JP2004071354A - Method of manufacturing glass cap for organic el display and glass cap - Google Patents

Method of manufacturing glass cap for organic el display and glass cap Download PDF

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Shigeru Fujinori
藤乗 茂
Seisuke Hamachi
濱地 靖介
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Fuji Manufacturing Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a glass cap for an organic EL display manufacturable in a relatively short time and having high strength. <P>SOLUTION: The method of manufacturing the glass cap for the organic EL display comprises a process (a masking process) forming a resist layer 10 having acid resistance and sand blast resistance covering a non-forming portion of graving acting as a housing part 55 on a surface under working 1a of a glass plate 1 and forming a resist layer 20 having acid resistance over the whole surface of the other surface 1b of the glass plate 1; a process (a blasting process) cutting and forming a space 45 acting as the target housing part 55 by blasting an abrasive to the surface under working 1a of the glass plate 1; and a process (an etching process) forming the housing part by immersing the glass plate 1 with the resist layers 10, 20 attached after blasting work in an etching solution, and etching to graving depth forming the target housing part 55. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイの有機薄膜を封止する封止用キャップ及びその製造方法に関し、より詳細には、ガラス板を彫り込むことにより形成されたガラス製の封止用キャップ(本明細書において「ガラスキャップ」という。)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機ELディスプレイの表示パネルは、図6に示すように透明電極31を短冊状にパターニングしたガラス基板30上に、正孔輸送層41、発光層42、電子輸送層43等を積層して成る有機膜40を形成し、前述の透明電極31(カラム)と金属電極50(ロウ)でこれを挟み、両電極の交差部にマトリクス状のピクセルを形成した構造である。
【0003】
この表示パネルにあっては、透明電極31と金属電極50との交差部が発光部に相当し、正負のキャリア輸送材料を介し挟持された発光材料が発光する。
【0004】
この基板ガラスの画素が搭載された面は、封止用キャップ60にて被覆され、基板ガラスに搭載された画素が外部環境から保護されている(図7参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この有機ELディスプレイは水分に非常に弱く、EL素子が水分を吸収するとダークスポットと呼ばれる黒色欠陥が生じ、この欠陥が時間と共に成長して結果的に暗欠陥となる。こうした水分による悪影響を低減するために、前述の封止用キャップにて被覆されたパネル内にはNガスを封入し、さらにBaOなどの吸湿剤を入れるのが一般的である。そのため、前述の封止用キャップには、これらを封入するための収納部55としての空間45が設けられている。
【0006】
このような空間45を備えた封止用キャップとしては金属(SUS)製のキャップ(メタルキャップ)を使用することが一般的に行われているが、基板ガラス30と熱膨張率が同じであること、従って張り合わせ時に密着しやすいこと、また、パネルの気密性や熱ショック性が向上すること、メタルキャップよりも薄く形成することができ、従ってパネル全体の厚みを薄くすることができること等の理由から、ガラスから成る封止用キャップ(ガラスキャップ)の使用が検討されている。
【0007】
このガラスキャップは、0.7mm〜1.1mmの板厚のガラスに、前述の吸湿剤を配置するための空間45を確保することができるよう吸湿剤の厚みに応じて収納部55を形成する彫り込みを形成したもので、この彫り込みの形成方法として、ウエットエッチング法、サンドブラスト法、加工成形法が検討されているが、これらの各加工方法にあってはそれぞれ以下に示す問題点がある。
【0008】
(1)ウエットエッチング法
前述の加工方法のうち、ウエットエッチング法とは、ガラス板上の前述の収納部55となる彫り込みを形成する部分を除いてこれをドライフィルムフォトレジスト(DFR)で被覆し、濃度10〜30%の弗酸から成るエッチング液内に浸浸してDFRで覆われていない部分をエッチングするものである。
【0009】
しかし、DFRを使用したレジスト層の形成はコスト高であると共に、ウエットエッチング法による場合には、エッチングの完了迄に比較的長時間を要し、前述のエッチング液により原料ガラスを0.5mmの深さにエッチングするのにソーダライムガラスで60〜90分、ノンアルカリガラスで120分〜180分浸漬しておく必要がある。
【0010】
また、エッチング液に浸漬されている際にDFRとガラス板との隙間にエッチング液が侵入し、DFRによる被覆部分にまでエッチングが進む所謂「サイドエッチング」が生じる。
【0011】
このサイドエッチングを解消する方法として、例えば予めガラス板の表面にメタル膜を成膜してからDFRを形成し、メタル膜と共にガラス板をエッチングする方法も検討されているが、この方法によればメタル膜の形成に必要な工程が増えると共に、メタル膜をエッチングしなければならない分、更に処理時間が長くなる。
【0012】
(2)サンドブラスト法
サンドブラスト法は、前述のウエットエッチング法の場合と同様に、ガラス板上の収納部55となる彫り込みの非形成部を例えばDFRで被覆し、この被覆後のガラス板に対して研磨材を投射して、DFRにより被覆されていない部分の板ガラスを切削することにより収納部55を形成するものである。
【0013】
このサンドブラスト法は、前述のウエットエッチング法による場合に比較して加工時間が短時間であり、また、サイドエッチングが生じ難いという利点があるが、ウエットエッチングの場合と同様、マスク材としてDFRを使用する場合にはコスト高となる。
【0014】
また、サンドブラスト法により収納部55を形成する場合には、加工面に微細な凹凸が出来ているために、収納部55が深くなり肉厚が減少すると比較的容易に割れてしまう等、製造されたガラスキャップの強度が低いという欠点を有している。
【0015】
(3)加工成形法
加工成形法とは、ガラス板を加熱炉内において加熱後、この加熱されたガラス板にセラミック製の金型を押圧して、所望形状のガラスキャップを得ようとするものであり、金型に対応した所望形状のガラスキャップを正確に製造することができる。
【0016】
しかし、この方法による場合には、ガラス板を加熱するための加熱炉が必要であり、また、ガラス板のサイズ、収納部55となる彫り込み深さに合わせてそれぞれ別途に金型を準備する必要がある等、多大な初期投資が必要である。
【0017】
しかも加工は、ガラスの軟化点温度において金型をプレスし、1時間程度保持して徐冷するものであるため、製造に比較的長時間を要する。
【0018】
なお、本発明の発明者らは、前述のサンドブラスト法により得られたガラスキャップの強度が低いという欠点は、サンドブラストによる切削部分の表面を弗酸処理により溶かして平滑に改良することにより解消し得ることを見い出したものの、サンドブラストの際に使用された耐サンドブラスト用のDFRをそのまま弗酸によるエッチングを行う際のDFRとして使用すると、DFRが剥がれて所望のエッチングを行うことができず、一旦耐ブラスト用のDFRを剥離して、再度ウエットエッチング用のDFRを形成する必要が生じる等、サンドブラストとウエットエッチングとを連続して行うことができないという新たな問題に直面した。
【0019】
サンドブラストの場合は、接着材の部分に気泡が存在しても、めくられて剥がれなければ目的を達するが、弗酸処理の場合は、接着剤に気泡が接触すると、接着強度が高くても隙間から弗酸が侵食してしまい剥離する。DFRでは、この接着剤部分の接着力による液密性と弗酸を撥液機能が弱いためと考えられる。
【0020】
