JP2004078245A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
感光性樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004078245A JP2004078245A JP2003352057A JP2003352057A JP2004078245A JP 2004078245 A JP2004078245 A JP 2004078245A JP 2003352057 A JP2003352057 A JP 2003352057A JP 2003352057 A JP2003352057 A JP 2003352057A JP 2004078245 A JP2004078245 A JP 2004078245A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- photosensitive resin
- meth
- group
- resist
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Materials For Photolithography (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
【課題】 高解像度、高アスペクト比であるレジストパターンを形成することができる感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 (A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤および(E)ロイコ染料を含有し、前記(E)成分の配合量が前記(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対し0.3〜0.6重量部であるようにする。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤および(E)ロイコ染料を含有し、前記(E)成分の配合量が前記(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対し0.3〜0.6重量部であるようにする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、レジストパターン、感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法および半導体パッケージ基板の製造法に関する。
従来、プリント配線板、半導体パッケージ基板等の製造分野において、エッチング、めっき等に用いられるレジスト材料としては、感光性樹脂組成物およびそれに支持体と保護フィルムを用いて得られる感光性エレメントが広く用いられている。すなわち、感光性エレメントを銅基板上にラミネートして、パターン露光した後、硬化部分を現像液で除去し、エッチング(サブトラクティブ法)またはめっき(アディティブ法)処理を施してパターンを形成させた後、硬化部分を基板上から剥離除去する方法によって配線板や基板の製造が行われている。
近年の電子機器の小型化および高機能化に伴い、配線のライン/スペース(L/S)の高密度化が求められている。また、一方では、作業性の向上という点から、高感度、低めっき浴汚染性の感光性樹脂組成物が望まれている。
近年の電子機器の小型化および高機能化に伴い、配線のライン/スペース(L/S)の高密度化が求められている。また、一方では、作業性の向上という点から、高感度、低めっき浴汚染性の感光性樹脂組成物が望まれている。
高感度の光重合開始剤は、ドイツ特許第2,027,467号明細書、ヨーロッパ特許公開第11,786号明細書、ヨーロッパ特許公開第220号明細書、ヨーロッパ特許公開第589号明細書、特開平6-69631号公報等に記載されている。また、米国特許第3,479,185号明細書には、めっき浴汚染性の少ない光重合開始剤である2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体と水素供与性化合物を組み合わせて高感度にした感光性樹脂組成物が記載されている。
独国特許第2027467号明細書
欧州特許出願公開第11786号明細書
欧州特許出願公開第220号明細書
欧州特許出願公開第589号明細書
特開平6−69631号公報
米国特許第3479185号明細書
しかし、上記各種公報に記載された高感度の光重合開始剤はめっき浴汚染性を有するという問題があり、一方、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を用いる場合は、要求される感度に調整するためにその使用量を増量するとレジストの線幅が太り、水素供与性化合物の使用量を増量すると銅との密着性および保存安定性が劣る、という問題があった。
今日では、配線のライン/スペース(L/S)は50〜100μm程度まで高密度化が進み、なかでもBGA、CSPなどの半導体パッケージ基板では、30μm以下のライン/スペース(L/S)が求められると考えられる。このような高密度化の要求は、今後もより一層高まることが予想される。
今日では、配線のライン/スペース(L/S)は50〜100μm程度まで高密度化が進み、なかでもBGA、CSPなどの半導体パッケージ基板では、30μm以下のライン/スペース(L/S)が求められると考えられる。このような高密度化の要求は、今後もより一層高まることが予想される。
一方で、銅配線の高密度化に伴い配線距離は短くなることが考えられるが、それ以上に配線の微細化が著しくなると考えられるため、配線の電気抵抗(導体抵抗)は増大し、RC delayと呼ばれる信号伝搬への悪影響が発生すると考えられる。この導体抵抗は、下式(1):
(式中、Rは導体抵抗、ρは導体の比抵抗、Lは導体の長さ、Aは導体の断面積を示す)
で表される。
で表される。
したがって、微細配線においては、導体抵抗を低く抑えるために銅の膜厚を高くして断面積を広くすることが必要になると考えられる。たとえば、銅配線のパターン幅10μm、銅厚15μmの銅配線パターンと同程度の断面積を幅6μmのパターン幅で得ようとすると、銅厚は25μm必要となる。
これらの点を考慮すると、パッケージ基板の加工に用いられるレジストの解像性を高めて高密度化の要請に応えるためには、ライン/スペース(L/S)の値のみならず、レジストパターンの膜厚に対する線幅の比、つまりアスペクト比が重要になってくるものと考えられる。
これらの点を考慮すると、パッケージ基板の加工に用いられるレジストの解像性を高めて高密度化の要請に応えるためには、ライン/スペース(L/S)の値のみならず、レジストパターンの膜厚に対する線幅の比、つまりアスペクト比が重要になってくるものと考えられる。
さらに、めっき後のレジスト剥離の作業性を考慮すると、必要なレジストパターンの膜厚は一般に、めっき銅厚の1.2倍であるため、銅配線のパターン幅6μmに対して30μmの膜厚のレジストが必要となる。この場合、求められるレジストパターンのアスペクト比は5.0となる。
ここで、アスペクト比とは、レジストの膜厚に対する線幅の比、すなわち下式(2):
で表される。
ここで、アスペクト比とは、レジストの膜厚に対する線幅の比、すなわち下式(2):
このように、高アスペクト比のレジストパターンを製造可能な感光性樹脂組成物および感光性エレメントが求められているが、従来の技術では、基板に対するレジスト細線の密着性を向上させると線幅が増大して解像度が悪化し、充分なアスペクト比が得られるような露光部と未露光部の高コントラスト化が難しく、また、現像時の現像液などのスプレー圧力によりレジストパターンが倒壊する傾向があり、上記要求を満足することができなかった。
そこで、本発明は、これを用いて導体抵抗を低く抑えた微細配線が可能な(つまり、微細配線において導体抵抗を低く抑えるために銅の膜厚を高くして断面積を広くすることができる)、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用な解像度の高いレジストパターンを提供することを目的とする。
別の本発明は、これを用いて導体抵抗を低く抑えた微細配線が可能であり、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用な解像度の高いレジストパターンまたはレジストパターン群を製造可能な感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
別の本発明は、これを用いて導体抵抗を低く抑えた微細配線が可能であり、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用な解像度の高いレジストパターンまたはレジストパターン群を製造可能な感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
別の本発明は、これを用いて高解像度、高アスペクト比であるレジストパターンを提供することができ、さらに感度、解像度、耐スカム発生性および耐めっき性に優れ、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用な感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
別の本発明は、これを用いて高解像度、高アスペクト比であるレジストパターンを提供することができ、さらに感度、解像度、耐スカム発生性および耐めっき性に優れ、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用な感光性エレメントを提供することを目的とする。
別の本発明は、これを用いて高解像度、高アスペクト比であるレジストパターンを提供することができ、さらに感度、解像度、耐スカム発生性および耐めっき性に優れ、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用な感光性エレメントを提供することを目的とする。
別の本発明は、これを用いて導体抵抗を低く抑えた微細配線が可能であって、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用な解像度の高いレジストパターンを生産性および作業性よく製造できるレジストパターンの製造法を提供することを目的とする。
別の本発明は、導体抵抗を低く抑えた微細配線を作業性および生産性よく行うことができる、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用な半導体パッケージ基板の製造法を提供することを目的とする。
別の本発明は、導体抵抗を低く抑えた微細配線を作業性および生産性よく行うことができる、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用な半導体パッケージ基板の製造法を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面によれば、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンが提供される。
本発明の第2の側面によれば、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンを製造可能な感光性樹脂組成物が提供される。
本発明の第3の側面によれば、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンの線幅と同幅の空間を介して、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンが隣接するレジストパターン群を製造可能な感光性樹脂組成物が提供される。
