JP2004076093A - 中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法 - Google Patents
中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004076093A JP2004076093A JP2002237536A JP2002237536A JP2004076093A JP 2004076093 A JP2004076093 A JP 2004076093A JP 2002237536 A JP2002237536 A JP 2002237536A JP 2002237536 A JP2002237536 A JP 2002237536A JP 2004076093 A JP2004076093 A JP 2004076093A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel
- ball screw
- screw shaft
- rolling
- carbon ball
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
【課題】高周波焼入れを行うボールネジに使用する中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.45〜1.10%、Si:≦0.50%、Mn:≦2.00%、Cr:≦1.50%、Mo:≦1.00%、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼を鋼塊またはブルームから分解圧延により鋼片を製造し、鋼片ピーリング後、加熱炉抽出温度1000〜1100℃、圧下率60%以上での最終温度950〜1050℃で線材制御圧延を行なった後、冷却速度2〜5℃/sで強制冷却した後600〜720℃での無酸化焼鈍を行い、抽伸、矯正を行うことを特徴とする中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法。さらに、B:0.0010〜0.0030%を添加することを特徴とする中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】質量%で、C:0.45〜1.10%、Si:≦0.50%、Mn:≦2.00%、Cr:≦1.50%、Mo:≦1.00%、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼を鋼塊またはブルームから分解圧延により鋼片を製造し、鋼片ピーリング後、加熱炉抽出温度1000〜1100℃、圧下率60%以上での最終温度950〜1050℃で線材制御圧延を行なった後、冷却速度2〜5℃/sで強制冷却した後600〜720℃での無酸化焼鈍を行い、抽伸、矯正を行うことを特徴とする中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法。さらに、B:0.0010〜0.0030%を添加することを特徴とする中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波焼入れを行うボールネジに使用する中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、機械構造用部品は、高い疲労強度を要求されることから、材料の選択に配慮するだけでなく、特に表面に強い応力が加わるような用途にあっては、表面硬化処理を行うことが多い。このような目的で実施する表面硬化処理としては、浸炭焼入れおよび高周波焼入れがある。この浸炭焼入れは高度の表面硬化ができるが、長時間の加熱を要し、多くのエネルギーを消費することと、処理の伴う変形が大きいという問題がある。一方、高周波焼入れは、短時間の処理で実施できて省エネルギーの観点から好ましい上に、変形が小さいため仕上げ加工が不要または簡単で済むといった利点がある。この高周波焼入れの利点を生かして、従来、研削によって製造するボールネジシャフト用鋼材は、熱間丸棒圧延を行ない、焼入、焼戻しを行い、脱炭層除去のためのピーリングを行っているのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、研削によって製造するボールネジシャフト用鋼材は、熱間丸棒圧延を行ない、焼入・焼戻しをしたものを加工しており、そのために熱処理コストが高いという問題がある。さらに熱処理後、脱炭層除去のためのピーリングを行っており、この分もさらにコスト高となっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述したような問題を解消するために、発明者らは鋭意開発を進めた結果、鋼塊またはブルームから分解圧延により鋼片を製造し、鋼片ピーリング後、線材制御圧延を行ない、無酸化焼鈍し、抽伸、矯正により安価な中炭素ボールネジシャフト用鋼を製造する方法を提供する。その発明の要旨とするところは、
