JP2004077088A - 食品冷却装置 - Google Patents

食品冷却装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004077088A
JP2004077088A JP2002241500A JP2002241500A JP2004077088A JP 2004077088 A JP2004077088 A JP 2004077088A JP 2002241500 A JP2002241500 A JP 2002241500A JP 2002241500 A JP2002241500 A JP 2002241500A JP 2004077088 A JP2004077088 A JP 2004077088A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
food
cold
cooling
cool air
cold air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002241500A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Kawasaki
川崎 良隆
Ikuko Tanaka
田中 郁子
Yoshiko Yasunobu
安信 淑子
Tomoko Tani
谷 知子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002241500A priority Critical patent/JP2004077088A/ja
Publication of JP2004077088A publication Critical patent/JP2004077088A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2400/00General features of, or devices for refrigerators, cold rooms, ice-boxes, or for cooling or freezing apparatus not covered by any other subclass
    • F25D2400/28Quick cooling

Abstract

【課題】食品の品質を損なうことなく容易にかつ均一に短時間で急速冷却を行うことが可能な食品冷却装置を提供する。
【解決手段】食品55の急速冷却時には、圧送機15を動作させ、圧送流路14から、蓄冷部材12の貫通孔13を通して、冷気を冷凍室10内に噴出させる。それにより、小径気柱状の冷気ビーム40が食品55に向けて噴出され、冷気ビーム40が、食品55の表面付近に形成された伝熱境膜45を乱す。その結果、伝熱境膜45による食品55と冷気との間の伝熱抵抗が低下し、冷却速度の向上を図ることが可能となる。また、蓄冷部材12が冷熱を蓄積するため、冷却初期の必要冷熱を蓄冷部材12が補充供給することができる。このため、より冷却速度の向上を図ることが可能となる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品を高速で冷却する食品冷却装置に関する。ここでは、調理に供する食材および調理済みの食品を含め、まとめて食品と呼ぶ。
【0002】
【従来の技術】
食品の調理や保存において、冷蔵や冷凍といった食品の冷却が多く行われている。このような食品の冷却を行う家庭用の機器として、冷蔵庫や冷凍庫が広く実用化されている。
【0003】
食材の調理(加工)過程において行われる冷却としては、例えば、砂糖や食酢を混合した後のすし飯の冷却や、ポテトサラダ用に潰したジャガイモの冷却、ゼリーやババロアなどのゼラチン利用食品を固める際の冷却等がある。また、調理後の食品を食卓に供するまでの間に行われる冷却として、例えば、そうめんや冷麺等の麺類、白玉団子等の冷して食べる食品、野菜サラダ等の冷却がある。このような食材または調理済み食品の冷却を家庭用冷蔵庫を用いて行う場合には、庫内温度が3〜5℃に制御される冷蔵室を利用することが一般的である。
【0004】
一方、食材や調理済み食品の長期保存のための冷却を行う際には、保存時における菌の繁殖を抑制すると同時に、食材に含まれる酵素の作用によって起こる熟成や変質あるいは化学的な変化等を抑制するために、庫内温度が−20℃前後に制御される冷凍室を利用して保存を行うことが一般的である。
【0005】
家庭用冷蔵庫などの従来の冷蔵装置では、冷蔵室内の温度が3℃〜5℃であり、熱媒体である空気の温度が冷凍装置の冷凍室に比べて高い。このため、冷蔵室内に食品を長時間放置しても、食品が過冷却されることはないが、冷凍装置を用いてより低温で冷却操作を行う場合に比べて、冷却に長い時間を要する。それゆえ、十分に時間的な余裕がある調理や調理済み食品の保冷を行う場合には、冷蔵室で長い時間をかけて冷却を行ってもよいが、例えば、前述のように一連の調理(加工)過程の途中段階において「冷まし」のための冷却を行う場合や、調理後に速やかに冷却を行って食卓に供する場合等には、短時間で冷却を行う必要があるため、時間のかかる冷却は適切ではない。
【0006】
そこで、短時間の冷却が必要である場合、すなわち急速冷却が必要な場合には、過度な冷却条件であることを認識した上で、冷凍装置の冷凍室に食品を入れて−20℃前後の低温空気による熱伝達を利用して急速冷却を行う方法がある。しかしながら、この方法では、過度な冷却条件であるため、食品の取り出しのタイミングが遅れると、食品組織に含まれる水分の氷結が始まって氷結晶が生成・成長し、この氷結晶により、食品の組織構造が破壊されて食品の食味や食感を損なうおそれがある。このため、冷凍室を用いて急速冷却を行う場合には、食品の冷却状態をその都度確認しつつ、氷結が始まる前に適切なタイミングで食品を冷凍室から取り出す必要がある。それゆえ、冷凍室において急速冷却を行う場合には、食品の冷却時間を短縮することは可能となるが、操作に手間がかかり、特に、他の調理をしている合間に適宜冷却させるといった効率的な作業が極めて困難となる。
