JP2004080637A - パスルーティング設定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】分散型ネットワークで発ノード側が着ノードまでのパスのルーティングの計算を行う方式を採用する際に、ネットワーク全体で発ノードの負荷を軽減することのできるパスルーティング設定システムを得ること。
【解決手段】ネットワークには、トポロジ情報を使用してルーティングの計算を行うことのできるパス要求受付処理部107を備えた付加機能付きノード102、102と、パス要求処理依頼部106によってこれら付加機能付きノード102、102にルーティングの計算を依託することで自己が発ノードとなった場合のパスの設定を行う通常ノード101〜101が存在している。このように2種類のノード101、102が存在することでネットワーク全体で発ノードの負荷を軽減することができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パスルーティングの計算および設定を行うパスルーティング設定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のノードを配置した通信ネットワークでは、2点間で通信を行う際にその出発点としての発ノードと到着点としての着ノードとの間に存在するノードをどのように選択するかによって、通常の場合には幾通りものパスの設定が可能になる。そこで、このような分散型のネットワークでは、発ノードを起点として着ノードまで最適なパスを設定するようにしている。
【0003】
たとえば特開平5−300145号公報では、属性を適合させながら自律的にパス設定の経路選定を行うようにしている。この技術では始端ノードから順にパス経路探索メッセージを送出していき、これが所望の属性に適合する経路を中継ノード間で設定していくようにしている。そして、終端ノードまで到達したとき経路選定を終了するようにしている。これにより、従来では遅延が最小とか品質が最良といった属性の伝送路のみを経由する経路選定ができなかったのが、パス経路探索メッセージの交換による経路選定で可能になる。
【0004】
また、特開平6−857812号公報では、同じく自動ルーティングの手法を提案している。この提案でセンダはパス設定コマンドを検出すると、パスの帯域以上の空き帯域を有する隣接ノードに探索メッセージをブロードキャストすることで、可能性のあるパス設定経路のサーチを行う。中継ノードは探索メッセージを受信すると、これを更新してブロードキャストする。チューザは探索メッセージを受信するとリターンメッセージを返送する。リターンメッセージを受信した中継ノードは、最短パスでセンダに達する隣接ノードを選択してリターンメッセージを返送する。センダはリターンメッセージを受信すると、このリターンメッセージにより形成された経路を用いてパスを設定する。
【0005】
これらの技術とは別に発ノードとなったノードが着ノードまでの採りうるパスのそれぞれについてルーティングの計算を行うという手法も存在する。しかしながら、インターネットに代表される分散型ネットワークでは、ルーティングの計算等のネットワークの全体的な管理を行うマスタとなるノードが存在しない。また、それぞれのノードが発ノードとなる可能性を持っている。そこで、従来からこの種の分散型ネットワークでは、ノード間の接続形態等のノード間の配線形態がどのように行われているかというトポロジ情報を各ノードが保持することにしている。そして、自分のノードが発ノードとなった場合には、この保持しているトポロジ情報を基にして発ノードから着ノードまでのルートを計算し、ルート上の途中に配置されるノードを求めるようにしていた。
【0006】
このように発ノードが着ノードまでの採りうるパスのそれぞれについてルーティングの計算を行う方式の従来の分散型ネットワークでは、各ノードがルーティングの計算を行うルーティング計算処理の機能を有すると共に、この計算に使用するトポロジ情報を自身の記憶部に格納しておくことが必要であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで安定した通信の品質を得るためには、ネットワークの制御が重要であり、この意味で発ノードが着ノードまでのルーティングを計算することの利点が多い。しかしながら、ネットワーク自体が複雑化しており、たとえばインターネット網の発展と共にノードの数が急激に増加している。このような状況の下で分散型ネットワークの各ノードにルーティング計算処理機能を具備させることは、ノードにその分だけの負荷を要求することになり、それぞれのノードの処理速度を向上させなければルーティング計算処理が遅延することにもなる。
【0008】
また、ネットワークの複雑化によって各ノードの保持するトポロジ情報が膨大となるばかりでなく、ノードの数の増加に伴ってノードの新設等のトポロジ情報の変化の割合も増加している。したがって、各ノードがトポロジ情報を更新する頻度および1回の更新に要するデータ量も増加している。これが各ノードの負荷を更に増加する原因となっている。
【0009】
そこで本発明の目的は、分散型ネットワークで発ノード側が着ノードまでのパスのルーティングの計算を行う方式を採用する際に、ネットワーク全体で発ノードの負荷を軽減することのできるパスルーティング設定システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明のパスルーティング設定システムでは、特定のノードを発ノードとするパケットの転送経路の一端としての着ノードに至るパスの設定要求を受け付けるパス要求受付処理手段と、このパス要求受付処理手段が受け付けたパスの設定要求に基づいてルーティングの計算を行うルーティング計算手段と、このルーティング計算手段の計算に必要なノード間の配線形態に関するトポロジ情報を格納したトポロジ情報格納手段と、ルーティング計算手段の計算結果を発ノードに通知する通知手段とを備えた付加機能付きノードをネットワークを構成する他のノードとしての通常ノード以外に具備させ、付加機能付きノードのいずれかが通常ノードからノード間のパスについてのルーティングの設定の要求があったときその設定を行うことを特徴としている。
【0011】
