JP2004075191A - 気密容器及び気密容器用蓋 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓋の開閉作業を容易に行えると共に優れた気密性と耐久性が維持され、流通過程で蓋を容易に開放できないように構成される気密容器及び気密容器用蓋を提供する。
【解決手段】本発明の気密容器は、上面が開口された筒形状からなり、開口側端部隅を外側に1回以上巻いて仕上げ部12を形成する容器本体10と、容器本体10の開口された上面を開閉して隅部には周囲に沿って容器本体10の仕上げ部12が挿入される結合溝25を形成し、結合溝25を形成する隅端部には容器本体10の仕上げ部12に係合する結合突起28が突出形成され、切取線31を通じて結合部24の隅端部と連結されて周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部30を含む合成樹脂製の蓋とを含む。
【選択図】 図3
【解決手段】本発明の気密容器は、上面が開口された筒形状からなり、開口側端部隅を外側に1回以上巻いて仕上げ部12を形成する容器本体10と、容器本体10の開口された上面を開閉して隅部には周囲に沿って容器本体10の仕上げ部12が挿入される結合溝25を形成し、結合溝25を形成する隅端部には容器本体10の仕上げ部12に係合する結合突起28が突出形成され、切取線31を通じて結合部24の隅端部と連結されて周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部30を含む合成樹脂製の蓋とを含む。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気密容器及びそれに用いる気密容器用蓋に関し、より詳しくは、
上面が開口された筒形状からなり、開口側端部隅を外側に1回以上巻き返して形成された仕上げ部を有する容器本体と、前記容器本体の開口された上面を開閉し、隅部には周囲に沿って前記容器本体の仕上げ部が挿入される結合溝を形成し、前記容器本体側に伸びる前記結合溝を形成する隅端部には前記容器本体の仕上げ部に係合する結合突起が突出形成される合成樹脂製の蓋を含む気密容器と、
気密容器本体の開口された上面を開閉する板体形状の平板部と、前記平板部の輪郭に沿って隅を上向き突出させた後、外側下向きに折り返し延長することにより気密容器本体の仕上げ部が結合される結合溝を形成する結合部と、前記結合部の結合溝を形成する隅端部に内側に突出して形成され、前記仕上げ部に係合する結合突起と、切り取り易いように厚さを薄く形成した切取線を通じて前記結合部の隅端部と連結され、周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部を含む気密容器用蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に化学薬品やペイント、醤油、液体塩辛などの液相物質やグリース、唐辛子味噌などの半固相(ゲル相)物質、粉末状態の物質などは形体が固定されておらず、状態によって変形され、容器に隙間や間隔がある場合には流出する性質があるので運搬や保管のために製造過程で一定の気密容器に入れる。
【0003】
従来の気密容器は内部に保管する内容物の種類によって様々な材質で製作して使用し、主に合成樹脂や金属材質を利用して製作された。
【0004】
前記金属材質からなる気密容器は外部の衝撃によく耐えて耐火性や耐久性などが良好であるのでペイントや潤滑油などの工業用品を主に保存する用途として使用する。
【0005】
そして、前記合成樹脂を用いた気密容器は大量生産や重量面で金属製気密容器に比べて有利であるが、強度が弱くて外力によって変形しやすいため、外部の衝撃によって破損または変形して内容物が流出しても各種事故の危険性が比較的に少ない食料品などを保管する用途に主に使用する。
【0006】
前記気密容器を金属や合成樹脂で製造した場合、液体保管容器を容易に開閉するために用いられる蓋も金属製や合成樹脂で製造するのが一般的な傾向である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来の金属製気密容器は、耐久性や耐火性などは優れているが、密封を維持するために蓋を一体形に形成すれば開放が不便であり、開放後に形成される鋭い切開部によって作業者が傷害を受けるおそれがある。つまり、蓋を容器から金属鋏や切断刃などを使用して切断して開放しなければならないので、開放する作業が危険で作業者が負傷するおそれがあり、開放された状態でも切断された部分が鋭く形成されるため、作業者が負傷するおそれがある。
【0008】
そして、蓋を開閉可能に形成する場合には、一度開放すれば再び蓋を閉じても気密がよく維持されず、弱い外力によっても蓋が容易に開かれる問題点があり、確実な密封のためには蓋と容器の組立部分の精密度を高く維持しなければならないという問題がある。
【0009】
また、保管や運搬の際、沢山積み上げて多段状に積載する場合、重量によって一番下段の容器に座屈(つぶれる現象)が発生する可能性が高い。
【0010】
そして、気密容器と蓋を合成樹脂材で形成する場合には、金属製に比べて軽くて大量生産が容易であるが、蓋の開閉が比較的やさしいために流通過程で内部に保存された物質を他のものに容易に変えたり変質させて、品質問題や製品の安全性に深刻な危険を招き、流通秩序が壊れることがある。
【0011】
また、無分別な合成樹脂材の乱用により環境問題を招き、移送や積載時に破損するおそれがあるため、取扱時に格別に注意を傾注しなければならない。
【0012】
従って、本発明の目的は、蓋の開閉作業を容易に行えると共に優れた気密性と耐久性が維持され、流通過程で蓋を容易に開放できないように構成される気密容器及び気密容器用蓋を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明が提案する気密容器は、上面が開口された筒形状からなり、開口側端部隅を外側に1回以上巻き返して形成された仕上げ部を有する容器本体と、前記容器本体の開口された上面を開閉し、隅部には周囲に沿って前記容器本体の仕上げ部が挿入される結合溝を形成し、前記容器本体側に伸びる前記結合溝を形成する隅端部には前記容器本体の仕上げ部に係合する結合突起が突出形成される合成樹脂製の蓋を含んでいる。
【0014】
そして、前記容器本体は金属からなり、前記容器本体には周囲に所定の間隔をおいて高さ方向に長く変形させて複数の補強部を形成するのが好ましい。
【0015】
前記容器本体の仕上げ部は隅を外側に1.5回または2回巻いて形成し、前記容器本体には上側に1つまたは2つ以上のビード部を周囲に沿って形成し、前記容器本体の底面にはねじれや側面から加えられる外力に対する強度を補強するために周囲に沿って1つ以上の屈曲部を形成するのが好ましい。
【0016】
前記容器本体上端部の互いに対向する位置には固定部を設置し、前記固定部に両端が回転可能に結合され、中央部には柔らかい材質のグリップ部材を設置する運搬把手を設置するのが好ましい。
【0017】
また、前記蓋は、前記容器本体の開口された上面を開閉する板体形状の平板部と、前記平板部の輪郭に沿って隅を上向き突出させた後、外側下向きに折り返すことにより前記仕上げ部が結合できる結合溝を備える結合部と、前記結合部の結合溝を形成する隅端部に内側に突出して形成され、前記仕上げ部に係合する結合突起と、切り取り易いように厚さを薄く形成した切取線を介して前記結合部の隅端部と連結され、周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部を含むのが好ましい。
【0018】
前記容器本体の上部には、前記仕上げ部から所定の距離ほど離れた位置で支持突起を外側に突出形成し、前記蓋の結合部を前記支持突起に密着されるように形成するのが好ましい。
【0019】
前記蓋の羽部は、前記結合部の隅の一部を切取線により区分するように形成するのが好ましい。
【0020】
そして、前記羽部を前記容器本体の支持突起と密着させる状態で周囲に沿って1つまたは2つ形成し、前記羽部と結合部を連結する切取線は前記結合部に形成される結合突起の下側と前記支持突起の上側の間に形成するのが好ましい。
【0021】
さらに、前記蓋の羽部を所定の間隔をおいて周囲に沿って形成される対として構成し、前記羽部に前記容器本体の仕上げ部と支持突起に各々係合する係合突起を形成し、前記羽部が形成されない前記結合部の互いに対向する位置に、前記容器本体の仕上げ部に係合する結合突起が形成される係合部を結合部から一体として延長形成するのが好ましい。
【0022】
