JP2004081386A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004081386A
JP2004081386A JP2002244764A JP2002244764A JP2004081386A JP 2004081386 A JP2004081386 A JP 2004081386A JP 2002244764 A JP2002244764 A JP 2002244764A JP 2002244764 A JP2002244764 A JP 2002244764A JP 2004081386 A JP2004081386 A JP 2004081386A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood vessel
data
ultrasonic diagnostic
diagnostic apparatus
dimensional array
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002244764A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3720797B2 (ja
Inventor
Yoshifumi Saijo
西條 芳文
Akira Tanaka
田中 明
Izumi Tsubone
坪根 泉
Hidemasa Sekimizu
関水 英正
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukuda Denshi Co Ltd
Original Assignee
Fukuda Denshi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fukuda Denshi Co Ltd filed Critical Fukuda Denshi Co Ltd
Priority to JP2002244764A priority Critical patent/JP3720797B2/ja
Publication of JP2004081386A publication Critical patent/JP2004081386A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3720797B2 publication Critical patent/JP3720797B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

【課題】比較的簡易な処理で、血管の内壁と外壁とを明瞭に判別することができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【解決手段】超音波を送波し、その反射波を受波して受信信号を得るセンサ3が先端に備えられたカテーテル2を被検者の血管1内に挿通し、該センサ3から該血管壁に向けて送波される超音波の送波方向を回転させることにより得られた受信信号を画像処理することにより該被検者の血管内断層像を画像表示部に表示する超音波診断装置において、画像表示部20に表示される血管内断層像の隣接フレーム間における血管半径方向の動きが同じ部位を特定する部位特定手段34,35を備え、画像表示部20は、部位特定手段34,35により特定された部位を血管断層像上に識別表示する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血管内に挿通されたカテーテル先端部の振動子から超音波を送受し、受信信号を画像処理することにより断層像を表示する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、医療分野においては、動脈などにカテーテルを挿通し、血管内などの状態を診断し、必要な処置を講じることや、先端部に膨張可能なバルーンを取り付けたカテーテルを病巣まで挿通し、バルーンを膨張させて病巣の形状を変えることにより血流を回復させることが行われている。また、カテーテル先端部に振動子を取り付けて、血管壁に向けて超音波を送受波し、得られた受信信号を画像処理することにより血管横断面をあらわす断層像として、あるいは血管方向断面をあらわす断層像としてディスプレイ装置にリアルタイム表示する、IVUS法(血管内超音波法、あるいは超音波エコー法)が、血流状況のみならず、血管の狭窄の程度を明らかにする血管内径計測、プラーク量を把握する血管内壁面積、血管外壁面積の算出、狭窄部のリモデリング病変の質の確定などを目的とする診断技法として実用に供されている。
【0003】
カテーテル先端部の振動子から血管壁に向けて超音波をラジアル走査する方法には、微小振動子を円周上に配置してラジアル走査するアレイ振動子プローブと、微小単板振動子を固定し、反射ミラーを駆動軸に取り付けて回転させたり、駆動軸に単板振動子を直接取り付けて回転させる機械式走査プローブとがあるが、構造が単純で細工が容易な機械式走査プローブが多用されている。
【0004】
図1は、従来から用いられている血管の断層像を表示する超音波診断装置の概略構成図である。
【0005】
