JP2004082049A - メタン発酵処理システム及び方法 - Google Patents

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下平 和佳子
Manabu Yamamoto
山本 学
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Mitsuhiro Hamashima
浜嶋 光洋
Ryohei Mimura
三村 良平
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Abstract

【課題】有機性廃棄物のメタン発酵処理システムにおいて、メタン発酵に適した許容pH範囲で発酵させるようにするとともに、可溶化残さやメタン発酵汚泥の発生量を低減させること。
【解決手段】有機性廃棄物を可溶化する第1の可溶化槽3と、第1の可溶化槽で生成した第1の可溶化物を第1の可溶化液と第1の可溶化残さに分離する第1の脱水機5と、第1の可溶化残さにアルカリを添加して可溶化する第2の可溶化槽22と、第2の可溶化槽で生成した第2の可溶化物を第2の可溶化液と第2の可溶化残さに分離する第2の脱水機27と、第1の可溶化液と第2の可溶化液を混合した可溶化液をメタン発酵させるメタン発酵槽10と、を有するメタン発酵処理システム。また、第1の可溶化液を貯蔵する第1の貯槽におけるpHを測定32してその結果に基づいて第2の可溶化液の流量31を制御する制御器33を設けること。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機性廃棄物の処理システムに関わり、特に、固形分の多い厨芥や草木などの廃棄物をメタン発酵するシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
メタン発酵は、下水・し尿処理の分野では、最終沈殿池汚泥及び余剰活性汚泥の処理に適用されてきた。近年、ごみ焼却炉からのダイオキシン類の排出、埋立地の不足、CO問題が大きな問題となり、これらの環境負荷を低減する方法の一つとして、メタン発酵技術の利用が活発化している。メタン発酵は、有機性廃棄物(厨芥、汚泥、バイオマス等)を発酵させてメタンガスを回収できる技術であり、そのまま燃焼してはエネルギー回収ができない高水分廃棄物からのエネルギー回収が可能である。
【0003】
メタン発酵は、大きく分けると加水分解菌、酢酸化菌による可溶化過程と、メタン生成菌によるメタン発酵過程の二段階の生化学反応から成っている。タンパク質、炭水化物、脂肪等の高分子有機化合物は、まず加水分解菌などによって低分子化されて高級脂肪酸、アミノ酸、糖類となる。次に、液化された有機物は発酵菌、酢酸化菌によってH、CO、有機酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸、ピルビン酸、ギ酸、乳酸、コハク酸等)に分解され、最後にメタン発酵過程でメタン生成菌によってメタンが生成する。
【0004】
このように、可溶化過程とメタン発酵過程では、活躍する微生物の種類が全く異なり、最適pHも可溶化過程は4〜5、メタン生成過程は7.5前後と異なることから、最近は可溶化槽とメタン発酵槽を分離して発酵効率を高める二相式と呼ばれる方法が採用される場合が多い。
【0005】
なお、可溶化とは、微生物の働きによる有機物の低分子化のみでなく、各種の物理化学的方法により、生物(厨芥類はそもそも動物あるいは植物である)の細胞等を破壊し、内容物(有機物)を液相に放出させ、低分子化することをも指している。
【0006】
図3に、従来技術による厨芥類のメタン発酵システムのフローを示す。分別収集された厨芥類1は破砕機2で破砕された後、可溶化槽3に投入され、主に厨芥中に存在する微生物の働きによって可溶化され、メタン発酵の原料となる有機酸及び、有機酸の前駆体となる高級脂肪酸、アミノ酸、糖類等の有機物が生成される。可溶化物はポンプ4により脱水機5へ送られ、ライン6で排出される可溶化液と可溶化残さに分離される。
【0007】
可溶化残さ7は主に、分解されにくいセルロース、リグニン等の繊維質そのもの、及びセルロースを主成分とした植物細胞壁というカプセルに囲まれているために分解されなかった有機物(細胞質)から成っている。この可溶化残さは、通常、コンポストに加工して肥料として利用されるか、または単純に焼却処理される場合が多い。
【0008】
