JP2004076678A - 圧縮自着火運転時の着火時期検出装置およびそのための方法 - Google Patents

圧縮自着火運転時の着火時期検出装置およびそのための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004076678A
JP2004076678A JP2002240076A JP2002240076A JP2004076678A JP 2004076678 A JP2004076678 A JP 2004076678A JP 2002240076 A JP2002240076 A JP 2002240076A JP 2002240076 A JP2002240076 A JP 2002240076A JP 2004076678 A JP2004076678 A JP 2004076678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ignition
timing
coil
spark
energization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002240076A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Nakada
中田 浩一
Kazuhisa Mogi
茂木 和久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2002240076A priority Critical patent/JP2004076678A/ja
Publication of JP2004076678A publication Critical patent/JP2004076678A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】圧縮自着火運転される内燃機関の着火時期を簡便に検出する。
【解決手段】燃焼室内で混合気を圧縮自着火させて運転する圧縮自着火運転と、該燃焼室内で混合気に火花を飛ばして点火しながら運転する火花点火運転とを、運転条件に応じて切り替えながら運転する内燃機関において、圧縮自着火運転中も一次側コイルに通電する。こうすれば、二次側コイルに発生する誘導起電力によって点火プラグの電極間に電圧が印加されるので、着火時に生じるイオン電流を検出することができる。かかる方法では、圧縮自着火時も火花点火時と同様に点火コイルを駆動するだけの極めて簡便な方法で着火を検出することができる。着火時期に応じてコイルへの通電開始時期を変更すれば、ノイズの影響を受けずにイオン電流を検出することができる。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃焼室内で混合気を圧縮自着火させながら運転される内燃機関の着火時期を検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃焼室内で混合気を圧縮自着火させながら運転される内燃機関は、燃料消費効率が高く、しかも大気汚染物質の排出量が少ないという優れた特性を有している。もっとも、こうした内燃機関も、全ての運転条件で混合気を圧縮自着火させて運転することは困難であり、例えば、負荷の高い運転条件や負荷の極めて低い運転条件では、通常の内燃機関のように、燃焼室内で火花を飛ばして混合気に点火しながら運転している。これは、混合気を圧縮自着火させる関係上、内燃機関の負荷が高くなるとノックが発生し易くなり、また、負荷が極めて低くなると混合気を圧縮自着火させることが困難になるためである。尚、以下では、混合気に火花を飛ばして点火しながら運転することを「火花点火運転」と呼び、混合気を圧縮自着火しながら運転することを「圧縮自着火運転」とも呼ぶこととする。
【0003】
また、混合気が圧縮自着火するタイミングは、吸入空気の温度や湿度などの大気条件や、混合気の空燃比などによって変動し得る。従って、圧縮自着火運転時は、混合気の自着火時期を検出して、適切な着火時期となるように、吸入空気の温度や混合気の空燃比などを制御することが望ましい。この様な目的で、混合気が燃焼したときに生じるイオン電流を検出することによって、混合気の着火時期を検出する技術が提案されている(特開平11−6436号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、イオン電流を検出するためには専用の装置が必要となるので、内燃機関の複雑化を招き易いという問題がある。また、イオン電流を検出するための制御が必要となるので、制御が複雑化してしまうという問題もある。
【0005】
この発明は、従来技術における上述した課題を解決するためになされたものであり、圧縮自着火運転時の着火時期を簡便に、しかも内燃機関の構造を複雑化させることなく検出する技術の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の着火時期検出装置は次の構成を採用した。すなわち、
燃焼室内で混合気を圧縮自着火させて運転する圧縮自着火運転と、該燃焼室内で混合気に火花を飛ばして点火しながら運転する火花点火運転とを、運転条件に応じて切り替えながら運転する内燃機関の着火時期検出装置であって、
電圧が印加されることによって電極間で火花を発生させる点火プラグと、
一次側コイルが電源に直列に接続され、二次側コイルが前記点火プラグに直列に接続された点火コイルと、
前記一次側コイルへの通電切断時に前記二次側コイルに生じる誘導起電力を用いて前記点火プラグで火花を発生させるべく、前記電源と該一次側コイルとを含んだ一次側回路を開閉する一次側回路開閉手段と、
