JP2004077384A - ガス分析方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】揮発性有機化合物の検出感度を向上させるガス分析方法及びガス分析装置を提供すること。
【解決手段】有機化合物を捕集する捕集剤が充填されたトラップ管2と、該トラップ管2を加熱する加熱手段と、前記トラップ管2から排出される前記有機化合物が導入される分離用カラム6とを備えたガス分析装置において、前記トラップ管を冷却する冷却手段3を設け、該冷却手段3は、ペルチェ素子11を有してなり、該ペルチェ素子11の低温部を前記トラップ管に接離させる移動手段12を設けてなることを特徴とするガス分析装置。
【選択図】 図1
【解決手段】有機化合物を捕集する捕集剤が充填されたトラップ管2と、該トラップ管2を加熱する加熱手段と、前記トラップ管2から排出される前記有機化合物が導入される分離用カラム6とを備えたガス分析装置において、前記トラップ管を冷却する冷却手段3を設け、該冷却手段3は、ペルチェ素子11を有してなり、該ペルチェ素子11の低温部を前記トラップ管に接離させる移動手段12を設けてなることを特徴とするガス分析装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機化合物のガス分析方法及び装置に関し、特に試料ガス中の揮発性有機化合物を濃縮するトラップ管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大気、水質又は土壌といった、いわゆるフィールド中に存在し、環境汚染物質となり得る有機化合物は数100種類以上におよび、特に人体に影響を与える物質は順次規制が強化されている。これらの有機化合物はフィールド中に微量にしか存在しないため、通常のガス分析装置で分析をするには不向きとなる。そこで、一般に微量物質を測定するガス分析装置には、試料ガスを濃縮するトラップ管が備えられている。
【0003】
通常、トラップ管は、中空のガラス管の内部に有機化合物を捕集する捕集剤を充填し、有機化合物を含む試料ガスをトラップ管内に通流させて、有機化合物を捕集剤に捕集するようにしている。次いで、トラップ管を加熱し、有機化合物を捕集剤から脱離させることにより、濃縮された有機化合物を含む試料ガスを生成し、この試料ガスを分離用カラムで分離した後、分析するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したトラップ管を用いることにより、中沸点の有機化合物(沸点が約50℃〜260℃)は濃縮度合いが高いために検出感度が向上し、精度よく測定できる。これに対し、低沸点有機化合物(沸点が約50℃以下)は濃縮度合いが低いために装置の検出感度が低下し、測定精度が得られない場合がある。すなわち、低沸点有機化合物は、常温でほぼ沸点付近の蒸気圧となるために、捕集剤に吸着されにくい。
【0005】
本発明は、揮発性有機化合物の検出感度を向上させるガス分析方法及びガス分析装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明のガス分析方法は、有機化合物を含む試料ガスを捕集剤が充填され冷却されたトラップ管に通流させて捕集した後、このトラップ管を加熱して前記捕集剤から前記有機化合物を脱離させて、分離用カラムに導入して前記試料ガスを分析することを特徴とする。
【0007】
また、本発明のガス分析装置は、有機化合物を捕集する捕集剤が充填されたトラップ管と、このトラップ管を加熱する加熱手段と、トラップ管から排出される有機化合物が導入される分離用カラムとを備えたガス分析装置において、前記トラップ管を冷却する冷却手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
すなわち、トラップ管を冷却することにより、低沸点有機化合物は蒸気圧が低下し、捕集剤に吸着され易くなる。これにより、トラップ管における濃縮度合いが高まり、低沸点有機化合物の検出感度を向上させることができる。
【0009】
ここで、上記冷却手段にペルチェ素子を使用するのがよい。すなわち、ペルチェ素子は通電されると外部から熱を奪うため、ペルチェ素子をトラップ管に接触させることにより、捕集剤を冷却させることができる。また、ペルチェ素子は通電が停止されると冷却を速やかに停止するので、冷却後のトラップ管の加熱が容易となる。
【0010】