本発明の第4の側面によれば、(A)バインダーポリマー、(B1)分子内に3個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤および(D)一般式(I):
(式中、mは2〜6の整数である)
で表される化合物または一般式(II):
で表される化合物のうちのいずれか一方または双方を含有する感光性樹脂組成物が提供される。
で表される化合物または一般式(II):
本発明の第5の側面によれば、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤および(E)ロイコ染料を含有する感光性樹脂組成物であって、前記(E)成分の配合量が前記(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対し0.3〜0.6重量部である感光性樹脂組成物が提供される。
本発明の第6の側面によれば、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物および(C)光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物であって、前記(C)成分としてN,N′−テトラアルキル−4,4′−ジアミノベンゾフェノンを、前記(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対し0.04〜0.08重量部含む感光性樹脂組成物が提供される。
本発明の第7の側面によれば、上記本発明に係る感光性樹脂組成物からなるレジスト層が支持体上に形成されてなる感光性エレメントが提供される。
本発明の第8の側面によれば、上記本発明に係る感光性樹脂組成物を用いた、以下の工程を含むアスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンの製造法が提供される:
i)本発明に係る感光性樹脂組成物からなるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成する工程:
ii)画像状に活性光線を照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程:
iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に除去する工程。
i)本発明に係る感光性樹脂組成物からなるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成する工程:
ii)画像状に活性光線を照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程:
iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に除去する工程。
本発明の第9の側面によれば、以下の工程を含むアスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンの製造法が提供される:
i)感光性樹脂組成物からなるレジスト層であって、活性光線の波長365nmにおける吸光度が0.50以下であるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成する工程:
ii)画像状に活性光線を照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程:
iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に除去する工程。
i)感光性樹脂組成物からなるレジスト層であって、活性光線の波長365nmにおける吸光度が0.50以下であるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成する工程:
ii)画像状に活性光線を照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程:
iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に除去する工程。
本発明の第10の側面によれば、以下の工程を含むアスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンの製造法が提供される:
i)感光性樹脂組成物からなるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成する工程:
ii)活性光線をガラスネガパターンを通して画像状に照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程:
iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に除去する工程。
i)感光性樹脂組成物からなるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成する工程:
ii)活性光線をガラスネガパターンを通して画像状に照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程:
iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に除去する工程。
本発明の第11の側面によれば、以下の工程を含むアスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンの製造法が提供される:
i)感光性樹脂組成物からなるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成する工程:
ii)画像状に平行光線を照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程:
iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に除去する工程。
i)感光性樹脂組成物からなるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成する工程:
ii)画像状に平行光線を照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程:
iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に除去する工程。
本発明の第12の側面によれば、上記本発明に係る感光性エレメントを用いた、以下の工程を含むアスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンの製造法が提供される:
i)本発明に係る感光性樹脂組成物からなるレジスト層が支持体上に形成されてなる本発明に係る感光性エレメントを、基板上に、前記レジスト層が前記基板の表面に密着するようにして積層する工程:
ii)画像状に活性光線を照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程:
iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に除去する工程。
i)本発明に係る感光性樹脂組成物からなるレジスト層が支持体上に形成されてなる本発明に係る感光性エレメントを、基板上に、前記レジスト層が前記基板の表面に密着するようにして積層する工程:
ii)画像状に活性光線を照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程:
iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に除去する工程。
本発明の第13の側面によれば、上記本発明に係るレジストパターンが製造された基板をアディティブ法によって回路形成することを特徴とする半導体パッケージ基板の製造法が提供される。
本発明の第14の側面によれば、上記本発明に係るレジストパターンの製造法によりレジストパターンが製造された基板をアディティブ法によって回路形成することを特徴とする半導体パッケージ基板の製造法が提供される。
本発明に係るレジストパターンは、高解像度、高アスペクト比であるので、これを用いて導体抵抗を低く抑えた微細配線が可能であり、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用である。
本発明に係る感光性樹脂組成物および感光性エレメントは、パターン形成用レジスト材料として用いられ、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用な高解像度、高アスペクト比のレジストパターンおよびレジストパターン群を提供でき、感度、解像度、耐スカム発生性、耐めっき性、作業性および生産性にも優れている。
本発明に係る感光性樹脂組成物および感光性エレメントは、パターン形成用レジスト材料として用いられ、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用な高解像度、高アスペクト比のレジストパターンおよびレジストパターン群を提供でき、感度、解像度、耐スカム発生性、耐めっき性、作業性および生産性にも優れている。
本発明に係るレジストパターンの製造法によれば、高解像度、高アスペクト比のレジストパターンを作業性および生産性よく製造でき、これを用いて、導体抵抗を低く抑えた微細配線が可能であり、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用である。
本発明に係る半導体パッケージ基板の製造法によれば、高解像度、高アスペクト比のレジストパターンをマスクとすることにより、導体抵抗を低く抑えた微細配線を作業性および生産性よく行うことができるので、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用である。
本発明に係る半導体パッケージ基板の製造法によれば、高解像度、高アスペクト比のレジストパターンをマスクとすることにより、導体抵抗を低く抑えた微細配線を作業性および生産性よく行うことができるので、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用である。
以下に、本発明の実施の形態について詳しく説明する。なお、本発明における(メタ)アクリル酸とはアクリル酸およびそれに対応するメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレートおよびそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基とはアクリロイル基およびそれに対応するメタクリロイル基を意味する。
本発明に係るレジストパターンは、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上のものである。この要件が満たされることにより、微細配線における導体抵抗が低く抑えられた高解像度のレジストパターンを提供することができ、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用である。
本発明に係るレジストパターンは、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上のものである。この要件が満たされることにより、微細配線における導体抵抗が低く抑えられた高解像度のレジストパターンを提供することができ、半導体パッケージ基板回路の高密度化に有用である。
