JP2004081378A - 芳香装置及び消臭装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】取扱いが容易で、芳香効果の高い芳香装置を提供する。
【解決手段】本発明の芳香装置1は、基材の形態変化によりその香気成分が揮散する粉末状の香料20と、この香料を表面に付着して保持するシート部材10と、香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段としての押圧部材であるローラ50,60とを具備して構成される。従って、ローラ50,60により基材の形態を変化させるまでの間は、香気成分の揮散がほとんどなく、ローラ50,60によって基材の形態を変化させて初めて香気成分が有効に発現する構成である。このため、液体香料を直接容器内に充填した芳香装置のように容器を倒すことによりこぼれたりすることがなく、取扱いが容易であると共に、高い芳香効果が得られる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の芳香装置1は、基材の形態変化によりその香気成分が揮散する粉末状の香料20と、この香料を表面に付着して保持するシート部材10と、香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段としての押圧部材であるローラ50,60とを具備して構成される。従って、ローラ50,60により基材の形態を変化させるまでの間は、香気成分の揮散がほとんどなく、ローラ50,60によって基材の形態を変化させて初めて香気成分が有効に発現する構成である。このため、液体香料を直接容器内に充填した芳香装置のように容器を倒すことによりこぼれたりすることがなく、取扱いが容易であると共に、高い芳香効果が得られる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は芳香装置及び消臭装置に関し、特に、常態における香気成分又は消臭成分の揮散が抑制された粉末状の香料又は消臭剤を用いた芳香装置及び消臭装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
室内、車内などで用いられる芳香装置は、常温で時間経過に伴い徐々に香気成分が揮散するものであり、一般には、ゲル状又は粉末状の香料や液体香料を使用したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように常温で徐々に揮散する装置に用いられるゲル状又は粉末状の香料は、容器に充填するだけで済むと共に、容器を倒しても回収が容易であり、取扱い易い易さの点で不便はないものの、一般には芳香効果の点で液体香料よりも劣る。これに対し、液体香料は、芳香効果の点で優れているものの、揮散し易く、寿命が短いという性質がある。また、液体香料は、瓶の蓋を開けた瞬間から、揮散し易い香気成分だけが先に揮散してしまい、当該液体香料が目的とする芳香を供給できない場合もある。このようなことから、液体香料に含まれる各香気成分を均等に揮散させるために、芯材を設け、これを液体香料中の底部に漬ける手段が比較的多く採られている。液体香料を用いた場合には、芳香効果の点でゲル状又は粉末状の香料より優れるものの、取扱い難く、誤ってこぼした場合には、回収が困難であるという不都合を伴う。これらの点は、ゲル状又は粉末状の消臭剤、あるいは液体消臭剤を用いた消臭装置においても同様である。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、従来のゲル状又は粉末状の香料を単に容器に充填した場合と比較して、液体香料を用いた場合と同様に高い芳香効果が得られる一方で、液体香料を用いる場合よりも取扱いが容易な芳香装置を提供することを課題とする。また、本発明は、高い消臭効果が得られると共に、液体消臭剤を用いる場合よりも取扱いが容易な消臭装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記した課題を解決するに当たって、粉末状の香料の中でも、常態における香気成分の揮散が抑制されるものを用いることを検討した。このような香料としては、例えば、マクロカプセル状の基材中に香料等の内部成分を封入し、基材が押し潰されるなどして破壊されて初めて内部成分が露出して揮散するもの(例えば、特開昭63−209548号公報や特開2002−28473号公報参照)、あるいは、基材が熱によって溶解すると、含有された香気成分が揮散するもの(例えば、特開平7−322846号公報に開示された香料)などが知られている。しかしながら、これらの粉末状の香料等は、基材の形態を変化させない限りほとんど香気成分等が揮散しないことから、ガムなどの食品に応用して、咀嚼作用や体温によって基材を破壊又は溶解させて香気成分等を揮散させる利用形態といった、限定された用途で利用されているに過ぎないのが現状である。
【0006】
そこで、かかる香料を保持する手段と、香料の基材の形態を変化させる手段を併せて設けることにより、室内や車内等に設置して芳香を漂わせる芳香装置として利用できると考えた。かかる構造とすることにより、粉末状の香料でありながら、基材の形態を変化させることで、液体香料と同様の芳香効果が期待でき、その一方、あくまで粉末状であるため、液体香料のような取扱い上の不便さがないことが期待できる。また、上記の香気成分に代えて消臭成分を包含させることにより、常態における消臭成分の揮散が抑制された粉末状の消臭剤が得られるため、かかる粉末状の消臭剤を用いることによって上記芳香装置と同様の効果が期待できる消臭装置が得られると考えた。
【0007】
なお、本明細書において、粉末状の香料又は消臭剤には、粒状、顆粒状のものも含み、また、合成樹脂などによりカプセル化(マイクロカプセル化も含む)されたものも含む。また、平均粒子経は、好ましくは0.1〜5mmの範囲のものである。
【0008】
すなわち、請求項1記載の本発明では、基材中に香気成分を包含し、基材の形態変化により該香気成分が揮散する粉末状の香料と、
前記粉末状の香料が表面に付着されてなるシート部材と、
前記粉末状の香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする芳香装置を提供する。
請求項2記載の本発明では、基材中に香気成分を包含し、基材の形態変化により該香気成分が揮散する粉末状の香料と、
前記粉末状の香料が表面に付着されてなるシート部材と、
前記シート部材を移送する移送手段と、
前記移送手段により移送されるシート部材の表面に付着された前記粉末状の香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする芳香装置を提供する。
請求項3記載の本発明では、基材中に香気成分を包含し、基材の形態変化により該香気成分が揮散する粉末状の香料と、
前記粉末状の香料が表面に付着されてなるシート部材を巻回した供給ロール軸と、
前記供給ロール軸に対して所定間隔おいて配設され、供給ロール軸から引き出されたシート部材を巻き取ることにより移送する巻き取りロール軸と、
前記供給ロール軸と巻き取りロール軸との間で展開されているシート部材の表面に付着された前記粉末状の香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする芳香装置を提供する。