前記蓋には前記羽部と切取線を通じて連結される前記結合部の隅の一部から外側に突出して1つまたは2つの把手を形成するのが好ましい。
【0023】
前記蓋の平板部の下面又は上面の少なくとも一方に金属補強板を密着させて設置するのが好ましい。
【0024】
一方、本発明が提案する気密容器用蓋は、気密容器本体の開口された上面を開閉する板体形状の平板部と、前記平板部の輪郭に沿って隅を上向き突出させた後、外側下向きに折り返し延長することにより気密容器本体の仕上げ部が結合される結合溝を形成する結合部と、前記結合部の結合溝を形成する隅端部に内側に突出して形成され、前記仕上げ部に係合する結合突起と、切り取り易いように厚さを薄く形成した切取線を通じて前記結合部の隅端部と連結され、周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部を含んでいる。
【0025】
そして、前記羽部の一側には取り外すための力を加えられるように把持孔を形成するのが好ましい。
【0026】
前記結合部と羽部を連結する切取線は、厚さを薄く形成したり点線のような形態で部分的に切取孔が形成される構成で形成するのが好ましい。
【0027】
前記結合溝の内側には、気密性を向上させるために環形状のパッキングを設置するのが好ましい。
【0028】
さらに、前記結合溝内側に気密性を向上させるために、前記パッキングを設置するためのパッキング溝を形成し、前記パッキング溝と結合溝が接する部分には内側に突出されて前記パッキングの離脱を防止する離脱防止突起を形成するのが好ましい。
【0029】
また、ねじれや側面から加えられる外力に対する強度を補強するために、周囲に沿って1つ以上の屈曲部を形成するのが好ましい。
【0030】
前記結合部は、気密容器本体の支持突起に密着されるように形成するのが好ましい。
【0031】
前記羽部は、前記結合部の隅の一部を切取線により区分して形成するのが好ましい。
【0032】
そして、前記羽部を気密容器本体の支持突起と密着される状態で周囲に沿って1つまたは2つ形成し、前記羽部と結合部を連結する切取線は前記結合部に形成される結合突起の下側と前記支持突起の上側の間に形成するのが好ましい。
【0033】
前記羽部に切取線を通じて連結される前記結合部の隅の一部から外側に突出して1つまたは2つの把手を形成するのが好ましい。
【0034】
前記把手は前記結合部に対して所定の角度で折り上げることができるように前記結合部の隅に厚さの薄い板状部で連結するのが好ましい。
【0035】
そして、前記蓋の平板部の下面又は上面の少なくとも一方に金属補強板を密着させて設置するのが好ましい。
【0036】
つまり、密閉可能な容器及びそれに用いる蓋であって、隅端部に突起を形成することによって合成樹脂製の蓋が容器本体に密着した状態を維持することができ、蓋の隅端部に分岐されて形成される羽部が、容器本体に形成される支持突起と密着して優れた気密性が維持される気密容器及び気密容器用蓋が提供できる。
【0037】
さらに、容器本体に高さ方向に補強部を形成することによって座屈に対する耐久性が向上した気密容器が提供できる。
【0038】
尚、本明細書において、面に関する‘端’又は‘隅’とは、有限曲面の外周輪郭線及び其の内側部分を意味し、‘端’が有する内側部分は狭く、‘隅’が有する内側部分は面積を認識できる程度に広いものをいう。
【0039】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による気密容器及び気密容器用蓋の好ましい実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
【0040】
まず、本発明による気密容器の第1実施例は図1乃至図3に示すように、上面が開口された筒形状からなり、開口側端部隅を外側に1回以上巻いてチューブ状の仕上げ部12を形成した容器本体10と、容器本体10の開口された上面を開閉して隅部には周囲に沿って容器本体10の仕上げ部12が挿入される結合溝25を形成し、容器本体10側に伸びる結合溝25を形成する隅端部には容器本体10の仕上げ部12下側に係合する結合突起28が突出形成される蓋20を含んで構成される。
【0041】
前記容器本体10は金属板や金属管を利用して耐圧性に優れた筒形状に形成する。およその形状としては、内部形状と外部形状が共に若干下細りの筒状、たとえばビード部より下方の筒上部外径よりも上方の筒上部内径が大きい状態、あるいは筒状部にテーパーを付けた状態が便利であり、使用前には容器本体を重ね(嵌め)合わせたり、充填包装後には積み重ねるのに好都合である。
【0042】
容器本体10には高さ方向に長く、例えば半円筒状に、変形させ、周囲方向に所定の間隔をおいて、できれば等間隔に外側に板を突き出す形状で、複数の補強部13を形成する。補強部13が等間隔に外側に突き出す形状で形成された場合には、容器本体10を積み重ねるのに便利である。また、外側に突き出す量は下に行くほど多く、上に行くほど少なくしながら、全体として下細りにすると、積み重ねのために一層便利である。
【0043】
補強部13は容器本体10を円筒形状に製造した後、棒状の治具などを利用して周囲方向に沿って所定の間隔をおいて外側に力を加えることにより、高さ方向に長く外側に多少突出する平坦部または半円筒部などを形成して構成される(図4参照)。
【0044】
前記のように補強部13を構成することによって断面係数が増加するので、ベンディングモーメントに対する応力が向上して容器本体10に垂直荷重が作用する場合にも容易には座屈しない。
【0045】
容器本体10の仕上げ部12は隅を外側に巻き返して形成し、強度を向上させるために1回以上巻いてチューブ状に形成するのが好ましく、製作上の便利性と強度向上の面を共に勘案すれば、1.5回または2回程度巻いて形成するのが好ましい。
【0046】
容器本体10はサイズによって上側に1つまたは2つ以上のビード部16を周囲に沿って形成することが側面から外力が作用する場合や内部で高圧が作用する時、充分な強度を維持することができるので好ましい。
【0047】
前記のようにビード部16を容器本体10の下端部に形成することも可能であるが、この場合には内容物が半固相物質である場合にビード部16の溝側に挟まれば損失が発生し、使用後にも内部が不潔になるという短所があり、これを除去する作業も非常に面倒なので、ビード部16を容器本体10の上端部に形成するのが好ましい。
【0048】
容器本体10の底面にも捩じれや側面から加えられる外力に対する強度を補強するために図2に示すように、周囲に沿って1つ以上の屈曲を有する屈曲部17を形成した金属製底板の使用が好ましい。また、この底板外周部は折り曲げて周溝を形成し、容器本体10の筒状部下端を受け入れて気密性を保つように圧着し、さらに、周溝部を絞り加工して、その外径を絞り加工前の筒状部下端内径以下にする。
【0049】
そして、本発明による気密容器の第1実施例は図1及び図2に示すように、容器本体10上端部の互いに対向する位置に固定部18を設置し、固定部18に両端が回転が可能なように結合される運搬把手40をさらに取付ける。
【0050】
運搬把手40は細い鋼鉄棒などを利用して設け、手で持つ中央部には持ち易く、手の平に痛みを与えないような柔らかい材質のグリップ部材42を設置する。グリップ部材42は木やシリコン樹脂、ゴム、革、布などを利用して形成する。
【0051】
運搬把手40の両端は固定部18に回転可能なように軸止めされる。
【0052】
そして、蓋20の第1実施例は図1〜図3に示すように、容器本体10の開口された上面を開閉する板体形状の平板部21と、平板部21の輪郭に沿って隅を上向きに折り曲げて突き出させた後、外側下向きに折り返し(延長し)て溝状に形成することにより仕上げ部12を挿入結合できる結合溝25を備えた結合部24と、結合部24の結合溝25を形成する隅端部から内側に突き出して形成され仕上げ部12に係合する結合突起28と、切り取り易いように厚さを薄く形成した切取線31を介して結合部24の隅端部と連結され、周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部30とを含んで構成される。
【0053】
羽部30の一端には図5に示したように、作業者が指を挿入して取り外すための力を加えられるような把持孔36を形成するのが好ましい。
【0054】
蓋20は弾性を有する合成樹脂などを利用して射出成形などの方法で形成することが好都合であるが、金属板のプレス加工でも差し支えない。
【0055】
結合部24の結合溝25には容器本体10の仕上げ部12が挿入される。
【0056】
結合溝25は蓋20の下面外側隅に凹むように形成する。結合溝25が形成される結合部24の隅端部には容器本体10と結合した状態で容器本体10の仕上げ部12下面に係合するように内側に突き出す結合突起28を形成する。
