JP2004077709A - 画像入力装置及び画像入力方法 - Google Patents
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- H04N23/00—Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
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Abstract
【課題】感度補正を簡単にかつ精度よく行うことができるようにした放射線画像情報を検出し入力する画像入力装置及び画像入力方法を提供する。
【解決手段】この画像入力方法は、放射線画像を検出器により検出し、検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力する。検出器の感度補正のためにある一定の線量で放射線照射をし(S01)、そのときの信号値の理想値を予め求め(S02)、感度補正値をオフセット値として変動させたときの信号値が理想値と同じになるようなオフセット値を求め感度補正値とする(S03〜S05)。
【選択図】 図2
【解決手段】この画像入力方法は、放射線画像を検出器により検出し、検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力する。検出器の感度補正のためにある一定の線量で放射線照射をし(S01)、そのときの信号値の理想値を予め求め(S02)、感度補正値をオフセット値として変動させたときの信号値が理想値と同じになるようなオフセット値を求め感度補正値とする(S03〜S05)。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に医療分野で使用される放射線画像情報を入力するための画像入力装置及び画像入力方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
病気診断等のために放射線発生装置から被写体に放射線を照射し、被写体を透過した放射線による放射線画像を読み取り画像情報を入力するようにした画像入力装置が公知である。かかる画像入力装置には、放射線画像情報を蓄積した輝尽性蛍光体プレートにレーザ光を走査して発生した輝尽光を集光しフォトマルチプライヤ(以下、「PMT」という場合がある。)で光電変換して電気信号に変えるシステム(CRタイプ)、及び、被写体を通過して照射されるX線エネルギをX線透過画像として再構成するための電気信号に変換する機能を有し画像診断のために必要な人体の部分を十分に覆う面積の平面を持つ平板状のX線画像平面検出器(X線フラットパネルディテクタ)から構成したシステム(FPDタイプ)がある。
【0003】
例えば、CRタイプの画像入力装置において感度補正を行う場合、PMTの電圧と光量に関する特性データと、感度補正のためにX線撮影をしたときのPMTの信号値とから理想信号値を出力するためのオフセット値(PMTの電圧設定値)を計算で求めていた。
【0004】
このような従来のCRタイプでは、感度補正を行うときに、PMTの電圧と光量の特性データと、理想信号値と、X線撮影とが必要であり、特性データを求め、その特性データを入力する不便さがあり、更に、特性データを数式化し計算を行う際に誤差の入り込む要因が多くなるため感度補正の精度も低いものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、感度補正を簡単にかつ精度よく行うことができるようにした放射線画像情報を検出し入力する画像入力装置及び画像入力方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による画像入力装置は、放射線画像を検出する検出手段を備え、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力装置であって、ある一定の線量を与えたときの前記検出手段により検出された放射線画像の信号値が所定値となるようにして前記検出手段の感度補正値を自動的に求める感度補正手段を具備することを特徴とする。
【0007】
この画像入力装置によれば、一定の線量を与えたときの信号値が所定値となるようにして感度補正値を自動的に求めるので、感度補正のための放射線照射が1回で済み、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。
【0008】
上記画像入力装置において、前記一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を記憶する記憶手段を更に具備し、前記感度補正手段が、前記感度補正値をオフセット値として変動させたときの前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を求め前記感度補正値とするように構成できる。このように、オフセット値を上下に変動させて得られた信号値を理想値と比較し一致したときのオフセット値を感度補正値とすることで、感度補正値を自動的に求めることができる。
【0009】
例えば、前記検出手段が光電変換機能を有するフォトマルチプライヤと、前記フォトマルチプライヤに電圧を供給する電源とを有する場合には、前記電源の電圧をオフセット値として変動させ、前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を補正電圧値とすることができる。
【0010】
また、前記電源の電圧を増加させる方向で前記補正電圧値を求めることが好ましく、また、前記電源の電圧を減少させるときの安定時間を前記電圧の増加時よりも多くすることが好ましい。電源の電圧変動時の応答性を考慮したものである。
【0011】
また、前記検出手段がフラットパネルディテクタと、前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段とを備える場合には、前記増幅手段の増幅率をオフセット値として変動させ、前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を前記感度補正値とすることができる。
【0012】
また、本発明による他の画像入力装置は、放射線画像を検出し信号値を得る検出手段を備え、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力装置であって、ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を記憶する記憶手段と、前記検出手段の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値と、前記各オフセット値に対応して得られた前記信号値とに基づいて作成された前記オフセット値と前記信号値との近似式から前記理想値に該当するオフセット値を求めて前記検出手段の感度補正値とする感度補正手段と、を具備することを特徴とする。
【0013】
この画像入力装置によれば、複数のオフセット値と信号値とから近似式と理想値とから感度補正値を求めることができるから、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。
【0014】
また、本発明による別の画像入力装置は、放射線画像を検出し信号値を得る検出手段を備え、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力装置であって、ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を記憶する記憶手段と、前記検出手段の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値に対応して得られた複数の前記信号値から前記理想値に該当する信号値を検索し、その信号値のときのオフセット値を前記感度補正値と自動的に判別する感度補正手段と、を具備することを特徴とする。
【0015】
この画像入力装置によれば、複数の信号値から理想値に該当する信号値を検索し、その信号値のときのオフセット値を感度補正値と自動的に判別するから、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。
【0016】
上述の画像入力装置は、前記検出手段が光電変換機能を有するフォトマルチプライヤと、前記フォトマルチプライヤに電圧を供給する電源と、を有する場合には、前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値が前記電源の補正電圧値である。
【0017】
また、前記検出手段がフラットパネルディテクタと、前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段と、を備える場合には、前記オフセット値が前記増幅手段の増幅率であり、前記感度補正値が前記増幅手段の補正増幅率である。
【0018】
本発明による画像入力方法は、放射線画像を検出器により検出し、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力方法であって、前記検出器の感度補正のためにある一定の線量で放射線照射をしたときの放射線画像を前記検出器で検出するステップと、前記検出された放射線画像の信号値が所定値となるようにして前記検出器の感度補正値を自動的に求めるステップと、を含むことを特徴とする。
【0019】
この画像入力方法によれば、一定の線量を与えたときの信号値が所定値となるようにして感度補正値を自動的に求めるので、感度補正のための放射線照射が1回で済み、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。
【0020】
上記画像入力方法において、前記一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を予め求め、前記感度補正ステップでは、前記感度補正値をオフセット値として変動させたときの前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を求め前記感度補正値とすることができる。このように、オフセット値を上下に変動させて得られた信号値を理想値と比較し一致したときのオフセット値を感度補正値とすることで、感度補正値を自動的に求めることができる。
【0021】
例えば、前記検出器として電源から電圧が供給されるフォトマルチプライヤを用い、前記電源の電圧をオフセット値として変動させ、前記理想値と同じになるような前記オフセット値を補正電圧値とすることができる。
【0022】
この場合、前記電源の前記電圧変動時の応答性に基づいて前記補正電圧値を求める際の前記電圧を変動させる方向を決定することが好ましい。例えば、フォトマルチプライヤのための高圧電源は、一般的に電圧増加時の方が立ち上がり時間が短く、電圧減少時はコンデンサ成分の放電などで時間を取られるので、前記電圧を増加させる方向で前記補正電圧値を求めることで、より迅速に感度補正を行うことができる。
【0023】
また、前記電源の前記電圧変動時の応答性に基づいて前記電圧の変動時における安定時間を決定することが好ましい。例えば、フォトマルチプライヤのための高圧電源は、一般的に電圧減少時の方が安定に時間がかかるので、前記電圧を減少させるときの安定時間を前記電圧の増加時よりも多くすることで、安定した電圧で感度補正を行うことができる。なお、高圧電源の特性に合わせて待機時間を設定することが好ましい。
【0024】