そこで、本発明の第1の目的は、比較的短時間で製造できると共に、強度の高い有機ELディスプレイのガラスキャップ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0021】
また、本発明の別の目的は、DFRによるマスキングによってはサンドブラストとウエットエッチングを連続した工程において行うことができないという、前述の第1の目的を達成する過程において新たに生じた問題を解消することのできる有機ELディスプレイのガラスキャップ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の有機ELディスプレイのガラスキャップは、一般的なガラスキャップが備える透明電極をパターニングしたガラス板上に、正孔輸送層、発光層、電子輸送層等を積層して成る有機膜を形成し、透明電極と金属電極でこれを挟み、両電極の交差部にマトリクス状のピクセルを形成すると共に、前記透明電極と金属電極との交差部において、正負のキャリア輸送材料を介し挟持された発光材料を有し、前記ガラス板の画素が搭載された面を、封止用キャップにて被覆し、吸湿剤を収納封入する収納部を設けて成る有機ELディスプレイのガラスキャップにおいて、
素材となる前記ガラス板の被加工面に、前記収納部となる彫り込みの非形成部分を覆う耐酸性と耐サンドブラスト性とを備えたレジスト層が形成されると共に、前記ガラス板の他方の面に、その全面に亘り耐酸性を有するレジスト層が形成され、さらに、前記ガラス板の前記被加工面に研磨材の投射による切削で形成された空間と、前記切削が行われた後の前記ガラス板に、前記各レジスト層を付着させたままエッチング液に浸漬して、前記空間をさらに目標とする収納部となる彫り込み深さ迄エッチングして形成された収納部から成ることを特徴とする。
【0023】
また、本発明の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法は、素材となるガラス板1の被加工面1aに、収納部55となる彫り込みの非形成部分を覆う耐酸性と耐サンドブラスト性とを備えたレジスト層10を形成すると共に、前記ガラス板1の他方の面1bに、その全面に亘り耐酸性を有するレジスト層20を形成する工程(マスキング工程)と、
前記ガラス板1の前記被加工面1aに研磨材を投射して、目標とする収納部55となる空間の切削を、前記ガラス板の板厚から前記エッチング工程による一定の彫り込み深さの減算値分行い、空間45を形成する工程(ブラスト工程)と、前記工程により研磨材による空間45の切削が行われた後の前記ガラス板1を、前記各レジスト層10,20を付着させたままエッチング液に浸漬し、目標とする収納部55となる彫り込み深さ迄エッチングして収納部55を形成する工程(エッチング工程)から成る(請求項1、2)。
【0024】
前述のマスキング工程において、耐サンドブラスト性を有する基材層と耐酸性を有する粘着材層とから成るマスキングシートを前記ガラス板1の前記被加工面1aに貼着することにより、前記ガラス板の前記被加工面に前記粘着材層から成る耐酸性レジスト層11と、前記基材層から成る耐サンドブラスト性レジスト層12の二層構造を有するレジスト層10を形成することを特徴とする(請求項3)。
【0025】
また、前述の構成に代え、前記マスキング工程において前記ガラス板1の前記被加工面1aに印刷により耐酸性レジスト層11を形成する工程と、前記耐酸性レジスト層11上に、印刷により耐サンドブラスト性レジスト層12を形成することにより、ガラス板1の被加工面1aに前記耐酸性レジスト層11と耐サンドブラスト性レジスト層12の二層から成る前記レジスト層10を形成する構成としても良い(請求項4)。
【0026】
なお、前記ガラス板1の前記被加工面1aに形成される前記耐酸性レジスト層11が、水に不溶で、温水に対して易溶解性を示す材料により形成されたものを使用することが好ましい(請求5)。
【0027】
また、前記エッチングにおいて使用するエッチング液が、弗酸濃度40〜70%又はこの弗酸及びリン酸、硫酸、塩酸及び硝酸より選択された少なくとも1の酸から成る混酸液から成り、前記ガラス板を前記エッチング液に所定時間浸漬後、洗浄水にて洗浄、乾燥し、目標とする収納部となる彫り込み深さ迄エッチングして収納部を形成してもよく、この場合、濃度50〜60%の弗酸及び濃度70〜98%の硫酸から成る混酸液を使用し、又、このときの両者の混合比は、1:1〜3:2が好ましい(請求項6,9,11)。
【0028】
さらに、前記ガラス板1を前記エッチング液に所定時間浸漬後、洗浄水にて洗浄、乾燥し、収納部55を形成する。このとき、前記洗浄、乾燥後再度前記エッチング液に浸漬する工程を繰り返して目標とする収納部55となる彫り込み深さ迄エッチングして収納部を形成するものとしても良い(請求項10)。
【0029】
前記洗浄水による洗浄は、前記ガラス板1が浸漬された前記洗浄水に振動を付与することにより行うものとすれば好適である(請求項7)。
【0030】
また、前記エッチング液を5〜25℃、前記洗浄水を38℃以上の温度にて前記エッチング及び洗浄を行うこととすれば好適である(請求項8)。
【0031】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法について、以下、その工程を追って説明する。
【0032】
〔実施形態1〕
(1)ガラス板の準備・洗浄処理
ガラスキャップの素材となるガラス板1は、例えばソーダライムガラスやノンアルカリガラス等、有機膜が搭載されるガラス基板30と同一材質のものを使用することが好ましく、このようにガラス基板30と同一材質のガラス板1を使用することにより、ガラス基板30とガラスキャップ60との膨張係数が同一となり封止を良好に行うことができる。
【0033】
ガラスキャップとなるガラス板1、一例として本実施形態にあっては厚さ0.7mmのノンアルカリガラスの板は、先ず、その表面に付着しているゴミ、水アカ、油類を除去するために十分な洗浄が行われ、乾燥される。この状態においてガラスキャップの素材となるガラス板1の準備が完了する。
【0034】
(2)マスキング
以上のようにして、洗浄、乾燥が終了したガラス板1には、収納部55となる彫り込みが形成される面である被加工面1aのうち、収納部55の非形成部分に耐ブラスト性及び耐酸性を兼ね備えたレジスト層10を形成し、また、ガラス板1のこれとは反対側の面1bには、その全面に耐酸性を有するレジスト層20を形成し、後述するサンドブラスト法による切削、ウエットエッチングによるエッチングの際に、このレジスト層10,20にて被覆された部分が加工されることを防止している。
【0035】
(2−1)マスキングシートの貼着
ガラス板1の、収納部55となる彫り込みが行われる側の表面(被加工面1b)に形成されるレジスト層10は、本実施形態にあっては耐酸性を有する層(本明細書において「耐酸性レジスト層」という。)11と、その表面にさらに形成された耐サンドブラスト性を有する層(本明細書において「耐サンドブラスト性レジスト層」という。)12の二層構造を有し、本実施形態にあっては図1に示すようにガラス板1の被加工面1aに形成されるレジスト層10をマスキングシートの貼着により形成している。
【0036】
従って、本実施形態にあってはこのマスキングシートがレジスト層を成し、後述するカッティング、マスキングシートの不要部分の除去等を行うことにより被加工面1aの上に収納部55となる彫り込みパターンに従ったレジスト層の形成が行われる。
【0037】
このマスキングシート10は、耐サンドブラスト性を有する基材層12の片面に、耐酸性を有し、かつ、25℃から30℃以下の水に対して不溶解性を示すと共に約40℃以上の温水に対して易溶解性を示す粘着剤層11が形成されたものであり、このマスキングシート10をガラス板1の被加工面1aに貼着することにより、粘着剤層11から成る耐酸性レジスト層と、基材層12から成る耐サンドブラスト性レジスト層とが同時にガラス板1上に形成される。
【0038】
また、ガラス板1の他方の面1bには、耐酸性を有するマスキングシートを貼着して、レジスト層が形成されている。
【0039】
このような耐酸性を有する粘着材層11としては、例えばアクリル系溶剤型粘着材を使用することができ、また、耐ブラスト性を有する基材層12としては、例えば塩化ビニル系フィルム乃至はシートを使用することができる。
【0040】
本実施形態にあっては、耐酸性を有する粘着材層11と、耐サンドブラスト性を有する基材層12とを備えたマスキングシートを使用している。
【0041】
また、ガラス板1の他方の面1bには、耐酸性を有するマスキングシート20として、PVCを基材層22とするマスキングシート20を貼着して使用している。
【0042】
前述のマスキングシート10,20は、いずれもラミネート機にて素材となるガラス板1両面1a,1bにそれぞれ貼着する。
【0043】
(2−2)マスキングシートのカッティング
以上のようにしてガラス板1に貼着されたマスキングシート10,20のうち、収納部55となる彫り込みを行う側、すなわちガラス板1の被加工面1aに貼着されたマスキングシート10には、これを精密カッティングマシンにて板ガラス1に傷を付けることなくコンピュータに入力されているパターンに従って切り込みを入れる。
【0044】
(2−3)マスキングシートの不要部分の除去
カッティングのされたマスキングシート10は、収納部55となる彫り込み部分のパターン通りに切り込みが入っているので、その収納部55となる彫り込み部分のシートを除去し、ガラス板1の収納部55となる彫り込みを形成する部分を図2に示すように露出させる。
【0045】
マスキングシート10のうちの不要部分を取り除いた跡には、マスキングシート10の粘着剤が付着していたり、また、マスキングシート10の不要部分を除去する際に付着した手の油分が付着していたりすることから、専用の溶剤やアルコール等でこの汚れを拭き取って除去した後、外観検査又は寸法検査を行い、ガラス板1のマスキングが終了する。
