JP2004070453A - 非接触icカードシステムのリーダライタおよび非接触icカードシステム - Google Patents
非接触icカードシステムのリーダライタおよび非接触icカードシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004070453A JP2004070453A JP2002225494A JP2002225494A JP2004070453A JP 2004070453 A JP2004070453 A JP 2004070453A JP 2002225494 A JP2002225494 A JP 2002225494A JP 2002225494 A JP2002225494 A JP 2002225494A JP 2004070453 A JP2004070453 A JP 2004070453A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- card
- circuit
- contact
- receiving
- writer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Images
Landscapes
- Credit Cards Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】データの送受信の成功率の維持を図ることができる非接触ICカードシステムおよびそれのリーダライタを得る。
【解決手段】送受信の両方に用いられる送受一体型コイル5と、送受一体型コイル5に接続された送信回路2と、送信回路2と並列になるように送受一体型コイル5に接続された受信回路3と、送信回路2と受信回路3との間に設けられた負荷抵抗6とを備えており、負荷抵抗6の抵抗値の値は、送受一体型コイル5に流れる電流8の誘導電磁界により発生する非接触ICカード20で受ける磁界19の強度が、送信信号の中心周波数に対する受信回路3のインピーダンスの影響を受けないように設定される。
【選択図】 図1
【解決手段】送受信の両方に用いられる送受一体型コイル5と、送受一体型コイル5に接続された送信回路2と、送信回路2と並列になるように送受一体型コイル5に接続された受信回路3と、送信回路2と受信回路3との間に設けられた負荷抵抗6とを備えており、負荷抵抗6の抵抗値の値は、送受一体型コイル5に流れる電流8の誘導電磁界により発生する非接触ICカード20で受ける磁界19の強度が、送信信号の中心周波数に対する受信回路3のインピーダンスの影響を受けないように設定される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触ICカードシステムおよびそれのリーダライタに関し、特に、ICカードに対して非接触でデータの送受信をするための非接触ICカードシステムおよびそれのリーダライタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の非接触ICカードシステムのリーダライタとしては、例えば、 特開平08−123919号公報に示すもの等がある。図5に、その種のリーダライタの構成を示す。図5において、1は、リーダライタ、2は、リーダライタ1内の送信回路、3は、リーダライタ1内の受信回路、5は、リーダライタ1内のコイル、7は、リーダライタ1内の制御装置、8は、リーダライタ1内のコイル5を流れる電流I1、19は、カードで受ける磁界である。
【0003】
また、図5において、20は、非接触ICカードから構成されたカード、21は、カード20内のコイル、22は、カード20内の整流回路、23は、カード20内の平滑回路、24は、カード20内のコンパレータ、25は、カード20内の復調回路、26は、カード20内の整流回路出力の電圧V1、27はカード20内の平滑回路出力の電圧V2、28はカード20内のコンパレータ出力の電圧V3である。
【0004】
図6は、図5の従来技術におけるリーダライタを使用した非接触ICカードシステムにおけるカード20内の波形図である。図6において、18は、オーバーシュートである。その他の名称は、図5と同一のため説明を省略する。なお、図6においては、(a)は磁界19の時間変化を示したものであり、(b)は整流回路出力の電圧V1の時間変化を示したものであり、(c)は平滑回路出力の電圧V2の時間変化を示したものであり、(d)はコンパレータ出力の電圧V3の時間変化を示したものである。
【0005】
次に、図5の従来技術の動作について、図7及び図8のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、図7において、ステップS5001においては、リーダライタ1内の制御装置7の制御に基づいて、リーダライタ1からのデータ送信を開始する。
ステップS5002においては、リーダライタ1のコイル5に一定の電流I1c(最大値)8を流す。
ステップS5003においては、リーダライタ1のコイル5に流れる電流I1c8により誘導電磁界が発生し、図6(a)に示すように、カード20のコイル21での磁界強度Hc(最大値)19が維持される。
ステップS5004においては、図6(b)に示すように、カード20内の整流回路22後の一定の電圧26はV1c(最大値)が維持される。
ステップS5005においては、図6(c)に示すように、カード20内の平滑回路23後の一定の電圧27はV2c(最大値)が維持される。電圧V2cは、整流回路22後の電圧26のV1cを上回らない。
ステップS5006においては、図6(d)に示すように、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328がV3c(=High)なる。電圧V328は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V126を上回らないためにHighが維持される。
【0006】
ステップS5007においては、リーダライタ1内のコイル5の電流I18をI1c(最大値)からI1c’(最小値)8に変化させる。
ステップS5008においては、リーダライタ1内のコイル5に流れる電流I18がI1c’に変化することにより、カード20内コイル21での磁界強度H19がH1’(最小値)に変化する。このとき、リーダライタ1内の送信回路2から受信回路3が直結されており、送信信号の中心周波数(例えば13.56MHz)に対する受信回路3の低インピーダンス(例えば2Ω)の影響を受け、磁界強度H19は、図6(a)に示すように、オーバーシュート(符号18)する形でいったん変化し、後にH1’(最小値)19になって安定する。
ステップS5009においては、図6(b)に示すように、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1cからV1c’に変化する。このとき、上述のように、磁界強度19はH1’(最小値)に変化する際にオーバーシュート18が発生するため、整流回路22後の電圧26もV1c’に変化する際は、図6(b)に示すように、オーバーシュート18が発生する。