一方、ペルチェ素子をトラップ管に接離させる移動手段を設けるのが好ましい。これにより、ペルチェ素子をトラップ管から離した後、加熱手段により加熱すれば、高濃度化された有機化合物を含む試料ガスを生成させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る一実施形態のガス分析装置(ガスクロマトグラフィ)の全体構成図である。図示するように、本実施形態のガス分析装置は、有機化合物を含む試料ガスを導入する試料導入口1と、有機化合物を濃縮する毛管型のトラップ管2と、トラップ管2を冷却する冷却装置3と、吸引ポンプ4と、トラップ管2に接続される流路を切替える六方バルブ5と、ガス分離用のキャピラリーカラム6と、ガス検出部7と、キャリアガスを導入する小型のヘリウムボンベ8と、モニターを備えたパソコン9を有して構成される。
【0012】
トラップ管2は、例えば、金属管(内径φ0.25mm、外径φ0.75mm、長さ60mm)に、樹脂系の捕集剤テナックス(2,6−ジフェニル−p−フェニレン酸化物)が充填された状態で、半円状に曲げ加工されている。冷却装置3は、トラップ管2の付近に配設され、例えば、一対のペルチェ素子電極11(30×30mm、厚さ3.8mm)と、ペルチェ素子電極11をトラップ管2に接離させる伸縮装置12で構成されている。ガス分離用のキャピラリーカラム6は、長さ1mの市販DB−624を、コイル状に巻いて使用する。また、キャピラリーカラム6と連通されるガス検出部7に、水晶振動子に試料ガスを吸着、脱離させて振動数の変化を検知する表面弾性波検出器(SAW検出器)が設けられている。
【0013】
トラップ管2の材質は、セラミックス、ガラス、石英、キャピラリ等も適用可能であるが、熱伝導性の良好な金属製が好ましい。これにより、例えば、放電加熱により、トラップ管2を直接加熱することができる。また、トラップ管寸法は、内径φ0.1〜1mm、外径φ0.5〜1.5mm、管厚さ0.1〜0.4mm、長さ30〜100mmの範囲が好ましい。内径を0.1mm未満とすると、粒子状の吸着剤の充填が困難となり、1mmを超えると、加熱時の熱が捕集剤の中心部に伝達されにくいからである。また、管の厚みが0.1mm未満では、強度が低くなってしまい、僅かの力で変形して管内が閉塞する恐れがあり、0.4mmを超えると、加熱時の熱が捕集剤の中心部に伝達されにくい。さらに、管の長さが30mm未満になると、捕集剤の充填量が不足して十分な捕集能力が得られず、100mmを超えると加熱時に捕集した有機化合物を脱着させることができない。
【0014】
また、ペルチェ素子電極11は、図示しない熱電対と接続され、冷温部となる冷却面の温度が制御されている。ペルチェ素子電極11は、一般に、正方形の板状電極が使用され、縦×横=10×10〜40×40mm(面積100〜1600mm2)、厚さ2〜5mm、最大電流4〜10A、最大電圧4〜15Vの範囲が好ましい。ペルチェ素子電極11の冷却面は、面積が100mm2未満の場合、トラップ管2との接触が不完全となり易く、1600mm2を超えると、冷却面と反対側の放熱面からの放熱が不十分となり、冷却面に熱が移動して冷却効率が低下するからである。なお、電極形状は、複数の板状電極を組み合わせたり、円柱状電極を用いてもよい。
【0015】
ここで、図2を参照して、図1の冷却装置3の詳細を説明する。図2(a)、(b)は、図1の冷却装置3の動作を示した構成図であり、図2(c)は、(b)の側面図である。図示するように、伸縮装置12は、伸縮部材13と、伸縮部材13を油圧等で制御する制御装置14と、ペルチェ素子電極11を支持する固定部材15と、一対のペルチェ素子電極11を有して構成される。ペルチェ素子電極11は、温度制御用配線16と電気配線17を介して、それぞれ熱電対と電極のスイッチに接続されている。また、一対のペルチェ素子電極11は、冷却面を対向させて任意の角度に開いた状態で固定部材15に取り付けられている。そして、一対のペルチェ素子電極11が対向する空間にトラップ管2を位置させて用いられる。
【0016】
次に、本実施形態の動作を説明する。パソコン9の電源を入れると、測定用ソフトが立ち上がり、ポンプ4が始動する。有機化合物を含む試料ガスが標準ガスボンベから試料導入口1に、例えば、流速30l/hで供給されると、試料ガスは六方バルブ5を経由してトラップ管2に導入される。この時、トラップ管2に、冷却面が、例えば、2℃に冷却されたペルチェ素子電極が接触されており、内部の捕集剤は冷却された状態になっている。これにより、例えば、1〜300mlの試料ガスがトラップ管2に導入されると、有機化合物は捕集剤に吸着されて捕集される(ガス捕集量30ml/min)。なお、トラップ管2から排出された試料ガスは、再び、六方バルブ5を経由して系外に排気される。
