の径Dが例えば750mmの場合、スラスト軸受106,206が耐え得るスラスト力は1,000kN程度であり、一方前述したスーパーメタルを形状制御しながら圧延する際に発生するスラスト力は3,000kN以上である。従って以上考察したように、上下のロール径Dを変えずにより大きなスラスト力に耐え得るロールのスラスト軸受機構を得るには、軸受のコロの軸芯がロール軸芯と成す角度αが90°もしくは90°に近く従って基本定格荷重が複列円すいコロ軸受より飛躍的に大きい単列のスラスト円すいコロ軸受を使わざるを得なくなるが、この形式の軸受は元来一方向からのスラスト力を軸承するもので、図1に示す双方向のスラスト力には適していない。このことは増大するスラスト力を軸承しなければならないという問題をスラスト軸受と軸箱のみで解決することが困難で、圧延機の駆動装置の構造改革が必要であることを意味し、如何なる構造改革をするかが課題であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述せる実情に鑑みてなしたもので、(1)上下1対のロールに一方向にのみ有効で且つテーパーころの軸芯とロールの軸芯がなす角度αが異なる2個のスラスト軸受を1対で装着した軸箱をロールを挟んで左右に配置し、圧延板材と上下ロール間に形状制御に伴って生ずるスラスト力を前記の角度αが大きい方のスラスト軸受を介して一旦圧延機両側のハウジングで受け、両ハウジングを連結するタイバーで相殺すること、また(2)スラスト力を受けながら形状制御のためのロールの軸方向位置制御を行うため、位置制御機能付きシフトシリンダーを備えた上下のロールシフト装置をそれぞれ両ハウジングに独立して設けることを手段としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0010】
図2において圧延機1は次の構成部品で構成されている。
(1)左右2個のハウジング3,4
(2)図示しない上ロール駆動装置からの圧延トルクを伝達する軸端部120を有する上ロール101を駆動側軸端で軸承する駆動側軸箱102,反駆動側軸端で軸承する反駆動側軸箱103より成る上ロールセット100
(3)図示しない下ロール駆動装置からの圧延トルクを伝達する軸端部220を有する下ロール201を駆動側軸端で軸承する駆動側軸箱202,反駆動側軸端で軸承する反駆動側軸箱203より成る下ロールセット200
(4)上ロール101を支える上支持ロール301を駆動側軸端で軸承する駆動側軸箱302,反駆動側軸端で軸承する反駆動側軸箱303より成る上支持ロールセット300
(5)下ロール201を支える下支持ロール401を駆動側軸端で軸承する駆動側軸箱402,反駆動側軸端で軸承する反駆動側軸箱403より成る下支持ロールセット400
(6)ハウジング3,4にそれぞれ取り付けられた圧下ナット5,5’と螺合する左右の圧下スクリュー6,6’を上下動させる駆動装置7,7’
(7)上支持ロールセット300を持ち上げ、圧下スクリュー6,6’に接触させるバランスシリンダー装置8。
なお、上下の圧延トルク伝達用ロール軸端120,220は上下ロール101,201を挟んで左右に配置されている。
【0011】
圧延板材2と上下のロール101,201間で生ずる圧延力の内上方へ向かう力は上ロール101から上支持ロールセット300,圧下スクリュー6,6’を介して左右のハウジング3、4の上部に伝達される。また下方に向かう力は下ロール201から下支持ロールセット400を介して左右のハウジング3,4の下部に伝達され、ハウジング3,4内で相殺される。
【0012】
図3は本発明の圧延ロールのスラスト軸受機構を実施する形態の例で、図2の上下のロールセット100,200の詳細断面図である。圧延板材2は通常その厚さが板端より板中央の方が厚くなってビヤ樽型になる傾向があり、それを限りなく矩形に近づける技術が圧延板材の形状制御である。本発明ではその形状制御方式を特許「平4−11281号」で公知の方式に準拠し、上下のロール101,201の表面に2点鎖線で示すひょうたん型もしくはS字型の輪郭を相対して設け、両輪郭が成す空間をロールを軸方向にシフトさせて変化させる方式を採用する。
【0013】
