JP2004071855A - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェハの損傷,汚染,及び火災の発生を防止することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供する。
【解決手段】基板を囲む外側チャンバー5と,前記外側チャンバー5の内部に移動して基板Wを囲む内側チャンバー6を備えた基板処理装置1であって,前記外側チャンバー5の内面又は前記内側チャンバー6の内面のうちいずれか一方は導体によって形成され,他方は不導体によって形成され,前記内面が導体によって形成された外側チャンバー5若しくは内側チャンバー6に,導電性を有しない1又は2以上の処理流体を供給するノズル12,42を設け,前記内面が不導体によって形成された外側チャンバー5若しくは内側チャンバー6に,導電性を有する1又は2以上の処理流体を供給するノズル12,42を設けることとした。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,例えば半導体ウェハやLCD基板用ガラス等の基板を洗浄処理などする基板処理装置及び基板処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体デバイスの製造工程において,半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という)の洗浄処理工程の一例として,ウェハに薬液を供給して処理した後,薬液をウェハから振り落とし,純水(DIW)によってウェハから薬液を洗い流すリンス処理を行い,最後にIPA(イソプロピルアルコール)や窒素(N)ガスを供給してウェハをスピン乾燥させるものが知られている。かかる洗浄処理を施す基板処理装置として,複数のウェハを一定間隔で互いに平行な状態に保持するロータと,ロータによって保持されたウェハを収納する外側チャンバーと,外側チャンバーの内側に移動してロータ及びウェハを囲む内側チャンバーを備えたものが使用されている。この外側チャンバー及び内側チャンバーからなる二重チャンバーは,内側チャンバーの内側で薬液処理,振り落としを行った後,外側チャンバーの外部に内側チャンバーを移動させ,外側チャンバーの内部においてリンス処理と乾燥処理を行う構成となっている。即ち,薬液処理及び振り落としによって内側チャンバーの内面に薬液が付着しても,その後のリンス処理及び乾燥処理は,内側チャンバーを外側チャンバーから引き出して,外側チャンバーの内側で行うので,付着した薬液から発生する薬液雰囲気がウェハに影響を与えることを防止できる。
【0003】
ところで,洗浄処理に用いるIPAは引火性を有するため,二重チャンバーは防曝仕様にする必要がある。一方,洗浄処理に用いる薬液は,通常,金属に対して腐食性を有する。そのため,外側チャンバーと内側チャンバーはSUS鋼等の金属製とし,薬液雰囲気と接触する外側チャンバーの内面,内側チャンバーの表面全体には,フッ素樹脂等によるコーティングを施す。また,外側チャンバーの内部や内側チャンバーの内部に備えるノズル,ロータなど,薬液雰囲気と接触する虞のある部材には,フッ素樹脂によるコーティングを施したり,樹脂製のものを使用する。さらに,薬液によっては,酸素雰囲気中で使用すると酸化力が高まってしまうものがあり,かかる場合,ウェハ表面に形成されたCu配線などが酸化してしまう。そのため,薬液処理や薬液の振り落としを行う際には,ウェハの周囲を窒素によってパージするとともに,二重チャンバーを密閉状態にして,酸素が入り込まないようにする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,従来の基板処理装置にあっては,フッ素樹脂は不導体であるため帯電しやすく,二重チャンバー内に静電気が発生し,静電気によってウェハ表面に形成された回路が破壊される虞があった。また,二重チャンバー内に静電気によってパーティクルが付着して,ウェハが汚染される心配があった。さらに,IPA雰囲気内で放電が起こると,火災が発生する危険があった。また,フッ素樹脂によるコーティングは,コストアップの原因となっていた。一方,外側チャンバーの外部に内側チャンバーを移動させる際には,二重チャンバーの密閉状態を維持できないので,二重チャンバーの外側から内側に酸素が入り込み,ウェハ上に残留した薬液や薬液雰囲気の酸化力が高まってしまい,ウェハ表面の回路の配線が酸化する問題があった。また,二重チャンバーの外側からパーティクルが入り込み,ウェハが汚染される心配があった。このような,回路の破壊や配線の酸化等の損傷,パーティクルによる汚染,火災の危険を防止し,洗浄処理の信頼性,安全性を高める必要があった。
【0005】
従って,本発明の目的は,ウェハの損傷,汚染,及び火災の発生を防止することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本発明によれば,基板を囲む外側チャンバーと,前記外側チャンバーの内部に移動して基板を囲む内側チャンバーを備えた基板処理装置であって,前記外側チャンバーの内面又は前記内側チャンバーの内面のうちいずれか一方は導体によって形成され,他方は不導体によって形成され,前記内面が導体によって形成された外側チャンバー若しくは内側チャンバーに,導電性を有しない1又は2以上の処理流体を供給するノズルを設け,前記内面が不導体によって形成された外側チャンバー若しくは内側チャンバーに,導電性を有する1又は2以上の処理流体を供給するノズルを設けたことを特徴とする,基板処理装置が提供される。
【0007】
かかる基板処理装置にあっては,内面が導体によって形成されている外側チャンバー若しくは内側チャンバーにおいては,内面が帯電することは無い。一方,内面が不導体によって形成されている外側チャンバー若しくは内側チャンバーにおいては,供給される処理流体が導電性を有するため,不導体によって形成された内面が帯電することを防止する。従って,外側チャンバー及び内側チャンバーの内部に静電気が発生してウェハに形成された回路が破壊されたり,パーティクルが付着することを防止できる。
【0008】
また,この場合,内面が導体によって形成されている外側チャンバー若しくは内側チャンバーにおいては,内面が導体によって形成されていても,導電性を有しない処理流体を使用すれば,内面が腐食しない。一方,内面が不導体によって形成されている外側チャンバー若しくは内側チャンバーにおいては,内面が腐食することは無い。
【0009】
例えば,外側チャンバーの内面が導体によって形成され,内側チャンバーの内面が不導体によって形成されている場合は,導電性を有する薬液を用いる薬液処理のみを内側チャンバーの内部で行い,薬液処理後のリンス処理は,外側チャンバーの内部で純水を供給して行う。さらに,リンス処理後の乾燥処理は,外側チャンバーの内部でイソプロピルアルコール(IPA)ミスト又は窒素ガス等を供給して行う。
【0010】
この場合,フッ素樹脂等の不導体によるコーティングは内側チャンバーの内面にのみ施し,外側チャンバーの内面と内側チャンバーの外面(外側チャンバーと対向する側)はコーティングする必要は無いので,コストダウンを図ることができる。なお,導体としては,例えばSUS鋼等の金属を用いる。
【0011】
前記導電性を有しない処理流体は,純水,イソプロピルアルコール(IPA)を含むこととしても良い。純水はリンス処理に使用される。IPAはミスト状に供給されて乾燥処理に使用される。なお,引火性を有するIPAを導体チャンバー内で使用しても,帯電によりIPA雰囲気内で放電が起こる虞がないため,火災の危険が無く安全である。また,外側チャンバーを金属(導体)によって構成することにより防爆仕様とするため,安全性が高い。窒素ガスは,ウェハの乾燥処理を行う処理流体として供給したり,外側チャンバーの内部を低酸素雰囲気(酸素が低濃度の雰囲気)や陽圧に維持したり,外側チャンバーの内部にダウンフローを形成する流体として使用できる。
【0012】
前記不導体によって形成された内面はフッ素樹脂によってコーティングされていることが好ましい。この場合,内側チャンバーの内面に耐薬液性を持たせることができる。なお,フッ素樹脂とは,例えばテフロン(登録商標名),PTFE(ポリテトラフルオロエチレン),PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等である。さらに,前記内面が不導体によって形成された,外側チャンバー若しくは内側チャンバーに備えたノズルは,ポリ・エーテル・エーテル・ケトン(PEEK)によって形成されることが好ましい。これにより,ノズルに耐薬液性を持たせることができる。
【0013】
前記導電性を有する処理流体は,炭酸水溶液を含むこととしても良い。即ち,リンス液として使用される純水に二酸化炭素を混合して,炭酸水溶液としても,リンス液として使用することができる。これにより,内側チャンバーの内部でリンス処理を行うことができる。
【0014】
前記外側チャンバー及び内側チャンバーの内部において基板を保持するロータを備え,前記ロータは,PEEK,フッ素樹脂又はセラミックによってコーティングされていることが好ましい。この場合,ロータにSUS鋼を用いることにより剛性を高め,薬液の振り落としや,スピン乾燥時などにウェハを十分に高速回転させることができる。また,薬液がロータに付着しても,ロータの表面は耐薬液性を有するため,腐食しない。
【0015】