すなわち請求項1記載の発明では、ネットワークを構成するノードの一部を通常ノードよりも機能の追加された付加機能付きノードとするようにしている。この付加機能付きノードは、ルーティング計算手段とトポロジ情報格納手段を備えているので、発ノードから着ノードまでのルーティングを計算することができる。しかもパスの設定要求を受け付けるパス要求受付処理手段を備えているので、通常ノードが発ノードとなったときにそこから着ノードまでのルーティングを計算することができる。したがって、ネットワークを構成するノードの一部を付加機能付きノードとすることでこれ以外の通常ノードの構成を軽減することができ、ネットワーク全体で発ノードの負荷を軽減することができるようになる。
【0012】
請求項2記載の発明では、(イ)自身を発ノードとするパケットの転送経路の一端としての着ノードに至るノード間のパスについてのルーティングの計算の要求があったときこれを他のノードに依託するパス要求手段を備えた通常ノードと、(ロ)通常ノードのパス要求手段からその通常ノードを発ノードとするノード間のパスについてのルーティングの計算の依託の要求があったときこれを受け付けるパス要求受付処理手段と、このパス要求受付処理手段が受け付けたパスの設定要求に基づいてルーティングの計算を行うルーティング計算手段と、このルーティング計算手段の計算に必要なノード間の配線形態に関するトポロジ情報を格納したトポロジ情報格納手段と、ルーティング計算手段の計算結果を発ノードに通知する通知手段とを備えた付加機能付きノードとをパスルーティング設定システムに具備させる。
【0013】
すなわち請求項2記載の発明では、自身を発ノードとするパケットの転送経路の一端としての着ノードに至るノード間のパスについてのルーティングの計算の要求があったときこれを他のノードに依託するようにした通常ノードの他に、この依託に基づいてルーティング計算を行ってその計算結果を発ノードに通知する付加機能付きノードを用意したので、付加機能付きノード自体が発ノードとなったとき着ノードまでのルーティングの計算が行えることはもちろんのこと、通常ノードが発ノードとなったときには着ノードまでのルーティングの計算を付加機能付きノードに依託できる。したがって、ネットワークを構成するノードの一部を付加機能付きノードとすることでこれ以外の通常ノードの構成を軽減することができ、ネットワーク全体で発ノードの負荷を軽減することができるようになる。
【0014】
請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載のパスルーティング設定システムで、通常ノードは、付加機能付きノードから通知されたルート上の各ノードにパスを順次設定させるためのパス設定シグナリングをルート上の最初のノードに転送するパス設定シグナリング転送手段と、ルート上の各ノードあるいは着ノードから送られてくるパス設定状況を表わしたパス設定状況情報を受信してすべてのノードがパスの設定の条件を満足しているときパスの設定を完了させるパス設定手段とを具備することを特徴としている。
【0015】
すなわち請求項3記載の発明では、通常ノードを具体化している。すなわち通常ノードはパス設定シグナリング転送手段を備えており、付加機能付きノードのルーティング計算に基づいてパス設定シグナリングをルート上の最初のノードに転送する。このパス設定シグナリングはルート上を順次転送されるが、そのときの各ノードのパス設定状況を表わしたパス設定状況情報がそれぞれのノードから、あるいは着ノードから発ノード側に送られてくるようにしている。発ノードとしての通常ノードは、パス設定状況情報からすべてのノードがパスの設定の条件を満足していると判別したときパスの設定を完了させることになる。
【0016】
請求項4記載の発明では、請求項1または請求項2記載のパスルーティング設定システムで、通常ノードは、転送経路上の各ノードあるいは着ノードから送られてくるパス設定状況を表わしたパス設定状況情報がパス要求を満足しないものであるとき付加機能付きノードのいずれかのルーティング計算手段にルーティングの再計算を行わせるルーティング再計算要求手段とを具備することを特徴としている。
【0017】
この請求項4記載の発明では、通常ノードを具体化している。すなわち通常ノードは、転送経路上の各ノードあるいは着ノードから送られてくるパス設定状況を表わしたパス設定状況情報がパス要求を満足しないものであるときに付加機能付きノードのいずれかのルーティング計算手段にルーティングの再計算を行わせるルーティング再計算要求手段を備えているので、計算結果通りのパス設定ができないときにルーティングの計算をやり直させることが可能である。これにより、トポロジ情報格納手段に格納されたトポロジ情報が最新のものでなかったり、あるいはルーティングの計算直後に障害が発生したような場合にも、パスの設定をやり直すことが可能になる。
【0018】
請求項5記載の発明では、請求項1または請求項2記載のパスルーティング設定システムで、通常ノードは、付加機能付きノードのいずれかにルーティング計算を行わせるためのパス要求をネットワーク上の特定のサーバに対して送出するパス要求転送手段とを具備することを特徴としている。
【0019】
この請求項5記載の発明では、通常ノードを具体化している。すなわち通常ノードは、付加機能付きノードのいずれかにルーティング計算を行わせるためのパス要求をネットワーク上の特定のサーバに対して送出するようにしている。この場合には、その特定のサーバがルーティング計算を行う付加機能付きノードを選択することができるので、サーバによっては対応する条件を最もよく反映できるトポロジ情報を格納した付加機能付きノードや負荷の集中していない付加機能付きノード等を選択することができる。また、一時的に障害の発生した付加機能付きノードが存在するような場合には、サーバ側でこれを認識することによってこのようなルーティングの計算に不都合な付加機能付きノードを避けてルーティングの計算を確実に行わせることができる。
【0020】
請求項6記載の発明では、請求項1または請求項2記載のパスルーティング設定システムで、通常ノードは、付加機能付きノードのうちの予め定めたノードにルーティング計算を行わせるためのパス要求を送出するパス要求転送手段とを具備することを特徴としている。
【0021】
この請求項6記載の発明では、通常ノードを具体化している。すなわち通常ノードは、付加機能付きノードのうちの予め定めたノードにルーティング計算を行わせるためのパス要求を送出するパス要求転送手段を備えているので、それぞれの通常ノードに最も適合した付加機能付きノードを予め対応させておくことで、迅速に最もふさわしい付加機能付きノードにルーティングの計算を行わせることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
【0023】