【0057】
結合溝25の内側には気密性を向上させるために環形状のパッキング50を設置する。
【0058】
パッキング50はゴムやウレタン樹脂、シリコン樹脂などの弾力性を有する高分子物質を利用して形成し、発泡合成樹脂を利用して形成することも可能である。
【0059】
パッキング50は断面形状を円形、半円形、楕円形、半楕円形などの様々な形状に形成することが可能であり、結合溝25の形状及びサイズに対応する形状及びサイズで形成するのが好ましい。
【0060】
結合部24と羽部30を連結する切取線31は全周囲に渡って厚さを薄く形成して構成してもよく、点線または破線のような形態に部分的な切取孔を形成する構成で実施してもよい。これにより、羽部30は結合部24から切り取り易くなる。
【0061】
切取線31は結合部24及び羽部30の外側面に形成してもよく、内側面に形成してもよい。
【0062】
蓋20の捩じれや側面から加えられる外力に対する強度を補強するため、更に平板部21の僅かな移動的変形を容易にするために、蓋20には周囲に沿って1つ以上の屈曲部26を形成するのが好ましい。
【0063】
屈曲部26は周囲に沿って波形状に形成する。前記のように屈曲部26を形成すれば、多段積載する場合に上段容器本体10の底部外周突起が下段容器蓋の屈曲部26の凹部に納まり、上段容器底面が下段容器蓋の屈曲部26の上面と接触するので、大きい荷重が作用しても蓋20の平面部21に荷重が直接作用せず、局部的に破損したり激しく変形することがない。つまり、屈曲部26の強度が平面部21に比べて大きいので、大きい荷重が作用する場合にも容易に変形されず、内容物に対する安全性も確保される。
【0064】
次に、前記のように構成される本発明による気密容器及び気密容器用蓋の第1実施例の使用方法について説明する。
【0065】
まず、容器本体10内部に一定量の液相またはゲル相の物質を入れた後、結合溝25に容器本体10の仕上げ部12が挿入され、結合突起28が仕上げ部12の下部に係合し、羽部30が容器本体10の外周面に密着されたり近接して位置するように、前記蓋20に所定の力を加えて容器本体10と結合させる。
【0066】
前記状態では羽部30が容器本体10の外周面に密着したり近接して位置する状態を維持し、結合突起28が容器本体10の仕上げ部12に係合した状態が維持されるので、移送及び保管中に容器本体10が横に傾いたり倒れても蓋20が容器本体10から分離せず内容物が流出しない。
【0067】
そして、容器本体10の内部に保存された物質を取り出して使用する場合には、蓋20の羽部30に形成された把持孔36に指を入れて引っ張ることにより、板厚が薄くなった切取線31に沿って、容器本体10または支持突起14に密着した状態の羽部30を切り取り除去する。前記のように羽部30を除去した後、蓋20を上側に引き上げる力を加えれば、蓋20が弾性を有するので結合突起28が押し広げられて容器本体10の仕上げ部12を乗り越えるようになり、順次に蓋20が開かれる(図5参照)。
【0068】
なお、必要に応じて蓋20を閉じる場合にも容器本体10の仕上げ部12を結合溝25に挿入すれば、結合突起24が押し広げられながら結合突起28を乗り越えて挿入され、結合突起28が弾性力により仕上げ部12の下側に密着して係合するので、再び密閉された状態が維持され、外力が加えられる場合にも容易に蓋20が開かない。
【0069】
また、蓋20を開く場合には合成樹脂からなっているのである程度の弾力を持っていて力を加えれば順次に結合突起28が仕上げ部12を乗り越えながら蓋20と容器本体10が分離される。
【0070】
同じ過程を経て蓋20と容器本体10の結合と分離を繰り返して行うことが可能であり、蓋20が弾性を有する合成樹脂材からなるので繰り返し開閉しても密閉性が容易には低下しない。
【0071】
図6〜図9には本発明による気密容器及び気密容器の蓋の第2実施例を示す。
【0072】
本発明による気密容器の第2実施例においては図6〜図9に示したように、容器本体10の上部に仕上げ部12から所定の距離ほど離れた位置で支持突起14を外側に突出形成する。
【0073】
そして、本発明による気密容器の第2実施例においては蓋20の羽部30を、結合部24の隅の一部に切取線31を介して連結するように形成する。
【0074】
つまり、容器本体10の支持突起14に密着するように形成した結合部24の隅の一部を切取線31により区分することで羽部30を形成する。
【0075】
羽部30の一端部には作業者が指を挿入して取り外すための力を加えられるように把持孔36を形成する。
【0076】
そして、結合部24の内側には図7に示すように、容器本体10の仕上げ部12に係合する結合突起28を突出して形成する。
【0077】
なお、羽部30の内側にも図8に示すように、容器本体10の仕上げ部12に係合する結合突起33を突出して形成する。
【0078】
切取線31を結合突起33の上側に形成すれば、羽部30を除去する状態で仕上げ部12に係合していた結合突起33が同時に除去されるので好ましい。
【0079】
そして、蓋20には羽部30に切取線31を介して連結される結合部24の隅の一部から外側に突出して把手38を形成する。
【0080】
把手38には中央部に運搬時に指先を掛けたり挿入する把持孔(図示せず)を形成することも可能である。
【0081】
羽部30及び把手38は一側にだけ形成してもよく、一対を互いに対向する位置に対称に形成してもよい。
【0082】
第2実施例においても前記構成の他は第1実施例と同様の構成で実施することが可能であるので、詳細な説明は省略する。
【0083】
前記のように構成される第2実施例によれば、把持孔36に指を入れて羽部30を引っ張ることにより、切取線31で切り離して蓋20から羽部30を除去した状態で、把手38を握って蓋20を上側に引き上げることによって蓋20が容器本体10から分離される(図9参照)。
【0084】
前記で蓋20を上側に引き上げれば、羽部30が除去された状態であるので、結合部24が押し広げられながら結合突起28が仕上げ部12を乗り越え、蓋20が容器本体10から分離される。
【0085】
そして、再び蓋20を把手38の反対側から容器本体10に結合させれば、結合突起28が仕上げ部12を乗り越えて係合し、蓋20が容器本体10にしっかりと結合固定される。
【0086】
前記のように第2実施例においても、把手38を握って蓋10を開閉することにより開放と密閉が確実に行われる。
【0087】
そして、図10〜図13には本発明による気密容器及び気密容器の蓋の第3実施例を示す。
【0088】
本発明の他の気密容器である第3実施例においては、結合溝25の内側に気密性を向上させるためのパッキング50を設置するためにパッキング溝22を形成し、パッキング溝22と結合溝25が隣接する部分には、内側に突出されてパッキング50の離脱を防止する離脱防止突起27を形成する。
【0089】
前記でパッキング50をパッキング溝22に強制的に圧入し挿入する場合には離脱防止突起27を形成しなくてもよい。
【0090】
パッキング溝22とパッキング50は互いに対応する形状と大きさで形成するのが好ましい。
【0091】
そして、羽部30は容器本体10の支持突起14の周囲に沿って密着するように形成する。
【0092】
羽部30と結合部24を連結する切取線31は結合部24に形成される結合突起28の下側に形成し、支持突起14の上側に形成する。
【0093】
従って、羽部30を切取線31で切り取って結合部24から分離した状態では容器本体10の支持突起14に蓋20が接しない状態となる。
【0094】
そして、蓋20には結合部24の隅を一部延長させて支持突起14と密着する把手38を形成することが可能である。
【0095】
把手38は結合部24に対して所定の角度で折り上げることができるように、厚さが薄い板で、結合部24の一隅に連結され、運搬する時、指を通して把持できるように把持孔39を形成する(図10参照)。
【0096】
前記構成では、把手38が形成される部分には羽部30を形成しない。
【0097】
屈曲部26の下面溝には図12に示すように、一定の間隔をおいて補強リブ26aを形成すれば強度を向上できるので好ましい。
【0098】
また、本発明による気密容器用蓋の第3実施例は図11、図16と図17に示したように、平板部21の下面又は上面の少なくとも一方に金属補強板29を密着させて設置する。
【0099】
金属補強板29は蓋20の下面或いは上面形状に対応する形状で形成される。つまり、屈曲部26或いは結合溝25の形状にそのまま対応して形成する。
【0100】