さらに,前記外側チャンバーの端面に,前記内側チャンバーを入出させるための第1の開口を設け,前記第1の開口と前記内側チャンバーの第1の端面との間及び前記第1の開口と前記内側チャンバーの第2の端面との間をシールする第1のシール機構を設け,前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの外部に移動させた際には,前記内側チャンバーの第1の端面及び第1のシール機構によって前記第1の開口を閉じて,前記外側チャンバーの内部に密閉状態の第1の空間を形成して,前記外側チャンバーによって基板を囲み,前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの内部に移動させた際には,前記内側チャンバーの第2の端面及び第1のシール機構によって前記第1の開口を閉じて,前記内側チャンバーによって基板を囲む構成とし,前記第1の開口に,不活性ガスを吐出する第1のガスノズルを備え,前記内側チャンバーを移動させる間,前記第1のガスノズルから不活性ガスを吐出させることにより,外部の雰囲気が,前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの内部に入り込まないようにすることが好ましい。この場合,外部の腐食性雰囲気やパーティクルが,第1の開口を通って外側チャンバーの内部に侵入することを防止できる。従って,外側チャンバーの内部の雰囲気を清浄に維持し,外側チャンバーの内面の腐食を防止することができる。
【0016】
また,前記内側チャンバーを移動させる間,前記第1のガスノズルから不活性ガスを吐出させることにより,内側チャンバーの移動中にも,外部の雰囲気やパーティクルが,第1の開口を通って外側チャンバーの内部に侵入することを防止できる。
【0017】
さらに,前記内側チャンバーの第2の端面に第2の開口を設け,前記第2の開口を塞ぐ蓋部材と,前記第2の開口と前記蓋部材との間をシールする第2のシール機構を設け,前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの内部に移動させた際には,前記蓋部材及び第2のシール機構によって前記第2の開口を閉じて,前記内側チャンバーの内部に密閉状態の第2の空間を形成して,前記内側チャンバーによって基板を囲む構成としても良い。なお,例えば過酸化水素水等の,酸素に接触することにより酸化力が高まってしまう薬液を使用する場合,ウェハの処理中に内側チャンバーの内部を密閉状態とし,窒素ガスを供給して内側チャンバーの内部を低酸素雰囲気にすることにより,ウェハ表面の回路の配線が酸化することを防止できる。
【0018】
なお,前記蓋部材の外側に筒体を取り付け,前記第2の開口の内方に前記筒体を配置することにより,前記内側チャンバーを前記筒体に沿って移動させる構成とし,前記第2の開口に,不活性ガスを吐出する第2のガスノズルを備え,前記内側チャンバーを移動させる間,前記第2のガスノズルから不活性ガスを吐出させることにより,外部の雰囲気が,前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの内部に入り込まないようにすることが好ましい。これにより,内側チャンバーの移動中にも,外部の雰囲気やパーティクルが,第2の開口を通って内側チャンバーの内部に侵入することを防止できる。
【0019】
また,本発明によれば,外側チャンバーの内部に移動して基板を囲む内側チャンバーの内部で基板を処理する工程と,前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの外部に移動させ,前記外側チャンバーの内部で基板を処理する工程を有する基板処理方法であって,内面が不導体によって形成された,前記外側チャンバー又は前記内側チャンバーの内部において,基板を導電性を有する薬液によって処理し,内面が導体によって形成された,前記外側チャンバー又は前記内側チャンバーの内部において,基板を導電性を有しないリンス液によって処理し,導電性を有しない乾燥用流体によって処理することを特徴とする,基板処理方法が提供される。
【0020】
さらにまた,本発明によれば,外側チャンバーの内部に移動して基板を囲む内側チャンバーの内部で基板を処理する工程と,前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの外部に移動させ,前記外側チャンバーの内部で基板を処理する工程を有する基板処理方法であって,内面が不導体によって形成された,前記外側チャンバー又は前記内側チャンバーの内部において,基板を導電性を有する薬液によって処理し,導電性を有するリンス液によって処理し,内面が導体によって形成された,前記外側チャンバー又は前記内側チャンバーの内部において,導電性を有しない乾燥用流体によって処理することを特徴とする,基板処理方法が提供される。なお,前記導電性を有するリンス液は,炭酸水溶液であることとしても良い。
【0021】
また,前記内側チャンバーを移動させるに際し,前記外側チャンバーに設けた第1の開口に前記内側チャンバーを通過させながら,かつ,前記第1の開口に備えた第1のガスノズルから不活性ガスを吐出させながら,前記内側チャンバーを移動させることにより,前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの外部の雰囲気が前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの内部に入り込まないようにすることが好ましい。
【0022】
なお,前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの内部に移動させた際に,前記外側チャンバーの内部の空間を密閉して,前記外側チャンバーによって前記内側チャンバーを囲み,前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの外部に移動させた際に,前記外側チャンバーの内部に密閉状態の第1の空間を形成して,前記外側チャンバーによって基板を囲み,前記内側チャンバーを移動させるに際し,前記外側チャンバーの内部に形成した前記空間又は前記第1の空間の密閉状態を解除する前又は同時に,前記第1のガスノズルから不活性ガスを吐出させることが好ましい。
【0023】
さらに,前記内側チャンバーを移動させるに際し,前記外側チャンバーの内部を,前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの外部に対して陽圧にしながら移動させることが好ましい。例えば,外側チャンバーの内部に窒素ガス等を供給することにより陽圧にする。これにより,内側チャンバーの移動中に,前記外側チャンバーの内部及び前記内側チャンバーの内部に,第1の開口を通って外部の雰囲気やパーティクルが侵入することを,より効果的に防止できる。
【0024】
さらにまた,前記内側チャンバーを移動させるに際し,前記内側チャンバーに設けた第2の開口を筒体に沿って移動させ,かつ,前記開口に設けた第2のガスノズルから不活性ガスを吐出させることにより,外部の雰囲気が前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの内部に入り込まないようにすることとしても良い。
【0025】
なお,前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの内部に移動させた際に,前記内側チャンバーの内部に密閉状態の第2の空間を形成して,前記内側チャンバーによって基板を囲み,前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの外部に移動させた際に,前記内側チャンバーの内部の空間を密閉して,前記内側チャンバーによって前記筒体を囲み,前記内側チャンバーを移動させるに際し,前記内側チャンバーの内部に形成した前記第2の空間及び前記空間の密閉状態を解除する前又は同時に,前記第2のガスノズルから不活性ガスを吐出させることが好ましい。
【0026】
また,前記内側チャンバーを移動させるに際し,前記内側チャンバーの内部を,前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの外部に対して陽圧にしながら移動させることが好ましい。例えば,内側チャンバーの内部に窒素ガス等を供給することにより陽圧にする。これにより,内側チャンバーの移動中に,前記外側チャンバーの内部及び前記内側チャンバーの内部に,第2の開口を通って外部の雰囲気やパーティクルが侵入することを,より効果的に防止できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態を,基板の一例としてウェハを洗浄するように構成された基板処理装置に基づいて説明する。図1に示すように,基板処理装置1は,複数枚,例えば25枚のウェハWを囲む外側チャンバー5と,外側チャンバー5の内部と外部に水平方向に移動して25枚のウェハWを囲む内側チャンバー6を備えている。外側チャンバー5と内側チャンバー6は,ウェハWを収納する二重チャンバー8を構成している。また,25枚のウェハWは,ロータ回転機構10によって,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部と外部に水平方向に移動させられる。
【0028】