【実施例】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0024】
図1は本発明の一実施例におけるパスルーティング設定システムの要部を表わしたものである。このパスルーティング設定システム100は、第1〜第3の通常ノード101〜101と、第1および第2の付加機能付きノード102、102とを有している。第1の通常ノード101は第1の付加機能付きノード102および第2の通常ノード101と接続されている。第2の通常ノード101は第1の通常ノード101および第1の付加機能付きノード102の他に、第2の付加機能付きノード102および第3の通常ノード101と接続されている。第3の通常ノード101は第1の付加機能付きノード102と第2の付加機能付きノード102および第2の通常ノード101と接続されている。
【0025】
ここで、第1〜第3の通常ノード101〜101は、後に説明するノードとしての基本的な機能部分である基本ノード部105とパス要求処理依頼部106から構成されている。これに対して第1および第2の付加機能付きノード102、102は、基本ノード部105とパス要求受付処理部107を備えている。
【0026】
図2は、第1の通常ノードの具体的な構成を表わしたものである。第2および第3の通常ノード101、101は、第1の通常ノード101と同一の構成なので、それらの具体的な図示を省略する。第1の通常ノード101は、基本ノード部105と、これと機能的に独立したパス要求処理依頼部106から構成されている。
【0027】
ここで基本ノード部105は、パス設定シグナリング発呼要求受付部111と、パス設定シグナリング発呼部112を備えている。パス設定シグナリング発呼要求受付部111は、図示しない外部システムあるいは他のノードから送られてくる自身のノード(この例の場合には第1の通常ノード101)を発ノードとするパス設定シグナリングの発呼要求があったとき、これを受け付ける処理を行う。この受け付けが行われると、パス設定シグナリング発呼部112は、受け付けたパス設定シグナリングの発呼先としてのパスを張る発ノードからルート上の途中に位置するノード(以下、途中ノードという。)の最初のノードに対してパス設定シグナリングを送出するようになっている。
【0028】
基本ノード部105は、この他にパス設定シグナリング受付部113、パス設定部114およびパス設定シグナリング転送部115を備えている。パス設定シグナリング受付部113は、パス設定シグナリングを受け付ける処理を行う。他のノード、たとえば図1に示す第2の通常ノード101がそのパス設定シグナリング発呼部112からパス設定シグナリングを行ったものとし、このとき第1の通常ノード101が途中ノードあるいは着ノードとして指定されていたとする。この場合、第1の通常ノード101は第2の通常ノード101からパス設定シグナリングを受け付けることになる。
【0029】
パス設定部114は、受け付けたパス設定シグナリングに基づいてそのノード内のパスの設定を行う。この例の場合には第1の通常ノード101が自己のノード内のルーティングテーブル等の設定を行って、ネットワークを流れる信号を次のノードに引き渡すことができるようにする。
【0030】
パス設定シグナリング転送部115は、受け付けたパス設定シグナリングをルート上の次のノードに転送する。ただし、自身のノードが着ノードである場合には次のノードが存在しないので、この転送処理は行わない。この代わりに、着ノードでは今まで送られてきた途中ノードによるパス設定の状況および自身のノードのパス設定の状況を出発点としての発ノードに転送するようになっている。なお、パス設定シグナリングを受け付けた当該ノードが、たとえばそのノード内のパス設定状況等の接続状況によってはパス設定ができない場合がある。このような場合、パス設定シグナリング転送部115は受け付けたパス設定シグナリングをルート上の次のノードに転送する処理を行わない。これによりパス設定シグナリングの転送処理が中断することになる。パス設定シグナリングの転送を受けた第1の通常ノード101が障害を発生しており、これに対して何らの応答もできないような場合にもパス設定シグナリングの転送処理が中断することになる。このような場合、出発点としての発ノード側にはパス設定の状況が伝達されないことになる。発ノードは最初の途中ノードにパス設定シグナリングを転送してから所定の時間が経過してもパス設定の状況が伝達されない場合には、ルートの変更を行うことになる。
【0031】
第1の通常ノード101には、この他にパス要求処理依頼部106が設けられている。パス要求処理依頼部106は、パス要求受付部121とパス要求転送部122とで構成されている。パス要求受付部121は、ユーザや前記した外部システムあるいは他の一般のノード(図示せず)から送られてくるパス要求を受け付ける。このようなパス要求があると、図1における本実施例の第1の通常ノード101の場合には、自身でルーティング計算を行うことができない。そこでパス要求転送部122は、このパス要求を、図1に示した第1および第2の付加機能付きノード102、102のいずれかに転送してその計算を行ってもらうようになっている。
【0032】
図3は、第1の付加機能付きノードの具体的な構成を表わしたものである。第2の付加機能付きノード102は、第1の付加機能付きノード102と同一の構成なので、その具体的な図示を省略する。第1の付加機能付きノード102は、基本ノード部105の他に、図1に示すパス要求受付処理部107に対応するパス要求受付部131、ルーティング計算部132およびトポロジ情報格納部133を備えている。
【0033】
パス要求受付部131は、第1の付加機能付きノード102の外部システムが発生させる、第1の付加機能付きノード102を発ノードとするパス要求を受け付ける。ここで外部システムとは図示しないユーザ、端末あるいはパスルーティング設定システムの全体的な管理を行う管理システム等のようにパス要求を発生させる可能性のあるものをいう。これは、第1の付加機能付きノード102自体が発ノードとなる場合にルーティングの計算を行うために自身のパス要求を受け付けることを意味する。パス要求受付部131は、この他に第1〜第3の通常ノード101〜101等の通常ノードが図2に示すパス要求転送部122から転送したパス要求を受け付ける。この後者の場合には、ルーティングの計算を行えないこれら通常ノード101の代わりにルーティングの計算を行うために、パス要求を受け付けることになる。
【0034】