次に、図8において、ステップS5010においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1c’に変化するのに対してカード20内の平滑回路23後の電圧V227が変動して、図6(c)に示すように、V2c’になる。電圧27の変動幅は、電圧V126がV1c’に変化する際のオーバーシュート18の影響により大きく、電圧V227は整流回路22後のV1c’を一旦下回る。後に電圧V227は電圧26V1’を上回りV2c’となって安定する。
ステップS5011においては、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328がV3c’(=Low)なる。電圧V328はV3c’は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V1c’を一旦下回るために、その部分でV3c (=High)となり一定とはならない。
【0007】
ステップS5012においては、リーダライタ1内のコイル5の電流I18をI1c’(最小値)8からI1c(最大値)8に変化させる。
ステップS5013においては、リーダライタ1内のコイル5に流れる電流I18がI1cに変化することにより、カード20内コイル21での磁界強度H19がHc(最大値)に変化する。このとき、リーダライタ1内の送信回路2から受信回路3が直結されており、送信信号の中心周波数(例えば13.56MHz)に対する受信回路3の低インピーダンス(例えば2Ω)の影響を受け、磁界強度H19はオーバーシュートする(符号18)形で変化し、後にHc(最大値)19になって安定する。
ステップS5014においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1c’からV1cに変化する。このとき、磁界強度19はHc (最大値)に変化する際にオーバーシュート18が発生するため、整流回路22後の電圧26もV1cに変化する際はオーバーシュート18が発生する。
ステップS5015においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1cに変化するのに対してカード20内の平滑回路23後の電圧V227が変動する。V2cになる。電圧27の変動幅は、電圧V126がV1cに変化する際のオーバーシュート18の影響により大きく、電圧V227は整流回路22後のV1cを一旦上回る。後に電圧V227は電圧26V1cを下回りV2cとなって安定する。
ステップS5016においては、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328がV3c(=High)となる。電圧V328は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V1cを一旦上回るために、その部分でV3c’(=High)となり一定とはならない。
ステップS5017においては、カード20内の復調回路25が受信信号をデータに復調する。しかしながら、実際には、リーダライタ1内において送信回路側からみた信号の中心周波数に対する受信回路インピーダンスが前記送受一体型コイルのインピーダンスより低い場合には、カード側で信号を受信する際に、上述したように、データの変化点においてオーバーシュートが発生してしまうので、カード内でのデータの復調が不能となっている。
ステップS5018においては、リーダライタ1内の制御装置7よりリーダライタ1からのデータ送信を終了する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の非接触ICカードシステム用の送受一体型コイルを備えたリーダライタは上記のように構成され、リーダライタからカードに対してASK(Amplitude Shift Keying)変調でデータを送信する場合、リーダライタ1内において送信回路側からみた信号の中心周波数に対する受信回路インピーダンスが前記送受一体型コイルのインピーダンスより低い場合には、カード側で信号を受信する際にデータの変化点においてオーバーシュートが発生し、上記S5017におけるカード内でのデータの復調が不能となり、データの送受信の成功率の低下を及ぼしてしまうという問題点があった。
【0009】
このために、リーダライタの設計において、リーダライタとカード間のデータの送受信の成功率の保持の指針を得る事が必要視されている。
【0010】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、非接触ICカードシステムおいて、送受一体型コイルを備えたリーダライタを使用する場合に、データの送受信の成功率の維持を図ることができる非接触ICカードシステムおよびそれのリーダライタを得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、リーダライタから非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータを送受信する非接触ICカードシステムのリーダライタであって、送受信の両方に用いられる送受一体型コイルと、前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードに対して送信するデータの処理を行う送信回路と、前記送信回路と並列になるように前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードから受信したデータの処理を行う受信回路と、前記送信回路と前記受信回路との間に設けられた負荷抵抗とを備え、前記負荷抵抗の抵抗値の値は、前記送受一体型コイルに流れる電流の誘導電磁界により発生する前記非接触ICカードで受ける磁界の強度が、送信信号の中心周波数に対する前記受信回路のインピーダンスの影響を受けなくなるような値に設定される。
【0012】
また、この発明は、リーダライタおよび非接触ICカードから構成されて、前記リーダライタから前記非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータを送受信する非接触ICカードシステムであって、前記リーダライタが、送受信の両方に用いられる送受一体型コイルと、前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードに対して送信するデータの処理を行う送信回路と、前記送信回路と並列になるように前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードから受信したデータの処理を行う受信回路と、前記送信回路と前記受信回路との間に設けられた負荷抵抗とを備え、前記負荷抵抗の抵抗値の値は、前記送受一体型コイルに流れる電流の誘導電磁界により発生する前記非接触ICカードで受ける磁界の強度が、送信信号の中心周波数に対する前記受信回路のインピーダンスの影響を受けなくなるような値に設定される。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る非接触ICカードシステムの構成図である。当該非接触ICカードシステムにおいては、リーダライタから非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータの送受信を行う。