(1)質量%で、C:0.45〜1.10%、Si:≦0.50%、Mn:≦2.00%、Cr:≦1.50%、Mo:≦1.00%、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼を鋼塊またはブルームから分解圧延により鋼片を製造し、鋼片ピーリング後、加熱炉抽出温度1000〜1100℃、最終温度950〜1050℃で線材制御圧延を行なった後、冷却速度2〜5℃/sで強制冷却した後600〜720℃での無酸化焼鈍を行い、抽伸、矯正を行うことを特徴とする中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法。
【0005】
(2)前記(1)に、B:0.0010〜0.0030%を添加することを特徴とする中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法。
(3)無酸化焼鈍の後引抜き、または抽伸を行うことを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載された中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法にある。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る成分組成の限定理由について説明する。
C:0.45〜1.10%
Cは、直動軸としての所定硬さを得るための必要元素であり、0.45%未満では、その効果が得られず、1.10%を超えると焼入れ硬さが飽和することから、その範囲を0.45〜1.10%とした。
Si:≦0.50%
Siは、脱酸剤として作用する元素であると共に、高周波焼入れにより表面硬化を得る上で必要であるが、0.50%を超える添加は必要ない。従って、その上限を0.50%とした。
【0007】
Mn:≦2.00%
Mnは、Siと同様に、脱酸剤であると共に、高周波焼入れにより表面硬化を得る上で必要であるが、2.00%を超えると被削性の低下する。従って、その上限を2.00%とした。
Cr:≦1.50%
Crは、焼入れ性の向上をさらに補い、高周波焼入れによって十分な焼入深さを得るのに有効な元素であるが、しかし、1.50%を超えると被削性の低下する。従って、その上限を1.50%とした。
【0008】
Mo:≦1.00%
Moは、Crと同様に、高周波焼入れの焼入れ性がさらに高まり、強度の一層の向上が図れる。しかし、1.00%を超える添加は必要ない。従って、その上限を1.00%とした。
B:0.0010〜0.0030%
Bは、焼入れ性向上を図るための元素である。しかし、0.0010%未満ではBの焼入れ性向上効果が大きく変動し、衝撃特性が劣化する。また、0.0030%を超えると、衝撃特性が落ちる。従って、その範囲を0.0010〜0.0030%とした。
【0009】
上述した鋼からなる鋼塊またはブルームを用いて、鋼片圧延した後、脱炭層を取るためにピーリングを行ない、加熱炉抽出温度1000〜1100℃、最終温度950〜1050℃で線材制御圧延を行なった後、冷却速度2〜5℃/sで強制冷却した後600〜720℃での無酸化焼鈍を行い、引抜きによる抽伸、矯正を行い所定硬さの丸棒鋼を製造する。
制御圧延として抽出温度、最終温度、冷却速度を限定する理由は次の通りである。先ず、抽出温度と最終温度の上限温度をそれぞれ1100℃と1050℃にするのは、圧延中に丸棒鋼がオーバーヒートをするのを防止するためである。
【0010】
一方、これらの下限を1000と950℃とにするのは、温度が低いと圧延荷重が増大して圧延した丸棒鋼に表面疵を生じることがあり得ることから、これを防止するために下限を設定するものである。また、圧延後自然冷却をすると、ミクロ組織が不均一になり易く、ミクロ組織を均一にするために冷間速度を2℃/s以上とする。なお、冷却速度を5℃/s以下としたのは、ミクロ組織の問題ではなく、コスト上5℃/s超であれば水冷装置等を要するが、2〜5℃/sであれば衝風で冷却すれば容易にミクロ組織を制御できることからコスト面で有利となるからである。
【0011】
次に、無酸化焼鈍について説明する。これは雰囲気管理を要するものの1回の加熱で済むことから焼入れ焼戻しよりもコスト的に有利である。また、脱炭層が焼入れ焼戻し材に比べて薄いこと、その脱炭層が後工程の引抜き加工でさらに薄くなることから、ボールネジシャフトにしたときの脱炭層の厚さは実用上問題のないレベルの薄さに仕上げる。そのため、途中でピーリング加工を必要としないのである。そうしたことから、無酸化焼鈍は焼入れ焼戻しよりコスト面で有利である。
【0012】
ここで、無酸化焼鈍の焼鈍温度の上下限について述べる。この工程は硬さの調節のために行われる。制御圧延では冷間加工での破断等を防止するためにミクロ組織を均一にするよう条件を決めたが、このため圧延後の丸棒鋼は硬くなっている。よってこのままでは硬くて冷間加工の荷重が増加するとか靱性が低くて破断し易いということになり兼ねない。そこで加工し易い硬さである表面硬さHRC20〜30に丸棒鋼を調整するために焼鈍を行うものである。そのためには前述した成分の鋼を前述した条件で制御圧延した場合、おおよそ600〜720℃で焼鈍すれば好適な硬さの丸棒鋼が得られる。以上の制御圧延によるミクロ組織の均一化と無酸化焼鈍による硬さへの調整とにより、後工程で丸棒鋼をボールネジシャフトに加工する際に加工性が良い。
【0013】
【実施例】
以下、本発明について実施例によって具体的に説明する。
