JP2004081186A - 海苔の洗浄処理剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】海苔の養殖において、海苔等に付着する珪藻類等の雑藻類、スライム等を短時間で効率良く除去し自然環境に悪影響を及ぼさない薬剤を提供する。
【解決手段】海水の電解等によって生成される次亜塩素酸又はその塩を含み、遊離塩素濃度0.1〜200mg/l、pH=3〜10に調節された海水よりなる海苔の洗浄処理剤。
【解決手段】海水の電解等によって生成される次亜塩素酸又はその塩を含み、遊離塩素濃度0.1〜200mg/l、pH=3〜10に調節された海水よりなる海苔の洗浄処理剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、養殖中の海苔及び海苔網に付着する雑藻類、スライム、微細な海老等の海洋生物等の有害物質を除去する洗浄処理剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
養殖中の海苔及び海苔網には、海中に生育するスライムや雑藻類、主として珪藻類が付着して海苔の品質低下を招くのみならず海苔養殖時の操業管理面の障害となっている。そのため、このような珪藻類を除去するために酸処理剤が使われている。酸処理剤として現在多用されているのは有機酸であって、リンゴ酸、クエン酸、酢酸等の希釈液や肥料等を溶解した液を酸性の液に混合したものが用いられる。これらの有機酸を用いる方法としては例えば特公昭56−12601号公報、特公昭60−31451号公報、特公昭60−31647号公報等が挙げられる。
【0003】
上記のような有機酸による洗浄は、次のような問題点がある。珪藻類はカルシウム分が多く含まれるが有機酸はその除去が難しく、また浸透性は良いが浸透した有機酸の除去が困難である。またスライムの付着は海苔の酸素同化作用を阻害するばかりでなく、夜間の光が無いときの呼吸ができなくなり酸欠状態で海苔が死滅することもある。さらに珪藻等の雑藻類の除去や赤腐れ病等の病害の予防を行うためには、この酸処理方法は非常に重要な方法である。
【0004】
最近ではモグリ船による方法、すなわち船体に洗浄槽を設け、処理する網は持ち上げてその下に船体を潜らせて移動させ、その際に洗浄槽内の洗浄液をポンプで循環させながら網面に吹きつけて散布することにより連続的に洗浄を行う方法が開発され使用されている。この場合、海苔網と洗浄液との接触時間は20〜60秒と極めて短時間で行われるのでpH領域を低く選択する必要がありpH=1〜2.5が望ましい。有機酸類を使用してpHを下げるには、通常高いpH領域が特徴である有機酸類を高濃度にする必要があるのでその使用量が多くなり、環境問題が発生する。すなわち無機酸に比べてCOD,BODへの影響が大であり、海苔や海苔網の洗浄を行った際、大量の有機酸が廃液として海中に流れ込み、海水に混ざると微生物によって生分解が起こるが、同時に海水中でBODが高くなり富栄養化現象が起こる。一般によく知られているように、湖沼や内湾では貧栄養が富栄養に遷移することで栄養分を含む排水が流れ込みプランクトンが増殖して酸素不足になり水質が汚濁される。よって有機物を含んだ排水はCODあるいはBODが高く、環境庁は排水基準によって放流を規制している。因みに有機酸としてリンゴ酸、クエン酸を用いた製品を使用し、無機酸として塩酸を使用し、これらをそれぞれ100倍に希釈した場合のCODを比較すると、有機酸が約3000mg/lであるのに対し無機酸は約40mg/lである。
【0005】
酸洗浄を行った後の回収された廃液は中和してpH=5.8〜8.6に調整し、排水として下水に放流されるが、有機酸を使用する場合は中和してもCOD,BODは高く活性汚泥処理等が必要である。無機酸の場合は、例えば塩酸を使用する際、水酸化ナトリウムを用いて中和すると食塩が生成されるのでCOD,BODに左右されず排水として放流される。海域においてはpH=5〜9の範囲で排水は放流される。
【0006】