図1において、1は、リーダライタ、2は、リーダライタ1内に設けられ、カードに対して送信するデータの処理を行う送信回路、3は、リーダライタ1内に設けられ、カードから受信したデータの処理を行う受信回路である。送信回路2および受信回路3は後述のコイル5に接続されており、送信回路2と受信回路3とは並列に接続されている。4は、リーダライタ1内の整合回路、5は、リーダライタ1内のコイル(送受一体型コイル)、6は、リーダライタ1内の負荷抵抗である。負荷抵抗6は、送信回路2と受信回路3との間に接続されている。図1の例においては、送信回路2と受信回路3との結点と受信回路3との間に設けられている。負荷抵抗6の抵抗値は、コイル5に流れる電流の誘導電磁界により発生するカード20で受ける磁界H19の強度が、送信信号の中心周波数に対する受信回路3の低インピーダンスの影響を受けなくなるような所定の値(高値)に設定されている。7は、リーダライタ1内の制御装置、8は、リーダライタ1内のコイル5を流れる電流、19は、カードで受ける磁界である。20は、非接触ICカードであるカード、21は、カード20内のコイル、22は、カード20内の整流回路、23は、カード20内の平滑回路、24は、カード20内のコンパレータ、25は、カード20内の復調回路、26は、カード20内の整流回路出力の電圧V1、27はカード20内の平滑回路出力の電圧V2、28は、カード20内のコンパレータ出力の電圧V3である。
【0014】
図2は、本発明の実施の形態1のリーダライタを使用した非接触ICカードシステムにおけるカード内の波形図である。図2において、図1と同一の構成については、同一符号により示し、ここでは説明を省略する。なお、図2においては、(a)は磁界19の時間変化を示したものであり、(b)は整流回路出力の電圧V126の時間変化を示したものであり、(c)は平滑回路出力の電圧V227の時間変化を示したものであり、(d)はコンパレータ出力の電圧V328の時間変化を示したものである。
【0015】
次に、実施の形態1の動作について図3および図4のフローチャートを参照しながら説明する。
図3において、まず、ステップS101においては、リーダライタ1内の制御装置7の制御により、リーダライタ1からデータの送信を開始する。
ステップS102においては、リーダライタ1のコイル5に電流I1c(最大値)8を流す。
ステップS103においては、リーダライタ1のコイル5に流れる電流I1c8により誘導電磁界が発生し、図2(a)に示すように、カード20のコイル21での磁界強度がHc(最大値)19となる。
ステップS104においては、図2(b)に示すように、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1cになり安定する。
ステップS105においては、カード20内の平滑回路23後の電圧V227がV2cになる。V2cに変化するための変動幅は少なく、図2(c)に示すように、整流回路22後の電圧V126を上回らない。
ステップS106においては、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328がV3c(=High)となる。電圧V3c28は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V126を上回らないために、図2(d)に示すように、Highのままで安定する。
ステップS107においては、リーダライタ1内のコイル5の電流I18をI1c’(最小値)に変更する。
次に、ステップS108においては、リーダライタ1内のコイル5に流れる電流I1c’の誘導電磁界により、カード20内コイル21での磁界強度H19が、図2(a)に示すように、Hc’(最小値)となる。このとき、リーダライタ1内の送信回路2と受信回路3との間に高値の負荷抵抗6(例えば1kΩ)が有り、送信信号の中心周波数(例えば13.56MHz)に対する受信回路3の低インピーダンス(例えば2Ω)の影響を受けないため、磁界強度H19は、即、Hc’(最小値)に変化し安定する。変化直後にオーバーシュートは発生しない。
ステップS109においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1c’になり安定する。このとき、磁界強度H19は、Hc’(最小値)に変化直後でオーバーシュートが発生しないため、整流回路22後の電圧V126がV1c’に変化した際もオーバーシュートは発生しない。
【0016】
次に、図4において、ステップS110においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1c’に対してカード20内の平滑回路23後の電圧V227がV2c’になる。電圧V227は変動幅は少なく、整流回路22後の電圧V126V1c’を下回らない。
ステップS111においては、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328がV3c’(=Low,0v)なる。電圧V328は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V126を下回らないために、Low(0v)で安定する。
ステップS112においては、リーダライタ1内のコイル5の電流I18をI1c(最大値)に変更する。
ステップS113においては、リーダライタ1内のコイル5に流れる電流I1cの誘導電磁界により、図2(a)に示すように、カード20内のコイル21での磁界強度H19が、Hc(最大値)となる。このとき、リーダライタ1内の送信回路2と受信回路3との間に負荷抵抗6(例えば1kΩ)が有り、送信信号の中心周波数(例えば13.56MHz)に対する受信回路3の低インピーダンス(例えば2Ω)の影響を受けないため、磁界強度H19は、即、Hc(最大値)に変化し安定する。変化直後にオーバーシュートは発生しない。
ステップS114においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126が、図2(b)に示すように、V1cになり安定する。このとき、磁界強度H19は、Hc(最大値)に変化直後でオーバーシュートが発生しないため、整流回路22後の電圧V126がV1cに変化した際もオーバーシュートは発生しない。
ステップS115においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1cであるのに対して、カード20内の平滑回路23後の電圧V227が、図2(c)に示すように、V2cとなる。電圧V227は変動幅は少なく、整流回路22後の電圧V126を上回らない。
ステップS116においては、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328が、図2(d)に示すように、V3c(=High)なる。電圧V328は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V126を上回らないためにHighで安定する。
ステップS117においては、カード20内の復調回路25が受信信号をデータに復調する。
ステップS118においては、リーダライタ1内の制御装置7の制御によりリーダライタ1からのデータ送信を終了する。
【0017】