外側チャンバー5は,図示しないフレームによって所定位置に固定支持された筒状体5aと,筒状体5aの一端面に固定された第1の端面5bと,筒状体5aの他端面に固定された第2の端面5cによって形成されている。外側チャンバー5の筒状体5a,第1の端面5b,第2の端面5cはそれぞれ強度性に富むSUS鋼によって形成されている。即ち,洗浄処理においては引火性を有するIPAを使用するので,安全性を高めるため,外側チャンバー5を強度性及び不燃性に富む材料によって構成することにより防爆仕様とする。また,外側チャンバー5の内面はSUS鋼によって形成されている。即ち,外側チャンバー5の内面は,フッ素樹脂等の不導体によるコーティングが省略されており,導体であるSUS鋼によって形成されている。
【0029】
筒状体5aの内面には,例えば50個程度の多数の外側チャンバーノズル12が,外側チャンバー5の内部に保持された25枚のウェハWの周縁全体を囲むように配設されている。各外側チャンバーノズル12は筒状体5aの内面からウェハWに向かって錘形に突出しており,それぞれの先端に開口するように設けられた図示しない処理流体吐出口から,リンス処理を行う処理液として純水と,乾燥処理を行う処理ガスとしてIPAをウェハWに向かって吐出する。
【0030】
また,各外側チャンバーノズル12から,外側チャンバー5の内部に窒素ガスを吐出することができる。筒状体5aの下方には,外側チャンバー5の内部からの処理液の排液及び処理ガス等の排気を行う排出管14が配設されている。各外側チャンバーノズル12から窒素ガスを吐出しながら排出管14から排気することにより,外側チャンバー5の内部を低酸素雰囲気にすることができる。また,窒素ガスの供給によって外側チャンバー5の内部を外側チャンバー5の外部に対して陽圧にすることにより,外部の雰囲気が外側チャンバー5の内部に侵入することを効果的に防止できる。
【0031】
なお,各外側チャンバーノズル12は,純水,乾燥用流体としてのIPAミスト(又はIPAガス),窒素ガス等の,導電性を有しない処理流体,即ち,SUS鋼に対して腐食性を有しない処理流体を供給する。前述のように,外側チャンバー5の内面は,不導体であるフッ素樹脂等によるコーティングが省略されている。また,各外側チャンバーノズル12は,SUS鋼製である。そのため,導電性を有しない処理流体,即ち,SUS鋼に対して腐食性を有する洗浄処理用の薬液は,外側チャンバー5の内部に供給しない。
【0032】
第1の端面5bには,外側チャンバー5の内部にロータ回転機構10が進入及び退出するための開口である,ロータ回転機構入出口17が形成されている。ロータ回転機構入出口17の内周面には,2つの環状のシール機構18が配設されている。2つのシール機構18は,ロータ回転機構入出口17の内周面における外側チャンバー5の内部側と外部側に,並べて設けられている。
【0033】
なお,ロータ回転機構入出口17は,外側チャンバー5の内部からロータ回転機構10が退出しているときは,図示しない蓋体によって開閉自在となっている。また,第1の端面5bの外側には,ロータ回転機構入出口17の下部に位置する液受け21が設けられており,ウェハWの処理後に外側チャンバー5の内部からロータ回転機構10を退出させる際に,シール機構18等に付着した処理液を液受け21で受け止めるようになっている。
【0034】
第2の端面5cには,外側チャンバー5の内部に内側チャンバー6が進入又は退出するための,第1の開口27が形成されている。第1の開口27の内周面には,第1のシール機構としての環状のシール機構28と,第1の開口27の中心側に向かって不活性ガスとしての窒素ガスを環状に吐出する第1のガスノズル30が配設されている。シール機構28は,第1の開口27の内周面における外側チャンバー5の内部側に設けられ,第1のガスノズル30は,外側チャンバー5の外部側に,シール機構28に隣接して設けられている。
【0035】
また,第1の開口27を塞ぐ蓋部材32が配置されている。第1の開口27の内周面と蓋部材32の外周面との間には,ドーナツ状の開口部が形成されている。この蓋部材32は,PEEKによって形成されている。また,蓋部材32には,外側チャンバー5の内部及び内側チャンバー6の内部に窒素ガス等を吐出する蓋部材ノズル36と,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部の雰囲気を排気する蓋部材排気管38が設けられている。
【0036】
内側チャンバー6は,ウェハWの周囲を囲繞する筒状体6aと,筒状体6aの一端面に固定された第1の端面6bと,筒状体6aの他端面に固定された第2の端面6cによって形成されている。外側チャンバー6の筒状体6a,第1の端面6b,第2の端面6cは,SUS鋼,フルオロカーボン,PEEK等の強度性に富む材料によって形成されており,さらに,内側チャンバー6の内部となる面には,それぞれフッ素樹脂によるコーティングが施されている。また,内側チャンバー6の内面は,不導体であるフッ素樹脂によってコーティングされている。なお,フッ素樹脂の層は約3mm程度の厚さに形成される。一方,内側チャンバー6の外面は,コーティングを施されず,SUS鋼の表面となっている。
【0037】
筒状体6aは,第2の端面5cの中央に形成された第1の開口27と蓋部材32との間の,ドーナツ状の開口部を通過して,筒状体5aの内側と外側に移動可能な大きさに形成されている。また,ロータ回転機構10及びロータ回転機構10に保持されたウェハWを囲むことが可能な大きさに形成され,さらに,カバー62を囲むことが可能な大きさに形成されている。
【0038】
筒状体6aの天井部には,水平方向に多数の処理流体吐出口41が形成された内側チャンバーノズル42が支持されている。内側チャンバーノズル42は,PEEKによって形成されており,洗浄処理用の薬液と,窒素ガスを供給する。筒状体6aの下方には,内側チャンバー6の内部からの処理液の排液及び排気を行う排出管44が配設されている。各内側チャンバーノズル42から窒素ガスを吐出しながら排出管44から排気することにより,内側チャンバー6の内部を低酸素雰囲気にすることができる。また,窒素ガスの供給によって内側チャンバー6の内部を内側チャンバー6の外部に対して陽圧にすることにより,外部の雰囲気が内側チャンバー6の内部に侵入することを防止できる。
【0039】
なお,内側チャンバーノズル42が供給する薬液は,SUS鋼等の金属に対して腐食性を有するものであるが,前述のように,内側チャンバー6の内面は,耐薬液性を有するフッ素樹脂によるコーティングが施されているため,内側チャンバー6の内面から金属が溶出してウェハWを汚染する虞が無い。また,内側チャンバーノズル42も耐薬液性を有するPEEKによって形成されているので,内側チャンバーノズル42の表面から金属が溶出してウェハWを汚染する虞が無い。
【0040】
一方,内側チャンバー6の外面は,薬液と接触しないので,コーティングを省略できる。コーティングは内側チャンバー6の内面のみ行えばよく,この場合,コストダウンを図ることができる。
【0041】
また,薬液は導電性を有するため,内側チャンバー6の内部で薬液を供給する処理を行っても,不導体であるフッ素樹脂によって形成された内側チャンバー6の内面が帯電する虞が無い。なお,内側チャンバー6の内部に純水,IPAミスト等の導電性を有しない処理流体のみを供給すると,不導体であるフッ素樹脂によって形成された内側チャンバー6の内面が帯電しやすいため,内側チャンバー6の内部では純水によるリンス処理や,IPAミストによる乾燥処理は行わない。
【0042】
第1の端面6bには,ロータ回転機構10が内側チャンバー6に相対的に進入又は退出するための開口である,ロータ回転機構入出口47が形成されている。ロータ回転機構入出口47の内周面には,2つの環状のシール機構48が配設されている。2つのシール機構48は,ロータ回転機構入出口47の内周面における内側チャンバー6の内部側と外部側に,並べて設けられている。
【0043】
第2の端面6cには,蓋部材32を内部に通過させることが可能な大きさに形成された,第2の開口57が形成されている。第2の開口57の内周面には,第2のシール機構としての環状のシール機構58と,不活性ガスとしての窒素ガスを環状に吐出する第2のガスノズル60が配設されている。シール機構58は第2の開口57の内周面における内側チャンバー6の内部側に設けられ,第2のガスノズル60は,内側チャンバー6の外部側に,シール機構58に隣接して設けられている。
【0044】
さらに,筒状体6a及び内側チャンバーノズル42を囲み,第1の端面6bと第2の端面6cを繋ぐようにして,円筒面6dが形成されている。円筒面6dの外周面と,第1の端面6bの外周面と,第2の端面6cの外周面は,滑らかに連続する円筒面として形成されている。従って,円筒面6d,第1の端面6b,第2の端面6cがそれぞれ第1の開口27を通過する際は,円筒面6dの外周面,第1の端面6bの外周面,第2の端面6cの外周面と,第1の開口27の内周面との間が一定の幅に維持されるようになっている。この場合,第1の開口27の外側の雰囲気が,内側に流入し難い効果がある。
【0045】
前述の蓋部材32には,外側チャンバー5の外部側に,円筒体状のカバー62が取り付けられている。カバー62は,第2の開口57,筒状体6a及び内側チャンバーノズル42をカバー62に沿って移動させることができる大きさに形成されており,第2の開口57の内方に位置するように配置されている。これにより,内側チャンバー6を外側チャンバー5の内部に対して進入及び退出させる間,第2の開口57をカバー62に沿って移動させ,内側チャンバー6全体をカバー62に沿って移動させる構成となっている。
【0046】