【0017】
トラップ管2に試料ガスが通流されると、六方バルブ5は、例えば、60°回転し、新たにヘリウムボンベ8とキャピラリーカラム6がトラップ管2の上流と下流にそれぞれ連通される。この後、伸縮装置12は後退し、ペルチェ素子電極はトラップ管2から離され、図示しない加熱装置によりトラップ管2は、例えば200〜250℃に速やかに放電加熱される。なお、加熱中はヘリウムガスが六方バルブ5を経由してトラップ管2に供給され、捕集剤から脱着された有機化合物と混合されて高濃度のガスとなり、キャピラリーカラム6に導入される。
【0018】
キャピラリーカラム6に活性炭等の吸着剤が充填されているため、キャピラリーカラム6内を通流する有機化合物は、吸着剤に吸着される度合いにより、移動する速度に差が生じ、各成分に分離される。なお、分離された有機化合物は、ガス検出部7で検知され、パソコン9のモニターに結果が表示される。
【0019】
伸縮部材13を前進させると、ペルチェ素子11の少なくとも一方の冷却面がトラップ管2に接した状態となり、トラップ管2は冷却される。次いで伸縮部材13は後退し、ペルチェ素子電極11をトラップ管2から離した位置で停止する。ここで、トラップ管2は、冷却効率を向上させるために、例えば、ペルチェ素子電極11との接触部が斜面状に形成され、接触面積の確保が図られている。また、ペルチェ素子電極11は、トラップ管2と接触する際の衝撃を緩和するために、開き角度に一定の自由度を持たせている。
【0020】
以上、本実施形態によれば、装置を大型化することなく、トラップ管を冷却後、例えば1〜2秒で200〜250℃の高温に昇温させることができる。これにより、ポータブルタイプの可搬型パージアンドトラップガスクロ装置として、現場に直接持ち込み、簡易的かつ迅速に測定することができる。
【0021】
また、冷却装置3の構成は、図2に示したものに限られず、以下に説明する実施形態を採用できる。
【0022】
図3に示す冷却装置は、一対のペルチェ素子電極11(30×30mm、厚さ3.8mm)を、対向する冷却面の開き角度が自在に変えられる構造で固定部材15に取り付けられている。そして、冷却面が対向する空間に、トラップ管2を位置させて用いられる。冷却面の裏面側(放熱面側)に、伸縮部材13を介して伸縮装置12がそれぞれ連結されている。この構成により、伸縮部材13が前進すると、矢印18の方向に各ペルチェ素子電極11が移動し、トラップ管2を両側から挟み込んで冷却することができる。すなわち、トラップ管2は一対のペルチェ素子電極11によって冷却されるから、冷却効率は向上される。
【0023】
また、図4に示す冷却装置は、ペルチェ素子電極21にトラップ管2を収容するスリット溝19が形成されている(10×20mm、厚さ3.8mmを2枚貼り合わせて0.8mmのスリット幅を形成)。ペルチェ素子電極25は、スリット溝19をトラップ管に向けて配置され、スリット溝19を有する面と対向する面に、伸縮部材13を介して制御装置14が連結されている。伸縮部材13の前進に伴い、ペルチェ素子電極21は矢印20の方向に移動し、スリット溝19にトラップ管を収納する。これにより、トラップ管2をスリット溝19内で効率的に冷却させることができる。
【0024】
また、図5に示す冷却装置は、円柱状のペルチェ素子電極25(φ10mm、長さ10mm)が半円状のトラップ管2に囲まれた空間に配置されている。そして、制御装置23は支持部材22を介してペルチェ素子電極25の円柱端面と連結されている。支持部材22が矢印24の方向に移動するのに伴い、ペルチェ素子電極25は上記空間を移動して、ペルチェ素子電極25の周面がトラップ管2に内接される。これにより、トラップ管2を冷却させることができる。
【0025】
また、図6に示す冷却装置は、図2の冷却装置3のペルチェ素子電極11を1個取り除いた構造となっている。これにより、図2の冷却装置と対比して、効果を確認することができる。
【0026】
また、図7に示す冷却装置は、ペルチェ素子電極28の冷却面に、例えば、厚さ1mm以下のセラミックスまたはテフロン(登録商標)からなる絶縁層27が形成され、金属製のトラップ管26とペルチェ素子電極28は、絶縁層27を介して接触して設けられている。これにより、ペルチェ素子電極28は、トラップ管26を冷却後、通電を停止して、例えば、放電加熱することで、速やかにトラップ管2を昇温させることができる。
