JP2004078186A - 反射型または半透過型液晶表示装置の反射板及び反射板形成方法 - Google Patents

反射型または半透過型液晶表示装置の反射板及び反射板形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は反射型及び半透過型液晶表示装置において、反射板に形成される複数の凹凸についての形状を決定して、凹凸の半径及び高さを一定に調節して反射板内に配置することによって、主ユーザー環境に該当する正面反射角に対する反射効率及び反射輝度が増加される反射型液晶表示装置の反射板及び反射板形成方法を提供する。
【解決手段】本発明は、反射型または半透過型液晶表示装置の凹凸が複数形成された反射板において、反射板に複数形成される凹凸の形状が球の一部であって、凹凸の半径、高さ及び半径と高さの比率が一定に決定されて反射板に配置される。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は凹凸状の反射板が含まれる反射型及び半透過型液晶表示装置と前記反射板の形成方法に関する。
【0002】
【関連技術】
一般的に液晶表示装置は、光を利用する方式によってバックライトを光源として利用する透過型液晶表示装置と、バックライトを光源として利用せず外部光を利用する反射型液晶表示装置の二種に分類される。
【0003】
前記透過型液晶表示装置は、バックライトを光源として利用して暗い外部環境においても明るい画像を具現するが、バックライト使用による電力消耗が大きいという問題点を有する反面、反射型液晶表示装置は光の大部分を外部の自然光や人造光源に依存する構造を有しているので前記透過型液晶表示装置に比べて電力消費が少ないという長所がある。
【0004】
このような長所により前記反射型液晶表示装置の必要性が台頭しており、また前記反射型液晶表示装置は外部光が暗いときに使用がむずかしいという短所があるので、これを克服するために反射型及び透過型の両用が可能な半透過型液晶表示装置も現在その必要性が台頭している。
【0005】
図1A及び図1Bは、これまでの反射型液晶表示装置を示す断面図及び反射角特性を示した図面である。
【0006】
図1Aを参照すると、これまでの反射型液晶表示装置は、下板110及び上板100及びこれら間に介在した液晶層120が含まれた構造である。前記下板110は下部基板111と、前記下部基板111の内側面上に形成されたゲート電極112、ゲート絶縁膜115、半導体層116、オーミックコンタクト層117並びにソース電極113及びドレイン電極114を含む薄膜トランジスタTFTと、前記薄膜トランジスタTFTを含んだ前記下部基板111の上部に形成された有機絶縁膜層118と、前記有機絶縁膜層118上に形成された反射板119及び前記反射板119を含んだ有機絶縁膜層118上に形成された下部配向膜(図示せず)で構成される。
【0007】
前記上板100は、上部基板101と、前記薄膜トランジスタTFTに対応する前記上部基板の内側面上に形成されたブラックマトリックス102と、前記ブラックマトリックス102の両側に形成されたカラーフィルタ103と、前記ブラックマトリックス102及びカラーフィルター103上に形成された共通電極104と、前記共通電極104上に形成された上部配向膜(図示せず)で構成される。
【0008】
ここで、前記反射板119が不透明金属で形成される場合には、同反射板119は画素電極の役割と、入射する外部光を反射させる役割を兼ねることとなり、反面画素電極としてITOすなわち、透明電極を用いる場合には前記反射板119は前記画素電極としての機能は果たさず外部光を反射させる役割のみを有する。
【0009】
図1Aには前記反射板119が画素電極の役割と外部光入射を反射させる役割を兼ねるように図示されているが、前述したように別途の画素電極を形成することができる。
【0010】
しかし、前記の構造を有するこれまでの反射型液晶表示装置は、それ自体として視野角特性が不良であるという問題点がある。すなわち、ミラー(mirror)型の平らな反射面または反射板を形成した場合には、外部光が上部基板に側面から入射角Iで入射する時、これはフェルマー(Fermat)の反射原理により反射板と液晶層などを経て結局前記上部基板の法線方向に対して入射角Iと同じ角度で反対方向に出射角Rで反射されて出る。
【0011】
図1Bを参照すると、これまでの反射型液晶表示装置の反射角特性がわかる。図1Bにおいて横軸は前記外部光が反射されて出る反射角を表わしており、縦軸は反射されて出る反射光の強さ(intensity)を表わしている。
【0012】
一般的な反射型液晶表示装置の外部光入射角を−30°程度に考慮した場合入射された光は大部分が出射角30°に集中して反射される。ここで外部光の入射光に対応してこのような関係で反射される角をミラー反射角(specularangle)と称し図中に符号150で示す。すなわち、外部光入射角が−30°ならば前記ミラー反射角150は30°になる。
【0013】
前記これまでの反射型液晶表示装置の場合は、ミラー反射角150に該当する方にのみ集中的に外部光が反射される。したがって、ユーザーの主使用環境に該当する正面反射角160(0°〜20°)の方には反射光がほとんど出射されないので、ディスプレーとしての役割を果さなくなることがある。