以上のように、本実施の形態においては、以上のように構成されているため、リーダライタからのASK変調の信号をカードで受信する際にデータの変化点においてオーバーシュートが発生せずデータを正しく復調できることで、データの送受信の成功率の維持を図ることができるという効果がある。
【0018】
【発明の効果】
この発明は、リーダライタから非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータを送受信する非接触ICカードシステムのリーダライタであって、送受信の両方に用いられる送受一体型コイルと、前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードに対して送信するデータの処理を行う送信回路と、前記送信回路と並列になるように前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードから受信したデータの処理を行う受信回路と、前記送信回路と前記受信回路との間に設けられた負荷抵抗とを備え、前記負荷抵抗の抵抗値の値は、前記送受一体型コイルに流れる電流の誘導電磁界により発生する前記非接触ICカードで受ける磁界の強度が、送信信号の中心周波数に対する前記受信回路のインピーダンスの影響を受けなくなるような値に設定されるので、受信回路のインピーダンスの影響を受けないため、磁界強度が即変化し安定するので、変化直後にオーバーシュートが発生することを抑えることができ、データの送受信の成功率の維持を図ることができるという効果がある。
【0019】
また、この発明は、リーダライタおよび非接触ICカードから構成されて、前記リーダライタから前記非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータを送受信する非接触ICカードシステムであって、前記リーダライタが、送受信の両方に用いられる送受一体型コイルと、前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードに対して送信するデータの処理を行う送信回路と、前記送信回路と並列になるように前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードから受信したデータの処理を行う受信回路と、前記送信回路と前記受信回路との間に設けられた負荷抵抗とを備え、前記負荷抵抗の抵抗値の値は、前記送受一体型コイルに流れる電流の誘導電磁界により発生する前記非接触ICカードで受ける磁界の強度が、送信信号の中心周波数に対する前記受信回路のインピーダンスの影響を受けなくなるような値に設定されるので、受信回路のインピーダンスの影響を受けないため、磁界強度が即変化し安定するので、変化直後にオーバーシュートが発生することを抑えることができ、データの送受信の成功率の維持を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による非接触ICカードシステムの全体の構成を示した構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1による非接触ICカードシステムにおけるカード内の波形を示した説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1による非接触ICカードシステムの全体の動作の流れを示した流れ図である。
【図4】本発明の実施の形態1による非接触ICカードシステムの全体の動作の流れを示した流れ図である。
【図5】従来の非接触ICカードシステムの全体の構成を示した構成図である。
【図6】従来の非接触ICカードシステムにおけるカード内の波形を示した説明図である。
【図7】従来の非接触ICカードシステムの全体の動作の流れを示した流れ図である。
【図8】従来の非接触ICカードシステムの全体の動作の流れを示した流れ図である。
【符号の説明】
1 リーダライタ、2 送信回路、3 受信回路、4 整合回路、5 コイル、6 負荷抵抗、7 制御装置、8 電流、19 磁界、20 カード、21 コイル、22 整流回路、23 平滑回路、24 コンパレータ、25 復調回路、26 整流回路出力の電圧、27 平滑回路出力の電圧、28 コンパレータ出力の電圧。
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触ICカードシステムおよびそれのリーダライタに関し、特に、ICカードに対して非接触でデータの送受信をするための非接触ICカードシステムおよびそれのリーダライタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の非接触ICカードシステムのリーダライタとしては、例えば、 特開平08−123919号公報に示すもの等がある。図5に、その種のリーダライタの構成を示す。図5において、1は、リーダライタ、2は、リーダライタ1内の送信回路、3は、リーダライタ1内の受信回路、5は、リーダライタ1内のコイル、7は、リーダライタ1内の制御装置、8は、リーダライタ1内のコイル5を流れる電流I1、19は、カードで受ける磁界である。
【0003】
また、図5において、20は、非接触ICカードから構成されたカード、21は、カード20内のコイル、22は、カード20内の整流回路、23は、カード20内の平滑回路、24は、カード20内のコンパレータ、25は、カード20内の復調回路、26は、カード20内の整流回路出力の電圧V1、27はカード20内の平滑回路出力の電圧V2、28はカード20内のコンパレータ出力の電圧V3である。
【0004】
図6は、図5の従来技術におけるリーダライタを使用した非接触ICカードシステムにおけるカード20内の波形図である。図6において、18は、オーバーシュートである。その他の名称は、図5と同一のため説明を省略する。なお、図6においては、(a)は磁界19の時間変化を示したものであり、(b)は整流回路出力の電圧V1の時間変化を示したものであり、(c)は平滑回路出力の電圧V2の時間変化を示したものであり、(d)はコンパレータ出力の電圧V3の時間変化を示したものである。
【0005】
次に、図5の従来技術の動作について、図7及び図8のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、図7において、ステップS5001においては、リーダライタ1内の制御装置7の制御に基づいて、リーダライタ1からのデータ送信を開始する。
ステップS5002においては、リーダライタ1のコイル5に一定の電流I1c(最大値)8を流す。
ステップS5003においては、リーダライタ1のコイル5に流れる電流I1c8により誘導電磁界が発生し、図6(a)に示すように、カード20のコイル21での磁界強度Hc(最大値)19が維持される。
ステップS5004においては、図6(b)に示すように、カード20内の整流回路22後の一定の電圧26はV1c(最大値)が維持される。
ステップS5005においては、図6(c)に示すように、カード20内の平滑回路23後の一定の電圧27はV2c(最大値)が維持される。電圧V2cは、整流回路22後の電圧26のV1cを上回らない。
ステップS5006においては、図6(d)に示すように、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328がV3c(=High)なる。電圧V328は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V126を上回らないためにHighが維持される。