ルーティング計算部132は、パス要求受付部131の受け付けたパス要求に従って、発ノードから着ノードへのルートを計算する。そして、このルート上の途中ノードを求めることになる。トポロジ情報格納部133は、このルーティング計算部132がルートを計算する際に使用するネットワーク内の各ノード101、102の接続情報を格納している。
【0035】
パスルーティング設定システムの構成によってトポロジ情報格納部133は各種の形態を採りうる。最も単純な第1の形態では、トポロジ情報格納部133がシステムの初期設定時に与えられたネットワーク内の各ノード101、102の接続情報のみを格納する。このような第1の形態によるトポロジ情報格納部133では、ネットワークの構成が変化していっても新たな情報を取り入れる更新作業を行わない。従って、システムの運用は最も簡単となるが、新たに加わったノードをルートの一部に取り入れることができない。また、削除されたり一時的に障害等で正常に機能しなくなったノードをルートの一部に取り入れてしまう可能性がある。
【0036】
トポロジ情報格納部133の採りうる第2の形態では、パスルーティング設定システムの全体的な管理を行う前記した管理システムが、それぞれの付加機能付きノード102(本実施例の場合には第1および第2の付加機能付きノード102、102)に対して最新のトポロジ情報を与えて情報の更新を行う。
【0037】
トポロジ情報格納部133の採りうる第3の形態では、それぞれの付加機能付きノード102(本実施例の場合には第1および第2の付加機能付きノード102、102)が、ノード間の接続形態を一例とする配線形態についての情報を交換して自律的にトポロジ情報の更新を行う。トポロジ情報格納部133は、以上の各形態と異なる形態でトポロジ情報の更新を行ってもよいことはもちろんである。
【0038】
なお、トポロジ情報格納部133が第2の形態あるいは第3の形態を採った場合であっても、これらの有するトポロジ情報がルーティングの計算を行う時点ですべて最新である保障はない。また、パスの具体的な設定はそれぞれのノードが行う。そこで実際にはルーティングの計算が行われた後に、発ノードから着ノードに向けてパス設定シグナリングを送信し、それぞれのノードを経由することで要求通りのパスが設定できるか否かを確認する必要がある。
【0039】
次に、このような構成のパスルーティング設定システムの運用について具体的に説明する。システムの運用に先立って、図3に示したトポロジ情報格納部133は、トポロジ情報、すなわちネットワーク内の各ノード101、102の接続情報(配線形態についての情報)を格納する。このような接続情報の格納は、前記した管理システムの管理者の手入力による設定で行われてもよいし、管理システムに導入されたソフトウェアやハードウェアによって動的に行われてもよい。もちろん、各ノード101、102間の情報交換による動的な情報設定でトポロジ情報がトポロジ情報格納部133に格納されてもよい。
【0040】
今、図1に示す第1の通常ノード101から第2の付加機能付きノード102に至るパス要求が発生したものとする。このようなパス要求は、たとえば前記したようにユーザ、端末あるいは管理システム等の外部システムによって発生する。発生したパス要求が発ノードとしての第1の通常ノード101に到着すると、そのパス要求受付部121(図2)がこれを受け付ける。第1の通常ノード101は、付加機能付きノード102と異なり自身でルーティングを計算することができない。そこで第1の通常ノード101は、この受け付けたパス要求をパス要求転送部122からルーティング計算部132(図3)を備えた付加機能付きノード102へ転送する。このとき、どの付加機能付きノード102が転送先となるかについては各種の手法が可能である。
【0041】
たとえば、エニーキャスト(anycast)の技術を使用してパス要求の転送を行う手法が存在する。一例としてIPv6(Internet Protocol version 6)では、エニーキャストと呼ばれるアドレスが用意されている。付加機能付きノード102についてのエニーキャストアドレス行きのパケットを第1の通常ノード101から送出すると、該当するネームサーバがこれを受信し、この発ノードから最も近い、あるいは最も的確な付加機能付きノード102を選択する。これにより、その付加機能付きノード102のパス要求受付部131が第1の通常ノード101のパス要求を受け付け、そのルーティング計算部132にパス要求を渡してルーティングの計算を行わせることになる。なお、ネームサーバは特定の付加機能付きノード102にルーティングの計算についての負荷が集中しているような場合に、負荷の集中していないノードに振り分けるようにしてもよい。
【0042】
このようなネームサーバを使用せずに、第1〜第3の通常ノード101〜101等の通常ノードのそれぞれについてルーティングの計算を行う付加機能付きノード102(本実施例の場合には第1または第2の付加機能付きノード102、102)のいずれかを予め対応付けておくようにする手法も有効である。この手法を採用する場合には、それぞれの通常ノード101に対応づけられた付加機能付きノード(以下、専属計算ノードという。)102をそれぞれの通常ノード101が自己の図示しないメモリに記憶して置く。そして、パス要求の転送を行う際にその専属計算ノード102にパス要求を転送することになる。
【0043】
ここでは、第1の付加機能付きノード102が第1の通常ノード101の専属計算ノードであり、そのパス要求の転送を受け付けたものとする。図3に示すパス要求受付部131はパス要求の転送を受け付けると、自身のルーティング計算部132にこれを渡す。ルーティング計算部132は自身のトポロジ情報格納部133に格納されたトポロジ情報を参照して、第1の通常ノード101から第2の通常ノード101に至るルートを計算する。この計算で、図1に示す第1の通常ノード101、第2の通常ノード101および第2の付加機能付きノード102を順に結ぶルートが求められたものとする。このとき第1の付加機能付きノード102内のパス設定シグナリング発呼部112は発ノードとしての第1の通常ノード101に対して、第1の通常ノード101、第2の通常ノード101および第2の付加機能付きノード102を順に結ぶルートについてのパス設定シグナリング発呼を要求する。
【0044】