金属補強板29は蓋20に二重射出またはインサート射出などの方法で一体に成形するのが好ましい。しかし、所望の金属をメッキあるいは蒸着するだけで十分な場合もある。
【0101】
前記のように金属補強板29を設置すれば、容器本体10に保存される内容物が蓋20の合成樹脂と化学反応する物質である場合にも金属補強板29によって合成樹脂との接触が防止されるので、用途をより多様にすることが可能である。
【0102】
また、十分な厚さの金属補強板29を設置することによって蓋20の強度を向上させることも可能である。
【0103】
そして、蓋20の上面に金属補強板29を設置することによって飛び火などが蓋20の上面に落ちた場合にも引火しないので、容器本体10に引火物が保存された場合にも火災の危険性が低い。
【0104】
第3実施例においても前記構成の他には第1実施例及び第2実施例の構成と同様の構成で実施することが可能であるので詳細な説明は省略する。
【0105】
第3実施例においても羽部30を除去することによって蓋10を容器本体20から分離した後も開放と閉鎖が可能であり、結合突起28が仕上げ部12に係合させることによって閉鎖が確実に行われる。
【0106】
また、図14に示す本発明による気密容器用蓋20の第4実施例は、第3実施例における羽部30及び把手38を各々一対形成して、対をなすものが互いに対向する反対方向に対称に形成されて羽部30を取り外す作業を容易にし、把手38を持って運搬するのに便利に構成した点に特徴がある。
【0107】
つまり、結合部24の中心に対し互いに反対の両側に、把手38を形成するので運搬時均衡を維持することができて非常に便利である。
【0108】
そして、図15〜図18には本発明による気密容器及び気密容器用蓋の第5実施例を示す。
【0109】
本発明による第5実施例においては羽部30を偶数個に分割して、蓋の中心に対する対称配置とし、所定の間隔をおいて周囲に沿って形成する。羽部30には容器本体10の仕上げ部12と支持突起14に各々係合する係合突起34を形成する(図16参照)。
【0110】
また、結合部24の周辺部において、羽部30が形成されず互いに対向している位置に、容器本体10の仕上げ部12に係合する結合突起28が形成される係合部23を結合部24から一体として延長形成する。
【0111】
尚、係合部23から大略90゜回転した位置の結合部24には外側に突出する把手38を互いに対向する位置に形成する。
【0112】
第5実施例においても前記構成の他に第1実施例、第2実施例及び第3実施例と同様の構成で実施することが可能であるので、詳細な説明は省略する。
【0113】
前記のように構成される本発明による第5実施例では羽部30を除去しても、係合部23の結合突起28によって蓋20が容器本体10に結合固定される。
【0114】
従って、蓋20の開放と閉鎖がより容易に行われる。
【0115】
前記では本発明による気密容器及び気密容器用蓋の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれに限定されず、特許請求の範囲と発明の詳細な説明及び添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属する。
【0116】
【発明の効果】
以上のように構成される本発明による気密容器及び気密容器用蓋によれば、合成樹脂製蓋に容器本体の仕上げ部が係合する結合突起を形成するので、使用中に蓋を閉じる場合、常に密閉された状態を維持することが可能であり、蓋の開閉作業が容易に行われる。
【0117】
また、本発明による気密容器及び気密容器用蓋によれば、羽部を切り取り除去しない状態では蓋を開けることが不可能であるので、流通過程中に内容物を交替したり不必要な物質を添加して変質させることを防止することができる。
【0118】
また、本発明による気密容器及び気密容器用蓋によれば、容器本体に支持突起を形成し、支持突起と蓋の羽部が密着するように構成することによって気密性が顕著に向上する。
【0119】
また、本発明による気密容器及び気密容器用蓋によれば、蓋の一方の側または両側に把手が形成されるので運搬が容易である。
【0120】
また、本発明による気密容器によれば、容器本体にビード部を形成し、蓋に屈曲部を形成することによって側面から加えられる力に対する耐久性が向上する。
【0121】
また、本発明による気密容器によれば、容器本体に高さ方向に補強部を形成するので座屈に対する耐久性が向上して保管や運搬中に多段に積載する場合にも損傷を受けたり破損しない。
【0122】
また、本発明による気密容器用蓋によれば、蓋にパッキングを設置しパッキングが挿入されるパッキング溝の下部にはパッキングが離脱しないように離脱防止突起を形成するので、気密性を向上させパッキングの離脱や紛失を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による気密容器の第1実施例を示す斜視図
【図2】本発明による気密容器の第1実施例を示す断面図
【図3】図2のA部詳細図
【図4】本発明による気密容器の第1実施例における容器本体を示す横断面図
【図5】本発明による気密容器の第1実施例において蓋を開けた状態を示す斜視図
【図6】本発明による気密容器の第2実施例を示す斜視図
【図7】本発明による気密容器の第2実施例において図3に該当する部位の拡大断面図
【図8】図6のB−B線に沿って切断した図3に該当する部位の拡大断面図
【図9】本発明による気密容器の第2実施例において蓋を開けた状態を示す斜視図
【図10】本発明による気密容器の第3実施例を示す斜視図
【図11】本発明による気密容器の第3実施例において図3に該当する部位の拡大断面図
【図12】本発明による気密容器の第3実施例における蓋の底面を示す底面図
【図13】本発明による気密容器の第3実施例における蓋を開けた状態を示す斜視図
【図14】本発明による気密容器用蓋の第4実施例における羽部を折取りする状態を示す斜視図
【図15】本発明による気密容器の第5実施例を示す斜視図
【図16】本発明による気密容器の第5実施例において図8に該当する部位の拡大断面図
【図17】本発明による気密容器用蓋の第5実施例の断面図
【図18】本発明による気密容器の第5実施例における蓋を開けた状態を示す斜視図
【符号の説明】
10:容器本体
12:仕上げ部
13:補強部
16:ビード部
17:屈曲部
18:固定部
20:蓋
21:平板部
23:係合部
24:結合部
25:結合溝
26:屈曲部
26a:補強リブ
28:結合突起
29:金属補強板
30:羽部
31:切取線
33:結合突起
34:係合突起
36:把持孔
38:把手
39:把持孔
40:運搬把手
42:グリップ部材
50:パッキング
【発明の属する技術分野】
本発明は、気密容器及びそれに用いる気密容器用蓋に関し、より詳しくは、
上面が開口された筒形状からなり、開口側端部隅を外側に1回以上巻き返して形成された仕上げ部を有する容器本体と、前記容器本体の開口された上面を開閉し、隅部には周囲に沿って前記容器本体の仕上げ部が挿入される結合溝を形成し、前記容器本体側に伸びる前記結合溝を形成する隅端部には前記容器本体の仕上げ部に係合する結合突起が突出形成される合成樹脂製の蓋を含む気密容器と、
気密容器本体の開口された上面を開閉する板体形状の平板部と、前記平板部の輪郭に沿って隅を上向き突出させた後、外側下向きに折り返し延長することにより気密容器本体の仕上げ部が結合される結合溝を形成する結合部と、前記結合部の結合溝を形成する隅端部に内側に突出して形成され、前記仕上げ部に係合する結合突起と、切り取り易いように厚さを薄く形成した切取線を通じて前記結合部の隅端部と連結され、周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部を含む気密容器用蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に化学薬品やペイント、醤油、液体塩辛などの液相物質やグリース、唐辛子味噌などの半固相(ゲル相)物質、粉末状態の物質などは形体が固定されておらず、状態によって変形され、容器に隙間や間隔がある場合には流出する性質があるので運搬や保管のために製造過程で一定の気密容器に入れる。
【0003】
従来の気密容器は内部に保管する内容物の種類によって様々な材質で製作して使用し、主に合成樹脂や金属材質を利用して製作された。
【0004】
前記金属材質からなる気密容器は外部の衝撃によく耐えて耐火性や耐久性などが良好であるのでペイントや潤滑油などの工業用品を主に保存する用途として使用する。
【0005】