【0006】
ステップS5007においては、リーダライタ1内のコイル5の電流I18をI1c(最大値)からI1c’(最小値)8に変化させる。
ステップS5008においては、リーダライタ1内のコイル5に流れる電流I18がI1c’に変化することにより、カード20内コイル21での磁界強度H19がH1’(最小値)に変化する。このとき、リーダライタ1内の送信回路2から受信回路3が直結されており、送信信号の中心周波数(例えば13.56MHz)に対する受信回路3の低インピーダンス(例えば2Ω)の影響を受け、磁界強度H19は、図6(a)に示すように、オーバーシュート(符号18)する形でいったん変化し、後にH1’(最小値)19になって安定する。
ステップS5009においては、図6(b)に示すように、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1cからV1c’に変化する。このとき、上述のように、磁界強度19はH1’(最小値)に変化する際にオーバーシュート18が発生するため、整流回路22後の電圧26もV1c’に変化する際は、図6(b)に示すように、オーバーシュート18が発生する。
次に、図8において、ステップS5010においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1c’に変化するのに対してカード20内の平滑回路23後の電圧V227が変動して、図6(c)に示すように、V2c’になる。電圧27の変動幅は、電圧V126がV1c’に変化する際のオーバーシュート18の影響により大きく、電圧V227は整流回路22後のV1c’を一旦下回る。後に電圧V227は電圧26V1’を上回りV2c’となって安定する。
ステップS5011においては、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328がV3c’(=Low)なる。電圧V328はV3c’は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V1c’を一旦下回るために、その部分でV3c (=High)となり一定とはならない。
【0007】
ステップS5012においては、リーダライタ1内のコイル5の電流I18をI1c’(最小値)8からI1c(最大値)8に変化させる。
ステップS5013においては、リーダライタ1内のコイル5に流れる電流I18がI1cに変化することにより、カード20内コイル21での磁界強度H19がHc(最大値)に変化する。このとき、リーダライタ1内の送信回路2から受信回路3が直結されており、送信信号の中心周波数(例えば13.56MHz)に対する受信回路3の低インピーダンス(例えば2Ω)の影響を受け、磁界強度H19はオーバーシュートする(符号18)形で変化し、後にHc(最大値)19になって安定する。
ステップS5014においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1c’からV1cに変化する。このとき、磁界強度19はHc (最大値)に変化する際にオーバーシュート18が発生するため、整流回路22後の電圧26もV1cに変化する際はオーバーシュート18が発生する。
ステップS5015においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1cに変化するのに対してカード20内の平滑回路23後の電圧V227が変動する。V2cになる。電圧27の変動幅は、電圧V126がV1cに変化する際のオーバーシュート18の影響により大きく、電圧V227は整流回路22後のV1cを一旦上回る。後に電圧V227は電圧26V1cを下回りV2cとなって安定する。
ステップS5016においては、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328がV3c(=High)となる。電圧V328は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V1cを一旦上回るために、その部分でV3c’(=High)となり一定とはならない。
ステップS5017においては、カード20内の復調回路25が受信信号をデータに復調する。しかしながら、実際には、リーダライタ1内において送信回路側からみた信号の中心周波数に対する受信回路インピーダンスが前記送受一体型コイルのインピーダンスより低い場合には、カード側で信号を受信する際に、上述したように、データの変化点においてオーバーシュートが発生してしまうので、カード内でのデータの復調が不能となっている。
ステップS5018においては、リーダライタ1内の制御装置7よりリーダライタ1からのデータ送信を終了する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の非接触ICカードシステム用の送受一体型コイルを備えたリーダライタは上記のように構成され、リーダライタからカードに対してASK(Amplitude Shift Keying)変調でデータを送信する場合、リーダライタ1内において送信回路側からみた信号の中心周波数に対する受信回路インピーダンスが前記送受一体型コイルのインピーダンスより低い場合には、カード側で信号を受信する際にデータの変化点においてオーバーシュートが発生し、上記S5017におけるカード内でのデータの復調が不能となり、データの送受信の成功率の低下を及ぼしてしまうという問題点があった。
【0009】
このために、リーダライタの設計において、リーダライタとカード間のデータの送受信の成功率の保持の指針を得る事が必要視されている。
【0010】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、非接触ICカードシステムおいて、送受一体型コイルを備えたリーダライタを使用する場合に、データの送受信の成功率の維持を図ることができる非接触ICカードシステムおよびそれのリーダライタを得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、リーダライタから非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータを送受信する非接触ICカードシステムのリーダライタであって、送受信の両方に用いられる送受一体型コイルと、前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードに対して送信するデータの処理を行う送信回路と、前記送信回路と並列になるように前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードから受信したデータの処理を行う受信回路と、前記送信回路と前記受信回路との間に設けられた負荷抵抗とを備え、前記負荷抵抗の抵抗値の値は、前記送受一体型コイルに流れる電流の誘導電磁界により発生する前記非接触ICカードで受ける磁界の強度が、送信信号の中心周波数に対する前記受信回路のインピーダンスの影響を受けなくなるような値に設定される。
【0012】
