JP2004077216A - 窒素酸化物測定装置および窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法 - Google Patents
窒素酸化物測定装置および窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】コンバータの変換効率を精度よく導出することができる窒素酸化物測定装置および窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法を提供する。
【解決手段】NO2 をNOに変換するコンバータ7と、このコンバータ7の変換効率の測定に用いるNOガスにオゾンを供給するオゾン供給手段20とを備えた窒素酸化物測定装置Dであって、前記オゾン供給手段20が、気体透過膜23を介してH2 Oを前記NOガス中に供給するH2 O供給部と、NOガス中に供給されたH2 Oに対して放電を行う放電部25とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】NO2 をNOに変換するコンバータ7と、このコンバータ7の変換効率の測定に用いるNOガスにオゾンを供給するオゾン供給手段20とを備えた窒素酸化物測定装置Dであって、前記オゾン供給手段20が、気体透過膜23を介してH2 Oを前記NOガス中に供給するH2 O供給部と、NOガス中に供給されたH2 Oに対して放電を行う放電部25とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、煙道などから排出される排ガスに含まれる窒素酸化物を測定するために用いられる窒素酸化物測定装置および窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電所における燃焼管理では、環境保全の観点からは窒素酸化物の発生の低減および脱硝反応後のリークアンモニア量の低減が、また、省エネルギーの観点からは最適な脱硝のためのアンモニア注入量のコントロールが欠かせず、このためには、煙道から採取した燃焼排ガス中の窒素酸化物(NOX )濃度を測定する必要がある。その測定には、窒素酸化物測定装置が用いられる。
【0003】
ところで、前記燃焼排ガス中のNOX のうち、一酸化窒素(NO)は、その不活性な物理化学的性質により、前記窒素酸化物測定装置内の配管の内壁などへの吸着やドレンへの溶解を殆ど起こさないのに対して、二酸化窒素(NO2 )は前記吸着・溶解を起こしやすい性質をもっているのであるが、一般的に、煙道などから排出される燃焼排ガス中のNOX の大部分はNOであり、NO2 は数パーセント程度(5〜10%)に過ぎなかったことから、燃焼排ガス中に含まれるNOX の測定におけるNO2 の濃度管理への要求は厳しいものではなかった。
【0004】
しかし、近年、クリーン燃料といわれるLNG(液化天然ガス)を使用した高温燃焼を伴う複合コンバインド発電プラントが多く設置されるようになり、同時に脱硝プラント技術の進歩などもあって、前記燃焼排ガス中のNOX 全体に占めるNO2 の比率が50%以上ともなるケースが増加し、NO2 濃度の測定精度がNOX 濃度の測定値に大きく影響するようになった。
【0005】
そのため、前記燃焼排ガス中に含まれるNO2 をコンバータによりNOに変換(還元)した後、NO分析計によりNOを測定し、得られた測定値に基づいてNOX 濃度を導出する上記窒素酸化物測定装置では、NO2 をNOに変換する前記コンバータの変換効率を高く安定させることが不可欠となってきたのであり、前記コンバータの性能は、コンバータ内で起こるNO2 の還元反応や、コンバータ内を通過する前記燃焼排ガスなどのサンプルガスに共存するアンモニア,ミスト,ダストなどの影響により劣化することから、前記変換効率が一定以下となったかどうかをチェックし、必要に応じてコンバータに用いていた触媒の取り替えを行わなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記コンバータの変換効率のチェックを行うには、一定濃度のNO2 ガスをコンバータに供給することが必須となるが、上述したように、NO2 は吸着・溶解を起こしやすい性質をもっているため、例えば、ガスボンベにより供給する場合、使用開始直後などボンベの充填圧が高いときにはNO2 がボンベ内壁に吸着し、NO2 濃度が低くなるとともに、使用によってボンベの充填圧が低下するに伴いボンベ内壁に吸着していたNO2 が離脱して、NO2 濃度が高くなり、濃度が安定しないという問題があり、これによって、精度良く前記コンバータの変換効率のチェックを行うことができなかった。さらに、ボンベからNO2 ガスを取り出すために、減圧弁やニードル弁を用いており、NO2 ガスをボンベから分析装置へ流出させて使用するときには、他のガスと異なり、人を介してこれらに吸着した不純物の混入、あるいは濃度低下を短時間に除去するためのパージ操作が必要であった。
【0007】
本発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、コンバータの変換効率を精度よく導出することができる窒素酸化物測定装置および窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の窒素酸化物測定装置は、NO2 をNOに変換するコンバータと、このコンバータの変換効率の測定に用いるNOガスにオゾンを供給するオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、気体透過膜を介してH2 Oを前記NOガス中に供給するH2 O供給部と、NOガス中に供給されたH2 Oに対して放電を行う放電部とを有する(請求項1)。
【0009】
また、NO2 をNOに変換するコンバータと、このコンバータの変換効率の測定に用いるNOガスにオゾンを供給するオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、拡散膜を介してオゾンを前記NOガス中に供給するようにしたとしてもよい(請求項2)。
【0010】
さらに、前記NOガスを、前記コンバータの下流側に設けられるNO分析計の校正ガスとしても用いるとしてもよい(請求項3)。
【0011】
また、試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計と、前記切換流路部の上流側に接続されたNOガス供給流路と、このNOガス供給流路中を流れるNOガスにオゾンを供給するためのオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、気体透過膜を介してH2 OをNO供給流路中に供給するH2 O供給部と、NO供給流路中に供給されたH2 Oに対して放電を行う放電部とを有するとしてもよい(請求項4)。
【0012】
また、試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計と、前記切換流路部の上流側に接続されたNOガス供給流路と、このNOガス供給流路中を流れるNOガスにオゾンを供給するためのオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、拡散膜を介してオゾンをNO供給流路に供給するようにしたとしてもよい(請求項5)。
【0013】
また、前記オゾン供給手段が、酸素に対して紫外線を照射することにより前記オゾンを発生させるとしてもよい(請求項6)。
【0014】
上記の構成によれば、コンバータの変換効率を精度よく導出することができる窒素酸化物測定装置を提供することが可能となる。
【0015】
本発明の窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法は、NO2 をNOに変換するコンバータに、NO2 を含むチェックガスを流す窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記チェックガスを、NOガスにオゾンを添加することによって作成し、前記オゾンの添加は、気体透過膜を介してH2 Oを前記NOガス中に供給した後、NOガス中に供給されたH2 Oに対して放電することにより行う(請求項7)。
【0016】
また、NO2 をNOに変換するコンバータに、NO2 を含むチェックガスを流す窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記チェックガスは、酸素に対して紫外線を照射して発生させたオゾンを、拡散膜を介してNOガスに供給することによって作成されるとしてもよい(請求項8)。
【0017】
さらに、試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計とを用いて行われる窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記コンバータ流路およびバイパス流路に択一的にNOガスを流すとともに、このNOガスにオゾンを添加する状態としない状態とに切り替え、前記オゾンを、気体透過膜を介してNOガス中に供給されたH2 Oに放電を行うことにより添加するとしてもよい(請求項9)。
【0018】
また、試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計とを用いて行われる窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記コンバータ流路およびバイパス流路に択一的にNOガスを流すとともに、このNOガスにオゾンを添加する状態としない状態とに切り替え、拡散膜を介して前記オゾンをNOガスに添加するとしてもよい(請求項10)。