また、前記検出器としてフラットパネルディテクタと前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段とを用い、前記増幅手段の増幅率をオフセット値として変動させ、前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を前記感度補正値とすることができる。
【0025】
また、本発明による他の画像入力方法は、放射線画像を検出器により信号値を得て検出し、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力方法であって、ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を求めるステップと、前記検出器の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値と、前記各オフセット値に対応して得られた前記信号値とに基づいて前記オフセット値と前記信号値との近似式を作成するステップと、前記近似式から前記理想値に該当するオフセット値を求めて前記検出器の感度補正値とするステップと、を含むことを特徴とする。
【0026】
この画像入力方法によれば、複数のオフセット値と信号値とから近似式と理想値とから感度補正値を求めることができるから、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。なお、理想値は例えば、次の式で求めることができる。
信号値(step)=αlog(X)+βlog(kando)
但し、X:放射線量(mR)
kando:感度に関する値(例えば、後述のQR値)
α、β:定数
【0027】
また、本発明による別の画像入力方法は、放射線画像を検出器により信号値を得て検出し、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力方法であって、ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を求めるステップと、前記検出器の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値に対応して得られた前記信号値を複数得るステップと、前記複数の信号値から前記理想値に該当する信号値を検索し、その信号値のときのオフセット値を前記感度補正値と自動的に判別するステップと、を含むことを特徴とする。
【0028】
この画像入力方法によれば、複数の信号値から理想値に該当する信号値を検索し、その信号値のときのオフセット値を感度補正値と自動的に判別するから、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。
【0029】
上述の画像入力方法において、前記検出器として電源から電圧が供給されるフォトマルチプライヤを用いる場合、前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値が前記電源の補正電圧値である。
【0030】
また、前記検出器としてフラットパネルディテクタと前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段とを用いる場合、前記オフセット値が前記増幅手段の増幅率であり、前記感度補正値が前記増幅手段の補正増幅率である。
【0031】
なお、上述の画像入力装置及び画像入力方法において、信号値と理想値とが同じになるとは、両者が一致する場合のみならず、両者が異なっていても所定の範囲内にある場合も同じと判断する。
【0032】
上述の別の画像入力方法の前記複数のオフセット値に対応して得られた前記信号値を複数得るステップにおいて、電圧変動時の応答性を考慮し電圧の低いオフセット値より、前記複数の信号値から前記理想値に該当する信号値を検索し、その信号値の時のオフセット値を前記感度補正値と自動的に判別することが好ましい。
【0033】
また、上述の画像入力方法において感度補正値をオフセット値として変動させたときの信号値が理想値と同じになるようなオフセット値を求め感度補正値とするときに、前記一定の線量及び前記理想値の少なくとも一方を所定の倍率で変えてから前記感度補正値を求めることで、例えば、記録媒体から放射線画像を検出するときにその記録媒体に感度差のある場合でも、感度補正値を求めることが可能である。
【0034】
即ち、上述の感度補正値をオフセット値として変動させたときの信号値が理想値と同じになるようなオフセット値を求め感度補正値とする画像入力装置において、前記検出手段として電源から電圧が供給され前記放射線画像の記録された記録媒体からの発光光を検出するフォトマルチプライヤを用い、前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値として補正電圧値を求め、前記記録媒体の感度差に基づいて前記一定の線量及び前記理想値の少なくとも一方を所定の倍率で変えてから前記補正電圧値を求めるように構成できる。かかる構成により、記録媒体に感度差のある場合でも、感度補正値を求めることが可能である。
【0035】
また、前記検出手段として、電源から電圧が供給され前記放射線画像の記録された記録媒体に所定のサンプリングピッチで副走査しながら照射光を照射したときに発光した光を検出するフォトマルチプライヤを用い、前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値として補正電圧値を求め、前記サンプリングピッチの違いによる輝度信号値差を修正し前記補正電圧値を求めるように構成できる。かかる構成により、サンプリングピッチの違いに起因して記録媒体からの発光量が変化しても、発光量差を自動的に修正することが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態による放射線画像入力装置の概略図である。図1の放射線画像入力装置50は、記録媒体としての輝尽性蛍光体プレート4に記録された放射線画像を読み取ることで放射線画像の情報を入力するCRタイプの放射線画像入力装置であり、図1に示すように、入力装置3とコントローラ18とを備える。
【0037】
図1の入力装置3は、放射線を照射するとこの放射線エネルギの一部が蓄積され、その後、可視光やレーザ光等の励起光を照射すると蓄積された放射線エネルギに応じて輝尽発光を示す輝尽性蛍光体を利用して、支持体上に蓄積性蛍光体を積層してなるシート状の輝尽性蛍光体プレート4に、放射線発生装置30から照射された放射線による人体等の被写体Mの放射線画像情報を一旦蓄積し記録したものに、レーザ光を走査して順次輝尽発光させ、この輝尽発光光を光電読取部20により光電的に順次読み取って画像信号を得るものである。そして、入力装置3では、この画像信号読取り後の蓄積性蛍光体プレートに消去光を照射して、このプレートに残留する放射線エネルギを放出させ、次の撮影に備える。放射線発生装置30は、被写体Mに管球から放射線を照射する放射線照射部31と放射線照射部31を制御する制御部32とを備える。
【0038】
入力装置3は、被検体の放射線画像情報を記録する輝尽性蛍光体プレート4と、輝尽性蛍光体プレート4に対する励起光としてのレーザ光を発生するレーザダイオード等からなるレーザ光源部6と、レーザ光源部6を駆動するためのレーザ駆動回路5と、レーザ光源部6からのレーザ光を輝尽性蛍光体プレート4上に走査させるための光学系7と、励起レーザ光により励起された輝尽発光を集光し、光電変換し、画像信号を得る光電読取部20とを有する。
【0039】
光電読取部20は、励起レーザ光により励起された輝尽発光を集光する集光体8と、集光体8により集光された光を光電変換し検出器として機能するフォトマルチプライヤ(PMT)10と、フォトマルチプライヤ10に電圧を加える高圧電源10aと、フォトマルチプライヤ10からの電流信号を対数電圧変換をする電流電圧変換部11と、この電流電圧変換部11からのアナログ信号をA/D変換するA/D変換部12と、この変換されたデジタル信号について各種の補正を行う補正部13とを有し、読み取った放射線画像データのデジタル信号をコントローラ18に送信する。補正部13は補正データ等を格納するメモリを有し、各種補正の1つとして補正データを用いて、光学系や集光系に起因する濃度むらを補正できるようになっている。
【0040】
入力装置3は、更に、画像信号読取後の輝尽性蛍光体プレートに残留する放射線エネルギを放出させるために、消去光を照射するハロゲンランプ14と、このハロゲンランプ14を駆動するドライバ15とを有する。また、入力装置3は、レーザ駆動回路5、高圧電源10a、電流電圧変換部11、A/D変換部12、補正部13、ドライバ15、をそれぞれ制御する制御部17を有する。また、入力装置3のレーザ光源部6、光学系7、集光体8、フォトマルチプライヤ10及びハロゲンランプ14は、図示しない副走査ユニットとして一体的に、ボールねじ機構により、レーザ走査方向と垂直な副走査方向に移動する。この副走査ユニットは、画像読取時に、移動することにより副走査し、復動する間にハロゲンランプ14が発光することで輝尽性蛍光体プレート4に残留する放射線画像情報を消去する。このようにして輝尽性蛍光体プレート4に記録された放射線画像が自動的に読み取られ情報入力が行われるとともに、読取後の残像が消去され、次の放射線撮影を行うことができる。
【0041】
コントローラ18は、パソコン本体部25と、キーボード26と、モニタ表示部27とを有し、入力装置3から受信した放射線画像データのデジタル信号を一旦、メモリ上に記憶し、画像処理し、キーボード26からの操作入力に応じて、モニタ表示部27への表示と画像処理を制御し、画像処理された放射線画像データを外部に出力する。
【0042】
次に、図1の入力装置3におけるフォトマルチプライヤ10の感度調整について説明する。図2はフォトマルチプライヤ10の感度補正のために高圧電源10aにおける電圧設定値を求めるステップを示すフローチャートである。
【0043】
FPDシステムやCRシステムにおいて、フラットパネルディテクタやフォトマルチプライヤの検出器が有する限界のある検出能(ダイナミックレンジ)を効率良く使用するために、ある放射線量に対する信号値を割り振っており、その割り振り方は数パターン持っている場合もあり、放射線量が多い・普通・少ないなどのパターンで各オフセット値を設定しているが、本実施の形態では以下のようなステップでオフセット値を求めている。
【0044】
即ち、図1のようなCRタイプの放射線画像入力装置において、所定サイズの輝尽性蛍光体プレート4に対し、ある一定の線量(例:AmR)で放射線を照射する(S01)。このAmRの線量で放射線を照射したときの信号値の理想値を求め「B」とする(S02)。この理想信号値は後述のように所定のアルゴリズムから求めることができる。
【0045】
次に、輝尽性蛍光体プレート4から輝尽性発光させた光をフォトマルチプライヤ10で検出するときに、高圧電源10aからフォトマルチプライヤ10に加える電圧をオフセット値として上下に変動させ、各電圧値において補正部13から出力する信号値Cを読み取る(S03)。
【0046】
そして、その信号値Cが理想信号値Bとなるように高圧電源10aの電圧を変化させ電圧値を調整し(S04)、信号値Cが理想信号値Bと同じになった電圧を高圧電源10aに補正電圧値として設定する(S05)。
【0047】
上述のようにして、フォトマルチプライヤ10に加える適切な電圧を自動的に求め、この電圧値を高圧電源10aに設定することで、フォトマルチプライヤ10の感度調整を行うことができる。かかるフォトマルチプライヤ10の感度補正は、図1のような放射線画像入力装置で同一機種が同じ感度になるように例えば出荷時に行うことができ、またフォトマルチプライヤ等が劣化した場合にメンテナンス時に行うことができる。また、上述のような各ステップは図1の制御部17で制御し実行できる。
