JP2004078633A - プラント監視制御装置、予防保全サービスサーバ及びこれらを用いた予防保全サービス方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】初心者でも設備機器に対する予防保全措置を充分に行なえるようにしたプラント監視制御装置、予防保全サービスサーバ及びこれらを用いた予防保全サービス方法を提供すること。
【解決手段】プラント監視制御装置11が、各設備機器15から、データを収集し、予防保全サービスサーバ12に、インターネット13を介して、アップロードする。予防保全サービスサーバ13は、アップロードされてきた時系列なデータから対応する設備機器運転中のデータを抽出し、データベース32に蓄積する。そして、この蓄積されたデータに基づき、設備機器の保全状態を判定し、この判定結果をプラント監視制御装置11に配信する。プラント監視制御装置11では配信された判定結果を表示出力する。
【選択図】 図2
【解決手段】プラント監視制御装置11が、各設備機器15から、データを収集し、予防保全サービスサーバ12に、インターネット13を介して、アップロードする。予防保全サービスサーバ13は、アップロードされてきた時系列なデータから対応する設備機器運転中のデータを抽出し、データベース32に蓄積する。そして、この蓄積されたデータに基づき、設備機器の保全状態を判定し、この判定結果をプラント監視制御装置11に配信する。プラント監視制御装置11では配信された判定結果を表示出力する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば上下水道プラントなどの設備維持管理業務に適用されるプラント監視制御システム、予防保全サービスサーバ及びこれらを用いた予防保全サービス方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種のプラント設備では、常時動作させていなければならない設備がある。例えば、上下水道プラントでは、ポンプなどの設備やその駆動電力を供給する配電設備などが該当する。このように、常時動作していなければならない機器に異常が発生した場合、もし代替予備機がないと設備全体の停止になる。
【0003】
このような事態が上下水道プラントのような公共性の高い設備で生じると、供給先である一般市民へのサービス低下につながってしまう。このため、設備異常を発生させないために、維持管理業務の中で、運転員による日常点検や定期点検での予防保全措置が重要である。
【0004】
しかし、現状では熟練運転員の確保が難しくなっており、設備の予防保全措置が着実に実施できなくなり、設備停止につながる故障を未然に防止することが難しくなった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、現状ではプラントを構成する各設備機器の予防保全措置が充分に行なわれないという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、初心者でも設備機器に対する予防保全措置を充分に行なえるようにしたプラント監視制御装置、予防保全サービスサーバ及びこれらを用いた予防保全サービス方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によるプラント監視制御装置は、インターネットを介して予防保全サービスサーバと接続可能であって、プラントを構成する各設備機器から、それらの設備保全のためのデータをそれぞれ所定の収集周期で収集する監視制御手段と、この監視制御手段で収集した時系列なデータを、予防保全演算手段を有する予防保全サービスサーバに、前記インターネットを介して、前記収集周期より長いアップロード周期毎にアップロードするアップロード手段と、このアップロード手段でアップロードしたデータに基づき前記予防保全演算手段により処理した結果を予防保全サービスサーバから前記インターネットを介して入手し、この入手したデータを表示出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明による予防保全サービスサーバは、インターネットを介してプラント監視制御装置と接続可能であって、前記インターネットを介して前記プラント監視制御装置からアップロードされてくる時系列なデータを収集するデータ収集手段と、このデータ収集手段収集したデータから抽出された、対応する設備機器の運転中のデータを時系列データまたは統計データとして蓄積するデータベースと、このデータベースに蓄積されたデータに基づき、設備機器の保全状態を判定する予防保全演算手段と、この予防保全演算手段による判定結果を前記プラント