そして、前記合成樹脂を用いた気密容器は大量生産や重量面で金属製気密容器に比べて有利であるが、強度が弱くて外力によって変形しやすいため、外部の衝撃によって破損または変形して内容物が流出しても各種事故の危険性が比較的に少ない食料品などを保管する用途に主に使用する。
【0006】
前記気密容器を金属や合成樹脂で製造した場合、液体保管容器を容易に開閉するために用いられる蓋も金属製や合成樹脂で製造するのが一般的な傾向である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来の金属製気密容器は、耐久性や耐火性などは優れているが、密封を維持するために蓋を一体形に形成すれば開放が不便であり、開放後に形成される鋭い切開部によって作業者が傷害を受けるおそれがある。つまり、蓋を容器から金属鋏や切断刃などを使用して切断して開放しなければならないので、開放する作業が危険で作業者が負傷するおそれがあり、開放された状態でも切断された部分が鋭く形成されるため、作業者が負傷するおそれがある。
【0008】
そして、蓋を開閉可能に形成する場合には、一度開放すれば再び蓋を閉じても気密がよく維持されず、弱い外力によっても蓋が容易に開かれる問題点があり、確実な密封のためには蓋と容器の組立部分の精密度を高く維持しなければならないという問題がある。
【0009】
また、保管や運搬の際、沢山積み上げて多段状に積載する場合、重量によって一番下段の容器に座屈(つぶれる現象)が発生する可能性が高い。
【0010】
そして、気密容器と蓋を合成樹脂材で形成する場合には、金属製に比べて軽くて大量生産が容易であるが、蓋の開閉が比較的やさしいために流通過程で内部に保存された物質を他のものに容易に変えたり変質させて、品質問題や製品の安全性に深刻な危険を招き、流通秩序が壊れることがある。
【0011】
また、無分別な合成樹脂材の乱用により環境問題を招き、移送や積載時に破損するおそれがあるため、取扱時に格別に注意を傾注しなければならない。
【0012】
従って、本発明の目的は、蓋の開閉作業を容易に行えると共に優れた気密性と耐久性が維持され、流通過程で蓋を容易に開放できないように構成される気密容器及び気密容器用蓋を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明が提案する気密容器は、上面が開口された筒形状からなり、開口側端部隅を外側に1回以上巻き返して形成された仕上げ部を有する容器本体と、前記容器本体の開口された上面を開閉し、隅部には周囲に沿って前記容器本体の仕上げ部が挿入される結合溝を形成し、前記容器本体側に伸びる前記結合溝を形成する隅端部には前記容器本体の仕上げ部に係合する結合突起が突出形成される合成樹脂製の蓋を含んでいる。
【0014】
そして、前記容器本体は金属からなり、前記容器本体には周囲に所定の間隔をおいて高さ方向に長く変形させて複数の補強部を形成するのが好ましい。
【0015】
前記容器本体の仕上げ部は隅を外側に1.5回または2回巻いて形成し、前記容器本体には上側に1つまたは2つ以上のビード部を周囲に沿って形成し、前記容器本体の底面にはねじれや側面から加えられる外力に対する強度を補強するために周囲に沿って1つ以上の屈曲部を形成するのが好ましい。
【0016】
前記容器本体上端部の互いに対向する位置には固定部を設置し、前記固定部に両端が回転可能に結合され、中央部には柔らかい材質のグリップ部材を設置する運搬把手を設置するのが好ましい。
【0017】
また、前記蓋は、前記容器本体の開口された上面を開閉する板体形状の平板部と、前記平板部の輪郭に沿って隅を上向き突出させた後、外側下向きに折り返すことにより前記仕上げ部が結合できる結合溝を備える結合部と、前記結合部の結合溝を形成する隅端部に内側に突出して形成され、前記仕上げ部に係合する結合突起と、切り取り易いように厚さを薄く形成した切取線を介して前記結合部の隅端部と連結され、周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部を含むのが好ましい。
【0018】
前記容器本体の上部には、前記仕上げ部から所定の距離ほど離れた位置で支持突起を外側に突出形成し、前記蓋の結合部を前記支持突起に密着されるように形成するのが好ましい。
【0019】
前記蓋の羽部は、前記結合部の隅の一部を切取線により区分するように形成するのが好ましい。
【0020】
そして、前記羽部を前記容器本体の支持突起と密着させる状態で周囲に沿って1つまたは2つ形成し、前記羽部と結合部を連結する切取線は前記結合部に形成される結合突起の下側と前記支持突起の上側の間に形成するのが好ましい。
【0021】
さらに、前記蓋の羽部を所定の間隔をおいて周囲に沿って形成される対として構成し、前記羽部に前記容器本体の仕上げ部と支持突起に各々係合する係合突起を形成し、前記羽部が形成されない前記結合部の互いに対向する位置に、前記容器本体の仕上げ部に係合する結合突起が形成される係合部を結合部から一体として延長形成するのが好ましい。
【0022】
前記蓋には前記羽部と切取線を通じて連結される前記結合部の隅の一部から外側に突出して1つまたは2つの把手を形成するのが好ましい。
【0023】
前記蓋の平板部の下面又は上面の少なくとも一方に金属補強板を密着させて設置するのが好ましい。
【0024】
一方、本発明が提案する気密容器用蓋は、気密容器本体の開口された上面を開閉する板体形状の平板部と、前記平板部の輪郭に沿って隅を上向き突出させた後、外側下向きに折り返し延長することにより気密容器本体の仕上げ部が結合される結合溝を形成する結合部と、前記結合部の結合溝を形成する隅端部に内側に突出して形成され、前記仕上げ部に係合する結合突起と、切り取り易いように厚さを薄く形成した切取線を通じて前記結合部の隅端部と連結され、周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部を含んでいる。
【0025】
そして、前記羽部の一側には取り外すための力を加えられるように把持孔を形成するのが好ましい。
【0026】
前記結合部と羽部を連結する切取線は、厚さを薄く形成したり点線のような形態で部分的に切取孔が形成される構成で形成するのが好ましい。
【0027】
前記結合溝の内側には、気密性を向上させるために環形状のパッキングを設置するのが好ましい。
【0028】
さらに、前記結合溝内側に気密性を向上させるために、前記パッキングを設置するためのパッキング溝を形成し、前記パッキング溝と結合溝が接する部分には内側に突出されて前記パッキングの離脱を防止する離脱防止突起を形成するのが好ましい。
【0029】
また、ねじれや側面から加えられる外力に対する強度を補強するために、周囲に沿って1つ以上の屈曲部を形成するのが好ましい。
【0030】
前記結合部は、気密容器本体の支持突起に密着されるように形成するのが好ましい。
【0031】
前記羽部は、前記結合部の隅の一部を切取線により区分して形成するのが好ましい。
【0032】
そして、前記羽部を気密容器本体の支持突起と密着される状態で周囲に沿って1つまたは2つ形成し、前記羽部と結合部を連結する切取線は前記結合部に形成される結合突起の下側と前記支持突起の上側の間に形成するのが好ましい。
【0033】
前記羽部に切取線を通じて連結される前記結合部の隅の一部から外側に突出して1つまたは2つの把手を形成するのが好ましい。
【0034】
前記把手は前記結合部に対して所定の角度で折り上げることができるように前記結合部の隅に厚さの薄い板状部で連結するのが好ましい。
【0035】
そして、前記蓋の平板部の下面又は上面の少なくとも一方に金属補強板を密着させて設置するのが好ましい。
【0036】
つまり、密閉可能な容器及びそれに用いる蓋であって、隅端部に突起を形成することによって合成樹脂製の蓋が容器本体に密着した状態を維持することができ、蓋の隅端部に分岐されて形成される羽部が、容器本体に形成される支持突起と密着して優れた気密性が維持される気密容器及び気密容器用蓋が提供できる。
【0037】
さらに、容器本体に高さ方向に補強部を形成することによって座屈に対する耐久性が向上した気密容器が提供できる。
【0038】
尚、本明細書において、面に関する‘端’又は‘隅’とは、有限曲面の外周輪郭線及び其の内側部分を意味し、‘端’が有する内側部分は狭く、‘隅’が有する内側部分は面積を認識できる程度に広いものをいう。
【0039】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による気密容器及び気密容器用蓋の好ましい実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
【0040】