また、この発明は、リーダライタおよび非接触ICカードから構成されて、前記リーダライタから前記非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータを送受信する非接触ICカードシステムであって、前記リーダライタが、送受信の両方に用いられる送受一体型コイルと、前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードに対して送信するデータの処理を行う送信回路と、前記送信回路と並列になるように前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードから受信したデータの処理を行う受信回路と、前記送信回路と前記受信回路との間に設けられた負荷抵抗とを備え、前記負荷抵抗の抵抗値の値は、前記送受一体型コイルに流れる電流の誘導電磁界により発生する前記非接触ICカードで受ける磁界の強度が、送信信号の中心周波数に対する前記受信回路のインピーダンスの影響を受けなくなるような値に設定される。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る非接触ICカードシステムの構成図である。当該非接触ICカードシステムにおいては、リーダライタから非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータの送受信を行う。図1において、1は、リーダライタ、2は、リーダライタ1内に設けられ、カードに対して送信するデータの処理を行う送信回路、3は、リーダライタ1内に設けられ、カードから受信したデータの処理を行う受信回路である。送信回路2および受信回路3は後述のコイル5に接続されており、送信回路2と受信回路3とは並列に接続されている。4は、リーダライタ1内の整合回路、5は、リーダライタ1内のコイル(送受一体型コイル)、6は、リーダライタ1内の負荷抵抗である。負荷抵抗6は、送信回路2と受信回路3との間に接続されている。図1の例においては、送信回路2と受信回路3との結点と受信回路3との間に設けられている。負荷抵抗6の抵抗値は、コイル5に流れる電流の誘導電磁界により発生するカード20で受ける磁界H19の強度が、送信信号の中心周波数に対する受信回路3の低インピーダンスの影響を受けなくなるような所定の値(高値)に設定されている。7は、リーダライタ1内の制御装置、8は、リーダライタ1内のコイル5を流れる電流、19は、カードで受ける磁界である。20は、非接触ICカードであるカード、21は、カード20内のコイル、22は、カード20内の整流回路、23は、カード20内の平滑回路、24は、カード20内のコンパレータ、25は、カード20内の復調回路、26は、カード20内の整流回路出力の電圧V1、27はカード20内の平滑回路出力の電圧V2、28は、カード20内のコンパレータ出力の電圧V3である。
【0014】
図2は、本発明の実施の形態1のリーダライタを使用した非接触ICカードシステムにおけるカード内の波形図である。図2において、図1と同一の構成については、同一符号により示し、ここでは説明を省略する。なお、図2においては、(a)は磁界19の時間変化を示したものであり、(b)は整流回路出力の電圧V126の時間変化を示したものであり、(c)は平滑回路出力の電圧V227の時間変化を示したものであり、(d)はコンパレータ出力の電圧V328の時間変化を示したものである。
【0015】
次に、実施の形態1の動作について図3および図4のフローチャートを参照しながら説明する。
図3において、まず、ステップS101においては、リーダライタ1内の制御装置7の制御により、リーダライタ1からデータの送信を開始する。
ステップS102においては、リーダライタ1のコイル5に電流I1c(最大値)8を流す。
ステップS103においては、リーダライタ1のコイル5に流れる電流I1c8により誘導電磁界が発生し、図2(a)に示すように、カード20のコイル21での磁界強度がHc(最大値)19となる。
ステップS104においては、図2(b)に示すように、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1cになり安定する。
ステップS105においては、カード20内の平滑回路23後の電圧V227がV2cになる。V2cに変化するための変動幅は少なく、図2(c)に示すように、整流回路22後の電圧V126を上回らない。
ステップS106においては、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328がV3c(=High)となる。電圧V3c28は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V126を上回らないために、図2(d)に示すように、Highのままで安定する。
ステップS107においては、リーダライタ1内のコイル5の電流I18をI1c’(最小値)に変更する。
次に、ステップS108においては、リーダライタ1内のコイル5に流れる電流I1c’の誘導電磁界により、カード20内コイル21での磁界強度H19が、図2(a)に示すように、Hc’(最小値)となる。このとき、リーダライタ1内の送信回路2と受信回路3との間に高値の負荷抵抗6(例えば1kΩ)が有り、送信信号の中心周波数(例えば13.56MHz)に対する受信回路3の低インピーダンス(例えば2Ω)の影響を受けないため、磁界強度H19は、即、Hc’(最小値)に変化し安定する。変化直後にオーバーシュートは発生しない。
ステップS109においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1c’になり安定する。このとき、磁界強度H19は、Hc’(最小値)に変化直後でオーバーシュートが発生しないため、整流回路22後の電圧V126がV1c’に変化した際もオーバーシュートは発生しない。
【0016】
次に、図4において、ステップS110においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1c’に対してカード20内の平滑回路23後の電圧V227がV2c’になる。電圧V227は変動幅は少なく、整流回路22後の電圧V126V1c’を下回らない。
ステップS111においては、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328がV3c’(=Low,0v)なる。電圧V328は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V126を下回らないために、Low(0v)で安定する。
ステップS112においては、リーダライタ1内のコイル5の電流I18をI1c(最大値)に変更する。
ステップS113においては、リーダライタ1内のコイル5に流れる電流I1cの誘導電磁界により、図2(a)に示すように、カード20内のコイル21での磁界強度H19が、Hc(最大値)となる。このとき、リーダライタ1内の送信回路2と受信回路3との間に負荷抵抗6(例えば1kΩ)が有り、送信信号の中心周波数(例えば13.56MHz)に対する受信回路3の低インピーダンス(例えば2Ω)の影響を受けないため、磁界強度H19は、即、Hc(最大値)に変化し安定する。変化直後にオーバーシュートは発生しない。