監視制御装置に配信する情報配信手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明による予防保全サービス方法は、インターネットを介して互いに接続可能なプラント監視制御装置と予防保全サービスサーバとの間で行われ、前記プラント監視制御装置は、プラントを構成する各設備機器から、それらの設備保全のためのデータをそれぞれ所定の収集周期で収集し、この収集した時系列なデータを、前記予防保全サービスサーバに、前記インターネットを介して、前記収集周期より長いアップロード周期毎にアップロードし、このアップロードしたデータに基づき予防保全サービスサーバで判定処理された結果を前記インターネットを介して入手し、この入手したデータを表示出力し、前記予防保全サービスサーバは、前記インターネットを介して前記プラント監視制御装置からアップロードされてくる時系列なデータから対応する設備機器が運転中のときのデータを抽出し、この抽出された運転中データを時系列データまたは統計データとしてデータベースに蓄積し、この蓄積されたデータに基づき、設備機器の保全状態を判定し、この判定結果を前記プラント監視制御装置に配信することを特徴とする。
【0010】
これらの発明では、プラント監視制御装置が、プラントを構成する各設備機器から、それらの設備保全のためのデータをそれぞれ所定の収集周期で収集し、この収集した時系列なデータを、予防保全サービスサーバに、インターネットを介して、所定のアップロード周期毎にアップロードする。予防保全サービスサーバは、インターネットを介してアップロードされてきた時系列なデータから対応する設備機器が運転中のときのデータを抽出し、この抽出された運転中データを時系列データまたは統計データとしてデータベースに蓄積する。そして、この蓄積されたデータに基づき、設備機器の保全状態を判定し、この判定結果をプラント監視制御装置に配信する。プラント監視制御装置では配信された判定結果を表示出力する。これらの結果、プラント監視制御装置は各設備機器の予防保全情報をインターネットを介して予防保全サービスサーバから入手でき、プラント側での予防保全作業を簡素化することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本実施の形態において予防保全サービスを実現するシステム構成を示している。
【0013】
図1において、11はそれぞれプラント監視制御装置で、例えば下水処理場などのプラントが設置されている機場A乃至N毎にそれぞれ設けられている。12は予防保全サービスサーバで、上記各プラント監視制御装置11とインターネット13を介してそれぞれ接続可能に構成されている。
【0014】
図2は、これらプラント監視制御装置11と予防保全サービスサーバ12とが果たす機能を示している。
【0015】
図2において、プラント監視制御手段11は、プラントの各設備機器を監視制御するための監視制御手段21、後述する収集データを予防保全サービスサーバ12にアップロードするアップロード手段22、予防保全サービスサーバ12から配信されたデータを表示出力する出力手段23を有する。
【0016】
監視制御手段21は、対応する機場(図の例では機場Aとする)に設けられたプラント設備15の構成機器から、所定周期で状態信号を入手すると共に、所定の制御指令を出力し、プラント設備の監視制御を行なう。また、この監視制御手段21は、プラント構成機器から入手した状態信号のうち、それらの設備保全のためのデータを収集する。
【0017】
ここで、設備保全のためのデータとは、設備の性能や劣化状態等を表すデータで、例えば、上下水道設備の配電系であれば零相電流の値が対象となる。また、ポンプの駆動装置では電動機電流が、ポンプ自体では吐出圧力や吐出流量等が、それぞれ対象となる。監視制御手段21は、これらの設備保全のためのデータをそれぞれ所定の収集周期で収集する。
【0018】
アップロード手段22は、インターネット13により予防保全サービスサーバ12に接続し、監視制御手段21で収集した設備保全のための時系列なデータを、予防保全サービスサーバ12に、インターネット13を介して、アップロードする。このアップロード周期は、前述した予防保全データの収集周期より当然長く、例えば1日周期とする。
【0019】
出力手段23は、予防保全サービスサーバ12からインターネットを介して配信される予防保全サービス情報を入手し、この入手したデータを表示出力する。表示出力の形態は画面表示やプリントアウト等、周知の手段を用いればよい。
【0020】
