JP2004074970A - コンバイン走行伝動機の旋回制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成により旋回入力具の操作角と対応する旋回目標に沿った旋回半径で機体の旋回走行が可能となるコンバイン走行伝動機の旋回制御装置を提供する。
【解決手段】コンバイン走行伝動機の旋回制御装置1は、旋回入力具5の操作角と対応する旋回目標に沿った旋回指令を出力する旋回設定部3と、この旋回設定部3による旋回指令と対応した速度差で左右の走行伝動系を駆動する旋回駆動手段4とを備え、上記旋回設定部3には、エンジンの旋回負荷特性により旋回入力具5の操作前後のエンジン回転数から旋回結果を評価して旋回指令の当否を判定し、旋回結果が旋回目標に近付くように旋回指令を増減調節する補正分を出力する旋回判定部8と、この旋回判定部8によって出力された補正分を上記旋回指令について補正する補正部13とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】コンバイン走行伝動機の旋回制御装置1は、旋回入力具5の操作角と対応する旋回目標に沿った旋回指令を出力する旋回設定部3と、この旋回設定部3による旋回指令と対応した速度差で左右の走行伝動系を駆動する旋回駆動手段4とを備え、上記旋回設定部3には、エンジンの旋回負荷特性により旋回入力具5の操作前後のエンジン回転数から旋回結果を評価して旋回指令の当否を判定し、旋回結果が旋回目標に近付くように旋回指令を増減調節する補正分を出力する旋回判定部8と、この旋回判定部8によって出力された補正分を上記旋回指令について補正する補正部13とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右のクローラの旋回調節を行うコンバイン走行伝動機の旋回制御装置に関し、特に、簡易な構成により旋回入力具の操作角と対応する旋回目標に沿った旋回半径で機体の旋回走行が可能となるコンバイン走行伝動機の旋回制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンバインは、刈取部、脱穀部、収納部、搬出部等の作業機と、走行用の左右のクローラと、作業機および機体の走行を操作するための操縦部等を備える。その他、原動機とその動力を受けて左右のクローラ等を駆動する走行伝動機及びその制御装置等を備える。
【0003】
上記コンバインの機体の進行方向を変えるべく旋回走行させる場合は、図12に示すコンバインの走行伝動機の伝動系統展開図に示すように、左右のクローラ軸101L,101Rの旋回内側の回転速度を調節するために、旋回内側の伝動系に設けたサイドクラッチ102L,102R、ブレーキ103L,103Rを制御して旋回内側の回転速度を調節する。この場合、旋回内側の回転速度はブレーキ力が一定でも走行路面の状況や機体重量等により変動することから、実際の旋回状況を検出することにより、ブレーキ力を調整する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際の旋回状況を検出するために、対地速度センサや左右の走行系の速度センサが用いられているが、圃場の不整路面における検出誤差の問題や、走行伝動機内の複数のセンサについての信頼性とメンテナンスの点で大きな負担となっていた。
【0005】
本発明の目的は、簡易な構成により旋回入力具の操作角と対応する旋回目標に沿った旋回半径で機体の旋回走行が可能となるコンバイン走行伝動機の旋回制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、旋回入力具の操作角と対応する旋回目標に沿った旋回指令を出力する旋回設定部と、この旋回設定部による旋回指令と対応して走行伝動機の左右の伝動系の速度差を調節する速度調節部とを備えたコンバイン走行伝動機の旋回制御装置において、上記旋回設定部には、エンジンの旋回負荷特性により旋回入力具の操作前後のエンジン回転数から旋回結果を評価して旋回指令の当否を判定し、旋回結果が旋回目標に近付くように旋回指令を増減調節する補正分を出力する旋回判定部と、この旋回判定部によって出力された補正分を上記旋回指令について補正する補正部とを備えたことを特徴とする。
【0007】
上記コンバイン走行伝動機の旋回制御装置は、旋回設定部が旋回入力具の操作による旋回目標と対応する制御指令を出力し、また、旋回判定部がエンジンの旋回負荷特性に基づいてエンジン回転数と旋回目標とから旋回結果を評価判定して補正指令を出力し、補正部により旋回結果が旋回目標に近付くように補正され、左右の走行伝動系の速度差が調節される。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記旋回判定部は、湿田スイッチ信号を受けるとともに、この湿田スイッチ信号により湿田時のエンジン負荷特性に基づいて旋回指令の当否を判定することを特徴とする。
【0009】
上記旋回判定部により湿田スイッチ信号に応じて走行伝動機の内外の伝動系の回転速度が接地状況に対応して補正調節される。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記旋回判定部は、グレンタンク内籾量が所定量を越えたことを検出する籾タンク信号を受けるとともに、この籾タンク信号により収容籾量が多い時のエンジン負荷特性により旋回指令の当否を判定することを特徴とする。