【0048】
以上のような図1の放射線画像入力装置における感度補正によれば、感度補正のために1回の放射線照射で感度補正ができ、PMT等の検出器の特性グラフ情報を入力する必要もなく、放射線の線量値と、撮影後の信号値とで感度補正を行うことができるので、簡単に感度補正を実行できる。また、余計な計算がないので、感度補正の精度が向上する。
【0049】
次に、上述の高圧電源10aの電圧変動時の応答性を考慮した図2のステップS03における電圧の適切な変動方法について図3を参照して説明する。図3は、高圧電源10aに加える制御信号の入力電圧波形(a)の例、及び高圧電源10aからの出力電圧波形(b)の例を示す図である。
【0050】
図1の高圧電源10aは、図3(a)のような制御信号の入力電圧が入力しオンになると、図3(b)のように出力電圧が上昇し、目標出力電圧Vの90%の到達する立ち上がり時間trは、入力電圧がオフしゼロになると図3(b)のように出力電圧が減少し目標出力電圧Vの10%まで減少する立ち下がり時間tfと比べて、短くなる傾向にある。
【0051】
図3のような高圧電源10aの応答性を考慮すると、図2のステップS03で高圧電源10aの電圧を増加させる方向で補正電圧値を求めることで、より迅速に感度調整を実行できる。
【0052】
一方、図2のステップS03で高圧電源10aの電圧を下げるときに、電圧を上げるときよりも安定時間を多く取ることが好ましい。このように、電圧の立ち下げのときに制御信号がオフしてからの安定時間を長くすることで、安定した電圧で感度補正を行うことができる。
【0053】
以上のように、高圧電源の電圧変動時の応答性を考慮して、補正電圧値を求めるときの電圧変動方向を決定することが好ましく、また、電圧変動時における安定時間を決定することが好ましい
【0054】
次に、図2のステップS03で高圧電源10aの電圧値を変動させてフォトマルチプライヤ10に設定する適切な補正電圧値を求める具体例について図4,図図5,図6を参照して説明する。図4は感度補正のときに図1の輝尽性蛍光体プレート4に放射線照射する領域を示す平面図であり、図5は電圧値を変動させて補正電圧値を求めるステップを示すフローチャートであり、図6は図5のステップに続いて行われる補正電圧値を最終的に求めるステップを示すフローチャートである。
【0055】
図1の輝尽性蛍光体プレート4に感度補正のために放射線を照射するときには、図4のように、輝尽性蛍光体プレート4の縦方向の中央領域4aを使用し、横方向両端で一定幅4bで数画素の切り取りを行い、図4のハッチングで示す照射領域4cを使用する。このとき、放射線の線量の測定は、感度補正の実際の撮影距離で行う。
【0056】
そして、感度補正のための放射線照射後に、図1のレーザ光源部6からのレーザ光が照射領域4cを図4の横方向に主走査し縦方向に副走査し、これにより生じた輝尽性発光光をフォトマルチプライヤ10で検出し、図1の補正部13から信号値(実測step値)を読み取る。
【0057】
感度補正を行う際には、フォトマルチプライヤ10に加える電圧に比例する感度設定値をQRとして、QR=50、250、500の各々について高圧電源10aの電圧値を変動させる。このとき、例えば10.00mRなど、ある所定の放射線量を入力する。放射線量の範囲は、例えばCRシステムの場合、システムの誤差を考慮し、信号が上下にサチュレートしない程度の範囲(放射線の安定を考えて、例えば、下は8mR程度から、上はサチュレートしない20mR程度の範囲等)で自由に選択させる。
【0058】
また、図2のステップS02における理想信号値は次のようにして得る。即ち、得たいQR値と入射線量X(mR)の値から理想の信号値(Step)が、例えば以下の式で得られる。
【0059】
Step=444.72×ln(X)+1024×log(QR)−821.26
但し、精度は、ln(X):小数第三位、log(QR):小数第四位、とする。
Step値は、12bitデータである。この式は、例えば、図1の制御部17が記憶しておくことができ、QR値と入射線量Xの値は、図1のコントローラ18のキーボード26から入力することができる。
【0060】
上記理想Step値に対して、下記のような高圧電源の電圧設定方法のアルゴリズムに従い計算し実測step値を測定する。
【0061】
高圧電源10aにおける電圧設定は具体的に次のようにして行う。例えば、0〜1000Vを出力できる高圧電源で、高圧出力の制御電圧の範囲が例えば0〜6V、高圧制御の設定値が12bit(12bit設定値で0〜6Vの高圧制御電圧を設定し、0〜6Vの制御電圧と0〜1000Vの出力電圧は比例の関係とする。)とした場合で、図3のように立ち上がり特性がよく(例えば、100ms)、立下り出力が比較的ゆっくりと低下する(例えば、400ms)電源を使用した場合、仮に以下の構成で制御を行う。
【0062】
即ち、入力電圧(最大振れ幅6V)において、1回での最大下げ幅を0.2V以内(12bit設定値で135以下。8bit以内)とし、入力電圧の最大上げ幅についても同様の0.2V以内(8bit以内)とする。高圧電源10aに対する電圧設定値を変更した後の電圧立ち上げでは、100ms(例えば1ラインの走査時間5msとすると20ライン分)の安定化時間を取ってから信号値の読取りを開始する。電圧立ち下げでは、400ms(80ライン)の安定化時間を取る。7bit以下の狭い範囲で電圧を変動させる場合は、立ち上がり、立下り特性ともに差がなく、100ms(20ライン)の安定化時間を取ることで対応が可能である。
【0063】
上記式で得られた理想Step値に対し、次のようにして高圧電源10aの設定電圧を変えて実測Step値を合わせ込んでいく。
【0064】
(1)最初に低感度(=高圧電源の電圧値が低い値)、ここでは、QR=50より行い、次に、QR=250、QR=500と進む。実測Step値は、安定をみるため、数ライン分の信号値の平均、例えば5面ポリゴンミラー等を用いるレーザ走査系を使用する場合は、6ラインなどの平均値で求める。その後、高圧電源の電圧設定値を変える。
【0065】
(2)例えば、0〜1000Vの出力電源の電圧設定値(l2bit設定)の初期値を0×500h(16進数法による、以下同様である。例えばこの高圧電源の出力電圧としては、約3l2Vに相当する)とし、このときの理想Step値が実測Step値よりも大きければ、+0xl00h、小さければ、−0x80hを電圧設定値の初期値に加える。このように、ある電圧設定値で理想Step値が、実測Step値よりも大きかった場合、図5に示すように、図の右方向のUP方向Uに進み、その電圧設定値に+0xl00hを加える。また、理想Step値が実測Step値よりも小さければ、図5の左方向のDOWN方向Dに進み、その電圧設定値に−0x80hを加える。また、理想Step値と実測Step値とが等しければ、そのときの電圧設定値がQR=50のときの電圧補正値となる。
【0066】
(3)初期値0x500hで、理想Step値が実測Step値よりも大きいと、図5のUP方向Uに進み、初期値に+0xl00hを加えた0x600hで、理想Step値と比較し、理想Step値が大きければ、更に+0x100hを加える。また、理想Step値が実測Step値よりも小さいと、図5のDOWN方向Dに進み、−0x80hを加え、次の(4)へ進む。
【0067】
(4)−0x80hした値α(α:例えば、図5のS11のように、0x580h)のときの実測Step値と理想Step値を比較し、理想Step値が大きければ、「α〜α+0x80h」の範囲で電圧設定値を調査し、(7)へ進む。また、小さければ、「α−0x80h〜α」の値で電圧設定値を調査し、(7)へ進む。両者が等しかった場合は、αが電圧補正値となる。
【0068】
(5)初期値0x500hで、理想Step値が実測Step値よりも小さいと、0x480h(−0x80h減算)で理想Step値と比較し、理想Step値が小さければ−0x80hし、大きければ、次の(6)ヘ進む。
【0069】
(6)現在の電圧設定値β(β:例えば、図5のS12のように0x480h)より、「β〜β+0x80h」の範囲で電圧設定値を調査し、次の(7)に進む。
【0070】
(7)上述の(4)や(6)で調査範囲(7bit幅)が決定すると、図6のようにして電圧設定値を確定する。なお、ここでの高圧電源の安定化時間は100ms(ここでは20ライン)固定とする。
【0071】
(8)電圧設定値の調査範囲が、図6のように、「γ〜γ+0x80h」となった場合、まず「γ(1)=γ+0x40h」のときの実測Step値と、理想Step値との比較を行い(S21)、同じなら、そのときのγ(1)が電圧設定値と決まる。また、理想Step値が実測Step値よりも大きければ、図6の右方向UUに進み、γ(1)に+0x20hを加え、次の(9)へ進む。小さければ、図6の左方向DDに進み、γ(1)に−0x20hを加える(図6のステップS23で同様の比較をする。)。
【0072】
(9)図6のステップS22のように、γ(1)に+0x20hを加えた「γ(2)=γ(1)+0x20h」で、(8)と同様の比較を行い、同じときは、γ(2)が電圧設定値と決まり、また、異なるときは、同様に加減算し、その加減算する値は、0x10hとし、図6のステップS24,S25へと進む。以降、図6のように、同様に比較し、加減算して電圧設定値を変えるが、そのときの加減算する値は、0x8h、0x4h、0x2h、0x1hと減衰させていく。
【0073】
(10)上述のようにしてQR=50についての操作が終わると、次に、QR=250について上述と同様の操作を行う。この場合、QR=50の時に進んだ分のところから操作を開始し、例えば、0x700hまでQR=50で調べた場合、QR=250では、0x700hから操作を開始する。次に、同様にしてQR=500についても行う。このような順で操作を行うのは、低感度から高感度に移るに従い電圧が上がっていき、電源検索時に電圧を上げる方向で制御が可能であるため低感度から始めるのがよいからである。また、低感度、標準、高感度の順にした場合、必ず低感度のときの電圧より、標準の電圧の方が電圧が高いため、既に低感度で決まった電圧より低い値で検索する必要性がないためである。
【0074】
以上のようにして、図1の高圧電源10aに対する電圧設定値を求めることができるが、図5及び図6の各ステップは、図1の制御部17で実行でき、自動的に感度補正値としての電圧設定値を得ることができる。なお、実測Step値と理想Step値とを比較するルーチンにおいて、最終的に信号値がずれていても所定の範囲内(例えば、±20step以内)であれば、両者を等しいと判断し、そのときの値を電圧設定値とする。
【0075】
次に、フォトマルチプライヤ10の感度補正のために高圧電源10aにおける電圧設定値を求める別の方法を図7及び図8を参照して2例それぞれ説明する。
【0076】
図7の例は、ある2つのオフセット値から近似式を作成し、理想値からオフセット値を求めて感度補正値とするものである。即ち、図1のフォトマルチプライヤ10を使用した場合には、例えばフォトマルチプライヤ10で300Vと700Vの電圧値に設定し、各電圧値のときの信号値を得る(S31)。この場合、例えば、図4の領域4cで縦方向の画像半分で300Vから700Vに電圧設定値を変更する。
【0077】
次に、300Vと700Vのそれぞれ平均信号値より、電圧と信号値との近似式を作成し(S32)、その近似式に理想信号値を入力し、そのときの電圧値を求め(S33)、その電圧値をオフセット値として補正された電圧設定値とする(S34)。以上のようにして、簡単に補正電圧値を求めることができる。なお、近似式の作成は、2点に限らずに、3点でも4点でもよく、それ以上でも構わない。