【0046】
(3)サンドブラストによる加工
このようにして、マスキングが完了したガラス板1に対してはブラストマシンにより研磨材の投射を行い、被加工面1aのうちマスキングシート10が除去されて露出した部分を切削する。
【0047】
本実施形態においてこのブラストによる切削は、圧縮空気と共に噴射される微粉研磨材を用いて行われ、また、ワークであるガラス板1を定量づつ供給可能な定量供給コンベア式のブラストマシンを使用して、安定かつ、高精度のサンドブラストを行っている。
【0048】
使用する微粉研磨材としては、比較的高硬度な微粉研磨材を使用しており、一例として酸化アルミナ、WA、カーボンランダムの♯150〜♯600(90μm〜40μm)を使用している。
【0049】
サンドブラスト法による切削は、図3に示すように最終的に形成される収納部55となる彫り込み形状(破線)に対して僅かに余白が残るように行われ、具体的には最終的に得られる収納部55となる彫り込み深さに対してやや浅くなるよう行い、本実施形態にあっては形成される収納部55となる彫り込み深さ0.3mmに対して、ブラストによる切削が0.25mmの深さとなるよう、その加工時間等が調整されている。
【0050】
このように、サンドブラスト法による切削深さを、収納部55となる彫り込み深さに対してやや浅くすることにより、彫り込みに要する時間を可及的に短縮することができると共に、比較的サイドエッチングが生じ難いサンドブラスト法により収納部55となる空間45の切削形状を略確定した後、後述のウエットエッチングを行うことにより、サイドエッチングの生じやすいウエットエッチングにより終始彫り込みを行う場合に比較して正確な形状の彫り込みを行うことができる。また、サンドブラスト工程では、弗酸処理よりも、深さ方向での寸法の制御しやすさや、安定性があるため、ブラストの切削量を多くとり、また、フッ酸の処理時間を短くすることで、廃水処理などの環境対策への負荷を軽減することが可能である。
【0051】
(4)ウエットエッチング加工
以上のようにしてサンドブラストの終了したガラス板1は、サンドブラストの際にガラス1に付着した研磨材や切削粉を完全に除去するためにこれを水洗すると共に乾燥する。
【0052】
このようにして、研磨材や切削粉等の除去されたガラス板1は、前述のマスキングシート10,20のいずれとも貼ったまま、高濃度の弗酸を主剤とした混酸液から成るエッチング液に対する浸漬と、水洗とを数回繰り返して行われるウエットエッチングにより、必要とされる収納部55となる彫り込み深さとなるまで厳密に管理された条件下でエッチングを行う。
【0053】
エッチング液として使用する混酸液は、弗酸単独又はこの弗酸と、リン酸、硫酸、塩酸、硝酸のうちの少なくとも1の酸との混合液であり、本実施形態にあっては弗酸60%に硫酸40%を混合したものを使用している。
【0054】
一般に、ウエットエッチングに使用される弗酸は、濃度10〜30%程度に希釈されたものを使用するが、前述のような高濃度の混酸液を使用することにより、比較的短時間でウエットエッチングを完了することができる。また、エッチング液に対する浸漬時間が短いことと、ガラス板1に貼着されたマスキングシート10の粘着剤層11が溶解せず、マスキングシートがガラス板1より剥離することをも防止できる。
【0055】
このウエットエッチングに使用されるエッチング液及び洗浄水は、いずれも厳密にその温度が管理されており、一例としてエッチング液については5〜25℃、前記洗浄水を40℃以上の温度に管理されている。
【0056】
このようなエッチング液及び洗浄水の温度管理は、エッチング液中の弗酸が反応熱により蒸発し易いこと、及び、前述のマスキングシート10の粘着剤層11が40℃を越える温水に対しては易溶解性を示すことから行われるものであり、エッチング液及び洗浄液を前述の温度に厳密に管理することにより、エッチング液の濃度変化を防止してエッチングが常に一定の速度で行われるようにすると共に、マスキングシート10の剥離を防止して、ガラス板1に正確な収納部55となる彫り込みを形成するためである。
【0057】
前述の洗浄水による洗浄に際しては、超音波洗浄、その他の方法により洗浄水に振動を付加して洗浄能力を向上させることにより、ガラス板1に付着したエッチング液を略完全に取り除き、この洗浄によりガラス板1の浸食が進むことが防止されている。
【0058】
また、水洗後のガラス板1は、これを十分に乾燥させた後にエッチング液に浸漬され、エッチング液中に洗浄水が混入してエッチング液が希釈されることが防止されている。このガラス板1の乾燥は、乾燥風の吹き付け、好ましくは温風の吹き付けにより行っている。
【0059】
このようにして、ガラス板1はエッチング液への浸漬と洗浄水による洗浄が繰り返し行われて、サンドブラストによる切削の際に残された残余の収納部55となる彫り込み深さに達するまでウエットエッチングによる収納部55となる彫り込みが行われ、サンドブラストによる切削後にあっては微細な凹凸状となっていた空間45である彫り込み部分の内面が、弗酸によるエッチングにより平滑な形状に形成される。
【0060】
このように、空間45の切削部分の内面に形成されていた微細な凹凸が除去される結果、製造されたガラスキャップの強度の向上が得られる。
【0061】
(5)マスキングシートの除去
このようにして、所定の収納部55となる彫り込み深さとなる迄ガラス板1に対するエッチングが完了すると、ガラス板1の両面に貼ってあるマスキングシート10,20が除去される。
【0062】
このマスキングシート10,20の除去は、例えばマスキングシート10,20に使用されている粘着剤の性質に対応した専用の剥離液で洗浄することにより除去しても良く、また、前述のように温水に対する易溶解性を示す粘着剤層を備えたマスキングシートを使用する場合には、この洗浄を温水、前述の例にあっては40℃以上の温水にて洗浄することによりこれを容易に剥離することができる。
【0063】
このようにして、マスキングシート10,20が除去され、洗浄の完了したガラス板1は、これに対して品質検査を行うことにより、寸法測定、キズ・シミ・スジ・カケの有無等の外観検査を行い、この外観検査の結果所定の品質を満たすものが製品たるガラスキャップとなる。
【0064】
〔実施形態2〕
以上説明した実施形態にあっては、ガラスキャップとなるガラス板1にレジスト層を形成するためにマスキングシート10,20をガラス板1の表面1a,1bに貼着する例を示したが、本実施形態にあっては前述のマスキングシートの貼着に代え、例えばスクリーン印刷等の印刷技法を用いてガラス板1にレジスト層を形成する。
【0065】
このように、印刷によりレジスト層を形成することにより、ガラス板1の被加工面1aのうち収納部55となる彫り込みを形成しない部分に直接レジスト層を形成することができ、前述の実施形態にあっては不可欠であったマスキングシート10に切り込みを入れる工程や、この切り込みに沿ってマスキングシート10の不要な部分を剥離・除去等する工程、その後のガラス板1の清掃等の各工程が不要となり、ガラスキャップの製造工程をより一層簡略化することができる。
【0066】
この、印刷によるレジスト層の形成は、先ずガラス板1の被加工面1aに、収納部55となる彫り込みを形成する部分を残して、溶剤等により希釈されて液状化された耐酸性のレジスト材を印刷し、これを乾燥等することにより耐酸性レジスト層を形成する。このように印刷により塗布されるレジスト材としては、例えば、塩化パラフィンあるいは合成ゴム系材料を使用する。
【0067】
また、前述のようにして形成された耐酸性レジスト層上には、これに重ねて同様に溶剤などにより希釈されて液状化した、耐サンドブラスト性のレジスト材を印刷し、耐サンドブラスト性レジスト層を形成し、この二種類の層から成るレジスト層をガラス板の被加工面に形成することにより、このレジスト層により被覆されたガラス板の表面がサンドブラス及びウエットエッチングのいずれの場合においても浸食等されることがないよう構成されている。
【0068】
耐サンドブラスト性を有するレジスト剤としては、一例としてウレタン系の材料を塗布・乾燥したものを使用する。
【0069】
さらに、ガラス板1の他方の面1bに対しては、前述した耐酸性を有するレジスト材をその全面に塗布して、ウエットエッチングに際してエッチング液に浸漬した際にガラス板1の収納部55となる彫り込みを形成しない面1bが浸食されないようその養生がされている。
【0070】
なお、ガラス板1の収納部55となる彫り込みを形成しない側の面1bに対するレジスト層の形成は、前述した実施形態1の場合と同様にマスキングシート20を貼着することにより行っても良い。
【0071】
このように、印刷によりガラス板1上の収納部55となる彫り込みの非形成部に直接レジスト層を形成することにより、先に説明した実施形態のようにマスキングシート10を使用する場合には、マスキングシート10を所定形状にカットし、このカットした形状に従ってマスキングシート10の不要部分を剥離・除去し、さらにこのマスキングシート10の不要部分を除去した後のガラス板1表面1aより粘着剤や手の油等を拭き取る作業が必要であったが、これらの工程を省略することができる。
【0072】
その他の工程については、先に述べた実施形態と同一であるため、その説明を省略する。
【0073】
〔試験例〕
図4及び図5は、上記実施形態における本願有機ELディスプレイのガラスキャップの強度試験及び結果を示すもので、6サンプルについて平均値を求めたものである(グラフ中数字は、平均値)。
サンプル:無アルカリ
厚さ0.7mm
収納部深さ0.3mm
サンドブラスト工程:研磨材:カーボランダム(100μm)
加工圧力0.5Mpa、
弗酸溶液浴温度:10℃
【0074】