ステップS114においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126が、図2(b)に示すように、V1cになり安定する。このとき、磁界強度H19は、Hc(最大値)に変化直後でオーバーシュートが発生しないため、整流回路22後の電圧V126がV1cに変化した際もオーバーシュートは発生しない。
ステップS115においては、カード20内の整流回路22後の電圧V126がV1cであるのに対して、カード20内の平滑回路23後の電圧V227が、図2(c)に示すように、V2cとなる。電圧V227は変動幅は少なく、整流回路22後の電圧V126を上回らない。
ステップS116においては、カード20内のコンパレータ24後の電圧V328が、図2(d)に示すように、V3c(=High)なる。電圧V328は、平滑回路23後の電圧V227が整流回路22後の電圧V126を上回らないためにHighで安定する。
ステップS117においては、カード20内の復調回路25が受信信号をデータに復調する。
ステップS118においては、リーダライタ1内の制御装置7の制御によりリーダライタ1からのデータ送信を終了する。
【0017】
以上のように、本実施の形態においては、以上のように構成されているため、リーダライタからのASK変調の信号をカードで受信する際にデータの変化点においてオーバーシュートが発生せずデータを正しく復調できることで、データの送受信の成功率の維持を図ることができるという効果がある。
【0018】
【発明の効果】
この発明は、リーダライタから非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータを送受信する非接触ICカードシステムのリーダライタであって、送受信の両方に用いられる送受一体型コイルと、前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードに対して送信するデータの処理を行う送信回路と、前記送信回路と並列になるように前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードから受信したデータの処理を行う受信回路と、前記送信回路と前記受信回路との間に設けられた負荷抵抗とを備え、前記負荷抵抗の抵抗値の値は、前記送受一体型コイルに流れる電流の誘導電磁界により発生する前記非接触ICカードで受ける磁界の強度が、送信信号の中心周波数に対する前記受信回路のインピーダンスの影響を受けなくなるような値に設定されるので、受信回路のインピーダンスの影響を受けないため、磁界強度が即変化し安定するので、変化直後にオーバーシュートが発生することを抑えることができ、データの送受信の成功率の維持を図ることができるという効果がある。
【0019】
また、この発明は、リーダライタおよび非接触ICカードから構成されて、前記リーダライタから前記非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータを送受信する非接触ICカードシステムであって、前記リーダライタが、送受信の両方に用いられる送受一体型コイルと、前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードに対して送信するデータの処理を行う送信回路と、前記送信回路と並列になるように前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードから受信したデータの処理を行う受信回路と、前記送信回路と前記受信回路との間に設けられた負荷抵抗とを備え、前記負荷抵抗の抵抗値の値は、前記送受一体型コイルに流れる電流の誘導電磁界により発生する前記非接触ICカードで受ける磁界の強度が、送信信号の中心周波数に対する前記受信回路のインピーダンスの影響を受けなくなるような値に設定されるので、受信回路のインピーダンスの影響を受けないため、磁界強度が即変化し安定するので、変化直後にオーバーシュートが発生することを抑えることができ、データの送受信の成功率の維持を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による非接触ICカードシステムの全体の構成を示した構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1による非接触ICカードシステムにおけるカード内の波形を示した説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1による非接触ICカードシステムの全体の動作の流れを示した流れ図である。
【図4】本発明の実施の形態1による非接触ICカードシステムの全体の動作の流れを示した流れ図である。
【図5】従来の非接触ICカードシステムの全体の構成を示した構成図である。
【図6】従来の非接触ICカードシステムにおけるカード内の波形を示した説明図である。
【図7】従来の非接触ICカードシステムの全体の動作の流れを示した流れ図である。
【図8】従来の非接触ICカードシステムの全体の動作の流れを示した流れ図である。
【符号の説明】
1 リーダライタ、2 送信回路、3 受信回路、4 整合回路、5 コイル、6 負荷抵抗、7 制御装置、8 電流、19 磁界、20 カード、21 コイル、22 整流回路、23 平滑回路、24 コンパレータ、25 復調回路、26 整流回路出力の電圧、27 平滑回路出力の電圧、28 コンパレータ出力の電圧。
Claims (2)
- リーダライタから非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータを送受信する非接触ICカードシステムのリーダライタであって、
送受信の両方に用いられる送受一体型コイルと、
前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードに対して送信するデータの処理を行う送信回路と、
前記送信回路と並列になるように前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードから受信したデータの処理を行う受信回路と、
前記送信回路と前記受信回路との間に設けられた負荷抵抗と
を備え、
前記負荷抵抗の抵抗値の値は、前記送受一体型コイルに流れる電流の誘導電磁界により発生する前記非接触ICカードで受ける磁界の強度が、送信信号の中心周波数に対する前記受信回路のインピーダンスの影響を受けなくなるような値に設定される
ことを特徴とする非接触ICカードシステムのリーダライタ。 - リーダライタおよび非接触ICカードから構成されて、前記リーダライタから前記非接触ICカードに対して非接触で電力を供給しながらデータを送受信する非接触ICカードシステムであって、
前記リーダライタが、
送受信の両方に用いられる送受一体型コイルと、
前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードに対して送信するデータの処理を行う送信回路と、
前記送信回路と並列になるように前記送受一体型コイルに接続され、前記非接触ICカードから受信したデータの処理を行う受信回路と、
前記送信回路と前記受信回路との間に設けられた負荷抵抗と
を備え、