前記内燃機関の圧縮自着火運転時に前記一次側回路開閉手段を制御し、前記一次側コイルの通電中に前記二次側コイルに生じる誘導起電力を前記点火プラグに印加することにより、前記混合気の着火に伴って前記電極間に流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と
を備えることを要旨とする。
【0007】
また、上記の着火時期検出装置に対応する本発明の着火時期の検出方法は、
燃焼室内で混合気を圧縮自着火させて運転する圧縮自着火運転と、該燃焼室内で混合気に火花を飛ばして点火しながら運転する火花点火運転とを、運転条件に応じて切り替えながら運転する内燃機関の着火時期を検出する方法であって、
前記火花点火運転中に混合気に点火するための点火コイルに、前記圧縮自着火運転中の所定のタイミングで通電する第1の工程と、
前記点火コイルへの通電中に発生し点火プラグに印加される誘導電圧を用いて、前記混合気の着火に伴って該点火プラグに流れるイオン電流を検出する第2の工程と、
前記イオン電流の検出後の所定のタイミングで、前記点火コイルへの通電を切断する第3の工程と
を備えることを要旨とする。
【0008】
かかる本発明の着火時期検出装置および着火時期の検出方法においては、火花点火運転に用いられる点火コイルに、圧縮自着火運転時にも通電する。こうして点火コイルの一次側コイルに通電すれば、点火コイルの二次側コイルには誘導起電力が発生するので、これによる電圧が点火プラグの電極間に印加され、混合気の着火に伴って電極間に流れるイオン電流を検出することができる。尚、ここで誘導電圧とは、誘導起電力によって発生した電圧を言う。
【0009】
このようにしてイオン電流を検出すれば、圧縮自着火運転中も点火コイルに通電するだけで、着火に伴うイオン電流を検出することが可能であり、エンジンの構造や制御内容を複雑化させることなく、混合気の着火時期を検出することが可能となる。
【0010】
こうした着火時期検出装置および検出方法においては、イオン電流の検出時期に応じて、一次側コイルへの通電開始時期を変更することとしても良い。
【0011】
一次側コイルへの通電開始時にはノイズが発生するので、イオン電流を検出する際にノイズの影響を受けることがある。そこで、イオン電流の検出時期に応じて通電開始時期を変更する。例えば、イオン電流の検出時期が早くなった場合には、一次側コイルへの通電開始時期を早くしてやる。あるいは、イオン電流の検出時期が遅くなった場合には、通電開始時期を遅くしてやる。こうして、イオン電流の検出時期に応じて、一次側コイルへの通電開始時期を変更してやれば、ノイズの影響を受けることがないので、イオン電流を正確に検出することが可能となる。
【0012】
こうした着火時期検出装置および検出方法においては、一次側コイルへの通電を開始する時期を変更することに合わせて、通電を切断する時期も変更することとしても良い。例えば、イオン電流の検出時期が早くなって一次側コイルへの通電開始時期を早くした場合には、これに合わせて、通電切断時期も早くしてやる。通電切断時にはノイズが発生するが、イオン電流の検出時期が早くなっているので、通電切断時期を早くしても、イオン電流の検出が影響を受けるおそれはない。逆に、イオン電流の検出時期が遅くなって一次側コイルへの通電開始時期を遅くした場合は、イオン電流の検出が通電切断時に生じるノイズの影響を受けることが無いように、通電切断時期も遅くしてやる。
【0013】
従って、こうして一次側コイルへの通電開始時期に合わせて通電切断時期も変更してやれば、通電切断時に発生するノイズの影響を受けることがなくなるので、イオン電流を正確に検出することが可能となる。更に、こうして通電開始時期に合わせて通電切断時期を変更してやれば、通電時間がいたずらに長くなって電気エネルギを浪費することを回避することができる。従って、それだけ内燃機関の燃料消費効率を改善することが可能となるので好ましい。
【0014】
また、通電開始時期を変更するに際しては、通電時間が一定に保たれるように、通電切断時期も変更することとしてもよい。
【0015】
このように通電時間を一定に保つこととしておけば、通電開始時期が決まれば通電切断時期を決めることができ、あるいは通電切断時期が決まれば通電開始時期を決めることができる。従って、通電開始時期に合わせて通電切断時期も変更する場合には、通電時間を一定に保っておくことで、通電開始時期および通電切断時期を決定する処理を簡素なものとすることができるので好ましい。
【0016】
上述の着火時期検出装置および検出方法においては、複数サイクル分のイオン電流の検出結果に応じて、一次側コイルへの通電開始時期を変更することとしても良い。例えば、複数サイクル分のイオン電流の検出結果を平均し、得られた平均値に基づいて通電開始時期を変更しても良い。もちろん、平均するに際しては、単純に平均することに限られず、サイクル毎に重みを付けて平均することとしてもよい。
【0017】
こうして複数サイクル分の検出結果に基づいて、一次側コイルへの通電開始時期を変更してやれば、サイクル変動などの外乱の影響を受けることなく、通電開始時期を適切に設定することが可能となるので好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の作用・効果をより明確に説明するために、次のような順序に従って、本発明の実施例を説明する。
A.装置構成:
A−1.エンジンの構成:
A−2.点火ユニット(IGU)の概要:
A−3.イオン電流検出の概要:
B.点火コイル駆動制御:
【0019】
A.装置構成:
A−1.エンジンの構成:
図1は、本実施例の着火時期検出装置を備えたエンジン10の構成を概念的に示した説明図である。エンジン10は、シリンダブロック140の上部にシリンダヘッド130が組み付けられて構成されている。シリンダブロック140の内部には、円筒形のシリンダ142が設けられており、このシリンダ142の内部にはピストン144が摺動可能に設けられている。シリンダ142とピストン144とシリンダヘッド130の下面とで囲まれた空間が燃焼室となる。
