JP2004075099A - 二重構造容器 - Google Patents

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    • B65D83/62Contents and propellant separated by membrane, bag, or the like

Abstract

【課題】より高い酸素バリアー性、保水性、保香性に優れた内容物保存性に優れた二重構造容器を提供することにある。
【解決手段】耐圧性の外側容器本体および内装袋からなる二重構造容器において、内装袋が酸素バリア性樹脂からなる第一の中間層、オレフィンと環状オレフィンとの共重合体からなる第二の中間層を有する積層体から構成されていることを特徴とする二重構造容器。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内容物の保存性と耐薬品性に優れ、且つ、加圧用ガスの侵入防止に優れた二重構造容器に関するものであり、より詳細には、酸素バリア性樹脂からなる層と、オレフィンと環状オレフィン共重合体からなる層との組み合わせにより酸素に敏感な内容物を保存できるとともに、浸透性内容物の外部溶出を抑えることができる二重構造容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、外用薬、防虫剤等の薬剤あるいは化粧料等を、噴射剤によってエアゾール缶に設置された取り出し具から噴出させる技術が知られている。また、内容物だけを外部に放出することが望まれる場合には、いわゆる隔離方式と呼ばれる方法、即ち、薬剤や化粧料等は内装袋に収納され、内装袋とエアゾール缶内壁との間に形成される空間に加圧用ガス(噴射剤)が充填され、バルブを開放した時に加圧用ガスの圧力により、内装袋を圧縮変形させ、内装袋内に収納されてい内容物が外部に噴射させることも行われている。
【0003】
前記加圧用ガスとしては、フロン、LPG、炭酸ガス、窒素ガス等が利用可能であるが、いずれを使用するにせよ、内装袋内の内容物の全てが完全に放出されるまでは、内容物を放出させるのに十分な圧力を保持することが可能なものであることが必要であるうえに、長期間、内装袋やエアゾール缶を劣化させることなく、しかも、無害であり、環境の破壊を招くことなく、安価なものであることが好ましい。そのような条件を満足するものとして、最近ではとくにLPG(液化石油ガス)が使用されている。
【0004】
一方、内装袋を構成する材料としては、アルミニウム箔の使用が試みられたが該箔はガスバリア性に優れ加圧用ガスの内装袋内への侵入を防止できる点では好ましいものの、加圧用ガスにより加圧される際に、内装袋内容物が存在しない袋の上部付近が先ず圧縮され変形しやすいので、袋上部の内装袋内容物の通過道が閉塞され、内容物がスムースに放出されにくくなったり、アルミニウム箔層が破損されやすいという欠点がある。
【0005】
アルミニウム箔の代わりとして、例えばポリエチレンなどのポリオレフィンからなるフィルムを内装袋に使用すると、前記アルミニウムの欠点は解消されるものの今度はポリオレフィンのガス透過性に由来して加圧用ガスの内装袋への侵入が問題となっている。
【0006】
例えば、実開昭59−106887号公報には、内装袋の材料として、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物またはポリビニルアルコール系樹脂からなる外層およびポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂からなる内層との積層体を用いる技術が開示されている。ところが、この積層体は、機械的強度においては優れており、内層としてポリエチレンを用いているためヒートシール性も優れ、強く密着された内装袋を提供できるものの、特に、加圧用ガスの侵入を防止するには十分ではないという不都合が残っている。また、実開昭63−156988号公報には、ガスバリア性に優れた金属層を含む積層体から二重構造エアゾール缶用内装袋を製造する技術開示されている。
【0007】
さらに、特開平6−156555号公報には、内装袋への加圧用ガスの侵入を防止できる内装袋として、中間層としてアルミニウム、外層としてポリエステル樹脂またはポリアミド樹脂、内層のヒートシール性樹脂としてポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル系樹脂から選ばれた樹脂から構成される内装袋が開示されている。
【0008】