カバー62の他端面には,端面62aが形成されている。内側チャンバー6が外側チャンバー5の外部に移動した際には,端面62aが第2の開口57を塞ぐ状態となる。なお,蓋部材32の外周面と,カバー62の外周面と,端面62aの外周面は,滑らかに連続する円筒面として形成されている。
【0047】
上述した筒状体5aと筒状体6aは,共に排出管14,44が設置されている先端側に向かって拡開するテーパ状に形成されている。このように筒状体5aと筒状体6aを,一端に向かって拡開するテーパ状に形成することにより,処理時に筒状体5aと筒状体6a内でウェハWが回転されたときに発生する気流が拡開側へ渦巻き状に流れ,内部の処理流体を拡開側へ排出し易くすることができる。
【0048】
ロータ回転機構10は,モータ65と,モータ65の回転軸67と,回転軸67の先端に取り付けられ25枚のウェハWを互いに平行に等間隔で並べて保持するロータ70と,を備えている。モータ65は,回転軸67を囲繞するケーシング72に支持されており,ケーシング72は,図示しない移動支持機構によって支持されている。この移動支持機構によって,ロータ回転機構10全体を水平方向に移動させ,ロータ70を二重チャンバー8の内部に進入又は退出させることができる。また,ケーシング72とロータ70との間は,ケーシング72の先端に取り付けられ,ロータ70が二重チャンバー8内に進入した際にロータ回転機構入出口17,47を塞ぐ大きさに形成された,円盤状の蓋体73が配置されている。
【0049】
ロータ70は,25枚のウェハWを挿入可能に所定の間隔をおいて配置された一対の円盤91,92を備えている。円盤91は,回転軸67の先端に取り付けられており,円盤92は第2の端面5c側に配置されている。さらに,これら円盤91,92の間に挿入した25枚のウェハWの周縁を共働して保持する6本の保持棒95が,回転軸67を中心とした円周上に,それぞれ水平方向に互いに平行な姿勢に配置されている。6本の保持棒95に囲まれる空間は,ウェハWの保持空間S3となっている。また,6本の保持棒95には,ウェハWの周縁を挿入する溝が,それぞれ25個ずつ形成されている。これら6本の保持棒95の溝にウェハWの周縁を支持することにより,ロータ70に装入された25枚のウェハWを互いに平行な姿勢で保持する。
【0050】
6本の保持棒95のうち,2本の保持棒96,97は互いに開閉可能となっており,基板処理装置1の外部で,図示しないウェハ搬入出機構によってロータ70にウェハWが装入される際,及びロータ70からウェハ搬入出機構によってウェハWを退出させる際には,保持棒96,97を開き,保持棒96,97の間からウェハWを装入又は退出させる。保持空間S3に挿入したウェハWを保持する際には保持棒96,97を閉じて,保持棒96,97をそれぞれウェハWの周縁に当接させる。また,図示しないロックピンによって保持棒96,97を閉じた状態を維持してロータ70を回転させることができる。
【0051】
なお,蓋体73は,外側チャンバー5内に配置される表面が,PEEK,フッ素樹脂又はセラミックの層によってコーティングされている。円盤91,92は,SUS鋼によって形成されており,表面はPEEKによってコーティングされている。6本の保持棒95は,SUS鋼によって形成され,表面はPEEKによってコーティングされており,PEEK製の溝を備えている。この場合,ロータ70にSUS鋼を用いることにより剛性を高め,薬液の振り落としや,スピン乾燥時などにウェハWを必要な回転速度に回転させることができる。また,薬液がロータ70に付着しても,ロータ70の表面は耐薬液性を有するため,腐食しない。
【0052】
図1に示すように,内側チャンバー6が外側チャンバー5の外部の退避位置に配置され,ロータ70が外側チャンバー5の内部に配置されている場合には,蓋体73はロータ回転機構入出口17を塞ぐように配置される。ロータ回転機構入出口17と蓋体73との間は,シール機構18によってシールされ,これにより,ロータ回転機構入出口17が閉塞される。
【0053】
一方,第1の端面6bは第1の開口27を塞ぐように配置されるとともに,第1の端面6bに形成されたロータ回転機構入出口47を蓋部材32が塞ぐように配置される。第1の開口27と第1の端面6bとの間はシール機構28によってシールされ,これにより,第1の開口27が閉塞される。また,ロータ回転機構入出口47と蓋部材32との間は,シール機構48によってシールされ,これにより,ロータ回転機構入出口47が閉塞される。
【0054】
こうして,筒状体5a,第1の端面5b,蓋体73,第2の端面5c,第1の端面6b,蓋部材32によって,処理空間PS1が形成され,シール機構18,28,48のシールによって処理空間PS1が密閉される。これにより,処理空間PS1の外部の雰囲気が,処理空間PS1の内部に入り込むことを防止する。即ち,ウェハWに残留した薬液や薬液雰囲気が,酸素雰囲気に触れて酸化力が高まることを防止する。また,パーティクルの侵入によりウェハWが汚染されないようにする。さらに,処理空間PS1の内部の雰囲気が外部に漏れて腐食を発生させることを防止する。
【0055】
前述のように,外側チャンバー5の内面はSUS鋼によって形成されている。また,蓋体73は,外側チャンバー5の内部の面がPEEKの層によってコーティングされている。従って,処理空間PS1は,内面が導体と不導体によって形成された空間となっている。このように,導体の内面を有する処理空間PS1においては,導体の内面が帯電せず,外側チャンバー及び内側チャンバーの内部に静電気が発生しない。従って,ウェハWの表面に形成された回路が破壊されたり,静電気によってパーティクルが付着することを防止できる。
【0056】
ここで,外側チャンバー5の外部の退避位置に配置された内側チャンバー6は,カバー62を囲む状態となる。即ち,内側チャンバー6の内面を,カバー62によって内部から覆い,端面62aが第2の開口57を塞ぐ状態となる。また,前述のように蓋部材32がロータ回転機構入出口47を塞ぐ。そして,第2の開口57と端面62aとの間はシール機構58によってシールされ,これにより,第2の開口57が閉塞される。ロータ回転機構入出口47と蓋部材32との間は,前述のように,シール機構48によってシールされ,これにより,ロータ回転機構入出口47が閉塞される。
【0057】
こうして,退避位置に配置された内側チャンバー6,蓋部材32,カバー62,端面62aによって形成された空間S1を密閉して,内側チャンバー6の内面に付着した薬液や,内側チャンバーノズル42等から発生する薬液雰囲気が内側チャンバー6の外部に漏れることを防止する。従って,内側チャンバー6の外部の部材に腐食が発生することを防止する。
【0058】
なお,蓋部材32の外周面と,カバー62の外周面と,端面62aの外周面は,滑らかに連続する円筒面として形成されているため,内側チャンバー6が第1の開口27内を通過して,カバー62に沿って移動する際は,蓋部材32の外周面,カバー62の外周面,端面62aの外周面と,第2の開口57の内周面との間が一定の幅に維持される。この場合,第2の開口57の外側の雰囲気が,内側に流入し難い効果がある。
【0059】
図2に示すように,内側チャンバー6が外側チャンバー5の内部の処理位置に配置され,ロータ70が内側チャンバー6の内部に配置されている場合には,蓋体73はロータ回転機構入出口17,47を塞ぐように配置される。ロータ回転機構入出口17と蓋体73との間は,シール機構18によってシールされ,これにより,ロータ回転機構入出口17が閉塞される。また,ロータ回転機構入出口47と蓋体73との間は,シール機構48によってシールされ,これにより,ロータ回転機構入出口47が閉塞される。
【0060】
一方,第2の端面6cは第1の開口27を塞ぐように配置されるとともに,第2の端面6cに形成された第2の開口57を蓋部材32が塞ぐように配置される。第1の開口27と第2の端面6cとの間はシール機構28によってシールされ,これにより,第1の開口27が閉塞される。また,第2の開口57と蓋部材32との間は,シール機構58によってシールされ,これにより,第2の開口57が閉塞される。
【0061】
こうして,筒状体6a,第1の端面6b,蓋体73,第2の端面6c,蓋部材32によって,処理空間PS2が形成され,シール機構48,58のシールによって処理空間PS2が密閉される。これにより,処理空間PS2の外部の雰囲気が,処理空間PS2の内部に入り込むことを防止する。即ち,ウェハWに残留した薬液や薬液雰囲気が,酸素雰囲気に触れて酸化力が高まることを防止する。また,パーティクルの侵入によりウェハWが汚染されないようにする。さらに,処理空間PS2の内部の薬液雰囲気が外部に漏れて腐食を発生させることを防止する。
【0062】
前述のように,内側チャンバー6の内面はフッ素樹脂によって形成されている。また,蓋部材32は,PEEKによって形成されている。蓋体73は,処理空間PS2内に配置される面がPEEKの層によってコーティングされている。このように,不導体の内面によって囲まれた処理空間PS2においては,導電性を有する薬液を供給することにより,不導体によって形成された内面が帯電することを防止する。
【0063】
なお,例えば過酸化水素水等の,酸素に接触することにより酸化力が高まってしまう薬液を使用する場合,ウェハWの処理中に内側チャンバー6の内部を密閉状態とし,窒素ガスを供給して内側チャンバー6の内部を低酸素雰囲気にして,処理空間PS2の外部の酸素が,処理空間PS2の内部に入り込むことを防止することにより,ウェハW表面の回路の配線が酸化することを防止できる。
【0064】