請求項4記載の本発明では、前記粉末状の香料は、香気成分がカプセル状の基材中に封入されてなり、前記揮散手段が、該カプセル状の基材を押圧して破壊し、基材の形態を変化させ、香気成分を揮散させる押圧部材から構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の芳香装置を提供する。
請求項5記載の本発明では、前記押圧部材が、シート部材に付着された粉末状の香料を押圧可能なローラから構成されることを特徴とする請求項4記載の芳香装置を提供する。
請求項6記載の本発明では、前記押圧部材が、前記供給ロール軸と巻き取りロール軸との間に配設され、供給ロール軸と巻き取りロール軸との間で展開されているシート部材に付着された粉末状の香料を押圧可能なローラから構成されることを特徴とする請求項3又は4記載の芳香装置を提供する。
請求項7記載の本発明では、前記粉末状の香料が、熱により溶解する基材中に香気成分が含有されてなり、前記揮散手段がシート部材の表面に付着された前記香料に所定の熱を付与してその基材を溶解し形態を変化させる加熱部材からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の芳香装置を提供する。
請求項8記載の本発明では、前記加熱部材が、シート部材の表面に当接し、摩擦熱を付与するものであることを特徴とする請求項7記載の芳香装置を提供する。
請求項9記載の本発明では、前記シート部材の表面に、付着された香料を介して貼着された剥離紙を具備し、前記揮散手段による香気成分の揮散直前又は揮散直後までの間、該剥離紙は、香料の落脱防止及び香気成分の揮散防止機能を果たし、その後、剥離される構成であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載の芳香装置を提供する。
請求項10記載の本発明では、前記シート部材の表面に付着される香料は、該シート部材の長手方向又は移送方向に沿った所定の距離ごとに、種類を異にすることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の芳香装置を提供する。
請求項11記載の本発明では、基材中に消臭成分を包含し、基材の形態変化により該消臭成分が揮散する粉末状の消臭剤と、
前記粉末状の消臭剤が表面に付着されてなるシート部材と、
前記粉末状の消臭剤を形成する基材の形態を変化させ、包含される消臭成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする消臭装置を提供する。
請求項12記載の本発明では、基材中に消臭成分を包含し、基材の形態変化により該消臭成分が揮散する粉末状の消臭剤と、
前記粉末状の消臭剤が表面に付着されてなるシート部材と、
前記シート部材を移送する移送手段と、
前記移送手段により移送されるシート部材の表面に付着された前記粉末状の消臭剤を形成する基材の形態を変化させ、包含される消臭成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする消臭装置を提供する。
請求項13記載の本発明では、基材中に消臭成分を包含し、基材の形態変化により該消臭成分が揮散する粉末状の消臭剤と、
前記粉末状の消臭剤が表面に付着されてなるシート部材を巻回した供給ロール軸と、
前記供給ロール軸に対して所定間隔おいて配設され、供給ロール軸から引き出されたシート部材を巻き取ることにより移送する巻き取りロール軸と、
前記供給ロール軸と巻き取りロール軸との間で展開されているシート部材の表面に付着された前記粉末状の消臭剤を形成する基材の形態を変化させ、包含される消臭成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする消臭装置を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施の形態に基づき本発明をさらに詳細に説明する。図1は、本実施形態にかかる芳香装置1の概略構造を示す正面図である。この図に示したように、本実施形態の芳香装置1は、シート部材10と、粉末状の香料20と、供給ロール軸30と、巻き取りロール軸40と、2つのローラ50,60とを有して構成される。
【0010】
シート部材10は、テープ状に一方向が長く形成され、一方の端部は、供給ロール軸30に連結されて巻回保持され、他方の端部は、移送手段としての巻き取りロール軸40に連結されて、供給ロール軸30から引き出されたシート部材10が巻き取られるようになっている。この場合、巻き取りロール軸40を回転させる回転手段が設けられており、回転手段としては、図示しないモータが用いられ、その回転駆動軸が巻き取りロール軸40に連結されている。
【0011】
また、シート部材10は一面が粘着面となっており、この粘着面に粉末状の香料20が付着される。供給ロール軸30と巻き取りロール軸40とは所定間隔離間して配置されており、上記した巻き取りロール軸40の回転駆動によって、シート部材10が供給ロール軸30から巻き取りロール軸40に移送される間に、両軸間で展開されるシート部材10上に位置する香料20から香気成分が揮散される。
【0012】
シート部材10の粘着面に付着される粉末状の香料20は、外的作用により基材の形態を変化させない限り、香気成分がほとんど揮散しない構造のものを用いる。このような香料としては、上記したように、例えば、特開昭63−209548号公報や特開2002−28473号公報に開示された技術を応用することができる。特開昭63−209548号公報では、香気成分等を外殻となる基材中に封じ込めたマイクロカプセル状のものが開示されており、特開2002−28473号公報には、外殻となる基材の気密性を高め、内部に油性液体等を封入してマイクロカプセル化する技術が開示されている。従って、これらの技術を応用することにより、基材中に香気成分を封入させたマイクロカプセル等の粉末化形態の香料が得られる。
【0013】
もちろん、本発明においては、かかる香料を食品中に添加するものではないため、マイクロカプセル化される基材の原料は、これらの公報に例示されたものに限られない。例えば、合成樹脂等を基材としてカプセル化(マイクロカプセル化も含む)した外殻中に、液体香料(香気成分)を封入したものなどを用いることができる。
【0014】
また、粉末状の香料20としては、特開平7−322846号公報に示されたように、基材が熱により溶解し、香気成分が揮散するものを用いることもできる。
【0015】
粉末状の香料20は、上記のようにシート部材10の粘着面に付着されるが、落脱防止のためにその上面に剥離紙11を貼着しておくことが好ましい。また、剥離紙11を設けていない場合には、本実施形態のように、シート部材10を供給ロール軸30に巻回して保持させた際に、巻回されることにより積層するシート部材10の裏面(粘着面の反対面)に香料20が付着してしまうおそれがあるが、剥離紙11を設けることにより、このような事態を防止することができる。また、上記したようにカプセル化(マイクロカプセル化)等しても、香気成分が僅かながら常態条件下で揮散する場合もある。従って、香料20の機能を積極的に発現させる以前の外部への揮散を防止するためにも、剥離紙11を設けることが好ましい。香料20から香気成分が僅かに揮散しても剥離紙11により密閉しておくことにより、剥離紙11内に封じ込めることができる。