本発明者は、前記従来技術を認識した上で、ガスバリア性層としてアルミニウム箔、内層のヒートシール性層としてポリアクリロニトリル系樹脂、外層としてポリエステル樹脂からなる内装袋を有する二重構造エアゾール缶として追試した結果、加圧用ガスとしてのLPGの内装袋への初期の侵入は防止できるようであったが、エアゾール缶内において内装袋が加圧用ガスによりランダムに変形することにより変形が繰り返されると、アルミニウム箔の疲労破壊によりアルミニウム箔にピンホールが発生し、このピンホールを通してLPGが内装袋に侵入するという問題があることがわかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、内装袋にLPGが侵入することのない内装袋を提供する。さらには、内容物が外部環境に敏感な場合、その内容物を収納する容器には、酸素バリア性、防湿性(保水性)、保香性等のいくつかの重要な性能が要求されるが、本発明ではより高い酸素バリア性、保水性、保香性に優れた内装袋を配置した二重構造容器を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、下記の構成からなることを特徴とする。
すなわち、本発明によれば、耐圧性の外側容器本体および内装袋からなる二重構造容器において、内装袋が、酸素バリア性樹脂からなる第一の中間層、オレフィンと環状オレフィンとの共重合体からなる第二の中間層を有する積層体から構成されることを特徴とする二重構造容器が提供される。
【0011】
本発明によれば、内装袋がさらにポリエステル樹脂またはポリアミド樹脂からなる外層、およびヒートシール性樹脂からなる内層を有する積層体から構成されている。
【0012】
また、ヒートシール性樹脂は、ポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル系樹脂から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【0013】
さらに、内装袋が袋内の内容物取り出し具を備えている。
【0014】
そして、本発明の二重構造容器内に配置される内装袋は、各層をドライラミネートにより積層するか、または、必要により接着性樹脂を層間に配置して共押出し多層ブロー成形により形成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
[作用]
本発明の二重構造容器では、内装袋が、酸素バリア性樹脂からなる第一の中間層、オレフィンと環状オレフィンとの共重合体からなる第二の中間層からなる積層体により構成されているため、高い酸素バリア性を有するとともに、内容物の保水性、保香性が改善される。
【0016】
[第1の中間層]
本発明の内装袋を構成する積層体は、酸素バリア性樹脂からなる第一の中間層を有する。
このような酸素バリア性樹脂の最も好適な例としては、ビニルアルコール単位の含有量が40乃至85モル%、特に50乃至80モル%、ケン化度が96以上、特に99%以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体を挙げることができる。
【0017】
その他の酸素バリア性樹脂としては、ポリアミド樹脂、特にナイロン6、ナイロン8、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン10,6、ナイロン6/6,6共重合体等の脂肪族ナイロン、ポリメタキシリレンアジパミド等の部分芳香族ナイロン、さらには、ポリグリコール酸樹脂が挙げられる。
【0018】
また、本発明の二重構造容器内に配置される内装袋においては、特に、内容物が酸素を発生するようなものに対しては、発生した酸素を除去するために、酸素バリア性樹脂からなる第一の中間層に、酸化性重合体および遷移金属触媒を含有することもできる。
酸化性重合体として用いる樹脂はポリエン系樹脂重合体が好ましく、炭素原子数4〜20の共役ジエンから誘導された単位を含むオリゴマー乃至ポリマーが好適に使用される。これらの単量体としては、例えばブタジエン、イソプレン等の共役ジエンが適している。
【0019】
ポリエン系重合体としては、具体的には、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、さらにはスチレン−イソプレン−スチレン共重合体等を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0020】
本発明で用いられるポリエン系重合体における炭素−炭素二重結合は特に限定されず、ビニレン基の形で主鎖中に存在していても、またビニル基の形で側鎖に存在していてもよく、要は酸化可能なものであればよいが、ビニル基の形のものが酸化速度が速い点で好ましい。
【0021】
本発明で用いられるポリエン系重合体は、カルボン酸基、カルボン酸無水物基等で変性されていることが好ましい。これらの官能基を導入するのに用いられる単量体としては、上記の官能基を有するエチレン系不飽和単量体が挙げられる。
【0022】
これらの単量体としては、不飽和カルボン酸またはこれらの誘導体を用いることが望ましく、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸等のα,β−不飽和カルボン酸、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等のα,β−不飽和カルボン酸無水物、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物等の不飽和カルボン酸の無水物が挙げられる。
【0023】