【0027】
次に、図2〜図7に示した冷却装置を適用し、実験により分析を行った実施例1〜6及び比較例を表1に示す。なお、図2〜図7は、それぞれ実施例1〜6に対応している。
【0028】
【表1】
用意した標準ガスボンベは、減圧弁及びテフロン(登録商標)管が配設されており、内部に低沸点有機化合物の1,1−ジクロロエチレン(沸点30℃)及びジクロロメタン(沸点40℃)、中沸点有機化合物の1,2−ジクロロエタン(沸点83℃)及びトリクロロエチレン(沸点131℃)を、それぞれ1〜5ppm(25℃)含む混合ガスが収納されている。そして、上記標準ガスボンベのテフロン(登録商標)管は、ガス分析装置の試料導入口1と連通されている。
【0029】
実施例1:図2の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.11ppm、ジクロロメタンが0.28ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。
【0030】
実施例2:図3の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.12ppm、ジクロロメタンが0.30ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。
【0031】
実施例3:図4の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.11ppm、ジクロロメタンが0.28ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。
【0032】
実施例4:図5の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.14ppm、ジクロロメタンが0.31ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。
【0033】
実施例5:図6の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.20ppm、ジクロロメタンが0.35ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。
【0034】
実施例6:図7の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.22ppm、ジクロロメタンが0.38ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。この結果から、他の実施例とほぼ同等の捕集効果が得られることが確認された。
【0035】
比較例:冷却装置を使用せずに、上記実施例におけるガス分析装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが2ppm、ジクロロメタンが8ppm、1,2−ジクロロエタンが0.08ppm、トリクロロエチレンが0.04ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度であったが、低沸点有機化合物の検出感度は不足することが確認された。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のガス分析方法及び装置によれば、揮発性有機化合物の検出感度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態のガス分析装置の全体構成図である。
【図2】図1の冷却装置の一実施形態を説明する構成図であり、(a)は冷却装置の動作前の構成図、(b)は冷却装置が動作後の冷却状態を示す構成図であり、(c)は(b)の側面図である。
【図3】本発明に係る一実施形態の冷却装置の構成図である。
【図4】本発明に係る一実施形態の冷却装置の構成図である。
【図5】本発明に係る一実施形態の冷却装置の構成図である。
【図6】本発明に係る一実施形態の冷却装置の構成図である。
【図7】本発明に係る一実施形態の冷却装置の構成図である。
【符号の説明】
1 試料導入口
2 トラップ管
3 冷却装置
6 キャピラリーカラム
7 ガス検出部
8 ヘリウムボンベ
9 パソコン
11 ペルチェ素子電極