この場合、板材2と上下ロール101,201間にはスラスト力が発生するが、その大きさは板材2の幅bが輪郭を形成する2個の半径Rの円の中心距離Cに等しい時最大になり、bがロール胴長Bに等し時またはb=0でゼロになる。実際にはB>b>0であるから、スラスト力はある大きさを持ち、その方向は矢印11,12で示す方向であって、上下ロール101,201は大きさが同じで方向が逆向きのスラスト力を受ける。
【0014】
上ロールセット100は図示しない上ロール駆動装置からの圧延トルクを伝達する軸端部120を有する上ロール101、駆動側軸箱102,反駆動側軸箱103、ラジアル軸受104、105、テーパーころの軸芯と該ロールの軸芯がなす角度αが大きいスラスト軸受106、同角度αが小さいスラスト軸受107、上ロールの反駆動側軸端の溝108にはまりこむ反割れリング109、スラスト軸受107の台座兼用のスクリュー110、ナット111、スペーサー112,113より構成されている。
【0015】
駆動側軸箱102はラジアル軸受104、105を介して、また反駆動側軸箱103はラジアル軸受104と台座兼用のスクリュー110に装着されたスラスト軸受107を介してそれぞれ上ロール101に装着されている。なお、図3のスラスト軸受107は複列テーパーころ軸受が図示されているが、これはラジアル軸受としての機能を併せ持たせるもので、スラスト軸受107のロール胴部側テーパーころ107’がスラスト軸受106と対になって1組の双方向スラスト軸受を構成している。また、スクリュー110とスラスト軸受106の軌道輪106’間にスペーサー113を設け、ナット111でスクリュー110をねじ込む際、スラスト軸受106のアキシャル隙間を確保する。
【0016】
上ロール101と圧延板材2間に生じる形状制御に伴うスラスト力(矢印11で示す)は上ロールの肩部114からスペーサー112、スラスト軸受106を通って反駆動側軸箱103に伝達され、最終的には図2に示す圧延機1の一方の側のハウジング3に伝達される。
【0017】
一方、下ロールセット200は図示しない下ロール駆動装置からの圧延トルクを伝達する軸端部220を有する下ロール201、駆動側軸箱202,反駆動側軸箱203、ラジアル軸受204、205、テーパーころの軸芯と該ロールの軸芯がなす角度αが大きいスラスト軸受206、同角度αが小さいスラスト軸受207、下ロールの反駆動側軸端の溝208にはまりこむ反割れリング209、スラスト軸受207の台座兼用のスクリュー210、ナット211、スペーサー212,213より構成されている。
【0018】
駆動側軸箱202はラジアル軸受204、205を介して、また反駆動側軸箱203はラジアル軸受204と台座兼用のスクリュー110に装着されたスラスト軸受207を介してそれぞれ下ロール201に装着されている。なお、上ロールと同様にスラスト軸受207は複列テーパーころ軸受が図示されているが、これはラジアル軸受としての機能を併せ持たせるもので、スラスト軸受207のロール胴部側テーパーころ207’がスラスト軸受206と対になって1組の双方向スラスト軸受を構成している。
【0019】
下ロール201と圧延板材2間に生じる形状制御に伴うスラスト力(矢印12で示す)は下ロールの肩部214からスペーサー212、スラスト軸受206を通って反駆動側軸箱203に伝達されるが、下ロールの反駆動側軸箱203は上ロールの反駆動側軸箱103とロールを挟んで左右に配置されているので、矢印12で示すスラスト力は最終的には図2に示す圧延機1の他の側のハウジング4に伝達される。
【0020】
圧延機は条件により圧延板材2の形状制御をしない場合があり、図3の上下のロール101,201の表面に2点鎖線で示すひょうたん型もしくはS字型の輪郭を設けず、平坦な胴部のロールで板材を圧延することがある。この場合、理論的にはスラスト力は発生しないが、上下ロールの僅かな平行度の狂いや板材が最初から持つ上下面の平行度の違いなどによりスラスト力が発生し、その方向はランダムに変わる。もしこのスラスト力が形状制御に伴うスラスト力と同一方向なら上下ロールの軸箱内のスラスト軸受106または206で、逆方向ならスラスト軸受107,207のロール胴部側テーパーころ107’、207’で軸承する。
【0021】
