JP2004076445A - 床用緩衝材 - Google Patents

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湯浅 伸二
Atsushi Matsunaga
松永 篤
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Abstract

【課題】コンクリートスラブ床面との接着性に優れ、しかも、熟練を要せずとも、等しい厚みで接着剤を塗布することが可能で施工性が良好で、かつ施工後、歩行時に違和感がなく、接着剤の浸透も少ないので吸音性が低下しにくい床用緩衝材を提供する。
【解決手段】構成繊維が堆積し、構成繊維同士が一体化してなる繊維堆積体からなり、繊維堆積体の少なくとも片側表面は、バインダー成分が繊維表面の少なくとも一部を形成してなるバインダー繊維からなり、バインダー成分が溶融または軟化することにより繊維間の空隙が緻密化した緻密面である床用緩衝材。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は床用緩衝材に関し、特に、木質系基材と床用緩衝材が一体化された床材を、床下地面に直貼りするのに好適な床用緩衝材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、床材としては、発泡シート、嵩高不織布などの床用緩衝材を木質系基材に接合したものが使用されている。床材を接着剤により接着施工する場合、施工現場で接着剤を塗布し接着施工するが、通常、接着剤としての機能を発揮できるには時間的な制限があるため、接着剤の塗布作業および床材の貼り付け作業は時間的制約を受ける。また、接着剤を等しい厚みで塗布することが必要とされ、接着剤による床材の貼り付け作業は熟練を要する施工方法とされている。しかし、床材を使用する箇所はダイニング、リビングといった広い面積での使用が多く、さらに、近年、生活空間のゆとりを求められることも多く、床材の使用面積は更に大きくなっている状況下において、作業に熟練性を要せず、施工しやすい床材が求められている。
【0003】
一方、現在使用されている床材は高い防音性が要されているため、床用緩衝材は、吸音性を高めるための多数の空隙を有している。上記の様に、接着剤の塗布、施工作業には時間的制約があるため、接着剤の塗布量が増す傾向にあるが、床用緩衝材が有する多数の空隙内に接着剤が入り込み、吸音性が低下するという問題が生じる。また、空隙が多数存在するため、塗布した接着剤が、部分的に多く空隙内に入り込み、等しい厚みで塗布しにくいという問題もある。そして、このような等しい厚みで塗布されなかった部分については、コンクリートスラブ床面から部分的に浮いたり、また、接着剤が多く入り込んだ部分については、より硬化してしまい、施工後その床上を歩行すると違和感があるという問題点が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記の問題を解決し、コンクリートスラブ床面との接着性に優れ、しかも、熟練を要せずとも、等しい厚みで接着剤を塗布することが可能で施工性が良好であり、かつ施工後、歩行時に違和感がなく、接着剤の浸透も少ないので吸音性が低下しにくい床用緩衝材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明は、構成繊維が堆積し、構成繊維同士が一体化してなる繊維堆積体からなり、繊維堆積体の少なくとも片側表面は、バインダー成分が繊維表面の少なくとも一部を形成してなるバインダー繊維からなり、バインダー成分が溶融または軟化することにより繊維間の空隙が緻密になった緻密面であることを特徴とする床用緩衝材を要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明の床用緩衝材を構成する繊維堆積体は、構成繊維が堆積し、構成繊維同士が一体化してなるものである。構成繊維同士が一体化してなる手段としては、公知の手段であればよく、例えば、構成繊維同士がニードルパンチ等の交絡手段によって交絡することにより一体化してなるもの、熱風処理等の熱処理により構成繊維の交点が熱接着することにより一体化してなるもの、また、交絡と熱接着とを併用することにより一体化してなるもの等が挙げられる。
【0009】
繊維堆積体の少なくとも片側表面は、バインダー成分が繊維表面の少なくとも一部を形成してなるバインダー繊維からなり、バインダー成分が溶融または軟化することにより繊維間の空隙が緻密になった緻密面である。
【0010】
以下、繊維堆積体の緻密面を構成するバインダー繊維について説明する。
【0011】