図1に示すように、血管1内にはカテーテル2が挿通され、そのカテーテル2の先端にはプローブ3が取り付けてある。プローブ3は、送受信回路10に接続され、プローブ3の振動子は、送受信回路10から送信されたパルスにより励振されて超音波を血管内壁に向けて送波し、反射波を電気信号に変換した受信信号11を送受信回路10に送る。受信信号11は、A/D変換器13でデジタル信号に変換され、検波回路14で高周波成分と、低周波成分に分解される。高周波成分と低周波成分とに分解された受信信号11は、信号処理部15で、フィルタリングや周波数分析などがなされ、画像変換部16で、補間演算などが行われ、画像表示部20に断層像が表示される。
【0006】
しかしながら、表示された断層像はコントラストが充分ではなく、また像中には超音波の干渉によるスペックルパターンが混入し、血管壁とプラークとを区別したり、プラークと血流とを区別するには熟練が必要である。
【0007】
そこで、例えば超音波周波数が高くなると血液からの後方散乱が急激に増加し、血液を周囲の組織から弁別することが困難になるので、時間的に平均化される運動パワーと時間平均化される運動周波数とを組み合わせて血流をカラーイメージ化することにより、血管壁及び周囲の組織に対して血流領域に高いコントラストをつけて表示するものがある(特許文献1参照)。
【0008】
また、IVUS法を用いて体腔内の断層像を表示するときに、カテーテルと体腔双方の色々なタイプの動き、例えば心臓の拍動、血液や他の流体、血管の収縮運動などに起因して生じるIVUS画像のねじれや不正確さを取り除くため、画像位置ずれの補償を行うものがある(特許文献2参照)
【0009】
【特許文献1】特開平10−305036号公報(第5−6頁)
【0010】
【特許文献2】US Patent6,152,878(第2−5)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、血管壁及び周囲の組織に対し、血流領域のコントラストを高くしても、血管壁とプラークとの境界や、血管の外壁と周囲組織とを判別することは容易ではない。また、心臓の拍動、血液や他の流体、血管の収縮運動などに起因して生じる画像のねじれを補償する方法は、処理が非常に複雑である。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑み、比較的簡易な処理で、血管壁とプラークとを明瞭に判別することができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の超音波診断装置は、超音波を送波し、その反射波を受波して受信信号を得るセンサが先端に備えられたカテーテルを被検者の血管内に挿通し、該センサから該血管壁に向けて送波される超音波の送波方向を回転させることにより得られた受信信号を画像処理することにより該被検者の血管内断層像を画像表示部に表示する超音波診断装置において、
上記画像表示部に表示される血管内断層像の隣接フレーム間における血管半径方向の動きが同じ部位を特定する部位特定手段を備え、
上記画像表示部は、上記部位特定手段により特定された部位を上記血管断層像上に識別表示するものであることを特徴とする。
【0014】
このように、動きが同じ部位を特定して血管断層像上に識別表示するので、血管やプラークを容易に判別できる。
【0015】
ここで、上記画像表示部に表示される血管内断層像の隣接フレーム間における該血管周方向のずれ量を算出するずれ量算出手段を備え、
上記部位特定手段は、上記ずれ量算出手段で算出されたずれ量を補正した後に、上記部位を特定するものであることが好ましい。
【0016】
このように、センサの回転むらなどに起因して生じる、血管周方向のずれ量が補正された後に、動きが同じ部位を特定すれば、精度よくその部位を特定することができる。
【0017】
また、上記部位特定手段は、上記センサから送波される超音波の送波方向が2回転した、最初の回転で所定の送波方向から得られた受信信号をサンプリングした第1のデータおよび次の回転で該送波方向から得られた受信信号をサンプリングした第2のデータ相互の相互相関係数を求め、該相互相関係数の大きさにより上記部位を特定するものであることが好ましい。
【0018】
このように、相互相関係数の大きさを求めれば、その大きさが大きいものは同じ動きをする部位であると推定することができる。
【0019】
さらに、上記ずれ量算出手段は、上記センサから送波される超音波の送波方向が2回転した、最初の回転で得られた受信信号をサンプリングしたデータおよび次の回転により得られら受信信号をサンプリングしたデータから、上記血管半径方向の等位置でサンプリングしたそれぞれのデータを抜き出して1次元配列データそれぞれを構成し、該1次元配列データ相互の相互相関関数を算出することにより、上記血管周方向のずれ量を求めるものであることが好ましい。
【0020】
このように、血管半径方向の等位置でサンプリングしたそれぞれのデータから血管周方向の1次元配列データを抜き出して相互相関関数を求めれば、血管周方向のずれ量を求めることができる。
【0021】
また、上記部位特定手段は、上記第1のデータおよび上記第2のデーそれぞれから、相互に対応する、所定数のデータを抜き出して上記1次元配列データを抽出するものであることが好ましく、さらに、上記部位特定手段は、所定数ずれた、互いに一部が重なる複数のデータを抜き出して上記1次元配列データを抽出するものであることが好ましい。
【0022】
このように、所定数のデータ、あるいは所定数ずれた、互いに一部が重なる複数のデータを抜き出して相互相関係数を求めれば、血管半径方向に同じ動きをす部位をよりきめ細かく推定することができる。
【0023】
また、上記部位特定手段は、上記相互相関係数の大きさが最大となるときの上記1次元配列データ相互のずれ量を算出することにより、上記血管内断層像の血管半径方向の移動量を求め、
