JP2004077820A - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、クリーナレス方式で、トナー帯電制御手段を、感光体表面に当接させながら感光体の長手方向への移動可能としたプロセス手段を具備させている現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置について、使用前、物流時の衝撃による破損を防止し、確実に機能する安定した品質の現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の代表的な構成は、トナー帯電制御ブラシ3hとブラシ3gを用いたクリーナレス方式を採用し、トナー帯電制御ブラシ3hとブラシ3gを感光ドラム2表面に当接しながら感光ドラム2の長手方向への移動可能としたブラシユニット3j及び、ブラシユニット3jを感光ドラム2表面に当接させて、感光ドラム2の長手方向へ移動可能に支持するブラシ支持部材12を具備する現像装置において、ブラシ支持部材12に着脱可能に係止し、ブラシユニット3j及びブラシ支持部材12の感光ドラム2の長手方向への移動を規制する係止部材40を有することを特徴とする。
【選択図】 図6
【解決手段】本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の代表的な構成は、トナー帯電制御ブラシ3hとブラシ3gを用いたクリーナレス方式を採用し、トナー帯電制御ブラシ3hとブラシ3gを感光ドラム2表面に当接しながら感光ドラム2の長手方向への移動可能としたブラシユニット3j及び、ブラシユニット3jを感光ドラム2表面に当接させて、感光ドラム2の長手方向へ移動可能に支持するブラシ支持部材12を具備する現像装置において、ブラシ支持部材12に着脱可能に係止し、ブラシユニット3j及びブラシ支持部材12の感光ドラム2の長手方向への移動を規制する係止部材40を有することを特徴とする。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子写真複写機や電子写真プリンター等の電子写真画像形成装置に使用される現像装置、プロセスカートリッジ及びこれらを用いる画像形成装置に関するものである。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体52に画像を形成するものである。例えば、電子写真複写機、電子写真プリンター(LEDプリンター、レーザービームプリンターなど)、電子写真ファクシミリ装置、および、電子写真ワードプロセッサーなどが含まれる。
【0003】
また、現像装置とは、トナー収容部と現像手段を一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。また、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと、画像担持体である電子写真感光ドラムを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。
【0004】
【従来の技術】
従来、転写型の電子写真方式を用いた複写機・プリンタ・ファクシミリ等の画像形成装置は、回転ドラム型を一般的とする像担持体である感光体、その感光体を所定の極性・電位に一様に帯電処理する帯電装置(帯電工程)、帯電処理された感光体に静電潜像を形成する情報書き込み手段として露光装置(露光工程)、感光体上に形成された静電潜像を現像剤であるトナーにより顕像化する現像装置(現像工程)、上記トナー画像を感光体面から紙などの転写材に転写する転写装置(転写工程)、転写工程後の感光体上に多少ながら残余するトナーを除去して感光体表面を清掃するクリーニング装置(クリーニング工程)、転写材上のトナー画像を定着させる定着装置(定着工程)などから構成されており、感光体は繰り返し電子写真プロセス(帯電・露光・現像・転写・クリーニング)が適用されて作像に供される。
【0005】
転写工程後に感光体上に残余するトナーはクリーニング装置により感光体表面から除去されてクリーニング装置内に溜って廃トナーとなるが、環境保全や資源の有効利用等の点からそのような廃トナーは出ないことが望ましい。
【0006】
そこで、クリーニング装置にて回収されている転写残トナーいわゆる廃トナーを現像装置に戻して再利用する画像形成装置がある。
【0007】
また、クリーニング装置を廃し、転写工程後の感光体上の転写残トナーを現像装置において現像同時クリーニングで感光体上から除去・回収し再利用するようにしたクリーナレス方式の画像形成装置が提案されている。
【0008】
上記画像形成装置としてトナー帯電制御手段を用い、トナーの帯電量を制御し、現像装置にてこのトナーを回収し、再利用する構成が提案されている。ここでトナー帯電制御手段としてブラシ形状部材を使用し、これを支持する部材で支持し、感光体表面に当接させながら感光体の長手方向へ移動させる構成が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のようなトナー帯電制御手段を用いたクリーナレス方式の現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置は、使用前の輸送時に落下などの衝撃が加わった場合、前記ブラシ部材の支持部材が長手方向に必要以上に動き、支持部材の変形あるいは、装置自体を破損させてしまうという問題点があった。
【0010】
そこで本発明は、クリーナレス方式で、トナー帯電制御手段を、感光体表面に当接させながら感光体の長手方向への移動可能としたプロセス手段を具備させている現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置について、使用前、物流時の衝撃による破損を防止し、確実に機能する安定した品質の現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の代表的な構成は、トナー帯電制御手段と残留現像剤像均一化手段を用いたクリーナレス方式を採用し、トナー帯電制御手段と残留現像剤像均一化手段を電子写真感光体表面に当接しながら電子写真感光体の長手方向への移動可能としたプロセス手段及び、該プロセス手段を前記電子写真感光体表面に当接させて、前記電子写真感光体の長手方向へ移動可能に支持するプロセス手段支持部材を具備する現像装置において、前記プロセス手段支持部材に着脱可能に係止し、前記プロセス手段及び前記プロセス手段支持部材の前記電子写真感光体の長手方向への移動を規制する係止部材を有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の実施形態について、図を用いて説明する。図1は本実施形態にかかる画像形成装置の断面図、図2はプロセスカートリッジ及びトナー補給容器の断面図、図3は画像形成装置本体の斜視図、図4はプロセスカートリッジの断面図、図5はトナー補給容器の断面図、図6は帯電ユニットの斜視図、図7は帯電ユニット平面図、図8は係止部材挿入時の帯電ユニットの断面図、図9は係止部材挿入時のプロセスカートリッジと画像形成装置のプロセスカートリッジ挿入部の斜視図である。
【0013】
以下、本発明に係るカラー電子写真画像形成装置を図面に沿って説明する。以下の説明で長手方向とは記録媒体52の搬送方向に直交する方向で、電子写真感光体2(以下、感光ドラムという)の軸線方向と同一な方向をいう。また、左右とは記録媒体52の搬送方向からみての左右である。さらに上、下はカートリッジの装着状態における、上、下である。
【0014】
[画像形成装置の全体の説明]
まずカラー電子写真画像形成装置の全体構成について、図1を参照して概略説明する。図1はカラートナー画像形成装置の一形態であるカラーレーザービームプリンタの全体構成説明図である。
【0015】
このカラーレーザービームプリンタ100の画像形成部は、電子写真感光体である感光ドラム2を備えた4つのプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1K(イエロー色、マゼンタ色、シアン色、ブラック色)と、このプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kの上方に、各色に対応した露光手段51Y、51M、51C、51K(レーザビーム光学走査系)が夫々並列配置されている。
【0016】
画像形成部の下方には、記録媒体52を送り出す給送手段と、感光ドラム2上に形成されたトナー像を転写する中間転写ベルト54a、及び中間転写ベルト54a上のトナー像を記録媒体52に転写する2次転写ローラ54dが配置されている。
【0017】
更に、トナー画像を転写された記録媒体52を定着する定着手段、記録媒体52を装置外へ排出し積載する排出手段が配置されている。
【0018】
ここで記録媒体52としては、例えば用紙、OHPシート、あるいは布等である。
【0019】