【0020】
ピストン144は、コネクティングロッド146を介してクランクシャフト148に接続されており、ピストン144はクランクシャフト148の回転にともなってシリンダ142内を上下に摺動する。
【0021】
シリンダヘッド130には、燃焼室に吸入空気を取り入れるための吸気ポート133と、燃焼室内で発生した燃焼ガスを排出するための排気ポート135が設けられ、吸気ポート133には吸気通路12が、また排気ポート135には排気通路16が接続されている。更に、シリンダヘッド130には、燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁14と、燃焼室内の混合気に点火するための点火プラグ136と、吸気バルブ132と、排気バルブ134とが設けられている。吸気バルブ132および排気バルブ134は、それぞれにカム機構によって駆動され、ピストン144の動きに同期して吸気ポート133および排気ポート135を開閉する。点火プラグ136は点火ユニット(IGU)40に接続されている。IGU40は、点火プラグ136に高電圧を供給して火花を飛ばすことにより、燃焼室内の混合気に点火する。また、後述するように、燃焼室内のイオン電流を検出することによって、混合気の着火時期を検出することも可能である。
【0022】
吸気通路12の上流にはスロットルバルブ22が設けられ、その更に上流にはエアクリーナ20が設けられている。空気は、エアクリーナ20に内蔵されたフィルタで異物を除去された後、スロットルバルブ22を介して燃焼室内に吸い込まれる。スロットルバルブ22には電動アクチュエータ24が設けられており、電動アクチュエータ24を駆動してスロットルバルブ22の開度を変更すれば、燃焼室内に吸入される空気量を変更することが可能である。
【0023】
エンジン10の動作は、エンジン制御ユニット(ECU)30によって制御されている。ECU30は、中央演算装置(CPU)を中心として、RAMやROM、タイマ、A/D変換器、D/A変換器などがバスで相互に接続された周知のマイクロコンピュータである。ECU30は、アクセル開度θacとエンジン回転速度Ne と読み込んで、電動アクチュエータ24、燃料噴射弁14、IGU40を駆動することにより、エンジン10の動作を制御している。ここで、アクセル開度θacは、アクセルペダル34に組み込まれたアクセル開度センサから読み込むことができる。また、エンジン回転速度Ne は、クランクシャフト148の先端に取り付けられたクランク角度センサ32の出力に基づいて算出することができる。
【0024】
ここで、エンジン10の動作について説明する。エンジン10は、燃焼室内に空気を吸い込んで混合気を形成する吸気行程と、燃焼室内で混合気を圧縮する圧縮行程と、圧縮した混合気を燃焼させて燃焼室内に発生した圧力を機械的仕事に変換する膨張行程と、燃焼によって生じた排気ガスを排出する排気行程と、の4つの行程を繰り返しながら動力を出力する4サイクルエンジンである。もちろん、4サイクルエンジンに限らず、2サイクルなどの他の方式のエンジンを用いることも可能である。
【0025】
吸気行程では、吸気バルブ132を開いてピストン144を降下させ、燃焼室内に空気を吸入する。空気の吸入に合わせて、燃料噴射弁14から燃料噴霧の噴射も行う。こうすれば、燃料噴霧は空気の流れに乗って燃焼室内を旋回しながら空気と混合し、燃焼室内には、空気と燃料との混合気が形成される。吸入する空気量は、スロットルバルブ22の開度を変更することによって制御することができる。また、燃料噴射弁14の駆動期間を変更すれば、噴射する燃料量も制御することができる。ECU30は、燃焼室内に形成される混合気が最適な空燃比となるように、空気の吸入量と燃料の噴射量とを制御している。
【0026】
吸気行程が終了したら、吸気バルブ132を閉じてピストン144を上昇させ、燃焼室内の混合気を圧縮する。圧縮行程では、ピストン144を上昇させるに伴って、混合気の圧力および温度が次第に上昇していく。エンジン10の負荷がある程度以上高い場合は、圧縮上死点付近で混合気の温度が発火点に達し、燃焼室内の混合気が自着火する。圧縮行程では、混合気は燃焼室内の位置によらず同時に圧縮され、従って、混合気の温度はほぼ同時に上昇するために、燃焼室内の全域の混合気がほぼ同時に自着火することになる。このように、圧縮自着火運転時は燃焼室内の混合気が同時に燃焼するために、混合気を速やかに燃焼させることが可能となり、燃料消費効率を大きく向上させることができる。また、混合気を速やかに燃焼させることができるので、混合気の空燃比を希薄側に設定することが可能となる。このため、圧縮自着火運転を行うことによって、大気汚染物質の排出量も抑制することが可能となる。
【0027】
一方、エンジン10の負荷が低い場合には、ピストン144で圧縮しても混合気の温度を発火点まで上昇させることが困難である。そこで、このような場合は、点火プラグ136から火花を飛ばして混合気に点火してやる。このように、エンジン10では、エンジンの負荷に応じて圧縮自着火運転と火花点火運転とを切り替えながら運転している。ECU30のRAMには、圧縮自着火運転と火花点火運転とのいずれで運転するかが、エンジンの運転条件に応じたマップとして記憶されており、ECU30は、かかるマップを参照することによって、適切な方法でエンジンの制御を行う。
【0028】