【0011】
上記旋回判定部により籾タンク信号に応じて走行伝動機の内外の伝動系の回転速度が機体重量に対応して補正調節される。
【0012】
【発明の効果】
本発明のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置は以下の効果を奏する。
上記コンバイン走行伝動機の旋回制御装置は、旋回設定部に旋回判定部と補正部とを備えることにより、旋回結果が旋回目標に近付くように走行伝動機の左右の伝動系の速度差が調節されるので、エンジン回転数センサのみにより、他の特段のセンサ等を備えることなく、旋回入力具の操作による旋回目標に沿った旋回走行が可能となる。
【0013】
前記旋回判定部に湿田スイッチ信号を受けて湿田対応の旋回指令を出力するようにした場合は、湿田に応じて旋回指令が補正調節されるので、条件が相違する湿田において、旋回側車輪の過度の減速を回避し、旋回入力具の操作に応じた旋回が可能となる。
【0014】
前記旋回判定部に籾タンク信号によって補正指令を出力するようにした場合は、籾タンク信号に応じて旋回指令が補正調節されるので、籾タンク信号と対応して機体重量増加時における旋回側車輪の過度の減速を回避して旋回するので、旋回入力具の操作に応じた旋回が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記技術思想に基づき具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
【0016】
本発明のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置について説明する。本発明のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の機能構成図を図1に示す。図1において、旋回制御装置1は、パワステ操作検出手段2、左右のブレーキバルブ駆動力設定手段3,3、左右の旋回駆動手段4,4等を基本要素として構成される。は。
【0017】
パワステ操作検出手段2は、旋回入力具であるパワステの傾動角を検出するパワステポジションセンサ5によるパワステの傾動角度位置信号を受けてパワステポジションセンサの変化方向と変位量を検出し、この変化方向と変位量に応じ、左右のサイドクラッチ、左右のブレーキの動作指令を出力する。このパワステ操作検出手段2の変位量出力によりパワステニュートラル時のエンジン回転数を記録するために、エンジン回転センサ6から回転数信号を受けるエンジン回転数記憶手段7を設ける他、このエンジン回転数記憶手段7とエンジン回転センサ6の信号を受けるエンジン回転比率判定手段(旋回判定部)8を設ける。これらエンジン回転数記憶手段7とエンジン回転比率判定手段8とにより旋回判定部を形成する。
【0018】
このエンジン回転比率判定手段8は、パワステを左右に操作した時に、ニュートラル時のエンジン回転数との比率を算出し、ブレーキ力の適否を判定する。具体的には、図2のパワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による旋回側制動特性(b)に示すように、パワステ操作とエンジン回転状態とにより、設定ブレーキ力に適した旋回を行っているか否かを判定する。適正でない場合は、ブレーキ力を増減するための増減補正指令を出力する。また、必要により、脱穀クラッチスイッチ9、副変速高速検出スイッチ10、籾タンクセンサ11、湿田スイッチ12等の信号を受け、ブレーキ力の適否判定にそれぞれの条件を反映することができる。
【0019】
左右のブレーキバルブ駆動力設定手段3,3は、パワステを左右に操作した時に、パワステの変位量に応じて決定したブレーキソレノイドバルブへの電流指令を出力し、この電流指令をエンジン回転比率判定手段8の増減補正出力によって所定量を増減補正するために、左右それぞれのブレーキバルブ駆動力補正手段(補正部)13,13を左右の旋回駆動手段(速度調節部)4,4との間に介設する。
【0020】
左右の旋回駆動手段4,4は、走行伝動機の旋回内側の旋回調節系に目的のブレーキ力を発生させるために、ブレーキバルブ駆動力補正手段13,13の出力を受け、走行伝動機の旋回内側のサイドクラッチ14,14の切動作の電流制御および、ブレーキソレノイドバルブ15,15の動作のための電流制御を行う。
【0021】
上記構成のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の動作は、図3の旋回制御装置の動作手順図に示すように、ステップ1(図において「S1」と表記する。以下同様)の車速、S2のエンジン回転のチェックにより、車速が0.1m/s、かつ、エンジン回転が500rpmを越えてエンジン走行に至った場合において、パワステ操作検出手段2によりパワステポジションの読み込みを行う(S3)。
【0022】
パワステポジションのチェック(S4)により、パワステポジションが中立であれば、エンジン回転数記憶手段7によりエンジン回転数記憶(S5)を行い、また、ブレーキバルブ駆動力設定手段3,3が左右の旋回駆動手段4,4に対して左右サイドクラッチ切出力停止及び左右ブレーキ出力設定なし(S6)を繰り返し、機体は直進走行動作する。