本実施形態の画像形成装置100はクリーナレスシステムの装置であり、感光ドラム2上に残存した転写残トナーは現像手段に取り込んでおり、転写残トナーを回収貯蔵する専用のクリーナーはプロセスカートリッジ内には配置していない。
【0020】
次に上記画像形成装置100の各部の構成について順次詳細に説明する。
【0021】
[給送部]
給送部は、画像形成部へ記録媒体52を給送するものであり、複数枚の記録媒体52を積載収納した給送カセット53aと、給送ローラ53b、重送防止のリタードローラ53c、給送ガイド53d、レジストローラ53gから主に構成される。
【0022】
給送ローラ53bは画像形成動作に応じて駆動回転し、給送カセット53a内の記録媒体52を一枚ずつ分離給送する。記録媒体52は、給送ガイド53dによってガイドされ、搬送ローラ53e、53fを経由してレジストローラ53gに搬送される。
【0023】
記録媒体52が搬送された直後は、レジストローラ53gは回転を停止しており、このニップ部に突き当たることにより記録媒体52は斜行が矯正される。
【0024】
画像形成動作中にレジストローラ53gは、記録媒体52を静止待機させる非回転の動作と、記録媒体52を中間転写ベルト54aに向けて搬送する回転の動作とを所定のシーケンスで行い、次工程である転写工程時のトナー像と記録媒体52との位置合わせを行う。
【0025】
[プロセスカートリッジ]
プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kは、像担持体である感光ドラム2の周囲に、帯電手段と現像手段を配置し、一体的に構成している。そして、このプロセスカートリッジは装置本体100に対して、ユーザが容易に取り外すことができ、感光ドラム2が寿命に至った場合に交換する。
【0026】
本実施形態においては、例えば、感光ドラム2の回転回数をカウントし、所定カウント数を越えた場合に、プロセスカートリッジが寿命に至ったことを報知するようにしている。
【0027】
本実施形態の感光ドラム2は負帯電の有機感光体で、直径約30mmのアルミニウム製のドラム基体上に、通常用いられる感光体層を有しており、最表層に電荷注入層を設けている。そして、所定のプロセススピード、本実施形態では約117mm/secで回転駆動される。
【0028】
電荷注入層は、絶縁性樹脂のバインダーに導電性微粒子として、例えばSnO2超微粒子を分散した材料の塗工層を用いている。
【0029】
図4に示すように、感光ドラム2の奥側端部にはドラムフランジ2bが固定され、手前端部には非駆動フランジ2dが固定されている。ドラムフランジ2bと非駆動フランジ2dの中心にはドラム軸2aが貫通しており、ドラム軸2aとドラムフランジ2b及び非駆動フランジ2dは一体となって回転される。すなわち、感光ドラム2はドラム軸2aの軸を中心に回転される。
【0030】
ドラム軸2aの手前側端部は軸受2eに回転自在に支持され、軸受2eは軸受ケース2cに対して固定されている。そして軸受ケース2cはプロセスカートリッジ1のフレームに対して固定されている。
【0031】
[帯電手段]
帯電手段は、感光ドラム2を帯電するものであり、本実施形態においては、帯電部材として接触帯電方式の帯電ローラ3aを用いている。
【0032】
図2に示すように、帯電ローラ3aは芯金3bの両端部をそれぞれ不図示の軸受部材により回転自在に保持させると共に、押しバネ3dによって感光ドラム方向に付勢して感光ドラム2の表面に対して所定の押圧力をもって圧接させており、感光ドラム2の回転に従動して回転する。
【0033】
帯電ローラ3aをクリーニングする帯電ローラクリーニングユニット3cが設けられている。帯電ローラクリーニングユニット3cは、可撓性を持つクリーニングフィルム3eを有し、クリーニングフィルム3eが帯電ローラ3aの長手方向に並行に配置されている。また、帯電ローラクリーニングユニット3cは、帯電ローラ3aの長手方向に対し一定量の往復運動をする支持部材3fに一端を固定され、自由端側近傍の面においてクリーニングフィルム3eと帯電ローラ3aとが接触ニップを形成するように配置されている。
【0034】
[クリーナレスシステム]
図2に示すように、本実施形態の画像形成装置100におけるクリーナレスシステムは、転写後の感光ドラム2上の転写残トナーを、引き続く感光ドラム2の回転に伴い帯電部a、露光部bを通過させ現像部cに持ち運び、現像装置4により現像同時クリーニング(回収)するものである。
【0035】
感光ドラム2の表面上の転写残トナーは露光部bを通るので露光工程はその転写残トナー上からなされるが、転写残トナーの量は少ないため、大きな影響は現れない。
【0036】
ただ転写残トナーには正規極性のもの、逆極性のもの(反転トナー)、帯電量が少ないものが混在しており、その内の反転トナーや帯電量が少ないトナーが帯電部aを通過する際に帯電ローラ3aに付着することで帯電ローラ3aが許容以上にトナー汚染して帯電不良を生じる事になる。
【0037】
また感光ドラム2の表面上の転写残トナーの現像装置4による現像同時クリーニングを効果的に行わせるためには、現像部cに持ち運ばれる感光ドラム上の転写残トナーの帯電極性が正規極性であり、かつその帯電量が現像装置4によって感光ドラム2の静電潜像を現像できる帯電量である事が必要である。反転トナーや帯電量が適切でないトナーについては感光ドラム2上から現像装置4に除去・回収できず、不良画像の原因となってしまう。
【0038】
また近年のユーザニーズの多様化に伴い、写真画像などといった高記録率の画像などの連続記録動作などにより、一度に大量の転写残トナーが発生し、上述したような問題を更に助長させてしまうのである。
【0039】
そこで本実施形態においては、転写部dよりも感光ドラム回転方向下流側の位置において、プロセス手段としてブラシユニット3jを設けている。図6〜図8に示すように、ブラシユニット3jは、ブラシ3g及びトナー帯電制御ブラシ3hをブラシ支持部材12に固定して形成されている。
【0040】
ブラシ3gは、感光ドラム2の転写残トナーを均一化するための残留現像剤像均一化手段であり、適度の導電性を持ったブラシ状部材にて形成されている。トナー帯電制御ブラシ3hは、転写残トナーの帯電極性を正規極性である負極性に揃えるためのトナー帯電制御手段であり、適度の導電性を持ったブラシ状部材にて形成され、ブラシ3gよりも感光ドラム回転方向下流側で帯電部aよりも感光ドラム回転方向上流側の位置に設けられている。
【0041】
ブラシユニット3jは、プロセスカートリッジ1の一部を構成する帯電ユニット3の枠体である帯電容器3kに設けられている。ブラシユニット3jは、押しバネ3dにより感光ドラム2に付勢されながら支持され、ブラシユニット支持スペサー3k3によって感光ドラム2の長手方向に対して往復運動可能となっている。ブラシ3g、トナー帯電制御ブラシ3hは、それぞれのブラシ部が感光ドラム2の表面上に接触するよう配置してある。
【0042】
図7に示すように、ブラシユニット3jの往復運動は画像形成装置本体100に現像装置4が装着されると、不図示の本体カプラーから現像装置4に設けたカップリング15に回転駆動を伝達し、さらにカップリング15に一体形成されたカップリングギア部15aから回転駆動変換機構部としてのカムギア16a、カム部16bに伝達される。
【0043】
ここで、ブラシ支持部材12の端部に固定された往復運動伝達アーム14の伝達アーム部ピン14aがカム部16bと当接し、カム部16bの回転運動をブラシ支持部材12の往復運動に変換するよう構成されている。すなわち、カムギア16aが回転駆動を本体から伝達されて回転すると、カム部16bに当接した伝達アーム部ピン14aがカム部16bのカム溝に沿って移動することにより、長手方向に往復運動をする。
【0044】
本実施形態では長手方向に5mmのストロークで約0.5〜2.5秒の範囲内の一定周期で往復運動を行っている。このように、ブラシユニット3jが一定量往復運動されて帯電ローラ3aの表面がクリーニングフィルム3eで摺擦されることにより、帯電ローラ3aの表面の付着物(微粉トナー、外添剤など)の除去がなされる。
【0045】
プロセスカートリッジ使用前は、帯電容器3kに設けた貫通穴3mに、係止部材40がプロセス手段支持部材であるブラシ支持部材12の端部に位置し、ブラシ支持部材12が長手方向に移動しないよう着脱可能に嵌合されている。
【0046】
また本実施形態では、図8に示すように、係止部材40は、帯電ローラ3aと感光ドラム2を離間させる機能も有し、使用時に係止部材40を引き抜くと、帯電ローラ3aと感光ドラム2が押しバネ3dによって当接し、帯電可能となる。図9に示すように、係止部材40を引き抜かなければ、プロセスカートリッジ(1Y、1M、1C、1K)の係止部材40が、装置本体100のプロセスカートリッジ挿入部102と干渉して、プロセスカートリッジ1を装着できない。
【0047】
[露光手段]