このようなレジストパターンを製造する手段としては、たとえば、下記方法a〜方法hのような方法があり、方法a〜方法hをそれぞれ単独で行う又は適宜複数組み合わせて行うことにより、このようなレジストパターンを製造することができる。
方法a:レジスト材料として、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンを製造可能な感光性樹脂組成物を用いる。
方法b:レジスト材料として、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンの線幅と同幅の空間を介して、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンが隣接するレジストパターン群を製造可能な感光性樹脂組成物を用いる。
方法a:レジスト材料として、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンを製造可能な感光性樹脂組成物を用いる。
方法b:レジスト材料として、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンの線幅と同幅の空間を介して、膜厚が1〜100μmであり、アスペクト比(レジストパターンの膜厚に対する線幅の比)が3.5以上であるレジストパターンが隣接するレジストパターン群を製造可能な感光性樹脂組成物を用いる。
方法c:レジスト材料として、(A)バインダーポリマー、(B1)分子内に3個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤および(D)一般式(I):
(式中、mは2〜6の整数である)
で表される化合物または一般式(II):
で表される化合物のうちのいずれか一方または双方を含有する感光性樹脂組成物を用いる。
で表される化合物または一般式(II):
方法d:レジスト材料として、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤および(E)ロイコ染料を含有する感光性樹脂組成物であって、前記(E)成分の配合量が前記(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対し0.3〜0.6重量部である感光性樹脂組成物を用いる。
方法e:レジスト材料として、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物および(C)光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物であって、前記(C)成分としてN,N′−テトラアルキル−4,4′−ジアミノベンゾフェノンを、前記(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対し0.04〜0.08重量部含む感光性樹脂組成物を用いる。
方法e:レジスト材料として、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物および(C)光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物であって、前記(C)成分としてN,N′−テトラアルキル−4,4′−ジアミノベンゾフェノンを、前記(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対し0.04〜0.08重量部含む感光性樹脂組成物を用いる。
方法f:レジスト材料として、活性光線の波長365nmにおける吸光度が0.50以下であるレジスト層を形成できる感光性樹脂組成物を用い、これを乾燥後の膜厚が1〜100μmとなるように基板上に積層してレジスト層を形成し、活性光線を画像状に照射して露光部のレジスト層を光硬化させ、未露光部のレジスト層を現像により除去する。
方法g:感光性樹脂組成物からなるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成し、活性光線をガラスネガパターンを通して画像状に照射して、露光部のレジスト層を光硬化させ、未露光部のレジスト層を現像により除去する。
方法h:感光性樹脂組成物からなるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成し、画像状に平行光線を照射して、露光部のレジスト層を光硬化させ、未露光部のレジスト層を現像により除去する。
方法g:感光性樹脂組成物からなるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成し、活性光線をガラスネガパターンを通して画像状に照射して、露光部のレジスト層を光硬化させ、未露光部のレジスト層を現像により除去する。
方法h:感光性樹脂組成物からなるレジスト層を、乾燥後の膜厚が1〜100μmになるように基板上に形成し、画像状に平行光線を照射して、露光部のレジスト層を光硬化させ、未露光部のレジスト層を現像により除去する。
上記方法aおよび方法bにおいて、具体的な配合成分として、(B1)分子内に3個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(D)上記一般式(I)で表される化合物または上記一般式(II)で表される化合物のうちのいずれか一方または両方を含有していることが好ましい。
上記方法c、方法d、方法eにおいては、さらに(B2)2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパン、(B3)ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、(B4)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合と少なくとも1個のフェニル基またはフェニレン基を有する化合物、のいずれか1種以上を含んでいることが好ましい。また、(C)光重合開始剤としては、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含んでいることが好ましい。さらに、方法dおよび方法eにおいては、上記(B)成分として上記(B1)成分を含んでいることが好ましい。
以下に、本発明に係るレジストパターンを形成するために好ましく用いられる感光性樹脂組成物の各配合成分について説明する。
(A)バインダーポリマーとしては、たとえば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂が挙げられる。アルカリ現像性の見地からは、アクリル系樹脂が好ましい。
(A)バインダーポリマーとしては、たとえば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂が挙げられる。アルカリ現像性の見地からは、アクリル系樹脂が好ましい。
また、(A)成分として、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造されたものを用いてもよい。この重合性単量体としては、たとえば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン等の重合可能なスチレン誘導体、アクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸が挙げられる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、これらの構造異性体が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(A)成分は、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有していることが好ましく、たとえば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記カルボキシル基を有する重合性単量体としては、メタクリル酸が好ましい。また、(A)成分は、可とう性の見地から、スチレンまたはスチレン誘導体を重合性単量体として含有していることが好ましい。スチレンまたはスチレン誘導体を共重合成分として含有し、密着性および剥離特性を共に良好にするには、共重合体中のスチレンまたはスチレン誘導体の割合は、密着性の観点から3重量%以上であることが好ましく、剥離片の大きさと剥離時間の観点から30重量%以下であることが好ましく、4〜28重量%であることがより好ましく、5〜27重量であることが特に好ましい。
(A)成分の酸価は、現像時間の観点から30mgKOH/g以上であることが好ましく、光硬化したレジストの耐現像液性の観点から200mgKOH/g以下であることが好ましく、50〜150mgKOH/gであることがより好ましい。
(A)成分の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレンを用いた検量線により換算)は、耐現像液性の観点から20,000以上であることが好ましく、現像時間の観点から300,000以下であることが好ましく、30,000〜150,000であることがより好ましい。
これらのバインダーポリマーは、単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。2種類以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとしては、たとえば、互いに種類の異なる2種類以上のバインダーポリマー、異なる共重合成分からなる2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマーが挙げられる。また、特開平11−327137号公報記載のマルチモード分子量分布を有するポリマーを使用することもできる。また、これらのバインダーポリマーは、必要に応じて感光性基を有していてもよい。
上記(B)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としては、たとえば、ラジカル重合性のものを好ましく用いることができる。エチレン性不飽和結合とは、重合可能なエチレン性不飽和結合を意味する。具体的には、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、(B2)成分として後述する各種のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物、分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー、(B4)成分として後述する各種ノニルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシアルキル−β′−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−o−フタレート等のフタル酸系化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。
上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、たとえば、(B3)成分として後述する各種ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、(B1)成分として後述する各種トリ(メタ)アクリレート化合物、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物としては、たとえば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートが挙げられる。EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、たとえば、UA−11(新中村化学工業(株)製、製品名)が挙げられる。また、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、たとえば、UA−13(新中村化学工業(株)製、製品名)が挙げられる。