強度試験の結果、図4から単にブラスト処理のものに比較し、サンドブラスト及び約8分間、弗酸処理したものが、約5倍の強度を有することがわかる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明した本発明の構成により、比較的短時間で製造できると共に、強度の高いガラスキャップを得ることのできる有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法を提供することができた。
【0076】
また、前記ガラスキャップの製造方法を実施するに際し、サンドブラストとウエットエッチングを連続した工程として行うことが可能となり、より一層短時間で高強度のELディスプレイのガラスキャップを得ることのできる製造方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】レジスト層が形成された状態のガラス板の概略断面図。
【図2】レジスト層のカッティングが終了した状態のガラス板の概略断面図。
【図3】サンドブラスト終了後のガラス板の概略断面図。
【図4】強度試験の方法を示す概略図。
【図5】強度試験結果を示すグラフ。
【図6】有機ELディスプレイの構造を示す断面斜視図。
【図7】有機ELディスプレイのガラスキャップの説明図。
【符号の説明】
1 ガラス板
1a 被加工面
1b 他方の表面
10 マスキングシート(レジスト層)
11 粘着材層(耐酸性レジスト層)
12 基材層(耐サンドブラスト性レジスト層)
20 マスキングシート(レジスト層)
21 粘着材層
22 基材層
30 ガラス基板
31 透明電極(カラム)
40 有機膜
41 正孔輸送層
42 発光層
43 電子輸送層
45 空間
50 金属電極(ロウ)
55 収納部
60 ガラスキャップ(封止キャップ)
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a sealing cap for sealing an organic thin film of an organic EL (Electro Luminescence) display and a method for manufacturing the same, and more particularly, to a glass sealing cap formed by engraving a glass plate. (Herein referred to as “glass cap”).
[0002]
[Prior art]
As shown in FIG. 6, a display panel of an organic EL display is formed by stacking a hole transport layer 41, a light emitting layer 42, an electron transport layer 43, and the like on a glass substrate 30 in which transparent electrodes 31 are patterned in a strip shape. The structure is such that a film 40 is formed, the transparent electrode 31 (column) and the metal electrode 50 (row) are sandwiched therebetween, and pixels in a matrix are formed at the intersection of the two electrodes.
[0003]
In this display panel, the intersection of the transparent electrode 31 and the metal electrode 50 corresponds to a light emitting portion, and the light emitting material sandwiched between the positive and negative carrier transporting materials emits light.
[0004]
The surface of the substrate glass on which the pixels are mounted is covered with a sealing cap 60, and the pixels mounted on the substrate glass are protected from the external environment (see FIG. 7).
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
This organic EL display is very weak against moisture, and when the EL element absorbs moisture, a black defect called a dark spot is generated, and this defect grows with time, resulting in a dark defect. In order to reduce the adverse effects of such moisture, the panel covered with the sealing cap described above contains N 2 It is common to enclose a gas and further add a hygroscopic agent such as BaO. Therefore, the above-mentioned sealing cap is provided with a space 45 as a storage portion 55 for enclosing them.
[0006]
As a sealing cap having such a space 45, a metal (SUS) cap (metal cap) is generally used, but has the same coefficient of thermal expansion as the substrate glass 30. The reason is that it is easy to adhere when laminating, the airtightness and heat shock of the panel are improved, and the thickness of the panel can be made thinner than the metal cap, so that the overall thickness of the panel can be reduced. Therefore, use of a sealing cap (glass cap) made of glass has been studied.
[0007]
In this glass cap, a storage portion 55 is formed in glass having a thickness of 0.7 mm to 1.1 mm according to the thickness of the moisture absorbent so that the space 45 for disposing the moisture absorbent can be secured. The engraving is formed, and as a method of forming the engraving, a wet etching method, a sand blast method, and a working molding method have been studied. However, each of these processing methods has the following problems.
[0008]
(1) Wet etching method
Among the above-mentioned processing methods, the wet etching method is a method of covering a glass plate with a dry film photoresist (DFR) except for a portion for forming the above-mentioned engraving serving as the storage portion 55 and having a concentration of 10 to 30%. And immersed in an etching solution composed of hydrofluoric acid to etch portions not covered with DFR.
[0009]
However, the formation of a resist layer using DFR is costly, and in the case of the wet etching method, it takes a relatively long time to complete the etching. To etch to the depth, it is necessary to soak in soda lime glass for 60 to 90 minutes and non-alkali glass for 120 to 180 minutes.