【0023】
パワステポジションが傾動操作された場合は、以下の旋回制御を行う。すなわち、パワステポジションの左右のチェック(S7)によって対応する側のクラッチ切出力(S8,S9)をする。次いで、エンジン回転比率判定手段8により、エンジン回転数記憶値と現エンジン回転数の比較(S10)の後、この比較結果から旋回状態を検出し(S11)、また、パワステポジション値からブレーキ力設定値(電流値)の読み込み(S12)を行う。
【0024】
パワステ操作と旋回状態の一致についてのチェック(S13)、および、旋回側減速量が過大であることのチェック(S14)により、いずれにも該当しない場合は、ブレーキバルブ駆動力補正手段13,13において、ブレーキ力設定値(電流値)の加算処理(S15)を行い、また、いずれかに該当する場合はブレーキ力設定値(電流値)の減算処理(S16)をすることにより、旋回結果が旋回目標に近付くように左右の走行伝動系の速度差が調節される。
【0025】
この調節結果に沿って左右の旋回駆動手段4,4が、走行伝動機の旋回内側の旋回調節系に目的のブレーキ力を発生させるために、ブレーキバルブ駆動力補正手段13,13の出力を受け、走行伝動機の旋回内側のサイドクラッチ14,14の切動作および、ブレーキソレノイドバルブ15,15の励磁動作のための電流制御をする。
【0026】
したがって、旋回側走行輪を減速させて機体を旋回走行させる機構の場合、接地面の状態等の条件でパワステ操作に対して一定の旋回力を得ることが困難であるが、特段のセンサ等を備えることなく、パワステ操作による旋回目標と近似した旋回結果を得ることができる。
【0027】
つぎに、湿田における旋回制御について説明する。パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による湿田時旋回側制動特性(b)を示す図4のように、湿田時は標準時より旋回内側回転数が小さく設定したチャート2(図において「C2」と記載する。以下同様)の湿田時特性を使用する。エンジン回転比率判定手段8において、湿田スイッチ12の信号を受け、これがオンの場合に、標準時特性(C1)に代えて湿田時特性(C2)に基づくエンジン回転状態とパワステ操作との対比により、設定ブレーキ力に適した旋回を行っているか否かを判定する。他は前記同様である。
【0028】
上記構成のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の動作は、図5の旋回制御装置の動作手順図に示すように、エンジン回転比率判定手段8によるエンジン回転数記憶値と現エンジン回転数の比較(S10)まで前記同様に処理した後に、湿田スイッチのチェック(S11a)により、オンであれば湿田時特性(C2)に基づいて旋回状態を検出し(S11b)し、また、オフであれば標準時特性(C1)に基づいて旋回状態を検出する(S11)。他は前記同様である。
【0029】
上記のように、湿田地での作業選択(湿田スイッチオン)がなされている場合は、旋回状態検出のエンジン回転数の比較比率を通常時(湿田スイッチオフ)よりも小さく設定して増減補正することにより、車輪接地面の抵抗が小さい湿田においては旋回走行の際に乾田や道路面より小さな制動力設定によって旋回側車輪の減速量が大きくなることを考慮して、パワステ操作に沿った旋回動作が可能となる。
【0030】
つぎに、機体重量を反映させた旋回制御について説明する。パワステ操作による旋回側制動力設定(a)と籾量が所定量を越える場合におけるエンジン減衰による旋回側制動特性(b)を示す図6のように、タンク収容籾量が増えて車重が大きいときは籾量が少ない標準時より旋回内側回転数が小さく設定した籾量3/4以上の大籾量時特性(C3)を使用する。エンジン回転比率判定手段8において、収容された籾量がグレンタンクの3/4以上に達したことを検出する籾タンクセンサ11を受け、その信号がオンの場合に、標準時特性(C1)に代えて籾量3/4以上の大籾量時特性(C3)に基づくエンジン回転状態とパワステ操作との対比とにより、設定ブレーキ力に適した旋回を行っているか否かを判定する。他は前記同様である。
【0031】
上記構成のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の動作は、図7の旋回制御装置の動作手順図に示すように、エンジン回転比率判定手段8によるエンジン回転数記憶値と現エンジン回転数の比較(S10)まで前記同様に処理した後に、籾タンクセンサ11のチェック(S11a)により、オンであれば大籾量時特性(C3)に基づいて旋回状態を検出し(S11b)し、また、オフであれば標準時特性(C1)に基づいて旋回状態を検出する(S11)。他は前記同様である。
【0032】
上記のように、籾量がグレンタンクの3/4に達した場合は、旋回状態検出のエンジン回転数の比較比率を通常時(3/4籾タンクセンサがオフ)よりも小さく設定することにより、機体重量増加時の旋回走行に際して、グレンタンクが空状態と対比すると旋回側車輪の減速量が大きくなりうることを考慮して、パワステ操作に沿った旋回動作が可能となる。
【0033】
