JP2004081094A - 釣竿 - Google Patents

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Toyoaki Takimoto
滝元 豊明
Masashi Yamamoto
山本 誠志
Masaru Akiba
秋葉 勝
Yoshinori Nakahata
中畑 美徳
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Abstract

【課題】竿杆の肉盛部に多数の凹凸条を有するガイド受座を設ける場合に、層間剥離等を防止して耐久性のある釣竿を提供する。
【解決手段】繊維強化合成樹脂製竿杆10の所定位置外側にガイド受座ZBを一体化しており、ガイド受座外周に、竿杆の長手方向に延伸し、円周方向に多数形成された受座側凹凸条Jを有しており、前記ガイド受座は、一方向に引き揃えられ、弾性率が49000N/mm以下の低弾性炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸した繊維強化樹脂プリプレグを、繊維方向を竿杆の軸長方向に指向させて巻装しており、該プリプレグ厚さは0.06mm以下であるよう構成する。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は外部に釣糸ガイドを装着するガイド受座を有する釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】
竿杆の所定位置に、長手方向に延伸した多数の凹凸条を設けた金属や合成樹脂の係止パイプを設け、遊動釣糸ガイドの装着筒部を係合させて釣糸ガイドの回動を防止すると共に、その位置に保持固定する釣竿の例が実公昭58−2222号公報に開示されている。このような釣糸ガイド保持構造では、竿杆に設けた係止パイプの存在により竿杆の撓み性が阻害されたり、合成樹脂の係止パイプでは、その摩耗が早期に生じたりする。
こうした点を解決するために、実公平8−10272号公報では、竿杆の形成プリプレグの強化繊維の半分以下の弾性率の強化繊維を使用したプリプレグを用いて嵌合層を形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、プリプレグを巻装した嵌合層は、そのままでは通常片肉を有しており、嵌合層の外周は円形ではなく、変形している。この片肉等の非円形状を円形にするには、その表面を研削加工等する必要がある。こうした研削加工の手数を省いたり、加工時間を短くすることはコストの低減にとって必要である。また、嵌合層は竿杆と共に撓むようになり、これを繰り返すため、層間剥離や、各層内においても、強化繊維と樹脂との物性の相違に基づき、繊維と樹脂との境界の剥離等が生じ易くなる。また、竿杆と共に撓むように撓み性が向上してはいるが、嵌合層は肉盛層であるため、やはりその両端部においては応力集中が生じ易い。特に穂先竿等の細径竿杆においてその影響が大きい。
依って本発明は、竿杆の肉盛部に多数の凹凸条を有するガイド受座を設ける場合に、層間剥離等を防止して耐久性のある釣竿の提供を目的とする。
また、これに加えて、応力集中を防止した釣竿の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み本発明の請求項1では、繊維強化合成樹脂製竿杆の所定位置外側にガイド受座を一体化しており、ガイド受座外周に、竿杆の長手方向に延伸し、円周方向に多数形成された受座側凹凸条を有しており、前記ガイド受座は、一方向に引き揃えられ、弾性率が5000kg/mm(49000N/mm)以下の低弾性炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸した繊維強化樹脂プリプレグを、繊維方向を竿杆の軸長方向に指向させて巻装しており、該プリプレグ厚さは0.06mm以下であることを特徴とする釣竿を提供する。
【0005】
弾性率が49000N/mm以下と超低弾性であるため、それだけエポキシ樹脂の物性に近いといえ、大きな撓みを繰り返しても、繊維と樹脂との境界剥離が生じ難く、また、プリプレグ厚さは0.06mm以下という極薄であるため、大きな撓みを受けた際、隣接した層と層との剪断力は非常に小さくなり、層間剥離が防止される。従って、ガイド受座の耐久性が向上する。
【0006】
請求項2では、前記凹凸条の溝の最も低い底部のガイド受座肉厚を、その位置の竿杆の肉厚より薄くし、かつ、凹凸条の頂部から谷部までの溝深さを0.2〜0.02mmの浅さに設定した請求項1記載の釣竿を提供する。