前記負荷抵抗の抵抗値の値は、前記送受一体型コイルに流れる電流の誘導電磁界により発生する前記非接触ICカードで受ける磁界の強度が、送信信号の中心周波数に対する前記受信回路のインピーダンスの影響を受けなくなるような値に設定される
ことを特徴とする非接触ICカードシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002225494A JP2004070453A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | 非接触icカードシステムのリーダライタおよび非接触icカードシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002225494A JP2004070453A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | 非接触icカードシステムのリーダライタおよび非接触icカードシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004070453A true JP2004070453A (ja) | 2004-03-04 |
Family
ID=32013102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002225494A Abandoned JP2004070453A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | 非接触icカードシステムのリーダライタおよび非接触icカードシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004070453A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8238476B2 (en) | 2005-02-28 | 2012-08-07 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device and driving method thereof |
-
2002
- 2002-08-02 JP JP2002225494A patent/JP2004070453A/ja not_active Abandoned
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8238476B2 (en) | 2005-02-28 | 2012-08-07 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device and driving method thereof |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4199300B2 (ja) | 端末と遠隔電力供給型携帯式物体の間の非接触型通信によるデータ交換のためのシステム | |
JP4504342B2 (ja) | デュアルアンテナコイルトランスポンダシステム | |
US7975907B2 (en) | Information processing terminal, IC card, portable communication device, wireless communication method, and program | |
JP5563346B2 (ja) | 送電装置及びそれに用いられる波形モニタ回路 | |
US6778070B1 (en) | Remote transmission apparatus operating by inductive coupling | |
US7703677B2 (en) | Rectifier circuit | |
EP3267559B1 (en) | Control method of a wireless power transmitting device | |
US7912430B2 (en) | Circuit arrangement for wirelessly exchanging data and RFID chip card device | |
US20200059119A1 (en) | Systems and methods for transmitter to receiver communication for output voltage setting in wireless power transfer | |
US20190074726A1 (en) | Wireless power feeding system, wireless power transmitter, and wireless power receiver | |
JPH05191299A (ja) | 交換可能なアンテナを有する送信装置により一定界(フィールド)強度のhf信号を放射せしめる回路構成 | |
JP5276755B1 (ja) | 送電装置、受電装置、非接触電力伝送システム、及び、非接触電力伝送システムにおける送電電力の制御方法 | |
JP3871667B2 (ja) | 非接触icカード | |
KR20010043643A (ko) | 데이터의 무접촉 전송 장치 | |
JP3931500B2 (ja) | 非接触icカードおよびそのデータ処理方法 | |
JP2000228637A (ja) | 電磁トランスポンダの容量性変調 | |
SE526370C2 (sv) | Digital transponderläsare | |
JP2004070453A (ja) | 非接触icカードシステムのリーダライタおよび非接触icカードシステム | |
US20170126278A1 (en) | Wireless power receiver with magnetic data transaction capability | |
JP2005173862A (ja) | 非接触式icカード | |
US6262903B1 (en) | Direct-current power supply circuit having control sections with at least one control section having priority over another control section | |
JP2020036434A (ja) | 非接触給電装置およびこれを備えた非接触給電システム、非接触給電方法、非接触給電プログラム | |
WO1999038108A1 (en) | Transaction system | |
JP2007506320A (ja) | 複数レベルの復調を有し、固定局に誘導結合されたポータブル・オブジェクト | |
CN112311423B (zh) | 增补电源电路、电路装置和用于提供增补电源电压的方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050714 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20060324 |