図1に示すように、本実施形態においては、感光ドラム2への露光は、レーザー露光手段51Y、51M、51C、51Kを用いて行っている。即ち、装置本体100から画像信号が送られてくると、この信号に対応して変調されたレーザー光Lが、感光ドラム2の一様帯電面に対して走査露光される。そして、感光ドラム2の表面には画像情報に対応した静電潜像が選択的に形成される。
【0048】
レーザー露光手段51Y、51M、51C、51Kは、固体レーザー素子(不図示)、ポリゴンミラー51a、結像レンズ51b、反射ミラー51c等から構成されている。入力された画像信号に基づき発光信号発生器(不図示)により固体レーザー素子が所定タイミングでON/OFF発光制御される。固体レーザー素子から放射されたレーザー光Lは、コリメーターレンズ系(不図示)により略平行な光束に変換され、高速回転するポリゴンミラー51aにより走査される。そして、結像レンズ51b、反射ミラー51cを介して感光ドラム2にスポット状に結像される。
【0049】
この様に感光ドラム2の表面上には、レーザー光走査による主走査方向の露光と、更に感光ドラム2が回転することによる副走査方向の露光がなされ、画像信号に応じた露光分布が得られる。
【0050】
即ち、レーザー光Lの照射及び非照射により、表面電位が落ちた明部電位と、そうでない暗部電位が形成される。そして、明部電位と暗部電位間のコントラストにより、画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0051】
[現像手段]
図2に示すように、現像手段である現像装置4は、2成分接触現像装置(2成分磁気ブラシ現像装置)であり、マグネットローラ4bを内包した現像剤担持体である現像スリーブ4a上にキャリアとトナーからなる現像剤を保持している。現像スリーブ4aには所定間隙を有して、規制ブレード4cが設けられ、現像スリーブ4aの矢印方向への回転に伴い、現像スリーブ4a上に薄層の現像剤を形成する。
【0052】
図4に示すように、現像スリーブ4aは、その両側の縮径されたジャーナル部4a1にスペーサ4kを回転可能に嵌合させることで感光ドラム2と所定間隙を有するように配置され、現像時においては現像スリーブ4a上に形成された現像剤が、感光ドラム2に対して接触する状態で現像できるように設定されている。現像スリーブ4aは現像部において感光ドラム2の回転方向に対してカウンター方向である矢示の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。
【0053】
本実施において用いたトナーは、平均粒径6μmのネガ帯電トナーを用い、磁性キャリアとしては飽和磁化が205emu/cm3の平均粒径35μmの磁性キャリアを用いた。また、トナーとキャリアを重量比6:94で混合したものを現像剤として用いている。
【0054】
現像剤が循環している現像剤収納部4hは、両端部を除いて長手方向の隔壁4dで2つに仕切られている。そして、撹拌スクリュー4eA、4eBがこの隔壁4dを挟んで配置されている。
【0055】
トナー補給容器から補給されたトナーは、撹拌スクリュー4eBの奥側に落下し、長手方向の前側に送られながら撹拌され、前側端の隔壁4dのない部分を通過する。そして、撹拌スクリュー4eAで更に長手方向の奥側に送られ、奥側の隔壁4dのない部分を通り、撹拌スクリュー4eBで送られながら撹拌され、循環を繰り返している。
【0056】
ここで感光ドラム2に形成された静電潜像を、現像装置4を用いて2成分磁気ブラシ法により顕像化する現像工程と現像剤の循環系について説明する。
【0057】
図2に示すように、現像容器内の現像剤は、現像スリーブ4aの回転に伴い、マグネットローラ4bの汲み上げ極で現像スリーブ4a面に汲み上げられて搬送される。その搬送される過程において、現像剤は、現像スリーブ4aに対して垂直に配置された規制ブレード4cによって層厚が規制され、現像スリーブ4a上に薄層現像剤が形成される。薄層現像剤が現像部に対応する現像極に搬送されると、磁気力によって穂立ちが形成される。感光ドラム2の表面の静電潜像は、この穂状に形成された現像剤中のトナーによってトナー像として現像される。本実施形態においては、静電潜像は反転現像される。
【0058】
現像部を通過した現像スリーブ4a上の薄層現像剤は引き続き現像スリーブ4aの回転に伴い現像容器内に入り、搬送極の反発磁界によって現像スリーブ4a上から離脱して現像容器内の現像剤溜りに戻される。
【0059】
現像スリーブ4aには、不図示の電源から直流(DC)電圧および交流(AC)電圧が印加される。本実施形態では、−500Vの直流電圧と、周波数2000Hzでピーク間電圧1500Vの交流電圧が印加され、感光ドラム2の露光部にのみ選択的に現像している。
【0060】
一般に2成分現像法においては交流電圧を印加すると現像効率が増し画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなるという危険も生じる。このため、通常、現像スリーブ4aに印加する直流電圧と感光ドラム2の表面電位間に電位差を設けることによって、かぶりを防止することを実現している。より具体的には、感光ドラム2の露光部の電位と非露光部の電位との間の電位のバイアス電圧を印加している。
【0061】
現像によりトナーが消費されると、現像剤中のトナー濃度が低下する。本実施形態では、撹拌スクリュー4eBの外周面に近接した位置にトナー濃度を検知するセンサー4gを配置している。現像剤内のトナー濃度が所定の濃度レベルよりも低下したことをセンサー4gで検知すると、トナー補給容器から現像装置4内にトナーを補給する命令が出される。このトナー補給動作により現像剤のトナー濃度が常に所定のレベルに維持管理される。
【0062】
[トナー補給容器]
図2に示すように、トナー補給容器5Y、5M、5C、5Kは、プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kの上方に並列配置されており、装置本体100正面より装着される。
【0063】
トナー補給容器5の内部に撹拌軸5cに固定された撹拌板5bとスクリュー5aが配置され、トナー補給容器5の底面にはトナーを排出する排出開口部5fが形成されている。図5に示すように、スクリュー5aと撹拌軸5cは、その両端を軸受5dで回転可能に支持され、片方の最端部には凹状の駆動カップリング5eが配置されている。凹状の駆動カップリング5eは装置本体100の凸状の駆動カップリング62bから駆動伝達を受け、回転駆動される。
【0064】
スクリュー5aの外形部は、らせんリブ形状となっており、排出開口部5fを中心に、らせんのねじれ方向を反転させている。凸状の駆動カップリング62bの回転により、所定の回転方向にスクリューは回転される。そして、排出開口部5fに向かってトナーは搬送され、排出開口部5fの開口よりトナーを自由落下させ、プロセスカートリッジ1にトナーを補給する。
【0065】
撹拌板5bの回転半径方向の先端部は傾斜しており、トナー補給容器5の壁面と摺接する際には、上記先端部はある角度をもって当接される。具体的には、撹拌板5bの先端側はねじられて、らせん状態になる。このように、撹拌板5bの先端側がねじれ傾斜することにより軸方向への搬送力が発生し、トナーが長手方向に送られる。
【0066】
なお、本実施形態のトナー補給容器5は、2成分現像法に限らず、1成分現像法を用いるプロセスカートリッジまたは現像カートリッジにおいても補給可能であり、またトナー補給容器5内に収納される粉体は、トナーだけに限らず、トナー及び磁性キャリアが混合された、いわゆる現像剤であってもよいことは言うまでもない。
【0067】
[転写手段]
図1に示すように、転写手段である中間転写ユニット54は、感光ドラム2から順次に1次転写されて重ねられた複数のトナー像を、一括して記録媒体52に2次転写するものである。
【0068】
中間転写ユニット54は、矢印方向に走行する中間転写ベルト54aを備えており、矢印の時計方向に感光ドラム2の外周速度と略同じ周速度で走行している。この中間転写ベルト54aは、周長約940mmの無端状ベルトであり、駆動ローラ54b、2次転写対向ローラ54g、従動ローラ54cの3本のローラにより掛け渡されている。
【0069】
さらに、中間転写ベルト54a内には、転写帯電ローラ54fY、54fM、54fC、54fKが夫々感光ドラム2の対向位置に回転可能に配置され、感光ドラム2の中心方向に加圧されている。
【0070】
転写帯電ローラ54fY、54fM、54fC、54fKは不図示の高圧電源より給電され、中間転写ベルト54aの裏側からトナーと逆極性の帯電を行い、感光ドラム2上のトナー像を順次中間転写ベルト54aの上面に1次転写する。
【0071】
2次転写部には転写部材として2次転写ローラ54dが、2次転写対向ローラ54gに対向した位置で中間転写ベルト54aに圧接している。2次転写ローラ54dは、図示上下に揺動可能で且つ回転する。この時同時に中間転写ベルト54aには、バイアスが印加されるので中間転写ベルト54a上のトナー像は記録媒体52に転写される。