つぎに、脱穀機の稼動を反映させた旋回制御について説明する。パワステ操作による旋回側制動力設定(a)と脱穀機稼動時、高速走行時におけるエンジン減衰による旋回側制動特性(b)を示す図8のように、脱穀機の稼動中はエンジン負荷が元々大きく、旋回によるエンジン負荷比率が通常より大きく設定した脱穀機稼動時特性(C4)を使用する。エンジン回転比率判定手段8において、脱穀クラッチスイッチ9を受け、その信号がオンの場合に、標準時特性(C1)に代えて脱穀機稼動時特性(C4)に基づくエンジン回転状態とパワステ操作との対比とにより、設定ブレーキ力に適した旋回を行っているか否かを判定する。他は前記同様である。
【0034】
上記構成のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の動作は、図9の旋回制御装置の動作手順図に示すように、エンジン回転比率判定手段8によるエンジン回転数記憶値と現エンジン回転数の比較(S10)まで前記同様に処理した後に、脱穀クラッチスイッチ9のチェック(S11e)により、オンであれば脱穀機稼動時特性(C4)、高速走行時特性(C5)に基づいて旋回状態を検出し(S11f)し、また、オフであれば標準時特性(C1)に基づいて旋回状態を検出する(S11)。他は前記同様である。
【0035】
上記のように、脱穀機稼動の場合は、旋回状態検出のエンジン回転数の比較比率を通常時(脱穀機稼動スイッチがオフ)よりも大きく設定することにより、通常時と対比すると旋回側車輪の減速量が大きくなりうることを考慮して、パワステ操作に沿った旋回動作が可能となる。
【0036】
つぎに、高速走行を反映させた旋回制御について説明する。パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による高速走行時の旋回側制動特性(b)を示す図10のように、高速走行可能な硬い接地面により抵抗が大きい場合はエンジン負荷比率が通常より大きく設定した高速走行時特性(C5)を使用する。エンジン回転比率判定手段8において、副変速高速検出スイッチ10から受けた信号がオンの場合に、標準時特性(C1)に代えて高速走行時特性(C5)に基づくエンジン回転状態とパワステ操作との対比とにより、設定ブレーキ力に適した旋回を行っているか否かを判定する。他は前記同様である。
【0037】
上記構成のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の動作は、図11の旋回制御装置の動作手順図に示すように、エンジン回転比率判定手段8によるエンジン回転数記憶値と現エンジン回転数の比較(S10)まで前記同様に処理した後に、副変速高速検出スイッチ10のチェック(S11g)により、オンであれば高速走行時特性(C5)に基づいて旋回状態を検出し(S11h)し、また、オフであれば標準時特性(C1)に基づいて旋回状態を検出する(S11)。他は前記同様である。
【0038】
上記のように、高速走行の場合は、旋回状態検出のエンジン回転数の比較比率を通常時(高速走行スイッチがオフ)よりも大きく設定することにより、通常時と対比すると旋回側車輪の減速量が大きくなりうることを考慮してより精密に検出することにより、パワステ操作に沿った旋回動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の機能構成図
【図2】パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による旋回側制動特性(b)
【図3】図1の旋回制御装置の動作手順図
【図4】パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による湿田時の旋回側制動特性(b)
【図5】図4の特性による旋回制御装置の動作手順図
【図6】パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による大籾量時の旋回側制動特性(b)
【図7】図6の特性による旋回制御装置の動作手順図
【図8】パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による脱穀機稼動時の旋回側制動特性(b)
【図9】図8の特性による旋回制御装置の動作手順図
【図10】パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による高速走行時の旋回側制動特性(b)
【図11】図10の特性による旋回制御装置の動作手順図
【図12】コンバインの走行伝動機の伝動系統展開図
【符号の説明】
1 旋回制御装置
2 パワステ操作検出手段
3 ブレーキバルブ駆動力設定手段(旋回設定部)
4 旋回駆動手段(速度調節部)
5 パワステポジションセンサ(旋回入力具)
6 エンジン回転センサ
7 エンジン回転数記憶手段(旋回判定部)
8 エンジン回転比率判定手段(旋回判定部)
9 脱穀クラッチスイッチ
10 副変速高速検出スイッチ
11 籾タンクセンサ
12 湿田スイッチ
13 ブレーキバルブ駆動力補正手段(補正部)
14 サイドクラッチ
15 ブレーキソレノイドバルブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右のクローラの旋回調節を行うコンバイン走行伝動機の旋回制御装置に関し、特に、簡易な構成により旋回入力具の操作角と対応する旋回目標に沿った旋回半径で機体の旋回走行が可能となるコンバイン走行伝動機の旋回制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンバインは、刈取部、脱穀部、収納部、搬出部等の作業機と、走行用の左右のクローラと、作業機および機体の走行を操作するための操縦部等を備える。その他、原動機とその動力を受けて左右のクローラ等を駆動する走行伝動機及びその制御装置等を備える。
【0003】
上記コンバインの機体の進行方向を変えるべく旋回走行させる場合は、図12に示すコンバインの走行伝動機の伝動系統展開図に示すように、左右のクローラ軸101L,101Rの旋回内側の回転速度を調節するために、旋回内側の伝動系に設けたサイドクラッチ102L,102R、ブレーキ103L,103Rを制御して旋回内側の回転速度を調節する。この場合、旋回内側の回転速度はブレーキ力が一定でも走行路面の状況や機体重量等により変動することから、実際の旋回状況を検出することにより、ブレーキ力を調整する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際の旋回状況を検出するために、対地速度センサや左右の走行系の速度センサが用いられているが、圃場の不整路面における検出誤差の問題や、走行伝動機内の複数のセンサについての信頼性とメンテナンスの点で大きな負担となっていた。
【0005】
本発明の目的は、簡易な構成により旋回入力具の操作角と対応する旋回目標に沿った旋回半径で機体の旋回走行が可能となるコンバイン走行伝動機の旋回制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、旋回入力具の操作角と対応する旋回目標に沿った旋回指令を出力する旋回設定部と、この旋回設定部による旋回指令と対応して走行伝動機の左右の伝動系の速度差を調節する速度調節部とを備えたコンバイン走行伝動機の旋回制御装置において、上記旋回設定部には、エンジンの旋回負荷特性により旋回入力具の操作前後のエンジン回転数から旋回結果を評価して旋回指令の当否を判定し、旋回結果が旋回目標に近付くように旋回指令を増減調節する補正分を出力する旋回判定部と、この旋回判定部によって出力された補正分を上記旋回指令について補正する補正部とを備えたことを特徴とする。
【0007】
上記コンバイン走行伝動機の旋回制御装置は、旋回設定部が旋回入力具の操作による旋回目標と対応する制御指令を出力し、また、旋回判定部がエンジンの旋回負荷特性に基づいてエンジン回転数と旋回目標とから旋回結果を評価判定して補正指令を出力し、補正部により旋回結果が旋回目標に近付くように補正され、左右の走行伝動系の速度差が調節される。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記旋回判定部は、湿田スイッチ信号を受けるとともに、この湿田スイッチ信号により湿田時のエンジン負荷特性に基づいて旋回指令の当否を判定することを特徴とする。
【0009】
上記旋回判定部により湿田スイッチ信号に応じて走行伝動機の内外の伝動系の回転速度が接地状況に対応して補正調節される。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記旋回判定部は、グレンタンク内籾量が所定量を越えたことを検出する籾タンク信号を受けるとともに、この籾タンク信号により収容籾量が多い時のエンジン負荷特性により旋回指令の当否を判定することを特徴とする。
【0011】
上記旋回判定部により籾タンク信号に応じて走行伝動機の内外の伝動系の回転速度が機体重量に対応して補正調節される。
【0012】
【発明の効果】
本発明のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置は以下の効果を奏する。
上記コンバイン走行伝動機の旋回制御装置は、旋回設定部に旋回判定部と補正部とを備えることにより、旋回結果が旋回目標に近付くように走行伝動機の左右の伝動系の速度差が調節されるので、エンジン回転数センサのみにより、他の特段のセンサ等を備えることなく、旋回入力具の操作による旋回目標に沿った旋回走行が可能となる。
【0013】
前記旋回判定部に湿田スイッチ信号を受けて湿田対応の旋回指令を出力するようにした場合は、湿田に応じて旋回指令が補正調節されるので、条件が相違する湿田において、旋回側車輪の過度の減速を回避し、旋回入力具の操作に応じた旋回が可能となる。
【0014】
前記旋回判定部に籾タンク信号によって補正指令を出力するようにした場合は、籾タンク信号に応じて旋回指令が補正調節されるので、籾タンク信号と対応して機体重量増加時における旋回側車輪の過度の減速を回避して旋回するので、旋回入力具の操作に応じた旋回が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記技術思想に基づき具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
【0016】
本発明のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置について説明する。本発明のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の機能構成図を図1に示す。図1において、旋回制御装置1は、パワステ操作検出手段2、左右のブレーキバルブ駆動力設定手段3,3、左右の旋回駆動手段4,4等を基本要素として構成される。は。