【0019】
上記の構成によれば、コンバータの変換効率を精度よく導出することができる窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法を提供することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の詳細について図を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第一実施例に係る窒素酸化物測定装置(以下、測定装置という)Dおよび窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法(以下、チェック方法という)の構成を概略的に示す説明図である。
測定装置Dは、サンプルガス(図示せず)中のNOX を定量分析するためのものであり、前記サンプルガスを採取するための採取部(図示せず)とNO分析計1とを結ぶサンプリングラインL中に、前記サンプルガス中のドレンを分離するためのドレンセパレータ2と、切換流路部3と、NO分析計1へと導入されるガスを冷却するための冷却器4とを備えている。
【0021】
また、前記測定装置Dでは、前記サンプリングラインLにおける前記採取部からドレンセパレータ2に至るまでの導入ラインLa全体を加熱および/または保温するように構成してある。詳しくは、前記導入ラインLaの上流側部分を、例えば、ヒータ(図示せず)などの加熱手段を備えた加熱配管5により形成し、下流側部分を、例えば、保温性に優れた材質からなるホットホース6により形成してある。なお、前記加熱配管5の長さは、例えば約50mであり、前記ホットホース6の長さは、例えば約3〜5mである。
【0022】
前記採取部は、例えば、内部に燃焼排ガスが流れている図示しない煙道内に挿入された状態で配置され、この採取部によって、燃焼排ガスの一部がサンプルガスとして採取される。
【0023】
前記切換流路部3は、上流から送られてきたガス中のNO2 をNOに変換するためのコンバータ7を有するコンバータ流路8およびこのコンバータ流路8に対して前記コンバータ7をまたぐ状態で接続されるバイパス流路9からなる。
【0024】
前記コンバータ流路8は、上流側から順に、前記コンバータ7と、上流から送られてきたガス中のダストを取り除くためのフィルタ10と、コンバータ流路8中を流れるガスの流量を調整するための制御弁11と、コンバータ流路8の上流側にあるガスをその下流側にあるNO分析計1へと流すためのポンプ(例えば、ダイヤフラム式ガスポンプ)12とを有している。
【0025】
前記コンバータ7は、例えば、高温度に加熱されるカラム(図示せず)内にNO2 をNOに変換するための触媒(図示せず)を充填してなる。
【0026】
一方、前記バイパス流路9は、上流側から順に、上流から送られてきたガス中のダストを取り除くためのフィルタ13と、バイパス流路9中を流れるガスの流量を調整するための制御弁14と、バイパス流路9の上流側にあるガスをその下流側にあるNO分析計1へと流すためのポンプ(例えば、ダイヤフラム式ガスポンプ)15とを有している。
【0027】
前記制御弁11,14は、例えば、ニードル弁からなる。
【0028】
そして、前記バイパス流路9の下流端は、三方切換弁(三方電磁弁)16を介して前記コンバータ流路8に接続されている。
【0029】
前記三方切換弁16は、3つのポート16a,16b,16cを有しており、ポート16aには、前記コンバータ流路8が接続されており、ポート16bには、前記バイパス流路9が接続されており、ポート16cには、前記サンプリングラインLにおける切換流路部3からその下流側にある前記冷却器4側(NO分析計1側)へと向かう部分に形成された流路が接続されている。そして、前記三方切換弁16は、前記ポート16aとポート16cとが連通し、前記コンバータ流路8内がその下流側に配置された前記NO分析計1と連通するNOX 測定状態と、前記ポート16bとポート16cとが連通し、前記バイパス流路9内がその下流側に配置された前記NO分析計1と連通するNO測定状態とに切り換わる。
【0030】
前記冷却器4は、例えば、ガス冷却器や電子冷却器などであり、内部を通過するガスを冷却し、ガス中のドレンを除去するように構成されている。
【0031】
前記NO分析計1には、演算表示部17が接続されており、前記NO分析計1によって得られた測定値が、前記演算表示部17において適宜に増幅・演算等され、かつその演算結果が表示されるのである。
【0032】
そして、上記測定装置Dでは、前記三方切換弁16を切換操作して、NOX 測定状態とすることにより、前記サンプリングラインLにおいて前記切換流路部3より上流側に導入されたガス中のNOX 濃度を測定するNOX 測定ラインが形成され、前記三方切換弁16を切換操作して、NO測定状態とすることにより、前記サンプリングラインLにおいて前記切換流路部3より上流側に導入されたガス中のNO濃度を測定するNO測定ラインが形成されるのである。
【0033】
また、前記測定装置Dでは、前記サンプリングラインL中における前記切換流路部3よりも上流側の位置、詳しくは、前記ドレンセパレータ2と切換流路部3との間の位置に、NOガス供給流路18が接続されている。
【0034】
前記NOガス供給流路18は、上流側から順に、NOガス源19と、このNOガス源19から送られてきたNOガスにオゾンを供給・添加するオゾン供給手段20と、NOガス供給流路18内のガスを前記サンプリングラインLへと供給する状態としない状態とに切り換えるための開閉弁21とを有している。
【0035】
前記NOガス源19は、例えば、既知濃度のNOガスを供給するためのガスボンベである。なお、前記NOガスは、前記NO分析計1の校正ガスとしても用いられ、また、前記コンバータ7の変換効率をチェック(測定)するためのチェックガスとしても用いられる。
【0036】
図2は、前記オゾン供給手段の構成を概略的に示す説明図である。
前記オゾン供給手段20は、前記NOガス源19からのNOガスに微量水分を加えて、この水分量に関係したオゾンを発生させるように構成されたものであり、前記NOガス源19からのNOガスが流れるNOガス供給管22と、このNOガス供給管22の一部を構成する筒状(例えば、円筒状)の気体透過膜23と、この気体透過膜23の外周面を覆い、かつ気体透過膜23の外周側に閉塞された空間を形成する空間形成体24と、この空間形成体24内にH2 Oを供給するためのH2 O供給手段(図示せず)と、前記NOガス供給管22における前記気体透過膜23よりも下流側の部分に配置された放電部25とを有している。
【0037】
前記NOガス供給管22は、例えば、円筒状をしており、その途中部分が前記気体透過膜23によって形成されている。
【0038】
前記気体透過膜23は、例えば、イオン交換膜やPPD(パーマピクスドライヤー)などからなり、気体状のH2 O(水蒸気)を選択的に透過させるように構成されている。
【0039】
前記空間形成体24は、前記気体透過膜23の両端を保持し、かつそれぞれ前記NOガス供給管22に固定される保持部24a,24bと、気体流入口24cと、気体流出口24dとを有している。
【0040】
前記H2 O供給手段は、気体状のH2 O(水蒸気)を、N2 (窒素)ガスなどの前記気体透過膜23を透過しないガス(例えば、不活性ガス)に混合した状態で空間形成体24内に供給するように構成されている。
【0041】
そして、前記H2 O供給手段からのN2 およびH2 Oは、前記気体流入口24cから空間形成体24内に流入するように構成されており、流入したH2 Oは、前記気体透過膜23を透過してその内部側を流れる前記NOガスによって下流側へと送られ、気体透過膜23を透過せずに残った一部のH2 Oと前記N2 とは、前記気体流出口24dから外部へと流出することとなる。すなわち、前記気体透過膜23,空間形成体24およびH2 O供給手段とにより、気体透過膜23を介してH2 Oを前記NOガス供給管22内のNOガス中に供給するH2 O供給部を構成しているのである。
【0042】
前記放電部25は、例えば、低圧または中圧水銀ランプなど、高輝度放電ランプ(高圧放電ランプ)を用いて構成されており、詳しくは、2つの電極25a,25bと、これら2つの電極25a,25bに電圧を加えて放電を生じさせるための印加手段25cとを備えている。
【0043】
また、上記の構成からなるオゾン供給手段20には、オゾン供給手段20によるオゾンの供給を行う状態と行わない状態とに切り換えるためのスイッチ26が接続されている。
【0044】
前記スイッチ26は、ONにすると、前記H2 O供給手段が、N2 およびH2 Oを空間形成体24内に流し、かつ前記放電部25の印加手段25cが2つの電極25a,25bに電圧を加えて放電を生じさせる状態となり、OFFにすると、前記H2 O供給手段が、H2 Oを空間形成体24内に流さず、かつ前記放電部25の印加手段25cが2つの電極25a,25bに電圧を加えず、放電が生じない状態となるように構成されている。
【0045】
上記の構成からなるNOガス供給流路18では、前記NOガス源19からNOガスを導出する状態としたときには、前記NOガスがオゾン供給手段20のNOガス供給管22内を通過することになり、このとき、前記スイッチ26をONにして、前記H2 O供給手段により前記空間形成体24内にH2 OおよびN2 を供給する状態とすると、H2 Oのみが前記気体透過膜23を透過して、NOガスに混入することとなる。さらに、このとき、前記NOガスに混入したH2 Oに対して放電が行われ、H2 Oがオゾン(O3 )とH2 に分解されることとなる。上記の過程を経て、前記NOガスに添加・供給されたオゾンは、NOと反応してNO2 となるのであり、これにより、前記NOガスは、NOとNO2 とが混合した(NO2 を含む)チェックガスとなる。