一方、低分子の有機化合物を多量に含んだ可溶化液は、ライン6、貯槽8を経由してポンプ9によりメタン発酵槽10へ送られ、メタン生成菌の働きにより、有機酸からメタン約65%、CO約35%のガスが生成される。メタン発酵槽には、メタン生成菌以外にも可溶化作用を行う菌が各種共存しているため、有機酸以外の有機物も分解されて有機酸となり、最終的にメタン発酵の原料となる。生成ガスはライン11により抜き出され、ガスホルダ12に貯留された後、主に燃料として利用される。メタン発酵槽10の廃液は、ポンプ13により沈殿槽14に送られ、沈殿した汚泥15(主に菌体)と廃水16に分けられる。
【0009】
廃水16は好気活性汚泥法などにより処理された後放流され、汚泥15はライン17によって抜き出される。その一部はポンプ18によってメタン発酵槽10へ返送し、メタン発酵の種汚泥として利用される。残りの汚泥すなわち菌体は、可溶化残さ同様、コンポスト化あるいは焼却処理される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のメタン発酵システムには、以下のような解決すべき課題がある。即ち、可溶化槽において、微生物の働きによる可溶化が進行すると、有機酸が生成し、可溶化液のpHが3.5〜5程度にまで低下する。この有機酸はメタン発酵の原料となるが、そのpHが低いことから、メタン発酵槽への導入量が制限され、ごみ処理量を増やすのは困難である。これは、メタン発酵を行う菌の最適pHは一般に6.5〜7.8程度の範囲であり、この範囲をはずれると、ガスの生成量が激減するからである。メタン発酵槽のpH低下を避けながら、ごみ処理量を増やすためにはメタン発酵槽を大型化しなければならず、その分コストも高くなる。
【0011】
また、排出される可溶化残さやメタン発酵汚泥は、コンポスト化あるいは焼却処理されているが、現状ではコンポストの需要は実際には少なく、季節変動が大きく、流通ルートも確立していないため、大量に製造しても消費しきることができない。また、水分含有率が高いため、焼却処理するためには大量の燃料が必要となる。可燃ごみと共に焼却炉で燃やすこともあるが、熱回収などの面では不利である。また、廃棄物中に草木などが多量に含まれる場合は、残さ量がさらに増大する。これらのことから、可溶化残さ及びメタン発酵汚泥の発生量をできるだけ低減することが望まれている。
【0012】
これに対し、可溶化残さ及びまたは汚泥(菌体)自体は炭素を含む有機物であることから、低分子の有機物に分解することができれば、メタン発酵の原料として利用することができる。しかし、菌体は植物細胞同様、細胞壁を持っており、有機物(細胞質)を収めたカプセルの状態であるため、やはり分解されにくい。
【0013】
そこで、通常の可溶化が、廃棄物中に存在する不特定の微生物の働きや、攪拌など、比較的穏やかな条件で行われるのに対し、より強力に可溶化を進めるために、可溶化槽にアルカリを添加してpHを高め、繊維質を分解して低分子化し、細胞壁を破壊して細胞質を溶出させることにより、可溶化残さ量を低減することが可能である。
【0014】
しかし、投入した生ごみ全体のpHを分解効果のある12程度まで上げるためには、アルカリを大量に添加しなければならないため、コスト高となる。さらに、可溶化液のpHが高くなるため、pH変動に弱いメタン発酵槽への可溶化液供給量が制限され、ごみ処理量を増やすのは困難である。
【0015】
本発明の目的は、有機性廃棄物のメタン発酵処理システムにおいて、メタン発酵に適した許容pH範囲で発酵させるようにするとともに、可溶化残さやメタン発酵汚泥の発生量を低減させるシステムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
有機性廃棄物を可溶化する第1の可溶化槽と、
前記第1の可溶化槽で生成した第1の可溶化物を第1の可溶化液と第1の可溶化残さに分離する第1の脱水機と、
前記第1の可溶化残さにアルカリを添加して可溶化する第2の可溶化槽と、
前記第2の可溶化槽で生成した第2の可溶化物を第2の可溶化液と第2の可溶化残さに分離する第2の脱水機と、
前記第1の可溶化液と前記第2の可溶化液を混合した可溶化液をメタン発酵させるメタン発酵槽と、を有するメタン発酵処理システム。
【0017】
また、有機性廃棄物を可溶化する第1の可溶化槽と、
前記第1の可溶化槽で生成した第1の可溶化物を第1の可溶化液と第1の可溶化残さに分離する脱水機と、