また,内側チャンバー6を囲む外側チャンバー5の内部の空間S2も,ロータ回転機構入出口17,第1の開口27が閉塞されることにより,密閉状態となっている。これにより,外側チャンバー5の外部の雰囲気が,空間S2の内部に入り込むことや,空間S2の内部の雰囲気が,外側チャンバー5の外部に漏れて腐食を発生させることを防止する。なお,内側チャンバー6の内部の処理空間PS2と,空間S2とは,互いに雰囲気が隔離され,外側チャンバー5と内側チャンバー6の内部の雰囲気が混じることはなく,異なる処理流体が反応して生じるクロスコンタミネーションを防止することができる。
【0065】
以上のように,内側チャンバー6が退避位置又は処理位置に配置されて静止しているときは,シール機構28によってシールすることにより第1の開口27を閉塞し,シール機構58によってシールすることにより第2の開口57を閉塞する。これに対し,内側チャンバー6の移動中には,シール機構28のシールを解除して,第1の開口27に内側チャンバー6を通過させながら,第1のガスノズル30から窒素ガスを吐出することにより,円筒面6dの外周面と,第1の端面6bの外周面と,第2の端面6cの外周面に,窒素ガスをエアカーテン状に吹き付ける。これにより,外部の雰囲気やパーティクルが,第1の開口27を通って外側チャンバー5の内部に侵入することを防止できる。また,内側チャンバー6の移動中には,シール機構58のシールを解除して,第2の開口57をカバー62に沿って移動させながら,第2のガスノズル60から窒素ガスを吐出することにより,蓋部材32の外周面と,カバー62の外周面と,端面62aの外周面に,窒素ガスをエアカーテン状に吹き付ける。これにより,外部の雰囲気やパーティクルが,第2の開口57を通って内側チャンバー6の内部に侵入することを防止できる。このように,外部から酸素が侵入することを防止するので,ウェハWに残留した薬液や薬液雰囲気が,酸素雰囲気に触れて酸化力が高まることを防止できる。また,パーティクルの侵入によりウェハWが汚染されないようにする。さらに,処理空間PS2の内部の薬液雰囲気が外部に漏れて腐食を発生させることを防止する。
【0066】
なお,前述のように,内側チャンバー6の移動中には,円筒面6dの外周面,第1の端面6bの外周面,第2の端面6cの外周面と,第1の開口27の内周面との間がそれぞれ一定の幅に維持されるので,第1のガスノズル30から窒素ガスを吐出すると,内側チャンバー6の移動に沿って,円筒面6dの外周面,第1の端面6bの外周面,第2の端面6cの外周面に,窒素ガスを均一に吹き付けることができる。即ち,内側チャンバー6を移動させても,エアカーテンの効果が変化せず,外部から雰囲気が侵入することを防止できる。
【0067】
また,内側チャンバー6の移動中には,蓋部材32の外周面,カバー62の外周面,端面62aの外周面と,第2の開口57の内周面との間がそれぞれ一定の幅に維持されるので,第2のガスノズル60から窒素ガスを吐出すると,内側チャンバー6の移動に沿って,蓋部材32の外周面,カバー62の外周面,端面62aの外周面に,窒素ガスを均一に吹き付けることができる。即ち,内側チャンバー6を移動させても,エアカーテンの効果が変化せず,外部から雰囲気が侵入することを防止できる。
【0068】
即ち,円筒面6dの外周面と,第1の端面6bの外周面と,第2の端面6cの外周面を,滑らかに連続する円筒面として形成し,蓋部材32の外周面と,カバー62の外周面と,端面62aの外周面を,滑らかに連続する円筒面として形成したことにより,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の形状は,外部から雰囲気が侵入し難い形状となっている。
【0069】
また,内側チャンバー6の移動の際には,外側チャンバーノズル12から窒素ガスを吐出する。外側チャンバーノズル12から吐出された窒素ガスは,シール機構48のシールが解除されたロータ回転機構入出口47を通過して,内側チャンバー6の内部にも供給される。そして,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部を外側チャンバー5及び内側チャンバー6の外部に対して陽圧にする。これにより,外部の雰囲気が,第1の開口27及び第2の開口57を通過して外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部に侵入することを防止できる。さらに,第1のガスノズル30及び第2のガスノズル60から窒素ガスを吐出すると,第1のガスノズル30及び第2のガスノズル60からエアカーテン状に吹き付けられた窒素ガスが,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の外部側に流れるので,外部の雰囲気が,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部に侵入することを効果的に防止できる。
【0070】
以上のように,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の形状を,外部から雰囲気が侵入し難い形状とし,内側チャンバー6の移動中に第1のガスノズル30及び第2のガスノズル60窒素ガスを吐出するとともに,外側チャンバーノズル12から窒素ガスを吐出して外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部を外側チャンバー5及び内側チャンバー6の外部に対して陽圧にすることにより,外部から酸素が侵入することを効果的に防止できる。本発明にかかる基板処理装置1の外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部においては,約0.9%程度まで酸素濃度を低減することができる。従って,ウェハWに残留した薬液や薬液雰囲気が,酸素雰囲気に触れて酸化力が高まることを効果的に防止できる。
【0071】
次に,シール機構18,28,48,58,及び第1のガスノズル30,第2のガスノズル60の構成について説明する。各シール機構18,28,48,58は,設置される場所や大きさが異なるが,ほぼ同様の構成を有している。また,第1のガスノズル30と第2のガスノズル60も,設置される場所や大きさが異なるが,ほぼ同様の構成を有している。
【0072】
先ず,ロータ回転機構入出口17に備えられた2つのシール機構18は,ロータ回転機構入出口17の内周面と蓋体73の外周面との間に形成される円環状の隙間を開閉可能であり,図3に示すように,各シール機構18は,リング形状の変形部110と,変形部110を支持するリング形状の支持部111から構成されている。また,支持部111には,変形部110に窒素又は空気等のガスを供給して変形部110をロータ回転機構入出口17の中心側に向かって膨張させると共に,変形部110からガスを吸引してロータ回転機構入出口17の外周側に向かって収縮させる図示しないガス路が備えられている。
【0073】
変形部110は,収縮状態では内周面の中心の線に沿ってリング状に窪み115を発生させ,断面が略W字状になるように変形し,シールを解除する状態となる。即ち,変形部110が蓋体73の外周面から離隔して隙間を形成する。そして,変形部110と蓋体73の外周面との間に,約1mm程度の隙間が形成され,ロータ回転機構10がロータ回転機構入出口17内を入出移動可能な状態となる。一方,膨張状態では,窪み115の部分がリング形状の中央側に向かって膨らみ,変形部110の断面が略半円形の凸形状に変形し,シールする状態となる。即ち,変形部110が蓋体73の外周面に当接して隙間をシールする。
【0074】
図5に示すシール機構28は,第1の開口27の内周面と,処理位置に配置された内側チャンバー6の,第2の端面6cの外周面との間に形成される円環状の隙間を開閉可能であるとともに,第1の開口27の内周面と,退避位置に配置された内側チャンバー6の第1の端面6bの外周面との間に形成される円環状の隙間を開閉可能である。シール機構28は,図3に示すシール機構18と同様の構成を有し,シール機構28の変形部110の収縮状態では,図4及び図5に示すように,変形部110と第1の端面6b,6c,円筒面6dの各外周面との間に,約1mm程度の隙間C1が形成され,第1の開口27内を内側チャンバー6が入出可能な状態となる。また,シール機構28の変形部110は,膨張状態では窪み115の部分が断面半円形に凸状態に膨らみ,第1の端面6b又は6cの外周面に当接して,第1の開口27の内周面との間の隙間をシールする。
【0075】
なお,シール機構28に備えた図示しないガス路には,変形部110の内部の圧力を測定する図示しない圧力計が設けられている。シールを解除する際は,図示しない圧力計によって,変形部110の内部が吸引されることにより圧力の低下が開始したことを検知する。そして,変形部110の内部圧力の低下が開始すると同時に,即ち,変形部110が収縮を開始して隙間が出来ると同時に,第1のガスノズル30から窒素ガスの吐出を開始する。変形部110の内部圧力が低い状態,即ち,変形部110が収縮して内側チャンバー6が移動している状態においては,第1のガスノズル30から窒素ガスの吐出を継続する。また,シールをする際は,図示しない圧力計によって,変形部110の内部にガスが供給されることにより圧力が上昇することを検知する。変形部110を十分に膨張させたら,変形部110へのガス供給を停止させる。これにより,変形部110の内部圧力の上昇が終了したことを検知したら,第1のガスノズル30からの窒素ガスの吐出を終了させる。このようにして,変形部110の外側から雰囲気が流入することを確実に防止する。