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機化合物のガス分析方法及び装置に関し、特に試料ガス中の揮発性有機化合物を濃縮するトラップ管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大気、水質又は土壌といった、いわゆるフィールド中に存在し、環境汚染物質となり得る有機化合物は数100種類以上におよび、特に人体に影響を与える物質は順次規制が強化されている。これらの有機化合物はフィールド中に微量にしか存在しないため、通常のガス分析装置で分析をするには不向きとなる。そこで、一般に微量物質を測定するガス分析装置には、試料ガスを濃縮するトラップ管が備えられている。
【0003】
通常、トラップ管は、中空のガラス管の内部に有機化合物を捕集する捕集剤を充填し、有機化合物を含む試料ガスをトラップ管内に通流させて、有機化合物を捕集剤に捕集するようにしている。次いで、トラップ管を加熱し、有機化合物を捕集剤から脱離させることにより、濃縮された有機化合物を含む試料ガスを生成し、この試料ガスを分離用カラムで分離した後、分析するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したトラップ管を用いることにより、中沸点の有機化合物(沸点が約50℃〜260℃)は濃縮度合いが高いために検出感度が向上し、精度よく測定できる。これに対し、低沸点有機化合物(沸点が約50℃以下)は濃縮度合いが低いために装置の検出感度が低下し、測定精度が得られない場合がある。すなわち、低沸点有機化合物は、常温でほぼ沸点付近の蒸気圧となるために、捕集剤に吸着されにくい。
【0005】
本発明は、揮発性有機化合物の検出感度を向上させるガス分析方法及びガス分析装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明のガス分析方法は、有機化合物を含む試料ガスを捕集剤が充填され冷却されたトラップ管に通流させて捕集した後、このトラップ管を加熱して前記捕集剤から前記有機化合物を脱離させて、分離用カラムに導入して前記試料ガスを分析することを特徴とする。
【0007】
また、本発明のガス分析装置は、有機化合物を捕集する捕集剤が充填されたトラップ管と、このトラップ管を加熱する加熱手段と、トラップ管から排出される有機化合物が導入される分離用カラムとを備えたガス分析装置において、前記トラップ管を冷却する冷却手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
すなわち、トラップ管を冷却することにより、低沸点有機化合物は蒸気圧が低下し、捕集剤に吸着され易くなる。これにより、トラップ管における濃縮度合いが高まり、低沸点有機化合物の検出感度を向上させることができる。
【0009】
ここで、上記冷却手段にペルチェ素子を使用するのがよい。すなわち、ペルチェ素子は通電されると外部から熱を奪うため、ペルチェ素子をトラップ管に接触させることにより、捕集剤を冷却させることができる。また、ペルチェ素子は通電が停止されると冷却を速やかに停止するので、冷却後のトラップ管の加熱が容易となる。
【0010】
一方、ペルチェ素子をトラップ管に接離させる移動手段を設けるのが好ましい。これにより、ペルチェ素子をトラップ管から離した後、加熱手段により加熱すれば、高濃度化された有機化合物を含む試料ガスを生成させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る一実施形態のガス分析装置(ガスクロマトグラフィ)の全体構成図である。図示するように、本実施形態のガス分析装置は、有機化合物を含む試料ガスを導入する試料導入口1と、有機化合物を濃縮する毛管型のトラップ管2と、トラップ管2を冷却する冷却装置3と、吸引ポンプ4と、トラップ管2に接続される流路を切替える六方バルブ5と、ガス分離用のキャピラリーカラム6と、ガス検出部7と、キャリアガスを導入する小型のヘリウムボンベ8と、モニターを備えたパソコン9を有して構成される。
【0012】
トラップ管2は、例えば、金属管(内径φ0.25mm、外径φ0.75mm、長さ60mm)に、樹脂系の捕集剤テナックス(2,6−ジフェニル−p−フェニレン酸化物)が充填された状態で、半円状に曲げ加工されている。冷却装置3は、トラップ管2の付近に配設され、例えば、一対のペルチェ素子電極11(30×30mm、厚さ3.8mm)と、ペルチェ素子電極11をトラップ管2に接離させる伸縮装置12で構成されている。ガス分離用のキャピラリーカラム6は、長さ1mの市販DB−624を、コイル状に巻いて使用する。また、キャピラリーカラム6と連通されるガス検出部7に、水晶振動子に試料ガスを吸着、脱離させて振動数の変化を検知する表面弾性波検出器(SAW検出器)が設けられている。