圧縮行程に続く膨張行程では、吸気バルブ132および排気バルブ134を閉じたままピストン144を降下させる。燃焼室内は、混合気が燃焼したことによって高圧になっているので、ピストン144は燃焼圧力によって押し下げられる。その結果、燃焼室内の圧力が機械的仕事に変換されて、クランクシャフト148から外部に出力される。ピストン144が一番下まで下がりきったら、それ以上は動力を出力することができないので、排気バルブ134を開いてピストン144を上昇させ、燃焼室内の排気ガスを排気通路16に排出する。こうして排気行程が終了したら、再び吸気行程に戻って、上述した動作を繰り返し行うことにより動力を出力する。
【0029】
A−2.点火ユニット(IGU)の概要:
図2は、点火ユニット(IGU)40の内部構造を示した説明図である。IGU40は、大まかには、点火コイル42とコイル駆動回路44とから構成されている。点火コイル42の一次側コイル42aは、一端はバッテリ60に接続され、他端はコイル駆動回路44に接続されている。また、点火コイル42の二次側コイル42bは、一端は点火プラグ136の中心電極136aに接続され、他端はコイル駆動回路44に接続されている。
【0030】
コイル駆動回路44は、トランジスタ44aと、定電圧ダイオード44b、44c、コンデンサ44d、抵抗44eなどから構成されている。トランジスタ44aのコレクタ電極は一次側コイル42aに接続され、トランジスタ44aのエミッタ電極は接地され、ベース電極はECU30に接続されている。定電圧ダイオード44bは、二次側コイル42bに向かって順方向に接続されており、定電圧ダイオード44cは、定電圧ダイオード44bの下流側で二次側コイル42bに向かって逆方向に接続され、定電圧ダイオード44cの下流側は接地されている。また、コンデンサ44dは定電圧ダイオード44bと並列に接続されており、抵抗44eは定電圧ダイオード44cと並列に接続されている。定電圧ダイオード44cの一端は接地されているから、抵抗44eの一端も接地されていることになる。抵抗44eの接地されていない側はECU30に接続されており、ECU30は接地電圧に対する電圧値を検出することが可能となっている。
【0031】
次に、点火ユニット(IGU)40の動作について説明する。図3は、一次側コイル42aに通電中のIGU40の動作を示す説明図である。一次側コイル42aへの通電を開始する場合は、ECU30から点火信号(IGT)を出力して、コイル駆動回路44のトランジスタ44aのベース電極をON状態(高電圧状態)としてやる。すると、トランジスタ44aのコレクタ電極とエミッタ電極とが導通状態となるので、バッテリ60から電流が流れ込んで、一次側コイル42aへの通電が開始される。図3中で実線で示した矢印は、一次側コイル42aに電流が流れる様子を概念的に表している。
【0032】
一次側コイル42aへの通電を開始すると、一次側コイル42aの電流量は自己誘導作用によって時間とともに次第に大きくなり、また、二次側コイル42bには相互誘導作用による起電力が発生する。かかる現象について、補足して説明する。電磁気学の教えるところによれば、コイルに電流を流すと、電流値に比例した強さの磁束が発生する。一方、コイルを貫く磁束の強さが変化すると、コイルには磁束の変化を抑制する方向に逆起電力が発生する。すなわち、コイルへの通電を開始すると、コイルを流れる電流によってコイルは磁束を発生する。その一方で、自らが発生した磁束の変化に応じて、コイル内部には逆起電力が発生する。このように、コイルに電流を流したときに、そのコイル自身に逆起電力が発生する現象を自己誘導作用という。また、2つのコイルが並べておかれているときに、一方のコイルで発生する磁束の強さが変化することで、他方のコイルを貫く磁束が変化し、これによって他方のコイルに逆起電力が発生する現象は、相互誘導作用と呼ばれる。
【0033】
一次側コイル42aへの通電開始直後には、自己誘導作用によって大きな起電力が発生するので、一次側コイル42aには僅かな電流しか流れない。しかし、この起電力は時間の経過とともに次第に減少するので、これに伴って一次側コイル42aを流れる電流値は大きくなっていく。
【0034】
一次側コイル42aを流れる電流値が大きくなると、それに連れて発生する磁束の強さも大きくなるので、二次側コイル42bを貫く磁束の強さも次第に大きくなっていく。このように磁束が変化すれば、相互誘導作用によって、二次側コイル42bには、この磁束の変化を抑制する方向に逆起電力が発生する。結局、一次側コイル42aに通電してやると、こうして二次側コイル42bに逆起電力が発生することになる。二次側コイル42bと点火プラグ136とは電気的に接続されているので、点火プラグ136の中心電極136aおよび周辺電極136bの間には、中心電極136aを「+」とし、周辺電極136bを「−」とする電圧がかかることになる。
【0035】
図4は、一次側コイル42aへの通電を切断したときのIGU40の動作を示す説明図である。ECU30からの点火信号(IGT)の出力を停止して、トランジスタ44aのベース電極をOFF状態(低電圧状態)としてやれば、トランジスタ44aのコレクタ電極とエミッタ電極とが切断状態となるので、一次側コイル42aへの通電を直ちに切断することができる。
【0036】
一次側コイル42aへの通電を切断すると、コイルが発生する磁束の強さが急減するから、二次側コイル42bには相互誘導作用によって大きな逆起電力が発生する。これにより、点火プラグ136の中心電極136aと周辺電極136bとの間の絶縁が破壊され、図4中に矢印で示す方向に電流が流れる。点火プラグ136は、絶縁が破壊されて放電する際に、電極間で火花を発生させ、この火花によって混合気に点火する。こうして、点火プラグ136で絶縁が破壊された結果、図4に矢印で示した経路で電流が流れると、コイル駆動回路44内のコンデンサ44dには電荷が蓄えられることになる。また、コンデンサ44dに過大な電圧がかかった場合には、コンデンサ44dに並列に設けられた定電圧ダイオード44bの働きにより、図4中で破線で示す通路を電流が流れて、コンデンサ44dが保護されるようになっている。