表1に示す成分組成を持つ鋼を1000kg真空溶解炉で溶製し、鋼片を製造する。この鋼片を抽出温度1000℃〜1100℃、最終温度950〜1050℃で線材制御圧延を行った後、φ17mmに圧延し、冷却速度3〜4℃/sで強制冷却を行なった。その後600〜720℃、2hrの無酸化焼鈍を行ない、φ15.2mmに引抜きによる抽伸、矯正を行い所定硬さの丸棒鋼を製造した。その結果を表2に示す。なお、表2のNo.1〜No.4は本発明例であり、No.5〜7は比較例である。比較例No.5は最終温度が900℃と低いために、中心硬さが低く、ミクロ組織が不均一である。また、比較例No.6、7は冷却速度が遅いために、中心硬さが低く、ミクロ組織が不均一であることが分かる。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による従来の熱間圧延材を焼入・焼戻しし、ピーリング加工を行っているものを、線材制御圧延し、強制冷却後抽伸、矯正工程に替えることにより、従来材と同等の内質強度を維持したまま、製造コストの低減することが可能な安価なボールネジシャフト用鋼を提供することが出来る極めて工業的に有利な製造方法にある。
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波焼入れを行うボールネジに使用する中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、機械構造用部品は、高い疲労強度を要求されることから、材料の選択に配慮するだけでなく、特に表面に強い応力が加わるような用途にあっては、表面硬化処理を行うことが多い。このような目的で実施する表面硬化処理としては、浸炭焼入れおよび高周波焼入れがある。この浸炭焼入れは高度の表面硬化ができるが、長時間の加熱を要し、多くのエネルギーを消費することと、処理の伴う変形が大きいという問題がある。一方、高周波焼入れは、短時間の処理で実施できて省エネルギーの観点から好ましい上に、変形が小さいため仕上げ加工が不要または簡単で済むといった利点がある。この高周波焼入れの利点を生かして、従来、研削によって製造するボールネジシャフト用鋼材は、熱間丸棒圧延を行ない、焼入、焼戻しを行い、脱炭層除去のためのピーリングを行っているのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、研削によって製造するボールネジシャフト用鋼材は、熱間丸棒圧延を行ない、焼入・焼戻しをしたものを加工しており、そのために熱処理コストが高いという問題がある。さらに熱処理後、脱炭層除去のためのピーリングを行っており、この分もさらにコスト高となっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述したような問題を解消するために、発明者らは鋭意開発を進めた結果、鋼塊またはブルームから分解圧延により鋼片を製造し、鋼片ピーリング後、線材制御圧延を行ない、無酸化焼鈍し、抽伸、矯正により安価な中炭素ボールネジシャフト用鋼を製造する方法を提供する。その発明の要旨とするところは、
(1)質量%で、C:0.45〜1.10%、Si:≦0.50%、Mn:≦2.00%、Cr:≦1.50%、Mo:≦1.00%、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼を鋼塊またはブルームから分解圧延により鋼片を製造し、鋼片ピーリング後、加熱炉抽出温度1000〜1100℃、最終温度950〜1050℃で線材制御圧延を行なった後、冷却速度2〜5℃/sで強制冷却した後600〜720℃での無酸化焼鈍を行い、抽伸、矯正を行うことを特徴とする中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法。
【0005】
(2)前記(1)に、B:0.0010〜0.0030%を添加することを特徴とする中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法。
(3)無酸化焼鈍の後引抜き、または抽伸を行うことを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載された中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法にある。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る成分組成の限定理由について説明する。
C:0.45〜1.10%
Cは、直動軸としての所定硬さを得るための必要元素であり、0.45%未満では、その効果が得られず、1.10%を超えると焼入れ硬さが飽和することから、その範囲を0.45〜1.10%とした。
Si:≦0.50%
Siは、脱酸剤として作用する元素であると共に、高周波焼入れにより表面硬化を得る上で必要であるが、0.50%を超える添加は必要ない。従って、その上限を0.50%とした。
【0007】
Mn:≦2.00%
Mnは、Siと同様に、脱酸剤であると共に、高周波焼入れにより表面硬化を得る上で必要であるが、2.00%を超えると被削性の低下する。従って、その上限を2.00%とした。
Cr:≦1.50%
Crは、焼入れ性の向上をさらに補い、高周波焼入れによって十分な焼入深さを得るのに有効な元素であるが、しかし、1.50%を超えると被削性の低下する。従って、その上限を1.50%とした。
【0008】
Mo:≦1.00%