【0016】
ローラ50,60は、供給ロール軸30と巻き取りロール軸40との間で展開されているシート部材10を両者間に挟むように配設される。そして、シート部材10がかかるローラ50,60間を通過する際に、上側に配設されたローラ50によって、シート部材10の粘着面に付着された粉末状の香料20を押し潰す。従って、かかるローラ50,60は、香料20を押し潰す押圧部材からなる揮散手段として機能するものである。
【0017】
本実施形態の揮散手段は、このように押圧部材としてのローラ50,60から構成されるため、粉末状の香料20としては、押し潰されることにより基材となっている外殻が破壊されるカプセル状のものが用いられる。
【0018】
また、上側に配設されたローラ50は、粉末状の香料20を押し潰した直後から、そのまま剥離紙11を巻き取る機能も果たす。従って、押し潰された香料20は、ローラ50,60間を通過した直後から香気成分を揮散させることになる。本実施形態においては、このように、ローラ50が香料20を押し潰す押圧部材としての機能と剥離紙11を引き剥がして巻き取る機能とを有しているが、例えば、ローラ50とは別途に、このローラ50の配設位置の直前又は直後に、剥離紙11を剥がして巻き取る専用の剥離紙巻き取りローラ(図示せず)を設けることもできる。剥離紙巻き取りローラをローラ50の配設位置の直前に設けた場合には、剥離紙11を剥がした直後に、ローラ50によって香料20が押圧されて香気成分を揮散し始め、直後に設けた場合には、ローラ50によって香料が押圧されて剥離紙11内で香気成分が揮散し始めた後に剥離紙11が剥がされることによって外部に香気成分を放出することになる。
【0019】
また、香料20が押し潰されて香気成分が流出し、さらにシート部材10の外部にまで流れ出るおそれもあるため、少なくとも下側に配設される60の下部、好ましくは、下側に配設される60の下部から巻き取りロール軸40の近辺に至るまで、流出した香気成分を受ける受け部材(図示せず)を配設しておくことが良い。
【0020】
上記したように、香料20の香気成分は、ローラ50,60間の通過直後から積極的に揮散し始め、巻き取りロール軸40に巻き取られていくまでの間、芳香が連続して供給されることになる。従って、ローラ50,60から構成される押圧部材としての揮散手段は、供給ロール軸30と巻き取りロール軸40との間であって、この芳香の継続時間を考慮した位置に設定することが好ましい。すなわち、供給ロール軸30寄りに設ければ、香料20が潰れてから巻き取りロール軸40に巻き取られるまでの移送距離が長くなり、芳香の継続時間が増し、巻き取りロール軸40寄り設ければ、香料20が潰れてから巻き取りロール軸40に巻き取られるまでの移送距離が短くなって芳香の継続時間も短くなる。
【0021】
芳香の継続時間は、シート部材10が供給ロール軸30と巻き取りロール軸40との間で一定の速度で移送されている限り、このように、押圧部材としてのローラ50,60の配設位置で調整することもできる。しかしながら、シート部材10が常時移送されている場合には、巻き取りロール軸40に至ると香気成分が残っているのに巻き取られてしまう場合もあり、香料20の消費効率の点で無駄がある。従って、シート部材10を巻き取る巻き取りロール軸40の回転駆動を所定間隔ごとに止めることによって、押し潰された香料20の香気成分が消失するまで、この押し潰された香料20が付着しているシート部材10の部分が、芳香装置1の芳香流出口に対向するように制御することが好ましい。例えば、シート部材10に目印となる横線などを所定間隔ごとに付しておき、光センサ等によってこの横線を検知して、シート部材10の引き出し量を制御し、所定の引き出し量に至ったならば、巻き取りロール軸40の回転駆動を停止し、タイマにより、所定時間その位置で香気成分を揮散させる構成とすることができる。
【0022】
また、シート部材10の表面に付着させる香料20は、互いに種類の異なるものをそれぞれ順に配設することもできる。例えば、図2に示すように、シート部材10の巻き取り方向に所定幅ずつ種類の異なる香料70,71,72を並列して定着させるようにする。容器内に液体香料や粉末香料を収容するに過ぎない従来の芳香装置では、一つの装置において供給できる芳香の種類は1種類に限られる。しかしながら、本実施形態のようにシート部材10に香料20を付着させ、揮散手段によって揮散させることにより初めて香気成分が揮散する構造の場合には、図2に示したような構成とすることにより、異なる種類の芳香を一つの装置で楽しむことができる。
【0023】
なお、室内や車内に設置する具体的な芳香装置とするに当たっては、図示しないが、例えば、前面に窓部(芳香流出口)を開口したケースを設け、このケース内に、供給ロール軸30と巻き取りロール軸40とを配設し、両者間に展開されるシート部材10が前記窓部から外部に臨むように設け、その中途に2つのローラ50,60を内蔵させ、さらに、モータなどの電気部品を内蔵した構造とすることができる。これにより、ケースを壁等の任意位置に固定するだけで、シート部材10に付着された香料20の香気成分を外部に放出することができる。
【0024】
かかる芳香装置1において、モータ(図示せず)を回転駆動させると、供給ロール軸30に巻回保持されたシート部材10が巻き取りロール軸40に巻き取られつつ、図の左方に移送される。そして、2つのローラ50,60間を通るときに、上側に配設されたローラ50に押圧されて、カプセル化された粉末状の香料20が押し潰されて、内部に封入された香気成分が露出し、香りが放出される。剥離紙11は、ローラ50によって巻き取られる。
【0025】
シート部材10が所定量移送されたならば、例えば、モータの駆動を停止する。これにより、ローラ50,60と巻き取りロール軸40との間に存在する、カプセル状の基材(外殻)が押し潰されて破壊された状態の香料20から、所定時間香気成分が外部に放出される。その後、香りがなくなってしまったときには、シート部材10をさらに図の左方に移動して、ローラ50,60間に新たに送り込まれる香料20を押し潰し、上記と同様に香気成分を放出する。この際のシート部材10の送り量や停止時間等は、上記のように光センサやタイマを設けることにより自動制御することも可能であるし、もちろん、手動により行うことも可能である。
【0026】
本実施形態によれば、芳香装置1として、常態における揮散が抑制され、揮散手段を構成する押圧部材としてのローラ50,60によりカプセル状の香料20の基材の形態が変化(破壊)することによって初めて香気成分が揮散する構造である。従って、液体香料を容器内に充填して使用した場合と同様に高い芳香効果が得られる一方で、液体香料のように容器を倒すことによりこぼれたりすることがなく、取扱いも容易である。また、香料20の基材(外殻)が破壊されることによって初めて香気成分が揮散するため、例えば、基材内に液体香料を封入した香料を用いたとしても、混入された香気成分のうち、揮散し易い成分のみが先に揮散してしまうこともない。