上記画像表示部は、上記部位特定手段により求めた移動量を上記血管断層像上に識別表示するものであることも好ましい態様である。
このように、血管半径方向の移動量を求めて血管断層像上に識別表示すれば、血管やプラークを容易に判別することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0025】
図2は、血管内超音波法(IVUS法)を行う本実施形態の超音波診断装置を示す概略構成図である。
【0026】
図2に示すように、IVUS法を行う本実施形態の超音波診断装置は、振動子を励振するパルス信号を発信したり振動子から送られる受信信号11を受信し増幅する送受信回路10と、受信信号11をデジタル信号に変換するA/D変換器13と、デジタル化された受信信号から低周波成分を抽出する検波回路14と、検波回路14から出力される受信信号にフィルタリングや周波数分析などを行う信号処理部15と、受信信号を画面表示するにあって不足する画素を補間演算により補う画像変換部16と、補間演算を行った受信信号を画像表示する表示部20と、プローブの回転むらによる血管周方向のずれ量を算出して、デジタル化された受信信号を補正し、受信信号が表示部20に表示されるときの連続するフレーム相互の、断層像の血管半径方向における相互相関係数の大きさや、血管半径方向の移動量を算出するプロセッサ30と、送受信回路10に電気的に接続された、カテーテル2の先端に備える機械走査式のプローブ3とを備えており、プローブは、超音波を送受する、図示しない振動子を有する。
【0027】
ここで、本実施形態のプローブ3は、駆動軸が1800rpmで回転し、1回転する間に、プローブ3に備える振動子から所定の方向に、超音波を256回送受するが、これに限定されない。
【0028】
また、本実施形態では、機械走査式のプローブを用いているが、プローブは、必ずしも機械走査式のプローブに限定する必要はなく、電子式のプローブを用いる超音波診断装置であっても適用することができる。
【0029】
プロセッサ30は、A/D変換器13で変換されたデータを、血管周方向と血管半径方向とに2次元配列させたデータファイルに一旦記憶するメモリ31と、メモリ31の各データファイルに記憶された2次元配列データの、血管周方向に並んだデータを、血管半径方向の中心部側から血管壁側に、渦巻き状に連接させることにより1次元配列されたデータに変換する第1のセレクタ32と、隣接する第1と第2のデータファイルに記憶された2次元配列のデータそれぞれを1次元配列されたデータに変換し、変換された1次元配列されたデータ相互の相関関数に基づいて、血管周方向に配列されたデータのずれ量を求める第1の相関処理手段33と、その求めたずれ量を用いて血管周方向の位置を補正した補正後の第1のデータファイルに2次元配列されたデータおよび第1のデータファイルに2次元配列されたデータの、血管半径方向に並んだデータそれぞれから所定数のデータ列を抽出し、抽出したデータ列のうちの相互に対応するデータ列の相互相関係数の大きさを求める第2の相関処理手段35と、第2の相関処理手段33で求めた相互相関係数の大きさが最大となるときのデータ列の位置ずれ量を求めることにより血管壁の移動量を検出する移動量計算手段36とを有する。
【0030】
ここで、本実施形態では、第1のセレクタが2次元配列データの、血管周方向に並んだデータを、血管半径方向の中心部側から血管壁側に、渦巻き状に連接させることにより1次元配列データに変換しているが、必ずしも渦巻き状に連接させる必要はなく、血管周方向に並んだ1次元配列データを任意の順番に連接させることもできる。
【0031】
プローブ3は励振されると超音波を発信するとともに、反射して戻ってくる反射波を受信すると電気信号を出力する図示しない振動子を備えており、振動子は送受信回路10に電気的に接続され、送受信回路10から送信されたパルスに励振されて血管1内壁に向けて超音波を送波し、反射波を電気信号に変換する。電気信号に変換された受信信号11は、振動子から送受信回路10に送られる。送受信回路10は、受信信号11をA/D変換器13に送り、A/D変換器13は、受信信号11から3000のサンプルを抽出し、サンプルそれぞれを8ビットのデータに変換する。これらのデータは、プローブ3の駆動軸が1回転する毎に受信される256の受信信号それぞれについて3000のサンプルが抽出されて得られた768000のデータを、血管周方向と血管半径方向とに2次元配列させたデータファイルを作成して、プロセッサ30のメモリ31に一旦記憶される。
【0032】
ここで、1つのデータファイルは、超音波診断装置の表示部20に表示される断層像1フレーム分に相当する。
【0033】
A/D変換器13で変換されたデータは、検波回路14に送られて、高周波成分と、低周波成分に分解され、分解されたデータは、信号処理部15、フィルタリングや周波数分析などがなされる。
【0034】