このように無機酸を使用することは有用であるが、代表的な酸である塩酸、硫酸、リン酸等はいずれも強酸であり、取り扱いの安全性の面で問題があった。またこれらの酸は外部より購入しなければならない不便さがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、海苔及び海苔網の洗浄に際し、従来使用されていた有機酸、無機酸に代えて、海水より直接得られる無機酸塩を使用して効率良く洗浄を行い、これらに付着する有害物質を除去することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はすなわち、次亜塩素酸又は次亜塩素酸塩を含み、遊離塩素濃度0.1〜200mg/l、pH=3〜10に調節された海水よりなることを特徴とする海苔の洗浄処理剤である。
【0009】
ここに言う有害物質とは、海苔及び海苔網に付着する珪藻類、スライム、微細な海老等の海洋生物、またスライムの生長により増殖する各種細菌類を指す。
【0010】
本発明に使用される次亜塩素酸塩として好ましいのは次亜塩素酸ナトリウムであり、通常水酸化ナトリウムの水溶液にアルカリ性領域で塩素を反応させて得られる。また次亜塩素酸ナトリウムは直接海水を電解することによっても得られる。この場合はモグリ船上に無隔膜電解槽を設置し、海水を電解して海苔及び海苔網を洗浄するか、又は刈り取られた海苔を海水のスラリーとして循環させ、その循環経路中に無隔膜電解槽を設け、海水を電解して上記スラリーを洗浄することができる。さらに、このスラリーを移送して異物を除去し、ミンチャーを使用して海苔を細断し、その後これを水洗して海苔すきの工程に入るが、上記ミンチャーによる細断までの工程は海水を使用し(その後は真水を使用)、その際、本発明により海苔を滅菌することができる。
【0011】
海水中の次亜塩素酸又はその塩の遊離塩素濃度は0.1〜200mg/lであり、望ましくは0.5〜100mg/lである。この範囲を超えると海苔の細胞が破壊されやすくなり、またこの範囲未満では若干処理能力が低下する。海苔の洗浄時のpH=3〜10であり、pHが3より低ければ次亜塩素酸が分解し塩素ガスを発生して海苔を傷めやすくなり取扱いも困難である。またpHが10より高ければ海苔の主成分である蛋白質と海苔の細胞を破壊してしまい、雑藻類、スライム、細菌等の有害物質が十分除去できない。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、海水を電解しながら海苔及び海苔網の洗浄処理を行う方法を例示する説明図である。図1においてスライム、珪藻類その他の雑藻類が付着した状態の海苔及び海苔網1を持ち上げてその下に船体を潜らせ、その際に船上のカッター(図示していない)によりほぼ一定の長さまで海苔を刈り取った後、船体に設けられた回収液槽2の上を通過させる。3は海苔網1を保持するモグリ船のアームである。海洋4より海水をポンプ5により汲み上げて無隔膜電解槽6の下部より流入し上部より流出して電解する。この無隔膜電解槽6の両側には相互に対向して陽極7と陰極8が設けられている。電解された海水は次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを生成し水素ガス、酸素ガスを同伴し散布機9により海苔網1上に散布されてこれを洗浄し、洗浄後の液は回収液槽2に回収される。回収液中には遊離塩素が少量残存するので亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤を添加して還元した後、海洋4に放流11される。なお回収液は一部又は全量、無隔膜電解槽6に循環させてもよい。10は洗浄後の水切り装置である。洗浄後の海苔網1は水洗後、連続的に元の養殖場に戻される。
【0013】
本発明は図1に示すモグリ船による連続洗浄法のほか、例えば船上に洗浄槽を設け、無隔膜電解槽により電解された海水を導き、海苔及び海苔網を短時間浸漬して洗浄することもできる。
【0014】