【0014】
これにより反射光をユーザーの注視角環境である正面反射角160すなわち、0°〜20°方向に反射させる技術の必要性が提起される。
【0015】
このようなこれまでの反射型液晶表示装置が有する視野角特性の不良を改善するための一つの解決方案として、最近上板に散乱粒子層を形成する方法やカラーフィルタ層内に前記散乱粒子層を形成する方法などが提案さている。この方法はある程度の視野角特性の改善はなされるが、満足する程の視野角特性を得られない問題点がある。
【0016】
また、他の方法として、前記の散乱粒子層を形成する代わりに凹凸反射板を利用する方法が提案されている。この方法は反射板(または反射面)自体にミラーのような平らな構造でない凹凸を与えることで局部的な反射角を変化させて正面側の反射光量を確保ものである。
【0017】
前記反射板の表面に凹凸をあたえる方法が現在前記これまでの反射型液晶表示装置の不良な視野角特性を改善するための最も効率的な技術として受入れられており、前記凹凸を形成する方法及び前記凹凸の大きさ、形状等に対する研究が続いている。
【0018】
図2A及び図2Bは、関連技術において凹凸反射板が採用された反射型液晶表示装置の断面図及び反射角特性を示した図面である。
【0019】
図2Aにおいてこれまでの凹凸270が形成された反射板200が採用された反射型液晶表示装置は、図1Aにおける反射型液晶表示装置とその構成は一致し、単に反射板の形態が変形されている。
【0020】
これは前記反射板200の表面がミラーのような平らな構造でなく、一定にまたはランダムに凹凸270が形成されている構造であり、前記凹凸270により入射角Iで入射した外部光が法線方向に対して入射角Iと同一なである出射角Rにのみ固定されて反射されることを防止することができる。
【0021】
図2Bを参照すると、前記これまでの凹凸270が形成された反射板200が採用された反射型液晶表示装置の反射角特性がわかる。図1Bと同様に、図2Bにおいて横軸は、前記外部光が反射されて出る反射角を表わしており、縦軸は反射されて出る反射光の強さを表わしている。
【0022】
図1Bと比較して見る時、前記外部光が反射されて出る反射角の範囲が広まったことが分かるが、ここでミラー反射角230に該当する反射光部分を正反射のコンポーネント(specular component)250と言い、前記ミラー反射角230以外に広く分布した反射光部分をくもりコンポーネント(haze component)260という。
【0023】
もちろん前記正反射のコンポーネント250の強さが最も強いが、前記くもりコンポーネント260が一定の強さを有することによって、前記外部光の入射角が−30°である時、前記入射された光がミラー反射角230に集中して反射されることはなく、外部ユーザーの主使用環境に該当する正面反射角240(0°〜20°)の方にも反射光が反射されてディスプレーへの役割を果すようになる。
【0024】
図3は、図2の凹凸反射板から外部光が散乱されて反射される状態を示した図面である。
【0025】
空気層の反射率をn1とする時前記n1の値は1になり、外部光が入射するようになって前記反射板300に反射されることまで考慮した基板及び液晶層310などの反射率をn2とすればn2は大体1.5程度になる。
【0026】
したがって、スネル(snell)の法則による時外部光の入射角が30°ならば屈折する角は
【数1】
Figure 2004078186
になり、ここで、n1=1、n2=1.5であるので前記屈折する角は約20°になる。
【0027】
前記反射板300の凹凸320面に入射する光は、フェルマーの法則により入射する光と法線方向に対して同一な大きさの角で法線と反対方向に出射するようになり、前記凹凸320面に入射する光は凹凸320面の各点に対応して各々異なる法線を取るようになるので結果的に反射される角が法線方向に対して20°付近に固定されることなく拡散する。
【0028】
したがって、最初30°の入射角で入射した外部光は、前記凹凸320が形成された反射板300を通してユーザーの主使用環境に該当する正面反射角(0°〜20°)の方にも拡散されて反射することによってこれまでのミラー型反射板の短所である主視野角方向における低輝度特性が改善される。
【0029】
しかし、前記のように反射板に単純に凹凸を形成することだけでは主ユーザー環境に該当する正面反射角に前記外部光が一定に反射されるようにして均一度を確保するのが難しく、視野角内すなわち、主ユーザー環境に該当する正面反射角で反射される光の強さ(反射輝度)もユーザーの使用環境に適する程に強くない短所がある。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は反射型及び半透過型液晶表示装置において、反射板に形成される複数の凹凸に対する形状を決定して、前記凹凸の半径及び高さを一定に調節して前記反射板内に配置することによって、主ユーザー環境に該当する正面反射角に対する反射効率及び反射輝度を増加された反射型液晶表示装置の反射板及び反射板形成方法を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明による反射型または半透過型液晶表示装置の反射板は、反射型または半透過型液晶表示装置の凹凸が複数形成された反射板において、前記反射板に複数形成される凹凸の形状が球の一部であって、前記凹凸の半径、高さ及び前記半径と高さの比率が一定に決定されて前記反射板に配置される。