一方、プロセッサ30は、第1のセレクタ32により各データファイルに記憶された2次元配列データを血管の中心から血管壁に向けて渦巻き状に連接した1次元配列データに変換し、第1の相関処理手段33は、第1のデータファイルから変換された1次元配列データと第2のデータファイルから変換された1次元配列データとの相関関数から、血管周方向に配列されたデータの位置ずれ量を算出する。そして、第2のセレクタ34は、その算出された位置ずれ量を用いることにより第2のデータファイルに2次元配列されたデータの血管周方向の位置ずれを補正し、補正後の第2のデータファイルに2次元配列されたデータおよび第1のファイルに2次元配列されたデータの、血管半径方向に並んだデータそれぞれから、所定数のデータずれた、互いに一部が重なる複数のデータが並んだデータ列を抽出し、第2の相関処理手段35は、第2のセレクタ34で抽出されたデータ列のうちの相互に対応するデータ列の相互相関係数の大きさを求めることにより同じ動きをする部位を検出する。さらに、移動量計算手段36は、相互相関係数の大きさが最大となるときのデータ列の位置ずれ量を求めることにより同じ動きをする部位の移動量を検出する。
【0035】
ここで、血管半径方向の相互相関係数が大きいデータ列は、同じ動きをする部位であると推定することができるし、血管半径方向の位置ずれ量は、同じ動きをする部位の移動量と推定することができる。
【0036】
画像変換部16は、信号処理部15で、フィルタリングや周波数分析などがなされたデータに補間演算などを行って、画像表示部20に断層像を表示する。その場合、プロセッサ30で算出された相互相関係数が大きいデータ列の輝度を変調したり、色別することにより血管やプラークを他の組織と識別表示することができる。また、血管やプラークの移動量の大きさを色別表示することもできる。
【0037】
本実施形態では、血管半径方向に超音波を送受波して得た1つの受信信号について3000のサンプルを抽出し、各サンプルを8ビットのデータに変換しているが、必ずしもこれに限定されない。
【0038】
図3は、メモリに記憶されるデータの構造を示す図である。
【0039】
図3に示すように、血管内に挿入されたプローブの振動子から血管壁1aに向けて、プローブが1回転する毎に256回超音波が送受信され、1送受信5により得られた1つの受信信号について3000のサンプルが抽出され、それぞれのサンプルは、8ビットのデータに変換される。そして、8ビットのデータは、プローブが1回転する間に送受信された256の受信信号それぞれからサンプリングされ、断層像1フレーム分に相当する、血管周方向と血管半径方向とに2次元配列させたデータファイルに記憶される。
【0040】
メモリには、2次元配列構造を有する、第1のデータファイル;D1(i,j)、第2のデータファイル;D2 (i,j)、第3のデータファイル;D3(i,j)…のように記憶されており、各データファイルのj列は、血管半径方向のサンプリング位置(1から3000までの整数をとる。)をあらわし、i行は、プローブの振動子から超音波を送受信したときのプローブの回転角度に256/360°を掛けたもの(1から256までの整数をとる。)をあらわしている。
【0041】
本実施形態では、断層像を1秒間に30フレーム表示させるため、1秒間に約22Mサンプル抽出するが、これに限定されるものではなく、例えば15フレーム表示させることとして、サンプル数を少なくすることもできる。
【0042】
図4は、連続する2フレーム間における血管周方向の位置ずれ量を求める第1のセレクタおよび相関処理1におけるアルゴリズムを示す図である。
【0043】
図4において、第1のセレクタでは、連続する2フレーム間の血管断層像をあらわす、例えば第1のデータファイル6の2次元配列データD1(i,j)と第2のデータファイル7の2次元配列データD2 (i,j)それぞれを、血管の中心から血管壁に向けて渦巻き状に配列させた1次元配列データY1(n)とY2(n)とに変換する。
【0044】
例えばY1(n)は、D1(1,1)、D1(2,1)、D1(3,1)…、D1(256,1)…、D1(1,2)…、D1(256,2)、D1(1,3)…、D1(256,3)…、D1(1,3000)、D1(2,3000)…、D1(256,3000)のように1次元配列する。
【0045】
すなわち、iが順次1から256までの整数をとるときの各iに対して、jが順次1から3000までの整数をとるように組み合わせて、2次元配列データD(i,j)を、Y(256×(j−1)+i)=Y(x)に置換すれば、渦巻状の1次元配列データが得られる。
【0046】
ここで、xは、1から768000までの整数をあらわす。
【0047】
次に、第1の相関処理手段は、得られた渦巻状の1次元データ配列に基いて、連続する2フレームそれぞれの1次元配列データ相互の相関関数RY1Y2(m)を次式から求める。
【0048】
【式1】
Figure 2004081386
【0049】
そして、相関関数RY1Y2(m)が最大となるmを求めれば、それが断層像の第1のフレームと第2のフレームとの血管周方向の位置ずれ量Rdとなる。
【0050】
ここで、Nは、相互相関関数を求める際のデータ数であり、mは、相互相関関数を算出する際のずらし量をあらわす。いま、相関関数RY1Y2(m)が最大となる見込みのずらし数をMとすれば、mは、−(M−1)≦m≦(M−1)の範囲内に数をとるので、Nは、768000−(M−1)となる。
【0051】
図5は、血管周方向の位置ずれ量を補正した2次元配列データに基いて連続する2フレーム間における断層像の相関係数を求める第2のセレクタおよび相関処理2におけるアルゴリズムを示す図である。
【0052】
図5において、第2のセレクタでは、断層像の連続する2フレームをあらわす第1のデータファイル6の2次元配列データD1(i,j)と第2のデータファイル7の2次元配列データD2(i,j)のうち、第2のデータファイル7の2次元配列データD2(i,j)を、第1の相関処理手段により算出された、血管周方向の位置ずれ量Rdにより補正する。その結果、第2のデータファイル7の2次元配列データは、D2 (i,j+Rd)となる。
