JP2004071300A - 画像表示装置の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像表示装置を無駄なく高い歩留まりで製造することが可能な画像表示装置の製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】蛍光体層を有する蛍光面が形成された前面基板11および背面基板12を、真空排気された真空槽27内に配置した後、蛍光体層を励起して蛍光面を発光させる。真空槽の外部に設けられた光量測定計37により、真空槽に設けられた観察ポート36を介して、蛍光面の輝度を測定し、蛍光面の輝度分布を検出する。
【選択図】 図7
【解決手段】蛍光体層を有する蛍光面が形成された前面基板11および背面基板12を、真空排気された真空槽27内に配置した後、蛍光体層を励起して蛍光面を発光させる。真空槽の外部に設けられた光量測定計37により、真空槽に設けられた観察ポート36を介して、蛍光面の輝度を測定し、蛍光面の輝度分布を検出する。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空外囲器を備えた画像表示装置の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、陰極線管(以下、CRTと称する)に代わる次世代の軽量、薄型の表示装置として様々な平面型の画像表示装置が注目されている。例えば、放電現象による蛍光体の発光を利用したプラズマディスプレイ(PDP)や、主として電界による電子放出を利用したフィールド・エミッション・ディスプレイ(以下、FEDと称する)が知られている。
【0003】
これらの画像表示装置は、基本構成として、所定の間隔をおいて対向配置された前面基板および背面基板を備え、これらの基板は周辺部を互いに接合することにより真空外囲器を構成している。FEDにおいて、前面基板の内面には蛍光体層が形成され、背面基板の内面には、蛍光体を励起する電子放出源である電子放出素子が各画素に対応して配列されている。また、両プレート間には、プレート間の隙間を維持するため、多数の板状、柱状もしくはビーズ等のスペーサが配置されている。
【0004】
これらの画像表示装置において、前面基板と背面基板間の空間、すなわち真空外囲器内部は、高い真空度に維持されていることが重要となる。真空度が低いと安定した電子放出ができず、画像表示装置の寿命が低下することになる。
【0005】
そこで、長期間に渡って外囲器内を高真空度に維持するため、外囲器内には残留ガスを吸着するためのゲッター材が設けられ、重要な役割を果たしている。例えば、動作中にガス放出の生じ易い画像表示領域にゲッター膜を形成する方法が提案されている。この方法によれば、真空チャンバ内に前面基板及び背面基板を投入し、真空排気した後、前面基板の画像表示領域を覆う領域にゲッター膜を形成する。その後、対向配置された両基板を真空中で封着して真空外囲器を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
通常、真空中において、ゲッター膜は黒褐色を帯びている。そのため、ゲッター膜を画像表示領域に形成した場合、ゲッター膜の膜厚分布が画像表示の輝度に影響を与える。従って、膜厚分布が不適当な場合、画像表示時の輝度分布不良等の原因となる。
【0007】
しかしながら、真空チャンバ内で前面基板にゲッター膜を形成した後、前面基板を大気中に暴露することはできず、また、前面基板に成膜したゲッターの膜厚分布を真空中で測定することは困難である。そのため、表示画面の輝度評価は、前面基板および背面基板を封着し真空外囲器を形成した後に行わなければならない。この場合、背面基板上の電子放出素子から実際に電子を放出し、前面基板内面に形成された蛍光面を励起させた状態で画像表示領域の輝度測定を行う。
【0008】
従って、製造工程において膜厚分布の不適当なゲッター膜が形成された場合でも、実際に基板同士を封着し真空外囲器を形成した後でなければ膜厚分布を検知することがでない。その結果、例えば、ゲッター膜厚分布不良が検出された場合、前面基板のみならず背面基板を含む真空外囲器全体が不良となり、また、ゲッター成膜工程以降の製造工程も無駄となってしまう。
【0009】
本発明は以上の点を鑑みてなされたもので、その目的は、前面基板と背面基板とを封着する前に輝度分布不良を検出することができ、無駄なく高い歩留まり画像表示装置を製造することが可能な画像表示装置の製造方法および製造装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の態様に係る画像表示装置の製造方法は、対向配置された前面基板および背面基板を有する真空外囲器を備えた画像表示装置の製造方法において、
蛍光体層を有する蛍光面が形成された前面基板を、真空排気された真空槽内に配置し、上記蛍光体層を励起して蛍光面を発光させ、上記真空槽の外部に設けられた測定器により、上記真空槽に設けられた観察ポートを介して、上記蛍光面の輝度を測定することを特徴としている。
【0011】
また、この発明の他の態様に係る画像表示装置の製造方法は、蛍光体層を有する蛍光面が形成された前面基板と、この前面基板に対向配置されているとともに上記蛍光体層を励起する励起手段が設けられた背面基板と、を有する真空外囲器を備えた画像表示装置の製造方法において、
上記前面基板および背面基板を、真空排気された真空槽内に配置し、上記蛍光体層を励起して蛍光面を発光させ、上記真空槽の外部に設けられた測定器により、上記真空槽に設けられた観察ポートを介して、上記蛍光面の輝度を測定し、上記測定された輝度に基づいて上記蛍光面の輝度分布の良否を判定し、良品と判断された場合、上記真空槽内で、上記前面基板と背面基板とを接合することを特徴としている。