【0032】
また、前記凹凸の半径が3μmから20μmの間に存在する特定の値であり、前記凹凸の半径と高さの比率が20:1から7:1の間であって、特に前記凹凸の半径と高さの最も理想的な比率が10:1であることを特徴とする。
【0033】
また、前記目的を達成するための本発明の他の実施例による反射型または半透過型液晶表示装置の反射板は、反射型または半透過型液晶表示装置の凹凸が複数形成された反射板において、前記反射板に複数形成される凹凸の形状が、外接する球により発生する変曲点を中心に前記凹凸の上端部は変曲点の上側に該当する球の一部の内側部分で構成され、前記凹凸の下端部は変曲点の下側に該当する球の一部の外側部分で構成される。
【0034】
また、前記変曲点を中心に変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の半径と、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の半径の合計が3μmと20μmの間に存在する特定の値であることを特徴とする。
【0035】
また、前記変曲点を中心に変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の半径と、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の半径の合計と;前記変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の高さと、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の高さの合計の比率が20:1から7:1であって、特に前記凹凸の半径の合計と凹凸の高さの合計の最も理想的な比率が10:1であることを特徴とする。
【0036】
また、前記変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の高さと、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の高さの合計と;前記変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の高さの比が2:1から1:1の間であることを特徴とする。
【0037】
また、前記目的を達成するための本発明による反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法は、ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極を含むスイッチング素子が形成された絶縁基板の全面に感光性の有機絶縁膜を所定の厚さで塗布する段階と、前記有機絶縁膜に一定幅の透光領域を有するマスクを利用して露光及びエッチングなどを通して球の一部形状を有する凹凸を形成する段階と、前記凹凸が形成された有機絶縁膜層上部に反射型金属を蒸着する段階が含まれる。
【0038】
また、前記凹凸が形成された有機絶縁膜層上部にまた他の有機絶縁膜層を塗布して変曲点を有する凹凸を形成する段階がさらに含まれることを特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照しながら本発明による実施例を詳細に説明する。
【0040】
図4は、本発明の実施例により反射板に形成される凹凸状の断面図である。
【0041】
前記凹凸の形状は、凹凸のプロファイル(profile)関数で表現することができ、前記凹凸のプロファイル関数は反射角による反射光の強さを決定する核心的な要素として働く。
【0042】
すなわち、適切な入射光を視野角範疇内で均等に配分することができる凹凸の形状を獲得することが重要で、これにより反射角に従う反射光の分布と強さが決定される。
【0043】
このような凹凸のプロファイル関数は、円、楕円、放物線、双曲線などの回転体に該当する形状の一部でなされる。
【0044】
図4を参照して本発明の実施例により反射板に形成される凹凸の形状及びプロファイル関数を説明すれば次のとおりである。
【0045】
本発明に適用される凹凸410は、円の回転体すなわち、球の形状の一部で構成されている。図4において横軸をx軸にして、縦軸をy軸にすると、回転する前の円は中心が(0、R−H)であって、半径はRであり、したがって、前記円の方程式はx+{y−(R−H)}=Rになる。
【0046】
ここで、前記円のx軸上端部の暗い部分が前記凹凸410の回転する前の形態すなわち、凹凸410の断面であり、したがってこれに対する回転体が前記凹凸410の形態になって、これに対する関数が前記凹凸410のプロファイル関数になるである。
【0047】
結局、本発明では凹凸410の形状を球形状の一部としており、これは入射する外部光に対する反射光の視野角内の反射特性が均一な分布を有するようにするためである。
【0048】