前記第1の可溶化残さにアルカリを添加して可溶化する第2の可溶化槽と、
前記第2の可溶化槽で生成した第2の可溶化物が前記第1の可溶化物に対して逐次的に供給されて第2の可溶化液と第2の可溶化残さに分離する前記脱水機と、
前記脱水機からの前記第1の可溶化液と前記第2の可溶化液とを混合した可溶化液をメタン発酵させるメタン発酵槽と、を有するメタン発酵処理システム。
【0018】
また、前記メタン発酵処理システムにおいて、
前記第1の可溶化液を貯蔵する第1の貯槽と、
前記第2の可溶化液を貯蔵する第2の貯槽と、
前記第1の貯槽に第2の貯槽から第2の可溶化液を導入するポンプと、
前記第1の貯槽のpHを測定するpH計と、
前記pH計の出力に基づいて前記ポンプの流量を制御する制御器と、を有するメタン発酵処理システム。
【0019】
また、有機性廃棄物を第1の可溶化槽に投入して前記有機性廃棄物に含まれる易分解物を不特定の微生物及び/又は攪拌により可溶化して第1の可溶化物を生成させ、
前記第1の可溶化物を第1の可溶化残さと第1の可溶化液とに固液分離し、
前記第1の可溶化残さを第2の可溶化槽中でアルカリを添加して難分解物を可溶化して第2の可溶化物を生成させ、
前記第2の可溶化物を第2の可溶化残さと第2の可溶化液とに固液分離し、
前記第1の可溶化液と前記第2の可溶化液とをメタン発酵の許容pH範囲になるように液量調節しながら混合し、
前記混合した混合液をメタン発酵槽に導入してメタン発酵させるメタン発酵処理方法。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係るメタン発酵処理システムについて図面を参照しながら以下説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係るメタン発酵処理システムの構成を示す図であり、図2は本発明の第2の実施形態に係るメタン発酵処理システムの構成を示す図である。
【0021】
まず、本発明の第1の実施形態を図1を用いて説明すると、生ごみは1次可溶化槽3において、廃棄物中に含まれる不特定の微生物の働きと攪拌程度の比較的穏やかな条件により6〜7割が可溶化され、メタン発酵の原料となる有機酸や低分子有機物を生成する。処理後の1次可溶化物は、脱水機5によって1次可溶化液と1次可溶化残さに分けられる。
【0022】
有機酸等の低分子有機物を含むpH3.5〜5程度の1次可溶化液はライン6を通って1次貯槽8に溜められ、繊維質を中心とした可溶化残さ7はライン21により2次可溶化槽22に導入される。メタン発酵汚泥(メタン発酵菌の菌体)15もライン23により2次可溶化槽に22に投入される。2次可溶化槽には、ライン24により苛性ソーダ等のアルカリ剤をpH12程度になるよう添加し、攪拌を行う。アルカリ剤の働きにより、植物及び菌体の細胞壁が破壊されて低分子化すると同時に、細胞質が流出し、2次可溶化物が生成する。必要に応じてヒータ25により加熱することにより、可溶化をさらに促進することができる。
【0023】
2次可溶化物はポンプ26で脱水機27へ送られ、低分子有機物を含むpH11程度の2次可溶化液と少量の2次可溶化残さ28に分けられる。2次可溶化液はライン29を通って2次貯槽30に溜められ、難分解物である2次可溶化残さ28は焼却などにより処理される。2次貯槽30内に溜められた高pHの2次可溶化液は、ポンプ31によって1次貯槽8へと供給され、低pHの1次可溶化液と混合される。このとき、1次貯槽8内の混合可溶化液のpHをpH計32によって測定し、混合可溶化液のpHが6〜8となるように、制御器33によりポンプ31の送液量を調節する。
【0024】
pH調整された混合可溶化液は、ポンプ9によってメタン発酵槽10へと送られ、メタン発酵の原料となる。このときの混合可溶化液のpHは、メタン発酵の最適pH6.5〜7.8から例え多少はずれていても、メタン発酵槽には窒素化合物の分解生成物である重炭酸アンモニウムが存在し、これがpH緩衝能を持っているので問題ない。仮に、1次可溶化液の生成量及びpHと、2次可溶化液の生成量及びpHのバランスがとれず、1次可溶化液と2次可溶化液を混合するだけでは液のpHを所定の範囲に調整できない場合は、ライン34から弁35を介して酸を、ライン36から弁37を介してアルカリを適宜供給することにより、混合可溶化液のpHを調節する。
【0025】