ポリエン系重合体の酸変性は、不飽和カルボン酸またはその誘導体をそれ自体公知の手段でグラフト共重合させることにより製造される。
【0024】
本発明の目的に特に好適なポリエン系重合体は、不飽和カルボン酸乃至その誘導体を、酸価が30mg/g以上となる量で含有していることが好ましい。
不飽和カルボン酸乃至その誘導体の含有量が上記の範囲にあると、酸変性されたポリエン系重合体の酸素バリア性樹脂への分散が良好となるとともに酸素の吸収も円滑に行われる。
【0025】
本発明において、酸化性重合体とともに使用される遷移金属触媒としては、
鉄、コバルト、ニッケル等が好ましいが、他に銅、銀、錫、チタン、ジルコニウム、バナジウム、クロム、マンガン等の金属成分を挙げることができる。これらの金属成分のうちでもコバルト成分は酸素吸収速度が大きく、本発明の目的に特に適している。
【0026】
遷移金属触媒は、上記遷移金属の無機酸塩あるいは有機酸塩の形で一般に使用される。
無機酸塩としては、塩化物などのハライド、硫酸塩等のイオウのオキシ酸塩、硝酸塩などの窒素のオキシ酸塩、リン酸塩などのリンオキシ酸塩、ケイ酸塩等が挙げられる。
一方、有機酸塩としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩などが挙げられるが、カルボン酸塩が本発明の目的に好適であり、その具体例としては、酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、ブタン酸、イソブタン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、イソヘプタン酸、オクタン酸2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、デカン酸、ネオデカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マ−ガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ギ酸、シュー酸、スルファミン酸、ナフテン酸等の遷移金属塩が挙げられる。
【0027】
[第二の層]
第二の層として、オレフィンと環状オレフィンとの共重合体を設けることにより、保水性を向上させることができる。オレフィンとしてはエチレンが好適であるが、他にプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル1−ペンテン、1−デセン等の炭素数3乃至20のα−オレフィンが、単独或いはエチレンとの組み合わせで使用される。
【0028】
環状オレフィンとしては、基本的には、エチレン系不飽和結合とビシクロ環とを有する脂環族炭化水素化合物、特にビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン、テトラシクロ[4,4,0,12,5,17,10]−3−ドデセン等が好適であり、特開平3−726号公報、特開平2−196832号公報等に記載されているものを使用できる。特にエチレン−環状オレフィン共重合体が好適であるが、エチレン−環状オレフィン共重合体中の環状オレフィン含有量は10〜50モル%、特に、15〜45モル%が好ましい。このエチレン−環状オレフィン共重合体を含有する層を設けることにより、内容物の保水性、保香性が著しく改善される。
【0029】
[外層]
本発明の二重構造容器内に配置される内装袋の外層を構成する樹脂としては、加圧用ガスと接触しても劣化するされることがなく、しかも機械的強度に優れたものが好ましく、本発明では、特にポリエステルあるいはポリアミド樹脂が使用される。ポリエステルあるいはポリアミド樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン6,6、共重合ナイロン等のポリアミドが使用される。
【0030】
[内層]
本発明の二重構造容器内に配置される内装袋の内層を構成する樹脂としては、内装袋を構成する積層体をドライラミネートにより形成する場合には、内層の端部同士をヒートシールして袋状とし、さらに内容物取り出し具をヒートシールすることにより固着することから、また、内装袋を共押出し多層ブロー成形する場合にも内容物取り出し具をヒートシールすることにより固着することから、ヒートシール性を有すること、かつ、ヒートシール部断面からの加圧用ガスの内装袋への侵入を防止することから、ガス不透過性に優れたものでなければならない。このような特性を満足するものとして、本発明では、ポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル系樹脂から選ばれた少なくとも1種のものを使用する。
【0031】
内層の構成材料としてのポリアミド樹脂は、ヒートシール性の優れたものとして、特に好ましくはナイロン11、ナイロン12などが使用される。
【0032】
