JP2004072433A - アンテナユニット、アンテナ装置および放送塔 - Google Patents

アンテナユニット、アンテナ装置および放送塔 Download PDF

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Masaharu Muto
武藤 正晴
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Abstract

【課題】2Lアンテナ素子などの複数のループを有したアンテナユニット自体の広帯域性を維持しつつ、2Lアンテナ素子を1つ用いた2L型や3つ用いた6L型などの種々の大きさを有するアンテナユニットを簡易かつ柔軟に実現すること。
【解決手段】複数のループアンテナ素子を有したアンテナユニット60において、分岐点D11,D12で順次2分岐し、電源側給電点である分岐点D11から3つの2Lアンテナ素子1A〜1Cに至る各配線長を等しくし、各2Lアンテナ素子1A〜1Cの各給電点における位相を等しくする。
【選択図】   図21

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、それぞれループを形成する複数のループアンテナ素子を有し、主に、UHF帯で広帯域特性を呈するアンテナユニット、アンテナ装置および放送塔に関し、特に給電線に対するインピーダンス整合を簡易かつ柔軟に行うことができるアンテナユニット、アンテナ装置および放送塔に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近い将来、地上波ディジタル放送がUHF帯において開始される。現在のアナログ放送におけるUHF帯の送信アンテナは、双ループアンテナが多用され、各周波数に合わせて設計されている。UHF帯のディジタル化は、アナログ放送と違い同じ時間軸上でネットワークの整備が進められていると考えられる。このため、サテライト局では、各社共同でアンテナシステムを建設する傾向がある。したがって、アンテナコストを下げるためには、複数のチャネルをカバーできる広帯域アンテナが有効である。一方、このディジタル放送開始前の過渡期におけるアナログ/アナログ変換を考えると、広帯域アンテナは必須のものと考える。
【0003】
図27は、従来の双ループアンテナの平面図であり、図28は、従来の双ループアンテナの右側面図である。双ループアンテナ100は、長手方向に沿う両縁部に略45°に折り曲げて、主面を形成した平板状の反射器106上に、その周長が送信周波数の略波長λとなる円弧状のループアンテナ素子101,102およびループアンテナ素子103,104を有した双ループアンテナを、この主面に垂直な方向に、単一指向性を持たせて送信する。
【0004】
ところで、双ループアンテナは、広帯域特性を有するが、双ループアンテナ素子101,102および双ループアンテナ素子103,104は、平行線路であり、給電線側は、特性インピーダンスが50Ωあるいは75Ωの同軸線路が用いられため、図29(a)に示すように、双ループアンテナ素子101〜104と給電線との間にバラン(balance−unbalance変換回路:balun)回路202が設けられる。なお、通常のアンテナ素子と給電線との間には、このバラン回路202が設けられないが、双ループアンテナ素子101,103と双ループアンテナ素子102,104とが略平行線路を形成するため、双ループアンテナは、同軸線路である給電線との間にバラン回路202を設けなければならないという特殊性を有する。
【0005】
このバラン回路202は、図29(b)に示すように不平衡線路(同軸線路)と平衡線路(平行線路)とを変換接続する整合回路である。これは、双ループアンテナ素子101〜104によって形成される平衡線路と、給電線が形成する不平衡線路とをそのまま接続すると、接続点で必ず電流の不平衡分が生じるからである。
【0006】
図30は、図27に示した双ループアンテナのC−C線断面図であり、給電線108の内部導体301は、接続部304を介して外部導体302に平行に配置された外部導体303に接続される。外部導体302,303は、接続部304で接続されるとともに、略1/4λのところで短絡部305によって短絡されている。この外部導体302,303、接続部304、および短絡部305がバラン回路である。なお、バラン回路には、種々の形態のものがあり、たとえばUバランやシュペルトッフ(阻止套管)などがある。
【0007】
しかし、このバラン回路202を設けることによって、給電部を含めた双ループアンテナのインピーダンスの周波数特性は、バラン回路202自体が有する周波数特性を含んだものとなり、結果として狭帯域となってしまうという問題点があった。
【0008】
一方、双ループアンテナ素子101〜104と給電線108とのインピーダンス整合をとるために、図29(a)に示すインピーダンス整合回路201を、双ループアンテナ素子101〜104と給電側との間に形成しなければならない。図27および図28に示した双ループアンテナでは、内部導体の径を変えることで、長さを1/4λに変換するインピーダンス整合を行っている。なお、インピーダンス整合回路201としては、その他トラップなどのスタブを挿入するものが多い。
【0009】
しかし、このインピーダンス整合回路201では、中心周波数において完全に整合するが、他の周波数に対しては整合せず、リターンロスが大きくなるという問題点があった。
【0010】
この場合、複数のインピーダンス整合回路201を、たとえば3個ぐらい多段に構成して徐々にインピーダンスを変換すれば、その周波数特性は小さくなり、広帯域化を図ることができるが、給電部がいきおい長くなるという問題点を生じることになる。なお、図31は、双ループアンテナ自体のインピーダンス特性を示している。この双ループアンテナは、設定周波数が600MHzであり、ループ間隔が0.5λであり、広帯域のアンテナが実現されている。なお、双ループアンテナ自体のインピーダンスは約100Ωである。
【0011】
したがって、従来の双ループアンテナでは、上述したバラン回路201およびインピーダンス整合回路202を双ループアンテナ素子101〜104の接続点に接続させることから、その周波数特性が劣化し、双ループアンテナ素子自体の広帯域性を十分に生かしきれていない。
【0012】
一方、図32に示すように、双ループアンテナである各2Lアンテナ素子401,402を給電する同軸ケーブル404を2分岐し、分岐された各給電線403a,403bの特性インピーダンスを、同軸ケーブル404の2倍である100Ωにし、各2Lアンテナ素子401,402の特性インピーダンスとほぼ同じ値にして直接接続し、双ループアンテナの広帯域性を保持しようとするものがある。なお、2Lアンテナ素子の「L」は、ループを意味し、「2L」は2つのループをもつアンテナ素子であることを示している。
【0013】
これによれば、給電線403a,403bの内部411a,411bを2Lアンテナ素子401,402に直接接続してもインピーダンスの不整合は生じない。また、バラン回路も必要とせず、広帯域性を確保することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した給電線と2Lアンテナ素子とを直接接続する従来の双ループアンテナは、インピーダンスが約100Ωで広帯域となる2Lアンテナ素子を2つ用いることによって4L型のアンテナユニットを実現しているが、放送塔などの配置される複数のアンテナユニットの構成要素として、この4つのループをもつ4L型以外のアンテナユニット、たとえば、2Lアンテナ素子を1つ用いた広帯域の2L型のアンテナユニットや、2Lアンテナ素子を3つ用いた広帯域の6L型のアンテナユニットを単位とする大きさのアンテナユニットを、高利得性や、運搬性、取付性、メンテナンス性などの観点から要望される場合があり、この場合、上述したように、特性インピーダンスが50Ωの給電線によって給電される場合、トランスフォーマなどのインピーダンス整合手段を用いる必要がある。