図2は、モグリ船上で刈り取られた海苔を海水でスラリーとしてポンプで循環させて洗浄する際に、海水を電解しながら洗浄処理を行う方法を例示する説明図である。図2において、受入タンク12に海苔網より刈り取られた養殖海苔13を分散させた海水のスラリー14が移送され貯留されている。スラリー14は循環ポンプ15により受入タンク12の下部より抜き出され無隔膜電解槽16の上部より流出して電解される。この無隔膜電解槽16の両側には相互に対向して陽極17と陰極18が設けられている。電解後のスラリーは、次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを生成し水素ガス及び酸素ガスを同伴して、循環経路19を通り受入タンク12の上部に流入し循環される。20は残留塩素濃度調節計であり、循環経路19中の海水に含まれる遊離塩素濃度を測定し調整するためのものである。また21は電解により形成される少量のトリハロメタンの処理容器であって、この容器よりスラリーに空気22を吹き込むことにより、上部の開放された受入タンク12よりトリハロメタンを効率よく揮散させることができる。他の方法としては、容器21をアスピレーターとしてトリハロメタンを減圧により吸引除去する方法、或いは循環スラリー中には水素ガス、酸素ガスを同伴しているので外気により受入タンク12の上部に揮散させることもできる。スラリー中の海水量が多い場合は、無隔膜電解槽16の電解容量が不足することもあり、このような場合はバイパス23を使用して一部のスラリーを電解槽を通さずに受入タンク12に循環させればよい。
【0015】
上記の海水の電解処理に必要な電流密度は5〜50A/dm2であり、好ましくは15〜30A/dm2である。陽極7、17の材料としては、フレームを兼ねた厚さ10〜20mmの金属チタン板が使用され、電極面には白金又は白金族金属酸化物の活性層が被覆されている。陰極8、18の材料としては、陽極と同様フレームを兼ねて厚さ10〜20mmのステンレス鋼(SUS304等)又は鉄板を使用することができる。
【0016】
本発明を実施するには、上記のように海水の電解により直接、次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを生成させるほか、外部より次亜塩素酸ナトリウムの水溶液を購入して使用する方法がある。後者の場合に使用する方法としては、図1、図2において無隔膜電解槽6、16を省略し海苔を洗浄する海水の経路中、任意の個所に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加すればよい。
【0017】
【実施例】
実施例1
モグリ船による海苔及び海苔網の連続洗浄を行った。図1において、無隔膜電解槽を省略し海水経路に次亜塩素酸ナトリウムの水溶液を添加し、試験用に設けた5枚の海苔網上に散布した。なお洗浄前に海苔はカッターにより一定長さまで刈り取られる。1枚の網の洗浄時間は約1〜2分で行い洗浄後の海水は船上に設けられた回収槽に回収し、少量の亜硫酸ナトリウムを添加して残存する遊離塩素を還元後、下水に放流した。洗浄処理後の海苔を採集し顕微鏡で確認したところスライム、雑藻類は完全に除去されていた。このような洗浄処理を10日間隔で5回行った。この結果、赤腐れ病、白腐れ病、珪藻類の付着を防止することができた。
【0018】
実施例2
図1に示す装置でモグリ船による海苔及び海苔網の連続洗浄処理を行った。無隔膜電解槽を使用する以外は実施例1と全く同様にして行い、同様の結果が得られた。無隔膜電解槽の容量は15lであり、電流密度は9.0〜11.3A/dm2、流速は100l/minである。電解後の遊離塩素濃度は13〜17mg/l、pHは8〜9である。陽極として白金族金属酸化物を被覆したチタン金属、陰極としてはSUS304を使用した。
【0019】
比較例1
実施例1と平行して、設置した5枚の海苔網を用い海苔及び海苔網の洗浄液としてクエン酸の海水溶液(pH=1.8)を使用し洗浄を行った。薬剤を代えた以外は実施例1と同様に処理し、処理後の海苔を顕微鏡を用いて観察したところ、スライムは完全に除去されず5回目の処理時には大形の珪藻類が発生付着し除去困難となった。
【0020】
実施例3