【0017】
パワステ操作検出手段2は、旋回入力具であるパワステの傾動角を検出するパワステポジションセンサ5によるパワステの傾動角度位置信号を受けてパワステポジションセンサの変化方向と変位量を検出し、この変化方向と変位量に応じ、左右のサイドクラッチ、左右のブレーキの動作指令を出力する。このパワステ操作検出手段2の変位量出力によりパワステニュートラル時のエンジン回転数を記録するために、エンジン回転センサ6から回転数信号を受けるエンジン回転数記憶手段7を設ける他、このエンジン回転数記憶手段7とエンジン回転センサ6の信号を受けるエンジン回転比率判定手段(旋回判定部)8を設ける。これらエンジン回転数記憶手段7とエンジン回転比率判定手段8とにより旋回判定部を形成する。
【0018】
このエンジン回転比率判定手段8は、パワステを左右に操作した時に、ニュートラル時のエンジン回転数との比率を算出し、ブレーキ力の適否を判定する。具体的には、図2のパワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による旋回側制動特性(b)に示すように、パワステ操作とエンジン回転状態とにより、設定ブレーキ力に適した旋回を行っているか否かを判定する。適正でない場合は、ブレーキ力を増減するための増減補正指令を出力する。また、必要により、脱穀クラッチスイッチ9、副変速高速検出スイッチ10、籾タンクセンサ11、湿田スイッチ12等の信号を受け、ブレーキ力の適否判定にそれぞれの条件を反映することができる。
【0019】
左右のブレーキバルブ駆動力設定手段3,3は、パワステを左右に操作した時に、パワステの変位量に応じて決定したブレーキソレノイドバルブへの電流指令を出力し、この電流指令をエンジン回転比率判定手段8の増減補正出力によって所定量を増減補正するために、左右それぞれのブレーキバルブ駆動力補正手段(補正部)13,13を左右の旋回駆動手段(速度調節部)4,4との間に介設する。
【0020】
左右の旋回駆動手段4,4は、走行伝動機の旋回内側の旋回調節系に目的のブレーキ力を発生させるために、ブレーキバルブ駆動力補正手段13,13の出力を受け、走行伝動機の旋回内側のサイドクラッチ14,14の切動作の電流制御および、ブレーキソレノイドバルブ15,15の動作のための電流制御を行う。
【0021】
上記構成のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の動作は、図3の旋回制御装置の動作手順図に示すように、ステップ1(図において「S1」と表記する。以下同様)の車速、S2のエンジン回転のチェックにより、車速が0.1m/s、かつ、エンジン回転が500rpmを越えてエンジン走行に至った場合において、パワステ操作検出手段2によりパワステポジションの読み込みを行う(S3)。
【0022】
パワステポジションのチェック(S4)により、パワステポジションが中立であれば、エンジン回転数記憶手段7によりエンジン回転数記憶(S5)を行い、また、ブレーキバルブ駆動力設定手段3,3が左右の旋回駆動手段4,4に対して左右サイドクラッチ切出力停止及び左右ブレーキ出力設定なし(S6)を繰り返し、機体は直進走行動作する。
【0023】
パワステポジションが傾動操作された場合は、以下の旋回制御を行う。すなわち、パワステポジションの左右のチェック(S7)によって対応する側のクラッチ切出力(S8,S9)をする。次いで、エンジン回転比率判定手段8により、エンジン回転数記憶値と現エンジン回転数の比較(S10)の後、この比較結果から旋回状態を検出し(S11)、また、パワステポジション値からブレーキ力設定値(電流値)の読み込み(S12)を行う。
【0024】
パワステ操作と旋回状態の一致についてのチェック(S13)、および、旋回側減速量が過大であることのチェック(S14)により、いずれにも該当しない場合は、ブレーキバルブ駆動力補正手段13,13において、ブレーキ力設定値(電流値)の加算処理(S15)を行い、また、いずれかに該当する場合はブレーキ力設定値(電流値)の減算処理(S16)をすることにより、旋回結果が旋回目標に近付くように左右の走行伝動系の速度差が調節される。
【0025】
この調節結果に沿って左右の旋回駆動手段4,4が、走行伝動機の旋回内側の旋回調節系に目的のブレーキ力を発生させるために、ブレーキバルブ駆動力補正手段13,13の出力を受け、走行伝動機の旋回内側のサイドクラッチ14,14の切動作および、ブレーキソレノイドバルブ15,15の励磁動作のための電流制御をする。
【0026】
したがって、旋回側走行輪を減速させて機体を旋回走行させる機構の場合、接地面の状態等の条件でパワステ操作に対して一定の旋回力を得ることが困難であるが、特段のセンサ等を備えることなく、パワステ操作による旋回目標と近似した旋回結果を得ることができる。
【0027】