【0037】
図5は、点火プラグ136で放電した後のIGU40の動作を示す説明図である。図4を用いて説明したように、コイル駆動回路44のコンデンサ44dには、点火プラグ136の放電時に電荷が蓄えられている。このため点火プラグ136での放電終了後も、点火プラグ136の中心電極136aおよび周辺電極136bの間には、それぞれ中心電極136aを「+」とし、周辺電極136bを「−」とする電圧がかかることになる。
【0038】
A−3.イオン電流検出の概要:
本実施例の点火ユニット(IGU)40は、火花点火運転時に点火プラグ136に高電圧を供給して火花を飛ばすだけでなく、混合気が燃焼したときに発生するイオン電流を検出することによって、圧縮自着火運転時に混合気の自着火時期を検出することが可能である。以下、図3および図5を流用して、イオン電流を検出する方法の概要について説明する。
【0039】
本実施例のIGU40によれば、図3を用いて前述したように、一次側コイル42aの通電中も相互誘導作用によって、点火プラグ136の電極間に電圧が印加されている。このため、燃焼室内の混合気が燃焼すると、図3中に一点鎖線で示した経路を通って、コイル駆動回路44内をイオン電流が流れることになる。ここで、前述したように抵抗44eの一端は接地されているから、抵抗44eでは電流値に比例して電圧降下が発生する。従って、ECU30は、この電圧降下伴って発生した負の電圧を測定することで、イオン電流の電流値を検出することができる。
【0040】
点火プラグ136での放電終了後も、ほぼ同様の方法を用いてイオン電流を検出することができる。すなわち、図5を用いて説明したように点火プラグ136の放電終了後は、コンデンサ44dで蓄えられた電圧が点火プラグ136の電極間に印加されている。従って、燃焼室内の混合気が燃焼すると、図5中に一点鎖線で示した経路を通ってイオン電流が流れ、これに伴って抵抗44eでは電圧降下が発生することになる。ECU30は、かかる電圧降下にともなって発生する負の電圧を検出することで、イオン電流の電流値を検出することが可能である。
【0041】
B.点火コイル駆動制御:
ECU30は、前述したように、エンジンの運転条件に応じて火花点火運転と圧縮自着火運転とを切り替えながら、エンジンを制御している。またECU30は、点火ユニット(IGU)40に対して点火信号(IGT)を出力することによって、火花点火運転中は適切な時期に火花を飛ばすための制御を行い、一方、圧縮自着火運転中は混合気の自着火時期を検出するための制御を行う。以下では、こうした点火ユニット駆動制御について説明する。
【0042】
図6は、ECU30が行う点火ユニット駆動制御の流れを示すフローチャートである。以下、フローチャートに従って説明する。
【0043】
処理を開始すると、先ず初めに、エンジン10が火花点火運転中か否かを判断する(ステップS100)。火花点火運転と圧縮自着火運転との切り替えはECU30によって制御されているので、かかる判断は容易に行うことができる。
【0044】
エンジン10が火花運転中である場合は(ステップS100:yes)、点火時期を設定する制御を行う(ステップS102)。点火時期の設定は、次のようにして行う。ECU30に内蔵されたRAMには、エンジン回転速度Ne およびアクセル開度θacに対するマップの形式で予め適切な点火時期が記憶されている。ECU30はかかるマップを参照することによって、適切な点火時期を設定する。
【0045】
点火時期の設定に続いて、点火プラグ136から、設定した点火時期で火花を飛ばすため制御、すなわち点火制御を行う(ステップS104)。これは次のような制御である。図4を用いて説明したように、IGU40は一次側コイル42aに流れている電流を所定のタイミングで切断し、このときに二次側コイル42bに発生する高電圧を用いて点火プラグ136から火花を飛ばす。すなわち、点火プラグ136で火花を飛ばすためには、一次側コイル42aにある程度以上の電流が流れていることが前提となるが、コイルには自己誘導作用があるので、いきなり大きな電流を流すことはできない。そこで、点火に先立って一次側コイル42aの通電を開始しておく必要がある。図6のステップS104の点火制御では、ステップS102で設定された点火時期から所定時間(代表的には3msec)前のタイミングで、一次側コイル42aの通電を開始し、設定された点火時期に達したら一次側コイル42aの通電を遮断することによって、点火プラグ136から火花を飛ばす制御を行う。
【0046】
図7は、点火制御を行って点火プラグ136から火花を飛ばしている様子を概念的に示した説明図である。図7の横軸はクランク角度であり、横軸に示したTDCは、圧縮行程後にピストン144がもっとも上昇したタイミング(圧縮上死点)を示している。また、図7の縦軸には、ECU30が出力する点火信号(IGT)の電圧と、点火プラグの電極間の電圧を示している。前述したように、IGTは、コイル駆動回路44のトランジスタ44aのベース電極に入力されており、IGTが出力されてベース電極が高電圧状態になると、トランジスタ44aのエミッタ電極とコレクタ電極とが導通状態となって一次側コイル42aの通電が開始される。一次側コイル42aへの通電中は、図3を用いて前述したように、点火プラグ136の電極間には相互誘導作用によって生じた電圧が印加されている。
【0047】
次いで、設定された点火時期に達した時点で、IGTの出力を停止して、トランジスタ44aのベース電極を低電圧状態としてやる。すると、トランジスタ44aが切断状態となって一次側コイル42aへの通電が切断される。この結果、相互誘導作用によって二次側コイル42bには高い電圧が発生し、点火プラグ136で火花が発生する。こうして火花を飛ばしてやれば混合気に点火することができる。通常の運転条件では、点火時期は圧縮上死点の直前(代表的には、TDCからクランク角度で約5度前付近)に設定されている。図6のステップS104の点火制御では、こうしてIGTを出力することによって点火プラグ136から火花を飛ばして混合気に点火する制御を行う。