【0046】
そして、前記NOガス供給流路18では、前記H2 O供給手段から空間形成体24内に供給するH2 Oの濃度を調整することにより、NOガス供給管22内に供給されるH2 Oの量を調整でき、ひいてはオゾンの発生量および前記NOガス中に占めるNO2 濃度を調整することが可能となる。なお、前記オゾンの発生量は、例えば、前記NOガス源19から導出され、NO分析計1へと送られるNOガスの約半分を占める量とすればよい。
【0047】
一方、前記NOガス源19からNOガスを導出する状態としたときに、前記スイッチ26をOFFにして、前記空間形成体24内にH2 OおよびN2 が供給されない状態とすると、前記NOガスにNO2 が混入することはなく、前記NOガスはそのままNOX のうちNO2 を含まずNOのみを含むチェックガスとなる。
【0048】
上記の構成からなるNOガス供給流路18は、三方切換弁(三方電磁弁)27を介してサンプリングラインLに接続されている。
【0049】
前記三方切換弁27は、3つのポート27a,27b,27cを有しており、ポート27aには、前記サンプリングラインLの前記ドレンセパレータ2から下流側へと向かう流路が接続されており、ポート27bには、前記NOガス供給流路18が接続されており、ポート27cには、前記サンプリングラインLにおける切換流路部3の上流側に形成された流路が接続されている。そして、前記三方切換弁27は、前記ポート27aとポート27cとが連通し、前記サンプリングラインLのドレンセパレータ2を経たガスが切換流路部3へと送られるサンプルガス導入状態と、前記ポート27bとポート27cとが連通し、前記NOガス供給流路18からのガスが切換流路部3へと送られるNOガス導入状態とに切り換わる。
【0050】
次に、上記の構成からなる測定装置Dの動作について説明する。
前記測定装置Dを用いて試料(サンプルガス)中に含まれるNOX 濃度を測定するには、予め、前記三方切換弁27をサンプルガス導入状態に切り換えておき、まず、前記採取部から試料を採取するのであり、採取された試料は前記サンプリングラインLの導入ラインLaを通り、ドレンセパレータ2へと至り、ドレンセパレータ2内にて、試料中のドレンが分離される。
【0051】
前記ドレンセパレータ2を出た試料は、切換流路部3へと向かうことになる。ここで、試料を切換流路部3のコンバータ流路8へと送れば、前記試料中のNOX 濃度を測定することができ、バイパス流路9へと送れば、試料中のNO濃度を測定することができる。
【0052】
前記試料をコンバータ流路8に送るには、前記三方切換弁16を前記NOX 測定状態に切り換えればよい。この場合、前記ドレンセパレータ2を出た試料は、まず、前記コンバータ7内に至り、ここで、試料中に含まれるNO2 がNOへと変換され、続いて、前記フィルタ10を通り、ここで、試料中のダストが取り除かれ、その後、切換流路部3の下流側にある冷却器4を経て、前記NO分析計1に送られることになる。
【0053】
また、前記試料をバイパス流路9に送るには、前記三方切換弁16を前記NO測定状態に切り換えればよい。この場合、前記ドレンセパレータ2を出た試料は、前記フィルタ13を通り、ここで、試料中のダストが取り除かれた後、切換流路部3の下流側にある冷却器4を経て、前記NO分析計1に送られることになる。
【0054】
そして、前記試料がコンバータ流路8を経てNO分析計1に送られた場合には、試料中のNOX 濃度が測定されることとなり、前記バイパス流路9を経てNO分析計1に送られた場合には、試料中のNO濃度が測定されることになる。なお、前記NO分析計1によって得られた測定値は、前記演算表示部17において適宜に増幅・演算等され、かつその演算結果が演算表示部17により表示される。
【0055】
また、前記測定装置Dでは、前記三方切換弁27をNOガス導入状態に切り換えて、前記NOガス供給流路18のNOガス源19からの校正ガスとしてのNOガスを、切換流路部3および冷却器4に通した後、NO分析計1へと送り、NO分析計1において測定することにより、前記NO分析計1の校正を行うことができる。なお、上記のように、前記NOガス源19からのNOガスを用いて前記校正を行う場合には、前記スイッチ26をOFFにし、かつ前記開閉弁21を開状態にしておけばよく、また、前記NOガスは、切換流路部3のコンバータ流路8に通してもよいし、バイパス流路9に通してもよい。
【0056】
以下、前記測定装置Dを用いた前記コンバータ7の変換効率チェック(測定)方法について述べる。
上記の構成からなる測定装置Dでは、前記NOガス供給流路18から、前記NOガス源19からのNOガスと、このNOガスにオゾンを添加してその一部をNO2 としたNOおよびNO2 の混合ガスとの2種類のチェックガスを、前記切換流路部3のコンバータ流路8およびバイパス流路9にそれぞれ通して、前記NO分析計1にて測定を行うことにより、前記コンバータ流路8中のコンバータ7の変換効率をチェック(測定)することができる。
【0057】
詳しくは、まず、前記NOガス供給流路18からNOガス(NOチェックガス)をサンプリングラインLへと供給するには、前記開閉弁21を開状態とし、前記三方切換弁27をNOガス導入状態とするとともに、前記スイッチ26をOFFにした状態で、前記NOガス源19からNOガスを供給すればよい。なお、前記NOガスには、前記NO分析計1の校正ガスとしてのNOガスを用いることができる。
【0058】
そして、前記NOガス供給流路18からサンプリングラインLへと供給されたNOガスを、前記三方切換弁16をNO測定状態としておくことにより、バイパス流路9に通した後、NO分析計1において測定すると、前記NOガス中のNO濃度a(ppm)が得られる。
【0059】
また、前記NOガス供給流路18からサンプリングラインLへと供給されたNOガスを、前記三方切換弁16をNOX 測定状態としておくことにより、コンバータ流路8に通した後、NO分析計1において測定すると、前記NOガス中のNOX 濃度b(ppm)が得られる。ここで、前記NOガスにはNO2 が含まれていないことから、前記NOX 濃度bは前記NOガスのNO濃度を指すこととなる。
【0060】
すなわち、前記NO濃度aおよびNOX 濃度bは、ともに前記NOガス中のNO濃度を指示するものであることから、前記NOX 濃度aとNO濃度bとは等しくなる。
【0061】
他方、前記NOガス供給流路18からNO2 ガスを含むNOガス(混合チェックガス)をサンプリングラインLへと供給するには、前記開閉弁21を開状態とし、前記三方切換弁27をNOガス導入状態とするとともに、前記スイッチ26をONにした状態で、前記NOガス源19からNOガスを供給すればよい。なお、前記NOガスには、前記NO分析計1の校正ガスとしてのNOガスを用いることができる。
【0062】
そして、前記NOガス供給流路18からサンプリングラインLへと供給された前記混合ガス(混合チェックガス)を、前記三方切換弁16をNO測定状態としておくことにより、バイパス流路9に通した後、NO分析計1において測定すると、前記混合ガス中のNO濃度c(ppm)が得られる。
【0063】
また、前記NOガス供給流路18からサンプリングラインLへと供給された前記混合ガスを、前記三方切換弁16をNOX 測定状態としておくことにより、コンバータ流路8に通した後、NO分析計1において測定すると、前記混合ガス中のNOX 濃度d(ppm)が得られる。
【0064】
上記4つの濃度a,b,c,dの値から、以下の式(1)により、前記コンバータ7の変換効率(コンバータ効率)fcvを得ることができる。
コンバータ効率fcv(%)={(d−c)/(a−c)}×100 …(1)
【0065】
なお、前記濃度aと濃度bとは等しいことから、前記(1)式に代えて、以下に示す(1’)式によっても、前記コンバータ効率fcvを得ることができる。
コンバータ効率fcv(%)={(d−c)/(b−c)}×100 …(1’)
【0066】
そして、上記のようにして得たコンバータ効率fcvが、NOX 測定の管理値以上に誤差を与える(許容範囲を超えている)と判断される場合には、コンバータ7の触媒を新しいものと交換し、交換した新しい触媒を用いたコンバータ7についても上記と同様にコンバータ効率fcvを調べておく。このように、調べた結果を記録しておけば、定期的に前記コンバータ効率のチェックを実施することにより、コンバータ7の変換効率を常に一定値以上に保った状態で使用することが可能となる。
【0067】
なお、上記試料中のNOX 濃度測定およびNO濃度測定を行うときに、前記試料をコンバータ流路8とバイパス流路9とに交互に流すようにすることで、前記NOX 濃度およびNO濃度を連続的に得ることができるのであるが、上記測定によって連続的に得られるNOX 濃度とNO濃度との差(差量信号)と、後述するコンバータの変換効率チェック(測定)方法により得られる前記コンバータ7の変換効率(コンバータ効率)fcvの値とに基づいて、言い換えれば、前記差量信号にコンバータ効率fcvに基づいた補正をかけることにより、正確な前記試料中のNO2 濃度を連続的に得ることができ、さらに、このようにして得られるNO2 濃度と前記NO濃度との合量信号の演算を行うことにより、正確なNOX 濃度を得ることができる。
【0068】
上記の構成からなる測定装置Dおよびコンバータ7の変換効率チェック方法では、前記NOガス供給流路18において、オゾンの生成材料となる微量かつ一定量のH2 OをNOガスに対して添加・供給するための手段として気体透過膜23を有しており、これにより、低濃度でかつ一定濃度のNO2 を含むチェックガスを用いてコンバータ7の変換効率をチェックすることができるため、NO2 を含むチェックガスをガスボンベから供給していた従来の測定装置および変換効率チェック方法に比して、コンバータ7の変換効率を精度よく導出することができる。