図2において、無隔膜電解槽16を省略し循環経路19に次亜塩素酸ナトリウムの水溶液を添加した以外は同様の装置を使用し、スラリーの洗浄処理を行った。受入タンクの容量は10m3、スラリーのポンプによる循環量は6〜7.2m3/hrである。スラリーの遊離塩素濃度は1〜6mg/lであり、pHは5〜6.5に調整して使用した。5時間運転後、海苔の試料を採集し確認したところ養殖海苔の表面に付着したスライム、珪藻類、微細な海洋生物の海老の一種等は完全に除去されており、後工程における板海苔連続加工時の汚れ、黴の発生は起こらず、後工程の水洗操作中にも悪臭は認められなかった。
【0021】
実施例4
図2に示す装置で海苔の海水スラリーを電解しながら洗浄処理を行った。無隔膜電解槽を使用する以外は実施例3と全く同様にして行い同様の結果が得られた。無隔膜電解槽の容量は0.014m3であり、電流密度は1.5〜5A/dm2である。スラリーのポンプによる循環量は6.0〜7.2m3/hrであり、陽極には白金族金属酸化物を被覆したチタン金属を使用し、陰極としてはSUS304を使用した。電解後のスラリーは遊離塩素1〜6mg/lを生成し、水素ガス、酸素ガスを同伴して受入れタンクの上部(pH=5〜6.5)に流入し循環された。
【0022】
実施例5
図2において、無隔膜電解槽16を省略し循環経路19に市販の次亜塩素酸ナトリウムの水溶液を添加した以外は同様の装置を使用し、スラリーの洗浄処理を行った。受入タンクの容量は10m3、スラリーのポンプによる循環量は6〜7.2m3/hrである。スラリーの遊離塩素濃度は10〜50mg/lであり、pHは8〜9である。5時間運転後、海苔の試料を採集し確認したところ養殖海苔の表面に付着したスライム、珪藻類、微細な海洋生物の海老の一種等は完全に除去されており、後工程における板海苔連続加工時の汚れ、黴の発生は起こらず、後工程の水洗操作中にも悪臭は認められなかった。
【0023】
実施例6
図2に示す装置で海苔の海水スラリーを電解しながら洗浄処理を行った。電流密度を上昇させるために陽極と陰極との極間距離を短くした以外は、実施例4と全く同様にして運転を行い同様の結果が得られた。無隔膜電解槽の容量は0.014m3であり、電流密度は7〜35A/dm2である。電解後のスラリーは遊離塩素10〜50mg/lを生成し、水素ガス、酸素ガスを同伴して受入れタンクの上部に流入し循環された。
【0024】
比較例2
図2に示す装置でスラリー中の海水の電解を行わず、また次亜塩素酸ナトリウムの添加も行わずに海苔網より刈り取った養殖海苔を実施例3と同量の海水で洗浄を行った。5時間洗浄後、板海苔加工のための水洗を行ったが、珪藻類、スライムは未だ残存しており連続加工時には黴、スライムが大量に生成して悪臭を発生した。海水で洗浄後の試料を採集したところ、一般細菌数は1,000/mlであった。
【0025】
実施例7
本発明で使用される次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを含む洗浄液は殺菌作用があり、上記各実施例における洗浄前と洗浄後の細菌数を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、海水に次亜塩素酸又はその塩を添加するか、又は海水を直接電解して次亜塩素酸又はその塩を生成含有させることにより、養殖海苔の洗浄処理に好適な溶液を得ることができる。すなわち海苔に付着する珪藻類等の雑藻類、スライム等の有害物質を略完全に除去するのみならず、スライムの生長により増殖する各種細菌、病原菌の発生を防止することができる。特に本発明の洗浄処理剤は海水を電解して得ることができるので、外部より購入しなくてもよいという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される装置を例示する説明図である。
【図2】本発明に使用される他の装置を例示する説明図である。
【符号の説明】
1 海苔網
2 回収液槽
3 アーム
4 海洋
5 ポンプ
6,16 無隔膜電解槽
7,17 陽極
8,18 陰極
9 散布機
10 水切り装置
11 放流
12 受入れタンク
13 海苔
14 スラリー
15 循環ポンプ
19 循環経路
20 残留塩素濃度調節計
21 トリハロメタンの処理容器
22 空気
23 バイパス
【発明の属する技術分野】