【0053】
そして、プローブがそれぞれ所定の角度回転した血管周方向の位置iに対して、血管半径方向に、血管の中心側から血管壁側に向けて配列された3000のデータから、10ずつずれた、互いに一部が重なる、200のデータが並んだデータ列Lk(x)を抽出する。
【0054】
例えば、L1(x);D(i,1)、D(i,2)…D(i,200)
L2(x);D(i,11)D(i,12)…D(i,2000)
L281(x);D(i,2801)…D(i,3000)
一般に、データ列Lk(x)は、2次元配列データD(i,j)から、Lk(n)=D(i,(k−1)×10+n)なる関係式から求めることができる。
【0055】
ただし、kは、1から281までの整数をとり、nは、それぞれのkに対して1から200までの整数をとる。
【0056】
この抽出作業を、すべてのi(1から256までの整数をとる。)に対して行う。
【0057】
本実施形態では、データ列に配列されるデータ数を200に設定しているが、必ずしも200である必要はなく、同じ動きをする部位の動きの速度やその部位の大きさに応じて任意に設定することができる。また、10ずつずれた、互いに一部が重なる、データ列を抽出しているが、必ずしも重複させる必要はなく、ずらす数も、データ列に配列されるデータ数に応じて任意に設定することができる。
【0058】
次に、第2の相関処理手段では、連続する2フレーム間の対応するデータ列L1k(n)とL2k(n)との相関関数RL1kL2k(m)から相関係数CL1kL2k(m)を式2および式3に基づいて算出する。
【0059】
【式2】
Figure 2004081386
【0060】
【式3】
Figure 2004081386
【0061】
相関係数CL1kL2k(m)が大きいデータ列は、同じ動きをしていると考えることができる。
【0062】
したがって、相関係数の大小に応じて、これらのデータ列があらわす断層像の輝度を変化させたり、あるいは色調を変化させることにより血管やプラークをを他の組織と区分して表示させることができる。
【0063】
次に、血管半径方向のずれ量mを求める。
【0064】
本実施形態では、相関関数RL1kL2k(m)は、2次元配列データの血管半径方向に並んだデータから抽出されたデータ列に基づいて算出しているため、得られる値は、元の画像の明るさに左右される。そこで、画像の明るさによらず相関を評価するため、R(0)で規格化した相互相関係数を用いて、血管半径方向のずれ量を算出する。
【0065】
移動量計算手段は、相関係数CL1kL2k(m)の大きさが最大となるときのデータ列の位置のずれ量mを求めることにより、求めたそのずれ量mを血管やプラークの移動量と推定することができる。
【0066】
したがって、求めた位置ずれ量に応じて、それらのデータ列があらわす断層像に重ね合わせて識別表示すれば、血管やプラークの運動方向を解析したり、血管の硬さ、柔らかさを示す指標とすることができる。
【0067】
次に、本実施形態で求めた相関係数CL1kL2k(m)の大きさを断層像に重ね合わせて血管部分を色別表示したものと、血管の収縮運動量を断層像に重ね合わせて色別表示したものとを、Bモード像と比較した比較結果について説明する。
【0068】
図6は、本実施形態の超音波診断装置により疾患のある被検者の血管内の断層を表示したときの模式図であり、図6(a)は、Bモード像を示し、図6(b)は、相関係数の大きさから、特定した同じ動きをするプラークを示し、図6(c)は、ずれ量から求めた、プラークの移動量を示す。
【0069】
図6(a)に示すように、Bモード像は、コントラストが充分でないため、血管内の血流等とプラークとの区別が付かない状態であるが、図6(b)では、、プラークが赤く識別表示されている(図の斜線部分)ため、血流や、血管壁と明瞭に判別することができる。また、図6(c)では、プラークが移動量によってさらに細かく色別表示され(図の斜線の方向)、プラークの硬、軟を明瞭に判別することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の超音波診断装置によれば、血管やプラークが識別表示されるので、血管内の疾患をより具体的に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来から用いられている血管の断層像を表示する超音波診断装置の概略構成図である。
【図2】血管内超音波法を行う本実施形態の超音波診断装置を示す概略構成図である。
【図3】メモリに記憶されるデータの構造を示す図である。
【図4】連続する2フレーム間における血管周方向の位置ずれ量を求める第1のセレクタおよび相関処理1におけるアルゴリズムを示す図である。
【図5】血管周方向の位置ずれ量を補正した2次元配列データに基いて連続する2フレーム間における断層像の相関係数を求める第2のセレクタおよび相関処理2におけるアルゴリズムを示す図である。
【図6】本実施形態の超音波診断装置により疾患のある被検者の血管内の断層を表示したときの模式図である。
【符号の説明】
1 血管
2 カテーテル
3 プローブ
4 血管壁
5 1送受信
6 第1のデータファイル
7 第2のデータファイル
10 送受信回路
11 受信信号
13 A/D変換器
14 検波回路
15 信号処理部
16 画像表示部
20 表示部
30 プロセッサ
31 メモリ
32 第1のセレクタ
33 第1の相関処理手段
34 第2のセレクタ
35 第2の相関処理手段
36 移動量計算手段