【0072】
ここで中間転写ベルト54aと2次転写ローラ54dは各々駆動されている。記録媒体52が2次転写部に突入すると、所定のバイアスが2次転写ローラ54dに印加され、中間転写ベルト54a上のトナー像は記録媒体52に2次転写される。
【0073】
この時、両者に挟まれた状態の記録媒体52は転写工程が行われると同時に、所定の速度で次工程である定着器56に搬送される。
【0074】
転写工程の最下流側である中間転写ベルト54aの所定位置には、中間転写ベルト54aの表面に接離可能なクリーニングユニット55が設けてあり、2次転写後に残った転写残トナーを除去する。
【0075】
クリーニングユニット55内には、転写残トナーを除去するためのクリーニングブレード55aが配置されている。クリーニングユニット55は不図示の回転中心で揺動可能に取りつけられており、クリーニングブレード55aは中間転写ベルト54aに食い込む方向に圧接している。クリーニングユニット55内に取りこまれた転写残トナーは、送りスクリュー55bにより廃トナータンク(不図示)へ搬送され貯蔵される。
【0076】
ここで中間転写ベルト54aとしてはポリイミド樹脂からなるものを用いることができる。その他の材質としてはポリイミド樹脂に限定されるものではなく、ポリカーボネイト樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂などのプラスチックや、フッ素系、シリコン系のゴムを好適に用いることができる。
【0077】
[定着部]
図1に示すように、定着器56は、記録媒体52に熱を加えるための定着ローラ56aと記録媒体52を定着ローラ56aに圧接させるための加圧ローラ56bを備えている。定着ローラ56a、加圧ローラ56bは、中空ローラであり、内部にそれぞれヒータ(不図示)を有し、回転駆動されることによって記録媒体52を搬送する。
【0078】
トナー像を保持した記録媒体52は定着ローラ56aと加圧ローラ56bとにより搬送されると共に、熱及び圧力を加えられることによりトナー像が記録媒体52に定着される。定着後の記録媒体52は、排出ローラ53h、53jにより、装置本体100上のトレイ57に排出、積載される。
【0079】
[プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の装着]
次に、プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の装着手順を図2、図3、図4及び図5を用いて説明する。図3に示すように、装置本体100の正面には、開閉自在な前ドア58が配置されており、この前ドア58を手前に開くと、プロセスカートリッジ1及びトナー補給容器5を挿入する開口部が露出される。プロセスカートリッジを挿入する開口部には、回動可能に支持された芯決め板59が配置されており、プロセスカートリッジ1を挿抜する場合は、この芯決め板59を開放した後に行う。
【0080】
図2に示すように、装置本体100内には、プロセスカートリッジ1の装着を案内するガイドレール60と、トナー補給容器5の装着を案内するガイドレール61が固定されている。
【0081】
プロセスカートリッジ1及びトナー補給容器5の装着方向は、感光ドラム2の軸線方向と平行な方向であり、ガイドレール60、61も同様な方向に配置されている。プロセスカートリッジ1及びトナー補給容器5は、一旦、上記ガイドレール60、61に沿って装置本体100内の手前から奥側にスライドされ挿入される。
【0082】
図4に示すように、プロセスカートリッジ1が最奥部まで挿入されると、ドラムフランジ2bの中心穴2fに装置本体100の芯決め軸66が挿入され、感光ドラム2の奥側の回転中心位置が装置本体100に対して決められる。またこれと同時にドラムフランジ2bに形成された駆動伝達部2gと凸状の駆動カップリング62aが連結され、感光ドラム2の回転駆動が可能となる。駆動伝達部2gはねじれた三角柱形状をなしており、本体からの駆動力が加わることで駆動が伝達されると共に、感光ドラム2を奥側に引き込む力を発生させている。
【0083】
さらに、後側板65には、プロセスカートリッジ1を位置決めする支持ピン63が配置されており、この支持ピン63がプロセスカートリッジ1のフレームに挿入され、プロセスカートリッジ1のフレームの位置が固定される。
【0084】
装置本体100の手前側には、回動可能な芯決め板59が配置されており、この芯決め板59に対してプロセスカートリッジ1の軸受ケース2cが支持固定される。これら一連の挿入動作により、感光ドラム2とプロセスカートリッジ1は装置本体100に対して位置決めされる。
【0085】
一方、図5に示すように、トナー補給容器5は最奥部まで挿入されると、後側板65から突出した支持ピン64に対して固定される。またこれと同時に凹状の駆動カップリング5eと凸状の駆動カップリング62bが連結され、スクリュー5aおよび撹拌軸5cの回転駆動が可能となる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、トナー帯電制御手段と残留現像剤像均一化手段を用いたクリーナレス方式を採用した現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置において、プロセス手段支持部材に着脱可能に係止し、前記プロセス手段及び前記プロセス手段支持部材の前記電子写真感光体の長手方向への移動を規制する係止部材を設けた。
【0087】
これにより、使用前の輸送時に落下などの衝撃が加わった場合、係止部材がプロセス手段支持部材の長手方向への移動を規制してプロセス手段が必要以上に動くことによるプロセス手段支持部材の変形あるいは、現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置自体の破損を防止し、動作の確実性確保による画像不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかる画像形成装置の断面図である。
【図2】プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の断面図である。
【図3】画像形成装置本体の斜視図である。
【図4】プロセスカートリッジの断面図である。
【図5】トナー補給容器の断面図である。
【図6】帯電ユニットの斜視図である。
【図7】帯電ユニット平面図である。
【図8】係止部材挿入時の帯電ユニットの断面図である。
【図9】係止部材挿入時のプロセスカートリッジと画像形成装置のプロセスカートリッジ挿入部の斜視図である。
【符号の説明】
L …レーザー光
a …帯電部
b …露光部
c …現像部
d …転写部
1 …プロセスカートリッジ
2 …感光ドラム
2a …ドラム軸
2b …ドラムフランジ
2c …軸受ケース
2d …非駆動フランジ
2e …軸受
2f …中心穴
2g …駆動伝達部
3 …帯電ユニット
3a …帯電ローラ
3b …芯金
3c …帯電ローラクリーニングユニット
3d …押しバネ
3e …クリーニングフィルム
3f …支持部材
3g …ブラシ
3h …トナー帯電制御ブラシ
3j …ブラシユニット
3k …帯電容器
3k3 …ブラシユニット支持スペサー
3m …貫通穴
4 …現像装置
4a …現像スリーブ
4a1 …ジャーナル部
4b …マグネットローラ
4c …規制ブレード
4d …隔壁
4eA、4eB …撹拌スクリュー
4g …センサー
4k …スペーサ
5 …トナー補給容器
5a …スクリュー
5b …撹拌板
5c …撹拌軸
5d …軸受
5e …駆動カップリング
5f …排出開口部
12 …ブラシ支持部材
14 …往復運動伝達アーム
14a …伝達アーム部ピン
15 …カップリング
15a …カップリングギア部
16a …カムギア
16b …カム部
40 …係止部材
51 …露光手段
51a …ポリゴンミラー
51b …結像レンズ
51c …反射ミラー
52 …記録媒体
53a …給送カセット
53b …給送ローラ
53c …リタードローラ
53d …給送ガイド
53e、53f …搬送ローラ
53g …レジストローラ
53h、53j …排出ローラ
54 …中間転写ユニット
54a …中間転写ベルト
54b …駆動ローラ
54c …従動ローラ
54d …2次転写ローラ
54f …転写帯電ローラ
54g …2次転写対向ローラ
55 …クリーニングユニット
55a …クリーニングブレード
55b …送りスクリュー
56 …定着器
56a …定着ローラ
56b …加圧ローラ
57 …トレイ
59 …芯決め板
60、61 …ガイドレール
62a、62b …駆動カップリング
63、64 …支持ピン
65 …後側板
100 …画像形成装置
102 …プロセスカートリッジ挿入部