次に、上下の反駆動側軸箱103,203から圧延機1の両側のハウジング3,4にスラスト力を伝達するロールシフト装置を説明する。
【0022】
図4において、ロールシフト装置500はピボット軸501、レバー502、キーパープレート503、ボルト・ナット504、開閉シリンダー505,ライナー506,507より構成されている。キーパープレート503はボルト・ナット504でレバー502に摺動可能なスキマを保持して取り付けられている。
【0023】
キーパープレート503の先端には半径R1の円筒内面があり、同じ半径R1の円筒外面を持ったライナー506が円筒面の中心点Pを回転中心にして揺動可能なように取り付いている。また、レバー502の先端には上記の中心点Pを共通点とする半径R2の円筒内面があり、同じ半径R2の円筒外面を持ったライナー507が円筒面の中心点Pを回転中心にして揺動可能なように取り付いている。
【0024】
ライナー506,507は上ロール反駆動側軸箱103から一体的に突き出したL字型突起103’を挟み込んでいて、前記したロール101から軸箱103に伝達される形状制御時のスラスト力(矢印11で示す)をライナー506で、または形状制御をしない時にランダムに発生し矢印11とは逆方向のスラスト力をライナー507で支える。
【0025】
ハウジング3に一体的に設けられた突起31にはロールシフト装置500のピボット軸501が取り付けられ、ロールシフト装置500はピボット軸を回転中心として揺動する。またハウジング3に取り付けられた台21のピン22を回転中心として揺動する位置制御機能を持ったシフトシリンダー23の先端にはピン24があり、ロールシフト装置500とピン結合されている。
【0026】
かくして、図3の矢印11で示す形状制御時に圧延板材2と上ロール101間に生じるスラスト力または非形状制御時にランダムに生じる矢印11と逆方向のスラスト力はスラスト軸受106または107を介して反駆動側軸箱103に伝達され、L字型突起103’、ライナー506,507、上ロールシフト装置500、シフトシリンダー23を介してハウジング3に伝達され且つ支えられる。
【0027】
形状制御する際の上ロールセットの軸方向位置制御は位置制御機能を持ったシフトシリンダー23を位置制御することにより行われる。なお、ロールシフト装置500は上ロールセット100に対し2組で1対の装置を構成している。
【0028】
下ロールセット200のロールシフト装置は上ロールセットと同じ方式で、外見上大きく異なる点は、図5を参照して、下ロール用ロールシフト装置500が上ロール用とは逆のハウジング4に取り付けられていること及びハウジング3,4を連結するタイバー10が下ロールセット200近辺にあることである。その他の構成部品は上ロールセット用と同じで、主なる構成部品番号を挙げれば、上ロールセット100、上ロール101,反駆動側軸箱103,L字型突起103’はそれぞれ200、201,203,203’で示した。またハウジング3の突起31はハウジング4の突起41で示した。
【0029】
図5に示すように、圧延機1の両側のハウジング3,4はタイバー10で連結されており、形状制御により発生したスラスト力は、上下のスラスト軸受106,107,206,207、反駆動側軸箱103,203のL字型突起103’、203’、ロールシフト装置500、両側のハウジング3,4を介してタイバー10に伝達され、最終的にはタイバー10内で引張力となって相殺される。また、図3の上下ロール間中心距離Lをモーメントアームとするスラスト力による偶力はハウジング3,4の剛性で相殺する。
【0030】
図3における上下のロール101,201の表面に2点鎖線で示すひょうたん型もしくはS字型の輪郭を相対して設けることによって生じるスラスト力は、図3のモーメントアームをLとする反時計方向の偶力を生じ、タイバー10に引張力を生じるが、ひょうたん型もしくはS字型の輪郭を図3と勝手反対に設ければ偶力は時計方向になり、タイバー内に生じる力は圧縮力になる。
【0031】
なお、本発明の圧延ロールのスラスト軸受機構は上述した実施の形態にのみ限定されるものではなく、例えばタイバー内に圧縮力を生ぜしめる機構にするなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の圧延機の圧延ロールのスラスト軸受機構によれば、下記の如き種々な優れた効果を奏し得る。