また、前記本発明の実施例による凹凸410の形状及びプロファイル関数は、前記凹凸の半径r 420の値と凹凸の高さH 430の値により変動して、一定なr 420とH 430値の比率により本発明の目的である所望する反射角すなわち、主ユーザー環境に該当する正面反射角(外部光の入射角が法線方向に対して−30°である時、0°〜20°)までの反射率の絶対値と拡散度を均一に制御することができるようになる。
【0049】
ここで、本発明の実施例による凹凸410の形状及びプロファイル関数において、前記凹凸の半径r 420と高さH 430の比率が20:1から7:1の間であって、前記凹凸の半径r 420の大きさが3μmから20μmの間である時、前記のような効果を得ることができる。
【0050】
図5A及び図5Bは、図4の実施例による凹凸の半径rと凹凸の高さHの比率に対する凹凸状の断面図及びこれによる反射角特性を示した図面である。
【0051】
但し、図5Aないし図5Bでは本発明の実施例として前記凹凸の半径rを4μmに定めて前記rに対する一定な比率として前記凹凸の高さHを調節したが、前記r値がこれに限定されるものではない。
【0052】
図5Aを参照すると、横軸は前記凹凸の半径rを表わしており、縦軸は前記凹凸の高さHを表わしていて、図中のカーブは本発明による凹凸500形状の断面図である。
【0053】
前記本発明による凹凸500形状の断面図は、円の一部になることであって、r値と、rとHの一定な比率によりH値が定まればピタゴラスの整理により円の半径であるRが求められて、これにより前記凹凸500の形状が定まる。
【0054】
例えば前記r値が4μmであって、rとHの比率を10:1に定めた場合ならば、H値は0.4μmになり、これに対して前記凹凸500形状の断面を含んだ円の半径Rは
【数2】
Figure 2004078186
において前記r値とH値を代入して求めることができて、このときRの値は20.2μmになる。
【0055】
前記R値が求められれば円の方程式が決定されて、これにより結局前記円の一部に対する回転体である前記凹凸500の形状及びプロファイル関数が定まることとなる。
【0056】
図5Aはrが4μmであって、rとHの比率が20:1から2:1である場合の前記凹凸500の断面図を示したものであり、図5Bは図5AにおけるrとHの比率による前記凹凸500の反射角特性を示したものである。
【0057】
図5Bを参照すると、凹凸500形状各々のrとHの比率によって本発明の目的である所望する反射角、すなわち、主ユーザー環境に該当する正面反射角(外部光の入射角が法線方向に対して−30°である時、0°〜20°)における反射光の強さ(反射輝度)及び均一分布程度を確認できるが、前記凹凸状のrとHの比率が10:1である場合に正面反射角(0°〜20°)における反射光の強さ及び均一分布程度が最も理想的に制御されることが分かる。
【0058】
したがって、本発明により反射板に形成される凹凸の形状において、最適の凹凸半径rと高さHの比率は10:1である。
【0059】
ただし、図5A及び図5Bでは凹凸の半径rが固定されて、これに対して前記比率によりH値を決めたが、前記H値が固定されてこれに対して前記比率によりr値を決定することも可能である。
【0060】
図6Aないし図6Cは、図4の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を示す断面図である。
【0061】
図6Aないし図6Cを参照して図4の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を説明すれば次のとおりである。
【0062】
図6Aを参照すると、まず下部基板600上に金属膜をパターニングしてゲート電極601及びゲートライン(図示せず)が形成される。このとき、ストレージ電極パターン(図示せず)が一緒に形成され、ゲート電極601、ゲートライン、及びストレージ電極パターンを含む基板の全面にゲート絶縁膜604が形成される。前記ゲート絶縁膜604としてはシリコン窒化膜(Si)またはシリコン酸化膜(SiO)が用いられ、これらはプラズマ化学気相蒸着法で形成されて、次に半導体層611が形成される。オーミックコンタクト層605と電気的にコンタクトされるように金属でソース電極602、ドレイン電極603及びデータラインが形成され、このような段階を経て薄膜トランジスタが形成される。
【0063】
次に図6Bを参照すると、薄膜トランジスタが形成された基板上に感光性の有機絶縁膜層607を一定の厚さにコーティングなどの方法で形成する。ここで前記有機絶縁膜層607において本発明における凹凸状が形成されるものであって、図4及び図5で説明したように前記凹凸の半径及び高さ、半径と高さの比率は一定に定めてある。
【0064】
すなわち、前記凹凸の半径rと高さHの比率が20:1から7:1間であって、前記凹凸の半径rの大きさが3μmから20μmの間である。
【0065】
したがって、最初コーティング等により形成される前記有機絶縁膜層607の厚さは前記凹凸の高さに相当することなるので、これは前記の要件に合うように調整されなければならない。
【0066】
このように一定な厚さを有する前記有機絶縁膜層607が形成されれば、図6Cに示したように前記凹凸610の高さが決定されるものであって、また前記凹凸610の半径と高さの比率(10:1の比率が最も理想的)が定まれば、前記凹凸610の半径も決定されるので、これによりフォト露光工程及びエッチング工程を通して本発明の実施例による凹凸610の形状を形成する。