まず、本発明による気密容器の第1実施例は図1乃至図3に示すように、上面が開口された筒形状からなり、開口側端部隅を外側に1回以上巻いてチューブ状の仕上げ部12を形成した容器本体10と、容器本体10の開口された上面を開閉して隅部には周囲に沿って容器本体10の仕上げ部12が挿入される結合溝25を形成し、容器本体10側に伸びる結合溝25を形成する隅端部には容器本体10の仕上げ部12下側に係合する結合突起28が突出形成される蓋20を含んで構成される。
【0041】
前記容器本体10は金属板や金属管を利用して耐圧性に優れた筒形状に形成する。およその形状としては、内部形状と外部形状が共に若干下細りの筒状、たとえばビード部より下方の筒上部外径よりも上方の筒上部内径が大きい状態、あるいは筒状部にテーパーを付けた状態が便利であり、使用前には容器本体を重ね(嵌め)合わせたり、充填包装後には積み重ねるのに好都合である。
【0042】
容器本体10には高さ方向に長く、例えば半円筒状に、変形させ、周囲方向に所定の間隔をおいて、できれば等間隔に外側に板を突き出す形状で、複数の補強部13を形成する。補強部13が等間隔に外側に突き出す形状で形成された場合には、容器本体10を積み重ねるのに便利である。また、外側に突き出す量は下に行くほど多く、上に行くほど少なくしながら、全体として下細りにすると、積み重ねのために一層便利である。
【0043】
補強部13は容器本体10を円筒形状に製造した後、棒状の治具などを利用して周囲方向に沿って所定の間隔をおいて外側に力を加えることにより、高さ方向に長く外側に多少突出する平坦部または半円筒部などを形成して構成される(図4参照)。
【0044】
前記のように補強部13を構成することによって断面係数が増加するので、ベンディングモーメントに対する応力が向上して容器本体10に垂直荷重が作用する場合にも容易には座屈しない。
【0045】
容器本体10の仕上げ部12は隅を外側に巻き返して形成し、強度を向上させるために1回以上巻いてチューブ状に形成するのが好ましく、製作上の便利性と強度向上の面を共に勘案すれば、1.5回または2回程度巻いて形成するのが好ましい。
【0046】
容器本体10はサイズによって上側に1つまたは2つ以上のビード部16を周囲に沿って形成することが側面から外力が作用する場合や内部で高圧が作用する時、充分な強度を維持することができるので好ましい。
【0047】
前記のようにビード部16を容器本体10の下端部に形成することも可能であるが、この場合には内容物が半固相物質である場合にビード部16の溝側に挟まれば損失が発生し、使用後にも内部が不潔になるという短所があり、これを除去する作業も非常に面倒なので、ビード部16を容器本体10の上端部に形成するのが好ましい。
【0048】
容器本体10の底面にも捩じれや側面から加えられる外力に対する強度を補強するために図2に示すように、周囲に沿って1つ以上の屈曲を有する屈曲部17を形成した金属製底板の使用が好ましい。また、この底板外周部は折り曲げて周溝を形成し、容器本体10の筒状部下端を受け入れて気密性を保つように圧着し、さらに、周溝部を絞り加工して、その外径を絞り加工前の筒状部下端内径以下にする。
【0049】
そして、本発明による気密容器の第1実施例は図1及び図2に示すように、容器本体10上端部の互いに対向する位置に固定部18を設置し、固定部18に両端が回転が可能なように結合される運搬把手40をさらに取付ける。
【0050】
運搬把手40は細い鋼鉄棒などを利用して設け、手で持つ中央部には持ち易く、手の平に痛みを与えないような柔らかい材質のグリップ部材42を設置する。グリップ部材42は木やシリコン樹脂、ゴム、革、布などを利用して形成する。
【0051】
運搬把手40の両端は固定部18に回転可能なように軸止めされる。
【0052】
そして、蓋20の第1実施例は図1〜図3に示すように、容器本体10の開口された上面を開閉する板体形状の平板部21と、平板部21の輪郭に沿って隅を上向きに折り曲げて突き出させた後、外側下向きに折り返し(延長し)て溝状に形成することにより仕上げ部12を挿入結合できる結合溝25を備えた結合部24と、結合部24の結合溝25を形成する隅端部から内側に突き出して形成され仕上げ部12に係合する結合突起28と、切り取り易いように厚さを薄く形成した切取線31を介して結合部24の隅端部と連結され、周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部30とを含んで構成される。
【0053】
羽部30の一端には図5に示したように、作業者が指を挿入して取り外すための力を加えられるような把持孔36を形成するのが好ましい。
【0054】
蓋20は弾性を有する合成樹脂などを利用して射出成形などの方法で形成することが好都合であるが、金属板のプレス加工でも差し支えない。
【0055】
結合部24の結合溝25には容器本体10の仕上げ部12が挿入される。
【0056】
結合溝25は蓋20の下面外側隅に凹むように形成する。結合溝25が形成される結合部24の隅端部には容器本体10と結合した状態で容器本体10の仕上げ部12下面に係合するように内側に突き出す結合突起28を形成する。
【0057】
結合溝25の内側には気密性を向上させるために環形状のパッキング50を設置する。
【0058】
パッキング50はゴムやウレタン樹脂、シリコン樹脂などの弾力性を有する高分子物質を利用して形成し、発泡合成樹脂を利用して形成することも可能である。
【0059】
パッキング50は断面形状を円形、半円形、楕円形、半楕円形などの様々な形状に形成することが可能であり、結合溝25の形状及びサイズに対応する形状及びサイズで形成するのが好ましい。
【0060】
結合部24と羽部30を連結する切取線31は全周囲に渡って厚さを薄く形成して構成してもよく、点線または破線のような形態に部分的な切取孔を形成する構成で実施してもよい。これにより、羽部30は結合部24から切り取り易くなる。
【0061】
切取線31は結合部24及び羽部30の外側面に形成してもよく、内側面に形成してもよい。
【0062】
蓋20の捩じれや側面から加えられる外力に対する強度を補強するため、更に平板部21の僅かな移動的変形を容易にするために、蓋20には周囲に沿って1つ以上の屈曲部26を形成するのが好ましい。
【0063】
屈曲部26は周囲に沿って波形状に形成する。前記のように屈曲部26を形成すれば、多段積載する場合に上段容器本体10の底部外周突起が下段容器蓋の屈曲部26の凹部に納まり、上段容器底面が下段容器蓋の屈曲部26の上面と接触するので、大きい荷重が作用しても蓋20の平面部21に荷重が直接作用せず、局部的に破損したり激しく変形することがない。つまり、屈曲部26の強度が平面部21に比べて大きいので、大きい荷重が作用する場合にも容易に変形されず、内容物に対する安全性も確保される。
【0064】
次に、前記のように構成される本発明による気密容器及び気密容器用蓋の第1実施例の使用方法について説明する。
【0065】
まず、容器本体10内部に一定量の液相またはゲル相の物質を入れた後、結合溝25に容器本体10の仕上げ部12が挿入され、結合突起28が仕上げ部12の下部に係合し、羽部30が容器本体10の外周面に密着されたり近接して位置するように、前記蓋20に所定の力を加えて容器本体10と結合させる。
【0066】
前記状態では羽部30が容器本体10の外周面に密着したり近接して位置する状態を維持し、結合突起28が容器本体10の仕上げ部12に係合した状態が維持されるので、移送及び保管中に容器本体10が横に傾いたり倒れても蓋20が容器本体10から分離せず内容物が流出しない。
【0067】
そして、容器本体10の内部に保存された物質を取り出して使用する場合には、蓋20の羽部30に形成された把持孔36に指を入れて引っ張ることにより、板厚が薄くなった切取線31に沿って、容器本体10または支持突起14に密着した状態の羽部30を切り取り除去する。前記のように羽部30を除去した後、蓋20を上側に引き上げる力を加えれば、蓋20が弾性を有するので結合突起28が押し広げられて容器本体10の仕上げ部12を乗り越えるようになり、順次に蓋20が開かれる(図5参照)。
【0068】
なお、必要に応じて蓋20を閉じる場合にも容器本体10の仕上げ部12を結合溝25に挿入すれば、結合突起24が押し広げられながら結合突起28を乗り越えて挿入され、結合突起28が弾性力により仕上げ部12の下側に密着して係合するので、再び密閉された状態が維持され、外力が加えられる場合にも容易に蓋20が開かない。
【0069】
また、蓋20を開く場合には合成樹脂からなっているのである程度の弾力を持っていて力を加えれば順次に結合突起28が仕上げ部12を乗り越えながら蓋20と容器本体10が分離される。