【0012】
更に、この発明の態様に係る画像表示装置の製造装置は、蛍光体層を有する蛍光面が設けられた前面基板と、この前面基板に対向して配置された背面基板と、を有する真空外囲器を備えた画像表示装置の製造装置において、
観察ポートを有しているとともに上記前面基板および背面基板を収納する真空槽と、上記真空槽に設けられ、上記前面基板に形成された蛍光面を励起して発光させる蛍光体励起装置と、上記真空槽の外部に設けられ、上記観察ポートを介して上記蛍光面の輝度を測定する測定器と、を備えたことを特徴としている。
【0013】
上記のように構成された製造方法および製造装置によれば、真空槽内で前面基板の蛍光面を発光させ、観察ポート越しに真空槽の外部から発光輝度を測定する。この測定結果に基づき、蛍光面の輝度分布不良等の良否判定をおこなうことが可能となる。そして、良否判定の結果、良品と判定された前面基板のみを背面基板と接合し、不良品は接合せずに真空槽外へ排出することにより、従来、封着後の最終的な輝度検査まで判断できなかった輝度分布不良品を封着前に発見でき、不良部材との封着による背面基板の無駄や接合工程以降の工程ロスを低減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る画像表示装置の製造方法および製造装置について詳細に説明する。
まず、本実施の形態に係る製造方法および製造装置によって製造される画像表示装置の一例としてFEDの構成を説明する。
【0015】
図1および図2に示すように、FEDは、絶縁基板としてそれぞれ矩形状のガラス板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は1〜2mmの隙間を置いて対向配置されている。そして、前面基板11および背面基板12は、矩形枠状の側壁13を介して周縁部同士が接合され、内部が真空状態に維持された扁平な矩形状の真空外囲器10を構成している。
【0016】
接合部材として機能する側壁13は、例えば低融点ガラスからなるフリットガラス19により、背面基板12の周縁部および前面基板11の周縁部に封着され、前面基板および平面基板の周縁部同士を接合している。
真空外囲器10の内部には、前面基板11および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、複数のスペーサ14が設けられている。スペーサ14としては、板状あるいは柱状のスペーサ等を用いることができる。
【0017】
前面基板11内面の画像表示領域には、蛍光面として、赤、緑、青の蛍光体層16とマトリクス状の黒色遮光層17とを有した蛍光体スクリーン15が形成されている。これらの蛍光体層16はストライプ状あるいはドット状に形成してもよい。蛍光体スクリーン15上には、アルミニウム膜等からなるメタルバック20が形成され、更に、メタルバックに重ねてゲッター膜8が形成されている。
【0018】
背面基板12の内面上には、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16を励起する励起手段として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。また、背面基板12の内面には、電子放出素子18に電位を供給する多数本の配線7がマトリック状に設けられ、その端部は真空外囲器10の外部に引出されている。
【0019】
このようなFEDでは、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20にアノード電圧を印加し、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーンへ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16が励起されて発光し、カラー画像を表示する。
【0020】
次に、上記のように構成されたFEDの製造方法および製造装置について説明する。図3に示すように、製造装置は真空槽27を備え、この真空槽27には内部を真空排気する真空排気ポンプ28が接続されている。真空槽27内には、前面基板11にゲッター膜を形成するとともに前面基板の輝度分布を測定するゲッター成膜ポジション50と、前面基板11と背面基板アッセンブリ54とを接合する接合ポジション52の2ポジションが規定されている。
【0021】
真空槽27内には、前面基板11および背面基板アッセンブリ54が載置されるキャリア25と、複数の搬送ローラ等を有しゲッター成膜ポジション50と接合ポジション52との間でキャリア25を移動させる搬送機構56と、が設けられている。
【0022】
予め背面基板12の内面上に電子放出素子18、スペーサ14、配線等を形成し、かつ、フリットガラス19により側壁13を接合することにより、背面基板アッセンブリ54を構成する。また、前面基板11の内面上に予め蛍光体スクリーン15、メタルバック20を形成し、また、側壁13と接合する部分にフリットガラス19を塗布しておく。
【0023】
前面基板11は蛍光体スクリーン側を上に向けた状態でキャリア25上に載置され、また、背面基板アッセンブリ54は前面基板の上方に所定の隙間を置いて対向配置される。なお、キャリア25は矩形枠状に構成され、前面基板11の表示領域と対向する部分に開口部43を有している。
【0024】