【0067】
また、このとき形成される凹凸610は、コーティング等により形成された有機絶縁膜層607において一定な規則により配置されるようにしたり、またはランダムに配置されるようにすることができ、前記有機絶縁膜層607としてはベンゾシクロブテン(BCB)、アクリル(Acryl)、エーロゲル(Aerogel)またはマイクロフォーム(Microfoam)などを用いることができる。
【0068】
次には、図6Dのように前記のように形成された凹凸610が配置された有機絶縁膜層607上部にスパッタリング工程により金属膜を蒸着して反射板609を形成する。前記金属膜としては界面反射特性が優秀なアルミニウム膜が主に用いられ、前記金属膜が蒸着されることによって本発明の実施例による凹凸610が備わった反射板609が形成される。
【0069】
但し、この場合前記反射板609は、画素電極の役割と外部光入射を反射させる役割とを兼ねるようになるが、前記関連技術で説明したように前記反射板609外に別途の画素電極を形成することもできる。
【0070】
また、前記反射板609が画素電極の役割を有する場合には前記反射板609は、前記ドレイン電極603と電気的に連結される。
【0071】
図7は、本発明のまた他の実施例による反射板に形成される凹凸状の断面図である。
【0072】
これは実際反射板に凹凸を形成する工程において凹凸を形成する有機膜層材料のメルティングキュア(melting cure)特性により凹凸プロファイル関数の変曲点が発生するものを考慮したことである。
【0073】
図7を参照して本発明のまた他の実施例による凹凸状の断面図を説明すれば、前記凹凸700の断面は図4及び図5で説明された実施例による凹凸状の断面図とは異なり、外接する円により発生する変曲点720を中心に凹凸700の上端部は変曲点720の上側に該当する円の一部で構成されて、凹凸の下端部は変曲点720の下側に該当する円の一部で構成される。
【0074】
結局図7における暗い部分に該当する部分が前記本発明のまた他の実施例による凹凸700の断面になり、これに対する回転体が前記凹凸700の形態になって、これに対する関数が前記凹凸700のプロファイル関数になる。
【0075】
すなわち、前記凹凸700の形状は、外接する球により発生する変曲点720を中心に前記凹凸700の上端部は変曲点720の上側に該当する球の一部の内側部分で構成され、凹凸700の下端部は変曲点720の下側に該当する球の一部の外側部分で構成される。
【0076】
また、前記変曲点720を中心に変曲点720の上側に該当する円により形成される凹凸700の半径をaとして、前記凹凸700の高さをHaとし、前記変曲点720の下側に該当する円により形成される凹凸700の半径をbとして、前記凹凸700の高さをHbとするならば、これは各々a+b=rとHa+Hb=Hを満足する。
【0077】
ここで、rとHは、図4及び図5で説明した本発明の実施例による凹凸700の半径と高さを意味するものであり、したがって、このときのrとHはその比率が20:1から7:1の間であって、前記凹凸700の半径rの大きさが3μmから20μmの間でこそ前記のような効果を得ることができる。
【0078】
また、図7における実施例による凹凸700の形状においては、前記の要件の外にまた他の条件がさらに要求される。それは全体凹凸700の大きさにおいて変曲点720の上側に該当する円により形成される凹凸700の比率が全体の50%から100%にならなければならないという点である。
【0079】
これは前記凹凸700半径の全体の高さHと変曲点720の上側に該当する円により形成される凹凸700の高さをHaに対してH:Haが2:1から1:1の間であることを意味する。
【0080】
また、前記比率が100%になるということ、すなわちH:Haが1:1ということは円が一つでのみからなり、これにより凹凸700が形成されることであるので、図4及び図5で説明した凹凸700の形状及びプロファイル関数と一致することを意味する。
【0081】
図8は、図7の実施例においてHとHaの比率による反射角の特性を示した図面である。
【0082】
図8において横軸は、前記外部光が反射されて出る反射角を表わしており、縦軸は反射されて出る反射光の強さを表わす。
【0083】
図8を参照すると、H:Haが2:1から1:1に増加しながら、すなわち全体凹凸の大きさで変曲点の上側に該当する円により形成される凹凸の比率が全体の50%から100%になるにしたがって、主ユーザー環境に該当する正面反射角(外部光の入射角が法線方向に対して−30°である時、0°〜20°)における反射光の強さ(反射輝度)及び均一分布程度が理想的に制御されることを確認できる。
【0084】
ここで、前記r(r=a+b)値とH(H=Ha+Hb)値の比率は、図4で説明したように20:1から7:1間でなければならず、図7では前記比率が最も理想的な10:1である場合に限定して図示した。
【0085】
図9Aないし図9Dは、図7の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を示す断面図である。
【0086】
図9Aないし図9Dを参照して図7の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を説明すれば次のとおりである。