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子写真複写機や電子写真プリンター等の電子写真画像形成装置に使用される現像装置、プロセスカートリッジ及びこれらを用いる画像形成装置に関するものである。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体52に画像を形成するものである。例えば、電子写真複写機、電子写真プリンター(LEDプリンター、レーザービームプリンターなど)、電子写真ファクシミリ装置、および、電子写真ワードプロセッサーなどが含まれる。
【0003】
また、現像装置とは、トナー収容部と現像手段を一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。また、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと、画像担持体である電子写真感光ドラムを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。
【0004】
【従来の技術】
従来、転写型の電子写真方式を用いた複写機・プリンタ・ファクシミリ等の画像形成装置は、回転ドラム型を一般的とする像担持体である感光体、その感光体を所定の極性・電位に一様に帯電処理する帯電装置(帯電工程)、帯電処理された感光体に静電潜像を形成する情報書き込み手段として露光装置(露光工程)、感光体上に形成された静電潜像を現像剤であるトナーにより顕像化する現像装置(現像工程)、上記トナー画像を感光体面から紙などの転写材に転写する転写装置(転写工程)、転写工程後の感光体上に多少ながら残余するトナーを除去して感光体表面を清掃するクリーニング装置(クリーニング工程)、転写材上のトナー画像を定着させる定着装置(定着工程)などから構成されており、感光体は繰り返し電子写真プロセス(帯電・露光・現像・転写・クリーニング)が適用されて作像に供される。
【0005】
転写工程後に感光体上に残余するトナーはクリーニング装置により感光体表面から除去されてクリーニング装置内に溜って廃トナーとなるが、環境保全や資源の有効利用等の点からそのような廃トナーは出ないことが望ましい。
【0006】
そこで、クリーニング装置にて回収されている転写残トナーいわゆる廃トナーを現像装置に戻して再利用する画像形成装置がある。
【0007】
また、クリーニング装置を廃し、転写工程後の感光体上の転写残トナーを現像装置において現像同時クリーニングで感光体上から除去・回収し再利用するようにしたクリーナレス方式の画像形成装置が提案されている。
【0008】
上記画像形成装置としてトナー帯電制御手段を用い、トナーの帯電量を制御し、現像装置にてこのトナーを回収し、再利用する構成が提案されている。ここでトナー帯電制御手段としてブラシ形状部材を使用し、これを支持する部材で支持し、感光体表面に当接させながら感光体の長手方向へ移動させる構成が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のようなトナー帯電制御手段を用いたクリーナレス方式の現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置は、使用前の輸送時に落下などの衝撃が加わった場合、前記ブラシ部材の支持部材が長手方向に必要以上に動き、支持部材の変形あるいは、装置自体を破損させてしまうという問題点があった。
【0010】
そこで本発明は、クリーナレス方式で、トナー帯電制御手段を、感光体表面に当接させながら感光体の長手方向への移動可能としたプロセス手段を具備させている現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置について、使用前、物流時の衝撃による破損を防止し、確実に機能する安定した品質の現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の代表的な構成は、トナー帯電制御手段と残留現像剤像均一化手段を用いたクリーナレス方式を採用し、トナー帯電制御手段と残留現像剤像均一化手段を電子写真感光体表面に当接しながら電子写真感光体の長手方向への移動可能としたプロセス手段及び、該プロセス手段を前記電子写真感光体表面に当接させて、前記電子写真感光体の長手方向へ移動可能に支持するプロセス手段支持部材を具備する現像装置において、前記プロセス手段支持部材に着脱可能に係止し、前記プロセス手段及び前記プロセス手段支持部材の前記電子写真感光体の長手方向への移動を規制する係止部材を有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の実施形態について、図を用いて説明する。図1は本実施形態にかかる画像形成装置の断面図、図2はプロセスカートリッジ及びトナー補給容器の断面図、図3は画像形成装置本体の斜視図、図4はプロセスカートリッジの断面図、図5はトナー補給容器の断面図、図6は帯電ユニットの斜視図、図7は帯電ユニット平面図、図8は係止部材挿入時の帯電ユニットの断面図、図9は係止部材挿入時のプロセスカートリッジと画像形成装置のプロセスカートリッジ挿入部の斜視図である。
【0013】
以下、本発明に係るカラー電子写真画像形成装置を図面に沿って説明する。以下の説明で長手方向とは記録媒体52の搬送方向に直交する方向で、電子写真感光体2(以下、感光ドラムという)の軸線方向と同一な方向をいう。また、左右とは記録媒体52の搬送方向からみての左右である。さらに上、下はカートリッジの装着状態における、上、下である。
【0014】
[画像形成装置の全体の説明]
まずカラー電子写真画像形成装置の全体構成について、図1を参照して概略説明する。図1はカラートナー画像形成装置の一形態であるカラーレーザービームプリンタの全体構成説明図である。
【0015】
このカラーレーザービームプリンタ100の画像形成部は、電子写真感光体である感光ドラム2を備えた4つのプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1K(イエロー色、マゼンタ色、シアン色、ブラック色)と、このプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kの上方に、各色に対応した露光手段51Y、51M、51C、51K(レーザビーム光学走査系)が夫々並列配置されている。
【0016】
画像形成部の下方には、記録媒体52を送り出す給送手段と、感光ドラム2上に形成されたトナー像を転写する中間転写ベルト54a、及び中間転写ベルト54a上のトナー像を記録媒体52に転写する2次転写ローラ54dが配置されている。
【0017】
更に、トナー画像を転写された記録媒体52を定着する定着手段、記録媒体52を装置外へ排出し積載する排出手段が配置されている。
【0018】
ここで記録媒体52としては、例えば用紙、OHPシート、あるいは布等である。
【0019】
本実施形態の画像形成装置100はクリーナレスシステムの装置であり、感光ドラム2上に残存した転写残トナーは現像手段に取り込んでおり、転写残トナーを回収貯蔵する専用のクリーナーはプロセスカートリッジ内には配置していない。
【0020】
次に上記画像形成装置100の各部の構成について順次詳細に説明する。
【0021】
[給送部]
給送部は、画像形成部へ記録媒体52を給送するものであり、複数枚の記録媒体52を積載収納した給送カセット53aと、給送ローラ53b、重送防止のリタードローラ53c、給送ガイド53d、レジストローラ53gから主に構成される。
【0022】
給送ローラ53bは画像形成動作に応じて駆動回転し、給送カセット53a内の記録媒体52を一枚ずつ分離給送する。記録媒体52は、給送ガイド53dによってガイドされ、搬送ローラ53e、53fを経由してレジストローラ53gに搬送される。
【0023】
記録媒体52が搬送された直後は、レジストローラ53gは回転を停止しており、このニップ部に突き当たることにより記録媒体52は斜行が矯正される。
【0024】
画像形成動作中にレジストローラ53gは、記録媒体52を静止待機させる非回転の動作と、記録媒体52を中間転写ベルト54aに向けて搬送する回転の動作とを所定のシーケンスで行い、次工程である転写工程時のトナー像と記録媒体52との位置合わせを行う。
【0025】
[プロセスカートリッジ]
プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kは、像担持体である感光ドラム2の周囲に、帯電手段と現像手段を配置し、一体的に構成している。そして、このプロセスカートリッジは装置本体100に対して、ユーザが容易に取り外すことができ、感光ドラム2が寿命に至った場合に交換する。
【0026】
本実施形態においては、例えば、感光ドラム2の回転回数をカウントし、所定カウント数を越えた場合に、プロセスカートリッジが寿命に至ったことを報知するようにしている。
【0027】