つぎに、湿田における旋回制御について説明する。パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による湿田時旋回側制動特性(b)を示す図4のように、湿田時は標準時より旋回内側回転数が小さく設定したチャート2(図において「C2」と記載する。以下同様)の湿田時特性を使用する。エンジン回転比率判定手段8において、湿田スイッチ12の信号を受け、これがオンの場合に、標準時特性(C1)に代えて湿田時特性(C2)に基づくエンジン回転状態とパワステ操作との対比により、設定ブレーキ力に適した旋回を行っているか否かを判定する。他は前記同様である。
【0028】
上記構成のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の動作は、図5の旋回制御装置の動作手順図に示すように、エンジン回転比率判定手段8によるエンジン回転数記憶値と現エンジン回転数の比較(S10)まで前記同様に処理した後に、湿田スイッチのチェック(S11a)により、オンであれば湿田時特性(C2)に基づいて旋回状態を検出し(S11b)し、また、オフであれば標準時特性(C1)に基づいて旋回状態を検出する(S11)。他は前記同様である。
【0029】
上記のように、湿田地での作業選択(湿田スイッチオン)がなされている場合は、旋回状態検出のエンジン回転数の比較比率を通常時(湿田スイッチオフ)よりも小さく設定して増減補正することにより、車輪接地面の抵抗が小さい湿田においては旋回走行の際に乾田や道路面より小さな制動力設定によって旋回側車輪の減速量が大きくなることを考慮して、パワステ操作に沿った旋回動作が可能となる。
【0030】
つぎに、機体重量を反映させた旋回制御について説明する。パワステ操作による旋回側制動力設定(a)と籾量が所定量を越える場合におけるエンジン減衰による旋回側制動特性(b)を示す図6のように、タンク収容籾量が増えて車重が大きいときは籾量が少ない標準時より旋回内側回転数が小さく設定した籾量3/4以上の大籾量時特性(C3)を使用する。エンジン回転比率判定手段8において、収容された籾量がグレンタンクの3/4以上に達したことを検出する籾タンクセンサ11を受け、その信号がオンの場合に、標準時特性(C1)に代えて籾量3/4以上の大籾量時特性(C3)に基づくエンジン回転状態とパワステ操作との対比とにより、設定ブレーキ力に適した旋回を行っているか否かを判定する。他は前記同様である。
【0031】
上記構成のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の動作は、図7の旋回制御装置の動作手順図に示すように、エンジン回転比率判定手段8によるエンジン回転数記憶値と現エンジン回転数の比較(S10)まで前記同様に処理した後に、籾タンクセンサ11のチェック(S11a)により、オンであれば大籾量時特性(C3)に基づいて旋回状態を検出し(S11b)し、また、オフであれば標準時特性(C1)に基づいて旋回状態を検出する(S11)。他は前記同様である。
【0032】
上記のように、籾量がグレンタンクの3/4に達した場合は、旋回状態検出のエンジン回転数の比較比率を通常時(3/4籾タンクセンサがオフ)よりも小さく設定することにより、機体重量増加時の旋回走行に際して、グレンタンクが空状態と対比すると旋回側車輪の減速量が大きくなりうることを考慮して、パワステ操作に沿った旋回動作が可能となる。
【0033】
つぎに、脱穀機の稼動を反映させた旋回制御について説明する。パワステ操作による旋回側制動力設定(a)と脱穀機稼動時、高速走行時におけるエンジン減衰による旋回側制動特性(b)を示す図8のように、脱穀機の稼動中はエンジン負荷が元々大きく、旋回によるエンジン負荷比率が通常より大きく設定した脱穀機稼動時特性(C4)を使用する。エンジン回転比率判定手段8において、脱穀クラッチスイッチ9を受け、その信号がオンの場合に、標準時特性(C1)に代えて脱穀機稼動時特性(C4)に基づくエンジン回転状態とパワステ操作との対比とにより、設定ブレーキ力に適した旋回を行っているか否かを判定する。他は前記同様である。
【0034】
上記構成のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の動作は、図9の旋回制御装置の動作手順図に示すように、エンジン回転比率判定手段8によるエンジン回転数記憶値と現エンジン回転数の比較(S10)まで前記同様に処理した後に、脱穀クラッチスイッチ9のチェック(S11e)により、オンであれば脱穀機稼動時特性(C4)、高速走行時特性(C5)に基づいて旋回状態を検出し(S11f)し、また、オフであれば標準時特性(C1)に基づいて旋回状態を検出する(S11)。他は前記同様である。
【0035】
上記のように、脱穀機稼動の場合は、旋回状態検出のエンジン回転数の比較比率を通常時(脱穀機稼動スイッチがオフ)よりも大きく設定することにより、通常時と対比すると旋回側車輪の減速量が大きくなりうることを考慮して、パワステ操作に沿った旋回動作が可能となる。
【0036】
つぎに、高速走行を反映させた旋回制御について説明する。パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による高速走行時の旋回側制動特性(b)を示す図10のように、高速走行可能な硬い接地面により抵抗が大きい場合はエンジン負荷比率が通常より大きく設定した高速走行時特性(C5)を使用する。エンジン回転比率判定手段8において、副変速高速検出スイッチ10から受けた信号がオンの場合に、標準時特性(C1)に代えて高速走行時特性(C5)に基づくエンジン回転状態とパワステ操作との対比とにより、設定ブレーキ力に適した旋回を行っているか否かを判定する。他は前記同様である。