【0069】
また、前記NO分析計1の校正および上記コンバータ7の変換効率のチェックの結果に基づいて、測定した試料中のNO2 濃度およびNOX 濃度を補正すれば、前記コンバータ7の変換効率が経時的に変化(低下)することが見込まれる場合であっても、正確なNO2 濃度およびNOX 濃度を得ることができ、さらに、そのような効果を、NOガス源19から供給するガスとして1種類のNOガスを用意するだけで得ることができる。
【0070】
さらに、前記コンバータ7の変換効率のチェックの結果に基づいた補正を行うことにより、コンバータ7の変換効率が低下しても、測定精度を低下させることなくNOX 濃度およびNO2 濃度を長期間測定することが可能となる。
【0071】
また、前記コンバータ7の変換効率のチェックを行うことにより、コンバータ7に用いる触媒の交換時期などを的確かつ容易に判定することが可能となる。
【0072】
なお、上記図2に示すオゾン供給手段20では、前記NOガス供給流路18を前記サンプリングラインLにおけるドレンセパレータ2と切換流路部3との間、すなわち、前記ドレンセパレータ2の下流側の位置に接続しているが、このような構成に限るものではなく、前記NOガス供給流路18を前記サンプリングラインLにおけるドレンセパレータ2の上流側の位置に接続してもよい。この場合には、前記NOガス供給流路18からのガスがドレンセパレータ2を通ることとなるため、前記気体透過膜23を透過してNOガスに混入したH2 Oのうち、前記放電部25における放電によりオゾンとならなかったものがあったとしても、そのH2 Oを前記ドレンセパレータ2により除去することができる。
【0073】
また、上記の構成からなる測定装置Dにおいて、前記開閉弁21を設けなくともよい。
【0074】
図3は、前記オゾン供給手段20の変形例であるオゾン供給手段28の構成を概略的に示す説明図である。
前記オゾン供給手段28は、前記NOガス源19からのNOガスに微量のオゾンを添加・供給するように構成されたものであり、前記NOガス源19からのNOガスが流れるNOガス供給管22と、このNOガス供給管22の一部を構成する筒状(例えば、円筒状)の拡散膜29と、この拡散膜29の外周面を覆い、かつ拡散膜29の外周側に閉塞された空間を形成する空間形成体30と、この空間形成体30内にオゾンを供給するためのオゾン発生手段31とを有している。
【0075】
前記拡散膜29は、例えば、テフロン(登録商標)膜などからなり、オゾンを選択的に透過させるように構成されている。
【0076】
前記空間形成体30は、前記拡散膜29の両端を保持し、かつそれぞれ前記NOガス供給管22に固定される保持部30a,30bと、気体流入口30cと、気体流出口30dとを有している。
【0077】
前記オゾン発生手段31は、内部を酸素(O2 )または空気(Air)が流通する酸素流通管32と、この酸素流通管32の周囲を取り囲むように螺旋状に配置されたUV(紫外線)ランプ33とを有している。
【0078】
前記酸素流通管32には、その上流側に酸素(O2 )または空気(Air)を供給する酸素供給手段(図示せず)が接続されており、また、酸素流通管32の下流側は、前記空間形成体30の気体流入口30cに接続されている。
【0079】
前記UVランプ33は、前記酸素流通管32内を通る酸素に対して紫外線を照射することにより、オゾンを発生させるためのものである。
【0080】
上記の構成からなるオゾン供給手段28によって前記NOガス源19からのNOガスにオゾンを供給・添加するには、まず、前記酸素流通管32内に酸素または空気が流通する状態で、前記UVランプ33を点灯することにより、酸素流通管32内の酸素をオゾンへと変換し、続いて、酸素流通管32内で発生した高濃度(例えば、0.5〜2vol%)のオゾンを空間形成体30内へと送るだけでよい。このように空間形成体30内に送られたオゾンは、前記拡散膜29を透過して、前記NOガス供給管22内を通るNOガスに混入されることとなる。
【0081】
また、上記の構成からなるオゾン供給手段28は、オゾン供給手段20と同様に、前記スイッチ26をON,OFF操作することによって、前記NOガスに対してオゾンを供給する状態としない状態とを切り換えることができるように構成されている。
【0082】
図4は、本発明の第二実施例に係る測定装置D2 の構成を概略的に示す説明図である。なお、上記第一実施例に示したものと同一構造の部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
前記測定装置D2 は、第一実施例の測定装置Dに比して、前記コンバータ流路8が有していたフィルタ10,制御弁11,ポンプ12と、前記バイパス流路9が有していたフィルタ13,制御弁14,ポンプ15とが設けられておらず、その代わりに、前記切換流路部3と前記冷却器4との間に、前記フィルタ10,13と同様の構成を有するフィルタ34と、前記制御弁11,14と同様の構成を有する制御弁35と、前記ポンプ12,15と同様の構成を有するポンプ36とが、上流側からこの順に設けられている点と、前記バイパス流路9の下流端と前記コンバータ流路8との接続部分に設けられていた三方切換弁(三方電磁弁)16が、前記バイパス流路9の上流端と前記コンバータ流路8との接続部分に設けられている点とで主として異なる。
【0083】
上記の構成からなる測定装置D2 における三方切換弁16では、ポート16aには、前記コンバータ流路8が接続されており、ポート16bには、前記バイパス流路9が接続されており、ポート16cには、前記サンプリングラインLにおける切換流路部3からその上流側にある前記ドレンセパレータ2側へと向かう部分に形成された流路が接続されている。そして、前記三方切換弁16は、前記ポート16aとポート16cとが連通し、前記コンバータ流路8内がその下流側に配置された前記NO分析計1と連通するNOX 測定状態と、前記ポート16bとポート16cとが連通し、前記バイパス流路9内がその下流側に配置された前記NO分析計1と連通するNO測定状態とに切り換わる。
【0084】
上記の構成からなる測定装置D2 の他の構成および動作等については、前記測定装置Dと同様であることから、その説明を省略する。
【0085】
なお、上記第二実施例に示した三方切換弁16を設ける位置に、第一実施例に示した三方電磁弁16を設けてもよく、反対に、上記第一実施例に示した三方切換弁16を設ける位置に、第二実施例に示した三方電磁弁16を設けてもよい。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、上記の構成からなる本発明によれば、コンバータの変換効率を精度よく導出することができる窒素酸化物測定装置および窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る窒素酸化物測定装置および窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法の構成を概略的に示す説明図である。
【図2】上記実施例におけるオゾン供給手段の構成を概略的に示す説明図である。
【図3】前記オゾン供給手段の変形例の構成を概略的に示す説明図である。
【図4】本発明の第二実施例に係る窒素酸化物測定装置の構成を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】7…コンバータ、20…オゾン供給手段、23…気体透過膜、25…放電部、D…窒素酸化物測定装置。
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、煙道などから排出される排ガスに含まれる窒素酸化物を測定するために用いられる窒素酸化物測定装置および窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電所における燃焼管理では、環境保全の観点からは窒素酸化物の発生の低減および脱硝反応後のリークアンモニア量の低減が、また、省エネルギーの観点からは最適な脱硝のためのアンモニア注入量のコントロールが欠かせず、このためには、煙道から採取した燃焼排ガス中の窒素酸化物(NOX )濃度を測定する必要がある。その測定には、窒素酸化物測定装置が用いられる。
【0003】
ところで、前記燃焼排ガス中のNOX のうち、一酸化窒素(NO)は、その不活性な物理化学的性質により、前記窒素酸化物測定装置内の配管の内壁などへの吸着やドレンへの溶解を殆ど起こさないのに対して、二酸化窒素(NO2 )は前記吸着・溶解を起こしやすい性質をもっているのであるが、一般的に、煙道などから排出される燃焼排ガス中のNOX の大部分はNOであり、NO2 は数パーセント程度(5〜10%)に過ぎなかったことから、燃焼排ガス中に含まれるNOX の測定におけるNO2 の濃度管理への要求は厳しいものではなかった。
【0004】
しかし、近年、クリーン燃料といわれるLNG(液化天然ガス)を使用した高温燃焼を伴う複合コンバインド発電プラントが多く設置されるようになり、同時に脱硝プラント技術の進歩などもあって、前記燃焼排ガス中のNOX 全体に占めるNO2 の比率が50%以上ともなるケースが増加し、NO2 濃度の測定精度がNOX 濃度の測定値に大きく影響するようになった。
【0005】