予防保全サービスサーバ12は、インターネット13によりプラント監視制御装置11から送られてくるデータの収集手段31、この収集されたデータを蓄積するデータベース32、蓄積されたデータに基づき予防保全に関する演算を行なう予防保全演算手段33、その演算結果を配信する情報配信手段34を有する。
【0021】
データ収集手段31は、プラント監視制御装置11からアップロードされてくる時系列なデータを収集しデータベース32に提供する。
【0022】
このデータベース32におけるデータ蓄積の流れを図3により説明する。データベース32では、まず、データ収集手段31で収集された全てのデータを収集データベース41に蓄積する。次に、抽出機能42によって、この収集データから、対応する設備機器が運転中のときのデータを抽出する。
【0023】
すなわち、アップロードされてくる収集データは、機器の運転・停止にかかわらず収集された1日分の生データである。しかし、温度や電流値等のデータは、収集対象の機器が動作している(運転している)ときのデータでなければ意味がないので、この収集データの中から運転中データを抽出する。
【0024】
この抽出された運転中データは、運転データベース43に、時系列データ43Aまたは統計データ43Bとして蓄積される。時系列データ43Aは各データ(データ1、データ2、・・・)毎に時系列(1,2,3・・・)のデータを蓄積したものである。また、統計データ43Bは、各データ(データ1、データ2、・・・)毎に、平均や、時間毎の最大・最小、日毎の最大・最小などのデータを蓄積したものである。
【0025】
予防保全演算手段33は、データベース32に蓄積されたデータに基づき、データに対応する設備機器の保全状態、例えば、対応する設備機器に注意又は警告が必要かを判定する。
【0026】
この予防保全演算手段33の実行する演算機能を説明する。この機能は、上述した運転データの生成のほか、運転データの分析、現状の状況判定である。
【0027】
運転データの生成は、上述したように、収集データを加工し、このなかから設備が稼動しているときの運転データを生成する。また、平均や偏差など、運転データの統計値を生成する。これらのデータは、運転データベース43に時系列データ43Aや統計データ43Bとして蓄積される。
【0028】
運転データの分析では、同時期(前年同月、前月同日)の同設備のデータとの対比データを作成する。また、予め求まっている定格運転点からの運転データのかい離データを生成する。さらに、連続運転データによる変化傾向データを生成する。
【0029】
現状の状況判定では、対象設備が劣化傾向か否かを判定する劣化傾向判定、定格運転値に対して異常値となっているかを判定する異常判定、同時期の運転データによる劣化、異常判定を行なう同時期判定、等を行なう。
【0030】
上述した状況判定の一例を図4のフローチャートにより説明する。まず、現在の運転データを読み込む(401)。この運転データを先週の同曜日のデータと比較する(402)。その結果、かい離があれば注意判定(403,404)となる。
【0031】
かい離がない場合、或いは注意判定後、次に運転データを前年同日データと比較する(405)。その結果、かい離があればやはり注意判定(406,407)となる。かい離がない場合、或いは注意判定後、次に運転データの変化推移を判定する(408)。その結果、変化推移が閾値以上であれば(409)警告判定(410)を行ない終了する。閾値位置以上でない場合はそのまま終了する。
【0032】
情報配信手段34は、予防保全演算手段33による判定結果、例えば上述した注意判定結果や警告判定結果等、機器の保全状態に関する情報を、インターネット13を介してプラント監視制御装置11に配信する。
【0033】
上記構成において、各機場毎に設けられたプラント監視制御装置11は、その監視制御手段21が、対応するプラント設備15を監視制御すると共に、それらの機器の設備保全のためのデータを一定周期で収集する。収集された時系列のデータは、アップロード手段22によって、例えば1日周期で、インターネット13により予防保全サービスサーバ12にアップロードされる。
【0034】
予防保全サービスサーバ12では、データ収集手段31によってアップロードされたデータを収集しデータベース32に提供する。データベース32には、設備機器運転時のデータを蓄積した運転データベースが設けられ、時系列データや統計データが生成され、蓄積される。
【0035】
予防保全演算手段33は、このデータベースに蓄積された運転データを用いて、種々の分析を行い、対象設備機器の現状の状況判定を行なう。そして、その判定結果を設備機器の保全状態を判定する情報として出力する。
【0036】
この設備の保全状態を判定する情報は、情報配信手段34によってインターネット13を介して各プラント監視制御装置11に配信される。配信された情報は、該当するプラント監視制御装置11の出力手段により表示出力され、その内容プラントの運転員に周知される。