第1の通常ノード101内のパス設定シグナリング発呼要求受付部111(図2)は、このパス設定シグナリング発呼についての要求を受け付ける。パス設定シグナリング発呼部112は、受け付けたパス設定シグナリングの発呼先としてのパスを張る発ノードからルート上の途中に順に位置する途中ノードおよび着ノードを順に経由する形のパス設定シグナリングを発呼する。パス設定シグナリング受付部113は、この発呼されたパス設定シグナリングを受け付け、パス設定部114はパスの設定を行う。具体的には、その図示しないルーティングテーブルの設定等の処理を行う。パス設定シグナリング転送部115は、ルート上の次のノードとしての第2の通常ノード101に対してパス設定シグナリングを転送する。
【0045】
第2の通常ノード101のパス設定シグナリング受付部113は、第1の通常ノード101内のパス設定シグナリング転送部115から転送されてきたパス設定シグナリングを受け付ける。そして、自身のパス設定部114がパスの設定を行う。具体的には、その図示しないルーティングテーブルの設定等の処理を行う。自身のパス設定シグナリング転送部115は、パス設定要求を満たしていれば、ルート上の次のノードとしての第2の付加機能付きノード102に対してパス設定シグナリングを転送する。また、パス設定シグナリング転送部115は、同様にパス設定要求を満たしていれば、自身のパスの設定の状況を、次のノードとしての第2の付加機能付きノード102に転送する。
【0046】
着ノードとしての第2の付加機能付きノード102は、第2の通常ノード101のパス設定シグナリング転送部115から転送されてきたパス設定シグナリングを受け付ける。そして、自身のパス設定部114がパスの設定を行う。具体的には、その図示しないルーティングテーブルの設定等の処理を行う。自身のパス設定シグナリング転送部115は、ルート上の次のノードが存在しないのでパス設定シグナリングの転送は行わない。パス設定シグナリング転送部115は、自身のパスの設定の状況、ならびに途中ノードとしての第2の通常ノード101から送られてきたパスの設定の状況を、パス設定状況情報として発ノードとしての第1の通常ノード101に転送する。これは、着ノードとしての第2の付加機能付きノード102までルートの設定が正常に進行したことならびにパスの設定の状況を発ノード側に通知するためである。
【0047】
図4は、これら途中ノードおよび着ノードがパス設定シグナリングを受信した場合の処理の流れを表わしたものである。これらのノードは、直前のノードからパス設定シグナリングを受信すると(ステップS201:Y)、自身のノードを経由することでパス設定要求を満足させるものであるかどうかを判別する(ステップS202)。この結果、たとえば障害が発生している等の理由でパス設定要求を満足させない場合には(N)、そのまま処理を終了させる(エンド)。
【0048】
一方、ステップS202でパス設定要求を満足させるものであると判別した場合には(Y)、自身のノードが着ノードとして指定されているかどうかを判別する(ステップS203)。着ノードとして指定されていない場合、すなわち途中ノードである場合には(N)、パス設定シグナリングで示されたルート上の次のノードにパス設定シグナリングおよび自ノードのパス設定状況情報を転送する(ステップS204)。これに対して自身が着ノードとして指定されている場合には(ステップS203:Y)、発ノードとしての第1の通常ノード101に対して、ルート上を転送されてきたパス設定状況情報ならびに着ノードのパス設定状況情報を送信する(ステップS205)。
【0049】
図5は、発ノードにおけるパス設定シグナリングの送信とその後の処理の流れを表わしたものである。ステップS221では発ノードとしての第1の通常ノード101が最初の途中ノード(本実施例では第2の通常ノード101)に対してパス設定シグナリングを送信する。この後、第1の通常ノード101は着ノードが返答を返す予測時間に所定の余裕時間を加算した待機時間が経過する前にパス設定状況情報が受信されるか否かを待機する(ステップS222、S223)。パス設定状況情報が受信されることなく待機時間が経過してしまった場合には(ステップS222:Y)、該当する付加機能付きノード(この場合には第1の付加機能付きノード102)に、パス要求を転送して、第2の付加機能付きノード102へ至るルートの計算を再度行ってもらうことになる(ステップS224)。これは、途中ノードのいずれかが要求されたパスを設定できなかったか、障害を発生させたため、あるいは着ノードが障害を発生させたためにパス設定状況情報の返答が行われなかったためである。このときには、第1の付加機能付きノード102が再度同じルートを計算して来ないようにするために、パス設定に失敗したルーティング計算の結果を第1の付加機能付きノード102に送り返すことも有効である。ただし、第1の付加機能付きノード102が自己の最近の計算結果を保持していれば、このような情報を発ノードとしての第1の通常ノード101から送信する必要はない。
【0050】
これとは異なり、待機時間が経過する前にパス設定状況情報が受信された場合(ステップS223:Y)、発ノードとしての第1の通常ノード101は着ノードからのこの情報がパス設定の条件をすべて満足しているものであるかどうかをチェックする(ステップS225)。この結果、途中ノードでパス設定の条件を満足していても着ノードとしての第2の付加機能付きノード102でパス設定の条件を満足していなかったような場合(N)、発ノードとしての第1の通常ノード101は第1の付加機能付きノード102に対して再度、ルーティング計算を行わせる(ステップS224)。ただし、この場合、着ノードとしての第2の付加機能付きノード102のみが要求されたパスの設定ができなかったので、第1の付加機能付きノード102は最初の途中ノード(この例の場合には第2の通常ノード101)等の途中ノードを次回のルーティング計算の際にルートに含めて計算が可能である。
【0051】
これに対して着ノードもパス設定の条件を満足している場合(ステップS225:Y)、発ノードとしての第1の通常ノード101はルート上の各ノードのパス設定の条件でパスの設定を完了させる(ステップS226)。この場合には設定したパスに沿って第1の通常ノード101から第2の付加機能付きノード102へパケットデータの転送が開始されることになる。
【0052】
なお、本実施例と異なり着ノードでも途中ノードと同様にパス設定要求を満足しないときに発ノードにパス設定状況情報を送信しない処理を行う(ステップS202参照)ことにした場合の処理を簡単に説明する。この場合には、図5のステップS225の処理が不要となり、発ノードとしての第1の通常ノード101はタイムアウトが生じる前にパス設定状況情報を受信すれば、これを用いてパスの設定を行うことになる(ステップS226)。また、それ以外のときにはタイムアウトを待って(ステップS222:Y)、第2の付加機能付きノード102へ至るルートの計算を第1の付加機能付きノード102へ再計算してもらうことになる(ステップS224)。