そのため、前記燃焼排ガス中に含まれるNO2 をコンバータによりNOに変換(還元)した後、NO分析計によりNOを測定し、得られた測定値に基づいてNOX 濃度を導出する上記窒素酸化物測定装置では、NO2 をNOに変換する前記コンバータの変換効率を高く安定させることが不可欠となってきたのであり、前記コンバータの性能は、コンバータ内で起こるNO2 の還元反応や、コンバータ内を通過する前記燃焼排ガスなどのサンプルガスに共存するアンモニア,ミスト,ダストなどの影響により劣化することから、前記変換効率が一定以下となったかどうかをチェックし、必要に応じてコンバータに用いていた触媒の取り替えを行わなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記コンバータの変換効率のチェックを行うには、一定濃度のNO2 ガスをコンバータに供給することが必須となるが、上述したように、NO2 は吸着・溶解を起こしやすい性質をもっているため、例えば、ガスボンベにより供給する場合、使用開始直後などボンベの充填圧が高いときにはNO2 がボンベ内壁に吸着し、NO2 濃度が低くなるとともに、使用によってボンベの充填圧が低下するに伴いボンベ内壁に吸着していたNO2 が離脱して、NO2 濃度が高くなり、濃度が安定しないという問題があり、これによって、精度良く前記コンバータの変換効率のチェックを行うことができなかった。さらに、ボンベからNO2 ガスを取り出すために、減圧弁やニードル弁を用いており、NO2 ガスをボンベから分析装置へ流出させて使用するときには、他のガスと異なり、人を介してこれらに吸着した不純物の混入、あるいは濃度低下を短時間に除去するためのパージ操作が必要であった。
【0007】
本発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、コンバータの変換効率を精度よく導出することができる窒素酸化物測定装置および窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の窒素酸化物測定装置は、NO2 をNOに変換するコンバータと、このコンバータの変換効率の測定に用いるNOガスにオゾンを供給するオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、気体透過膜を介してH2 Oを前記NOガス中に供給するH2 O供給部と、NOガス中に供給されたH2 Oに対して放電を行う放電部とを有する(請求項1)。
【0009】
また、NO2 をNOに変換するコンバータと、このコンバータの変換効率の測定に用いるNOガスにオゾンを供給するオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、拡散膜を介してオゾンを前記NOガス中に供給するようにしたとしてもよい(請求項2)。
【0010】
さらに、前記NOガスを、前記コンバータの下流側に設けられるNO分析計の校正ガスとしても用いるとしてもよい(請求項3)。
【0011】
また、試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計と、前記切換流路部の上流側に接続されたNOガス供給流路と、このNOガス供給流路中を流れるNOガスにオゾンを供給するためのオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、気体透過膜を介してH2 OをNO供給流路中に供給するH2 O供給部と、NO供給流路中に供給されたH2 Oに対して放電を行う放電部とを有するとしてもよい(請求項4)。
【0012】
また、試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計と、前記切換流路部の上流側に接続されたNOガス供給流路と、このNOガス供給流路中を流れるNOガスにオゾンを供給するためのオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、拡散膜を介してオゾンをNO供給流路に供給するようにしたとしてもよい(請求項5)。
【0013】
また、前記オゾン供給手段が、酸素に対して紫外線を照射することにより前記オゾンを発生させるとしてもよい(請求項6)。
【0014】
上記の構成によれば、コンバータの変換効率を精度よく導出することができる窒素酸化物測定装置を提供することが可能となる。
【0015】
本発明の窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法は、NO2 をNOに変換するコンバータに、NO2 を含むチェックガスを流す窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記チェックガスを、NOガスにオゾンを添加することによって作成し、前記オゾンの添加は、気体透過膜を介してH2 Oを前記NOガス中に供給した後、NOガス中に供給されたH2 Oに対して放電することにより行う(請求項7)。
【0016】
また、NO2 をNOに変換するコンバータに、NO2 を含むチェックガスを流す窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記チェックガスは、酸素に対して紫外線を照射して発生させたオゾンを、拡散膜を介してNOガスに供給することによって作成されるとしてもよい(請求項8)。
【0017】
さらに、試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計とを用いて行われる窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記コンバータ流路およびバイパス流路に択一的にNOガスを流すとともに、このNOガスにオゾンを添加する状態としない状態とに切り替え、前記オゾンを、気体透過膜を介してNOガス中に供給されたH2 Oに放電を行うことにより添加するとしてもよい(請求項9)。
【0018】
また、試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計とを用いて行われる窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記コンバータ流路およびバイパス流路に択一的にNOガスを流すとともに、このNOガスにオゾンを添加する状態としない状態とに切り替え、拡散膜を介して前記オゾンをNOガスに添加するとしてもよい(請求項10)。
【0019】
上記の構成によれば、コンバータの変換効率を精度よく導出することができる窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法を提供することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の詳細について図を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第一実施例に係る窒素酸化物測定装置(以下、測定装置という)Dおよび窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法(以下、チェック方法という)の構成を概略的に示す説明図である。
測定装置Dは、サンプルガス(図示せず)中のNOX を定量分析するためのものであり、前記サンプルガスを採取するための採取部(図示せず)とNO分析計1とを結ぶサンプリングラインL中に、前記サンプルガス中のドレンを分離するためのドレンセパレータ2と、切換流路部3と、NO分析計1へと導入されるガスを冷却するための冷却器4とを備えている。
【0021】
また、前記測定装置Dでは、前記サンプリングラインLにおける前記採取部からドレンセパレータ2に至るまでの導入ラインLa全体を加熱および/または保温するように構成してある。詳しくは、前記導入ラインLaの上流側部分を、例えば、ヒータ(図示せず)などの加熱手段を備えた加熱配管5により形成し、下流側部分を、例えば、保温性に優れた材質からなるホットホース6により形成してある。なお、前記加熱配管5の長さは、例えば約50mであり、前記ホットホース6の長さは、例えば約3〜5mである。
【0022】
前記採取部は、例えば、内部に燃焼排ガスが流れている図示しない煙道内に挿入された状態で配置され、この採取部によって、燃焼排ガスの一部がサンプルガスとして採取される。
【0023】
前記切換流路部3は、上流から送られてきたガス中のNO2 をNOに変換するためのコンバータ7を有するコンバータ流路8およびこのコンバータ流路8に対して前記コンバータ7をまたぐ状態で接続されるバイパス流路9からなる。
【0024】
前記コンバータ流路8は、上流側から順に、前記コンバータ7と、上流から送られてきたガス中のダストを取り除くためのフィルタ10と、コンバータ流路8中を流れるガスの流量を調整するための制御弁11と、コンバータ流路8の上流側にあるガスをその下流側にあるNO分析計1へと流すためのポンプ(例えば、ダイヤフラム式ガスポンプ)12とを有している。
【0025】
前記コンバータ7は、例えば、高温度に加熱されるカラム(図示せず)内にNO2 をNOに変換するための触媒(図示せず)を充填してなる。
【0026】
一方、前記バイパス流路9は、上流側から順に、上流から送られてきたガス中のダストを取り除くためのフィルタ13と、バイパス流路9中を流れるガスの流量を調整するための制御弁14と、バイパス流路9の上流側にあるガスをその下流側にあるNO分析計1へと流すためのポンプ(例えば、ダイヤフラム式ガスポンプ)15とを有している。
【0027】
前記制御弁11,14は、例えば、ニードル弁からなる。
【0028】
そして、前記バイパス流路9の下流端は、三方切換弁(三方電磁弁)16を介して前記コンバータ流路8に接続されている。
【0029】