【0076】
図5に示すように,第1のガスノズル30は,シール機構28に隣接して設置されており,ガスを吐出する複数の吐出口121と,各吐出口121に供給するガスを通過させる円環状のガス供給路122を備えている。吐出口121は,内側チャンバー6の周囲を囲むように例えば16個形成されており,それぞれ内側チャンバー6の外周面に向かって窒素ガスを吐出する。内側チャンバー6を第1の開口27を通過させる際には,第1の端面6b,第2の端面6c,円筒面6dに向かって第1のガスノズル30から窒素ガスを吐出させる。これにより,第1の開口27の外側の雰囲気が,隙間C1を通過して外側チャンバー5の内部に入り込むことを防止できる。
【0077】
ロータ回転機構入出口47に備えられた2つのシール機構48は,内側チャンバー6が処理位置に配置されたときは,ロータ回転機構入出口47の内周面と蓋体73との間に形成される円環状の隙間を開閉可能である。また,内側チャンバー6が退避位置に配置されたとき,ロータ回転機構入出口47の内周面と蓋部材32の外周面との間に形成される円環状の隙間を開閉可能である。シール機構48の変形部110の収縮状態では,変形部110と蓋体73又は蓋部材32の各外周面との間に,約1mm程度の隙間が形成され,ロータ回転機構10がロータ回転機構入出口47内を入出移動可能な状態となる。また,シール機構48の変形部110は,膨張状態では窪み115の部分が断面半円形に凸状態に膨らみ,蓋体73又は蓋部材32の外周面に当接して,ロータ回転機構入出口47の内周面との間の隙間をシールする。
【0078】
シール機構58は,内側チャンバー6が処理位置に配置されたときは,第2の開口57の内周面と蓋部材32との間に形成される円環状の隙間を開閉可能である。また,内側チャンバー6が退避位置に配置されたとき,第2の開口57の内周面とカバー62の端面62aの外周面との間に形成される円環状の隙間を開閉可能である。シール機構58は,図3に示すシール機構18と同様の構成を有し,シール機構58の変形部110の収縮状態では,図4に示すように,変形部110と蓋部材32,カバー62,端面62aの各外周面との間に,約1mm程度の隙間C2が形成され,内側チャンバー6が入出移動可能な状態となる。また,シール機構58の変形部110は,膨張状態では窪み115の部分が断面半円形に凸状態に膨らみ,蓋部材32又は端面62aの外周面に当接して,第2の開口57の内周面との間の隙間C2をシールする。
【0079】
なお,シール機構58に備えた図示しないガス路には,変形部110の内部の圧力を測定する図示しない圧力計が設けられている。シールを解除する際は,図示しない圧力計によって,変形部110の内部が吸引されることにより圧力の低下が開始したことを検知する。そして,変形部110の内部圧力の低下が開始すると同時に,即ち,変形部110が収縮を開始して隙間が出来ると同時に,第2のガスノズル60から窒素ガスの吐出を開始する。変形部110の内部圧力が低い状態,即ち,変形部110が収縮して内側チャンバー6が移動している状態においては,第2のガスノズル60から窒素ガスの吐出を継続する。また,シールをする際は,図示しない圧力計によって,変形部110の内部にガスが供給されることにより圧力が上昇することを検知する。変形部110を十分に膨張させたら,変形部110へのガス供給を停止させる。これにより,変形部110の内部圧力の上昇が終了したことを検知したら,第2のガスノズル60からの窒素ガスの吐出を終了させる。このようにして,変形部110の外側から雰囲気が流入することを確実に防止する。
【0080】
第2のガスノズル60は,シール機構58に隣接して設置されており,第1のガスノズル30と同様の構成を有する。内側チャンバー6を移動させる際には,カバー62,蓋部材32,端面62aに向かって第2のガスノズル60から窒素ガスを吐出させる。これにより,内側チャンバー6の外部の雰囲気が,隙間C2を通過して外側チャンバー5の内部に侵入することを防止できる。
【0081】
次に,以上のように構成された基板処理装置1を用いた実施の形態にかかる処理方法について説明する。先ず,二重チャンバー8の外部において,図示しない開閉機構によって保持棒96,97を開き,図示しないウェハ搬入出機構によって,ロータ70に25枚のウェハWを装入する。その後,保持棒96,97を閉じて,ウェハ搬入出機構を退出させ,ロックピンをロックさせると,ウェハWは,6本の保持棒95によって保持される状態となる。
【0082】
続いて,移動支持機構によってロータ回転機構10を基板処理装置1に搬送し,回転中心軸を水平方向にし,かつ,円盤92をロータ回転機構入出口17に対向させた状態で支持する。そして,ウェハWを挿入したロータ70を水平方向に前進させ,ロータ回転機構入出口17から二重チャンバー8内へ進入させる。二重チャンバー8は,内側チャンバー6が外側チャンバー5の外部の退避位置に配置された状態で待機している。
【0083】
ロータ70は,ロータ回転機構入出口47を通過して外側チャンバー5の内部に配置され,蓋体73はロータ回転機構入出口17を塞ぐ。その後,内側チャンバー6を,ロータ70の周囲に沿って移動させながら,外側チャンバー5の内部に進入させる。さらに,ロータ回転機構入出口47を蓋体73の周囲に移動させ,蓋体73によってロータ回転機構入出口17,47を塞ぐ状態にする。このようにして,内側チャンバー6を外側チャンバー5の内部の処理位置に配置して,内側チャンバー6によってウェハWを囲む。そして,シール機構18によってロータ回転機構入出口17と蓋体73との間の隙間をシールし,シール機構48によってロータ回転機構入出口47と蓋体73との間の隙間をシールし,シール機構28によって第1の開口27と第2の端面6cとの間をシールし,シール機構58のシールによって第2の開口57と蓋部材32との間をシールする。こうして,密閉状態の処理空間PS2を形成し,内側チャンバー6によってウェハWを囲む。
【0084】
内側チャンバー6の内部においては,先ず,内側チャンバーノズル42及び蓋部材ノズル36から,窒素ガスを供給して,内側チャンバー6の内部を窒素ガス雰囲気(低酸素雰囲気)に置換する。これにより,薬液の酸化力が高まることを防止する。
【0085】
次に,ロータ70の回転を開始して,静止状態から所定の回転速度に加速し,ウェハWとロータ70を一体的に回転させる。一方,内側チャンバーノズル42から薬液を供給して,回転する各ウェハWに薬液を吹き付ける。これにより,ウェハWに付着しているパーティクル,有機汚染物等のコンタミネーションを除去する。
【0086】
なお,内側チャンバー6の内面と,蓋部材32,内側チャンバーノズル42,ロータ70,蓋体73の表面は,それぞれ不導体によって形成されているので,薬液処理によって,薬液が内側チャンバー6の内面と,蓋部材32,内側チャンバーノズル42,ロータ70,蓋体73の表面に付着しても,腐食が発生する虞はない。また,薬液は導電性を有するため,内側チャンバー6の内面と,蓋部材32,内側チャンバーノズル42,ロータ70,蓋体73の表面に静電気が発生することを防止する。
【0087】
薬液処理終了後,ウェハWを薬液処理時よりも高速回転させて,ウェハWに付着した薬液を遠心力によって振り切って除去する。このようにウェハWを比較的高速回転させても,内側チャンバー6の内面と,蓋部材32,内側チャンバーノズル42,ロータ70,蓋体73の表面に静電気が発生しない。
【0088】
振り切り処理後,内側チャンバー6を外側チャンバー5から退出させる際には,先ず,シール機構28,58のシールを解除すると同時に,即ち,内側チャンバー6の内部の密閉状態を解除すると同時に,第1のガスノズル30及び第2のガスノズル60から,窒素ガスの吐出を開始する。一方,シール機構48のシールを解除して,第1の端面6bを蓋体73から離隔可能な状態にする。また,このとき,外側チャンバーノズル12から窒素ガスを吐出して,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部を外側チャンバー5及び内側チャンバー6の外部に対して陽圧にする。そして,第1の開口27に内側チャンバー6を通過させながら,第1のガスノズル30からの窒素ガスの吐出を継続するとともに,第2の開口57をカバー62に沿って移動させながら,第2のガスノズル60からの窒素ガスの吐出を継続し,かつ,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部を外側チャンバー5及び内側チャンバー6の外部に対して陽圧に維持しながら,内側チャンバー6を外側チャンバー5の内部から退出させ,退避位置まで移動させる。
【0089】
内側チャンバー6を退避位置まで移動させたら,内側チャンバー6を静止させ,第1のガスノズル30及び第2のガスノズル60からの窒素ガスの吐出を継続しながら,再びシール機構28,58のシールを行い,第1の端面6bを囲む第1の開口27,端面62aを囲む第2の開口57をそれぞれ閉塞する。シール機構28,58のシールがそれぞれ行われた後に,第1のガスノズル30及び第2のガスノズル60からの窒素ガスの吐出をそれぞれ停止する。また,外側チャンバーノズル12からの窒素ガスの吐出を停止する。一方,シール機構48のシールによって,蓋部材32を囲む位置に移動したロータ回転機構入出口47を閉塞する。こうして,密閉状態の処理空間PS1を形成し,外側チャンバー5によってウェハWを囲む。
【0090】
