JP2004072301A - 動きベクトル検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】動きベクトル検出を用いた符号化ICはメモリICとのアクセス量が大きく、消費電力が大きいためモバイルAV商品での利用に適していなかった。
【解決手段】符号化ブロック入力部101から動きベクトルを求めるべき1ブロックの画素値が動き検出演算部102に入力される。また第1メモリ104に配置されている参照フレームの画像情報の内で、今回の符号化ブロックに対応する参照領域に含まれており、かつ第2メモリ103に配置されていない画像情報を第2メモリ103にコピーする。動き検出演算部102では、入力された符号化ブロックの画像情報と、第2メモリ103に配置された参照領域の画像情報を用いて動き検出演算を行い、その結果得られる動きベクトル値を動きベクトル出力部105に出力する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は動きベクトル検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在半導体技術等の進歩により、家庭用のビデオ記録機器にも画像圧縮技術が導入されている。特にMPEG2,MPEG4等のフレーム間の動き情報を利用した符号化は、そのデータ量を大幅に低減できるため、多くの分野で利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、MPEG2,MPEG4等の符号化では、ブロック毎にフレーム間の動きベクトルを検出する必要がある。通常、画像符号化の回路は、符号化を実行する回路と、画像情報を記憶するメモリが別のICとして構成される。この場合に動きベクトルの検出には、メモリIC内の画像情報を高速に符号化ICに読み出して演算する必要が生じるため、IC間のデータ速度が高速になり消費電力の増大を招いてしまう。
【0004】
また符号化ICの中に画像情報を記憶するメモリを配置した場合には、符号化IC内に大規模のメモリを内蔵する必要があるため非常に高価なICとなる。
【0005】
本発明はこれらの課題を解決することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明は、画像の隣接フレーム間の動きを所定の大きさのブロック毎に求める動きベクトル検出方法であって、現在符号化すべきフレームを符号化フレームと呼び、このフレームと動きベクトルを求める対象となるフレームを参照フレームと呼び、また現在符号化すべき符号化フレームのブロックを符号化ブロックと呼び、この符号化ブロックが動きベクトルを検出するために利用する参照フレームの領域を参照領域と呼ぶとき、参照フレーム等のフレーム単位の画像情報を記憶する第1メモリ領域と、参照フレームの一部の画像情報を記憶する第2メモリ領域を備え、前記第2メモリ領域が、少なくとも現在の符号化ブロックに対する参照領域と、現在または過去の符号化ブロックの参照領域でかつ将来の符号化ブロックに対する参照領域になり得る参照フレームの画像情報を記憶し、ある符号化ブロックの動きベクトルを検出する際には、前記第2メモリ領域の中にまだ配置されていない当該符号化ブロックに対する参照領域が存在する場合に、当該参照領域を含む画像情報を前記第1メモリ領域から前記第2メモリ領域にコピーする画像情報コピー手段と、前記符号化ブロックの動きベクトルを前記第2メモリ領域に配置された画像情報を利用して検出する動きベクトル検出手段とを有することを特徴とする動きベクトル検出方法である。
【0007】
第2の本発明は、画像の隣接フレーム間の動きを所定の大きさのブロック毎に求める動きベクトル検出方法であって、現在符号化すべきフレームを符号化フレームと呼び、このフレームと動きベクトルを求める対象となるフレームを参照フレームと呼び、また現在符号化すべき符号化フレームのブロックを符号化ブロックと呼び、この符号化ブロックが動きベクトルを検出するために利用する参照フレームの領域を参照領域と呼ぶとき、参照フレーム等のフレーム単位の画像情報を記憶する第1メモリ領域と、参照フレームの一部の画像情報を記憶する第2メモリ領域を備え、前記第2メモリ領域が、少なくとも現在の符号化ブロックに対する参照領域と、現在または過去の符号化ブロックの参照領域でかつ将来の符号化ブロックに対する参照領域になり得る参照フレームの画像情報をその画素数を削減して記憶し、ある符号化ブロックの動きベクトルを検出する際には、前記第2メモリ領域の中にまだ配置されていない当該符号化ブロックに対する参照領域が存在する場合に、当該参照領域を含む画像情報を前記第1メモリ領域から前記第2メモリ領域に画素数を削減しながらコピーする画像情報コピー手段と前記符号化ブロックの動きベクトルを前記第2メモリ領域に配置された画像情報を利用して検出する動きベクトル検出手段とを有することを特徴とする動きベクトル検出方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