【0037】
したがって、運転員による日常点検や定期点検が不十分であっても、設備機器の保全状態を判定する情報が得られるので、初心者でも設備機器に対する充分な予防保全措置行なうことができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、設備機器の保全状態を判定する情報が得られるので、初心者でも設備機器に対する予防保全措置を充分に行なうことができ、設備故障の発生が少なくなり、例えば、上下水道プラントのように、常時動作させていなければならない設備について特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による予防保全サービス方法を概略説明するためのシステム図である。
【図2】本発明の一実施の形態を説明する機能ブロック図である。
【図3】同上一実施の形態に用いるデータベース構成を説明する模式図である。
【図4】同上一実施の形態における予防保全演算機能を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
11 プラント監視制御装置
12 予防保全サービスサーバ
13 インターネット
15 プラント設備
21 監視制御手段
22 アップロード手段
23 出力手段
31 データ収集手段
32 データベース
33 予防保全演算手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば上下水道プラントなどの設備維持管理業務に適用されるプラント監視制御システム、予防保全サービスサーバ及びこれらを用いた予防保全サービス方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種のプラント設備では、常時動作させていなければならない設備がある。例えば、上下水道プラントでは、ポンプなどの設備やその駆動電力を供給する配電設備などが該当する。このように、常時動作していなければならない機器に異常が発生した場合、もし代替予備機がないと設備全体の停止になる。
【0003】
このような事態が上下水道プラントのような公共性の高い設備で生じると、供給先である一般市民へのサービス低下につながってしまう。このため、設備異常を発生させないために、維持管理業務の中で、運転員による日常点検や定期点検での予防保全措置が重要である。
【0004】
しかし、現状では熟練運転員の確保が難しくなっており、設備の予防保全措置が着実に実施できなくなり、設備停止につながる故障を未然に防止することが難しくなった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、現状ではプラントを構成する各設備機器の予防保全措置が充分に行なわれないという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、初心者でも設備機器に対する予防保全措置を充分に行なえるようにしたプラント監視制御装置、予防保全サービスサーバ及びこれらを用いた予防保全サービス方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によるプラント監視制御装置は、インターネットを介して予防保全サービスサーバと接続可能であって、プラントを構成する各設備機器から、それらの設備保全のためのデータをそれぞれ所定の収集周期で収集する監視制御手段と、この監視制御手段で収集した時系列なデータを、予防保全演算手段を有する予防保全サービスサーバに、前記インターネットを介して、前記収集周期より長いアップロード周期毎にアップロードするアップロード手段と、このアップロード手段でアップロードしたデータに基づき前記予防保全演算手段により処理した結果を予防保全サービスサーバから前記インターネットを介して入手し、この入手したデータを表示出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明による予防保全サービスサーバは、インターネットを介してプラント監視制御装置と接続可能であって、前記インターネットを介して前記プラント監視制御装置からアップロードされてくる時系列なデータを収集するデータ収集手段と、このデータ収集手段収集したデータから抽出された、対応する設備機器の運転中のデータを時系列データまたは統計データとして蓄積するデータベースと、このデータベースに蓄積されたデータに基づき、設備機器の保全状態を判定する予防保全演算手段と、この予防保全演算手段による判定結果を前記プラント監視制御装置に配信する