本実施形態の感光ドラム2は負帯電の有機感光体で、直径約30mmのアルミニウム製のドラム基体上に、通常用いられる感光体層を有しており、最表層に電荷注入層を設けている。そして、所定のプロセススピード、本実施形態では約117mm/secで回転駆動される。
【0028】
電荷注入層は、絶縁性樹脂のバインダーに導電性微粒子として、例えばSnO2超微粒子を分散した材料の塗工層を用いている。
【0029】
図4に示すように、感光ドラム2の奥側端部にはドラムフランジ2bが固定され、手前端部には非駆動フランジ2dが固定されている。ドラムフランジ2bと非駆動フランジ2dの中心にはドラム軸2aが貫通しており、ドラム軸2aとドラムフランジ2b及び非駆動フランジ2dは一体となって回転される。すなわち、感光ドラム2はドラム軸2aの軸を中心に回転される。
【0030】
ドラム軸2aの手前側端部は軸受2eに回転自在に支持され、軸受2eは軸受ケース2cに対して固定されている。そして軸受ケース2cはプロセスカートリッジ1のフレームに対して固定されている。
【0031】
[帯電手段]
帯電手段は、感光ドラム2を帯電するものであり、本実施形態においては、帯電部材として接触帯電方式の帯電ローラ3aを用いている。
【0032】
図2に示すように、帯電ローラ3aは芯金3bの両端部をそれぞれ不図示の軸受部材により回転自在に保持させると共に、押しバネ3dによって感光ドラム方向に付勢して感光ドラム2の表面に対して所定の押圧力をもって圧接させており、感光ドラム2の回転に従動して回転する。
【0033】
帯電ローラ3aをクリーニングする帯電ローラクリーニングユニット3cが設けられている。帯電ローラクリーニングユニット3cは、可撓性を持つクリーニングフィルム3eを有し、クリーニングフィルム3eが帯電ローラ3aの長手方向に並行に配置されている。また、帯電ローラクリーニングユニット3cは、帯電ローラ3aの長手方向に対し一定量の往復運動をする支持部材3fに一端を固定され、自由端側近傍の面においてクリーニングフィルム3eと帯電ローラ3aとが接触ニップを形成するように配置されている。
【0034】
[クリーナレスシステム]
図2に示すように、本実施形態の画像形成装置100におけるクリーナレスシステムは、転写後の感光ドラム2上の転写残トナーを、引き続く感光ドラム2の回転に伴い帯電部a、露光部bを通過させ現像部cに持ち運び、現像装置4により現像同時クリーニング(回収)するものである。
【0035】
感光ドラム2の表面上の転写残トナーは露光部bを通るので露光工程はその転写残トナー上からなされるが、転写残トナーの量は少ないため、大きな影響は現れない。
【0036】
ただ転写残トナーには正規極性のもの、逆極性のもの(反転トナー)、帯電量が少ないものが混在しており、その内の反転トナーや帯電量が少ないトナーが帯電部aを通過する際に帯電ローラ3aに付着することで帯電ローラ3aが許容以上にトナー汚染して帯電不良を生じる事になる。
【0037】
また感光ドラム2の表面上の転写残トナーの現像装置4による現像同時クリーニングを効果的に行わせるためには、現像部cに持ち運ばれる感光ドラム上の転写残トナーの帯電極性が正規極性であり、かつその帯電量が現像装置4によって感光ドラム2の静電潜像を現像できる帯電量である事が必要である。反転トナーや帯電量が適切でないトナーについては感光ドラム2上から現像装置4に除去・回収できず、不良画像の原因となってしまう。
【0038】
また近年のユーザニーズの多様化に伴い、写真画像などといった高記録率の画像などの連続記録動作などにより、一度に大量の転写残トナーが発生し、上述したような問題を更に助長させてしまうのである。
【0039】
そこで本実施形態においては、転写部dよりも感光ドラム回転方向下流側の位置において、プロセス手段としてブラシユニット3jを設けている。図6〜図8に示すように、ブラシユニット3jは、ブラシ3g及びトナー帯電制御ブラシ3hをブラシ支持部材12に固定して形成されている。
【0040】
ブラシ3gは、感光ドラム2の転写残トナーを均一化するための残留現像剤像均一化手段であり、適度の導電性を持ったブラシ状部材にて形成されている。トナー帯電制御ブラシ3hは、転写残トナーの帯電極性を正規極性である負極性に揃えるためのトナー帯電制御手段であり、適度の導電性を持ったブラシ状部材にて形成され、ブラシ3gよりも感光ドラム回転方向下流側で帯電部aよりも感光ドラム回転方向上流側の位置に設けられている。
【0041】
ブラシユニット3jは、プロセスカートリッジ1の一部を構成する帯電ユニット3の枠体である帯電容器3kに設けられている。ブラシユニット3jは、押しバネ3dにより感光ドラム2に付勢されながら支持され、ブラシユニット支持スペサー3k3によって感光ドラム2の長手方向に対して往復運動可能となっている。ブラシ3g、トナー帯電制御ブラシ3hは、それぞれのブラシ部が感光ドラム2の表面上に接触するよう配置してある。
【0042】
図7に示すように、ブラシユニット3jの往復運動は画像形成装置本体100に現像装置4が装着されると、不図示の本体カプラーから現像装置4に設けたカップリング15に回転駆動を伝達し、さらにカップリング15に一体形成されたカップリングギア部15aから回転駆動変換機構部としてのカムギア16a、カム部16bに伝達される。
【0043】
ここで、ブラシ支持部材12の端部に固定された往復運動伝達アーム14の伝達アーム部ピン14aがカム部16bと当接し、カム部16bの回転運動をブラシ支持部材12の往復運動に変換するよう構成されている。すなわち、カムギア16aが回転駆動を本体から伝達されて回転すると、カム部16bに当接した伝達アーム部ピン14aがカム部16bのカム溝に沿って移動することにより、長手方向に往復運動をする。
【0044】
本実施形態では長手方向に5mmのストロークで約0.5〜2.5秒の範囲内の一定周期で往復運動を行っている。このように、ブラシユニット3jが一定量往復運動されて帯電ローラ3aの表面がクリーニングフィルム3eで摺擦されることにより、帯電ローラ3aの表面の付着物(微粉トナー、外添剤など)の除去がなされる。
【0045】
プロセスカートリッジ使用前は、帯電容器3kに設けた貫通穴3mに、係止部材40がプロセス手段支持部材であるブラシ支持部材12の端部に位置し、ブラシ支持部材12が長手方向に移動しないよう着脱可能に嵌合されている。
【0046】
また本実施形態では、図8に示すように、係止部材40は、帯電ローラ3aと感光ドラム2を離間させる機能も有し、使用時に係止部材40を引き抜くと、帯電ローラ3aと感光ドラム2が押しバネ3dによって当接し、帯電可能となる。図9に示すように、係止部材40を引き抜かなければ、プロセスカートリッジ(1Y、1M、1C、1K)の係止部材40が、装置本体100のプロセスカートリッジ挿入部102と干渉して、プロセスカートリッジ1を装着できない。
【0047】
[露光手段]
図1に示すように、本実施形態においては、感光ドラム2への露光は、レーザー露光手段51Y、51M、51C、51Kを用いて行っている。即ち、装置本体100から画像信号が送られてくると、この信号に対応して変調されたレーザー光Lが、感光ドラム2の一様帯電面に対して走査露光される。そして、感光ドラム2の表面には画像情報に対応した静電潜像が選択的に形成される。
【0048】
レーザー露光手段51Y、51M、51C、51Kは、固体レーザー素子(不図示)、ポリゴンミラー51a、結像レンズ51b、反射ミラー51c等から構成されている。入力された画像信号に基づき発光信号発生器(不図示)により固体レーザー素子が所定タイミングでON/OFF発光制御される。固体レーザー素子から放射されたレーザー光Lは、コリメーターレンズ系(不図示)により略平行な光束に変換され、高速回転するポリゴンミラー51aにより走査される。そして、結像レンズ51b、反射ミラー51cを介して感光ドラム2にスポット状に結像される。
【0049】
この様に感光ドラム2の表面上には、レーザー光走査による主走査方向の露光と、更に感光ドラム2が回転することによる副走査方向の露光がなされ、画像信号に応じた露光分布が得られる。
【0050】
即ち、レーザー光Lの照射及び非照射により、表面電位が落ちた明部電位と、そうでない暗部電位が形成される。そして、明部電位と暗部電位間のコントラストにより、画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0051】
[現像手段]
図2に示すように、現像手段である現像装置4は、2成分接触現像装置(2成分磁気ブラシ現像装置)であり、マグネットローラ4bを内包した現像剤担持体である現像スリーブ4a上にキャリアとトナーからなる現像剤を保持している。現像スリーブ4aには所定間隙を有して、規制ブレード4cが設けられ、現像スリーブ4aの矢印方向への回転に伴い、現像スリーブ4a上に薄層の現像剤を形成する。
【0052】