【0015】
ここで、上述したように、トランスフォーマを1段構成とすると、トランスフォーマ自体の周波数特性によって狭帯域となるが、トランスフォーマを多段構成とすることによって広帯域性を維持できる。しかしながら、このトランスフォーマを多段構成とすると、反射板から給電部が大きく飛び出す構成を余儀なくされ、このような構成は、アンテナユニット自体の構成を複雑化させるとともに、放送塔などへの取付時における困難性を招き、さらに、アンテナ指向性にも影響を及ぼすという問題点があった。
【0016】
この発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、2Lアンテナ素子などの複数のループを有したアンテナユニット自体の広帯域性を維持しつつ、2Lアンテナ素子を1つ用いた2L型や3つ用いた6L型などの種々の大きさを有するアンテナユニットを簡易かつ柔軟に実現することができるアンテナユニット、アンテナ装置および放送塔を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかるアンテナユニットは、複数のアンテナ素子を有したアンテナユニットにおいて、電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線長が等しいことを特徴とする。
【0018】
この請求項1の発明によれば、電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線長を等しくしているので、各給電点における位相を同じにすることができ、所望のアンテナ指向性を得ることができる。
【0019】
また、請求項2にかかるアンテナユニットは、複数のアンテナ素子を有したアンテナユニットにおいて、電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線長は、それぞれ同一の部分配線長と前記複数のアンテナ素子が輻射する電波の波長の0を含む任意の整数倍の配線長との組み合わせであることを特徴とする。
【0020】
この請求項2の発明によれば、電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線長を、それぞれ同一の部分配線長と前記複数のアンテナ素子が輻射する電波の波長の0を含む任意の整数倍の配線長との組み合わせとして、配線長が異なる場合であっても、各配線長の差を波長の整数倍として各給電点における位相を同じにし、これによって給電線の配線を効率的に行うことができる。
【0021】
また、請求項3にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、前記電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線を2分岐による多段構成としたことを特徴とする。
【0022】
この請求項3の発明によれば、前記電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線を2分岐による多段構成とし、比較的簡単な分岐構造によって各給電点までの配線を同じ長さとすることによって、各給電点における位相を同じにすることができ、所望のアンテナ指向性を得ることができる。
【0023】
また、請求項4にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、前記電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線を3以上の一括多分岐によって接続することを特徴とする。
【0024】
この請求項4の発明によれば、前記電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線を3以上の一括多分岐によって接続し、各給電点までの配線を同じ長さとすることによって、各給電点における位相を同じにすることができ、所望のアンテナ指向性を得ることができる。
【0025】
また、請求項5にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、各給電点の配置によって前記配線長をもつ給電線を迂回させることを特徴とする。
【0026】
また、請求項6にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、迂回させる前記給電線はフレキシブルケーブルであることを特徴とする。
【0027】
また、請求項7にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、複数のアンテナ素子の各給電点は3以上であることを特徴とする。
【0028】
また、請求項8にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、前記複数のアンテナ素子は、それぞれループを形成する複数のループアンテナ素子であることを特徴とする。
【0029】
また、請求項9にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、前記複数のループアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路を有し、該平行線路間の間隔を変えて給電線との間のインピーダンス整合を行う平行線路部を備えたことを特徴とする。
【0030】
この請求項9の発明によれば、平行線路部が、複数のループアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路を有し、該平行線路の間隔の増加によって給電線側に対するインピーダンスを増大させる等によって、該平行線路間の間隔を変えて給電線との間のインピーダンス整合を広帯域に行うようにし、各給電点におけるインピーダンスが異なる場合であっても、簡易かつ柔軟にインピーダンス整合を行うことができる。
【0031】
また、請求項10にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、前記複数のループアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路を有し、該平行線路に沿って固定された平行平板を設け、該平行平板間の対向する面積を変えて給電線との間のインピーダンス整合を行う平行線路部を備えたことを特徴とする。
【0032】
この請求項10の発明によれば、平行線路部が、複数のループアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路を有し、該平行線路に沿って固定された平行平板を設け、該平行平板間の対向する面積の増加によって給電線に対するインピーダンスを減少させる等によって、該平行平板間の対向する面積を変えて給電線との間のインピーダンス整合を広帯域に行うようにし、各給電点におけるインピーダンスが異なる場合であっても、簡易かつ柔軟にインピーダンス整合を行うことができる。
【0033】
また、請求項11にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、前記平行線路部は、前記平行平板の対向する面積を変えるとともに前記平行線路間の間隔を変えて給電線との間のインピーダンス整合を行うことを特徴とする。
【0034】
また、請求項12にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、前記複数のループアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路を有し、該平行線路間に誘電体部材を設け、該誘電体部材の誘電率を変えて給電線との間のインピーダンス整合を行う平行線路部を備えたことを特徴とする。
【0035】