【0027】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではないことはもちろんである。例えば、上記した実施形態では、シート部材10の移送手段として、供給ロール軸30に巻回されたシート部材10を、巻き取りロール軸40を回転駆動させることにより巻き取って移送させる手段を用いているが、シート部材10を引っ張る手段等を用いることもできる。但し、シート部材10として十分な長さのものを用いて、装置の外形をよりコンパクトにするためには、上記実施形態のように、巻き取りロール軸40を用いて移送させる構成とすることが好ましい。
【0028】
また、上記実施形態においてはシート部材10を移送させて、揮発手段としての押圧部材を構成するローラ50,60間を通過させているが、供給ロール軸30と巻き取りロール軸40との間で展開されたシート部材10に対し、ローラ50,60が移動する構成とすることもできる。また、押圧部材としては、ローラ50,60に限らず、例えば、板状や棒状の部材が、所定位置で上下動してシート部材10に当接し、香料20の基材(外殻)を破壊できるものであってもよい。
【0029】
また、上記実施形態においては、粉末状の香料20として、基材(外殻)内に香気成分が封入されたカプセル状のものを用い、基材(外殻)を破壊して封入された香気成分を流出させるものを用いているが、例えば、特開平7−322846号公報に開示されたもののように、熱により溶解する基材中に香気成分を含有させたものを用いることもできる。
【0030】
この場合には、シート材10に付着された粉末状の香料20に対し、所定の熱を付与し得る加熱部材からなる揮散手段を採用する。このような加熱部材としては、例えば、上記実施形態で用いたローラ50,60を採用して、このローラ50,60間で摩擦熱を生じさせて基材を溶解させる手段や、ローラ50,60に代えて略水平方向に回転するかあるいは前後に摺動するスポンジ部材等を配設し、このスポンジ部材等をシート部材10の表面に沿って水平回転させたり、前後に摺動させることにより生じる摩擦熱によって基材を溶解させる手段等を採用することができる。また、供給ロール軸30と巻き取りロール軸40との間で展開されているシート部材10を部分的に加温(加熱)できるヒータを配設し、その熱により付着された香料20の基材を溶解させる手段を用いることもできる。
【0031】
いずれにしても、かかる香料20を用いた場合にも、熱によって基材が溶解した後初めて、香気成分が有効に発現するものであり、カプセル化したものを用いた場合と同様に、高い芳香効果を得ることができる。
【0032】
また、上記した説明では、粉末状の香料を用いた芳香装置について説明しているが、包含される香気成分に代えて消臭成分を用いることにより、上記香料と全く同様に、粉末状の消臭剤を用いた消臭装置を提供することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の芳香装置は、基材の形態変化によりその香気成分が揮散する粉末状の香料と、この香料を表面に付着して保持するシート部材と、香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段とを具備して構成される。従って、揮散手段により基材の形態を変化させるまでの間は、香気成分の揮散がほとんどなく、揮散手段によって基材の形態を変化させて初めて香気成分が有効に発現する構成である。このため、液体香料を直接容器内に充填した芳香装置のように容器を倒すことによりこぼれたりすることがなく、取扱いが容易である一方、香料を形成する基材の形態変化によって初めて香気成分が揮散するため、その際には、液体香料と同様に高い芳香効果が得られる。また、揮散手段による基材の形態変化によって、香気成分が一気に均等に揮散するため、液体香料を単に容器に充填したもののように、揮散し易い成分のみが先に揮散してしまうこともない。
【0034】
特に、シート部材の長手方向又は移送方向に沿って、異なる種類の香料を付着させておくことにより、一つの装置でありながら、複数種類の芳香を楽しむことができる。
【0035】
また、本発明の消臭装置は、上記の香料に代えて、基材の形態変化によりその消臭成分が揮散する粉末状の消臭剤を用い、上記と同様にシート材に付着して、揮散手段によって該消臭剤の基材の形態を変化させることのできる構造としている。従って、取扱いが容易でありながら、高い消臭効果を発現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一の実施形態にかかる芳香装置を示す正面図である。
【図2】図2は、上記実施形態にかかる芳香装置におけるシート部材の構成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 芳香装置
10 シート部材
20 粉末状の香料
30 供給ロール軸
40 巻き取りロール軸
50,60 ローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は芳香装置及び消臭装置に関し、特に、常態における香気成分又は消臭成分の揮散が抑制された粉末状の香料又は消臭剤を用いた芳香装置及び消臭装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
室内、車内などで用いられる芳香装置は、常温で時間経過に伴い徐々に香気成分が揮散するものであり、一般には、ゲル状又は粉末状の香料や液体香料を使用したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように常温で徐々に揮散する装置に用いられるゲル状又は粉末状の香料は、容器に充填するだけで済むと共に、容器を倒しても回収が容易であり、取扱い易い易さの点で不便はないものの、一般には芳香効果の点で液体香料よりも劣る。これに対し、液体香料は、芳香効果の点で優れているものの、揮散し易く、寿命が短いという性質がある。また、液体香料は、瓶の蓋を開けた瞬間から、揮散し易い香気成分だけが先に揮散してしまい、当該液体香料が目的とする芳香を供給できない場合もある。このようなことから、液体香料に含まれる各香気成分を均等に揮散させるために、芯材を設け、これを液体香料中の底部に漬ける手段が比較的多く採られている。液体香料を用いた場合には、芳香効果の点でゲル状又は粉末状の香料より優れるものの、取扱い難く、誤ってこぼした場合には、回収が困難であるという不都合を伴う。これらの点は、ゲル状又は粉末状の消臭剤、あるいは液体消臭剤を用いた消臭装置においても同様である。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、従来のゲル状又は粉末状の香料を単に容器に充填した場合と比較して、液体香料を用いた場合と同様に高い芳香効果が得られる一方で、液体香料を用いる場合よりも取扱いが容易な芳香装置を提供することを課題とする。また、本発明は、高い消臭効果が得られると共に、液体消臭剤を用いる場合よりも取扱いが容易な消臭装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記した課題を解決するに当たって、粉末状の香料の中でも、常態における香気成分の揮散が抑制されるものを用いることを検討した。このような香料としては、例えば、マクロカプセル状の基材中に香料等の内部成分を封入し、基材が押し潰されるなどして破壊されて初めて内部成分が露出して揮散するもの(例えば、特開昭63−209548号公報や特開2002−28473号公報参照)、あるいは、基材が熱によって溶解すると、含有された香気成分が揮散するもの(例えば、特開平7−322846号公報に開示された香料)などが知られている。しかしながら、これらの粉末状の香料等は、基材の形態を変化させない限りほとんど香気成分等が揮散しないことから、ガムなどの食品に応用して、咀嚼作用や体温によって基材を破壊又は溶解させて香気成分等を揮散させる利用形態といった、限定された用途で利用されているに過ぎないのが現状である。