図4に示すように、現像スリーブ4aは、その両側の縮径されたジャーナル部4a1にスペーサ4kを回転可能に嵌合させることで感光ドラム2と所定間隙を有するように配置され、現像時においては現像スリーブ4a上に形成された現像剤が、感光ドラム2に対して接触する状態で現像できるように設定されている。現像スリーブ4aは現像部において感光ドラム2の回転方向に対してカウンター方向である矢示の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。
【0053】
本実施において用いたトナーは、平均粒径6μmのネガ帯電トナーを用い、磁性キャリアとしては飽和磁化が205emu/cm3の平均粒径35μmの磁性キャリアを用いた。また、トナーとキャリアを重量比6:94で混合したものを現像剤として用いている。
【0054】
現像剤が循環している現像剤収納部4hは、両端部を除いて長手方向の隔壁4dで2つに仕切られている。そして、撹拌スクリュー4eA、4eBがこの隔壁4dを挟んで配置されている。
【0055】
トナー補給容器から補給されたトナーは、撹拌スクリュー4eBの奥側に落下し、長手方向の前側に送られながら撹拌され、前側端の隔壁4dのない部分を通過する。そして、撹拌スクリュー4eAで更に長手方向の奥側に送られ、奥側の隔壁4dのない部分を通り、撹拌スクリュー4eBで送られながら撹拌され、循環を繰り返している。
【0056】
ここで感光ドラム2に形成された静電潜像を、現像装置4を用いて2成分磁気ブラシ法により顕像化する現像工程と現像剤の循環系について説明する。
【0057】
図2に示すように、現像容器内の現像剤は、現像スリーブ4aの回転に伴い、マグネットローラ4bの汲み上げ極で現像スリーブ4a面に汲み上げられて搬送される。その搬送される過程において、現像剤は、現像スリーブ4aに対して垂直に配置された規制ブレード4cによって層厚が規制され、現像スリーブ4a上に薄層現像剤が形成される。薄層現像剤が現像部に対応する現像極に搬送されると、磁気力によって穂立ちが形成される。感光ドラム2の表面の静電潜像は、この穂状に形成された現像剤中のトナーによってトナー像として現像される。本実施形態においては、静電潜像は反転現像される。
【0058】
現像部を通過した現像スリーブ4a上の薄層現像剤は引き続き現像スリーブ4aの回転に伴い現像容器内に入り、搬送極の反発磁界によって現像スリーブ4a上から離脱して現像容器内の現像剤溜りに戻される。
【0059】
現像スリーブ4aには、不図示の電源から直流(DC)電圧および交流(AC)電圧が印加される。本実施形態では、−500Vの直流電圧と、周波数2000Hzでピーク間電圧1500Vの交流電圧が印加され、感光ドラム2の露光部にのみ選択的に現像している。
【0060】
一般に2成分現像法においては交流電圧を印加すると現像効率が増し画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなるという危険も生じる。このため、通常、現像スリーブ4aに印加する直流電圧と感光ドラム2の表面電位間に電位差を設けることによって、かぶりを防止することを実現している。より具体的には、感光ドラム2の露光部の電位と非露光部の電位との間の電位のバイアス電圧を印加している。
【0061】
現像によりトナーが消費されると、現像剤中のトナー濃度が低下する。本実施形態では、撹拌スクリュー4eBの外周面に近接した位置にトナー濃度を検知するセンサー4gを配置している。現像剤内のトナー濃度が所定の濃度レベルよりも低下したことをセンサー4gで検知すると、トナー補給容器から現像装置4内にトナーを補給する命令が出される。このトナー補給動作により現像剤のトナー濃度が常に所定のレベルに維持管理される。
【0062】
[トナー補給容器]
図2に示すように、トナー補給容器5Y、5M、5C、5Kは、プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kの上方に並列配置されており、装置本体100正面より装着される。
【0063】
トナー補給容器5の内部に撹拌軸5cに固定された撹拌板5bとスクリュー5aが配置され、トナー補給容器5の底面にはトナーを排出する排出開口部5fが形成されている。図5に示すように、スクリュー5aと撹拌軸5cは、その両端を軸受5dで回転可能に支持され、片方の最端部には凹状の駆動カップリング5eが配置されている。凹状の駆動カップリング5eは装置本体100の凸状の駆動カップリング62bから駆動伝達を受け、回転駆動される。
【0064】
スクリュー5aの外形部は、らせんリブ形状となっており、排出開口部5fを中心に、らせんのねじれ方向を反転させている。凸状の駆動カップリング62bの回転により、所定の回転方向にスクリューは回転される。そして、排出開口部5fに向かってトナーは搬送され、排出開口部5fの開口よりトナーを自由落下させ、プロセスカートリッジ1にトナーを補給する。
【0065】
撹拌板5bの回転半径方向の先端部は傾斜しており、トナー補給容器5の壁面と摺接する際には、上記先端部はある角度をもって当接される。具体的には、撹拌板5bの先端側はねじられて、らせん状態になる。このように、撹拌板5bの先端側がねじれ傾斜することにより軸方向への搬送力が発生し、トナーが長手方向に送られる。
【0066】
なお、本実施形態のトナー補給容器5は、2成分現像法に限らず、1成分現像法を用いるプロセスカートリッジまたは現像カートリッジにおいても補給可能であり、またトナー補給容器5内に収納される粉体は、トナーだけに限らず、トナー及び磁性キャリアが混合された、いわゆる現像剤であってもよいことは言うまでもない。
【0067】
[転写手段]
図1に示すように、転写手段である中間転写ユニット54は、感光ドラム2から順次に1次転写されて重ねられた複数のトナー像を、一括して記録媒体52に2次転写するものである。
【0068】
中間転写ユニット54は、矢印方向に走行する中間転写ベルト54aを備えており、矢印の時計方向に感光ドラム2の外周速度と略同じ周速度で走行している。この中間転写ベルト54aは、周長約940mmの無端状ベルトであり、駆動ローラ54b、2次転写対向ローラ54g、従動ローラ54cの3本のローラにより掛け渡されている。
【0069】
さらに、中間転写ベルト54a内には、転写帯電ローラ54fY、54fM、54fC、54fKが夫々感光ドラム2の対向位置に回転可能に配置され、感光ドラム2の中心方向に加圧されている。
【0070】
転写帯電ローラ54fY、54fM、54fC、54fKは不図示の高圧電源より給電され、中間転写ベルト54aの裏側からトナーと逆極性の帯電を行い、感光ドラム2上のトナー像を順次中間転写ベルト54aの上面に1次転写する。
【0071】
2次転写部には転写部材として2次転写ローラ54dが、2次転写対向ローラ54gに対向した位置で中間転写ベルト54aに圧接している。2次転写ローラ54dは、図示上下に揺動可能で且つ回転する。この時同時に中間転写ベルト54aには、バイアスが印加されるので中間転写ベルト54a上のトナー像は記録媒体52に転写される。
【0072】
ここで中間転写ベルト54aと2次転写ローラ54dは各々駆動されている。記録媒体52が2次転写部に突入すると、所定のバイアスが2次転写ローラ54dに印加され、中間転写ベルト54a上のトナー像は記録媒体52に2次転写される。
【0073】
この時、両者に挟まれた状態の記録媒体52は転写工程が行われると同時に、所定の速度で次工程である定着器56に搬送される。
【0074】
転写工程の最下流側である中間転写ベルト54aの所定位置には、中間転写ベルト54aの表面に接離可能なクリーニングユニット55が設けてあり、2次転写後に残った転写残トナーを除去する。
【0075】
クリーニングユニット55内には、転写残トナーを除去するためのクリーニングブレード55aが配置されている。クリーニングユニット55は不図示の回転中心で揺動可能に取りつけられており、クリーニングブレード55aは中間転写ベルト54aに食い込む方向に圧接している。クリーニングユニット55内に取りこまれた転写残トナーは、送りスクリュー55bにより廃トナータンク(不図示)へ搬送され貯蔵される。
【0076】
ここで中間転写ベルト54aとしてはポリイミド樹脂からなるものを用いることができる。その他の材質としてはポリイミド樹脂に限定されるものではなく、ポリカーボネイト樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂などのプラスチックや、フッ素系、シリコン系のゴムを好適に用いることができる。
【0077】
[定着部]
図1に示すように、定着器56は、記録媒体52に熱を加えるための定着ローラ56aと記録媒体52を定着ローラ56aに圧接させるための加圧ローラ56bを備えている。定着ローラ56a、加圧ローラ56bは、中空ローラであり、内部にそれぞれヒータ(不図示)を有し、回転駆動されることによって記録媒体52を搬送する。
【0078】
トナー像を保持した記録媒体52は定着ローラ56aと加圧ローラ56bとにより搬送されると共に、熱及び圧力を加えられることによりトナー像が記録媒体52に定着される。定着後の記録媒体52は、排出ローラ53h、53jにより、装置本体100上のトレイ57に排出、積載される。