この請求項12の発明によれば、平行線路部が、複数のループアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路を有し、該平行線路間に誘電体部材を設け、該誘電体部材の誘電率を変えて給電線との間のインピーダンス整合を広帯域に行うようにし、各給電点におけるインピーダンスが異なる場合であっても、簡易かつ柔軟にインピーダンス整合を行うことができる。
【0036】
また、請求項13にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、前記平行線路部は、前記平行線路に沿って固定された平行平板を設け、該平行平板に対向する面積、前記誘電体部材の誘電率、あるいは前記平行線路間の間隔のいずれか一つ以上を変化させる組み合わせ設定によって給電線との間のインピーダンス整合を行うことを特徴とする。
【0037】
また、請求項14にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、複数のアンテナ素子を有したアンテナユニットにおいて、電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線内の線路間に誘電体部材を充填し、電気長を調整することにより、実際の配線長に拘らず各給電点における位相を同じにすることを特徴とする。
【0038】
また、請求項15にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、反射板をさらに備え、前記複数のアンテナ素子は、前記反射板上に所定の距離を置いて配置されることを特徴とする。
【0039】
また、請求項16にかかるアンテナ装置は、請求項1〜15のいずれか一つに記載のアンテナユニットを円環状に均等に配列したことを特徴とする。
【0040】
この請求項16の発明によれば、請求項1〜15のいずれか一つに記載のアンテナユニットを円環状に均等に配列することによって、水平面内のアンテナ指向性をほぼ均等にすることができるとともに、複数のアンテナ素子の数に関係なく、簡易かつ柔軟に給電線に対するインピーダンス整合を広帯域に行うことができるので、アンテナユニットの配置を効率的に行うことができる。
【0041】
また、請求項17にかかる放送塔は、請求項1〜15のいずれか一つに記載のアンテナユニットまたは請求項16に記載のアンテナ装置を、所定の地上高に設置したことを特徴とする。
【0042】
この請求項17の発明によれば、請求項1〜15のいずれか一つに記載のアンテナユニットまたは請求項16に記載のアンテナ装置を、所定の地上高に設置して、広帯域性をもち、かつ広帯域性をもつことから、従来のアンテナ指向性を少なくとも維持した電波を放射することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるアンテナユニット、アンテナ装置および放送塔の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0044】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。図1において、このアンテナユニット10は、2つのループアンテナ素子LP1,LP2からなる2Lアンテナ素子1を有している。各ループアンテナ素子LP1,LP2の周長は、送信周波数の波長λに設定される。
【0045】
2Lアンテナ素子1の給電点には、特性インピーダンス50Ωの同軸ケーブル4が接続される。ここで、図27および図28に示した従来のアンテナユニットでは、給電点の同軸ケーブル4側においてインピーダンス整合回路などを設けていたが、このアンテナユニット10では、各ループアンテナ素子LP1,LP2間に形成され、各ループアンテナ素子LP1,LP2間を接続保持する平行線路2a,2bによって形成される平行線路部2によって2Lアンテナ素子1全体のインピーダンス調整がなされ、2Lアンテナ素子1全体のインピーダンスZは約50Ωに設定される。なお、同軸ケーブル4の内部導体11aは、平行線路2a,2bの一方に直接接続され、外部導体4aは、平行線路2a,2bの他方に直接接続される。
【0046】
つぎに、図2および図3を参照して、アンテナユニット10の構成について説明する。図2は、アンテナユニット10の構成を示す平面図であり、図3は、アンテナユニット10の構成を示す右側面図である。図2および図3において、2Lアンテナ素子1は、長手方向に沿う両縁部に略45°に折り曲げて、主面を形成した平板状の反射板5上に、略波長λとなる円弧状のループアンテナ素子を有した双ループアンテナである。2Lアンテナ素子1は、反射板5の面に対して高さL3の位置に平行に設置される。この高さL3は、約λ/4である。
【0047】
同軸ケーブル4は、その内部導体11aが2Lアンテナ素子1の中央の一方に直接接続される。なお、上述したように、同軸ケーブル4は、特性インピーダンスが50Ωに設定されている。また、同軸ケーブル4の外部導体4aは、図2に示す反射板5を介して2Lアンテナ素子1のアンテナ端部に接続される。
【0048】
ここで、平行線路部2は、同軸ケーブル4のインピーダンス50Ωにインピーダンス整合するように、2Lアンテナ素子1のインピーダンスZが50Ωとなるように調整される。平行線路2a,2bは、角柱によって形成され、平行線路2a,2b間の間隔dの調整によって、インピーダンス調整される。
【0049】
図4〜図7は、平行線路2a,2bの間隔dを変化させた場合における2Lアンテナ素子1のインピーダンス特性を示す図である。図4〜図7では、それぞれ間隔dを、18mm、27mm、40mm、61mmに変化させている。2つのループアンテナ素子LP1,LP2間の距離は327mmであり、反射板5と各ループアンテナ素子LP1,LP2との距離L3は150mmであり、各ループアンテナ素子LP1,LP2の直径は200mmφである。なお、各ループアンテナ素子LP1,LP2および平行線路2a,2bは、角柱であり、10mm四方である。
【0050】
図4〜図7に示したインピーダンス特性結果では、間隔dを大きくするにしたがって、抵抗分(ReZ)は増加し、リアクタンス成分(ImZ)はほとんど変化しないことがわかる。ここで、抵抗分は、約50Ωから約150Ωに増加し、またリアクタンス分は、数十Ωで変化しない。すなわち、比較的広帯域(450〜750MHz)において、間隔dを大きくすることによって、2Lアンテナ素子1側のインピーダンスを大きくすることができる。この実施の形態1では、平行線路2a,2bのインピーダンスを変化させる場合、平行線路2a,2b間の間隔dを変化させることによって、平行線路2a,2b間のキャパシタンスCを変化させたことになる。キャパシタンスCは、電界が集中してインピーダンスの値に大きく寄与する対向部分によって近似的に、C=ε(S/d)によって表され、高周波回路において抵抗成分とコンダクタンス成分とは無視できる程小さいため、特性インピーダンスZ=√(L/C)と表すことができる。ただし、εは誘電率であり、Sは、平行線路2a,2bの対向する面積であり、Lは、ここではインダクタンス成分を示す。すなわち、間隔dを大きくすると、キャパシタンスCは小さくなり、キャパシタンスCが小さくなると、特性インピーダンスZは、大きくなる。したがって、間隔dを増加させると、インピーダンスは増加することになる。
【0051】
この実施の形態1では、ループアンテナ素子LP1,LP2を保持し接続する平行線路部2を有効活用し、給電線である50Ωの同軸ケーブル4にインピーダンス整合すべく、約50Ωのインピーダンスをもつ2Lアンテナ素子に調整されるので、簡易かつ柔軟な構成によって2Lアンテナ素子と給電系とのインピーダンス整合を行うことができる。
【0052】
もちろん、反射板5と平行線路部2との間の接続部を用いた従来の方式によるインピーダンス整合を併せて行うようにしてもよい。たとえば、図8(a)に示すように、内部導体11aが、2Lアンテナ素子1の中央部分の平行線路間を通り、その先端と平行線路2bとの間は、導通部材1cによってL字型に橋渡され、導通され、一方、外部導体が、他方の平行線路2aに接続される。ここで、内部導体11aには、リング部材11cが環装され、2Lアンテナ素子1と同軸ケーブル4との間のインピーダンスの微調を行うようにする。そして、平行線路部2によってインピーダンスの粗調整を行うようにする。さらに、図8(b)に示すように、バラン調整用の導体11dを設けるようにしてもよい。