キャリア25には一対のゲッターコンテナ21が脱着自在に設置されている。これらのゲッターコンテナ21は、前面基板11のゲッター膜形成領域Aを覆うことができるよう下面が開放した箱状に形成されている。図4に示すように、各ゲッターコンテナ21内部には、複数のゲッター材22、ゲッター材を保持したゲッターホルダ23、およびゲッターホルダを介してゲッター材を加熱する加熱電極24が取り付いている。また、一対のゲッターコンテナ21は、ゲッターコンテナ駆動機構26により、前面基板11上から外れた退避位置(図5参照)と前面基板11内面のゲッター膜形成領域Aを覆う処理位置(図6参照)との間を移動可能に支持されている。
これらのゲッターコンテナ21、ゲッター材22、加熱電極24、ゲッターコンテナ駆動機構26は、この発明におけるゲッター膜形成機構を構成している。
【0025】
図3および図5に示すように、真空槽27の接合ポジションには、前面基板11を加熱する昇降自在な下ヒータ30、背面基板アッセンブリ54を加熱する昇降自在な上ヒータ29、背面基板アッセンブリ54を前面基板11に向けて加圧する加圧機構34が設けられている。上ヒータ29および下ヒータ30は加熱機構を構成している。
【0026】
図3および図6に示すように、真空槽27のゲッター成膜ポジション50には、背面基板アッセンブリ54をキャリア25から引き上げるためのリフタ31、ゲッターコンテナ21を開閉するゲッターコンテナ駆動機構26が設けられている。また、真空槽27のゲッター成膜ポジション50には、キャリア25に設けられた給電接続端子32に接触し、ゲッターコンテナ21の加熱電極24に電流を供給する複数の給電部33、前面基板11の蛍光体スクリーンを励起する蛍光体励起装置35が設けられている。更に、ゲッター成膜ポジションにおいて、キャリア25および前面基板11と対向する真空槽27の壁部には観察ポ−ト36が形成され、この観察ポートには透明な窓40が設けられている。
【0027】
また、製造装置は、真空槽27の外側で、観察ポ−ト36に対向して設けられた複数の光量測定計37を備えている。光量測定計37は、前面基板11の画像表示面における所定の光量測定箇所に向け設置されている。また、測定器として機能する複数の光量測定計37はそれぞれ検出装置60に接続されている。この検出装置60は、光量測定計37から入力された測定データに基づいて、前面基板11の蛍光面の輝度分布等を検出する。
【0028】
次に、以上のように構成された製造装置を用いてFEDの真空外囲器を製造する工程について説明する。
まず、前面基板11、背面基板アッセンブリ54、およびゲッター材22が取付けられたゲッターコンテナ21をキャリア25に載置した後、このキャリアを真空槽27内の所定位置に搬送する。続いて、真空排気ポンプ28により真空槽27内を真空排気する。ここで、真空槽27を高真空度に維持するため、処理真空槽に連結された前室真空槽を設け、真空処理槽が大気に晒されない構成とすることが望ましい。
【0029】
図5に示すように、キャリア25を真空槽27内の接合ポジションに搬送した後、上ヒータ29および下ヒータ30をそれぞれ前面基板11および背面基板アッセンブリ54と隣接対向する位置に移動させる。この状態で、上ヒータ29および下ヒータ30を作動させて前面基板11および背面基板アッセンブリ54を加熱し、脱ガス処理を行う。真空槽27内の真空排気を行いながら、脱ガス処理を行った後、キャリア25をゲッター成膜ポジション50に移動させるとともに、前面基板11および背面基板アッセンブリ54の温度を所定温度プロファイルにて低下させる。
【0030】
続いて、図6に示すように、リフタ31により背面基板アッセンブリ54をキャリア25から持ち上げ、前面基板11と背面基板アッセンブリ54との間にゲッターコンテナ21を挿入する空間を形成する。また、ゲッター成膜ポジション50において、キャリア25の給電接続端子32が真空槽27内の給電部33と接触し、ゲッターコンテナ21の加熱電極24に電流を供給可能となる。
【0031】
この状態で、ゲッターコンテナ駆動機構26により、ゲッターコンテナ21を前面基板11のゲッター膜形成領域Aを覆う処理位置に移動させる。そして、図4に示すように、給電部33から給電接続端子32を介して各ゲッターコンテナ21の加熱電極24に電流を供給し、ゲッター材22を加熱して飛散させる。これにより、前面基板11のゲッター膜形成領域Aにゲッター膜8が形成される。
【0032】
ゲッター膜形成後、図7に示すように、ゲッターコンテナ21を前面基板11上から外れた退避位置に移動させる。この状態で、ゲッター膜が形成された前面基板11の蛍光面に蛍光体励起装置35から電子を放出し、蛍光体を励起して発光させる。この蛍光面の発光状態を、真空槽27の外部に設けられた複数の光量測定計37により、観察ポ−ト36およびキャリア25の開口部43を介して測定する。測定は、前面基板11の画像表示面の複数箇所について行う。各光量測定計37の測定データは検出装置6に送られる。
【0033】
検出装置6は、光量測定計37から入力された測定データに基づき、前面基板11の蛍光面における輝度分布等を検出し、前面基板11の良否判定を行う。測定された各箇所の光量、輝度分布、判定結果等は、検出装置60のモニタに表示される。
【0034】
判定の結果、前面基板11が良品であった場合、リフタ31により背面基板アッセンブリ54をキャリア25上の前面基板11と隣接対向する所定位置に戻した後、キャリア25を再び接合ポジション52に移動させる。
【0035】
その後、図8に示すように、加圧機構34により背面基板アッセンブリ54を前面基板11側に向けて所定圧力で加圧し、前面基板11内面に予め塗布されているフリットガラス19に側壁13を押し当てる。この状態で、上ヒータ29および下ヒータ30により接合部を加熱し、フリットガラス19によって、背面基板アッセンブリ54と前面基板11とを封着する。続いて、前面基板11および背面基板アッセンブリ54を降温させフリットガラス19を完全に硬化させる。その後、真空槽27からキャリア25を搬出し、真空外囲器を取り出す。以上の工程により真空外囲器10の製造工程が終了する。