【0013】
トラップ管2の材質は、セラミックス、ガラス、石英、キャピラリ等も適用可能であるが、熱伝導性の良好な金属製が好ましい。これにより、例えば、放電加熱により、トラップ管2を直接加熱することができる。また、トラップ管寸法は、内径φ0.1〜1mm、外径φ0.5〜1.5mm、管厚さ0.1〜0.4mm、長さ30〜100mmの範囲が好ましい。内径を0.1mm未満とすると、粒子状の吸着剤の充填が困難となり、1mmを超えると、加熱時の熱が捕集剤の中心部に伝達されにくいからである。また、管の厚みが0.1mm未満では、強度が低くなってしまい、僅かの力で変形して管内が閉塞する恐れがあり、0.4mmを超えると、加熱時の熱が捕集剤の中心部に伝達されにくい。さらに、管の長さが30mm未満になると、捕集剤の充填量が不足して十分な捕集能力が得られず、100mmを超えると加熱時に捕集した有機化合物を脱着させることができない。
【0014】
また、ペルチェ素子電極11は、図示しない熱電対と接続され、冷温部となる冷却面の温度が制御されている。ペルチェ素子電極11は、一般に、正方形の板状電極が使用され、縦×横=10×10〜40×40mm(面積100〜1600mm2)、厚さ2〜5mm、最大電流4〜10A、最大電圧4〜15Vの範囲が好ましい。ペルチェ素子電極11の冷却面は、面積が100mm2未満の場合、トラップ管2との接触が不完全となり易く、1600mm2を超えると、冷却面と反対側の放熱面からの放熱が不十分となり、冷却面に熱が移動して冷却効率が低下するからである。なお、電極形状は、複数の板状電極を組み合わせたり、円柱状電極を用いてもよい。
【0015】
ここで、図2を参照して、図1の冷却装置3の詳細を説明する。図2(a)、(b)は、図1の冷却装置3の動作を示した構成図であり、図2(c)は、(b)の側面図である。図示するように、伸縮装置12は、伸縮部材13と、伸縮部材13を油圧等で制御する制御装置14と、ペルチェ素子電極11を支持する固定部材15と、一対のペルチェ素子電極11を有して構成される。ペルチェ素子電極11は、温度制御用配線16と電気配線17を介して、それぞれ熱電対と電極のスイッチに接続されている。また、一対のペルチェ素子電極11は、冷却面を対向させて任意の角度に開いた状態で固定部材15に取り付けられている。そして、一対のペルチェ素子電極11が対向する空間にトラップ管2を位置させて用いられる。
【0016】
次に、本実施形態の動作を説明する。パソコン9の電源を入れると、測定用ソフトが立ち上がり、ポンプ4が始動する。有機化合物を含む試料ガスが標準ガスボンベから試料導入口1に、例えば、流速30l/hで供給されると、試料ガスは六方バルブ5を経由してトラップ管2に導入される。この時、トラップ管2に、冷却面が、例えば、2℃に冷却されたペルチェ素子電極が接触されており、内部の捕集剤は冷却された状態になっている。これにより、例えば、1〜300mlの試料ガスがトラップ管2に導入されると、有機化合物は捕集剤に吸着されて捕集される(ガス捕集量30ml/min)。なお、トラップ管2から排出された試料ガスは、再び、六方バルブ5を経由して系外に排気される。
【0017】
トラップ管2に試料ガスが通流されると、六方バルブ5は、例えば、60°回転し、新たにヘリウムボンベ8とキャピラリーカラム6がトラップ管2の上流と下流にそれぞれ連通される。この後、伸縮装置12は後退し、ペルチェ素子電極はトラップ管2から離され、図示しない加熱装置によりトラップ管2は、例えば200〜250℃に速やかに放電加熱される。なお、加熱中はヘリウムガスが六方バルブ5を経由してトラップ管2に供給され、捕集剤から脱着された有機化合物と混合されて高濃度のガスとなり、キャピラリーカラム6に導入される。
【0018】
キャピラリーカラム6に活性炭等の吸着剤が充填されているため、キャピラリーカラム6内を通流する有機化合物は、吸着剤に吸着される度合いにより、移動する速度に差が生じ、各成分に分離される。なお、分離された有機化合物は、ガス検出部7で検知され、パソコン9のモニターに結果が表示される。
【0019】