【0048】
一方、エンジン10が火花点火運転中ではないと判断された場合は(図6のステップS100:no)、イオン電流を検出するための一連の処理を開始する。先ず初めに、一次側コイル42aへの通電を切断する時期を設定する(ステップS106)。これは次のような処理である。一次側コイル42aへの通電を切断すると、点火プラグ136には高い電圧がかかるので火花が発生する可能性がある。エンジン10が火花点火運転されていないということは、圧縮自着火運転されていると考えられるが、圧縮自着火運転中に、点火プラグ136からの火花で混合気が点火されたのでは、エンジン10を適切に運転することが困難となる。そこで、混合気が点火されないように、一次側コイル42aの通電切断時期を、十分に遅い時期に設定してやる。こうすれば、燃焼室内の混合気は既に圧縮自着火した後と考えられるので、点火プラグ136から火花が飛んだとしても混合気に点火するおそれはない。通常、通電を切断する時期は、圧縮TDCからクランク角度で約15度後付近のタイミングに設定される。
【0049】
次いで、一次側コイル42aへの通電を開始する時期を設定する(ステップS108)。通電を開始する時期は、通常は、圧縮TDCからクランク角度で約15度前付近のタイミングに設定されている。圧縮自着火運転中に混合気が自着火するタイミングは、通常は圧縮TDC付近なので、TDCからクランク角度で15度前付近のタイミングで一次側コイル42aへの通電を開始すれば、ほとんどの場合は、混合気の自着火時期を検出することができる。もっとも、大気の温度や湿度などの条件によっては、混合気の自着火時期が早くなることも起こり得る。後述するように、ステップS108では、このような場合は、着火時期の検出結果に基づいて通電開始時期を変更する処理を行う。
【0050】
こうして一次側コイル42aへの通電開始時期および通電切断時期を設定したら、イオン電流を検出することにより、混合気の自着火時期を検出する(ステップS110)。かかる処理の内容については、図3および図5を参照しながら既に前述しているので、ここでは説明を省略する。
【0051】
図8は、イオン電流を検出している様子を概念的に示した説明図である。図中に示したイオン電流波形は、コイル駆動回路44の抵抗44eでの電圧降下によって発生した負電圧の計測値を示している。通常の条件では、イオン電流は圧縮TDC付近で検出される。また、一次側コイル42aへの通電を開始したタイミングや、点火プラグ136での放電を終了した直後には、イオン電流波形にノイズが重畳している。このように、イオン電流波形には、一次側コイル42aへの通電開始に伴うノイズが重畳するので、混合気が自着火するタイミングが早くなると、ノイズの影響を受けてイオン電流の検出が困難となる。例えば、図8中に破線で示した時期にイオン電流が検出された場合、一次側コイル42aへの通電開始に伴うノイズの影響を受けて、着火時期を正確に検出することが困難となる。
【0052】
図6のステップS108では、この様な場合は、一次側コイル42aへの通電開始時期を早める処理を行う。図8の一点鎖線は、こうして通電開始時期が早められた様子を示している。一次側コイル42aへの通電開始時期を早めてやれば、ノイズが発生するタイミングも早くなるので、イオン電流を正確に検出することが可能である。もちろん、イオン電流の検出時期が遅くなれば、通電開始時期を遅くしてやればよい。
【0053】
また、イオン電流は、数サイクル分の電圧降下の計測結果を平均して検出することとしても良い。平均に際しては、単純平均に限らず、サイクル毎に重みを付けて、例えば近いサイクルほど大きな重みで平均することとしてもよい。こうして数サイクル分の計測結果を平均してやれば、サイクル間の変動の影響を受けることなく、混合気の着火時期を安定して検出することが可能となる。
【0054】
こうして、点火ユニット(IGU)40は、エンジン10が火花点火運転中、すなわち図6のステップS100で「yes」と判断された場合は、ステップS102およびステップS104の処理を行い、一方、エンジン10が圧縮自着火運転中、すなわちステップS100で「no」と判断された場合は、ステップS106ないしステップS110の処理をそれぞれ行った後、エンジンの運転停止が指示されていないことを確認する(ステップS112)。そして、エンジン停止が指示されていなければ(ステップS112:no)、ステップS100に戻って続く一連の処理を繰り返す。一方、エンジン停止が指示された場合には(ステップS112:yes)、点火ユニットの駆動制御を終了する。
【0055】
以上に説明したように、点火ユニット(IGU)40は、火花点火運転中に点火プラグ136から火花を飛ばすための処理も、圧縮自着火運転中にイオン電流を検出して着火時期を検出するための処理も、適切なタイミングでIGTを出力する点では処理内容は全く同じであり、それぞれの処理は、IGTを出力開始時期および出力停止時期の設定のみが異なっているに過ぎない。従って、本実施例によれば、エンジンの制御を全く複雑化させることなく、混合気の着火時期を検出することができる。また、図2に示すように、イオン電流を検出するためには、トランジスタとコンデンサと抵抗とをそれぞれ1つずつと、2つの定電圧ダイオードを追加するだけで良く、他の部品は点火プラグ136から火花を飛ばすための部品を流用することができるので、この点からもエンジン10の構造を複雑化することがない。
【0056】