【0036】
一方、上述した前面基板11の良否判定において、前面基板が不良であると判定された場合、背面基板アッセンブリ54と前面基板との接合を中止する。そして、背面基板アッセンブリ54をキャリア25に戻し、そのまま真空槽27から排出して大気に戻すことになる。この背面基板アッセンブリ54は他の前面基板11とともに再度、真空外囲器の製造に用いられる。また、不良であると判定された前面基板は、ゲッター膜の除去、蛍光体スクリーンの除去等の適当な処理が施された後、再度、真空外囲器の製造に用いられる。
【0037】
以上のように構成されたFEDの製造方法および製造方法によれば、高真空状態に真空排気された真空槽27内で、蛍光体層の形成された前面基板の所定領域にゲッター膜を形成した後、蛍光体を発光させ、発光面内の輝度を光量測定計で測定している。これにより、前面基板と背面基板とを接合する前に、ゲッター膜の膜厚分布不良や蛍光体不良等に起因する輝度分布の良否を判定することができる。従って、輝度検査の結果、良品と判定された前面基板のみを背面基板と接合することにより、輝度分布不良がなく表示品位に優れたFEDを製造することができる。同時に、部材および工程上の無駄を低減し、FEDの製造コストの低減および歩留まり向上を図ることができる。
【0038】
なお、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、前面基板と背面基板とを接合する接合材としてフリットガラスを用いたが、これに限らず、低融点金属等の他の接合材を用いてもよい。この発明は、FEDに限らず、他の平面型の画像表示装置にも適用可能である。また、上述した実施の形態では、前面基板にゲッター膜が形成された画像表示装置の製造方法について説明したが、この発明は、ゲッター膜を持たない画像表示装置についても適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、前面基板と背面基板とを封着する前に輝度分布不良を検出することができ、画像表示装置を無駄なく高い歩留まりで製造することが可能な画像表示装置の製造方法および製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空外囲器を備えた画像表示装置の一例としてのFEDを示す斜視図。
【図2】図1の線A−Aに沿った上記FEDの断面図。
【図3】本発明の実施の形態に係る製造装置全体を概略的を示す斜視図。
【図4】上記製造装置におけるゲッターコンテナを示す断面図。
【図5】上記製造装置におけるベ−キング工程を概略的に示す断面図。
【図6】上記製造装置におけるゲッター膜蒸着工程を概略的に示す断面図。
【図7】上記製造装置における輝度測定工程を概略的に示す断面図。
【図8】上記製造装置における加圧、封着工程を概略的に示す断面図。
【符号の説明】
8…ゲッター膜
10…真空外囲器
11…前面基板
12…背面基板
13…側壁
14…スペ−サ
15…蛍光体スクリ−ン
18…電子放出素子
20…メタルバック
21…ゲッターコンテナ
22…ゲッター材
25…キャリア
27…真空槽
29…上ヒ−タ
30…下ヒ−タ
31…リフタ
35…発光励起装置
36…観察ポ−ト
37…光量測定計
54…背面基板アッセンブリ
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空外囲器を備えた画像表示装置の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、陰極線管(以下、CRTと称する)に代わる次世代の軽量、薄型の表示装置として様々な平面型の画像表示装置が注目されている。例えば、放電現象による蛍光体の発光を利用したプラズマディスプレイ(PDP)や、主として電界による電子放出を利用したフィールド・エミッション・ディスプレイ(以下、FEDと称する)が知られている。
【0003】
これらの画像表示装置は、基本構成として、所定の間隔をおいて対向配置された前面基板および背面基板を備え、これらの基板は周辺部を互いに接合することにより真空外囲器を構成している。FEDにおいて、前面基板の内面には蛍光体層が形成され、背面基板の内面には、蛍光体を励起する電子放出源である電子放出素子が各画素に対応して配列されている。また、両プレート間には、プレート間の隙間を維持するため、多数の板状、柱状もしくはビーズ等のスペーサが配置されている。
【0004】
これらの画像表示装置において、前面基板と背面基板間の空間、すなわち真空外囲器内部は、高い真空度に維持されていることが重要となる。真空度が低いと安定した電子放出ができず、画像表示装置の寿命が低下することになる。
【0005】
そこで、長期間に渡って外囲器内を高真空度に維持するため、外囲器内には残留ガスを吸着するためのゲッター材が設けられ、重要な役割を果たしている。例えば、動作中にガス放出の生じ易い画像表示領域にゲッター膜を形成する方法が提案されている。この方法によれば、真空チャンバ内に前面基板及び背面基板を投入し、真空排気した後、前面基板の画像表示領域を覆う領域にゲッター膜を形成する。その後、対向配置された両基板を真空中で封着して真空外囲器を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