【0053】
次に、本実施例で第1の付加機能付きノード102から第2の通常ノード101に至るパス要求が、ユーザ、またあるいは管理システム等の外部システムから発生された場合を説明する。この例の場合には発ノードがルーティング計算部132の機能およびトポロジ情報格納部133を備えたノードとなっている。したがって、この場合には第1の付加機能付きノード102自体が第2の通常ノード101に至るルートを計算することができる。また、計算したルートを発ノード側に知らせるパス設定シグナリング発呼要求を行う必要もない。
【0054】
すなわち、後者の例の場合には第1の付加機能付きノード102自体が、図3に示すようにルーティング計算部132およびトポロジ情報格納部133を備えるので、外部の第2の付加機能付きノード102等にルーティングの計算を依託する必要はない。この場合のルート上の各ノードにおけるパスの設定の処理は既に説明した処理と同様であるので、説明を省略する。
【0055】
以上説明した実施例によれば、ノードのすべてがルーティングを行う回路装置を備える必要がない。このため複数のノードを備えた通信ネットワークを安価に製造することができる。また、ルーティングの計算やトポロジ情報の格納を行うノードを一部に限定することができる。したがって、これら一部のノードにのみ能力の比較的高いCPU(中央処理装置)を搭載する等によって、ルーティングの計算について、より計算量の大きな最適化方式等の計算を行わせることも可能になり、ユーザ等の必要に応じてルーティングの計算方式を選択するといった手法も可能になる。
【0056】
<発明の変形可能性>
【0057】
ところで、実施例ではパス要求受付部131が受け付けるパス要求およびトポロジ情報格納部133の格納するトポロジ情報について詳細な説明を省略したが、パスを設定する際の帯域や遅延要求等の各種の情報を持たせることができる。また、トポロジ情報はノード間の接続情報だけでなく、リンク属性として空き帯域情報や遅延時間情報を持つものであってもよい。たとえば発ノードが着ノードまでパケットデータを送る際に、遅延時間が所定の時間内でなければならないという制限がパス要求に存在した場合、ルーティング計算部132はトポロジ情報を基にして、途中ノードの選定に当たってこのパス要求を満足するようにルーティングの計算を行うことになる。
【0058】
同様にパス要求受付部131が受け付けるパス要求で所定の帯域の確保が要求されたとき、ルーティング計算部132はトポロジ情報格納部133の格納するトポロジ情報を基にして、この要求された帯域を満たすパスについてのルーティングの計算を行うことになる。なお、付加機能付きノードは1系統のルートによっては要求された帯域を確保することができないような場合には、2系統以上のルートを発ノード側に提示することも場合によっては可能である。
【0059】
また、実施例では途中ノードでパス設定要求を満たしていない場合にそれ以降のノードに対するシグナリングの転送を中止して、発ノード側ではタイムアウトによってルートの設定が正常に行われないことの確認を行った。発ノード側のこのような確認は他の手法でも行うことができる。たとえばルート上の各ノード101、102のパス設定シグナリング転送部115が自己のノードにおけるパス設定状況情報をその都度、発ノード側に通知するようにしてもよい。
【0060】
図6は、第1の変形例として、このように個々のノードからパス設定状況情報が発ノードに返される場合の発ノードのパス設定シグナリングについての制御の概要を表わしたものである。先の実施例と同様に第1の通常ノード101が発ノードで第2の付加機能付きノード102が着ノードであるとする。また、第1の付加機能付きノード102がパス設定のためのルーティングの計算を行うものとする。
【0061】
この第1の変形例で第1の通常ノード101は、最初の途中ノード(第2の通常ノード101)に対してパス設定シグナリングを送信する(ステップS301)。この後、第1の通常ノード101は次のノードが返答を返す予測時間に所定の余裕時間を加算した待機時間が経過する前にパス設定状況情報が受信されるか否かを待機する(ステップS302、S303)。パス設定状況情報が受信されることなく待機時間が経過してしまった場合には(ステップS302:Y)、第2の通常ノード101が障害によって応答できなくなていることが考えられる。そこでこの場合には該当する付加機能付きノード(この場合には第1の付加機能付きノード102)に、パス要求を転送して、第2の付加機能付きノード102へ至るルートの計算を再度行ってもらうことになる(ステップS304)。このときには、第1の通常ノード101が再度同じルートを計算して来ないようにするために、パス設定に失敗したルーティング計算の結果を第1の付加機能付きノード102に送り返すことも有効である。ただし、第1の付加機能付きノード102が自己の最近の計算結果を保持していれば、このような情報を第1の通常ノード101から送信する必要はない。
【0062】
これとは異なり、待機時間が経過する前にパス設定状況情報が受信された場合(ステップS303:Y)、発ノードとしての第1の通常ノード101は着ノードからの受信であるかどうかを判別する(ステップS305)。着ノードからの受信でない場合には(N)、パス設定状況情報を解析してその途中ノードがパス設定の条件を満足しているかどうかを判別し(ステップS306)、満足していない場合には(N)、ステップS304に進んで第1の付加機能付きノード102にルーティングの計算を再度行わせることになる。これに対してパス設定の条件を満足している場合には(ステップS306:Y)、その途中ノード(第2の通常ノード101)のパス設定状況を途中経過として所定の記憶領域(図示せず)に格納して(ステップS307)、再びステップS302の待機処理に戻ることになる。
【0063】
このようにして最後に着ノードとしての第2の付加機能付きノード102からパス設定状況情報が受信されたら(ステップS305:Y)、そのパス設定状況情報を解析してパス設定の条件を満足している場合には(ステップS308:Y)、それまで記憶しておいたパス設定状況情報と併せた形でパスの設定を完了させる(ステップS309)。この場合には設定したパスに沿って第1の通常ノード101から第2の付加機能付きノード102へパケットデータの転送を開始することになる。
