JP2004074385A - 半導体ウエハの製造方法 - Google Patents

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Shinsuke Sakai
酒井 慎介
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Abstract

【課題】円柱状のシリコン単結晶インゴットから精度の高い半導体ウエハを製造する方法を提供する。
【解決手段】シリコン単結晶インゴット1の胴周にスライシング巾3aと半導体ウエハ2の厚みを加えた巾の複数の環状凹溝3を研削加工する工程と、複数の環状凹溝に研磨加工する工程と、複数の環状凹溝を基準としてスライスする工程と、スライスした半導体ウエハに平面研削加工又は平面研磨加工を施す工程とを実施するものであり、更に、環状凹溝は断面略台形状で底面の巾はスライシング巾とし、底面の両側の傾斜面はスライシングされる隣合う半導体ウエハの外周エッジ部の片側傾斜面とする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、円柱状のシリコン単結晶インゴットをスライシングして円形薄板状の半導体ウエハの製造方法に関するものであり、更に、詳細には、CZ法、MCZ法等の手段によって製造された円柱状のシリコン単結晶インゴットから半導体ウエハを得るための加工手順を変更して精度の高い平坦性、均一性を有した半導体ウエハを得るための半導体ウエハの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年、この種のシリコン単結晶インゴットを多数枚にスライスして製造する半導体ウエハへの要求は、機器の小型化に伴う極薄化と、生産性の観点からの拡径化と、更には、歩留まりの観点からの超高精度な均一性と平坦加工、鏡面加工であり、極薄化され拡径化され、且つ、脆性の半導体ウエハを如何に超高精度に仕上げるかに凌ぎを削っている現状である。
【0003】
従来、この種の円柱状のシリコン単結晶インゴットから多数の円板状の半導体ウエハを得る方法は、円柱状のシリコン単結晶インゴットをワイヤソー等のスライシングマシーンでスライスして多数の円形薄板状にして、その外周に単品ごとに外周エッジ部を研削加工して形成しているものであった。
【0004】
【解決しようとする課題】
然し乍ら、従来のシリコン単結晶インゴットをスライスして多数の半導体ウエハを得て、半導体ウエハに単品ごとに外周エッジ部を形成する方法では、スライシングする時にスライスの基準が取りにくく、その為に、夫々の半導体ウエハをミクロン単位での一定の厚みや、表面と裏面とが平行面とする平坦状にスライスすることが困難であり、スライスした後の半導体ウエハの表面及び裏面に施す研削加工や研磨加工に影響を与えるものであり、又、半導体ウエハの単品ごとに芯を出し固定して外周に外周エッジ部を研削加工を施すのは手間暇掛かる作業と成り課題を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題に鑑みて、鋭意研鑽の結果、シリコン単結晶インゴットの胴周に粗研削砥石と仕上研削砥石とを用いてスライシング巾とスライシングされる半導体ウエハの厚みを加えた巾の一定間隔の複数の環状凹溝を研削加工する工程と、複数の環状凹溝を研削加工する工程の後に研磨装置を用いて複数の環状凹溝に研磨加工する工程と、複数の環状凹溝を研磨加工する工程の後に前記複数の環状凹溝を基準としてスライシングマシーンを用いて円形薄板状にスライスする工程と、薄板円板状にスライスする工程の後にスライスした半導体ウエハの平坦面に平面研削加工又は平面研磨加工を施す工程とを実施するものであり、更に、環状凹溝は断面略台形状で底面の巾はスライシング巾とし、底面の両側の傾斜面はスライシングされる隣合う半導体ウエハの外周エッジ部の片側傾斜面とするものである。
【0006】
【発明の作用】