【0087】
まず図9Aを参照すると、下部基板900上に金属膜をパターニングしてゲート電極901及びゲートライン(図示せず)が形成される。このとき、ストレージ電極パターン(図示せず)が一緒に形成され、ゲート電極901、ゲートライン、及びストレージ電極パターンを含む基板の全面にゲート絶縁膜904が形成される。前記ゲート絶縁膜904としてはシリコン窒化膜(Si)またはシリコン酸化膜(SiO)が用いられて、これらはプラズマ化学気相蒸着法で形成される。次に半導体層910が形成されて、オーミックコンタクト層905と電気的にコンタクトされるように金属でソース電極902、ドレイン電極903及びデータライン(図示せず)が形成され、このような段階を経て薄膜トランジスタが形成される。
【0088】
次に図9Bを参照すると、薄膜トランジスタが形成された基板上に感光性の有機絶縁膜層907を一定の厚さでコーティングして、フォト露光及びエッチング工程を通して前記有機絶縁膜層907に一定な凹凸を形成する。
【0089】
これは図6B及び図6Cの実施例による凹凸の製造工程とは異なっている。図6B及び図6Cの実施例では、前記フォト露光及びエッチング工程を通して図4及び図5で説明したように一定に決定された凹凸の半径、高さ及びその比率により前記凹凸を形成したが、図9Bにおける実施例では前記のような凹凸の半径、高さ及びその比率を考慮せずに凹凸912aを形成する。
【0090】
次に図9Cを参照すると、前記凹凸912が形成された有機絶縁膜層907’上にまた他の有機絶縁膜層907’を形成するようになり、このとき形成される他の有機絶縁膜層907のメルティングキュア(melting cure)特性により前記凹凸912の形状が決定される。
【0091】
ここで、前記凹凸状の断面は、これは図7で説明したように、前記有機絶縁膜層907のメルティングキュア特性により凹凸プロファイル関数の変曲点910が発生することを考慮して、面接する円により発生する変曲点910を中心に凹凸の上端部は変曲点910の上側に該当する円の一部で構成されて、凹凸の下端部は変曲点910の下側に該当する円の一部で構成される。
【0092】
また、前記凹凸状において、前記変曲点910を中心に変曲点910の上側に該当する円により形成される凹凸の半径をaとして、前記凹凸の高さをHaとし、前記変曲点910の下側に該当する円により形成される凹凸の半径をbとして、前記凹凸の高さをHbとするならば、これは各々a+b=rとHa+Hb=Hを満足する。ここで、前記rとHは図4及び図5で説明した本発明の実施例による凹凸の半径と高さを意味するものであり、したがって、このときのrとHはその比率が20:1から7:1の間であって、前記凹凸の半径rの大きさが3μmから20μmの間になる。
【0093】
また、前記の要件の外にまた他の条件がさらに要求される。それは全体凹凸の大きさにおいて変曲点910の上側に該当する円により形成される凹凸の比率が全体の50%から100%にならなければならないという点である。
【0094】
即ち、これは前記凹凸半径の全体の高さHと変曲点910の上側に該当する円により形成される凹凸の高さをHaに対してH:Haが2:1から1:1の間であることを意味する。
【0095】
また、このとき形成される凹凸は、前記有機絶縁膜層907に一定な規則により配置されるようにしたり、またはランダムに配置されるようにすることもでき、前記有機絶縁膜層907としては先に挙げたベンゾシクロブテン、アクリル、エーロゲルまたはマイクロフォームなどを用いることができ、前記凹凸が形成された有機絶縁膜層907上に更に他の有機絶縁膜層907’を形成する場合において、前記各有機絶縁膜層907及び907’の材料は同一で有り得る。
【0096】
次に図9Dを参照すると、前記のように形成された凹凸が配置された有機絶縁膜層907’上部にスパッタリング工程により金属膜を蒸着して反射板909を形成する。
【0097】
前記金属膜としては界面反射特性が優秀なアルミニウム膜が主に用いられ、前記金属膜が蒸着されることによって本発明の更に他の実施例による凹凸が備わった反射板909が形成される。
【0098】
但し、この場合前記反射板909は、画素電極の役割及び入射した外部光を反射させる役割を兼ねるが、前に図6Dで説明したように前記反射板609外に別途の画素電極を形成することもできる。
【0099】
また、前記反射板609が画素電極の役割を有する場合には前記反射板609は前記ドレイン電極603と電気的に連結される。
【0100】
【発明の効果】
以上のように本発明による反射型液晶表示装置の反射板及び反射板形成方法によると、主ユーザー環境に該当する正面反射角で外部光を一定の効率で反射させることができるので反射率の均一度を確保することができ、前記正面反射角で反射される光の強さすなわち、反射輝度がユーザーの使用環境に適するように改善される長所がある。
【図面の簡単な説明】
【図1A】これまでの反射型液晶表示装置を示す断面図及び反射角特性を示した図面。
【図1B】これまでの反射型液晶表示装置を示す断面図及び反射角特性を示した図面。
【図2A】これまでの凹凸反射板が採用された反射型液晶表示装置の断面図及び反射角特性を示した図面。