通常、真空中において、ゲッター膜は黒褐色を帯びている。そのため、ゲッター膜を画像表示領域に形成した場合、ゲッター膜の膜厚分布が画像表示の輝度に影響を与える。従って、膜厚分布が不適当な場合、画像表示時の輝度分布不良等の原因となる。
【0007】
しかしながら、真空チャンバ内で前面基板にゲッター膜を形成した後、前面基板を大気中に暴露することはできず、また、前面基板に成膜したゲッターの膜厚分布を真空中で測定することは困難である。そのため、表示画面の輝度評価は、前面基板および背面基板を封着し真空外囲器を形成した後に行わなければならない。この場合、背面基板上の電子放出素子から実際に電子を放出し、前面基板内面に形成された蛍光面を励起させた状態で画像表示領域の輝度測定を行う。
【0008】
従って、製造工程において膜厚分布の不適当なゲッター膜が形成された場合でも、実際に基板同士を封着し真空外囲器を形成した後でなければ膜厚分布を検知することがでない。その結果、例えば、ゲッター膜厚分布不良が検出された場合、前面基板のみならず背面基板を含む真空外囲器全体が不良となり、また、ゲッター成膜工程以降の製造工程も無駄となってしまう。
【0009】
本発明は以上の点を鑑みてなされたもので、その目的は、前面基板と背面基板とを封着する前に輝度分布不良を検出することができ、無駄なく高い歩留まり画像表示装置を製造することが可能な画像表示装置の製造方法および製造装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の態様に係る画像表示装置の製造方法は、対向配置された前面基板および背面基板を有する真空外囲器を備えた画像表示装置の製造方法において、
蛍光体層を有する蛍光面が形成された前面基板を、真空排気された真空槽内に配置し、上記蛍光体層を励起して蛍光面を発光させ、上記真空槽の外部に設けられた測定器により、上記真空槽に設けられた観察ポートを介して、上記蛍光面の輝度を測定することを特徴としている。
【0011】
また、この発明の他の態様に係る画像表示装置の製造方法は、蛍光体層を有する蛍光面が形成された前面基板と、この前面基板に対向配置されているとともに上記蛍光体層を励起する励起手段が設けられた背面基板と、を有する真空外囲器を備えた画像表示装置の製造方法において、
上記前面基板および背面基板を、真空排気された真空槽内に配置し、上記蛍光体層を励起して蛍光面を発光させ、上記真空槽の外部に設けられた測定器により、上記真空槽に設けられた観察ポートを介して、上記蛍光面の輝度を測定し、上記測定された輝度に基づいて上記蛍光面の輝度分布の良否を判定し、良品と判断された場合、上記真空槽内で、上記前面基板と背面基板とを接合することを特徴としている。
【0012】
更に、この発明の態様に係る画像表示装置の製造装置は、蛍光体層を有する蛍光面が設けられた前面基板と、この前面基板に対向して配置された背面基板と、を有する真空外囲器を備えた画像表示装置の製造装置において、
観察ポートを有しているとともに上記前面基板および背面基板を収納する真空槽と、上記真空槽に設けられ、上記前面基板に形成された蛍光面を励起して発光させる蛍光体励起装置と、上記真空槽の外部に設けられ、上記観察ポートを介して上記蛍光面の輝度を測定する測定器と、を備えたことを特徴としている。
【0013】
上記のように構成された製造方法および製造装置によれば、真空槽内で前面基板の蛍光面を発光させ、観察ポート越しに真空槽の外部から発光輝度を測定する。この測定結果に基づき、蛍光面の輝度分布不良等の良否判定をおこなうことが可能となる。そして、良否判定の結果、良品と判定された前面基板のみを背面基板と接合し、不良品は接合せずに真空槽外へ排出することにより、従来、封着後の最終的な輝度検査まで判断できなかった輝度分布不良品を封着前に発見でき、不良部材との封着による背面基板の無駄や接合工程以降の工程ロスを低減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る画像表示装置の製造方法および製造装置について詳細に説明する。
まず、本実施の形態に係る製造方法および製造装置によって製造される画像表示装置の一例としてFEDの構成を説明する。
【0015】
図1および図2に示すように、FEDは、絶縁基板としてそれぞれ矩形状のガラス板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は1〜2mmの隙間を置いて対向配置されている。そして、前面基板11および背面基板12は、矩形枠状の側壁13を介して周縁部同士が接合され、内部が真空状態に維持された扁平な矩形状の真空外囲器10を構成している。
【0016】
接合部材として機能する側壁13は、例えば低融点ガラスからなるフリットガラス19により、背面基板12の周縁部および前面基板11の周縁部に封着され、前面基板および平面基板の周縁部同士を接合している。
真空外囲器10の内部には、前面基板11および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、複数のスペーサ14が設けられている。スペーサ14としては、板状あるいは柱状のスペーサ等を用いることができる。
【0017】
前面基板11内面の画像表示領域には、蛍光面として、赤、緑、青の蛍光体層16とマトリクス状の黒色遮光層17とを有した蛍光体スクリーン15が形成されている。これらの蛍光体層16はストライプ状あるいはドット状に形成してもよい。蛍光体スクリーン15上には、アルミニウム膜等からなるメタルバック20が形成され、更に、メタルバックに重ねてゲッター膜8が形成されている。
【0018】