【0064】
これに対して着ノードとしての第2の付加機能付きノード102から送られてきたパス設定状況情報がパス設定の条件を満足していなかった場合には(ステップS308:N)、ステップS304に進んで第1の付加機能付きノード102にルーティングの計算を再度行わせることになる。
【0065】
この第1の変形例によれば、ルート上の各ノードからパス設定状況情報が発ノードに送られてくるので、何らかの理由で着ノードまで要求されたパスが設定されないような事態になったとき、ルーティングの再計算をどのノードから行えばよいかが分かり、計算の自由度が増すという利点が生じる。
【0066】
なお、実施例では途中ノードでパス設定要求を満たしていない場合にそれ以降のノードに対するシグナリングの転送を中止して、発ノード側ではタイムアウトによってルーティングの再計算を行うようにした。これ以外に、このようなパス設定要求を満たしていない場合でもパス設定要求を満たしていないという情報を乗せて次のノードにシグナリングの転送を行うことも可能である。これによって着ノードが送信するパス設定状況情報を発ノードが分析することで、どのノードまでパス設定要求を満たしているかを判別することができる。また、パス設定要求を満たさなかったノード以降のノード(着ノードも含む)がそれぞれについてのパス設定要求を満たしているかどうかの情報を併せてパス設定状況情報に含める形で、着ノードが発ノードに対してパス設定状況情報を送出するようにすれば、ルートを設定する上でどのノードが問題となっているかを明確にすることができる。したがって、発ノードは付加機能付きノード102にルーティングの再計算を行ってもらう場合に計算の自由度を高めることができる。もちろん、発ノードが付加機能付きノード102自体である場合には、適切なルーティングの再計算を直ちに行うことができる。
【0067】
更に、実施例および第1の変形例ではパス設定要求を満たさないノード(第1の変形例の着ノードを除く)はその結果を発ノード側に転送しないことにした。しかしながら、帯域や回線品質等についての実際の各ノードの結果によっては発ノード側で、その結果を妥協的に受け入れてパス設定を可能にする場合もあり得る。また、状況等の変化によって当初のパス設定要求を満たさないでも所定の基準を満たせば発ノード側でわざわざルートの変更を行わないでよい場合もある。
【0068】
図7は本発明の第2の変形例として図5に示した発ノード側における処理の流れの変形を表わしたものである。ただし、この第2の変形例では途中ノードがパス設定要求を満たしていない場合でもその現在の状態を示す情報を乗せて次のノードにシグナリングの転送を行っているものとしている。なお、図7では図5と同一処理の部分には同一のステップ番号を付しており、これらの部分の説明を適宜省略する。
【0069】
図7のステップS222で第1の通常ノード101は、着ノードが返答を返す予測時間に所定の余裕時間を加算した待機時間が経過する前に、パス設定状況情報が受信されるか否かを待機する。そして、パス設定状況情報が受信されることなく待機時間が経過してしまった場合には(Y)、該当する付加機能付きノード(この場合には第1の付加機能付きノード102)に、パス要求を転送して、第2の付加機能付きノード102へ至るルートの計算を再度行ってもらう(ステップS224)。これは、着ノードが障害を発生させたためにパス設定状況情報の返答が行われなかった場合を想定しており、図5の例と変わらない。
【0070】
これとは異なり、待機時間が経過する前にパス設定状況情報が受信された場合(ステップS223:Y)、発ノードとしての第1の通常ノード101は着ノードからのこの情報がパス設定の条件をすべて満足しているものであるかどうかをチェックする(ステップS225)。そして、一部のノードがパス設定要求を満たさないような場合でも、発ノードとしての第1の通常ノード101はパス設定要求を満たさないノードのその内容が現実的に受け入れられるものであるかどうかを判別する(ステップS401)。たとえば理想的な帯域よりは若干狭いが現実的に受忍できる帯域が設定可能な場合で、迅速にルートの設定が必要な場合には、現状の設定状況を受け入れる場合がある。このような場合には(Y)、着ノードから転送されてきたそれぞれのノードについてのパス設定状況情報でパス設定を完了させる(ステップS402)。これは、ステップS226が予め要求した条件でパス設定を行うのと相違する。
【0071】
着ノードから転送されてきたそのパス設定状況情報では発ノードとしての第1の通常ノード101が妥協できないような場合であれば(ステップS401:N)、ステップS224に進んで、該当する付加機能付きノード(この場合には第1の付加機能付きノード102)に、パス要求を転送し、第2の付加機能付きノード102へ至るルートの計算を再度行ってもらうことになる。この場合、各ノードの現状を第1の付加機能付きノード102に通知することで、ルーティングの計算の自由度が増すことはもちろんである。
【0072】
なお、図7では着ノードがパス設定要求を満たしていない途中ノードについてそれらの内容を示すパス設定状況情報を含めて発ノードに通知することにしたが、これに限られるものではない。すなわち、第1の変形例のように個々のノードからパス設定状況情報が発ノードに返される場合にも、パス設定要求を満たさないノードがその内容をパス設定状況情報として発ノード側に通知することは可能である。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1または請求項2記載の発明によれば、ネットワークを構成するノードの一部を通常ノードよりも機能の追加された付加機能付きノードとするようにして、通常ノードが発ノードとなったときにそこから着ノードまでのルーティングを計算させることにしたので、すべてのノードがトポロジ情報を格納したりその更新を行う必要がなくなり、また、一部のノードとしての付加機能付きノードの処理速度を向上させれば全体のノードのルーティング計算が迅速化するので、ネットワーク全体を経済的に構成することができる。また、ネットワークの一部に比較的古いノードが存在しても、最新のルーティング計算を自在に適用することができる。
【0074】
また、請求項3記載の発明によれば、付加機能付きノードの計算したルートに基づいて各ノードでパスの設定を行う際にその結果を発ノード側に報告させることにしたので、報告された内容に基づいて確実にパスの設定を行うことができる。
【0075】