本発明は、養殖中の海苔及び海苔網に付着する雑藻類、スライム、微細な海老等の海洋生物等の有害物質を除去する洗浄処理剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
養殖中の海苔及び海苔網には、海中に生育するスライムや雑藻類、主として珪藻類が付着して海苔の品質低下を招くのみならず海苔養殖時の操業管理面の障害となっている。そのため、このような珪藻類を除去するために酸処理剤が使われている。酸処理剤として現在多用されているのは有機酸であって、リンゴ酸、クエン酸、酢酸等の希釈液や肥料等を溶解した液を酸性の液に混合したものが用いられる。これらの有機酸を用いる方法としては例えば特公昭56−12601号公報、特公昭60−31451号公報、特公昭60−31647号公報等が挙げられる。
【0003】
上記のような有機酸による洗浄は、次のような問題点がある。珪藻類はカルシウム分が多く含まれるが有機酸はその除去が難しく、また浸透性は良いが浸透した有機酸の除去が困難である。またスライムの付着は海苔の酸素同化作用を阻害するばかりでなく、夜間の光が無いときの呼吸ができなくなり酸欠状態で海苔が死滅することもある。さらに珪藻等の雑藻類の除去や赤腐れ病等の病害の予防を行うためには、この酸処理方法は非常に重要な方法である。
【0004】
最近ではモグリ船による方法、すなわち船体に洗浄槽を設け、処理する網は持ち上げてその下に船体を潜らせて移動させ、その際に洗浄槽内の洗浄液をポンプで循環させながら網面に吹きつけて散布することにより連続的に洗浄を行う方法が開発され使用されている。この場合、海苔網と洗浄液との接触時間は20〜60秒と極めて短時間で行われるのでpH領域を低く選択する必要がありpH=1〜2.5が望ましい。有機酸類を使用してpHを下げるには、通常高いpH領域が特徴である有機酸類を高濃度にする必要があるのでその使用量が多くなり、環境問題が発生する。すなわち無機酸に比べてCOD,BODへの影響が大であり、海苔や海苔網の洗浄を行った際、大量の有機酸が廃液として海中に流れ込み、海水に混ざると微生物によって生分解が起こるが、同時に海水中でBODが高くなり富栄養化現象が起こる。一般によく知られているように、湖沼や内湾では貧栄養が富栄養に遷移することで栄養分を含む排水が流れ込みプランクトンが増殖して酸素不足になり水質が汚濁される。よって有機物を含んだ排水はCODあるいはBODが高く、環境庁は排水基準によって放流を規制している。因みに有機酸としてリンゴ酸、クエン酸を用いた製品を使用し、無機酸として塩酸を使用し、これらをそれぞれ100倍に希釈した場合のCODを比較すると、有機酸が約3000mg/lであるのに対し無機酸は約40mg/lである。
【0005】
酸洗浄を行った後の回収された廃液は中和してpH=5.8〜8.6に調整し、排水として下水に放流されるが、有機酸を使用する場合は中和してもCOD,BODは高く活性汚泥処理等が必要である。無機酸の場合は、例えば塩酸を使用する際、水酸化ナトリウムを用いて中和すると食塩が生成されるのでCOD,BODに左右されず排水として放流される。海域においてはpH=5〜9の範囲で排水は放流される。
【0006】
このように無機酸を使用することは有用であるが、代表的な酸である塩酸、硫酸、リン酸等はいずれも強酸であり、取り扱いの安全性の面で問題があった。またこれらの酸は外部より購入しなければならない不便さがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、海苔及び海苔網の洗浄に際し、従来使用されていた有機酸、無機酸に代えて、海水より直接得られる無機酸塩を使用して効率良く洗浄を行い、これらに付着する有害物質を除去することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はすなわち、次亜塩素酸又は次亜塩素酸塩を含み、遊離塩素濃度0.1〜200mg/l、pH=3〜10に調節された海水よりなることを特徴とする海苔の洗浄処理剤である。
【0009】
ここに言う有害物質とは、海苔及び海苔網に付着する珪藻類、スライム、微細な海老等の海洋生物、またスライムの生長により増殖する各種細菌類を指す。