背面基板12の内面上には、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16を励起する励起手段として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。また、背面基板12の内面には、電子放出素子18に電位を供給する多数本の配線7がマトリック状に設けられ、その端部は真空外囲器10の外部に引出されている。
【0019】
このようなFEDでは、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20にアノード電圧を印加し、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーンへ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16が励起されて発光し、カラー画像を表示する。
【0020】
次に、上記のように構成されたFEDの製造方法および製造装置について説明する。図3に示すように、製造装置は真空槽27を備え、この真空槽27には内部を真空排気する真空排気ポンプ28が接続されている。真空槽27内には、前面基板11にゲッター膜を形成するとともに前面基板の輝度分布を測定するゲッター成膜ポジション50と、前面基板11と背面基板アッセンブリ54とを接合する接合ポジション52の2ポジションが規定されている。
【0021】
真空槽27内には、前面基板11および背面基板アッセンブリ54が載置されるキャリア25と、複数の搬送ローラ等を有しゲッター成膜ポジション50と接合ポジション52との間でキャリア25を移動させる搬送機構56と、が設けられている。
【0022】
予め背面基板12の内面上に電子放出素子18、スペーサ14、配線等を形成し、かつ、フリットガラス19により側壁13を接合することにより、背面基板アッセンブリ54を構成する。また、前面基板11の内面上に予め蛍光体スクリーン15、メタルバック20を形成し、また、側壁13と接合する部分にフリットガラス19を塗布しておく。
【0023】
前面基板11は蛍光体スクリーン側を上に向けた状態でキャリア25上に載置され、また、背面基板アッセンブリ54は前面基板の上方に所定の隙間を置いて対向配置される。なお、キャリア25は矩形枠状に構成され、前面基板11の表示領域と対向する部分に開口部43を有している。
【0024】
キャリア25には一対のゲッターコンテナ21が脱着自在に設置されている。これらのゲッターコンテナ21は、前面基板11のゲッター膜形成領域Aを覆うことができるよう下面が開放した箱状に形成されている。図4に示すように、各ゲッターコンテナ21内部には、複数のゲッター材22、ゲッター材を保持したゲッターホルダ23、およびゲッターホルダを介してゲッター材を加熱する加熱電極24が取り付いている。また、一対のゲッターコンテナ21は、ゲッターコンテナ駆動機構26により、前面基板11上から外れた退避位置(図5参照)と前面基板11内面のゲッター膜形成領域Aを覆う処理位置(図6参照)との間を移動可能に支持されている。
これらのゲッターコンテナ21、ゲッター材22、加熱電極24、ゲッターコンテナ駆動機構26は、この発明におけるゲッター膜形成機構を構成している。
【0025】
図3および図5に示すように、真空槽27の接合ポジションには、前面基板11を加熱する昇降自在な下ヒータ30、背面基板アッセンブリ54を加熱する昇降自在な上ヒータ29、背面基板アッセンブリ54を前面基板11に向けて加圧する加圧機構34が設けられている。上ヒータ29および下ヒータ30は加熱機構を構成している。
【0026】
図3および図6に示すように、真空槽27のゲッター成膜ポジション50には、背面基板アッセンブリ54をキャリア25から引き上げるためのリフタ31、ゲッターコンテナ21を開閉するゲッターコンテナ駆動機構26が設けられている。また、真空槽27のゲッター成膜ポジション50には、キャリア25に設けられた給電接続端子32に接触し、ゲッターコンテナ21の加熱電極24に電流を供給する複数の給電部33、前面基板11の蛍光体スクリーンを励起する蛍光体励起装置35が設けられている。更に、ゲッター成膜ポジションにおいて、キャリア25および前面基板11と対向する真空槽27の壁部には観察ポ−ト36が形成され、この観察ポートには透明な窓40が設けられている。
【0027】
また、製造装置は、真空槽27の外側で、観察ポ−ト36に対向して設けられた複数の光量測定計37を備えている。光量測定計37は、前面基板11の画像表示面における所定の光量測定箇所に向け設置されている。また、測定器として機能する複数の光量測定計37はそれぞれ検出装置60に接続されている。この検出装置60は、光量測定計37から入力された測定データに基づいて、前面基板11の蛍光面の輝度分布等を検出する。
【0028】
次に、以上のように構成された製造装置を用いてFEDの真空外囲器を製造する工程について説明する。
まず、前面基板11、背面基板アッセンブリ54、およびゲッター材22が取付けられたゲッターコンテナ21をキャリア25に載置した後、このキャリアを真空槽27内の所定位置に搬送する。続いて、真空排気ポンプ28により真空槽27内を真空排気する。ここで、真空槽27を高真空度に維持するため、処理真空槽に連結された前室真空槽を設け、真空処理槽が大気に晒されない構成とすることが望ましい。
【0029】
図5に示すように、キャリア25を真空槽27内の接合ポジションに搬送した後、上ヒータ29および下ヒータ30をそれぞれ前面基板11および背面基板アッセンブリ54と隣接対向する位置に移動させる。この状態で、上ヒータ29および下ヒータ30を作動させて前面基板11および背面基板アッセンブリ54を加熱し、脱ガス処理を行う。真空槽27内の真空排気を行いながら、脱ガス処理を行った後、キャリア25をゲッター成膜ポジション50に移動させるとともに、前面基板11および背面基板アッセンブリ54の温度を所定温度プロファイルにて低下させる。