【0053】
また、上述した2Lアンテナ素子1自体のインピーダンスは略50Ωであるとしたが、たとえば、2Lアンテナ素子1自体のインピーダンスが略100Ω、略150Ωあるいは略200Ωである場合には、平行線路2a,2b間の間隔dをさらに広げることによってインピーダンス整合を行うことができる。また、同軸ケーブル4の特性インピーダンスが75Ωである場合には、平行線路2a,2b間の間隔dを狭めるように調整し、これによって2Lアンテナ素子と給電系とのインピーダンス整合を行うことができる。
【0054】
さらに、上述した実施の形態1では、平行線路2a,2bおよびループアンテナ素子LP1,LP2を角柱とし、その断面形状は矩形であったが、これに限らず、たとえば円柱であってもよい。断面が円形である場合、平行線路の特性インピーダンスZ0は、
Z0=120・cosh−1(D/d)
で求めることができる。したがって、図9に示すような一辺が長さxである正方形の断面をもつ場合、この正方形の内接円の直径はxとなり、破線で示す正方形と同じ面積をもつ円の直径Dは、
D=(2/√(π))・x
となる。したがって、この直径Dの値をもつ円柱を用いた場合に、一辺の長さがxの正方形の断面をもつ角柱とほぼ同じインピーダンスを呈することになる。
【0055】
なお、上述したアンテナユニット10は、レドームを設け、風雨に対する強度を持たせるようにするのが好ましい。
【0056】
(実施の形態2)
つぎに、この発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、平行線路部2の平行線路2a,2b間の間隔dを変化させることによって2Lアンテナ素子1自体のインピーダンスを変化させようとするものであったが、この実施の形態2では、平行線路部2の平行線路2a,2bに沿って平行平板22a,22bを設け、キャパシタンスCの調整を積極的に行おうとするものである。
【0057】
図10は、この発明の実施の形態2であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。図10において、このアンテナユニット20は、平行線路部2の平行線路2a,2bの内側に沿って平行平板22a,22bを設けている。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一部分には同一符号を付している。
【0058】
図11は、平行線路部2の縦断面図である。図11(a)に示すように、平行平板22a,22bは、平行線路2a,2bの内側にそれぞれ固定され、平行線路2a,2bの上面から高さhを有し、長手方向に延びる銅(Cu)平板である。上述したように、キャパシタンスCは、電界が集中してインピーダンスの値に大きく寄与する対向部分によって近似的に、C=ε(S/d)によって表され、間隔dおよび誘電率は一定であるため、平行平板22a,22bが対向する面積Sを増加させることによって、キャパシタンスCは、増大し、特性インピーダンスZ=√(L/C)は、減少することになる。なお、図11(b)に示した平行平板22c,22dのように、平行線路2a,2bの下方にも延びるように平行平板を設置してもよい。
【0059】
図12〜図15は、平行平板22a,22bの高さhを変化させた場合における2Lアンテナ素子1のインピーダンス特性を示す図である。図12〜図15では、それぞれ高さhを、0mm、5mm、10mm、20mmに変化させているただし、平行線路2a,2bの一辺の長さは10mmであり、この分が実質的には高さ分に寄与する。なお、実施の形態1と同様に、2つのループアンテナ素子LP1,LP2間の距離は327mmであり、反射板5と各ループアンテナ素子LP1,LP2との距離L3は150mmであり、各ループアンテナ素子LP1,LP2の直径は200mmφである。なお、上述したように、各ループアンテナ素子LP1,LP2および平行線路2a,2bは、角柱であり、10mm四方である。また、平行線路2a,2bの間隔dは、27mmである。
【0060】
図12〜図15に示したインピーダンス特性結果では、高さhを大きくするにしたがって、抵抗分(ReZ)は減少し、リアクタンス成分(ImZ)はほとんど変化しないことがわかる。ここで、抵抗分は、約75Ωから約50Ωに減少し、またリアクタンス分は、数十Ωでほとんど変化しない。すなわち、比較的広帯域(450〜750MHz)において、高さhを大きくすることによって、面積Sが大きくなり、2Lアンテナ素子1側のインピーダンスを小さくすることができる。この実施の形態1では、平行線路部2のインピーダンスを変化させる場合、平行線路2a,2b間に設ける平行平板22a,22bの高さを変化させて面積Sを変化させ、これによって、平行線路2a,2b間のキャパシタンスCを変化させている。
【0061】
この実施の形態2では、ループアンテナ素子LP1,LP2を保持し接続する平行線路部2を有効活用し、取付自在な各種面積Sを有した平行平板22a,22bを設けることによって、2Lアンテナ素子1全体のインピーダンスが、給電線である同軸ケーブル4のインピーダンス(50Ω)に整合するように調整しているので、簡易かつ柔軟な構成によって2Lアンテナ素子と給電系とのインピーダンス整合を行うことができる。
【0062】
なお、上述した平行平板22a,22bは、帯状の平行平板であったが、これに限らず、対向する面積を可変できる形状であれば、その形状は任意である。また、平行平板22a,22bの材質はCuによって形成するようにしているが、これに限らず、導電性があればよい。
【0063】
(実施の形態3)
つぎに、この発明の実施の形態3について説明する。上述した実施の形態2では、平行線路部2の平行線路2a,2bに沿って平行平板22a,22bを設け、キャパシタンスCの変化によってインピーダンスの調整を行うようにしていたが、この実施の形態3では、平行平板22a,22b間に誘電体部材32を設けるようにし、さらにキャパシタンスCの変化を大きく変化できるようにしている。
【0064】
図16は、この発明の実施の形態3であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。図16において、このアンテナユニット30は、平行線路部2の平行線路2a,2bの内側に沿って設けられた平行平板22a,22b間にさらに誘電体部材32を設けるようにしている。その他の構成は実施の形態2と同じであり、同一部分には同一符号を付している。
【0065】
上述したように、キャパシタンスCは、電界が集中してインピーダンスの値に大きく寄与する対向部分によって近似的に、C=ε(S/d)によって表され、間隔dおよび面積S(高さh)が一定である場合、誘電体部材32の材質を変化させて、誘電率を増加させると、キャパシタンスCは、増大し、特性インピーダンスZ=√(L/C)は、減少することになる。これによって、2Lアンテナ素子1全体のインピーダンス調整を行うことができる。
【0066】
この実施の形態3では、ループアンテナ素子LP1,LP2を保持し接続する平行線路部2を有効活用し、平行平板22a,22b間に誘電体部材32を設け、この誘電体部材32の材質を変えることによって誘電率を変化させ、2Lアンテナ素子1のインピーダンスを、給電線である同軸ケーブル4のインピーダンスと同じ50Ωに調整できるようにしているので、簡易かつ柔軟な構成によって2Lアンテナ素子と給電系とのインピーダンス整合を行うことができる。しかも、この実施の形態3では、誘電体部材32が平行線路2a,2b間を保持固定する機能をも併せ持っているため、一層、機械的強度の高いアンテナユニット30を形成することができる。
【0067】