Claims (7)

  1. 超音波を送波し、その反射波を受波して受信信号を得るセンサが先端に備えられたカテーテルを被検者の血管内に挿通し、該センサから該血管壁に向けて送波される超音波の送波方向を回転させることにより得られた受信信号を画像処理することにより該被検者の血管内断層像を画像表示部に表示する超音波診断装置において、
    前記画像表示部に表示される血管内断層像の隣接フレーム間における血管半径方向の動きが同じ部位を特定する部位特定手段を備え、
    前記画像表示部は、前記部位特定手段により特定された部位を前記血管断層像上に識別表示するものであることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記画像表示部に表示される血管内断層像の隣接フレーム間における該血管周方向のずれ量を算出するずれ量算出手段を備え、
    前記部位特定手段は、前記ずれ量算出手段で算出されたずれ量を補正した後に、前記部位を特定するものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記部位特定手段は、前記センサから送波される超音波の送波方向が2回転した、最初の回転で所定の送波方向から得られた受信信号をサンプリングした第1のデータおよび次の回転で該送波方向から得られた受信信号をサンプリングした第2のデータ相互の相互相関係数を求め、該相関係数の大きさにより前記部位を特定するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波診断装置。
  4. 前記ずれ量算出手段は、前記センサから送波される超音波の送波方向が2回転した、最初の回転で得られた受信信号をサンプリングしたデータおよび次の回転により得られら受信信号をサンプリングしたデータから、前記血管半径方向の等位置でサンプリングしたそれぞれのデータを抜き出して1次元配列データそれぞれを構成し、該1次元配列データ相互の相互相関関数を求めることにより、前記血管周方向のずれ量を算出するものであることを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  5. 前記部位特定手段は、前記第1のデータおよび前記第2のデーそれぞれから、相互に対応する、所定数のデータを抜き出して前記1次元配列データを抽出するものであることを特徴とする請求項3記載の超音波診断装置。
  6. 前記部位特定手段は、所定数ずれた、互いに一部が重なる複数のデータを抜き出して前記1次元配列データを抽出するものであることを特徴とする請求項5記載の超音波診断装置。
  7. 前記部位特定手段は、前記相互相関係数の大きさが最大となるときの前記1次元配列データ相互のずれ量を算出することにより、前記血管内断層像の血管半径方向の移動量を求め、
    前記画像表示部は、前記部位特定手段により求めた移動量を前記血管断層像上に識別表示するものであることを特徴とする請求項5記載の超音波診断装置
JP2002244764A 2002-08-26 2002-08-26 超音波診断装置 Expired - Lifetime JP3720797B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002244764A JP3720797B2 (ja) 2002-08-26 2002-08-26 超音波診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002244764A JP3720797B2 (ja) 2002-08-26 2002-08-26 超音波診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004081386A true JP2004081386A (ja) 2004-03-18
JP3720797B2 JP3720797B2 (ja) 2005-11-30