【0078】
次に、図8の例は、オフセット値を所定範囲内で変化させて(グラデーション)、理想信号値に該当する信号値を検索し、その信号値に対応するオフセット値を感度補正値とするものである。即ち、例えば、αmRの線量を与えたときの、理想的な信号値をβstepとしたときに、理想的な信号値βを出力するオフセット値を感度補正値とする。
【0079】
まず、図1のフォトマルチプライヤ10を使用した場合には、例えばフォトマルチプライヤ10の電圧設定値を上限から下限まで時系列で変化させる。具体的に、例えば100画素単位で電圧値を1Vづつ増加させて、0V〜1000Vの範囲に対応した信号を持つ画像(1画像)を得る(S41)。そして、画像上の信号値を検索し(S42)、理想信号値βと同じ信号値を探し出す(S43)。その同じ信号値に対応する電圧値を求め、補正電圧値とする(S44)。
【0080】
次に、上述の放射線画像入力装置50において、輝尽性蛍光体プレート4が感度差を有する場合の感度補正について説明する。例えば、マンモグラフィなどの専用の輝尽性蛍光体プレートがレギュラーの輝尽性蛍光体プレートの例えば2倍の感度を持つとき、高圧電源10aの電圧変動範囲が大きくないと、電圧設定ができない可能性が生じてしまう。そこで、例えば、上述の図2のような感度補正のステップS02において理想信号値を例えば1/2の所定の倍率で小さく設定してから、感度補正を行うことで高圧電源の電圧変動範囲を大きくしなくても感度補正を行うことができ、補正電圧値を求めることができる。かかる理想信号値に対する所定の倍率は図1の制御部17で制御することができる。なお、輝尽性蛍光体プレートが感度差を有する場合の感度補正では、輝尽性蛍光体プレートに対する放射線量を所定の倍率で変化させることで同様の効果を得ることができる。
【0081】
次に、上述の感度補正動作において、図1のレーザ光源部6がフォトマルチプライヤ10等とともにレーザ走査方向と垂直な副走査方向に所定のサンプリングピッチで移動しながら輝尽性蛍光体プレート4からの発光光をフォトマルチプライヤ10が検出するが、このとき、ライン間のサンプリングピッチが違うと、発光量差(輝度信号値差)が生じてしまう。例えば、サンプリングピッチが100μmと200μmでそれぞれ検出する場合、100μmのときは細かく読み取り、かつ走査ムラが無いように若干前と後のラインと交錯しながら読み取るため、読取り前(次のライン)の画像データ部分にもレーザ走査してしまい、輝尽性蛍光体プレートの情報(励起された電子)を一部放出してしまい、次のラインを読み取るときに、若干情報が少なくなる現象が生じる。ラインとの交錯幅はレーザのスポット幅によってきまるため、サンプリングピッチには依存せず、200μmのような粗い読取り時の交錯部の影響と、100μmのような細かく読み取った時の交錯部の影響とを比べると、細かく読み取った方が影響を受け、感度が落ちる現象がある。この場合、例えばその輝度比が0.9の場合、
200μm検出時の電圧値=100μm検出時の電圧値×0.9 (1)
の式が成立する。従って、サンプリングピッチに違いがあり、細かく読み取り、感度が低下する場合、上記式(1)に基づいて発光量差を自動的に修正できる。
【0082】
また、レーザースポットが小さく、前後のラインと交錯しない場合は、100μm時の方が副走査方向に対してゆっくり時間をかけて読み取るため、単位時間あたりのレーザ照射時間が長くなり、発光量が増える為、感度が増大する。この場合、単位面積あたりのレーザ照射時間が多くなり、発光量が増えるので、200μmの場合に比べて感度が増大する。この感度増大量は一定のため、例えば輝度比0.9の場合、
100μm検出時の電圧値=200μm検出時の電圧値×0.9 (2)
の式が成立する。従って、サンプリングピッチに違いがあり、細かく読み取り、感度が増大する場合、上記式(2)に基づいて発光量差を自動的に修正できる。
【0083】
上述のように、サンプリングピッチの違いがあっても、一方のサンプリングピッチでの感度補正を1回行うことで、両サンプリングピッチのキャリブレーションを終わらすことができる。なお、サンプリングピッチは、2つに限らず、3つ以上であっても可能であることは勿論である。また、上述のような発光量差の修正は図1の制御部17で制御することができる。
【0084】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、本発明を適用できる放射線画像入力装置は、CRタイプに限定されずに、FPDタイプであってもよい。
【0085】
即ち、FPD(フラットパネルデティクタ)は、一般に間接方式と直接方式に分類され、間接方式では入射するX線を蛍光体で可視光に変換し、その可視光を画素ごとにa−Si:H光ダイオード等の光センサで受けて電荷を発生させ、アクティブマトリクスアレイで読み取る。また、直接方式では入射するX線を光導電体に照射して電荷を発生させ、画素単位でその発生した電荷を蓄積してアクティブマトリクスアレイで読み取る。これらのアクティブマトリクスアレイは、ダイオードあるいはTFT等のスイッチング素子で校正される。
【0086】
上述のように照射した放射線エネルギを電気信号に変換したあと、間接方式及び直接方式ともに、FPD中で更にプリアンプで信号を増幅し、増幅されたアナログ信号に対して、デジタル信号に変換する。ここで、各素子の感度のばらつき誤差を、プリアンプの増幅率をオフセット値として変更することで一定化させていわゆる「感度補正」を行うことができる。
【0087】
FPDの場合も、CRと同様に、間接方式及び直接方式ともにプリアンプの増幅率を調整することにより、該当する範囲(例えば、ある放射線量範囲(0.01mR〜100mR等)の4桁の輝度信号範囲)にアナログ信号値を調整する。従って、上述したようなPMTの電圧値調整を、プリアンプの増幅率の調整機能に置き換えることで、同様のアルゴリズムで感度補正を自動的に行うことができる。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、感度補正を簡単にかつ精度よく行うことができるようにした放射線画像情報を検出し入力する画像入力装置及び画像入力方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による放射線画像入力装置の概略図である。
【図2】図1のフォトマルチプライヤの感度補正のために高圧電源に対する電圧設定値を求めるステップを示すフローチャートである。
【図3】図1の高圧電源に加える制御信号の入力電圧波形(a)の例、及び高圧電源からの出力電圧波形(b)の例を示す図である。
【図4】感度補正のときに図1の輝尽性蛍光体プレートに放射線照射する領域を示す平面図である。
【図5】図2において電圧値を変動させて補正電圧値を求めるステップを示すフローチャートである。
【図6】図5のステップに続いて行われる補正電圧値を最終的に求めるステップを示すフローチャートである。
【図7】図1のフォトマルチプライヤの感度補正のために高圧電源に対する電圧設定値を求める別の方法を示すフローチャートである。
【図8】図1のフォトマルチプライヤの感度補正のために高圧電源に対する電圧設定値を求める更に別の方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
50 放射線画像入力装置
4 輝尽性蛍光体プレート(記録媒体)
10 フォトマルチプライヤ(検出手段、検出器)
10a 高圧電源(電源)
17 制御部(感度補正手段、記憶手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に医療分野で使用される放射線画像情報を入力するための画像入力装置及び画像入力方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
病気診断等のために放射線発生装置から被写体に放射線を照射し、被写体を透過した放射線による放射線画像を読み取り画像情報を入力するようにした画像入力装置が公知である。かかる画像入力装置には、放射線画像情報を蓄積した輝尽性蛍光体プレートにレーザ光を走査して発生した輝尽光を集光しフォトマルチプライヤ(以下、「PMT」という場合がある。)で光電変換して電気信号に変えるシステム(CRタイプ)、及び、被写体を通過して照射されるX線エネルギをX線透過画像として再構成するための電気信号に変換する機能を有し画像診断のために必要な人体の部分を十分に覆う面積の平面を持つ平板状のX線画像平面検出器(X線フラットパネルディテクタ)から構成したシステム(FPDタイプ)がある。
【0003】
例えば、CRタイプの画像入力装置において感度補正を行う場合、PMTの電圧と光量に関する特性データと、感度補正のためにX線撮影をしたときのPMTの信号値とから理想信号値を出力するためのオフセット値(PMTの電圧設定値)を計算で求めていた。
【0004】
このような従来のCRタイプでは、感度補正を行うときに、PMTの電圧と光量の特性データと、理想信号値と、X線撮影とが必要であり、特性データを求め、その特性データを入力する不便さがあり、更に、特性データを数式化し計算を行う際に誤差の入り込む要因が多くなるため感度補正の精度も低いものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、感度補正を簡単にかつ精度よく行うことができるようにした放射線画像情報を検出し入力する画像入力装置及び画像入力方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による画像入力装置は、放射線画像を検出する検出手段を備え、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力装置であって、ある一定の線量を与えたときの前記検出手段により検出された放射線画像の信号値が所定値となるようにして前記検出手段の感度補正値を自動的に求める感度補正手段を具備することを特徴とする。
【0007】
この画像入力装置によれば、一定の線量を与えたときの信号値が所定値となるようにして感度補正値を自動的に求めるので、感度補正のための放射線照射が1回で済み、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。
【0008】
上記画像入力装置において、前記一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を記憶する記憶手段を更に具備し、前記感度補正手段が、前記感度補正値をオフセット値として変動させたときの前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を求め前記感度補正値とするように構成できる。このように、オフセット値を上下に変動させて得られた信号値を理想値と比較し一致したときのオフセット値を感度補正値とすることで、感度補正値を自動的に求めることができる。
【0009】
例えば、前記検出手段が光電変換機能を有するフォトマルチプライヤと、前記フォトマルチプライヤに電圧を供給する電源とを有する場合には、前記電源の電圧をオフセット値として変動させ、前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を補正電圧値とすることができる。
【0010】
また、前記電源の電圧を増加させる方向で前記補正電圧値を求めることが好ましく、また、前記電源の電圧を減少させるときの安定時間を前記電圧の増加時よりも多くすることが好ましい。電源の電圧変動時の応答性を考慮したものである。
【0011】