なお、上述した実施の形態1〜3を適宜組み合わせることによって、一層、コンパクトな平行線路部2とすることができるとともに、一層大きなインピーダンス整合を行うことができる。
【0068】
また、上述した実施の形態1〜3では、いずれもキャパシタンスCを変化させるようにしていたが、平行線路2a,2bに対するインダクタンスLを変化させるようにしてもよい。
【0069】
(実施の形態4)
つぎに、この発明の実施の形態4について説明する。この実施の形態4では、上述した2Lアンテナ素子1を3つ組み合わせた6Lループアンテナを形成し、これら2Lアンテナ素子1を同時に並行給電している。
【0070】
図17は、この発明の実施の形態4であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。図17において、このアンテナユニット40は、実施の形態1〜3に示した2Lアンテナ素子1に対応する3つの2Lアンテナ素子1A〜1Cを有する。各2Lアンテナ素子1A〜1Cは、平行線路部2に対応した平行線路部42A〜42Cを有し、平行線路2a,2bに対応した平行線路42a,42bを有している。ここで、各平行線路部42A〜42Cは、実施の形態1〜3に示したように、間隔d、平行平板22a,22bの高さh、誘電体部材32の誘電率のいずれを変化させてもよいし、これらの変化を組み合わせるようにしてもよい。
【0071】
図17において、50Ωの特性インピーダンスを有する同軸ケーブル4は、分岐点D1を介して3分岐し、同軸管3を介して各2Lアンテナ素子1A〜1Cに給電する。すなわち、同軸管3a〜3cを介してそれぞれ2Lアンテナ素子1A〜1Cに給電される。ここで、同軸管3aの長さはL1+ΔLであり、同軸管3bの長さはΔLであり、同軸管3cの長さはL2+ΔLである。また、長さL1は長さL2に等しい。したがって、同軸管3a、3cと同軸管3bの配線長の差L1,L2を波長λの整数倍とすることによって、各2Lアンテナ素子1A〜1Cの各給電点における位相を同じにすることができる。
【0072】
ここで、分岐点D1では、各同軸管3a〜3cの特性インピーダンスは150Ωになる。すなわち、各2Lアンテナ素子1A〜1C側をみたインピーダンスは150Ωになる。したがって、各2Lアンテナ素子1A〜1C自体は、これらを構成するループアンテナ素子LP1,LP2自体のインピーダンスにかかわらず、略150Ωに調整することによってインピーダンス整合がなされ、効率的な給電が行われることになる。このため、平行線路部42A〜42Cのインピーダンス調整が行われ、各2Lアンテナ素子1A〜1C自体のインピーダンスZ〜Zが150Ωに設定される。なお、この場合、同軸管3a〜3cのインピーダンスは同一であるので、同軸ケーブル4から入力された電力Pは、等分配される。
【0073】
この実施の形態4では、2Lアンテナ素子1A〜1Cを3つ用いて6Lループアンテナを構成したが、この場合に、多段のトランスフォーマなどのインピーダンス整合手段を設けなくてもよいので、簡易な構成で6Lループアンテナを有したアンテナユニットを実現することができる。
【0074】
(実施の形態5)
つぎに、この発明の実施の形態5について説明する。上述した実施の形態4では、6Lループアンテナを実現する場合に、長さL1,L2を波長λの整数倍にしていたが、この実施の形態は、長さL1,L2を波長λの整数倍にできない場合であっても、各2Lアンテナ素子1A〜1Cの給電点に対する位相が同じになるようにしている。
【0075】
図18は、この発明の実施の形態5であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。図18において、このアンテナユニット50は、実施の形態1〜3に示した2Lアンテナ素子1に対応する3つの2Lアンテナ素子41A,51B,41Cを有する。各2Lアンテナ素子41A,41Cは、実施の形態4に示した2Lアンテナ素子と同じであるが、2Lアンテナ素子51Bは、平行線路部42A,42Cとは異なる平行線路部52Bを有する。すなわち、2Lアンテナ素子51Bは、他の2Lアンテナ素子41A,41Cのループ間距離LAに比して長いループ間距離LBに設定されており、このために、平行線路部52Bの平行線路52a,52bの長さが、平行線路42a,42bと異なる。
【0076】
ここで、各平行線路部42A,52B,42Cは、実施の形態1〜3に示したように、間隔d、平行平板22a,22bの高さh、誘電体部材32の誘電率のいずれを変化させてもよいし、これらの変化を組み合わせるようにしてもよい。
【0077】
一方、50Ωの特性インピーダンスを有する同軸ケーブル4は、実施の形態4と同じように、分岐点D1において3分岐し、同軸管3を介して各2Lアンテナ素子41A,53A,41Cに給電する。すなわち、同軸管3a,53b,3cを介してそれぞれ2Lアンテナ素子41A,53A,41Cに給電される。ここで、同軸管3aの長さはL11+ΔLであり、同軸管53bの長さは、ΔLであり、同軸管3cの長さはL12+ΔLであり、長さL11と長さL12とは等しい。ここで、平行線路52a,52b間に比誘電率εrの誘電体部材54を設け、電気長を実質的に長くしている。この電気長は、比誘電率が「1」の空気の場合に比して、√(εr)倍の電気長をもつことになる。すなわち、ループ間距離LBを長くするとともに、平行線路52a,52b間に誘電体を設けて実質的な電気長を長くし、これによって給電線の長さを稼ごうとするものである。その結果、分岐点D1から、各2Lアンテナ素子41A,51B,41Cを構成する各ループアンテナ素子LP1,LP2への電気長は同じに設定され、各ループアンテナ素子LP1,LP2の給電位相は同一となる。なお、この場合、次式を満足することによって、分岐点D1から各ループアンテナ素子LP1,LP2への電気長は同じになる。
√(εr)・(LB/2)=(LA/2)+L11
【0078】
ここで、分岐点D1において50Ωの同軸ケーブル4から3分岐された各同軸管3a,53b,3cの特性インピーダンスは150Ωになる。すなわち、各2Lアンテナ素子41A,53A,41C側をみたインピーダンスは150Ωになる。したがって、各2Lアンテナ素子41A,51B,41C自体は、これらを構成するループアンテナ素子LP1,LP2自体のインピーダンスにかかわらず、略150Ωに調整することによってインピーダンス整合がなされ、効率的な給電が行われることになる。このため、平行線路部42A,52B,42Cのインピーダンス調整が行われ、各2Lアンテナ素子41A,51B,41C自体のインピーダンスZ〜Zが150Ωに設定される。なお、この場合、同軸管3a,53b,3cのインピーダンスは同一であるので、同軸ケーブル4から入力された電力Pは、等分配される。
【0079】
ここで、2Lアンテナ素子51Bの平行線路52a,52bの長さを長くし、誘電体部材54を設けてインピーダンス調整を行っているが、このインピーダンス調整とともに、電気長調整も行われているので、長さL11,L12を必ずしも波長λの整数倍にする必要がない。
【0080】
この実施の形態5では、2Lアンテナ素子41A,51B,41Cを3つ用いて6Lループアンテナを構成したが、この場合に、多段のトランスフォーマなどのインピーダンス整合手段を設けなくてもよいので、簡易な構成で6Lループアンテナを有したアンテナユニットを実現することができる。
【0081】
なお、上述した実施の形態5では、2Lアンテナ素子51Bのループ間距離LBを長くし、誘電体部材54を設けることによって、各ループアンテナ素子LP1,LP2に対する給電位相を同じにしていたが、分岐点D1から2Lアンテナ素子1Bまでの給電線3bの外部導体と内部導体との間に比誘電率εrの高い誘電体部材を設けることによって電気長を稼ぐようにしてもよい。
【0082】
図19は、この発明の実施の形態5であるアンテナユニットの変形例の構成を示す図である。図19において、各2Lアンテナ素子1A〜1Cは全て同一のループ間距離をもつ2Lアンテナ素子であり、図17に示した2Lアンテナ素子と同一である。ただし、同軸管3a,3cの部分的な長さL3,L4(=L3)は、波長の整数倍の長さでなくてもよい。そして、同軸管3bの外部導体と内部導体との間には比誘電率εrの誘電体部材43が充填される。この場合、次式