【0007】
以上のことから、容易にかつ効率よく短時間で急速冷却を行うことを可能とする冷却方法が望まれている。
【0008】
一方、食材や食品を冷凍保存する場合には、食材や食品の凍結時における氷結晶の生成・成長を抑制するために、急速冷凍を行って、氷結晶の生成領域である0〜−5℃の温度帯(以下、最大氷結晶生成帯と呼ぶ)を素早く通過させることが望まれる。これは、氷結晶の生成・成長を抑制することにより、食材や食品において、氷結による組織構造の破壊を抑制して良好な食味や食感を保持することが可能となるためである。
【0009】
最大氷結晶生成帯を素早く通過させるための急速冷凍方法としては、冷凍室内の冷気の温度をより低温にする方法や、例えば特開平11−223450号公報に記載されたように、冷凍室内を循環する冷気の流速を増加させる方法、あるいは、例えば特開2001−147071号公報および特開2001−147081号公報に記載されたように、蓄冷作用や熱伝達促進作用を有するトレイ状の蓄冷部材を用いる方法等が挙げられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、冷凍室内の循環冷気の温度や流量(流速)の調節だけでは十分な急速冷凍を行うことは困難である。また、トレイ状の蓄冷部材を用いた場合には、トレイと食品との接触面では熱伝達が促進されるので急速冷凍が可能となるが、トレイと接触していない面では急速冷凍ではなく通常の冷凍となるため、食品内において、トレイと接触している部分と接触していない部分とで、極端な温度の偏りが生じる。このように食品の各部分において冷却速度に大きな偏りがある場合には、急速冷却された凍結域で先に生成した氷結晶に、未凍結域の水分が集中して大きな氷結晶が生成されることとなる。それゆえ、急速凍結が行われても、保存後の食品において均一で安定した品質を維持することは困難となり、好ましい食品の冷凍方法とは言い難いものである。
【0011】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、食品の品質を損なうことなく容易にかつ均一に短時間で急速冷却を行うことが可能な食品冷却装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る冷却装置は、食品を収納して冷却する冷却室と、冷気を生成し前記冷気を前記冷却室内に供給する冷気供給装置と、前記冷気の噴流たる冷気流束を前記冷却室内に放射する冷気流束放射構造とを備えたものである(請求項1)。
【0013】
従来の冷却方法では、冷却室内に配置した食品を冷却する際に、食品と冷気との境界面において冷気の流れが形成されない層、もしくはほとんど形成されない層が生じる。この層は、仮想膜としてとらえられ、伝熱境膜と呼ばれる。このような冷気の流れが形成されない層、すなわち伝熱境膜は、冷気から食品への冷熱の伝熱の際に伝熱抵抗となり、よって食品の冷却の妨げとなる。
【0014】
そこで、かかる構成によれば、冷気流束供給構造から放射した冷気流束により、食品の周囲に形成された伝熱境膜を乱すことができるため、伝熱境膜による伝熱抵抗を低下させることが可能となる。それゆえ、食品の冷却速度の向上を図ることが可能となり、急速冷却を容易に効率よく短時間で行うことが可能となる。したがって、調理の途中工程等で冷蔵を行う場合に本発明を適用すると、急速冷蔵が可能となるので作業性の向上が図られる。また、冷凍を行う場合に本発明を適用すると、急速冷凍が可能となるため、作業効率の向上の他に、特に、以下の効果が得られる。
【0015】
すなわち、本発明によって急速冷凍が可能となると、食品の冷凍速度の向上に伴って、最大氷結晶生成帯の通過に要する時間を短縮することが可能となり、よって、この間における氷結晶の生成・成長を抑制することが可能となる。このため、氷結晶による食品の組織構造の破壊を抑制することが可能となり、その結果、冷凍後の食品の品質の低下を抑えて品質を保持することが可能となる。
【0016】
前記冷気流束が、前記食品の表面と交差する方向に放射されることが好ましい(請求項2)。
【0017】
かかる構成によれば、冷気流束により効果的に伝熱境膜を乱すことが可能となり、よって、伝熱抵抗を効果的に低下させることが可能となる。
【0018】
前記冷気流束放射構造は、前記冷却室の壁を隔てて形成され、前記壁に設けられた噴出孔と冷気吸入穴とを通じて前記冷却室に連通する冷気圧送流路と、前記冷気吸入穴から吸入した前記冷却室の冷気を前記冷気圧送流路を経て前記噴出孔から前記冷却室内に噴出させ、それにより前記冷気流束を放射する冷気圧送装置とを備えてもよい(請求項3)。
【0019】
かかる構成によれば、冷気流束放射構造において冷気を噴出孔から噴出させることにより、気柱もしくはビームに近い状態の冷気流束を食品に向けて噴射することが可能となる。このため、伝熱境膜を効果的に乱し、伝熱抵抗を効果的に低減させることが可能となる。
【0020】
前記冷気流束放射構造が、任意の時に前記冷気流束を放射してもよく(請求項4)、例えば、前記冷気流束放射構造が、任意の時間前記冷気流束を放射してもよい(請求項5)。
【0021】
かかる構成によれば、冷気流束の放射を行う急速冷却と、冷気流束の放射を行わない通常の冷却とを、任意に、例えば任意の時間で、切り替えることが可能となる。したがって、食品の品質を保持しながら目的に応じて効率よく冷却を行うことが可能となる。また、高い動力エネルギーを要する急速冷却を必要な時に適切に行うことが可能となるので、装置において省エネルギー化が図られ、運転コストの低減化が図れる。