前記三方切換弁16は、3つのポート16a,16b,16cを有しており、ポート16aには、前記コンバータ流路8が接続されており、ポート16bには、前記バイパス流路9が接続されており、ポート16cには、前記サンプリングラインLにおける切換流路部3からその下流側にある前記冷却器4側(NO分析計1側)へと向かう部分に形成された流路が接続されている。そして、前記三方切換弁16は、前記ポート16aとポート16cとが連通し、前記コンバータ流路8内がその下流側に配置された前記NO分析計1と連通するNOX 測定状態と、前記ポート16bとポート16cとが連通し、前記バイパス流路9内がその下流側に配置された前記NO分析計1と連通するNO測定状態とに切り換わる。
【0030】
前記冷却器4は、例えば、ガス冷却器や電子冷却器などであり、内部を通過するガスを冷却し、ガス中のドレンを除去するように構成されている。
【0031】
前記NO分析計1には、演算表示部17が接続されており、前記NO分析計1によって得られた測定値が、前記演算表示部17において適宜に増幅・演算等され、かつその演算結果が表示されるのである。
【0032】
そして、上記測定装置Dでは、前記三方切換弁16を切換操作して、NOX 測定状態とすることにより、前記サンプリングラインLにおいて前記切換流路部3より上流側に導入されたガス中のNOX 濃度を測定するNOX 測定ラインが形成され、前記三方切換弁16を切換操作して、NO測定状態とすることにより、前記サンプリングラインLにおいて前記切換流路部3より上流側に導入されたガス中のNO濃度を測定するNO測定ラインが形成されるのである。
【0033】
また、前記測定装置Dでは、前記サンプリングラインL中における前記切換流路部3よりも上流側の位置、詳しくは、前記ドレンセパレータ2と切換流路部3との間の位置に、NOガス供給流路18が接続されている。
【0034】
前記NOガス供給流路18は、上流側から順に、NOガス源19と、このNOガス源19から送られてきたNOガスにオゾンを供給・添加するオゾン供給手段20と、NOガス供給流路18内のガスを前記サンプリングラインLへと供給する状態としない状態とに切り換えるための開閉弁21とを有している。
【0035】
前記NOガス源19は、例えば、既知濃度のNOガスを供給するためのガスボンベである。なお、前記NOガスは、前記NO分析計1の校正ガスとしても用いられ、また、前記コンバータ7の変換効率をチェック(測定)するためのチェックガスとしても用いられる。
【0036】
図2は、前記オゾン供給手段の構成を概略的に示す説明図である。
前記オゾン供給手段20は、前記NOガス源19からのNOガスに微量水分を加えて、この水分量に関係したオゾンを発生させるように構成されたものであり、前記NOガス源19からのNOガスが流れるNOガス供給管22と、このNOガス供給管22の一部を構成する筒状(例えば、円筒状)の気体透過膜23と、この気体透過膜23の外周面を覆い、かつ気体透過膜23の外周側に閉塞された空間を形成する空間形成体24と、この空間形成体24内にH2 Oを供給するためのH2 O供給手段(図示せず)と、前記NOガス供給管22における前記気体透過膜23よりも下流側の部分に配置された放電部25とを有している。
【0037】
前記NOガス供給管22は、例えば、円筒状をしており、その途中部分が前記気体透過膜23によって形成されている。
【0038】
前記気体透過膜23は、例えば、イオン交換膜やPPD(パーマピクスドライヤー)などからなり、気体状のH2 O(水蒸気)を選択的に透過させるように構成されている。
【0039】
前記空間形成体24は、前記気体透過膜23の両端を保持し、かつそれぞれ前記NOガス供給管22に固定される保持部24a,24bと、気体流入口24cと、気体流出口24dとを有している。
【0040】
前記H2 O供給手段は、気体状のH2 O(水蒸気)を、N2 (窒素)ガスなどの前記気体透過膜23を透過しないガス(例えば、不活性ガス)に混合した状態で空間形成体24内に供給するように構成されている。
【0041】
そして、前記H2 O供給手段からのN2 およびH2 Oは、前記気体流入口24cから空間形成体24内に流入するように構成されており、流入したH2 Oは、前記気体透過膜23を透過してその内部側を流れる前記NOガスによって下流側へと送られ、気体透過膜23を透過せずに残った一部のH2 Oと前記N2 とは、前記気体流出口24dから外部へと流出することとなる。すなわち、前記気体透過膜23,空間形成体24およびH2 O供給手段とにより、気体透過膜23を介してH2 Oを前記NOガス供給管22内のNOガス中に供給するH2 O供給部を構成しているのである。
【0042】
前記放電部25は、例えば、低圧または中圧水銀ランプなど、高輝度放電ランプ(高圧放電ランプ)を用いて構成されており、詳しくは、2つの電極25a,25bと、これら2つの電極25a,25bに電圧を加えて放電を生じさせるための印加手段25cとを備えている。
【0043】
また、上記の構成からなるオゾン供給手段20には、オゾン供給手段20によるオゾンの供給を行う状態と行わない状態とに切り換えるためのスイッチ26が接続されている。
【0044】
前記スイッチ26は、ONにすると、前記H2 O供給手段が、N2 およびH2 Oを空間形成体24内に流し、かつ前記放電部25の印加手段25cが2つの電極25a,25bに電圧を加えて放電を生じさせる状態となり、OFFにすると、前記H2 O供給手段が、H2 Oを空間形成体24内に流さず、かつ前記放電部25の印加手段25cが2つの電極25a,25bに電圧を加えず、放電が生じない状態となるように構成されている。
【0045】
上記の構成からなるNOガス供給流路18では、前記NOガス源19からNOガスを導出する状態としたときには、前記NOガスがオゾン供給手段20のNOガス供給管22内を通過することになり、このとき、前記スイッチ26をONにして、前記H2 O供給手段により前記空間形成体24内にH2 OおよびN2 を供給する状態とすると、H2 Oのみが前記気体透過膜23を透過して、NOガスに混入することとなる。さらに、このとき、前記NOガスに混入したH2 Oに対して放電が行われ、H2 Oがオゾン(O3 )とH2 に分解されることとなる。上記の過程を経て、前記NOガスに添加・供給されたオゾンは、NOと反応してNO2 となるのであり、これにより、前記NOガスは、NOとNO2 とが混合した(NO2 を含む)チェックガスとなる。
【0046】
そして、前記NOガス供給流路18では、前記H2 O供給手段から空間形成体24内に供給するH2 Oの濃度を調整することにより、NOガス供給管22内に供給されるH2 Oの量を調整でき、ひいてはオゾンの発生量および前記NOガス中に占めるNO2 濃度を調整することが可能となる。なお、前記オゾンの発生量は、例えば、前記NOガス源19から導出され、NO分析計1へと送られるNOガスの約半分を占める量とすればよい。
【0047】
一方、前記NOガス源19からNOガスを導出する状態としたときに、前記スイッチ26をOFFにして、前記空間形成体24内にH2 OおよびN2 が供給されない状態とすると、前記NOガスにNO2 が混入することはなく、前記NOガスはそのままNOX のうちNO2 を含まずNOのみを含むチェックガスとなる。
【0048】
上記の構成からなるNOガス供給流路18は、三方切換弁(三方電磁弁)27を介してサンプリングラインLに接続されている。
【0049】
前記三方切換弁27は、3つのポート27a,27b,27cを有しており、ポート27aには、前記サンプリングラインLの前記ドレンセパレータ2から下流側へと向かう流路が接続されており、ポート27bには、前記NOガス供給流路18が接続されており、ポート27cには、前記サンプリングラインLにおける切換流路部3の上流側に形成された流路が接続されている。そして、前記三方切換弁27は、前記ポート27aとポート27cとが連通し、前記サンプリングラインLのドレンセパレータ2を経たガスが切換流路部3へと送られるサンプルガス導入状態と、前記ポート27bとポート27cとが連通し、前記NOガス供給流路18からのガスが切換流路部3へと送られるNOガス導入状態とに切り換わる。
【0050】
次に、上記の構成からなる測定装置Dの動作について説明する。
前記測定装置Dを用いて試料(サンプルガス)中に含まれるNOX 濃度を測定するには、予め、前記三方切換弁27をサンプルガス導入状態に切り換えておき、まず、前記採取部から試料を採取するのであり、採取された試料は前記サンプリングラインLの導入ラインLaを通り、ドレンセパレータ2へと至り、ドレンセパレータ2内にて、試料中のドレンが分離される。
【0051】
前記ドレンセパレータ2を出た試料は、切換流路部3へと向かうことになる。ここで、試料を切換流路部3のコンバータ流路8へと送れば、前記試料中のNOX 濃度を測定することができ、バイパス流路9へと送れば、試料中のNO濃度を測定することができる。
【0052】
前記試料をコンバータ流路8に送るには、前記三方切換弁16を前記NOX 測定状態に切り換えればよい。この場合、前記ドレンセパレータ2を出た試料は、まず、前記コンバータ7内に至り、ここで、試料中に含まれるNO2 がNOへと変換され、続いて、前記フィルタ10を通り、ここで、試料中のダストが取り除かれ、その後、切換流路部3の下流側にある冷却器4を経て、前記NO分析計1に送られることになる。
【0053】
また、前記試料をバイパス流路9に送るには、前記三方切換弁16を前記NO測定状態に切り換えればよい。この場合、前記ドレンセパレータ2を出た試料は、前記フィルタ13を通り、ここで、試料中のダストが取り除かれた後、切換流路部3の下流側にある冷却器4を経て、前記NO分析計1に送られることになる。
【0054】