伸縮部材13を前進させると、ペルチェ素子11の少なくとも一方の冷却面がトラップ管2に接した状態となり、トラップ管2は冷却される。次いで伸縮部材13は後退し、ペルチェ素子電極11をトラップ管2から離した位置で停止する。ここで、トラップ管2は、冷却効率を向上させるために、例えば、ペルチェ素子電極11との接触部が斜面状に形成され、接触面積の確保が図られている。また、ペルチェ素子電極11は、トラップ管2と接触する際の衝撃を緩和するために、開き角度に一定の自由度を持たせている。
【0020】
以上、本実施形態によれば、装置を大型化することなく、トラップ管を冷却後、例えば1〜2秒で200〜250℃の高温に昇温させることができる。これにより、ポータブルタイプの可搬型パージアンドトラップガスクロ装置として、現場に直接持ち込み、簡易的かつ迅速に測定することができる。
【0021】
また、冷却装置3の構成は、図2に示したものに限られず、以下に説明する実施形態を採用できる。
【0022】
図3に示す冷却装置は、一対のペルチェ素子電極11(30×30mm、厚さ3.8mm)を、対向する冷却面の開き角度が自在に変えられる構造で固定部材15に取り付けられている。そして、冷却面が対向する空間に、トラップ管2を位置させて用いられる。冷却面の裏面側(放熱面側)に、伸縮部材13を介して伸縮装置12がそれぞれ連結されている。この構成により、伸縮部材13が前進すると、矢印18の方向に各ペルチェ素子電極11が移動し、トラップ管2を両側から挟み込んで冷却することができる。すなわち、トラップ管2は一対のペルチェ素子電極11によって冷却されるから、冷却効率は向上される。
【0023】
また、図4に示す冷却装置は、ペルチェ素子電極21にトラップ管2を収容するスリット溝19が形成されている(10×20mm、厚さ3.8mmを2枚貼り合わせて0.8mmのスリット幅を形成)。ペルチェ素子電極25は、スリット溝19をトラップ管に向けて配置され、スリット溝19を有する面と対向する面に、伸縮部材13を介して制御装置14が連結されている。伸縮部材13の前進に伴い、ペルチェ素子電極21は矢印20の方向に移動し、スリット溝19にトラップ管を収納する。これにより、トラップ管2をスリット溝19内で効率的に冷却させることができる。
【0024】
また、図5に示す冷却装置は、円柱状のペルチェ素子電極25(φ10mm、長さ10mm)が半円状のトラップ管2に囲まれた空間に配置されている。そして、制御装置23は支持部材22を介してペルチェ素子電極25の円柱端面と連結されている。支持部材22が矢印24の方向に移動するのに伴い、ペルチェ素子電極25は上記空間を移動して、ペルチェ素子電極25の周面がトラップ管2に内接される。これにより、トラップ管2を冷却させることができる。
【0025】
また、図6に示す冷却装置は、図2の冷却装置3のペルチェ素子電極11を1個取り除いた構造となっている。これにより、図2の冷却装置と対比して、効果を確認することができる。
【0026】
また、図7に示す冷却装置は、ペルチェ素子電極28の冷却面に、例えば、厚さ1mm以下のセラミックスまたはテフロン(登録商標)からなる絶縁層27が形成され、金属製のトラップ管26とペルチェ素子電極28は、絶縁層27を介して接触して設けられている。これにより、ペルチェ素子電極28は、トラップ管26を冷却後、通電を停止して、例えば、放電加熱することで、速やかにトラップ管2を昇温させることができる。
【0027】
次に、図2〜図7に示した冷却装置を適用し、実験により分析を行った実施例1〜6及び比較例を表1に示す。なお、図2〜図7は、それぞれ実施例1〜6に対応している。
【0028】
【表1】
用意した標準ガスボンベは、減圧弁及びテフロン(登録商標)管が配設されており、内部に低沸点有機化合物の1,1−ジクロロエチレン(沸点30℃)及びジクロロメタン(沸点40℃)、中沸点有機化合物の1,2−ジクロロエタン(沸点83℃)及びトリクロロエチレン(沸点131℃)を、それぞれ1〜5ppm(25℃)含む混合ガスが収納されている。そして、上記標準ガスボンベのテフロン(登録商標)管は、ガス分析装置の試料導入口1と連通されている。
【0029】
実施例1:図2の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.11ppm、ジクロロメタンが0.28ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。
【0030】