【0022】
前記冷気圧送装置は、前記冷気供給装置とは別個に設けられた送風機であってもよい(請求項6)。
【0023】
かかる構成においては、送風機の回転により、冷気圧送流路内の冷気が圧送され、冷気が噴出孔から噴出する。それにより、冷気流束が形成されて急速冷却が行われる。一方、送風機が停止した状態では、冷気流束が形成されないので、通常の冷却が行われる。したがって、送風機の回転の開始および停止を制御することにより、急速冷却と通常の冷却とを容易に切り替えることが可能となり、また、送風機の回転数を制御することにより、噴出する冷気流束の速度を制御することが可能になる。
【0024】
前記冷気流束放射構造は、前記冷気圧送装置を、前記冷気供給装置が兼用し、前記冷気供給装置から前記冷気圧送流路へ冷気を制御弁によって制御しながら供給してもよい(請求項7)。
【0025】
かかる構成においては、制御弁が開くと、冷気供給装置から冷気圧送流路内に冷気が積極的に供給され、この冷気が圧送されて噴出孔から噴出する。それにより、冷気流束が形成されて急速冷却が行われる。一方、制御弁が閉じた状態では、冷気流束が形成されず、よって、通常の冷却が行われる。したがって、制御弁の開閉を制御することにより、急速冷却と通常の冷却とを容易に切り替えることが可能となり、また、制御弁の開き具合を制御することにより、噴出する冷気流束の速度を制御することが可能になる。
【0026】
前記冷却室内に、冷気の冷熱を蓄積する蓄冷部材がさらに配置されてもよい(請求項8)。
【0027】
かかる構成によれば、蓄冷部材が蓄積した冷熱の作用により、冷却速度のさらなる向上を図ることが可能となる。
【0028】
ここで、蓄冷部材は、食品と直接接触しないように配置されることが好ましい。蓄冷部材と食品とが直接接触した状態で急速冷却を行うと、接触部が局部的に急速冷却されるので食品の各領域における冷却速度に大きな偏りが生じ、その結果、食品の品質低下を招くおそれがある。特に、急速冷凍においては、このような冷却速度の偏りが氷結晶の生成・成長に影響するため、食品の品質低下を招きやすい。そこで、蓄冷部材と食品とを直接接触しないように配置することにより、食品における冷却速度の偏りを防止でき、よって、品質を保持することが可能となる。なお、従来では、急速冷却を可能とするために食品と蓄冷部材とを直接接触させる必要があったが、本発明では、冷気流束により急速冷却が可能となるので、蓄冷部材と食品とを直接接触させる必要は特になく、よって、このような構成が可能となる。
【0029】
前記蓄冷部材が前記冷気流束放射構造の前記壁の少なくとも一部を構成し、前記蓄冷部材の表面が前記冷却室内で露出するとともに、前記蓄冷部材に前記噴出孔が設けられてもよい(請求項9)。
【0030】
かかる構成においては、蓄冷部材に設けられた貫通孔から冷気流束が噴出する。このような構成では、冷気流束放射構造の壁に蓄冷部材が組み込まれているため、装置のコンパクト化が図られる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。ここでは、本発明に係る冷却装置として、冷凍装置について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る食品冷凍装置の構成を示す模式的な側面断面図である。
【0032】
図1に示すように、冷凍装置100は、装置の本体部を構成してその内部において食品(または食材)55を冷却する冷凍庫1と、ヒートポンプサイクル25および冷却器7を備えた冷却装置30と、冷凍装置100の運転を制御する制御装置50とを備える。
【0033】
冷凍庫1は、箱状に形成され、壁が発泡断熱材で構成されている。冷凍庫1の前面開口部には、断熱性の扉11が設けられている。冷凍庫1の内部には、その後部に全幅および全高さに渡るように縦壁2が形成されており、縦壁2と冷凍庫1の壁とにより囲まれた後部の空間が冷気流路3を構成する。縦壁2の中央付近には冷気吹き出し穴4が設けられ、また、縦壁2の下部側には冷気吸入穴5が設けられ、これらによって、冷気流路3が、冷凍庫1の前部の空間、具体的には後述の冷凍室10、に連通している。冷気吹き出し穴4の出口部分には、冷気の風向きを調整するフィン6が配置されている。
【0034】
冷気流路3内の冷気吹き出し穴4の入口部分には、熱交換機からなる冷却器7が配設されており、この冷却器7は、冷凍庫1の外部に配置されたヒートポンプサイクル25に接続されている。ヒートポンプサイクル25は、圧縮機25a、放熱機25bおよびキャピラリ25cを備える。また、冷気流路3の冷却器7の後方に位置するように、冷凍庫1の後壁に送風機8が取り付けられている。
【0035】
一方、縦壁2により冷気流路3と仕切られた冷凍庫1の前部空間は、冷凍庫1の上下壁と左右の両側壁とに沿って形成された周方向壁9により、さらに、冷凍室10と、該冷凍室10の周囲を囲む圧送流路14とに分けられる。この圧送流路14は、冷凍室10の全周、すなわち、上部、下部および左右両側部に亘って連続して形成される。周方向壁9には蓄冷部材12が嵌め込まれている。蓄冷部材12は、例えば、良好な熱伝導性を有し熱容量が大きいアルミブロックから構成され、一方の主面が冷凍室10に面して露出するとともに、他方の主面が圧送流路14に面して露出する。このような蓄冷部材12により、冷凍室10のほぼ全周が覆われている。そして、蓄冷部材12には、複数の貫通孔13が冷気噴出孔として形成されている。この貫通孔13を通して、圧送流路14と冷凍室10とが連通している。また、周方向壁9の上部後方には吸入穴6が設けられており、この吸入穴6により、圧送流路14と冷凍室10とが連通している。また、上部および下部の圧送流路14内には、それぞれ圧送機15が設けられている。この圧送機15は、縦壁2に固定されている。