【0070】
同じ過程を経て蓋20と容器本体10の結合と分離を繰り返して行うことが可能であり、蓋20が弾性を有する合成樹脂材からなるので繰り返し開閉しても密閉性が容易には低下しない。
【0071】
図6〜図9には本発明による気密容器及び気密容器の蓋の第2実施例を示す。
【0072】
本発明による気密容器の第2実施例においては図6〜図9に示したように、容器本体10の上部に仕上げ部12から所定の距離ほど離れた位置で支持突起14を外側に突出形成する。
【0073】
そして、本発明による気密容器の第2実施例においては蓋20の羽部30を、結合部24の隅の一部に切取線31を介して連結するように形成する。
【0074】
つまり、容器本体10の支持突起14に密着するように形成した結合部24の隅の一部を切取線31により区分することで羽部30を形成する。
【0075】
羽部30の一端部には作業者が指を挿入して取り外すための力を加えられるように把持孔36を形成する。
【0076】
そして、結合部24の内側には図7に示すように、容器本体10の仕上げ部12に係合する結合突起28を突出して形成する。
【0077】
なお、羽部30の内側にも図8に示すように、容器本体10の仕上げ部12に係合する結合突起33を突出して形成する。
【0078】
切取線31を結合突起33の上側に形成すれば、羽部30を除去する状態で仕上げ部12に係合していた結合突起33が同時に除去されるので好ましい。
【0079】
そして、蓋20には羽部30に切取線31を介して連結される結合部24の隅の一部から外側に突出して把手38を形成する。
【0080】
把手38には中央部に運搬時に指先を掛けたり挿入する把持孔(図示せず)を形成することも可能である。
【0081】
羽部30及び把手38は一側にだけ形成してもよく、一対を互いに対向する位置に対称に形成してもよい。
【0082】
第2実施例においても前記構成の他は第1実施例と同様の構成で実施することが可能であるので、詳細な説明は省略する。
【0083】
前記のように構成される第2実施例によれば、把持孔36に指を入れて羽部30を引っ張ることにより、切取線31で切り離して蓋20から羽部30を除去した状態で、把手38を握って蓋20を上側に引き上げることによって蓋20が容器本体10から分離される(図9参照)。
【0084】
前記で蓋20を上側に引き上げれば、羽部30が除去された状態であるので、結合部24が押し広げられながら結合突起28が仕上げ部12を乗り越え、蓋20が容器本体10から分離される。
【0085】
そして、再び蓋20を把手38の反対側から容器本体10に結合させれば、結合突起28が仕上げ部12を乗り越えて係合し、蓋20が容器本体10にしっかりと結合固定される。
【0086】
前記のように第2実施例においても、把手38を握って蓋10を開閉することにより開放と密閉が確実に行われる。
【0087】
そして、図10〜図13には本発明による気密容器及び気密容器の蓋の第3実施例を示す。
【0088】
本発明の他の気密容器である第3実施例においては、結合溝25の内側に気密性を向上させるためのパッキング50を設置するためにパッキング溝22を形成し、パッキング溝22と結合溝25が隣接する部分には、内側に突出されてパッキング50の離脱を防止する離脱防止突起27を形成する。
【0089】
前記でパッキング50をパッキング溝22に強制的に圧入し挿入する場合には離脱防止突起27を形成しなくてもよい。
【0090】
パッキング溝22とパッキング50は互いに対応する形状と大きさで形成するのが好ましい。
【0091】
そして、羽部30は容器本体10の支持突起14の周囲に沿って密着するように形成する。
【0092】
羽部30と結合部24を連結する切取線31は結合部24に形成される結合突起28の下側に形成し、支持突起14の上側に形成する。
【0093】
従って、羽部30を切取線31で切り取って結合部24から分離した状態では容器本体10の支持突起14に蓋20が接しない状態となる。
【0094】
そして、蓋20には結合部24の隅を一部延長させて支持突起14と密着する把手38を形成することが可能である。
【0095】
把手38は結合部24に対して所定の角度で折り上げることができるように、厚さが薄い板で、結合部24の一隅に連結され、運搬する時、指を通して把持できるように把持孔39を形成する(図10参照)。
【0096】
前記構成では、把手38が形成される部分には羽部30を形成しない。
【0097】
屈曲部26の下面溝には図12に示すように、一定の間隔をおいて補強リブ26aを形成すれば強度を向上できるので好ましい。
【0098】
また、本発明による気密容器用蓋の第3実施例は図11、図16と図17に示したように、平板部21の下面又は上面の少なくとも一方に金属補強板29を密着させて設置する。
【0099】
金属補強板29は蓋20の下面或いは上面形状に対応する形状で形成される。つまり、屈曲部26或いは結合溝25の形状にそのまま対応して形成する。
【0100】
金属補強板29は蓋20に二重射出またはインサート射出などの方法で一体に成形するのが好ましい。しかし、所望の金属をメッキあるいは蒸着するだけで十分な場合もある。
【0101】
前記のように金属補強板29を設置すれば、容器本体10に保存される内容物が蓋20の合成樹脂と化学反応する物質である場合にも金属補強板29によって合成樹脂との接触が防止されるので、用途をより多様にすることが可能である。
【0102】
また、十分な厚さの金属補強板29を設置することによって蓋20の強度を向上させることも可能である。
【0103】
そして、蓋20の上面に金属補強板29を設置することによって飛び火などが蓋20の上面に落ちた場合にも引火しないので、容器本体10に引火物が保存された場合にも火災の危険性が低い。
【0104】
第3実施例においても前記構成の他には第1実施例及び第2実施例の構成と同様の構成で実施することが可能であるので詳細な説明は省略する。
【0105】
第3実施例においても羽部30を除去することによって蓋10を容器本体20から分離した後も開放と閉鎖が可能であり、結合突起28が仕上げ部12に係合させることによって閉鎖が確実に行われる。
【0106】
また、図14に示す本発明による気密容器用蓋20の第4実施例は、第3実施例における羽部30及び把手38を各々一対形成して、対をなすものが互いに対向する反対方向に対称に形成されて羽部30を取り外す作業を容易にし、把手38を持って運搬するのに便利に構成した点に特徴がある。
【0107】
つまり、結合部24の中心に対し互いに反対の両側に、把手38を形成するので運搬時均衡を維持することができて非常に便利である。
【0108】
そして、図15〜図18には本発明による気密容器及び気密容器用蓋の第5実施例を示す。
【0109】
本発明による第5実施例においては羽部30を偶数個に分割して、蓋の中心に対する対称配置とし、所定の間隔をおいて周囲に沿って形成する。羽部30には容器本体10の仕上げ部12と支持突起14に各々係合する係合突起34を形成する(図16参照)。
【0110】
また、結合部24の周辺部において、羽部30が形成されず互いに対向している位置に、容器本体10の仕上げ部12に係合する結合突起28が形成される係合部23を結合部24から一体として延長形成する。
【0111】
尚、係合部23から大略90゜回転した位置の結合部24には外側に突出する把手38を互いに対向する位置に形成する。
【0112】
第5実施例においても前記構成の他に第1実施例、第2実施例及び第3実施例と同様の構成で実施することが可能であるので、詳細な説明は省略する。
【0113】
前記のように構成される本発明による第5実施例では羽部30を除去しても、係合部23の結合突起28によって蓋20が容器本体10に結合固定される。
【0114】
従って、蓋20の開放と閉鎖がより容易に行われる。
【0115】
前記では本発明による気密容器及び気密容器用蓋の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれに限定されず、特許請求の範囲と発明の詳細な説明及び添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属する。
【0116】
【発明の効果】
以上のように構成される本発明による気密容器及び気密容器用蓋によれば、合成樹脂製蓋に容器本体の仕上げ部が係合する結合突起を形成するので、使用中に蓋を閉じる場合、常に密閉された状態を維持することが可能であり、蓋の開閉作業が容易に行われる。
【0117】