【0010】
本発明に使用される次亜塩素酸塩として好ましいのは次亜塩素酸ナトリウムであり、通常水酸化ナトリウムの水溶液にアルカリ性領域で塩素を反応させて得られる。また次亜塩素酸ナトリウムは直接海水を電解することによっても得られる。この場合はモグリ船上に無隔膜電解槽を設置し、海水を電解して海苔及び海苔網を洗浄するか、又は刈り取られた海苔を海水のスラリーとして循環させ、その循環経路中に無隔膜電解槽を設け、海水を電解して上記スラリーを洗浄することができる。さらに、このスラリーを移送して異物を除去し、ミンチャーを使用して海苔を細断し、その後これを水洗して海苔すきの工程に入るが、上記ミンチャーによる細断までの工程は海水を使用し(その後は真水を使用)、その際、本発明により海苔を滅菌することができる。
【0011】
海水中の次亜塩素酸又はその塩の遊離塩素濃度は0.1〜200mg/lであり、望ましくは0.5〜100mg/lである。この範囲を超えると海苔の細胞が破壊されやすくなり、またこの範囲未満では若干処理能力が低下する。海苔の洗浄時のpH=3〜10であり、pHが3より低ければ次亜塩素酸が分解し塩素ガスを発生して海苔を傷めやすくなり取扱いも困難である。またpHが10より高ければ海苔の主成分である蛋白質と海苔の細胞を破壊してしまい、雑藻類、スライム、細菌等の有害物質が十分除去できない。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、海水を電解しながら海苔及び海苔網の洗浄処理を行う方法を例示する説明図である。図1においてスライム、珪藻類その他の雑藻類が付着した状態の海苔及び海苔網1を持ち上げてその下に船体を潜らせ、その際に船上のカッター(図示していない)によりほぼ一定の長さまで海苔を刈り取った後、船体に設けられた回収液槽2の上を通過させる。3は海苔網1を保持するモグリ船のアームである。海洋4より海水をポンプ5により汲み上げて無隔膜電解槽6の下部より流入し上部より流出して電解する。この無隔膜電解槽6の両側には相互に対向して陽極7と陰極8が設けられている。電解された海水は次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを生成し水素ガス、酸素ガスを同伴し散布機9により海苔網1上に散布されてこれを洗浄し、洗浄後の液は回収液槽2に回収される。回収液中には遊離塩素が少量残存するので亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤を添加して還元した後、海洋4に放流11される。なお回収液は一部又は全量、無隔膜電解槽6に循環させてもよい。10は洗浄後の水切り装置である。洗浄後の海苔網1は水洗後、連続的に元の養殖場に戻される。
【0013】
本発明は図1に示すモグリ船による連続洗浄法のほか、例えば船上に洗浄槽を設け、無隔膜電解槽により電解された海水を導き、海苔及び海苔網を短時間浸漬して洗浄することもできる。
【0014】
図2は、モグリ船上で刈り取られた海苔を海水でスラリーとしてポンプで循環させて洗浄する際に、海水を電解しながら洗浄処理を行う方法を例示する説明図である。図2において、受入タンク12に海苔網より刈り取られた養殖海苔13を分散させた海水のスラリー14が移送され貯留されている。スラリー14は循環ポンプ15により受入タンク12の下部より抜き出され無隔膜電解槽16の上部より流出して電解される。この無隔膜電解槽16の両側には相互に対向して陽極17と陰極18が設けられている。電解後のスラリーは、次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを生成し水素ガス及び酸素ガスを同伴して、循環経路19を通り受入タンク12の上部に流入し循環される。20は残留塩素濃度調節計であり、循環経路19中の海水に含まれる遊離塩素濃度を測定し調整するためのものである。また21は電解により形成される少量のトリハロメタンの処理容器であって、この容器よりスラリーに空気22を吹き込むことにより、上部の開放された受入タンク12よりトリハロメタンを効率よく揮散させることができる。他の方法としては、容器21をアスピレーターとしてトリハロメタンを減圧により吸引除去する方法、或いは循環スラリー中には水素ガス、酸素ガスを同伴しているので外気により受入タンク12の上部に揮散させることもできる。スラリー中の海水量が多い場合は、無隔膜電解槽16の電解容量が不足することもあり、このような場合はバイパス23を使用して一部のスラリーを電解槽を通さずに受入タンク12に循環させればよい。