このように,内側チャンバー6を移動させる間,第1のガスノズル30及び第2のガスノズル60から窒素ガスを吐出させることにより,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の外部の雰囲気が,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部に入り込まないようにする。そして,ウェハWの表面に残留した薬液や,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部に残留した薬液,薬液雰囲気が酸化雰囲気に触れて酸化力が高まってしまうことを防止する。
【0091】
なお,退避位置に配置された内側チャンバー6は,内側チャンバー6の内部の空間S1を密閉して,内側チャンバー6によってカバー62を囲む状態で待機する。
【0092】
外側チャンバー5の内部に密閉状態の処理空間PS1を形成した後,ロータ70の回転を開始して,静止状態から所定の回転速度に加速し,ウェハWとロータ70を一体的に回転させる。一方,外側チャンバーノズル12から純水を吐出して,回転する各ウェハWに純水を吹き付ける。これにより,ウェハWをリンス処理する。
【0093】
なお,外側チャンバー5の内面と外側チャンバーノズル12の表面は,導体によって形成されているが,純水を供給しても腐食が発生する虞はない。第2の端面6c,蓋部材32,ロータ70,蓋体73の表面は,不導体によって形成されているので,純水を供給しても腐食が発生する虞はない。また,外側チャンバー5の内面及び外側チャンバーノズル12の表面が導体によって形成されているため,外側チャンバー5の内面と,第2の端面6c,蓋部材32,ロータ70,蓋体73の表面などの不導体によって形成されている面に静電気が発生することを防止する。
【0094】
純水によるリンス処理終了後,引き続き外側チャンバー5の内部の処理空間PS1において,ウェハWを純水処理時よりも高速で回転,例えば800rpmで回転させ,外側チャンバーノズル12から乾燥用流体としてIPAミストを吐出して,各ウェハWにIPAミストを吹き付けながら,ウェハWをスピン乾燥処理する。このとき,外側チャンバー5の内部が帯電せず,IPA雰囲気内で放電が起こる虞がない。従って,火災の危険が無く安全である。なお,スピン乾燥処理は,窒素ガスをウェハWに吹き付けて行ってもよい。
【0095】
スピン乾燥処理終了後,ロータ70の回転を停止させ,図示しない移動支持機構によってロータ70を水平方向に後退させ,ロータ回転機構入出口17から外側チャンバー5の外部へ退出させる。そして,基板処理装置1の外部の図示しない開閉機構によって,ロータ70のロックピンのロックを解除し,保持棒96,97を開き,図示しないウェハ搬入出機構によって,25枚のウェハWをロータ70の外へ退出させる。
【0096】
かかる基板処理装置1によれば,外側チャンバー5の内面が導体によって形成されているため,外側チャンバー5の内部においては,静電気が発生しない。一方,内側チャンバー6の内部においては,供給される薬液が導電性を有するため,不導体によって形成された内面が帯電することを防止する。従って,ウェハWに形成された回路が破壊されたり,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部にパーティクルが付着してウェハWを汚染したり,引火性の処理流体に放電が起こることを防止できる。
【0097】
また,外側チャンバー5の内部に対して内側チャンバー6を進入及び退出させる際に,第1のガスノズル30及び第2のガスノズル60から窒素ガスを吐出するとともに,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の形状を,外部から雰囲気が侵入し難い形状にすることにより,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部に,外部の雰囲気が侵入することを防止する。従って,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部に酸素が侵入せず,薬液の酸化力が高まることを防止できる。これにより,ウェハWに形成された配線が損傷することを防止する。
【0098】
以上,本発明の好適な実施の形態の一例を示したが,本発明はここで説明した形態に限定されない。例えば,基板は半導体ウェハに限らず,その他のLCD基板用ガラスやCD基板,プリント基板,セラミック基板などであっても良い。
【0099】
本実施の形態においては,外側チャンバー5の内面をSUS鋼製とし,内側チャンバー6の内面をフッ素樹脂によってコーティングする構成としたが,外側チャンバー5の内面を不導体によってコーティングして,内側チャンバー6の内面を導体によって形成しても良い。この場合,外側チャンバー5の内部において薬液処理を行い,その後,内側チャンバー6を処理位置に移動させて,内側チャンバー6の内部において純水によるリンス処理を行い,IPAミストによる乾燥処理を行う。
【0100】
カバー62に,外側チャンバー5の内部から退出した内側チャンバー6を洗浄するクリーニング機構を備えても良い。例えば,カバー62に,カバー62の外周側,即ちカバー62を囲む内側チャンバー6の内面に向かってガスを吐出するノズルと,内側チャンバー6の内面とカバー62の外周とに挟まれた空間から雰囲気を排気する排気管を設ける。そして,退避位置に移動した内側チャンバー6の内面を,ノズルから供給されるガスによって洗浄する。この場合,内側チャンバー6,内側チャンバーノズル42を,常に清浄な状態で使用することができる。
【0101】
内側チャンバーノズル42から,炭酸水溶液を供給するようにしても良い。炭酸水溶液は,リンス液として使用することができる。これにより,内側チャンバー6の内部で薬液処理を行った後,引き続き内側チャンバー6の内部で炭酸水溶液によるリンス処理を行うことができる。炭酸水溶液は,導電性を有するため,内側チャンバー6の内部の帯電を防止できる。また,この場合,内側チャンバー6の内部で薬液を洗い流し,薬液雰囲気を排気した後に,内側チャンバー6の移動を開始すれば,外側チャンバー5の内部に薬液雰囲気が侵入することを防止できる。
【0102】
内側チャンバー6を外側チャンバー5から退出させる際には,先ず,第1のガスノズル30及び第2のガスノズル60から,窒素ガスの吐出を開始させた後,シール機構28,58のシールを解除しても良い。即ち,第1のガスノズル30からの窒素ガスの吐出を継続しながら,シール機構28のシールを解除するとともに,第2のガスノズル60からの窒素ガスの吐出を継続しながら,シール機構58のシールを解除する。このように,内側チャンバー6の内部の密閉状態を解除する前に,第1のガスノズル30及び第2のガスノズル60から,窒素ガスの吐出を開始しても,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の外部の雰囲気が,外側チャンバー5及び内側チャンバー6の内部に入り込むことを効果的に防止できる。
【0103】
本実施の形態においては,ロータ70の円盤91,92,6本の保持棒95を,SUS鋼によって形成し,表面のコーティングをPEEKによって形成したが,表面のコーティングをフッ素樹脂又はセラミックによって行っても良い。この場合も,ロータ70の表面に耐薬液性を持たせることができる。
【0104】
【発明の効果】
本発明の基板処理装置及び基板処理方法によれば,外側チャンバー及び内側チャンバーの内部で静電気が発生することを防止することにより,基板に形成された回路が破壊されたり,外側チャンバー及び内側チャンバーの内部にパーティクルが付着して基板を汚染したり,引火性の処理流体に放電が起こることを防止できる。
【0105】
また,外側チャンバーの内部に対して内側チャンバーを進入及び退出させる際に,外側チャンバー及び内側チャンバーの内部の密閉状態を解除しても,外側チャンバー及び内側チャンバーの内部に,外部の雰囲気が侵入することを防止できる。従って,外側チャンバー及び内側チャンバーの内部に酸素が侵入せず,薬液の酸化力が高まることがないので,基板に形成された配線が損傷することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内側チャンバーを外側チャンバーの外部に退出させた状態である基板処理装置の断面図である。
【図2】内側チャンバーを外側チャンバーの内部に進入させた状態である基板処理装置の断面図である。
【図3】シール機構の縦断面図である。
【図4】内側チャンバーを移動させる状態における,内側チャンバー上部を拡大して示した断面図である。
【図5】シール機構にガスノズルを隣接させた部分の縦断面図である。
【符号の説明】
PS1,PS2 処理空間
S1,S2 空間
S3  保持空間
W   ウェハ
1   基板処理装置
5   外側チャンバー
5a  筒状体
5b  第1の端面
5c  第2の端面
6   内側チャンバー
6a  筒状体
6b  第1の端面
6c  第2の端面
6d  円筒面
10  ロータ回転機構
12  外側チャンバーノズル
17  ロータ回転機構入出口
18  シール機構
27  第1の開口
28  シール機構
30  第1のガスノズル
32  蓋部材
42  内側チャンバーノズル
47  ロータ回転機構入出口
48  シール機構
57  第2の開口
58  シール機構
60  第2のガスノズル
62  カバー
70  ロータ
73  蓋体

Claims (19)