【0009】
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るブロック図である。図1の101は符号化ブロック入力部、102は動き検出演算部、103は第2メモリ、104は第1メモリ、105は動きベクトル出力部である。また動き検出演算部102および第2メモリ103は、同一ICに含まれているものとする。
【0010】
図1の動作を説明する。符号化ブロック入力部101から動きベクトルを求めるべき1ブロックの画素値が動き検出演算部102に入力される。また第1メモリ104に配置されている参照フレームの画像情報の内で、今回の符号化ブロックに対応する参照領域に含まれており、かつ第2メモリ103に配置されていない画像情報を第2メモリ103にコピーする。動き検出演算部102では、入力された符号化ブロックの画像情報と、第2メモリ103に配置された参照領域の画像情報を用いて動き検出演算を行い、その結果得られる動きベクトル値を動きベクトル出力部105に出力する。
【0011】
次に図2に本発明の第2メモリの内容について説明する。説明を簡単にするため、ここでは参照フレームの横幅を176画素とし、動きベクトルを求めるべき符号化ブロックの大きさを8×8画素とする。また参照領域を39×39画素とする。ここで図2では、太い斜線で示される参照領域の他に、予備記憶領域として、横縞で示される矩形領域を配置している。このような配置によって、次の符号化ブロックの動き検出を行うためには、8×8画素の画像情報を第1メモリからコピーするだけで、次の参照領域を構成することが可能になる。したがって1符号化ブロック毎に参照領域全てを読み込む必要が無いため、第1メモリへのアクセス量は、8×8/(39×39)=約1/24に低減できる。また参照フレーム全てをIC内に内蔵するのに比べて、第2メモリのメモリ量が小さいため、回路規模の増加量を小さくすることができる。
【0012】
(実施の形態2)
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0013】
図3は本発明の第2の実施の形態のブロックである。図2の101は符号化ブロック入力部、102は動き検出演算部、103は第2メモリ、104は第1メモリ、105は動きベクトル出力部、106は画素削減部である。また第1の実施の形態と同様に動き検出演算部102および第2メモリ103は、同一ICに含まれているものとする。
【0014】
図3の動作を説明する。符号化ブロック入力部101から動きベクトルを求めるべき1ブロックの画素値が動き検出演算部102に入力される。また第1メモリ104に配置されている参照フレームの画像情報の内で、今回の符号化ブロックに対応する参照領域に含まれており、かつ第2メモリ103に配置されていない画像情報を画素削減部106を介して、第2メモリ103にコピーする。画素削減部106ではフィルタ等を用いて参照画素の画素数を低減する。動き検出演算部102では、入力された符号化ブロックの画像情報と、第2メモリ103に配置された参照領域の画像情報を用いて動き検出演算を行い、その結果得られる動きベクトル値を動きベクトル出力部105に出力する。
【0015】
第2の実施の形態では、参照画素の画素数を低減してから第2メモリに配置するため、第2メモリのメモリ量を削減できる。また符号化ブロックの画素数も同様に削減することによって、動き検出演算の演算量も低減することが可能である。またこの方法では、参照フレームが大きい場合にも画素の削減比率を調整することによって、第2メモリのメモリ量を増加させずに対応することが可能である。また通常参照フレームが大きくなると参照領域も大きくなるが、削減比率を大きくすることによって、動き検出演算で演算すべき演算量を増加させることなく動きベクトルを求めることが可能になる。同様に符号化すべきフレーム周波数が増加した場合にも、削減率を調整することで対応可能である。
【0016】
また第1、第2の実施の形態ではマクロブロック単位で第1メモリから第2メモリにコピーを行っているが、第2メモリの容量に余裕がある場合には、メモリアクセスが容易なライン単位でコピーを行うことも可能である。
【0017】
以上のようにいくつかの実施の形態を用いて本発明を説明したが、本発明の構成は実施の形態以外の様々な方式が可能である。更に本発明は、ハードウエアだけでなくソフトウエアで実現することも可能であり、また本システムを実現する一部または全てのソフトウエアをインターネット等のネットワークを介して配布または実行することも可能である。この場合には、第1メモリを主記憶やハードディスクに配置し、第2メモリをキャッシュメモリや主記憶に配置することで本発明の効果が得られる。
【0018】
【発明の効果】
上記のような構成によって、本発明では符号化ICとメモリICの間のアクセス量を大幅に削減できるため、その消費電力を低減できる。またはフレームのサイズやフレーム周期が変動しても同じ符号化ICで共有できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック図