【0015】
上記の海水の電解処理に必要な電流密度は5〜50A/dm2であり、好ましくは15〜30A/dm2である。陽極7、17の材料としては、フレームを兼ねた厚さ10〜20mmの金属チタン板が使用され、電極面には白金又は白金族金属酸化物の活性層が被覆されている。陰極8、18の材料としては、陽極と同様フレームを兼ねて厚さ10〜20mmのステンレス鋼(SUS304等)又は鉄板を使用することができる。
【0016】
本発明を実施するには、上記のように海水の電解により直接、次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを生成させるほか、外部より次亜塩素酸ナトリウムの水溶液を購入して使用する方法がある。後者の場合に使用する方法としては、図1、図2において無隔膜電解槽6、16を省略し海苔を洗浄する海水の経路中、任意の個所に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加すればよい。
【0017】
【実施例】
実施例1
モグリ船による海苔及び海苔網の連続洗浄を行った。図1において、無隔膜電解槽を省略し海水経路に次亜塩素酸ナトリウムの水溶液を添加し、試験用に設けた5枚の海苔網上に散布した。なお洗浄前に海苔はカッターにより一定長さまで刈り取られる。1枚の網の洗浄時間は約1〜2分で行い洗浄後の海水は船上に設けられた回収槽に回収し、少量の亜硫酸ナトリウムを添加して残存する遊離塩素を還元後、下水に放流した。洗浄処理後の海苔を採集し顕微鏡で確認したところスライム、雑藻類は完全に除去されていた。このような洗浄処理を10日間隔で5回行った。この結果、赤腐れ病、白腐れ病、珪藻類の付着を防止することができた。
【0018】
実施例2
図1に示す装置でモグリ船による海苔及び海苔網の連続洗浄処理を行った。無隔膜電解槽を使用する以外は実施例1と全く同様にして行い、同様の結果が得られた。無隔膜電解槽の容量は15lであり、電流密度は9.0〜11.3A/dm2、流速は100l/minである。電解後の遊離塩素濃度は13〜17mg/l、pHは8〜9である。陽極として白金族金属酸化物を被覆したチタン金属、陰極としてはSUS304を使用した。
【0019】
比較例1
実施例1と平行して、設置した5枚の海苔網を用い海苔及び海苔網の洗浄液としてクエン酸の海水溶液(pH=1.8)を使用し洗浄を行った。薬剤を代えた以外は実施例1と同様に処理し、処理後の海苔を顕微鏡を用いて観察したところ、スライムは完全に除去されず5回目の処理時には大形の珪藻類が発生付着し除去困難となった。
【0020】
実施例3
図2において、無隔膜電解槽16を省略し循環経路19に次亜塩素酸ナトリウムの水溶液を添加した以外は同様の装置を使用し、スラリーの洗浄処理を行った。受入タンクの容量は10m3、スラリーのポンプによる循環量は6〜7.2m3/hrである。スラリーの遊離塩素濃度は1〜6mg/lであり、pHは5〜6.5に調整して使用した。5時間運転後、海苔の試料を採集し確認したところ養殖海苔の表面に付着したスライム、珪藻類、微細な海洋生物の海老の一種等は完全に除去されており、後工程における板海苔連続加工時の汚れ、黴の発生は起こらず、後工程の水洗操作中にも悪臭は認められなかった。
【0021】
実施例4
図2に示す装置で海苔の海水スラリーを電解しながら洗浄処理を行った。無隔膜電解槽を使用する以外は実施例3と全く同様にして行い同様の結果が得られた。無隔膜電解槽の容量は0.014m3であり、電流密度は1.5〜5A/dm2である。スラリーのポンプによる循環量は6.0〜7.2m3/hrであり、陽極には白金族金属酸化物を被覆したチタン金属を使用し、陰極としてはSUS304を使用した。電解後のスラリーは遊離塩素1〜6mg/lを生成し、水素ガス、酸素ガスを同伴して受入れタンクの上部(pH=5〜6.5)に流入し循環された。