加えて、本実施例では、着火時期に応じて一次側コイル42aへの通電開始時期を変更しているので、ノイズの影響を受けることなくイオン電流を検出することができる。もちろん、図5を用いて説明したように、点火プラグ136での放電終了後もイオン電流を検出することは可能であるが、放電終了後に比べて一次側コイルの通電中は、プラグの電極間に高い電圧を印加することができる。従って、着火時期に応じて通電開始時期を変更することで、常に、一次側コイル42aの通電中にイオン電流を検出してやれば、それだけ高い感度でイオン電流を検出することが可能となる。
【0057】
以上、各種の実施例について説明してきたが、本発明は上記すべての実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。
【0058】
例えば、上述した実施例では、一次側コイル42aへの通電開始時期のみを、着火時期に応じて変更しているが、通電開始時期だけでなく通電切断時期も変更することとしてもよい。あるいは、一次側コイル42aの通電時間(通電開始から通電切断までの時間)は一定時間に保っておいて、通電切断時期を変更することとしても良い。図9には、このようにして通電開始時期と通電切断時期とを変更している様子を示す説明図である。通常の条件では、イオン電流波形は、図中に実線で示したタイミングで検出される。しかし、着火時期が早くなった場合には、図中で一点鎖線で示したように、通電期間を進めてやることで、ノイズの影響を受けることなくイオン電流を正確に検出することが可能となる。もちろん、イオン電流の検出時期が遅くなった場合は、通電期間を遅らせてやればよい。
【0059】
このように、一次側コイル42aの通電開始時期に合わせて、通電切断時期も変更してやれば、通電開始時期のみを変更した場合に比べて一次側コイル42aへの通電時間を短くすることができ、延いてはエンジンの燃料消費効率を改善させることが可能となる。更に、通電時間を一定としておけば、通電開始時期および通電切断時期を決定するための処理を簡素な処理とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の着火時期検出装置を備えたエンジンの構成を示す説明図である。
【図2】本実施例の着火時期検出装置の構成を示す説明図である。
【図3】一次側コイルの通電時に点火プラグの電極間に電圧が印加される様子を示す説明図である。
【図4】一次側コイルの通電切断時に点火プラグの電極間で放電が起きる様子を示す説明図である。
【図5】放電後も点火プラグの電極間に電圧が印加されている様子を示す説明図である。
【図6】混合気の点火あるいは着火時期の検出を行うために点火コイルを駆動する制御の流れを示すフローチャートである。
【図7】火花運転中に点火プラグで混合気に点火している様子を示す説明図である。
【図8】点火プラグでイオン電流を検出することにより圧縮自着火運転中に着火時期を検出している様子を示す説明図である。
【図9】イオン電流を検出時期に応じて一次側コイルの通電時期を変更している様子を示す説明図である。
【符号の説明】
10…エンジン
12…吸気通路
14…燃料噴射弁
16…排気通路
20…エアクリーナ
22…スロットルバルブ
24…電動アクチュエータ
30…ECU
32…クランク角度センサ
34…アクセルペダル
40…IGU
42…点火コイル
42a…一次側コイル
42b…二次側コイル
44…コイル駆動回路
44a…トランジスタ
44b…定電圧ダイオード
44c…定電圧ダイオード
44d…コンデンサ
44e…抵抗
60…バッテリ
130…シリンダヘッド
132…吸気バルブ
133…吸気ポート
134…排気バルブ
135…排気ポート
136…点火プラグ
136a…中心電極
136b…周辺電極
140…シリンダブロック
142…シリンダ
144…ピストン
146…コネクティングロッド
148…クランクシャフト

Claims (7)

  1. 燃焼室内で混合気を圧縮自着火させて運転する圧縮自着火運転と、該燃焼室内で混合気に火花を飛ばして点火しながら運転する火花点火運転とを、運転条件に応じて切り替えながら運転する内燃機関の着火時期検出装置であって、
    電圧が印加されることによって電極間で火花を発生させる点火プラグと、
    一次側コイルが電源に直列に接続され、二次側コイルが前記点火プラグに直列に接続された点火コイルと、
    前記一次側コイルへの通電切断時に前記二次側コイルに生じる誘導起電力を用いて前記点火プラグで火花を発生させるべく、前記電源と該一次側コイルとを含んだ一次側回路を開閉する一次側回路開閉手段と、
    前記内燃機関の圧縮自着火運転時に前記一次側回路開閉手段を制御し、前記一次側コイルの通電中に前記二次側コイルに生じる誘導起電力を前記点火プラグに印加することにより、前記混合気の着火に伴って前記電極間に流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と
    を備える着火時期検出装置。
  2. 請求項1記載の着火時期検出装置であって、
    前記イオン電流検出手段は、前記イオン電流の検出時期に応じて、前記一次側コイルへの通電開始時期を変更する通電開始時期変更手段を備えている着火時期検出装置。
  3. 請求項2記載の着火時期検出装置であって、
    前記通電開始時期変更手段は、前記一次側コイルへの通電開始時期の変更に合わせて、該一次側コイルへの通電切断時期も変更する手段である着火時期検出装置。
  4. 請求項3記載の着火時期検出装置であって、
    前記通電開始時期変更手段は、前記一次側コイルへの通電時間を保ったまま、前記通電開始時期を変更する手段である着火時期検出装置。
  5. 請求項2記載の着火時期検出装置であって
    前記通電開始時期変更手段は、複数サイクル分のイオン電流の検出結果に応じて、前記一次側コイルへの通電開始時期を変更する手段である着火時期検出装置。