【0033】
上下1対のロールに一方向にのみ有効で且つテーパーころの軸芯とロールの軸芯がなす角度αが異なる2個のスラスト軸受を1対で装着した軸箱をロールを挟んで左右に配置し、圧延板材と上下ロール間に形状制御に伴って生じるスラスト力を前記の角度αが大きい方のスラスト軸受を介して一旦圧延機両側のハウジングで受け、両ハウジングを連結するタイバーで相殺すること、また、スラスト力を受けながら形状制御のためのロールの軸方向位置制御を行うための位置制御機能付きシフトシリンダーを備えた上下のロールシフト装置をそれぞれ両ハウジングに独立して設けることにより、ロール径を同一に保ちながら大きなスラスト力に耐え得る圧延ロールのスラスト軸受機構が製作可能になった。この結果、スーパーメタルなどの低温で大歪圧延を必要とする新材料の形状制御が可能になり、その経済的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の圧延機のロールのスラスト機構を示す断面図である。
【図2】本発明のロールのスラスト軸受機構を備える圧延機を実施する形態の例を示す側面図である。
【図3】図2の主要部の拡大図で、本発明のロールのスラスト軸受機構を実施する形態の例を示す断面図である。
【図4】図2のI−I方向矢視図である。
【図5】図2のII−II方向矢視図である。
【符号の説明】
1 圧延機
2 圧延板材
3 ハウジング
4 ハウジング
10 タイバー
23 位置制御機能付きシフトシリンダー
31 突起
41 突起
100 上ロールセット
106 スラスト軸受
200 下ロールセット
206 スラスト軸受
500 ロールシフト装置
【発明の属する技術分野】
本発明は金属の板材を圧延する圧延機及び圧延板材の形状制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧延板材の形状制御方法に関しては、(1)圧延機を6段式にし、中間ロールの胴部端を圧延板材の幅に応じて変化させる形式(一般にはHCミルと呼ばれている)、(2)上下のロール表面にひょうたん型もしくはS字型の輪郭を相対して設け、両輪郭が成す空間をロールを軸方向にシフトさせて変化させる形式(同CVCミル)、(3)作業ロールと支持ロールを1対にして、上下でX型にクロス(交叉)させる形式(同PCミル)等が公知である。しかしながら、これらの形式では近年増大してきたロール径を従来の大きさに保ちながら、より大きな圧延力・圧延トルクに耐え、且つ、圧延力増大に比例して増大する形状制御に伴うロールの軸方向スラスト力にも耐えうる圧延機を必要とする技術的要求(例えば平成13年12月18〜19日に開催された財団法人金属系材料研究開発センター及び次世代金属・複合材料研究開発協会主催の第4回スーパーメタルシンポジウムで発表された低温で大歪圧延を必要とする新材料”スーパーメタル”)に対応し得ない共通の欠点があった。
【0003】
図1に示す如く、従来の圧延機では、上ロールセット100は上ロール101、駆動側軸箱102,反駆動側軸箱103、ラジアル軸受104、スラスト軸受106、半割れリング109、スクリュー110、ナット111、スペーサー112より構成されている。駆動側軸箱102はラジアル軸受104を介して、また反駆動側軸箱103はラジアル軸受104とスラスト軸受106を介してそれぞれロール101に装着されている。上ロール101と圧延板材2間に生じる形状制御に伴うスラスト力(矢印11で示す)は上ロールの反駆動側軸端の溝108にはまりこむ反割れリング109、スクリュー110、ナット111、スペーサー112、スラスト軸受106を通って反駆動側軸箱103に伝達され、最終的には図1に図示しない圧延機の反駆動側ハウジングに伝達される。
【0004】