情報配信手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明による予防保全サービス方法は、インターネットを介して互いに接続可能なプラント監視制御装置と予防保全サービスサーバとの間で行われ、前記プラント監視制御装置は、プラントを構成する各設備機器から、それらの設備保全のためのデータをそれぞれ所定の収集周期で収集し、この収集した時系列なデータを、前記予防保全サービスサーバに、前記インターネットを介して、前記収集周期より長いアップロード周期毎にアップロードし、このアップロードしたデータに基づき予防保全サービスサーバで判定処理された結果を前記インターネットを介して入手し、この入手したデータを表示出力し、前記予防保全サービスサーバは、前記インターネットを介して前記プラント監視制御装置からアップロードされてくる時系列なデータから対応する設備機器が運転中のときのデータを抽出し、この抽出された運転中データを時系列データまたは統計データとしてデータベースに蓄積し、この蓄積されたデータに基づき、設備機器の保全状態を判定し、この判定結果を前記プラント監視制御装置に配信することを特徴とする。
【0010】
これらの発明では、プラント監視制御装置が、プラントを構成する各設備機器から、それらの設備保全のためのデータをそれぞれ所定の収集周期で収集し、この収集した時系列なデータを、予防保全サービスサーバに、インターネットを介して、所定のアップロード周期毎にアップロードする。予防保全サービスサーバは、インターネットを介してアップロードされてきた時系列なデータから対応する設備機器が運転中のときのデータを抽出し、この抽出された運転中データを時系列データまたは統計データとしてデータベースに蓄積する。そして、この蓄積されたデータに基づき、設備機器の保全状態を判定し、この判定結果をプラント監視制御装置に配信する。プラント監視制御装置では配信された判定結果を表示出力する。これらの結果、プラント監視制御装置は各設備機器の予防保全情報をインターネットを介して予防保全サービスサーバから入手でき、プラント側での予防保全作業を簡素化することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本実施の形態において予防保全サービスを実現するシステム構成を示している。
【0013】
図1において、11はそれぞれプラント監視制御装置で、例えば下水処理場などのプラントが設置されている機場A乃至N毎にそれぞれ設けられている。12は予防保全サービスサーバで、上記各プラント監視制御装置11とインターネット13を介してそれぞれ接続可能に構成されている。
【0014】
図2は、これらプラント監視制御装置11と予防保全サービスサーバ12とが果たす機能を示している。
【0015】
図2において、プラント監視制御手段11は、プラントの各設備機器を監視制御するための監視制御手段21、後述する収集データを予防保全サービスサーバ12にアップロードするアップロード手段22、予防保全サービスサーバ12から配信されたデータを表示出力する出力手段23を有する。
【0016】
監視制御手段21は、対応する機場(図の例では機場Aとする)に設けられたプラント設備15の構成機器から、所定周期で状態信号を入手すると共に、所定の制御指令を出力し、プラント設備の監視制御を行なう。また、この監視制御手段21は、プラント構成機器から入手した状態信号のうち、それらの設備保全のためのデータを収集する。
【0017】
ここで、設備保全のためのデータとは、設備の性能や劣化状態等を表すデータで、例えば、上下水道設備の配電系であれば零相電流の値が対象となる。また、ポンプの駆動装置では電動機電流が、ポンプ自体では吐出圧力や吐出流量等が、それぞれ対象となる。監視制御手段21は、これらの設備保全のためのデータをそれぞれ所定の収集周期で収集する。
【0018】
アップロード手段22は、インターネット13により予防保全サービスサーバ12に接続し、監視制御手段21で収集した設備保全のための時系列なデータを、予防保全サービスサーバ12に、インターネット13を介して、アップロードする。このアップロード周期は、前述した予防保全データの収集周期より当然長く、例えば1日周期とする。
【0019】
出力手段23は、予防保全サービスサーバ12からインターネットを介して配信される予防保全サービス情報を入手し、この入手したデータを表示出力する。表示出力の形態は画面表示やプリントアウト等、周知の手段を用いればよい。
【0020】
予防保全サービスサーバ12は、インターネット13によりプラント監視制御装置11から送られてくるデータの収集手段31、この収集されたデータを蓄積するデータベース32、蓄積されたデータに基づき予防保全に関する演算を行なう予防保全演算手段33、その演算結果を配信する情報配信手段34を有する。