  6. 燃焼室内で混合気を圧縮自着火させて運転する圧縮自着火運転と、該燃焼室内で混合気に火花を飛ばして点火しながら運転する火花点火運転とを、運転条件に応じて切り替えながら運転する内燃機関の着火時期を検出する方法であって、
    前記火花点火運転中に混合気に点火するための点火コイルに、前記圧縮自着火運転中の所定のタイミングで通電を開始する第1の工程と、
    前記点火コイルへの通電中に発生し点火プラグに印加される誘導電圧を用いて、前記混合気の着火に伴って該点火プラグに流れるイオン電流を検出する第2の工程と、
    前記イオン電流の検出後の所定のタイミングで、前記点火コイルへの通電を切断する第3の工程と
    を備える検出方法。
  7. 請求項6記載の着火時期の検出方法であって、
    前記イオン電流の検出時期に応じて、前記点火コイルへの通電を開始するタイミングを変更する第4の工程を備える検出方法。
JP2002240076A 2002-08-21 2002-08-21 圧縮自着火運転時の着火時期検出装置およびそのための方法 Pending JP2004076678A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002240076A JP2004076678A (ja) 2002-08-21 2002-08-21 圧縮自着火運転時の着火時期検出装置およびそのための方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002240076A JP2004076678A (ja) 2002-08-21 2002-08-21 圧縮自着火運転時の着火時期検出装置およびそのための方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004076678A true JP2004076678A (ja) 2004-03-11

Family

ID=32022962

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002240076A Pending JP2004076678A (ja) 2002-08-21 2002-08-21 圧縮自着火運転時の着火時期検出装置およびそのための方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004076678A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008248831A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Daihatsu Motor Co Ltd ガソリンエンジンのイオン電流検出方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008248831A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Daihatsu Motor Co Ltd ガソリンエンジンのイオン電流検出方法
WO2008126508A1 (ja) * 2007-03-30 2008-10-23 Daihatsu Motor Co., Ltd. ガソリンエンジンのイオン電流検出方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008115860A (ja) ディーゼルエンジンの燃焼室でイオン電流を検出するイオン検知装置
JPH11132135A (ja) 直接噴射式ガソリン内燃機関の運転方法
JP2015098786A (ja) 内燃機関の制御装置およびその方法
JPH1137030A (ja) 内燃機関の点火装置
US6176216B1 (en) Ignition control for fuel direct injection type engine
CN113825900B (zh) 内燃机用控制装置
JP6081248B2 (ja) 内燃機関の点火制御装置
JP6320111B2 (ja) エンジン
JP2941028B2 (ja) 2サイクルエンジンの点火装置
US10519879B2 (en) Determining in-cylinder pressure by analyzing current of a spark plug
JP2008291719A (ja) 燃焼方式の切換え可能な内燃機関
JP2004076678A (ja) 圧縮自着火運転時の着火時期検出装置およびそのための方法
JP2004263612A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4089437B2 (ja) 自着火燃焼を行うエンジンに供給される燃料の判定方法
JP4914547B2 (ja) 直接噴射ガソリン駆動内燃機関を作動する方法
JP4982470B2 (ja) 内燃機関の点火制御装置または点火制御方法
JP6264167B2 (ja) 制御装置
JP7142745B1 (ja) 内燃機関の点火装置
US20230392572A1 (en) Ignition device
CN113950578B (zh) 内燃机用控制装置
JP7117137B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4884516B2 (ja) 内燃機関の点火制御装置
JP2000018141A (ja) 筒内圧センサを用いた点火エネルギー制御装置
JP2002180948A (ja) 内燃機関の多重点火装置
JP2002054493A (ja) 内燃機関の行程判別装置及びその行程判別方法