一方、下ロールセット200は下ロール201、駆動側軸箱202,反駆動側軸箱203、ラジアル軸受204、スラスト軸受206、半割れリング209、スクリュー210、ナット211、スペーサー212より構成されている。駆動側軸箱202はラジアル軸受204を介して、また反駆動側軸箱203はラジアル軸受204とスラスト軸受206を介してそれぞれロール201に装着されている。下ロール201と圧延板材2間に生じる形状制御に伴うスラスト力(矢印12で示す)は矢印11で示す上ロールのスラスト力の反作用力であり、下ロール肩部213からスラスト軸受206を通って反駆動側軸箱203に伝達され、最終的には図1に図示しない圧延機の反駆動側ハウジングに伝達され、ハウジング内で矢印11のスラスト力と相殺される。
【0005】
従って、スラスト軸受106と206は同じ寸法形状ではあるが、軸受としては双方向のスラスト力を受けることになり、軸受形式としては主として複列円すいコロ軸受が用いられている。しかしこの形式の軸受では上記した技術的要求により増大するスラスト力に対応すべく軸受外径dBを大きくしようにも、上下に隣接する上下ロール101,201の外径Dの制限を受けて不可能である。従って、同じ寸法で基本定格荷重を大きくするには複列円すいコロ軸受のコロの軸芯がロール軸芯と成す角度αを大きくしなければならないが、急勾配型の複列円すいコロ軸受を使用してもα=30°程度であって、飛躍的な基本定格荷重の増加には繋がらない。
【0006】
α≒90°で双方向用スラスト軸受として複式スラスト円すいコロ軸受があるが、軸受メーカーのカタログ記載のものは、寸法が複列円すいコロ軸受と同程度だと基本定格荷重はむしろ小さくなり、圧延機のロール用としては使えない。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】
図1の上下ロール101,102の径Dが例えば750mmの場合、スラスト軸受106,206が耐え得るスラスト力は1,000kN程度であり、一方前述したスーパーメタルを形状制御しながら圧延する際に発生するスラスト力は3,000kN以上である。従って以上考察したように、上下のロール径Dを変えずにより大きなスラスト力に耐え得るロールのスラスト軸受機構を得るには、軸受のコロの軸芯がロール軸芯と成す角度αが90°もしくは90°に近く従って基本定格荷重が複列円すいコロ軸受より飛躍的に大きい単列のスラスト円すいコロ軸受を使わざるを得なくなるが、この形式の軸受は元来一方向からのスラスト力を軸承するもので、図1に示す双方向のスラスト力には適していない。このことは増大するスラスト力を軸承しなければならないという問題をスラスト軸受と軸箱のみで解決することが困難で、圧延機の駆動装置の構造改革が必要であることを意味し、如何なる構造改革をするかが課題であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述せる実情に鑑みてなしたもので、(1)上下1対のロールに一方向にのみ有効で且つテーパーころの軸芯とロールの軸芯がなす角度αが異なる2個のスラスト軸受を1対で装着した軸箱をロールを挟んで左右に配置し、圧延板材と上下ロール間に形状制御に伴って生ずるスラスト力を前記の角度αが大きい方のスラスト軸受を介して一旦圧延機両側のハウジングで受け、両ハウジングを連結するタイバーで相殺すること、また(2)スラスト力を受けながら形状制御のためのロールの軸方向位置制御を行うため、位置制御機能付きシフトシリンダーを備えた上下のロールシフト装置をそれぞれ両ハウジングに独立して設けることを手段としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0010】
図2において圧延機1は次の構成部品で構成されている。
(1)左右2個のハウジング3,4
(2)図示しない上ロール駆動装置からの圧延トルクを伝達する軸端部120を有する上ロール101を駆動側軸端で軸承する駆動側軸箱102,反駆動側軸端で軸承する反駆動側軸箱103より成る上ロールセット100
(3)図示しない下ロール駆動装置からの圧延トルクを伝達する軸端部220を有する下ロール201を駆動側軸端で軸承する駆動側軸箱202,反駆動側軸端で軸承する反駆動側軸箱203より成る下ロールセット200
(4)上ロール101を支える上支持ロール301を駆動側軸端で軸承する駆動側軸箱302,反駆動側軸端で軸承する反駆動側軸箱303より成る上支持ロールセット300