本発明は、シリコン単結晶インゴットを超高精度のミクロン単位の平坦面、平行面にスライシングを施し、研削加工並びに研磨加工を実施するために、シリコン単結晶インゴットのスライシングの基準とする複数の環状凹溝を研削加工すると共に、夫々の半導体ウエハの外周エッジ部を形成するもので、スライシングが超高精度に実施できると共に、スライシング後の半導体ウエハに単品ごとの外周エッジ部の研削加工工程を不要とし、後の研削加工並びに研磨加工に良好な影響を与えると共に製造時間の短縮も可能とするものである。
【0007】
本発明の目的は、シリコン単結晶インゴットの胴周に研磨加工を施して複数の環状凹溝を形成し、形成された複数の環状凹溝に研磨加工を施し、その後に、前記環状凹溝を基準としてスライシングし半導体ウエハを製造するもので精度の高い半導体ウエハの製造方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の半導体ウエハの製造方法の実施の形態を図面によって、具体的に説明する。
【0009】
図1は本発明の半導体ウエハの製造方法の実施の形態のシリコン単結晶インゴットを説明するための説明側面図である。
【0010】
本発明は、円柱状のシリコン単結晶インゴット1をスライシングして円形薄板状の半導体ウエハ2の製造方法に関するものであり、更に、詳細には、CZ法、MCZ法等の手段によって製造された円柱状のシリコン単結晶インゴット1から半導体ウエハ2を得るための加工手順を変更して精度の高い平坦性、均一性を有した半導体ウエハ2を得るための半導体ウエハ2の製造方法に関するものであり、請求項1に記載の半導体ウエハの製造方法は、円柱状のシリコン単結晶インゴット1から半導体ウエハ2を製造する方法であって、前記シリコン単結晶インゴット1の胴周に粗研削砥石と仕上研削砥石とを用いてスライシング巾3aとスライシングされる半導体ウエハ2の厚みを加えた巾の一定間隔Aの複数の環状凹溝3を研削加工する工程と、該複数の環状凹溝3を研削加工する工程の後に研磨装置を用いて前記複数の環状凹溝3に研磨加工する工程と、該複数の環状凹溝3に研磨加工する工程の後に前記複数の環状凹溝3を基準としてスライシングマシーンを用いて円形薄板状にスライスする工程と、該薄板円板状にスライスする工程の後にスライスした半導体ウエハ2の平面に研削加工並びに研磨加工を施す工程とを実施するものである。
【0011】
更には、請求項2に記載の半導体ウエハの製造方法は、請求項1に記載の半導体ウエハの製造方法において、前記夫々の環状凹溝3は断面略台形状で底面の巾はスライシング巾3aとし、前記底面の両側の傾斜面3bはスライシングされる隣合う半導体ウエハ2の外周エッジ部の夫々の片側傾斜面とするものである。
【0012】
即ち、本発明の半導体ウエハ2の製造方法で製造される半導体ウエハ2はシリコン単結晶インゴット1をスライシングして円板薄板状にするもので、シリコン単結晶インゴット1は、CZ法と称されるチョクラルスキー法で製造されるのが一般的な方法と成っており、石英製坩堝内で高順度シリコンを溶融させ、その中にシードと呼ばれる種結晶を含浸させ、これを低速で回転させながら引き上げて単結晶を成長させて得るものであり、円柱状で径は6乃至14インチ程度のものであり、その長さは径の数倍のものである。
【0013】
そして、複数の環状凹溝3を研削加工する工程は、前記円柱状のシリコン単結晶インゴット1の胴周に粗研削砥石と仕上研削砥石とを用いて一定間隔Aの環状凹溝3を研削加工するものであるが、粗研削砥石と仕上研削砥石とは略円板状のもので中心辺には砥石用回転駆動軸に装着させるための貫通孔を形成しており、夫々の研削砥石の外周には砥石外周頂面と、該砥石外周頂面の両側に中心方向に膨出する夫々の砥石傾斜面とを夫々備えた断面略台形状のものである。
【0014】
更には、複数の環状凹溝3を研磨加工する工程は、前記複数の環状凹溝3を研削加工する工程で形成した複数の環状凹溝3に研磨装置を用いて研磨加工を施すものであり、前記研磨装置とは研磨用の砥石又は柔軟性を有したパフ等で構わないものである。
【0015】