【図2B】これまでの凹凸反射板が採用された反射型液晶表示装置の断面図及び反射角特性を示した図面。
【図3】図2の凹凸反射板で外部光が散乱されて反射されることを示した図面。
【図4】本発明の実施例により反射板に形成される凹凸状の断面図。
【図5A】図4の実施例による凹凸の半径と高さの比率に対する凹凸状の断面図及びこれによる反射角特性を示した図面。
【図5B】図4の実施例による凹凸の半径と高さの比率に対する凹凸状の断面図及びこれによる反射角特性を示した図面。
【図6A】図4の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を示す断面図。
【図6B】図4の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を示す断面図。
【図6C】図4の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を示す断面図。
【図6D】図4の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を示す断面図。
【図7】本発明のまた他の実施例による反射板に形成される凹凸状の断面図。
【図8】図7の実施例において、HとHaの比率による反射角の特性を示した図面。
【図9A】図7の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を示す断面図。
【図9B】図7の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を示す断面図。
【図9C】図7の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を示す断面図。
【図9D】図7の実施例による凹凸が備わった反射板が形成される製造工程を示す断面図。
【符号の説明】
100:上板
101:上部基板
102:ブラックマトリックス
103:カラーフィルタ
104:共通電極
110:下板
111、600、900:下部基板
112、601、901:ゲート電極
113、602、902:ソース電極
114、603、903:ドレイン電極
115、604、904:ゲート絶縁膜
116、611、910:半導体層
117、605、905:オーミックコンタクト層
118、607、907:有機絶縁膜層
119、200、300、609、909:反射板
120、310:液晶層
150、230:ミラー反射角
160、240:正面反射角
250:正反射のコンポーネント
260:くもりコンポーネント
270、320、410、500、610、700:凹凸
420:凹凸の半径r
430:凹凸の高さH
720、910:変曲点

Claims (20)

  1. 反射型または半透過型液晶表示装置の凹凸が複数形成された反射板において、
    前記反射板に複数形成される凹凸の形状が球の一部であって、
    前記凹凸の半径、高さ及び前記半径と高さの比率が一定に決定されて前記反射板に配置されることを特徴とする反射型または半透過型液晶表示装置の反射板。
  2. 前記凹凸の半径が3μmから20μmの間の値であることを特徴とする請求項1に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板。
  3. 前記凹凸の半径と高さの比率が20:1から7:1の間であることを特徴とする請求項1に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板。
  4. 前記凹凸の半径と高さの比率が10:1であることを特徴とする請求項3に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板。
  5. 反射型または半透過型液晶表示装置の凹凸が複数形成された反射板において、
    前記反射板に複数形成される凹凸の形状が、外接する球により発生する変曲点を中心に前記凹凸の上端部は、変曲点の上側に該当する球の一部の内側部分で構成され、前記凹凸の下端部は変曲点の下側に該当する球の一部の外側部分で構成されていることを特徴とする反射型または半透過型液晶表示装置の反射板。
  6. 前記変曲点を中心に変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の半径と、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の半径の合計が3μmから20μmの間に存在する値であることを特徴とする請求項5に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板。
  7. 前記変曲点を中心に変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の半径と、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の半径の合計と;前記変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の高さと、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の高さの合計の比率が20:1から7:1の間であることを特徴とする請求項5に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板。