[0010]
In addition, when immersed in the etchant, the etchant enters the gap between the DFR and the glass plate, and so-called "side etching" occurs in which etching proceeds to a portion covered by the DFR.
[0011]
As a method of eliminating the side etching, for example, a method of forming a metal film on the surface of a glass plate in advance, forming a DFR, and etching the glass plate together with the metal film has been studied. The number of steps required for forming the metal film increases, and the processing time further increases because the metal film must be etched.
[0012]
(2) Sandblast method
In the sand blast method, as in the case of the above-described wet etching method, the non-engraved non-formed portion serving as the storage portion 55 on the glass plate is covered with, for example, DFR, and an abrasive is projected onto the coated glass plate. Thus, the storage portion 55 is formed by cutting a portion of the plate glass not covered with the DFR.
[0013]
This sandblasting method has the advantages that the processing time is shorter than that of the above-described wet etching method and that side etching hardly occurs. However, as in the case of the wet etching method, DFR is used as a mask material. If so, the cost is high.
[0014]
Further, when the storage portion 55 is formed by the sandblasting method, since the processed portion has fine irregularities, the storage portion 55 is relatively easily cracked when the storage portion 55 is deepened and the wall thickness is reduced. Has the disadvantage that the strength of the glass cap is low.
[0015]
(3) Forming method
The process molding method is to heat a glass plate in a heating furnace and then press a ceramic mold on the heated glass plate to obtain a glass cap of a desired shape. A glass cap of a corresponding desired shape can be manufactured accurately.
[0016]
However, in the case of using this method, a heating furnace for heating the glass plate is necessary, and it is necessary to prepare a mold separately according to the size of the glass plate and the engraving depth to be the storage portion 55. There is a lot of initial investment required.
[0017]
In addition, since the processing involves pressing the mold at the softening point temperature of the glass, holding the mold for about one hour, and slowly cooling, the production requires a relatively long time.
[0018]
In addition, the inventors of the present invention can solve the disadvantage that the strength of the glass cap obtained by the sandblasting method described above is low by melting the surface of the portion cut by sandblasting with hydrofluoric acid treatment to improve the surface smoothly. However, if the DFR for sandblasting resistance used during sandblasting is used as it is as the DFR for etching with hydrofluoric acid, the DFR peels off and the desired etching cannot be performed. A new problem that sandblasting and wet etching cannot be performed continuously, such as the necessity of removing a DFR for wet etching and forming a DFR for wet etching again.
[0019]
In the case of sandblasting, even if air bubbles are present in the adhesive part, the object is achieved if the adhesive is not peeled off, but in the case of hydrofluoric acid treatment, if air bubbles come into contact with the adhesive, even if the adhesive strength is high, there is a gap Fluorine acid is eroded from the film and peels off. It is considered that the DFR has weak liquid-tightness due to the adhesive force of the adhesive portion and a weak function of repelling hydrofluoric acid.
[0020]
Accordingly, a first object of the present invention is to provide a glass cap for an organic EL display which can be manufactured in a relatively short time and has high strength, and a method for manufacturing the same.
[0021]
Another object of the present invention is to solve the problem newly generated in the process of achieving the first object, in which sandblasting and wet etching cannot be performed in a continuous process by masking with DFR. It is an object of the present invention to provide a glass cap for an organic EL display and a method for manufacturing the same.
[0022]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the glass cap of the organic EL display of the present invention has a structure in which a hole transport layer, a light emitting layer, an electron transport layer, and the like are laminated on a glass plate on which a transparent electrode provided in a general glass cap is patterned. An organic film is formed between the transparent electrode and the metal electrode, and a matrix pixel is formed at the intersection of the two electrodes. Positive and negative carrier transport is performed at the intersection of the transparent electrode and the metal electrode. A glass for an organic EL display having a light-emitting material sandwiched between materials, a surface on which the pixels of the glass plate are mounted is covered with a sealing cap, and a storage portion for storing and enclosing a moisture absorbent is provided. In the cap,
A resist layer having acid resistance and sand blast resistance is formed on a surface to be processed of the glass plate as a material, the resist layer covering a non-engraved portion serving as the storage portion, and on the other surface of the glass plate. A resist layer having acid resistance is formed over the entire surface thereof, and further, a space formed by cutting an abrasive on the surface to be processed of the glass plate, and the glass plate after the cutting is performed. Further, a storage portion is formed by immersing the space in an etching solution with the respective resist layers adhered thereto, and etching the space to a further engraved depth serving as a target storage portion.
[0023]
In addition, the method for manufacturing a glass cap of an organic EL display according to the present invention is provided with acid resistance and sand blast resistance on a surface to be processed 1a of a glass plate 1 serving as a material to cover a non-engraved portion serving as a storage portion 55. Forming a resist layer 10 on the other surface 1b of the glass plate 1 and forming a resist layer 20 having acid resistance over the entire surface (masking step);
An abrasive is projected onto the processing surface 1a of the glass plate 1 to cut a space to be a target storage portion 55 by subtracting a constant engraving depth by the etching process from the thickness of the glass plate. The glass plate 1 after the step of forming the space 45 (blasting step) and the cutting of the space 45 by the abrasive in the above step is performed while the resist layers 10 and 20 are adhered. A step (etching step) of immersing in the liquid and etching to a target engraving depth to become the storage section 55 to form the storage section 55 (claims 1 and 2).
[0024]
In the above-mentioned masking step, the masking sheet comprising a base layer having sandblast resistance and an adhesive layer having acid resistance is attached to the surface 1a to be processed of the glass plate 1, whereby the glass plate A resist layer 10 having a two-layered structure of an acid-resistant resist layer 11 composed of the adhesive layer and a sandblast-resistant resist layer 12 composed of the base material layer is formed on a surface to be processed. ).
[0025]
In place of the above-described configuration, a step of forming an acid-resistant resist layer 11 by printing on the processing surface 1a of the glass plate 1 in the masking step, and a step of forming a sandblast-resistant layer on the acid-resistant resist layer 11 by printing. By forming the resist layer 12, the resist layer 10 including the acid-resistant resist layer 11 and the sandblast-resistant resist layer 12 may be formed on the surface 1a to be processed of the glass plate 1. 4).
[0026]
Preferably, the acid-resistant resist layer 11 formed on the processing surface 1a of the glass plate 1 is formed of a material that is insoluble in water and easily soluble in warm water. (Claim 5).
[0027]
The etching solution used in the etching may be a hydrofluoric acid concentration of 40 to 70% or a mixed acid solution of the hydrofluoric acid and at least one acid selected from phosphoric acid, sulfuric acid, hydrochloric acid and nitric acid. After being immersed in the etching solution for a predetermined period of time, it may be washed with cleaning water and dried, and may be etched to a target engraving depth to form a storage portion. In this case, a concentration of 50 to 60% is used. A mixed acid solution composed of hydrofluoric acid and sulfuric acid having a concentration of 70 to 98% is used, and the mixing ratio of the two is preferably 1: 1 to 3: 2 (claims 6, 9, and 11).
[0028]
Further, after immersing the glass plate 1 in the etching solution for a predetermined time, the glass plate 1 is washed with washing water and dried to form a storage section 55. At this time, the step of immersing in the etching solution after the washing and drying may be repeated to form the storage section by etching to the target engraving depth to be the storage section 55 (claim 10).
[0029]
It is preferable that the washing with the washing water is performed by applying vibration to the washing water in which the glass plate 1 is immersed (claim 7).
[0030]
It is preferable that the etching and the cleaning be performed at a temperature of 5 to 25 ° C. for the etching solution and a temperature of 38 ° C. or higher for the cleaning water (claim 8).