溝深さを0.2〜0.02mmという極浅とし、更に、溝底部のガイド受座肉厚はその位置の竿杆肉厚より薄く、結局、ガイド受座を薄く構成しており、このため竿杆が撓む際に抵抗になり難い。
【0007】
請求項3では、繊維強化合成樹脂製竿杆の所定位置外側にガイド受座を一体化しており、ガイド受座外周に、竿杆の長手方向に延伸し、円周方向に多数形成された受座側凹凸条を有しており、前記ガイド受座は、一方向に引き揃えられ、弾性率が49000N/mm以下の低弾性炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸した繊維強化樹脂プリプレグを、繊維方向を竿杆の軸長方向に指向させて巻装しており、該プリプレグ厚さは0.1mm以下であり、前記ガイド受座の前後端部は、階段状に漸次薄肉化するよう前記プリプレグを巻装し、該階段状部分を塗料によってその表面をなだらかに形成したことを特徴とする釣竿を提供する。
【0008】
弾性率が49000N/mm以下と超低弾性であるため、それだけエポキシ樹脂の物性に近いといえ、大きな撓みを繰り返しても、繊維と樹脂との境界剥離が生じ難く、また、プリプレグ厚さは0.1mm以下という薄さであるため、大きな撓みを受けた際、隣接した層と層との剪断力は小さくなり、層間剥離が防止される。従って、ガイド受座の耐久性が向上する。また、極薄のプリプレグによる階段状端部の存在により、大きく撓んだ際の竿杆への応力集中が防止できると共に、撓みが滑らかになるため層間剥離が生じ難くなる。また、階段状部分を塗料によって表面をなだらかに形成するが、極薄のプリプレグによるため、各段差は非常に小さいため、使用する塗料も極僅かでもなだらかにでき、軽量化に寄与する。
【0009】
請求項4では、一方向に引き揃えられ、弾性率が49000N/mmより大きい炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸した繊維強化樹脂プリプレグを、繊維方向が竿杆の周方向に指向するように巻装され、前記軸長方向指向繊維の層より薄い層を具備する請求項1〜3までの何れか1記載の釣竿を提供する。
炭素繊維が周方向に指向しているため、ガイド受座部位の潰れ強度や捩れ強度が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態例に基づき、更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る釣竿の穂先領域の側面図である。エポキシ樹脂等の合成樹脂をマトリックとし、炭素繊維等の強化繊維で強化した繊維強化合成樹脂製の穂先竿10には、この例では長手方向の3箇所に遊動釣糸ガイド10A,10B,10Cが配設保持されている。穂先竿10の上記3箇所付近にはガイド受座ZA,ZB,ZCが設けられている。また、先端部にはトップガイド10Tが装着されている。参照番号12は穂持竿である。この例の釣竿は3本継であり、図示しない元竿もある。
【0011】
図2は、図1に示すガイド受座を設けた穂先竿10の製造方法の一例を説明するための図である。芯金20に穂先竿本体用のプリプレグシート22を巻回し、その後、その外側の適宜位置にガイド受座形成用のプリプレグシート片24A,24B,24Cを巻回する。各シート片を予め本体用のプリプレグシート22に重ね合わせておき、同時に巻回してもよい。
【0012】
各プリプレグシート片24A,24B,24Cは一方向引き揃えの炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸したプリプレグのシート片である。穂先竿の撓み性を可及的に阻害させたくないため、このシート片の炭素繊維の弾性率は5000kg/mm(49000N/mm)以下の低弾性炭素繊維とする。好ましくは、3000kg/mm(29400N/mm)〜500kg/mm(4900N/mm)である。更には、穂先竿(本体)に用いた軸長方向指向の主たる炭素繊維の弾性率の1/10以下の低弾性な炭素繊維を使用するとよい。また、上記プリプレグシート片の厚さは0.06mm以下であり、好ましくは0.05〜0.01mmである。
【0013】