L3+ΔL=√(εr)・ΔL
を満足させる必要がある。なお、外径D、内径dを有する同軸管の特性インピーダンスZAは、
ZA=(60/√(εr))・ln(D/d)
で表され、同軸管の外径と内径との比と比誘電率εrを適切に設定することによって、分岐点D1から各2Lアンテナ素子1A〜1Cへの電気長を同じにすることができ、給電位相を同じにすることができる。
【0083】
なお、上述した2Lアンテナ素子51Bの構成と上述した変形例に示した同軸管の構成とを組み合わせて、電気長を同一にするようにしてもよい。
【0084】
(実施の形態6)
つぎに、この発明の実施の形態6について説明する。上述した実施の形態5では、2Lアンテナ素子51Bのループ間距離LBを大きくとり、平行線路52a,52bを平行線路42a,42bに比して長くした構成としていたが、この実施の形態6では、同軸管3bを同軸ケーブルなどのフレキシブルなケーブルに置き換えて迂回させ、これによって給電線の配線長を確保するようにしている。
【0085】
図20は、この発明の実施の形態6であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。このアンテナユニット51は、実施の形態4に示したアンテナユニット40の同軸管3bに代えて、同軸ケーブル43bを用い、この同軸ケーブル43bを迂回させて、この同軸ケーブル43bの長さΔLAを、長さL1+ΔLと同じにしている。この場合、長さL1,L2は、1λ(1波長)の長さである必要はない。その他の構成は、実施の形態4と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
【0086】
このアンテナユニット51では、分岐点D1から各2Lアンテナ素子1A〜1Cに至るまでの配線長を全て同じにすることができるため、各2Lアンテナ素子1A〜1Cの給電点における給電位相が同じになる。
【0087】
(実施の形態7)
つぎに、この発明の実施の形態7について説明する。上述した実施の形態4,5では、いずれも分岐点D1によって給電系を3分岐して3つの2Lアンテナ素子を並列給電しようとするものであったが、この実施の形態7では、木構造的な2分岐を多段階繰り返し行って3つの2Lアンテナ素子を並列給電するようにしている。
【0088】
図21は、この発明の実施の形態7であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。図21において、このアンテナユニット60は、実施の形態1〜3に示した2Lアンテナ素子1に対応する3つの2Lアンテナ素子1A〜1Cを有する。各2Lアンテナ素子1A〜1Cは、平行線路部2に対応した平行線路部62A〜62Cを有し、平行線路2a,2bに対応した平行線路62a,62bを有している。ここで、各平行線路部62A〜62Cは、実施の形態1〜3に示したように、間隔d、平行平板22a,22bの高さh、誘電体部材32の誘電率のいずれを変化させてもよいし、これらの変化を組み合わせるようにしてもよい。
【0089】
図21において、50Ωの特性インピーダンスを有する同軸ケーブル4は、分岐点D11を介して同軸管3c,3dに2分岐される。同軸管3cは、2Lアンテナ素子1Cの給電点に接続される。同軸管3dは、さらに分岐点D12を介して同軸管3a,3bに2分岐され、同軸管3aは2Lアンテナ素子1Aの給電点に接続され、同軸管3bは2Lアンテナ素子1Bの給電点に接続される。ここで、同軸管3cの長さは、2L+ΔLであり、同軸管3dの長さはLであり、同軸管3a,3bの長さはそれぞれL+ΔLである。したがって、同軸ケーブル4が接続される分岐点D11から各2Lアンテナ素子1A〜1Cに至る長さは、すべて2L+ΔLとなる。このため、各2Lアンテナ素子1A〜1Cの各給電点における位相を同じにすることができる。
【0090】
ここで、分岐点D11では、50Ωの同軸ケーブル4を、75Ωの同軸管3dと150Ωの同軸管3cとに2分岐し、さらに分岐点D12では、75Ωの同軸管3dを、150Ωの同軸管3a,3bに2分岐する。この結果、各2Lアンテナ素子1A〜1Cは、150Ωのインピーダンスに調整することなるが、このインピーダンス調整は、それぞれ平行線路部62A〜62Cによって調整されることになる。これによって、各2Lアンテナ素子1A〜1Cからの放射電力は等しくなり、等電力分配が実現される。
【0091】
この実施の形態7では、2Lアンテナ素子1A〜1Cを3つ用いて6Lループアンテナを構成したが、この場合に、多段のトランスフォーマなどのインピーダンス整合手段を設けなくてもよいので、簡易な構成で6Lループアンテナを有したアンテナユニットを実現することができる。また、この実施の形態7に示すように各2Lアンテナ素子1A〜1Cを構成する各ループアンテナ素子LP1,LP2が給電系に対して異なるインピーダンスを有する場合であっても、上述した実施の形態1〜3に示した平行線路部2を適用することによって、容易かつ柔軟にインピーダンス整合を行うことができ、汎用性のある2Lアンテナ素子の製造が可能になる。
【0092】
なお、上述した実施の形態7では、各ループアンテナ素子1A〜1Cの放射電力が等しくなるように設定したが、これに限らず、異なる電力分配も実現することができる。たとえば、図22は、分岐点D11において50Ωの同軸ケーブル4を、100Ωの同軸管3dと100Ωの同軸管3cとに2分岐し、さらに分岐点D12において同軸管3dを、200Ωの同軸管3aと200Ωの同軸管3bとに2分岐している。この結果、各2Lアンテナ素子1A〜1Cは、それぞれインピーダンス200Ω、200Ω、100Ωに調整すればインピーダンス整合される。このため、平行線路部62A〜62Cは、それぞれ各2Lアンテナ素子1A〜1Cが200Ω、200Ω、100Ωとなるようにインピーダンス調整する。これによって、各2Lアンテナ素子1A〜1Cは、順に1:1:2の放射電力で電波を輻射することができる。
【0093】
なお、上述した実施の形態1〜7では、2Lアンテナ素子1A〜1Cを構成要素として説明したが、これに限らず、たとえば、図23に示すように、4つのループアンテナ素子LP71〜LP74を有した4Lアンテナ素子に対して適用することができ、平行線路部2に対応した平行線路部72をループアンテナ素子LP72,LP73間に設ければよい。また、図23に示した4Lアンテナ素子を実施の形態4〜7に示す態様とすることによって、12個のループアンテナ素子を有したアンテナユニットを実現することができる。
【0094】
また、実施の形態4〜7において、各2Lアンテナ素子1A〜1Cの接続態様を、図24に示すように、各2Lアンテナ素子81A〜81Cを並列に配置してもよい。これよって、アンテナユニットから放射される電波の偏波面を柔軟に設定することができる。なお、図24に示す電波の偏波方向は、図上、左右方向となる。
【0095】
さらに、上述した実施の形態6では、同軸ケーブル43bを用いて迂回させて配線長の調整を行うようにしているが、これに限らず、実施の形態4〜7に示す各2Lアンテナ素子の配置位置がずれる場合には、同軸ケーブルを用いて迂回させ、これによって配置位置に基づいた配線長調整を行うようにしてもよい。
【0096】
(実施の形態8)
つぎに、この発明の実施の形態8について説明する。この実施の形態8では、上述した実施の形態1〜7に示したアンテナユニットを用いたアンテナ装置および放送塔を実現している。
【0097】
図25は、この発明の実施の形態8であるアンテナ装置を含む放送塔の概要構成を示す図である。図25において、放送塔は、鉄骨材を組み上げたタワー状の骨格フレーム体91と、その上端に垂直に設けたポール部92とを有する。ポール部92、および骨格フレーム体91の比較的断面の小さい円筒部95に、たとえば上述したアンテナユニット40に対応するアンテナユニット93,94が取り付けられる。