[0031]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, the method for manufacturing the glass cap of the organic EL display of the present invention will be described below step by step.
[0032]
[Embodiment 1]
(1) Preparation and cleaning of glass plate
The glass plate 1 as a material of the glass cap is preferably made of the same material as the glass substrate 30 on which the organic film is mounted, such as soda lime glass and non-alkali glass. By using the glass plate 1 made of a material, the expansion coefficients of the glass substrate 30 and the glass cap 60 are the same, and sealing can be performed well.
[0033]
A glass plate 1 serving as a glass cap, for example, in the present embodiment, a 0.7 mm-thick non-alkali glass plate is firstly used to remove dust, water residue, and oils adhering to its surface. Washing is performed sufficiently and dried. In this state, the preparation of the glass plate 1 serving as the material of the glass cap is completed.
[0034]
(2) Masking
As described above, the glass plate 1 that has been washed and dried has the blast resistance and the blast resistance on the non-formed portion of the storage portion 55 in the processed surface 1 a on which the engraving to be the storage portion 55 is formed. A resist layer 10 having acid resistance is formed, and a resist layer 20 having acid resistance is formed on the entire surface 1b of the glass plate 1 on the opposite side 1b. At the time of wet etching, the portions covered with the resist layers 10 and 20 are prevented from being processed.
[0035]
(2-1) Sticking masking sheet
In the present embodiment, the resist layer 10 formed on the surface (the processed surface 1b) of the glass plate 1 on the side where the engraving to be the storage portion 55 is performed is a layer having acid resistance (in the present specification, " This embodiment has a two-layer structure of an acid-resistant resist layer 11) and a layer 12 having a sandblast-resistant property (hereinafter referred to as a “sandblast-resistant resist layer”) 12 further formed on the surface thereof. In the embodiment, as shown in FIG. 1, a resist layer 10 formed on a processing surface 1a of a glass plate 1 is formed by sticking a masking sheet.
[0036]
Therefore, in the present embodiment, the masking sheet forms a resist layer, and the engraving pattern which becomes the storage portion 55 on the work surface 1a by performing cutting described later and removing unnecessary portions of the masking sheet. The formation of the resist layer is performed in accordance therewith.
[0037]
The masking sheet 10 has acid resistance, is insoluble in water at 25 ° C. to 30 ° C. or less, and has hot water of about 40 ° C. or more at one side of the base layer 12 having sand blast resistance. The masking sheet 10 is adhered to the work surface 1a of the glass plate 1 to form an acid-resistant resist layer composed of the pressure-sensitive adhesive layer 11. And a sandblast-resistant resist layer composed of the base material layer 12 are simultaneously formed on the glass plate 1.
[0038]
On the other surface 1b of the glass plate 1, a masking sheet having acid resistance is stuck to form a resist layer.
[0039]
As the pressure-sensitive adhesive layer 11 having such acid resistance, for example, an acrylic solvent-type pressure-sensitive adhesive can be used. As the base layer 12 having blast resistance, for example, a vinyl chloride-based film or sheet can be used. Can be used.
[0040]
In the present embodiment, a masking sheet including an adhesive layer 11 having acid resistance and a base layer 12 having sandblast resistance is used.
[0041]
On the other surface 1b of the glass plate 1, a masking sheet 20 using PVC as a base material layer 22 is used as a masking sheet 20 having acid resistance.
[0042]
The above-mentioned masking sheets 10 and 20 are respectively adhered to both surfaces 1a and 1b of the glass plate 1 as a material by a laminating machine.
[0043]
(2-2) Cutting of masking sheet
Among the masking sheets 10 and 20 adhered to the glass plate 1 as described above, the masking sheet 10 adhered to the side to be engraved to be the storage section 55, that is, the masking sheet 10 adhered to the processing surface 1a of the glass plate 1 This is cut by a precision cutting machine according to a pattern input to a computer without damaging the glass sheet 1.
[0044]
(2-3) Removal of unnecessary portion of masking sheet
Since the cut masking sheet 10 is cut according to the pattern of the engraved portion serving as the storage portion 55, the sheet of the engraved portion serving as the storage portion 55 is removed, and the masking sheet 10 becomes the storage portion 55 of the glass plate 1. The portion for forming the engraving is exposed as shown in FIG.
[0045]
The adhesive of the masking sheet 10 adheres to the mark where the unnecessary portion of the masking sheet 10 is removed, or the oil of the hand that adheres when removing the unnecessary portion of the masking sheet 10 adheres. Therefore, after the dirt is wiped off with a dedicated solvent, alcohol, or the like, the appearance inspection or the dimensional inspection is performed, and the masking of the glass plate 1 is completed.
[0046]
(3) Processing by sandblasting
In this way, the blast machine is used to blast the abrasive onto the glass plate 1 on which masking has been completed, and the exposed portion of the work surface 1a from which the masking sheet 10 has been removed is cut.
[0047]
In the present embodiment, the cutting by the blast is performed by using a fine powder abrasive which is sprayed together with the compressed air, and by using a constant feed conveyor type blast machine capable of feeding the glass plate 1 as a work in a fixed amount. Performs stable, high-precision sandblasting.
[0048]
As the fine powder abrasive used, a relatively high hardness fine powder abrasive is used, and for example, alumina oxide, WA, and carbon random # 150 to # 600 (90 μm to 40 μm) are used.
[0049]
The cutting by the sand blast method is performed so that a margin is slightly left in the engraved shape (broken line) as the storage portion 55 to be finally formed as shown in FIG. 3, and specifically, is finally obtained. The engraving depth is set to be slightly shallower with respect to the engraving depth serving as the storage section 55. In the present embodiment, the engraving depth is set at 0.25 mm with respect to the engraving depth 0.3 mm which becomes the storage section 55 formed. The processing time and the like are adjusted so as to obtain the depth.
[0050]
In this way, by making the cutting depth by the sandblasting method a little shallower than the engraving depth that becomes the storage portion 55, the time required for engraving can be reduced as much as possible, and the side etching can be relatively performed. After the cutting shape of the space 45 serving as the storage portion 55 is substantially determined by the sand blasting method, which is unlikely to occur, a later-described wet etching is performed. Can be engraved. In addition, in the sand blasting process, the dimensional control in the depth direction is easier and more stable than hydrofluoric acid treatment, so the blast cutting amount is increased and the hydrofluoric acid processing time is shortened. In addition, the burden on environmental measures such as wastewater treatment can be reduced.
[0051]
(4) Wet etching
The glass plate 1 on which sand blasting has been completed as described above is washed with water and dried in order to completely remove abrasives and cutting powder attached to the glass 1 during sand blasting.
[0052]
The glass plate 1 from which the abrasive and the cutting powder have been removed in this manner is left attached to any of the above-mentioned masking sheets 10 and 20, and is exposed to an etching solution composed of a mixed acid solution containing a high concentration of hydrofluoric acid as a main component. By wet etching performed by repeating immersion and washing several times, etching is performed under strictly controlled conditions until the required engraving depth for the storage portion 55 is obtained.
[0053]
The mixed acid solution used as an etching solution is hydrofluoric acid alone or a mixed solution of the hydrofluoric acid and at least one acid of phosphoric acid, sulfuric acid, hydrochloric acid, and nitric acid. % And 40% sulfuric acid are used.
[0054]
Generally, hydrofluoric acid used for wet etching is diluted to a concentration of about 10 to 30%, but by using a mixed acid solution having a high concentration as described above, wet etching can be performed in a relatively short time. Can be completed. Further, the immersion time in the etching solution is short, and the adhesive layer 11 of the masking sheet 10 adhered to the glass plate 1 is not dissolved, so that it is possible to prevent the masking sheet from peeling off from the glass plate 1.