Moは、Crと同様に、高周波焼入れの焼入れ性がさらに高まり、強度の一層の向上が図れる。しかし、1.00%を超える添加は必要ない。従って、その上限を1.00%とした。
B:0.0010〜0.0030%
Bは、焼入れ性向上を図るための元素である。しかし、0.0010%未満ではBの焼入れ性向上効果が大きく変動し、衝撃特性が劣化する。また、0.0030%を超えると、衝撃特性が落ちる。従って、その範囲を0.0010〜0.0030%とした。
【0009】
上述した鋼からなる鋼塊またはブルームを用いて、鋼片圧延した後、脱炭層を取るためにピーリングを行ない、加熱炉抽出温度1000〜1100℃、最終温度950〜1050℃で線材制御圧延を行なった後、冷却速度2〜5℃/sで強制冷却した後600〜720℃での無酸化焼鈍を行い、引抜きによる抽伸、矯正を行い所定硬さの丸棒鋼を製造する。
制御圧延として抽出温度、最終温度、冷却速度を限定する理由は次の通りである。先ず、抽出温度と最終温度の上限温度をそれぞれ1100℃と1050℃にするのは、圧延中に丸棒鋼がオーバーヒートをするのを防止するためである。
【0010】
一方、これらの下限を1000と950℃とにするのは、温度が低いと圧延荷重が増大して圧延した丸棒鋼に表面疵を生じることがあり得ることから、これを防止するために下限を設定するものである。また、圧延後自然冷却をすると、ミクロ組織が不均一になり易く、ミクロ組織を均一にするために冷間速度を2℃/s以上とする。なお、冷却速度を5℃/s以下としたのは、ミクロ組織の問題ではなく、コスト上5℃/s超であれば水冷装置等を要するが、2〜5℃/sであれば衝風で冷却すれば容易にミクロ組織を制御できることからコスト面で有利となるからである。
【0011】
次に、無酸化焼鈍について説明する。これは雰囲気管理を要するものの1回の加熱で済むことから焼入れ焼戻しよりもコスト的に有利である。また、脱炭層が焼入れ焼戻し材に比べて薄いこと、その脱炭層が後工程の引抜き加工でさらに薄くなることから、ボールネジシャフトにしたときの脱炭層の厚さは実用上問題のないレベルの薄さに仕上げる。そのため、途中でピーリング加工を必要としないのである。そうしたことから、無酸化焼鈍は焼入れ焼戻しよりコスト面で有利である。
【0012】
ここで、無酸化焼鈍の焼鈍温度の上下限について述べる。この工程は硬さの調節のために行われる。制御圧延では冷間加工での破断等を防止するためにミクロ組織を均一にするよう条件を決めたが、このため圧延後の丸棒鋼は硬くなっている。よってこのままでは硬くて冷間加工の荷重が増加するとか靱性が低くて破断し易いということになり兼ねない。そこで加工し易い硬さである表面硬さHRC20〜30に丸棒鋼を調整するために焼鈍を行うものである。そのためには前述した成分の鋼を前述した条件で制御圧延した場合、おおよそ600〜720℃で焼鈍すれば好適な硬さの丸棒鋼が得られる。以上の制御圧延によるミクロ組織の均一化と無酸化焼鈍による硬さへの調整とにより、後工程で丸棒鋼をボールネジシャフトに加工する際に加工性が良い。
【0013】
【実施例】
以下、本発明について実施例によって具体的に説明する。
表1に示す成分組成を持つ鋼を1000kg真空溶解炉で溶製し、鋼片を製造する。この鋼片を抽出温度1000℃〜1100℃、最終温度950〜1050℃で線材制御圧延を行った後、φ17mmに圧延し、冷却速度3〜4℃/sで強制冷却を行なった。その後600〜720℃、2hrの無酸化焼鈍を行ない、φ15.2mmに引抜きによる抽伸、矯正を行い所定硬さの丸棒鋼を製造した。その結果を表2に示す。なお、表2のNo.1〜No.4は本発明例であり、No.5〜7は比較例である。比較例No.5は最終温度が900℃と低いために、中心硬さが低く、ミクロ組織が不均一である。また、比較例No.6、7は冷却速度が遅いために、中心硬さが低く、ミクロ組織が不均一であることが分かる。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による従来の熱間圧延材を焼入・焼戻しし、ピーリング加工を行っているものを、線材制御圧延し、強制冷却後抽伸、矯正工程に替えることにより、従来材と同等の内質強度を維持したまま、製造コストの低減することが可能な安価なボールネジシャフト用鋼を提供することが出来る極めて工業的に有利な製造方法にある。
Claims (3)
- 質量%で、
C:0.45〜1.10%、
Si:≦0.50%、
Mn:≦2.00%、
Cr:≦1.50%、
Mo:≦1.00%
残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼を鋼塊またはブルームから分解圧延により鋼片を製造し、鋼片ピーリング後、加熱炉抽出温度1000〜1100℃、最終温度950〜1050℃で線材制御圧延を行なった後、冷却速度2〜5℃/sで強制冷却した後600〜720℃での無酸化焼鈍を行うことを特徴とする中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法。 - 請求項1に、B:0.0010〜0.0030%を添加することを特徴とする中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法。