好ましい実施態様において、上記(B)成分として(B1)分子内に3個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物を用いることができる。(B1)成分を含むことによりレジストの架橋密度が向上し、レジストパターンの倒壊を有効に防止することができる。
(B1)成分としては、分子内に3つのエチレン性不飽和結合を有していれば特に制限はなく、たとえば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO,PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、EO変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、PO変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、EO,PO変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、EO変性テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、PO変性テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、EO,PO変性テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレートが挙げられる。入手可能なものとしては、たとえば、A−TMM−3(新中村化学工業(株)製商品名、テトラメチロールメタントリアクリレート)、TMPT21E、TMPT30E(日立化成工業(株)製サンプル名、EO変性トリメチロールプロパントリメタクリレート)が挙げられる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。ここで、上記EOはエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキサイド基のブロック構造を有するものである。また、POはプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はプロピレンオキサイド基のブロック構造を有するものである。
別の好ましい実施態様においては、さらに解像度、耐スカム発生性および耐めっき性を向上させるために、(B2)2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンを用いることができる。この(B2)成分としては、たとえば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンが挙げられる。(B2)成分において、複数個のアルコキシ基は各々同一でもよいし、相違していてもよい。また、アルコキシ基が2種以上から構成される場合、2種以上のアルコキシ基は、各々ランダムに存在してもよいし、ブロック的に存在してもよい。上記2種以上のアルコキシ基を有する化合物としては、たとえば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンが挙げられる。これらの(B2)成分は、単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、たとえば、エトキシ基の数が2〜16のもの:具体的には、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパンが挙げられる。2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業(株)製、商品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業(株)製、商品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、たとえば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパンが挙げられる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。
別の好ましい実施形態においては、さらに解像度、耐スカム発生性および耐めっき性等の各種レジスト特性を高めるために、(B3)ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートを用いることができる。具体的には、たとえば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレン基の数が2〜14であるポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられ、感度および耐スカム発生性の見地からはジアクリレート化合物であることが好ましい。また、解像度および密着性の見地からはポリエチレングリコールジメタクリレートであることが好ましい。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。
この(B3)成分において、複数個のアルキレングリコール鎖は各々同一でもよいし、相違していてもよい。アルキレングリコール鎖が2種以上から構成される場合、2種以上のアルキレングリコール鎖は、各々ランダムに存在してもよいし、ブロック的に存在してもよい。上記2種以上のアルコキシ基を有する化合物としては、たとえば、エチレン基の数が2〜14であり、プロピレン基の数が2〜14であるポリエチレン・ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
別の好ましい実施形態においては、さらに耐スカム発生性と剥離特性を高めるために、(B4)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合と少なくとも1個のフェニル基またはフェニレン基を有する化合物を用いることができる。この(B4)成分としては、分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有し、かつ、分子内にフェニル基またはフェニレン基を少なくとも1つ有していれば特に制限はなく、たとえば、下記一般式(III):
(Rは水素原子またはメチル基を示し、Xは炭素数2〜20のアルキレン基を示し、sは1〜30の整数である)
で表される化合物、フタル酸系化合物等が挙げられ、上記一般式(III)で表される化合物であることが好ましい。上記フェニル基またはフェニレン基は、任意の置換基を有することができる。上記一般式(III)におけるXは、エチレン基であることが好ましい。
で表される化合物、フタル酸系化合物等が挙げられ、上記一般式(III)で表される化合物であることが好ましい。上記フェニル基またはフェニレン基は、任意の置換基を有することができる。上記一般式(III)におけるXは、エチレン基であることが好ましい。
フェニル基またはフェニレン基における置換基としては、たとえば、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アリル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基または複素環を含む基が挙げられる。また、アルキル基の水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよい。耐現像液性、現像性および密着性の見地から、炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましく、炭素数4〜14のアルキル基であることがより好ましく、ノニル基であることが特に好ましい。これらの置換基の数は0〜5であることが好ましく、1〜4であることがより好ましく、1〜3であることが特に好ましく、1〜2であることが極めて好ましい。上記置換基の数が2以上の場合、2以上の置換基は各々同一でも相違していてもよい。
上記一般式(III)で表される化合物としては、たとえば、ノニルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシポリプロピレンオキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。耐スカム発生性の見地から、ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレートであることが好ましい。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。
上記ノニルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレートとしては、たとえば、ノニルフェノキシテトラエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシペンタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシヘキサエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシヘプタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシオクタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシノナエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシデカエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシウンデカエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシドデカエチレンオキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。入手可能な化合物としては、共栄社化学(株)製商品名NP−8EA、NP−4EA等が挙げられる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。
次に、(C)光重合開始剤としては、たとえば、ベンゾフェノン、N,N'−テトラメチル−4,4'−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)等のN,N'−テトラアルキル−4,4'−ジアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、アルキルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9'−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物が挙げられる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。高感度、低めっき浴汚染性等の感光性樹脂組成物の様々な特性は、使用される光重合開始剤の種類および量に依存するものである。