【図2】本発明の第2メモリの説明図
【図3】本発明の第2の実施の形態のブロック図
【符号の説明】
101 符号化ブロック入力部
102 動き検出演算部
103 第2メモリ
104 第1メモリ
105 動きベクトル出力部

Claims (6)

  1. 画像の隣接フレーム間の動きを所定の大きさのブロック毎に求める動きベクトル検出方法であって、
    現在符号化すべきフレームを符号化フレームと呼び、このフレームと動きベクトルを求める対象となるフレームを参照フレームと呼び、
    また現在符号化すべき符号化フレームのブロックを符号化ブロックと呼び、この符号化ブロックが動きベクトルを検出するために利用する参照フレームの領域を参照領域と呼ぶとき、
    参照フレーム等のフレーム単位の画像情報を記憶する第1メモリ領域と、
    参照フレームの一部の画像情報を記憶する第2メモリ領域を備え、
    前記第2メモリ領域が、少なくとも現在の符号化ブロックに対する参照領域と、現在または過去の符号化ブロックの参照領域でかつ将来の符号化ブロックに対する参照領域になり得る参照フレームの画像情報を記憶し、
    ある符号化ブロックの動きベクトルを検出する際には、前記第2メモリ領域の中にまだ配置されていない当該符号化ブロックに対する参照領域が存在する場合に、当該参照領域を含む画像情報を前記第1メモリ領域から前記第2メモリ領域にコピーする画像情報コピー手段と、
    前記符号化ブロックの動きベクトルを前記第2メモリ領域に配置された画像情報を利用して検出する動きベクトル検出手段とを有することを特徴とする動きベクトル検出方法。
  2. 画像の隣接フレーム間の動きを所定の大きさのブロック毎に求める動きベクトル検出方法であって、
    現在符号化すべきフレームを符号化フレームと呼び、このフレームと動きベクトルを求める対象となるフレームを参照フレームと呼び、
    また現在符号化すべき符号化フレームのブロックを符号化ブロックと呼び、この符号化ブロックが動きベクトルを検出するために利用する参照フレームの領域を参照領域と呼ぶとき、
    参照フレーム等のフレーム単位の画像情報を記憶する第1メモリ領域と、
    参照フレームの一部の画像情報を記憶する第2メモリ領域を備え、
    前記第2メモリ領域が、少なくとも現在の符号化ブロックに対する参照領域と、現在または過去の符号化ブロックの参照領域でかつ将来の符号化ブロックに対する参照領域になり得る参照フレームの画像情報をその画素数を削減して記憶し、
    ある符号化ブロックの動きベクトルを検出する際には、前記第2メモリ領域の中にまだ配置されていない当該符号化ブロックに対する参照領域が存在する場合に、当該参照領域を含む画像情報を前記第1メモリ領域から前記第2メモリ領域に画素数を削減しながらコピーする画像情報コピー手段と、
    前記符号化ブロックの動きベクトルを前記第2メモリ領域に配置された画像情報を利用して検出する動きベクトル検出手段とを有することを特徴とする動きベクトル検出方法。
  3. 第2メモリ領域が動きベクトル検出を実行する回路と同じIC内に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の動きベクトル検出方法。
  4. 第2メモリ領域が、1つの符号化ブロックに対する参照領域の水平方向の最大画素数がX、垂直方向の最大画素数がYであり、1つの符号化ブロックの水平方向の画素数がA、垂直方向の画素数がBであり、1参照フレームの水平方向の画素数がHである場合に、
    ある符号化ブロックに対する参照領域を含む水平X画素、垂直Y画素の矩形で囲まれる領域と、
    参照フレームの当該参照領域の右側については、当該参照領域に隣接する垂直Y−A画素以上で参照フレームの右端までの矩形領域でかつその一番上の画素位置が参照領域の一番上の画素位置と同じである矩形領域と、
    参照フレームの当該参照領域の左側については、当該参照領域に隣接する垂直Y−A画素以上で参照フレームの左端までの矩形領域でかつその一番下の画素位置が参照領域の一番下の画素位置と同じである矩形領域の、
    2つの矩形領域に含まれる画像情報またはこの画像情報の画素数を削減した情報を少なくとも配置することを特徴とする請求項1または請求項2記載の動きベクトル検出方法。
  5. 画像情報コピー手段が、参照フレームの大きさや、演算すべきフレーム周期等によって、画素を削減する割合を変えることを特徴とする請求項2記載の動きベクトル検出方法。
  6. 画像情報コピー手段が、参照フレームのライン単位でコピーを行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の動きベクトル検出方法。
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