【0006】
そこで、かかる香料を保持する手段と、香料の基材の形態を変化させる手段を併せて設けることにより、室内や車内等に設置して芳香を漂わせる芳香装置として利用できると考えた。かかる構造とすることにより、粉末状の香料でありながら、基材の形態を変化させることで、液体香料と同様の芳香効果が期待でき、その一方、あくまで粉末状であるため、液体香料のような取扱い上の不便さがないことが期待できる。また、上記の香気成分に代えて消臭成分を包含させることにより、常態における消臭成分の揮散が抑制された粉末状の消臭剤が得られるため、かかる粉末状の消臭剤を用いることによって上記芳香装置と同様の効果が期待できる消臭装置が得られると考えた。
【0007】
なお、本明細書において、粉末状の香料又は消臭剤には、粒状、顆粒状のものも含み、また、合成樹脂などによりカプセル化(マイクロカプセル化も含む)されたものも含む。また、平均粒子経は、好ましくは0.1〜5mmの範囲のものである。
【0008】
すなわち、請求項1記載の本発明では、基材中に香気成分を包含し、基材の形態変化により該香気成分が揮散する粉末状の香料と、
前記粉末状の香料が表面に付着されてなるシート部材と、
前記粉末状の香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする芳香装置を提供する。
請求項2記載の本発明では、基材中に香気成分を包含し、基材の形態変化により該香気成分が揮散する粉末状の香料と、
前記粉末状の香料が表面に付着されてなるシート部材と、
前記シート部材を移送する移送手段と、
前記移送手段により移送されるシート部材の表面に付着された前記粉末状の香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする芳香装置を提供する。
請求項3記載の本発明では、基材中に香気成分を包含し、基材の形態変化により該香気成分が揮散する粉末状の香料と、
前記粉末状の香料が表面に付着されてなるシート部材を巻回した供給ロール軸と、
前記供給ロール軸に対して所定間隔おいて配設され、供給ロール軸から引き出されたシート部材を巻き取ることにより移送する巻き取りロール軸と、
前記供給ロール軸と巻き取りロール軸との間で展開されているシート部材の表面に付着された前記粉末状の香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする芳香装置を提供する。
請求項4記載の本発明では、前記粉末状の香料は、香気成分がカプセル状の基材中に封入されてなり、前記揮散手段が、該カプセル状の基材を押圧して破壊し、基材の形態を変化させ、香気成分を揮散させる押圧部材から構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の芳香装置を提供する。
請求項5記載の本発明では、前記押圧部材が、シート部材に付着された粉末状の香料を押圧可能なローラから構成されることを特徴とする請求項4記載の芳香装置を提供する。
請求項6記載の本発明では、前記押圧部材が、前記供給ロール軸と巻き取りロール軸との間に配設され、供給ロール軸と巻き取りロール軸との間で展開されているシート部材に付着された粉末状の香料を押圧可能なローラから構成されることを特徴とする請求項3又は4記載の芳香装置を提供する。
請求項7記載の本発明では、前記粉末状の香料が、熱により溶解する基材中に香気成分が含有されてなり、前記揮散手段がシート部材の表面に付着された前記香料に所定の熱を付与してその基材を溶解し形態を変化させる加熱部材からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の芳香装置を提供する。
請求項8記載の本発明では、前記加熱部材が、シート部材の表面に当接し、摩擦熱を付与するものであることを特徴とする請求項7記載の芳香装置を提供する。
請求項9記載の本発明では、前記シート部材の表面に、付着された香料を介して貼着された剥離紙を具備し、前記揮散手段による香気成分の揮散直前又は揮散直後までの間、該剥離紙は、香料の落脱防止及び香気成分の揮散防止機能を果たし、その後、剥離される構成であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載の芳香装置を提供する。
請求項10記載の本発明では、前記シート部材の表面に付着される香料は、該シート部材の長手方向又は移送方向に沿った所定の距離ごとに、種類を異にすることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の芳香装置を提供する。
請求項11記載の本発明では、基材中に消臭成分を包含し、基材の形態変化により該消臭成分が揮散する粉末状の消臭剤と、
前記粉末状の消臭剤が表面に付着されてなるシート部材と、
前記粉末状の消臭剤を形成する基材の形態を変化させ、包含される消臭成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする消臭装置を提供する。
請求項12記載の本発明では、基材中に消臭成分を包含し、基材の形態変化により該消臭成分が揮散する粉末状の消臭剤と、
前記粉末状の消臭剤が表面に付着されてなるシート部材と、
前記シート部材を移送する移送手段と、
前記移送手段により移送されるシート部材の表面に付着された前記粉末状の消臭剤を形成する基材の形態を変化させ、包含される消臭成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする消臭装置を提供する。
請求項13記載の本発明では、基材中に消臭成分を包含し、基材の形態変化により該消臭成分が揮散する粉末状の消臭剤と、
前記粉末状の消臭剤が表面に付着されてなるシート部材を巻回した供給ロール軸と、
前記供給ロール軸に対して所定間隔おいて配設され、供給ロール軸から引き出されたシート部材を巻き取ることにより移送する巻き取りロール軸と、
前記供給ロール軸と巻き取りロール軸との間で展開されているシート部材の表面に付着された前記粉末状の消臭剤を形成する基材の形態を変化させ、包含される消臭成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする消臭装置を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施の形態に基づき本発明をさらに詳細に説明する。図1は、本実施形態にかかる芳香装置1の概略構造を示す正面図である。この図に示したように、本実施形態の芳香装置1は、シート部材10と、粉末状の香料20と、供給ロール軸30と、巻き取りロール軸40と、2つのローラ50,60とを有して構成される。
【0010】