(5)下ロール201を支える下支持ロール401を駆動側軸端で軸承する駆動側軸箱402,反駆動側軸端で軸承する反駆動側軸箱403より成る下支持ロールセット400
(6)ハウジング3,4にそれぞれ取り付けられた圧下ナット5,5’と螺合する左右の圧下スクリュー6,6’を上下動させる駆動装置7,7’
(7)上支持ロールセット300を持ち上げ、圧下スクリュー6,6’に接触させるバランスシリンダー装置8。
なお、上下の圧延トルク伝達用ロール軸端120,220は上下ロール101,201を挟んで左右に配置されている。
【0011】
圧延板材2と上下のロール101,201間で生ずる圧延力の内上方へ向かう力は上ロール101から上支持ロールセット300,圧下スクリュー6,6’を介して左右のハウジング3、4の上部に伝達される。また下方に向かう力は下ロール201から下支持ロールセット400を介して左右のハウジング3,4の下部に伝達され、ハウジング3,4内で相殺される。
【0012】
図3は本発明の圧延ロールのスラスト軸受機構を実施する形態の例で、図2の上下のロールセット100,200の詳細断面図である。圧延板材2は通常その厚さが板端より板中央の方が厚くなってビヤ樽型になる傾向があり、それを限りなく矩形に近づける技術が圧延板材の形状制御である。本発明ではその形状制御方式を特許「平4−11281号」で公知の方式に準拠し、上下のロール101,201の表面に2点鎖線で示すひょうたん型もしくはS字型の輪郭を相対して設け、両輪郭が成す空間をロールを軸方向にシフトさせて変化させる方式を採用する。
【0013】
この場合、板材2と上下ロール101,201間にはスラスト力が発生するが、その大きさは板材2の幅bが輪郭を形成する2個の半径Rの円の中心距離Cに等しい時最大になり、bがロール胴長Bに等し時またはb=0でゼロになる。実際にはB>b>0であるから、スラスト力はある大きさを持ち、その方向は矢印11,12で示す方向であって、上下ロール101,201は大きさが同じで方向が逆向きのスラスト力を受ける。
【0014】
上ロールセット100は図示しない上ロール駆動装置からの圧延トルクを伝達する軸端部120を有する上ロール101、駆動側軸箱102,反駆動側軸箱103、ラジアル軸受104、105、テーパーころの軸芯と該ロールの軸芯がなす角度αが大きいスラスト軸受106、同角度αが小さいスラスト軸受107、上ロールの反駆動側軸端の溝108にはまりこむ反割れリング109、スラスト軸受107の台座兼用のスクリュー110、ナット111、スペーサー112,113より構成されている。
【0015】
駆動側軸箱102はラジアル軸受104、105を介して、また反駆動側軸箱103はラジアル軸受104と台座兼用のスクリュー110に装着されたスラスト軸受107を介してそれぞれ上ロール101に装着されている。なお、図3のスラスト軸受107は複列テーパーころ軸受が図示されているが、これはラジアル軸受としての機能を併せ持たせるもので、スラスト軸受107のロール胴部側テーパーころ107’がスラスト軸受106と対になって1組の双方向スラスト軸受を構成している。また、スクリュー110とスラスト軸受106の軌道輪106’間にスペーサー113を設け、ナット111でスクリュー110をねじ込む際、スラスト軸受106のアキシャル隙間を確保する。
【0016】
上ロール101と圧延板材2間に生じる形状制御に伴うスラスト力(矢印11で示す)は上ロールの肩部114からスペーサー112、スラスト軸受106を通って反駆動側軸箱103に伝達され、最終的には図2に示す圧延機1の一方の側のハウジング3に伝達される。
【0017】
一方、下ロールセット200は図示しない下ロール駆動装置からの圧延トルクを伝達する軸端部220を有する下ロール201、駆動側軸箱202,反駆動側軸箱203、ラジアル軸受204、205、テーパーころの軸芯と該ロールの軸芯がなす角度αが大きいスラスト軸受206、同角度αが小さいスラスト軸受207、下ロールの反駆動側軸端の溝208にはまりこむ反割れリング209、スラスト軸受207の台座兼用のスクリュー210、ナット211、スペーサー212,213より構成されている。
【0018】