  8. 前記凹凸の半径の合計と凹凸の高さの合計の比率が10:1であることを特徴とする請求項7に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板。
  9. 前記変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の高さと、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の高さの合計と;前記変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の高さの比が2:1から1:1の間であることを特徴とする請求項5に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板。
  10. ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極を含むスイッチング素子が形成された絶縁基板の全面に感光性の有機絶縁膜を所定の厚さで塗布する段階と、
    前記有機絶縁膜に一定幅の透光領域を有するマスクを利用して露光及びエッチングなどを通して球の一部形状を有する凹凸を形成する段階と;
    前記凹凸が形成された有機絶縁膜層上部に反射型金属を蒸着することを特徴とする反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法。
  11. 前記スイッチング素子は、薄膜トランジスタであることを特徴とする請求項10に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法。
  12. 前記凹凸の半径が3μmから20μmの間に存在する値であることを特徴とする請求項10に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法。
  13. 前記凹凸の半径と高さの比率が20:1から7:1の間であることを特徴とする請求項10に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法。
  14. 前記凹凸の直径と高さの比率が10:1であることを特徴とする請求項13に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法。
  15. 前記凹凸が形成された有機絶縁膜層上部に更に他の有機絶縁膜層を塗布して変曲点を有する凹凸を形成する段階が更に含まれることを特徴とする請求項10に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法。
  16. 前記変曲点を有する凹凸の形状は、前記変曲点を中心に前記変曲点の上側に該当する球の一部の内側部分と、前記変曲点の下側に該当する球の一部の外側部分とで構成されていることを特徴とする請求項15に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法。
  17. 前記変曲点を中心に変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の半径と、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の半径の合計が3μmから20μmの間に存在する値であることを特徴とする請求項16に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法。
  18. 前記変曲点を中心に変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の半径と、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の半径の合計と;前記変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の高さと、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の高さの合計の比率が20:1から7:1の間であることを特徴とする請求項16に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法。
  19. 前記凹凸の半径の合計と凹凸の高さの合計の比率が10:1であることを特徴とする請求項18に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法。
  20. 前記変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の高さと、前記変曲点の下側に該当する球により形成される凹凸の高さの合計と;前記変曲点の上側に該当する球により形成される凹凸の高さの比が2:1から1:1の間であることを特徴とする請求項16に記載の反射型または半透過型液晶表示装置の反射板製造方法。
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