上記各プリプレグシート片24A,24B,24Cに、厚さが0.03mm以下、好ましくは0.02mm以下であって、下記のようなプリプレグシート片を併用してもよい。このプリプレグ片は、一方向引き揃え炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸させたものを用いる。炭素繊維の指向方向は円周方向とし、弾性率は49000N/mmよりも大きなものとする。この場合、20000〜40000kg/mm(196000〜392000N/mm)程度のものを使用すれば、弾性率が49000N/mm程度のものを使用するよりは薄肉であっても潰れ強度等を確保できる。従って、比強度が向上する。裏打ちとして、予め軸長方向指向の各プリプレグシート片24A,24B,24Cに重ね合わせておき、この複合プリプレグ片を巻回すると作業が容易になり、ガイド受座の形状が安定する。
【0014】
各プリプレグシートを巻回後は、定法通り、緊締テープを巻回し、この状態で加熱焼成する。その後、緊締テープと芯金を除去、取り外して穂先竿を形成する。各ガイド受座は穂先竿の成形後に一体化させてもよい。こうした焼成後に、極薄のプリプレグシート片の片肉を削ってガイド受座外周面を精度の高い円形に研削加工すると共に長手方向の凹凸条Jを所定ピッチで円周方向に多数形成する。又は、円形研削を行わず、長手方向の凹凸条Jを所定ピッチで円周方向に多数形成してもよい。以下では、円形研削した上での説明となっているが、極薄プリプレグを使用するため、片肉厚さも極小であり、研削無しの場合にも適用できる。また、この例では、各ガイド受座の後端部付近は凹凸条が無い筒状部Eとなっているが、この筒状部にも凹凸条が設けられていてもよい。
【0015】
遊動釣糸ガイド10A,10B,10Cは、図7にも図示するように、前記各ガイド受座に装着させるための装着筒部Tと、図示しない釣糸を案内するガイドリングGと、該ガイドリングと前記装着筒部とを連結させるフレーム部Fとを有している。ガイドリングGは炭化珪素等のセラミックスやステンレス鋼等の金属からなる耐摩耗性材料製である。装着筒部Tは合成樹脂や金属で形成できる。また、フレーム部Fは金属や合成樹脂で形成できる。各遊動釣糸ガイドの装着筒部Tの内周には、対応するガイド受座に設けた凹凸条Jと同一ピッチの凹凸条J’が形成されている。従って、係合に際して互いの凸条と凹条とが全て係合し合い、均等な負荷が作用するため、夫々の耐久性が向上する。この係合し合った状態を図8に図示している。
【0016】
中間位置のガイド受座ZBを例として図3に縦断面を図示しているが、他の2つのガイド受座も同様である。ガイド受座ZBの後端部付近の筒状部Eを除き、この例では全周に亘って凹凸条Jが設けられている。図6には図3の矢視線F−Fによる拡大部分横断面を図示している。凹凸条Jは、凸条J1と凹条J2とが長手方向に延伸している。本願では凹条J2は溝と称することもある。円形に研削加工された表面ZBSをそのまま残した凸条表面の幅はaであり、溝の幅はbであり、a+bが1つのピッチPとなり、この例では全周に亘って同一ピッチで凹凸条が形成されている。
【0017】
溝の深さfは、凹凸条の前側大半領域L1において概ね一定である。しかし、溝の最も深い部分の底部の肉厚tは領域L1の前端部においてt1であり、後端部においてt2(>t1)であり、該前端部から該後端部に亘って漸次厚く、即ち、凹凸条の溝底面の高さが後方側において漸次高く形成されている。即ち、ガイド受座の外周を研削して円形表面ZBSに形成した際に、前細テーパのガイド受座としたものである。凹凸条の後端側の短い領域L2においては、溝深さは後方側に漸次浅くなり、ついには筒状部Eの表面に至っている。
【0018】
長手方向の前記領域長さL1において溝深さfが概ね一定であるため、遊動釣糸ガイドの装着筒部を挿入した場合に、所定量の食い込み係合感が十分に生じ、釣糸ガイドがガイド受座に確実に回り止め装着できる。また、凹凸条の溝の底面高さが後方側において漸次高くなっているため、釣糸ガイドの装着筒部を後方側に押し込むことにより、強固に係合できる。更には、凹凸条がガイド受座領域内の後方部において終端している(筒状部Eが残っている)ので、ガイド受座に押し込み装着させる遊動釣糸ガイドが、受座側凹凸条や筒部側凹凸条の摩耗等によって不用意に後方側に抜け出てしまうことを防止できる。
【0019】
また、前記ガイド受座の溝底の肉厚t1,t2は、これらに対応する位置での穂先竿10の各肉厚T1,T2よりも薄くすると軽量化できるので好ましい。また、これらの間領域L1の溝底の肉厚tは、その位置の穂先竿肉厚Tよりも薄い。一定の溝深さfの例を挙げると0.1mmである。深さfは0.02〜0.2mm程という浅い溝である。従って、ガイド受座を薄くでき、この例の場合、ガイド受座の肉厚(t+f)は0.2〜0.4mm又は0.2〜0.5mmにするとよく、穂先竿10の肉厚(T1+T2)/2に対し、30〜80%程度に形成する。こうして撓み性の阻害を防止している。また、釣竿の軽量化に寄与している。