【0079】
[プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の装着]
次に、プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の装着手順を図2、図3、図4及び図5を用いて説明する。図3に示すように、装置本体100の正面には、開閉自在な前ドア58が配置されており、この前ドア58を手前に開くと、プロセスカートリッジ1及びトナー補給容器5を挿入する開口部が露出される。プロセスカートリッジを挿入する開口部には、回動可能に支持された芯決め板59が配置されており、プロセスカートリッジ1を挿抜する場合は、この芯決め板59を開放した後に行う。
【0080】
図2に示すように、装置本体100内には、プロセスカートリッジ1の装着を案内するガイドレール60と、トナー補給容器5の装着を案内するガイドレール61が固定されている。
【0081】
プロセスカートリッジ1及びトナー補給容器5の装着方向は、感光ドラム2の軸線方向と平行な方向であり、ガイドレール60、61も同様な方向に配置されている。プロセスカートリッジ1及びトナー補給容器5は、一旦、上記ガイドレール60、61に沿って装置本体100内の手前から奥側にスライドされ挿入される。
【0082】
図4に示すように、プロセスカートリッジ1が最奥部まで挿入されると、ドラムフランジ2bの中心穴2fに装置本体100の芯決め軸66が挿入され、感光ドラム2の奥側の回転中心位置が装置本体100に対して決められる。またこれと同時にドラムフランジ2bに形成された駆動伝達部2gと凸状の駆動カップリング62aが連結され、感光ドラム2の回転駆動が可能となる。駆動伝達部2gはねじれた三角柱形状をなしており、本体からの駆動力が加わることで駆動が伝達されると共に、感光ドラム2を奥側に引き込む力を発生させている。
【0083】
さらに、後側板65には、プロセスカートリッジ1を位置決めする支持ピン63が配置されており、この支持ピン63がプロセスカートリッジ1のフレームに挿入され、プロセスカートリッジ1のフレームの位置が固定される。
【0084】
装置本体100の手前側には、回動可能な芯決め板59が配置されており、この芯決め板59に対してプロセスカートリッジ1の軸受ケース2cが支持固定される。これら一連の挿入動作により、感光ドラム2とプロセスカートリッジ1は装置本体100に対して位置決めされる。
【0085】
一方、図5に示すように、トナー補給容器5は最奥部まで挿入されると、後側板65から突出した支持ピン64に対して固定される。またこれと同時に凹状の駆動カップリング5eと凸状の駆動カップリング62bが連結され、スクリュー5aおよび撹拌軸5cの回転駆動が可能となる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、トナー帯電制御手段と残留現像剤像均一化手段を用いたクリーナレス方式を採用した現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置において、プロセス手段支持部材に着脱可能に係止し、前記プロセス手段及び前記プロセス手段支持部材の前記電子写真感光体の長手方向への移動を規制する係止部材を設けた。
【0087】
これにより、使用前の輸送時に落下などの衝撃が加わった場合、係止部材がプロセス手段支持部材の長手方向への移動を規制してプロセス手段が必要以上に動くことによるプロセス手段支持部材の変形あるいは、現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置自体の破損を防止し、動作の確実性確保による画像不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかる画像形成装置の断面図である。
【図2】プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の断面図である。
【図3】画像形成装置本体の斜視図である。
【図4】プロセスカートリッジの断面図である。
【図5】トナー補給容器の断面図である。
【図6】帯電ユニットの斜視図である。
【図7】帯電ユニット平面図である。
【図8】係止部材挿入時の帯電ユニットの断面図である。
【図9】係止部材挿入時のプロセスカートリッジと画像形成装置のプロセスカートリッジ挿入部の斜視図である。
【符号の説明】
L …レーザー光
a …帯電部
b …露光部
c …現像部
d …転写部
1 …プロセスカートリッジ
2 …感光ドラム
2a …ドラム軸
2b …ドラムフランジ
2c …軸受ケース
2d …非駆動フランジ
2e …軸受
2f …中心穴
2g …駆動伝達部
3 …帯電ユニット
3a …帯電ローラ
3b …芯金
3c …帯電ローラクリーニングユニット
3d …押しバネ
3e …クリーニングフィルム
3f …支持部材
3g …ブラシ
3h …トナー帯電制御ブラシ
3j …ブラシユニット
3k …帯電容器
3k3 …ブラシユニット支持スペサー
3m …貫通穴
4 …現像装置
4a …現像スリーブ
4a1 …ジャーナル部
4b …マグネットローラ
4c …規制ブレード
4d …隔壁
4eA、4eB …撹拌スクリュー
4g …センサー
4k …スペーサ
5 …トナー補給容器
5a …スクリュー
5b …撹拌板
5c …撹拌軸
5d …軸受
5e …駆動カップリング
5f …排出開口部
12 …ブラシ支持部材
14 …往復運動伝達アーム
14a …伝達アーム部ピン
15 …カップリング
15a …カップリングギア部
16a …カムギア
16b …カム部
40 …係止部材
51 …露光手段
51a …ポリゴンミラー
51b …結像レンズ
51c …反射ミラー
52 …記録媒体
53a …給送カセット
53b …給送ローラ
53c …リタードローラ
53d …給送ガイド
53e、53f …搬送ローラ
53g …レジストローラ
53h、53j …排出ローラ
54 …中間転写ユニット
54a …中間転写ベルト
54b …駆動ローラ
54c …従動ローラ
54d …2次転写ローラ
54f …転写帯電ローラ
54g …2次転写対向ローラ
55 …クリーニングユニット
55a …クリーニングブレード
55b …送りスクリュー
56 …定着器
56a …定着ローラ
56b …加圧ローラ
57 …トレイ
59 …芯決め板
60、61 …ガイドレール
62a、62b …駆動カップリング
63、64 …支持ピン
65 …後側板
100 …画像形成装置
102 …プロセスカートリッジ挿入部
Claims (5)
- トナー帯電制御手段と残留現像剤像均一化手段を用いたクリーナレス方式を採用し、トナー帯電制御手段と残留現像剤像均一化手段を電子写真感光体表面に当接しながら電子写真感光体の長手方向への移動可能としたプロセス手段及び、該プロセス手段を前記電子写真感光体表面に当接させて、前記電子写真感光体の長手方向へ移動可能に支持するプロセス手段支持部材を具備する現像装置において、
前記プロセス手段支持部材に着脱可能に係止し、前記プロセス手段及び前記プロセス手段支持部材の前記電子写真感光体の長手方向への移動を規制する係止部材を有することを特徴とする現像装置。 - 前記係止部材は前記電子写真感光体表面と該電子写真感光体を帯電する帯電手段との間に挿入して前記電子写真感光体周面と前記帯電手段とを離間することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記係止部材は、前記帯電手段を保持する枠体またはプロセス手段支持部材の少なくともどちらかに形成された穴あるいは溝を貫通することを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置又は請求項4に記載のプロセスカートリッジを着脱可能とすることを特徴とする画像成形装置。
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JP2002238318A JP2004077820A (ja) | 2002-08-19 | 2002-08-19 | 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US12045005B2 (en) | 2021-09-16 | 2024-07-23 | Canon Kabushiki Kaisha | Cartridge assembly |
-
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- 2002-08-19 JP JP2002238318A patent/JP2004077820A/ja active Pending
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