また、前記検出手段がフラットパネルディテクタと、前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段とを備える場合には、前記増幅手段の増幅率をオフセット値として変動させ、前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を前記感度補正値とすることができる。
【0012】
また、本発明による他の画像入力装置は、放射線画像を検出し信号値を得る検出手段を備え、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力装置であって、ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を記憶する記憶手段と、前記検出手段の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値と、前記各オフセット値に対応して得られた前記信号値とに基づいて作成された前記オフセット値と前記信号値との近似式から前記理想値に該当するオフセット値を求めて前記検出手段の感度補正値とする感度補正手段と、を具備することを特徴とする。
【0013】
この画像入力装置によれば、複数のオフセット値と信号値とから近似式と理想値とから感度補正値を求めることができるから、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。
【0014】
また、本発明による別の画像入力装置は、放射線画像を検出し信号値を得る検出手段を備え、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力装置であって、ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を記憶する記憶手段と、前記検出手段の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値に対応して得られた複数の前記信号値から前記理想値に該当する信号値を検索し、その信号値のときのオフセット値を前記感度補正値と自動的に判別する感度補正手段と、を具備することを特徴とする。
【0015】
この画像入力装置によれば、複数の信号値から理想値に該当する信号値を検索し、その信号値のときのオフセット値を感度補正値と自動的に判別するから、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。
【0016】
上述の画像入力装置は、前記検出手段が光電変換機能を有するフォトマルチプライヤと、前記フォトマルチプライヤに電圧を供給する電源と、を有する場合には、前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値が前記電源の補正電圧値である。
【0017】
また、前記検出手段がフラットパネルディテクタと、前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段と、を備える場合には、前記オフセット値が前記増幅手段の増幅率であり、前記感度補正値が前記増幅手段の補正増幅率である。
【0018】
本発明による画像入力方法は、放射線画像を検出器により検出し、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力方法であって、前記検出器の感度補正のためにある一定の線量で放射線照射をしたときの放射線画像を前記検出器で検出するステップと、前記検出された放射線画像の信号値が所定値となるようにして前記検出器の感度補正値を自動的に求めるステップと、を含むことを特徴とする。
【0019】
この画像入力方法によれば、一定の線量を与えたときの信号値が所定値となるようにして感度補正値を自動的に求めるので、感度補正のための放射線照射が1回で済み、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。
【0020】
上記画像入力方法において、前記一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を予め求め、前記感度補正ステップでは、前記感度補正値をオフセット値として変動させたときの前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を求め前記感度補正値とすることができる。このように、オフセット値を上下に変動させて得られた信号値を理想値と比較し一致したときのオフセット値を感度補正値とすることで、感度補正値を自動的に求めることができる。
【0021】
例えば、前記検出器として電源から電圧が供給されるフォトマルチプライヤを用い、前記電源の電圧をオフセット値として変動させ、前記理想値と同じになるような前記オフセット値を補正電圧値とすることができる。
【0022】
この場合、前記電源の前記電圧変動時の応答性に基づいて前記補正電圧値を求める際の前記電圧を変動させる方向を決定することが好ましい。例えば、フォトマルチプライヤのための高圧電源は、一般的に電圧増加時の方が立ち上がり時間が短く、電圧減少時はコンデンサ成分の放電などで時間を取られるので、前記電圧を増加させる方向で前記補正電圧値を求めることで、より迅速に感度補正を行うことができる。
【0023】
また、前記電源の前記電圧変動時の応答性に基づいて前記電圧の変動時における安定時間を決定することが好ましい。例えば、フォトマルチプライヤのための高圧電源は、一般的に電圧減少時の方が安定に時間がかかるので、前記電圧を減少させるときの安定時間を前記電圧の増加時よりも多くすることで、安定した電圧で感度補正を行うことができる。なお、高圧電源の特性に合わせて待機時間を設定することが好ましい。
【0024】
また、前記検出器としてフラットパネルディテクタと前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段とを用い、前記増幅手段の増幅率をオフセット値として変動させ、前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を前記感度補正値とすることができる。
【0025】
また、本発明による他の画像入力方法は、放射線画像を検出器により信号値を得て検出し、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力方法であって、ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を求めるステップと、前記検出器の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値と、前記各オフセット値に対応して得られた前記信号値とに基づいて前記オフセット値と前記信号値との近似式を作成するステップと、前記近似式から前記理想値に該当するオフセット値を求めて前記検出器の感度補正値とするステップと、を含むことを特徴とする。
【0026】
この画像入力方法によれば、複数のオフセット値と信号値とから近似式と理想値とから感度補正値を求めることができるから、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。なお、理想値は例えば、次の式で求めることができる。
信号値(step)=αlog(X)+βlog(kando)
但し、X:放射線量(mR)
kando:感度に関する値(例えば、後述のQR値)
α、β:定数
【0027】
また、本発明による別の画像入力方法は、放射線画像を検出器により信号値を得て検出し、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力方法であって、ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を求めるステップと、前記検出器の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値に対応して得られた前記信号値を複数得るステップと、前記複数の信号値から前記理想値に該当する信号値を検索し、その信号値のときのオフセット値を前記感度補正値と自動的に判別するステップと、を含むことを特徴とする。
【0028】
この画像入力方法によれば、複数の信号値から理想値に該当する信号値を検索し、その信号値のときのオフセット値を感度補正値と自動的に判別するから、検出手段の特性データが不要であり入力する必要がなく、感度補正を簡単に行うことができる。また、特性データに基づく計算が必要ないので、感度補正の精度が向上する。
【0029】
上述の画像入力方法において、前記検出器として電源から電圧が供給されるフォトマルチプライヤを用いる場合、前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値が前記電源の補正電圧値である。
【0030】
また、前記検出器としてフラットパネルディテクタと前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段とを用いる場合、前記オフセット値が前記増幅手段の増幅率であり、前記感度補正値が前記増幅手段の補正増幅率である。
【0031】
なお、上述の画像入力装置及び画像入力方法において、信号値と理想値とが同じになるとは、両者が一致する場合のみならず、両者が異なっていても所定の範囲内にある場合も同じと判断する。
【0032】
上述の別の画像入力方法の前記複数のオフセット値に対応して得られた前記信号値を複数得るステップにおいて、電圧変動時の応答性を考慮し電圧の低いオフセット値より、前記複数の信号値から前記理想値に該当する信号値を検索し、その信号値の時のオフセット値を前記感度補正値と自動的に判別することが好ましい。
【0033】
また、上述の画像入力方法において感度補正値をオフセット値として変動させたときの信号値が理想値と同じになるようなオフセット値を求め感度補正値とするときに、前記一定の線量及び前記理想値の少なくとも一方を所定の倍率で変えてから前記感度補正値を求めることで、例えば、記録媒体から放射線画像を検出するときにその記録媒体に感度差のある場合でも、感度補正値を求めることが可能である。
【0034】
即ち、上述の感度補正値をオフセット値として変動させたときの信号値が理想値と同じになるようなオフセット値を求め感度補正値とする画像入力装置において、前記検出手段として電源から電圧が供給され前記放射線画像の記録された記録媒体からの発光光を検出するフォトマルチプライヤを用い、前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値として補正電圧値を求め、前記記録媒体の感度差に基づいて前記一定の線量及び前記理想値の少なくとも一方を所定の倍率で変えてから前記補正電圧値を求めるように構成できる。かかる構成により、記録媒体に感度差のある場合でも、感度補正値を求めることが可能である。
【0035】
また、前記検出手段として、電源から電圧が供給され前記放射線画像の記録された記録媒体に所定のサンプリングピッチで副走査しながら照射光を照射したときに発光した光を検出するフォトマルチプライヤを用い、前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値として補正電圧値を求め、前記サンプリングピッチの違いによる輝度信号値差を修正し前記補正電圧値を求めるように構成できる。かかる構成により、サンプリングピッチの違いに起因して記録媒体からの発光量が変化しても、発光量差を自動的に修正することが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態による放射線画像入力装置の概略図である。図1の放射線画像入力装置50は、記録媒体としての輝尽性蛍光体プレート4に記録された放射線画像を読み取ることで放射線画像の情報を入力するCRタイプの放射線画像入力装置であり、図1に示すように、入力装置3とコントローラ18とを備える。