上記(C)成分のうち、さらに感度、解像度および耐めっき性を向上させるため、特に密着性および感度の見地から、2,4,5−トリアリールイミダゾールニ量体を用いることが好ましい。ここで、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は、同一で対象な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。
また、N,N'−テトラメチル−4,4'−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)等のN,N'−テトラアルキル−4,4'−ジアミノベンゾフェノンを配合することが好ましく、このN,N'−テトラアルキル−4,4'−ジアミノベンゾフェノンの配合量は、レジストの光透過率を上げて吸光度を調整しレジストの底部硬化性を向上させる観点から、(A)成分および(B)成分の総量に対して0.04〜0.08重量部であることが好ましく、0.04〜0.07重量部であることがより好ましく、0.045〜0.06重量部であることが特に好ましく、0.045〜0.05重量部であることが極めて好ましい。
別の好ましい実施態様においては、散乱光などによる不要なゲル化を有効に抑制して、コントラストを向上させて高アスペクト比を達成させるために、上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(II)で表される化合物のうちのいずれか一方または双方を(D)成分として用いることができる。解像度の見地からは、一般式(I)で表される化合物を用いることがより好ましい。この(D)成分を用いることにより、さらに解像度および耐めっき性を向上させることができる。
上記一般式(I)、(II)で表される各化合物は、任意の置換基を有することができ、これら置換基が複数の場合は、複数の置換基は同一でも相違していてもよい。これら置換基の数は、0〜4であることが好ましく、0〜3であることがより好ましく、0〜2であることが特に好ましく、0〜1であることが非常に好ましく、1であることが極めて好ましい。
上記置換基としては、たとえば、フッ素、塩素、ヨウ素、アスタチン等のハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、アミノ基または炭素数1〜20のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、アミノ基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、複素環からなる基が挙げられ、アルキル基であることが好ましい。
上記炭素数1〜20のアルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、これらの構造異性体等が挙げられ、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のブチル基であることが好ましく、tert−ブチル基であることがより好ましい。上記炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、たとえば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基が挙げられる。上記炭素数1〜20のアルキル基で置換されたアリール基としては、たとえば、メチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基が挙げられる。
上記炭素数1〜10のアルキルメルカプト基としては、たとえば、メチルメルカプト基、エチルメルカプト基、プロピルメルカプト基が挙げられる。上記アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基としては、たとえば、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基が挙げられる。上記炭素数1〜20のアルコキシ基としては、たとえば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基が挙げられる。上記複素環からなる基としては、たとえば、エチレンオキシド基、フラン基、チオフェン基、ピロール基、チアゾール基、インドール基、キノリン基が挙げられる。
上記一般式(I)中、mは2〜6の整数であり、2〜4の整数であることが好ましく、2〜3の整数であることがより好ましく、2であることが極めて好ましい。mが2未満では、解像度が悪化する。
この一般式(I)で表される化合物としては、たとえば、カテコール、レゾルシノール、1,4−ヒドロキノン、2−メチルカテコール、3−メチルカテコール、4−メチルカテコール、2−エチルカテコール、3−エチルカテコール、4−エチルカテコール、2−プロピルカテコール、3−プロピルカテコール、4−プロピルカテコール、2−n−ブチルカテコール、3−n−ブチルカテコール、4−n−ブチルカテコール、2−tert−ブチルカテコール、3−tert−ブチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−di−tert−ブチルカテコール等のアルキルカテコール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、2−エチルレゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、2−プロピルレゾルシノール、4−プロピルレゾルシノール、2−n−ブチルレゾルシノール、4−n−ブチルレゾルシノール、2−tert−ブチルレゾルシノール、4−tert−ブチルレゾルシノール等のアルキルレゾルシノール、メチルヒドロキノン、エチルヒドロキノン、プロピルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、2,5−di−tert−ブチルヒドロキノン等のアルキルヒドロキノン、ピロガロール、フロログルシンが挙げられ、カテコール、アルキルカテコール、アルキルヒドロキノンまたはヒドロキノンであることが好ましく、特にアルキルカテコールのなかでも4−tert−ブチルカテコールを用いることが好ましい。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて使用される。上記一般式(II)で表される化合物としては、たとえば、o−ベンゾキノン、p−ベンゾキノンが挙げられる。
別の好ましい実施態様において、水素供与体として(E)ロイコ染料を用いることができ、この(E)成分の配合量を適正化することにより、レジスト層全体の硬化度を向上させることができる。具体的には、ロイコ染料としては、たとえば、ロイコクリスタルバイオレット(トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン)、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、ロイコマラカイトグリーン、ロイコアニリン、ロイコメチルバイオレットが挙げられ、水素供与能が高く解像度を悪化させないという見地から、ロイコクリスタルバイオレットであることが好ましい。その配合量は、(A)成分および(B)成分の総量に対して0.3〜0.6重量部であることが好ましく、0.3〜0.5重量部であることがより好ましく、0.35〜0.45重量部であることが特に好ましい。
別の好ましい実施態様において、レジストの光透過率を上げ吸光度を調整してレジストの底部硬化性を向上させ、解像性、高アスペクト比を達成するために、通常の感光性フィルムの露光に用いられる露光機の活性光線の主出力波長である波長365nmにおける吸光度が0.50以下であるレジスト層を形成できる感光性樹脂組成物を用いることができる。レジスト層(感光性樹脂組成物層)の吸光度が0.50以下となるのであれば、乾燥後の膜厚で1〜100μmの範囲においてレジスト層の膜厚を任意に設定することができる。
次に、各成分の好ましい配合量について説明する。(A)成分の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対して、光硬化物の硬度(脆さ)と感光性エレメントとして用いた場合の塗膜性の観点から40重量部以上であることが好ましく、光感度の観点から80重量部以下であることが好ましく、45〜70重量部であることがより好ましい。
(B)成分の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対して、光感度の観点から20重量部以上であることが好ましく、光硬化物の硬度(脆さ)の観点から60重量部以下であることが好ましく、30〜55重量部であることがより好ましい。
(B)成分中(B1)成分の割合は、感度および解像性の観点から2重量%以上であることが好ましく、剥離時間の観点から40重量%以下であることが好ましく、3〜35重量%であることがより好ましい。(B)成分中(B2)成分の割合は、解像性の観点から10重量%以上であることが好ましく、剥離時間の観点から90重量%以下であることが好ましく、20〜80重量%であることがより好ましい。(B)成分中(B3)成分の割合は、感度および細線密着性の観点から5重量%以上であることが好ましく、粘着性の観点から60重量%以下であることが好ましく、10〜30重量%であることがより好ましい。(B)成分中(B4)成分の割合は、剥離時間の観点から4重量%以上であることが好ましく、細線密着性の観点から20重量%以下であることが好ましく、6〜12重量%であることがより好ましい。
(C)成分の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対して、光感度の観点から0.1重量部以上であることが好ましく、レジスト底部の硬化性およびスカム発生性の観点から10.0重量部以下であることが好ましく、0.5〜6.0重量部であることがより好ましい。
(D)成分の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対して、解像度の観点から0.001重量部以上であることが好ましく、感度の観点から3重量部以下であることが好ましく、0.01〜0.1重量部であることがより好ましい。
さらに感光性樹脂組成物は、必要に応じて、カチオン重合開始剤、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明において用いられる感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤またはこれらの混合溶剤に溶解して、固形分30〜60重量%程度の溶液として塗布することができる。その用途は、特に制限はないが、銅、銅系合金、鉄、鉄系合金等の金属面上に、液状レジストとして塗布して乾燥後、必要に応じて保護フィルムを被覆して用いるか、感光性エレメントの形態で用いられることが好ましい。
次に、本発明に係る感光性エレメント、すなわち、上述した本発明に係る感光性樹脂組成物からなるレジスト層が支持体上に形成されてなる感光性エレメントについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、感光性エレメントの一実施形態を模式的に示したものであり、感光性エレメント1は、支持体11と、その上に形成されたレジスト層(感光性樹脂組成物層)12とを含んでいる。
図1は、感光性エレメントの一実施形態を模式的に示したものであり、感光性エレメント1は、支持体11と、その上に形成されたレジスト層(感光性樹脂組成物層)12とを含んでいる。