【0036】
蓄冷部材12の厚さは、冷熱を十分に蓄積保持することが可能であり、かつ、後述するように貫通孔13から冷気を噴出して冷気ビーム40を生じさせることが可能であれば、特に限定されるものではない。例えば、蓄冷部材12の厚さは30mm程度である。また、蓄冷部材12に設けられた貫通孔13の大きさや数は、後述するように貫通孔13から噴出される冷気ビーム40が食品55の周りの伝熱境膜45を乱すことが可能であれば、特に限定されるものではない。例えば、貫通孔13の孔径は10mm以下で、かつ、孔が小さすぎて冷気が通る際の抵抗が大きくなりすぎない程度とする。また、蓄冷部材12の表面において貫通孔13が占める面積の割合は、20〜40%程度とする。このような貫通孔13の大きさや数は、冷気ビーム40が食品55に達するまでの距離、すなわち、蓄冷部材12から食品55までの距離に応じて設定される。
【0037】
さらに、冷凍室10底部の周方向壁9に支持されて、底部の蓄冷部材12上に、金属格子からなる棚材17が配置される。この棚材17の上に、食品55が配置される。
【0038】
制御装置50は、ヒートポンプサイクル25の圧縮機25aの出力を制御するとともに、送風機8の回転数を制御する。それにより、冷却器7で生じる冷気の温度および冷凍室10内への冷気の送風量を調整し、冷凍室10内の温度を調整することが可能となる。また、制御装置50は、圧送流路14に配設された各圧送機15の回転数を制御する。それにより、後述するように、圧送流路14から冷気が噴射されて冷気ビーム40が発生し、急速冷凍が行われる。
【0039】
なお、図1においては図示を省略しているが、冷凍装置100には、従来の冷凍装置と同様に、各種のモータや電磁駆動ダンパ等が適所に配設されている。
【0040】
続いて、冷凍装置100の動作について説明する。冷凍装置100では、制御装置50の制御によって、以下の冷凍動作が遂行される。この冷凍動作においては、冷気ビーム40を用いない通常の冷凍と、冷気ビーム40を用いる急速冷凍とが行われる。
【0041】
まず、通常の冷凍を行う場合について説明する。通常の冷凍の際には、従来の冷凍の場合と同様にして、ヒートポンプサイクル25の運転により冷却器に冷熱(正確には低温の冷媒)が供給される。一方、送風機8の作動により、冷気流路3内の空気(以下、冷気という)が冷却器7を通って冷気吹き出し穴4中に送り込まれる。この冷気は、冷却器7を通過する際に冷却され、図中の矢印で示すよう冷気吹き出し穴4からフィン6を通って冷凍室10内に供給される。さらに、この冷気は、冷凍室10内を適宜対流した後、冷気吸入穴5を通して、再度、冷気流路3に戻る。このようにして、冷気は循環する。なお、このような通常の冷凍の際には、圧送流路14内に配設された圧送機15は停止している。
【0042】
上記の冷却動作を繰り返し行うことにより、冷凍室10内は、冷却器7で発生する冷気の温度(冷気生成温度)に近い温度に維持される。例えば、冷却器7における冷気生成温度を−23〜−25℃程度に設定し、冷凍室10内の温度が−20℃程度に維持されるように、制御装置50により、圧縮機25aおよび送風機8を制御して冷凍室10内の温度制御を行う。このように冷凍室10内を−20℃程度とすると、食品55の温度も−20℃程度となり、また、冷凍室10内に片面を露出している蓄冷部材12も、接触する冷気によって冷却されて−20℃程度に蓄冷される。
【0043】
ところで、上記のような通常の冷凍方法により常温の食品55を冷凍しようとすると、最大氷結晶生成帯を通過するのに時間がかかるため、この間に氷結晶の生成および成長が進む。それゆえ、氷結晶による食品55の組織構造の破壊が生じる。食品の構造破壊を抑制するためには、冷却速度を増加させて最大氷結晶生成帯を速やかに通過させる必要がある。しかしながら、食品55の表面付近には前述のように伝熱境膜45が存在するため、通常の冷凍方法では冷却速度の向上を効果的に図るのは困難である。
【0044】
冷却速度を向上させる方法として、前述の通常の冷凍方法において冷凍室10内に供給される冷気の風量を増加させて冷気の流速を増加させることにより冷却速度の増加を試みた。しかしながら、この場合には、冷気と食品55との間の熱伝達の障害となる伝熱境膜45が存在するために、冷気の流速に比例して冷却速度を効果的に増加させることはできなかった。例えば、冷凍室10に供給される冷気の風量を10倍にして冷気の流速を増加させても、伝熱境膜45による伝熱抵抗は冷気の流速に比例して減少するものではなく、食品55の冷却速度(中心温度の低下速度)は2〜3割程度しか増加しなかった。このように、冷気の流速に比例して冷却速度を増加させることは困難であった。
【0045】
これに対して、本実施の形態の冷凍装置100では、以下のような冷凍方法により、冷却速度を向上させることが可能となる。
【0046】
急速冷凍の際には、例えば上記のような通常の冷却により−20℃程度に保たれた冷凍室10内の棚材17上に、常温の食品55を載置する。図示されない指令入力装置の操作により、急速冷凍の開始指令が制御装置50に入力されると、制御装置50は、圧送流路14内に設けられた圧送機15を回転させる。すると、図中の矢印で示すように、冷気吸入穴16から、冷凍室10内の冷気が圧送流路14内に吸引されるとともに、送風機15により圧送流路14内の冷気が強制送風されて冷気流が形成される。ここでは、冷凍庫1の後部から前部へ向かう冷気流が形成される。一方、蓄冷部材12の流体抵抗が大きいので、該蓄冷部材12の両主面間に圧力差が生じて圧送流路14内の気圧が高くなる。それにより、圧送流路14の冷気が、蓄冷部材12の貫通孔13を通って冷凍室10内に噴出する。