Family

ID=32053148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002244764A Expired - Lifetime JP3720797B2 (ja) 2002-08-26 2002-08-26 超音波診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3720797B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006006528A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Terumo Corp 超音波診断装置および超音波信号処理方法
GB2425723A (en) * 2005-05-07 2006-11-08 David Oliver Batty Expandable footrest support for wheelchair
JP2006320632A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Terumo Corp 超音波信号処理装置及び超音波信号処理方法
JP2008206779A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Yamaguchi Univ 超音波診断装置及び組織性状判別のプログラム
JP2011098016A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Shinji Kume 超音波断層画像の処理装置
KR101242368B1 (ko) 2012-04-23 2013-03-15 주식회사 힐세리온 2차원 배열 데이터를 이용한 모바일 초음파 진단 프로브 장치 및 이를 이용한 모바일 초음파 진단 시스템
KR20170021558A (ko) * 2015-08-18 2017-02-28 삼성메디슨 주식회사 초음파 진단 장치 및 그 동작방법
JP2019514631A (ja) * 2016-05-16 2019-06-06 アシスト・メディカル・システムズ,インコーポレイテッド 動作ベースの画像セグメント化のシステムおよび方法
US11369337B2 (en) 2015-12-11 2022-06-28 Acist Medical Systems, Inc. Detection of disturbed blood flow
US11763460B2 (en) 2019-07-02 2023-09-19 Acist Medical Systems, Inc. Image segmentation confidence determination