そして、前記試料がコンバータ流路8を経てNO分析計1に送られた場合には、試料中のNOX 濃度が測定されることとなり、前記バイパス流路9を経てNO分析計1に送られた場合には、試料中のNO濃度が測定されることになる。なお、前記NO分析計1によって得られた測定値は、前記演算表示部17において適宜に増幅・演算等され、かつその演算結果が演算表示部17により表示される。
【0055】
また、前記測定装置Dでは、前記三方切換弁27をNOガス導入状態に切り換えて、前記NOガス供給流路18のNOガス源19からの校正ガスとしてのNOガスを、切換流路部3および冷却器4に通した後、NO分析計1へと送り、NO分析計1において測定することにより、前記NO分析計1の校正を行うことができる。なお、上記のように、前記NOガス源19からのNOガスを用いて前記校正を行う場合には、前記スイッチ26をOFFにし、かつ前記開閉弁21を開状態にしておけばよく、また、前記NOガスは、切換流路部3のコンバータ流路8に通してもよいし、バイパス流路9に通してもよい。
【0056】
以下、前記測定装置Dを用いた前記コンバータ7の変換効率チェック(測定)方法について述べる。
上記の構成からなる測定装置Dでは、前記NOガス供給流路18から、前記NOガス源19からのNOガスと、このNOガスにオゾンを添加してその一部をNO2 としたNOおよびNO2 の混合ガスとの2種類のチェックガスを、前記切換流路部3のコンバータ流路8およびバイパス流路9にそれぞれ通して、前記NO分析計1にて測定を行うことにより、前記コンバータ流路8中のコンバータ7の変換効率をチェック(測定)することができる。
【0057】
詳しくは、まず、前記NOガス供給流路18からNOガス(NOチェックガス)をサンプリングラインLへと供給するには、前記開閉弁21を開状態とし、前記三方切換弁27をNOガス導入状態とするとともに、前記スイッチ26をOFFにした状態で、前記NOガス源19からNOガスを供給すればよい。なお、前記NOガスには、前記NO分析計1の校正ガスとしてのNOガスを用いることができる。
【0058】
そして、前記NOガス供給流路18からサンプリングラインLへと供給されたNOガスを、前記三方切換弁16をNO測定状態としておくことにより、バイパス流路9に通した後、NO分析計1において測定すると、前記NOガス中のNO濃度a(ppm)が得られる。
【0059】
また、前記NOガス供給流路18からサンプリングラインLへと供給されたNOガスを、前記三方切換弁16をNOX 測定状態としておくことにより、コンバータ流路8に通した後、NO分析計1において測定すると、前記NOガス中のNOX 濃度b(ppm)が得られる。ここで、前記NOガスにはNO2 が含まれていないことから、前記NOX 濃度bは前記NOガスのNO濃度を指すこととなる。
【0060】
すなわち、前記NO濃度aおよびNOX 濃度bは、ともに前記NOガス中のNO濃度を指示するものであることから、前記NOX 濃度aとNO濃度bとは等しくなる。
【0061】
他方、前記NOガス供給流路18からNO2 ガスを含むNOガス(混合チェックガス)をサンプリングラインLへと供給するには、前記開閉弁21を開状態とし、前記三方切換弁27をNOガス導入状態とするとともに、前記スイッチ26をONにした状態で、前記NOガス源19からNOガスを供給すればよい。なお、前記NOガスには、前記NO分析計1の校正ガスとしてのNOガスを用いることができる。
【0062】
そして、前記NOガス供給流路18からサンプリングラインLへと供給された前記混合ガス(混合チェックガス)を、前記三方切換弁16をNO測定状態としておくことにより、バイパス流路9に通した後、NO分析計1において測定すると、前記混合ガス中のNO濃度c(ppm)が得られる。
【0063】
また、前記NOガス供給流路18からサンプリングラインLへと供給された前記混合ガスを、前記三方切換弁16をNOX 測定状態としておくことにより、コンバータ流路8に通した後、NO分析計1において測定すると、前記混合ガス中のNOX 濃度d(ppm)が得られる。
【0064】
上記4つの濃度a,b,c,dの値から、以下の式(1)により、前記コンバータ7の変換効率(コンバータ効率)fcvを得ることができる。
コンバータ効率fcv(%)={(d−c)/(a−c)}×100 …(1)
【0065】
なお、前記濃度aと濃度bとは等しいことから、前記(1)式に代えて、以下に示す(1’)式によっても、前記コンバータ効率fcvを得ることができる。
コンバータ効率fcv(%)={(d−c)/(b−c)}×100 …(1’)
【0066】
そして、上記のようにして得たコンバータ効率fcvが、NOX 測定の管理値以上に誤差を与える(許容範囲を超えている)と判断される場合には、コンバータ7の触媒を新しいものと交換し、交換した新しい触媒を用いたコンバータ7についても上記と同様にコンバータ効率fcvを調べておく。このように、調べた結果を記録しておけば、定期的に前記コンバータ効率のチェックを実施することにより、コンバータ7の変換効率を常に一定値以上に保った状態で使用することが可能となる。
【0067】
なお、上記試料中のNOX 濃度測定およびNO濃度測定を行うときに、前記試料をコンバータ流路8とバイパス流路9とに交互に流すようにすることで、前記NOX 濃度およびNO濃度を連続的に得ることができるのであるが、上記測定によって連続的に得られるNOX 濃度とNO濃度との差(差量信号)と、後述するコンバータの変換効率チェック(測定)方法により得られる前記コンバータ7の変換効率(コンバータ効率)fcvの値とに基づいて、言い換えれば、前記差量信号にコンバータ効率fcvに基づいた補正をかけることにより、正確な前記試料中のNO2 濃度を連続的に得ることができ、さらに、このようにして得られるNO2 濃度と前記NO濃度との合量信号の演算を行うことにより、正確なNOX 濃度を得ることができる。
【0068】
上記の構成からなる測定装置Dおよびコンバータ7の変換効率チェック方法では、前記NOガス供給流路18において、オゾンの生成材料となる微量かつ一定量のH2 OをNOガスに対して添加・供給するための手段として気体透過膜23を有しており、これにより、低濃度でかつ一定濃度のNO2 を含むチェックガスを用いてコンバータ7の変換効率をチェックすることができるため、NO2 を含むチェックガスをガスボンベから供給していた従来の測定装置および変換効率チェック方法に比して、コンバータ7の変換効率を精度よく導出することができる。
【0069】
また、前記NO分析計1の校正および上記コンバータ7の変換効率のチェックの結果に基づいて、測定した試料中のNO2 濃度およびNOX 濃度を補正すれば、前記コンバータ7の変換効率が経時的に変化(低下)することが見込まれる場合であっても、正確なNO2 濃度およびNOX 濃度を得ることができ、さらに、そのような効果を、NOガス源19から供給するガスとして1種類のNOガスを用意するだけで得ることができる。
【0070】
さらに、前記コンバータ7の変換効率のチェックの結果に基づいた補正を行うことにより、コンバータ7の変換効率が低下しても、測定精度を低下させることなくNOX 濃度およびNO2 濃度を長期間測定することが可能となる。
【0071】
また、前記コンバータ7の変換効率のチェックを行うことにより、コンバータ7に用いる触媒の交換時期などを的確かつ容易に判定することが可能となる。
【0072】
なお、上記図2に示すオゾン供給手段20では、前記NOガス供給流路18を前記サンプリングラインLにおけるドレンセパレータ2と切換流路部3との間、すなわち、前記ドレンセパレータ2の下流側の位置に接続しているが、このような構成に限るものではなく、前記NOガス供給流路18を前記サンプリングラインLにおけるドレンセパレータ2の上流側の位置に接続してもよい。この場合には、前記NOガス供給流路18からのガスがドレンセパレータ2を通ることとなるため、前記気体透過膜23を透過してNOガスに混入したH2 Oのうち、前記放電部25における放電によりオゾンとならなかったものがあったとしても、そのH2 Oを前記ドレンセパレータ2により除去することができる。
【0073】
また、上記の構成からなる測定装置Dにおいて、前記開閉弁21を設けなくともよい。
【0074】
図3は、前記オゾン供給手段20の変形例であるオゾン供給手段28の構成を概略的に示す説明図である。
前記オゾン供給手段28は、前記NOガス源19からのNOガスに微量のオゾンを添加・供給するように構成されたものであり、前記NOガス源19からのNOガスが流れるNOガス供給管22と、このNOガス供給管22の一部を構成する筒状(例えば、円筒状)の拡散膜29と、この拡散膜29の外周面を覆い、かつ拡散膜29の外周側に閉塞された空間を形成する空間形成体30と、この空間形成体30内にオゾンを供給するためのオゾン発生手段31とを有している。
【0075】
前記拡散膜29は、例えば、テフロン(登録商標)膜などからなり、オゾンを選択的に透過させるように構成されている。
【0076】
前記空間形成体30は、前記拡散膜29の両端を保持し、かつそれぞれ前記NOガス供給管22に固定される保持部30a,30bと、気体流入口30cと、気体流出口30dとを有している。
【0077】
前記オゾン発生手段31は、内部を酸素(O2 )または空気(Air)が流通する酸素流通管32と、この酸素流通管32の周囲を取り囲むように螺旋状に配置されたUV(紫外線)ランプ33とを有している。
【0078】
前記酸素流通管32には、その上流側に酸素(O2 )または空気(Air)を供給する酸素供給手段(図示せず)が接続されており、また、酸素流通管32の下流側は、前記空間形成体30の気体流入口30cに接続されている。
【0079】