【0030】
続いて、図6に示すように、リフタ31により背面基板アッセンブリ54をキャリア25から持ち上げ、前面基板11と背面基板アッセンブリ54との間にゲッターコンテナ21を挿入する空間を形成する。また、ゲッター成膜ポジション50において、キャリア25の給電接続端子32が真空槽27内の給電部33と接触し、ゲッターコンテナ21の加熱電極24に電流を供給可能となる。
【0031】
この状態で、ゲッターコンテナ駆動機構26により、ゲッターコンテナ21を前面基板11のゲッター膜形成領域Aを覆う処理位置に移動させる。そして、図4に示すように、給電部33から給電接続端子32を介して各ゲッターコンテナ21の加熱電極24に電流を供給し、ゲッター材22を加熱して飛散させる。これにより、前面基板11のゲッター膜形成領域Aにゲッター膜8が形成される。
【0032】
ゲッター膜形成後、図7に示すように、ゲッターコンテナ21を前面基板11上から外れた退避位置に移動させる。この状態で、ゲッター膜が形成された前面基板11の蛍光面に蛍光体励起装置35から電子を放出し、蛍光体を励起して発光させる。この蛍光面の発光状態を、真空槽27の外部に設けられた複数の光量測定計37により、観察ポ−ト36およびキャリア25の開口部43を介して測定する。測定は、前面基板11の画像表示面の複数箇所について行う。各光量測定計37の測定データは検出装置6に送られる。
【0033】
検出装置6は、光量測定計37から入力された測定データに基づき、前面基板11の蛍光面における輝度分布等を検出し、前面基板11の良否判定を行う。測定された各箇所の光量、輝度分布、判定結果等は、検出装置60のモニタに表示される。
【0034】
判定の結果、前面基板11が良品であった場合、リフタ31により背面基板アッセンブリ54をキャリア25上の前面基板11と隣接対向する所定位置に戻した後、キャリア25を再び接合ポジション52に移動させる。
【0035】
その後、図8に示すように、加圧機構34により背面基板アッセンブリ54を前面基板11側に向けて所定圧力で加圧し、前面基板11内面に予め塗布されているフリットガラス19に側壁13を押し当てる。この状態で、上ヒータ29および下ヒータ30により接合部を加熱し、フリットガラス19によって、背面基板アッセンブリ54と前面基板11とを封着する。続いて、前面基板11および背面基板アッセンブリ54を降温させフリットガラス19を完全に硬化させる。その後、真空槽27からキャリア25を搬出し、真空外囲器を取り出す。以上の工程により真空外囲器10の製造工程が終了する。
【0036】
一方、上述した前面基板11の良否判定において、前面基板が不良であると判定された場合、背面基板アッセンブリ54と前面基板との接合を中止する。そして、背面基板アッセンブリ54をキャリア25に戻し、そのまま真空槽27から排出して大気に戻すことになる。この背面基板アッセンブリ54は他の前面基板11とともに再度、真空外囲器の製造に用いられる。また、不良であると判定された前面基板は、ゲッター膜の除去、蛍光体スクリーンの除去等の適当な処理が施された後、再度、真空外囲器の製造に用いられる。
【0037】
以上のように構成されたFEDの製造方法および製造方法によれば、高真空状態に真空排気された真空槽27内で、蛍光体層の形成された前面基板の所定領域にゲッター膜を形成した後、蛍光体を発光させ、発光面内の輝度を光量測定計で測定している。これにより、前面基板と背面基板とを接合する前に、ゲッター膜の膜厚分布不良や蛍光体不良等に起因する輝度分布の良否を判定することができる。従って、輝度検査の結果、良品と判定された前面基板のみを背面基板と接合することにより、輝度分布不良がなく表示品位に優れたFEDを製造することができる。同時に、部材および工程上の無駄を低減し、FEDの製造コストの低減および歩留まり向上を図ることができる。
【0038】
なお、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、前面基板と背面基板とを接合する接合材としてフリットガラスを用いたが、これに限らず、低融点金属等の他の接合材を用いてもよい。この発明は、FEDに限らず、他の平面型の画像表示装置にも適用可能である。また、上述した実施の形態では、前面基板にゲッター膜が形成された画像表示装置の製造方法について説明したが、この発明は、ゲッター膜を持たない画像表示装置についても適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、前面基板と背面基板とを封着する前に輝度分布不良を検出することができ、画像表示装置を無駄なく高い歩留まりで製造することが可能な画像表示装置の製造方法および製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空外囲器を備えた画像表示装置の一例としてのFEDを示す斜視図。
【図2】図1の線A−Aに沿った上記FEDの断面図。
【図3】本発明の実施の形態に係る製造装置全体を概略的を示す斜視図。
【図4】上記製造装置におけるゲッターコンテナを示す断面図。
【図5】上記製造装置におけるベ−キング工程を概略的に示す断面図。
【図6】上記製造装置におけるゲッター膜蒸着工程を概略的に示す断面図。
【図7】上記製造装置における輝度測定工程を概略的に示す断面図。
【図8】上記製造装置における加圧、封着工程を概略的に示す断面図。
【符号の説明】
8…ゲッター膜
10…真空外囲器
11…前面基板