【0037】
図1の入力装置3は、放射線を照射するとこの放射線エネルギの一部が蓄積され、その後、可視光やレーザ光等の励起光を照射すると蓄積された放射線エネルギに応じて輝尽発光を示す輝尽性蛍光体を利用して、支持体上に蓄積性蛍光体を積層してなるシート状の輝尽性蛍光体プレート4に、放射線発生装置30から照射された放射線による人体等の被写体Mの放射線画像情報を一旦蓄積し記録したものに、レーザ光を走査して順次輝尽発光させ、この輝尽発光光を光電読取部20により光電的に順次読み取って画像信号を得るものである。そして、入力装置3では、この画像信号読取り後の蓄積性蛍光体プレートに消去光を照射して、このプレートに残留する放射線エネルギを放出させ、次の撮影に備える。放射線発生装置30は、被写体Mに管球から放射線を照射する放射線照射部31と放射線照射部31を制御する制御部32とを備える。
【0038】
入力装置3は、被検体の放射線画像情報を記録する輝尽性蛍光体プレート4と、輝尽性蛍光体プレート4に対する励起光としてのレーザ光を発生するレーザダイオード等からなるレーザ光源部6と、レーザ光源部6を駆動するためのレーザ駆動回路5と、レーザ光源部6からのレーザ光を輝尽性蛍光体プレート4上に走査させるための光学系7と、励起レーザ光により励起された輝尽発光を集光し、光電変換し、画像信号を得る光電読取部20とを有する。
【0039】
光電読取部20は、励起レーザ光により励起された輝尽発光を集光する集光体8と、集光体8により集光された光を光電変換し検出器として機能するフォトマルチプライヤ(PMT)10と、フォトマルチプライヤ10に電圧を加える高圧電源10aと、フォトマルチプライヤ10からの電流信号を対数電圧変換をする電流電圧変換部11と、この電流電圧変換部11からのアナログ信号をA/D変換するA/D変換部12と、この変換されたデジタル信号について各種の補正を行う補正部13とを有し、読み取った放射線画像データのデジタル信号をコントローラ18に送信する。補正部13は補正データ等を格納するメモリを有し、各種補正の1つとして補正データを用いて、光学系や集光系に起因する濃度むらを補正できるようになっている。
【0040】
入力装置3は、更に、画像信号読取後の輝尽性蛍光体プレートに残留する放射線エネルギを放出させるために、消去光を照射するハロゲンランプ14と、このハロゲンランプ14を駆動するドライバ15とを有する。また、入力装置3は、レーザ駆動回路5、高圧電源10a、電流電圧変換部11、A/D変換部12、補正部13、ドライバ15、をそれぞれ制御する制御部17を有する。また、入力装置3のレーザ光源部6、光学系7、集光体8、フォトマルチプライヤ10及びハロゲンランプ14は、図示しない副走査ユニットとして一体的に、ボールねじ機構により、レーザ走査方向と垂直な副走査方向に移動する。この副走査ユニットは、画像読取時に、移動することにより副走査し、復動する間にハロゲンランプ14が発光することで輝尽性蛍光体プレート4に残留する放射線画像情報を消去する。このようにして輝尽性蛍光体プレート4に記録された放射線画像が自動的に読み取られ情報入力が行われるとともに、読取後の残像が消去され、次の放射線撮影を行うことができる。
【0041】
コントローラ18は、パソコン本体部25と、キーボード26と、モニタ表示部27とを有し、入力装置3から受信した放射線画像データのデジタル信号を一旦、メモリ上に記憶し、画像処理し、キーボード26からの操作入力に応じて、モニタ表示部27への表示と画像処理を制御し、画像処理された放射線画像データを外部に出力する。
【0042】
次に、図1の入力装置3におけるフォトマルチプライヤ10の感度調整について説明する。図2はフォトマルチプライヤ10の感度補正のために高圧電源10aにおける電圧設定値を求めるステップを示すフローチャートである。
【0043】
FPDシステムやCRシステムにおいて、フラットパネルディテクタやフォトマルチプライヤの検出器が有する限界のある検出能(ダイナミックレンジ)を効率良く使用するために、ある放射線量に対する信号値を割り振っており、その割り振り方は数パターン持っている場合もあり、放射線量が多い・普通・少ないなどのパターンで各オフセット値を設定しているが、本実施の形態では以下のようなステップでオフセット値を求めている。
【0044】
即ち、図1のようなCRタイプの放射線画像入力装置において、所定サイズの輝尽性蛍光体プレート4に対し、ある一定の線量(例:AmR)で放射線を照射する(S01)。このAmRの線量で放射線を照射したときの信号値の理想値を求め「B」とする(S02)。この理想信号値は後述のように所定のアルゴリズムから求めることができる。
【0045】
次に、輝尽性蛍光体プレート4から輝尽性発光させた光をフォトマルチプライヤ10で検出するときに、高圧電源10aからフォトマルチプライヤ10に加える電圧をオフセット値として上下に変動させ、各電圧値において補正部13から出力する信号値Cを読み取る(S03)。
【0046】
そして、その信号値Cが理想信号値Bとなるように高圧電源10aの電圧を変化させ電圧値を調整し(S04)、信号値Cが理想信号値Bと同じになった電圧を高圧電源10aに補正電圧値として設定する(S05)。
【0047】
上述のようにして、フォトマルチプライヤ10に加える適切な電圧を自動的に求め、この電圧値を高圧電源10aに設定することで、フォトマルチプライヤ10の感度調整を行うことができる。かかるフォトマルチプライヤ10の感度補正は、図1のような放射線画像入力装置で同一機種が同じ感度になるように例えば出荷時に行うことができ、またフォトマルチプライヤ等が劣化した場合にメンテナンス時に行うことができる。また、上述のような各ステップは図1の制御部17で制御し実行できる。
【0048】
以上のような図1の放射線画像入力装置における感度補正によれば、感度補正のために1回の放射線照射で感度補正ができ、PMT等の検出器の特性グラフ情報を入力する必要もなく、放射線の線量値と、撮影後の信号値とで感度補正を行うことができるので、簡単に感度補正を実行できる。また、余計な計算がないので、感度補正の精度が向上する。
【0049】
次に、上述の高圧電源10aの電圧変動時の応答性を考慮した図2のステップS03における電圧の適切な変動方法について図3を参照して説明する。図3は、高圧電源10aに加える制御信号の入力電圧波形(a)の例、及び高圧電源10aからの出力電圧波形(b)の例を示す図である。
【0050】
図1の高圧電源10aは、図3(a)のような制御信号の入力電圧が入力しオンになると、図3(b)のように出力電圧が上昇し、目標出力電圧Vの90%の到達する立ち上がり時間trは、入力電圧がオフしゼロになると図3(b)のように出力電圧が減少し目標出力電圧Vの10%まで減少する立ち下がり時間tfと比べて、短くなる傾向にある。
【0051】
図3のような高圧電源10aの応答性を考慮すると、図2のステップS03で高圧電源10aの電圧を増加させる方向で補正電圧値を求めることで、より迅速に感度調整を実行できる。
【0052】
一方、図2のステップS03で高圧電源10aの電圧を下げるときに、電圧を上げるときよりも安定時間を多く取ることが好ましい。このように、電圧の立ち下げのときに制御信号がオフしてからの安定時間を長くすることで、安定した電圧で感度補正を行うことができる。
【0053】
以上のように、高圧電源の電圧変動時の応答性を考慮して、補正電圧値を求めるときの電圧変動方向を決定することが好ましく、また、電圧変動時における安定時間を決定することが好ましい
【0054】
次に、図2のステップS03で高圧電源10aの電圧値を変動させてフォトマルチプライヤ10に設定する適切な補正電圧値を求める具体例について図4,図図5,図6を参照して説明する。図4は感度補正のときに図1の輝尽性蛍光体プレート4に放射線照射する領域を示す平面図であり、図5は電圧値を変動させて補正電圧値を求めるステップを示すフローチャートであり、図6は図5のステップに続いて行われる補正電圧値を最終的に求めるステップを示すフローチャートである。
【0055】
図1の輝尽性蛍光体プレート4に感度補正のために放射線を照射するときには、図4のように、輝尽性蛍光体プレート4の縦方向の中央領域4aを使用し、横方向両端で一定幅4bで数画素の切り取りを行い、図4のハッチングで示す照射領域4cを使用する。このとき、放射線の線量の測定は、感度補正の実際の撮影距離で行う。
【0056】
そして、感度補正のための放射線照射後に、図1のレーザ光源部6からのレーザ光が照射領域4cを図4の横方向に主走査し縦方向に副走査し、これにより生じた輝尽性発光光をフォトマルチプライヤ10で検出し、図1の補正部13から信号値(実測step値)を読み取る。
【0057】
感度補正を行う際には、フォトマルチプライヤ10に加える電圧に比例する感度設定値をQRとして、QR=50、250、500の各々について高圧電源10aの電圧値を変動させる。このとき、例えば10.00mRなど、ある所定の放射線量を入力する。放射線量の範囲は、例えばCRシステムの場合、システムの誤差を考慮し、信号が上下にサチュレートしない程度の範囲(放射線の安定を考えて、例えば、下は8mR程度から、上はサチュレートしない20mR程度の範囲等)で自由に選択させる。
【0058】
また、図2のステップS02における理想信号値は次のようにして得る。即ち、得たいQR値と入射線量X(mR)の値から理想の信号値(Step)が、例えば以下の式で得られる。
【0059】
Step=444.72×ln(X)+1024×log(QR)−821.26
但し、精度は、ln(X):小数第三位、log(QR):小数第四位、とする。
Step値は、12bitデータである。この式は、例えば、図1の制御部17が記憶しておくことができ、QR値と入射線量Xの値は、図1のコントローラ18のキーボード26から入力することができる。
【0060】
上記理想Step値に対して、下記のような高圧電源の電圧設定方法のアルゴリズムに従い計算し実測step値を測定する。
【0061】
高圧電源10aにおける電圧設定は具体的に次のようにして行う。例えば、0〜1000Vを出力できる高圧電源で、高圧出力の制御電圧の範囲が例えば0〜6V、高圧制御の設定値が12bit(12bit設定値で0〜6Vの高圧制御電圧を設定し、0〜6Vの制御電圧と0〜1000Vの出力電圧は比例の関係とする。)とした場合で、図3のように立ち上がり特性がよく(例えば、100ms)、立下り出力が比較的ゆっくりと低下する(例えば、400ms)電源を使用した場合、仮に以下の構成で制御を行う。
【0062】
即ち、入力電圧(最大振れ幅6V)において、1回での最大下げ幅を0.2V以内(12bit設定値で135以下。8bit以内)とし、入力電圧の最大上げ幅についても同様の0.2V以内(8bit以内)とする。高圧電源10aに対する電圧設定値を変更した後の電圧立ち上げでは、100ms(例えば1ラインの走査時間5msとすると20ライン分)の安定化時間を取ってから信号値の読取りを開始する。電圧立ち下げでは、400ms(80ライン)の安定化時間を取る。7bit以下の狭い範囲で電圧を変動させる場合は、立ち上がり、立下り特性ともに差がなく、100ms(20ライン)の安定化時間を取ることで対応が可能である。
【0063】
上記式で得られた理想Step値に対し、次のようにして高圧電源10aの設定電圧を変えて実測Step値を合わせ込んでいく。