[0055]
The temperature of the etching liquid and the cleaning water used for this wet etching are both strictly controlled. For example, the etching liquid is controlled at a temperature of 5 to 25 ° C., and the cleaning water is controlled at a temperature of 40 ° C. or higher. I have.
[0056]
Such temperature control of the etching solution and the cleaning water is such that hydrofluoric acid in the etching solution is easily evaporated by reaction heat, and that the pressure-sensitive adhesive layer 11 of the masking sheet 10 has a temperature higher than 40 ° C. It is performed because it shows easy solubility. By strictly controlling the temperature of the etching solution and the cleaning solution to the above-mentioned temperature, the concentration of the etching solution is prevented from changing and the etching is always performed at a constant speed. At the same time, it is for preventing the masking sheet 10 from peeling off and forming a sculpture in the glass plate 1 as an accurate storage portion 55.
[0057]
At the time of cleaning with the above-mentioned cleaning water, the cleaning liquid is applied to the cleaning water by ultrasonic cleaning or other methods to improve the cleaning ability, thereby almost completely removing the etching liquid attached to the glass plate 1. The erosion of the glass plate 1 is prevented from progressing.
[0058]
Further, the glass plate 1 after the water washing is sufficiently dried and immersed in an etching solution to prevent the washing solution from being mixed into the etching solution to dilute the etching solution. The drying of the glass plate 1 is performed by blowing dry air, preferably by blowing hot air.
[0059]
In this manner, the glass plate 1 is repeatedly immersed in the etching solution and washed with the washing water, and is subjected to wet etching until the glass plate 1 reaches the engraving depth to be the remaining storage portion 55 left during the cutting by sandblasting. The engraving to become the storage portion 55 is performed, and the inner surface of the engraved portion, which is the space 45 that has been finely uneven after cutting by sandblasting, is formed into a smooth shape by etching with hydrofluoric acid.
[0060]
As described above, fine irregularities formed on the inner surface of the cut portion of the space 45 are removed, and as a result, the strength of the manufactured glass cap is improved.
[0061]
(5) Removal of masking sheet
In this manner, when the etching of the glass plate 1 is completed until the engraving depth becomes the predetermined storage portion 55, the masking sheets 10, 20 stuck on both surfaces of the glass plate 1 are removed.
[0062]
The removal of the masking sheets 10 and 20 may be performed, for example, by washing with a dedicated stripping solution corresponding to the properties of the adhesive used for the masking sheets 10 and 20. In the case of using a masking sheet provided with an adhesive layer exhibiting easy solubility with respect to water, this is easily peeled off by washing with warm water, in the above-mentioned example, with warm water of 40 ° C. or more. be able to.
[0063]
The glass sheet 1 from which the masking sheets 10 and 20 have been removed in this way and which have been cleaned is subjected to a quality inspection, thereby measuring dimensions, inspecting appearance such as presence of scratches, stains, stripes and chips. And a glass cap that satisfies a predetermined quality as a result of the appearance inspection is a product.
[0064]
[Embodiment 2]
In the embodiment described above, an example is shown in which the masking sheets 10 and 20 are attached to the surfaces 1a and 1b of the glass plate 1 in order to form a resist layer on the glass plate 1 serving as a glass cap. In the embodiment, a resist layer is formed on the glass plate 1 by using a printing technique such as screen printing instead of attaching the masking sheet described above.
[0065]
In this manner, by forming the resist layer by printing, the resist layer can be formed directly on the portion of the processing surface 1a of the glass plate 1 where the engraving serving as the storage portion 55 is not formed. A step of making a cut in the masking sheet 10 that was indispensable, a step of peeling off and removing unnecessary portions of the masking sheet 10 along the cut, and subsequent steps such as cleaning of the glass plate 1 are unnecessary. Thus, the manufacturing process of the glass cap can be further simplified.
[0066]
The formation of the resist layer by printing is performed in such a manner that an acid-resistant resist material diluted with a solvent or the like and liquefied with a solvent or the like is first left on the surface 1a to be processed of the glass plate 1 except for a portion for forming the engraving serving as the storage portion 55. Is printed and dried to form an acid-resistant resist layer. As the resist material applied by printing in this way, for example, a paraffin chloride or a synthetic rubber material is used.
[0067]
Further, on the acid-resistant resist layer formed as described above, a sandblast-resistant resist material, which was similarly diluted with a solvent or the like and liquefied, was printed thereon, and a sandblast-resistant resist layer was formed. By forming a resist layer composed of these two types of layers on the surface to be processed of the glass plate, the surface of the glass plate covered with the resist layer is subjected to erosion or the like in both cases of sandblasting and wet etching. It is configured not to be done.
[0068]
As a resist agent having sandblast resistance, for example, a urethane-based material applied and dried is used.
[0069]
Further, the other surface 1b of the glass plate 1 is coated with the above-described acid-resistant resist material on the entire surface, and becomes a storage portion 55 for the glass plate 1 when immersed in an etching solution during wet etching. The surface 1b where no engraving is formed is cured so as not to be eroded.
[0070]
The formation of the resist layer on the surface 1b on which the engraving is not formed may be performed by attaching the masking sheet 20 in the same manner as in the first embodiment.
[0071]
As described above, when the masking sheet 10 is used as in the above-described embodiment by forming the resist layer directly on the non-engraved non-formed portion that becomes the storage portion 55 on the glass plate 1 by printing, The masking sheet 10 is cut into a predetermined shape, an unnecessary portion of the masking sheet 10 is peeled and removed according to the cut shape, and an adhesive or a hand is removed from the surface 1a of the glass plate 1 after removing the unnecessary portion of the masking sheet 10. Although it was necessary to wipe off the oil and the like, these steps can be omitted.
[0072]
The other steps are the same as those in the above-described embodiment, and thus the description thereof will be omitted.
[0073]
(Test example)
FIGS. 4 and 5 show the strength test and the results of the glass cap of the organic EL display of the present invention in the above-described embodiment, in which average values were obtained for six samples (the numbers in the graph are average values).
Sample: No alkali
0.7mm thick
0.3mm depth
Sandblasting process: abrasive: carborundum (100 μm)
Processing pressure 0.5Mpa,
Hydrofluoric acid solution bath temperature: 10 ° C
[0074]
As a result of the strength test, it can be seen from FIG. 4 that the material subjected to sandblasting and hydrofluoric acid treatment for about 8 minutes has a strength approximately five times that of the material subjected to blast treatment.
[0075]
【The invention's effect】
With the configuration of the present invention described above, it was possible to provide a method for manufacturing a glass cap for an organic EL display, which can be manufactured in a relatively short time and can obtain a high-strength glass cap.
[0076]
In addition, when the method for manufacturing a glass cap is performed, sand blasting and wet etching can be performed as a continuous process, and a manufacturing method capable of obtaining a glass cap for a high-strength EL display in a shorter time is provided. We were able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic sectional view of a glass plate on which a resist layer is formed.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view of a glass plate after cutting of a resist layer is completed.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view of the glass plate after sandblasting is completed.
FIG. 4 is a schematic view showing a method of a strength test.
FIG. 5 is a graph showing strength test results.
FIG. 6 is a sectional perspective view showing the structure of an organic EL display.
FIG. 7 is an explanatory diagram of a glass cap of the organic EL display.