【0047】
この貫通孔13を通って冷凍室10内に噴出した冷気は、貫通孔13の径に応じた気柱状の冷気流束となる。ここでは、この気柱状の冷気流束を冷気ビーム40と呼ぶ。冷気ビーム40は貫通孔13の軸方向に高い指向性を有し、噴出してから食品55に向かって冷凍室10内を略直進する。なお、冷気ビーム40は、冷凍室10内を進む過程である程度広がってもよい。冷気ビーム40の流速は、例えば2〜3m/秒程度である。ここで、通常の冷気の流れ、すなわち気柱状の冷気流束を形成しない冷気の流速が最大でも1m/秒程度であることを考慮すると、このように流速が大きく勢いを有する冷気ビーム40は、対向して存在する食品55の表面に突き刺さるように衝突する。図中では冷凍室10の上下方向から吹き出される冷気ビーム40しか示していないが、ここでは冷凍室10の左右両側部にも蓄冷部材12が配設されているため、冷凍室10の左右横方向からも冷気ビームが食品55に向けて吹き出される。このように、食品55の表面と交差する各方向から冷気ビーム40が噴出することにより、食品55の表面に形成された伝熱境膜45が乱される。このため、伝熱抵抗を著しく低下させることが可能となる。
【0048】
このように伝熱境膜45による伝熱抵抗を著しく低下させることにより、冷気から食品55に、冷熱(顕熱および潜熱)を効率よく速やかに供給することが可能となる。さらに、ここでは、蓄冷部材12が蓄積保存していた冷熱も供給されるため、冷気と食品55との間で、熱伝達が効果的に行われる。したがって、食品55の冷却速度を増大させることが可能となる。
【0049】
上記のように冷却速度を増加させることが可能となることにより、最大氷結晶生成帯を速やかに通過することが可能となる。このため、氷結晶の生成・成長を抑制し、食品55の内部に生成する氷結晶を小さくかつ分散させることが可能となる。このため、氷結晶による食品55の構造破壊を抑制することが可能となり、よって、冷凍保存による品質の低下を抑制することが可能となる。
【0050】
また、本実施の形態では、蓄冷部材12が食品55に直接接触しておらず、食品55の周囲は流れる冷気で覆われている。このため、従来のトレイ状の蓄冷部材に食品を載置した場合のように蓄冷部材と食品とが直接接触する部分で局部的に急速冷却が行われることはなく、食品55の周囲を冷気で均一に包むように冷却を行って食品55の表面全体を熱伝達領域として機能させて均一に急速冷凍することが可能となる。このため、食品55の品質を保持しながら急速冷凍を行うことが可能となる。
【0051】
冷気ビーム40として冷凍室10内に噴出した冷気は、冷気吸入穴5を通って再び冷気流路3に戻る。また、本実施の形態では、制御装置50が圧送機15の動作をタイマー制御する。すなわち、制御装置50は、圧送機15を所定時間動作させた後、急速冷凍停止の信号を送って圧送機15の回転を停止させる。ここで、所定時間とは、上記のような急速冷凍によって食品55の温度が最終到達温度、すなわち冷凍室10内と同じ温度(−20℃)まで下がるのに十分な時間であってもよく、あるいは、常温から最大氷結晶生成帯を通過し終えるまでの時間であってもよい。食品55の冷凍品質を決定する最大の要素が前述のように最大氷結晶生成帯の通過時間であることから、最大氷結晶生成帯を通過する間のみ圧送機15を動作させて急速冷凍を行っても、十分な効果が得られる。圧送機15を停止させて急速冷凍を停止した後、前述の通常の冷凍方法、すなわち冷気ビームを噴出させない冷凍方法により食品55を冷凍保存する。このように、制御装置50により圧送機15を制御することにより、通常の冷凍と急速冷凍とを容易に切り替えることが可能となる。
【0052】
続いて、本実施の形態における効果を具体的に説明する。
【0053】
図2は、本実施の形態の急速冷凍における食品の冷凍過程と、通常の冷凍方法における食品の冷凍過程とを対比して示す図である。ここで、通常の冷凍方法とは、冷気ビーム40の噴出を行わない点のみが本実施の形態と異なる方法をさす。また、本実施の形態では、食品55が最終到達温度(−20℃)に達するまで、常時、冷気ビーム40の噴出を行った。この場合、通常の冷凍方法における冷凍室10内の冷気の流速は約0.4m/秒であり、一方、本実施の形態における冷気ビーム40の平均流速は約3m/秒であった。
【0054】
ここでは、厚さ10mmで大きさ80mm×180mmの牛肉を食品55として用いた。冷凍室10内の温度を−20℃に保った状態で急速冷凍および通常の冷凍をそれぞれ行い、その際の際の食品55の中心温度の経時変化を調べた。この場合、蓄冷部材12として、厚さ10mmのアルミニウム板を用いた。アルミ板には、6mm径の貫通孔13を設けた。
【0055】
図中の実線のグラフは、本実施の形態の結果を示しており、破線のグラフは、通常の冷凍方法で冷凍した場合の結果を示している。図に示すように、ともに冷凍室10内を−20℃に設定して冷却を行ったにもかかわらず、通常の冷凍方法では最大氷結晶生成帯の通過に要する時間Aが30分程度であるのに対して、本実施の形態では最大氷結晶生成帯の通過に要する時間Bは約15分であった。このように、本実施の形態では、通常の冷凍方法の場合と比べて、最大氷結晶生成帯の通過に要する時間を半減させて大幅に短縮することができ、冷凍速度が通常の冷凍方法の約2倍の高速冷凍処理が実現可能であることが明らかとなった。
【0056】
本実施の形態においては、冷凍室10の上部、下部および左右両側部の全面に渡って、蓄冷部材12が配設されているが、蓄冷部材12が冷凍室10の上部、下部および左右両側部の少なくとも一面に配設された構成であれば、前述した効果が得られる。例えば、本実施の形態の変形例として、冷凍庫1の上部および下部の周方向壁9にのみ蓄冷部材12が嵌め込まれ、冷凍室10の上部および下部のみが蓄冷部材12で覆われた構成であってもよい。さらに、圧送機15の配置数や配置位置は、本実施の形態に限定されるものではなく、これ以外であってもよい。