【0021】
データ収集手段31は、プラント監視制御装置11からアップロードされてくる時系列なデータを収集しデータベース32に提供する。
【0022】
このデータベース32におけるデータ蓄積の流れを図3により説明する。データベース32では、まず、データ収集手段31で収集された全てのデータを収集データベース41に蓄積する。次に、抽出機能42によって、この収集データから、対応する設備機器が運転中のときのデータを抽出する。
【0023】
すなわち、アップロードされてくる収集データは、機器の運転・停止にかかわらず収集された1日分の生データである。しかし、温度や電流値等のデータは、収集対象の機器が動作している(運転している)ときのデータでなければ意味がないので、この収集データの中から運転中データを抽出する。
【0024】
この抽出された運転中データは、運転データベース43に、時系列データ43Aまたは統計データ43Bとして蓄積される。時系列データ43Aは各データ(データ1、データ2、・・・)毎に時系列(1,2,3・・・)のデータを蓄積したものである。また、統計データ43Bは、各データ(データ1、データ2、・・・)毎に、平均や、時間毎の最大・最小、日毎の最大・最小などのデータを蓄積したものである。
【0025】
予防保全演算手段33は、データベース32に蓄積されたデータに基づき、データに対応する設備機器の保全状態、例えば、対応する設備機器に注意又は警告が必要かを判定する。
【0026】
この予防保全演算手段33の実行する演算機能を説明する。この機能は、上述した運転データの生成のほか、運転データの分析、現状の状況判定である。
【0027】
運転データの生成は、上述したように、収集データを加工し、このなかから設備が稼動しているときの運転データを生成する。また、平均や偏差など、運転データの統計値を生成する。これらのデータは、運転データベース43に時系列データ43Aや統計データ43Bとして蓄積される。
【0028】
運転データの分析では、同時期(前年同月、前月同日)の同設備のデータとの対比データを作成する。また、予め求まっている定格運転点からの運転データのかい離データを生成する。さらに、連続運転データによる変化傾向データを生成する。
【0029】
現状の状況判定では、対象設備が劣化傾向か否かを判定する劣化傾向判定、定格運転値に対して異常値となっているかを判定する異常判定、同時期の運転データによる劣化、異常判定を行なう同時期判定、等を行なう。
【0030】
上述した状況判定の一例を図4のフローチャートにより説明する。まず、現在の運転データを読み込む(401)。この運転データを先週の同曜日のデータと比較する(402)。その結果、かい離があれば注意判定(403,404)となる。
【0031】
かい離がない場合、或いは注意判定後、次に運転データを前年同日データと比較する(405)。その結果、かい離があればやはり注意判定(406,407)となる。かい離がない場合、或いは注意判定後、次に運転データの変化推移を判定する(408)。その結果、変化推移が閾値以上であれば(409)警告判定(410)を行ない終了する。閾値位置以上でない場合はそのまま終了する。
【0032】
情報配信手段34は、予防保全演算手段33による判定結果、例えば上述した注意判定結果や警告判定結果等、機器の保全状態に関する情報を、インターネット13を介してプラント監視制御装置11に配信する。
【0033】
上記構成において、各機場毎に設けられたプラント監視制御装置11は、その監視制御手段21が、対応するプラント設備15を監視制御すると共に、それらの機器の設備保全のためのデータを一定周期で収集する。収集された時系列のデータは、アップロード手段22によって、例えば1日周期で、インターネット13により予防保全サービスサーバ12にアップロードされる。
【0034】
予防保全サービスサーバ12では、データ収集手段31によってアップロードされたデータを収集しデータベース32に提供する。データベース32には、設備機器運転時のデータを蓄積した運転データベースが設けられ、時系列データや統計データが生成され、蓄積される。
【0035】
予防保全演算手段33は、このデータベースに蓄積された運転データを用いて、種々の分析を行い、対象設備機器の現状の状況判定を行なう。そして、その判定結果を設備機器の保全状態を判定する情報として出力する。
【0036】
この設備の保全状態を判定する情報は、情報配信手段34によってインターネット13を介して各プラント監視制御装置11に配信される。配信された情報は、該当するプラント監視制御装置11の出力手段により表示出力され、その内容プラントの運転員に周知される。