バインダー繊維を構成するバインダー成分として用いられる重合体としては、共重合ポリエステル、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられ、本発明においては共重合ポリエステルを用いることが好ましい。共重合ポリエステルとしては、3種以上の構造単位よりなる共重合体が好ましい。例えば、酸成分としてはテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、コハク酸等、グリコール成分としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリアルキレングリコール等の成分より3種以上の成分が共重合してなるものが挙げられる。また、ε−カプロラクトンなどオキシカルボン酸単位のものを共重合してもよい。
【0012】
バインダー成分の融点は100℃以上であることが好ましく、さらには130℃以上であることが好ましい。バインダー成分の融点が100℃未満であると、リビングでは大きな窓が使用されることが多く、太陽光が直にあたると高温雰囲気下になるため床用緩衝材が変形しやすくなり好ましくない。また、融点の上限は、他の繊維と混合する場合において、その繊維の融点や分解点より20℃以上低くすることが好ましい。
【0013】
バインダー繊維の形態としては、バインダー成分が繊維表面の少なくとも一部を形成してなる形態であればよいので、上記したバインダー成分のみからなる単相形態のもの、また、バインダー成分よりも高い融点を有する高融点成分と複合してなる複合形態であってもよい。複合形態としては、サイドバイサイド型、芯鞘型、多葉型、分割型等が挙げられるが、バインダー成分の機能が十分に発揮でき、かつ高融点成分が繊維の骨格としての機能を効果的に担うことができることから、芯鞘型の複合形態であることが好ましい。
【0014】
複合形態を採用する場合の高融点成分は、低融点成分(バインダー成分)との融点差は20℃以上とすることが好ましい。20℃以上の融点差を設けることにより、熱処理の際に、高融点成分は熱の影響を受けにくく、繊維形態を維持することができるためである。高融点成分/低融点成分の組み合わせとしては、ポリエステル/共重合ポリエステル、ポリエステル/ポリアミド、ポリエステル/ポリオレフィン、ポリアミド/ポリオレフィン、ポリプロピレン/ポリエチレン等が挙げられる。なかでも、ポリエステル/共重合ポリエステルの組み合わせを用いることが好ましく、このときの高融点成分としてのポリエステルは、機械的特性に優れることや生産性の観点からポリエチレンテレフタレートを採用することが好ましい。
【0015】
バインダー繊維の繊度は、30デシテックス以下であることが好ましい。30デシテックスを超えると、繊維同士の空隙が相対的に大きくなり、バインダー成分が溶融または軟化することによる緻密化を図りにくく、平滑性に優れた緻密面を得ることが困難となるため、本発明の目的が達成されにくい。
【0016】
緻密面におけるバインダー繊維の含有率は、30〜100質量%であることが好ましい。熱処理の方法や条件等にも左右されるが、バインダー繊維の含有率が多いほど、緻密性、平滑性が優れる。バインダー繊維の含有率が30質量%未満となると、繊維間空隙が緻密になりにくい。
【0017】
緻密面において、他の繊維を混合する場合の他の繊維としては、特に限定されず、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維等の熱可塑性合成繊維や天然繊維、再生繊維等が挙げられる。バインダー成分と相溶性を有している方が、繊維間の空隙が埋まりやすいため、バインダー成分の種類に応じて選択することが好ましい。
【0018】
バインダー繊維の繊維形態は、短繊維であっても長繊維であってもよく、特に限定されない。
【0019】
本発明の床用緩衝材である繊維堆積体の緻密面においては、バインダー繊維のバインダー成分が溶融または軟化することによって、繊維間の空隙に流れて空隙を埋め、空隙が緻密となっている。この緻密化するための処理は、バインダー成分が溶融または軟化するための熱処理を施すことにより達成されるが、熱処理と共に圧力を加えることがより好ましい。
【0020】
緻密面を得るための熱処理としては、緻密面とする面に熱カレンダーロールを沿わせる。または、緻密面とする面にヤンキードラムドライヤーにより処理を施すことにより、バインダー成分を溶融または軟化させて繊維間の空隙を埋めて、緻密化する。また、より緻密性を向上させて、平滑性に優れるためには、熱カレンダーロールに沿わせる際に加圧しながら熱処理を施す、あるいは熱カレンダーロールやヤンキードラムドライヤー等の熱処理を施した直後に、フラットロール間に通して加圧することが好ましい。熱処理の際の設定温度は、バインダー成分が溶融または軟化する温度に設定し、処理時間や圧力を適宜選定して行う。
【0021】
繊維間の空隙の緻密さ示す指標は、通気度によって表され、本発明においては、通気度は120cc/cm/sec以下であることが好ましく、より好ましくは80cc/cm/sec以下である。通気度が120cc/cm/secを超えると、繊維間の空隙が粗く、接着剤の塗布において接着剤が床用緩衝材内の空隙に入り込み、吸音性が低下したり、また、作業性に劣るものとなりやすい。
【0022】