【0057】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2に係る冷凍装置の構成を示す模式的な側面断面図である。本実施の形態に係る冷凍装置101の基本構成および動作は、実施の形態1の冷凍装置100と同様であるが、急速冷凍に関する構成およびその動作、ならびに蓄冷部材の配置が、以下のように実施の形態1と異なる。図3において、図1と同一の符号は、同一または相当する構成要素を示している。
【0058】
図3に示すように、冷凍装置101では、冷気吹き出し穴4の出口部分に蓄冷部材12’が嵌め込まれている。この蓄冷部材12’には、冷気流路3から送風された冷気を冷凍室10内に供給するための貫通孔23が複数設けられている。そして、蓄冷部材12’の一方の主面が、冷凍室10内で露出している。
【0059】
また、圧送流路14を構成する周方向壁9’の全面、すなわち、上下および左右の面に、冷気の噴出孔となる複数の貫通孔13が設けられている。この貫通孔13により、圧送流路14が冷凍室10に連通する。また、圧送流路14は、縦壁2の上部および下部に設けられた冷気供給穴34により、冷気流路3と連通している。そして、この冷気供給穴34に、制御弁35が配設される。制御弁35は開閉自在に構成され、その開閉動作は制御装置50により制御される。
【0060】
冷凍装置101において通常の冷凍保存を行う場合には、圧送流路14の制御弁35を閉じた状態で、ヒートポンプシステム25を動作させて冷却器7に冷熱(低温の冷媒)が供給される。一方、送風機8の作動により、冷気流路3内の空気(冷気)が冷却器7を通って冷気吹き出し穴4中に送り込まれる。この冷気は、冷気を通過する際に冷却され、図中の矢印で示すように、さらに蓄冷部材12’の貫通孔23を通って冷凍室10内に送られる。冷気が貫通孔23を通る過程で、蓄冷部材12’が冷気と同じ温度まで冷却されて冷熱を蓄積する。冷凍室10内に送られた冷気は、冷凍室10内を適宜対流した後、冷気吸入穴5を通して冷気流路3に再び戻る。以上のようにして、冷気が循環する。
【0061】
一方、急速冷凍を行う場合には、まず、指令入力装置(図示せず)の操作により、制御装置50に急速冷凍開始指令が入力される。これを受けて制御装置50が制御弁35を開くとともに、送風機8の回転数を増加させて冷気の送風量を増加させる。ここで、冷気吹き出し口4には蓄冷部材12’が配設されており、冷気は蓄冷部材12’の小径の貫通孔23を通って冷凍室10に入らなければならないため、蓄冷部材12’の流体抵抗は大きなものとなっている。それゆえ、冷気は、冷気流路3から冷気供給穴34を通して圧送流路14に積極的に供給され、圧送流路14内に、後部から前部に向かう冷気流が形成される。このように、本実施の形態においては、送風機8が圧送機に相当する。一方、周方向壁9’の貫通孔13が形成された部分(以下、噴出孔形成部分と呼ぶ)は流体抵抗が大きいので、該周方向壁9’の噴出孔形成部分で隔てられた圧送流路14と冷凍室10との間に圧力差が生じ、圧送流路14内の気圧が高くなる。それにより、圧送流路14の冷気が、周方向壁9’の貫通孔13を通って冷凍室10内に噴出する。したがって、実施の形態1の場合と同様に冷気ビーム40が生じ、これが上下方向および左右横方向から食品55に吹き付けられる。冷気ビーム40として噴出した冷気は、冷凍室10内を適宜循環した後、再び冷気吸入穴5を通して冷気流路3に戻る。
【0062】
制御弁35は制御装置50によりタイマー制御されており、制御弁35を開いて所定時間急速冷凍を行った後、制御弁35を閉じて通常の冷凍が行われる。このように、本実施の形態では、制御弁35により、急速冷凍と通常の冷凍との切り替えを容易に行うことが可能となる。
【0063】
以上のような本実施の形態においても、実施の形態1において前述した効果と同様の効果が得られる。
【0064】
本実施の形態においては、周方向壁9’の全面に渡って貫通孔13が設けられているが、貫通孔13は、上部、下部および左右両側部の周方向壁9’の少なくとも一面に配設された構成であれば、前述した効果が得られる。例えば、本実施の形態の変形例として、上部および下部の周方向壁9’にのみ貫通孔13が設けられた構成であってもよい。また、制御弁35の配置数や配置位置は、本実施の形態に限定されるものではなく、これ以外であってもよい。
【0065】
上記の実施の形態1,2では、本発明を冷凍装置に適用する場合について説明したが、本発明は、冷凍装置以外の冷却装置にも適用可能である。例えば、本発明を冷蔵装置に適用してもよく、この場合には、調理の途中過程等において急速冷却が必要となった際に、迅速かつ容易に均質な冷却を行うことが可能となる。また、本発明は、独立の装置とすることも可能であるが、従来から広く用いられている冷凍冷蔵庫等の冷却装置に組み込まれた構成も可能である。
【0066】
また、本発明に係る冷却装置の構成は、実施の形態1,2の構成に限定されるものではなく、これ以外の構成であってもよい。例えば、実施の形態2において、蓄冷部材12’を配置する位置は、冷凍室10内を循環する冷気と接触して冷熱を蓄積保存するとともにこの冷熱を供給することが可能であるならば、冷気吹き出し口4以外の位置(例えば冷凍室10内の側壁部分等)であってもよい。この場合、蓄冷部材12’に必ずしも貫通孔13を設ける必要はない。なお、冷気吹き出し口4に蓄冷部材12’を配設しない場合には、急速冷凍の際に冷気を圧送流路14に積極的に供給することを可能とする構成、すなわち、蓄冷部材12’に代わって冷気吹き出し口4の流体抵抗となる構成が必要である。