このように、メタン発酵槽へ供給される可溶化液のpHを、あらかじめメタン発酵の許容範囲に調節しておくことにより、メタン発酵槽のpH変動を抑制できることから、可溶化液供給量を増やすことができ、すなわちごみ処理量を増やすことができる。また、1次可溶化槽で分解できなかった1次可溶化残さ7及び排出されたメタン発酵汚泥15を2次可溶化することにより、システム全体から排出される残さ量を減らし、その分、メタン生成量を増加させることができる。また、最初に投入されるごみ全量に対してアルカリ剤を添加する方法に比べて、投入ごみの3割程度の1次可溶化残さ7とメタン発酵汚泥15をアルカリ処理の対象とするため、アルカリ剤の使用量を低減することができる。
【0026】
次に、本発明の第2の実施形態に係るメタン発酵処理装置について図2を参照しながら説明する。第2の実施形態では1次可溶化槽と2次可溶化槽をバッチ運転する場合のメタン発酵処理装置であり、2次可溶化槽22からの可溶化物は、1次可溶化槽3からの可溶化物とともに、脱水機5に逐次的に供給される。
【0027】
更に、第2の実施形態では、脱水機5からの可溶化液ライン6をライン38とライン39に分岐してそれぞれに弁40、弁41を設置するとともに、脱水機5に1次可溶化槽3の可溶化物を投入した際は、弁40を開として弁41を閉とすることにより、1次可溶化液を1次貯槽8へ導入して溜め、2次可溶化槽の可溶化物を投入した際は、弁41を開として弁40を閉とすることにより、2次可溶化液を2次貯槽30へ導入して溜める。
【0028】
そして、pH計32によって1次貯槽8の液pHを測定し、pHが7前後となるように、制御器33によりポンプ31の送液量を調節する。pH調整された混合可溶化液は、ポンプ9によってメタン発酵槽10へと送られ、メタン発酵の原料となる。その他のメタン発酵処理装置は第1の実施形態と図示するように同様である。
【0029】
以上説明したように、本発明は、次のような構成を備え且つ機能乃至作用を奏することを特徴とするものである。
【0030】
最初に有機性廃棄物を投入する1次可溶化槽では、主に廃棄物中に含まれる不特定の微生物の働きや攪拌により易分解物を可溶化し、次に、固液分離して得られた繊維質を中心とした難分解性の1次可溶化残さ及びまたはメタン発酵槽から排出される汚泥を、アルカリを添加した2次可溶化槽に投入して処理し、更に、2次可溶化物を固液分離して得られた高pHの2次可溶化液と1次可溶化物を固液分離して得られた低pHの1次可溶化液とを混合することにより、その混合可溶化液のpHをメタン発酵の許容範囲に調整した後にメタン発酵槽に導入する。
【0031】
ここで、前記1次可溶化液と2次可溶化液を混合する槽において、混合可溶化液のpHを測定し、そのpHがメタン発酵の許容範囲となるように、1次可溶化液と2次可溶化液の混合量を変化させた。また、前記1次可溶化液と2次可溶化液を混合する槽に対して、酸及びアルカリの薬剤添加ラインを各々設置し、混合可溶化液に対し、アルカリまたは酸を添加することにより、pHを調整した。
【0032】
上述したような構成を採用することにより、可溶化残さとメタン発酵汚泥を可溶化し、メタン発酵の原料とすることができる。また、メタン発酵槽に導入される可溶化液のpHを調節することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、可溶化残さとメタン発酵汚泥の排出量を低減でき、コンポスト化、焼却するべき最終処理量を減らすことができる。また、2次可溶化液を原料として、メタン生成量を増大させることができる。
【0034】
更に、メタン発酵槽のpH変動を抑制できることから、大量の可溶化液をメタン発酵槽に導入することができ、小型のプラントでごみ処理量を増加させることができる。
【0035】
また、アルカリ剤添加の対象となる量が少ないため、2次可溶化槽は小型でよく、アルカリ剤の使用量も少なく、コストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るメタン発酵処理システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係るメタン発酵処理システムの構成を示す図である。
【図3】従来技術に関する二相式メタン発酵処理システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 生ごみ
2 破砕機
3 可溶化槽(1次可溶化槽)
4,9,13,18,26,31 ポンプ
5,27 脱水機
6 可溶化液ライン
7 可溶化残さ(1次可溶化残さ)