[Explanation of symbols]
1 glass plate
1a Work surface
1b The other surface
10 Masking sheet (resist layer)
11 Adhesive layer (acid-resistant resist layer)
12 Base layer (sandblast resistant resist layer)
20 Masking sheet (resist layer)
21 Adhesive layer
22 Base material layer
30 glass substrate
31 Transparent electrode (column)
40 Organic film
41 hole transport layer
42 light emitting layer
43 Electron transport layer
45 space
50 Metal electrode (row)
55 storage
60 Glass cap (sealing cap)

Claims (12)

素材となるガラス板の被加工面に、収納部となる彫り込みの非形成部分を覆う耐酸性と耐サンドブラスト性とを備えたレジスト層を形成すると共に、前記ガラス板の他方の面に、その全面に亘り耐酸性を有するレジスト層を形成する工程と、
前記ガラス板の前記被加工面に研磨材を投射して、空間を形成する切削工程と、
前記工程により研磨材による前記空間の切削が行われた後の前記ガラス板を、前記各レジスト層を付着させたままエッチング液に浸漬し、目標とする収納部となる彫り込み深さ迄エッチングして収納部を形成する工程から成ることを特徴とする有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法。
On the surface of the glass plate to be processed, a resist layer having acid resistance and sand blast resistance covering the non-engraved portion serving as a storage portion is formed, and on the other surface of the glass plate, the entire surface is formed. Forming a resist layer having acid resistance over
A cutting step of projecting an abrasive on the surface to be processed of the glass plate to form a space,
The glass plate after the cutting of the space by the abrasive in the process is immersed in an etchant while the respective resist layers are adhered, and etched to a target engraving depth serving as a storage portion. A method for manufacturing a glass cap for an organic EL display, comprising a step of forming a storage portion.
前記研磨剤の投射による前記空間の切削深さは、前記ガラス板の板厚から前記エッチング工程による一定の彫り込み深さの減算値であることを特徴とする請求項1記載の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法。2. The glass for an organic EL display according to claim 1, wherein the cutting depth of the space by the projection of the abrasive is a value obtained by subtracting a constant engraving depth by the etching process from a thickness of the glass plate. Cap manufacturing method. 耐サンドブラスト性を有する基材層と耐酸性を有する粘着材層とから成るマスキングシートを前記ガラス板の前記被加工面に貼着することにより、前記ガラス板の前記被加工面に前記粘着材層から成る耐酸性レジスト層と、前記基材層から成る耐サンドブラスト性レジスト層の二層構造を有するレジスト層を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法。By sticking a masking sheet comprising a base layer having sandblast resistance and an adhesive layer having acid resistance to the surface to be processed of the glass plate, the adhesive layer is formed on the surface to be processed of the glass plate. 3. A glass cap for an organic EL display according to claim 1, wherein a resist layer having a two-layer structure of an acid-resistant resist layer composed of: and a sandblast-resistant resist layer composed of the base layer is formed. Method. 前記ガラス板の前記被加工面に印刷により耐酸性レジスト層を形成する工程と、前記耐酸性レジスト層上に、印刷により耐サンドブラスト性レジスト層を形成することにより、ガラス板の被加工面に前記耐酸性レジスト層と耐サンドブラスト性レジスト層の二層から成る前記レジスト層を形成することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法。Forming an acid-resistant resist layer by printing on the processed surface of the glass plate, and forming a sandblast-resistant resist layer by printing on the acid-resistant resist layer; The method for producing a glass cap for an organic EL display according to any one of claims 1 to 3, wherein the resist layer including two layers, an acid-resistant resist layer and a sandblast-resistant resist layer, is formed. 前記ガラス板の前記被加工面に形成される前記耐酸性レジスト層が、25〜30℃以下の水に対して不溶解性を示すと共に、温水に対して易溶解性を示す材料により形成されていることを特徴とする請求項3〜4いずれか1項記載の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法。The acid-resistant resist layer formed on the surface to be processed of the glass plate is insoluble in water at 25 to 30 ° C. or lower, and is formed of a material that is easily soluble in warm water. The method for producing a glass cap for an organic EL display according to any one of claims 3 to 4, wherein: 前記エッチングにおいて使用するエッチング液が、弗酸濃度40〜70%又はこの弗酸及びリン酸、硫酸、塩酸及び硝酸より選択された少なくとも1の酸から成る混酸液から成り、前記ガラス板を前記エッチング液に所定時間浸漬後、洗浄水にて洗浄、乾燥し、目標とする収納部となる彫り込み深さ迄エッチングして収納部を形成することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法。An etching solution used in the etching is a hydrofluoric acid concentration of 40 to 70% or a mixed acid solution of hydrofluoric acid and at least one acid selected from phosphoric acid, sulfuric acid, hydrochloric acid and nitric acid, and etching the glass plate by the etching method. The storage part is formed by immersing in a liquid for a predetermined time, then washing with cleaning water and drying, and etching to an engraved depth to be a target storage part to form a storage part. Of manufacturing a glass cap for an organic EL display. 前記洗浄水による洗浄が、前記ガラス板が浸漬された前記洗浄水に振動を付与することにより行われることを特徴とする請求項6記載の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法。7. The method according to claim 6, wherein the cleaning with the cleaning water is performed by applying vibration to the cleaning water in which the glass plate is immersed. 前記エッチング液を5〜30℃、前記洗浄水を40℃以上の温度にて前記エッチング及び洗浄を行うことを特徴とする請求項6又は7記載の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法。8. The method of manufacturing a glass cap for an organic EL display according to claim 6, wherein the etching and the cleaning are performed at a temperature of 5 to 30 [deg.] C. for the etchant and 40 [deg.] C. or more for the cleaning water. 前記エッチングにおいて使用するエッチング液が、濃度50〜60%の弗酸及び濃度70〜98%の硫酸から成る混酸液からることを特徴とする請求項6記載の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法。7. The method according to claim 6, wherein the etching solution used in the etching is a mixed acid solution comprising 50 to 60% hydrofluoric acid and 70 to 98% sulfuric acid. . 前記ガラス板を前記エッチング液に所定時間浸漬後、洗浄水にて洗浄、乾燥し、再度前記エッチング液に浸漬することを繰り返して目標とする収納部となる彫り込み深さ迄エッチング及び洗浄することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法。After the glass plate is immersed in the etching solution for a predetermined time, the glass plate is washed and washed with cleaning water, dried, and then repeatedly immersed in the etching solution. The method for producing a glass cap for an organic EL display according to any one of claims 1 to 5, wherein: 前記弗酸及び硫酸の混合比が1:1〜3:2である請求項9記載の有機ELディスプレイのガラスキャップの製造方法。The method according to claim 9, wherein a mixing ratio of the hydrofluoric acid and the sulfuric acid is 1: 1 to 3: 2. 素材となる前記ガラス板の被加工面に、前記収納部となる彫り込みの非形成部分を覆う耐酸性と耐サンドブラスト性とを備えたレジスト層が形成されると共に、前記ガラス板の他方の面に、その全面に亘り耐酸性を有するレジスト層が形成され、さらに、前記ガラス板の前記被加工面に研磨材の投射による切削で形成された空間と、
前記切削が行われた後の前記ガラス板に、前記各レジスト層を付着させたままエッチング液に浸漬して、前記空間をさらに目標とする収納部となる彫り込み深さ迄エッチングして形成された収納部から成ることを特徴とする有機ELディスプレイのガラスキャップ。
A resist layer having acid resistance and sand blast resistance is formed on a surface to be processed of the glass plate as a material, the resist layer covering a non-engraved portion serving as the storage portion, and on the other surface of the glass plate. And a resist layer having acid resistance is formed over the entire surface thereof, and further, a space formed by cutting an abrasive on the surface to be processed of the glass plate,
The glass plate after the cutting was performed was immersed in an etchant with the respective resist layers attached to the glass plate, and the space was further etched to an engraved depth to be a target storage portion. A glass cap for an organic EL display, comprising a storage part.
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