【0037】
上記構成のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の動作は、図11の旋回制御装置の動作手順図に示すように、エンジン回転比率判定手段8によるエンジン回転数記憶値と現エンジン回転数の比較(S10)まで前記同様に処理した後に、副変速高速検出スイッチ10のチェック(S11g)により、オンであれば高速走行時特性(C5)に基づいて旋回状態を検出し(S11h)し、また、オフであれば標準時特性(C1)に基づいて旋回状態を検出する(S11)。他は前記同様である。
【0038】
上記のように、高速走行の場合は、旋回状態検出のエンジン回転数の比較比率を通常時(高速走行スイッチがオフ)よりも大きく設定することにより、通常時と対比すると旋回側車輪の減速量が大きくなりうることを考慮してより精密に検出することにより、パワステ操作に沿った旋回動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置の機能構成図
【図2】パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による旋回側制動特性(b)
【図3】図1の旋回制御装置の動作手順図
【図4】パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による湿田時の旋回側制動特性(b)
【図5】図4の特性による旋回制御装置の動作手順図
【図6】パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による大籾量時の旋回側制動特性(b)
【図7】図6の特性による旋回制御装置の動作手順図
【図8】パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による脱穀機稼動時の旋回側制動特性(b)
【図9】図8の特性による旋回制御装置の動作手順図
【図10】パワステ操作による旋回側制動力設定(a)とエンジン減衰による高速走行時の旋回側制動特性(b)
【図11】図10の特性による旋回制御装置の動作手順図
【図12】コンバインの走行伝動機の伝動系統展開図
【符号の説明】
1 旋回制御装置
2 パワステ操作検出手段
3 ブレーキバルブ駆動力設定手段(旋回設定部)
4 旋回駆動手段(速度調節部)
5 パワステポジションセンサ(旋回入力具)
6 エンジン回転センサ
7 エンジン回転数記憶手段(旋回判定部)
8 エンジン回転比率判定手段(旋回判定部)
9 脱穀クラッチスイッチ
10 副変速高速検出スイッチ
11 籾タンクセンサ
12 湿田スイッチ
13 ブレーキバルブ駆動力補正手段(補正部)
14 サイドクラッチ
15 ブレーキソレノイドバルブ
Claims (3)
- 旋回入力具の操作角と対応する旋回目標に沿った旋回指令を出力する旋回設定部と、
この旋回設定部による旋回指令と対応して走行伝動機の左右の伝動系の速度差を調節する速度調節部とを備えたコンバイン走行伝動機の旋回制御装置において、
上記旋回設定部には、エンジンの旋回負荷特性により旋回入力具の操作前後のエンジン回転数から旋回結果を評価して旋回指令の当否を判定し、旋回結果が旋回目標に近付くように旋回指令を増減調節する補正分を出力する旋回判定部と、
この旋回判定部によって出力された補正分を上記旋回指令について補正する補正部とを備えたことを特徴とするコンバイン走行伝動機の旋回制御装置。 - 前記旋回判定部は、湿田スイッチ信号を受けるとともに、この湿田スイッチ信号により湿田時のエンジン負荷特性に基づいて旋回指令の当否を判定することを特徴とする請求項1記載のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置。
- 前記旋回判定部は、グレンタンク内籾量が所定量を越えたことを検出する籾タンク信号を受けるとともに、この籾タンク信号により収容籾量が多い時のエンジン負荷特性により旋回指令の当否を判定することを特徴とする請求項1記載のコンバイン走行伝動機の旋回制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002240017A JP2004074970A (ja) | 2002-08-21 | 2002-08-21 | コンバイン走行伝動機の旋回制御装置 |
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JP2015065894A (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-13 | 株式会社クボタ | シリーズハイブリッドコンバイン |
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CN102077741B (zh) * | 2010-11-25 | 2012-12-19 | 金华职业技术学院 | 联合收割机用零半径转向行走变速箱 |
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