【0098】
このアンテナユニット93,94の取付は、ポール部92あるいは円筒部95の周囲に水平かつ均等に配置することによって実現される。ただし、アンテナユニット93,94の取付数は、ポール部92あるいは円筒部95の断面の大きさ、すなわち円周の長さによって決定され、水平方向に送信利得の落ち込みのある部分を形成しないように密に配置する。したがって、ポール部92には、少ないアンテナユニット93の数で済み、円筒部95には、比較的多くの個数のアンテナユニット94が必要となる。
【0099】
ここで、図26を参照して、放送塔に設置されるアンテナ装置の一例について説明する。図26は、ポール部92に設置されるアンテナ装置の構成を示す図であり、図26(a)は、アンテナ装置の正面図であり、図26(b)は、B−B線断面図である。図26において、4つのアンテナユニット93−1〜93−4は、ポール部92の周縁であって同一周上に設けられ、各アンテナユニット93−1〜93−4は、90°ずつ、均等に配置される。なお、各アンテナユニット93−1〜93−4は、図17に示したアンテナユニットである。
【0100】
なお、各アンテナユニット93−1〜93−4は、ポール部92の内縁部に配置された給電装置96によって一括して給電される。なお、ポール部92の設置されるその他のアンテナ装置および円筒部95に配置されるアンテナ装置も、給電装置96によって、一括して給電するようにしてもよい。
【0101】
また、上述したアンテナ装置は、図25に示した親局の放送塔に限らず、中継機能をもった子局の放送塔にも適用することができる。この放送塔では、図25に示した親局の放送塔あるいは上位の子局である放送塔からの電波を受信する受信アンテナ装置と、上述したアンテナ装置である送信アンテナ装置とが設置され、放送塔の下部に受信アンテナ装置が設けられ、放送塔の上部に送信アンテナ装置が設けられ、互いに干渉しないようにしている。
【0102】
なお、各アンテナユニットは、レドームを設け、風雨に対する強度を持たせるようにするのが好ましい。
【0103】
この実施の形態8によれば、実施の形態1〜7に示したアンテナユニットを用いるようにしているので、アンテナ装置あるいは放送塔の組立を容易に行うことができる。また、6L型のアンテナユニットを用いることができるので、アンテナユニットの配置組み合わせを柔軟かつ効率的に行うことができる。
【0104】
なお、上述した実施の形態1〜8に示した同軸管などは、同軸ケーブル4などのようなフレキシブルなケーブルであってもよい。フレキシブルケーブルに置き換えることによって、アンテナユニットにおける給電線の配置を柔軟に行うことができる。
【0105】
また、上述した実施の形態4〜8では、複数のループアンテナ素子を有するアンテナユニットについて説明したが、給電系の構成は、複数のループアンテナ素子を有するアンテナユニットに限らず、複数の給電点を有するアンテナユニットにも適用することができる。たとえば、複数のループアンテナ素子LP1〜LP4に代えて、複数のダイポールアンテナ素子であってもよい。実施の形態4〜8に示した構成を適用することによって、給電点が3個以上の奇数個配置されたアンテナユニットに対して各アンテナ素子に対する給電位相を揃えることができる。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、電源側給電点から複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線長を等しくしているので、各給電点における位相を同じにすることができ、所望のアンテナ指向性を得ることができるという効果を奏する。
【0107】
また、この発明によれば、電源側給電点から複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線長を、それぞれ同一の部分配線長と前記複数のアンテナ素子が輻射する電波の波長の0を含む任意の整数倍の配線長との組み合わせとして、異なる配線長を可能にし、これによって給電線の配線を効率的に行うことができるという効果を奏する。
【0108】
また、この発明によれば、電源側給電点から複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線を2分岐による多段構成とし、比較的簡単な分岐構造によって各給電点までの配線を同じ、あるいは同じ電気長とすることによって、各給電点における位相を同じにすることができ、所望のアンテナ指向性を得ることができるという効果を奏する。
【0109】
また、この発明によれば、電源側給電点から複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線を3以上の一括多分岐によって接続し、各給電点までの配線を同じ、あるいは同じ電気長とすることによって、各給電点における位相を同じにすることができ、所望のアンテナ指向性を得ることができるという効果を奏する。
【0110】
また、この発明によれば、各給電点の配置によって配線長をもつ給電線を、フレキシブルケーブルなどを用いて迂回させるようにしているので、簡易かつ柔軟に同一配線長あるいは同一電気長に調整することができるという効果を奏する。
【0111】
また、この発明によれば、複数のアンテナ素子を、それぞれループを形成する複数のループアンテナ素子としているので、6L型のループアンテナを容易に実現することができるという効果を奏する。
【0112】
また、この発明によれば、複数のアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路の間隔を変えて給電線との間のインピーダンス整合を行うようにしているので、多段のトランスフォーマなどを給電線の接続部に特別に設ける必要がないため、簡易かつ柔軟なインピーダンス整合を広帯域に行うことができるとともに、アンテナユニットの取付性が向上するという効果を奏する。
【0113】
また、この発明によれば、複数のアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路を有し、該平行線路に沿って固定された平行平板を設け、該平行平板間の対向する面積を変えて給電線との間のインピーダンス整合を行うようにしているので、多段のトランスフォーマなどを給電線の接続部に特別に設ける必要がないため、簡易かつ柔軟なインピーダンス整合を広帯域に行うことができるとともに、アンテナユニットの取付性が向上するという効果を奏する。
【0114】
また、この発明によれば、複数のアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路を有し、該平行線路間に誘電体部材を設け、該誘電体部材の誘電率を変えて給電線との間のインピーダンス整合を行うようにしているので、多段のトランスフォーマなどを給電線の接続部に特別に設ける必要がないため、簡易かつ柔軟なインピーダンス整合を広帯域に行うことができるとともに、アンテナユニットの取付性が向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図2】図1に示したアンテナユニットの平面図である。
【図3】図1に示したアンテナユニットの右側面図である。
【図4】平行線路間の間隔を18mmに設定した場合のインピーダンス特性を示す図である。
【図5】平行線路間の間隔を27mmに設定した場合のインピーダンス特性を示す図である。
【図6】平行線路間の間隔を40mmに設定した場合のインピーダンス特性を示す図である。
【図7】平行線路間の間隔を61mmに設定した場合のインピーダンス特性を示す図である。
【図8】図2に示したアンテナユニットのA−A線断面図である。
【図9】等価なインピーダンスをもつ角柱と円筒の断面を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態2であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図11】図10に示した平行線路部の断面構造を示す図である。