実施例2:図3の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.12ppm、ジクロロメタンが0.30ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。
【0031】
実施例3:図4の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.11ppm、ジクロロメタンが0.28ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。
【0032】
実施例4:図5の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.14ppm、ジクロロメタンが0.31ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。
【0033】
実施例5:図6の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.20ppm、ジクロロメタンが0.35ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。
【0034】
実施例6:図7の冷却装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが0.22ppm、ジクロロメタンが0.38ppm、1,2−ジクロロエタンが0.06ppm、トリクロロエチレンが0.03ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。また、繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度となった。この結果から、他の実施例とほぼ同等の捕集効果が得られることが確認された。
【0035】
比較例:冷却装置を使用せずに、上記実施例におけるガス分析装置を使用してガス分析した結果、S/N=3での検出下限値は、1,1−ジクロロエチレンが2ppm、ジクロロメタンが8ppm、1,2−ジクロロエタンが0.08ppm、トリクロロエチレンが0.04ppmとなり、一回の測定時間は70秒であった。繰返し実験の結果、測定再現性は、±5%の精度であったが、低沸点有機化合物の検出感度は不足することが確認された。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のガス分析方法及び装置によれば、揮発性有機化合物の検出感度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態のガス分析装置の全体構成図である。
【図2】図1の冷却装置の一実施形態を説明する構成図であり、(a)は冷却装置の動作前の構成図、(b)は冷却装置が動作後の冷却状態を示す構成図であり、(c)は(b)の側面図である。
【図3】本発明に係る一実施形態の冷却装置の構成図である。
【図4】本発明に係る一実施形態の冷却装置の構成図である。
【図5】本発明に係る一実施形態の冷却装置の構成図である。
【図6】本発明に係る一実施形態の冷却装置の構成図である。
【図7】本発明に係る一実施形態の冷却装置の構成図である。
【符号の説明】
1 試料導入口
2 トラップ管
3 冷却装置
6 キャピラリーカラム
7 ガス検出部
8 ヘリウムボンベ
9 パソコン
11 ペルチェ素子電極
Claims (3)
- 有機化合物を含む試料ガスを捕集剤が充填され冷却されたトラップ管に通流させて捕集した後、前記トラップ管を加熱して前記捕集剤から前記有機化合物を脱離させて、分離用カラムに導入して前記試料ガスを分析するガス分析方法。
- 有機化合物を捕集する捕集剤が充填されたトラップ管と、該トラップ管を加熱する加熱手段と、前記トラップ管から排出される前記有機化合物が導入される分離用カラムとを備えたガス分析装置において、前記トラップ管を冷却する冷却手段を設けたことを特徴とするガス分析装置。
- 前記冷却手段は、ペルチェ素子を有してなり、該ペルチェ素子の低温部を前記トラップ管に接離させる移動手段を設けてなることを特徴とする請求項2に記載のガス分析装置。
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JP2002240742A JP2004077384A (ja) | 2002-08-21 | 2002-08-21 | ガス分析方法及び装置 |
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