【0022】
実施例5
図2において、無隔膜電解槽16を省略し循環経路19に市販の次亜塩素酸ナトリウムの水溶液を添加した以外は同様の装置を使用し、スラリーの洗浄処理を行った。受入タンクの容量は10m3、スラリーのポンプによる循環量は6〜7.2m3/hrである。スラリーの遊離塩素濃度は10〜50mg/lであり、pHは8〜9である。5時間運転後、海苔の試料を採集し確認したところ養殖海苔の表面に付着したスライム、珪藻類、微細な海洋生物の海老の一種等は完全に除去されており、後工程における板海苔連続加工時の汚れ、黴の発生は起こらず、後工程の水洗操作中にも悪臭は認められなかった。
【0023】
実施例6
図2に示す装置で海苔の海水スラリーを電解しながら洗浄処理を行った。電流密度を上昇させるために陽極と陰極との極間距離を短くした以外は、実施例4と全く同様にして運転を行い同様の結果が得られた。無隔膜電解槽の容量は0.014m3であり、電流密度は7〜35A/dm2である。電解後のスラリーは遊離塩素10〜50mg/lを生成し、水素ガス、酸素ガスを同伴して受入れタンクの上部に流入し循環された。
【0024】
比較例2
図2に示す装置でスラリー中の海水の電解を行わず、また次亜塩素酸ナトリウムの添加も行わずに海苔網より刈り取った養殖海苔を実施例3と同量の海水で洗浄を行った。5時間洗浄後、板海苔加工のための水洗を行ったが、珪藻類、スライムは未だ残存しており連続加工時には黴、スライムが大量に生成して悪臭を発生した。海水で洗浄後の試料を採集したところ、一般細菌数は1,000/mlであった。
【0025】
実施例7
本発明で使用される次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを含む洗浄液は殺菌作用があり、上記各実施例における洗浄前と洗浄後の細菌数を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、海水に次亜塩素酸又はその塩を添加するか、又は海水を直接電解して次亜塩素酸又はその塩を生成含有させることにより、養殖海苔の洗浄処理に好適な溶液を得ることができる。すなわち海苔に付着する珪藻類等の雑藻類、スライム等の有害物質を略完全に除去するのみならず、スライムの生長により増殖する各種細菌、病原菌の発生を防止することができる。特に本発明の洗浄処理剤は海水を電解して得ることができるので、外部より購入しなくてもよいという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される装置を例示する説明図である。
【図2】本発明に使用される他の装置を例示する説明図である。
【符号の説明】
1 海苔網
2 回収液槽
3 アーム
4 海洋
5 ポンプ
6,16 無隔膜電解槽
7,17 陽極
8,18 陰極
9 散布機
10 水切り装置
11 放流
12 受入れタンク
13 海苔
14 スラリー
15 循環ポンプ
19 循環経路
20 残留塩素濃度調節計
21 トリハロメタンの処理容器
22 空気
23 バイパス
Claims (1)
- 次亜塩素酸又は次亜塩素酸塩を含み、遊離塩素濃度0.1〜200mg/l、pH=3〜10に調節された海水よりなることを特徴とする海苔の洗浄処理剤。
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KR102031119B1 (ko) * | 2018-12-20 | 2019-10-11 | (주) 테크로스 | 살균 및 정화된 가공 용수를 이용한 김 가공 방법 |
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- 2002-08-22 JP JP2002287525A patent/JP2004081186A/ja active Pending
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