更に請求項4記載の発明によれば、通常ノードは、ルート上の各ノードあるいは着ノードから送られてくるパス設定状況を表わしたパス設定状況情報がパス要求を満足しないものであるときに付加機能付きノードにルーティングの再計算を行わせるルーティング再計算を要求することにしたので、付加機能付きノードのトポロジ情報格納手段に格納されたトポロジ情報が最新のものでなかったり、あるいはルーティングの計算直後に障害が発生したような場合にも、再計算によってパスの設定をやり直すことができる。
【0076】
また、請求項5記載の発明によれば、通常ノードは、付加機能付きノードのいずれかにルーティング計算を行わせるためのパス要求をネットワーク上の特定のサーバに対して送出する。このように特定のサーバがルーティング計算を行うパス転送手段を選択することができるので、サーバによっては対応する条件を最もよく反映できるトポロジ情報を格納した付加機能付きノードや負荷の集中していない付加機能付きノード等を選択することができる。また、一時的に障害の発生した付加機能付きノードが存在するような場合には、サーバ側でこれを認識することによってこのようなルーティングの計算に不都合な付加機能付きノードを避けてルーティングの計算を確実に行わせることができる。
【0077】
更に請求項6記載の発明によれば、通常ノードは、付加機能付きノードのうちの予め定めたノードにルーティング計算を行わせるためのパス要求を送出するので、それぞれの通常ノードに最も適合した付加機能付きノードを予め対応させておくことで、迅速に最もふさわしい付加機能付きノードにルーティングの計算を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるパスルーティング設定システムの要部を表わしたシステム構成図である。
【図2】本実施例で第1の通常ノードの具体的な構成を表わしたブロック図である。
【図3】本実施例で第1の付加機能付きノードの具体的な構成を表わしたブロック図である。
【図4】本実施例で途中ノードおよび着ノードがパス設定シグナリングを受信した場合の処理を表わした流れ図である。
【図5】本実施例で発ノードにおけるパス設定シグナリングの送信とその後の処理の流れを表わした流れ図である。
【図6】本発明の第1の変形例で発ノードのパス設定シグナリングについての制御の概要を表わした流れ図である。
【図7】本発明の第2の変形例で図5に示した発ノード側における処理の流れの変形を示した流れ図である。
【符号の説明】
100 パスルーティング設定システム
101 通常ノード
102 付加機能付きノード
105 基本ノード部
106 パス要求処理依頼部
107 パス要求受付処理部
111 パス設定シグナリング発呼要求受付部
112 パス設定シグナリング発呼部
113 パス設定シグナリング受付部
114 パス設定部
115 パス設定シグナリング転送部
121、131 パス要求受付部
122 パス要求転送部
132 ルーティング計算部
133 トポロジ情報格納部

Claims (6)

  1. 特定のノードを発ノードとするパケットの転送経路の一端としての着ノードに至るパスの設定要求を受け付けるパス要求受付処理手段と、このパス要求受付処理手段が受け付けたパスの設定要求に基づいてルーティングの計算を行うルーティング計算手段と、このルーティング計算手段の計算に必要なノード間の配線形態に関するトポロジ情報を格納したトポロジ情報格納手段と、ルーティング計算手段の計算結果を前記発ノードに通知する通知手段とを備えた付加機能付きノードをネットワークを構成する他のノードとしての通常ノード以外に具備させ、前記付加機能付きノードのいずれかが前記通常ノードからノード間のパスについてのルーティングの設定の要求があったときその設定を行うことを特徴とするパスルーティング設定システム。
  2. 自身を発ノードとするパケットの転送経路の一端としての着ノードに至るノード間のパスについてのルーティングの計算の要求があったときこれを他のノードに依託するパス要求手段を備えた通常ノードと、
    前記通常ノードのパス要求手段からその通常ノードを発ノードとするノード間のパスについてのルーティングの計算の依託の要求があったときこれを受け付けるパス要求受付処理手段と、このパス要求受付処理手段が受け付けたパスの設定要求に基づいてルーティングの計算を行うルーティング計算手段と、このルーティング計算手段の計算に必要なノード間の配線形態に関するトポロジ情報を格納したトポロジ情報格納手段と、ルーティング計算手段の計算結果を前記発ノードに通知する通知手段とを備えた付加機能付きノード
    とを具備することを特徴とするパスルーティング設定システム。
  3. 前記通常ノードは、前記付加機能付きノードから通知されたルート上の各ノードにパスを順次設定させるためのパス設定シグナリングをルート上の最初のノードに転送するパス設定シグナリング転送手段と、前記ルート上の各ノードあるいは前記着ノードから送られてくるパス設定状況を表わしたパス設定状況情報を受信してすべてのノードがパスの設定の条件を満足しているときパスの設定を完了させるパス設定手段とを具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載のパスルーティング設定システム。
  4. 前記通常ノードは、前記転送経路上の各ノードあるいは前記着ノードから送られてくるパス設定状況を表わしたパス設定状況情報がパス要求を満足しないものであるとき前記付加機能付きノードのいずれかの前記ルーティング計算手段にルーティングの再計算を行わせるルーティング再計算要求手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載のパスルーティング設定システム。
  5. 前記通常ノードは、前記付加機能付きノードのいずれかにルーティング計算を行わせるためのパス要求をネットワーク上の特定のサーバに対して送出するパス要求転送手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載のパスルーティング設定システム。
  6. 前記通常ノードは、前記付加機能付きノードのうちの予め定めたノードにルーティング計算を行わせるためのパス要求を送出するパス要求転送手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載のパスルーティング設定システム。
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