駆動側軸箱202はラジアル軸受204、205を介して、また反駆動側軸箱203はラジアル軸受204と台座兼用のスクリュー110に装着されたスラスト軸受207を介してそれぞれ下ロール201に装着されている。なお、上ロールと同様にスラスト軸受207は複列テーパーころ軸受が図示されているが、これはラジアル軸受としての機能を併せ持たせるもので、スラスト軸受207のロール胴部側テーパーころ207’がスラスト軸受206と対になって1組の双方向スラスト軸受を構成している。
【0019】
下ロール201と圧延板材2間に生じる形状制御に伴うスラスト力(矢印12で示す)は下ロールの肩部214からスペーサー212、スラスト軸受206を通って反駆動側軸箱203に伝達されるが、下ロールの反駆動側軸箱203は上ロールの反駆動側軸箱103とロールを挟んで左右に配置されているので、矢印12で示すスラスト力は最終的には図2に示す圧延機1の他の側のハウジング4に伝達される。
【0020】
圧延機は条件により圧延板材2の形状制御をしない場合があり、図3の上下のロール101,201の表面に2点鎖線で示すひょうたん型もしくはS字型の輪郭を設けず、平坦な胴部のロールで板材を圧延することがある。この場合、理論的にはスラスト力は発生しないが、上下ロールの僅かな平行度の狂いや板材が最初から持つ上下面の平行度の違いなどによりスラスト力が発生し、その方向はランダムに変わる。もしこのスラスト力が形状制御に伴うスラスト力と同一方向なら上下ロールの軸箱内のスラスト軸受106または206で、逆方向ならスラスト軸受107,207のロール胴部側テーパーころ107’、207’で軸承する。
【0021】
次に、上下の反駆動側軸箱103,203から圧延機1の両側のハウジング3,4にスラスト力を伝達するロールシフト装置を説明する。
【0022】
図4において、ロールシフト装置500はピボット軸501、レバー502、キーパープレート503、ボルト・ナット504、開閉シリンダー505,ライナー506,507より構成されている。キーパープレート503はボルト・ナット504でレバー502に摺動可能なスキマを保持して取り付けられている。
【0023】
キーパープレート503の先端には半径R1の円筒内面があり、同じ半径R1の円筒外面を持ったライナー506が円筒面の中心点Pを回転中心にして揺動可能なように取り付いている。また、レバー502の先端には上記の中心点Pを共通点とする半径R2の円筒内面があり、同じ半径R2の円筒外面を持ったライナー507が円筒面の中心点Pを回転中心にして揺動可能なように取り付いている。
【0024】
ライナー506,507は上ロール反駆動側軸箱103から一体的に突き出したL字型突起103’を挟み込んでいて、前記したロール101から軸箱103に伝達される形状制御時のスラスト力(矢印11で示す)をライナー506で、または形状制御をしない時にランダムに発生し矢印11とは逆方向のスラスト力をライナー507で支える。
【0025】
ハウジング3に一体的に設けられた突起31にはロールシフト装置500のピボット軸501が取り付けられ、ロールシフト装置500はピボット軸を回転中心として揺動する。またハウジング3に取り付けられた台21のピン22を回転中心として揺動する位置制御機能を持ったシフトシリンダー23の先端にはピン24があり、ロールシフト装置500とピン結合されている。
【0026】
かくして、図3の矢印11で示す形状制御時に圧延板材2と上ロール101間に生じるスラスト力または非形状制御時にランダムに生じる矢印11と逆方向のスラスト力はスラスト軸受106または107を介して反駆動側軸箱103に伝達され、L字型突起103’、ライナー506,507、上ロールシフト装置500、シフトシリンダー23を介してハウジング3に伝達され且つ支えられる。
【0027】
形状制御する際の上ロールセットの軸方向位置制御は位置制御機能を持ったシフトシリンダー23を位置制御することにより行われる。なお、ロールシフト装置500は上ロールセット100に対し2組で1対の装置を構成している。
【0028】