支持体11としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性および耐溶剤性を有する重合体フィルムを好ましく用いることができる。支持体となる重合体フィルムの厚みは、1〜100μmであることが好ましい。
支持体11上へのレジスト層12の形成方法は、特に限定されないが、感光性樹脂組成物の溶液を支持体11上に塗布、乾燥することにより好ましく得ることができる。塗布されるレジスト層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μm程度であることが好ましく、3〜80μmであることがより好ましく、5〜50μmであることが特に好ましく、10〜45μmであることが非常に好ましく、20〜40μmであることが最も好ましい。塗布は、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ等の公知の方法で行うことができる。乾燥は、70〜150℃、5〜30分間程度で行うことができる。また、レジスト層12中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2重量%以下とすることが好ましい。
感光性エレメント1のレジスト層12表面は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体フィルムからなる保護フィルム(図示せず)で被覆することが好ましい。任意の重合体フィルムの一つを支持体として、他の一つを保護フィルムとして、レジスト層の両面に積層するようにしてよい。また、保護フィルムとしては、レジスト層と支持体との接着力よりも、レジスト層と保護フィルムとの接着力のほうが小さいものを選択することが好ましく、また、低フィッシュアイのフィルムが好ましい。保護フィルムの厚みは、強度の観点から5μm以上であることが好ましく、廉価性の観点から30μm以下であることが好ましい。
これら支持体および保護フィルムは、後にレジスト層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであってはならないが、必要に応じて表面処理が施されていてもよい。たとえば、これらの支持体、保護フィルムは、必要に応じて帯電防止処理が施されていてもよい。
支持体とレジスト層と、必要に応じて保護フィルムとからなる2層または3層構造の感光性エレメントは、さらに、図には示されていないが、クッション層、接着層、光吸収層、ガスバリア層等の中間層や保護層を有していてもよい。
このようにして得られる感光性エレメントは、たとえば、そのまま、またはレジスト層の表面にさらに保護フィルムを積層して、円筒状の巻芯にロール状に巻きとって貯蔵される。その際、支持体が1番外側になるように巻き取られることが好ましい。巻き取られた感光性エレメントロールの端面には、端面保護の見地から端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジフュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、梱包方法として、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。巻芯としては、たとえば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックが挙げられる。
次に、本発明に係るレジストパターンの製造法について、その工程の一例を模式的に示した図2を参照しながら説明する。
まず、工程(i)として、上述した本発明の任意の感光性樹脂組成物からなるレジスト層を基板(回路形成用基板)2上に形成する。レジスト層の形成方法は任意であるが、たとえば、図2(A)にみるように、基板2上に、上述した感光性エレメント1を、レジスト層12が基板2の表面に密着するようにして積層する。積層に先立ち、感光性エレメント1のレジスト層12上に保護フィルム(図示せず)が存在している場合には、保護フィルムを除去する。積層方法としては、たとえば、レジスト層12を70〜130℃程度に加熱しながら、基板2に0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm2程度)の圧力で圧着することにより積層する方法が挙げられる。減圧下で積層することも可能である。なお、積層される基板2の表面は通常金属面であるが、特に制限はない。また、レジスト層を前記のように70〜130℃に加熱すれば、予め基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために、基板の予熱処理を行うこともできる。
まず、工程(i)として、上述した本発明の任意の感光性樹脂組成物からなるレジスト層を基板(回路形成用基板)2上に形成する。レジスト層の形成方法は任意であるが、たとえば、図2(A)にみるように、基板2上に、上述した感光性エレメント1を、レジスト層12が基板2の表面に密着するようにして積層する。積層に先立ち、感光性エレメント1のレジスト層12上に保護フィルム(図示せず)が存在している場合には、保護フィルムを除去する。積層方法としては、たとえば、レジスト層12を70〜130℃程度に加熱しながら、基板2に0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm2程度)の圧力で圧着することにより積層する方法が挙げられる。減圧下で積層することも可能である。なお、積層される基板2の表面は通常金属面であるが、特に制限はない。また、レジスト層を前記のように70〜130℃に加熱すれば、予め基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために、基板の予熱処理を行うこともできる。
レジスト層の形成が完了した後、工程(ii)として、画像状に活性光線を照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる。画像状に活性光線を照射させる方法として、たとえば、図2(B)にみるように、アートワークと呼ばれるネガ型またはポジ型マスクパターン3を通してレジスト層12上に画像状に活性光線を照射し、露光部のレジスト層12を光硬化させることができる。活性光線の光源としては、公知の光源、たとえば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線、可視光線等を有効に放射するものが用いられる。露光機としては、解像性、高アスペクト比達成の見地から平行光線露光機であることが好ましい。マスクパターンとしては、たとえば、PETマスクパターン、ガラスマスクパターンが挙げられるが、散乱・回折防止と解像性、高アスペクト比達成の見地からガラスマスクパターンであることが好ましい。なお、工程(ii)の露光は、レジスト層12への光照射が妨げられない限り(支持体が透明である場合等)、支持体11が存在した状態で行うことができる。マスクパターンを用いずにレーザー直接描画露光を行うこともできる。
露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体が存在している場合には、支持体を除去した後、工程(iii)として、未露光部のレジスト層を現像により選択的に除去することにより、図2(C)に示すようにレジストパターン121が形成される。現像は、ウエット現像、ドライ現像等で行われ、ウエット現像の場合は、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等のレジスト層の組成に対応した現像液にを用いて、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等の公知の方法により行われる。必要に応じて2種以上の現像方法を併用してもよい。上記アルカリ性水溶液としては、たとえば、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液が用いられる。アルカリ性水溶液のpHは、9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、レジスト層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱または0.2〜10J/cm2程度の露光を行うことにより、形成されたレジストパターンをさらに硬化するようにしてもよい。
本発明のレジストパターンは、微細な銅配線を形成するとともに配線の電気抵抗を減少させ、銅配線の高密度化に対応するために、膜厚を1〜100μmとした場合にアスペクト比が3.5以上であり、3.8以上であることが好ましく、4.0以上であることがより好ましく、4.3以上であることがさらに好ましく、4.5以上であることが特に好ましく、4.8以上であることが非常に好ましく、5.0以上であることが最も好ましい。アスペクト比の上限は、製造容易性等の見地から10.0程度にすることが好ましく、8.0程度にすることがより好ましく、6.0とすることが特に好ましい。アスペクト比は、たとえば、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)等により測定することができる。アスペクト比計算時の「レジストパターンの線幅」は、上記マスクパターンの線幅とすることが測定上好ましい。
レジストパターンの膜厚は、本発明の効果を一層高めるために、1〜100μmであることが好ましく、3〜80μmであることがより好ましく、5〜50μmであることが特に好ましく、10〜45μmであることが非常に好ましく、20〜40μmであることが極めて好ましい。
次に、本発明のレジストパターンを用いて配線形成を行う方法について説明する。本発明のレジストパターンを用いて配線形成を行う場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、基板の表面を、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。
これまでプリント配線板の回路は、主にサブトラクティブ法、すなわちレジストをマスクとしてエッチングを行い銅回路を形成する工法により形成されてきたが、エッチングの際に縦方向と同時に横方向のエッチング(サイドエッチ)が発生するため、微細配線パターンの形成には不利となる傾向があった。このようなサイドエッチの影響を少なくするため、銅層を薄くすることによりある程度の微細パターン形成は可能になるが、ライン/スペース(L/S)30μm以下は非常に困難であると考えられる。これらの理由から、最も微細な銅配線形成が求められる半導体パッケージ基板には、アディティブ法が有効な工法であると考えられる。
本発明の半導体パッケージ基板の製造法においても、本発明のレジストパターンは膜厚を1〜100μmとした場合にアスペクト比が3.5以上であるため、エッチングを行うサブトラクティブ法よりもめっき処理を行うアディティブ法により好適に回路を製造することができる。したがって、本発明に係る半導体パッケージ基板の製造法では、アディティブ法を採用しており、以下に、その工程の一例を模式的に示した図3〜5を参照しながら説明する。
アディティブ法は、フルアディティブ法、セミアディティブ法およびパネルアディティブ法の3つに大きく分けることができる。フルアディティブ法は、図3に示すように、基板(回路形成用基板)2上にレジストパターン121を形成し、次いでそのレジストパターン間に無電解めっき等のめっき4を施した後にレジストパターン121を剥離除去し、配線パターンを得て半導体パッケージ基板5を製造する方法である。セミアディティブ法は、図4に示すように、予め無電解めっき等のめっき4を施した基板2上にレジストパターン121を形成し、次いでそのレジストパターン間に電解めっき等のめっき4を施した後にレジストパターン121を剥離除去し、最後にクイックエッチングを行い、電解めっきのパターンをマスクにして予め基板に施した無電解めっきをエッチングして、配線パターンを得て半導体パッケージ基板5を製造する方法である。パネルアディティブ法は、図5に示すように、基板2上に配線として必要な無電解めっき等のめっき4を施し、その上にレジストパターン121を形成し、次いでエッチングを行った後にレジストパターン121を剥離除去し、配線パターンを得て半導体パッケージ基板5を製造する方法である。本発明においては、特にセミアディティブ法が有効である。