【0067】
また、実施の形態1,2では、冷凍室10内を循環する冷気を発生させる冷気発生装置30がヒートポンプサイクル25を含んで構成される場合について説明したが、冷気発生装置が、ヒートポンプサイクル25の代わりにペルチェ素子を含んで構成されてもよい。また、必要に応じて、冷凍室10内の温度を検出する温度検出器を配設してもよい。温度検出器としては、例えば、熱電対やサーミスタといった接触式の測温素子や、赤外線センサを用いた非接触型の測温素子を用いてもよい。
【0068】
また、実施の形態1,2では食品55の上下方向および左右方向から冷気ビーム40を噴出させているが、冷気ビーム40の噴出方向はこれに限定されるものではなく、噴出対象たる食品55の表面と交差する方向に指向性を有する冷気ビーム40が噴出されれば、前述の効果が得られる。
【0069】
また、実施の形態1,2では急速冷凍時にのみ冷気ビーム40の噴出を行っているが、冷気ビーム40の噴出を冷凍保存時に常時行ってもよい。ところで、最大氷結晶生成帯を通過した後の冷凍室10内を所望の温度に維持するための冷却では、冷気ビーム40を噴出させて冷却を行う必要は特になく、冷気ビーム40を噴出することはかえって動力エネルギーの無駄使いになるおそれがある。また、冷気ビーム40を長時間吹き付けることによって、食品55を過剰に乾燥させるおそれがある。したがって、冷気ビーム40の噴出は、急速冷凍を必要とする時に行うことがより好ましい。
【0070】
また、実施の形態1,2においては、圧送流路14から貫通孔13を通して冷気を噴出することにより冷気ビーム40を形成しているが、食品55の表面の伝熱境膜45を乱すことが可能な冷気ビームが得られるのであれば、貫通孔に限らず、例えば、ノズルやホースに冷気を通すことにより冷気ビームを形成してもよい。
【0071】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したような形態で実施され、以下のような効果を奏する。
【0072】
すなわち、本発明は、急速冷却用に設けられた圧送流路から小径気柱状の冷気流束(冷気ビーム)を食品に向けて噴出することにより、冷気から食品への熱伝達における伝熱抵抗を低下させて食品に冷熱を効率よく供給し、高速で均質な食品の冷却を可能ならしめるものである。また、循環する冷気の流路に蓄冷部材を配置して冷却初期の必要冷熱を蓄冷部材から補充供給することにより、より一層の冷却の高速化と品質の安定を実現することが可能となる。それゆえ、本発明は、高品質で食品の冷却を行うことができる極めて有効な装置を提供し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る冷凍装置の構成を示す模式的な側面断面図である。
【図2】図1の冷凍装置と従来の冷凍装置とを用いて急速冷凍を行った場合の特性を比較するための図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る冷凍装置の構成を示す模式的な側面断面図である。
【符号の説明】
1                 冷凍庫
2         縦壁
3         冷気流路
4         冷気吹き出し穴
5         冷気吸入穴
6         フィン
7         冷却器
8         送風機
9,9’      周方向壁
10        冷凍室
11        扉
12,12’    蓄冷部材
13        貫通孔
14        圧送流路
15        圧送機
16        吸入穴
17        棚材
25        ヒートポンプサイクル
25a       圧縮機
25b       放熱器
25c              キャピラリ
34        冷気供給穴
35        制御弁
40        冷気ビーム
45        伝熱境膜
50        制御装置
55        食品
100,101   冷凍装置

Claims (9)

  1. 食品を収納して冷却する冷却室と、冷気を生成し前記冷気を前記冷却室内に供給する冷気供給装置と、前記冷気の噴流たる冷気流束を前記冷却室内に放射する冷気流束放射構造とを備えた食品冷却装置。
  2. 前記冷気流束が、前記食品の表面と交差する方向に放射される請求項1記載の食品冷却装置。
  3. 前記冷気流束放射構造は、前記冷却室の壁を隔てて形成され、前記壁に設けられた噴出孔と冷気吸入穴とを通じて前記冷却室に連通する冷気圧送流路と、前記冷気吸入穴から吸入した前記冷却室の冷気を前記冷気圧送流路を経て前記噴出孔から前記冷却室内に噴出させ、それにより前記冷気流束を放射する冷気圧送装置とを備えた請求項1記載の食品冷却装置。
  4. 前記冷気流束放射構造が、任意の時に前記冷気流束を放射する請求項1記載の食品冷却装置。
  5. 前記冷気流束放射構造が、任意の時間前記冷気流束を放射する請求項4記載の食品冷却装置。
  6. 前記冷気圧送装置は、前記冷気供給装置とは別個に設けられた送風機である請求項3記載の食品冷却装置。
  7. 前記冷気流束放射構造は、前記冷気圧送装置を、前記冷気供給装置が兼用し、前記冷気供給装置から前記冷気圧送流路へ冷気を制御弁によって制御しながら供給する請求項3記載の食品冷却装置。
  8. 前記冷却室内に、冷気の冷熱を蓄積する蓄冷部材がさらに配置された請求項1記載の食品冷却装置。
  9. 前記蓄冷部材が前記冷気流束放射構造の前記壁の少なくとも一部を構成し、前記蓄冷部材の表面が前記冷却室内で露出するとともに、前記蓄冷部材に前記噴出孔が設けられた請求項3記載の食品冷却装置。