また、本発明による気密容器及び気密容器用蓋によれば、羽部を切り取り除去しない状態では蓋を開けることが不可能であるので、流通過程中に内容物を交替したり不必要な物質を添加して変質させることを防止することができる。
【0118】
また、本発明による気密容器及び気密容器用蓋によれば、容器本体に支持突起を形成し、支持突起と蓋の羽部が密着するように構成することによって気密性が顕著に向上する。
【0119】
また、本発明による気密容器及び気密容器用蓋によれば、蓋の一方の側または両側に把手が形成されるので運搬が容易である。
【0120】
また、本発明による気密容器によれば、容器本体にビード部を形成し、蓋に屈曲部を形成することによって側面から加えられる力に対する耐久性が向上する。
【0121】
また、本発明による気密容器によれば、容器本体に高さ方向に補強部を形成するので座屈に対する耐久性が向上して保管や運搬中に多段に積載する場合にも損傷を受けたり破損しない。
【0122】
また、本発明による気密容器用蓋によれば、蓋にパッキングを設置しパッキングが挿入されるパッキング溝の下部にはパッキングが離脱しないように離脱防止突起を形成するので、気密性を向上させパッキングの離脱や紛失を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による気密容器の第1実施例を示す斜視図
【図2】本発明による気密容器の第1実施例を示す断面図
【図3】図2のA部詳細図
【図4】本発明による気密容器の第1実施例における容器本体を示す横断面図
【図5】本発明による気密容器の第1実施例において蓋を開けた状態を示す斜視図
【図6】本発明による気密容器の第2実施例を示す斜視図
【図7】本発明による気密容器の第2実施例において図3に該当する部位の拡大断面図
【図8】図6のB−B線に沿って切断した図3に該当する部位の拡大断面図
【図9】本発明による気密容器の第2実施例において蓋を開けた状態を示す斜視図
【図10】本発明による気密容器の第3実施例を示す斜視図
【図11】本発明による気密容器の第3実施例において図3に該当する部位の拡大断面図
【図12】本発明による気密容器の第3実施例における蓋の底面を示す底面図
【図13】本発明による気密容器の第3実施例における蓋を開けた状態を示す斜視図
【図14】本発明による気密容器用蓋の第4実施例における羽部を折取りする状態を示す斜視図
【図15】本発明による気密容器の第5実施例を示す斜視図
【図16】本発明による気密容器の第5実施例において図8に該当する部位の拡大断面図
【図17】本発明による気密容器用蓋の第5実施例の断面図
【図18】本発明による気密容器の第5実施例における蓋を開けた状態を示す斜視図
【符号の説明】
10:容器本体
12:仕上げ部
13:補強部
16:ビード部
17:屈曲部
18:固定部
20:蓋
21:平板部
23:係合部
24:結合部
25:結合溝
26:屈曲部
26a:補強リブ
28:結合突起
29:金属補強板
30:羽部
31:切取線
33:結合突起
34:係合突起
36:把持孔
38:把手
39:把持孔
40:運搬把手
42:グリップ部材
50:パッキング
Claims (23)
- 上面が開口された筒形状からなり、開口側端部隅を外側に1回以上巻き返して形成された仕上げ部を有する容器本体と、前記容器本体の開口された上面を開閉し、隅部には周囲に沿って前記容器本体の仕上げ部が挿入される結合溝を形成し、前記容器本体側に伸びる前記結合溝を形成する隅端部には前記容器本体の仕上げ部に係合する結合突起が突出形成される合成樹脂製の蓋を含む気密容器。
- 前記容器本体は金属からなり、前記容器本体には周囲に所定の間隔をおいて高さ方向に長く変形させて複数の補強部を形成する、請求項1に記載の気密容器。
- 前記容器本体の仕上げ部は隅を外側に1.5回または2回巻いて形成し、前記容器本体には上側に1つまたは2つ以上のビード部を周囲に沿って形成し、前記容器本体の底面にはねじれや側面から加えられる外力に対する強度を補強するために周囲に沿って1つ以上の屈曲部を形成する、請求項1または2に記載の気密容器。
- 前記容器本体上端部の互いに対向する位置に固定部を設置し、前記固定部に両端が回転可能に結合され、中央部には柔らかい材質のグリップ部材を設置する運搬把手を設置する、請求項1〜3の何れか一項に記載の気密容器。
- 前記蓋は前記容器本体の開口された上面を開閉する板体形状の平板部と、前記平板部の輪郭に沿って隅を上向き突出させた後、外側下向きに折り返すことにより前記仕上げ部が結合できる結合溝を備える結合部と、前記結合部の結合溝を形成する隅端部に内側に突出して形成され、前記仕上げ部に係合する結合突起と、切り取り易いように厚さを薄く形成した切取線を介して前記結合部の隅端部と連結され、周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部を含む、請求項1〜4の何れか一項に記載の気密容器。
- 前記容器本体の上部に前記仕上げ部から所定の距離ほど離れた位置で支持突起を外側に突出形成し、前記蓋の結合部を前記支持突起に密着されるように形成する、請求項5に記載の気密容器。
- 前記蓋の羽部を、前記結合部の隅の一部を切取線により区分するように形成した、請求項6に記載の気密容器。
- 前記羽部を前記容器本体の支持突起と密着させる状態で周囲に沿って1つまたは2つ形成し、前記羽部と結合部を連結する切取線は前記結合部に形成される結合突起の下側と前記支持突起の上側の間に形成する、請求項6に記載の気密容器。
- 前記蓋の羽部を所定の間隔をおいて周囲に沿って形成される対として構成し、前記羽部に前記容器本体の仕上げ部と支持突起に各々係合する係合突起を形成し、前記羽部が形成されない前記結合部の互いに対向する位置に、前記容器本体の仕上げ部に係合する結合突起が形成される係合部を結合部から一体として延長形成する、請求項6に記載の気密容器。
- 前記蓋には前記羽部と切取線を通じて連結される前記結合部の隅の一部から外側に突出して1つまたは2つの把手を形成する、請求項5に記載の気密容器。
- 前記蓋の平板部の下面又は上面の少なくとも一方に金属補強板を密着させて設置する、請求項5に記載の気密容器。
- 気密容器本体の開口された上面を開閉する板体形状の平板部と、前記平板部の輪郭に沿って隅を上向き突出させた後、外側下向きに折り返し延長することにより気密容器本体の仕上げ部が結合される結合溝を形成する結合部と、前記結合部の結合溝を形成する隅端部に内側に突出して形成され、前記仕上げ部に係合する結合突起と、切り取り易いように厚さを薄く形成した切取線を通じて前記結合部の隅端部と連結され、周囲に沿って所定の幅と長さで形成される羽部を含む気密容器用蓋。
- 前記羽部の一側には取り外すための力を加えられるように把持孔を形成する、請求項12に記載の気密容器用蓋。
- 前記結合部と羽部を連結する切取線は厚さを薄く形成したり点線のような形態で部分的に切取孔が形成される構成で形成する、請求項12に記載の気密容器用蓋。
- 前記結合溝の内側には気密性を向上させるために環形状のパッキングを設置する、請求項12に記載の気密容器用蓋。
- 前記結合溝内側に気密性を向上させるために前記パッキングを設置するためのパッキング溝を形成し、前記パッキング溝と結合溝が接する部分には内側に突出されて前記パッキングの離脱を防止する離脱防止突起を形成する、請求項15に記載の気密容器用蓋。
- ねじれや側面から加えられる外力に対する強度を補強するために周囲に沿って1つ以上の屈曲部を形成する、請求項12に記載の気密容器用蓋。
- 前記結合部を気密容器本体の支持突起に密着されるように形成する、請求項12に記載の気密容器用蓋。
- 前記羽部を前記結合部の隅の一部を切取線により区分して形成する、請求項18に記載の気密容器用蓋。
- 前記羽部を気密容器本体の支持突起と密着される状態で周囲に沿って1つまたは2つ形成し、前記羽部と結合部を連結する切取線は前記結合部に形成される結合突起の下側と前記支持突起の上側の間に形成する、請求項18に記載の気密容器用蓋。
- 前記羽部に切取線を通じて連結される前記結合部の隅の一部から外側に突出して1つまたは2つの把手を形成する、請求項12または18に記載の気密容器用蓋。
- 前記把手は前記結合部に対して所定の角度で折り上げることができるように前記結合部の隅に厚さの薄い板状部で連結される、請求項21に記載の気密容器用蓋。
- 前記蓋の平板部の下面又は上面の少なくとも一方に金属補強板を密着させて設置する、請求項12に記載の気密容器用蓋。
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-
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