【0020】
ガイド受座の前端部と後端部において、夫々、前方、後方に漸減する段差部が形成されている。図4に示す前端部の段差部は、第1段差部D1’と、第2段差部D2’とを有しており、既述の極薄のプリプレグシート片24Bを1回巻装して第1段差部を形成し、2回巻装して第2段差部を形成している。図5に示す後端部の段差部は、第1段差部D1と、第2段差部D2と、第3段差部D3と、第4段差部D4と、第5段差部D5とを有しており、既述の極薄のプリプレグシート片24Bを1回巻装して第1段差部を形成し、2回巻装して第2段差部を形成し、3回巻装して第3段差部を形成し、4回巻装して第4段差部を形成し、5回巻装して第5段差部を形成している。
【0021】
各段差は極薄のプリプレグシート1巻回分であるため、0.06mm以下と非常に小さい。従って、穂先竿が撓みを受けた際にこのガイド受座ZBも撓むが、その際、各プリプレグの層間、即ち、各段差部の層間に生じる剪断力も非常に小さく、層間剥離が生じ難く、ガイド受座の耐久性が向上する。また、極薄のプリプレグによる階段状端部の存在により、大きく撓んだ際の穂先竿(本体)への応力集中が防止できる。
【0022】
また、各端部の段差部には、樹脂塗料TR,TR’を塗布してその階段状部分をなだらかに形成している。既述の如く、極薄のプリプレグによる各段差は非常に小さいため、使用する塗料も極僅かでもなだらかにでき、軽量化に寄与する。塗料以外の合成樹脂材を使用してもよい。この塗料層(合成樹脂層)は、穂先竿が撓んだ際の応力集中を更に緩和する他、外観向上の作用も果たす。
【0023】
各遊動釣糸ガイドは、対応するガイド受座から前方に抜き去ることができる他、後方の遊動釣糸ガイドは前方にあるガイド受座をも通過できるような各寸法形態に構成している。また、各ガイド受座の最大外径は穂持竿12の前端内径よりも小さく形成している。従って、穂先竿10は穂持竿12に対して振出式に収納できる。
【0024】
図9はガイド受座の他の形態例を示し、図10はその矢視線H−Hによる拡大横断面図である。凹凸条Jをガイド受座ZB’の全周ではなく、その一部である120度〜270度程度の範囲Θに設けてもよいという例である。従って、この角度範囲外では円形の表面が残っている。
【0025】
図11は、精度の高い円形に加工された、又はプリプレグシート片を巻装した状態のままのガイド受座の表面ZBSに、穂先竿10の長手方向に延伸した凹凸条Jを円周方向に所定ピッチで多数本設ける工程を略示図示したものである。この凹凸条Jの溝を研削加工する際に、ガイド受座の表面ZBSの後端部近くの筒状部EをチャックTKによって保持し、穂先竿10を水平方向に保持し、この保持状態のまま、図12に図示する工具(フライス)TLを回転させつつ、この場合はガイド受座の上面側に、長手方向に指向した溝を研削する。
【0026】
この加工の際に、穂先竿10が撓まないように、ガイド受座ZBの下面側を受けるための受け具UKを設けてもよい。次ぎに、ガイド受座をチャックTKで保持したまま、所定ピッチ回転させて隣接した溝を同様に研削加工する。以後はこれを繰り返す。これにより、図1や図3に示すガイド受座が形成される。
【0027】
上記のチャックTKを回転させる代わりに、チャックの保持を弛めて、他の手段で穂先竿10を所定ピッチ角度回転させ、その状態で再び同じ筒状部Eを保持して工具TLで溝加工してもよい。何れにしても、チャックで保持するのはガイド受部の外周面ZBSの一部である前記筒状部Eであり、穂先竿10自体の外周面ではない。このように、精度の高い円形のガイド受部の外周面ZBSの一部を保持し、この外周面ZBSに工具TLで所定深さの溝を加工する。
【0028】
この加工方法において、溝加工の対象物であるガイド受座ZBを(穂先竿と共に)回転させても、該ガイド受座の外周面ZBSは精度の高い円形であるため、最初に設定した前記工具TLの切り込み深さは、任意の角度回転させた後の、工具がガイド受座と対面する外周面の各部位においても、計測等の設定をやり直すことなく、そのまま適用しても、最初と同じ(ほぼ同じ)切り込み深さになる。即ち、溝加工の間、常に精度の高いガイド受座の円形外周面ZBSを保持するため、回転角度に拘わらず工具TLによる溝の深さを常に(ほぼ)一定とすることができる。また、図11の場合と異なって、筒状部Eを残すことなく、ガイド受座の外周面全体に凹凸条Jを設けることもできる。
【0029】