- 無酸化焼鈍の後引抜き、または抽伸を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002237536A JP2004076093A (ja) | 2002-08-16 | 2002-08-16 | 中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002237536A JP2004076093A (ja) | 2002-08-16 | 2002-08-16 | 中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004076093A true JP2004076093A (ja) | 2004-03-11 |
Family
ID=32021249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002237536A Withdrawn JP2004076093A (ja) | 2002-08-16 | 2002-08-16 | 中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004076093A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115094304A (zh) * | 2022-05-10 | 2022-09-23 | 江阴兴澄特种钢铁有限公司 | 一种连铸圆坯生产超长寿命滚珠丝杠用钢及其制备方法 |
WO2023061185A1 (zh) * | 2021-10-12 | 2023-04-20 | 江阴兴澄特种钢铁有限公司 | 一种耐低温高强度滚珠丝杠用球化退火钢及其制造方法 |
-
2002
- 2002-08-16 JP JP2002237536A patent/JP2004076093A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023061185A1 (zh) * | 2021-10-12 | 2023-04-20 | 江阴兴澄特种钢铁有限公司 | 一种耐低温高强度滚珠丝杠用球化退火钢及其制造方法 |
CN115094304A (zh) * | 2022-05-10 | 2022-09-23 | 江阴兴澄特种钢铁有限公司 | 一种连铸圆坯生产超长寿命滚珠丝杠用钢及其制备方法 |
CN115094304B (zh) * | 2022-05-10 | 2023-09-15 | 江阴兴澄特种钢铁有限公司 | 一种连铸圆坯生产超长寿命滚珠丝杠用钢及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN110438310B (zh) | 一种热作模具钢及其热处理方法 | |
JP4018905B2 (ja) | 機械構造用熱間圧延線材・棒鋼およびその製造方法 | |
CN111394639B (zh) | 一种高耐磨齿轮钢的制造方法 | |
EP3715478B1 (en) | Wire rod for cold heading, processed product using same, and manufacturing method therefor | |
CN111647800B (zh) | 一种可直接切削的热轧圆钢的制备方法 | |
CN106906340B (zh) | 一种细晶热处理方法 | |
CN108441613B (zh) | 一种时效硬化型塑料模具钢防白点控制方法 | |
CN113846266A (zh) | 一种高塑韧性屈服强度1300MPa级调质钢板的生产方法 | |
TWI548755B (zh) | 氮化處理用鋼板及其製造方法 | |
JP2004100016A (ja) | 軸受用圧延線材および伸線材 | |
JP2000063935A (ja) | 窒化部品の製造方法 | |
CN111172373A (zh) | 一种低碳钢热处理工艺 | |
JPH05171262A (ja) | 肌焼製品用線材又は棒鋼の製造方法 | |
JP2004076093A (ja) | 中炭素ボールネジシャフト用鋼の製造方法 | |
JPH083640A (ja) | 高張力非調質ボルトの製造方法 | |
JP3103268B2 (ja) | 耐フルーティング性に優れた容器用鋼板の製造方法 | |
CN114029435A (zh) | 消除40CrNiMoA曲轴钢带状组织的工艺方法 | |
KR100328039B1 (ko) | 냉간압조용선재의제조방법 | |
JP2781296B2 (ja) | 冷間圧延用鍛鋼ロールの製造方法 | |
JPH11285710A (ja) | 冷間圧延用複合ワークロール及びその製造方法 | |
JPH10202331A (ja) | 熱間加工用ダイスの製造方法 | |
CN114480796B (zh) | 一种不经球化退火得到均匀粒状珠光体组织的方法 | |
JP2006118014A (ja) | 冷間加工性と耐結晶粒粗大化特性に優れた肌焼き用鋼の製造方法 | |
JP4517459B2 (ja) | 超微細マルテンサイト組織を有する鋼材の製造方法 | |
JP2804278B2 (ja) | 直接軟化線棒材の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20051101 |