次いで、前記一定間隔Aとは後にワイヤソー等のスライシングマシーンでスライシングされるスライシング巾3aとスライシング後に製造される半導体ウエハ2の厚みを加えた巾とするものである。
【0016】
次に、円形薄板状にスライスする工程は、前記複数の環状凹溝3を研削加工する工程の後に更に研磨加工された複数の環状凹溝3を夫々基準としてスライシングマシーンを用いて薄板円板状にスライスするものである。
【0017】
更に、平面研削加工並びに平面研磨加工を施す工程とは、前記薄板円板状にスライスする工程を施した後の半導体ウエハ2の平坦面の表面と裏面との夫々の平面に先ず研削盤による平面研削加工を施し、次いで、研磨盤により平面研磨加工を施すものである。
【0018】
更には、複数の環状凹溝3は断面略台形状に研削加工されるものであり、底面の巾はスライシングマシーンでスライスするためのスライシング巾3a、つまり、スライス代であり、前記底面の両側の傾斜面3bはスライスされる隣合う半導体ウエハ2の外周エッジ部の夫々の片側傾斜面とするものである。
【0019】
即ち、本発明の半導体ウエハ2の製造方法でシリコン単結晶インゴット1の胴周の略全体に研削加工して形成した複数の環状凹溝3に研磨加工を施し、該研磨加工した環状凹溝3を基準としてスライシングすることによって得た半導体ウエハ2の外周にはスライスシングと同時に外周エッジ部が形成されているもので、スライシング後には単品ごとの外周エッジ部の研削加工は不要で、直ぐに両面の研削加工又は研磨加工を実施できるものである。
【0020】
【発明の効果】
前述の如く構成した本発明の半導体ウエハの製造方法は、シリコン単結晶インゴットの胴周にスライシング巾と隣合う半導体ウエハの外周エッジ部の夫々の片側傾斜面との傾斜面を備えた複数の環状凹溝を研削加工して形成し、更に、該た複数の環状凹溝に研磨加工を施し、研磨加工後の環状凹溝を基準としてシリコン単結晶インゴットのスライシングを可能とすると共に、半導体ウエハに外周エッジ部を形成することができ、超高品質の研磨仕上加工を求められる昨今の半導体ウエハに充分対応できるもので、特に、半導体ウエハの均一性、平坦性の精度の向上が図れるもので、生産性及び歩留まりを向上させると共に、製造時間の短縮が図れるものであり、画期的で有効な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の半導体ウエハの製造方法の実施の形態のシリコン単結晶インゴットを説明するための説明側面図である。
【符号の説明】
1   シリコン単結晶インゴット
2   半導体ウエハ
3   環状凹溝
3a  スライシング巾
3b  片側傾斜面
A   一定間隔

Claims (2)

  1. 円柱状のシリコン単結晶インゴットから半導体ウエハを製造する方法であって、前記シリコン単結晶インゴットの胴周に粗研削砥石と仕上研削砥石とを用いてスライシング巾とスライシングされる半導体ウエハの厚みを加えた巾の一定間隔の複数の環状凹溝を研削加工する工程と、該複数の環状凹溝を研削加工する工程の後に研磨装置を用いて前記複数の環状凹溝に研磨加工する工程と、該複数の環状凹溝に研磨加工する工程の後に前記複数の環状凹溝を基準としてスライシングマシーンを用いて円形薄板状にスライスする工程と、該薄板円板状にスライスする工程の後にスライスした半導体ウエハの平坦面に平面研削加工又は平面研磨加工を施す工程とを実施することを特徴とする半導体ウエハの製造方法。
  2. 前記夫々の環状凹溝は断面略台形状で底面の巾はスライシング巾とし、前記底面の両側の傾斜面はスライシングされる隣合う半導体ウエハの外周エッジ部の夫々の片側傾斜面とすることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114102269A (zh) * 2015-05-29 2022-03-01 环球晶圆股份有限公司 用于处理具有多晶磨光的半导体晶片的方法

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