8 貯槽(1次貯槽)
10 メタン発酵槽
11 生成ガス
12 ガスホルダ
14 沈殿槽
15 メタン発酵汚泥
16 廃水
17 抜き出しライン
19 汚泥返送ライン
21 残さ搬送ライン
22 2次可溶化槽
23 汚泥搬送ライン
24,36 アルカリ供給ライン
25 ヒータ
28 2次可溶化残さ
29 可溶化液ライン
30 2次貯槽
32 pH計
33 制御器
34 酸供給ライン
35,37,40,41 弁
38 1次可溶化液ライン
39 2次可溶化液ライン

Claims (8)

  1. 有機性廃棄物を可溶化する第1の可溶化槽と、
    前記第1の可溶化槽で生成した第1の可溶化物を第1の可溶化液と第1の可溶化残さに分離する第1の脱水機と、
    前記第1の可溶化残さにアルカリを添加して可溶化する第2の可溶化槽と、
    前記第2の可溶化槽で生成した第2の可溶化物を第2の可溶化液と第2の可溶化残さに分離する第2の脱水機と、
    前記第1の可溶化液と前記第2の可溶化液を混合した可溶化液をメタン発酵させるメタン発酵槽と、を有する
    ことを特徴とするメタン発酵処理システム。
  2. 有機性廃棄物を可溶化する第1の可溶化槽と、
    前記第1の可溶化槽で生成した第1の可溶化物を第1の可溶化液と第1の可溶化残さに分離する脱水機と、
    前記第1の可溶化残さにアルカリを添加して可溶化する第2の可溶化槽と、
    前記第2の可溶化槽で生成した第2の可溶化物が前記第1の可溶化物に対して逐次的に供給されて第2の可溶化液と第2の可溶化残さに分離する前記脱水機と、
    前記脱水機からの前記第1の可溶化液と前記第2の可溶化液とを混合した可溶化液をメタン発酵させるメタン発酵槽と、を有する
    ことを特徴とするメタン発酵処理システム。
  3. 請求項1又は2に記載のメタン発酵処理システムにおいて、
    前記第1の可溶化液を貯蔵する第1の貯槽と、
    前記第2の可溶化液を貯蔵する第2の貯槽と、
    前記第1の貯槽に第2の貯槽から第2の可溶化液を導入するポンプと、
    前記第1の貯槽のpHを測定するpH計と、
    前記pH計の出力に基づいて前記ポンプの流量を制御する制御器と、を有することを特徴とするメタン発酵処理システム。
  4. 請求項3に記載のメタン発酵処理システムにおいて、
    前記第1の貯槽に対してアルカリを供給するライン及び/又は酸を供給するラインと、
    前記アルカリ及び酸の供給ラインに設けられて前記制御器によりアルカリ及び/又は酸の供給量を調節するバルブと、を有する
    ことを特徴とするメタン発酵処理システム。
  5. 請求項1、2、3又は4に記載のメタン発酵処理システムにおいて、
    前記メタン発酵槽で生成した廃液を汚泥と廃水に分離して、前記汚泥の一部をメタン発酵槽に還流させるとともに、残りの汚泥を前記第2の可溶化槽へ導入させるラインを有する
    ことを特徴とするメタン発酵処理システム。
  6. 有機性廃棄物を第1の可溶化槽に投入して前記有機性廃棄物に含まれる易分解物を不特定の微生物及び/又は攪拌により可溶化して第1の可溶化物を生成させ、
    前記第1の可溶化物を第1の可溶化残さと第1の可溶化液とに固液分離し、
    前記第1の可溶化残さを第2の可溶化槽中でアルカリを添加して難分解物を可溶化して第2の可溶化物を生成させ、
    前記第2の可溶化物を第2の可溶化残さと第2の可溶化液とに固液分離し、
    前記第1の可溶化液と前記第2の可溶化液とをメタン発酵の許容pH範囲になるように液量調節しながら混合し、
    前記混合した混合液をメタン発酵槽に導入してメタン発酵させる
    ことを特徴とするメタン発酵処理方法。
  7. 請求項6に記載のメタン発酵処理方法において、
    前記混合液がメタン発酵の許容pH範囲にならない場合、酸又はアルカリの薬剤を前記混合液に添加してメタン発酵の許容pH範囲とする
    ことを特徴とするメタン発酵処理方法。
  8. 請求項6又は7に記載のメタン発酵処理方法において、
    前記メタン発酵槽で生成した廃液を廃水と汚泥に分離し、
    前記汚泥の一部を前記メタン発酵槽に還流させるとともに残りの汚泥を前記第2の可溶化槽に導入して前記第1の可溶化残さとともに可溶化させる
    ことを特徴とするメタン発酵処理方法。
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