下ロールセット200のロールシフト装置は上ロールセットと同じ方式で、外見上大きく異なる点は、図5を参照して、下ロール用ロールシフト装置500が上ロール用とは逆のハウジング4に取り付けられていること及びハウジング3,4を連結するタイバー10が下ロールセット200近辺にあることである。その他の構成部品は上ロールセット用と同じで、主なる構成部品番号を挙げれば、上ロールセット100、上ロール101,反駆動側軸箱103,L字型突起103’はそれぞれ200、201,203,203’で示した。またハウジング3の突起31はハウジング4の突起41で示した。
【0029】
図5に示すように、圧延機1の両側のハウジング3,4はタイバー10で連結されており、形状制御により発生したスラスト力は、上下のスラスト軸受106,107,206,207、反駆動側軸箱103,203のL字型突起103’、203’、ロールシフト装置500、両側のハウジング3,4を介してタイバー10に伝達され、最終的にはタイバー10内で引張力となって相殺される。また、図3の上下ロール間中心距離Lをモーメントアームとするスラスト力による偶力はハウジング3,4の剛性で相殺する。
【0030】
図3における上下のロール101,201の表面に2点鎖線で示すひょうたん型もしくはS字型の輪郭を相対して設けることによって生じるスラスト力は、図3のモーメントアームをLとする反時計方向の偶力を生じ、タイバー10に引張力を生じるが、ひょうたん型もしくはS字型の輪郭を図3と勝手反対に設ければ偶力は時計方向になり、タイバー内に生じる力は圧縮力になる。
【0031】
なお、本発明の圧延ロールのスラスト軸受機構は上述した実施の形態にのみ限定されるものではなく、例えばタイバー内に圧縮力を生ぜしめる機構にするなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の圧延機の圧延ロールのスラスト軸受機構によれば、下記の如き種々な優れた効果を奏し得る。
【0033】
上下1対のロールに一方向にのみ有効で且つテーパーころの軸芯とロールの軸芯がなす角度αが異なる2個のスラスト軸受を1対で装着した軸箱をロールを挟んで左右に配置し、圧延板材と上下ロール間に形状制御に伴って生じるスラスト力を前記の角度αが大きい方のスラスト軸受を介して一旦圧延機両側のハウジングで受け、両ハウジングを連結するタイバーで相殺すること、また、スラスト力を受けながら形状制御のためのロールの軸方向位置制御を行うための位置制御機能付きシフトシリンダーを備えた上下のロールシフト装置をそれぞれ両ハウジングに独立して設けることにより、ロール径を同一に保ちながら大きなスラスト力に耐え得る圧延ロールのスラスト軸受機構が製作可能になった。この結果、スーパーメタルなどの低温で大歪圧延を必要とする新材料の形状制御が可能になり、その経済的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の圧延機のロールのスラスト機構を示す断面図である。
【図2】本発明のロールのスラスト軸受機構を備える圧延機を実施する形態の例を示す側面図である。
【図3】図2の主要部の拡大図で、本発明のロールのスラスト軸受機構を実施する形態の例を示す断面図である。
【図4】図2のI−I方向矢視図である。
【図5】図2のII−II方向矢視図である。
【符号の説明】
1 圧延機
2 圧延板材
3 ハウジング
4 ハウジング
10 タイバー
23 位置制御機能付きシフトシリンダー
31 突起
41 突起
100 上ロールセット
106 スラスト軸受
200 下ロールセット
206 スラスト軸受
500 ロールシフト装置
Claims (1)
- 上下1対のロールのそれぞれの反駆動側軸端に、一方向にのみ有効で且つテーパーころの軸芯と該ロールの軸芯がなす角度が異なる2個のスラスト軸受を1対で装着した軸箱を設け、該上下1対の軸箱を該上下のロールを挟んで左右に配置し、圧延板材を形状制御する際該上下のロールと該圧延板材間に生じる左右逆方向のスラスト力を前記1対のスラスト軸受の内テーパーころの軸芯と該ロールの軸芯がなす角度が大きい方のスラスト軸受で軸承し、該軸箱から圧延機の左右2個のハウジングにそれぞれ伝達し、該ハウジングを連結するタイバーで相殺することを特徴とする圧延ロールのスラスト軸受機構。
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