本発明の繊維堆積体において、少なくとも片面が緻密面であるが、両面共に緻密面とすることがより好ましい。両面を緻密面とすることにより、一方の面は木質系床材と接する面となり、他方の面はコンクリートスラブ材と接する面となる。両面とも接着剤の塗布により接着する際に、繊維間の空隙が緻密であるため、緻密面より内層の吸音性を担う空隙部へ接着剤が浸透することを防止し、吸音性を保持することができる。また、接着剤の塗布作業性が向上し、木質系床材およびコンクリートスラブ材との接着性に優れるという効果を奏することができる。
【0023】
繊維堆積体における緻密面以外(緻密面より内層)の繊維の構成としては、緻密面と同様としてもよいが、緩衝性や吸音性としての役割を考慮すると、適度の繊維間空隙を有することにより適度なクッション性を有していることが好ましい。したがって、バインダー繊維のみからなるのではなく、骨格となる主体繊維のみからなるものや、また、主体繊維からなり必要に応じて適量のバインダー繊維を混合しているものであることが好ましい。
【0024】
主体繊維としては、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、アクリル系繊維、ポリプロピレン系繊維等の合成繊維、天然繊維、再生繊維等を用いることができる。なかでもポリエステル系繊維を用いることが好ましく、エチレンテレフタレート単位やブチレンテレフタレート単位あるいはエチレンナフタレート単位を主たる構成成分とし、その特性を損なわない範囲でイソフタル酸、5−スルホイソフタル酸、ジエチレングリコール等の他の成分が共重合してなるポリエステルを用いてもよい。また、吸音性、遮音性に優れることや変形のしにくさ等の物性および経済性の面から、とりわけポリエチレンテレフタレートからなる繊維を好ましく用いることができる。
【0025】
主体繊維は、単相形態の繊維であっても、芯鞘型、サイドバイサイド型、海島型、割繊型等の複合形態の繊維であってもよい。また、嵩密度を小さくする(嵩高とする)ために中空部を有する中空繊維を用いてもよい。
【0026】
主体繊維の繊度は、特に限定しないが、吸音性やクッション性の観点から1〜15デシテックスのものが好ましい。
【0027】
本発明の床用緩衝材の目付は、クッション性や吸音性等を考慮して、150〜500g/m程度であることが好ましい。
【0028】
本発明における床用緩衝材の具体的な態様としては、以下のものが挙げられる。バインダー繊維と主体繊維とが所定量混合して堆積してなり、構成繊維同士は、互いに交絡および/または熱接着により一体化している。そして、少なくとも片面が、バインダー繊維のバインダー成分が溶融または軟化することによって繊維間の空隙が緻密となった緻密面であり、その面(表面)以外の内層部分については、繊維間空隙が大きく、空隙は粗であるものがある。
【0029】
また、主体繊維のみ、あるいは主体繊維にバインダー繊維が所定量混合して堆積してなり、構成繊維同士は、互いに交絡および/または熱接着により一体化しているウエブの少なくとも片面に、バインダー繊維のみからなるウエブが交絡および/または熱接着することにより積層一体化し、バインダー繊維のみからなるウエブは、バインダー成分が溶融または軟化することによって繊維間の空隙が緻密となった緻密面を形成しているものがある。この態様において、バインダー繊維のみからなるウエブが、短繊維からなるウエブ、あるいは長繊維からなるウエブであってもよい。また、該ウエブが熱エンボス部を有することにより、嵩密度の大きいもの(嵩高でないもの)であることが、緻密化の点においてより好ましい。
【0030】
【実施例】
以下、実施例によって、本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例に記述した諸物性の評価は、下記の方法によって行った。
(1)通気度(cc/cm/sec)
JIS L 1096のフラジール法に測定した。
(2)嵩密度(g/cm
20cm×20cmの試料25枚を用意し、直径25mm、荷重19.6cNの円盤型のプレッサーフートを用いて各々の試料の厚みを測定し、その平均値を厚み(cm)とする。また、各々の質量を測定して、その平均値を求め、平方センチメートル当たりの質量を求めて目付(g/cm)とする。得られた厚み、目付から、嵩密度を求めた。
嵩密度(g/cm)=目付(g/cm)/厚み(cm)
本発明において、床用緩衝材の嵩密度は20g/cm以下であることが好ましい。20g/cm超えると吸音特性に十分な効果を得ることができにくい。
【0031】
実施例1
芯部に融点256℃のポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)、鞘部にエチレンテレフタレート単位にイソフタル酸を40モル%共重合した軟化点110℃の共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合ポリエステル系バインダー繊維(単糸繊度2.2デシテックス 繊維長51mm ユニチカファイバー株式会社製 <4080>)と、PET繊維(単糸繊度2.2デシテックス 繊維長51mm)とを用意した。
【0032】