めっきとしては、たとえば、銅めっき、はんだめっき、ニッケルめっき、金めっきが挙げられる。レジストパターンの剥離除去には、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液を用いることができる。強アルカリ性の水溶液としては、1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10重量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。剥離方式としては、たとえば、浸漬方式、スプレー方式が挙げられる。
なお、本発明のレジストパターンを用いて、上記アディティブ法ではなく、エッチングを行うサブトラクティブ法により配線形成を行う場合は、金属面のエッチングに、たとえば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることができる。
また、本発明のレジストパターンは配線の高密度化に対応できるという点から、半導体パッケージ基板製造用に使用することが好ましいが、プリント配線板製造用にも使用することができる。この場合のプリント配線板は、多層プリント配線板でもよく、小径スルーホールを有していてもよい。
本願の開示は、2000年9月27日に出願された特願2000−293255号、2000年10月20日に出願された特願2000−320168号、2001年9月11日に出願された特願2001−275523号に記載の主題と関連しており、それらの開示内容は引用により援用される。
既に述べられたもの以外に、本発明の新規かつ有利な特徴から外れることなく、上記の実施形態に様々な修正や変更を加えてもよいことに注意すべきである。従って、そのような全ての修正や変更は、添付の請求の範囲に含まれることが意図されている。
既に述べられたもの以外に、本発明の新規かつ有利な特徴から外れることなく、上記の実施形態に様々な修正や変更を加えてもよいことに注意すべきである。従って、そのような全ての修正や変更は、添付の請求の範囲に含まれることが意図されている。
次に、本発明を、実験例を参照してさらに詳しく説明する。
[実験例1〜7]
表1に示す成分を配合して、溶液Aを得た。
次いで、得られた溶液Aに表2に示す(B)および(D)成分を溶解させて、各実験例の感光性樹脂組成物の溶液を得た。
[実験例1〜7]
表1に示す成分を配合して、溶液Aを得た。
次いで、得られた溶液Aに表2に示す(B)および(D)成分を溶解させて、各実験例の感光性樹脂組成物の溶液を得た。
BP(EO)14MA:上記式においてp+q=14である化合物(2,2−ビス(4−(メタクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン)
4G(新中村化学工業(株)製商品名):テトラエチレングリコールジメタクリレート
9G(新中村化学工業(株)製商品名):ノナエチレングリコールジメタクリレート
9PG(新中村化学工業(株)製商品名):ノナプロピレングリコールジメタクリレート
4G(新中村化学工業(株)製商品名):テトラエチレングリコールジメタクリレート
9G(新中村化学工業(株)製商品名):ノナエチレングリコールジメタクリレート
9PG(新中村化学工業(株)製商品名):ノナプロピレングリコールジメタクリレート
次いで、各実験例の感光性樹脂組成物の溶液を、16μm厚のポリエチレンポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥器で10分間乾燥して、感光性エレメントを得た。得られたレジスト層(感光性樹脂組成物層)の膜厚は、30μmであった。得られたレジスト層の波長365nmの紫外線に対する吸光度を、UV分光計((株)日立製作所製分光光度計U−3410)を用いて測定した。まず、試料側に上記得られた感光性エレメントを置き、リファレンス側に支持フィルムを置き、700〜300nmまでの吸光度を連続測定し、365nmの値を読み取ることにより測定した。実験例1〜7のレジスト層の波長365nmの紫外線に対する吸光度は、いずれも1.2であった。
一方、銅箔(厚さ35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張り積層板(日立化成工業(株)製商品名MCL−E−61)の銅表面を、#600相当のブラシを持つ研磨機(三啓(株)製)を用いて研磨し、水洗後、空気流で乾燥し、得られた銅張り積層板を80℃に加温し、その銅表面上に上記レジスト層を、110℃に加熱しながらラミネートして、各実験例の試験片を得た。
<感度>
高圧水銀灯ランプを有する平行光線露光機(オーク(株)製)HMW590を用いて、ネガとしてストーファー41段ステップタブレットを試験片の上に置いて60mJ/cm2、120mJ/cm2、240mJ/cm2で露光した。露光後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、1重量%炭酸ナトリウム水溶液を30℃で20秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去した。
銅張り積層板上に形成された光硬化膜のステップタブレットの段数を測定することにより、感光性樹脂組成物の感度を評価し、41段ステップタブレット(O.D.=0.05)の15段を硬化させるのに必要な露光量(mJ/cm2)を感度とした。得られた結果を表3に示す。数字が低いほど高感度である。
高圧水銀灯ランプを有する平行光線露光機(オーク(株)製)HMW590を用いて、ネガとしてストーファー41段ステップタブレットを試験片の上に置いて60mJ/cm2、120mJ/cm2、240mJ/cm2で露光した。露光後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、1重量%炭酸ナトリウム水溶液を30℃で20秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去した。
銅張り積層板上に形成された光硬化膜のステップタブレットの段数を測定することにより、感光性樹脂組成物の感度を評価し、41段ステップタブレット(O.D.=0.05)の15段を硬化させるのに必要な露光量(mJ/cm2)を感度とした。得られた結果を表3に示す。数字が低いほど高感度である。
<解像度>
各試験片に対し、上記で決められた露光量でガラスマスクパターンをネガとして露光を行って現像した。現像後のパターンを観察し、ライン・アンド・スペースとして残ったライン幅(μm)から解像度(μm)を求めた。解像度の評価は、数値が小さいほど良好な値である。
各試験片に対し、上記で決められた露光量でガラスマスクパターンをネガとして露光を行って現像した。現像後のパターンを観察し、ライン・アンド・スペースとして残ったライン幅(μm)から解像度(μm)を求めた。解像度の評価は、数値が小さいほど良好な値である。
<アスペクト比>
レジスト層の膜厚(30μm)と上記得られたライン幅(解像度)から、上述の式(2)によりアスペクト比を求めた。
レジスト層の膜厚(30μm)と上記得られたライン幅(解像度)から、上述の式(2)によりアスペクト比を求めた。
<剥離時間>
それぞれの感度に相当する露光量(15段/41)を照射した試験片を、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液にて現像した。1昼夜放置後、得られた試験片を、45℃に保たれた3重量%水酸化ナトリウム水溶液中に、撹拌子により撹拌しながら浸漬し、剥離が始まる時間(秒)を測定した。剥離時間が短いほうが好ましい。
それぞれの感度に相当する露光量(15段/41)を照射した試験片を、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液にて現像した。1昼夜放置後、得られた試験片を、45℃に保たれた3重量%水酸化ナトリウム水溶液中に、撹拌子により撹拌しながら浸漬し、剥離が始まる時間(秒)を測定した。剥離時間が短いほうが好ましい。
<スカム発生性>
各試験片の未露光フィルム0.5m2を1リットルの1重量%炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、その溶液を30℃で90分間スプレー現像機で循環させた。2分間放置後、現像機の壁面に付着した油状生成物を観察し、以下に示す基準によりスカム発生性の評価とした。数字が大きいほうが特性上好ましい。
3:油状生成物無し
2:油状生成物少量
1:油状生成物多量
各試験片の未露光フィルム0.5m2を1リットルの1重量%炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、その溶液を30℃で90分間スプレー現像機で循環させた。2分間放置後、現像機の壁面に付着した油状生成物を観察し、以下に示す基準によりスカム発生性の評価とした。数字が大きいほうが特性上好ましい。
3:油状生成物無し
2:油状生成物少量
1:油状生成物多量
<耐めっき性>
各試験片をそれぞれの感度に相当する露光量(15段/41)をマスクを用いて露光し、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液にて現像した。この試料を脱脂、水洗し、3.0A/dm2で30分間硫酸銅めっきし、水洗・ホウフッ化水素酸浸漬後、1.5A/dm2で10分間半田めっきし水洗した。エアブラシで水分を除き、セロテープ(積水化学製、24mm幅)を密着させ急激にはがし、剥離の有無を調べた。
良好:剥離なし
不良:剥離あり
各試験片をそれぞれの感度に相当する露光量(15段/41)をマスクを用いて露光し、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液にて現像した。この試料を脱脂、水洗し、3.0A/dm2で30分間硫酸銅めっきし、水洗・ホウフッ化水素酸浸漬後、1.5A/dm2で10分間半田めっきし水洗した。エアブラシで水分を除き、セロテープ(積水化学製、24mm幅)を密着させ急激にはがし、剥離の有無を調べた。
良好:剥離なし
不良:剥離あり
各実験例の評価結果を、表3に示す。
[実験例8〜12]
表4に示す成分を配合し、溶液Bを得た。
次いで、得られた溶液Bに表5に示す(B)および(D)成分を溶解させて、各実験例の感光性樹脂組成物の溶液を得た。
表4に示す成分を配合し、溶液Bを得た。
次いで、得られた溶液Bに表5に示す(B)および(D)成分を溶解させて、各実験例の感光性樹脂組成物の溶液を得た。
この感光性樹脂組成物の溶液を使用した以外は実験例1等と同様にして感光性エレメントを得て、各試験片の感度、解像度、剥離時間、スカム発生性および耐めっき性を同様に評価した。評価結果を表6に示す。実験例8〜12のレジスト層の波長365nmの紫外線に対する吸光度は、いずれも0.38であった。
実験例8〜12により得られたアスペクト比4.8〜5.4のレジストパターン(ライン幅6.2および5.5μm)の一部分のSEM写真を、図6(A)および(B)((A)はライン幅6.2μm、(B)はライン幅5.5μm)に示す。図6にみるように、レジストパターンが倒壊することもなく、矩形の断面形状で裾引きがない、高解像度、高アスペクト比のレジストパターンを得ることができた。◎