シート部材10は、テープ状に一方向が長く形成され、一方の端部は、供給ロール軸30に連結されて巻回保持され、他方の端部は、移送手段としての巻き取りロール軸40に連結されて、供給ロール軸30から引き出されたシート部材10が巻き取られるようになっている。この場合、巻き取りロール軸40を回転させる回転手段が設けられており、回転手段としては、図示しないモータが用いられ、その回転駆動軸が巻き取りロール軸40に連結されている。
【0011】
また、シート部材10は一面が粘着面となっており、この粘着面に粉末状の香料20が付着される。供給ロール軸30と巻き取りロール軸40とは所定間隔離間して配置されており、上記した巻き取りロール軸40の回転駆動によって、シート部材10が供給ロール軸30から巻き取りロール軸40に移送される間に、両軸間で展開されるシート部材10上に位置する香料20から香気成分が揮散される。
【0012】
シート部材10の粘着面に付着される粉末状の香料20は、外的作用により基材の形態を変化させない限り、香気成分がほとんど揮散しない構造のものを用いる。このような香料としては、上記したように、例えば、特開昭63−209548号公報や特開2002−28473号公報に開示された技術を応用することができる。特開昭63−209548号公報では、香気成分等を外殻となる基材中に封じ込めたマイクロカプセル状のものが開示されており、特開2002−28473号公報には、外殻となる基材の気密性を高め、内部に油性液体等を封入してマイクロカプセル化する技術が開示されている。従って、これらの技術を応用することにより、基材中に香気成分を封入させたマイクロカプセル等の粉末化形態の香料が得られる。
【0013】
もちろん、本発明においては、かかる香料を食品中に添加するものではないため、マイクロカプセル化される基材の原料は、これらの公報に例示されたものに限られない。例えば、合成樹脂等を基材としてカプセル化(マイクロカプセル化も含む)した外殻中に、液体香料(香気成分)を封入したものなどを用いることができる。
【0014】
また、粉末状の香料20としては、特開平7−322846号公報に示されたように、基材が熱により溶解し、香気成分が揮散するものを用いることもできる。
【0015】
粉末状の香料20は、上記のようにシート部材10の粘着面に付着されるが、落脱防止のためにその上面に剥離紙11を貼着しておくことが好ましい。また、剥離紙11を設けていない場合には、本実施形態のように、シート部材10を供給ロール軸30に巻回して保持させた際に、巻回されることにより積層するシート部材10の裏面(粘着面の反対面)に香料20が付着してしまうおそれがあるが、剥離紙11を設けることにより、このような事態を防止することができる。また、上記したようにカプセル化(マイクロカプセル化)等しても、香気成分が僅かながら常態条件下で揮散する場合もある。従って、香料20の機能を積極的に発現させる以前の外部への揮散を防止するためにも、剥離紙11を設けることが好ましい。香料20から香気成分が僅かに揮散しても剥離紙11により密閉しておくことにより、剥離紙11内に封じ込めることができる。
【0016】
ローラ50,60は、供給ロール軸30と巻き取りロール軸40との間で展開されているシート部材10を両者間に挟むように配設される。そして、シート部材10がかかるローラ50,60間を通過する際に、上側に配設されたローラ50によって、シート部材10の粘着面に付着された粉末状の香料20を押し潰す。従って、かかるローラ50,60は、香料20を押し潰す押圧部材からなる揮散手段として機能するものである。
【0017】
本実施形態の揮散手段は、このように押圧部材としてのローラ50,60から構成されるため、粉末状の香料20としては、押し潰されることにより基材となっている外殻が破壊されるカプセル状のものが用いられる。
【0018】
また、上側に配設されたローラ50は、粉末状の香料20を押し潰した直後から、そのまま剥離紙11を巻き取る機能も果たす。従って、押し潰された香料20は、ローラ50,60間を通過した直後から香気成分を揮散させることになる。本実施形態においては、このように、ローラ50が香料20を押し潰す押圧部材としての機能と剥離紙11を引き剥がして巻き取る機能とを有しているが、例えば、ローラ50とは別途に、このローラ50の配設位置の直前又は直後に、剥離紙11を剥がして巻き取る専用の剥離紙巻き取りローラ(図示せず)を設けることもできる。剥離紙巻き取りローラをローラ50の配設位置の直前に設けた場合には、剥離紙11を剥がした直後に、ローラ50によって香料20が押圧されて香気成分を揮散し始め、直後に設けた場合には、ローラ50によって香料が押圧されて剥離紙11内で香気成分が揮散し始めた後に剥離紙11が剥がされることによって外部に香気成分を放出することになる。
【0019】
また、香料20が押し潰されて香気成分が流出し、さらにシート部材10の外部にまで流れ出るおそれもあるため、少なくとも下側に配設される60の下部、好ましくは、下側に配設される60の下部から巻き取りロール軸40の近辺に至るまで、流出した香気成分を受ける受け部材(図示せず)を配設しておくことが良い。
【0020】
上記したように、香料20の香気成分は、ローラ50,60間の通過直後から積極的に揮散し始め、巻き取りロール軸40に巻き取られていくまでの間、芳香が連続して供給されることになる。従って、ローラ50,60から構成される押圧部材としての揮散手段は、供給ロール軸30と巻き取りロール軸40との間であって、この芳香の継続時間を考慮した位置に設定することが好ましい。すなわち、供給ロール軸30寄りに設ければ、香料20が潰れてから巻き取りロール軸40に巻き取られるまでの移送距離が長くなり、芳香の継続時間が増し、巻き取りロール軸40寄り設ければ、香料20が潰れてから巻き取りロール軸40に巻き取られるまでの移送距離が短くなって芳香の継続時間も短くなる。
【0021】
芳香の継続時間は、シート部材10が供給ロール軸30と巻き取りロール軸40との間で一定の速度で移送されている限り、このように、押圧部材としてのローラ50,60の配設位置で調整することもできる。しかしながら、シート部材10が常時移送されている場合には、巻き取りロール軸40に至ると香気成分が残っているのに巻き取られてしまう場合もあり、香料20の消費効率の点で無駄がある。従って、シート部材10を巻き取る巻き取りロール軸40の回転駆動を所定間隔ごとに止めることによって、押し潰された香料20の香気成分が消失するまで、この押し潰された香料20が付着しているシート部材10の部分が、芳香装置1の芳香流出口に対向するように制御することが好ましい。例えば、シート部材10に目印となる横線などを所定間隔ごとに付しておき、光センサ等によってこの横線を検知して、シート部材10の引き出し量を制御し、所定の引き出し量に至ったならば、巻き取りロール軸40の回転駆動を停止し、タイマにより、所定時間その位置で香気成分を揮散させる構成とすることができる。
【0022】
また、シート部材10の表面に付着させる香料20は、互いに種類の異なるものをそれぞれ順に配設することもできる。例えば、図2に示すように、シート部材10の巻き取り方向に所定幅ずつ種類の異なる香料70,71,72を並列して定着させるようにする。容器内に液体香料や粉末香料を収容するに過ぎない従来の芳香装置では、一つの装置において供給できる芳香の種類は1種類に限られる。しかしながら、本実施形態のようにシート部材10に香料20を付着させ、揮散手段によって揮散させることにより初めて香気成分が揮散する構造の場合には、図2に示したような構成とすることにより、異なる種類の芳香を一つの装置で楽しむことができる。