【0037】
したがって、運転員による日常点検や定期点検が不十分であっても、設備機器の保全状態を判定する情報が得られるので、初心者でも設備機器に対する充分な予防保全措置行なうことができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、設備機器の保全状態を判定する情報が得られるので、初心者でも設備機器に対する予防保全措置を充分に行なうことができ、設備故障の発生が少なくなり、例えば、上下水道プラントのように、常時動作させていなければならない設備について特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による予防保全サービス方法を概略説明するためのシステム図である。
【図2】本発明の一実施の形態を説明する機能ブロック図である。
【図3】同上一実施の形態に用いるデータベース構成を説明する模式図である。
【図4】同上一実施の形態における予防保全演算機能を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
11 プラント監視制御装置
12 予防保全サービスサーバ
13 インターネット
15 プラント設備
21 監視制御手段
22 アップロード手段
23 出力手段
31 データ収集手段
32 データベース
33 予防保全演算手段
Claims (3)
- インターネットを介して予防保全サービスサーバと接続可能なプラント監視制御装置であって、
プラントを構成する各設備機器から、それらの設備保全のためのデータをそれぞれ所定の収集周期で収集する監視制御手段と、
この監視制御手段で収集した時系列なデータを、予防保全演算手段を有する予防保全サービスサーバに、前記インターネットを介して、前記収集周期より長いアップロード周期でアップロードするアップロード手段と、
このアップロード手段でアップロードしたデータに基づき前記予防保全演算手段により処理した結果を予防保全サービスサーバから前記インターネットを介して入手し、この入手したデータを表示出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とするプラント監視制御装置。 - インターネットを介してプラント監視制御装置と接続可能な予防保全サービスサーバであって、
前記インターネットを介して前記プラント監視制御装置からアップロードされてくる時系列なデータを収集するデータ収集手段と、
このデータ収集手段が収集したデータから抽出された、対応する設備機器の運転中のデータを、時系列データまたは統計データとして蓄積するデータベースと、
このデータベースに蓄積されたデータに基づき、設備機器の保全状態を判定する予防保全演算手段と、
この予防保全演算手段による判定結果を前記プラント監視制御装置に配信する情報配信手段と、
を備えたことを特徴とする予防保全サービスサーバ。 - インターネットを介して互いに接続可能なプラント監視制御装置と予防保全サービスサーバとの間で行われる予防保全サービス方法であって、前記プラント監視制御装置は、
プラントを構成する各設備機器から、それらの設備保全のためのデータをそれぞれ所定の収集周期で収集し、
この収集した時系列なデータを、前記予防保全サービスサーバに、前記インターネットを介して、前記収集周期より長いアップロード周期毎にアップロードし、
このアップロードしたデータに基づき予防保全サービスサーバで判定処理された結果を前記インターネットを介して入手し、この入手したデータを表示出力し、
前記予防保全サービスサーバは、
前記インターネットを介して前記プラント監視制御装置からアップロードされてくる時系列なデータから対応する設備機器が運転中のときのデータを抽出し、
この抽出された運転中データを時系列データまたは統計データとしてデータベースに蓄積し、
この蓄積されたデータに基づき、設備機器の保全状態を判定し、
この判定結果を前記プラント監視制御装置に配信する
ことを特徴とする予防保全サービス方法。
Priority Applications (1)
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JP2002238888A JP2004078633A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | プラント監視制御装置、予防保全サービスサーバ及びこれらを用いた予防保全サービス方法 |
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