上記実験例より、3.5以上という高アスペクト比であって、感度、解像度、剥離時間、スカム発生性、耐めっき性のいずれの特性も良好なレジストパターンが得られた。これらの高アルペクト比のレジストパターンは、微細な銅配線形成を可能とし、半導体パッケージ基板の作製に優れたものであり、形成された銅配線は断面積が充分であり、電気抵抗が小さかった。
上記実験例より、3.5以上という高アスペクト比であって、感度、解像度、剥離時間、スカム発生性、耐めっき性のいずれの特性も良好なレジストパターンが得られた。これらの高アルペクト比のレジストパターンは、微細な銅配線形成を可能とし、半導体パッケージ基板の作製に優れたものであり、形成された銅配線は断面積が充分であり、電気抵抗が小さかった。
Claims (11)
- (A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤および(E)ロイコ染料を含有する感光性樹脂組成物であって、前記(E)成分の配合量が前記(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対し0.3〜0.6重量部である感光性樹脂組成物。
- 前記(E)ロイコ染料がロイコクリスタルバイオレットである請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(B)成分として(B1)分子内に3個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
- さらに(B2)2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンを含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
- さらに(B3)ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートを含有する請求項1〜5のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
- さらに(B4)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合と少なくとも1個のフェニル基またはフェニレン基を有する化合物を含有する請求項1〜6のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(C)成分として2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含む請求項1〜7のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物からなるレジスト層が支持体上に形成されてなる感光性エレメント。
- 以下の工程を含むレジストパターンの製造法:
i)請求項1〜8のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物からなるレジスト層が支持体上に形成されてなる感光性エレメントを、基板上に、前記レジスト層が前記基板の表面に密着するようにして積層する工程:
ii)画像状に活性光線を照射して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程:
iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に除去する工程。 - 請求項10のレジストパターンの製造法によりレジストパターンが製造された基板をアディティブ法によって回路形成することを特徴とする半導体パッケージ基板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003352057A JP2004078245A (ja) | 2000-09-27 | 2003-10-10 | 感光性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000293255 | 2000-09-27 | ||
JP2000320168 | 2000-10-20 | ||
JP2001275523 | 2001-09-11 | ||
JP2003352057A JP2004078245A (ja) | 2000-09-27 | 2003-10-10 | 感光性樹脂組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002530924A Division JP3503639B2 (ja) | 2000-09-27 | 2001-09-26 | レジストパターン、その製造法およびその利用 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004078245A true JP2004078245A (ja) | 2004-03-11 |
Family
ID=32034329
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003352057A Pending JP2004078245A (ja) | 2000-09-27 | 2003-10-10 | 感光性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004078245A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007040204A1 (ja) * | 2005-10-04 | 2007-04-12 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、及びプリント配線板の製造方法 |
JP2007286477A (ja) * | 2006-04-19 | 2007-11-01 | Hitachi Chem Co Ltd | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント及びプリント配線板の製造方法 |
JP2007304541A (ja) * | 2006-04-12 | 2007-11-22 | Hitachi Chem Co Ltd | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 |
-
2003
- 2003-10-10 JP JP2003352057A patent/JP2004078245A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007040204A1 (ja) * | 2005-10-04 | 2007-04-12 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、及びプリント配線板の製造方法 |
JP2007304541A (ja) * | 2006-04-12 | 2007-11-22 | Hitachi Chem Co Ltd | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 |
JP2007286477A (ja) * | 2006-04-19 | 2007-11-01 | Hitachi Chem Co Ltd | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント及びプリント配線板の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5327310B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 | |
JP5626428B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 | |
JP3503639B2 (ja) | レジストパターン、その製造法およびその利用 | |
WO2015012272A1 (ja) | 投影露光用感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及びリードフレームの製造方法 | |
JP5126359B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 | |
JP2009003000A (ja) | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及び光硬化物の除去方法 | |
JP5532551B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 | |
JP3503640B2 (ja) | 感光性樹脂組成物 | |
JP3849641B2 (ja) | 回路形成用感光性フィルム及びプリント配線板の製造法 | |
JP2004191648A (ja) | 感光性エレメント、これを用いたレジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 | |
JP2004317850A (ja) | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造方法およびプリント配線板の製造方法 | |
JP2004004546A (ja) | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 | |
JP2004078245A (ja) | 感光性樹脂組成物 | |
JP2004118211A (ja) | レジストパターン、その製造法およびその利用 | |
JP2003195492A (ja) | 回路形成用感光性フィルムおよびこれを用いたプリント配線板の製造方法 | |
JP3634216B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 | |
JP2010060891A (ja) | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 | |
JP2010197831A (ja) | 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 | |
KR100578988B1 (ko) | 감광성 수지조성물 | |
JP2008102257A (ja) | 感光性樹脂組成物これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 | |
JP3775142B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 | |
JP4284592B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造方法、プリント配線板の製造方法 | |
JP2004333939A (ja) | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 | |
JP2004191585A (ja) | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法およびプリント配線板の製造方法 | |
JP2006018117A (ja) | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 |