上記例で使用した工具TLは図12の(b)に側面視を図示しており、回転軸JKの先部に刃具HAを装着し、回転軸先端の固定部KBで刃具HAを固定している。(a)は正面図である。上記溝J2の形状は、この刃具HAの形状によって定まる。
【0030】
以上の各説明では、ガイド受座として、特定のガイド受座ZBを例として説明しているが、他のガイド受座でも同様であり、また、竿杆として穂先竿を例としているが、ガイド受座を設ける他の竿杆でも同様である。異なる実施例において説明した各事項は、特に矛盾のない限り、他の実施例にも適用できる。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば、竿杆の肉盛部に多数の凹凸条を有するガイド受座を設ける場合に、層間剥離等を防止して耐久性のある釣竿が提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る釣竿の穂先竿の側面図である。
【図2】図2は穂先竿の成形過程の一工程図である。
【図3】図3は図1の穂先竿の要部縦断面図である。
【図4】図4は図3の前端部段差部の拡大図である。
【図5】図5は図3の後端部段差部の拡大図である。
【図6】図6は図3の矢視線F−Fによる拡大部分横断面図である。
【図7】図7は図1に使用の遊動釣糸ガイドの正面図である。
【図8】図8は図7のガイドを装着させた状態の横断面図である。
【図9】図9はガイド受座の他の形態例を示す図である。
【図10】図10は図9の矢視線H−Hによる拡大横断面図である。
【図11】図11はガイド受座に凹凸条を研削加工する過程の一工程模式図である。
【図12】図12は図11において使用している工具の図である。
【符号の説明】
10              穂先竿
10A,10B,10C     遊動ガイド
J               凹凸条
J1              凸条
J2              凹条(溝)
TK              チャック
TL              工具
ZB              ガイド受座
ZBS             ガイド受座の円形表面

Claims (4)

  1. 繊維強化合成樹脂製竿杆の所定位置外側にガイド受座を一体化しており、ガイド受座外周に、竿杆の長手方向に延伸し、円周方向に多数形成された受座側凹凸条を有しており、
    前記ガイド受座は、一方向に引き揃えられ、弾性率が5000kg/mm(49000N/mm)以下の低弾性炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸した繊維強化樹脂プリプレグを、繊維方向を竿杆の軸長方向に指向させて巻装しており、
    該プリプレグ厚さは0.06mm以下であることを特徴とする釣竿。
  2. 前記凹凸条の溝の最も低い底部のガイド受座肉厚を、その位置の竿杆の肉厚より薄くし、かつ、凹凸条の頂部から谷部までの溝深さを0.2〜0.02mmの浅さに設定した請求項1記載の釣竿。
  3. 繊維強化合成樹脂製竿杆の所定位置外側にガイド受座を一体化しており、ガイド受座外周に、竿杆の長手方向に延伸し、円周方向に多数形成された受座側凹凸条を有しており、
    前記ガイド受座は、一方向に引き揃えられ、弾性率が49000N/mm以下の低弾性炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸した繊維強化樹脂プリプレグを、繊維方向を竿杆の軸長方向に指向させて巻装しており、
    該プリプレグ厚さは0.1mm以下であり、
    前記ガイド受座の前後端部は、階段状に漸次薄肉化するよう前記プリプレグを巻装し、該階段状部分を塗料によってその表面をなだらかに形成したことを特徴とする釣竿。
  4. 前記ガイド受座には、一方向に引き揃えられ、弾性率が49000N/mmより大きい炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸した繊維強化樹脂プリプレグを、繊維方向が竿杆の周方向に指向するように巻装され、前記軸長方向指向繊維の層より薄い層を具備する請求項1〜3までの何れか1記載の釣竿。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1784961B (zh) * 2004-12-08 2011-08-31 株式会社岛野 钓竿用竿体

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