また、エチレン−ビニルアルコール共重合体としては、好ましくは、エチレン含有率が15乃至60モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化度90%以上のものが使用される。なお、通常、酸素バリア層として使用するエチレン−ビニルアルコール共重合体は、ヒートシール性があまりよくないため、本発明においては、ヒートシール性を有するグレードのものを使用する。
【0033】
また、ポリアクリロニトリル系樹脂としては、アクリロニトリルと該アクリロニトリルと共重合可能なモノマーとの共重合体が使用される。好ましくは、アクリロニトリルと10乃至50%のコモノマーとの共重合体が使用される。該コモノマーとしては、スチレン、アクリル系モノマー、ジエン系モノマー等が例示できる。
【0034】
本発明の二重構造容器内に配置される内装袋を構成する積層体の製造方法は、例えば、各層を構成するフィルムを予め準備しておき、それらのフィルムを接着剤を使用してドライラミネートする方法、押出し機により多層パリソンを押出した後、一対の割型でパリソンをピンチオフし、その内部に加圧流体を吹き込んでボトルまたはチューブ状にダイレクトブローする方法が挙げられる。
【0035】
本発明の二重構造容器に使用される内容物取り出し具については、例えば、特開平10−218261号公報に記載されているような、それ自体公知のバルブが使用され、内装袋を構成する内層にヒートシールすることが望ましい。
【0036】
本発明の二重構造容器は、エタノール、フェニルエチルアルコール、ベンジルアセテート、メートール、ピネン、アセティックアシッド、リモネン等の系統の香り成分を含有する内容物の容器として、特に有用である。具体的には、香水、オーデコロン等の化粧品香料;クレンジングクリーム、コールドクリーム、ハンドクリーム、バニシングクリーム、ファンデーションクリーム等のクリーム;アストリンゼンローション、ハンドローション、スキントーニングローション、アフターシェーブローション等の化粧水;ポマード、チック、ヘアークリーム、ヘアーローション、ヘアートニック、染毛剤等の整髪料乃至ヘアケア用品;各種液体石鹸、浴用剤、バスオイル、洗剤、シャンプー、リンス、歯磨き等のトイレタリー用品等が挙げられる。
【0037】
【実施例】
本発明を図面に基づき説明するが、本発明はこれに限定するものではない。
図1は、本発明の二重構造容器を示す縦断面図であり、図2は内装袋を構成する積層構造を示す縦断面図である。二重構造容器1は、外側容器本体2にマウンティングカップ4を介して内容物取り出し具5を装着する。内容物取り出し具5は、例えば図2で示された積層構造からなる積層体6にて構成される内装袋3をヒートシールにより固着している。積層体6は、外層7、酸素バリア性樹脂からなる第一の中間層8、オレフィンと環状オレフィンとの共重合体からなる第二の中間層9およびヒートシール性樹脂からなる内層10からなり、各層間は接着剤層11により積層されている。
【0038】
(実施例1)
外層7として厚さ15μmのナイロン6フィルム、第一の中間層8として15μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体、15μmのエチレンと環状オレフィンとの共重合体からなる第二の中間層9および厚さ30μmのアクリロニトリル系樹脂(商品名:ハイトロンBX)からなる内層10をウレタン系接着剤11を使用してドライラミネート法により積層した。得れれた積層体10を使用して平パウチを作成して内装袋3とした。この内装袋3にパラフェニレンジアミンを含有する染色性内容物100mlを充填し、内装袋3の開口部に内容物取り出し具5をヒートシールした。これを外側容器本体(エアゾール缶)2内に挿入し、LPGを内装袋3と外側容器本体2との間に充填し、マウンティングカップ4を介して外側容器本体2と内装袋3がヒートシールされた内容物取り出し具5とを固着して二重構造容器1を製造した。
【0039】
尚、この二重構造容器1の空間容積は300mlである。この二重構造容器1を45℃の恒温室に5ケ月保存した後、内容物取り出し具5から内容物を噴出させ、内容物の発泡状態を観察した。この場合、加圧用ガスであるLPGが内装袋3内に浸透すると、噴出内容物が発泡する。一方、LPGが浸透しない場合には、内容物は発泡しない。そのため、内容物取り出し具5から噴出した内容物の発泡性を観察し、発泡が観察された場合はLPGの内装袋3内への浸透があるものとして×とし、発泡が観察されない場合には、LPGの浸透がないものとして○とした。結果を表1に示した。
【0040】
次に、外側容器本体2を切り開き内装袋3を取り出し、内装袋3そのものの染色を観察した。この場合、パラフェニレンジアミンが水と共存下第一の中間層8であるエチレン−ビニルアルコール共重合体層に浸透し、溶存酸素の影響で、エチレン−ビニルアルコール共重合体が変色する。
そこで、内装袋3において、内容物成分の浸透性、もしくは外部への溶出性を観測する手段、つまり、内装袋の保香性、保水性を観測する手段として、内装袋3のエチレン−ビニルアルコール共重合体層の変色を観察した。この場合、変色が見られた内装袋を、内容物成分の溶出ありとして×とした。逆に内装袋に変色が見られないときには、内容物成分の保存性が確保されていると判断し、○とした。結果を表1に示した。