【0023】
なお、室内や車内に設置する具体的な芳香装置とするに当たっては、図示しないが、例えば、前面に窓部(芳香流出口)を開口したケースを設け、このケース内に、供給ロール軸30と巻き取りロール軸40とを配設し、両者間に展開されるシート部材10が前記窓部から外部に臨むように設け、その中途に2つのローラ50,60を内蔵させ、さらに、モータなどの電気部品を内蔵した構造とすることができる。これにより、ケースを壁等の任意位置に固定するだけで、シート部材10に付着された香料20の香気成分を外部に放出することができる。
【0024】
かかる芳香装置1において、モータ(図示せず)を回転駆動させると、供給ロール軸30に巻回保持されたシート部材10が巻き取りロール軸40に巻き取られつつ、図の左方に移送される。そして、2つのローラ50,60間を通るときに、上側に配設されたローラ50に押圧されて、カプセル化された粉末状の香料20が押し潰されて、内部に封入された香気成分が露出し、香りが放出される。剥離紙11は、ローラ50によって巻き取られる。
【0025】
シート部材10が所定量移送されたならば、例えば、モータの駆動を停止する。これにより、ローラ50,60と巻き取りロール軸40との間に存在する、カプセル状の基材(外殻)が押し潰されて破壊された状態の香料20から、所定時間香気成分が外部に放出される。その後、香りがなくなってしまったときには、シート部材10をさらに図の左方に移動して、ローラ50,60間に新たに送り込まれる香料20を押し潰し、上記と同様に香気成分を放出する。この際のシート部材10の送り量や停止時間等は、上記のように光センサやタイマを設けることにより自動制御することも可能であるし、もちろん、手動により行うことも可能である。
【0026】
本実施形態によれば、芳香装置1として、常態における揮散が抑制され、揮散手段を構成する押圧部材としてのローラ50,60によりカプセル状の香料20の基材の形態が変化(破壊)することによって初めて香気成分が揮散する構造である。従って、液体香料を容器内に充填して使用した場合と同様に高い芳香効果が得られる一方で、液体香料のように容器を倒すことによりこぼれたりすることがなく、取扱いも容易である。また、香料20の基材(外殻)が破壊されることによって初めて香気成分が揮散するため、例えば、基材内に液体香料を封入した香料を用いたとしても、混入された香気成分のうち、揮散し易い成分のみが先に揮散してしまうこともない。
【0027】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではないことはもちろんである。例えば、上記した実施形態では、シート部材10の移送手段として、供給ロール軸30に巻回されたシート部材10を、巻き取りロール軸40を回転駆動させることにより巻き取って移送させる手段を用いているが、シート部材10を引っ張る手段等を用いることもできる。但し、シート部材10として十分な長さのものを用いて、装置の外形をよりコンパクトにするためには、上記実施形態のように、巻き取りロール軸40を用いて移送させる構成とすることが好ましい。
【0028】
また、上記実施形態においてはシート部材10を移送させて、揮発手段としての押圧部材を構成するローラ50,60間を通過させているが、供給ロール軸30と巻き取りロール軸40との間で展開されたシート部材10に対し、ローラ50,60が移動する構成とすることもできる。また、押圧部材としては、ローラ50,60に限らず、例えば、板状や棒状の部材が、所定位置で上下動してシート部材10に当接し、香料20の基材(外殻)を破壊できるものであってもよい。
【0029】
また、上記実施形態においては、粉末状の香料20として、基材(外殻)内に香気成分が封入されたカプセル状のものを用い、基材(外殻)を破壊して封入された香気成分を流出させるものを用いているが、例えば、特開平7−322846号公報に開示されたもののように、熱により溶解する基材中に香気成分を含有させたものを用いることもできる。
【0030】
この場合には、シート材10に付着された粉末状の香料20に対し、所定の熱を付与し得る加熱部材からなる揮散手段を採用する。このような加熱部材としては、例えば、上記実施形態で用いたローラ50,60を採用して、このローラ50,60間で摩擦熱を生じさせて基材を溶解させる手段や、ローラ50,60に代えて略水平方向に回転するかあるいは前後に摺動するスポンジ部材等を配設し、このスポンジ部材等をシート部材10の表面に沿って水平回転させたり、前後に摺動させることにより生じる摩擦熱によって基材を溶解させる手段等を採用することができる。また、供給ロール軸30と巻き取りロール軸40との間で展開されているシート部材10を部分的に加温(加熱)できるヒータを配設し、その熱により付着された香料20の基材を溶解させる手段を用いることもできる。
【0031】
いずれにしても、かかる香料20を用いた場合にも、熱によって基材が溶解した後初めて、香気成分が有効に発現するものであり、カプセル化したものを用いた場合と同様に、高い芳香効果を得ることができる。
【0032】
また、上記した説明では、粉末状の香料を用いた芳香装置について説明しているが、包含される香気成分に代えて消臭成分を用いることにより、上記香料と全く同様に、粉末状の消臭剤を用いた消臭装置を提供することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の芳香装置は、基材の形態変化によりその香気成分が揮散する粉末状の香料と、この香料を表面に付着して保持するシート部材と、香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段とを具備して構成される。従って、揮散手段により基材の形態を変化させるまでの間は、香気成分の揮散がほとんどなく、揮散手段によって基材の形態を変化させて初めて香気成分が有効に発現する構成である。このため、液体香料を直接容器内に充填した芳香装置のように容器を倒すことによりこぼれたりすることがなく、取扱いが容易である一方、香料を形成する基材の形態変化によって初めて香気成分が揮散するため、その際には、液体香料と同様に高い芳香効果が得られる。また、揮散手段による基材の形態変化によって、香気成分が一気に均等に揮散するため、液体香料を単に容器に充填したもののように、揮散し易い成分のみが先に揮散してしまうこともない。
【0034】
特に、シート部材の長手方向又は移送方向に沿って、異なる種類の香料を付着させておくことにより、一つの装置でありながら、複数種類の芳香を楽しむことができる。
【0035】
また、本発明の消臭装置は、上記の香料に代えて、基材の形態変化によりその消臭成分が揮散する粉末状の消臭剤を用い、上記と同様にシート材に付着して、揮散手段によって該消臭剤の基材の形態を変化させることのできる構造としている。従って、取扱いが容易でありながら、高い消臭効果を発現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一の実施形態にかかる芳香装置を示す正面図である。