これらの繊維を混率50/50(質量比)で混綿して、梳綿機を通した後、クロスラッパ−で積層して目付350g/mのウエブとし、バーブ付ニードルを有するニードルロッカールームに通して、パンチ密度240パンチ/cmにてニードリングを行い、繊維堆積体を得た。得られた繊維堆積体の嵩密度は、0.07g/cmであった。
【0033】
次いで、得られた繊維堆積体を、クリアランスを設けた一対の熱ロール(設定温度110℃)に、図1に示すようにS字掛けに通して、両面に緻密面を有する厚み3.5mm、嵩密度0.10g/cm、通気度48cc/cm/secの床用緩衝材を得た。
【0034】
実施例2
実施例1において、クロスラッパーで積層して得た目付350g/mのウエブの片面に、下記の長繊維不織布を積層した後、ニードリングを行ったこと、その後、熱風循環ドライヤーにて130℃で熱処理を行ったこと、次いで、一対の熱ロールにS字掛けで通して熱処理を行ったこと以外は、実施例1と同様に行って、両面に緻密面を有する厚み3.5mm、嵩密度0.11g/cm、通気度30cc/cm/secの床用緩衝材を得た。
【0035】
長繊維不織布としては、芯部にPET、鞘部に高密度ポリエチレン(融点130℃)を配し、構成比が質量比1:1とし、芯鞘型複合口金より溶融温度290℃で溶融紡出した。紡出糸条を紡糸速度5000m/分でエアーサッカーにて繊度3.3デシテックスになるよう引き取り、延伸後の繊維をネット上に、目付30g/mの不織ウエブになるように捕集した不織ウエブを部分熱圧着率が35%の織り目柄エンボスロールと平滑ロールからなるエンボス装置にて、エンボスロール表面温度120℃、平滑ロール表面温度120℃、線圧245N/cmに設定して、熱エンボス処理を施して長繊維不織布を得た。
【0036】
比較例1
実施例1において、熱カレンダーロールに通さなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の、通気度130cc/cm/secの床用緩衝材を得た。
【0037】
得られた実施例1、2および比較例1の床用緩衝材について、接着剤の浸みだし評価を行った。木質系床材としてつき板(タテ900mm×ヨコ95mm)を用意し、つき板に酢酸ビニル系接着剤を塗布量200g/mとして全面に塗布し、つき板と同じ大きさに裁断した実施例1、2、比較例1の床用緩衝材をそれぞれ貼り合わせた。次いで、つき板が上になるように平面に置き、つき板の上に245Nの重りを載せ24時間放置した。24時間後、床用緩衝材への接着剤の浸みだし状態を目視により観察した。
【0038】
実施例1、2の床用緩衝材は、比較例1と比較し、通気度は小さいものであり、つき板との張り合わせにおいては、接着剤は、つき板と床用緩衝材の間に存在し、床用緩衝材への浸透はほとんど見られないものであった。
【0039】
一方、比較例1は、接着剤が緩衝材の内層まで浸透していた。
【0040】
【発明の効果】
本発明の床用緩衝材は、繊維堆積体の少なくとも片側表面が、バインダー繊維からなりバインダー成分が溶融または軟化することにより繊維間の空隙が緻密化した緻密面であるので、接着剤を塗布した際に、接着剤が床用緩衝材の内層まで入り込むことを防止することができる。したがって、床用緩衝材が有する空隙を保持することができるため、吸音性を低下することがない。また、塗布した接着剤が、部分的に多く空隙内に入り込むことがないため、等しい厚みに塗布することが容易となり、作業性に優れるという効果を奏する。
【0041】
また、本発明の緩衝材における緻密面は、バインダー成分の溶融・軟化により繊維間空隙が埋められたものではあるが、一般のフィルムと比較すると、微細な空隙は存在しており表面の凹凸は存在しているため、アンカー効果により接着剤との接着性にも優れ、コンクリートスラブ床面や木質系床材との接着性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】緻密面を形成する際の熱処理の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:熱ロール

Claims (4)

  1. 構成繊維が堆積し、構成繊維同士が一体化してなる繊維堆積体からなり、繊維堆積体の少なくとも片側表面は、バインダー成分が繊維表面の少なくとも一部を形成してなるバインダー繊維からなり、バインダー成分が溶融または軟化することにより繊維間の空隙が緻密化した緻密面であることを特徴とする床用緩衝材。
  2. バインダー繊維が、高融点成分が芯部を形成し、低融点成分が鞘部を形成してなる芯鞘型複合繊維であって、高融点成分と低融点成分との融点差が20℃以上であることを特徴とする請求項1記載の床用緩衝材。
  3. 緻密面におけるバインダー繊維の含有率が、30〜100質量%であることを特徴とする請求項1または2記載の床用緩衝材。
  4. 通気度が120cc/cm/sec以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の床用緩衝材。
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