【図12】平行平板の高さを0mmに設定した場合のインピーダンス特性を示す図である。
【図13】平行平板の高さを5mmに設定した場合のインピーダンス特性を示す図である。
【図14】平行平板の高さを10mmに設定した場合のインピーダンス特性を示す図である。
【図15】平行平板の高さを20mmに設定した場合のインピーダンス特性を示す図である。
【図16】この発明の実施の形態3であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図17】この発明の実施の形態4であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図18】この発明の実施の形態5であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図19】この発明の実施の形態5であるアンテナユニットの変形例の概要構成を示す模式図である。
【図20】この発明の実施の形態6であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図21】この発明の実施の形態7であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図22】この発明の実施の形態7であるアンテナユニットの変形例の概要構成を示す模式図である。
【図23】この発明の実施の形態1〜7であるアンテナユニットの変形例の概要構成を示す模式図である。
【図24】この発明の実施の形態4〜7であるアンテナユニットの変形例の概要構成を示す模式図である。
【図25】この発明の実施の形態8であるアンテナ装置を含む放送塔の概要構成を示す図である。
【図26】図25に示したアンテナ装置の一例を示す図である。
【図27】従来のアンテナユニットの構成を示す正面図である。
【図28】図27に示したアンテナユニットの構成を示す右側面図である。
【図29】図27に示したアンテナユニットの概要回路構成を示す図である。
【図30】図27に示したアンテナユニットの給電接続点近傍を示すC−C線断面図である。
【図31】図27に示したアンテナユニットの2Lアンテナ素子自体のインピーダンス特性を示す図である。
【図32】2分岐された給電線に2つの2Lアンテナ素子を直接接続した4Lループアンテナであるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1,1A〜1C,51B,81A〜81C 2Lアンテナ素子
2,42A〜42C,52B,62A〜62C,72,82A〜82C 平行線路部
2a,2b,42a,42b,52a,52b,62a,62b,72a,72b,82a,82b 平行線路
3,3a〜3d 同軸管
4,43b 同軸ケーブル
5 反射板
10,20,30,40,50,51,60,70,80,93,93−1〜93−4,94 アンテナユニット
11a〜11c 内部導体
22a,22b 平行平板
32 誘電体部材
71 4Lアンテナ素子
91 骨格フレーム体
92 ポール部
95 円筒部
96 給電装置
LP1,LP2,LP71〜LP74 ループアンテナ素子
D1,D11,D12 分岐点

Claims (17)

  1. 複数のアンテナ素子を有したアンテナユニットにおいて、
    電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線長が等しいことを特徴とするアンテナユニット。
  2. 複数のアンテナ素子を有したアンテナユニットにおいて、
    電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線長は、それぞれ同一の部分配線長と前記複数のアンテナ素子が輻射する電波の波長の0を含む任意の整数倍の配線長との組み合わせであることを特徴とするアンテナユニット。
  3. 前記電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線を2分岐による多段構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナユニット。
  4. 前記電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線を3以上の一括多分岐によって接続することを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナユニット。
  5. 各給電点の配置によって前記配線長をもつ給電線を迂回させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のアンテナユニット。
  6. 迂回させる前記給電線はフレキシブルケーブルであることを特徴とする請求項5に記載のアンテナユニット。
  7. 複数のアンテナ素子の各給電点は3以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のアンテナユニット。
  8. 前記複数のアンテナ素子は、それぞれループを形成する複数のループアンテナ素子であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のアンテナユニット。
  9. 前記複数のループアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路を有し、該平行線路間の間隔を変えて給電線との間のインピーダンス整合を行う平行線路部を備えたことを特徴とする請求項8に記載のアンテナユニット。
  10. 前記複数のループアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路を有し、該平行線路に沿って固定された平行平板を設け、該平行平板間の対向する面積を変えて給電線との間のインピーダンス整合を行う平行線路部を備えたことを特徴とする請求項8に記載のアンテナユニット。
  11. 前記平行線路部は、前記平行平板の対向する面積を変えるとともに前記平行線路間の間隔を変えて給電線との間のインピーダンス整合を行うことを特徴とする請求項10に記載のアンテナユニット。
  12. 前記複数のループアンテナ素子間および給電線を接続する平行線路を有し、該平行線路間に誘電体部材を設け、該誘電体部材の誘電率を変えて給電線との間のインピーダンス整合を行う平行線路部を備えたことを特徴とする請求項8に記載のアンテナユニット。
  13. 前記平行線路部は、前記平行線路に沿って固定された平行平板を設け、該平行平板に対向する面積、前記誘電体部材の誘電率、あるいは前記平行線路間の間隔のいずれか一つ以上を変化させる組み合わせ設定によって給電線との間のインピーダンス整合を行うことを特徴とする請求項12に記載のアンテナユニット。
  14. 複数のアンテナ素子を有したアンテナユニットにおいて、
    電源側給電点から前記複数のアンテナ素子側の各給電点に至る各配線内の線路間に誘電体部材を充填したことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載のアンテナユニット。
  15. 反射板をさらに備え、
    前記複数のアンテナ素子は、前記反射板上に所定の距離を置いて配置されることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一つに記載のアンテナユニット。
  16. 請求項1〜15のいずれか一つに記載のアンテナユニットを円環状に均等に配列したことを特徴とするアンテナ装置。
  17. 請求項1〜15のいずれか一つに記載のアンテナユニットまたは請求項16に記載のアンテナ装置を、所定の地上高に設置したことを特徴とする放送塔。
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