【0064】
(1)最初に低感度(=高圧電源の電圧値が低い値)、ここでは、QR=50より行い、次に、QR=250、QR=500と進む。実測Step値は、安定をみるため、数ライン分の信号値の平均、例えば5面ポリゴンミラー等を用いるレーザ走査系を使用する場合は、6ラインなどの平均値で求める。その後、高圧電源の電圧設定値を変える。
【0065】
(2)例えば、0〜1000Vの出力電源の電圧設定値(l2bit設定)の初期値を0×500h(16進数法による、以下同様である。例えばこの高圧電源の出力電圧としては、約3l2Vに相当する)とし、このときの理想Step値が実測Step値よりも大きければ、+0xl00h、小さければ、−0x80hを電圧設定値の初期値に加える。このように、ある電圧設定値で理想Step値が、実測Step値よりも大きかった場合、図5に示すように、図の右方向のUP方向Uに進み、その電圧設定値に+0xl00hを加える。また、理想Step値が実測Step値よりも小さければ、図5の左方向のDOWN方向Dに進み、その電圧設定値に−0x80hを加える。また、理想Step値と実測Step値とが等しければ、そのときの電圧設定値がQR=50のときの電圧補正値となる。
【0066】
(3)初期値0x500hで、理想Step値が実測Step値よりも大きいと、図5のUP方向Uに進み、初期値に+0xl00hを加えた0x600hで、理想Step値と比較し、理想Step値が大きければ、更に+0x100hを加える。また、理想Step値が実測Step値よりも小さいと、図5のDOWN方向Dに進み、−0x80hを加え、次の(4)へ進む。
【0067】
(4)−0x80hした値α(α:例えば、図5のS11のように、0x580h)のときの実測Step値と理想Step値を比較し、理想Step値が大きければ、「α〜α+0x80h」の範囲で電圧設定値を調査し、(7)へ進む。また、小さければ、「α−0x80h〜α」の値で電圧設定値を調査し、(7)へ進む。両者が等しかった場合は、αが電圧補正値となる。
【0068】
(5)初期値0x500hで、理想Step値が実測Step値よりも小さいと、0x480h(−0x80h減算)で理想Step値と比較し、理想Step値が小さければ−0x80hし、大きければ、次の(6)ヘ進む。
【0069】
(6)現在の電圧設定値β(β:例えば、図5のS12のように0x480h)より、「β〜β+0x80h」の範囲で電圧設定値を調査し、次の(7)に進む。
【0070】
(7)上述の(4)や(6)で調査範囲(7bit幅)が決定すると、図6のようにして電圧設定値を確定する。なお、ここでの高圧電源の安定化時間は100ms(ここでは20ライン)固定とする。
【0071】
(8)電圧設定値の調査範囲が、図6のように、「γ〜γ+0x80h」となった場合、まず「γ(1)=γ+0x40h」のときの実測Step値と、理想Step値との比較を行い(S21)、同じなら、そのときのγ(1)が電圧設定値と決まる。また、理想Step値が実測Step値よりも大きければ、図6の右方向UUに進み、γ(1)に+0x20hを加え、次の(9)へ進む。小さければ、図6の左方向DDに進み、γ(1)に−0x20hを加える(図6のステップS23で同様の比較をする。)。
【0072】
(9)図6のステップS22のように、γ(1)に+0x20hを加えた「γ(2)=γ(1)+0x20h」で、(8)と同様の比較を行い、同じときは、γ(2)が電圧設定値と決まり、また、異なるときは、同様に加減算し、その加減算する値は、0x10hとし、図6のステップS24,S25へと進む。以降、図6のように、同様に比較し、加減算して電圧設定値を変えるが、そのときの加減算する値は、0x8h、0x4h、0x2h、0x1hと減衰させていく。
【0073】
(10)上述のようにしてQR=50についての操作が終わると、次に、QR=250について上述と同様の操作を行う。この場合、QR=50の時に進んだ分のところから操作を開始し、例えば、0x700hまでQR=50で調べた場合、QR=250では、0x700hから操作を開始する。次に、同様にしてQR=500についても行う。このような順で操作を行うのは、低感度から高感度に移るに従い電圧が上がっていき、電源検索時に電圧を上げる方向で制御が可能であるため低感度から始めるのがよいからである。また、低感度、標準、高感度の順にした場合、必ず低感度のときの電圧より、標準の電圧の方が電圧が高いため、既に低感度で決まった電圧より低い値で検索する必要性がないためである。
【0074】
以上のようにして、図1の高圧電源10aに対する電圧設定値を求めることができるが、図5及び図6の各ステップは、図1の制御部17で実行でき、自動的に感度補正値としての電圧設定値を得ることができる。なお、実測Step値と理想Step値とを比較するルーチンにおいて、最終的に信号値がずれていても所定の範囲内(例えば、±20step以内)であれば、両者を等しいと判断し、そのときの値を電圧設定値とする。
【0075】
次に、フォトマルチプライヤ10の感度補正のために高圧電源10aにおける電圧設定値を求める別の方法を図7及び図8を参照して2例それぞれ説明する。
【0076】
図7の例は、ある2つのオフセット値から近似式を作成し、理想値からオフセット値を求めて感度補正値とするものである。即ち、図1のフォトマルチプライヤ10を使用した場合には、例えばフォトマルチプライヤ10で300Vと700Vの電圧値に設定し、各電圧値のときの信号値を得る(S31)。この場合、例えば、図4の領域4cで縦方向の画像半分で300Vから700Vに電圧設定値を変更する。
【0077】
次に、300Vと700Vのそれぞれ平均信号値より、電圧と信号値との近似式を作成し(S32)、その近似式に理想信号値を入力し、そのときの電圧値を求め(S33)、その電圧値をオフセット値として補正された電圧設定値とする(S34)。以上のようにして、簡単に補正電圧値を求めることができる。なお、近似式の作成は、2点に限らずに、3点でも4点でもよく、それ以上でも構わない。
【0078】
次に、図8の例は、オフセット値を所定範囲内で変化させて(グラデーション)、理想信号値に該当する信号値を検索し、その信号値に対応するオフセット値を感度補正値とするものである。即ち、例えば、αmRの線量を与えたときの、理想的な信号値をβstepとしたときに、理想的な信号値βを出力するオフセット値を感度補正値とする。
【0079】
まず、図1のフォトマルチプライヤ10を使用した場合には、例えばフォトマルチプライヤ10の電圧設定値を上限から下限まで時系列で変化させる。具体的に、例えば100画素単位で電圧値を1Vづつ増加させて、0V〜1000Vの範囲に対応した信号を持つ画像(1画像)を得る(S41)。そして、画像上の信号値を検索し(S42)、理想信号値βと同じ信号値を探し出す(S43)。その同じ信号値に対応する電圧値を求め、補正電圧値とする(S44)。
【0080】
次に、上述の放射線画像入力装置50において、輝尽性蛍光体プレート4が感度差を有する場合の感度補正について説明する。例えば、マンモグラフィなどの専用の輝尽性蛍光体プレートがレギュラーの輝尽性蛍光体プレートの例えば2倍の感度を持つとき、高圧電源10aの電圧変動範囲が大きくないと、電圧設定ができない可能性が生じてしまう。そこで、例えば、上述の図2のような感度補正のステップS02において理想信号値を例えば1/2の所定の倍率で小さく設定してから、感度補正を行うことで高圧電源の電圧変動範囲を大きくしなくても感度補正を行うことができ、補正電圧値を求めることができる。かかる理想信号値に対する所定の倍率は図1の制御部17で制御することができる。なお、輝尽性蛍光体プレートが感度差を有する場合の感度補正では、輝尽性蛍光体プレートに対する放射線量を所定の倍率で変化させることで同様の効果を得ることができる。
【0081】
次に、上述の感度補正動作において、図1のレーザ光源部6がフォトマルチプライヤ10等とともにレーザ走査方向と垂直な副走査方向に所定のサンプリングピッチで移動しながら輝尽性蛍光体プレート4からの発光光をフォトマルチプライヤ10が検出するが、このとき、ライン間のサンプリングピッチが違うと、発光量差(輝度信号値差)が生じてしまう。例えば、サンプリングピッチが100μmと200μmでそれぞれ検出する場合、100μmのときは細かく読み取り、かつ走査ムラが無いように若干前と後のラインと交錯しながら読み取るため、読取り前(次のライン)の画像データ部分にもレーザ走査してしまい、輝尽性蛍光体プレートの情報(励起された電子)を一部放出してしまい、次のラインを読み取るときに、若干情報が少なくなる現象が生じる。ラインとの交錯幅はレーザのスポット幅によってきまるため、サンプリングピッチには依存せず、200μmのような粗い読取り時の交錯部の影響と、100μmのような細かく読み取った時の交錯部の影響とを比べると、細かく読み取った方が影響を受け、感度が落ちる現象がある。この場合、例えばその輝度比が0.9の場合、
200μm検出時の電圧値=100μm検出時の電圧値×0.9 (1)
の式が成立する。従って、サンプリングピッチに違いがあり、細かく読み取り、感度が低下する場合、上記式(1)に基づいて発光量差を自動的に修正できる。
【0082】
また、レーザースポットが小さく、前後のラインと交錯しない場合は、100μm時の方が副走査方向に対してゆっくり時間をかけて読み取るため、単位時間あたりのレーザ照射時間が長くなり、発光量が増える為、感度が増大する。この場合、単位面積あたりのレーザ照射時間が多くなり、発光量が増えるので、200μmの場合に比べて感度が増大する。この感度増大量は一定のため、例えば輝度比0.9の場合、
100μm検出時の電圧値=200μm検出時の電圧値×0.9 (2)
の式が成立する。従って、サンプリングピッチに違いがあり、細かく読み取り、感度が増大する場合、上記式(2)に基づいて発光量差を自動的に修正できる。
【0083】
上述のように、サンプリングピッチの違いがあっても、一方のサンプリングピッチでの感度補正を1回行うことで、両サンプリングピッチのキャリブレーションを終わらすことができる。なお、サンプリングピッチは、2つに限らず、3つ以上であっても可能であることは勿論である。また、上述のような発光量差の修正は図1の制御部17で制御することができる。
【0084】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、本発明を適用できる放射線画像入力装置は、CRタイプに限定されずに、FPDタイプであってもよい。
【0085】
即ち、FPD(フラットパネルデティクタ)は、一般に間接方式と直接方式に分類され、間接方式では入射するX線を蛍光体で可視光に変換し、その可視光を画素ごとにa−Si:H光ダイオード等の光センサで受けて電荷を発生させ、アクティブマトリクスアレイで読み取る。また、直接方式では入射するX線を光導電体に照射して電荷を発生させ、画素単位でその発生した電荷を蓄積してアクティブマトリクスアレイで読み取る。これらのアクティブマトリクスアレイは、ダイオードあるいはTFT等のスイッチング素子で校正される。
【0086】
上述のように照射した放射線エネルギを電気信号に変換したあと、間接方式及び直接方式ともに、FPD中で更にプリアンプで信号を増幅し、増幅されたアナログ信号に対して、デジタル信号に変換する。ここで、各素子の感度のばらつき誤差を、プリアンプの増幅率をオフセット値として変更することで一定化させていわゆる「感度補正」を行うことができる。
【0087】