JP2002241500A 2002-08-22 2002-08-22 食品冷却装置 Withdrawn JP2004077088A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002241500A JP2004077088A (ja) 2002-08-22 2002-08-22 食品冷却装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002241500A JP2004077088A (ja) 2002-08-22 2002-08-22 食品冷却装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004077088A true JP2004077088A (ja) 2004-03-11

Family

ID=32023961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002241500A Withdrawn JP2004077088A (ja) 2002-08-22 2002-08-22 食品冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004077088A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010281504A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Food Machine Puroje:Kk 冷却装置
EP2667130A4 (en) * 2011-01-17 2016-11-09 Aroca Jose Antonio Martinez ELECTRICAL DEVICE USED IN THE INDUSTRY FOR COOLING OR FREEZING PRODUCTS AT MAXIMUM SPEED
EP2450648A3 (de) * 2010-11-09 2016-12-21 Minitüb GmbH Gefriervorrichtung für Tiersamen
CN111156754A (zh) * 2020-01-03 2020-05-15 珠海格力电器股份有限公司 冰箱间隔室的冷冻方法及使用该冷冻方法的冰箱
JP7416991B1 (ja) 2023-02-15 2024-01-17 照男 竹中 冷凍機

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010281504A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Food Machine Puroje:Kk 冷却装置
EP2450648A3 (de) * 2010-11-09 2016-12-21 Minitüb GmbH Gefriervorrichtung für Tiersamen
EP2667130A4 (en) * 2011-01-17 2016-11-09 Aroca Jose Antonio Martinez ELECTRICAL DEVICE USED IN THE INDUSTRY FOR COOLING OR FREEZING PRODUCTS AT MAXIMUM SPEED
CN111156754A (zh) * 2020-01-03 2020-05-15 珠海格力电器股份有限公司 冰箱间隔室的冷冻方法及使用该冷冻方法的冰箱
CN111156754B (zh) * 2020-01-03 2023-03-17 珠海格力电器股份有限公司 冰箱间隔室的冷冻方法及使用该冷冻方法的冰箱
JP7416991B1 (ja) 2023-02-15 2024-01-17 照男 竹中 冷凍機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5896748A (en) Control method and cook-chill system of a refrigerator/freezer combination
CN104823008B (zh) 功能性连续速冻装置
KR20040068784A (ko) 온도조절 챔버를 구비한 냉장고
JP2009121803A (ja) 冷蔵庫
JP2007057160A (ja) 冷蔵庫
JP4775340B2 (ja) 冷蔵庫
JP4667307B2 (ja) 冷蔵庫
JP2004077088A (ja) 食品冷却装置
JP2008008565A (ja) 冷蔵庫
JP4799288B2 (ja) 冷蔵庫
KR100483919B1 (ko) 열전모듈을 이용한 온도조절 챔버를 구비한 냉장고
CN1514924A (zh) 冰箱
JP4959474B2 (ja) 冷蔵庫
JP5490853B2 (ja) 冷蔵庫
JP5133634B2 (ja) 冷蔵庫
JPH0415477A (ja) 解凍室付冷蔵庫
JPH10311649A (ja) 食品用冷凍庫およびその運転制御方法
JP2008002719A (ja) 冷蔵庫
JP2007192446A (ja) 冷蔵庫
JP4832966B2 (ja) 冷蔵庫
JP4602302B2 (ja) 冷蔵庫
JP7332496B2 (ja) 冷蔵庫
JP2001248949A (ja) 冷気強制循環式貯蔵庫
JP2009222271A (ja) 冷蔵庫
KR100513019B1 (ko) 2팬에 의한 냉기 유로 시스템을 구비한 냉장고

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050624

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070607