前記UVランプ33は、前記酸素流通管32内を通る酸素に対して紫外線を照射することにより、オゾンを発生させるためのものである。
【0080】
上記の構成からなるオゾン供給手段28によって前記NOガス源19からのNOガスにオゾンを供給・添加するには、まず、前記酸素流通管32内に酸素または空気が流通する状態で、前記UVランプ33を点灯することにより、酸素流通管32内の酸素をオゾンへと変換し、続いて、酸素流通管32内で発生した高濃度(例えば、0.5〜2vol%)のオゾンを空間形成体30内へと送るだけでよい。このように空間形成体30内に送られたオゾンは、前記拡散膜29を透過して、前記NOガス供給管22内を通るNOガスに混入されることとなる。
【0081】
また、上記の構成からなるオゾン供給手段28は、オゾン供給手段20と同様に、前記スイッチ26をON,OFF操作することによって、前記NOガスに対してオゾンを供給する状態としない状態とを切り換えることができるように構成されている。
【0082】
図4は、本発明の第二実施例に係る測定装置D2 の構成を概略的に示す説明図である。なお、上記第一実施例に示したものと同一構造の部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
前記測定装置D2 は、第一実施例の測定装置Dに比して、前記コンバータ流路8が有していたフィルタ10,制御弁11,ポンプ12と、前記バイパス流路9が有していたフィルタ13,制御弁14,ポンプ15とが設けられておらず、その代わりに、前記切換流路部3と前記冷却器4との間に、前記フィルタ10,13と同様の構成を有するフィルタ34と、前記制御弁11,14と同様の構成を有する制御弁35と、前記ポンプ12,15と同様の構成を有するポンプ36とが、上流側からこの順に設けられている点と、前記バイパス流路9の下流端と前記コンバータ流路8との接続部分に設けられていた三方切換弁(三方電磁弁)16が、前記バイパス流路9の上流端と前記コンバータ流路8との接続部分に設けられている点とで主として異なる。
【0083】
上記の構成からなる測定装置D2 における三方切換弁16では、ポート16aには、前記コンバータ流路8が接続されており、ポート16bには、前記バイパス流路9が接続されており、ポート16cには、前記サンプリングラインLにおける切換流路部3からその上流側にある前記ドレンセパレータ2側へと向かう部分に形成された流路が接続されている。そして、前記三方切換弁16は、前記ポート16aとポート16cとが連通し、前記コンバータ流路8内がその下流側に配置された前記NO分析計1と連通するNOX 測定状態と、前記ポート16bとポート16cとが連通し、前記バイパス流路9内がその下流側に配置された前記NO分析計1と連通するNO測定状態とに切り換わる。
【0084】
上記の構成からなる測定装置D2 の他の構成および動作等については、前記測定装置Dと同様であることから、その説明を省略する。
【0085】
なお、上記第二実施例に示した三方切換弁16を設ける位置に、第一実施例に示した三方電磁弁16を設けてもよく、反対に、上記第一実施例に示した三方切換弁16を設ける位置に、第二実施例に示した三方電磁弁16を設けてもよい。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、上記の構成からなる本発明によれば、コンバータの変換効率を精度よく導出することができる窒素酸化物測定装置および窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る窒素酸化物測定装置および窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法の構成を概略的に示す説明図である。
【図2】上記実施例におけるオゾン供給手段の構成を概略的に示す説明図である。
【図3】前記オゾン供給手段の変形例の構成を概略的に示す説明図である。
【図4】本発明の第二実施例に係る窒素酸化物測定装置の構成を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】7…コンバータ、20…オゾン供給手段、23…気体透過膜、25…放電部、D…窒素酸化物測定装置。
Claims (10)
- NO2 をNOに変換するコンバータと、このコンバータの変換効率の測定に用いるNOガスにオゾンを供給するオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、気体透過膜を介してH2 Oを前記NOガス中に供給するH2 O供給部と、NOガス中に供給されたH2 Oに対して放電を行う放電部とを有することを特徴とする窒素酸化物測定装置。
- NO2 をNOに変換するコンバータと、このコンバータの変換効率の測定に用いるNOガスにオゾンを供給するオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、拡散膜を介してオゾンを前記NOガス中に供給するようにしたことを特徴とする窒素酸化物測定装置。
- 前記NOガスを、前記コンバータの下流側に設けられるNO分析計の校正ガスとしても用いる請求項1または2に記載の窒素酸化物測定装置。
- 試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計と、前記切換流路部の上流側に接続されたNOガス供給流路と、このNOガス供給流路中を流れるNOガスにオゾンを供給するためのオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、気体透過膜を介してH2 OをNO供給流路中に供給するH2 O供給部と、NO供給流路中に供給されたH2 Oに対して放電を行う放電部とを有することを特徴とする窒素酸化物測定装置。
- 試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計と、前記切換流路部の上流側に接続されたNOガス供給流路と、このNOガス供給流路中を流れるNOガスにオゾンを供給するためのオゾン供給手段とを備えた窒素酸化物測定装置であって、前記オゾン供給手段が、拡散膜を介してオゾンをNO供給流路に供給するようにしたことを特徴とする窒素酸化物測定装置。
- 前記オゾン供給手段が、酸素に対して紫外線を照射することにより前記オゾンを発生させる請求項2または5に記載の窒素酸化物測定装置。
- NO2 をNOに変換するコンバータに、NO2 を含むチェックガスを流す窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記チェックガスを、NOガスにオゾンを添加することによって作成し、前記オゾンの添加は、気体透過膜を介してH2 Oを前記NOガス中に供給した後、NOガス中に供給されたH2 Oに対して放電することにより行うことを特徴とする窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法。
- NO2 をNOに変換するコンバータに、NO2 を含むチェックガスを流す窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記チェックガスは、酸素に対して紫外線を照射して発生させたオゾンを、拡散膜を介してNOガスに供給することによって作成されることを特徴とする窒素酸化物測定に用いられるコンバータの変換効率チェック方法。
- 試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計とを用いて行われる窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記コンバータ流路およびバイパス流路に択一的にNOガスを流すとともに、このNOガスにオゾンを添加する状態としない状態とに切り替え、前記オゾンを、気体透過膜を介してNOガス中に供給されたH2 Oに放電を行うことにより添加することを特徴とする窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法。
- 試料中のNO2 をNOに変換するコンバータを有するコンバータ流路およびこのコンバータ流路に対して前記コンバータをまたぐ状態で接続されるバイパス流路からなる切換流路部と、この切換流路部の下流側に設けられるNO分析計とを用いて行われる窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法であって、前記コンバータ流路およびバイパス流路に択一的にNOガスを流すとともに、このNOガスにオゾンを添加する状態としない状態とに切り替え、拡散膜を介して前記オゾンをNOガスに添加することを特徴とする窒素酸化物測定に用いるコンバータの変換効率チェック方法。
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Cited By (2)
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JP2007271462A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Horiba Ltd | 試料ガス分析装置 |
JP7001579B2 (ja) | 2018-12-27 | 2022-02-04 | 株式会社堀場製作所 | ガス分析装置、ガス分析用プログラム、及びガス分析方法 |
-
2002
- 2002-08-13 JP JP2002235718A patent/JP2004077216A/ja active Pending
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