【0041】
(実施例2)
外層7としてナイロン6樹脂を第1押出機に供給し、接着性樹脂を第2押出機に供給し、第一の中間層8としてエチレン含有量が32モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂を第3押出機に供給し、第二の中間層9としてエチレンと環状オレフィンとの共重合体樹脂を第4押出機に供給し、内層10としてエチレン含有量が44モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体を第5押出機に供給し、多層ダスより7層の多層パリソンを作成し、このパリソンを一対の割型でピンチオフしダイレクトブロー成形により、外層から、200μmナイロン6/5μm接着性樹脂/40μmエチレン−ビニルアルコール共重合体/5μm接着性樹脂/40μmエチレンと環状オレフィンの共重合体/5μm接着性樹脂/100μmエチレン−ビニルアルコール共重合体、なる層構成で、胴部径45mmΦ、容量150mlの内装袋3を製造した。
この内装袋3を使用して、実施例1と同様に染色性内容物を充填して、実施例1と同様の観察を行った。結果を表1に示す。
【0042】
(実施例3)
内層10として、厚さ30μmのナイロン12フィルム(商品名:ダイアミ
ド)を使用した以外は実施例1と同様の二重構造容器1を製造し、同様の観察を行った。結果を表1に示す。
【0043】
(比較例1)
実施例2と同様に、共押出多層ブロー成形により、外層より、200μmナイロン6/5μm接着性樹脂/40μmエチレン−ビニルアルコール共重合体/5μm接着性樹脂/100μm低密度ポリエチレン、なる層構成で胴部径45mmФ、容量150mlの内装袋3を製造した。
この内装袋3を使用して、実施例1と同様に二重構造容器1を製造し、同様の観察を行った。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 2004075099
【0045】
内層として低密度ポリエチレンを使用し、第二の中間層(エチレンと環状オレフィンの共重合体)を設けない比較例1の二重構造容器においては、内容物取り出し具と内装袋とのヒートシールエッジ部から低密度ポリエチレン層を通してLPGが内装袋内に浸透しているため、内容物噴出時に発泡が見られた。また、第二の中間層を設けられていないため、内容物成分の溶出が見られた。
一方、内層としてガス不透過性樹脂層を設け、さらに第二の中間層を設けた実施例1〜3で作成した二重構造容器では、内容物噴出時の発泡も見られず、また、第一の中間層の染色も見られないことから内容物成分の溶出がなく、保存性は良好なものであった。
【0046】
【発明の効果】
本発明の二重構造容器によれば、内装袋が酸素バリア性樹脂からなる第一の中間層およびオレフィンと環状オレフィンとの共重合体からなる第二の中間層を有するため、保水性、保香性が確保されており、内容物保存性を向上させることができる。また、内装袋の内層としてガスバリア性樹脂からなるヒートシール層を設けているため、加圧用ガスの内装袋への侵入を防ぐとともに、内容物取り出し具と内装袋との固着が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二重構造容器の一例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の二重構造容器に挿入する内装袋の層構成の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 二重構造容器
2 外側容器本体
3 内装袋
4 マウンティングカップ
5 内容物取り出し具
6 積層体
7 外層
8 第一の中間層
9 第二の中間層
10 内層
11 接着性樹脂層

Claims (5)

  1. 耐圧性の外側容器本体および内装袋からなる二重構造容器において、内装袋が、酸素バリア性樹脂からなる第一の中間層、オレフィンと環状オレフィンとの共重合体からなる第二の中間層を有する積層体から構成されることを特徴とする二重構造容器。
  2. 内装袋がさらにポリエステル樹脂またはポリアミド樹脂からなる外層、およびヒートシール性樹脂からなる内層を有する積層体から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の二重構造容器。
  3. ヒートシール性樹脂がポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル系樹脂から選ばれる少なくとも一種のものであることを特徴とする請求項2に記載の二重構造容器。
  4. 内装袋が袋内の内容物取り出し具を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二重構造容器。
  5. 内装袋がドライラミネートまたは共押出し多層ブロー成形により形成された積層体からなることを特徴とする請求項1に記載の二重構造容器。
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