  1. 基板を囲む外側チャンバーと,前記外側チャンバーの内部に移動して基板を囲む内側チャンバーを備えた基板処理装置であって,
    前記外側チャンバーの内面又は前記内側チャンバーの内面のうちいずれか一方は導体によって形成され,他方は不導体によって形成され,
    前記内面が導体によって形成された外側チャンバー若しくは内側チャンバーに,導電性を有しない1又は2以上の処理流体を供給するノズルを設け,
    前記内面が不導体によって形成された外側チャンバー若しくは内側チャンバーに,導電性を有する1又は2以上の処理流体を供給するノズルを設けたことを特徴とする,基板処理装置。
  2. 前記導電性を有しない処理流体は,純水を含むことを特徴とする,請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記導電性を有しない処理流体は,イソプロピルアルコールを含むことを特徴とする,請求項1又は2に記載の基板処理装置。
  4. 前記不導体によって形成された内面はフッ素樹脂によってコーティングされていることを特徴とする,請求項1,2又は3に記載の基板処理装置。
  5. 前記内面が不導体によって形成された,外側チャンバー若しくは内側チャンバーに備えたノズルは,ポリ・エーテル・エーテル・ケトンによって形成されることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載の基板処理装置。
  6. 前記導電性を有する処理流体は,炭酸水溶液を含むことを特徴とする,請求項1〜5のいずれかに記載の基板処理装置。
  7. 前記外側チャンバー及び内側チャンバーの内部において基板を保持するロータを備え,
    前記ロータは,ポリ・エーテル・エーテル・ケトン,フッ素樹脂又はセラミックによってコーティングされていることを特徴とする,請求項1〜6のいずれかに記載の基板処理装置。
  8. 前記外側チャンバーの端面に,前記内側チャンバーを入出させるための第1の開口を設け,
    前記第1の開口と前記内側チャンバーの第1の端面との間及び前記第1の開口と前記内側チャンバーの第2の端面との間をシールする第1のシール機構を設け,
    前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの外部に移動させた際には,前記内側チャンバーの第1の端面及び第1のシール機構によって前記第1の開口を閉じて,前記外側チャンバーの内部に密閉状態の第1の空間を形成して,前記外側チャンバーによって基板を囲み,
    前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの内部に移動させた際には,前記内側チャンバーの第2の端面及び第1のシール機構によって前記第1の開口を閉じて,前記内側チャンバーによって基板を囲む構成とし,
    前記第1の開口に,不活性ガスを吐出する第1のガスノズルを備え,
    前記内側チャンバーを移動させる間,前記第1のガスノズルから不活性ガスを吐出させることにより,外部の雰囲気が,前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの内部に入り込まないようにすることを特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載の基板処理装置。
  9. 前記内側チャンバーの第2の端面に第2の開口を設け,
    前記第2の開口を塞ぐ蓋部材と,前記第2の開口と前記蓋部材との間をシールする第2のシール機構を設け,
    前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの内部に移動させた際には,前記蓋部材及び第2のシール機構によって前記第2の開口を閉じて,前記内側チャンバーの内部に密閉状態の第2の空間を形成して,前記内側チャンバーによって基板を囲む構成としたことを特徴とする,請求項8に記載の基板処理装置。
  10. 前記蓋部材の外側に筒体を取り付け,
    前記第2の開口の内方に前記筒体を配置することにより,前記内側チャンバーを前記筒体に沿って移動させる構成とし,
    前記第2の開口に,不活性ガスを吐出する第2のガスノズルを備え,
    前記内側チャンバーを移動させる間,前記第2のガスノズルから不活性ガスを吐出させることにより,外部の雰囲気が,前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの内部に入り込まないようにすることを特徴とする,請求項9に記載の基板処理装置。
  11. 外側チャンバーの内部に移動して基板を囲む内側チャンバーの内部で基板を処理する工程と,前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの外部に移動させ,前記外側チャンバーの内部で基板を処理する工程を有する基板処理方法であって,
    内面が不導体によって形成された,前記外側チャンバー又は前記内側チャンバーの内部において,基板を導電性を有する薬液によって処理し,
    内面が導体によって形成された,前記外側チャンバー又は前記内側チャンバーの内部において,基板を導電性を有しないリンス液によって処理し,導電性を有しない乾燥用流体によって処理することを特徴とする,基板処理方法。
  12. 外側チャンバーの内部に移動して基板を囲む内側チャンバーの内部で基板を処理する工程と,前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの外部に移動させ,前記外側チャンバーの内部で基板を処理する工程を有する基板処理方法であって,
    内面が不導体によって形成された,前記外側チャンバー又は前記内側チャンバーの内部において,基板を導電性を有する薬液によって処理し,導電性を有するリンス液によって処理し,
    内面が導体によって形成された,前記外側チャンバー又は前記内側チャンバーの内部において,導電性を有しない乾燥用流体によって処理することを特徴とする,基板処理方法。
  13. 前記導電性を有するリンス液は,炭酸水溶液であることを特徴とする,請求項12に記載の基板処理方法。
  14. 前記内側チャンバーを移動させるに際し,
    前記外側チャンバーに設けた第1の開口に前記内側チャンバーを通過させながら,かつ,前記第1の開口に備えた第1のガスノズルから不活性ガスを吐出させながら,前記内側チャンバーを移動させることにより,前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの外部の雰囲気が前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの内部に入り込まないようにすることを特徴とする,請求項11,12又は13に記載の基板処理方法。
  15. 前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの内部に移動させた際に,前記外側チャンバーの内部の空間を密閉して,前記外側チャンバーによって前記内側チャンバーを囲み,
    前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの外部に移動させた際に,前記外側チャンバーの内部に密閉状態の第1の空間を形成して,前記外側チャンバーによって基板を囲み,
    前記内側チャンバーを移動させるに際し,前記外側チャンバーの内部に形成した前記空間又は前記第1の空間の密閉状態を解除する前又は同時に,前記第1のガスノズルから不活性ガスを吐出させることを特徴とする,請求項14に記載の基板処理方法。
  16. 前記内側チャンバーを移動させるに際し,
    前記外側チャンバーの内部を,前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの外部に対して陽圧にしながら移動させることを特徴とする,請求項11〜15のいずれかに記載の基板処理方法。
  17. 前記内側チャンバーを移動させるに際し,
    前記内側チャンバーに設けた第2の開口を筒体に沿って移動させ,かつ,前記開口に設けた第2のガスノズルから不活性ガスを吐出させることにより,外部の雰囲気が前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの内部に入り込まないようにすることを特徴とする,請求項11〜16のいずれかに記載の基板処理方法。
  18. 前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの内部に移動させた際に,前記内側チャンバーの内部に密閉状態の第2の空間を形成して,前記内側チャンバーによって基板を囲み,
    前記内側チャンバーを前記外側チャンバーの外部に移動させた際に,前記内側チャンバーの内部の空間を密閉して,前記内側チャンバーによって前記筒体を囲み,
    前記内側チャンバーを移動させるに際し,前記内側チャンバーの内部に形成した前記第2の空間及び前記空間の密閉状態を解除する前又は同時に,前記第2のガスノズルから不活性ガスを吐出させることを特徴とする,請求項17に記載の基板処理方法。
  19. 前記内側チャンバーを移動させるに際し,
    前記内側チャンバーの内部を,前記外側チャンバー及び前記内側チャンバーの外部に対して陽圧にしながら移動させることを特徴とする,請求項17又は18に記載の基板処理方法。
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