【図2】図2は、上記実施形態にかかる芳香装置におけるシート部材の構成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 芳香装置
10 シート部材
20 粉末状の香料
30 供給ロール軸
40 巻き取りロール軸
50,60 ローラ
Claims (13)
- 基材中に香気成分を包含し、基材の形態変化により該香気成分が揮散する粉末状の香料と、
前記粉末状の香料が表面に付着されてなるシート部材と、
前記粉末状の香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする芳香装置。 - 基材中に香気成分を包含し、基材の形態変化により該香気成分が揮散する粉末状の香料と、
前記粉末状の香料が表面に付着されてなるシート部材と、
前記シート部材を移送する移送手段と、
前記移送手段により移送されるシート部材の表面に付着された前記粉末状の香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする芳香装置。 - 基材中に香気成分を包含し、基材の形態変化により該香気成分が揮散する粉末状の香料と、
前記粉末状の香料が表面に付着されてなるシート部材を巻回した供給ロール軸と、
前記供給ロール軸に対して所定間隔おいて配設され、供給ロール軸から引き出されたシート部材を巻き取ることにより移送する巻き取りロール軸と、
前記供給ロール軸と巻き取りロール軸との間で展開されているシート部材の表面に付着された前記粉末状の香料を形成する基材の形態を変化させ、包含される香気成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする芳香装置。 - 前記粉末状の香料は、香気成分がカプセル状の基材中に封入されてなり、前記揮散手段が、該カプセル状の基材を押圧して破壊し、基材の形態を変化させ、香気成分を揮散させる押圧部材から構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の芳香装置。
- 前記押圧部材が、シート部材に付着された粉末状の香料を押圧可能なローラから構成されることを特徴とする請求項4記載の芳香装置。
- 前記押圧部材が、前記供給ロール軸と巻き取りロール軸との間に配設され、供給ロール軸と巻き取りロール軸との間で展開されているシート部材に付着された粉末状の香料を押圧可能なローラから構成されることを特徴とする請求項3又は4記載の芳香装置。
- 前記粉末状の香料が、熱により溶解する基材中に香気成分が含有されてなり、前記揮散手段がシート部材の表面に付着された前記香料に所定の熱を付与してその基材を溶解し形態を変化させる加熱部材からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の芳香装置。
- 前記加熱部材が、シート部材の表面に当接し、摩擦熱を付与するものであることを特徴とする請求項7記載の芳香装置。
- 前記シート部材の表面に、付着された香料を介して貼着された剥離紙を具備し、前記揮散手段による香気成分の揮散直前又は揮散直後までの間、該剥離紙は、香料の落脱防止及び香気成分の揮散防止機能を果たし、その後、剥離される構成であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載の芳香装置。
- 前記シート部材の表面に付着される香料は、該シート部材の長手方向又は移送方向に沿った所定の距離ごとに、種類を異にすることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の芳香装置。
- 基材中に消臭成分を包含し、基材の形態変化により該消臭成分が揮散する粉末状の消臭剤と、
前記粉末状の消臭剤が表面に付着されてなるシート部材と、
前記粉末状の消臭剤を形成する基材の形態を変化させ、包含される消臭成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする消臭装置。 - 基材中に消臭成分を包含し、基材の形態変化により該消臭成分が揮散する粉末状の消臭剤と、
前記粉末状の消臭剤が表面に付着されてなるシート部材と、
前記シート部材を移送する移送手段と、
前記移送手段により移送されるシート部材の表面に付着された前記粉末状の消臭剤を形成する基材の形態を変化させ、包含される消臭成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする消臭装置。 - 基材中に消臭成分を包含し、基材の形態変化により該消臭成分が揮散する粉末状の消臭剤と、
前記粉末状の消臭剤が表面に付着されてなるシート部材を巻回した供給ロール軸と、
前記供給ロール軸に対して所定間隔おいて配設され、供給ロール軸から引き出されたシート部材を巻き取ることにより移送する巻き取りロール軸と、
前記供給ロール軸と巻き取りロール軸との間で展開されているシート部材の表面に付着された前記粉末状の消臭剤を形成する基材の形態を変化させ、包含される消臭成分を揮散させる揮散手段と
を具備することを特徴とする消臭装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002244599A JP2004081378A (ja) | 2002-08-26 | 2002-08-26 | 芳香装置及び消臭装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002244599A JP2004081378A (ja) | 2002-08-26 | 2002-08-26 | 芳香装置及び消臭装置 |
Publications (1)
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JP2004081378A true JP2004081378A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=32053021
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004081378A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101544374B1 (ko) | 2008-08-27 | 2015-08-13 | 코웨이 주식회사 | 공기 청정기 |
JP6114856B1 (ja) * | 2016-04-13 | 2017-04-12 | 株式会社レーベン販売 | 芳香装置 |
-
2002
- 2002-08-26 JP JP2002244599A patent/JP2004081378A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101544374B1 (ko) | 2008-08-27 | 2015-08-13 | 코웨이 주식회사 | 공기 청정기 |
JP6114856B1 (ja) * | 2016-04-13 | 2017-04-12 | 株式会社レーベン販売 | 芳香装置 |
JP2017189391A (ja) * | 2016-04-13 | 2017-10-19 | 株式会社レーベン販売 | 芳香装置 |
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