FPDの場合も、CRと同様に、間接方式及び直接方式ともにプリアンプの増幅率を調整することにより、該当する範囲(例えば、ある放射線量範囲(0.01mR〜100mR等)の4桁の輝度信号範囲)にアナログ信号値を調整する。従って、上述したようなPMTの電圧値調整を、プリアンプの増幅率の調整機能に置き換えることで、同様のアルゴリズムで感度補正を自動的に行うことができる。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、感度補正を簡単にかつ精度よく行うことができるようにした放射線画像情報を検出し入力する画像入力装置及び画像入力方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による放射線画像入力装置の概略図である。
【図2】図1のフォトマルチプライヤの感度補正のために高圧電源に対する電圧設定値を求めるステップを示すフローチャートである。
【図3】図1の高圧電源に加える制御信号の入力電圧波形(a)の例、及び高圧電源からの出力電圧波形(b)の例を示す図である。
【図4】感度補正のときに図1の輝尽性蛍光体プレートに放射線照射する領域を示す平面図である。
【図5】図2において電圧値を変動させて補正電圧値を求めるステップを示すフローチャートである。
【図6】図5のステップに続いて行われる補正電圧値を最終的に求めるステップを示すフローチャートである。
【図7】図1のフォトマルチプライヤの感度補正のために高圧電源に対する電圧設定値を求める別の方法を示すフローチャートである。
【図8】図1のフォトマルチプライヤの感度補正のために高圧電源に対する電圧設定値を求める更に別の方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
50 放射線画像入力装置
4 輝尽性蛍光体プレート(記録媒体)
10 フォトマルチプライヤ(検出手段、検出器)
10a 高圧電源(電源)
17 制御部(感度補正手段、記憶手段)
Claims (24)
- 放射線画像を検出する検出手段を備え、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力装置であって、
ある一定の線量を与えたときの前記検出手段により検出された放射線画像の信号値が所定値となるようにして前記検出手段の感度補正値を自動的に求める感度補正手段を具備することを特徴とする画像入力装置。 - 前記一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を記憶する記憶手段を更に具備し、前記感度補正手段が、前記感度補正値をオフセット値として変動させたときの前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を求め前記感度補正値とすることを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。
- 前記検出手段は、光電変換機能を有するフォトマルチプライヤと、前記フォトマルチプライヤに電圧を供給する電源と、を有し、
前記電源の電圧をオフセット値として変動させ、前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を補正電圧値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像入力装置。 - 前記電源の電圧を増加させる方向で前記補正電圧値を求めることを特徴とする請求項3に記載の画像入力装置。
- 前記電源の電圧を減少させるときの安定時間を前記電圧の増加時よりも多くすることを特徴とする請求項3または4に記載の画像入力装置。
- 前記検出手段は、フラットパネルディテクタと、前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段と、を備え、
前記増幅手段の増幅率をオフセット値として変動させ、前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を前記感度補正値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像入力装置。 - 放射線画像を検出し信号値を得る検出手段を備え、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力装置であって、
ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を記憶する記憶手段と、
前記検出手段の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値と、前記各オフセット値に対応して得られた前記信号値とに基づいて作成された前記オフセット値と前記信号値との近似式から前記理想値に該当するオフセット値を求めて前記検出手段の感度補正値とする感度補正手段と、を具備することを特徴とする画像入力装置。 - 放射線画像を検出し信号値を得る検出手段を備え、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力装置であって、
ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を記憶する記憶手段と、
前記検出手段の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値に対応して得られた複数の前記信号値から前記理想値に該当する信号値を検索し、その信号値のときのオフセット値を前記感度補正値と自動的に判別する感度補正手段と、を具備することを特徴とする画像入力装置。 - 前記検出手段は、光電変換機能を有するフォトマルチプライヤと、前記フォトマルチプライヤに電圧を供給する電源と、を有し、
前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値が前記電源の補正電圧値であることを特徴とする請求項7または8に記載の画像入力装置。 - 前記検出手段は、フラットパネルディテクタと、前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段と、を備え、
前記オフセット値が前記増幅手段の増幅率であり、前記感度補正値が前記増幅手段の補正増幅率であることを特徴とする請求項7または8に記載の画像入力装置。 - 放射線画像を検出器により検出し、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力方法であって、
前記検出器の感度補正のためにある一定の線量で放射線照射をしたときの放射線画像を前記検出器で検出するステップと、
前記検出された放射線画像の信号値が所定値となるようにして前記検出器の感度補正値を自動的に求めるステップと、を含むことを特徴とする画像入力方法。 - 前記一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を予め求め、
前記感度補正ステップでは、前記感度補正値をオフセット値として変動させたときの前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を求め前記感度補正値とすることを特徴とする請求項11に記載の画像入力方法。 - 前記検出器として電源から電圧が供給されるフォトマルチプライヤを用い、前記電源の電圧をオフセット値として変動させ、前記理想値と同じになるような前記オフセット値を補正電圧値とすることを特徴とする請求項11または12に記載の画像入力方法。
- 前記電源の前記電圧変動時の応答性に基づいて前記補正電圧値を求める際の前記電圧を変動させる方向を決定することを特徴とする請求項13に記載の画像入力方法。
- 前記電源の前記電圧変動時の応答性に基づいて前記電圧の変動時における安定時間を決定することを特徴とする請求項13または14に記載の画像入力方法。
- 前記検出器としてフラットパネルディテクタと前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段とを用い、前記増幅手段の増幅率をオフセット値として変動させ、前記信号値が前記理想値と同じになるような前記オフセット値を前記感度補正値とすることを特徴とする請求項11または12に記載の画像入力方法。
- 放射線画像を検出器により信号値を得て検出し、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力方法であって、
ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を求めるステップと、
前記検出器の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値と、前記各オフセット値に対応して得られた前記信号値とに基づいて前記オフセット値と前記信号値との近似式を作成するステップと、
前記近似式から前記理想値に該当するオフセット値を求めて前記検出器の感度補正値とするステップと、を含むことを特徴とする画像入力方法。 - 放射線画像を検出器により信号値を得て検出し、前記検出した放射線画像に基づいて画像情報を入力するようにした画像入力方法であって、
ある一定の線量を与えたときの前記信号値の理想値を求めるステップと、
前記検出器の感度補正値を変動させたときの複数のオフセット値に対応して得られた前記信号値を複数得るステップと、
前記複数の信号値から前記理想値に該当する信号値を検索し、その信号値のときのオフセット値を前記感度補正値と自動的に判別するステップと、を含むことを特徴とする画像入力方法。 - 前記検出器として電源から電圧が供給されるフォトマルチプライヤを用い、前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値が前記電源の補正電圧値であることを特徴とする請求項17または18に記載の画像入力方法。
- 前記検出器としてフラットパネルディテクタと前記フラットパネルディテクタの検出信号の増幅手段とを用い、
前記オフセット値が前記増幅手段の増幅率であり、前記感度補正値が前記増幅手段の補正増幅率であることを特徴とする請求項17または18に記載の画像入力方法。 - 前記複数のオフセット値に対応して得られた前記信号値を複数得るステップにおいて、電圧変動時の応答性を考慮し電圧の低いオフセット値より、前記複数の信号値から前記理想値に該当する信号値を検索し、その信号値の時のオフセット値を前記感度補正値と自動的に判別することを特徴とする請求項18に記載の画像入力方法。
- 前記一定の線量及び前記理想値の少なくとも一方を所定の倍率で変えてから前記感度補正値を求めることを特徴とする請求項12に記載の画像入力方法。
- 前記検出手段として電源から電圧が供給され前記放射線画像の記録された記録媒体からの発光光を検出するフォトマルチプライヤを用い、前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値として補正電圧値を求め、
前記記録媒体の感度差に基づいて前記一定の線量及び前記理想値の少なくとも一方を所定の倍率で変えてから前記補正電圧値を求めることを特徴とする請求項2に記載の画像入力装置。 - 前記検出手段として、電源から電圧が供給され前記放射線画像の記録された記録媒体に所定のサンプリングピッチで副走査しながら照射光を照射したときに発光した光を検出するフォトマルチプライヤを用い、
前記オフセット値が前記電源の電圧値であり、前記感度補正値として補正電圧値を求め、
前記サンプリングピッチの違いによる輝度信号値差の差を修正し前記補正電圧値を求めることを特徴とする請求項2に記載の画像入力装置。
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