12…背面基板
13…側壁
14…スペ−サ
15…蛍光体スクリ−ン
18…電子放出素子
20…メタルバック
21…ゲッターコンテナ
22…ゲッター材
25…キャリア
27…真空槽
29…上ヒ−タ
30…下ヒ−タ
31…リフタ
35…発光励起装置
36…観察ポ−ト
37…光量測定計
54…背面基板アッセンブリ
Claims (10)
- 対向配置された前面基板および背面基板を有する真空外囲器を備えた画像表示装置の製造方法において、
蛍光体層を有する蛍光面が形成された前面基板を、真空排気された真空槽内に配置し、
上記蛍光体層を励起して蛍光面を発光させ、
上記真空槽の外部に設けられた測定器により、上記真空槽に設けられた観察ポートを介して、上記蛍光面の輝度を測定することを特徴とする画像表示装置の製造方法。 - 上記測定された輝度に基づいて上記前面基板の良否を判定し、良品と判断された場合、上記真空槽内で、上記前面基板と背面基板とを接合することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
- 蛍光体層を有する蛍光面が形成された前面基板と、この前面基板に対向配置されているとともに上記蛍光体層を励起する励起手段が設けられた背面基板と、を有する真空外囲器を備えた画像表示装置の製造方法において、
上記前面基板および背面基板を、真空排気された真空槽内に配置し、
上記蛍光体層を励起して蛍光面を発光させ、
上記真空槽の外部に設けられた測定器により、上記真空槽に設けられた観察ポートを介して、上記蛍光面の輝度を測定し、
上記測定された輝度に基づいて上記蛍光面の輝度分布の良否を判定し、
良品と判断された場合、上記真空槽内で、上記前面基板と背面基板とを接合することを特徴とする画像表示装置の製造方法。 - 上記真空槽内において上記蛍光面に重ねてゲッター膜を形成し、
上記ゲッター膜を形成した後、上記蛍光体層を励起して蛍光面を発光させることを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置の製造方法。 - 蛍光体層を有する蛍光面が設けられた前面基板と、この前面基板に対向して配置された背面基板と、を有する真空外囲器を備えた画像表示装置の製造装置において、
観察ポートを有しているとともに上記前面基板および背面基板が配置された真空槽と、
上記真空槽に設けられ、上記前面基板に形成された蛍光面を励起して発光させる蛍光体励起装置と、
上記真空槽の外部に設けられ、上記観察ポートを介して上記蛍光面の輝度を測定する測定器と、
を備えたことを特徴とする画像表示装置の製造装置。 - 上記測定器の測定結果に基づいて上記蛍光面の輝度分布を検出する検出装置を備えていることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置の製造装置。
- 上記測定器は、それぞれ上記観察ポートに対向して設けられ上記蛍光面の複数箇所の輝度を測定する複数の光量測定計を備えていることを特徴とする請求項5又は6に記載の画像表示装置の製造装置。
- 上記真空槽内に設けられ、上記前面基板と背面基板とを加熱および加圧して接合する加熱機構および加圧機構を備えていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の画像表示装置の製造装置。
- 上記真空槽内に設けられ、上記前面基板の蛍光面に重ねてゲッター膜を形成するゲッター膜形成機構を備えていることを特徴とする請求項8に記載の画像表示装置の製造装置。
- 上記真空槽は、ゲッター膜を形成するためのゲッター成膜ポジションと、上記前面基板および背面基板を接合するための接合ポジションとを有し、
上記真空槽内には、上記前面基板および背面基板を互いに対向した状態で支持したキャリアが、上記ゲッター成膜ポジションと接合ポジションとの間を移動可能に設けられ、上記キャリアは、上記ゲッター成膜ポジションにおいて上記観察ポートと対向する開口部を備えていることを特徴とする画像表示装置の製造装置。
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JP2002227683A JP2004071300A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | 画像表示装置の製造方法および製造装置 |
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JP2006251579A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Ricoh Co Ltd | シート部材の放電ムラ観察装置および観察方法並びに抵抗測定装置および測定方法 |
-
2002
- 2002-08-05 JP JP2002227683A patent/JP2004071300A/ja active Pending
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JP2006251579A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Ricoh Co Ltd | シート部材の放電ムラ観察装置および観察方法並びに抵抗測定装置および測定方法 |
JP4684688B2 (ja) * | 2005-03-14 | 2011-05-18 | 株式会社リコー | シート部材の放電ムラ観察装置および観察方法並びに抵抗測定装置および測定方法 |
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