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006006528A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Terumo Corp 超音波診断装置および超音波信号処理方法
JP4648652B2 (ja) * 2004-06-24 2011-03-09 テルモ株式会社 超音波診断装置および超音波診断装置の作動方法
GB2425723A (en) * 2005-05-07 2006-11-08 David Oliver Batty Expandable footrest support for wheelchair
JP2006320632A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Terumo Corp 超音波信号処理装置及び超音波信号処理方法
JP2008206779A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Yamaguchi Univ 超音波診断装置及び組織性状判別のプログラム
JP2011098016A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Shinji Kume 超音波断層画像の処理装置
KR101242368B1 (ko) 2012-04-23 2013-03-15 주식회사 힐세리온 2차원 배열 데이터를 이용한 모바일 초음파 진단 프로브 장치 및 이를 이용한 모바일 초음파 진단 시스템
KR20170021558A (ko) * 2015-08-18 2017-02-28 삼성메디슨 주식회사 초음파 진단 장치 및 그 동작방법
KR102490069B1 (ko) 2015-08-18 2023-01-19 삼성메디슨 주식회사 초음파 진단 장치 및 그 동작방법
US11369337B2 (en) 2015-12-11 2022-06-28 Acist Medical Systems, Inc. Detection of disturbed blood flow
JP2019514631A (ja) * 2016-05-16 2019-06-06 アシスト・メディカル・システムズ,インコーポレイテッド 動作ベースの画像セグメント化のシステムおよび方法
JP7152955B2 (ja) 2016-05-16 2022-10-13 アシスト・メディカル・システムズ,インコーポレイテッド 動作ベースの画像セグメント化のシステムおよび方法
US11763460B2 (en) 2019-07-02 2023-09-19 Acist Medical Systems, Inc. Image segmentation confidence determination

Also Published As

Publication number Publication date
JP3720797B2 (ja) 2005-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4648652B2 (ja) 超音波診断装置および超音波診断装置の作動方法
JP3109749B2 (ja) 超音波映像化装置
JP4989262B2 (ja) 医用画像診断装置
JP4694930B2 (ja) 超音波診断装置
CN103889337A (zh) 超声波诊断装置以及超声波诊断装置控制方法
JP3720797B2 (ja) 超音波診断装置
JP2010022565A (ja) 超音波診断装置
JP5438722B2 (ja) 超音波診断装置
JP2006167450A (ja) 超音波心臓動態画像のランの部分の選定方法
JPH10262963A (ja) 超音波画像診断装置
JP4768315B2 (ja) 超音波信号処理装置及び超音波信号処理方法
WO2004100795A1 (ja) 超音波画像生成方法
US20180210080A1 (en) Ultrasound observation apparatus
JP2009297346A (ja) 超音波観測装置、超音波内視鏡装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
US8795181B2 (en) System and method for analyzing carpal tunnel using ultrasound imaging
JP2000116655A (ja) 診断装置
JP2004357892A (ja) 超音波診断装置
JP2006175006A (ja) 超音波観測装置、超音波内視鏡装置、及び、画像処理方法
JP2004209277A (ja) 超音波画像診断装置
JP4474608B2 (ja) 超音波診断装置
JP7277345B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理プログラム
US11980391B2 (en) Puncture needle, ultrasound diagnostic apparatus, and control method of ultrasound diagnostic apparatus
JP2004357876A (ja) 超音波診断装置
JP2007195882A (ja) 超音波診断装置
CN116831627A (zh) 超声成像方法及超声成像设备及存储介质

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050908

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3720797

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080916

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110916

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110916

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140916

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term